タイピングゲーム装置及びタイピングゲームシステム
【課題】 複数の遊技者が協力しながら各入力手段のキー入力によるタイピングを行うことによりタイピングゲームの遊技が展開されるタイピングゲーム装置及びタイピングゲームシステムを提供すること。
【解決手段】 タイピングゲーム機1では、再生された楽曲の歌詞を入力してタイピングゲームを進行させるために2台のキーボード6A,6Bを備えている。そして、タイピングゲームの遊技態様として、ソロ・デュエット・ユニゾンのいずれかが遊技者によって設定される。この点、デュエット又はユニゾンが設定された場合には、2台のキーボード6A,6Bのキーを押下するタイピングにより入力された文字列を正誤判定の対象としてタイピングゲームの展開が制御される。
【解決手段】 タイピングゲーム機1では、再生された楽曲の歌詞を入力してタイピングゲームを進行させるために2台のキーボード6A,6Bを備えている。そして、タイピングゲームの遊技態様として、ソロ・デュエット・ユニゾンのいずれかが遊技者によって設定される。この点、デュエット又はユニゾンが設定された場合には、2台のキーボード6A,6Bのキーを押下するタイピングにより入力された文字列を正誤判定の対象としてタイピングゲームの展開が制御される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイピング対象の楽曲の歌詞と当該楽曲のプロモーションビデオとが同時に表示されるタイピングゲーム装置及びタイピングゲームシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、コンピュータ等への文書入力を行う際のタイピング練習方法及びシステムが提供されており、そこでは、例えば、再生された音楽データ・映像データに合わせて表示される歌詞データをキー入力することによって、タイピング練習が行われている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、近年では、タイピングの適合性を競うタイピングゲームが開発されており、1人プレイだけでなく、複数人プレイによりゲームの勝敗を決するゲーム装置やゲーム情報提供システムが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
さらに、指定文字列の入力指示に対するプレイヤーの文字入力に応じてゲームの評価が行われるタイピングゲームを少なくとも2台のゲーム装置間で実行するためにゲーム情報を送信するゲーム情報提供システムが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2002−268534号公報
【特許文献2】特開2002−62331号公報
【特許文献3】特開2002−230762号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、複数の遊技者が参加して行われるタイピングゲームは、それぞれのプレイヤーがお互いに対戦するためにそれぞれ専用の入力キーでタイピングを行うものであって、それぞれのプレイヤーがお互いに協力しつつもそれぞれ専用の入力キーでタイピングを行うものではなかった。
【0006】
そこで、本発明は、上述した点を鑑みてなされたものであり、複数の遊技者が協力しながら各入力手段のキー入力によるタイピングを行うことによりタイピングゲームの遊技が展開されるタイピングゲーム装置及びタイピングゲームシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題を解決するために成された請求項1に係る発明は、楽曲データが記憶された記憶手段(例えば、HDD55)と、前記記憶手段(例えば、HDD55)に記憶された楽曲データに基づいて楽曲を演奏する楽曲演奏処理手段(例えば、CPU51,音制御回路61)と、前記楽曲演奏処理手段(例えば、CPU51,音制御回路61)によって演奏されている楽曲の進行に合わせながら当該楽曲の歌詞の一部である所定の文字列が順次に表示される表示手段(第1液晶ディスプレイ3)と、前記表示手段(第1液晶ディスプレイ3)の動作を前記記憶手段(例えば、HDD55)に記憶された楽曲データに基づいて制御する画像表示制御手段(例えば、CPU51,表示制御回路60)と、複数の文字に対応する複数のキーが配置された複数の入力手段(例えば、第1キーボード6A,第2キーボード6B)と、前記入力手段(例えば、第1キーボード6A,第2キーボード6B)のキーを押下するタイピングにより入力された文字列が前記所定の文字列と一致するか否かを前記記憶手段(例えば、HDD55)に記憶された楽曲データに基づいた判定基準で判定する正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)と、前記正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)の判定結果に基づいて遊技の展開を制御する遊技展開制御手段(例えば、CPU51)と、を備えたタイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲーム機1)であって、前記画像表示制御手段(例えば、CPU51,表示制御回路60)の制御に基づいて前記表示手段(第1液晶ディスプレイ3)に表示される遊技態様表示に応じて前記正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)の判定対象となる各入力手段(例えば、第1キーボード6A,第2キーボード6B)で前記所定の文字列を同時入力する第1のゲームモード(例えば、ユニゾン)又は、前記画像表示制御手段(例えば、CPU51,表示制御回路60)の制御に基づいて前記表示手段(第1液晶ディスプレイ3)に表示される遊技態様表示に応じて前記正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)の判定対象となる各入力手段(例えば、第1キーボード6A,第2キーボード6B)で前記所定の文字列を分担入力する第2のゲームモード(例えば、デュエット)を備えたこと、を特徴としている。
【0008】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載するタイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲーム機1)であって、各入力手段(例えば、第1キーボード6A,第2キーボード6B)のうち少なくとも1つの入力手段(例えば、第1キーボード6A,第2キーボード6B)を前記正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)の判定対象とするゲームを選択してプレイさせるゲームモード選択手段(例えば、CPU51,S311〜S317)を備えたこと、を特徴としている。
【0009】
また、請求項3に係る発明は、サーバ(例えば、サーバ80)と、前記サーバ(例えば、サーバ80)に接続された複数のタイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲーム機1)と、を有するタイピングゲームシステム(例えば、タイピングゲームシステム401)であって、各タイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲームシステム401)は、楽曲データが記憶された記憶手段(例えば、HDD55)と、前記記憶手段(例えば、HDD55)に記憶された楽曲データに基づいて楽曲を演奏する楽曲演奏処理手段(例えば、CPU51,音制御回路61)と、前記楽曲演奏処理手段(例えば、CPU51,音制御回路61)によって演奏されている楽曲の進行に合わせながら当該楽曲の歌詞の一部である所定の文字列が順次に表示される表示手段(第1液晶ディスプレイ3)と、前記表示手段(第1液晶ディスプレイ3)の動作を前記記憶手段(例えば、HDD55)に記憶された楽曲データに基づいて制御する画像表示制御手段(例えば、CPU51,表示制御回路60)と、複数の文字に対応する複数のキーが配置された入力手段(例えば、第1キーボード6A,第2キーボード6B)と、前記入力手段(例えば、第1キーボード6A,第2キーボード6B)のキーを押下するタイピングにより入力された文字列が前記所定の文字列と一致するか否かを前記記憶手段(例えば、HDD55)に記憶された楽曲データに基づいた判定基準で判定する正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)と、前記正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)の判定結果に基づいて遊技の展開を制御する遊技展開制御手段(例えば、CPU51)と、を備える一方、前記サーバ(例えば、サーバ80)は、前記楽曲演奏処理手段(例えば、CPU51,音制御回路61)で同一の楽曲データに基づいて同一の楽曲を同時に演奏させる同時演奏制御手段(例えば、サーバ80,S501〜S503)により、前記画像表示制御手段(例えば、CPU51,表示制御回路60)の制御に基づいて前記表示手段(第1液晶ディスプレイ3)に表示される遊技態様表示に応じて前記正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)の判定対象となる各入力手段(例えば、第1キーボード6A,第2キーボード6B)で前記所定の文字列を同時入力する第1のゲームモード(例えば、ユニゾン)又は、前記画像表示制御手段(例えば、CPU51,表示制御回路60)の制御に基づいて前記表示手段(第1液晶ディスプレイ3)に表示される遊技態様表示に応じて前記正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)の判定対象となる各入力手段(例えば、第1キーボード6A,第2キーボード6B)で前記所定の文字列を分担入力する第2のゲームモード(例えば、デュエット)を備えたこと、を特徴としている。
【0010】
また、請求項4に係る発明は、請求項3に記載するタイピングゲームシステム(例えば、タイピングゲームシステム401)であって、各タイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲーム機1)は、前記正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)の判定対象とする複数のゲームモード(例えば、ユニゾン、デュエット)のうち1つを選択してプレイさせるゲームモード選択手段(例えば、CPU51,S311〜S317)を備えたこと、を特徴としている。
【0011】
尚、請求項1及び請求項3に係る発明における第2のゲームモード(例えば、デュエット)では、分担入力だけでなく、同時入力が一部にあってもよい。
【発明の効果】
【0012】
すなわち、本発明のタイピングゲーム装置及びタイピングゲームシステムでは、複数の入力手段のキーを押下するタイピングにより入力された文字列を正誤判定の対象として遊技の展開が制御されるので、複数の遊技者が協力しながら各入力手段のキー入力によるタイピングを行うことによりタイピングゲームの遊技が展開される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明に係るタイピングゲーム機について、ゲームセンター等に設置される筐体型のタイピングゲーム機に具体化した実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。ここで、本実施形態に係るタイピングゲーム機は、スピーカから楽曲を再生するとともに、流れる楽曲に合わせて歌詞をディスプレイ上に順次表示させ、遊技者が表示された歌詞を順次キーボードでタイプすることにより遊技が行われるように構成されている。更に実施されるタイピングゲームは再生される楽曲の曲番の数に合わせて複数のステージから構成されており、一のステージが終了した時点で遊技者のタイプミス回数が所定回数未満であるときに次の曲番の楽曲に該当するステージへと進み、継続してタイピングゲームを行うことができるように構成されている。
先ず、本実施形態に係るタイピングゲーム機の概略構成について図1に基づいて説明する。図1は本実施形態に係るタイピングゲーム機の斜視図である。
【0014】
図1に示すように、本実施形態に係るタイピングゲーム機1は、タイピングゲーム機1の外形を構成する筐体2と、メインのゲーム画面(図4(B)及び、図5(B)、図6(B)、図7(B)、図8(B)参照)が表示される第1液晶ディスプレイ3と、第1液晶ディスプレイ3の上方に位置し、プロモーションビデオや広告等の演出に係る画像(図4(A)及び、図5(A)、図6(A)、図7(A)、図8(A)参照)が表示される第2液晶ディスプレイ4と、第1液晶ディスプレイ3の下方に設けられコインやカードの投入口が形成されたセンターパネル5と、2人の遊技者が同時にタイプを行うことができる一対のキーボード6A,6Bと、筐体2の正面側の両端に設けられた一対の照明装置7と、第2液晶ディスプレイ4の左右側部に配置された一対のスピーカ8と、第2液晶ディスプレイ4の上方に配置された5個のスポットライト212などから基本的に構成されている。以下に各構成要素について説明する。
【0015】
第1液晶ディスプレイ3は、筐体2の正面側略中央部に所定角度傾斜して配置された液晶ディスプレイであり、所定角度で後方に傾斜して配設されている。
そして、第1液晶ディスプレイ3では、タイピングゲーム実行時においてスピーカ8を介して再生される楽曲の歌詞、遊技者のタイプ結果、それに伴う得点等の当該タイピングゲームの進行に係る遊技情報(遊技者がゲームの進行にあたり必要な情報)等の表示が行われる(図4(B)及び、図5(B)、図6(B)、図7(B)、図8(B)参照)。
【0016】
一方、第1液晶ディスプレイ3の上方に別途配置された第2液晶ディスプレイ4は、第1液晶ディスプレイ3と同様の液晶ディスプレイであるが、第2液晶ディスプレイ4ではタイピングゲーム実行時においてタイピングゲームの演出に関する演出画像を表示する。
ここで、第2液晶ディスプレイ4で表示される演出画像は、上述した前記第1液晶ディスプレイ3に主に表示される表示内容と異なり、遊技者によるゲームの進行には直接必要とされないもので、タイピングゲームを盛り上げるための補助的な役割を有する。例えば、本実施形態に係るタイピングゲーム機1では楽曲としてある歌手の楽曲が再生され、遊技者は楽曲の歌詞をキーボード6A,6Bによって入力を行いゲームが進行するが、第2液晶ディスプレイ4にはその楽曲に係るプロモーションビデオ(以下、PVと略す)が表示される(図4(A)及び、図5(A)、図6(A)、図7(A)、図8(A)参照)。従って、楽曲の演奏とともにアーティストの歌唱する姿が表示された臨場感のある状況下においてのタイピングゲームが可能となり、遊技者を飽きさせることがない。尚、第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4で表示される表示内容については後に詳細に説明する。
【0017】
また、センターパネル5にはコイン投入口9及びカード挿入口10が設けられている。コイン投入口9は、100円硬貨等のコインが投入される投入口である。コイン投入口9にはコインセンサ63が配置されており、コイン投入口9にコインが投入されると、コインセンサ63を介してコイン検出信号がCPU51に出力され(図13参照)、CPU51はコインが投入されたことを検出する。
【0018】
また、カード挿入口10は、タイピングゲームのゲーム結果が記録されるICタグが内蔵されたICカード(図示せず)が挿入される挿入口である。このカード挿入口10の内部には、後述するカードセンサ64と、カードリーダ・ライタ65とが配設されており(図13参照)、ICカードがカード挿入口10に挿入されている場合には、カードセンサ64によってその旨を検出する。ここで、本実施形態に係るタイピングゲーム機1で使用されるICカードは、内蔵されたICタグに所有する遊技者の前回までのゲームにおけるゲーム結果(獲得した得点(スコア)やポイント等)を記憶し、その記憶されたゲーム結果を所定の操作を行うことによって遊技者に表示可能としたものである。
即ち、カードセンサ64によりICカードが検出された場合に、カードリーダ・ライタ65は、ICタグからのタイピングゲームのゲーム結果の読み出し、又はICタグに対する新たなゲーム結果の書き込み等を行う(図20のS3、S9)。
【0019】
また、一対のキーボード6A,6Bは、筐体2の正面に手前側に突出して並設されており、後述するように「英字(A〜Z)」、「かな(あ〜ん)」、「数字(0〜9)」、「記号(ピリオド、コンマ)」等の入力を行う複数個の文字入力キーやエンターキー、カーソルキー等の機能キーがそれぞれ配列された、日本語108キーボードである(図10参照)。各キーボード6A,6Bには、それぞれを判別するためのネームプレート301A,301Bが設けられている。この点、キーボード6Aに設けられたネームプレート301Aには、このキーボード6Aを示す「A」が記されている。また、キーボード6Bに設けられたネームプレート301Bには、このキーボード6Bを示す「B」が記されている。そして、ゲーム中において遊技者は、文字、記号、数字等に対応した各キーをタイプすることにより文字入力を行いゲームを進行させ、遊技開始前や遊技終了後等においてはゲームを行う曲やゲーム難易度の選択決定、ゲームの実行開始等の指令を各キーの操作に基づいて行う。尚、キーボードの構成については後に詳細に説明する。
【0020】
また、筐体2の正面側両端には、一対の照明装置7が配設されている。各照明装置7の外観は、左右方向に寝かされた状態のリング状の発光体(以下、「発光リング」という)を最大で24個上下方向に積み重ねられた状態で見せることができる、円筒状の透明部材で構成されており、また、各照明装置7の内部には、フルカラーで点灯可能な24個のフルカラーLEDが上下方向に等間隔で並べて置かれており、タイピングゲーム機1で再生される楽曲に応じて多様な照明演出を行ったり、遊技者のタイプ経過に応じた照明演出を行ったりする。例えば、照明演出としては、発光リングの位置や照明色を変更する演出や、発光リングの位置や照明色の変更を一定の規則に応じて行う演出、発光リングの点灯・消灯による演出などが可能である。尚、照明装置7の構成や照明演出については後に詳細に説明する。
【0021】
また、第2液晶ディスプレイ4の左右両側には、スピーカ8が配設されている。スピーカ8は、タイピングゲーム機1において再生される楽曲や効果音等を出力する出力装置である。具体的には、タイピングゲーム実行時において、HDD55(図13参照)に記憶された楽曲の音声データ、演奏データに基づいて、指定されたテンポで音楽及び音声を出力する。
【0022】
次に、第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4で表示される各表示内容について図2乃至図9を用いて詳細に説明する。尚、第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4により表示される表示内容は、タイピングゲーム開始前、タイピングゲーム実行中、タイピングゲーム終了後の3パターンから基本的に構成される。図2及び図3はタイピングゲーム開始前において第1液晶ディスプレイ3に表示される表示内容を示した模式図、図4(A)及び、図5(A)、図6(A)、図7(A)、図8(A)はタイピングゲーム実行中において第2液晶ディスプレイ4に表示される表示内容を示した模式図、図4(B)及び、図5(B)、図6(B)、図7(B)、図8(B)はタイピングゲーム実行中において第1液晶ディスプレイ3に表示される表示内容を示した模式図、図9はタイピングゲーム終了後において第1液晶ディスプレイ3に表示される表示内容を示した模式図である。
【0023】
ここで、本実施形態に係るタイピングゲーム機1は、演奏される楽曲の歌詞を入力することによりタイピングゲームが行われる。具体的には、先ず遊技者が用意された複数の楽曲の中から遊技を希望する楽曲を選択する。そして、タイピングゲームが開始されると、当該選択した楽曲の伴奏音楽にあたる演奏データと、当該楽曲のアーティストの歌声にあたる音声データが再生される。更に、当該楽曲の演奏データ及び音声データの再生に伴い、遊技者が入力すべき文字列として楽曲の歌詞が再生される音声データに合わせて1フレーズ(phrase)ごとに表示される。
この表示された1フレーズの歌詞に対応する文字列をキーボード6A,6Bにより入力することにより、タイピングゲームは進行し、遊技終了時に、タイピングの正確性、入力したタイミング等のタイピングに係る各要素に基づいて、タイピングゲームの成績(タイプのミス回数、獲得した得点、ポイント等)が算定され、表示される。即ち、当該タイピングゲーム機1におけるタイピングゲームは、ゲーム中に演奏される楽曲を楽しみながら、タイピングの入力に係る技量の高低を競うものである。
【0024】
先ず、タイピングゲーム開始前における表示内容について図2を用いて説明する。図2に示すようにコイン投入口9に所定金額分のコインを投入した後であって、タイピングゲーム開始前の第1液晶ディスプレイ3においては、当該タイピングゲーム機1によって遊技可能な楽曲の一覧を示す曲選択画面15が表示される。
【0025】
曲選択画面15は、遊技することが可能な楽曲の曲名を表示した遊技可能曲名表示部16と、遊技可能曲名表示部16のいずれかを選択可能な曲選択カーソル17と、曲選択カーソル17によって選択されている楽曲の曲名が表示される選択曲名表示部18と、選択カーソルによって選択されている楽曲のアーティスト名が表示される選択アーティスト名表示部19とから構成されている。
【0026】
遊技可能曲名表示部16は、現在のタイピングゲーム機1において遊技可能な楽曲(本実施形態では最大で8曲)の曲名をそれぞれ示したものである。ここで、遊技可能曲名表示部16によって表示される遊技可能な楽曲とは、後述のHDD55に楽曲データが記憶されている楽曲であり(図13、図14参照)、更に記憶された楽曲データはサーバ80(図12参照)によって管理され、順次更新されている。従って、遊技者はサーバ80によって更新された最新の楽曲を含む複数の楽曲の中から選択して遊技することが可能となっている。尚、遊技可能曲名表示部16には曲名のみではなく、アーティストの写真やPVを表示するようにしても良い。
【0027】
また、曲選択カーソル17はキーボード6A,6Bのカーソルキー114(図10参照)の操作によって遊技可能曲名表示部16上を上下左右に移動可能となっており、選択曲名表示部18と選択アーティスト名表示部19には、曲選択カーソル17が現在位置する遊技可能曲名表示部16の楽曲の曲名とアーティスト名が表示される。
そして、曲選択カーソル17を希望する楽曲の曲名が表示された遊技可能曲名表示部16上に位置させた状態でエンターキー112(図10参照)を押下すると、遊技を行う楽曲が決定される。
【0028】
尚、第1液晶ディスプレイ3に曲選択画面15が表示されている間、第2液晶ディスプレイ4には、任意の楽曲のPVを流すようにしても良い。また、広告の画像等を表示するようにしても良い。更に、曲選択画面15を第1液晶ディスプレイ3ではなく第2液晶ディスプレイ4に表示するようにしても良い。
【0029】
そして、第1液晶ディスプレイ3に表示された曲選択画面15において遊技を行う楽曲が決定されると、図3に示すように、第1液晶ディスプレイ3にモード選択画面302が表示される。このモード選択画面302においては、当該タイピングゲーム機1によって遊技可能な遊技態様の一覧が示される。
【0030】
すなわち、モード選択画面302は、遊技することが可能な遊技態様の名を表示した遊技可能態様表示部303と、遊技可能態様表示部303のいずれかを選択可能な遊技態様選択カーソル304とから構成されている。
【0031】
遊技可能態様表示部303は、現在のタイピングゲーム機1において遊技可能な遊技態様をそれぞれ示したものである。ここでは、遊技可能態様表示部303によって表示される遊技可能な遊技態様として、ソロと、デュエット、ユニゾンがある。ソロとは、第1液晶ディスプレイ3に表示される文字列がキーボード6Aのみで入力されることをタイピングに係る要素とする遊技態様である。デュエットとは、第1液晶ディスプレイ3に表示される文字列がキーボード6A,6Bの指定されたもので入力されることをタイピングに係る要素とする遊技態様である。ユニゾンとは、第1液晶ディスプレイ3に表示される文字列がキーボード6A,6Bで同時入力されることをタイピングに係る要素とする遊技態様である。
尚、ソロは、キーボード6Aに代わって、キーボード6Bのみで入力されることをタイピングに係る要素とする遊技態様としてもよい。
【0032】
また、遊技態様選択カーソル304はキーボード6A,6Bのカーソルキー114(図10参照)の操作によって遊技可能態様表示部303上を上下左右に移動可能となっている。
そして、遊技態様選択カーソル304を希望する遊技態様の名が表示された遊技可能態様表示部303上に位置させた状態でエンターキー112(図10参照)を押下すると、タイピングゲームを行う遊技態様が決定され、タイピングゲームが開始される。
【0033】
尚、第1液晶ディスプレイ3にモード選択画面302が表示されている間、第2液晶ディスプレイ4には、任意の楽曲のPVを流すようにしても良い。また、広告の画像等を表示するようにしても良い。更に、モード選択画面302を第1液晶ディスプレイ3ではなく第2液晶ディスプレイ4に表示するようにしても良い。
【0034】
次に、タイピングゲーム実行中における表示内容について図4及び、図5、図6、図7、図8を用いて説明する。図4(A)及び(B)は男性アーティストによる所定の楽曲Aを前記曲選択画面15で選択しソロの遊技態様を前記モード選択画面302で選択してタイピングゲームを開始した場合における第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4のそれぞれの表示内容を示すものである。図5(A)及び(B)と、図6(A)及び(B)、図7(A)及び(B)は女性アーティストによる所定の楽曲Bを前記曲選択画面15で選択しデュエットの遊技態様を前記モード選択画面302で選択してタイピングゲームを開始した場合における第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4のそれぞれの表示内容を示すものである。図8(A)及び(B)は男性アーティストによる所定の楽曲Aを前記曲選択画面15で選択しユニゾンの遊技態様を前記モード選択画面302で選択してタイピングゲームを開始した場合における第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4のそれぞれの表示内容を示すものである。
【0035】
図4(A)や図8(A)に示すように、例えば楽曲Aを選択してゲームを開始した場合において、第2液晶ディスプレイ4にはスピーカ8を介して演奏される楽曲Aを歌唱する男性アーティストのPVの映像20が表示される。一方、図5(A)や、図6(A)、図7(A)に示すように、例えば楽曲Bを選択してゲームを開始した場合において、第2液晶ディスプレイ4にはスピーカ8を介して演奏される楽曲Bを歌唱する女性アーティストのPVの映像20が表示される。
一方、図4(B)及び、図5(B)、図6(B)、図7(B)、図8(B)に示すように第1液晶ディスプレイ3には、第2液晶ディスプレイ4によるPVの映像20の表示と並行して、タイピングゲームの進行に係るメインゲーム画面21が表示される。
【0036】
ここで、メインゲーム画面21は、現在演奏するフレーズの歌詞を漢字やかな等により表示する歌詞表示部22と、前記歌詞表示部22に表示された歌詞を別途ローマ字により表示するとともに遊技者がキーボード6A,6Bをタイプして入力した入力結果を示すローマ字表示部23と、現在、歌詞表示部22及びローマ字表示部23で表示する歌詞のフレーズが何番目の曲番(第何ステージ)で更に当該曲番開始時から数えて何番目のフレーズに該当するかを表示する楽曲状況表示部25と、遊技者のタイプの正誤判定結果を表示するタイプ結果表示部26と、現在までに遊技者が獲得した得点(スコア)、ポイント等を表示する得点表示部27と、現在演奏しているアーティストの氏名及び曲名が表示される曲情報表示部28等とから構成されている。
【0037】
歌詞表示部22は、現在演奏されている楽曲の1フレーズ分の歌詞が表示される表示部であり、遊技者が歌詞表示部22に表示される歌詞をキーボード6A,6Bでタイプすることによってゲームが進行する。そして、遊技者が表示された歌詞を正しくタイプすると得点が徐々に加算され、一方、歌詞を誤って入力した場合には得点は加算されず、更に誤った入力をした回数としてミス回数が加算される。このタイプのミス回数が楽曲を構成する曲番(ステージ)の内、いずれかの曲番の終了時において所定回数以上となっていると、その時点でゲーム終了となる(図23のS38参照)。
【0038】
ローマ字表示部23も歌詞表示部22と同様に、現在演奏されている楽曲の1フレーズ分の歌詞が表示されるものであるが、同一の歌詞をローマ字表記により表示する。更に、表示された歌詞の内、既に遊技者がタイプした文字列23Aをタイプ前の文字列23Bと比較して下段に移動して表示させることにより、現在までにタイプした文字を遊技者に対して報知することが可能となっている。
【0039】
また、楽曲状況表示部25は、現在、歌詞表示部22及びローマ字表示部23で表示する歌詞のフレーズが何番の曲番であり、且つ曲番開始時から数えて何番目のフレーズに該当するかを表示するものである。ここで、本実施形態に係るタイピングゲームは再生される楽曲の曲番(例えば、1曲は1〜3番で構成される)の数に合わせて複数のステージ(例えば、第1〜第3ステージで構成される)から構成されている。例えば、図4(B)や図8(B)ではステージ1(曲番1)の15番目のフレーズを現在表示していることを示している。また、図5(B)や、図6(B)、図7(B)ではステージ2(曲番2)の5番目のフレーズを現在表示していることを示している。
そして、遊技者によって1フレーズの入力が終了する毎にそのフレーズ数を示す数値25Aが1ずつ加算され、1ステージの入力が終了する毎にそのステージ数(曲番)を示す数値25Bが1ずつ加算される。それによって、現在のステージ数(曲番)と現在までにタイプが終了したフレーズの数を遊技者に対して報知することが可能となっている。
【0040】
タイプ結果表示部26は、遊技者のタイプの正誤判定結果を表示する表示部であり、演奏される楽曲の音声と同一のタイミングで該当する正しい文字をタイプした場合には「PERFECT」が表示される。また、演奏される楽曲の音声と異なるタイミングで正しい文字をタイプした場合には「GOOD」が表示される。一方、タイミングに関わらず誤った文字をタイプした場合には「MISS」が表示される。
【0041】
得点表示部27は、現在までに遊技者の獲得した得点(スコア)及びポイントを表示する表示部である。ここで、得点(スコア)は歌詞表示部22及びローマ字表示部23に表示された文字列に従って正しくタイプすることにより加算され、また演奏される楽曲の音声と同一のタイミングで該当する文字をタイプした場合には更に得点が加算される。一方、ポイントは1フレーズ分の文章をタイプミスすることなく入力した場合に1ポイントずつ加算される(図23のS35)。
そして、ゲームが終了するまで当該得点(スコア)とポイントの加算が行われ、前記ICカードをセンターパネル5のカード挿入口10に投入していた場合には、ゲーム終了時にその獲得した得点(スコア)及びポイントがICカードに記憶される。
【0042】
また、曲情報表示部28にはゲーム開始時において遊技者が選択し、現在演奏されている楽曲の曲名とアーティストの氏名がそれぞれ表示される。
【0043】
また、第1液晶ディスプレイ3におけるメインゲーム画面21では、図4(B)及び、図5(B)、図6(B)、図7(B)、図8(B)に示すように、その中央上方部に遊技態様表示領域305,306,307のいずれかが設けられている。この点、各遊技態様表示領域305,306,307は、メインゲーム画面21内の歌詞表示部22及び、ローマ字表示部23、楽曲状況表示部25、タイプ結果表示部26、得点表示部27、曲情報表示部28と重なって設けられることはない。そして、各遊技態様表示領域305,306,307においては、タイピングゲームの遊技態様が表示されるとともに歌詞表示部22に表示されている歌詞をタイプするキーボード6A,6Bが指定される。
【0044】
例えば、図4(B)に示すように、第1液晶ディスプレイ3に遊技態様表示領域305が表示されている場合には、その上段に「SOLO」が表示され、その下段に「A」が表示されていることから、タイピングゲームの遊技態様がソロであって、キーボード6Aでタイプすることが指定されている。従って、この場合に、キーボード6Bで正しくタイプしても、得点にはならない。尚、遊技態様がソロである場合には、図4(B)に示すように、遊技態様表示領域305には、その上段に「SOLO」が、その下段に「A」が表示され続ける。
【0045】
一方、タイピングゲームの遊技態様がデュエットの場合、第1液晶ディスプレイ3に遊技態様表示領域306が表示され、図5(B)や、図6(B)、図7(B)に示すように、その上段に「DUET」が表示され続ける。また、遊技態様表示領域305の下段には、図5(B)や、図6(B)、図7(B)に示すように、「A」、「B」、「AB」のいずれかが表示される。この点、図5(B)に示すように、遊技態様表示領域305の下段に「A」が表示されている場合には、キーボード6Aでタイプすることが指定されている。従って、この場合に、キーボード6Bで正しくタイプしても、得点にはならない。また、図6(B)に示すように、遊技態様表示領域305の下段に「B」が表示されている場合には、キーボード6Bでタイプすることが指定されている。従って、この場合に、キーボード6Aで正しくタイプしても、得点にはならない。また、図7(B)に示すように、遊技態様表示領域305の下段に「AB」が表示されている場合には、キーボード6A,6Bの両方で同時にタイプすることが指定されている。従って、この場合に、キーボード6A,6Bのいずれかで正しくタイプしても、得点にはならない。
【0046】
さらに、図8(B)に示すように、第1液晶ディスプレイ3に遊技態様表示領域307が表示されている場合には、その上段に「UNISON」が表示され、その下段に「AB」が表示されていることから、タイピングゲームの遊技態様がユニゾンであって、キーボード6A,6Bの両方で同時にタイプすることが指定されている。従って、この場合に、キーボード6A,6Bのいずれかで正しくタイプしても、得点にはならない。尚、遊技態様がユニゾンである場合、図8(B)に示すように、遊技態様表示領域307には、その上段に「UNISON」が、その下段に「AB」が表示され続ける。
【0047】
尚、図4(A)及び、図5(A)、図6(A)、図7(A)、図8(A)に示すように、PVの映像20が表示されている第2液晶ディスプレイ4の左上方端部には、現在演奏しているアーティストの氏名が表示されるアーティスト名情報表示部が201が設けられており、PVの映像20が表示されている第2液晶ディスプレイ4の右下方端部には、現在演奏している曲名が表示される曲名情報表示部が202が設けられている。
【0048】
また、本実施形態では第1液晶ディスプレイ3にメインゲーム画面21を表示し、第2液晶ディスプレイ4にPVの映像20を表示することとしているが、それとは逆に第1液晶ディスプレイ3にPVの映像20を表示し、第2液晶ディスプレイ4にメインゲーム画面21を表示するようにしても良い。
【0049】
そして、図9に示すようにタイピングゲームが終了した後においては、第1液晶ディスプレイ3に今回のタイピングゲームのゲーム結果を示すゲーム結果画面30が表示される。
ゲーム結果画面30は、今回のタイピングゲームにおけるタイプのミス回数を表示したミス回数表示部31と、獲得したポイントを表示した獲得ポイント表示部32と、獲得した得点(スコア)を表示した獲得得点表示部33と、遊技した遊技者の名前の入力を促す名前入力表示部34とから構成されている。
【0050】
そして、ゲーム結果画面30を参照することにより、遊技者は今回のタイピングゲームにおいてミスした回数、獲得したポイント及び得点(スコア)をそれぞれ認知することが可能となる。また、名前入力表示部34にキーボード6A,6Bを用いて任意の名前を入力することにより、獲得した得点をランキングに登録することが可能となる。登録したランキングの一覧はデモ画面中等に第1液晶ディスプレイ3又は第2液晶ディスプレイ4に表示される。
【0051】
もっとも、図9に示すゲーム結果画面30は遊技態様がソロの場合であり、遊技態様がデュエットやユニゾンの場合には図18に示すゲーム結果画面30が第1液晶ディスプレイ3に表示される。この点、図18に示すゲーム結果画面30は、上述したミス回数表示部31と、獲得ポイント表示部32、獲得得点表示部33、名前入力表示部34に加えて、遊技者表示部501,502や、ミス回数表示部503、獲得ポイント表示部504、獲得得点表示部505、総合得点表示部506とから構成されている。尚、ミス回数表示部503や、獲得ポイント表示部504、獲得得点表示部505は、上述したミス回数表示部31や、獲得ポイント表示部32、獲得得点表示部33と同様である。
【0052】
遊技者表示部501では、「A」の表示により、キーボード6Aを使用した遊技者を示している。そして、遊技者表示部501の下方に表示されているミス回数表示部31と、獲得ポイント表示部32、獲得得点表示部33では、キーボード6Aを使用した遊技者の、今回のタイピングゲームにおいてミスした回数、獲得したポイント及び得点(スコア)が表示される。一方、遊技者表示部502では、「B」の表示により、キーボード6Bを使用した遊技者を示している。そして、遊技者表示部502の下方に表示されているミス回数表示部503と、獲得ポイント表示部504、獲得得点表示部505では、キーボード6Bを使用した遊技者の、今回のタイピングゲームにおいてミスした回数、獲得したポイント及び得点(スコア)が表示される。
【0053】
総合得点表示部506は、キーボード6Aを使用した遊技者の獲得した得点(スコア)とキーボード6Bを使用した遊技者の獲得した得点(スコア)とを合計した得点(スコア)が表示される。
【0054】
尚、第1液晶ディスプレイ3にゲーム結果画面30が表示されている間、第2液晶ディスプレイ4には、遊技で使用した曲の歌詞が流れ、且つ、正しく入力できなかった箇所は傍線等で表示し、下から上の方向へスクロールするように表示しても良く、また、任意の楽曲のPVを流すようにしても良い。また、広告の画像等を表示するようにしても良い。更に、ゲーム結果画面30を第1液晶ディスプレイ3ではなく第2液晶ディスプレイ4に表示するようにしても良い。
【0055】
続いて、タイピングゲーム機1に備えられたキーボード6A,6Bについて図10及び図11を用いて説明する。図10は本実施形態に係るタイピングゲーム機に備えられたキーボードを示した平面図である。図11は、キーボードに設けられた複数のキーのいずれか一つを切断した概略断面図である。
【0056】
図10に示すように、キーボード6A,6Bは「英字(A〜Z)」、「かな(あ〜ん)」、「数字(0〜9)」、「記号(ピリオド、コンマ)」等の入力を行う複数個の文字入力キー111と、エンターキー112、シフトキー113、カーソルキー114等の機能キー115とがそれぞれ配列された、日本語108キーボードである。そして、遊技中において遊技者は、文字、記号、数字等に対応した文字入力キー111をタイプすることにより文字入力を行いゲームを進行させ、遊技開始前や遊技終了後等においてはゲームを行う曲やゲーム難易度の選択決定、ゲームの実行開始等の指令を機能キー115の操作に基づいて行う。また、キーボード6A,6Bの各種キー内部には発光LEDを備え、CPU51からの制御信号に基づいてキーが様々な態様で発光するように構成されている。
【0057】
ここで、キーボード6A,6Bのキー内部構造について図11に基づいて説明する。尚、キーボード6A,6Bに配列された複数のキーはいずれも同様の内部構造を有している。従って、以下にはキーボード6A,6Bに配列された複数のキーの内、一の文字入力キー111の内部構造を例にして説明することとし、他の文字入力キー111及び機能キー115についての説明は省略する。
【0058】
図11に示すように、文字入力キー111は、ベース板150と、スイッチ回路板151、発光回路板152、キートップ153、付勢機構154、フルカラーLED155等から基本的に構成されている。
この点、ベース板150の上に敷設されているスイッチ回路板151には、キートップ153の中央付近の真下に配置される一対の電極156が設けられている。
また、スイッチ回路板151の上に敷設されている発光回路板152には、上記一対の電極156を露出させるための開口部157が設けられており、その開口部157の周囲には、フルカラーで点灯させることができるフルカラーLED155が設けられている。
【0059】
また、発光回路板152とキートップ153の間には、付勢機構154が設けられており、その付勢機構154によって、スイッチ回路板151の反対側にキートップ153を付勢させている。さらに、キートップ153の中央付近には、スイッチ回路板151の側へ電極158が突設されている。従って、キートップ153を押下操作すれば、キートップ153に突設された電極158をスイッチ回路板151に設けられた一対の電極156に接触させることができるので、キートップ153が押下操作されたことを、スイッチ回路板151に流れる電気信号として伝えることができる。即ち、これらの3つの電極156、158によって、キースイッチ159が構成されている。
尚、付勢機構154は、弾性体のみで構成してもよいし、弾性体や架橋機構で構成してもよく、その構成は問わない。
【0060】
また、キートップ153は、透光性を有する材質(例えば、透明アクリル、透明プラスチック等)で形成されており、表面平面部には、文字・数字・記号などのキー情報160が黒色で印刷されている。さらに、発光回路板152のキートップ153側の表面も黒色に印刷されている。
従って、フルカラーLED155が消灯中においては、透光性のキートップ153は、発光回路板152の表面の色である黒色に映るので、その黒色に映ったキートップ153に黒色で印刷されたキー情報160が認識しにくくなる。
一方、フルカラーLED155が点灯中においては、透光性のキートップ153は、フルカラーLED155が点灯する色に映るので、その色に映ったキートップ153に黒色で印刷されたキー情報160は認識しやすくなる。
【0061】
そして、キーボード6A,6Bでは、各キー内部のキースイッチ159が不図示の発信回路に接続されている。発信回路は、後述するインターフェースユニット52(以下、I/Oと称す)を介して、タイピングゲーム機1のCPU51に接続されている。従って、この発信回路を介して、押下操作されたキーのキースイッチ159からの電気信号をCPU51に送信することで、押下操作されたキーの種類を特定することができる。尚、発信回路は、上記スイッチ回路板151に搭載されている。
尚、I/O52には、3人以上によるタイプに対応できるようにするため、キーボード6A,6B以外の外部入力手段(例えば、キーボード)を接続することが可能なUSBポートやPS/2コネクタなどの接続手段を備えてもよい。
【0062】
また、キーボード6A,6Bにおいては、キー内部のフルカラーLED155が発光制御回路62に接続されている。さらに、発光制御回路62は、I/O52を介して、CPU51に接続されている(図13参照)。従って、この発光制御回路62を介して、当該キー内部のフルカラーLED155をCPU51で特定された色によって点灯させることができる。具体的に本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、タイピングゲーム中において、キー入力があった場合で、且つ正しいタイプがなされたと判定された場合には、押下された文字入力キー111を青色に発光させる。また、キー入力があった場合で、且つ誤ったタイプがなされたと判定された場合には、押下された文字入力キー111を赤色、入力すべき正しいキーを緑色にそれぞれ発光させる。更に、キー入力がなかった場合には、入力すべき正しいキーのみを緑色に発光させる。
【0063】
尚、本実施形態に係るタイピングゲーム機1は図12に示すように、サーバ80に対してインターネット等の双方向通信可能なネットワーク網Nを介して接続されている。そして、サーバ80から送信されたデータに基づいて、タイピングゲーム機1のHDD55(図13参照)に記憶された楽曲データを更新することが可能となっている。
従って、楽曲データを更新することによってタイピングゲーム機1で遊技可能な楽曲の種類を変更することが可能となっており、また、各遊技店に設置されたタイピングゲーム機を一括に管理することにより、そのデータ更新作業も容易となっている。
【0064】
続いて、タイピングゲーム機1に備えられた照明装置7の構成について、図15及び、図16、図17を用いて説明する。図15は、本実施形態に係るタイピングゲーム機の正面図であって、照明装置における円筒状の透明部材の内部が見えるように表示した図である。図16は、本実施形態に係るタイピングゲーム機に備えられた照明装置の構成の一部を模式的に示した図である。図17は、本実施形態に係る照明装置を備えたタイピングゲーム機において照明装置の透明部材を示した斜視図である。
【0065】
図15に示すように、タイピングゲーム機1に備えられた各照明装置7は、筐体2の正面側の両端にそれぞれ設けられており、光遮断部材221や、24個のフルカラーLED222、円筒状の透明部材223、ハロゲンランプ224等で構成されている。
【0066】
この点、光遮断部材221は、例えば、白色の光拡散防止シートなど、光を透過させない長尺の板状部材からなり、24個のフルカラーLED222が、長手方向の等間隔をもって固着されている。また、円筒状の透明部材223は、レンチキュラーレンズを円筒状に形成したものであり、その円筒の長手方向を上下にして筐体2に固定されている。そして、円筒状の透明部材223の内部では、24個のフルカラーLED222を固着した光遮断部材221が、24個のフルカラーLED222を正面側にして挿設されている。これによって、24個のフルカラーLED222は、透明部材223の内部で上下方向に等間隔をもって列置され、また、光遮断部材221は、24個のフルカラーLED222の背後である筐体2の正面側において、円筒状の透明部材223の内部に配置される。
【0067】
尚、レンチキュラーレンズは、蒲鉾型の断面をした複数のシリンドリカルレンズを並列に形成したもので、各レンズごとに径方向に対する視点角度に応じて焦点位置が変化するというものである。従って、光を一方向(レンズと垂直方向)に拡散する。すなわち、円筒状の透明部材223を形成するレンチキュラーレンズは、複数の蒲鉾型のレンズ(断面形状)を並列に形成したもので(シリンドリカルレンズ)、ここでは、シート状のものを使用しており、図17に示すように、透明部材223の円筒側面の長手方向とシリンドリカルレンズの長手方向とが一致するように形成されている。そして、この蒲鉾型の一つ一つの凸レンズは像を圧縮(集光)する作用があり、蒲鉾型のレンズの径方向に対する視点角度に応じて、焦点位置が変化する。
【0068】
また、透明部材223は、筒状であればよく、例えば、中空の断面が多角形である筒状のものや、円形や多角形の環を積み重ねた筒状のものであってもよい。また、光遮断部材221に等間隔で固着されるフルカラーLED222の個数は、24個に限定する必要はなく、例えば、32個などであってもよい。さらに、各フルカラーLED222は棒状部材などに等間隔をもって固着すれば、光遮断部材221とは個別にして、円筒状の透明部材223の内部に挿設させてもよい。
【0069】
そして、このような構成を有する各照明装置7においては、1個のフルカラーLED222が発光すると、透明部材223にて、左右方向に寝かされた状態の1個の発光リングを見せることができ、さらに、24個のフルカラーLED222が発光すると、図1に示すように、透明部材223にて、左右方向に寝かされた状態の発光リングが上下方向に24個積み重ねられた態様で見せることができる。すなわち、透明部材223内に挿設されたフルカラーLED222の個数に相当する発光リングを透明部材223にて見せることが可能である。
【0070】
従って、照明装置7においては、レンチキュラーレンズである筒状の透明部材223とその透明部材223内のフルカラーLED222との幾何学的な位置関係により、フルカラーLED222から光が発せられると、筒状の透明部材223内おいて、左右方向に寝かされた状態の24個の発光リングを上下方向で見せることができ、フルカラーLED222に対する様々な発光制御により、24個の発光リングによる段階的な演出が可能となるので、新たな照明演出を行うことができる。
【0071】
但し、フルカラーLED222から発せられて透明部材223を透過した光が、筐体2等で反射し、再び、透明部材223を透過してその内部に戻ると、透明部材223における発光体をリング状に見せることができない。そこで、透明部材223の内部においては、図16で模式的に示すように、光遮断部材221によって、フルカラーLED222から発せられる光により透明部材223の内面が照射される範囲を制限し、筐体2等からの反射光が透明部材223内に再び戻ることを防止している。すなわち、フルカラーLED222と光遮断部材221とで生じる投影領域を筐体2等に重ねることで、筐体2等からの反射光の発生を防止している。
【0072】
ここで、図16においては、説明の便宜上、光の水平成分に着目し、符号225でフルカラーLED222の照射領域の水平成分を示し、また、符号226でフルカラーLED222と光遮断部材221とによる遮光領域(以下、単に、「フルカラーLED222の遮光領域」という)の水平成分を示している。
【0073】
この点、光遮断部材221にフルカラーLED222が固着された状態にある場合には、それらの幾何学的な位置関係から、光遮断部材221の短手方向の幅を小さくすれば、フルカラーLED222の照射領域の水平成分225が広くなるとともにフルカラーLED222の遮光領域の水平成分226が狭くなり、また、光遮断部材221の短手方向の幅を大きくすれば、フルカラーLED222の照射領域の水平成分225が狭くなるとともにフルカラーLED222の遮光領域の水平成分226が広くなる。一方、光遮断部材221がフルカラーLED222から分離された状態にある場合には、それらの幾何学的な位置関係から、光遮断部材221を透明部材223の内面に対してより近く挿設させれば、フルカラーLED222の照射領域の水平成分225が広くなるとともにフルカラーLED222の遮光領域の水平成分226が狭くなり、また、光遮断部材221をフルカラーLED222に対しより近く挿設させれば、フルカラーLED222の照射領域の水平成分225が狭くなるとともにフルカラーLED222の遮光領域の水平成分226が広くなる。
【0074】
従って、円筒状の透明部材223が、本実施の形態とは異なって、筐体2の正面側両端以外の位置(例えば、筐体2の両側面など)に固定されたとしても、円筒状の透明部材223や、筐体2、フルカラーLED222、光遮断部材221等の幾何学的な位置関係を鑑みながら、光遮断部材221の短手方向の幅を決定したり、光遮断部材221と透明部材223との距離を決定することにより、透明部材223における発光体をリング状に見せることができる。
【0075】
図15に戻り、ハロゲンランプ224は、円筒状の透明部材223の最上端・最下端において向かい合うように配置されており、円筒状の透明部材223の内部を常時照射することによって、発光リングを見せることができる円筒状の透明部材223をより際立たせるとともに、タイピングゲーム機1から遠くにいる傍観者に対しても、円筒状の透明部材223にて見せることができる各発光リングをより明確にする。
【0076】
次に、タイピングゲーム機1の制御系に係る構成について図13に基づき説明する。図13は本実施形態に係るタイピングゲーム機の制御系を模式的に示すブロック図である。
図13に示すように、タイピングゲーム機1の制御系は、タイピングゲーム機1における遊技処理動作等の各種制御を司るCPU51と、CPU51に接続されたROM53及びRAM54と、当該CPU51に電気的に接続された周辺装置(アクチュエータ)とで構成されている。
【0077】
CPU51は、各種コマンドに従って演算処理を行う中央演算処理装置である。I/O52は、第1液晶ディスプレイ3、第2液晶ディスプレイ4、キーボード6A,6B、照明装置7、スピーカ8、スポットライト212等とCPU51とを直接的、間接的に電気的接続する接続部である。
ROM53は、後述のフローチャートを動作させるための演算プログラムが格納されている不揮発性の読出し専用メモリである。
また、RAM54は、CPU51で演算された各種データを一時的に記憶しておくメモリであり、当該タイピングゲームにおける遊技者のタイプのミス回数、獲得した得点(スコア)、獲得したポイント等についても記憶される。また、RAM54には後述するHDD55に記憶された複数の楽曲データの内、今回のタイピングゲームにおいて使用される楽曲データの歌詞データが1フレーズ毎に分割されて一時的に記憶される。
【0078】
HDD55は、タイピングゲーム機1におけるタイピングゲームの実行時に使用される楽曲データが格納されている記憶装置である。ここで、楽曲データは、映像データ、演奏データ、音声データ、歌詞データ、判定基準データ、照明装置発光パターンデータ、キーボード発光パターンデータ、期限データから構成されており、HDD55内に形成された楽曲データ記憶領域56の各記憶領域に対してそれぞれ記憶されている(図14参照)。
また、楽曲データは楽曲データ記憶領域56に対して複数個(本実施形態では最大で8個)のデータが記憶され、前記したようにサーバ80から送信されるデータに基づいて記憶された各楽曲データが随時更新される。そして、楽曲データ記憶領域56に記憶されている楽曲データの種類に基づいて曲選択画面15(図2参照)で表示される曲名の種類が変化し、曲選択画面15で選択された楽曲に対応する楽曲データに基づいてタイピングゲームが行われる(図4及び、図5、図6、図7、図8参照)。
【0079】
ここで、HDD55に形成された楽曲データ記憶領域56について図14を用いてより詳細に説明する。図14は楽曲データ記憶領域を模式的に示す説明図である。
【0080】
図14に示すように、本実施形態に係るタイピングゲーム機1の楽曲データ記憶領域56は、記憶可能な楽曲データ数(本実施形態では8曲)に対応する複数の記憶領域(本実施形態では第1記憶領域〜第8記憶領域)により構成され、各記憶領域毎に映像データ記憶領域56A、演奏データ記憶領域56B、音声データ記憶領域56C、歌詞データ記憶領域56D、判定基準データ記憶領域56E、照明装置発光パターンデータ記憶領域56F、キーボード発光パターンデータ記憶領域56G、期限データ記憶領域56Hが設けられている。
【0081】
以下に各記憶領域について説明すると、映像データ記憶領域56Aは、当該楽曲データの内、第2液晶ディスプレイ4に表示されるアーティストのPVの映像20(図4(A)及び、図5(A)、図6(A)、図7(A)、図8(A)参照)に関する映像データが記憶される記憶領域である。
また、演奏データ記憶領域56Bは当該楽曲データの内、スピーカ8から出力される楽器等による伴奏に関する演奏データが記憶される記憶領域である。
また、音声データ記憶領域56Cは当該楽曲データの内、スピーカ8から出力されるアーティストが歌唱する歌声に関する音声データが記憶される記憶領域である。
また、歌詞データ記憶領域56Dは当該楽曲データの内、楽曲の歌詞の文書データに関する歌詞データが遊技態様データとともに記憶される記憶領域である。そして、前記したようにタイピングゲーム実行時には1フレーズごとの歌詞が第1液晶ディスプレイ3に表示される(図4(A)及び、図5(A)、図6(A)、図7(A)、図8(A)参照)。
尚、遊技態様データには、遊技態様表示領域305,306,307内に表示されるデータが含まれる(図4(B)及び、図5(B)、図6(B)、図7(B)、図8(B)参照)。
【0082】
そして、判定基準データ記憶領域56Eは当該楽曲データの内、タイピングゲーム実行時に、遊技者がタイプした文字の正誤判定及び入力タイミングの正誤判定の基準に関する判定基準データが遊技態様毎に分けて記憶された記憶領域である。そして、CPU51は、記憶された判定基準データとキーボード6A,6Bからの操作信号とに基づいてミス回数、得点、ポイント等を後述のように加算する。
また、照明装置発光パターンデータ記憶領域56F及びキーボード発光パターンデータ記憶領域56Gは当該楽曲データの内、照明装置7を発光させる為の照明装置発光パターンデータ及びキー内部に設けられたフルカラーLED155を発光させる為のキーボード発光パターンデータが記憶された記憶領域である。本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、一対の照明装置7は、記憶された照明装置発光パターンデータや後述するタイピングゲーム実行処理プログラム(図23参照)等に基づいてタイピングゲーム実行中に後述する発光制御回路62によりそれぞれの発光態様(発光色、点灯・消灯)に発光制御される。この発光態様(発光色、点灯・消灯)については後述する。また、キー内部に設けられたフルカラーLED155は、記憶されたキーボード発光パターンデータに基づいてタイピングゲーム実行中に後述する発光制御回路62によりそれぞれの発光態様(発光色、点灯・消灯)に発光制御される。尚、フルカラーLED155の発光パターンとしては、タイピングゲームの初心者のために、入力すべきキーをキーボード6A,6B全体の発光色とは異なる発光色で順次点灯させることにより、キー入力を補助する発光パターンや、楽曲のイメージに合わせて、キーボード6A,6Bに配設された全てのキーの発光色を変更するようなパターンがある。
【0083】
そして、期限データ記憶領域56Hは当該楽曲データの内、楽曲データの使用期限に関する期限データが記憶された記憶領域であり、期限データは楽曲データの使用可能となった日(使用開始日)と、楽曲データが使用不能となる日(使用終了日)の2つの日付データで構成されている。この期限データは、タイマー58(図13参照)とともに各楽曲データの使用期限の管理に用いられ、使用期限の過ぎた楽曲データを用いたタイピングゲームは遊技できないようにCPU51によって制御される。
【0084】
ここで、図13に戻り、タイピングゲーム機1の制御系について続けて説明する。
ゲーム通信手段57は、タイピングゲーム機1が送り出す信号を電話回線やLANケーブル等の通信形式に応じ、送信可能な形式の信号に変換し、サーバ80に対して送信するとともに、サーバ80から送信された信号を受信し、タイピングゲーム機1が読み取れる形式の信号に再度変換する装置であり、サーバ80のサーバ通信手段81とインターネット等の双方向通信可能なネットワーク網Nを介して接続されており、これにより、タイピングゲームシステム401が構成されている(図12参照)。
【0085】
更に、CPU51には、タイマー58が接続されている。タイマー58の情報はCPU51に送信され、CPU51はタイマー58の情報とHDD55の期限データ記憶領域56Hに記憶された期限データとから、記憶された楽曲データの使用期限の管理を行う。
【0086】
また、表示制御回路60は、I/O52を介して、CPU51と接続されており、CPU51の演算処理結果に応じて、第1液晶ディスプレイ3、第2液晶ディスプレイ4の表示内容を制御する部分である。ここで、表示制御回路60は、プログラムROM、画像ROM、画像制御CPU、ワークRAM、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)及びビデオRAMなどで構成されている。そして、プログラムROMには、第1液晶ディスプレイ3や第2液晶ディスプレイ4での表示に関する画像制御用プログラムや各種選択テーブルが格納されている。また、画像ROMには、例えば、第1液晶ディスプレイ3で表示される曲選択画面15(図2参照)や、モード選択画面302(図3参照)、メインゲーム画面21(図4及び、図5、図6、図7、図8参照)等の画像を形成するためのドットデータが格納されている。
そして、画像制御CPUは、CPU51で設定されたパラメータに基づき、プログラムROM内に予め記憶された画像制御プログラムに従い、画像ROM内に予め記憶されたドットデータの中から第1液晶ディスプレイ3や第2液晶ディスプレイ4に表示する画像の決定を行う。また、VDPは、画像制御CPUで決定された表示内容に応じた画像を形成し、第1液晶ディスプレイ3や第2液晶ディスプレイ4に出力する。
【0087】
それによって、例えば、スタンバイ状態においては任意の楽曲のPV、宣伝広告、ランキング一覧等からなるデモ画面を表示し、また、コイン投入口9にコインが投入された後には第1液晶ディスプレイ3に曲選択画面15(図2参照)を表示させる。そして、タイピングゲーム機1におけるタイピングゲームが開始実行されている際には、第1液晶ディスプレイ3に、楽曲データを構成する歌詞データを1フレーズ毎に表示するとともに、キーボード6A,6Bの入力結果に基づいて既に遊技者がタイプした文字列23Aをタイプ前の文字列23Bと比較して下段に移動させる制御等を行う。一方、第2液晶ディスプレイ4には、楽曲データを構成する映像データであるPVを表示させる。
【0088】
音制御回路61は、I/O52を介してCPU51に接続されるとともに、スピーカ8と接続されている。そして、タイピングゲームが実行され、HDD55の楽曲データ記憶領域56に記憶された楽曲データが読み出されると、当該楽曲データを構成する演奏データ及び音声データは、音制御回路61により音信号に変換され、スピーカ8より出力される。
【0089】
そして、発光制御回路62は、I/O52を介して、CPU51に接続されるとともに、照明装置7、及びキー内部に配設されているフルカラーLED155(図11参照)と接続されている。発光制御回路62は、CPU51においてHDD55の楽曲データ記憶領域56に記憶された楽曲データが読み出されると、当該楽曲データを構成するキーボード発光パターンデータに基づいてフルカラーLED155の発光態様を制御するとともに、当該楽曲データを構成する照明装置発光パターンデータに加えて、後述するタイピングゲーム実行処理プログラム(図23参照)等に基づいて、照明装置7の発光態様を制御する。
【0090】
もっとも、図19に示すように、発光制御回路62は、照明装置7におけるフルカラーLED222だけでなくハロゲンランプ224にも接続されている。従って、当該楽曲データを構成する照明装置発光パターンデータには、フルカラーLED222の発光態様を目立たせるための、ハロゲンランプ224の発光態様を制御するための内容をも付加されている。但し、ハロゲンランプ224の発光態様を制御するための内容は、当該照明装置発光パターンデータとは別個に設けてもよい。尚、図19は、本実施形態に係るタイピングゲーム機の制御系の一部を模式的に示すブロック図である。
【0091】
図13に戻り、CPU51には、キーボード6A,6Bが接続されている。キーボード6A,6Bの各キー内部に設けられたキースイッチ159は、キートップ153が押下操作されたことを、スイッチ回路板151に流れる電気信号として送信する。CPU51は、各キーの押下により各キースイッチ159から出力されるスイッチ信号に基づき、各キーに対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。
【0092】
コインセンサ63は、タイピングゲーム機1におけるタイピングゲームの実行の対価として用いられるコイン(例えば100円硬貨)を検出するセンサである。コインセンサ63はコイン投入口9の内部に配設され、I/O52を介してCPU51に接続されている。従って、コインセンサ63は、コイン投入口9からのコインの投入に基づいて、コイン投入信号をCPU51に対して発信する。そして、CPU51は所定金額分(例えば200円)に該当するコイン投入信号を検知することにより、タイピングゲームの実行を可能とする。
【0093】
また、カードセンサ64は、カード挿入口10にICカードが挿入されているか否かを検知するセンサであり、カードリーダ・ライタ65は、当該ICカードに配設されたICタグに対するデータの読出・書込を行う装置である。カードセンサ64、カードリーダ・ライタ65は、共に、カード挿入口10の内部に配設され、I/O52を介して、CPU51に接続されている。そして、カードセンサ64によりICカードが検出された場合であって、所定の操作が行われた場合には、カードリーダ・ライタ65によってタイピングゲームのゲーム結果をICタグから読み出す(図20のS3)。また、タイピングゲーム終了時にはICタグに対して新たなゲーム結果(獲得した得点やポイント)の書き込みを行う(図20のS9)。
【0094】
また、スポットライト制御回路211は、I/O52を介して、CPU51に接続されるとともに、スポットライト212と接続されている。そして、スポットライト制御回路211は、CPU51の命令に基づいて、スポットライト212の発光態様を制御し、特に、上述した発光制御回路62等により照明装置7の発光態様が制御されている際に、スポットライト212を回動させながら発光させることにより、照明装置7における照明演出を派手なものにする。従って、HDD55の楽曲データ記憶領域56に記憶された楽曲データを構成する照明装置発光パターンデータには、照明装置7における照明演出を派手なものにするための、スポットライト212の発光態様を制御するための内容が付加されている。但し、スポットライト212の発光態様を制御するための内容は、当該照明装置発光パターンデータとは別個に設けてもよい。
【0095】
続いて、前記構成を有するタイピングゲーム機1で行われるメイン処理プログラムについて図20に基づき説明する。図20は本実施形態に係るタイピングゲーム機1のメイン処理プログラムのフローチャートである。尚、以下に図20乃至図23にフローチャートで示される各プログラムはタイピングゲーム機1が備えているROM53やRAM54に記憶されており、CPU51により実行される。
【0096】
図20に示すように、先ず、S1において、CPU51はカードセンサ64からの検出信号に基づいて、カード挿入口10にICカードが投入されているか否かを判定する。そして、ICカードが投入されていると判定した場合(S1:YES)には、更にS2において遊技者からのデータ内容の確認要求を受けたか否かが判定される。一方、ICカードが投入されていないと判定した場合(S1:NO)には、S4へと移行する。
【0097】
ここで、本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、コインの投入前で且つ遊技者が所有するICカードをカード挿入口10に投入した状態でキーボード6A,6Bのシフトキー113を押下すると、ICカードに記録されたゲーム結果(前回までのゲームにおいて遊技者が獲得した得点やポイント等)の一覧が第1液晶ディスプレイ3に表示され、遊技者はその内容を確認することが可能となる。
従って、S2の判定においてはキーボード6A,6Bからの操作信号に基づいてシフトキー113が押下されたか否かが判定され、シフトキー113が押下されたと判定された場合(S2:YES)には、カードリーダ・ライタ65によってICカードに内蔵されたICタグのデータを読み出し、その読み出したデータに基づいて第1液晶ディスプレイ3にゲーム結果の一覧を表示させる(S3)。
【0098】
また、S4においてはスタート受付処理が行われる。具体的にスタート受付処理では、コイン投入口9に対してコイン(100円硬貨等)が所定金額分(本実施形態では200円分)投入されたか否かを判定し、投入されるまでの間はデモプレイのゲーム画面、任意の楽曲のPV、宣伝広告、ランキングデータの一覧等からなるデモ画面などをディスプレイに表示するスタンバイ状態で待機される。尚、本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、コイン投入口9にコインが投入されると、コインセンサ63によって検出され、コイン検出信号がCPU51に出力される。これにより、CPU51は遊技者によるコインの投入を判断することができる。
【0099】
続いて、S5においては図21の楽曲選択処理が行われる。楽曲選択処理では、後述のようにHDD55の楽曲データ記憶領域56に記憶された楽曲データの種類に基づいて、第1液晶ディスプレイ3に曲選択画面15(図2参照)を表示させ、今回のゲームで使用する楽曲を設定する。
【0100】
続いて、S5直後の時点W0においては図22のモード選択処理が行われる。モード選択処理では、後述のように、第1液晶ディスプレイ3にモード選択画面302(図3参照)を表示させ、今回のゲームで使用する遊技態様を設定する。
【0101】
そして、S6では前記S5で設定した楽曲に基づいて図23のタイピングゲーム実行処理が行われる。タイピングゲーム実行処理では後述のように楽曲を演奏するとともにキーボード6A,6Bのタイプ結果に基づいて得点やポイント等が加算され、所定の終了条件を満たすまで継続して行われる。
【0102】
その後、タイピングゲーム実行処理が終了するとゲーム結果表示処理が行われる(S7)。具体的にゲーム結果表示処理では、前記S6のタイピングゲームの結果に基づいて、第1液晶ディスプレイ3にゲーム結果画面30(図5、図18参照)を表示させる。ゲーム結果画面30には、RAM54に記憶された今回のタイピングゲームにおけるミス回数と、獲得したポイントと、獲得した得点(スコア)がそれぞれ表示され、更に遊技した遊技者の名前の入力を促す名前入力表示部34が表示される。更に、その状態でキーボード6A,6Bが操作されると、操作信号に基づいて名前入力表示部34に入力された文字を表示する。そして、獲得した得点(スコア)が所定得点以上であった場合には、RAM54に記憶されたランキングデータを更新する。
【0103】
次に、S8においてCPU51はカードセンサ64からの検出信号に基づいて、カード挿入口10にICカードが投入されているか否かを判定する。そして、ICカードが投入されていると判定した場合(S8:YES)には、更にS9においてRAM54に記憶された今回のタイピングゲームにおいて獲得したポイントと、獲得した得点(スコア)がそれぞれカードリーダ・ライタ65によってICカードに内蔵されたICタグに書き込まれる。尚、ここで書き込まれたデータは、前記S3のデータ内容表示処理によって参照することが可能となる。
一方、ICカードが投入されていないと判定した場合(S8:NO)には、当該処理を終了する。
【0104】
続いて、タイピングゲーム機1で行われる前記S5の楽曲選択処理プログラムについて図21に基づいて説明する。図21は本実施形態に係る楽曲選択処理プログラムのフローチャートである。
【0105】
楽曲選択処理では先ず、S11においてHDD55の楽曲データ記憶領域56から、記憶された楽曲データに係る楽曲の曲名及びアーティスト名(本実施形態では最大で8種類)をそれぞれ取得する。
【0106】
そして、前記S11で取得された楽曲の曲名及びアーティスト名に基づいて、第1液晶ディスプレイ3に曲選択画面15(図2参照)を表示させる(S12)。曲選択画面15では、遊技可能曲名表示部16に取得された楽曲名を一覧にして表示し、更に選択曲名表示部18及び選択アーティスト名表示部19には、曲選択カーソル17によって選択されている楽曲の曲名とアーティスト名がそれぞれ表示される。
【0107】
続いて、S13においてはカーソルキー114が押下されたか否かが判定される。ここで、カーソルキー114が押下されたか否かはキーボード6A,6Bから送信された操作信号に基づいて判定され、カーソルキー114が押下されたと判定された場合(S13:YES)には、カーソルキー114の操作(上下左右のいずれのキーが押下されたか)に基づいて第1液晶ディスプレイ3に表示された曲選択カーソル17をその押下された方向へ移動させる(S14)。
【0108】
更に、S15では選択曲名表示部18及び選択アーティスト名表示部19の表示を、前記S14で移動された曲選択カーソル17により新たに選択された楽曲に対応する曲名とアーティスト名にそれぞれ変更する。その後、S13の判定処理へと戻る。
【0109】
一方、カーソルキー114が押下されていないと判定された場合(S13:NO)には、続けてS16においてエンターキー112が押下されたか否かが判定される。そして、エンターキー112が押下されたと判定された場合(S16:YES)には、現在曲選択カーソル17が位置する楽曲が今回のタイピングゲームを行う楽曲として設定され(S17)、後述のタイピングゲームが開始される。一方、エンターキー112についても押下されていないと判定された場合(S16:NO)には、再度S13の判定処理へと戻る。
【0110】
続いて、タイピングゲーム機1で行われる前記時点W0のモード選択処理プログラムについて図22に基づいて説明する。図22は本実施形態に係るモード選択処理プログラムのフローチャートである。
【0111】
モード選択処理では先ず、S311においてHDD55に記憶された遊技態様の名(ソロ・デュエット・ユニゾン)をそれぞれ取得する。
【0112】
そして、前記S311で取得された遊技態様の名(ソロ・デュエット・ユニゾン)に基づいて、第1液晶ディスプレイ3にモード選択画面302(図3参照)を表示させる(S312)。モード選択画面302では、遊技可能態様表示部303に取得された遊技態様の名(ソロ・デュエット・ユニゾン)を一覧にして表示される。
【0113】
続いて、S313においてはカーソルキー114が押下されたか否かが判定される。ここで、カーソルキー114が押下されたか否かはキーボード6A,6Bから送信された操作信号に基づいて判定され、カーソルキー114が押下されたと判定された場合(S313:YES)には、カーソルキー114の操作(上下左右のいずれのキーが押下されたか)に基づいて第1液晶ディスプレイ3に表示された遊技態様選択カーソル304をその押下された方向へ移動させる(S314)。その後、S313の判定処理へと戻る。
【0114】
一方、カーソルキー114が押下されていないと判定された場合(S313:NO)には、続けてS316においてエンターキー112が押下されたか否かが判定される。そして、エンターキー112が押下されたと判定された場合(S316:YES)には、現在遊技態様選択カーソル304が位置する遊技可能態様表示部303の遊技態様が今回のタイピングゲームを行う遊技態様として設定され(S317)、後述のタイピングゲームが開始される。一方、エンターキー112についても押下されていないと判定された場合(S316:NO)には、再度S313の判定処理へと戻る。
【0115】
続いて、タイピングゲーム機1で行われる前記S6のタイピングゲーム実行処理プログラムについて図23に基づいて説明する。図23は本実施形態に係るタイピングゲーム実行処理プログラムのフローチャートである。
【0116】
タイピングゲーム実行処理において、CPU51は先ずS21でHDDの楽曲データ記憶領域56の各記憶領域(図14参照)に記憶された楽曲データの内、前記S5の楽曲選択処理によって選択された楽曲に対応する楽曲データを読み出す。そして、特に歌詞データ記憶領域56Dに格納された歌詞データはフレーズごとに分割してRAM54に一時的に記憶させる。
【0117】
次に、S22において第1液晶ディスプレイ3にメインゲーム画面21(図4(B)及び、図5(B)、図6(B)、図7(B)、図8(B)参照)を表示させる。尚、この時点においては、メインゲーム画面21に歌詞表示部22及びローマ字表示部23に文字列は表示されておらず、得点表示部27の得点やスコアの表示も「0」となっている。
【0118】
続いて、S23では映像データ記憶領域56Aに記憶された映像データに基づいて、第2液晶ディスプレイ4において、選択した楽曲に係るPVの映像20の表示を開始する((図4(A)及び、図5(A)、図6(A)、図7(A)、図8(A)参照)。また、スピーカ8を介して演奏データ記憶領域56Bに記憶された演奏データに基づく伴奏の音楽の出力、音声データ記憶領域56Cに記憶された音声データに基づく音声の出力をそれぞれ行う。それにより、楽曲が演奏され、且つそれに合わせてPVの映像20が再生されることとなる。
【0119】
次に、S24においてRAM54に格納した歌詞データの1フレーズ分の歌詞を取得し、対応する文字列を楽曲の演奏するテンポに合わせてメインゲーム画面21の歌詞表示部22及びローマ字表示部23にそれぞれ表示する。それにより、第1液晶ディスプレイ3は楽曲の演奏及び第2液晶ディスプレイ4のPV映像20の表示と並行して、メインゲーム画面21の表示が行われる(図4(B)及び、図5(B)、図6(B)、図7(B)、図8(B)参照)。
【0120】
その後、取得した1フレーズの歌詞データに基づいて1フレーズの文字数nを算出し(S25)、RAM54に格納された任意の変数mに0を代入する(S26)。ここで、任意の変数mは、1フレーズを形成する各文字に対する文字の入力判定に用いられる変数であり、1文字分の入力判定が終了する毎に1ずつ加算される(S33)。従って、以下のS27〜S34において繰り返し行われる各入力判定処理においては、m=t(0≦t≦n−1)のとき、1フレーズの先頭からt+1番目に位置する文字の入力判定が行われることとなる。
【0121】
そして、S27ではキーボード6A,6Bからの操作信号に基づいて、文字入力キー111によるキー入力がなされたか否かを判定する。キー入力があったと判定された場合(S27:YES)には、押下されたキーの種類と判定基準データ記憶領域56Eに記憶された判定基準データとに基づいて、入力されたキーの正誤判定処理を行う(S28)。具体的には、メインゲーム画面21のローマ字表示部23(図4(B)及び、図5(B)、図6(B)、図7(B)、図8(B)参照)に表示されたローマ字に対応するキーが押下された場合に正しいタイプであると認識される。そして、対応するキー以外のキーが押下されたと判定された場合にはミス回数を1加算する。その後、S31へと移行する。
【0122】
但し、遊技態様がソロの場合には、キーボード6Aで入力されたキーのみが前記S28の正誤判定処理の対象となる。また、遊技態様がデュエットの場合には、メインゲーム画面21の遊技態様表示領域306(図5(B)及び、図6(B)、図7(B)参照)の下段で指定されたキーボード6A,6Bで入力されたキーが前記S28の正誤判定処理の対象となる。また、遊技態様がユニゾンの場合には、キーボード6A,6Bで入力されたキーが前記S28の正誤判定処理の対象となる。
【0123】
さらに、遊技態様がデュエットの場合であって、メインゲーム画面21の遊技態様表示領域306(図5(B)及び、図6(B)、図7(B)参照)の下段でキーボード6A,6Bの両方が指定されたときは、キーボード6A,6Bでの同一キーが同時入力された際に正しいタイプであると認識される。また、遊技態様がユニゾンの場合でも、キーボード6A,6Bでの同一キーが同時入力された際に正しいタイプであると認識される。
【0124】
一方、キー入力がなかったと判定された場合(S27:NO)には、所定時間(1フレーズの先頭の文字を入力する際にはメインゲーム画面21に対して1フレーズに対応する文字列を表示した(S24)後から、それ以外の文字を入力する際にはスコアの算出処理を行った(S32)後から計測する。)経過したか否かをタイマー58の情報に基づいて判定する(S29)。そして所定時間経過していないと判定した場合(S29:NO)には、S27の判定処理へと戻る。
【0125】
それに対して、所定時間経過していると判定した場合(S29:YES)には、遊技者によるキー入力が行われなかったとして、RAM54に格納された今回のゲームにおけるミス回数を1加算する(S30)。
【0126】
続いてS31では、キーボード6A,6Bのキー内部に設けられたフルカラーLED155に基づいてキーの発光処理が行われる。具体的に本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、キー入力があった場合(S27:YES)で、且つ正しいタイプがなされたと判定された場合には、押下された文字入力キー111を青色に発光させる。また、キー入力があった場合(S27:YES)で、且つ誤ったタイプがなされたと判定された場合には、押下された文字入力キー111を赤色、入力すべき正しいキーを緑色にそれぞれ発光させる。更に、キー入力がなかった場合(S27:NO)には、入力すべき正しいキーを緑色に発光させる。
【0127】
また、S32では前記S28の正誤判定処理に基づいてスコアの算出処理が行われる。スコア算出処理では、RAM54に格納されている今回のゲームにおける遊技者の得点(スコア)が、前記正誤判定処理による判定において正しくタイプされていると判定された場合に加算され、また演奏される楽曲の音声と同一のタイミングで該当する文字をタイプしたと判定した場合には更に得点が加算される。
【0128】
その後、S33においては、RAM54に格納された変数mを読み出して「+1」を加算し、再度格納する。続いて、S34では変数mの値がn−1に到達したか否か、即ち1フレーズを形成する各文字に対する文字の入力判定が全て終了したか否かが判定される。
【0129】
そして、変数mの値がn−1に到達していないと判定された場合(S34:NO)には、再度S27へと戻り、1フレーズを構成する各文字の内、次の順序に位置する文字の入力判定が行われる。
【0130】
一方、変数mの値がn−1に到達したと判定された場合(S34:YES)には、1フレーズの文字の入力が完了したこととなるので、S35においてポイント加算処理が行われる。ポイント加算処理では、1フレーズを構成するn個の文字をタイプミス(所定時間経過によるタイプミスの判定(S30)を含む)することなく入力が完了したと判定された場合にポイントを1加算する。
【0131】
更に、S36では楽曲を構成する複数の曲番(通常、1曲は1〜3番で構成される)の内、いずれかの曲番にあたるステージのフレーズの入力判定が終了したか否かが判定される。そして、1ステージ分の全てのフレーズの入力判定が終了していないと判定された場合(S36:NO)にはS24へと戻り、次のフレーズの歌詞をRAM54から取得し、メインゲーム画面21に対して対応する文字列を歌詞表示部22及びローマ字表示部23にそれぞれ表示する。
【0132】
それに対して、1ステージ分の全てのフレーズの入力判定が終了したと判定された場合(S36:YES)には、続けて全ステージ(楽曲の全曲)のフレーズの入力判定が終了したか否かが判定される(S37)。
【0133】
そして、全ステージが終了したと判定された場合(S37:YES)には、遊技者の所有するポイントに関わらず、当該タイピングゲーム実行処理を終了し、S7のゲーム結果表示処理へと移行する。一方、全ステージが終了していないと判定された場合(S37:NO)には、前記S28やS30で加算された現在までの遊技者のタイプミス回数が所定回数未満であるか否かが判定される(S38)。本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、再生される楽曲の曲番の数に合わせて複数のステージから構成されており、一のステージが終了した時点で次の曲番に係るステージを継続して行うためには遊技開始時からのタイプミス回数が所定回数未満であることが条件となる(例えば、1番に該当する部分を遊技した後に2番を継続して行うのにはタイプミス回数20回未満、2番に該当する部分を遊技した後に3番を継続して行うのには35回未満)。
【0134】
そして、前記S28やS30で加算された遊技者のタイプミス回数が所定回数未満であると判定された場合(S38:YES)にはS24へと戻り、次の曲番の最初のフレーズに該当する歌詞をRAM54から取得し、メインゲーム画面21に対して対応する文字列を歌詞表示部22及びローマ字表示部23にそれぞれ表示する。そして、同様に入力判定処理を行う。一方、遊技者のタイプミス回数が所定回数以上であると判定された場合(S38:NO)には、当該タイピングゲーム実行処理を終了し、S7のゲーム結果表示処理へと移行する。
【0135】
以上より、CPU51は、図23のS28を実行する際には、「正誤判定手段」として機能する。
また、CPU51は、図22のS311〜S317を実行する際には、「モード選択手段」として機能する。
【0136】
以上詳細に説明したように、本実施の形態のタイピングゲーム機1では、再生された楽曲の歌詞を入力してタイピングゲームを進行させるために2台のキーボード6A,6Bを備えている(図1等参照)。そして、図22のモード選択処理プログラムが行われると、タイピングゲームの遊技態様として、ソロ・デュエット・ユニゾンのいずれかが遊技者によって設定される。この点、デュエット又はユニゾンが設定された場合には、2台のキーボード6A,6Bのキーを押下するタイピングにより入力された文字列を正誤判定の対象としてタイピングゲームの展開が制御されることから(図23のS27,S28参照)、複数の遊技者が協力しながら各キーボード6A,6Bのキー入力によるタイピングを行うことによりタイピングゲームの遊技が展開される。
【0137】
従って、本実施の形態のタイピングゲーム機1では、デュエット又はユニゾンが設定された場合には、キーボード6Aでキー入力を行う遊技者とキーボード6Bでキー入力を行う遊技者とが協力しないと、次のステージに進むことができず、高得点を得ることも期待できない。
【0138】
具体的には、デュエットが設定された場合には、図5(B)に示すように、遊技態様表示領域306の下段に「A」が表示されている最中には、キーボード6Aでキー入力を行う遊技者がタイピングの正確性等を発揮すれば、次のステージに進むことや高得点を得ることができ、図6(B)に示すように、遊技態様表示領域306の下段に「B」が表示されている最中には、キーボード6Bでキー入力を行う遊技者がタイピングの正確性等を発揮すれば、次のステージに進むことや高得点を得ることができ、図7(B)に示すように、遊技態様表示領域306の下段に「AB」が表示されている最中には、キーボード6Aでキー入力を行う遊技者とキーボード6Bでキー入力を行う遊技者とがタイピングの正確性・同時入力性等を発揮すれば、次のステージに進むことや高得点を得ることができる。
【0139】
また、ユニゾンが設定された場合には、キーボード6Aでキー入力を行う遊技者とキーボード6Bでキー入力を行う遊技者とがタイピングの正確性・同時入力性等を発揮すれば、次のステージに進むことや高得点を得ることができる。
【0140】
よって、デュエット又はユニゾンが設定された場合には、各キーボード6A,6Bのキー入力によってタイピングを行う2人の遊技者の同時入力性が要求されるので、ソロよりもタイピングゲームの難易度は高くなる。
【0141】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、タイピングゲームの遊技態様として、対戦モードを備えてもよい。この対戦モードでは、図23のタイピングゲーム実行処理の時点W1等で各遊技者のその時点でのミス回数を照明装置7のフルカラーLED222で棒グラフ状に発光させれば、互いのミスの度合いがリアルタイムで遊技者や観客に見えることができるのでタイピングゲームが白熱するし、また、図23のタイピングゲーム実行処理の時点W2等でその時点でのポイントがより高い方の遊技者が、他方の遊技者がキー入力する際の歌詞を第1液晶ディスプレイ3から見えなくする等のブラインド制御手段を備えるようにすれば、キー入力のタイミングが分からないように制御されながらタイピングゲームが展開されるので、遊技性を更に面白くできる。
【0142】
また、キーボード6A,6Bの入力結果に基づいて既に遊技者がタイプした文字列23Aをタイプ前の文字列23Bと比較して下段に移動させる制御させる際において、例えば、キーボード6Aにて正しくタイプされた場合には、第1の発光色(例えば、赤色)を第1液晶ディスプレイ3又は第2液晶ディスプレイ4に表示させ、キーボード6Bにて正しくタイプされた場合には、第2の発光色(例えば、青色)を第1液晶ディスプレイ3又は第2液晶ディスプレイ4に表示させ、キーボード6A,6Bにて共に正しくタイプされた場合には、第3の発光色(例えば、白色)を第1液晶ディスプレイ3又は第2液晶ディスプレイ4に表示させれば、どの遊技者が正解又は間違えたかが一目で分かることができる。
【0143】
また、本実施の形態のタイピングゲーム機1では、再生された楽曲の歌詞を入力してタイピングゲームを進行させるために2台のキーボード6A,6Bを備えている(図1等参照)。この点、デュエット又はユニゾンの遊技態様は、キーボードとは異なる外部入力を使用したタイピングゲームに適用できる。
【0144】
また、本実施の形態のタイピングゲームシステム401では(図12参照)、各タイピングゲーム機1が独立してタイピングゲームを行っているが、この点、各タイピングゲーム機1をリンクさせながらタイピングゲームを行ってもよい。そのためには、特定のタイピングゲーム機1においては、図22のモード選択処理を実行した直後に図24に示すリンク処理を行う。
【0145】
図24は、本実施形態に係るタイピングゲームシステムのリンク処理プログラム等のフローチャートである。特定のタイピングゲーム機1のリンク処理では、図24に示すように、先ず、S401において、今回設定された遊技態様がソロであるか否かを判定する。ここで、今回設定された遊技態様がソロであると判定した場合には(S401:YES)、何もすることなく、リンク処理を終了させる。一方、今回設定された遊技態様がソロでないと判定した場合には(S401:NO)、S402に進む。
【0146】
S402では、リンクモードに設定されたか否かを判定する。
【0147】
このとき、第1液晶ディスプレイ3では、図25に示すように、リンク設定画面402が表示されている。この点、リンク設定画面402は、リンクモードに設定するか否かの意志表示である「YES」や「NO」が示された意志表示部403と、意志表示部403のいずれかを選択可能な意志表示選択カーソル404とから構成されている。そして、意志表示選択カーソル404はキーボード6A,6Bのカーソルキー114(図10参照)の操作によって意志表示部403上を上下左右に移動可能となっている。従って、意志表示選択カーソル404を希望する意思表示が示された意志表示部403上に位置させた状態でエンターキー112(図10参照)を押下すると、リンクモードに設定するか否かが決定される。さらに、このとき、リンクモードに設定すると決定した場合には、「数字(0〜9)」のキーを押下することにより、リンクさせるタイピングゲーム機1の台数を入力する。
【0148】
尚、第1液晶ディスプレイ3にリンク設定画面402が表示されている間、第2液晶ディスプレイ4には、任意の楽曲のPVを流すようにしても良い。また、広告の画像等を表示するようにしても良い。更に、リンク設定画面402を第1液晶ディスプレイ3ではなく第2液晶ディスプレイ4に表示するようにしても良い。
【0149】
図24のS402に戻り、ここで、リンクモードに設定されていないと判定した場合には(S402:NO)、何もすることなく、リンク処理を終了させる。一方、リンクモードに設定されていると判定した場合には(S402:YES)、S403に進んで、特定のタイピングゲーム機1がリンクモードに設定されている旨のリンク命令を曲名・遊技態様・リンク台数とともにサーバ80に送信し、その後に、リンク処理を終了させる。
【0150】
一方、サーバ80においても、図24に示すリンク処理が行われる。サーバ80のリンク処理では、図24に示すように、先ず、S501において、所定時間が経過するまで待機する。そして、所定時間が経過したと判定されると(S501:YES)、S502に進んで、特定のタイピングゲーム機1からリンク命令を受信したか否かを判定する。ここで、リンク命令を受信していないと判定した場合には(S502:NO)、何もすることなく、リンク処理を終了させる。一方、リンク命令を受信していると判定した場合には(S502:YES)、S503に進んで、特定のタイピングゲーム機1も含めたリンク台数分の所定のタイピングゲーム機1に対し同時演奏命令を送信し、その後に、リンク処理を終了させる。
【0151】
従って、同時演奏命令を受信した各タイピングゲーム機1では、同じ時刻から同じ楽曲のタイピングゲームがデュエット又はユニゾンで開始される。そのため、同じ楽曲で同じ遊技態様のタイピングゲームが複数台のタイピングゲーム機1で行われることから、同じ楽曲で同じ遊技態様のタイピングゲームを行う液晶ディスプレイ3,4や、スピーカ8、照明装置7などが倍増し、迫力が増すことなる。特に、タイピングゲームの遊技態様がデュエット又はユニゾンであることから、各タイピングゲーム機1でタイピングを行う2人の遊技者の同時入力性が成功した場合には、各タイピングゲーム機1の照明装置7でウェーブなどの派手な光の演出を行ってもよい。
【0152】
更に、リンクされたタイピングゲームを行うタイピングゲーム機1が多数に及ぶと、イベントにおいては、照明装置7におけるウェーブなどの派手な光の演出が抜群のアイキャッチ効果を発揮することができる。
【0153】
尚、3人以上の遊技者でユニゾンが行われる場合には、各タイピングゲーム機1において、キーボード6A,6Bの入力結果に基づいて既に遊技者がタイプした文字列23Aをタイプ前の文字列23Bと比較して下段に移動させる制御させる際に、例えば、遊技者の全員が正しくタイプした場合には、全員の遊技者が正しくタイプしたことを示す発光色(例えば、白色)を第1液晶ディスプレイ3又は第2液晶ディスプレイ4に表示させ、少なくとも遊技者の一人が正しくタイプしなかった場合には、少なくとも遊技者の一人が正しくタイプしなかったことを示す発光色(例えば、橙色)を第1液晶ディスプレイ3又は第2液晶ディスプレイ4に表示させれば、遊技者の全員が正しくタイプしたか否かが一目で分かることができる。
【0154】
また、本実施の形態のタイピングゲームシステム401は(図12参照)、サーバ80と各タイピングゲーム機1で構成されており、店舗規模に応じた導入・設置が自由に行えることから、複数のタイピングゲーム機1をリンクさせながら行うタイピングゲームをどの店舗でも行うことが可能となる。
【0155】
以上より、サーバ80は、図24のS501〜S503を実行する際には、「同時演奏制御手段」として機能する。
【0156】
尚、上述したように、各タイピングゲーム機1においてリンクさせながらタイピングゲームを行う場合には、各タイピングゲーム機1の入力手段としてのキーボードは1台であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0157】
本発明は、タイピングゲーム装置又はタイピングゲームシステムにおけるキーボード入力技術に適用し得る。
【図面の簡単な説明】
【0158】
【図1】本実施形態に係るタイピングゲーム機の斜視図である。
【図2】タイピングゲーム開始前において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図3】タイピングゲーム開始前において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図4】(A)はタイピングゲーム進行中において第2液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図、(B)はタイピングゲーム進行中において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図5】(A)はタイピングゲーム進行中において第2液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図、(B)はタイピングゲーム進行中において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図6】(A)はタイピングゲーム進行中において第2液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図、(B)はタイピングゲーム進行中において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図7】(A)はタイピングゲーム進行中において第2液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図、(B)はタイピングゲーム進行中において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図8】(A)はタイピングゲーム進行中において第2液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図、(B)はタイピングゲーム進行中において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図9】タイピングゲーム終了後において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図10】本実施形態に係るタイピングゲーム機に備えられたキーボードを示した平面図である。
【図11】キーボードに設けられた複数のキーのいずれか一つを切断した概略断面図である。
【図12】本実施形態に係るタイピングゲーム機とサーバとからなるシステムを示したシステムブロック図である。
【図13】本実施形態に係るタイピングゲーム機の制御系を模式的に示すブロック図である。
【図14】本実施形態に係るタイピングゲーム機のHDDの楽曲データ記憶領域を示す模式図である。
【図15】本実施形態に係るタイピングゲーム機の正面図であって、照明装置における円筒状の透明部材の内部が見えるように表示した図である。
【図16】本実施形態に係るタイピングゲーム機に備えられた照明装置の構成の一部を模式的に示した図である。
【図17】本実施形態に係る照明装置を備えたタイピングゲーム機において照明装置の透明部材を示した斜視図である。
【図18】タイピングゲーム終了後において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図19】本実施形態に係るタイピングゲーム機の制御系の一部を模式的に示すブロック図である。
【図20】本実施形態に係るタイピングゲーム機のメイン処理プログラムのフローチャートである。
【図21】本実施形態に係るタイピングゲーム機の楽曲選択処理プログラムのフローチャートである。
【図22】本実施形態に係るタイピングゲーム機のモード選択処理プログラムのフローチャートである。
【図23】本実施形態に係るタイピングゲーム機のタイピングゲーム実行処理プログラムのフローチャートである。
【図24】本実施形態に係るタイピングゲームシステムのリンク処理プログラム等のフローチャートである。
【図25】タイピングゲーム開始前において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【符号の説明】
【0159】
1 タイピングゲーム機
3 第1液晶ディスプレイ
4 第2液晶ディスプレイ
6A 第1キーボード
6B 第2キーボード
51 CPU
53 ROM
54 RAM
55 HDD
60 表示制御回路
61 音制御回路
80 サーバ
401 タイピングゲームシステム
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイピング対象の楽曲の歌詞と当該楽曲のプロモーションビデオとが同時に表示されるタイピングゲーム装置及びタイピングゲームシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、コンピュータ等への文書入力を行う際のタイピング練習方法及びシステムが提供されており、そこでは、例えば、再生された音楽データ・映像データに合わせて表示される歌詞データをキー入力することによって、タイピング練習が行われている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、近年では、タイピングの適合性を競うタイピングゲームが開発されており、1人プレイだけでなく、複数人プレイによりゲームの勝敗を決するゲーム装置やゲーム情報提供システムが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
さらに、指定文字列の入力指示に対するプレイヤーの文字入力に応じてゲームの評価が行われるタイピングゲームを少なくとも2台のゲーム装置間で実行するためにゲーム情報を送信するゲーム情報提供システムが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2002−268534号公報
【特許文献2】特開2002−62331号公報
【特許文献3】特開2002−230762号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、複数の遊技者が参加して行われるタイピングゲームは、それぞれのプレイヤーがお互いに対戦するためにそれぞれ専用の入力キーでタイピングを行うものであって、それぞれのプレイヤーがお互いに協力しつつもそれぞれ専用の入力キーでタイピングを行うものではなかった。
【0006】
そこで、本発明は、上述した点を鑑みてなされたものであり、複数の遊技者が協力しながら各入力手段のキー入力によるタイピングを行うことによりタイピングゲームの遊技が展開されるタイピングゲーム装置及びタイピングゲームシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題を解決するために成された請求項1に係る発明は、楽曲データが記憶された記憶手段(例えば、HDD55)と、前記記憶手段(例えば、HDD55)に記憶された楽曲データに基づいて楽曲を演奏する楽曲演奏処理手段(例えば、CPU51,音制御回路61)と、前記楽曲演奏処理手段(例えば、CPU51,音制御回路61)によって演奏されている楽曲の進行に合わせながら当該楽曲の歌詞の一部である所定の文字列が順次に表示される表示手段(第1液晶ディスプレイ3)と、前記表示手段(第1液晶ディスプレイ3)の動作を前記記憶手段(例えば、HDD55)に記憶された楽曲データに基づいて制御する画像表示制御手段(例えば、CPU51,表示制御回路60)と、複数の文字に対応する複数のキーが配置された複数の入力手段(例えば、第1キーボード6A,第2キーボード6B)と、前記入力手段(例えば、第1キーボード6A,第2キーボード6B)のキーを押下するタイピングにより入力された文字列が前記所定の文字列と一致するか否かを前記記憶手段(例えば、HDD55)に記憶された楽曲データに基づいた判定基準で判定する正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)と、前記正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)の判定結果に基づいて遊技の展開を制御する遊技展開制御手段(例えば、CPU51)と、を備えたタイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲーム機1)であって、前記画像表示制御手段(例えば、CPU51,表示制御回路60)の制御に基づいて前記表示手段(第1液晶ディスプレイ3)に表示される遊技態様表示に応じて前記正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)の判定対象となる各入力手段(例えば、第1キーボード6A,第2キーボード6B)で前記所定の文字列を同時入力する第1のゲームモード(例えば、ユニゾン)又は、前記画像表示制御手段(例えば、CPU51,表示制御回路60)の制御に基づいて前記表示手段(第1液晶ディスプレイ3)に表示される遊技態様表示に応じて前記正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)の判定対象となる各入力手段(例えば、第1キーボード6A,第2キーボード6B)で前記所定の文字列を分担入力する第2のゲームモード(例えば、デュエット)を備えたこと、を特徴としている。
【0008】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載するタイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲーム機1)であって、各入力手段(例えば、第1キーボード6A,第2キーボード6B)のうち少なくとも1つの入力手段(例えば、第1キーボード6A,第2キーボード6B)を前記正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)の判定対象とするゲームを選択してプレイさせるゲームモード選択手段(例えば、CPU51,S311〜S317)を備えたこと、を特徴としている。
【0009】
また、請求項3に係る発明は、サーバ(例えば、サーバ80)と、前記サーバ(例えば、サーバ80)に接続された複数のタイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲーム機1)と、を有するタイピングゲームシステム(例えば、タイピングゲームシステム401)であって、各タイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲームシステム401)は、楽曲データが記憶された記憶手段(例えば、HDD55)と、前記記憶手段(例えば、HDD55)に記憶された楽曲データに基づいて楽曲を演奏する楽曲演奏処理手段(例えば、CPU51,音制御回路61)と、前記楽曲演奏処理手段(例えば、CPU51,音制御回路61)によって演奏されている楽曲の進行に合わせながら当該楽曲の歌詞の一部である所定の文字列が順次に表示される表示手段(第1液晶ディスプレイ3)と、前記表示手段(第1液晶ディスプレイ3)の動作を前記記憶手段(例えば、HDD55)に記憶された楽曲データに基づいて制御する画像表示制御手段(例えば、CPU51,表示制御回路60)と、複数の文字に対応する複数のキーが配置された入力手段(例えば、第1キーボード6A,第2キーボード6B)と、前記入力手段(例えば、第1キーボード6A,第2キーボード6B)のキーを押下するタイピングにより入力された文字列が前記所定の文字列と一致するか否かを前記記憶手段(例えば、HDD55)に記憶された楽曲データに基づいた判定基準で判定する正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)と、前記正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)の判定結果に基づいて遊技の展開を制御する遊技展開制御手段(例えば、CPU51)と、を備える一方、前記サーバ(例えば、サーバ80)は、前記楽曲演奏処理手段(例えば、CPU51,音制御回路61)で同一の楽曲データに基づいて同一の楽曲を同時に演奏させる同時演奏制御手段(例えば、サーバ80,S501〜S503)により、前記画像表示制御手段(例えば、CPU51,表示制御回路60)の制御に基づいて前記表示手段(第1液晶ディスプレイ3)に表示される遊技態様表示に応じて前記正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)の判定対象となる各入力手段(例えば、第1キーボード6A,第2キーボード6B)で前記所定の文字列を同時入力する第1のゲームモード(例えば、ユニゾン)又は、前記画像表示制御手段(例えば、CPU51,表示制御回路60)の制御に基づいて前記表示手段(第1液晶ディスプレイ3)に表示される遊技態様表示に応じて前記正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)の判定対象となる各入力手段(例えば、第1キーボード6A,第2キーボード6B)で前記所定の文字列を分担入力する第2のゲームモード(例えば、デュエット)を備えたこと、を特徴としている。
【0010】
また、請求項4に係る発明は、請求項3に記載するタイピングゲームシステム(例えば、タイピングゲームシステム401)であって、各タイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲーム機1)は、前記正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)の判定対象とする複数のゲームモード(例えば、ユニゾン、デュエット)のうち1つを選択してプレイさせるゲームモード選択手段(例えば、CPU51,S311〜S317)を備えたこと、を特徴としている。
【0011】
尚、請求項1及び請求項3に係る発明における第2のゲームモード(例えば、デュエット)では、分担入力だけでなく、同時入力が一部にあってもよい。
【発明の効果】
【0012】
すなわち、本発明のタイピングゲーム装置及びタイピングゲームシステムでは、複数の入力手段のキーを押下するタイピングにより入力された文字列を正誤判定の対象として遊技の展開が制御されるので、複数の遊技者が協力しながら各入力手段のキー入力によるタイピングを行うことによりタイピングゲームの遊技が展開される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明に係るタイピングゲーム機について、ゲームセンター等に設置される筐体型のタイピングゲーム機に具体化した実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。ここで、本実施形態に係るタイピングゲーム機は、スピーカから楽曲を再生するとともに、流れる楽曲に合わせて歌詞をディスプレイ上に順次表示させ、遊技者が表示された歌詞を順次キーボードでタイプすることにより遊技が行われるように構成されている。更に実施されるタイピングゲームは再生される楽曲の曲番の数に合わせて複数のステージから構成されており、一のステージが終了した時点で遊技者のタイプミス回数が所定回数未満であるときに次の曲番の楽曲に該当するステージへと進み、継続してタイピングゲームを行うことができるように構成されている。
先ず、本実施形態に係るタイピングゲーム機の概略構成について図1に基づいて説明する。図1は本実施形態に係るタイピングゲーム機の斜視図である。
【0014】
図1に示すように、本実施形態に係るタイピングゲーム機1は、タイピングゲーム機1の外形を構成する筐体2と、メインのゲーム画面(図4(B)及び、図5(B)、図6(B)、図7(B)、図8(B)参照)が表示される第1液晶ディスプレイ3と、第1液晶ディスプレイ3の上方に位置し、プロモーションビデオや広告等の演出に係る画像(図4(A)及び、図5(A)、図6(A)、図7(A)、図8(A)参照)が表示される第2液晶ディスプレイ4と、第1液晶ディスプレイ3の下方に設けられコインやカードの投入口が形成されたセンターパネル5と、2人の遊技者が同時にタイプを行うことができる一対のキーボード6A,6Bと、筐体2の正面側の両端に設けられた一対の照明装置7と、第2液晶ディスプレイ4の左右側部に配置された一対のスピーカ8と、第2液晶ディスプレイ4の上方に配置された5個のスポットライト212などから基本的に構成されている。以下に各構成要素について説明する。
【0015】
第1液晶ディスプレイ3は、筐体2の正面側略中央部に所定角度傾斜して配置された液晶ディスプレイであり、所定角度で後方に傾斜して配設されている。
そして、第1液晶ディスプレイ3では、タイピングゲーム実行時においてスピーカ8を介して再生される楽曲の歌詞、遊技者のタイプ結果、それに伴う得点等の当該タイピングゲームの進行に係る遊技情報(遊技者がゲームの進行にあたり必要な情報)等の表示が行われる(図4(B)及び、図5(B)、図6(B)、図7(B)、図8(B)参照)。
【0016】
一方、第1液晶ディスプレイ3の上方に別途配置された第2液晶ディスプレイ4は、第1液晶ディスプレイ3と同様の液晶ディスプレイであるが、第2液晶ディスプレイ4ではタイピングゲーム実行時においてタイピングゲームの演出に関する演出画像を表示する。
ここで、第2液晶ディスプレイ4で表示される演出画像は、上述した前記第1液晶ディスプレイ3に主に表示される表示内容と異なり、遊技者によるゲームの進行には直接必要とされないもので、タイピングゲームを盛り上げるための補助的な役割を有する。例えば、本実施形態に係るタイピングゲーム機1では楽曲としてある歌手の楽曲が再生され、遊技者は楽曲の歌詞をキーボード6A,6Bによって入力を行いゲームが進行するが、第2液晶ディスプレイ4にはその楽曲に係るプロモーションビデオ(以下、PVと略す)が表示される(図4(A)及び、図5(A)、図6(A)、図7(A)、図8(A)参照)。従って、楽曲の演奏とともにアーティストの歌唱する姿が表示された臨場感のある状況下においてのタイピングゲームが可能となり、遊技者を飽きさせることがない。尚、第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4で表示される表示内容については後に詳細に説明する。
【0017】
また、センターパネル5にはコイン投入口9及びカード挿入口10が設けられている。コイン投入口9は、100円硬貨等のコインが投入される投入口である。コイン投入口9にはコインセンサ63が配置されており、コイン投入口9にコインが投入されると、コインセンサ63を介してコイン検出信号がCPU51に出力され(図13参照)、CPU51はコインが投入されたことを検出する。
【0018】
また、カード挿入口10は、タイピングゲームのゲーム結果が記録されるICタグが内蔵されたICカード(図示せず)が挿入される挿入口である。このカード挿入口10の内部には、後述するカードセンサ64と、カードリーダ・ライタ65とが配設されており(図13参照)、ICカードがカード挿入口10に挿入されている場合には、カードセンサ64によってその旨を検出する。ここで、本実施形態に係るタイピングゲーム機1で使用されるICカードは、内蔵されたICタグに所有する遊技者の前回までのゲームにおけるゲーム結果(獲得した得点(スコア)やポイント等)を記憶し、その記憶されたゲーム結果を所定の操作を行うことによって遊技者に表示可能としたものである。
即ち、カードセンサ64によりICカードが検出された場合に、カードリーダ・ライタ65は、ICタグからのタイピングゲームのゲーム結果の読み出し、又はICタグに対する新たなゲーム結果の書き込み等を行う(図20のS3、S9)。
【0019】
また、一対のキーボード6A,6Bは、筐体2の正面に手前側に突出して並設されており、後述するように「英字(A〜Z)」、「かな(あ〜ん)」、「数字(0〜9)」、「記号(ピリオド、コンマ)」等の入力を行う複数個の文字入力キーやエンターキー、カーソルキー等の機能キーがそれぞれ配列された、日本語108キーボードである(図10参照)。各キーボード6A,6Bには、それぞれを判別するためのネームプレート301A,301Bが設けられている。この点、キーボード6Aに設けられたネームプレート301Aには、このキーボード6Aを示す「A」が記されている。また、キーボード6Bに設けられたネームプレート301Bには、このキーボード6Bを示す「B」が記されている。そして、ゲーム中において遊技者は、文字、記号、数字等に対応した各キーをタイプすることにより文字入力を行いゲームを進行させ、遊技開始前や遊技終了後等においてはゲームを行う曲やゲーム難易度の選択決定、ゲームの実行開始等の指令を各キーの操作に基づいて行う。尚、キーボードの構成については後に詳細に説明する。
【0020】
また、筐体2の正面側両端には、一対の照明装置7が配設されている。各照明装置7の外観は、左右方向に寝かされた状態のリング状の発光体(以下、「発光リング」という)を最大で24個上下方向に積み重ねられた状態で見せることができる、円筒状の透明部材で構成されており、また、各照明装置7の内部には、フルカラーで点灯可能な24個のフルカラーLEDが上下方向に等間隔で並べて置かれており、タイピングゲーム機1で再生される楽曲に応じて多様な照明演出を行ったり、遊技者のタイプ経過に応じた照明演出を行ったりする。例えば、照明演出としては、発光リングの位置や照明色を変更する演出や、発光リングの位置や照明色の変更を一定の規則に応じて行う演出、発光リングの点灯・消灯による演出などが可能である。尚、照明装置7の構成や照明演出については後に詳細に説明する。
【0021】
また、第2液晶ディスプレイ4の左右両側には、スピーカ8が配設されている。スピーカ8は、タイピングゲーム機1において再生される楽曲や効果音等を出力する出力装置である。具体的には、タイピングゲーム実行時において、HDD55(図13参照)に記憶された楽曲の音声データ、演奏データに基づいて、指定されたテンポで音楽及び音声を出力する。
【0022】
次に、第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4で表示される各表示内容について図2乃至図9を用いて詳細に説明する。尚、第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4により表示される表示内容は、タイピングゲーム開始前、タイピングゲーム実行中、タイピングゲーム終了後の3パターンから基本的に構成される。図2及び図3はタイピングゲーム開始前において第1液晶ディスプレイ3に表示される表示内容を示した模式図、図4(A)及び、図5(A)、図6(A)、図7(A)、図8(A)はタイピングゲーム実行中において第2液晶ディスプレイ4に表示される表示内容を示した模式図、図4(B)及び、図5(B)、図6(B)、図7(B)、図8(B)はタイピングゲーム実行中において第1液晶ディスプレイ3に表示される表示内容を示した模式図、図9はタイピングゲーム終了後において第1液晶ディスプレイ3に表示される表示内容を示した模式図である。
【0023】
ここで、本実施形態に係るタイピングゲーム機1は、演奏される楽曲の歌詞を入力することによりタイピングゲームが行われる。具体的には、先ず遊技者が用意された複数の楽曲の中から遊技を希望する楽曲を選択する。そして、タイピングゲームが開始されると、当該選択した楽曲の伴奏音楽にあたる演奏データと、当該楽曲のアーティストの歌声にあたる音声データが再生される。更に、当該楽曲の演奏データ及び音声データの再生に伴い、遊技者が入力すべき文字列として楽曲の歌詞が再生される音声データに合わせて1フレーズ(phrase)ごとに表示される。
この表示された1フレーズの歌詞に対応する文字列をキーボード6A,6Bにより入力することにより、タイピングゲームは進行し、遊技終了時に、タイピングの正確性、入力したタイミング等のタイピングに係る各要素に基づいて、タイピングゲームの成績(タイプのミス回数、獲得した得点、ポイント等)が算定され、表示される。即ち、当該タイピングゲーム機1におけるタイピングゲームは、ゲーム中に演奏される楽曲を楽しみながら、タイピングの入力に係る技量の高低を競うものである。
【0024】
先ず、タイピングゲーム開始前における表示内容について図2を用いて説明する。図2に示すようにコイン投入口9に所定金額分のコインを投入した後であって、タイピングゲーム開始前の第1液晶ディスプレイ3においては、当該タイピングゲーム機1によって遊技可能な楽曲の一覧を示す曲選択画面15が表示される。
【0025】
曲選択画面15は、遊技することが可能な楽曲の曲名を表示した遊技可能曲名表示部16と、遊技可能曲名表示部16のいずれかを選択可能な曲選択カーソル17と、曲選択カーソル17によって選択されている楽曲の曲名が表示される選択曲名表示部18と、選択カーソルによって選択されている楽曲のアーティスト名が表示される選択アーティスト名表示部19とから構成されている。
【0026】
遊技可能曲名表示部16は、現在のタイピングゲーム機1において遊技可能な楽曲(本実施形態では最大で8曲)の曲名をそれぞれ示したものである。ここで、遊技可能曲名表示部16によって表示される遊技可能な楽曲とは、後述のHDD55に楽曲データが記憶されている楽曲であり(図13、図14参照)、更に記憶された楽曲データはサーバ80(図12参照)によって管理され、順次更新されている。従って、遊技者はサーバ80によって更新された最新の楽曲を含む複数の楽曲の中から選択して遊技することが可能となっている。尚、遊技可能曲名表示部16には曲名のみではなく、アーティストの写真やPVを表示するようにしても良い。
【0027】
また、曲選択カーソル17はキーボード6A,6Bのカーソルキー114(図10参照)の操作によって遊技可能曲名表示部16上を上下左右に移動可能となっており、選択曲名表示部18と選択アーティスト名表示部19には、曲選択カーソル17が現在位置する遊技可能曲名表示部16の楽曲の曲名とアーティスト名が表示される。
そして、曲選択カーソル17を希望する楽曲の曲名が表示された遊技可能曲名表示部16上に位置させた状態でエンターキー112(図10参照)を押下すると、遊技を行う楽曲が決定される。
【0028】
尚、第1液晶ディスプレイ3に曲選択画面15が表示されている間、第2液晶ディスプレイ4には、任意の楽曲のPVを流すようにしても良い。また、広告の画像等を表示するようにしても良い。更に、曲選択画面15を第1液晶ディスプレイ3ではなく第2液晶ディスプレイ4に表示するようにしても良い。
【0029】
そして、第1液晶ディスプレイ3に表示された曲選択画面15において遊技を行う楽曲が決定されると、図3に示すように、第1液晶ディスプレイ3にモード選択画面302が表示される。このモード選択画面302においては、当該タイピングゲーム機1によって遊技可能な遊技態様の一覧が示される。
【0030】
すなわち、モード選択画面302は、遊技することが可能な遊技態様の名を表示した遊技可能態様表示部303と、遊技可能態様表示部303のいずれかを選択可能な遊技態様選択カーソル304とから構成されている。
【0031】
遊技可能態様表示部303は、現在のタイピングゲーム機1において遊技可能な遊技態様をそれぞれ示したものである。ここでは、遊技可能態様表示部303によって表示される遊技可能な遊技態様として、ソロと、デュエット、ユニゾンがある。ソロとは、第1液晶ディスプレイ3に表示される文字列がキーボード6Aのみで入力されることをタイピングに係る要素とする遊技態様である。デュエットとは、第1液晶ディスプレイ3に表示される文字列がキーボード6A,6Bの指定されたもので入力されることをタイピングに係る要素とする遊技態様である。ユニゾンとは、第1液晶ディスプレイ3に表示される文字列がキーボード6A,6Bで同時入力されることをタイピングに係る要素とする遊技態様である。
尚、ソロは、キーボード6Aに代わって、キーボード6Bのみで入力されることをタイピングに係る要素とする遊技態様としてもよい。
【0032】
また、遊技態様選択カーソル304はキーボード6A,6Bのカーソルキー114(図10参照)の操作によって遊技可能態様表示部303上を上下左右に移動可能となっている。
そして、遊技態様選択カーソル304を希望する遊技態様の名が表示された遊技可能態様表示部303上に位置させた状態でエンターキー112(図10参照)を押下すると、タイピングゲームを行う遊技態様が決定され、タイピングゲームが開始される。
【0033】
尚、第1液晶ディスプレイ3にモード選択画面302が表示されている間、第2液晶ディスプレイ4には、任意の楽曲のPVを流すようにしても良い。また、広告の画像等を表示するようにしても良い。更に、モード選択画面302を第1液晶ディスプレイ3ではなく第2液晶ディスプレイ4に表示するようにしても良い。
【0034】
次に、タイピングゲーム実行中における表示内容について図4及び、図5、図6、図7、図8を用いて説明する。図4(A)及び(B)は男性アーティストによる所定の楽曲Aを前記曲選択画面15で選択しソロの遊技態様を前記モード選択画面302で選択してタイピングゲームを開始した場合における第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4のそれぞれの表示内容を示すものである。図5(A)及び(B)と、図6(A)及び(B)、図7(A)及び(B)は女性アーティストによる所定の楽曲Bを前記曲選択画面15で選択しデュエットの遊技態様を前記モード選択画面302で選択してタイピングゲームを開始した場合における第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4のそれぞれの表示内容を示すものである。図8(A)及び(B)は男性アーティストによる所定の楽曲Aを前記曲選択画面15で選択しユニゾンの遊技態様を前記モード選択画面302で選択してタイピングゲームを開始した場合における第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4のそれぞれの表示内容を示すものである。
【0035】
図4(A)や図8(A)に示すように、例えば楽曲Aを選択してゲームを開始した場合において、第2液晶ディスプレイ4にはスピーカ8を介して演奏される楽曲Aを歌唱する男性アーティストのPVの映像20が表示される。一方、図5(A)や、図6(A)、図7(A)に示すように、例えば楽曲Bを選択してゲームを開始した場合において、第2液晶ディスプレイ4にはスピーカ8を介して演奏される楽曲Bを歌唱する女性アーティストのPVの映像20が表示される。
一方、図4(B)及び、図5(B)、図6(B)、図7(B)、図8(B)に示すように第1液晶ディスプレイ3には、第2液晶ディスプレイ4によるPVの映像20の表示と並行して、タイピングゲームの進行に係るメインゲーム画面21が表示される。
【0036】
ここで、メインゲーム画面21は、現在演奏するフレーズの歌詞を漢字やかな等により表示する歌詞表示部22と、前記歌詞表示部22に表示された歌詞を別途ローマ字により表示するとともに遊技者がキーボード6A,6Bをタイプして入力した入力結果を示すローマ字表示部23と、現在、歌詞表示部22及びローマ字表示部23で表示する歌詞のフレーズが何番目の曲番(第何ステージ)で更に当該曲番開始時から数えて何番目のフレーズに該当するかを表示する楽曲状況表示部25と、遊技者のタイプの正誤判定結果を表示するタイプ結果表示部26と、現在までに遊技者が獲得した得点(スコア)、ポイント等を表示する得点表示部27と、現在演奏しているアーティストの氏名及び曲名が表示される曲情報表示部28等とから構成されている。
【0037】
歌詞表示部22は、現在演奏されている楽曲の1フレーズ分の歌詞が表示される表示部であり、遊技者が歌詞表示部22に表示される歌詞をキーボード6A,6Bでタイプすることによってゲームが進行する。そして、遊技者が表示された歌詞を正しくタイプすると得点が徐々に加算され、一方、歌詞を誤って入力した場合には得点は加算されず、更に誤った入力をした回数としてミス回数が加算される。このタイプのミス回数が楽曲を構成する曲番(ステージ)の内、いずれかの曲番の終了時において所定回数以上となっていると、その時点でゲーム終了となる(図23のS38参照)。
【0038】
ローマ字表示部23も歌詞表示部22と同様に、現在演奏されている楽曲の1フレーズ分の歌詞が表示されるものであるが、同一の歌詞をローマ字表記により表示する。更に、表示された歌詞の内、既に遊技者がタイプした文字列23Aをタイプ前の文字列23Bと比較して下段に移動して表示させることにより、現在までにタイプした文字を遊技者に対して報知することが可能となっている。
【0039】
また、楽曲状況表示部25は、現在、歌詞表示部22及びローマ字表示部23で表示する歌詞のフレーズが何番の曲番であり、且つ曲番開始時から数えて何番目のフレーズに該当するかを表示するものである。ここで、本実施形態に係るタイピングゲームは再生される楽曲の曲番(例えば、1曲は1〜3番で構成される)の数に合わせて複数のステージ(例えば、第1〜第3ステージで構成される)から構成されている。例えば、図4(B)や図8(B)ではステージ1(曲番1)の15番目のフレーズを現在表示していることを示している。また、図5(B)や、図6(B)、図7(B)ではステージ2(曲番2)の5番目のフレーズを現在表示していることを示している。
そして、遊技者によって1フレーズの入力が終了する毎にそのフレーズ数を示す数値25Aが1ずつ加算され、1ステージの入力が終了する毎にそのステージ数(曲番)を示す数値25Bが1ずつ加算される。それによって、現在のステージ数(曲番)と現在までにタイプが終了したフレーズの数を遊技者に対して報知することが可能となっている。
【0040】
タイプ結果表示部26は、遊技者のタイプの正誤判定結果を表示する表示部であり、演奏される楽曲の音声と同一のタイミングで該当する正しい文字をタイプした場合には「PERFECT」が表示される。また、演奏される楽曲の音声と異なるタイミングで正しい文字をタイプした場合には「GOOD」が表示される。一方、タイミングに関わらず誤った文字をタイプした場合には「MISS」が表示される。
【0041】
得点表示部27は、現在までに遊技者の獲得した得点(スコア)及びポイントを表示する表示部である。ここで、得点(スコア)は歌詞表示部22及びローマ字表示部23に表示された文字列に従って正しくタイプすることにより加算され、また演奏される楽曲の音声と同一のタイミングで該当する文字をタイプした場合には更に得点が加算される。一方、ポイントは1フレーズ分の文章をタイプミスすることなく入力した場合に1ポイントずつ加算される(図23のS35)。
そして、ゲームが終了するまで当該得点(スコア)とポイントの加算が行われ、前記ICカードをセンターパネル5のカード挿入口10に投入していた場合には、ゲーム終了時にその獲得した得点(スコア)及びポイントがICカードに記憶される。
【0042】
また、曲情報表示部28にはゲーム開始時において遊技者が選択し、現在演奏されている楽曲の曲名とアーティストの氏名がそれぞれ表示される。
【0043】
また、第1液晶ディスプレイ3におけるメインゲーム画面21では、図4(B)及び、図5(B)、図6(B)、図7(B)、図8(B)に示すように、その中央上方部に遊技態様表示領域305,306,307のいずれかが設けられている。この点、各遊技態様表示領域305,306,307は、メインゲーム画面21内の歌詞表示部22及び、ローマ字表示部23、楽曲状況表示部25、タイプ結果表示部26、得点表示部27、曲情報表示部28と重なって設けられることはない。そして、各遊技態様表示領域305,306,307においては、タイピングゲームの遊技態様が表示されるとともに歌詞表示部22に表示されている歌詞をタイプするキーボード6A,6Bが指定される。
【0044】
例えば、図4(B)に示すように、第1液晶ディスプレイ3に遊技態様表示領域305が表示されている場合には、その上段に「SOLO」が表示され、その下段に「A」が表示されていることから、タイピングゲームの遊技態様がソロであって、キーボード6Aでタイプすることが指定されている。従って、この場合に、キーボード6Bで正しくタイプしても、得点にはならない。尚、遊技態様がソロである場合には、図4(B)に示すように、遊技態様表示領域305には、その上段に「SOLO」が、その下段に「A」が表示され続ける。
【0045】
一方、タイピングゲームの遊技態様がデュエットの場合、第1液晶ディスプレイ3に遊技態様表示領域306が表示され、図5(B)や、図6(B)、図7(B)に示すように、その上段に「DUET」が表示され続ける。また、遊技態様表示領域305の下段には、図5(B)や、図6(B)、図7(B)に示すように、「A」、「B」、「AB」のいずれかが表示される。この点、図5(B)に示すように、遊技態様表示領域305の下段に「A」が表示されている場合には、キーボード6Aでタイプすることが指定されている。従って、この場合に、キーボード6Bで正しくタイプしても、得点にはならない。また、図6(B)に示すように、遊技態様表示領域305の下段に「B」が表示されている場合には、キーボード6Bでタイプすることが指定されている。従って、この場合に、キーボード6Aで正しくタイプしても、得点にはならない。また、図7(B)に示すように、遊技態様表示領域305の下段に「AB」が表示されている場合には、キーボード6A,6Bの両方で同時にタイプすることが指定されている。従って、この場合に、キーボード6A,6Bのいずれかで正しくタイプしても、得点にはならない。
【0046】
さらに、図8(B)に示すように、第1液晶ディスプレイ3に遊技態様表示領域307が表示されている場合には、その上段に「UNISON」が表示され、その下段に「AB」が表示されていることから、タイピングゲームの遊技態様がユニゾンであって、キーボード6A,6Bの両方で同時にタイプすることが指定されている。従って、この場合に、キーボード6A,6Bのいずれかで正しくタイプしても、得点にはならない。尚、遊技態様がユニゾンである場合、図8(B)に示すように、遊技態様表示領域307には、その上段に「UNISON」が、その下段に「AB」が表示され続ける。
【0047】
尚、図4(A)及び、図5(A)、図6(A)、図7(A)、図8(A)に示すように、PVの映像20が表示されている第2液晶ディスプレイ4の左上方端部には、現在演奏しているアーティストの氏名が表示されるアーティスト名情報表示部が201が設けられており、PVの映像20が表示されている第2液晶ディスプレイ4の右下方端部には、現在演奏している曲名が表示される曲名情報表示部が202が設けられている。
【0048】
また、本実施形態では第1液晶ディスプレイ3にメインゲーム画面21を表示し、第2液晶ディスプレイ4にPVの映像20を表示することとしているが、それとは逆に第1液晶ディスプレイ3にPVの映像20を表示し、第2液晶ディスプレイ4にメインゲーム画面21を表示するようにしても良い。
【0049】
そして、図9に示すようにタイピングゲームが終了した後においては、第1液晶ディスプレイ3に今回のタイピングゲームのゲーム結果を示すゲーム結果画面30が表示される。
ゲーム結果画面30は、今回のタイピングゲームにおけるタイプのミス回数を表示したミス回数表示部31と、獲得したポイントを表示した獲得ポイント表示部32と、獲得した得点(スコア)を表示した獲得得点表示部33と、遊技した遊技者の名前の入力を促す名前入力表示部34とから構成されている。
【0050】
そして、ゲーム結果画面30を参照することにより、遊技者は今回のタイピングゲームにおいてミスした回数、獲得したポイント及び得点(スコア)をそれぞれ認知することが可能となる。また、名前入力表示部34にキーボード6A,6Bを用いて任意の名前を入力することにより、獲得した得点をランキングに登録することが可能となる。登録したランキングの一覧はデモ画面中等に第1液晶ディスプレイ3又は第2液晶ディスプレイ4に表示される。
【0051】
もっとも、図9に示すゲーム結果画面30は遊技態様がソロの場合であり、遊技態様がデュエットやユニゾンの場合には図18に示すゲーム結果画面30が第1液晶ディスプレイ3に表示される。この点、図18に示すゲーム結果画面30は、上述したミス回数表示部31と、獲得ポイント表示部32、獲得得点表示部33、名前入力表示部34に加えて、遊技者表示部501,502や、ミス回数表示部503、獲得ポイント表示部504、獲得得点表示部505、総合得点表示部506とから構成されている。尚、ミス回数表示部503や、獲得ポイント表示部504、獲得得点表示部505は、上述したミス回数表示部31や、獲得ポイント表示部32、獲得得点表示部33と同様である。
【0052】
遊技者表示部501では、「A」の表示により、キーボード6Aを使用した遊技者を示している。そして、遊技者表示部501の下方に表示されているミス回数表示部31と、獲得ポイント表示部32、獲得得点表示部33では、キーボード6Aを使用した遊技者の、今回のタイピングゲームにおいてミスした回数、獲得したポイント及び得点(スコア)が表示される。一方、遊技者表示部502では、「B」の表示により、キーボード6Bを使用した遊技者を示している。そして、遊技者表示部502の下方に表示されているミス回数表示部503と、獲得ポイント表示部504、獲得得点表示部505では、キーボード6Bを使用した遊技者の、今回のタイピングゲームにおいてミスした回数、獲得したポイント及び得点(スコア)が表示される。
【0053】
総合得点表示部506は、キーボード6Aを使用した遊技者の獲得した得点(スコア)とキーボード6Bを使用した遊技者の獲得した得点(スコア)とを合計した得点(スコア)が表示される。
【0054】
尚、第1液晶ディスプレイ3にゲーム結果画面30が表示されている間、第2液晶ディスプレイ4には、遊技で使用した曲の歌詞が流れ、且つ、正しく入力できなかった箇所は傍線等で表示し、下から上の方向へスクロールするように表示しても良く、また、任意の楽曲のPVを流すようにしても良い。また、広告の画像等を表示するようにしても良い。更に、ゲーム結果画面30を第1液晶ディスプレイ3ではなく第2液晶ディスプレイ4に表示するようにしても良い。
【0055】
続いて、タイピングゲーム機1に備えられたキーボード6A,6Bについて図10及び図11を用いて説明する。図10は本実施形態に係るタイピングゲーム機に備えられたキーボードを示した平面図である。図11は、キーボードに設けられた複数のキーのいずれか一つを切断した概略断面図である。
【0056】
図10に示すように、キーボード6A,6Bは「英字(A〜Z)」、「かな(あ〜ん)」、「数字(0〜9)」、「記号(ピリオド、コンマ)」等の入力を行う複数個の文字入力キー111と、エンターキー112、シフトキー113、カーソルキー114等の機能キー115とがそれぞれ配列された、日本語108キーボードである。そして、遊技中において遊技者は、文字、記号、数字等に対応した文字入力キー111をタイプすることにより文字入力を行いゲームを進行させ、遊技開始前や遊技終了後等においてはゲームを行う曲やゲーム難易度の選択決定、ゲームの実行開始等の指令を機能キー115の操作に基づいて行う。また、キーボード6A,6Bの各種キー内部には発光LEDを備え、CPU51からの制御信号に基づいてキーが様々な態様で発光するように構成されている。
【0057】
ここで、キーボード6A,6Bのキー内部構造について図11に基づいて説明する。尚、キーボード6A,6Bに配列された複数のキーはいずれも同様の内部構造を有している。従って、以下にはキーボード6A,6Bに配列された複数のキーの内、一の文字入力キー111の内部構造を例にして説明することとし、他の文字入力キー111及び機能キー115についての説明は省略する。
【0058】
図11に示すように、文字入力キー111は、ベース板150と、スイッチ回路板151、発光回路板152、キートップ153、付勢機構154、フルカラーLED155等から基本的に構成されている。
この点、ベース板150の上に敷設されているスイッチ回路板151には、キートップ153の中央付近の真下に配置される一対の電極156が設けられている。
また、スイッチ回路板151の上に敷設されている発光回路板152には、上記一対の電極156を露出させるための開口部157が設けられており、その開口部157の周囲には、フルカラーで点灯させることができるフルカラーLED155が設けられている。
【0059】
また、発光回路板152とキートップ153の間には、付勢機構154が設けられており、その付勢機構154によって、スイッチ回路板151の反対側にキートップ153を付勢させている。さらに、キートップ153の中央付近には、スイッチ回路板151の側へ電極158が突設されている。従って、キートップ153を押下操作すれば、キートップ153に突設された電極158をスイッチ回路板151に設けられた一対の電極156に接触させることができるので、キートップ153が押下操作されたことを、スイッチ回路板151に流れる電気信号として伝えることができる。即ち、これらの3つの電極156、158によって、キースイッチ159が構成されている。
尚、付勢機構154は、弾性体のみで構成してもよいし、弾性体や架橋機構で構成してもよく、その構成は問わない。
【0060】
また、キートップ153は、透光性を有する材質(例えば、透明アクリル、透明プラスチック等)で形成されており、表面平面部には、文字・数字・記号などのキー情報160が黒色で印刷されている。さらに、発光回路板152のキートップ153側の表面も黒色に印刷されている。
従って、フルカラーLED155が消灯中においては、透光性のキートップ153は、発光回路板152の表面の色である黒色に映るので、その黒色に映ったキートップ153に黒色で印刷されたキー情報160が認識しにくくなる。
一方、フルカラーLED155が点灯中においては、透光性のキートップ153は、フルカラーLED155が点灯する色に映るので、その色に映ったキートップ153に黒色で印刷されたキー情報160は認識しやすくなる。
【0061】
そして、キーボード6A,6Bでは、各キー内部のキースイッチ159が不図示の発信回路に接続されている。発信回路は、後述するインターフェースユニット52(以下、I/Oと称す)を介して、タイピングゲーム機1のCPU51に接続されている。従って、この発信回路を介して、押下操作されたキーのキースイッチ159からの電気信号をCPU51に送信することで、押下操作されたキーの種類を特定することができる。尚、発信回路は、上記スイッチ回路板151に搭載されている。
尚、I/O52には、3人以上によるタイプに対応できるようにするため、キーボード6A,6B以外の外部入力手段(例えば、キーボード)を接続することが可能なUSBポートやPS/2コネクタなどの接続手段を備えてもよい。
【0062】
また、キーボード6A,6Bにおいては、キー内部のフルカラーLED155が発光制御回路62に接続されている。さらに、発光制御回路62は、I/O52を介して、CPU51に接続されている(図13参照)。従って、この発光制御回路62を介して、当該キー内部のフルカラーLED155をCPU51で特定された色によって点灯させることができる。具体的に本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、タイピングゲーム中において、キー入力があった場合で、且つ正しいタイプがなされたと判定された場合には、押下された文字入力キー111を青色に発光させる。また、キー入力があった場合で、且つ誤ったタイプがなされたと判定された場合には、押下された文字入力キー111を赤色、入力すべき正しいキーを緑色にそれぞれ発光させる。更に、キー入力がなかった場合には、入力すべき正しいキーのみを緑色に発光させる。
【0063】
尚、本実施形態に係るタイピングゲーム機1は図12に示すように、サーバ80に対してインターネット等の双方向通信可能なネットワーク網Nを介して接続されている。そして、サーバ80から送信されたデータに基づいて、タイピングゲーム機1のHDD55(図13参照)に記憶された楽曲データを更新することが可能となっている。
従って、楽曲データを更新することによってタイピングゲーム機1で遊技可能な楽曲の種類を変更することが可能となっており、また、各遊技店に設置されたタイピングゲーム機を一括に管理することにより、そのデータ更新作業も容易となっている。
【0064】
続いて、タイピングゲーム機1に備えられた照明装置7の構成について、図15及び、図16、図17を用いて説明する。図15は、本実施形態に係るタイピングゲーム機の正面図であって、照明装置における円筒状の透明部材の内部が見えるように表示した図である。図16は、本実施形態に係るタイピングゲーム機に備えられた照明装置の構成の一部を模式的に示した図である。図17は、本実施形態に係る照明装置を備えたタイピングゲーム機において照明装置の透明部材を示した斜視図である。
【0065】
図15に示すように、タイピングゲーム機1に備えられた各照明装置7は、筐体2の正面側の両端にそれぞれ設けられており、光遮断部材221や、24個のフルカラーLED222、円筒状の透明部材223、ハロゲンランプ224等で構成されている。
【0066】
この点、光遮断部材221は、例えば、白色の光拡散防止シートなど、光を透過させない長尺の板状部材からなり、24個のフルカラーLED222が、長手方向の等間隔をもって固着されている。また、円筒状の透明部材223は、レンチキュラーレンズを円筒状に形成したものであり、その円筒の長手方向を上下にして筐体2に固定されている。そして、円筒状の透明部材223の内部では、24個のフルカラーLED222を固着した光遮断部材221が、24個のフルカラーLED222を正面側にして挿設されている。これによって、24個のフルカラーLED222は、透明部材223の内部で上下方向に等間隔をもって列置され、また、光遮断部材221は、24個のフルカラーLED222の背後である筐体2の正面側において、円筒状の透明部材223の内部に配置される。
【0067】
尚、レンチキュラーレンズは、蒲鉾型の断面をした複数のシリンドリカルレンズを並列に形成したもので、各レンズごとに径方向に対する視点角度に応じて焦点位置が変化するというものである。従って、光を一方向(レンズと垂直方向)に拡散する。すなわち、円筒状の透明部材223を形成するレンチキュラーレンズは、複数の蒲鉾型のレンズ(断面形状)を並列に形成したもので(シリンドリカルレンズ)、ここでは、シート状のものを使用しており、図17に示すように、透明部材223の円筒側面の長手方向とシリンドリカルレンズの長手方向とが一致するように形成されている。そして、この蒲鉾型の一つ一つの凸レンズは像を圧縮(集光)する作用があり、蒲鉾型のレンズの径方向に対する視点角度に応じて、焦点位置が変化する。
【0068】
また、透明部材223は、筒状であればよく、例えば、中空の断面が多角形である筒状のものや、円形や多角形の環を積み重ねた筒状のものであってもよい。また、光遮断部材221に等間隔で固着されるフルカラーLED222の個数は、24個に限定する必要はなく、例えば、32個などであってもよい。さらに、各フルカラーLED222は棒状部材などに等間隔をもって固着すれば、光遮断部材221とは個別にして、円筒状の透明部材223の内部に挿設させてもよい。
【0069】
そして、このような構成を有する各照明装置7においては、1個のフルカラーLED222が発光すると、透明部材223にて、左右方向に寝かされた状態の1個の発光リングを見せることができ、さらに、24個のフルカラーLED222が発光すると、図1に示すように、透明部材223にて、左右方向に寝かされた状態の発光リングが上下方向に24個積み重ねられた態様で見せることができる。すなわち、透明部材223内に挿設されたフルカラーLED222の個数に相当する発光リングを透明部材223にて見せることが可能である。
【0070】
従って、照明装置7においては、レンチキュラーレンズである筒状の透明部材223とその透明部材223内のフルカラーLED222との幾何学的な位置関係により、フルカラーLED222から光が発せられると、筒状の透明部材223内おいて、左右方向に寝かされた状態の24個の発光リングを上下方向で見せることができ、フルカラーLED222に対する様々な発光制御により、24個の発光リングによる段階的な演出が可能となるので、新たな照明演出を行うことができる。
【0071】
但し、フルカラーLED222から発せられて透明部材223を透過した光が、筐体2等で反射し、再び、透明部材223を透過してその内部に戻ると、透明部材223における発光体をリング状に見せることができない。そこで、透明部材223の内部においては、図16で模式的に示すように、光遮断部材221によって、フルカラーLED222から発せられる光により透明部材223の内面が照射される範囲を制限し、筐体2等からの反射光が透明部材223内に再び戻ることを防止している。すなわち、フルカラーLED222と光遮断部材221とで生じる投影領域を筐体2等に重ねることで、筐体2等からの反射光の発生を防止している。
【0072】
ここで、図16においては、説明の便宜上、光の水平成分に着目し、符号225でフルカラーLED222の照射領域の水平成分を示し、また、符号226でフルカラーLED222と光遮断部材221とによる遮光領域(以下、単に、「フルカラーLED222の遮光領域」という)の水平成分を示している。
【0073】
この点、光遮断部材221にフルカラーLED222が固着された状態にある場合には、それらの幾何学的な位置関係から、光遮断部材221の短手方向の幅を小さくすれば、フルカラーLED222の照射領域の水平成分225が広くなるとともにフルカラーLED222の遮光領域の水平成分226が狭くなり、また、光遮断部材221の短手方向の幅を大きくすれば、フルカラーLED222の照射領域の水平成分225が狭くなるとともにフルカラーLED222の遮光領域の水平成分226が広くなる。一方、光遮断部材221がフルカラーLED222から分離された状態にある場合には、それらの幾何学的な位置関係から、光遮断部材221を透明部材223の内面に対してより近く挿設させれば、フルカラーLED222の照射領域の水平成分225が広くなるとともにフルカラーLED222の遮光領域の水平成分226が狭くなり、また、光遮断部材221をフルカラーLED222に対しより近く挿設させれば、フルカラーLED222の照射領域の水平成分225が狭くなるとともにフルカラーLED222の遮光領域の水平成分226が広くなる。
【0074】
従って、円筒状の透明部材223が、本実施の形態とは異なって、筐体2の正面側両端以外の位置(例えば、筐体2の両側面など)に固定されたとしても、円筒状の透明部材223や、筐体2、フルカラーLED222、光遮断部材221等の幾何学的な位置関係を鑑みながら、光遮断部材221の短手方向の幅を決定したり、光遮断部材221と透明部材223との距離を決定することにより、透明部材223における発光体をリング状に見せることができる。
【0075】
図15に戻り、ハロゲンランプ224は、円筒状の透明部材223の最上端・最下端において向かい合うように配置されており、円筒状の透明部材223の内部を常時照射することによって、発光リングを見せることができる円筒状の透明部材223をより際立たせるとともに、タイピングゲーム機1から遠くにいる傍観者に対しても、円筒状の透明部材223にて見せることができる各発光リングをより明確にする。
【0076】
次に、タイピングゲーム機1の制御系に係る構成について図13に基づき説明する。図13は本実施形態に係るタイピングゲーム機の制御系を模式的に示すブロック図である。
図13に示すように、タイピングゲーム機1の制御系は、タイピングゲーム機1における遊技処理動作等の各種制御を司るCPU51と、CPU51に接続されたROM53及びRAM54と、当該CPU51に電気的に接続された周辺装置(アクチュエータ)とで構成されている。
【0077】
CPU51は、各種コマンドに従って演算処理を行う中央演算処理装置である。I/O52は、第1液晶ディスプレイ3、第2液晶ディスプレイ4、キーボード6A,6B、照明装置7、スピーカ8、スポットライト212等とCPU51とを直接的、間接的に電気的接続する接続部である。
ROM53は、後述のフローチャートを動作させるための演算プログラムが格納されている不揮発性の読出し専用メモリである。
また、RAM54は、CPU51で演算された各種データを一時的に記憶しておくメモリであり、当該タイピングゲームにおける遊技者のタイプのミス回数、獲得した得点(スコア)、獲得したポイント等についても記憶される。また、RAM54には後述するHDD55に記憶された複数の楽曲データの内、今回のタイピングゲームにおいて使用される楽曲データの歌詞データが1フレーズ毎に分割されて一時的に記憶される。
【0078】
HDD55は、タイピングゲーム機1におけるタイピングゲームの実行時に使用される楽曲データが格納されている記憶装置である。ここで、楽曲データは、映像データ、演奏データ、音声データ、歌詞データ、判定基準データ、照明装置発光パターンデータ、キーボード発光パターンデータ、期限データから構成されており、HDD55内に形成された楽曲データ記憶領域56の各記憶領域に対してそれぞれ記憶されている(図14参照)。
また、楽曲データは楽曲データ記憶領域56に対して複数個(本実施形態では最大で8個)のデータが記憶され、前記したようにサーバ80から送信されるデータに基づいて記憶された各楽曲データが随時更新される。そして、楽曲データ記憶領域56に記憶されている楽曲データの種類に基づいて曲選択画面15(図2参照)で表示される曲名の種類が変化し、曲選択画面15で選択された楽曲に対応する楽曲データに基づいてタイピングゲームが行われる(図4及び、図5、図6、図7、図8参照)。
【0079】
ここで、HDD55に形成された楽曲データ記憶領域56について図14を用いてより詳細に説明する。図14は楽曲データ記憶領域を模式的に示す説明図である。
【0080】
図14に示すように、本実施形態に係るタイピングゲーム機1の楽曲データ記憶領域56は、記憶可能な楽曲データ数(本実施形態では8曲)に対応する複数の記憶領域(本実施形態では第1記憶領域〜第8記憶領域)により構成され、各記憶領域毎に映像データ記憶領域56A、演奏データ記憶領域56B、音声データ記憶領域56C、歌詞データ記憶領域56D、判定基準データ記憶領域56E、照明装置発光パターンデータ記憶領域56F、キーボード発光パターンデータ記憶領域56G、期限データ記憶領域56Hが設けられている。
【0081】
以下に各記憶領域について説明すると、映像データ記憶領域56Aは、当該楽曲データの内、第2液晶ディスプレイ4に表示されるアーティストのPVの映像20(図4(A)及び、図5(A)、図6(A)、図7(A)、図8(A)参照)に関する映像データが記憶される記憶領域である。
また、演奏データ記憶領域56Bは当該楽曲データの内、スピーカ8から出力される楽器等による伴奏に関する演奏データが記憶される記憶領域である。
また、音声データ記憶領域56Cは当該楽曲データの内、スピーカ8から出力されるアーティストが歌唱する歌声に関する音声データが記憶される記憶領域である。
また、歌詞データ記憶領域56Dは当該楽曲データの内、楽曲の歌詞の文書データに関する歌詞データが遊技態様データとともに記憶される記憶領域である。そして、前記したようにタイピングゲーム実行時には1フレーズごとの歌詞が第1液晶ディスプレイ3に表示される(図4(A)及び、図5(A)、図6(A)、図7(A)、図8(A)参照)。
尚、遊技態様データには、遊技態様表示領域305,306,307内に表示されるデータが含まれる(図4(B)及び、図5(B)、図6(B)、図7(B)、図8(B)参照)。
【0082】
そして、判定基準データ記憶領域56Eは当該楽曲データの内、タイピングゲーム実行時に、遊技者がタイプした文字の正誤判定及び入力タイミングの正誤判定の基準に関する判定基準データが遊技態様毎に分けて記憶された記憶領域である。そして、CPU51は、記憶された判定基準データとキーボード6A,6Bからの操作信号とに基づいてミス回数、得点、ポイント等を後述のように加算する。
また、照明装置発光パターンデータ記憶領域56F及びキーボード発光パターンデータ記憶領域56Gは当該楽曲データの内、照明装置7を発光させる為の照明装置発光パターンデータ及びキー内部に設けられたフルカラーLED155を発光させる為のキーボード発光パターンデータが記憶された記憶領域である。本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、一対の照明装置7は、記憶された照明装置発光パターンデータや後述するタイピングゲーム実行処理プログラム(図23参照)等に基づいてタイピングゲーム実行中に後述する発光制御回路62によりそれぞれの発光態様(発光色、点灯・消灯)に発光制御される。この発光態様(発光色、点灯・消灯)については後述する。また、キー内部に設けられたフルカラーLED155は、記憶されたキーボード発光パターンデータに基づいてタイピングゲーム実行中に後述する発光制御回路62によりそれぞれの発光態様(発光色、点灯・消灯)に発光制御される。尚、フルカラーLED155の発光パターンとしては、タイピングゲームの初心者のために、入力すべきキーをキーボード6A,6B全体の発光色とは異なる発光色で順次点灯させることにより、キー入力を補助する発光パターンや、楽曲のイメージに合わせて、キーボード6A,6Bに配設された全てのキーの発光色を変更するようなパターンがある。
【0083】
そして、期限データ記憶領域56Hは当該楽曲データの内、楽曲データの使用期限に関する期限データが記憶された記憶領域であり、期限データは楽曲データの使用可能となった日(使用開始日)と、楽曲データが使用不能となる日(使用終了日)の2つの日付データで構成されている。この期限データは、タイマー58(図13参照)とともに各楽曲データの使用期限の管理に用いられ、使用期限の過ぎた楽曲データを用いたタイピングゲームは遊技できないようにCPU51によって制御される。
【0084】
ここで、図13に戻り、タイピングゲーム機1の制御系について続けて説明する。
ゲーム通信手段57は、タイピングゲーム機1が送り出す信号を電話回線やLANケーブル等の通信形式に応じ、送信可能な形式の信号に変換し、サーバ80に対して送信するとともに、サーバ80から送信された信号を受信し、タイピングゲーム機1が読み取れる形式の信号に再度変換する装置であり、サーバ80のサーバ通信手段81とインターネット等の双方向通信可能なネットワーク網Nを介して接続されており、これにより、タイピングゲームシステム401が構成されている(図12参照)。
【0085】
更に、CPU51には、タイマー58が接続されている。タイマー58の情報はCPU51に送信され、CPU51はタイマー58の情報とHDD55の期限データ記憶領域56Hに記憶された期限データとから、記憶された楽曲データの使用期限の管理を行う。
【0086】
また、表示制御回路60は、I/O52を介して、CPU51と接続されており、CPU51の演算処理結果に応じて、第1液晶ディスプレイ3、第2液晶ディスプレイ4の表示内容を制御する部分である。ここで、表示制御回路60は、プログラムROM、画像ROM、画像制御CPU、ワークRAM、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)及びビデオRAMなどで構成されている。そして、プログラムROMには、第1液晶ディスプレイ3や第2液晶ディスプレイ4での表示に関する画像制御用プログラムや各種選択テーブルが格納されている。また、画像ROMには、例えば、第1液晶ディスプレイ3で表示される曲選択画面15(図2参照)や、モード選択画面302(図3参照)、メインゲーム画面21(図4及び、図5、図6、図7、図8参照)等の画像を形成するためのドットデータが格納されている。
そして、画像制御CPUは、CPU51で設定されたパラメータに基づき、プログラムROM内に予め記憶された画像制御プログラムに従い、画像ROM内に予め記憶されたドットデータの中から第1液晶ディスプレイ3や第2液晶ディスプレイ4に表示する画像の決定を行う。また、VDPは、画像制御CPUで決定された表示内容に応じた画像を形成し、第1液晶ディスプレイ3や第2液晶ディスプレイ4に出力する。
【0087】
それによって、例えば、スタンバイ状態においては任意の楽曲のPV、宣伝広告、ランキング一覧等からなるデモ画面を表示し、また、コイン投入口9にコインが投入された後には第1液晶ディスプレイ3に曲選択画面15(図2参照)を表示させる。そして、タイピングゲーム機1におけるタイピングゲームが開始実行されている際には、第1液晶ディスプレイ3に、楽曲データを構成する歌詞データを1フレーズ毎に表示するとともに、キーボード6A,6Bの入力結果に基づいて既に遊技者がタイプした文字列23Aをタイプ前の文字列23Bと比較して下段に移動させる制御等を行う。一方、第2液晶ディスプレイ4には、楽曲データを構成する映像データであるPVを表示させる。
【0088】
音制御回路61は、I/O52を介してCPU51に接続されるとともに、スピーカ8と接続されている。そして、タイピングゲームが実行され、HDD55の楽曲データ記憶領域56に記憶された楽曲データが読み出されると、当該楽曲データを構成する演奏データ及び音声データは、音制御回路61により音信号に変換され、スピーカ8より出力される。
【0089】
そして、発光制御回路62は、I/O52を介して、CPU51に接続されるとともに、照明装置7、及びキー内部に配設されているフルカラーLED155(図11参照)と接続されている。発光制御回路62は、CPU51においてHDD55の楽曲データ記憶領域56に記憶された楽曲データが読み出されると、当該楽曲データを構成するキーボード発光パターンデータに基づいてフルカラーLED155の発光態様を制御するとともに、当該楽曲データを構成する照明装置発光パターンデータに加えて、後述するタイピングゲーム実行処理プログラム(図23参照)等に基づいて、照明装置7の発光態様を制御する。
【0090】
もっとも、図19に示すように、発光制御回路62は、照明装置7におけるフルカラーLED222だけでなくハロゲンランプ224にも接続されている。従って、当該楽曲データを構成する照明装置発光パターンデータには、フルカラーLED222の発光態様を目立たせるための、ハロゲンランプ224の発光態様を制御するための内容をも付加されている。但し、ハロゲンランプ224の発光態様を制御するための内容は、当該照明装置発光パターンデータとは別個に設けてもよい。尚、図19は、本実施形態に係るタイピングゲーム機の制御系の一部を模式的に示すブロック図である。
【0091】
図13に戻り、CPU51には、キーボード6A,6Bが接続されている。キーボード6A,6Bの各キー内部に設けられたキースイッチ159は、キートップ153が押下操作されたことを、スイッチ回路板151に流れる電気信号として送信する。CPU51は、各キーの押下により各キースイッチ159から出力されるスイッチ信号に基づき、各キーに対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。
【0092】
コインセンサ63は、タイピングゲーム機1におけるタイピングゲームの実行の対価として用いられるコイン(例えば100円硬貨)を検出するセンサである。コインセンサ63はコイン投入口9の内部に配設され、I/O52を介してCPU51に接続されている。従って、コインセンサ63は、コイン投入口9からのコインの投入に基づいて、コイン投入信号をCPU51に対して発信する。そして、CPU51は所定金額分(例えば200円)に該当するコイン投入信号を検知することにより、タイピングゲームの実行を可能とする。
【0093】
また、カードセンサ64は、カード挿入口10にICカードが挿入されているか否かを検知するセンサであり、カードリーダ・ライタ65は、当該ICカードに配設されたICタグに対するデータの読出・書込を行う装置である。カードセンサ64、カードリーダ・ライタ65は、共に、カード挿入口10の内部に配設され、I/O52を介して、CPU51に接続されている。そして、カードセンサ64によりICカードが検出された場合であって、所定の操作が行われた場合には、カードリーダ・ライタ65によってタイピングゲームのゲーム結果をICタグから読み出す(図20のS3)。また、タイピングゲーム終了時にはICタグに対して新たなゲーム結果(獲得した得点やポイント)の書き込みを行う(図20のS9)。
【0094】
また、スポットライト制御回路211は、I/O52を介して、CPU51に接続されるとともに、スポットライト212と接続されている。そして、スポットライト制御回路211は、CPU51の命令に基づいて、スポットライト212の発光態様を制御し、特に、上述した発光制御回路62等により照明装置7の発光態様が制御されている際に、スポットライト212を回動させながら発光させることにより、照明装置7における照明演出を派手なものにする。従って、HDD55の楽曲データ記憶領域56に記憶された楽曲データを構成する照明装置発光パターンデータには、照明装置7における照明演出を派手なものにするための、スポットライト212の発光態様を制御するための内容が付加されている。但し、スポットライト212の発光態様を制御するための内容は、当該照明装置発光パターンデータとは別個に設けてもよい。
【0095】
続いて、前記構成を有するタイピングゲーム機1で行われるメイン処理プログラムについて図20に基づき説明する。図20は本実施形態に係るタイピングゲーム機1のメイン処理プログラムのフローチャートである。尚、以下に図20乃至図23にフローチャートで示される各プログラムはタイピングゲーム機1が備えているROM53やRAM54に記憶されており、CPU51により実行される。
【0096】
図20に示すように、先ず、S1において、CPU51はカードセンサ64からの検出信号に基づいて、カード挿入口10にICカードが投入されているか否かを判定する。そして、ICカードが投入されていると判定した場合(S1:YES)には、更にS2において遊技者からのデータ内容の確認要求を受けたか否かが判定される。一方、ICカードが投入されていないと判定した場合(S1:NO)には、S4へと移行する。
【0097】
ここで、本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、コインの投入前で且つ遊技者が所有するICカードをカード挿入口10に投入した状態でキーボード6A,6Bのシフトキー113を押下すると、ICカードに記録されたゲーム結果(前回までのゲームにおいて遊技者が獲得した得点やポイント等)の一覧が第1液晶ディスプレイ3に表示され、遊技者はその内容を確認することが可能となる。
従って、S2の判定においてはキーボード6A,6Bからの操作信号に基づいてシフトキー113が押下されたか否かが判定され、シフトキー113が押下されたと判定された場合(S2:YES)には、カードリーダ・ライタ65によってICカードに内蔵されたICタグのデータを読み出し、その読み出したデータに基づいて第1液晶ディスプレイ3にゲーム結果の一覧を表示させる(S3)。
【0098】
また、S4においてはスタート受付処理が行われる。具体的にスタート受付処理では、コイン投入口9に対してコイン(100円硬貨等)が所定金額分(本実施形態では200円分)投入されたか否かを判定し、投入されるまでの間はデモプレイのゲーム画面、任意の楽曲のPV、宣伝広告、ランキングデータの一覧等からなるデモ画面などをディスプレイに表示するスタンバイ状態で待機される。尚、本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、コイン投入口9にコインが投入されると、コインセンサ63によって検出され、コイン検出信号がCPU51に出力される。これにより、CPU51は遊技者によるコインの投入を判断することができる。
【0099】
続いて、S5においては図21の楽曲選択処理が行われる。楽曲選択処理では、後述のようにHDD55の楽曲データ記憶領域56に記憶された楽曲データの種類に基づいて、第1液晶ディスプレイ3に曲選択画面15(図2参照)を表示させ、今回のゲームで使用する楽曲を設定する。
【0100】
続いて、S5直後の時点W0においては図22のモード選択処理が行われる。モード選択処理では、後述のように、第1液晶ディスプレイ3にモード選択画面302(図3参照)を表示させ、今回のゲームで使用する遊技態様を設定する。
【0101】
そして、S6では前記S5で設定した楽曲に基づいて図23のタイピングゲーム実行処理が行われる。タイピングゲーム実行処理では後述のように楽曲を演奏するとともにキーボード6A,6Bのタイプ結果に基づいて得点やポイント等が加算され、所定の終了条件を満たすまで継続して行われる。
【0102】
その後、タイピングゲーム実行処理が終了するとゲーム結果表示処理が行われる(S7)。具体的にゲーム結果表示処理では、前記S6のタイピングゲームの結果に基づいて、第1液晶ディスプレイ3にゲーム結果画面30(図5、図18参照)を表示させる。ゲーム結果画面30には、RAM54に記憶された今回のタイピングゲームにおけるミス回数と、獲得したポイントと、獲得した得点(スコア)がそれぞれ表示され、更に遊技した遊技者の名前の入力を促す名前入力表示部34が表示される。更に、その状態でキーボード6A,6Bが操作されると、操作信号に基づいて名前入力表示部34に入力された文字を表示する。そして、獲得した得点(スコア)が所定得点以上であった場合には、RAM54に記憶されたランキングデータを更新する。
【0103】
次に、S8においてCPU51はカードセンサ64からの検出信号に基づいて、カード挿入口10にICカードが投入されているか否かを判定する。そして、ICカードが投入されていると判定した場合(S8:YES)には、更にS9においてRAM54に記憶された今回のタイピングゲームにおいて獲得したポイントと、獲得した得点(スコア)がそれぞれカードリーダ・ライタ65によってICカードに内蔵されたICタグに書き込まれる。尚、ここで書き込まれたデータは、前記S3のデータ内容表示処理によって参照することが可能となる。
一方、ICカードが投入されていないと判定した場合(S8:NO)には、当該処理を終了する。
【0104】
続いて、タイピングゲーム機1で行われる前記S5の楽曲選択処理プログラムについて図21に基づいて説明する。図21は本実施形態に係る楽曲選択処理プログラムのフローチャートである。
【0105】
楽曲選択処理では先ず、S11においてHDD55の楽曲データ記憶領域56から、記憶された楽曲データに係る楽曲の曲名及びアーティスト名(本実施形態では最大で8種類)をそれぞれ取得する。
【0106】
そして、前記S11で取得された楽曲の曲名及びアーティスト名に基づいて、第1液晶ディスプレイ3に曲選択画面15(図2参照)を表示させる(S12)。曲選択画面15では、遊技可能曲名表示部16に取得された楽曲名を一覧にして表示し、更に選択曲名表示部18及び選択アーティスト名表示部19には、曲選択カーソル17によって選択されている楽曲の曲名とアーティスト名がそれぞれ表示される。
【0107】
続いて、S13においてはカーソルキー114が押下されたか否かが判定される。ここで、カーソルキー114が押下されたか否かはキーボード6A,6Bから送信された操作信号に基づいて判定され、カーソルキー114が押下されたと判定された場合(S13:YES)には、カーソルキー114の操作(上下左右のいずれのキーが押下されたか)に基づいて第1液晶ディスプレイ3に表示された曲選択カーソル17をその押下された方向へ移動させる(S14)。
【0108】
更に、S15では選択曲名表示部18及び選択アーティスト名表示部19の表示を、前記S14で移動された曲選択カーソル17により新たに選択された楽曲に対応する曲名とアーティスト名にそれぞれ変更する。その後、S13の判定処理へと戻る。
【0109】
一方、カーソルキー114が押下されていないと判定された場合(S13:NO)には、続けてS16においてエンターキー112が押下されたか否かが判定される。そして、エンターキー112が押下されたと判定された場合(S16:YES)には、現在曲選択カーソル17が位置する楽曲が今回のタイピングゲームを行う楽曲として設定され(S17)、後述のタイピングゲームが開始される。一方、エンターキー112についても押下されていないと判定された場合(S16:NO)には、再度S13の判定処理へと戻る。
【0110】
続いて、タイピングゲーム機1で行われる前記時点W0のモード選択処理プログラムについて図22に基づいて説明する。図22は本実施形態に係るモード選択処理プログラムのフローチャートである。
【0111】
モード選択処理では先ず、S311においてHDD55に記憶された遊技態様の名(ソロ・デュエット・ユニゾン)をそれぞれ取得する。
【0112】
そして、前記S311で取得された遊技態様の名(ソロ・デュエット・ユニゾン)に基づいて、第1液晶ディスプレイ3にモード選択画面302(図3参照)を表示させる(S312)。モード選択画面302では、遊技可能態様表示部303に取得された遊技態様の名(ソロ・デュエット・ユニゾン)を一覧にして表示される。
【0113】
続いて、S313においてはカーソルキー114が押下されたか否かが判定される。ここで、カーソルキー114が押下されたか否かはキーボード6A,6Bから送信された操作信号に基づいて判定され、カーソルキー114が押下されたと判定された場合(S313:YES)には、カーソルキー114の操作(上下左右のいずれのキーが押下されたか)に基づいて第1液晶ディスプレイ3に表示された遊技態様選択カーソル304をその押下された方向へ移動させる(S314)。その後、S313の判定処理へと戻る。
【0114】
一方、カーソルキー114が押下されていないと判定された場合(S313:NO)には、続けてS316においてエンターキー112が押下されたか否かが判定される。そして、エンターキー112が押下されたと判定された場合(S316:YES)には、現在遊技態様選択カーソル304が位置する遊技可能態様表示部303の遊技態様が今回のタイピングゲームを行う遊技態様として設定され(S317)、後述のタイピングゲームが開始される。一方、エンターキー112についても押下されていないと判定された場合(S316:NO)には、再度S313の判定処理へと戻る。
【0115】
続いて、タイピングゲーム機1で行われる前記S6のタイピングゲーム実行処理プログラムについて図23に基づいて説明する。図23は本実施形態に係るタイピングゲーム実行処理プログラムのフローチャートである。
【0116】
タイピングゲーム実行処理において、CPU51は先ずS21でHDDの楽曲データ記憶領域56の各記憶領域(図14参照)に記憶された楽曲データの内、前記S5の楽曲選択処理によって選択された楽曲に対応する楽曲データを読み出す。そして、特に歌詞データ記憶領域56Dに格納された歌詞データはフレーズごとに分割してRAM54に一時的に記憶させる。
【0117】
次に、S22において第1液晶ディスプレイ3にメインゲーム画面21(図4(B)及び、図5(B)、図6(B)、図7(B)、図8(B)参照)を表示させる。尚、この時点においては、メインゲーム画面21に歌詞表示部22及びローマ字表示部23に文字列は表示されておらず、得点表示部27の得点やスコアの表示も「0」となっている。
【0118】
続いて、S23では映像データ記憶領域56Aに記憶された映像データに基づいて、第2液晶ディスプレイ4において、選択した楽曲に係るPVの映像20の表示を開始する((図4(A)及び、図5(A)、図6(A)、図7(A)、図8(A)参照)。また、スピーカ8を介して演奏データ記憶領域56Bに記憶された演奏データに基づく伴奏の音楽の出力、音声データ記憶領域56Cに記憶された音声データに基づく音声の出力をそれぞれ行う。それにより、楽曲が演奏され、且つそれに合わせてPVの映像20が再生されることとなる。
【0119】
次に、S24においてRAM54に格納した歌詞データの1フレーズ分の歌詞を取得し、対応する文字列を楽曲の演奏するテンポに合わせてメインゲーム画面21の歌詞表示部22及びローマ字表示部23にそれぞれ表示する。それにより、第1液晶ディスプレイ3は楽曲の演奏及び第2液晶ディスプレイ4のPV映像20の表示と並行して、メインゲーム画面21の表示が行われる(図4(B)及び、図5(B)、図6(B)、図7(B)、図8(B)参照)。
【0120】
その後、取得した1フレーズの歌詞データに基づいて1フレーズの文字数nを算出し(S25)、RAM54に格納された任意の変数mに0を代入する(S26)。ここで、任意の変数mは、1フレーズを形成する各文字に対する文字の入力判定に用いられる変数であり、1文字分の入力判定が終了する毎に1ずつ加算される(S33)。従って、以下のS27〜S34において繰り返し行われる各入力判定処理においては、m=t(0≦t≦n−1)のとき、1フレーズの先頭からt+1番目に位置する文字の入力判定が行われることとなる。
【0121】
そして、S27ではキーボード6A,6Bからの操作信号に基づいて、文字入力キー111によるキー入力がなされたか否かを判定する。キー入力があったと判定された場合(S27:YES)には、押下されたキーの種類と判定基準データ記憶領域56Eに記憶された判定基準データとに基づいて、入力されたキーの正誤判定処理を行う(S28)。具体的には、メインゲーム画面21のローマ字表示部23(図4(B)及び、図5(B)、図6(B)、図7(B)、図8(B)参照)に表示されたローマ字に対応するキーが押下された場合に正しいタイプであると認識される。そして、対応するキー以外のキーが押下されたと判定された場合にはミス回数を1加算する。その後、S31へと移行する。
【0122】
但し、遊技態様がソロの場合には、キーボード6Aで入力されたキーのみが前記S28の正誤判定処理の対象となる。また、遊技態様がデュエットの場合には、メインゲーム画面21の遊技態様表示領域306(図5(B)及び、図6(B)、図7(B)参照)の下段で指定されたキーボード6A,6Bで入力されたキーが前記S28の正誤判定処理の対象となる。また、遊技態様がユニゾンの場合には、キーボード6A,6Bで入力されたキーが前記S28の正誤判定処理の対象となる。
【0123】
さらに、遊技態様がデュエットの場合であって、メインゲーム画面21の遊技態様表示領域306(図5(B)及び、図6(B)、図7(B)参照)の下段でキーボード6A,6Bの両方が指定されたときは、キーボード6A,6Bでの同一キーが同時入力された際に正しいタイプであると認識される。また、遊技態様がユニゾンの場合でも、キーボード6A,6Bでの同一キーが同時入力された際に正しいタイプであると認識される。
【0124】
一方、キー入力がなかったと判定された場合(S27:NO)には、所定時間(1フレーズの先頭の文字を入力する際にはメインゲーム画面21に対して1フレーズに対応する文字列を表示した(S24)後から、それ以外の文字を入力する際にはスコアの算出処理を行った(S32)後から計測する。)経過したか否かをタイマー58の情報に基づいて判定する(S29)。そして所定時間経過していないと判定した場合(S29:NO)には、S27の判定処理へと戻る。
【0125】
それに対して、所定時間経過していると判定した場合(S29:YES)には、遊技者によるキー入力が行われなかったとして、RAM54に格納された今回のゲームにおけるミス回数を1加算する(S30)。
【0126】
続いてS31では、キーボード6A,6Bのキー内部に設けられたフルカラーLED155に基づいてキーの発光処理が行われる。具体的に本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、キー入力があった場合(S27:YES)で、且つ正しいタイプがなされたと判定された場合には、押下された文字入力キー111を青色に発光させる。また、キー入力があった場合(S27:YES)で、且つ誤ったタイプがなされたと判定された場合には、押下された文字入力キー111を赤色、入力すべき正しいキーを緑色にそれぞれ発光させる。更に、キー入力がなかった場合(S27:NO)には、入力すべき正しいキーを緑色に発光させる。
【0127】
また、S32では前記S28の正誤判定処理に基づいてスコアの算出処理が行われる。スコア算出処理では、RAM54に格納されている今回のゲームにおける遊技者の得点(スコア)が、前記正誤判定処理による判定において正しくタイプされていると判定された場合に加算され、また演奏される楽曲の音声と同一のタイミングで該当する文字をタイプしたと判定した場合には更に得点が加算される。
【0128】
その後、S33においては、RAM54に格納された変数mを読み出して「+1」を加算し、再度格納する。続いて、S34では変数mの値がn−1に到達したか否か、即ち1フレーズを形成する各文字に対する文字の入力判定が全て終了したか否かが判定される。
【0129】
そして、変数mの値がn−1に到達していないと判定された場合(S34:NO)には、再度S27へと戻り、1フレーズを構成する各文字の内、次の順序に位置する文字の入力判定が行われる。
【0130】
一方、変数mの値がn−1に到達したと判定された場合(S34:YES)には、1フレーズの文字の入力が完了したこととなるので、S35においてポイント加算処理が行われる。ポイント加算処理では、1フレーズを構成するn個の文字をタイプミス(所定時間経過によるタイプミスの判定(S30)を含む)することなく入力が完了したと判定された場合にポイントを1加算する。
【0131】
更に、S36では楽曲を構成する複数の曲番(通常、1曲は1〜3番で構成される)の内、いずれかの曲番にあたるステージのフレーズの入力判定が終了したか否かが判定される。そして、1ステージ分の全てのフレーズの入力判定が終了していないと判定された場合(S36:NO)にはS24へと戻り、次のフレーズの歌詞をRAM54から取得し、メインゲーム画面21に対して対応する文字列を歌詞表示部22及びローマ字表示部23にそれぞれ表示する。
【0132】
それに対して、1ステージ分の全てのフレーズの入力判定が終了したと判定された場合(S36:YES)には、続けて全ステージ(楽曲の全曲)のフレーズの入力判定が終了したか否かが判定される(S37)。
【0133】
そして、全ステージが終了したと判定された場合(S37:YES)には、遊技者の所有するポイントに関わらず、当該タイピングゲーム実行処理を終了し、S7のゲーム結果表示処理へと移行する。一方、全ステージが終了していないと判定された場合(S37:NO)には、前記S28やS30で加算された現在までの遊技者のタイプミス回数が所定回数未満であるか否かが判定される(S38)。本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、再生される楽曲の曲番の数に合わせて複数のステージから構成されており、一のステージが終了した時点で次の曲番に係るステージを継続して行うためには遊技開始時からのタイプミス回数が所定回数未満であることが条件となる(例えば、1番に該当する部分を遊技した後に2番を継続して行うのにはタイプミス回数20回未満、2番に該当する部分を遊技した後に3番を継続して行うのには35回未満)。
【0134】
そして、前記S28やS30で加算された遊技者のタイプミス回数が所定回数未満であると判定された場合(S38:YES)にはS24へと戻り、次の曲番の最初のフレーズに該当する歌詞をRAM54から取得し、メインゲーム画面21に対して対応する文字列を歌詞表示部22及びローマ字表示部23にそれぞれ表示する。そして、同様に入力判定処理を行う。一方、遊技者のタイプミス回数が所定回数以上であると判定された場合(S38:NO)には、当該タイピングゲーム実行処理を終了し、S7のゲーム結果表示処理へと移行する。
【0135】
以上より、CPU51は、図23のS28を実行する際には、「正誤判定手段」として機能する。
また、CPU51は、図22のS311〜S317を実行する際には、「モード選択手段」として機能する。
【0136】
以上詳細に説明したように、本実施の形態のタイピングゲーム機1では、再生された楽曲の歌詞を入力してタイピングゲームを進行させるために2台のキーボード6A,6Bを備えている(図1等参照)。そして、図22のモード選択処理プログラムが行われると、タイピングゲームの遊技態様として、ソロ・デュエット・ユニゾンのいずれかが遊技者によって設定される。この点、デュエット又はユニゾンが設定された場合には、2台のキーボード6A,6Bのキーを押下するタイピングにより入力された文字列を正誤判定の対象としてタイピングゲームの展開が制御されることから(図23のS27,S28参照)、複数の遊技者が協力しながら各キーボード6A,6Bのキー入力によるタイピングを行うことによりタイピングゲームの遊技が展開される。
【0137】
従って、本実施の形態のタイピングゲーム機1では、デュエット又はユニゾンが設定された場合には、キーボード6Aでキー入力を行う遊技者とキーボード6Bでキー入力を行う遊技者とが協力しないと、次のステージに進むことができず、高得点を得ることも期待できない。
【0138】
具体的には、デュエットが設定された場合には、図5(B)に示すように、遊技態様表示領域306の下段に「A」が表示されている最中には、キーボード6Aでキー入力を行う遊技者がタイピングの正確性等を発揮すれば、次のステージに進むことや高得点を得ることができ、図6(B)に示すように、遊技態様表示領域306の下段に「B」が表示されている最中には、キーボード6Bでキー入力を行う遊技者がタイピングの正確性等を発揮すれば、次のステージに進むことや高得点を得ることができ、図7(B)に示すように、遊技態様表示領域306の下段に「AB」が表示されている最中には、キーボード6Aでキー入力を行う遊技者とキーボード6Bでキー入力を行う遊技者とがタイピングの正確性・同時入力性等を発揮すれば、次のステージに進むことや高得点を得ることができる。
【0139】
また、ユニゾンが設定された場合には、キーボード6Aでキー入力を行う遊技者とキーボード6Bでキー入力を行う遊技者とがタイピングの正確性・同時入力性等を発揮すれば、次のステージに進むことや高得点を得ることができる。
【0140】
よって、デュエット又はユニゾンが設定された場合には、各キーボード6A,6Bのキー入力によってタイピングを行う2人の遊技者の同時入力性が要求されるので、ソロよりもタイピングゲームの難易度は高くなる。
【0141】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、タイピングゲームの遊技態様として、対戦モードを備えてもよい。この対戦モードでは、図23のタイピングゲーム実行処理の時点W1等で各遊技者のその時点でのミス回数を照明装置7のフルカラーLED222で棒グラフ状に発光させれば、互いのミスの度合いがリアルタイムで遊技者や観客に見えることができるのでタイピングゲームが白熱するし、また、図23のタイピングゲーム実行処理の時点W2等でその時点でのポイントがより高い方の遊技者が、他方の遊技者がキー入力する際の歌詞を第1液晶ディスプレイ3から見えなくする等のブラインド制御手段を備えるようにすれば、キー入力のタイミングが分からないように制御されながらタイピングゲームが展開されるので、遊技性を更に面白くできる。
【0142】
また、キーボード6A,6Bの入力結果に基づいて既に遊技者がタイプした文字列23Aをタイプ前の文字列23Bと比較して下段に移動させる制御させる際において、例えば、キーボード6Aにて正しくタイプされた場合には、第1の発光色(例えば、赤色)を第1液晶ディスプレイ3又は第2液晶ディスプレイ4に表示させ、キーボード6Bにて正しくタイプされた場合には、第2の発光色(例えば、青色)を第1液晶ディスプレイ3又は第2液晶ディスプレイ4に表示させ、キーボード6A,6Bにて共に正しくタイプされた場合には、第3の発光色(例えば、白色)を第1液晶ディスプレイ3又は第2液晶ディスプレイ4に表示させれば、どの遊技者が正解又は間違えたかが一目で分かることができる。
【0143】
また、本実施の形態のタイピングゲーム機1では、再生された楽曲の歌詞を入力してタイピングゲームを進行させるために2台のキーボード6A,6Bを備えている(図1等参照)。この点、デュエット又はユニゾンの遊技態様は、キーボードとは異なる外部入力を使用したタイピングゲームに適用できる。
【0144】
また、本実施の形態のタイピングゲームシステム401では(図12参照)、各タイピングゲーム機1が独立してタイピングゲームを行っているが、この点、各タイピングゲーム機1をリンクさせながらタイピングゲームを行ってもよい。そのためには、特定のタイピングゲーム機1においては、図22のモード選択処理を実行した直後に図24に示すリンク処理を行う。
【0145】
図24は、本実施形態に係るタイピングゲームシステムのリンク処理プログラム等のフローチャートである。特定のタイピングゲーム機1のリンク処理では、図24に示すように、先ず、S401において、今回設定された遊技態様がソロであるか否かを判定する。ここで、今回設定された遊技態様がソロであると判定した場合には(S401:YES)、何もすることなく、リンク処理を終了させる。一方、今回設定された遊技態様がソロでないと判定した場合には(S401:NO)、S402に進む。
【0146】
S402では、リンクモードに設定されたか否かを判定する。
【0147】
このとき、第1液晶ディスプレイ3では、図25に示すように、リンク設定画面402が表示されている。この点、リンク設定画面402は、リンクモードに設定するか否かの意志表示である「YES」や「NO」が示された意志表示部403と、意志表示部403のいずれかを選択可能な意志表示選択カーソル404とから構成されている。そして、意志表示選択カーソル404はキーボード6A,6Bのカーソルキー114(図10参照)の操作によって意志表示部403上を上下左右に移動可能となっている。従って、意志表示選択カーソル404を希望する意思表示が示された意志表示部403上に位置させた状態でエンターキー112(図10参照)を押下すると、リンクモードに設定するか否かが決定される。さらに、このとき、リンクモードに設定すると決定した場合には、「数字(0〜9)」のキーを押下することにより、リンクさせるタイピングゲーム機1の台数を入力する。
【0148】
尚、第1液晶ディスプレイ3にリンク設定画面402が表示されている間、第2液晶ディスプレイ4には、任意の楽曲のPVを流すようにしても良い。また、広告の画像等を表示するようにしても良い。更に、リンク設定画面402を第1液晶ディスプレイ3ではなく第2液晶ディスプレイ4に表示するようにしても良い。
【0149】
図24のS402に戻り、ここで、リンクモードに設定されていないと判定した場合には(S402:NO)、何もすることなく、リンク処理を終了させる。一方、リンクモードに設定されていると判定した場合には(S402:YES)、S403に進んで、特定のタイピングゲーム機1がリンクモードに設定されている旨のリンク命令を曲名・遊技態様・リンク台数とともにサーバ80に送信し、その後に、リンク処理を終了させる。
【0150】
一方、サーバ80においても、図24に示すリンク処理が行われる。サーバ80のリンク処理では、図24に示すように、先ず、S501において、所定時間が経過するまで待機する。そして、所定時間が経過したと判定されると(S501:YES)、S502に進んで、特定のタイピングゲーム機1からリンク命令を受信したか否かを判定する。ここで、リンク命令を受信していないと判定した場合には(S502:NO)、何もすることなく、リンク処理を終了させる。一方、リンク命令を受信していると判定した場合には(S502:YES)、S503に進んで、特定のタイピングゲーム機1も含めたリンク台数分の所定のタイピングゲーム機1に対し同時演奏命令を送信し、その後に、リンク処理を終了させる。
【0151】
従って、同時演奏命令を受信した各タイピングゲーム機1では、同じ時刻から同じ楽曲のタイピングゲームがデュエット又はユニゾンで開始される。そのため、同じ楽曲で同じ遊技態様のタイピングゲームが複数台のタイピングゲーム機1で行われることから、同じ楽曲で同じ遊技態様のタイピングゲームを行う液晶ディスプレイ3,4や、スピーカ8、照明装置7などが倍増し、迫力が増すことなる。特に、タイピングゲームの遊技態様がデュエット又はユニゾンであることから、各タイピングゲーム機1でタイピングを行う2人の遊技者の同時入力性が成功した場合には、各タイピングゲーム機1の照明装置7でウェーブなどの派手な光の演出を行ってもよい。
【0152】
更に、リンクされたタイピングゲームを行うタイピングゲーム機1が多数に及ぶと、イベントにおいては、照明装置7におけるウェーブなどの派手な光の演出が抜群のアイキャッチ効果を発揮することができる。
【0153】
尚、3人以上の遊技者でユニゾンが行われる場合には、各タイピングゲーム機1において、キーボード6A,6Bの入力結果に基づいて既に遊技者がタイプした文字列23Aをタイプ前の文字列23Bと比較して下段に移動させる制御させる際に、例えば、遊技者の全員が正しくタイプした場合には、全員の遊技者が正しくタイプしたことを示す発光色(例えば、白色)を第1液晶ディスプレイ3又は第2液晶ディスプレイ4に表示させ、少なくとも遊技者の一人が正しくタイプしなかった場合には、少なくとも遊技者の一人が正しくタイプしなかったことを示す発光色(例えば、橙色)を第1液晶ディスプレイ3又は第2液晶ディスプレイ4に表示させれば、遊技者の全員が正しくタイプしたか否かが一目で分かることができる。
【0154】
また、本実施の形態のタイピングゲームシステム401は(図12参照)、サーバ80と各タイピングゲーム機1で構成されており、店舗規模に応じた導入・設置が自由に行えることから、複数のタイピングゲーム機1をリンクさせながら行うタイピングゲームをどの店舗でも行うことが可能となる。
【0155】
以上より、サーバ80は、図24のS501〜S503を実行する際には、「同時演奏制御手段」として機能する。
【0156】
尚、上述したように、各タイピングゲーム機1においてリンクさせながらタイピングゲームを行う場合には、各タイピングゲーム機1の入力手段としてのキーボードは1台であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0157】
本発明は、タイピングゲーム装置又はタイピングゲームシステムにおけるキーボード入力技術に適用し得る。
【図面の簡単な説明】
【0158】
【図1】本実施形態に係るタイピングゲーム機の斜視図である。
【図2】タイピングゲーム開始前において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図3】タイピングゲーム開始前において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図4】(A)はタイピングゲーム進行中において第2液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図、(B)はタイピングゲーム進行中において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図5】(A)はタイピングゲーム進行中において第2液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図、(B)はタイピングゲーム進行中において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図6】(A)はタイピングゲーム進行中において第2液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図、(B)はタイピングゲーム進行中において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図7】(A)はタイピングゲーム進行中において第2液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図、(B)はタイピングゲーム進行中において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図8】(A)はタイピングゲーム進行中において第2液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図、(B)はタイピングゲーム進行中において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図9】タイピングゲーム終了後において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図10】本実施形態に係るタイピングゲーム機に備えられたキーボードを示した平面図である。
【図11】キーボードに設けられた複数のキーのいずれか一つを切断した概略断面図である。
【図12】本実施形態に係るタイピングゲーム機とサーバとからなるシステムを示したシステムブロック図である。
【図13】本実施形態に係るタイピングゲーム機の制御系を模式的に示すブロック図である。
【図14】本実施形態に係るタイピングゲーム機のHDDの楽曲データ記憶領域を示す模式図である。
【図15】本実施形態に係るタイピングゲーム機の正面図であって、照明装置における円筒状の透明部材の内部が見えるように表示した図である。
【図16】本実施形態に係るタイピングゲーム機に備えられた照明装置の構成の一部を模式的に示した図である。
【図17】本実施形態に係る照明装置を備えたタイピングゲーム機において照明装置の透明部材を示した斜視図である。
【図18】タイピングゲーム終了後において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図19】本実施形態に係るタイピングゲーム機の制御系の一部を模式的に示すブロック図である。
【図20】本実施形態に係るタイピングゲーム機のメイン処理プログラムのフローチャートである。
【図21】本実施形態に係るタイピングゲーム機の楽曲選択処理プログラムのフローチャートである。
【図22】本実施形態に係るタイピングゲーム機のモード選択処理プログラムのフローチャートである。
【図23】本実施形態に係るタイピングゲーム機のタイピングゲーム実行処理プログラムのフローチャートである。
【図24】本実施形態に係るタイピングゲームシステムのリンク処理プログラム等のフローチャートである。
【図25】タイピングゲーム開始前において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【符号の説明】
【0159】
1 タイピングゲーム機
3 第1液晶ディスプレイ
4 第2液晶ディスプレイ
6A 第1キーボード
6B 第2キーボード
51 CPU
53 ROM
54 RAM
55 HDD
60 表示制御回路
61 音制御回路
80 サーバ
401 タイピングゲームシステム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
楽曲データが記憶された記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された楽曲データに基づいて楽曲を演奏する楽曲演奏処理手段と、
前記楽曲演奏処理手段によって演奏されている楽曲の進行に合わせながら当該楽曲の歌詞の一部である所定の文字列が順次に表示される表示手段と、
前記表示手段の動作を前記記憶手段に記憶された楽曲データに基づいて制御する画像表示制御手段と、
複数の文字に対応する複数のキーが配置された複数の入力手段と、
前記入力手段のキーを押下するタイピングにより入力された文字列が前記所定の文字列と一致するか否かを前記記憶手段に記憶された楽曲データに基づいた判定基準で判定する正誤判定手段と、
前記正誤判定手段の判定結果に基づいて遊技の展開を制御する遊技展開制御手段と、を備えたタイピングゲーム装置であって、
前記画像表示制御手段の制御に基づいて前記表示手段に表示される遊技態様表示に応じて前記正誤判定手段の判定対象となる各入力手段で前記所定の文字列を同時入力する第1のゲームモード又は、前記画像表示制御手段の制御に基づいて前記表示手段に表示される遊技態様表示に応じて前記正誤判定手段の判定対象となる各入力手段で前記所定の文字列を分担入力する第2のゲームモードを備えたこと、を特徴とするタイピングゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載するタイピングゲーム装置であって、
各入力手段のうち少なくとも1つの入力手段を前記正誤判定手段の判定対象とするゲームを選択してプレイさせるゲームモード選択手段を備えたこと、を特徴とするタイピングゲーム装置。
【請求項3】
サーバと、
前記サーバに接続された複数のタイピングゲーム装置と、を有するタイピングゲームシステムであって、
各タイピングゲーム装置は、
楽曲データが記憶された記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された楽曲データに基づいて楽曲を演奏する楽曲演奏処理手段と、
前記楽曲演奏処理手段によって演奏されている楽曲の進行に合わせながら当該楽曲の歌詞の一部である所定の文字列が順次に表示される表示手段と、
前記表示手段の動作を前記記憶手段に記憶された楽曲データに基づいて制御する画像表示制御手段と、
複数の文字に対応する複数のキーが配置された入力手段と、
前記入力手段のキーを押下するタイピングにより入力された文字列が前記所定の文字列と一致するか否かを前記記憶手段に記憶された楽曲データに基づいた判定基準で判定する正誤判定手段と、
前記正誤判定手段の判定結果に基づいて遊技の展開を制御する遊技展開制御手段と、を備える一方、
前記サーバは、
前記楽曲演奏処理手段で同一の楽曲データに基づいて同一の楽曲を同時に演奏させる同時演奏制御手段により、
前記画像表示制御手段の制御に基づいて前記表示手段に表示される遊技態様表示に応じて前記正誤判定手段の判定対象となる各入力手段で前記所定の文字列を同時入力する第1のゲームモード又は、前記画像表示制御手段の制御に基づいて前記表示手段に表示される遊技態様表示に応じて前記正誤判定手段の判定対象となる各入力手段で前記所定の文字列を分担入力する第2のゲームモードを備えたこと、を特徴とするタイピングゲームシステム。
【請求項4】
請求項3に記載するタイピングゲームシステムであって、
各タイピングゲーム装置は、
前記正誤判定手段の判定対象とする複数のゲームモードのうち1つを選択してプレイさせるゲームモード選択手段を備えたこと、を特徴とするタイピングゲームシステム。
【請求項1】
楽曲データが記憶された記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された楽曲データに基づいて楽曲を演奏する楽曲演奏処理手段と、
前記楽曲演奏処理手段によって演奏されている楽曲の進行に合わせながら当該楽曲の歌詞の一部である所定の文字列が順次に表示される表示手段と、
前記表示手段の動作を前記記憶手段に記憶された楽曲データに基づいて制御する画像表示制御手段と、
複数の文字に対応する複数のキーが配置された複数の入力手段と、
前記入力手段のキーを押下するタイピングにより入力された文字列が前記所定の文字列と一致するか否かを前記記憶手段に記憶された楽曲データに基づいた判定基準で判定する正誤判定手段と、
前記正誤判定手段の判定結果に基づいて遊技の展開を制御する遊技展開制御手段と、を備えたタイピングゲーム装置であって、
前記画像表示制御手段の制御に基づいて前記表示手段に表示される遊技態様表示に応じて前記正誤判定手段の判定対象となる各入力手段で前記所定の文字列を同時入力する第1のゲームモード又は、前記画像表示制御手段の制御に基づいて前記表示手段に表示される遊技態様表示に応じて前記正誤判定手段の判定対象となる各入力手段で前記所定の文字列を分担入力する第2のゲームモードを備えたこと、を特徴とするタイピングゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載するタイピングゲーム装置であって、
各入力手段のうち少なくとも1つの入力手段を前記正誤判定手段の判定対象とするゲームを選択してプレイさせるゲームモード選択手段を備えたこと、を特徴とするタイピングゲーム装置。
【請求項3】
サーバと、
前記サーバに接続された複数のタイピングゲーム装置と、を有するタイピングゲームシステムであって、
各タイピングゲーム装置は、
楽曲データが記憶された記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された楽曲データに基づいて楽曲を演奏する楽曲演奏処理手段と、
前記楽曲演奏処理手段によって演奏されている楽曲の進行に合わせながら当該楽曲の歌詞の一部である所定の文字列が順次に表示される表示手段と、
前記表示手段の動作を前記記憶手段に記憶された楽曲データに基づいて制御する画像表示制御手段と、
複数の文字に対応する複数のキーが配置された入力手段と、
前記入力手段のキーを押下するタイピングにより入力された文字列が前記所定の文字列と一致するか否かを前記記憶手段に記憶された楽曲データに基づいた判定基準で判定する正誤判定手段と、
前記正誤判定手段の判定結果に基づいて遊技の展開を制御する遊技展開制御手段と、を備える一方、
前記サーバは、
前記楽曲演奏処理手段で同一の楽曲データに基づいて同一の楽曲を同時に演奏させる同時演奏制御手段により、
前記画像表示制御手段の制御に基づいて前記表示手段に表示される遊技態様表示に応じて前記正誤判定手段の判定対象となる各入力手段で前記所定の文字列を同時入力する第1のゲームモード又は、前記画像表示制御手段の制御に基づいて前記表示手段に表示される遊技態様表示に応じて前記正誤判定手段の判定対象となる各入力手段で前記所定の文字列を分担入力する第2のゲームモードを備えたこと、を特徴とするタイピングゲームシステム。
【請求項4】
請求項3に記載するタイピングゲームシステムであって、
各タイピングゲーム装置は、
前記正誤判定手段の判定対象とする複数のゲームモードのうち1つを選択してプレイさせるゲームモード選択手段を備えたこと、を特徴とするタイピングゲームシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2007−111336(P2007−111336A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−307226(P2005−307226)
【出願日】平成17年10月21日(2005.10.21)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月21日(2005.10.21)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
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