説明

ソルト含有化粧料,その製造方法,及びそれを用いたパック剤

【課題】 本発明は,水を加えることで乳化し,優れた保湿・殺菌効果を有する無機塩を含有するソルト含有化粧料やパック剤を提供することを目的とする。
【解決手段】 上記の課題は,無機塩(特に焼塩),多糖類(特にデキストリン),フラーレン類,及び卵白(特に加水分解卵白)を含有するソルト含有化粧料,及びそのようなソルト含有化粧料であって加圧処理を施されたものを用いたパック剤などにより解決される。本発明によれば,水を加えることで乳化する無機塩を含有するソルト含有化粧料を提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,ソルト含有化粧料,その製造方法,及びそれを用いたパック剤などに関する。より詳しく説明すると,本発明は,特別な塩にミネラル成分などをバランスよく調合し,特に特殊加圧処理を施して得られる極めて良好な性質を有するパック剤又はマッサージ剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から,食塩などの無機塩は,皮膚のタンパク質及び脂肪と結合して薄い被膜を作るので,皮膚を保護する効果や,保温効果があるといわれている。さらに,塩化ナトリウムや塩化マグネシウムなどは,皮膚を浄化する作用があるほか,皮下の水分を吸い上げ,皮下の老廃物を排出するという作用,及び皮膚を刺激して血行を促進する作用があることが知られている。そのため,無機塩は,化粧料などに用いられている。しかし,食塩を主成分としたパック剤はよく知られていない。また,多くの場合,化粧料は,塩による摩擦や刺激を和らげるために,オイルを配合している。
【0003】
しかし,オイルは,化粧料などのすべりを良くする役割を果たすものの,毛穴を詰まらせてしまうので,塩が本来有する皮膚の浄化作用や排出作用が損なわれるという問題がある。また,オイル成分を含むと,時間がたつにつれ,オイルが酸化し,化粧料中に細菌が繁殖するという問題がある。
【0004】
特開2000−247831号公報(下記特許文献1)には,“アルギン酸及び/又はその塩と水溶性カルシウム塩とをアルギン酸カルシウムが保存時に生成しない形態で含む,1)粉体組成物と2)水性液体組成物からなるパック料であって,1)乃至は2)にポリリン酸ナトリウムを除くアルカリ金属の塩,有機アミン及び/又はその塩並びに塩基性アミノ酸及び/又はその塩から選ばれる1種乃至は2種以上を含有することを特徴とする,パック料”が開示されている(同公報の要約を参照)。この文献に開示されるパック料は,アルカリ金属の塩及びアルギン酸及び/又はその塩を含み,アルカリ金属の塩は塩化ナトリウムを含んでいる。しかしながら,この文献に開示されるパック料は,あくまで被膜特性を向上させるものであり,肌に与える効果(美肌,肌の保温,アトピーなどの改善など)などについて何ら記載されていない。
【特許文献1】特開2000−247831号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は,肌触りが滑らかであるにもかかわらず,肌への密着度の高いゲル状になることで,肌の汚れを効果的に除去できるソルト含有化粧料を提供することを目的とする。
【0006】
本発明は,肌の乾燥を防止し,肌が有する老廃物の排出作用を高めることのできる無機塩を含有するソルト含有化粧料を提供することを目的とする。
【0007】
本発明は,毛髪に艶を与えることができる無機塩を含有する毛髪用ソルト含有化粧料を提供することを目的とする。
【0008】
本発明は,皮膚の保湿作用を高め,皮膚に抗酸化作用を与えることができる無機塩を含有するソルト含有化粧料を提供することを目的とする。
【0009】
本発明は,保存性に優れ,良好なパック効果を得ることができる,パック剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の側面は,無機塩,多糖類,フラーレン類,及び卵白を含有するソルト含有化粧料に関する。なお,“ソルト含有化粧料”とは,パックなどに用いられる塩を含有する製品などを意味する。好ましくは,ソルト含有化粧料とは,主成分が塩のものであり,更に好ましくは塩または岩塩のような塊上の外観を有するものである。本発明のソルト含有化粧料は,乳化又はゲル化することで,塩の強い刺激を防止できるので,オイル成分を必ずしも配合する必要がない。また,本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記“無機塩”は,塩化ナトリウムを主成分とする上記に記載のソルト含有化粧料に関する。卵白を含有するので,肌に潤いと張りをもたらすことができる。
【0011】
本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記“無機塩”は,塩(好ましくはイオン交換膜法により得られた塩)を5×10℃以上7×10℃以下で加熱する工程を経て得られた,塩化ナトリウムを主成分とする塩である,上記いずれかに記載のソルト含有化粧料に関する。このような高温で処理すると,にがり成分を取り除くことができる。このようにして精製した塩は,少量の水で潮解するものの,微小成分は結晶のまま残留する。よって,そのようなソルト含有化粧料を用いてパック剤を作成した場合,残留した結晶部分がスクラブとして機能するので,肌の汚れや古い角質を効果的に除去できる。
【0012】
また,本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記“無機塩”は,塩化マグネシウムの含有量が,1×10−4mg/g以上1×10−1mg/g以下である,上記いずれかに記載のソルト含有化粧料に関する。食塩に含まれる塩化マグネシウムは,皮膚のタンパク質を凝固させるため,塩化マグネシウムを多く含有するソルト含有化粧料を用いると,肌が乾燥するという問題がある。このように,いわゆる“にがり成分”を除去して,塩化ナトリウムの含有量を高くすることにより,肌の乾燥を防止し,肌が有する老廃物の排出作用を高めることのできる無機塩を含有するパック剤を提供することができる。さらに,このような塩は,殺菌力,洗浄力が高まるほか,浸透圧が高くなる。このような塩を含有するので,塩が浸透し,体内から水分が放出される際に,毛穴の汚れなどを効果的に取り除くことができることとなる。
【0013】
本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記多糖類が,デキストリン及びマルトデキストリンのいずれか又は両方である上記いずれかに記載のソルト含有化粧料に関する。これらの多糖類を用いるので,化粧料に好ましい粘度を与えることができる。
【0014】
本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記フラーレン類は,フラーレンであり,前記フラーレンは,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中1×10−3重量部以上1×10−2重量部以下含有される上記いずれかに記載のソルト含有化粧料に関する。後述する実施例によって示されたとおり,フラーレンを所定量含有することで,肌への浸透性に優れた化粧料を提供できる。
【0015】
本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記フラーレン類は,フラーレンであり,前記フラーレンは,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中2×10−3重量部以上7×10−3重量部以下含有される上記いずれかに記載のソルト含有化粧料に関する。後述する実施例によって示されたとおり,特に化粧料を加圧処理した場合,フラーレンの含有量が上記の範囲であれば,非常に滑らかで肌へのなじみに優れた化粧料を得ることができた。
【0016】
本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記“卵白”は,加水分解卵白である上記いずれかに記載のソルト含有化粧料に関する。本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記“卵白”は,加水分解卵白であり,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中2×10−2重量部以上0.2重量部以下含有される上記いずれかに記載のソルト含有化粧料に関する。加水分解卵白が多いほど,乳化が進むことが予測され,できるだけ多くの加水分解卵白を混合した方が良いようにも思われる。しかしながら,後述する実験例により実証されたとおり,加水分解卵白が上記の範囲内であれば,それ以外の量を加えた場合に比べて,良好な乳化特性等の性質を有するソルト含有化粧料を得ることができた。また,多糖類として,デキストリン及び/又はマルトデキストリンを用いることで,ソルト含有化粧料が効果的に乳化し,さらに加水分解卵白を用いることで,パック剤として好ましい粘性などの特性を有したパック剤を得ることができる。さらに,加水分解卵白を用いると,たとえば,毛髪にパック剤が付着した際に,毛髪に吸着して毛髪に艶を与えることができる。
【0017】
本発明の第1の側面の好ましい態様は,フコイダンを更に含有する上記いずれかに記載のソルト含有化粧料に関する。フコイダンは,たとえば,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中1×10−3重量部以上1×10−2重量部以下含有されるものがあげられる。後述する実施例により実証されたとおり,フコイダンを含有することで,肌に非常にしっくり来るような化粧料を提供できることとなる。特に加圧処理を行った場合,フコイダンが化粧料に含有されていると,極めて肌になじみの良い化粧料を提供できることとなる。
【0018】
本発明の第1の側面の好ましい態様は,葉酸,コエンザイムQ10(CoQ10),GABA,スクワラン,シルク(特にシルクプロテイン),紫根,ヒアルロン酸,ヒアルロン酸ナトリウム,ビタミンC,ビタミンC誘導体,ビタミンE,ビタミンE誘導体,アスタキサンチン,カロチノイド,甘草エキス,又は海草エキスのいずれか又は2種以上を含有する,上記いずれかに記載のソルト含有化粧料に関する。これらのなかでは,CoQ10が好ましい。上記の各成分は,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中1×10−4重量部以上1×10−2重量部以下含有されるものがあげられる。
【0019】
本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記“無機塩”は,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中60重量部以上70重量部以下含有され,塩化ナトリウムを主成分とし,塩化マグネシウムの含有量が,1×10−4mg/g以上1×10−1mg/g以下であり;前記多糖類は,マルトデキストリン,及びアルギン酸ナトリウムのいずれか又は両方であり;前記フラーレン類は,フラーレンであり,前記フラーレンは,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中2×10−3重量部以上7×10−3重量部以下含有され;前記“卵白”は,加水分解卵白であり,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中1×10−2重量部以上0.4重量部以下含有され;アスコルビン酸ナトリウムを,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中1×10−4重量部以上1重量部以下含有し;フコイダンをソルト含有化粧料の固形分100重量部中1×10−2重量部以上4×10−2重量部以下含有し;トレハロースを,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中8重量部以上12重量部以下含有し;シリカを,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中1×10−2重量部以上1×10−1重量部以下含有し;カルミンを,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中1×10−5重量部以上4×10−2重量部以下含有し;ロイヤルゼリーを,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中1×10−4重量部以上5×10−3重量部以下含有する;上記いずれかに記載のソルト含有化粧料に関する。
【0020】
実施例により実証されたとおり,上記の組成を有するソルト含有化粧料は,特にパック用化粧料として優れた性質を有する。特に,上記の組成を有する化粧料は,加圧処理を施すことにより,極めて優れた性質を有することとなる。
【0021】
本発明の第2の側面は,無機塩,多糖類,フラーレン類及び卵白を含有するソルト含有化粧料に,硬水を加え,攪拌することにより得られるパック剤に関する。ミネラルウォータなどの硬水を用いることで,上記したいずれかのソルト含有化粧料を効果的に乳化させ,ゲル状のパック剤を得ることができ,しかも,保存性に優れたパック剤を得ることができる。
【0022】
本発明の第3の側面は無機塩含有するソルト含有化粧料用原料を,3×10℃以上1×10℃以下,5×10MPa以上2×10MPa以下,8時間以上1×10時間以下,加圧処理を施す,ソルト含有化粧料の製造方法に関する。無機塩として,上記の各側面におけるものを適宜用いることができる。本発明の第3の側面の好ましい態様は,前記ソルト含有化粧料用原料が,無機塩,多糖類,及び卵白を含有するソルト含有化粧料用原料を含有する上記に記載のソルト含有化粧料の製造方法に関する。多糖類,及び卵白として,上記の各側面におけるものを適宜用いることができる。本発明の第3の側面の好ましい態様は,前記ソルト含有化粧料用原料が,無機塩,多糖類,フラーレン類,及び卵白を含有する上記いずれかに記載のソルト含有化粧料の製造方法に関する。フラーレン類として,上記の各側面におけるものを適宜用いることができる。
【0023】
後述する実施例により実証されたとおり,ソルト含有化粧料用原料を,上記の条件の下で処理することで,極めて優れた化粧料を得ることができる。なお,ソルト含有化粧料用原料として,本発明の第1の側面に係るソルト含有化粧料用原料を適宜利用できる。このようにして得られたソルト含有化粧料に硬水を加え,攪拌することにより得られるパック剤は,肌へのなじみが極めて優れたパック剤である。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば,肌触りが滑らかであるにもかかわらず,肌の汚れを効果的に除去できるソルト含有化粧料を提供できる。
【0025】
本発明によれば,肌の乾燥を防止し,肌が有する老廃物の排出作用を高めることのできる無機塩を含有するソルト含有化粧料を提供できる。
【0026】
本発明によれば,毛髪に艶を与えることができる無機塩を含有する毛髪用ソルト含有化粧料を提供できる。
【0027】
本発明によれば,皮膚の保湿作用を高め,皮膚に抗酸化作用を与えることができる無機塩を含有するソルト含有化粧料を提供できる。
【0028】
本発明によれば,保存性に優れ,良好なパック効果を得ることができる,パック剤を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下,本発明の実施の形態について説明する。本発明の第1の側面は,基本的には,無機塩,多糖類,フラーレン類,及び卵白を含有するソルト含有化粧料に関する。後述するように,本発明のソルト含有化粧料は,水を加えることで,乳化(又はゲル化)して,パック剤として用いる際に,良好な滑らかさを与え,しかもパックの施術後は,殺菌効果や肌の保湿効果などを与えることができるという優れたものであってもよい。また,あらかじめ水分を所定量有しており,粘性のあるパック用化粧料であってもよい。よって,本発明のソルト含有化粧料は,乳化又はゲル化することで,塩の強い刺激を防止できるので,オイル成分を必ずしも配合する必要がない。
【0030】
“無機塩”は,無機化合物の塩であれば特に限定されないが,アルカリ金属又はアルカリ土類金属のハロゲン化塩があげられ,好ましくは,塩化ナトリウムを主成分とするものがあげられる。“無機塩”は,塩(好ましくはイオン交換膜法により得られた塩)を5×10℃以上7×10℃以下で加熱する工程を経て得られた,塩化ナトリウムを主成分とする塩があげられる。具体的には,特開平3−257015号公報に開示されるように,5×10℃以上7×10℃以下で焼成して得られる塩化ナトリウムを主成分とする塩があげられる。このような高温で処理すると,にがり成分を取り除くことができる。このようにして精製した塩は,少量の水で潮解するものの,微小成分は結晶のまま残留する。よって,そのようなソルト含有化粧料を用いてパック剤を作成した場合,残留した結晶部分がスクラブとして機能するので,毛穴の汚れや古い角質を効果的に除去できる。
【0031】
また,本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記“無機塩”は,塩化マグネシウムの含有量が,1×10−4mg/g以上1×10−1mg/g以下である,上記いずれかに記載のソルト含有化粧料に関する。食塩に含まれる塩化マグネシウムは,皮膚のタンパク質を凝固させるため,塩化マグネシウムを多く含有するソルト含有化粧料を用いると,肌が乾燥するという問題がある。このように,いわゆる“にがり成分”を除去して,塩化ナトリウムの含有量を高くすることにより,肌の乾燥を防止し,肌が有する老廃物の排出作用を高めることのできる無機塩を含有するパック剤を提供することができる。さらに,このような塩は,殺菌力,洗浄力が高まるほか,浸透圧が高くなる。このような塩を含有するので,塩が浸透し,体内から水分が放出される際に,毛穴の汚れなどを効果的に取り除くことができることとなる。
【0032】
本発明のソルト含有化粧料において,無機塩は,ソルト含有化粧料の主成分であることが好ましく,ソルト含有化粧料(乾燥重量以下同様)100重量部中,60重量部以上70重量部以下含有されるものが好ましく,62重量部以上66重量部以下含有されるものがより好ましい。
【0033】
本発明のソルト含有化粧料における多糖類として,公知の多糖類(例えば,セルロース,グアーガム,スターチ,プルラン,デキストリン,フルクタン,マンナン,寒天,カラギーナン,キチン,キトサン,ペクチン,アルギン酸,ヒアルロン,マルトデキストリン,又はそれらの誘導体のうち1種又は2種以上)を適宜用いることができ,特に限定されないが,水を加えたときの乳化などの観点から,好ましい多糖類はデキストリン及び/又はマルトデキストリンである。また,アルギン酸ナトリウムをさらに用いることが好ましい。すなわち,本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記多糖類が,デキストリン及び/又はマルトデキストリン,及びアルギン酸ナトリウムを含む上記いずれかに記載のソルト含有化粧料に関する。
【0034】
例えば,本発明のソルト含有化粧料に用いる多糖類が1種類である場合は,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中,20重量部以上25重量部以下含有されるものが好ましく,22重量部以上24重量部以下含有されるものがより好ましい。
【0035】
例えば,本発明のソルト含有化粧料に用いる多糖類が2種類である場合は,好ましくは,一方がソルト含有化粧料の固形分100重量部中,20重量部以上25重量部以下,他方が0.1重量部以上0.7重量部以下含有されるものであればよく,より好ましくは,一方がソルト含有化粧料の固形分100重量部中,22重量部以上24重量部以下,他方が0.2重量部以上0.5重量部以下含有されるものであればよい。
【0036】
例えば,本発明のソルト含有化粧料に用いる多糖類が3種類である場合は,好ましくは,一方がソルト含有化粧料の固形分100重量部中,20重量部以上25重量部以下,他方が0.1重量部以上0.7重量部以下,さらにもう一方が0.5重量部以上2重量部以下含有されるものであればよく,より好ましくは,一方がソルト含有化粧料の固形分100重量部中,22重量部以上24重量部以下,他方が0.2重量部以上0.5重量部以下,さらにもう一方が0.8重量部以上1.5重量部以下含有されるものであればよい。
【0037】
本発明のソルト含有化粧料におけるフラーレン類は,C60フラーレン,C70フラーレンの他,カーボンナノチューブなどの炭素クラスターが含まれる。 本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記フラーレン類は,フラーレンであり,前記フラーレンは,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中1×10−3重量部以上1×10−2重量部以下含有される上記いずれかに記載のソルト含有化粧料に関する。後述する実施例によって示されたとおり,フラーレンを所定量含有することで,肌への浸透性に優れた化粧料を提供できる。本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記フラーレン類は,フラーレンであり,前記フラーレンは,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中2×10−3重量部以上7×10−3重量部以下含有される上記いずれかに記載のソルト含有化粧料に関する。後述する実施例によって示されたとおり,特に化粧料を加圧処理した場合,フラーレンの含有量が上記の範囲であれば,非常に滑らかで肌へのなじみに優れた化粧料を得ることができた。
【0038】
本発明のソルト含有化粧料における“卵白”は,鳥類などの卵における卵白由来の成分などを意味する。そして,本発明における卵白として,加水分解卵白が好ましい。すなわち,卵白そのものを用いたソルト含有化粧料も市販されているが,そのようなソルト含有化粧料では,保存性が悪いなどの問題があるため,卵白を加熱殺菌処理などにより処理された加水分解卵白を用いることが好ましいといえる。加水分解卵白は,例えば,特開2003−238330号公報に開示されるように,卵白タンパク質を部分的に加水分解して得られる加水分解卵白,加水分解卵白のN−第4級アンモニウム誘導体,加水分解卵白のN−アシル化誘導体又はその塩,加水分解卵白のN−シリル化誘導体,加水分解卵白のエステルなどがあげられる。
【0039】
加水分解卵白は,卵白タンパク質を酸,アルカリ,酵素又はそれらの併用により加水分解したもので,加水分解の方法は,動植物由来のタンパク質加水分解物を得る方法がそのまま適用できる。加水分解時の酸,アルカリ,酵素の量や加熱温度,分解時間などを変化させることにより,生成する加水分解卵白の分子量を制御できる。本発明における加水分解卵白の分子量は,特に限定されないが,数平均分子量が2×10〜5×10のものが好ましく,2.5×10〜3×10のものがより好ましい。これは,加水分解卵白の数平均分子量が上記範囲以下では皮膚への吸着性が低くなる上,加水分解卵白の有する造膜作用,艶,なめらかさの付与作用が充分に発揮できないばかりでなく皮膚に対する刺激が生じるおそれがあり,加水分解卵白の数平均分子量が上記範囲以上になると,皮膚につっぱり感を生じたり,高湿度下ではべたついたりするおそれがあるからである。
【0040】
すなわち,本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記“卵白”は,加水分解卵白である上記いずれかに記載のソルト含有化粧料に関する。加水分解卵白を用いると,たとえば,毛髪にパック剤が付着した際に,毛髪に吸着して毛髪に艶を与えることができる。
【0041】
本発明のソルト含有化粧料における卵白,又は加水分解卵白は,特に限定されないが,後述する実験例により実証されたとおり,好ましい乳化作用などを与える観点などから,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中,1×10−2重量部以上0.4重量部以下含有されるものが好ましく,2×10−2重量部以上0.3重量部以下含有されるものがより好ましく,2×10−2重量部以上0.2重量部以下であればさらに好ましい。
【0042】
本発明の第1の側面の好ましい態様は,フコイダンを更に含有する上記いずれかに記載のソルト含有化粧料に関する。フコイダンは,たとえば,特開2006−340696号公報に開示された方法により抽出することができる。フコイダンは,たとえば,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中1×10−3重量部以上1×10−2重量部以下含有されるものがあげられる。フコイダンの平均分子量は,例えば数平均分子量で10,000以上5,000,000以下があげられる。後述する実施例により実証されたとおり,フコイダンを含有することで,肌に非常にしっくり来るような化粧料を提供できることとなる。特に加圧処理を行った場合,フコイダンが化粧料に含有されていると,極めて肌になじみの良い化粧料を提供できることとなる。
【0043】
本発明の第1の側面の好ましい態様は,トレハロースを含有する,上記いずれかに記載のソルト含有化粧料に関する。この態様に係るソルト含有化粧料は,トレハロースを含有するので,皮膚の保湿作用を高め,皮膚に抗酸化作用を与えることができる。
【0044】
本発明のソルト含有化粧料がトレハロースを含有する場合のトレハロースの含有量は,特に限定されないが,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中,トレハロースを,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中,8重量部以上12重量部以下含有するものが好ましく;9重量部以上11重量部以下含有するものであればより好ましい。
【0045】
本発明の第1の側面の好ましい態様は,シリカを含有する,上記いずれかに記載のソルト含有化粧料に関する。この態様に係るソルト含有化粧料は,シリカを含有するので,他の成分の作用を高め,それらの作用を持続させる効果を有する。シリカとして,公知のシリカを適宜用いることができるが,好ましくは平均粒径が,1マイクロメートル以上1×10マイクロメートル以下のものである。粒径が,あまりに大きいと肌を傷つけることになるからである。
【0046】
本発明のソルト含有化粧料がシリカを含有する場合のシリカの含有量は,特に限定されないが,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中,シリカを,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中1×10−2重量部以上1×10−1重量部以下含有するものが好ましく;2×10−2重量部以上5×10−2重量部以下含有するものであればより好ましい。
【0047】
本発明の第1の側面の好ましい態様は,カルミンを含有する,上記いずれかに記載のソルト含有化粧料に関する。この態様に係るソルト含有化粧料は,カルミンを含有するので,水分を含有した際に,淡いピンク色になるなど視覚的にリラックス感を与えることができる。さらに,カルミンを含有するので,この態様に係るソルト含有化粧料は,ヒトが有する自然治癒力を高めることができる。
【0048】
本発明のソルト含有化粧料がカルミンを含有する場合のカルミンの含有量は,特に限定されないが,カルミンを,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中,1×10−5重量部以上4×10−2重量部以下含有するものが好ましく;1×10−4重量部以上4×10−2重量部以下含有するものであればより好ましく,実験例2で実証されたとおり,5×10−3重量部以上4×10−2重量部以下含有するものであればさらに好ましい。なお,カルミンは,1×10−4重量部以上5×10−3重量部以下含有するものであってもよい。
【0049】
本発明のソルト含有化粧料が,ロイヤルゼリーを含有する場合のロイヤルゼリーの含有量は,特に限定されないが,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中1×10−4重量部以上5×10−3重量部以下含有するものが好ましく;5×10−4重量部以上2×10−3重量部以下含有するものがより好ましい。ロイヤルゼリーは,肌の美しさを保ち,老化を防止する作用がある。
【0050】
本発明の第1の側面に係るソルト含有化粧料は,上記以外の各成分を適宜含有しても良い。そのような成分として,グリセリン,ラウロイルメチルアラニンナトリウム,キイチゴエキス,クエン酸,リンゴ酸,水酸化ナトリウム,アンモニア水,コカミドプロピルベタイン,セルロースガム,ヒドロキシエチルセルロース,甘味剤,pH調整剤,香料,着色料,又は酸化防止剤などがあげられる。
【0051】
上記以外の成分のうち好ましいものとして,葉酸,コエンザイムQ10(CoQ10),GABA,スクワラン,シルク(シルクプロテイン),紫根,ヒアルロン酸,ヒアルロン酸ナトリウム,ビタミンC,ビタミンC誘導体,ビタミンE,ビタミンE誘導体,アスタキサンチン,カロチノイド,甘草エキス,又は海草エキスがあげられる。これらは,本発明のソルト含有化粧料の効能を高める微量成分であり,これらのいずれか1種又は2種類以上を混合することで,本発明のソルト含有化粧料に各種の作用をもたらすことができることとなる。葉酸は,緑黄色野菜,柑橘類,アボガド,レバー,牛乳,胚芽米,卵,乳製品,ほうれん草,せり,バナナ,杯芽等に多く含まれる。また,CoQ10は,野菜,大豆,背の青い魚,鶏肉,牛豚のレバー等に含まれ,GABAは近年注目されている発芽玄米等に多く含まれる。葉酸は化学合成により,CoQ10は酵母抽出により製造されたものが主として使用されており,GABAにおいては米胚芽により抽出されたエキスを用いているものがある。スクワランは,ソルト含有化粧料を乳化させるのに役立つ。スクワラン,シルク(シルクプロテイン),紫根,ヒアルロン酸,ヒアルロン酸ナトリウム,ビタミンC,ビタミンC誘導体,ビタミンE,及びビタミンE誘導体は,公知の方法により得ることができる。ビタミンC誘導体,又はビタミンE誘導体として,例えば,それらのエステル,アミン塩など,生体内に取り込まれた際にビタミンC又はビタミンEと同様の化合物となるプロドラックがあげられる。アスタキサンチンは,ヘマトコッカスという藻に含まれるカロテノイドの一種である。アスタキサンチンを含有するソルト含有化粧料は,水に溶解すると淡い赤い色を出すことができ,しみそばかすなどの解消にも効果がある。カロチノイドは,天然に存在する色素である。カロチノイドには,βカロテンなどが含まれる。甘草エキスは,抗炎症作用や抗アレルギー作用があるとされる。海草エキスは,褐藻類(ヒバマタ,コンブ属等),紅藻類(イギス属等),緑藻類の全藻,又はめかぶ(胞子葉又は成実葉)を極性溶剤で抽出して得られる抽出物などをいう。海藻エキスは,髪にしっとり感や滑らかさなどを与える。上記以外の成分の含有量は,それぞれ,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中1×10−4重量部以上1重量部以下含有するものがあげられ,1×10−2重量部以上3×10−1重量部以下含有するものが好ましい。上記以外の成分は,皮膚への吸着性,抗酸化作用などによる美白,美肌効果などの観点から,ビタミンC誘導体であるアスコルビン酸ナトリウムを用いることが好ましい。
【0052】
本発明の第1の側面に係るソルト含有化粧料は,例えば,上記した各成分を混合した後に攪拌することにより製造することができる。また,後述するように加圧処理を施すことで,より優れた化粧料を製造できる。
【0053】
本発明の第2の側面は,無機塩,多糖類,フラーレン類及び卵白を含有するソルト含有化粧料に,硬水を加え,攪拌することにより得られるパック剤に関する。ミネラルウォータなどの硬水を用いることで,上記したいずれかのソルト含有化粧料を効果的に乳化させ,高いゲル状のパック剤を得ることができ,しかも,保存性に優れたパック剤を得ることができる。このようにして得られたパック剤は,有効なパック効果を有するので,肌をパックする際に用いることができるほか,頭皮をパックするためにも効果的に用いることができる。
【0054】
本発明の第3の側面は無機塩含有するソルト含有化粧料用原料を,3×10℃以上1×10℃以下,5×10MPa以上2×10MPa以下,8時間以上1×10時間以下,加圧処理を施す,ソルト含有化粧料の製造方法に関する。無機塩として,上記の各側面におけるものを適宜用いることができる。本発明の第3の側面の好ましい態様は,前記ソルト含有化粧料用原料が,無機塩,多糖類,及び卵白を含有するソルト含有化粧料用原料を含有する上記に記載のソルト含有化粧料の製造方法に関する。多糖類,及び卵白として,上記の各側面におけるものを適宜用いることができる。本発明の第3の側面の好ましい態様は,前記ソルト含有化粧料用原料が,無機塩,多糖類,フラーレン類,及び卵白を含有する上記いずれかに記載のソルト含有化粧料の製造方法に関する。フラーレン類として,上記の各側面におけるものを適宜用いることができる。加圧温度は,3×10℃以上1×10℃以下であるが4×10℃以上7×10℃以下でもよい。また,圧力は,5×10MPa以上2×10MPa以下であるが,7×10MPa以上1.5×10MPa以下でもよい。加圧時間は,たとえば,8時間以上1×10時間以下であるが,10時間以上4×10時間以下でもよい。
【0055】
上記の加圧処理は,たとえば,特開2007−068444号公報に開示される処理装置を転用することで行うことができる。すなわち,少なくとも一部は固体である食品を加圧,加熱し,微生物の増殖を抑制しながら該食品を処理する食品処理装置であって,被処理食品を受入れ,該被処理食品の処理に伴い該被処理食品から排出される液体を該固体と分離して貯留する食品容器と,該食品容器,及び水を受入れ,該食品容器内の該被処理食品を加圧,加熱処理する処理槽と,該処理槽内の水を加圧する加圧手段と,該処理槽を加熱する加熱手段と,を含むことを特徴とする食品処理装置を用い,食品ではなく化粧料を処理することで,本発明の製造方法を行うことができる。
【0056】
後述する実施例により実証されたとおり,ソルト含有化粧料用原料を,上記の条件の下で処理することで,極めて優れた化粧料を得ることができる。なお,ソルト含有化粧料用原料として,本発明の第1の側面に係るソルト含有化粧料用原料を適宜利用できる。このようにして得られたソルト含有化粧料に硬水を加え,攪拌することにより得られるパック剤は,肌へのなじみが極めて優れたパック剤である。
【0057】
実験例1
以下の表1で示される成分からなるソルト含有化粧料を調合し,ソルト含有化粧料を製造した。
【0058】
【表1】

【0059】
得られたソルト含有化粧料200gに,ミネラルウォータであるヴィッテル(登録商標)200ccを加え,攪拌した。1分ほど攪拌すると,乳化が完了したので,攪拌を止めた。得られたパック剤を用いて顔全体にパックを行い,そのまま2〜5分間放置した。その後,顔全体からパック剤を除去したところ,肌がしっとりとして,滑らかな肌触りとなった。
【0060】
実験例2
以下の表2で示される成分からなるソルト含有化粧料を調合し,実験例1と同様に,ソルト含有化粧料を製造した。すなわち,カルミンの割合を実験例1に比べて100倍とした。
【0061】
【表2】

【0062】
実験例2で得られたソルト含有化粧料を顔全体にパックしたところ,実験例1で得られたソルト含有化粧料よりも,肌の沈静効果が増し,美肌効果が高まるなど,さらに優れたものであった。
【0063】
実験例3
実験例2で得られたソルト含有化粧料をエステサロンにて数名のモニターを用いて痩身効果を検討した。
具体的には,ソルト含有化粧料をゲル化させ,おなか,ウェスト周り,二の腕,太ももなどに塗布し,塗布した部位を包むようにラップをし,20分間放置して洗い流した。その後,施術前後のサイズ変化を測定した。その結果,ウェストが平均2.5cm,ヒップは平均2cm,アンダーバスト平均1cm,二の腕平均1.5cm,太もも2cmの痩身効果を得ることができた。
【0064】
実験例4
実験例2と同じソルト含有化粧料原料5kgに,さらにCoQ10を1.5g添加すると共に,フコダインF1を100g添加した。その後,50℃,100MPa,24時間加圧処理を行った。その結果得られた化粧料は,実験例2で得られた化粧料に比べて,粒子が細かくなったようで,塗り心地に優れていた。
【実施例1】
【0065】
実験例2と同じソルト含有化粧料原料2kgに,さらにCoQ10を0.6g添加すると共に,フラーレンを20g,AHフコダイン85を20g,メチルパラペンを4g添加した。その後,50℃,100MPa,24時間加圧処理を行った。その結果得られた化粧料は,実験例2で得られた化粧料に比べて,粒子が細かくなったようで,塗り心地に優れていた。また,実験例4に比べて,肌へのなじみが極めて良好な化粧料を得ることができた。これはフコイダンによる効果であると考えられる。また,実験例4に比べて,化粧料が薄く伸びて迅速に乾燥し,肌への浸透性が良好であった。これはフラーレンを用いて更に加圧処理を施したことによるものと考えられる。
【実施例2】
【0066】
フコダインをフコダインF1とし,40g添加した以外は,実施例1と同様にして化粧料を製造した。実施例1に比べて更に良好な化粧料を得ることができた。
【実施例3】
【0067】
実験例2と同じソルト含有化粧料原料を3kg用い,CoQ10を0.9g添加すると共に,フラーレンを15g,フコダインF1を60g,メチルパラペンを6g添加した以外は,実施例1と同様にして化粧料を製造した。実施例1に比べて更に良好な化粧料を得ることができた。実際に製造例4,実施例1〜実施例3の化粧料を用いたパック剤について,10人に評価を求めた。その結果,10人全員が,実施例3,実施例2,実施例1,実験例4の順に評価した。すなわち,実施例3の化粧料は,パック用の化粧料として極めて良好な性質を有するものであるといえる。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明のソルト含有化粧料,その製造方法,及びパック剤は,パック用の消耗品などとして化粧品産業などの分野で効果的に利用されうる。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
無機塩,多糖類,フラーレン類,及び卵白を含有するソルト含有化粧料。
【請求項2】
前記“無機塩”は,
塩を5×10℃以上7×10℃以下で加熱する工程を経て得られた,塩化ナトリウムを主成分とする塩であり,
塩化マグネシウムの含有量が,1×10−4mg/g以上1×10−1mg/g以下である,
請求項1に記載のソルト含有化粧料。
【請求項3】
前記多糖類は,
デキストリン及びマルトデキストリンのいずれか又は両方である,
請求項1に記載のソルト含有化粧料。
【請求項4】
前記フラーレン類は,
フラーレンであり,
前記フラーレンは,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中1×10−3重量部以上1×10−2重量部以下含有される請求項1に記載のソルト含有化粧料。
【請求項5】
前記フラーレン類は,
フラーレンであり,前記フラーレンは,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中2×10−3重量部以上7×10−3重量部以下含有される請求項1に記載のソルト含有化粧料。
【請求項6】
前記“卵白”は,加水分解卵白であり,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中2×10−2重量部以上0.2重量部以下含有される請求項1に記載のソルト含有化粧料。
【請求項7】
フコイダンを更に含有する,請求項1に記載のソルト含有化粧料。
【請求項8】
葉酸,コエンザイムQ10,GABA,スクワラン,シルク,紫根,ヒアルロン酸,ヒアルロン酸ナトリウム,ビタミンC,ビタミンC誘導体,ビタミンE,ビタミンE誘導体,アスタキサンチン,カロチノイド,甘草エキス,又は海草エキスのいずれか又は2種以上を含有する,請求項1に記載のソルト含有化粧料。
【請求項9】
前記“無機塩”は,
ソルト含有化粧料の固形分100重量部中60重量部以上70重量部以下含有され,塩化ナトリウムを主成分とし,塩化マグネシウムの含有量が,1×10−4mg/g以上1×10−1mg/g以下であり;
前記多糖類は,マルトデキストリン,及びアルギン酸ナトリウムのいずれか又は両方であり;
前記フラーレン類は,
フラーレンであり,前記フラーレンは,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中2×10−3重量部以上7×10−3重量部以下含有され;
前記“卵白”は,加水分解卵白であり,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中1×10−2重量部以上0.4重量部以下含有され;
アスコルビン酸ナトリウムを,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中1×10−4重量部以上1重量部以下含有し;
フコイダンをソルト含有化粧料の固形分100重量部中1×10−2重量部以上4×10−2重量部以下含有し;
トレハロースを,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中8重量部以上12重量部以下含有し;
シリカを,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中1×10−2重量部以上1×10−1重量部以下含有し;
カルミンを,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中1×10−5重量部以上4×10−2重量部以下含有し;
ロイヤルゼリーを,ソルト含有化粧料の固形分100重量部中1×10−4重量部以上5×10−3重量部以下含有する;
請求項1に記載のソルト含有化粧料。
【請求項10】
無機塩,多糖類,フラーレン類,及び卵白を含有するソルト含有化粧料に硬水を加え,攪拌することにより得られるパック剤。
【請求項11】
無機塩を含有するソルト含有化粧料用原料を,
3×10℃以上1×10℃以下,
5×10MPa以上2×10MPa以下,
8時間以上1×10時間以下,
加圧処理を施す,
ソルト含有化粧料の製造方法。
【請求項12】
前記ソルト含有化粧料用原料は,
無機塩,多糖類,及び卵白を含有するソルト含有化粧料用原料を含有する
請求項11に記載のソルト含有化粧料の製造方法。
【請求項13】
前記ソルト含有化粧料用原料は,
無機塩,多糖類,フラーレン類,及び卵白を含有する
請求項11に記載のソルト含有化粧料の製造方法。
【請求項14】
請求項11〜13のいずれかに記載のソルト含有化粧料の製造方法によって製造されたソルト含有化粧料。
【請求項15】
請求項14に記載のソルト含有化粧料に硬水を加え,攪拌することにより得られるパック剤。

【公開番号】特開2009−114067(P2009−114067A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−270701(P2007−270701)
【出願日】平成19年10月17日(2007.10.17)
【出願人】(399065763)テレフォニーダイレクト株式会社 (5)
【Fターム(参考)】