タイヤ積込装置及びタイヤ積込方法
【課題】タイヤをラックに積み込む際、より低出力で積み込むことができ、しかもタイヤに傷がつくことを抑制すること。
【解決手段】タイヤを起立姿勢で収納するラックにタイヤを積み込むタイヤ積込装置であって、複数のタイヤを起立姿勢で所定の配列方向に並べた状態で支持する載置ユニットと、前記載置ユニットに起立姿勢で載置された前記複数のタイヤを前記載置ユニットから前記ラックのタイヤ収納部へ押し出す押出手段と、を備えたことを特徴とする。
【解決手段】タイヤを起立姿勢で収納するラックにタイヤを積み込むタイヤ積込装置であって、複数のタイヤを起立姿勢で所定の配列方向に並べた状態で支持する載置ユニットと、前記載置ユニットに起立姿勢で載置された前記複数のタイヤを前記載置ユニットから前記ラックのタイヤ収納部へ押し出す押出手段と、を備えたことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラックにタイヤを積み込む装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
製造設備において一時的に保管されるタイヤや、出荷待ちのタイヤはタイヤ用のラックに積み込んで保管される場合がある。また、流通時に運搬されるタイヤにおいても流通用のタイヤ用のラックに積み込まれて運搬される。ラックは、例えば、金属製の枠体であって、ラックには複数のタイヤが起立状態で一列に並べられて載置される。このようなタイヤラックに対するタイヤの積み込み作業を自動化した積込装置としては、例えば、特許文献1や特許文献2に記載の積込装置が提案されている。この種の積込装置は、複数のタイヤを起立状態で一列に並べた状態で保持し、これらのタイヤをラックに一括して積み込むようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−330606号公報
【特許文献2】特開平6−1407号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1や特許文献2の記載の積込装置では、起立状態で一列に並べた複数のタイヤをラックに一括して積み込む際、複数のタイヤをその両端から挟み込んで保持し、ラック上に複数のタイヤを搬送した後、保持を解除する。タイヤが脱落しないように複数のタイヤをその両端から挟み込んで保持するためには、相応の出力を有する駆動源が必要となり、コストアップの要因となる。また、複数のタイヤの両端に位置する各タイヤに強力な挟持力が作用するため、それらの外側側面に傷がつく可能性もある。
【0005】
本発明の目的は、タイヤをラックに積み込む際、より低出力で積み込むことができ、しかもタイヤに傷がつくことを抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、タイヤを起立姿勢で収納するラックにタイヤを積み込むタイヤ積込装置であって、複数のタイヤを起立姿勢で所定の配列方向に並べた状態で支持する載置ユニットと、前記載置ユニットに起立姿勢で載置された前記複数のタイヤを前記載置ユニットから前記ラックのタイヤ収納部へ押し出す押出手段と、を備えたことを特徴とするタイヤ積込装置が提供される。
【0007】
また、本発明によれば、タイヤを起立姿勢で収納するラックにタイヤを積み込むタイヤ積込装置によるタイヤ積込方法であって、前記タイヤ積込装置が、複数のタイヤを起立姿勢で所定の配列方向に並べた状態で支持する載置ユニットと、前記載置ユニットに起立姿勢で載置された前記複数のタイヤを前記載置ユニットから前記ラックのタイヤ収納部へ押し出す押出手段と、前記載置ユニットを回動させる回動手段と、を備え、前記載置ユニットが、前記配列方向に延設され、起立姿勢で前記複数のタイヤを支持する載置部と、前記配列方向に互いに離間して設けられ、前記載置部上に支持された前記複数のタイヤの前記配列方向の端部位置を規定する第1及び第2のタイヤガイド部材と、を備え、前記タイヤ積込方法は、前記回動手段によって、前記第1及び第2のタイヤガイド部材のうちの一方を下にして、該一方のタイヤガイド部材上に複数のタイヤが水平姿勢で積載可能な第1の位置に前記載置ユニットを位置させ、前記一方のタイヤガイド部材上に複数のタイヤが水平姿勢で積載される積載工程と、前記回動手段によって、前記載置ユニットを、前記第1の位置から、前記一方のタイヤガイド部材上の複数のタイヤが起立姿勢で前記載置部上に載置される第2の位置へ回動させる回動工程と、前記載置部上に起立姿勢で載置された複数のタイヤを、前記押出手段によって前記載置部から前記タイヤの収納部へ押し出す押出工程と、を備えたことを特徴とするタイヤ積込方法が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、タイヤをラックに積み込む際、より低出力で積み込むことができ、しかもタイヤに傷がつくことを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態に係るタイヤ積込装置1の斜視図。
【図2】タイヤ積込装置1の分解斜視図。
【図3】載置ユニット10及び押出ユニット20の斜視図。
【図4】載置ユニット10の分解斜視図。
【図5】載置ユニット10の分解斜視図。
【図6】押出ユニット20の斜視図。
【図7】押出ユニット20の部分透視図。
【図8】昇降・回動ユニット30の分解斜視図。
【図9】回動ユニット32の分解斜視図。
【図10】移動ユニット40の斜視図。
【図11】走行体42の斜視図。
【図12】制御装置50のブロック図。
【図13】タイヤ積込装置1の動作説明図。
【図14】タイヤ積込装置1の動作説明図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は本発明の一実施形態に係るタイヤ積込装置1の斜視図、図2はタイヤ積込装置1の分解斜視図である。図中、Zは上下方向、X及びYは互いに直交する水平方向を示す。本実施形態では、タイヤ積込装置1はタイヤコンベヤ2によって搬送されてくるタイヤを、ラック4に積み込む場合を想定している。本実施形態の場合、後述するように、タイヤコンベヤ2は水平姿勢のタイヤを搬送し、ラック4は複数のタイヤを起立姿勢でY方向を配列方向として並べた状態で収納する。このため、タイヤ積込装置1はタイヤの姿勢を水平姿勢から起立姿勢に変更してラック4に積み込む。タイヤコンベヤ2は例えばローラコンベヤである。ラック4は本実施形態の場合ラックコンベヤ3上に載置されている。タイヤが積み込まれたラック4はラックコンベヤ3によって搬送されることになる。タイヤ積込装置1は、載置ユニット10と、押出ユニット20と、昇降・回動ユニット30と、移動ユニット40と、を備える。以下、これらの構成を順に説明する。
【0011】
<載置ユニット10及び押出ユニット20>
図3は載置ユニット10及び押出ユニット20の斜視図である。本実施形態の場合、押出ユニット20は載置ユニット10に取り付けられている。まず、載置ユニット10について図3乃至図5を参照して説明する。図4及び図5は視点を変えた載置ユニット10の分解斜視図である。
【0012】
<載置ユニット10>
載置ユニット10は、後述する昇降・回動ユニット30によってタイヤが搬入される時の位置(搬入位置)と、タイヤを搬出する時の位置(搬出位置)とで回動される。図1は載置ユニット10が搬入位置にある場合を示しており、図2は搬出位置にある場合を示している。以下の説明において、方向について言及する場合には、特に断らない限り、載置ユニット10が搬出位置にある場合を想定する。
【0013】
載置ユニット10はフレーム状の本体部11を備える。本体部11は、その背面側に配設される基部11cと、基部11cを支持し、昇降・回動ユニット30と連結される連結部11bと、基部11cのY方向両端に取り付けられ、X方向に突出する支持部11aと、を備え、全体としてZ方向視でU字型をなしている。一対の支持部11aは、例えば平面視L字状の部材で構成される。載置部材14は、円柱形状の棒状をなしており、その両端部がブラケット14aを介してそれぞれ支持部11aに支持され、支持部11a間に架設されている。
【0014】
載置部材14は、X方向(基部11cの前面側)に離間して2つ設けられている。ラック4に積み込まれる複数のタイヤは、載置部材14の延設方向であるY方向を配列方向として、2本の載置部材14上に起立姿勢で支持される。支持部11aに対するブラケット14aの取付位置を変えることで、2本の載置部材14の離間距離(間隔)を調整することができる。2本の載置部材14の間隔を変えることで、サイズが異なるタイヤにも対応することができる。
【0015】
支持部11aに対するブラケット14aの取付位置の変更は、例えば、支持部11aにX方向に離間した複数の取付孔を設け、いずれかの取付孔にブラケット14aをボルト等で固定すればよい。また、支持部11aに対するブラケット14aの位置を変位させる駆動機構(例えば、ボールネジ機構やスライド機構等)を設けて自動変位するようにしてもよい。
【0016】
本実施形態では、2本の載置部材14によって、起立姿勢で複数のタイヤを支持する載置部を構成するようにしたが、この載置部の構成はこれに限られず、起立姿勢で複数のタイヤを支持することができればどのような構成でもよい。例えば、タイヤの外形に沿った円弧面を有するシェル(殻)状のケース部材により載置部を形成してもよい。
【0017】
支持部11a間にはまた、補助載置部材14'も架設されている。補助載置部材14'は載置部材14と同様の構成であり、支持部11aの先端部に架設される。補助載置部材14'は、タイヤがラック4に積み込まれる際に、載置部材14とラック4のタイヤ載置部材との間にできる空間(隙間)にタイヤが脱落して落下してしまうことを防止することを目的として設けられている。
【0018】
載置ユニット10は、載置部材14上に支持される複数のタイヤの配列方向の端部位置を規定するタイヤガイド部材12及び13を、基部11cの前面側(支持部11aの突出側)に備える。本実施形態の場合、タイヤガイド部材12及び13は、いずれもX方向に延設された板状の部材である。タイヤガイド部材12は、本体部11のY方向の一方端部に固定されて支持されている。一方、タイヤガイド部材13はY方向に移動可能に基部11cに支持されている。
【0019】
以下、タイヤガイド部材13の移動機構を説明する。なお、本実施形態では、タイヤガイド部材13を移動可能としたが、タイヤガイド部材12を移動可能としてもよく、或いは、タイヤガイド部材12及び13の双方を移動可能としてもよい。逆に、タイヤガイド部材12及び13の双方を基部11cに固定する構成も採用可能である。
【0020】
タイヤガイド部材13の移動機構は、2つのガイドレール15aと、ガイドレール15a、15a上をスライドするスライド部材15bと、を備える。2つのガイドレール15aは、基部11cの前面側に、Z方向に離間してY方向に延設されている。スライド部材15bは、タイヤガイド部材13を支持する板状の支持板151bの基部11c側の面に設けられ、各ガイドレール15aに係合される。これらの構成により、タイヤガイド部材13はガイドレール15aに沿ってY方向に移動することができ、タイヤガイド部材12に対して接近・離間可能となっている。
【0021】
タイヤガイド部材13の移動機構は、更に、基部11cに設けられ、スライド部材15bを移動させる駆動機構を備える。この駆動機構は、2つのスプロケット15cと、2つのスプロケット15c間に巻き回された無端チェーン15dと、モータ15eと、減速機15fと、を備える。2つのスプロケット15cはY方向に離間して配置され、基部11cに回転自在に支持されている。無端チェーン15dはその一部がスライド部材15bに連結されている。モータ15eの出力は減速機15fで減速され、減速機15fが一方のスプロケット15cを回転駆動する。これにより無端チェーン15dが走行する。こうしてモータ15eを駆動源としてこれを駆動することで、スライド部材15bがY方向に移動し、スライド部材15bに支持されたタイヤガイド部材13をY方向に移動することができる。
【0022】
次に、載置ユニット10は、タイヤガイド部材12とタイヤガイド部材13との間に配設された中間タイヤガイド部材16を備える。中間タイヤガイド部材16は、載置部材14上に並べて載置される複数のタイヤの中仕切りとして機能する。本実施形態では、中間タイヤガイド部材16を設けたが、これを設けない構成も採用可能である。
【0023】
本実施形態の場合、中間タイヤガイド部材16はY方向に移動可能に基部11cに支持されている。以下、中間タイヤガイド部材16の移動機構を説明する。なお、本実施形態では中間タイヤガイド部材16を移動可能としたが、これを本体部11に固定する構成も採用可能である。
【0024】
中間タイヤガイド部材16の移動機構は、2つのガイドレール15aと、ガイドレール15a上をスライドするスライド部材17bと、を備える。2つのガイドレール15aは、タイヤガイド部材13の移動機構と共用している。スライド部材17bは、中間タイヤガイド部材16を支持する板状の支持板171bの基部11c側の面に設けられ、各ガイドレール15aに係合される。これらの構成により、中間タイヤガイド部材16はガイドレール15aに沿ってY方向に移動可能となっている。
【0025】
中間タイヤガイド部材16の移動機構は、更に、基部11cに設けられ、スライド部材17bを移動させる駆動機構を備える。この駆動機構は、タイヤガイド部材13の移動機構における駆動機構と同様の機構であり、2つのスプロケット17cと、2つのスプロケット17c間に巻き回された無端チェーン17dと、モータ17eと、減速機17fと、を備える。2つのスプロケット17cはY方向に離間して配置され、基部11cに回転自在に支持されている。無端チェーン17dはその一部がスライド部材17bに連結されている。モータ17eの出力は減速機17fで減速され、減速機17fが一方のスプロケット17cを回転駆動する。これにより無端チェーン17dが走行する。こうしてモータ17eを駆動源としてこれを駆動することで、スライド部材17bがY方向に移動し、スライド部材17bに支持された中間タイヤガイド部材16をY方向に移動することができる。中間タイヤガイド部材16の移動範囲は、タイヤガイド部材13よりも広くなっている。
【0026】
次に、載置ユニット10に設けたセンサについて説明する。載置ユニット10は、中間タイヤガイド部材16の位置を検出する近接センサ18を備える。本実施形態では、近接センサ18は、Y方向に離間して2つ設けられており、基部11cに支持されている。近接センサ18は、スライド部材17bに設けた被検知部材173bが近接するとこれを検知するセンサであり、例えば、光センサや磁気センサである。
【0027】
近接センサ18の位置は、載置部材14上に載置されるタイヤの数等に応じて設定され、近接センサ18の位置によって、中間タイヤガイド部材16の移動範囲を設定することができる。したがって、近接センサ18の位置をY方向に調整可能とすることで、載置部材14上に載置されるタイヤの数等を変更することも可能である。
【0028】
載置ユニット10は、また、光センサ19aと反射板19bとを支持するセンサ支持部19を備える。センサ支持部19は、本実施形態の場合、中間タイヤガイド部材16と、タイヤガイド部材12側の支持部11aと、にそれぞれ固定されており、合計2つ設けられている。
【0029】
センサ支持部19は、Z方向に延設されており、その上側に光センサ19aが、その下側に反射板19bが、それぞれ支持されている。光センサ19aは反射板19bに光を投光し、その反射光を受光する。光センサ19aと反射板19bとの間に物体(タイヤ)が存在していると、光が遮断されて光センサ19aにおいて反射光が受光されない。よって、反射光の受光の有無によって、タイヤガイド部材12に当接しているタイヤが存在しているか、及び、中間タイヤガイド部材16に当接しているタイヤが存在しているか、をそれぞれ判定することができる。
【0030】
<押出ユニット20>
図3、図6及び図7を参照して押出ユニット20を説明する。図6は押出ユニット20の斜視図、図7は押出ユニット20の部分透視図である。押出ユニット20は、押出部材21と押出部材21を進退自在(X方向)に移動させる押出機構22とを備える。押出部材21は全体としてY方向に延設された棒状をなしており、本実施形態の場合、Y方向に延設された軸部21aと外筒部21bとを備える。そして、押出部材21は、Z方向において、タイヤガイド部材12、13と載置部材14との間に位置するように配置される。
【0031】
外筒部21bは、軸部21aに遊嵌された筒体である。外筒部21bが、軸部21aに遊嵌されていることで、軸部21aを中心軸として外筒部21bが回転可能である。押出部材21がタイヤを押し出す際、タイヤに外筒部21bが当接しても、タイヤとの摩擦により外筒部21bが空転するため、タイヤと外筒部21bとが擦れることはなく、タイヤに傷がつくことを防止できる。
【0032】
本実施形態では、外筒部21bをY方向に連続した一部材(一本)としたが、Y方向に分割された複数部材からなる外筒部21bを軸部21aに遊嵌する構成としてもよい。この構成によれば、複数のタイヤを同時に押し出す際に、1つの外筒部21bに接するタイヤの数が減るので、接するタイヤによって個々の外筒部21bの空転量を異なるものとすることができ、タイヤと外筒部21bとが擦れてタイヤに傷がつくことを更に防止できる。
【0033】
押出機構22は、押出部材21の両端部にそれぞれ一対に設けられており、Y方向に離間して合計2つ設けられている。押出機構22のケーシング622は、載置ユニット10の本体部11における各支持部11aのY方向外側に取り付けられる。ケーシング622は、X方向に延びる有底無蓋の矩形状の箱体で構成される。このケーシング622は、X方向に延びる平板部622aと、4面体で構成される本体部(残部)622bを含む。平板部622aの内面(以下、取付面という)には、X方向に延設されたガイドレール22bが設けられる。このガイドレール22bにスライド部材22cが係合され、スライド部材22cはガイドレール22bの延長方向に沿ってスライド移動可能である。スライド部材22cは、押出部材21の軸部21aの端部を支持する支持部材22aに連結されており、これにより支持部材22a、ひいては押出部材21は、ガイドレール22bに沿って移動可能となっている。
【0034】
また、平板部622aの取付面には、X方向に離間した2つのプーリ22dが設けられる。2つのプーリ22d間には、無端ベルト22eが巻き回され、一方のプーリ22dに駆動源としてのモータ22fが接続される。無端ベルト22eはその一部がスライド部材22cに連結されている。一方のプーリ22dはモータ22fの出力軸に取り付けられており、モータ22fを駆動することで無端ベルト22eが走行する。こうして、スライド部材22cと連結された支持部材22aを移動させることができる。
【0035】
そして、2つの押出機構22の各モータ22fを後述する制御装置50によって同調制御することで、押出部材21を図6の矢印d1方向(載置ユニット10が搬出位置にある場合のX方向)に平行移動させることができる。
【0036】
押出ユニット20は、また、スライド部材22cの位置を検出する近接センサ23を備える。本実施形態では、近接センサ23は、平板部622aの取付面に、X方向に離間して2つ設けられている。近接センサ23は、スライド部材22cが近接するとこれを検知するセンサであり、例えば、光センサや磁気センサである。近接センサ23の位置は、押出部材21の移動範囲に応じて設定される。
【0037】
本実施形態では、ケーシング622を支持部11aのY方向外側の位置に設けた場合を例に挙げて説明を行ったが、特にこれに限定するものではない。例えば、ケーシング622を支持部11aのY方向内側の位置に設けることで、押出機構22が支持部11aの内側に配置される構成でもよい。この構成の場合、載置部材14の両端部は、支持部11aではなく、ケーシング622の平板部622aにより支持することができる。
【0038】
また、本実施形態では、ガイドレール22b及びプーリ22dを平板部622aに設けた場合を例に挙げて説明を行ったが、特にこれに限定するものではない。例えば、ケーシング622を、平板部622aの無い構成とし、ガイドレール22b及びプーリ22dを、支持部11aのY方向外側の位置に直接設けてもよい。
【0039】
<昇降・回動ユニット30>
図8及び図9を参照して昇降・回動ユニット30を説明する。図8は昇降・回動ユニット30の分解斜視図、図9は回動ユニット32の分解斜視図である。昇降・回動ユニット30は、載置ユニット10をZ方向に昇降する昇降ユニット31と、載置ユニット10を搬入位置と搬出位置とで90度回動する回動ユニット32と、を備える。まず、昇降ユニット31について説明する。
【0040】
<昇降ユニット31>
昇降ユニット31は、柱状の一対の本体部311と、本体部311のX方向側の一面に設けられたガイドレール312と、を備える。ガイドレール312はZ方向に延設され、一対の本体部311はY方向に離間して設けられている。
【0041】
本体部311の上部には、モータ318に接続された減速機314が設けられており、その出力軸にはスプロケット315aが2つ取り付けられている。モータ318は、減速機314を介してスプロケット315aを回転駆動する。
【0042】
本体部311の下部では、2つのスプロケット315aにそれぞれ対応したスプロケット315bが回転自在に支持されており、2組のスプロケット315a及び315b間にそれぞれ無端チェーン316が巻きまわされている。各無端チェーン316の一部は、回動ユニット32の本体部321に連結され、他の一部はバランスウエイト317に連結されている。
【0043】
しかして、モータ318を駆動することで、無端チェーン316が走行し、回動ユニット32及びこれに連結された載置ユニット10を昇降することができる。バランスウエイト317の重さは、回動ユニット32、載置ユニット10及びこれに支持される複数のタイヤの重量に応じて設定される。
【0044】
本体部311の側部には、Z方向に離間して複数のセンサ319が設けられている。センサ319は、回動ユニット32のZ方向の位置(載置ユニット10のZ方向の位置)を検出するセンサであって、例えば、光センサや磁気センサである。
【0045】
<回動ユニット32>
回動ユニット32は、板状の本体部321を備え、本体部321の背面(昇降ユニット31の本体部311側の面)にスライド部材313が取り付けられる。各ガイドレール312には、スライド部材313が2個ずつ係合される。本体部321の中央には開口部が設けられ、その開口部内にベアリング322が取り付けられ、その内筒322aが外筒部322bに対して回転自在に支持されている。内筒322aの正面側には円盤状の回転体323が固定される。載置ユニット10は連結部11bを介してその回転体323に連結される。これにより、載置ユニット10は回動ユニット32に回転自在に支持される。
【0046】
回動ユニット32は、回転体323に回転力を付勢する駆動機構として以下の構成を備える。回転体323の背面(本体部321側の面)周縁部には駆動リング324が固定されている。駆動リング324の周面にはギヤ歯が形成されている。本体部321にはモータ325が取り付けられており、その出力軸には駆動リング324と噛合するスプロケット326が取り付けられている。しかして、モータ325を回転駆動すると、回転体323が回転することになる。
【0047】
回転体323にはL字型のストッパ部材323aが固定されている。本体部321の正面には、ストッパ部材323aと当接する当接部材327が2つ所定の角度の位置にそれぞれ固定されている。回転体323が回転する際、ストッパ部材323aの突出部(回転体323よりも径方向外側に突出している部分)が2つの当接部材327に当たって回転が拘束され、回転体323の回転範囲が規制される。本実施形態の場合、回転体323は90度の範囲で回動する。各当接部材327の近傍には、それぞれ、近接センサ328が設けられている。近接センサ328はスイッチ型の非接触センサであって、ストッパ部材323aが近づくと、ストッパ部材323aを検出しONとなる。近接センサ328の検出結果によって、回転体323の回転位置が分かる。
【0048】
<移動ユニット40>
図10を参照して移動ユニット40を説明する。図10は移動ユニット40の斜視図、図11は走行体42の斜視図である。移動ユニット40は昇降・回動ユニット30をY方向に移動する。移動ユニット40により、載置ユニット10をタイヤコンベヤ2に対向した位置と、ラック4に対向した位置との間で往復移動することができる。
【0049】
移動ユニット40は、Y方向に延設され、互いにX方向に離間した2本のガイドレール41と、ガイドレール41上をスライドする走行体42と、Y方向に延設されたラック43と、を備える。ラック43は一方のガイドレール41に沿って設けられ、ラック43の他方のガイドレール41と対向する面に歯43aが形成される。走行体42は、板状の支持板42aと、支持板42aの下面側に設けられ、各ガイドレール41に係合されるスライダ42bと、を備え、支持板42aの下面側四隅にそれぞれスライダ42bが取り付けられている。
【0050】
支持板42aにはモータ44が搭載されており、その出力軸は支持板42aに設けた開口部(不図示)を通過し、支持板42aの底面側に位置するピニオン45に接続されている。ピニオン45はラック43の歯43aと噛合する。しかして、モータ44を駆動することで、走行体42がガイドレール41に沿って移動する。支持板42a上には昇降・回動ユニット30の昇降ユニット31が設けられる。よって、走行体42の移動により昇降・回動ユニット30及びこれに支持された載置ユニット10が移動することになる。
【0051】
<制御装置50>
図12はタイヤ積込装置1の制御装置50の構成を示すブロック図である。制御装置50はタイヤ積込装置1の全体の制御を司るCPU51と、記憶部52と、入力インターフェース(I/F)53と、出力インターフェース(I/F)54と、通信インターフェース(I/F)55と、を備える。記憶部52は、例えば、RAM、ROM、ハードディスク等の1つ又は複数の組み合わせから構成され、CPU51のワークエリアを提供すると共に各種のデータや制御プログラムを記憶する。CPU51は記憶部52に記憶された制御プログラムを実行する。
【0052】
入力I/F53は、CPU51と上述した各種のセンサとのインターフェースであり、入力I/F53を介してCPU51は各種のセンサの検出結果を取得する。出力インターI/F54は、CPU51と上述した各種のモータとのインターフェースであり、出力I/F54を介してCPU51はこれらを制御する。
【0053】
通信I/F55は、タイヤ積込装置1やタイヤコンベヤ2及びラックコンベヤ3を含むシステム全体を制御するホストコンピュータ60とCPU51とのインターフェースであり、CPU51はホストコンピュータ60からの指令に応じてシステムを制御することになる。
【0054】
<動作例>
次に、制御装置50の制御の下に実行される、タイヤ積込装置1によるラック4へのタイヤの積込動作について説明する。図13及び図14はタイヤ積込装置1の動作説明図である。図13を参照して、S1ではタイヤコンベヤ2からタイヤTがタイヤ積込装置1へ搬入される状態を示している。載置ユニット10はタイヤコンベヤ2によるタイヤの搬送方向に位置しており、かつ、搬入位置にある。
【0055】
この搬入位置では、タイヤガイド部材12及び13が上下方向(Z方向)に配列され、本実施形態の場合、タイヤガイド部材12が上方に、タイヤガイド部材13が下方に位置している(図1参照)。これから説明するように、この状態で、下側のタイヤガイド部材13及び中間タイヤガイド部材16に、複数のタイヤTが水平姿勢で上下方向に積み重ねた状態で支持される。押出部材21はX方向(昇降ユニット31側)に後退した位置にある。
【0056】
タイヤコンベヤ2からは、複数のタイヤが水平姿勢で上下方向に積み重ねられた状態で載置ユニット10に搬入される。載置ユニット10の中間タイヤガイド部材16は、タイヤコンベヤ2の端部においてローラ列間に位置し、かつ、タイヤコンベヤ2の搬送高さより下方の所定位置に位置しており(図1参照)、タイヤコンベヤ2によって、S2に示すように中間タイヤガイド部材16の上方に搬入される。
【0057】
なお、本実施形態では、タイヤコンベヤ2が複数のタイヤTを水平姿勢で上下方向に積み重ねられた状態で搬送する場合を想定しているが、タイヤTが水平姿勢で1つずつ搬送されてきてもよい。
【0058】
複数のタイヤTが中間タイヤガイド部材16の上方に搬送されると、S3に示すように中間タイヤガイド部材16を上昇させ、複数のタイヤTを中間タイヤガイド部材16上に移載させた後、最上段のタイヤTがタイヤガイド部材12に当接する位置(タイヤガイド部材12に設けた光センサ19a(図5参照)により検出される。)まで中間タイヤガイド部材16を上昇させる。上昇する中間タイヤガイド部材16の停止位置の調整は近接センサ18(図13において不図示)の検出結果に基づいて行う。また、最上段のタイヤTがタイヤガイド部材12に当接しているか否かは、タイヤガイド部材12に設けた光センサ19a(図13において不図示)の検出結果に基づき判定する。
【0059】
次に、S4に示すように昇降ユニット31によって載置ユニット10を上昇させ、タイヤガイド部材13がタイヤコンベヤ2の端部においてローラ列間に位置し、かつ、タイヤコンベヤ2の搬送高さより下方の所定位置に位置するようにする。続いて、S5及びS6に示すように、タイヤコンベヤ2によって、別の複数のタイヤを水平姿勢で上下方向に積み重ねられた状態でタイヤガイド部材13の上方に搬入する。
【0060】
次に、図14のS7に示すように、タイヤガイド部材13を上昇させ、タイヤガイド部材13の上方に搬入されたタイヤTをタイヤガイド部材13上に移載させ、その後、最上段のタイヤTが中間タイヤガイド部材16に当接する位置(中間タイヤガイド部材16に設けた光センサ19a(図5参照)により検出される。)までタイヤガイド部材13を上昇させる。タイヤガイド部材13上のタイヤTのうち、最上段のタイヤTが中間タイヤガイド部材16に当接しているか否かは、中間タイヤガイド部材16に設けた光センサ19a(図14において不図示)の検出結果に基づき判定する。
【0061】
この状態では、中間タイヤガイド部材16上の複数のタイヤTについては、その最上段のタイヤTの上側側面がタイヤガイド部材12に当接し、その最下段のタイヤTの下側側面が中間タイヤガイド部材16の上側の側面に当接している。タイヤTはタイヤガイド部材12と中間タイヤガイド部材16とにより保持されている。そして、タイヤガイド部材13上の複数のタイヤTについては、その最上段のタイヤTの上側側面が中間タイヤガイド部材16の下側の側面に当接し、その最下段のタイヤTの下側側面がタイヤガイド部材13の上側の側面に当接している。タイヤTはタイヤガイド部材13と中間タイヤガイド部材16とにより保持されている。
【0062】
次に、載置ユニット10を搬出位置に回動させる。まず、S8に示すように、載置ユニット10とタイヤコンベヤ2との干渉を避けるため、昇降ユニット31によって載置ユニット10を更に上昇させる。続いて、S9に示すように回動ユニット32によって載置ユニット10を搬出位置に回動させる。
【0063】
この搬出位置では、タイヤガイド部材12及び13が水平方向(図面に垂直な方向(Y方向))に配列され、タイヤガイド部材12及び13間に存在している複数のタイヤTが起立姿勢で載置部材14上(または上方)にY方向に並べた状態で支持される。S9で破線と実線とで示すように、載置ユニット10を搬入位置から搬出位置に回動させる過程で、各タイヤTは僅かに落下するようにして載置部材1上に載置される。その際、タイヤガイド部材12及び13並びに中間タイヤガイド部材16は、タイヤが暴れたり、脱落したりすることを防止する。タイヤガイド部材13及び中間タイヤガイド部材16をタイヤガイド部材12から離隔する方向に移動させることでタイヤTの保持が解除されてタイヤTが落下し、タイヤガイド部材13及び中間タイヤガイド部材16の移動を所定の位置で停止させることでタイヤが暴れたり、脱落したりすることを防止することができる。
【0064】
次に、S10に示すように、移動ユニット40によって載置ユニット10がラック4の所定のタイヤ収納部の位置に対向する位置まで、昇降・回動ユニット30を移動させる。続いて、押出ユニット20によって載置部材14上の一斉に押し出してタイヤTがラック4に積み込まれる。ラック4は、上下にタイヤ収納部を有しており、図14の例では下段のタイヤ収納部にタイヤが積み込まれる。
【0065】
まず、S11に示すように、載置ユニット10とラック4の下段のタイヤ収納部との高さ合わせを行うために、昇降ユニット31によって載置ユニット10を降下させる。続いて、押出機構22を同調制御して押出部材21をX方向(ラック4側)に前進させる。載置部材14上のタイヤは押出部材21の前進による押圧により、ラック4へ押し出される。こうして1単位の積込動作が終了する。
【0066】
このように本実施形態では、ラック4へタイヤTを積み込む際、複数のタイヤTを狭持することなく、その後方から押圧部材21で押し出すだけなので(S12)、より低出力でタイヤTの積み込みを行うことができ、しかもタイヤTに傷がつくことを抑制することができる。また、水平姿勢で搬送されてきたタイヤTを起立姿勢に変更できるので(S8、S9)、タイヤTを水平姿勢で搬送する設備にも対応できる。無論、タイヤTを起立姿勢で搬送する設備においても、載置ユニット10を当初から搬出位置に位置させておき、載置ユニット10の回動を行わないようにするだけであり、十分に対応できる。
【0067】
<他の実施形態>
上記実施形態では、載置ユニット10が、タイヤガイド部材12及び13及び中間タイヤガイド部材16、並びに、タイヤガイド部材13と中間タイヤガイド部材16とを移動する機構を備えた構成としたが、これらを備えない構成としてもよい。つまり、載置ユニットを、実質的に載置部材14と、載置部材14及び押出ユニット20を支持する部材とから構成してもよい。
【0068】
この構成の場合、上記実施形態のように、載置ユニットを回動させることでタイヤを水平姿勢から起立姿勢に変化させることはできない。このため、載置ユニットは、上記実施形態における載置ユニット10の搬出位置の形態で構成される一方、別途の装置又は作業者によって、タイヤを起立姿勢で載置ユニットに積み込むことになる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラックにタイヤを積み込む装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
製造設備において一時的に保管されるタイヤや、出荷待ちのタイヤはタイヤ用のラックに積み込んで保管される場合がある。また、流通時に運搬されるタイヤにおいても流通用のタイヤ用のラックに積み込まれて運搬される。ラックは、例えば、金属製の枠体であって、ラックには複数のタイヤが起立状態で一列に並べられて載置される。このようなタイヤラックに対するタイヤの積み込み作業を自動化した積込装置としては、例えば、特許文献1や特許文献2に記載の積込装置が提案されている。この種の積込装置は、複数のタイヤを起立状態で一列に並べた状態で保持し、これらのタイヤをラックに一括して積み込むようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−330606号公報
【特許文献2】特開平6−1407号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1や特許文献2の記載の積込装置では、起立状態で一列に並べた複数のタイヤをラックに一括して積み込む際、複数のタイヤをその両端から挟み込んで保持し、ラック上に複数のタイヤを搬送した後、保持を解除する。タイヤが脱落しないように複数のタイヤをその両端から挟み込んで保持するためには、相応の出力を有する駆動源が必要となり、コストアップの要因となる。また、複数のタイヤの両端に位置する各タイヤに強力な挟持力が作用するため、それらの外側側面に傷がつく可能性もある。
【0005】
本発明の目的は、タイヤをラックに積み込む際、より低出力で積み込むことができ、しかもタイヤに傷がつくことを抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、タイヤを起立姿勢で収納するラックにタイヤを積み込むタイヤ積込装置であって、複数のタイヤを起立姿勢で所定の配列方向に並べた状態で支持する載置ユニットと、前記載置ユニットに起立姿勢で載置された前記複数のタイヤを前記載置ユニットから前記ラックのタイヤ収納部へ押し出す押出手段と、を備えたことを特徴とするタイヤ積込装置が提供される。
【0007】
また、本発明によれば、タイヤを起立姿勢で収納するラックにタイヤを積み込むタイヤ積込装置によるタイヤ積込方法であって、前記タイヤ積込装置が、複数のタイヤを起立姿勢で所定の配列方向に並べた状態で支持する載置ユニットと、前記載置ユニットに起立姿勢で載置された前記複数のタイヤを前記載置ユニットから前記ラックのタイヤ収納部へ押し出す押出手段と、前記載置ユニットを回動させる回動手段と、を備え、前記載置ユニットが、前記配列方向に延設され、起立姿勢で前記複数のタイヤを支持する載置部と、前記配列方向に互いに離間して設けられ、前記載置部上に支持された前記複数のタイヤの前記配列方向の端部位置を規定する第1及び第2のタイヤガイド部材と、を備え、前記タイヤ積込方法は、前記回動手段によって、前記第1及び第2のタイヤガイド部材のうちの一方を下にして、該一方のタイヤガイド部材上に複数のタイヤが水平姿勢で積載可能な第1の位置に前記載置ユニットを位置させ、前記一方のタイヤガイド部材上に複数のタイヤが水平姿勢で積載される積載工程と、前記回動手段によって、前記載置ユニットを、前記第1の位置から、前記一方のタイヤガイド部材上の複数のタイヤが起立姿勢で前記載置部上に載置される第2の位置へ回動させる回動工程と、前記載置部上に起立姿勢で載置された複数のタイヤを、前記押出手段によって前記載置部から前記タイヤの収納部へ押し出す押出工程と、を備えたことを特徴とするタイヤ積込方法が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、タイヤをラックに積み込む際、より低出力で積み込むことができ、しかもタイヤに傷がつくことを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態に係るタイヤ積込装置1の斜視図。
【図2】タイヤ積込装置1の分解斜視図。
【図3】載置ユニット10及び押出ユニット20の斜視図。
【図4】載置ユニット10の分解斜視図。
【図5】載置ユニット10の分解斜視図。
【図6】押出ユニット20の斜視図。
【図7】押出ユニット20の部分透視図。
【図8】昇降・回動ユニット30の分解斜視図。
【図9】回動ユニット32の分解斜視図。
【図10】移動ユニット40の斜視図。
【図11】走行体42の斜視図。
【図12】制御装置50のブロック図。
【図13】タイヤ積込装置1の動作説明図。
【図14】タイヤ積込装置1の動作説明図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は本発明の一実施形態に係るタイヤ積込装置1の斜視図、図2はタイヤ積込装置1の分解斜視図である。図中、Zは上下方向、X及びYは互いに直交する水平方向を示す。本実施形態では、タイヤ積込装置1はタイヤコンベヤ2によって搬送されてくるタイヤを、ラック4に積み込む場合を想定している。本実施形態の場合、後述するように、タイヤコンベヤ2は水平姿勢のタイヤを搬送し、ラック4は複数のタイヤを起立姿勢でY方向を配列方向として並べた状態で収納する。このため、タイヤ積込装置1はタイヤの姿勢を水平姿勢から起立姿勢に変更してラック4に積み込む。タイヤコンベヤ2は例えばローラコンベヤである。ラック4は本実施形態の場合ラックコンベヤ3上に載置されている。タイヤが積み込まれたラック4はラックコンベヤ3によって搬送されることになる。タイヤ積込装置1は、載置ユニット10と、押出ユニット20と、昇降・回動ユニット30と、移動ユニット40と、を備える。以下、これらの構成を順に説明する。
【0011】
<載置ユニット10及び押出ユニット20>
図3は載置ユニット10及び押出ユニット20の斜視図である。本実施形態の場合、押出ユニット20は載置ユニット10に取り付けられている。まず、載置ユニット10について図3乃至図5を参照して説明する。図4及び図5は視点を変えた載置ユニット10の分解斜視図である。
【0012】
<載置ユニット10>
載置ユニット10は、後述する昇降・回動ユニット30によってタイヤが搬入される時の位置(搬入位置)と、タイヤを搬出する時の位置(搬出位置)とで回動される。図1は載置ユニット10が搬入位置にある場合を示しており、図2は搬出位置にある場合を示している。以下の説明において、方向について言及する場合には、特に断らない限り、載置ユニット10が搬出位置にある場合を想定する。
【0013】
載置ユニット10はフレーム状の本体部11を備える。本体部11は、その背面側に配設される基部11cと、基部11cを支持し、昇降・回動ユニット30と連結される連結部11bと、基部11cのY方向両端に取り付けられ、X方向に突出する支持部11aと、を備え、全体としてZ方向視でU字型をなしている。一対の支持部11aは、例えば平面視L字状の部材で構成される。載置部材14は、円柱形状の棒状をなしており、その両端部がブラケット14aを介してそれぞれ支持部11aに支持され、支持部11a間に架設されている。
【0014】
載置部材14は、X方向(基部11cの前面側)に離間して2つ設けられている。ラック4に積み込まれる複数のタイヤは、載置部材14の延設方向であるY方向を配列方向として、2本の載置部材14上に起立姿勢で支持される。支持部11aに対するブラケット14aの取付位置を変えることで、2本の載置部材14の離間距離(間隔)を調整することができる。2本の載置部材14の間隔を変えることで、サイズが異なるタイヤにも対応することができる。
【0015】
支持部11aに対するブラケット14aの取付位置の変更は、例えば、支持部11aにX方向に離間した複数の取付孔を設け、いずれかの取付孔にブラケット14aをボルト等で固定すればよい。また、支持部11aに対するブラケット14aの位置を変位させる駆動機構(例えば、ボールネジ機構やスライド機構等)を設けて自動変位するようにしてもよい。
【0016】
本実施形態では、2本の載置部材14によって、起立姿勢で複数のタイヤを支持する載置部を構成するようにしたが、この載置部の構成はこれに限られず、起立姿勢で複数のタイヤを支持することができればどのような構成でもよい。例えば、タイヤの外形に沿った円弧面を有するシェル(殻)状のケース部材により載置部を形成してもよい。
【0017】
支持部11a間にはまた、補助載置部材14'も架設されている。補助載置部材14'は載置部材14と同様の構成であり、支持部11aの先端部に架設される。補助載置部材14'は、タイヤがラック4に積み込まれる際に、載置部材14とラック4のタイヤ載置部材との間にできる空間(隙間)にタイヤが脱落して落下してしまうことを防止することを目的として設けられている。
【0018】
載置ユニット10は、載置部材14上に支持される複数のタイヤの配列方向の端部位置を規定するタイヤガイド部材12及び13を、基部11cの前面側(支持部11aの突出側)に備える。本実施形態の場合、タイヤガイド部材12及び13は、いずれもX方向に延設された板状の部材である。タイヤガイド部材12は、本体部11のY方向の一方端部に固定されて支持されている。一方、タイヤガイド部材13はY方向に移動可能に基部11cに支持されている。
【0019】
以下、タイヤガイド部材13の移動機構を説明する。なお、本実施形態では、タイヤガイド部材13を移動可能としたが、タイヤガイド部材12を移動可能としてもよく、或いは、タイヤガイド部材12及び13の双方を移動可能としてもよい。逆に、タイヤガイド部材12及び13の双方を基部11cに固定する構成も採用可能である。
【0020】
タイヤガイド部材13の移動機構は、2つのガイドレール15aと、ガイドレール15a、15a上をスライドするスライド部材15bと、を備える。2つのガイドレール15aは、基部11cの前面側に、Z方向に離間してY方向に延設されている。スライド部材15bは、タイヤガイド部材13を支持する板状の支持板151bの基部11c側の面に設けられ、各ガイドレール15aに係合される。これらの構成により、タイヤガイド部材13はガイドレール15aに沿ってY方向に移動することができ、タイヤガイド部材12に対して接近・離間可能となっている。
【0021】
タイヤガイド部材13の移動機構は、更に、基部11cに設けられ、スライド部材15bを移動させる駆動機構を備える。この駆動機構は、2つのスプロケット15cと、2つのスプロケット15c間に巻き回された無端チェーン15dと、モータ15eと、減速機15fと、を備える。2つのスプロケット15cはY方向に離間して配置され、基部11cに回転自在に支持されている。無端チェーン15dはその一部がスライド部材15bに連結されている。モータ15eの出力は減速機15fで減速され、減速機15fが一方のスプロケット15cを回転駆動する。これにより無端チェーン15dが走行する。こうしてモータ15eを駆動源としてこれを駆動することで、スライド部材15bがY方向に移動し、スライド部材15bに支持されたタイヤガイド部材13をY方向に移動することができる。
【0022】
次に、載置ユニット10は、タイヤガイド部材12とタイヤガイド部材13との間に配設された中間タイヤガイド部材16を備える。中間タイヤガイド部材16は、載置部材14上に並べて載置される複数のタイヤの中仕切りとして機能する。本実施形態では、中間タイヤガイド部材16を設けたが、これを設けない構成も採用可能である。
【0023】
本実施形態の場合、中間タイヤガイド部材16はY方向に移動可能に基部11cに支持されている。以下、中間タイヤガイド部材16の移動機構を説明する。なお、本実施形態では中間タイヤガイド部材16を移動可能としたが、これを本体部11に固定する構成も採用可能である。
【0024】
中間タイヤガイド部材16の移動機構は、2つのガイドレール15aと、ガイドレール15a上をスライドするスライド部材17bと、を備える。2つのガイドレール15aは、タイヤガイド部材13の移動機構と共用している。スライド部材17bは、中間タイヤガイド部材16を支持する板状の支持板171bの基部11c側の面に設けられ、各ガイドレール15aに係合される。これらの構成により、中間タイヤガイド部材16はガイドレール15aに沿ってY方向に移動可能となっている。
【0025】
中間タイヤガイド部材16の移動機構は、更に、基部11cに設けられ、スライド部材17bを移動させる駆動機構を備える。この駆動機構は、タイヤガイド部材13の移動機構における駆動機構と同様の機構であり、2つのスプロケット17cと、2つのスプロケット17c間に巻き回された無端チェーン17dと、モータ17eと、減速機17fと、を備える。2つのスプロケット17cはY方向に離間して配置され、基部11cに回転自在に支持されている。無端チェーン17dはその一部がスライド部材17bに連結されている。モータ17eの出力は減速機17fで減速され、減速機17fが一方のスプロケット17cを回転駆動する。これにより無端チェーン17dが走行する。こうしてモータ17eを駆動源としてこれを駆動することで、スライド部材17bがY方向に移動し、スライド部材17bに支持された中間タイヤガイド部材16をY方向に移動することができる。中間タイヤガイド部材16の移動範囲は、タイヤガイド部材13よりも広くなっている。
【0026】
次に、載置ユニット10に設けたセンサについて説明する。載置ユニット10は、中間タイヤガイド部材16の位置を検出する近接センサ18を備える。本実施形態では、近接センサ18は、Y方向に離間して2つ設けられており、基部11cに支持されている。近接センサ18は、スライド部材17bに設けた被検知部材173bが近接するとこれを検知するセンサであり、例えば、光センサや磁気センサである。
【0027】
近接センサ18の位置は、載置部材14上に載置されるタイヤの数等に応じて設定され、近接センサ18の位置によって、中間タイヤガイド部材16の移動範囲を設定することができる。したがって、近接センサ18の位置をY方向に調整可能とすることで、載置部材14上に載置されるタイヤの数等を変更することも可能である。
【0028】
載置ユニット10は、また、光センサ19aと反射板19bとを支持するセンサ支持部19を備える。センサ支持部19は、本実施形態の場合、中間タイヤガイド部材16と、タイヤガイド部材12側の支持部11aと、にそれぞれ固定されており、合計2つ設けられている。
【0029】
センサ支持部19は、Z方向に延設されており、その上側に光センサ19aが、その下側に反射板19bが、それぞれ支持されている。光センサ19aは反射板19bに光を投光し、その反射光を受光する。光センサ19aと反射板19bとの間に物体(タイヤ)が存在していると、光が遮断されて光センサ19aにおいて反射光が受光されない。よって、反射光の受光の有無によって、タイヤガイド部材12に当接しているタイヤが存在しているか、及び、中間タイヤガイド部材16に当接しているタイヤが存在しているか、をそれぞれ判定することができる。
【0030】
<押出ユニット20>
図3、図6及び図7を参照して押出ユニット20を説明する。図6は押出ユニット20の斜視図、図7は押出ユニット20の部分透視図である。押出ユニット20は、押出部材21と押出部材21を進退自在(X方向)に移動させる押出機構22とを備える。押出部材21は全体としてY方向に延設された棒状をなしており、本実施形態の場合、Y方向に延設された軸部21aと外筒部21bとを備える。そして、押出部材21は、Z方向において、タイヤガイド部材12、13と載置部材14との間に位置するように配置される。
【0031】
外筒部21bは、軸部21aに遊嵌された筒体である。外筒部21bが、軸部21aに遊嵌されていることで、軸部21aを中心軸として外筒部21bが回転可能である。押出部材21がタイヤを押し出す際、タイヤに外筒部21bが当接しても、タイヤとの摩擦により外筒部21bが空転するため、タイヤと外筒部21bとが擦れることはなく、タイヤに傷がつくことを防止できる。
【0032】
本実施形態では、外筒部21bをY方向に連続した一部材(一本)としたが、Y方向に分割された複数部材からなる外筒部21bを軸部21aに遊嵌する構成としてもよい。この構成によれば、複数のタイヤを同時に押し出す際に、1つの外筒部21bに接するタイヤの数が減るので、接するタイヤによって個々の外筒部21bの空転量を異なるものとすることができ、タイヤと外筒部21bとが擦れてタイヤに傷がつくことを更に防止できる。
【0033】
押出機構22は、押出部材21の両端部にそれぞれ一対に設けられており、Y方向に離間して合計2つ設けられている。押出機構22のケーシング622は、載置ユニット10の本体部11における各支持部11aのY方向外側に取り付けられる。ケーシング622は、X方向に延びる有底無蓋の矩形状の箱体で構成される。このケーシング622は、X方向に延びる平板部622aと、4面体で構成される本体部(残部)622bを含む。平板部622aの内面(以下、取付面という)には、X方向に延設されたガイドレール22bが設けられる。このガイドレール22bにスライド部材22cが係合され、スライド部材22cはガイドレール22bの延長方向に沿ってスライド移動可能である。スライド部材22cは、押出部材21の軸部21aの端部を支持する支持部材22aに連結されており、これにより支持部材22a、ひいては押出部材21は、ガイドレール22bに沿って移動可能となっている。
【0034】
また、平板部622aの取付面には、X方向に離間した2つのプーリ22dが設けられる。2つのプーリ22d間には、無端ベルト22eが巻き回され、一方のプーリ22dに駆動源としてのモータ22fが接続される。無端ベルト22eはその一部がスライド部材22cに連結されている。一方のプーリ22dはモータ22fの出力軸に取り付けられており、モータ22fを駆動することで無端ベルト22eが走行する。こうして、スライド部材22cと連結された支持部材22aを移動させることができる。
【0035】
そして、2つの押出機構22の各モータ22fを後述する制御装置50によって同調制御することで、押出部材21を図6の矢印d1方向(載置ユニット10が搬出位置にある場合のX方向)に平行移動させることができる。
【0036】
押出ユニット20は、また、スライド部材22cの位置を検出する近接センサ23を備える。本実施形態では、近接センサ23は、平板部622aの取付面に、X方向に離間して2つ設けられている。近接センサ23は、スライド部材22cが近接するとこれを検知するセンサであり、例えば、光センサや磁気センサである。近接センサ23の位置は、押出部材21の移動範囲に応じて設定される。
【0037】
本実施形態では、ケーシング622を支持部11aのY方向外側の位置に設けた場合を例に挙げて説明を行ったが、特にこれに限定するものではない。例えば、ケーシング622を支持部11aのY方向内側の位置に設けることで、押出機構22が支持部11aの内側に配置される構成でもよい。この構成の場合、載置部材14の両端部は、支持部11aではなく、ケーシング622の平板部622aにより支持することができる。
【0038】
また、本実施形態では、ガイドレール22b及びプーリ22dを平板部622aに設けた場合を例に挙げて説明を行ったが、特にこれに限定するものではない。例えば、ケーシング622を、平板部622aの無い構成とし、ガイドレール22b及びプーリ22dを、支持部11aのY方向外側の位置に直接設けてもよい。
【0039】
<昇降・回動ユニット30>
図8及び図9を参照して昇降・回動ユニット30を説明する。図8は昇降・回動ユニット30の分解斜視図、図9は回動ユニット32の分解斜視図である。昇降・回動ユニット30は、載置ユニット10をZ方向に昇降する昇降ユニット31と、載置ユニット10を搬入位置と搬出位置とで90度回動する回動ユニット32と、を備える。まず、昇降ユニット31について説明する。
【0040】
<昇降ユニット31>
昇降ユニット31は、柱状の一対の本体部311と、本体部311のX方向側の一面に設けられたガイドレール312と、を備える。ガイドレール312はZ方向に延設され、一対の本体部311はY方向に離間して設けられている。
【0041】
本体部311の上部には、モータ318に接続された減速機314が設けられており、その出力軸にはスプロケット315aが2つ取り付けられている。モータ318は、減速機314を介してスプロケット315aを回転駆動する。
【0042】
本体部311の下部では、2つのスプロケット315aにそれぞれ対応したスプロケット315bが回転自在に支持されており、2組のスプロケット315a及び315b間にそれぞれ無端チェーン316が巻きまわされている。各無端チェーン316の一部は、回動ユニット32の本体部321に連結され、他の一部はバランスウエイト317に連結されている。
【0043】
しかして、モータ318を駆動することで、無端チェーン316が走行し、回動ユニット32及びこれに連結された載置ユニット10を昇降することができる。バランスウエイト317の重さは、回動ユニット32、載置ユニット10及びこれに支持される複数のタイヤの重量に応じて設定される。
【0044】
本体部311の側部には、Z方向に離間して複数のセンサ319が設けられている。センサ319は、回動ユニット32のZ方向の位置(載置ユニット10のZ方向の位置)を検出するセンサであって、例えば、光センサや磁気センサである。
【0045】
<回動ユニット32>
回動ユニット32は、板状の本体部321を備え、本体部321の背面(昇降ユニット31の本体部311側の面)にスライド部材313が取り付けられる。各ガイドレール312には、スライド部材313が2個ずつ係合される。本体部321の中央には開口部が設けられ、その開口部内にベアリング322が取り付けられ、その内筒322aが外筒部322bに対して回転自在に支持されている。内筒322aの正面側には円盤状の回転体323が固定される。載置ユニット10は連結部11bを介してその回転体323に連結される。これにより、載置ユニット10は回動ユニット32に回転自在に支持される。
【0046】
回動ユニット32は、回転体323に回転力を付勢する駆動機構として以下の構成を備える。回転体323の背面(本体部321側の面)周縁部には駆動リング324が固定されている。駆動リング324の周面にはギヤ歯が形成されている。本体部321にはモータ325が取り付けられており、その出力軸には駆動リング324と噛合するスプロケット326が取り付けられている。しかして、モータ325を回転駆動すると、回転体323が回転することになる。
【0047】
回転体323にはL字型のストッパ部材323aが固定されている。本体部321の正面には、ストッパ部材323aと当接する当接部材327が2つ所定の角度の位置にそれぞれ固定されている。回転体323が回転する際、ストッパ部材323aの突出部(回転体323よりも径方向外側に突出している部分)が2つの当接部材327に当たって回転が拘束され、回転体323の回転範囲が規制される。本実施形態の場合、回転体323は90度の範囲で回動する。各当接部材327の近傍には、それぞれ、近接センサ328が設けられている。近接センサ328はスイッチ型の非接触センサであって、ストッパ部材323aが近づくと、ストッパ部材323aを検出しONとなる。近接センサ328の検出結果によって、回転体323の回転位置が分かる。
【0048】
<移動ユニット40>
図10を参照して移動ユニット40を説明する。図10は移動ユニット40の斜視図、図11は走行体42の斜視図である。移動ユニット40は昇降・回動ユニット30をY方向に移動する。移動ユニット40により、載置ユニット10をタイヤコンベヤ2に対向した位置と、ラック4に対向した位置との間で往復移動することができる。
【0049】
移動ユニット40は、Y方向に延設され、互いにX方向に離間した2本のガイドレール41と、ガイドレール41上をスライドする走行体42と、Y方向に延設されたラック43と、を備える。ラック43は一方のガイドレール41に沿って設けられ、ラック43の他方のガイドレール41と対向する面に歯43aが形成される。走行体42は、板状の支持板42aと、支持板42aの下面側に設けられ、各ガイドレール41に係合されるスライダ42bと、を備え、支持板42aの下面側四隅にそれぞれスライダ42bが取り付けられている。
【0050】
支持板42aにはモータ44が搭載されており、その出力軸は支持板42aに設けた開口部(不図示)を通過し、支持板42aの底面側に位置するピニオン45に接続されている。ピニオン45はラック43の歯43aと噛合する。しかして、モータ44を駆動することで、走行体42がガイドレール41に沿って移動する。支持板42a上には昇降・回動ユニット30の昇降ユニット31が設けられる。よって、走行体42の移動により昇降・回動ユニット30及びこれに支持された載置ユニット10が移動することになる。
【0051】
<制御装置50>
図12はタイヤ積込装置1の制御装置50の構成を示すブロック図である。制御装置50はタイヤ積込装置1の全体の制御を司るCPU51と、記憶部52と、入力インターフェース(I/F)53と、出力インターフェース(I/F)54と、通信インターフェース(I/F)55と、を備える。記憶部52は、例えば、RAM、ROM、ハードディスク等の1つ又は複数の組み合わせから構成され、CPU51のワークエリアを提供すると共に各種のデータや制御プログラムを記憶する。CPU51は記憶部52に記憶された制御プログラムを実行する。
【0052】
入力I/F53は、CPU51と上述した各種のセンサとのインターフェースであり、入力I/F53を介してCPU51は各種のセンサの検出結果を取得する。出力インターI/F54は、CPU51と上述した各種のモータとのインターフェースであり、出力I/F54を介してCPU51はこれらを制御する。
【0053】
通信I/F55は、タイヤ積込装置1やタイヤコンベヤ2及びラックコンベヤ3を含むシステム全体を制御するホストコンピュータ60とCPU51とのインターフェースであり、CPU51はホストコンピュータ60からの指令に応じてシステムを制御することになる。
【0054】
<動作例>
次に、制御装置50の制御の下に実行される、タイヤ積込装置1によるラック4へのタイヤの積込動作について説明する。図13及び図14はタイヤ積込装置1の動作説明図である。図13を参照して、S1ではタイヤコンベヤ2からタイヤTがタイヤ積込装置1へ搬入される状態を示している。載置ユニット10はタイヤコンベヤ2によるタイヤの搬送方向に位置しており、かつ、搬入位置にある。
【0055】
この搬入位置では、タイヤガイド部材12及び13が上下方向(Z方向)に配列され、本実施形態の場合、タイヤガイド部材12が上方に、タイヤガイド部材13が下方に位置している(図1参照)。これから説明するように、この状態で、下側のタイヤガイド部材13及び中間タイヤガイド部材16に、複数のタイヤTが水平姿勢で上下方向に積み重ねた状態で支持される。押出部材21はX方向(昇降ユニット31側)に後退した位置にある。
【0056】
タイヤコンベヤ2からは、複数のタイヤが水平姿勢で上下方向に積み重ねられた状態で載置ユニット10に搬入される。載置ユニット10の中間タイヤガイド部材16は、タイヤコンベヤ2の端部においてローラ列間に位置し、かつ、タイヤコンベヤ2の搬送高さより下方の所定位置に位置しており(図1参照)、タイヤコンベヤ2によって、S2に示すように中間タイヤガイド部材16の上方に搬入される。
【0057】
なお、本実施形態では、タイヤコンベヤ2が複数のタイヤTを水平姿勢で上下方向に積み重ねられた状態で搬送する場合を想定しているが、タイヤTが水平姿勢で1つずつ搬送されてきてもよい。
【0058】
複数のタイヤTが中間タイヤガイド部材16の上方に搬送されると、S3に示すように中間タイヤガイド部材16を上昇させ、複数のタイヤTを中間タイヤガイド部材16上に移載させた後、最上段のタイヤTがタイヤガイド部材12に当接する位置(タイヤガイド部材12に設けた光センサ19a(図5参照)により検出される。)まで中間タイヤガイド部材16を上昇させる。上昇する中間タイヤガイド部材16の停止位置の調整は近接センサ18(図13において不図示)の検出結果に基づいて行う。また、最上段のタイヤTがタイヤガイド部材12に当接しているか否かは、タイヤガイド部材12に設けた光センサ19a(図13において不図示)の検出結果に基づき判定する。
【0059】
次に、S4に示すように昇降ユニット31によって載置ユニット10を上昇させ、タイヤガイド部材13がタイヤコンベヤ2の端部においてローラ列間に位置し、かつ、タイヤコンベヤ2の搬送高さより下方の所定位置に位置するようにする。続いて、S5及びS6に示すように、タイヤコンベヤ2によって、別の複数のタイヤを水平姿勢で上下方向に積み重ねられた状態でタイヤガイド部材13の上方に搬入する。
【0060】
次に、図14のS7に示すように、タイヤガイド部材13を上昇させ、タイヤガイド部材13の上方に搬入されたタイヤTをタイヤガイド部材13上に移載させ、その後、最上段のタイヤTが中間タイヤガイド部材16に当接する位置(中間タイヤガイド部材16に設けた光センサ19a(図5参照)により検出される。)までタイヤガイド部材13を上昇させる。タイヤガイド部材13上のタイヤTのうち、最上段のタイヤTが中間タイヤガイド部材16に当接しているか否かは、中間タイヤガイド部材16に設けた光センサ19a(図14において不図示)の検出結果に基づき判定する。
【0061】
この状態では、中間タイヤガイド部材16上の複数のタイヤTについては、その最上段のタイヤTの上側側面がタイヤガイド部材12に当接し、その最下段のタイヤTの下側側面が中間タイヤガイド部材16の上側の側面に当接している。タイヤTはタイヤガイド部材12と中間タイヤガイド部材16とにより保持されている。そして、タイヤガイド部材13上の複数のタイヤTについては、その最上段のタイヤTの上側側面が中間タイヤガイド部材16の下側の側面に当接し、その最下段のタイヤTの下側側面がタイヤガイド部材13の上側の側面に当接している。タイヤTはタイヤガイド部材13と中間タイヤガイド部材16とにより保持されている。
【0062】
次に、載置ユニット10を搬出位置に回動させる。まず、S8に示すように、載置ユニット10とタイヤコンベヤ2との干渉を避けるため、昇降ユニット31によって載置ユニット10を更に上昇させる。続いて、S9に示すように回動ユニット32によって載置ユニット10を搬出位置に回動させる。
【0063】
この搬出位置では、タイヤガイド部材12及び13が水平方向(図面に垂直な方向(Y方向))に配列され、タイヤガイド部材12及び13間に存在している複数のタイヤTが起立姿勢で載置部材14上(または上方)にY方向に並べた状態で支持される。S9で破線と実線とで示すように、載置ユニット10を搬入位置から搬出位置に回動させる過程で、各タイヤTは僅かに落下するようにして載置部材1上に載置される。その際、タイヤガイド部材12及び13並びに中間タイヤガイド部材16は、タイヤが暴れたり、脱落したりすることを防止する。タイヤガイド部材13及び中間タイヤガイド部材16をタイヤガイド部材12から離隔する方向に移動させることでタイヤTの保持が解除されてタイヤTが落下し、タイヤガイド部材13及び中間タイヤガイド部材16の移動を所定の位置で停止させることでタイヤが暴れたり、脱落したりすることを防止することができる。
【0064】
次に、S10に示すように、移動ユニット40によって載置ユニット10がラック4の所定のタイヤ収納部の位置に対向する位置まで、昇降・回動ユニット30を移動させる。続いて、押出ユニット20によって載置部材14上の一斉に押し出してタイヤTがラック4に積み込まれる。ラック4は、上下にタイヤ収納部を有しており、図14の例では下段のタイヤ収納部にタイヤが積み込まれる。
【0065】
まず、S11に示すように、載置ユニット10とラック4の下段のタイヤ収納部との高さ合わせを行うために、昇降ユニット31によって載置ユニット10を降下させる。続いて、押出機構22を同調制御して押出部材21をX方向(ラック4側)に前進させる。載置部材14上のタイヤは押出部材21の前進による押圧により、ラック4へ押し出される。こうして1単位の積込動作が終了する。
【0066】
このように本実施形態では、ラック4へタイヤTを積み込む際、複数のタイヤTを狭持することなく、その後方から押圧部材21で押し出すだけなので(S12)、より低出力でタイヤTの積み込みを行うことができ、しかもタイヤTに傷がつくことを抑制することができる。また、水平姿勢で搬送されてきたタイヤTを起立姿勢に変更できるので(S8、S9)、タイヤTを水平姿勢で搬送する設備にも対応できる。無論、タイヤTを起立姿勢で搬送する設備においても、載置ユニット10を当初から搬出位置に位置させておき、載置ユニット10の回動を行わないようにするだけであり、十分に対応できる。
【0067】
<他の実施形態>
上記実施形態では、載置ユニット10が、タイヤガイド部材12及び13及び中間タイヤガイド部材16、並びに、タイヤガイド部材13と中間タイヤガイド部材16とを移動する機構を備えた構成としたが、これらを備えない構成としてもよい。つまり、載置ユニットを、実質的に載置部材14と、載置部材14及び押出ユニット20を支持する部材とから構成してもよい。
【0068】
この構成の場合、上記実施形態のように、載置ユニットを回動させることでタイヤを水平姿勢から起立姿勢に変化させることはできない。このため、載置ユニットは、上記実施形態における載置ユニット10の搬出位置の形態で構成される一方、別途の装置又は作業者によって、タイヤを起立姿勢で載置ユニットに積み込むことになる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤを起立姿勢で収納するラックにタイヤを積み込むタイヤ積込装置であって、
複数のタイヤを起立姿勢で所定の配列方向に並べた状態で支持する載置ユニットと、
前記載置ユニットに起立姿勢で載置された前記複数のタイヤを前記載置ユニットから前記ラックのタイヤ収納部へ押し出す押出手段と、
を備えたことを特徴とするタイヤ積込装置。
【請求項2】
前記載置ユニットが、
前記配列方向に延設され、起立姿勢で前記複数のタイヤを支持する載置部と、
前記配列方向に互いに離間し、前記載置部上の前記複数のタイヤの前記配列方向の端部位置を規定する第1及び第2のタイヤガイド部材と、
前記載置部と前記第1及び第2のタイヤガイド部材とを支持する本体部と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ積込装置。
【請求項3】
前記載置部が前記配列方向に延設され、前記配列方向と直交する方向に離間した複数の棒状の部材であり、
前記本体部は、前記棒状の部材の両端部をそれぞれ支持することを特徴とする請求項2に記載のタイヤ積込装置。
【請求項4】
前記複数の棒状の部材の、前記配列方向と直交する方向の間隔が調整可能であることを特徴とする請求項3に記載のタイヤ積込装置。
【請求項5】
前記押出手段が、
前記配列方向に延設された棒状の押出部材と、
前記押出部材を前記配列方向と直交する方向に進退自在に移動させる押出機構と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ積込装置。
【請求項6】
前記押出機構が前記押出部材の両端部にそれぞれ一対に設けられ、該一対の押出機構が、それぞれ駆動源を有し、
各々の前記駆動源を同調制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載のタイヤ積込装置。
【請求項7】
前記押出部材が、
前記配列方向に延設された軸部と、
前記軸部に遊嵌された外筒部と、
を備えたことを特徴とする請求項5に記載のタイヤ積込装置。
【請求項8】
前記軸部に複数の前記外筒部が遊嵌されていることを特徴とする請求項7に記載のタイヤ積込装置。
【請求項9】
前記載置ユニットが、
前記第1及び第2のタイヤガイド部材の少なくともいずれか一方を前記配列方向に移動させる移動機構を備えたことを特徴とする請求項2に記載のタイヤ積込装置。
【請求項10】
前記移動機構は、
前記本体部に設けられ、前記配列方向に延設されたガイドレールと、
前記ガイドレール上をスライドするスライド部材と、
前記本体部に設けられ、前記スライド部材を移動させる駆動機構と、
を備えたことを特徴とする請求項9に記載のタイヤ積込装置。
【請求項11】
前記載置ユニットを、
前記第1及び第2のタイヤガイド部材が上下方向に配列され、下方に位置する一方のタイヤガイド部材上に複数のタイヤが水平姿勢で上下方向に積み重ねた状態で支持される第1の位置と、
前記第1及び第2のタイヤガイド部材が水平方向に配列され、前記載置部上に複数のタイヤが起立姿勢で前記配列方向に並べた状態で支持される第2の位置と、の間で回動させる回動手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載のタイヤ積込装置。
【請求項12】
前記回動手段は、
前記載置ユニットに連結され、前記載置ユニットを回転自在に支持する回転体と、
前記回転体に回転力を付勢する駆動手段と、
を備えたことを特徴とする請求項11に記載のタイヤ積込装置。
【請求項13】
前記第1及び第2のタイヤガイド部材の間に配設された中間タイヤガイド部材と、
前記中間タイヤガイド部材を前記配列方向に移動させる移動手段と、
を備えたことを特徴とする請求項11に記載のタイヤ積込装置。
【請求項14】
タイヤを起立姿勢で収納するラックにタイヤを積み込むタイヤ積込装置によるタイヤ積込方法であって、
前記タイヤ積込装置が、
複数のタイヤを起立姿勢で所定の配列方向に並べた状態で支持する載置ユニットと、
前記載置ユニットに起立姿勢で載置された前記複数のタイヤを前記載置ユニットから前記ラックのタイヤ収納部へ押し出す押出手段と、
前記載置ユニットを回動させる回動手段と、
を備え、
前記載置ユニットが、
前記配列方向に延設され、起立姿勢で前記複数のタイヤを支持する載置部と、
前記配列方向に互いに離間して設けられ、前記載置部上に支持された前記複数のタイヤの前記配列方向の端部位置を規定する第1及び第2のタイヤガイド部材と、を備え、
前記タイヤ積込方法は、
前記回動手段によって、前記第1及び第2のタイヤガイド部材のうちの一方を下にして、該一方のタイヤガイド部材上に複数のタイヤが水平姿勢で積載可能な第1の位置に前記載置ユニットを位置させ、前記一方のタイヤガイド部材上に複数のタイヤが水平姿勢で積載される積載工程と、
前記回動手段によって、前記載置ユニットを、前記第1の位置から、前記一方のタイヤガイド部材上の複数のタイヤが起立姿勢で前記載置部上に載置される第2の位置へ回動させる回動工程と、
前記載置部上に起立姿勢で載置された複数のタイヤを、前記押出手段によって前記載置部から前記タイヤの収納部へ押し出す押出工程と、
を備えたことを特徴とするタイヤ積込方法。
【請求項15】
前記載置ユニットが、
前記第1及び第2のタイヤガイド部材の間に配設された中間タイヤガイド部材と、
前記中間タイヤガイド部材を前記配列方向に移動させる移動手段と、を備え、
前記積載工程は、
水平姿勢で積重ねられた複数のタイヤが前記中間ガイド部材上に水平姿勢で積載され、他方の前記タイヤガイド部材側の所定の位置まで前記中間ガイド部材を前記移動手段により移動させる第1積載工程と、
前記中間ガイド部材を前記所定の位置まで移動させた後、前記一方のタイヤガイド部材上に複数のタイヤが水平姿勢で積載される第2積載工程と、を備えたことを特徴とする請求項14に記載のタイヤ積込方法。
【請求項1】
タイヤを起立姿勢で収納するラックにタイヤを積み込むタイヤ積込装置であって、
複数のタイヤを起立姿勢で所定の配列方向に並べた状態で支持する載置ユニットと、
前記載置ユニットに起立姿勢で載置された前記複数のタイヤを前記載置ユニットから前記ラックのタイヤ収納部へ押し出す押出手段と、
を備えたことを特徴とするタイヤ積込装置。
【請求項2】
前記載置ユニットが、
前記配列方向に延設され、起立姿勢で前記複数のタイヤを支持する載置部と、
前記配列方向に互いに離間し、前記載置部上の前記複数のタイヤの前記配列方向の端部位置を規定する第1及び第2のタイヤガイド部材と、
前記載置部と前記第1及び第2のタイヤガイド部材とを支持する本体部と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ積込装置。
【請求項3】
前記載置部が前記配列方向に延設され、前記配列方向と直交する方向に離間した複数の棒状の部材であり、
前記本体部は、前記棒状の部材の両端部をそれぞれ支持することを特徴とする請求項2に記載のタイヤ積込装置。
【請求項4】
前記複数の棒状の部材の、前記配列方向と直交する方向の間隔が調整可能であることを特徴とする請求項3に記載のタイヤ積込装置。
【請求項5】
前記押出手段が、
前記配列方向に延設された棒状の押出部材と、
前記押出部材を前記配列方向と直交する方向に進退自在に移動させる押出機構と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ積込装置。
【請求項6】
前記押出機構が前記押出部材の両端部にそれぞれ一対に設けられ、該一対の押出機構が、それぞれ駆動源を有し、
各々の前記駆動源を同調制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載のタイヤ積込装置。
【請求項7】
前記押出部材が、
前記配列方向に延設された軸部と、
前記軸部に遊嵌された外筒部と、
を備えたことを特徴とする請求項5に記載のタイヤ積込装置。
【請求項8】
前記軸部に複数の前記外筒部が遊嵌されていることを特徴とする請求項7に記載のタイヤ積込装置。
【請求項9】
前記載置ユニットが、
前記第1及び第2のタイヤガイド部材の少なくともいずれか一方を前記配列方向に移動させる移動機構を備えたことを特徴とする請求項2に記載のタイヤ積込装置。
【請求項10】
前記移動機構は、
前記本体部に設けられ、前記配列方向に延設されたガイドレールと、
前記ガイドレール上をスライドするスライド部材と、
前記本体部に設けられ、前記スライド部材を移動させる駆動機構と、
を備えたことを特徴とする請求項9に記載のタイヤ積込装置。
【請求項11】
前記載置ユニットを、
前記第1及び第2のタイヤガイド部材が上下方向に配列され、下方に位置する一方のタイヤガイド部材上に複数のタイヤが水平姿勢で上下方向に積み重ねた状態で支持される第1の位置と、
前記第1及び第2のタイヤガイド部材が水平方向に配列され、前記載置部上に複数のタイヤが起立姿勢で前記配列方向に並べた状態で支持される第2の位置と、の間で回動させる回動手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載のタイヤ積込装置。
【請求項12】
前記回動手段は、
前記載置ユニットに連結され、前記載置ユニットを回転自在に支持する回転体と、
前記回転体に回転力を付勢する駆動手段と、
を備えたことを特徴とする請求項11に記載のタイヤ積込装置。
【請求項13】
前記第1及び第2のタイヤガイド部材の間に配設された中間タイヤガイド部材と、
前記中間タイヤガイド部材を前記配列方向に移動させる移動手段と、
を備えたことを特徴とする請求項11に記載のタイヤ積込装置。
【請求項14】
タイヤを起立姿勢で収納するラックにタイヤを積み込むタイヤ積込装置によるタイヤ積込方法であって、
前記タイヤ積込装置が、
複数のタイヤを起立姿勢で所定の配列方向に並べた状態で支持する載置ユニットと、
前記載置ユニットに起立姿勢で載置された前記複数のタイヤを前記載置ユニットから前記ラックのタイヤ収納部へ押し出す押出手段と、
前記載置ユニットを回動させる回動手段と、
を備え、
前記載置ユニットが、
前記配列方向に延設され、起立姿勢で前記複数のタイヤを支持する載置部と、
前記配列方向に互いに離間して設けられ、前記載置部上に支持された前記複数のタイヤの前記配列方向の端部位置を規定する第1及び第2のタイヤガイド部材と、を備え、
前記タイヤ積込方法は、
前記回動手段によって、前記第1及び第2のタイヤガイド部材のうちの一方を下にして、該一方のタイヤガイド部材上に複数のタイヤが水平姿勢で積載可能な第1の位置に前記載置ユニットを位置させ、前記一方のタイヤガイド部材上に複数のタイヤが水平姿勢で積載される積載工程と、
前記回動手段によって、前記載置ユニットを、前記第1の位置から、前記一方のタイヤガイド部材上の複数のタイヤが起立姿勢で前記載置部上に載置される第2の位置へ回動させる回動工程と、
前記載置部上に起立姿勢で載置された複数のタイヤを、前記押出手段によって前記載置部から前記タイヤの収納部へ押し出す押出工程と、
を備えたことを特徴とするタイヤ積込方法。
【請求項15】
前記載置ユニットが、
前記第1及び第2のタイヤガイド部材の間に配設された中間タイヤガイド部材と、
前記中間タイヤガイド部材を前記配列方向に移動させる移動手段と、を備え、
前記積載工程は、
水平姿勢で積重ねられた複数のタイヤが前記中間ガイド部材上に水平姿勢で積載され、他方の前記タイヤガイド部材側の所定の位置まで前記中間ガイド部材を前記移動手段により移動させる第1積載工程と、
前記中間ガイド部材を前記所定の位置まで移動させた後、前記一方のタイヤガイド部材上に複数のタイヤが水平姿勢で積載される第2積載工程と、を備えたことを特徴とする請求項14に記載のタイヤ積込方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−256041(P2011−256041A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−134432(P2010−134432)
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【出願人】(391032358)平田機工株式会社 (107)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【出願人】(391032358)平田機工株式会社 (107)
【Fターム(参考)】
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