説明

センサ

【課題】環境の変化を表す情報の改ざんを防ぎ、この情報を取得すること。
【解決手段】センサ100は、外部から送信された信号を受信するアンテナ50と、誘電体として蝋の塊43を備えたコンデンサ4と、信号を受信した場合にコンデンサ4のインピーダンスを測定するインピーダンス測定部77とを有する。アンテナ50は、インピーダンス測定部77による測定結果を表すデータを外部に送信する。センサ100の周囲の温度が蝋の融点に達すると、蝋の塊43が融解してコンデンサ4のインピーダンスが変化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサに関する。
【背景技術】
【0002】
物品の搬送中または保管中にその物品が置かれた環境の温度の履歴を遠隔にて取得するセンサが知られている。このセンサは、例えば、冷凍食品等が小売店や消費者の元に届くまで凍結した状態が保たれていたか否かを知るために利用される。
この種のセンサとICタグを組み合わせ、センサで測定された温度の履歴を表すデータをICに記憶させるようにした技術が提案されている。しかし、この方式では、温度の履歴を表すデータは電子データとして保存されるため、データが改ざんされるおそれがある。
【0003】
このようなデータの改ざんを防止するために、環境の変化に応じて不可逆に変化する物体を利用した技術が提案されている。例えば、特許文献1で開示された技術では、固体の物質と染料とが透明な容器に封入されている。固体の物質が融解するとこの物質と染料とが混合されるから、これを目視で確認することによって固体の融点を超える温度上昇があったことを知ることができる。特許文献2で開示された技術では、互いに溶け合わず、かつ、比重の異なる2種類の液体が透明な容器に封入され、凍結されている。この容器を比重の重い物質が上になるようにして物品に取り付けておく。両方の物質が融解すると、比重の重い液体が下側になるように位置関係が変化するから、これを目視で確認することによって両方の物質の融点を超える温度上昇があったことを知ることができる。
【特許文献1】特開2003−232687号公報
【特許文献2】特開2006−47030号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、物体の状態変化を目視確認する方法では、物品の1つ1つに取り付けられた物体の状態を1つ1つ目視確認しなければならないため、手間がかかる。目視確認する代わりに光センサ等を用いて変化を検知する方法も考えられるが、コストが高くなる。
本発明は、上述した背景の下になされたものであり、環境の変化を表す情報の改ざんを防ぎ、この情報を取得することのできる技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の課題を解決するために、本発明は、外部から送信された信号を受信する受信手段と、環境の変化に応じて不可逆にインピーダンスが変化する回路と、前記受信手段によって信号を受信した場合に、前記回路のインピーダンスを測定する測定手段と、前記測定手段による測定結果を表すデータを送信する送信手段とを有することを特徴とするセンサを提供する(請求項1)。
【0006】
請求項1のセンサにおいて、前記回路は、所定の温度に達すると融解する誘電体を備えたコンデンサを備えるようにしてもよい(請求項2)。
請求項1のセンサにおいて、前記回路は、所定の湿度に達すると潮解する誘電体を備えたコンデンサを備えるようにしてもよい(請求項3)。
請求項1のセンサにおいて、前記回路は、光にさらされると硬化する誘電体を備えたコンデンサを備えるようにしてもよい(請求項4)。
請求項1のセンサにおいて、前記回路は、特定の物質と化学的に反応する誘電体を備えたコンデンサを備えるようにしてもよい(請求項5)。
請求項1のセンサにおいて、前記回路は、コイルと、強磁性体と、前記強磁性体を前記コイルの外部で保持し、所定の大きさを上回る外力が働いた場合に前記強磁性体を排出することによって前記コイルの内部へ進入させる保持部とを有するようにしてもよい(請求項6)。
【0007】
また、本発明は、外部から送信された信号を受信する受信手段と、環境の変化に応じて不可逆に導通の有無が切り替わる回路と、前記受信手段によって信号を受信した場合に、前記回路の導通の有無を判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を表すデータを送信する送信手段とを有することを特徴とするセンサを提供する(請求項7)。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、環境の変化を表す情報の改ざんを防ぎ、この情報を取得することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
<構成>
図1(a)は、センサ100の構成を示す図である。センサ100は、基板1と、基板1上に設けられたIC(Integrated Circuit)タグ3、コンデンサ4および吸収部5から構成されている。
コンデンサ4の両極はICタグ3に接続されている。コンデンサ4は、対向させて設けられた板状の電極41および42と、電極41と電極42とに挟まれた蝋の塊43とからなる。蝋の塊43は誘電体として作用する。
【0010】
吸収部5は蝋の液体を吸収する材料(例えば、紙)で作成されており、蝋の塊43の電極41、42に接していない部位に接するように設けられている。蝋の塊43の温度が蝋の融点に達すると、蝋の塊43が融解し、液体となる。融解した蝋は融解する前の形状を保てなくなるから、図1(b)に示すように蝋は電極41、42の間から流出する。吸収部5は、流出した蝋の液体を吸収する。すると、電極41、42の間で蝋の塊43に占められていた空間は空気で満たされる。空気の誘電率は蝋の誘電率よりも小さいから、コンデンサ4の静電容量が減少し、その結果、コンデンサ4のインピーダンスが増加する。
【0011】
このインピーダンスの増加は、不可逆な変化である。なぜならば、融解した蝋が吸収部5に吸収された後に温度が蝋の融点を下回った場合、蝋は吸収部5の内部に保持された状態で固化し、元の位置には戻らないからである。このように、本願で言う不可逆な変化とは、必ずしも状態変化が不可逆という意味ではなく、環境の変化で起こった変化が、その環境の変化の変遷に関わらず、元の状態や形体に戻らないものや、環境の変化以外の外力を加えなければ元の状態や形体に戻らないものを意味する。
また、インピーダンスの増加量はある幅を持つ。すなわち、温度が蝋の融点に達していた、または融点を上回っていた時間が長いほど蝋の流出量が多くなる。蝋の流出量が多いほど、電極41、42の間で空気が占める空間の比率が増えるから、インピーダンスがより大きくなる。蝋の全部が流出した場合にインピーダンスが最大となる。従って、コンデンサ4のインピーダンスと温度との関係を実験等により予め求めておけば、コンデンサ4のインピーダンスを測定することによって蝋の塊43が融解したか否かを判定することが可能となる。
【0012】
次に、ICタグ3の構成について説明する。
アンテナ50は、コイル51と、コイル51に並列に接続されたコンデンサ52とからなる。すなわち、アンテナ50は共振回路を構成している。コンデンサ52は、一対の電極と、電極間に挟まれた誘電体とからなる。この誘電体は、例えばペロブスカイト型化合物であり、温度に応じて誘電率が変化する性質を有している。誘電率が変化すると、コンデンサ52の容量が変化する。アンテナ50は共振回路を構成しているから、コンデンサ52の容量が変化すると共振周波数が変化する。つまり、この共振回路は、温度に応じて共振周波数が変化するという性質を持っている。従って、この共振回路の共振周波数と温度との関係を実験等によって予め求めておけば、アンテナ50の共振周波数を測定することによって温度を求めることが可能となる。
【0013】
電力供給部71は、アンテナ50が電波を受信した際にコイル51に誘起される電力を取り出してICタグ3の各部に電力を供給する。
クロック生成部72は、受信された電波に含まれる搬送波に基づいてクロック信号を生成し、制御部75に供給する。
復調部73は、アンテナ50で受信した信号を復調することによってデータを取り出す。
変調部74は、コンデンサ4のインピーダンスを表すデータに基づいて信号を変調する。
【0014】
制御部75は、復調部73からデータを受け取り、そのデータがコマンドを表すものであれば、それに応じた処理を実行する。コマンドには、受信したデータを記憶部76へ書き込むことを指示するライトコマンドや、記憶部76に書き込まれているデータを読み出して送信することを指示するリードコマンド等がある。
記憶部76は、電力供給部71による電力供給がなくてもデータが消えることのない不揮発性メモリである。記憶部76には、ICタグ3を一意に識別するためのID(Identification、識別子)が記憶されている。また、記憶部76は、後述する質問器200の融解判定部206および温度判定部207による判定結果等を表すデータが質問器200から送信された場合に、これらのデータを記憶するようになっている。
インピーダンス測定部77にはコンデンサ4の両極が接続されている。インピーダンス測定部77は、電力供給部71から供給される電力を用いてコンデンサ4のインピーダンスを測定する。
【0015】
図2は、質問器200の構成を示す図である。
制御部201は、質問器200の各部を制御するためのプログラムを記憶部205から読み出して実行する。
アンテナ202は、センサ100との間で電波信号の送受信を行う。
変調部203は、蝋の融解判定や温度の測定を行うための信号を生成してアンテナ202に供給する。
復調部204は、アンテナ202によって受信された電波信号を復調してデータを取り出す。このとき取り出されるデータはコンデンサ4のインピーダンスを表すデータである。
【0016】
記憶部205には、コンデンサ4のインピーダンスの閾値が記憶されている。上述したとおり、蝋の塊43が融解した場合にコンデンサ4のインピーダンスは増加し、特定の範囲の値を示すようになる。この範囲を実験等により求め、求められた範囲の下限値を閾値とする。
また、記憶部205には、温度判定テーブル2051が記憶されている。図3は、温度判定テーブル2051の例を示す図である。温度判定テーブル2051は、アンテナ50の共振周波数と温度との関係を表している。
また、記憶部205には、履歴テーブル2052が記憶されている。図4は、履歴テーブル2052の例を表す図である。履歴テーブル2052には、温度判定および融解判定が行われた日時と判定結果とが対応付けられて記憶される。
【0017】
融解判定部206は、コンデンサ4のインピーダンスがこの閾値に達した場合に、蝋の塊43が融解したと判定する。
温度判定部207は、センサ100から受信した信号の強度と温度判定テーブル2051の内容に基づいて温度を判定する。
表示部208は、例えば液晶パネルであり、融解判定部206および温度判定部207による判定結果等を表す画像を表示する。
時計209は、時刻および日付をカウントする。
指示受付部210は、例えば押しボタン式のスイッチからなり、ユーザがこのスイッチを押し下げた場合に所定の信号を制御部201に送る。この信号を受け取った制御部201は、質問器200の各部に上述した処理を行わせる。
【0018】
次に、センサ100と質問器200の動作について説明する。
図5は、センサ100と質問器200の動作のフローを示す図である。
まず、ステップA01で指示受付部210が押し下げられると、アンテナ202は温度測定用の信号をセンサ100に送信する。具体的には、変調部203は、温度判定テーブル2051に記憶されている範囲内で下限値から上限値まで徐々に周波数を上昇させるようにして信号を変調し、アンテナ202を介してこの信号をセンサ100に送信する。
【0019】
ステップB01では、センサ100は、アンテナ50によってこの信号を受信し、この信号に対する応答信号をアンテナ50を介して質問器200に送信する。
ステップA02では、質問器200の温度判定部207が、受信された応答信号の強度を測定することによってアンテナ50の共振周波数を求める。具体的には、応答信号の強度は、アンテナ50の共振周波数の手前で一定値から急激に低下し、共振周波数において最小値となる。そして、共振周波数を超えると急激に増大し、一定値に戻る。従って、応答信号の強度が最小値を示す周波数を求めることによって、アンテナ50の共振周波数を求めることができる。そして、温度判定部207は、求められた共振周波数に対応する温度を温度判定テーブル2051から求める。
【0020】
ステップB02では、センサ100のインピーダンス測定部77がコンデンサ4のインピーダンスを測定する。そして、変調部74が、測定の結果およびICタグ3のIDを表す信号をアンテナ50に供給し、アンテナ50がこの信号を質問器200に送信する。
ステップA03では、融解判定部206が、この信号に基づいて、蝋の塊43が融解したか否かを判定する。具体的には、アンテナ202がセンサ100からの信号を受信し、復調部204が信号を復調し、コンデンサ4のインピーダンスを表すデータを取り出す。融解判定部206は、このデータで表されるインピーダンスが閾値に達している場合に、蝋の塊43が融解したと判定する。上述したとおり、蝋の塊43が融解した場合のコンデンサ4のインピーダンス変化は不可逆である。融解判定部206は、このインピーダンス変化に基づいて融解判定を行うから、融解判定に用いられるデータが改ざんされるおそれはない。
【0021】
ステップA04では、表示部208が、温度判定部207で求められた温度、および融解判定部206による判定結果を表す画像を表示する。また、これらのデータをICタグ3のIDと対応付けて履歴テーブル2052に書き込む。
ステップA05では、温度判定部207で求められた温度、融解判定部206による判定結果、時計209によって得られた現在時刻、およびライトコマンドを表すデータが変調部203に供給される。変調部203はこれらのデータに基づいて信号を変調し、アンテナ202を介してセンサ100に送信する。
ステップB03では、質問器200から送信された信号をアンテナ50が受信し、復調部73がこの信号を復調し、得られたデータを制御部75に供給する。制御部75は、このデータにライトコマンドが含まれている場合には、温度および融解判定の結果を質問器200の履歴テーブル2052と同様に記憶部76に記憶させる。
【0022】
<変形例>
以上説明した形態に限らず、本発明は種々の形態で実施可能である。例えば、上述の実施形態を以下のように変形した形態でも実施可能である。
<変形例1>
図6(a)は、変形例を示す図である。本変形例では、コンデンサ4の誘電体として塩の塊44を用いている。塩の塊44は、例えば、塩化カルシウムである。この塩の塊44を電極41、42の間に挟み込み、塩の塊44の露出している面を例えば空気中の水の分子を通過させる透湿膜によって覆う。このようにすれば、センサ100の周囲の湿度が所定の湿度に達した場合、塩の塊44が潮解し、電極41、42の間から流出する。すると、上記の実施形態と同様にコンデンサ4のインピーダンスが変化し、元には戻らない。よって、センサ100の周囲の湿度が所定値に達したか否かを、コンデンサ4のインピーダンスに基づいて判定することができる。
【0023】
<変形例2>
図6(b)は、変形例を示す図である。本変形例では、コンデンサ4の誘電体として特定の波長の光、例えば、紫外線等にさらされた場合に硬化する光硬化樹脂45を用いている。この光硬化樹脂45を電極41、42の間に挟み込み、光硬化樹脂45の露出している面を例えば透明な樹脂によって覆う。このようにすれば、センサ100が光にさらされた場合、光硬化樹脂45が硬化する。すると、上記の実施形態と同様にコンデンサ4のインピーダンスが変化し、元には戻らない。よって、センサ100が特定の波長の光にさらされたか否かを、コンデンサ4のインピーダンスに基づいて判定することができる。
【0024】
<変形例3>
図6(c)は、変形例を示す図である。本変形例では、コンデンサ4の誘電体として金属ナトリウム等の還元剤46を用いている。このようにすれば、センサ100が酸素雰囲気中におかれた場合に還元剤46が酸化される。すると、上記の実施形態と同様にコンデンサ4のインピーダンスが変化し、元には戻らない。よって、センサ100が酸素雰囲気中におかれたか否かを、コンデンサ4のインピーダンスに基づいて判定することができる。
【0025】
<変形例4>
図7(a)は、センサ300を示す平面図である。本変形例では、コンデンサ4の代わりにコイル6が設けられており、コイル6の両極はICタグ3に接続されている。コイル6に隣接して保持部61が設けられている。保持部61はフレーム611とラッチ612からなる。フレーム611は、平面図においてコの字状に形成されており、ラッチ612はコの字の両端部に設けられている。強磁性体62は例えば鉄で作成されており、平面図において保持部61の内部空間よりも若干小さいサイズに形成されている。2つのラッチ612の先端間の距離は強磁性体62の図中縦方向の幅よりも狭くなっている。そのため、慣性力等の外力が働かない状態では、強磁性体62は保持部61の内部に保持され、保持部61の外部には出ないようになっている。
【0026】
図7(b)は強磁性体62の移動の様子を示す図である。強磁性体62に図中左方向に慣性力等の外力が働き、外力の大きさが所定値に達した場合、強磁性体62によってラッチ612が押し広げられ、強磁性体62が保持部61の外部に排出されコイル6の内部空間に進入する。コイル6を挟んで保持部61と対向する位置には、強磁性体62の移動を停止させるストッパ63が設けられている。強磁性体62が保持部から完全に排出されると、ラッチ612は弾性により元の形状に戻る。すると、2つのラッチ612の先端間の距離は強磁性体62の縦方向の幅よりも狭いから、図中右方向の外力が強磁性体62に働いたとしても、強磁性体62は保持部61の内部には進入できない。つまり、強磁性体62が保持部61から完全に排出された場合、強磁性体62の移動は不可逆である。
このようにして強磁性体62が保持部61から排出され、コイル6の内部に進入した場合、コイル6のインピーダンスが変化し、元には戻らない。よって、センサ100に所定の大きさの外力が働いたか否かを、コイル6のインピーダンスに基づいて判定することができる。
【0027】
<変形例5>
図8(a)は、センサ400を示す平面図である。本変形例では、コンデンサ4の代わりにスイッチ8が設けられており、スイッチ8の2つの接点81、82はICタグ3に接続されている。スイッチ8の可動部83に隣接して支持部84が設けられている。支持部84は例えば板状の部材である。可動部83と支持部84とは、スイッチ8が開かれた状態で例えば蝋の塊85によって接合されている。この状態において可動部83は弾性変形しており、蝋の塊85は可動部83の弾性力に対抗してスイッチ8が開かれた状態を保っている。ICタグ3は、回路の導通を検査する機能を有しており、スイッチ8が閉じられたか否かを判定することができるようになっている。
【0028】
図8(b)はスイッチ8の開閉の様子を示す図である。センサ100の周囲の温度が蝋の融点に達した場合、蝋の塊85が融解し、可動部83が弾性により元の形状に戻り、スイッチ8が閉じられる。蝋の塊85が融解すると、スイッチ8は開かれた状態には戻らない。よって、センサ100の周囲の温度が蝋の融点に達したか否かを、回路の導通の有無を検査することによって判定することができる。
また、蝋の塊85の代わりに潮解性を有する塩の塊を用いれば、センサ100の周囲の湿度が所定値に達したか否かを、回路の導通の有無を検査することによって判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】センサ100の構成を示す図である。
【図2】質問器200の構成を示す図である。
【図3】温度判定テーブル2051の例を示す図である。
【図4】履歴テーブル2052の例を表す図である。
【図5】センサ100と質問器200の動作のフローを示す図である。
【図6】変形例を示す図である。
【図7】センサ300を示す図である。
【図8】センサ400を示す図である。
【符号の説明】
【0030】
100…センサ、1…基板、4…コンデンサ、5…吸収部、41、42…電極、43…蝋の塊、3…ICタグ、50…アンテナ、51…コイル、52…コンデンサ、71…電力供給部、72…クロック生成部、73…復調部、74…変調部、75…制御部、76…記憶部、77…インピーダンス測定部、200…質問器、201…制御部、202…アンテナ、203…変調部、204…復調部、205…記憶部、2051…温度判定テーブル、2052…履歴テーブル、206…融解判定部、207…温度判定部、208…表示部、209…時計、210…指示受付部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から送信された信号を受信する受信手段と、
環境の変化に応じて不可逆にインピーダンスが変化する回路と、
前記受信手段によって信号を受信した場合に、前記回路のインピーダンスを測定する測定手段と、
前記測定手段による測定結果を表すデータを送信する送信手段と
を有することを特徴とするセンサ。
【請求項2】
前記回路は、所定の温度に達すると融解する誘電体を備えたコンデンサを備えたことを特徴とする請求項1に記載のセンサ。
【請求項3】
前記回路は、所定の湿度に達すると潮解する誘電体を備えたコンデンサを備えたことを特徴とする請求項1に記載のセンサ。
【請求項4】
前記回路は、光にさらされると硬化する誘電体を備えたコンデンサを備えたことを特徴とする請求項1に記載のセンサ。
【請求項5】
前記回路は、特定の物質と化学的に反応する誘電体を備えたコンデンサを備えたことを特徴とする請求項1に記載のセンサ。
【請求項6】
前記回路は、コイルと、強磁性体と、前記強磁性体を前記コイルの外部で保持し、所定の大きさを上回る外力が働いた場合に前記強磁性体を排出することによって前記コイルの内部へ進入させる保持部とを有することを特徴とする請求項1に記載のセンサ。
【請求項7】
外部から送信された信号を受信する受信手段と、
環境の変化に応じて不可逆に導通の有無が切り替わる回路と、
前記受信手段によって信号を受信した場合に、前記回路の導通の有無を判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果を表すデータを送信する送信手段と
を有することを特徴とするセンサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−333484(P2007−333484A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−163950(P2006−163950)
【出願日】平成18年6月13日(2006.6.13)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】