説明

ゾルピデム含有口腔内極性及び非極性スプレー

口腔内粘膜による急速吸収で効果がすぐに現れるゾルピデムを備えた極性もしくは非極性溶媒を用いた口腔内エアロゾルスプレーもしくはカプセルがこれまで開発されてきた。本発明の口腔内極性組成物は、水性極性溶媒、ゾルピデム及び任意の風味料を含む処方、処方2:水性極性溶媒、ゾルピデム、任意の風味料及び噴射剤、処方3:非極性溶媒、ゾルピデム及び任意の風味料、処方4:非極性溶媒、ゾルピデム、任意の風味料及び噴射剤、処方5:極性溶媒と非極性溶媒との混合物、ゾルピデム及び任意の風味料、処方6:極性溶媒と非極性溶媒との混合物、ゾルピデム、任意の風味料及び噴射剤を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連する出願の相互参照)
本願は、1997年10月1日出願の米国指定段階のPCT/US97/17899の部分継続出願である2000年3月29日出願の特許願第09/537,118号の部分継続出願であり係属中の2002年8月29日出願の特許願第10/230,060号の部分継続出願であり、これらの内容を本明細書に参照により援用する。
【背景技術】
【0002】
ある種の生物学的活性化合物が口腔粘膜を通した方が、胃もしくは腸を通した他の投与経路よりもよく吸収されることが知られている。しかも、後者の経路による投与に適した処方には、それ自身問題がある。例えば、生物学的活性化合物は、噴射剤、溶媒等のような調合物の他の成分に適合しなければならない。これまでそうした多くの処方が提案されてきた。例えば、特許文献1には、ポリエーテルアルコールの混合物に溶解した抗心臓発作薬ニフェジピンの投与用ゼラチン軟カプセルが記載されている。特許文献2には、ニフェジピンを含有するチュアブルゼラチン硬カプセルが記載されている。薬剤の溶液もしくは分散液を含有するチュアブルゼラチンカプセルが特許文献3に記載されている。特許文献4および特許文献5には、ニトログリセリン、エタノール及びその他の成分を含む口腔内粘膜への投与用ニトログリンセリンスプレーが記載されている。経口投与用ポンプスプレーが特許文献6に記載されている。炭化水素噴射剤と粘膜表面への投与用薬剤を含有するエアロゾル組成物が特許文献7、特許文献8、特許文献9及び特許文献10に記載されている。これらの文献は、膜を通じてというよりむしろ吸入により投与される溶液の生体利用能について議論していることに留意すべきである。
【特許文献1】米国特許第4,689,233号
【特許文献2】米国特許第4,755,389号
【特許文献3】米国特許第4,935,243号
【特許文献4】米国特許第4,919,919号
【特許文献5】米国特許第5,370,862号
【特許文献6】米国特許第5,186,925号
【特許文献7】英国特許第2,082,457号
【特許文献8】米国特許第3,155,574号
【特許文献9】米国特許第5,011,678号
【特許文献10】米国特許第5,128,132号
【0003】
ゾルピデムは下記に示す構造を有するイミダゾピリジンである。

【0004】
ゾルピデムの化学名はN,N-6-トリメイル-2-p-トリル-イミダゾ[1,2-a] ピリジン-3-アセトアミドである。
【0005】
ゾルピデムは非ベンゾジアゼピンの鎮静―催眠薬であり、不眠症の治療に使用する。不眠症の治療のためには、ゾルピデムを通常10から25mgの投与量で経口投与する。一般に、ゾルピデムを酒石酸塩、すなわちN,N,-6-トリメチル-2-p-トリル-イミダゾ[l,2-a] ピリジン-3-アセトアミド L- (+)-タルトレート(2:1)として投与する。ゾルピデムの投与停止後、睡眠への薬効が一週間まで持続する。ゾルピデムによる耐性と身体的依存が観察されることは非常にまれである(非特許文献1)。
【非特許文献1】グッドマン・ギルマン薬理書、第9版、pp471−472
【発明の開示】
【0006】
口腔内粘膜で急速に吸収されて効果がすぐに現れる生物学的に活性な化合物を備える極性もしくは非極性溶媒を用いた口腔内エアロゾルスプレーもしくは噛むゼラチン軟カプセルが開発されている。
【0007】
薬学的に許容される非極性溶媒に可溶な薬学的に活性な化合物の経粘膜投与用の本発明の口腔内エアロゾルスプレー組成物は、全体の組成物に対する重量%換算で、薬学的に許容される噴射剤5-80%、非極性溶媒19-85%、活性化合物0.05-50%を備え、更に全組成の重量%で風味料0.01-10%を適宜含有する。好ましい組成物は、噴射剤10-70%、非極性溶媒25−89.9%、活性化合物0.01-40%,風味料1-8%を備え、より好ましいものは、噴射剤20-70%、非極性溶媒25-74.75%、活性化合物0.25-35%、風味料2-7.5%を備える。
【0008】
また、薬学的に許容される極性溶媒に可溶な薬学的に活性な化合物の経粘膜投与用の本発明の口腔内極性エアロゾルスプレー組成物を噴射剤によって発生するエアロゾル形態で投与することができる。この場合、該組成物は、全体の組成物に対する重量%換算で、水性極性溶媒10-97%、活性化合物0.1-25%を備え、更に全組成の重量%で風味料0.1-5%、噴射剤2-10%を適宜含有する。好ましい組成物は、極性溶媒20-97%、活性化合物0.1-15%、風味料0.1-5%及び噴射剤2-5%を備え、より好ましいものは、極性溶媒25-97%、活性化合物0.2-25%、風味料0.1-2.5%及び噴射剤2-4%を備える。
【0009】
別の実施態様では、薬学的に活性な化合物の経粘膜投与用の本発明の口腔内極性エアロゾルスプレー組成物(すなわち、噴射剤によって発生するエアロゾルの形態で投与可能)は、極性溶媒と非極性溶媒との混合物を含有し、全体の組成物に対する重量%換算で、溶媒10-97%、活性化合物0.05-50%、噴射剤5-80%を備え、付加的に味覚マスク及び/又は風味料0.01-10%を含有する。好ましい組成物は、溶媒20-97%、活性化合物0.1-40%、噴射剤20-70%及び味覚マスク及び/又は風味料1-8%を備え、より好ましいものは、溶媒25-97%、活性化合物0.25-35%、噴射剤20-70%及び味覚マスクおよび/又は風味料2-7.5%を備える。極性溶媒対非極性溶媒の比率は、約1:99−約99:1、好ましくは約60:40−約40:60、より好ましくは約50:50とすることができる。
【0010】
薬学的に許容される非極性溶媒に可溶な薬学的に活性な化合物の経粘膜投与用の本発明の口腔内ポンプスプレー組成物、すなわち噴射剤無しの組成物は、全体の組成物に対する重量%換算で、非極性溶媒30-99.69%、活性化合物0.005-55%を備え、更に風味料0.1-10%を適宜含有する。
【0011】
薬学的に許容される極性溶媒に可溶な薬学的に活性な化合物の経粘膜投与用の本発明の口腔内極性ポンプスプレー組成物、すなわち噴射剤無しの組成物は、全体の組成物に対する重量%換算で、水性極性溶媒30-99.69%、活性化合物0.001-60%を備え、更に全体組成に対する重量%換算で風味料0.1-10%を適宜含有する。好ましい組成物は、極性溶媒37-98.58%、活性化合物0.005-55%、風味料0.5-8%を備え、より好ましいものは、極性溶媒60.9-97.06%、活性化合物0.01-40%、風味料0.75-7.5%を備える。
【0012】
別の実施態様では、薬学的に活性な化合物の経粘膜投与用の口腔内ポンプスプレー組成物(すなわち、噴射剤無しの組成物)は、極性溶媒及び非極性溶媒の混合物を含有し、全体の組成物に対する重量%換算で、溶媒30-99.69%、活性化合物0.001-60%を備え、付加的に味覚マスク及び/又は風味料0.1-10%を含有することができる。好ましい組成物は、溶媒37-98.58%、活性化合物0.005-55%、味覚マスク及び/又は風味料0.5-8%を備え、より好ましいものは、溶媒60.9-97.06%、活性化合物0.01-40%、味覚マスク及び/又は風味料0.75-7.5%を供える。極性溶媒対非極性溶媒の割合は、約1:99−約99:1、好ましくは約60:40−約40:60、より好ましくは約50:50とすることができる。
【0013】
薬学的に許容される非極性溶媒に少なくとも一部可溶な薬学的に活性な化合物の経粘膜投与用の組成物を充填した本発明の噛むゼラチン軟カプセルは、全体の組成物に対する重量%換算で、非極性溶媒4-99.99%、乳化剤0-20%、活性化合物0.01-80%を備え、ただし該組成物が10%未満の水と、更に組成物の重量あたり0.01-10%の風味料を適宜含有する。好ましい噛むゼラチン軟カプセルは、非極性溶媒21.5-99.975%、乳化剤0-15%、活性化合物0.025-70%および風味料1-8%を備え、より好ましいものは、非極性溶媒28.5-97.9%、乳化剤0-10%、活性化合物0.1-65.0%、風味料2-6%を備える。
【0014】
薬学的に許容される極性溶媒に少なくとも一部可溶な薬学的に活性な化合物の経粘膜投与用の組成物を充填した本発明の噛むゼラチン軟カプセルは、全体の組成物に対する重量%換算で、極性溶媒25-99.89%、乳化剤0-20%、活性化合物0.01-65%を備え、ただし該組成物が10%未満の水と、更に組成物の重量あたり風味料0.1-10%を適宜含有する。好ましい噛むゼラチン軟カプセルは、極性溶媒37-99.95%、乳化剤0-15%、活性化合物0.025-55%、風味料1-8%を備え、より好ましいものは、極性溶媒44-96.925%、乳化剤0-10%、活性化合物0.075-50%、風味料2-6%を備える。
【0015】
本発明の目的は、活性化合物を含有するスプレーの細かい飛沫もしくはその噛むカプセルからの溶液またはペーストで粘膜を被覆することにある。
【0016】
本発明の他の目的は、哺乳動物、好ましくは人間の口腔内粘膜にスプレーもしくは噛むカプセルによって、又はゼラチン軟カプセルから所定量の生物学的に活性な化合物を投与することにある。
【0017】
本発明の更なる目的は、非極性もしくは極性のエアロゾルスプレー処方の組成物を備える密封エアロゾルスプレー容器、及び該容器から所定量の組成物を放出するのに適した計量バルブにある。
【0018】
エアロゾルバルブを作動させた後噴射剤を蒸発させると、溶媒と活性化合物を含有する細かい飛沫の霧を形成する。
【0019】
噴射剤は非フロン材料、好ましくはC3-8の直鎖もしくは分枝構造の炭化水素である。噴射剤は実質的に非水性とすべきである。噴射剤はエアロゾル容器内に圧力を生じ、これは予期した通常の使用下でバルブを作動させた時に溶媒を容器から噴射するのに十分な圧力であるが、容器及びバルブ栓を破損するほど過剰な圧力ではない。
【0020】
非極性溶媒は非極性炭化水素、好ましくはC7−18の直鎖もしくは分枝構造の炭化水素、脂肪酸エステル、及びミグリオールのようなトリグリセリドである。溶媒は、活性化合物を溶解し、また噴射剤と混ざり合わなければならない。すなわち、溶媒と噴射剤は温度0-40℃、圧力1-3気圧の範囲で単一相を形成しなければならない。
【0021】
本発明の極性及び非極性エアロゾルスプレー組成物は、密封した加圧容器から投与することを意図している。作動の度に容器に空気が入ってしまうポンプスプレーと異なり、本発明のエアロゾル容器は製造時に密封する。容器中の内容物を、作動毎に大気ガスが流入できない計量バルブ作動の度に放出する。かかる容器は市販されている。
【0022】
本発明の更なる目的は、ポンプスプレー処方の組成物を含有するポンプスプレー容器と、該容器から所定量の組成物を放出するのに適した計量バルブにある。
【0023】
本発明の他の目的は、上述した組成物を含有する噛むゼラチン軟カプセルにある。処方は活性化合物を含有する粘性溶液もしくはペーストの形態とすることができる。溶液が好ましいが、活性化合物が選択した溶媒に溶解しないかもしくは一部だけ溶解する場合、ペースト充填物を用いてもよい。水を用いてペースト組成物の一部を形成する場合、該組成物の10%を超えてはならない(特記しない限り、%はすべて重量換算である)。
【0024】
ゼラチンの殻及び活性化合物と相溶するような非極性もしくは極性溶媒を選択する。溶媒は活性化合物を溶解することが好ましい。しかし、活性化合物を溶解しないかもしくはわずかに溶解する他の成分を使用し、ペースト充填物も形成することができる。
【0025】
ゼラチン軟カプセルは当業界で周知である。例えば、特許文献3にかかるカプセルが開示されている。本発明のカプセルは、噛む事により低粘性の溶液もしくはペーストを放出し、口腔内粘膜を活性化合物で被覆することを意図している。全体を飲み込むもしくは噛んでから飲み込む代表的なカプセルは、活性化合物を胃に運ぶため、最大血中レベルに達し化合物が初回通過効果を受けるまでに非常に大きな遅延時間を生じる。口腔内粘膜による化合物のより一層の吸収と初回通過効果の機会がないため、本発明の噛むカプセルの使用はひどい遅延時間を解消して生物学的効果の開始を促進する。本発明のゼラチン軟カプセルの殻は、例えばゼラチン50-75%、グリセリン20-30%、着色料0.5-1.5%、水5-10%及びソルビトール2-10%からなる。
【0026】
活性化合物は、生物学的に活性なペプチド、中枢神経系で活性なアミン、スルホニル尿素、抗体、抗真菌剤、抗ウイルス剤、睡眠導入剤、抗喘息剤、ヒスタミンH-2受容体アンタゴニスト、バルビツール酸塩、プロスタグランジン及び栄養補助食品を含む。
【0027】
また、活性化合物は、抗ヒスタミン剤、アルカロイド、ホルモン、ベンゾジアゼピン及び麻酔性の鎮痛剤とすることができる。特に限定しないが、これら活性化合物は非極性ポンプスプレーの処方および応用に特に適している。
【0028】
更に、活性化合物は、脂肪酸部分酸化(p-FOX)阻害剤、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、神経刺激阻害剤、抗コリン作用性剤、抗痙攣剤、抗精神剤、抗不安薬、ドーパミン代謝阻害剤、脳梗塞後後遺症の治療薬、神経保護薬、アルツハイマー病治療薬、神経伝達物質、神経伝達物質アンタゴニスト、鎮痛剤、多動性症候群治療薬、ナルコレプシー治療薬、主要な副腎アンタゴニスト、抗鬱剤、パーキンソン病治療薬、ベンゾジアゼピン アンタゴニスト、覚醒剤、神経伝達物質アンタゴニスト、精神安定剤もしくはこれらの混合物とすることができる。
【0029】
一つの実施態様においては、活性化合物はゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
本発明の好ましい活性化合物は、イオン化した塩もしくはその薬学的に許容される塩の遊離塩基である(ただし、エアロゾルもしくはポンプスプレー組成物に関しては、スプレー溶媒に可溶である)。これら化合物は、有用な濃度で本発明の非極性溶媒に可溶であるか、もしくは有用な濃度でペーストとして調製することができる。口腔内粘膜により化合物の吸収が促進されるので、これら濃度は化合物の標準的な許容投与量以下とすることができる。本発明のこの特徴は、初回通過効果が大きい時(40-99.99%)、特に重要である。
【0031】
非極性溶媒スプレー用噴射剤として、プロパン、N-ブタン、イソブタン、N-ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン及びそれらの混合物を使用することができる。単一ガスとしてのN-ブタン及びイソブタンが好ましい噴射剤である。噴射剤は0.2%以下、通常0.1-0.2%の含水量を有することができる。ここで、特記しない限り、すべての割合は重量%である。また、活性化合物に有害な汚染物を最小化するように噴射剤を合成することが好ましい。かかる汚染物は酸化剤、還元剤、ルイス酸又は塩基及び水である。これらのそれぞれの濃度は、水が0.2%以下でよいのを除いて、0.1%未満にすべきである。
【0032】
カプセル及び非極性スプレーように適した非極性溶媒として、C2-C24の脂肪酸のC2-C6のエステル、C7-C18炭化水素、C2-C6アルカノイルエステル及びこれら対応する酸のトリグリセリドがある。カプセル充填物がペーストで或る場合、他の液体成分を上記低分子量溶媒の代わりに使用することができる。これは大豆油、とうもろこし油、他の植物油である。
【0033】
極性カプセルもしくはスプレー用の溶媒として、400-1000Mw(好ましくは400-600)の低分子量ポリエチレングリコール(PEG)、低分子量の(C2-C8)モノ及びポリオール並びにC7-C18の直鎖もしくは分枝鎖炭化水素のアルコールを使用することができる。また、グリセリンが存在してもよく、水もスプレーに使用してもよいが、カプセルには限定的な量で使用してもよい。
【0034】
ゼラチンの殻を作るために用いたグリセリン及び水のいくらかが殻の硬化中に該殻から充填物に移行することが予期される。同様に、硬化中で且つカプセルの寿命中でも成分が充填物から殻にいくらか移行する場合がある。
【0035】
それ故、ここでの所定の値は調製した組成物に対するものであり、小さな変化が起こることは本発明の範囲内である。
【0036】
好ましい風味料は合成もしくは天然のハッカ油、スペアミント油、シトラス油、果実の香料、甘味料(砂糖、アスパルテーム、サッカリン等)及びこれらの組み合わせである。
【0037】
組成物はさらに味覚マスクを含んでもよい。ここで用いる「味覚マスク」という用語は、苦味もしくは酸味のような不快な風味を隠すかもしくは最小化する薬剤を意味する。代表的な味覚マスクは、バニリン、エチルバニリン、マルトール、イソアミルアセテート、エチルオキシハイドレート、アニスアルデヒド及びプロピレングリコールの組み合わせ(「PFC 9885 Bitter Mask」としてPharmaceutical Flavor Clinic of Camden, NJにより市販されている)である。活性化合物がアルカロイドである場合、アルカロイドはしばしば苦味を持っているので、風味料と組み合わせた味覚マスクは特に有利である。
【0038】
活性な物質は、シクロスポリン、セルモレリン、酢酸オクトレオチド、カルシトニン−サーモン、インスリンリスプロ、コハク酸スマトリプタン、クロゼピン(clozepine)、シクロベンザプリン、塩酸デキシフェンフルランミン(dexfenfluramine hydrochloride)、グリブリド、ジドブジン、エリスロマイシン、シプロフロキサシン、塩酸オンダンセトロン、ジメンヒドリネート、塩酸シメチジン、ファモチジン、フェニトインナトリウム)、フェニトイン、カルボプロスト トロメタミン(carboprost thromethamine)、カルボプロスト、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸イソプロテレノール、硫酸テルブタリン、テルブタリン、テオフィリン、硫酸アルブテロール、及び栄養補助食品、特に限定しないが、すなわちカルニチン、バレリアン、エキナシア等のような薬理作用の栄養素からなる群より選択した活性化合物である。
【0039】
別の実施態様では、活性化合物が脂肪酸部分酸化(p-FOX)阻害剤、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、神経インパルス阻害剤、抗コリン作用剤、抗痙攣薬、向精神病薬、抗不安薬、ドーパミン代謝阻害剤、脳梗塞後遺症治療薬、神経保護剤、アルツハイマー病治療薬、神経伝達物質作用薬、鎮痛剤、注意欠陥障害治療薬、ナレコレプシー治療薬、中枢副腎拮抗薬、抗鬱剤、パーキンソン病治療薬、ベンゾジアゼピン拮抗薬、刺激剤、神経伝達物質拮抗薬、精神安定剤、もしくはこれらの混合物である。
【0040】
一つの実施態様では、活性化合物が脂肪酸部分酸化(p-FOX)阻害剤である。本発明の口腔内スプレーの使用に適する脂肪酸部分酸化(p-FOX)阻害剤は、特に限定しないが、ラノラジン(ranolazine)である。
【0041】
一つの実施態様では、活性化合物がアセチルコリンエステラーゼ阻害剤である。本発明の口腔内スプレーの使用に適したアセチルコリンエステラーゼ阻害剤は、特に限定しないが、ガランタミン、ネオスチグミン、フィゾスチグミン及びエドロホニウムが含まれる。
【0042】
一つの実施態様では、活性化合物が神経インパルス阻害剤である。本発明の口腔内スプレーの使用に適した神経インパルス阻害剤は、特に限定しないが、レボブピバカイン、リドカイン、プリロカイン、メピバカイン、プロポフォール、臭化ラパクロニウム、ロピバカイン、ツボクラリン、アトラクリウム、ドキサウリウム(doxaurium)、ミバクリウム、パンクロニウム、ベクロニウム、ピペクロニウム、及びロクロニウムを含む。
【0043】
一つの実施態様では、活性化合物が抗コリン作用性剤である。本発明の口腔内スプレーの使用に適した抗コリン作用製剤は、特に限定しないが、アマンタジン、イプラトロピウム、オキシトロピウム及びジシクロベリンを含む。
【0044】
一つの実施態様では、活性化合物が抗痙攣薬である。本発明の口腔内スプレーの使用に適した抗痙攣薬は、特に限定しないが、アセタゾラミド、カルバマゼピン、クロナゼパム、ジアゼパム、ジバルプロエックス(バルプロイック酸)、エトスキシミド、ラモトリグニン酸(lamotrignine acid)、ラベトリアセタム(levetriacetam)、オキシカルバゼピン、フェノバルビタール、フェニトイン、プレガバリン、プリミドン、ラマセミド(remacemide)、トリメタジオン、トピラメイト、ビガバトリン、及びゾニサミドを含む。
【0045】
一つの実施態様では、活性化合物が向精神薬である。本発明の口腔内スプレーの使用に適した向精神薬は、特に限定しないが、アミスルプリド、アリピプラゾール ビフェメラン、ブロモペリドール、クロザピン、クロロプロマジン、ハロペリドール、イロペリドン、ロペリドン(loperidone)、オランザピン、クエチアピン、フルフェナジン、フマル酸、リスペリドン、チオチキセン、チオリダジン、スルプリド、ジプラシドン(ziprasidone)を含む。
【0046】
一つの実施態様では、活性化合物が抗不安薬である。本発明の口腔内スプレーの使用に適した抗不安薬は、特に限定しないが、アミトリプチリン、アトラクリウム、ブスピロン、クロルゾキサゾン、クロラゼペート、シサトラキュリウム(cisatracurium)、シクロベンザプリン、エペリゾン、エソピクロン(esopiclone)、ヒドロキシジン、ミルタザピン、ミバクリウム、パゴクロン、スルペリド、ザレプロン、及びゾピクロンを含む。
【0047】
一つの実施態様では、活性化合物がドーパミン代謝阻害剤である。本発明の口腔内スプレーの使用に適したドーパミン代謝阻害剤は、特に限定しないが、エンタカポン、ラゼベミド(lazebemide)、セレジリン、及びトルカポンを含む。
【0048】
一つの実施態様では、活性化合物が脳梗塞後遺症治療薬である。本発明の口腔内スプレーの使用に適した脳梗塞後遺症治療薬は、特に限定しないが、グラチラマー、インターフェロン ベータ1A、インターフェロン ベータ1B、エストラジオール及びプロゲステロンを含む。
【0049】
一つの実施態様では、活性化合物が神経保護剤である。本発明の口腔内スプレーの使用に適した神経保護剤は、特に限定しないが、ドネペジル、メラニン、ニモジピン、リルゾール、リバスチグミン、タクリン、TAK147、及びザリプロデン(xaliproden)を含む。
【0050】
一つの実施態様では、活性化合物がアルツハイマー病治療薬である。本発明の口腔内スプレーの使用に適したアルツハイマー病治療薬は、特に限定しないが、カルビドーパ、レボドーパ、タクリン、ドネゼピル、リバスチグミン、及びガランタミンを含む。
【0051】
一つの実施態様では、活性化合物が神経伝達物質である。本発明の口腔内スプレーの使用に適した神経伝達物質は、特に限定しないが、アセチルコリン、セロトニン、5−ヒドロキシトリプタミン(5−HT)、GABA、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩、グリシン、ヒスタミン、エピネフリン、ノルエピネフリン、ドーパミン、アデノシン、ATP及び酸化窒素を含む。
【0052】
一つの実施態様では、活性化合物が神経伝達物質拮抗薬である。本発明の口腔内スプレーの使用に適した神経伝達物質拮抗薬は、特に限定しないが、アルモトリプタン、アニラセタム、アトモキセチン、ベンセラジド、ブロモクリプチン、ブプロピオン、カベルゴリン、シタロプラム、クロミプラミン、デシプラミン、ジアゼパム、ジヒドロエルゴタミン、ドキセピン デュロキセチン、エレトリプタン、エスシタロプラム、フロボキサミン、ガバペンチン、イミプラミン、モクロベミド、ナラトリプタン、ネファゾドン、ネフィラセタム、アカンプロセート(acamprosate)、ニセルゴリン、ノルトリプチリン、パロキセチン、ペルゴリド、プラミペキソール、リザトリプタン、ロピニロール、セルトラリン、シブトラミン、スマトリプタン、チアガビン、トラゾドン、ベンラファキシン、及びゾルミトリプタンを含む。
【0053】
一つの実施態様では、活性化合物が鎮痛薬である。本発明の口腔内スプレーの使用に適した鎮痛薬は、特に限定しないが、デキサメデトミジン、エスゾピクロン、インジプロン(indiplon)、ゾルピデム、及びザレプロンを含む。
【0054】
一つの実施態様では、活性化合物が多動性症候群治療薬である。本発明の口腔内スプレーの使用に適した多動性症候群治療薬は、特に限定しないが、アンフェタミン、デキシトロアンフェタミン(dextroamphetamine)、メチルフェニデート、及びペモリンを含む。
【0055】
一つの実施態様では、活性化合物がナレコレプシー治療薬である。本発明の口腔内スプレーに適したナレコレプシー治療薬は、特に限定しないが、モダフィニル、及びマジンドールを含む。
【0056】
一つの実施態様では、活性化合物が中枢副腎拮抗薬である。本発明の口腔内スプレーに適した中枢副腎拮抗薬は,特に限定しないが、メソリダジンを含む。
【0057】
一つの実施態様では、活性化合物が抗鬱剤である。本発明の口腔内スプレーに適した抗鬱剤は、特に限定しないが、アミトリプチリン、アモキサピン、ブプロピン、クロミプラミン、クロルジリン、デシプラミン、ドキセピン、フルオキセチン、イミプラミン、イソカルボキサジド、マプロチリン、ミルタザピン、ネファゾドン、ノルトリプチリン、パロキセチン、フェネルジン、プロトリプチリン、セルトラリン、トラニルシプロミン、トラゾドン、及びベンラファキシンを含む。
【0058】
一つの実施態様では、活性化合物がパーキンソン病治療薬である。本発明の口腔内スプレーに適したパーキンソン病治療薬は、特に限定しないが、アマンタジン、ブロモクリプチン、カルビドーパ、レボドーパ、ペルゴリド、及びセレギリンを含む。
【0059】
一つの実施態様では、活性化合物がベンゾジアゼピン拮抗薬である。本発明の口腔内スプレーに適したベンゾジアゼピン拮抗薬は、特に限定しないが、フルマゼニルを含む。
【0060】
一つの実施態様では、活性化合物が神経伝達物質拮抗薬である。本発明の口腔内スプレーに適した神経伝達物質拮抗薬は、特に限定しないが、デラムシクラン(deramciclane)を含む。
【0061】
一つの実施態様では、活性化合物が覚醒剤である。本発明の口腔内スプレーに適した覚醒剤は、特に限定しないが、アンフェタミン、デキシトリアンフェタミン、ジノプロストン、メチルフェニデート、メチルフェニデート、モダフィニル、及びペモリンを含む。
【0062】
一つの実施態様では、活性化合物が精神安定剤である。本発明の口腔内スプレーに適した精神安定剤は、特に限定しないが、メソリダジンを含む。
【0063】
別の実施態様では、活性化合物がゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩である。一つの実施態様では、活性化合物が酒石酸ゾルピデムである。
【0064】
一般に、ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩が活性化合物である場合、口腔内スプレーは約0.01‐20重量/重量(w/w)%のゾルピデムを、さらに好ましくは0.1‐15w/w%ゾルピデム、最も好ましくは0.2‐10w/w%のゾルピデムを含む。
【0065】
本発明は、ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩を含む治療に有効な量の口腔内スプレーを患者の口腔内粘膜に噴霧することによる不眠症の治療方法に関するものである。
【0066】
本発明の処方は、活性化合物もしくはその薬学的に許容される塩を備える。「薬学的に許容される塩」という用語は、有機及び無機の酸もしくは塩基を含む薬学的に許容される無毒の酸もしくは塩基から調製された塩を意味する。
【0067】
本発明の活性化合物が酸性である場合、塩は薬学的に許容される無毒の塩基から調製することができる。あらゆる安定な形状の無機塩基から誘導される塩類はアルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン、カリウム、ナトリウムなど含む。とりわけ、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウム及びナトリウムの塩が好ましい。薬学的に許容される無毒の有機塩基から誘導される塩は、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチル−アミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N-エチルモルフォリン、N-エチルピペリジン、グルコサミン、ヒスチジン、イソプロピルアミン、リシン、メチルグルコサミン、モルフォリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミンなどのような一級、二級及び三級アミン、天然で生じた置換アミン、環状アミン及び塩基性イオン交換樹脂の塩を含む。
【0068】
本発明の活性化合物が塩基性である場合、塩は薬学的に許容される無毒の酸から調製することができる。かかる酸としては、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンフルスルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸,塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸(mucic acid)、硝酸、パモ酸(pamoic acid)、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸及びp-トルエンスルホン酸などを含む。特に、クエン酸、臭化水素酸、マレイン酸、燐酸、硫酸および酒石酸が好ましい。
【0069】
治療方法を議論するとき、活性化合物はその薬学的に許容される塩を含むことを意味する。ある種の処方をここで述べているけれども、哺乳動物もしくはヒトに投与すべき実際の量は治療している医師が決めなければならない。
【0070】
本発明は、次の実施例を参照することによってさらに規定されるがこれらに限定するものではない。
【0071】
以下は特定の類の実施例である。特記しない限り、すべての値は重量%である。
【0072】

【0073】

【0074】

【0075】

【0076】

【0077】

【0078】

【0079】

【0080】

【0081】

【0082】

【0083】

【0084】

【0085】

【0086】

【0087】

【0088】

【0089】

【0090】

【0091】

【0092】

【0093】

【0094】

【0095】

【0096】

【0097】

【0098】

【0099】

【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】図1は、哺乳動物系における薬学的活性物質の吸収及び処理の経路の概念図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩の経粘膜投与用噴射剤無しの口腔内スプレー組成物で、ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩が全体組成の0.001から60重量%の量で、極性溶媒が全体組成の30から99重量%の量であることを特徴とする噴射剤無しの口腔内スプレー組成物。
【請求項2】
味覚マスク及び/又は風味料を全体組成の0.1から10重量%の間の量で備える請求項1記載の組成物。
【請求項3】
極性溶媒が全体組成の37から98重量%の量、ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩が全体組成の0.005から55重量%の量、並びに味覚マスク及び/又は風味料が全体組成の0.5から8重量%の量で存在する請求項2記載の組成物。
【請求項4】
極性溶媒が全体組成の60から97重量%の量、ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩が全体組成の0.01から40重量%の量、並びに味覚マスク及び/又は風味料が全体組成の0.75から7.5重量%の量で存在する請求項3記載の組成物。
【請求項5】
極性溶媒が400−1000の分子量を有するポリエチレングリコール、C2-C8であるモノおよびポリアルコール、並びにC-C18である直鎖もしくは分枝鎖構造のアルコールからなる群より選択される請求項1記載の組成物。
【請求項6】
極性溶媒がポリエチレングリコールである請求項1記載の組成物。
【請求項7】
極性溶媒がエタノールである請求項1記載の組成物。
【請求項8】
風味料が、合成もしくは天然物のハッカ油、スペアミント油、シトラス油、果実の香料、甘味料及びこれらの混合物からなる群より選択される請求項2記載の組成物。
【請求項9】
請求項1の組成物を哺乳動物の口腔粘膜にスプレーすることを備える哺乳動物にゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩を投与する方法。
【請求項10】
噴霧量が規定量である請求項9記載の方法。
【請求項11】
ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩の経粘膜投与用の口腔内スプレー組成物で、ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩が全体組成の0.1から25重量%の量、極性溶媒が全体組成の10から97重量%の量、並びにC3からC8である直鎖もしくは分枝鎖構造の炭化水素である噴射剤が全体組成の2から10重量%の量であることを特徴とする口腔内スプレー組成物。
【請求項12】
更に味覚マスク及び/又は風味料を全体組成の0.05から10重量%の量で備える請求項11記載の組成物。
【請求項13】
極性溶媒が全体組成の20から97重量%の量、ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩が全体組成の0.1から15重量%の量、噴射剤が全体組成の2から5重量%の量、味覚マスク及び/又は風味料が全体組成の0.1から5重量%の量で存在する請求項13記載の組成物。
【請求項14】
極性溶媒が全体組成の25から97重量%、ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩が全体組成の0.2から25重量%の量、噴射剤が全体組成の2から4重量%の量、味覚マスク及び/又は風味料が全体組成の0.1から2.5重量%の量で存在する請求項13記載の組成物。
【請求項15】
極性溶媒が400−1000の分子量を有するポリエチレングリコール、C2-C8であるモノおよびポリアルコール、並びにC-C18である直鎖もしくは分枝鎖構造のアルコールからなる群より選択される請求項11記載の組成物。
【請求項16】
極性溶媒がポリエチレングリコールである請求項15記載の組成物。
【請求項17】
極性溶媒がエタノールである請求項15記載の組成物。
【請求項18】
風味料が合成もしくは天然物のハッカ油、スペアミント油、シトラス油、果実の香料、甘味料及びこれらの混合物からなる群より選択される請求項12記載の組成物。
【請求項19】
噴射剤がプロパン、N-ブタン、イソブタン、N-ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン及びそれらの混合物からなる群より選択される請求項11記載の組成物。
【請求項20】
請求項11の組成物を哺乳動物の口腔粘膜に噴霧することを備える哺乳動物にゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩を投与する方法。
【請求項21】
噴霧量が規定量である請求項20記載の方法。
【請求項22】
ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩の経粘膜投与用の噴射剤無しの口腔内スプレー組成物で、ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩が全体組成の0.005から55重量%の量、及び非極性溶媒が全体組成の30から99重量%の量であることを特徴とする噴射剤無しの口腔内スプレー組成物。
【請求項23】
味覚マスク及び/又は風味料を全体組成の0.1から10重量%の量で備える請求項22記載の組成物。
【請求項24】
香料添加物が、合成もしくは天然物のハッカ油、スペアミント油、シトラス油、果実の香料、甘味料及びこれらの混合物からなる群より選択される請求項23記載の組成物。
【請求項25】
溶媒が(C2-C24)脂肪酸(C2-C)エステル、C-C18の直鎖もしくは分枝鎖構造の炭化水素、C2-Cのアルカノイルエステル及びC2-Cのカルボン酸のトリグリセリドからなる群より選択される請求項22記載の組成物。
【請求項26】
溶媒がトリグリセリドである請求項25記載の組成物。
【請求項27】
請求項22の組成物を哺乳動物の口腔粘膜に噴霧することを備える哺乳動物にゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩を投与する方法。
【請求項28】
噴霧量が規定量である請求項27記載の方法。
【請求項29】
ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩の経粘膜投与用の口腔内スプレー組成物で、ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩が全体組成の0.05から50重量%の量、非極性溶媒が全体組成の19から85重量%の量、並びにC3−C8の直鎖もしくは分枝鎖構造の炭化水素である噴射剤が全体組成の5から80重量%の量であることを特徴とする口腔内スプレー組成物。
【請求項30】
更に味覚マスク及び/又は風味料を全体組成の0.1から10重量%含む請求項29記載の組成物。
【請求項31】
風味料が合成もしくは天然物のハッカ油、スペアミント油、シトラス油、果実の香料、甘味料及びこれらの混合物からなる群より選択される請求項30記載の組成物。
【請求項32】
ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩の経粘膜投与用の口腔内スプレー組成物で、ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩が全体組成の0.01から40重量%の量、非極性溶媒が全体組成の25から89重量%の量、C3−C8の直鎖もしくは分枝鎖構造の炭化水素である噴射剤が全体組成の10から70重量%の量、並びに味覚マスク及び/又は風味料が全体組成の1から8重量%の量であることを特徴とする口腔内スプレー組成物。
【請求項33】
噴射剤が全体組成の20から70重量%の量、非極性溶媒が全体組成の25から75重量%の量、ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩が全体組成の0.25から35重量%の量、並びに味覚マスク及び/又は風味料が全体組成の2から7.5重量%の量で存在する請求項32記載の組成物。
【請求項34】
噴射剤がプロパン、n-ブタン、イソブタン、n-ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン及びそれらの混合物からなる群より選択される請求項29記載の組成物。
【請求項35】
噴射剤がn-ブタンもしくはイソブタンであり、0.2%以下の含水量並びに0.1%未満の酸化剤、還元剤、ルイス酸及びルイス塩基の濃度を有する請求項34記載の組成物。
【請求項36】
溶媒が(C2-C24)脂肪酸(C2-C) エステル、C-C18の直鎖もしくは分枝鎖構造の炭化水素、C2-C のアルカノイルエステル及びC2-C6 のカルボン酸のトリグリセリドからなる群より選択される請求項29記載の組成物。
【請求項37】
溶媒がトリグリセリドである請求項36記載の組成物。
【請求項38】
請求項29の組成物を哺乳動物の口腔粘膜に噴霧することを備える哺乳動物にゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩を投与する方法。
【請求項39】
噴霧量が規定量である請求項38記載の方法。
【請求項40】
ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩の経粘膜投与用の口腔内スプレー組成物で、ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩が全体組成の0.2から10重量%の量、並びにプロピレングリコール及びエタノールを含む極性溶媒が全体組成の50から99重量%の量であることを特徴とする口腔内スプレー組成物。
【請求項41】
ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩の経粘膜投与用の噴射剤無しの口腔内スプレー組成物で、ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩が全体組成の0.001から60重量%の量、及び極性溶媒対非極性溶媒の比率が1:99から99:1である極性溶媒と非極性溶媒の混合物が全体組成の30から99.69重量%の量であることを特徴とする噴射剤無しの口腔内スプレー組成物。
【請求項42】
更に味覚マスク及び/又は風味料を全体組成の0.1から10重量%の間の量で備える請求項40記載の組成物。
【請求項43】
極性溶媒が全体組成の37から98重量%の量、ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩が全体組成の0.005から55重量%の量、味覚マスク及び/又は風味料が全体組成の0.5から8重量%の間の量で存在する請求項42記載の組成物。
【請求項44】
極性溶媒が全体組成の60から97重量%の量、ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩が全体組成の0.01から40重量%の量、味覚マスク及び/又は風味料が全体組成の0.75から7.5重量%の量で存在する請求項43記載の組成物。
【請求項45】
極性溶媒が400−1000の分子量を有するポリエチレングリコール、C2-C8であるモノ及びポリアルコール並びにC-C18である直鎖もしくは分枝鎖構造のアルコールからなる群より選択され、非極性溶媒が(C2-C24)脂肪酸(C2-C) エステル、C-C18の直鎖もしくは分枝鎖構造の炭化水素、C2-C のアルカノイルエステル及びC2-C のカルボン酸のトリグリセリドからなる群より選択される請求項41記載の組成物。
【請求項46】
風味料が合成もしくは天然物のハッカ油、スペアミント油、シトラス油、果実の香料、甘味料及びこれらの混合物からなる群より選択される請求項42記載の組成物。
【請求項47】
請求項41の組成物を哺乳動物の口腔粘膜に噴霧することを備える哺乳動物にゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩を投与する方法。
【請求項48】
噴霧量が規定量である請求項47記載の方法。
【請求項49】
ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩の経粘膜投与用の口腔内スプレー組成物で、ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩が全体組成の0.05から50重量%の量、極性溶媒対非極性溶媒の比率が1:99から99:1である極性溶媒と非極性溶媒の混合物が全体組成の10から97重量%の量、並びにC3からC8である直鎖もしくは分枝鎖構造の炭化水素である噴射剤が全体組成の5から80重量%の量であることを特徴とする口腔内スプレー組成物。
【請求項50】
味覚マスク及び/又は風味料を全体組成の0.01から10重量%の量で備える請求項49記載の組成物。
【請求項51】
噴射剤が全体組成の10から70重量%の量、極性溶媒が全体組成の20から97重量%の量、ゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩が全体組成の0.1から40重量%の量、味覚マスク及び/又は風味料が全体組成の1から8重量%の量で存在する請求項50記載の組成物。
【請求項52】
噴射剤がプロパン、n-ブタン、イソブタン、n-ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン及びそれらの混合物からなる群より選択される請求項49記載の組成物。
【請求項53】
噴射剤がn-ブタンもしくはイソブタンであり、0.2%以下の含水量並びに0.1%未満の酸化剤、還元剤、ルイス酸及びルイス塩基の濃度を有する請求項52記載の組成物。
【請求項54】
極性溶媒が400−1000の分子量を有するポリエチレングリコール、C2-C8であるモノ及びポリアルコール、並びにC-C18である直鎖もしくは分枝鎖構造のアルコールからなる群より選択され、非極性溶媒が(C2-C24)脂肪酸(C2-C)エステル、C-C18の直鎖もしくは分枝鎖構造の炭化水素、C2-C のアルカノイルエステル及びC2-Cのカルボン酸のトリグリセリドからなる群より選択される請求項49記載の組成物。
【請求項55】
請求項49の組成物を哺乳動物の口腔粘膜に噴霧することを備える哺乳動物にゾルピデムもしくはその薬学的に許容される塩を投与する方法。
【請求項56】
噴霧量が規定量である請求項55記載の方法。
【請求項57】
請求項1の口腔内スプレーの薬学的に有効な量を患者の口腔内粘膜に噴霧することを備える不眠症患者の治療方法。
【請求項58】
請求項11の口腔内スプレーの薬学的に有効な量を患者の口腔内粘膜に噴霧することを備える不眠症患者の治療方法。
【請求項59】
請求項22の口腔内スプレーの薬学的に有効な量を患者の口腔内粘膜に噴霧することを備える不眠症患者の治療方法。
【請求項60】
請求項29の口腔内スプレーの薬学的に有効な量を患者の口腔内粘膜に噴霧することを備える不眠症患者の治療方法。
【請求項61】
請求項41の口腔内スプレーの薬学的に有効な量を患者の口腔内粘膜に噴霧することを備える不眠症患者の治療方法。
【請求項62】
請求項49の口腔内スプレーの薬学的に有効な量を患者の口腔内粘膜に噴霧することを備える不眠症患者の治療方法。

【図1】
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【公表番号】特表2007−507508(P2007−507508A)
【公表日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−534018(P2006−534018)
【出願日】平成16年9月27日(2004.9.27)
【国際出願番号】PCT/US2004/031800
【国際公開番号】WO2005/032519
【国際公開日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(506105928)ノヴァデル ファーマ インコーポレイテッド (7)
【Fターム(参考)】