説明

ダイリップ調整装置

【課題】ヒートボルトの軸間ピッチを小さくし、ダイリップ部のリップ間隙の長手方向に亘ってリップ間隙を高精度に調整する。
【解決手段】シート2を押し出すTダイ3に設けられたダイリップ部3cの線状のリップ間隙の長手方向に沿って配列され、熱膨張によってリップ間隙を調整するための複数のヒートボルト6を備える。ヒートボルト6に配され、ヒートボルト6を加熱する棒状のヒータ7を備える。ヒートボルト6の外周面には、ヒータ7が装着される装着凹部6aが、ヒートボルト6の軸方向に沿って形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、押出し成形機においてダイリップ部を調整するためのヒートボルトを加熱するヒータを備えるダイリップ調整装置に関する。
【背景技術】
【0002】
押出し成形機が備えるTダイのダイリップ部に設けられ、ダイリップ部のリップ間隙を調整するためのダイリップ調整装置が知られている。特許文献1には、本発明に関連するダイリップ調整装置が開示されている。本発明に関連するダイリップ調整装置は、ダイリップ部のリップ間隙を調整するための複数のヒートボルトと、ヒートボルトの外周部に配されたヒータと、を備えている。
【0003】
図9に、特許文献1に記載のダイリップ調整装置の断面図を示す。特許文献1に記載のダイリップ調整装置101は、図9に示すように、ダイリップ部の直線状のリップ間隙の長手方向に沿って配列された複数のヒートボルト106を用いることで、リップ間隙をその長手方向にわたって調整している。ダイリップ調整装置101は、ヒートボルト106の外周部に配された円筒状のヒータ107を備えており、ヒータ107によってヒートボルト106を加熱することで、ヒートボルト106が熱膨張してヒートボルト106の長さが変化する。これにより、ヒートボルト106の一端部によって、弾性変形可能なフレキシブルリップを押し引きすることで、リップ間隙の寸法(リップ開度)の調整を行っている。
【0004】
そして、特許文献1に記載のダイリップ調整装置101では、複数のヒートボルト106の配列方向、すなわちTダイから押し出されるシートの幅方向に対して、複数のヒートボルト106が30mm程度のピッチPで配列されている。
【0005】
また、ダイリップ調整装置の他の構成例としては、特許文献2に開示されている。特許文献2に記載のダイリップ調整装置は、ヒートボルトの内部に形成された中空部内に、ヒータが配されて構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平7―164506号公報
【特許文献2】米国再発行特許RE37,293号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、2軸延伸シートは、押し出されたシートを縦横方向である長さ方向及び幅方向に10倍程度に延ばして形成されるので、シートを押し出すTダイにおける、特に幅方向のシート厚みを高精度に調整する必要がある。
【0008】
このため、Tダイに設けられるダイリップ調整装置としては、リップ間隙を調整するための複数のヒートボルトの配列方向のピッチP、つまりシートの幅方向のピッチPが小さくされたダイリップ調整装置が求められている。
【0009】
ヒートボルトを加熱するヒータとして、ヒートボルトの外周部に配された円筒状のヒータを使用していたので、ヒートボルトの軸間ピッチを小さくした場合、隣接するヒータ同士の外周部が接触してしまう問題がある。
【0010】
あるいは、ヒートボルトの軸間ピッチを小さくした場合には、隣接するヒータ間の隙間が減少するので、隣接するヒータ間に冷却エアーが流れにくくなり、ヒータの冷却に要する時間が長くなり、リップ間隙の調整動作の応答性が低下する問題がある。
【0011】
また、ダイリップ調整装置を小型化することで、軸間ピッチを小さくすることも可能であるが、特に、ヒートボルトの外径を小さくした場合、ヒートボルトによるダイリップ調整装置のダイリップ部を押し引きする力が小さくなり、所望の性能を得ることができないという問題がある。
【0012】
以上のように、特許文献1に記載のダイリップ調整装置では、ヒートボルトの軸間ピッチを小さくすることが困難であった。言い換えれば、ダイリップ調整装置は、円筒状のヒータを用いているので、ヒータの外径よりも軸間ピッチを小さくすることができないという問題がある。
【0013】
また、円筒状のヒータの径方向の厚みを薄く形成し、ヒータの外径を小さくすることによって、ヒートボルトの外径を変更せずに、ヒートボルトの軸間ピッチを小さくすることが可能である。しかし、円筒状のヒータの径方向の厚みを薄く作製することが難しく、製造コストの増加を招く不都合があった。
【0014】
加えて、円筒状のヒータを用いた、特許文献1に記載のダイリップ調整装置では、ヒートボルトの外周部全体がヒータで覆われているので、ヒートボルトの温度がヒータの外部へ伝わり難く、ヒートボルトが放熱され難い。このため、このダイリップ調整装置は、特に、ヒートボルトを冷却してリップ間隙を調整する動作に時間を要し、ヒートボルトの冷却時の応答特性が乏しいという問題がある。
【0015】
また、特許文献1に記載のダイリップ調整装置では、ヒータの配線の破損等のためにヒータを交換する場合に、ダイリップ調整装置からヒートボルトごと取り外す必要があり、ヒータの交換時の作業が煩わしかった。
【0016】
また同様に、特許文献2に記載のダイリップ調整装置も、ヒータを交換する場合に、Tダイに対してダイリップ調整装置全体を取り外す必要があり、ヒータの交換時の作業が更に繁雑であった。加えて、特許文献2に記載の構成では、ヒートボルトが、二分割した部分をねじ止めして構成されているので、ヒータの交換後のヒートボルトの組み付け作業や調整作業も繁雑であるという不都合がある。
【0017】
そこで、本発明は、ヒートボルトの軸間ピッチを小さくすることを可能とし、シートの幅方向に亘ってシートの厚みを高精度に調整することができるダイリップ調整装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上述した目的を達成するため、本発明に係るダイリップ調整装置は、シートを押し出すTダイに設けられたダイリップ部の線状のリップ間隙の長手方向に沿って配列され、熱膨張によってリップ間隙を調整するための複数のヒートボルトを備えるダイリップ調整装置であって、ヒートボルトに配され、ヒートボルトを加熱する棒状のヒータを備える。ヒートボルトの外周面には、ヒータが装着される装着凹部が、ヒートボルトの軸方向に沿って形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ヒートボルトの軸間ピッチを小さくすることが可能になり、ダイリップ部のリップ間隙の長手方向に亘ってリップ間隙を高精度に調整することができる。その結果、シートの幅方向に亘ってシートの厚みを高精度に調整することができる。
【0020】
また、ヒータを交換するときにヒートボルトをダイリップ調整装置から取り外すことなく、ヒータのみをヒートボルトから容易に取り外すことが可能になり、ヒータの交換時の作業性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】押出し成形機が備える第1の実施形態のダイリップ調整装置を示す断面図である。
【図2】第1の実施形態のダイリップ調整装置を示す断面図である。
【図3】第1の実施形態のダイリップ調整装置を、図2におけるA−A線に沿って示す断面図である。
【図4】第1の実施形態のダイリップ調整装置が備えるヒータ及びヒートボルトを示す図である。
【図5】第1の実施形態のダイリップ調整装置が備えるヒータの引き出し部を示す図である。
【図6】実施形態におけるヒートボルトの他の構成例を示す図である。
【図7】実施形態におけるヒータ及びヒートボルトの他の構成例を示す図である。
【図8】実施形態におけるヒータの引き出し部の他の構成例を示す図である。
【図9】特許文献1に記載のダイリップ調整装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の具体的な実施形態について、図面を参照して説明する。
【0023】
図1に、押出し成形機が備える実施形態のダイリップ調整装置の断面図を示す。図2に、実施形態のダイリップ調整装置の断面図を示す。図3に、実施形態のダイリップ調整装置の、図2におけるA−A線に沿った断面図を示す。
【0024】
(第1の実施形態)
図1に示すように、実施形態のダイリップ調整装置1は、押出し成形機が備えるTダイ3に設けられている。Tダイ3は、一組のダイ部3a、3bを組み合わせて構成されており、シート2を押し出すダイリップ部3cを有している。ダイリップ部3cは、一方のダイ部3aに弾性変位可能に形成されたフレキシブルリップ3dを有している。また、押出し成形機は、Tダイ3のダイリップ部3cに対向して配置された成形ロール4を備えており、成形ロール4を回転させることによって、成形ロール4の周面に沿って、ダイリップ部3cから押し出された溶融状態のシート2が冷却、成形される。
【0025】
図2に示すように、ダイリップ調整装置1は、Tダイ3のダイリップ部3cを構成するフレキシブルリップ3dに隣接して設けられている。ダイリップ調整装置1は、図2及び図3に示すように、シート2を押し出すTダイ3に設けられたダイリップ部3cの直線状のリップ間隙の長手方向に沿って配列され、熱膨張による伸縮でリップ間隙を調整するための複数の丸棒状のヒートボルト6と、ヒートボルト6に配され、ヒートボルト6を加熱する丸棒状のヒータ7と、を備えている。
【0026】
図4に、実施形態のダイリップ調整装置1が備えるヒータ7及びヒートボルト6を示す。図4において、(a)に、ヒータ7及びヒートボルト6を分解した断面図を示し、(b)に、ヒートボルト6にヒータ7が装着された状態の断面図を示す。また、図4において、(c)に、ヒートボルト6にヒータ7が装着された状態の平面図を示し、(d)に、ヒートボルト6を加工する工程を説明するための部分断面図を示す。図5に、実施形態のダイリップ調整装置1が備えるヒータ7の引き出し部を示す。図5において、(a)に、ヒータ7を端部から見た図を示し、(b)に、ヒータ7の側面図を示す。
【0027】
図2及び図3に示すように、ヒートボルト6は、外周面に、ヒートボルト6の軸方向に沿って、ヒータ7が着脱自在に装着される装着凹部6aが形成されている。装着凹部6aは、図4(a)に示すように、ヒートボルト6の軸方向に直交する断面において、断面半円状の底面を有している。装着凹部6aは、図1及び図2に示すように、ヒートボルト6の外周面における、ダイリップ部3cからシート2が押し出される側に形成されている。
【0028】
また、ヒートボルト6は、上述した本発明に関連するダイリップ調整装置が備えるヒートボルトに比べて、装着凹部6aのダイリップ部3c側の端から、ダイリップ部3cに連結される端部までの長さ(一般に断熱長さと呼ばれる)が20%程度長く形成されており、フレキシブルリップ3dに連結される一端部と、装着凹部6aが形成された中間部と、後述する差動ネジ10に連結される他端部と、が一体に形成されている。
【0029】
図3及び図4に示すように、ヒータ7は、断面円形状の丸棒状に形成されている。ヒータ7は、図4(a)及び図4(b)に示すように、装着凹部6aの底面の全域に外周面が当接するように所定の直径に形成されている。
【0030】
また、図4(c)に示すように、ヒータ7が装着されたヒートボルト6には、装着凹部6aに装着されたヒータ7を保持するヒータ保持部材としてのヒータ保持バンド8が、ヒートボルト6の軸周りに固定されている。ヒータ保持バンド8は、例えば略断面C字状や締結部を有する円環状に形成されている。ヒータ保持バンド8としては、例えばホース等を固定するためのステンレス製のホースバンドが用いられる。ホースバンドは、環状をなす板材の一部に、ネジと、ネジが噛み合う溝が設けられており、ネジを締めることで板材によってヒートボルト6を締め付けることが可能に構成されている。ヒートボルト6の外周部には、ヒートボルト6の軸方向に所定の間隔をあけて、複数のヒート保持バンド8がそれぞれ固定されている。
【0031】
また、装着凹部6aは、図4(d)に示すように、例えばボールエンドミルやサイドカッタ等の切削工具9を用いて、ヒートボルト6の軸方向に沿って切削工具9を移動させることによって形成される。あるいは、円盤状のサイドカッタの外周部に、先端が円弧状に形成された複数のチップを取り付け、サイドカッタを回転させながら、ヒートボルト6の軸方向に移動させることで、装着凹部6aを加工することが可能である。
【0032】
図5(a)及び図5(b)に示すように、ヒータ7は、一端部に、図示しない加熱線に電気的に接続された配線11aが、ヒートボルト6の径方向に延ばされて引き出される引き出し部13を有している。引き出し部13は、ヒータ7の軸線方向に直交して、ヒータ7の径方向に延ばされて形成されている。引き出し部13は、図5(b)に示すように、ヒータ7の加熱範囲Rの外側に配置されている。
【0033】
また、ヒータ7が装着凹部6aに装着された状態で、複数のヒータ7の引き出し部13から延ばされた配線11aは、後述する配線受け部材14に支持されており、図示しない制御部に電気的に接続されている。ヒータ7は、制御部によってヒートボルト6の加熱動作が制御される。
【0034】
ところで、ダイリップ調整装置1において、ヒータ7は、急速加熱、急速冷却が求められている。上述した特許文献1、2に記載の構成では、加熱応答性が良好に得られるが、冷却応答性が低く、加熱時に比べて1.5倍から3倍の時間を要している。したがって、ダイリップ調整装置におけるヒータは、冷却応答性を改善することが要望されている。
【0035】
本実施形態における、断面円形状のヒータ7は、ヒートボルト6の装着凹部6aに装着されたとき、断面における半周部分が、装着凹部6aの底面に当接することで、ヒートボルト6に熱を伝達する。
【0036】
ヒータ7は、断面において、装着凹部6aの開口側の半周部分が、ヒートボルト6の外部に開放されているので、冷却性が高められている。また、装着凹部6aがダイリップ調整装置1の外部に面する支持部材28側に配置されているので、ヒータ7は、外部から流入する空気に良好にさらされており、冷却性が高められている。加えて、ヒートボルト6自体も、ダイリップ調整装置1の外部から流入する空気にさらされているので、空気の対流と、周囲への放射冷却によって、ヒートボルト6が良好に冷却される。さらに、ヒートボルト6は、装着凹部6aを有することで、装着凹部6aの内面の表面積を含む表面積が、円筒状に比べて若干増えているので、冷却性が向上されている。これらの理由により、本実施形態では、ヒータ7とヒートボルト6を含めた構造部分での冷却応答性を向上することができる。
【0037】
なお、ヒータ保持バンド8がヒートボルト6の外周部に固定されたときに、ヒータ保持バンド8の両端を締結する締結部材を、装着凹部6aからずらした位置に位置決めすることによって、装着凹部6aの開口に流入する空気を妨げることを避けられる。また、ヒータ保持バンド8をヒートボルト6に固定する締結部材は、ヒートボルト6の周方向の一部に位置するだけなので、隣接するヒートボルト6間の隙間に流入する空気を妨げることなく、ヒートボルト6の冷却性が確保されている。ヒートボルト6に対してヒータ7を着脱する場合、装着凹部6aからヒートボルト8の軸方向に対してヒータ保持バンド8をずらすことで、装着凹部6aにヒータ7を容易に出し入れすることができる。
【0038】
上述したようにヒータ7は、ヒートボルト6の装着凹部6aに着脱自在に装着されているので、ヒートボルト6に対する着脱作業を容易に行うことが可能とされ、ヒータ7の組立性、分解性が確保されている。
【0039】
本実施形態では、ヒートボルト6の装着凹部6aにヒータ7が装着されることで、複数のヒートボルト6の配列方向のピッチP(軸間ピッチ)を縮めることが可能になる。なお、ヒータ保持バンド8は、ヒートボルト6の径方向の厚みが薄く、複数のヒートボルト6の配列方向のピッチP(軸間ピッチ)を縮める上で特に影響はない。
【0040】
上述した本発明に関連するダイリップ調整装置におけるヒートボルトのピッチPが30mmであるのに比べて、本実施形態では、リップ間隙の長手方向に沿って配列される複数のヒートボルト6のピッチPが23mmに短縮されている。
【0041】
また、制御部は、シート2の厚みを測定するための図示しないシート厚測定部に電気的に接続されている。シート厚測定部は、ダイリップ部3cから押し出されるシート2の長さ方向の下流側に、シート2の幅方向に走査可能に配置されており、シート2の幅方向のシート厚さ測定値を制御部に出力する。制御部は、シート厚測定部から出力された測定値に基づいて、各ヒータ7を制御することによって、ヒートボルト6の軸方向の長さを調整し、リップ間隙を自動的に調整する。
【0042】
図2に示すように、ヒートボルト6の一端部は、連結部材としてのフック構造の止め具17を介して、ダイリップ部3cのフレキシブルリップ3dに強固に固定されており、ヒートボルト6が熱膨張による伸縮でリップ間隙が変化する。止め具17は、断面略コ字状に形成されており、ヒートボルト6の一端部に形成された係合溝に、楔状に係合されて、ボルトで連結されている。
【0043】
本実施形態におけるヒートボルト6は、図2に示すように、ヒータ7が設けられた部分と、フレキシブルリップ3dとの間の部分の長さが長く設定されることで、ヒータ7の熱がフレキシブルリップ3d側に伝わることが抑えられており、ヒータ7の熱による影響が低減されている。また、ヒートボルト6の一端部側には、凹状の面取り部6bを有している。面取り部6bは、差動ネジ10の調整を行うときに面取り部6bに工具を差し込むことで、差動ネジ10を回すときにヒートボルト6の回転を止めるために利用される。また、面取り部6bは、ヒートボルト6の組み付け時に、ヒートボルト6の軸回りの向きを調整するために用いられる。
【0044】
また、ヒートボルト6の他端部には、図2に示すように、ヒートボルト6を軸方向に移動させるための移動手段としての差動ネジ10が設けられている。ヒートボルト6の他端部は、差動ネジ10を介してヒートボルト6を支持する支持部材としてのサポート15に支持されている。
【0045】
サポート15は、ダイリップ部3cのリップ間隙の長手方向に亘って、Tダイ3に固定されて設けられており、差動ネジ10を手動で回転操作することで、ヒートボルト6が軸方向に移動される。ヒートボルト6は、差動ネジ10によって軸方向に移動されることによって、ダイリップ部3cのリップ間隙を変化させる。本実施形態における差動ネジ10では、サポート15が、M20、ネジピッチ2mmのネジ穴を有し、ヒートボルト6が、M12、ネジピッチ1.75mmのネジ部を有しており、1回転当たりヒートボルト6を軸方向に0.25mmずつ移動させることが可能とされ、精密な調整量を得ることができる。
【0046】
また、サポート15は、図2及び図3に示すように、ヒータ7の外周部に通じる通風路としての複数の第1の通気路15a、及び複数の第2の通気路15b、挿入穴15cが、ヒートボルト6の軸方向に並んで設けられている。複数の第1及び第2の通気路15a、15bは、それぞれリップ間隙の長手方向に沿って配列されており、ヒータ7の外周部の空間から、鉛直上方に向かって延ばされている。
【0047】
また、サポート15は、Tダイ3にサポート15を固定する締結ボルト18が挿入される挿入穴15cを有している。挿入穴15cは、第1及び第2の通風穴15a、15bと直交して設けられており、ヒータ7の外周部に流入した空気が、これらの第1及び第2の通風穴15a、15b、挿入穴15cのそれぞれを通ってサポート15の外部にスムーズに排気することができる。Tダイ3に対するサポート15の取り付け姿勢を変更した場合にも、通風穴15a、15bによって鉛直上方に向かう空気の流れが確保されるので、冷却効率が高められている。
【0048】
したがって、図2及び図3に示すように、リップ間隙の長手方向に配列された複数のヒートボルト6において、隣接する各ヒートボルト6の間に、図中の鉛直下方側から流入する空気を流通させることが可能になり、ヒートボルト6の冷却性を確保することができる。
【0049】
図2に示すように、断面L字状に形成されたサポート15は、ヒートボルト6の熱膨張に伴う力に抗してヒートボルト6を支持しているが、上述のように通風穴15a、15bと挿入穴15cとを直交させて設けることで、締結ボルト18と、差動ネジ10を介してヒートボルト6を支える支持部との間の肉厚が十分に保たれており、曲げ強度が確保されている。
【0050】
また、Tダイ3には、図2に示すように、配線受け部材14やカバー部材29を支持するサポート20が取り付けられている。サポート20の軸穴とヒートボルト6の間には、所定の隙間が確保されており、ヒートボルト6の熱がサポート20側に伝わることを防いでいる。また、サポート15には、ヒートボルト6の外周部の空間に、断熱カバー19が設けられており、ヒートボルト6及びヒータ7の熱が、サポート15、20やTダイ3側に伝わることを防ぎ、ヒータ7の熱を損失することが抑えられている。また、ヒートボルト6の一端部側には、カバー29が、サポート20と止め具17とに跨って設けられている。カバー29は、サポート20にねじ止めされており、フレキシブルリップ3d近傍において、シート2に塵埃が落下することを防ぎ、気流を整えている。
【0051】
ヒートボルト6及びヒータ7に対向する位置には、ヒータ7の引き出し部13から延ばされた配線11aが収容された配線箱11を支持する配線受け板14を支持する支持部材28が設けられている。支持部材28は、例えば、ヒータ7の配列方向に幅が数cm程度の板状に形成されており、図3に示すように、リップ間隙の長手方向に沿って配列された4つのヒートボルト6毎のヒートボルト6の間の位置で、サポート15にねじ止め固定されている。本実施形態では、ヒートボルト6及びヒータ7の外周部が、押出し成形機の外部に露出されており、この外部を自然対流する空気が、ヒートボルト6の外周部に流れ込むように構成されている。
【0052】
以上のように構成されたダイリップ調整装置1について、ダイリップ部3cのリップ間隙が調整される動作を説明する。
【0053】
まず、ダイリップ調整装置1では、ダイリップ部3cのリップ間隔を手動調整する場合、T型レンチ、スパナ等の工具を用いて差動ネジ10を回転操作することによって、ヒートボルト6を軸方向に移動させて、ダイリップ部3cのリップ間隔が任意に調整される。
【0054】
続いて、ダイリップ部3cから押し出されたシート2の厚み寸法がシート厚測定部で測定された測定値に基づいて、制御部によってダイリップ調整装置1が自動制御される。
【0055】
また、ダイリップ調整装置1では、シート厚測定部が出力する測定値に基づいて制御部が、ダイリップ部3cのリップ間隔を自動調整することで、シート2の幅方向の厚みにムラが生じることが抑えられている。リップ間隙の自動調整を行う場合、制御部がヒータ7によってヒートボルト6を加熱することで、ヒートボルト6が軸方向に伸びる。軸方向に伸びたヒートボルト6によってダイリップ部3cが押圧されることで、ダイリップ部3cのリップ間隔が小さくなる。
【0056】
また、シート厚測定部が出力する測定値に基づいて制御部がヒータ7の出力を下げることで、支持部材28側から流入する空気によってヒータ7からヒートボルト6の熱が放熱されることに伴い、ヒートボルト6の長さが縮む。軸方向に収縮したヒートボルト6によってダイリップ部3cが引っ張られることで、ダイリップ部3cのリップ間隔が大きくなる。
【0057】
上述したように、実施形態のダイリップ調整装置1は、ヒートボルト6の装着凹部6aにヒータ7が装着されて構成されることによって、ダイリップ部3cのリップ間隙の長手方向、つまり複数のヒートボルト6の配列方向に対してヒートボルト6を互いに近接させて配置することが可能になる。したがって、本実施形態によれば、ダイリップ部3cから押し出されるシート2の幅方向に配列された複数のヒートボルト6のピッチPを小さくすることができる。その結果、シート2の幅方向に亘ってシート2の厚みを高精度に調整することができる。
【0058】
また、本実施形態によれば、ヒータ7を交換するときにヒートボルト6をダイリップ調整装置1から取り外すことなく、ヒータ7のみをヒートボルト6の装着凹部6aから容易に取り外すことが可能になり、ヒータ7の交換時の作業性を向上することができる。ヒートボルト6の装着凹部6aは、ダイリップ調整装置1の支持部材28側に配置されているので、装着凹部6aに対してヒータ7をスムーズに着脱することができる。
【0059】
また、本実施形態によれば、サポート15に対して、ヒートボルト6やヒータ7を組み込んでダイリップ調整装置1を予め組み立てた後、ダイリップ調整装置1全体をダイ部3aに容易に組み付けることができるので、組立時の作業性が向上されている。
【0060】
本実施形態のように、自然対流する空気を利用してヒートボルト6やヒータ7を冷却する場合、ヒートボルト6やヒータ7の外周面の温度が高くなったとき、高温面から放出され放射熱は、自然対流する空気によって奪われるエアー冷却熱よりも大きくなる。ヒートボルト6やヒータ7の外周面の温度が300度程度で、エアー冷却熱と、高温面からの放射熱とがほぼ等しくなる(特許第4335847号の図4参照)。
【0061】
本実施形態では、ヒートボルト6の外周面とヒータ7が直接外気に晒されているので、ヒートボルト6の冷却速度が、上述した特許文献1に記載の構成と比較して速くなり、冷却時の応答特性を更に向上することができる。また、本実施形態は、上述した特許文献2に記載の構成と比較して、ヒートボルト6が装着凹部6aを有することによって、ヒートボルト6の表面積がやや増えているので、冷却時の冷却効率を向上することができる。
【0062】
加えて、本実施形態におけるヒートボルト6は、フレキシブルリップ3dに連結される一端部と、装着凹部6aが形成された中間部と、後述する差動ネジ10に連結される他端部と、が一体に形成されているので、上述した特許文献2に記載の構成のように、ヒートボルトが、二分割した部分をねじ止めして構成されたヒートボルトに比べて、ヒートボルトの組み付け作業や調整作業が不要である。
【0063】
(他の実施形態)
以下、ヒートボルト及びヒータの構成が異なる他の実施形態について図面を参照して説明する。他の実施形態において、ヒートボルト及びヒータの除く構成は、上述した実施形態と同様であるので、上述した実施形態と同一の構成部材には、上述した実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
【0064】
図6及び図7に、実施形態におけるヒータ及びヒートボルトの他の構成例を示す。図6において、(a)に、ヒータ及びヒートボルトの他の構成例を分解した断面図を示し、(b)に、ヒートボルトにヒータが装着された状態の断面図を示し、(c)に、ヒートボルトにヒータが装着された状態の平面図を示す。
【0065】
図6(a)に示すように、ヒートボルト26は、ヒータ7が内部に装着される装着凹部26aと、装着凹部26aの開口を塞ぐカバー部材29と、を有している。装着凹部26aは、上述したヒートボルト6の装着凹部6aに比べて深さが深く形成されており、装着凹部26a内にヒータ7全体が埋め込まれるように構成されている。
【0066】
カバー部材29は、熱伝導性を有する材料によって形成されており、装着凹部26a内に装着されたヒータ7に当接して覆うように装着凹部26a内に嵌め込まれる。カバー部材29は、外面が円弧状に形成されており、図6(b)に示すように、ヒートボルト26の外周面と一致するように形成されている。
【0067】
カバー部材29を形成する材料としては、鋼、アルミニウム、黄銅、銅等の一般的な安価な金属材料が用いられる。カバー部材29の加工方法としては、プレス成形によって形成することが挙げられるが、パイプ材を所望の幅、長さで切断して形成されてもよく、アルミニウムを用いた押出成形によって形成されてもよい。
【0068】
装着凹部26aに嵌め込まれたカバー部材29は、図6(b)及び図6(c)に示すように、ヒートボルト26の軸周りに取り付けられた断面略C字状のヒータ保持バンド8が、締結部材によってヒートボルト26に固定される。そして、装着凹部26aに嵌め込まれたカバー部材29は、ヒータ7の熱を装着凹部26aの側面に伝達するので、ヒートボルト26の加熱時間を短縮することができる。
【0069】
また、図6(b)に示すように、開口端を有する断面略C字状のヒータ保持バンド8は、ダイリップ調整装置に組み付けられたヒートボルト26に対して、開口端を支持部材28側に向くように回転させることで、支持部材28側からヒータ7を抜き取って交換することができる。また、ヒートボルト26に取り付けられたヒータ保持バンド8は、図6(b)に示すように、ヒートボルト26の軸周りに沿って回転されることで、その両端を装着凹部26aから軸回りに90度程度ずらした所定の位置に位置決めされて、締結部材によって両端が固定されている。
【0070】
カバー部材29は、装着凹部26aに装着されたヒータ7が、軸方向に対して湾曲して装着凹部26aから浮き上がることを防ぐことができる。また、カバー部材29を装着凹部26aに係合させることで、使用するヒータ保持バンド8の個数を減らすこともできる。
【0071】
なお、カバー部材は、装着凹部26aよりも深さが浅い装着凹部で用いられてもよく、上述した実施形態におけるヒートボルト6の装着凹部6aの開口に跨って、ヒートボルト6の外周に取り付けられてもよい。この場合、装着凹部6aに装着されたヒータ7を覆うカバー部材は、ヒータ7から伝達された熱を、装着凹部6aの開口近傍の、ヒートボルト6の外周面に伝達し、ヒータ7の上面(装着凹部6の開口側の外周面)が過剰に高温になることを防ぐことができる。
【0072】
図7において、ヒータ及びヒートボルトの他の構成例を分解した断面図を示し、(b)に、ヒートボルトにヒータが装着された状態の断面図を示し、(c)に、ヒートボルトにヒータが装着された状態の平面図を示す。
【0073】
図7(a)に示すように、棒状のヒータ37は、断面正方形状に形成されている。ヒートボルト36は、ヒータ37が装着される装着凹部36aを有している。装着凹部36aは、ヒートボルト37の軸方向に直交する断面において、断面正方形状に形成されており、図7(b)に示すように、底面と側面がヒートボルト36に当接するように構成されている。装着凹部36aに装着されたヒータ36は、図7(b)及び図7(c)に示すように、ヒートボルト36の軸周りに取り付けられたヒータ保持バンド8が、締結部材によってヒートボルト36に固定される。
【0074】
ヒータ37は、底面と側面が装着凹部36aに当接するので、上述したヒータ7に比べて、ヒートボルト36に伝達される熱が増えるので、加熱時のヒートボルト36の加熱時間を短縮することができる。このため、ヒータ37によれば、ヒータ7と比較して、ヒータ37の上面、すなわち装着凹部36aの開口側の面が過剰に高温になることを防ぐことができる。
【0075】
図8に、実施形態におけるヒータの引き出し部の他の構成例を示す。図8において、(a)に、ヒータを端部から見た図を示し、(b)に、ヒータの側面図を示す。
【0076】
図8(a)及び図8(b)に示すように、ヒータ46は、その端面から配線11aが引き出される引き出し部43を有している。引き出し部43は、ヒータ46の端面から、ヒートボルト6の径方向に折り曲げられている。引き出し部43は、ヒータ46の加熱領域の外側に配置されており、加熱領域の端から数センチ程度離されている。
【0077】
このように、配線11aの引き出し方向を、ヒータ46の軸方向と一致させる構成は、汎用ヒータと同様であり、一般的なヒータを用いることができる。また、配線11aとしては、引き出し部43に連結されたフレキシブル配線が用いられてもよい。また、ヒータ46は、配線を引き出す一端部が直角に折り曲げられた形状に形成されてもよい。
【0078】
以上のように構成された他の実施形態においても、ヒートボルトの装着凹部にヒータが着脱自在に装着されることで、ヒートボルトに対するヒータの着脱作業を容易に行うことが可能とされ、組立性、分解性が確保されている。
【0079】
本実施形態では、通気路15a,15bを有するサポートを用いることで、エネルギー消費の低減を図り、自然対流する空気によってヒートボルト6を効率的に冷却することができる。
【0080】
なお、本実施形態のダイリップ調整装置では、ヒートボルトの装着凹部に1つのヒータが装着される構成が採られたが、必要に応じて複数に分割されたヒータが装着されるように構成にされてもよい。また、装着凹部がその長手方向に対して複数に分割されて構成されてもよい。
【0081】
また、ヒートボルトの装着凹部内にヒータが埋め込まれるように装着される構成が採られたが、ヒートボルトの外周面からヒータの一部が突出して装着されるように構成されてもよい。この構成の場合、例えば、断面円形状のヒータの半周部分が、装着凹部から突出するように構成されてもよい。
【0082】
また、本実施形態のダイリップ調整装置では、ヒートボルトがサポートによって片持ち支持されて構成されたが、ヒートボルトの両端がサポートによって支持される構成であってもよく、ヒートボルトの支持構造を限定するものではない。
【0083】
また、断面四角形状のヒータの一面のみが、他の面よりも熱が多く伝わるように構成されたヒータを用いて、ヒートボルトの外周部の一部を切り落とすことで平坦な加熱面を加工し、ヒータの一面とヒートボルトの加熱面に当接させて、ヒート保持バンドによってヒータを固定して構成されてもよい。
【0084】
また、ヒータは、断面円形状や断面四角形状に限定されるものではなく、その他の断面多角形状に形成されてもよい。
【0085】
例えば断面六角形状のヒータを用いた場合には、ヒートボルトの回転向きを調整するときにスパナをかけるための図2に示したヒートボルト6の面取り部6bを形成する必要がない。
【0086】
また、ヒートボルトの断面形状も、本実施形態では丸形にされたが、四角形や六角形であってもよい。また、図2に示したヒートボルトでは、ヒータが取り付けられる装着凹部の部分の外径寸法と、端部の外径寸法とを異ならせているが、同一寸法に形成されてもよいことは勿論である。
【0087】
なお、ヒータ保持バンドとしては、断面U字状のバネスナップが用いられてもよい。また、本実施形態では、複数のヒータ保持バンド8が、個々のヒートボルト6の軸方向に対する複数の位置に個別に取り付けられたが、複数のヒートボルト6の各ヒータ7に跨って取り付けられるヒータ保持部材が用いられてもよい。この場合、ヒータ保持部材は、例えば、各ヒートボルト6のヒータ7を保持する複数の保持部を、連結部を介して連結して構成することで、複数のヒートボルト6にヒータ7を固定する作業を簡素化することができる。
【符号の説明】
【0088】
1 ダイリップ調整装置
2 シート
3 Tダイ
3c ダイリップ部
6 ヒートボルト
6a 装着凹部
7 ヒータ
8 ヒータ保持バンド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを押し出すTダイに設けられたダイリップ部の線状のリップ間隙の長手方向に沿って配列され、熱膨張によって前記リップ間隙を調整するための複数のヒートボルトを備えるダイリップ調整装置であって、
前記ヒートボルトに配され、前記ヒートボルトを加熱する棒状のヒータを備え、
前記ヒートボルトの外周面には、前記ヒータが装着される装着凹部が、前記ヒートボルトの軸方向に沿って形成されている、ことを特徴とするダイリップ調整装置。
【請求項2】
前記ヒータは、前記装着凹部に着脱自在に装着される、請求項1に記載のダイリップ調整装置。
【請求項3】
前記装着凹部は、前記ヒートボルトの外周面における、前記ダイリップ部から前記シートが押し出される側に形成されている、請求項1または2に記載のダイリップ調整装置。
【請求項4】
前記ヒートボルトの軸周りに沿って固定され、前記装着凹部に装着された前記ヒータを保持するヒータ保持部材を有する、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のダイリップ調整装置。
【請求項5】
前記ヒータは、前記装着凹部の内部に埋め込まれ、
前記装着凹部の開口に、熱伝導性を有するカバー部材が設けられる、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のダイリップ調整装置。
【請求項6】
前記ヒートボルトは、前記ダイリップ部に連結される一端部と、前記装着凹部を有する中間部と、前記ヒートボルトを軸方向に移動させるための移動手段に連結される他端部とが一体に形成されている、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のダイリップ調整装置。
【請求項7】
前記ヒータは断面円形状に形成され、
前記装着凹部は、断面円形状の底面を有する、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のダイリップ調整装置。
【請求項8】
前記ヒータは断面四角形状に形成され、
前記装着凹部は、断面四角形状に形成されている、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のダイリップ調整装置。
【請求項9】
前記ヒートボルトを軸方向に移動させるための移動手段と、
前記Tダイに設けられ、前記移動手段を介して前記ヒートボルトの端部を支持する支持部材と、を備え、
前記支持部材は、前記ヒータの外周部に通じる複数の通風路を有し、前記複数の通風路が、前記リップ間隙の長手方向に沿って配列されている、請求項1ないし8のいずれか1項に記載のダイリップ調整装置。
【請求項10】
前記支持部材は、前記Tダイに前記支持部材を固定する締結部材が挿入される挿入穴を有し、
前記通風路は、前記挿入穴に連通して設けられている、請求項9に記載のダイリップ調整装置。
【請求項11】
前記ヒートボルトは、一端部が、前記ダイリップ部に連結部材を介して連結されている、請求項1ないし10のいずれか1項に記載のダイリップ調整装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−52574(P2013−52574A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191910(P2011−191910)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(000004215)株式会社日本製鋼所 (840)
【Fターム(参考)】