説明

ターボチャージャ

【課題】 流体軸受の機能を阻害せずに流体軸受に対する微細異物の流入を極力抑制することが可能なターボチャージャを提供すること。
【解決手段】 このターボチャージャは、セミフローティングメタル6に内側軸受部にオイルを供給するための供給口61cが形成されると共に、ベアリングハウジング2の内部から供給口61cにかけて、内側軸受部に供給されるオイルを通すためのオイル供給路FLが形成され、更に、上流側から供給されるオイルの進行方向を変えることで、そのオイル内の微細異物を離脱させる除去部RAが形成されると共に、除去部RAにおいて離脱させた微細異物を供給口61cに向かうオイルに再合流させないように捕集する搬送路TA及び貯留領域SAが形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タービン及びコンプレッサを備えるターボチャージャに関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関の性能向上を図るための過給器として、タービン及びコンプレッサを備えるターボチャージャが広く用いられている。ターボチャージャでは、タービンを構成するタービンインペラと、コンプレッサを構成するコンプレッサインペラとが回転軸によって繋がれている。タービン側に内燃機関の排気ガスを送り込み、この送り込んだ排気ガスによってタービンインペラを回転させることで、コンプレッサインペラを回転させている。コンプレッサインペラの回転によって、空気が強制的に内燃機関のシリンダー内に送り込まれ、シリンダー内の気圧を上昇させ、実質的な排気量を増大させている。
【0003】
このようなターボチャージャでは、タービン及びコンプレッサを高速で回転駆動する必要があるため、回転軸も高速で回転する。従って、回転軸を内包するハウジングと回転軸との間の潤滑性を確保することは極めて重要であり、下記特許文献1に記載されているものを一例として、潤滑材であるオイル内の異物を除去する提案が多くなされている。
【0004】
下記特許文献1では、ハウジング内のオイルの導入口付近に迂回路を設け、その迂回路にフィルタを配置している。オイル内の異物はフィルタによって除去され、異物が除去されたオイルが導入口から転がり軸受へと供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010?96120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来の技術では、転がり軸受によって回転軸を保持しているものであるから、迂回路を設けてフィルタを配置した箇所を経由してオイルを供給しても特段の不具合が発生しないものと考えられる。しかしながら、軸受形式をすべり軸受である流体軸受にした場合には、上述した従来の技術をそのまま転用することが好ましいものとはいえない。
【0007】
流体軸受は、回転軸とハウジングとの間にセミフローティングメタルといった軸受部材を配置し、ハウジングと軸受部材との間にオイルを高圧で押し込むことで油膜を形成するとともに、回転軸と軸受部材との間にもオイルを高圧で押し込むことで油膜を形成するものである。このように各部材間に油膜を形成することで、回転軸の高速回転を可能なものとしている。
【0008】
このような流体軸受において従来の技術のようにフィルタを設けると、そのフィルタによって圧力低下が発生し、各部材間に油膜を形成することが困難になるおそれがある。流体軸受に十分な圧力のオイルを供給しようとすれば、オイルの供給圧を上げるか、フィルタの目を粗くする必要がある。オイルの供給圧を上げるために特別な装置を設けることは避けたいので、オイル供給圧の上昇幅には限界がある。一方で、フィルタの目を粗くすれば、異物が流体軸受側に流入するおそれが高まる。このように流体軸受を採用したターボチャージャ内部においてオイルから異物を除去しようとする場合に、フィルタ方式は必ずしも効果的であるとはいえない。また、フィルタ方式を採用すれば、フィルタをオイルの供給路に配置する必要性から、フィルタの交換や清掃といったメンテナンスが必要となる。
【0009】
このように流体軸受においてオイル供給路にフィルタを設けることは好ましくない一方で、オイルから異物を除去する必要性は転がり軸受の場合よりも高いものである。流体軸受は各部材間に形成された油膜によってその機能を発揮するものであるから、各部材間の隙間は微小なものであり、微細な異物が混入しても不具合が発生するおそれがある。具体的には、微細な異物が各部材間を動くことで各部材の対向する面を傷つけたり、微細な異物が各部材間に留まることで各部材間におけるオイルの流れを阻害するおそれがある。このような事象が発生すると、オイル不足による焼着や、回転軸のロックに繋がり、ターボチャージャの過給圧の低下や異音の発生に繋がるおそれがある。
【0010】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、タービンとコンプレッサとを繋ぐ回転軸を流体軸受で支持すると共に、その流体軸受の機能を阻害せずに流体軸受に対する微細異物の流入を極力抑制することが可能なターボチャージャを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために本発明に係るターボチャージャは、タービン及びコンプレッサを備えるターボチャージャであって、タービンを構成するタービンインペラとコンプレッサを構成するコンプレッサインペラとを連結する回転軸と、少なくとも回転軸を収容するハウジングと、回転軸とハウジングとの間において流体軸受を形成するセミフローティングメタルと、を備え、セミフローティングメタルには、回転軸との間に形成される内側軸受部にオイルを供給するための供給口が形成されると共に、ハウジングの内部から供給口にかけて、内側軸受部に供給されるオイルを通すためのオイル供給路が形成されている。更に本発明では、上流側から供給されるオイルの進行方向を変えることでそのオイル内の微細異物を離脱させる除去部がオイル供給路に形成されると共に、除去部において離脱させた微細異物を供給口に向かうオイルに再合流させないように捕集する捕集部が形成されている。
【0012】
本発明では、オイル供給路に、オイルの進行方向を変えることでオイル内の微細異物を離脱させる除去部を設けているので、フィルタをオイル供給路に設けずにオイル内の微細異物を取り出すことができる。このようにフィルタを用いずに、オイルの進行方向を変えるのみで微細異物を離脱させているので、流体軸受に供給するオイルの供給圧を必要以上に低下させることがなく、流体軸受の機能を阻害しない。また、オイルから離脱させた微細異物は、内側軸受部にオイルを供給するための供給口に向かうオイルに再合流しないように捕集部で捕集するので、微細異物がオイルに再合流して内側軸受部に向かうことを抑制できる。
【0013】
また本発明に係るターボチャージャでは、捕集部は、除去部において離脱させた微細異物を供給口に向かうオイルに再合流させないように溜める貯留領域と、除去部において離脱させた微細異物を除去部から貯留領域へと移動させる搬送路とを有し、搬送路は、除去部から供給口に向かってオイルが流れる主流路とは異なる位置において除去部に繋がっていることも好ましい。
【0014】
この好ましい態様では、微細異物を供給口に向かうオイルに再合流させないように溜める貯留領域と、除去部から貯留領域へと微細異物を移動させる搬送路とを形成しているので、除去部と貯留領域とを確実に引き離すことができ、取り除いた微細異物を確実に溜めておくことができる。また、搬送路は除去部から供給口に向かってオイルが流れる主流路とは異なる位置において除去部に繋がっているので、除去部において主流路に流れるオイルから離脱させた微細異物を主流路側に戻すことなく搬送路を経由して貯留領域へと誘導することができる。
【0015】
また本発明に係るターボチャージャでは、ハウジングとセミフローティングメタルとの間にオイルを一時的に貯留するオイル溜り空間が形成されると共に、オイル溜り空間に貯留領域及び搬送路が形成されていることも好ましい。
【0016】
この好ましい態様では、オイル溜り空間に搬送路及び貯留領域を形成することで、ターボチャージャの小型化を図ることができると共に、供給口のより近くに搬送路及び貯留領域を形成することができる。結果として、除去部も供給口のより近くに配置することができ、供給口のより近くでオイルから微細異物を離脱させることができる。供給口のより近くでオイルから微細異物を離脱させることで、除去部から供給口の間で生じる微細異物の流入可能性を極力低減することができる。
【0017】
また本発明に係るターボチャージャでは、除去部及び供給口よりも下方に、貯留領域が形成されていることも好ましい。
【0018】
この好ましい態様では、除去部よりも下方に貯留領域を配置することで、除去部で離脱させた微細異物が自重で落下して確実に貯留領域に集まるように構成することができる。また、オイル溜り空間に貯留領域を形成しても、供給口より下方に配置しているので、貯留領域に溜まった微細異物が供給口へと向かうことをより確実に抑制することができる。
【0019】
また本発明に係るターボチャージャでは、除去部と供給口との間に、微細異物を搬送路に誘導するための誘導壁面が形成されていることも好ましい。
【0020】
この好ましい態様では、微細異物を搬送路に誘導するための誘導壁面が形成されているので、微細異物を搬送に方向付けることが可能となり、微細異物の自重落下をより確実に促進することができる。
【0021】
また本発明に係るターボチャージャでは、除去部は、上流側から供給されるオイルの流れに正対する離脱壁面を有することも好ましい。
【0022】
この好ましい態様では、除去部が離脱壁面を有し、その離脱壁面が上流側から供給されるオイルの流れに正対するように配置されているので、上流側から供給されるオイルの流れ全体を確実に変えることができる。
【0023】
また本発明に係るターボチャージャでは、離脱壁面は、セミフローティングメタルの外周面に形成されていることも好ましい。
【0024】
この好ましい態様では、離脱壁面がセミフローティングメタルの外周面に形成されているので、別途独立した壁面を設けることに比較してターボチャージャの小型化を図ることができると共に、供給口のより近くでオイルから微細異物を離脱させることができる。
【0025】
また本発明に係るターボチャージャでは、ハウジングとセミフローティングメタルとの間にオイルを一時的に貯留するオイル溜り空間が形成されると共に、ハウジングには、オイル溜り空間にオイルを供給するための上流側供給口が形成されており、上流側供給口と供給口とがずれた位置に配置されることで離脱壁面が形成されていることも好ましい。
【0026】
この好ましい態様では、上流側供給口と供給口とがずれた位置に配置されることで離脱壁面が形成されているので、セミフローティングメタルの外周面に簡便且つ確実に離脱壁面を形成することができる。
【0027】
上述した本発明の好ましい態様は、技術的に矛盾しない限り相互に組み合わせることが可能なものであり、相互に組み合わせた場合にそれぞれの特有の作用効果を奏することができるものである。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、タービン及びコンプレッサを備えるターボチャージャであって、タービンとコンプレッサとを繋ぐ回転軸を流体軸受で支持すると共に、その流体軸受の機能を阻害せずに流体軸受に対する微細異物の流入を極力抑制することが可能なターボチャージャを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施形態であるターボチャージャの概略断面図である。
【図2】図1の軸受部分を拡大した拡大断面図である。
【図3】図2に示す本実施形態の第一変形例を示す拡大断面図である。
【図4】図2に示す本実施形態の第二変形例を示す拡大断面図である。
【図5】図4のA−A断面を示す縦断面図である。
【図6】図2に示す本実施形態の第三変形例を示す拡大断面図である。
【図7】図2に示す本実施形態の第四変形例を示す拡大断面図である。
【図8】図4のB−B断面を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0031】
本発明の実施形態であるターボチャージャについて、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態であるターボチャージャTCの概略断面図である。図1に示すように、本実施形態のターボチャージャTCは、ベアリングハウジング2と、タービンインペラ31を含むタービン3と、コンプレッサインペラ41を含むコンプレッサ4と、回転軸5と、セミフローティングメタル6と、を備えている。
【0032】
タービンインペラ31は、タービン3を構成する主要部材であって、タービンハウジング32に収容されている。コンプレッサインペラ41は、コンプレッサ4を構成する主要部材であって、コンプレッサハウジング42に収容されている。タービンインペラ31とコンプレッサインペラ41とは、回転軸5で連結されている。回転軸5は、ベアリングハウジング2との間に介在するセミフローティングメタル6によって、回転自在に保持されている。
【0033】
タービンハウジング32は、図1には明示しないタービン側スクロール室を備えている。このタービン側スクロール室は、タービンインペラ31を収容する室である。このタービン側スクロール室には、その内部に内燃機関の排気ガスを供給するための流入口と、供給された排気ガスを排出する排出口とが形成されている。流入口から供給された排気ガスによって、タービンインペラ31が回転し、回転軸5が回転駆動される。
【0034】
コンプレッサハウジング42は、図1に明示しないコンプレッサ側スクロール室を備えている。このコンプレッサ側スクロール室は、コンプレッサインペラ41を収容する室である。このコンプレッサ側スクロール室には、その内部に空気を供給する流入口と、供給された空気を内燃機関に供給するための排出口とが形成されている。コンプレッサインペラ41は、回転軸5が回転駆動されることに応じて回転する。コンプレッサインペラ41が回転することで、流入口から空気が吸引され、コンプレッサ側スクロール室内で圧縮される。圧縮された空気は、排出口から内燃機関に供給される。
【0035】
ベアリングハウジング2は、回転軸5を回転自在に保持するセミフローティングメタル6を収容している。セミフローティングメタル6は、略円筒状の部材である。セミフローティングメタル6は、スラストピン7によって、ベアリングハウジング2に対して固定されている。セミフローティングメタル6はベアリングハウジング2に対して、セミフローティングメタル6の径方向には移動可能である一方で、その軸方向及び回転方向には移動若しくは回動しないように固定されている。
【0036】
セミフローティングメタル6は、内外周面共に段付き形状の部材として構成されている。セミフローティングメタル6の内周面は、一端に形成された内側小径部62aと、他端に形成された内側小径部63aと、内側小径部62aと内側小径部63aとの間の中央部に形成された内側大径部61aとによって構成されている。内側小径部62aの内径と内側小径部63aの内径とは、略同一になるように形成されている。内側大径部61aは、内側小径部62a及び内側小径部63aの内径よりも大きな内径となるように形成されている。
【0037】
セミフローティングメタル6の外周面は、一端に形成された外側大径部62bと、他端に形成された外側大径部63bと、外側大径部62bと外側大径部63bとの間の中央部に形成された外側小径部61bとによって構成されている。外側大径部62bの外径と外側大径部63bの外径とは、略同一になるように形成されている。外側小径部61bは、外側大径部62b及び外側大径部63bの外径よりも小さな外径となるように形成されている。
【0038】
セミフローティングメタル6の内周面側には、回転軸5が挿入されている。セミフローティングメタル6の内周面側に挿入されている回転軸5の一部分には、小径部51と、小径部51を挟んで設けられている大径部52,53と、が形成されている。大径部52,53は、小径部51よりもその外径が大きくなるように形成されている。大径部52は、内側小径部62aに対向する位置に、大径部53は、内側小径部63aに対向する位置に、それぞれ配置されている。大径部52と内側小径部62aとの間の隙間は極めて微小であり、その微小な隙間にオイルが高圧で押し込まれることで油膜を形成している。同様に、大径部53と内側小径部63aとの間の隙間は極めて微小であり、その微小な隙間にオイルが高圧で押し込まれることで油膜を形成している。
【0039】
回転軸5の大径部52とタービンインペラ31との間には、拡径部5Aが設けられている。拡径部5Aは、回転軸5と一体的且つ大径部52に密着するように形成されている。大径部52と内側小径部62aとの間の隙間に押し込まれて油膜を形成したオイルは、拡径部5Aとセミフローティングメタル6との間や、拡径部5Aとベアリングハウジング2との間を通って、図に明示しないオイルパンに還流される。
【0040】
回転軸5の大径部53とコンプレッサインペラ41との間には、スラスト受部材5Bが設けられている。スラスト受部材5Bは、大径部53に密着するように回転軸5に嵌め込まれている。大径部53と内側小径部63aとの間の隙間に押し込まれて油膜を形成したオイルは、スラスト受部材5Bとセミフローティングメタル6との間や、スラスト受部材5Bとベアリングハウジング2との間を通って、図に明示しないオイルパンに還流される。
【0041】
上述したように、回転軸5の大径部52と大径部53との間には小径部51が設けられ、セミフローティングメタル6の内側小径部62aと内側小径部63aとの間には内側大径部61aが設けられている。従って、回転軸5の小径部51とセミフローティングメタル6の内側大径部61aとが対向する位置に配置され、内側オイル溜り空間8aが形成される。
【0042】
内側オイル溜り空間8aにオイルを供給するため、セミフローティングメタル6には供給口61cが形成されている。供給口61cは、セミフローティングメタル6の内側大径部61aから外側小径部61bにかけて貫通するように形成されている。本実施形態では、供給口61cは、回転軸5を挟んでスラストピン7とは反対側に位置するように、換言すれば図1において回転軸5よりも上方に位置するように形成されている。
【0043】
セミフローティングメタル6が収容されるベアリングハウジング2の一部分には、ハウジング内壁21,22,23が形成されている。ハウジング内壁22とハウジング内壁23とは、ハウジング内壁21を挟んで形成されている。
【0044】
ハウジング内壁22は、円形断面を形成し、その一部はセミフローティングメタル6の外側大径部62bに対向し、残部はセミフローティングメタル6の外側小径部61bに対向するように設けられている。ハウジング内壁22と外側大径部62bとの間の隙間は極めて微小であり、その微小な隙間にオイルが高圧で押し込まれることで油膜を形成している。
【0045】
ハウジング内壁23は、ハウジング内壁22と同じ径の円形断面を形成し、その一部はセミフローティングメタル6の外側大径部63bに対向し、残部はセミフローティングメタル6の外側小径部61bに対向するように設けられている。ハウジング内壁23と外側大径部63bとの間の隙間は極めて微小であり、その微小な隙間にオイルが高圧で押し込まれることで油膜を形成している。
【0046】
ハウジング内壁21は、ハウジング内壁22,23よりも大きな径の円形断面を形成し、セミフローティングメタル6の外側小径部61bに対向する位置に設けられている。従って、ハウジング内壁21と外側小径部61bとの間に外側オイル溜り空間8bが形成される。
【0047】
ベアリングハウジング2には、外側オイル溜り空間8bにオイルを供給するためのハウジング側供給口26(上流側供給口)が形成されている。ベアリングハウジング2には、ハウジング側供給口26に連通するように給油路25が形成されている。給油路25には、高圧を付与されたオイルが供給され、ハウジング側供給口26を通って外側オイル溜り空間8bにオイルが供給される。
【0048】
ハウジング側供給口26は、セミフローティングメタル6の外側小径部61bに正対する位置に形成されている。セミフローティングメタル6に形成されている供給口61cとハウジング側供給口26とは正対しないように、ずれた位置に形成されている。従って、外側オイル溜り空間8bに供給されたオイルは、セミフローティングメタル6の外側小径部61bに当たってその進行方向が変えられ、供給口61cに向かう。このようにオイルが流れることで、給油路25から内側オイル溜り空間8aにかけて、オイル供給路FLが構成されている。本実施形態では、このオイル供給路FLにおけるオイルの方向転換を利用して、オイルに含まれる微細異物がセミフローティングメタル6の内部に入らないように工夫している。
【0049】
続いて、図2を参照しながら、この微細異物除去のしくみについて詳述する。図2は、図1の軸受部分を拡大した拡大断面図である。図2に示すように、給油路25から供給されたオイルは、ハウジング側供給口26を通って外側オイル溜り空間8bに供給される。ハウジング側供給口26は、セミフローティングメタル6の外側小径部61bに正対しているので、ハウジング側供給口26から外側オイル溜り空間8bに供給されたオイルは外側小径部61bに当たって進行方向が転換される。外側オイル溜り空間8bにはオイルが満たされた状態なので、速い流れが形成されているわけではないものの、オイルの主たる流れである主流はオイル供給路FLに沿って供給口61cに向かう。
【0050】
一方、オイルに含まれている微細異物CTは、オイルの流れに乗って給油路25からハウジング側供給口26を経由して外側オイル溜り空間8bに搬送される。上述したように、外側オイル溜り空間8bに供給されたオイルは、オイル供給路FLに沿って進行方向が略直角に変えられる。オイルに含まれている微細異物CTは、オイルよりも比重が高く、オイルの進行方向の転換に従うことなく外側小径部61bの外周面に沿って慣性で落下し、図2中の下方(ハウジング側供給口26からスラストピン7に向かう方向)に向かう。下方に向かった微細異物CTは、下方の外側オイル溜り空間8bに貯留される。
【0051】
上述したような構成とすることで、ハウジング側供給口26の出口付近と、ハウジング側供給口26と正対する外側小径部61bの一部と、それらの間における外側オイル溜り空間8bの一部と、はオイルから微細異物CTを離脱させるための除去部RAとして機能する。また、下方の外側オイル溜り空間8bは、オイルから離脱させた微細異物CTを、供給口61cに向かうオイルに再合流させないように溜める貯留領域SAとして機能する。また、除去部RAと貯留領域SAとを繋ぐ外側オイル溜り空間8bの一部は、除去部RAにおいて離脱させた微細異物CTを除去部RAから貯留領域SAへと移動させる搬送路TAとして機能する。従って、貯留領域SA及び搬送路TAは、除去部RAにおいてオイルから離脱させた微細異物CTを、供給口61cに向かうオイルに再合流させないように捕集する捕集部として機能する。
【0052】
このように本実施形態では、オイル供給路FLに、オイルの進行方向を変えることでオイル内の微細異物CTを離脱させる除去部RAを設けているので、フィルタをオイル供給路FLに設けずにオイル内の微細異物CTを取り出すことができる。このようにフィルタを用いずに、オイルの進行方向を変えるのみで微細異物CTを離脱させているので、流体軸受に供給するオイルの供給圧を必要以上に低下させることがなく、流体軸受の機能を阻害しない。また、オイルから離脱させた微細異物CTは、大径部52,53と内側小径部62a,63aとの間(内側軸受部)にオイルを供給するための供給口61cに向かうオイルに再合流しないように捕集部である搬送路TA及び貯留領域SAで捕集するので、微細異物CTがオイルに再合流して内側軸受部に向かうことを抑制できる。
【0053】
上述したように本実施形態では、捕集部として、除去部RAにおいて離脱させた微細異物CTを供給口61cに向かうオイルに再合流させないように溜める貯留領域SAと、除去部RAにおいて離脱させた微細異物CTを除去部RAから貯留領域SAへと移動させる搬送路TAとを形成している。図2に示すように、搬送路TAは、除去部RAから供給口61cに向かってオイルが流れる主流路(オイル供給路として図2に示した矢印に沿った流路)とは異なる位置において除去部RAに繋がっている。具体的には、図2に示す例では、主流路は除去部RAに対して図中左側から延出し、搬送路TAは除去部RAに対して図中下側から延出している。
【0054】
このように、微細異物CTを供給口61cに向かうオイルに再合流させないように溜める貯留領域SAと、除去部RAから貯留領域SAへと微細異物CTを移動させる搬送路TAとを形成しているので、除去部RAと貯留領域SAとを確実に引き離すことができ、取り除いた微細異物CTを確実に溜めておくことができる。また、搬送路TAは除去部RAから供給口61cに向かってオイルが流れる主流路とは異なる位置において除去部RAに繋がっているので、除去部RAにおいて主流路に流れるオイルから離脱させた微細異物CTを主流路側に戻すことなく搬送路TAを経由して貯留領域SAへと誘導することができる。
【0055】
また本実施形態では、ベアリングハウジング2とセミフローティングメタル6との間にオイルを一時的に貯留する外側オイル溜り空間8bが形成されると共に、外側オイル溜り空間8bに貯留領域SA及び搬送路TAが形成されている。
【0056】
このように、外側オイル溜り空間8bに搬送路TA及び貯留領域SAを形成することで、ターボチャージャTCの小型化を図ることができると共に、供給口61cのより近くに搬送路TA及び貯留領域SAを形成することができる。結果として、除去部RAも供給口61cのより近くに配置することができ、供給口61cのより近くでオイルから微細異物CTを離脱させることができる。供給口61cのより近くでオイルから微細異物CTを離脱させることで、除去部RAから供給口61cの間で生じる微細異物CTの流入可能性を極力低減することができる。
【0057】
また本実施形態では、除去部RA及び供給口61cよりも下方に、貯留領域SAが形成されている。このように、除去部RAよりも下方に貯留領域SAを配置することで、除去部RAで離脱させた微細異物CTが外側小径部61bの外周面に沿って自重で落下して確実に貯留領域SAに集まるように構成することができる。また、外側オイル溜り空間8bに貯留領域SAを形成しても、供給口61cより下方に配置しているので、貯留領域SAに溜まった微細異物CTが供給口61cへと向かうことをより確実に抑制することができる。
【0058】
また本実施形態では、除去部RAは、上流側から供給されるオイルの流れに正対する離脱壁面を有する。上述した本実施形態では、除去部RAにおいて、ハウジング側供給口26に正対するセミフローティングメタル6の外周面の一部である外側小径部61bの一部が離脱壁面に相当する。
【0059】
このように、除去部RAが離脱壁面を有し、その離脱壁面が上流側から供給されるオイルの流れに正対するように配置されているので、上流側から供給されるオイルの流れ全体を確実に変えることができる。
【0060】
また、離脱壁面がセミフローティングメタル6の外周面に形成されているので、別途独立した壁面を設けることに比較してターボチャージャTCの小型化を図ることができると共に、供給口61cのより近くでオイルから微細異物CTを離脱させることができる。
【0061】
また本実施形態では、ハウジング側供給口26と供給口61cとがずれた位置に配置されることで離脱壁面が形成されている。このように、ハウジング側供給口26と供給口61cとがずれた位置に配置されることで離脱壁面が形成されているので、セミフローティングメタル6の外周面に簡便且つ確実に離脱壁面を形成することができる。
【0062】
続いて、本実施形態の第一変形例について、図3を参照しながら説明する。図3は、図2に示す本実施形態の第一変形例を示す拡大断面図である。図3に示す変形例では、セミフローティングメタル6に誘導突起61d及び誘導凹部61eを設けたセミフローティングメタル6Lを用いている。
【0063】
誘導突起61dは、除去部RAに形成されている。より具体的には、誘導突起61dは、供給口61cの近傍且つハウジング側供給口26側に設けられている。誘導突起61dのハウジング側供給口26に向かう面は、誘導壁面61daとなっている。微細異物CTが供給口61c側に流れようとしても、この誘導壁面61daによって遮られて搬送路TAに向かうように方向付けられる。
【0064】
誘導凹部61eは、除去部RAに形成されている。より具体的には、誘導凹部61eは、供給口61cの近傍且つハウジング側供給口26側であって、誘導突起61dのハウジング側供給口26側に隣接して設けられている。誘導凹部61eのハウジング側供給口26に向かう面は、誘導壁面61eaとなっている。微細異物CTが供給口61c側に流れようとしても、この誘導壁面61eaによって遮られて搬送路TAに向かうように方向付けられる。
【0065】
本例では、誘導突起61d及び誘導凹部61eの双方を設けたが、誘導突起61d及び誘導凹部61eのいずれか一方を設けることも好ましい態様である。
【0066】
続いて、本実施形態の第二変形例について、図4及び図5を参照しながら説明する。図4は、図2に示す本実施形態の第二変形例を示す拡大断面図である。図5は、図4のA−A断面を示す断面図である。図4及び図5に示す変形例では、セミフローティングメタル6の供給口61cの位置を変更したセミフローティングメタル6Mを用いている。
【0067】
セミフローティングメタル6Mの供給口61caは、回転軸5を挟んで、ハウジング側供給口26とは反対側に設けられている。図5に示すように、ハウジング側供給口26から外側オイル溜り空間8bに入り込んだ微細異物CTは、セミフローティングメタル6Mの外側に沿って滑落し、外側オイル溜り空間8bの底に滞留する。セミフローティングメタル6Mの供給口61caは、セミフローティングメタル6Mの下方に形成されているので、この部分においてオイル供給路FLは上方に向かって内側オイル溜り空間8aに入り込む。オイル供給路FLは、微細異物CTが滞留している貯留領域SAの比較的近傍を通るように構成されるが、貯留領域SAよりも上方を通るので、微細異物CTを巻き込まないように構成されている。更に、オイル供給路FLは、貯留領域SAの比較的近傍を通過した後、上方に向かって内側オイル溜り空間8aに入り込むようにその進行方向が工夫されているので、微細異物CTの巻き込みをより効果的に低減することができる。
【0068】
続いて、本実施形態の第三変形例について、図6を参照しながら説明する。図6は、図2に示す本実施形態の第三変形例を示す拡大断面図である。図6に示す変形例では、セミフローティングメタル6の供給口61cの位置を変更したセミフローティングメタル6Nを用いると共に、ベアリングハウジング2に離脱壁部材28を設けたベアリングハウジング2Nを用いている。
【0069】
セミフローティングメタル6Nの供給口61cbは、ハウジング側供給口26の正面に位置するように設けられている。ベアリングハウジング2Nには、離脱壁部材28が設けられている。離脱壁部材28は、L字状の部材であってハウジング内壁21に設けられている。離脱壁部材28は、ハウジング側供給口26と供給口61cbとの間に介在するように設けられている。従って、離脱壁部材28の離脱壁面28aが、ハウジング側供給口26に正対するように設けられている。
【0070】
ハウジング側供給口26から外側オイル溜り空間8bに入ったオイルは、離脱壁部材28の離脱壁面28aに当たって蛇行し、セミフローティングメタル6Nの外周面である外側小径部61bに当たって供給口61cbに向かう。この蛇行の過程において、オイルの流れから微細異物CTが離脱する。従って、除去部RAは、離脱壁面28aを含んで形成される。除去部RAにおいてオイルの流れから離脱した微細異物CTは、搬送路TAを通って貯留領域SAに溜められる。
【0071】
続いて、本実施形態の第四変形例について、図7及び図8を参照しながら説明する。図7は、図2に示す本実施形態の第四変形例を示す拡大断面図である。図8は、図7のB−B断面を示す断面図である。図7及び図8に示す変形例では、ベアリングハウジング2の内部流路を変更したベアリングハウジング2Pを用いている。
【0072】
ベアリングハウジング2Pのハウジング側供給口26aは、セミフローティングメタル6の供給口61cに正対するように設けられている。ベアリングハウジング2Pの給油路25とハウジング側供給口26aとの間には、離脱室26rが形成されている。図7に示す方向からみると、給油路25の端部25aは、離脱室26rの中央近傍に繋がっている。一方、ハウジング側供給口26aは、離脱室26rの一端部に繋がっている。従って、離脱室26rに供給されたオイルは、離脱室26rの底面に当たってその進行方向が変えられ、ハウジング側供給口26aに向かい、そのまま供給口61cに向かう。このようにオイルが流れることで、給油路25から内側オイル溜り空間8aにかけて、オイル供給路FLが構成されている。
【0073】
より具体的には、給油路25から供給されたオイルは、端部25aを通って離脱室26rに供給される。給油路25の端部25aは、離脱室26rの底面に正対しているので、供給されたオイルは離脱室26rの底面に当たって進行方向が転換される。離脱室26rにはオイルが満たされた状態なので、速い流れが形成されているわけではないものの、オイルの主たる流れである主流はオイル供給路FLに沿ってハウジング側供給口26a及び供給口61cに向かう。
【0074】
一方、オイルに含まれている微細異物CTは、オイルの流れに乗って給油路25から離脱室26rに搬送される。上述したように、離脱室26rに供給されたオイルは、オイル供給路FLに沿って進行方向が略直角に変えられる。本例の場合、離脱室26rの、ハウジング側供給口26aが形成されている一端部とは反対側の他端部は、ハウジング側供給口26aを介さずに外側オイル溜り空間8bに繋がるように構成されている(図8参照)。オイルに含まれている微細異物CTは、オイルよりも比重が高く、オイルの進行方向の転換に従うことなく離脱室26rの底面に沿って慣性で落下し、外側オイル溜り空間8bに向かう。その後、下方に向かった微細異物CTは、下方の外側オイル溜り空間8bに貯留される。
【0075】
この変形例の場合、離脱室26rの上方部分が除去部RAとして機能している。上述したように離脱室26rの上方部分においてオイルの流れから離脱した微細異物CTは、離脱室26rを伝って外側オイル溜り空間8bに至るので、離脱室26rの下方部分と外側オイル溜り空間8bの一部とが、搬送路TAとして機能している。
【0076】
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0077】
TC:ターボチャージャ
2:ベアリングハウジング
21:ハウジング内壁
22:ハウジング内壁
23:ハウジング内壁
25:給油路
26:ハウジング側供給口
3:タービン
31:タービンインペラ
32:タービンハウジング
4:コンプレッサ
41:コンプレッサインペラ
42:コンプレッサハウジング
5:回転軸
5A:拡径部
5B:スラスト受部材
51:小径部
52:大径部
53:大径部
6:セミフローティングメタル
61a:内側大径部
61b:外側小径部
61c:供給口
62a:内側小径部
62b:外側大径部
63a:内側小径部
63b:外側大径部
7:スラストピン
8a:内側オイル溜り空間
8b:外側オイル溜り空間
FL:オイル供給路
CT:微細異物
RA:除去部
SA:貯留領域(捕集部)
TA:搬送路(捕集部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タービン及びコンプレッサを備えるターボチャージャであって、
前記タービンを構成するタービンインペラと前記コンプレッサを構成するコンプレッサインペラとを連結する回転軸と、
少なくとも前記回転軸を収容するハウジングと、
前記回転軸と前記ハウジングとの間において流体軸受を形成するセミフローティングメタルと、を備え、
前記セミフローティングメタルには、前記回転軸との間に形成される内側軸受部にオイルを供給するための供給口が形成されると共に、
前記ハウジングの内部から前記供給口にかけて、前記内側軸受部に供給されるオイルを通すためのオイル供給路が形成されており、
上流側から供給されるオイルの進行方向を変えることで、そのオイル内の微細異物を離脱させる除去部が、前記オイル供給路に形成されると共に、
前記除去部において離脱させた微細異物を前記供給口に向かうオイルに再合流させないように捕集する捕集部が形成されたことを特徴とするターボチャージャ。
【請求項2】
前記捕集部は、前記除去部において離脱させた微細異物を前記供給口に向かうオイルに再合流させないように溜める貯留領域と、前記除去部において離脱させた微細異物を前記除去部から前記貯留領域へと移動させる搬送路とを有し、
前記搬送路は、前記除去部から前記供給口に向かってオイルが流れる主流路とは異なる位置において前記除去部に繋がっていることを特徴とする請求項1に記載のターボチャージャ。
【請求項3】
前記ハウジングと前記セミフローティングメタルとの間にオイルを一時的に貯留するオイル溜り空間が形成されると共に、
前記オイル溜り空間に、前記貯留領域及び前記搬送路が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のターボチャージャ。
【請求項4】
前記除去部及び前記供給口よりも下方に、前記貯留領域が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のターボチャージャ。
【請求項5】
前記除去部と前記供給口との間に、微細異物を前記搬送路に誘導するための誘導壁面が形成されていることを特徴とする請求項4に記載のターボチャージャ。
【請求項6】
前記除去部は、上流側から供給されるオイルの流れに正対する離脱壁面を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のターボチャージャ。
【請求項7】
前記離脱壁面は、前記セミフローティングメタルの外周面に形成されていることを特徴とする請求項6に記載のターボチャージャ。
【請求項8】
前記ハウジングと前記セミフローティングメタルとの間にオイルを一時的に貯留するオイル溜り空間が形成されると共に、
前記ハウジングには、前記オイル溜り空間にオイルを供給するための上流側供給口が形成されており、
前記上流側供給口と前記供給口とがずれた位置に配置されることで前記離脱壁面が形成されていることを特徴とする請求項7に記載のターボチャージャ。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−19323(P2013−19323A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−153466(P2011−153466)
【出願日】平成23年7月12日(2011.7.12)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】