説明

ダンパ付きプーリ

【課題】 効率よく回転変動を吸収できるダンパ付きプーリを提供する。
【解決手段】 ベルトを巻回可能な第1回転体11と、この第1回転体11に対し相対回転可能な第2回転体12と、を備える。第1回転体11と第2回転体12との間には間隙部9(厚さ0.05ミリメートル〜0.5ミリメートルとすることが好ましい)が形成され、この間隙部9に粘性流体Lが介在される。また、第1回転体11と第2回転体12との間には筒状のバネ収容室8が形成される。このバネ収容室8にはコイルスプリング10が収容され、このコイルスプリング10は、一端を第1回転体11の内壁に固定し、他端を前記第2回転体12の内壁に固定している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダンパ機能を有するプーリの構成に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば自動車のクランクシャフトとオルタネータとを連結する回転伝達系では、回転方向の増速、減速が頻繁に繰り返されるような回転変動が生じる。そしてオルタネータは発電軸の慣性モーメントが大きいために、当該発電軸にプーリを取り付けてベルトを介してエンジン動力を伝達して駆動する構成では、ベルト速度が上昇又は低下する際に駆動プーリとベルトとの間で滑りが生じやすく、ベルト鳴きが誘発され易い。また、エンジンの回転変動が発電軸に伝えられると、オルタネータの耐久性を低下させたり、発電効率に悪影響を与えるという問題がある。
【0003】
そこで、上記のような回転伝達系に設置するのに好適なプーリとして、例えば特許文献1に開示されるダンパ付きプーリが知られている。この特許文献1のダンパ付きプーリは、互いに相対回転可能な第1の回転部材と第2の回転部材との間に、ゴム製の弾性部材と、回転変動に生じるせん断力の増大により粘性が増大する性質を有する粘性流体を介在させて構成している。この構成により、弾性部材の弾性限界以上の変形が粘性流体によって阻止され、弾性部材の損傷が防止されるとしている。
【0004】
また、特許文献2に開示される構成では、外側環体と内側環体との間に一方向クラッチを内蔵させ、外側環体と内側環体との回転速度差に応じて一方向クラッチがフリー状態とロック状態とに切り換わる構成としている。そして、前記一方向クラッチがロックするときの両環体の動力伝達を遅延するために、動力伝達遅延手段としての環状のゴム材が介在される。こうすることで、一方向クラッチのロックに伴う衝撃が伝達されにくくなり、ベルトの滑りを抑制でき、ベルトの摩耗や発熱などの弊害を防止できるとしている。
【特許文献1】特開平8−240246号公報(図1、段落番号0015、0017、0023)
【特許文献2】特開平11−287311号公報(図1、段落番号0025〜0028)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献1のダンパ付きプーリは、第1の回転部材と第2の回転部材との間で許容される回転ズレ角度は、その弾性部材の弾性限界によって制限される。一方、弾性部材は環状のゴムで構成されているため、一般的にその弾性限界は小さい。従って、粘性流体による減衰効果を加味しても、回転変動の吸収のし易さという点では一層の改善の余地が残されていた。
【0006】
また、上記特許文献2の構成についても、外側環体と内側環体との間で許容される回転ズレ角度は、環状のゴム材の弾性限界によって制限されることになる。従って、回転変動の吸収のし易さという点で、特許文献1と同様に改善の余地が残されていた。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
【0008】
本発明の観点によれば、以下のように構成する、ダンパ付きプーリが提供される。ベルトを巻回可能な第1回転体と、前記第1回転体の内側で当該前記第1回転体に対し相対回転可能な第2回転体と、前記第1回転体と前記第2回転体との間に形成される間隙部と、この間隙部に介在される粘性流体と、前記第1回転体と前記第2回転体との間に形成されるバネ収容室と、前記バネ収容室に収容されるとともに、一端を前記第1回転体の内壁に固定し、他端を前記第2回転体の内壁に固定した、コイルスプリングと、を有してなる。
【0009】
これにより、間隙部内に薄い膜として存在する粘性流体が大きなせん断粘性抵抗を発揮し、回転変動を減衰できる(ダンパ効果)。また、2つの回転体を連結するコイルスプリングは、螺旋状の構造上、その許容ねじり角度を大きくできる。従って、第1回転体と第2回転体との間で許容できる回転ズレを大きくでき、粘性流体による前記ダンパ効果とあいまって回転変動を効率よく吸収できる。
【0010】
前記のダンパ付きプーリにおいては、前記間隙部は厚さ0.05ミリメートル以上0.5ミリメートル以下に形成されていることが好ましい。これによれば、2つの回転体の相対回転に対し間隙部内の粘性流体が適度なせん断粘性抵抗を発揮し、回転変動を適切に減衰できる。
【0011】
前記のダンパ付きプーリにおいては、前記バネ収容室は前記間隙部の内側に備えられるとともに、当該バネ収容室と前記間隙部を連絡する連通路が備えられていることが好ましい。これによれば、バネ収容室あるいは連通路に、間隙部に対する粘性流体の補給室としての役割を兼ねさせることができ、構成をコンパクトにできる。また、プーリの回転時の遠心力を利用して、間隙部への粘性流体の供給を確実に行うことができる。
【0012】
前記のダンパ付きプーリにおいては、前記粘性流体が前記間隙部のほか前記バネ収容室にも入れられていることが好ましい。これによれば、バネ収容室内の粘性流体にコイルスプリング等の部材の潤滑を行わせることができ、異音などの発生が防止される。
【0013】
前記のダンパ付きプーリにおいては、前記粘性流体がシリコーンオイルであることが好ましい。この場合、温度が変化してもその粘度変化が小さく、安定してダンパ効果を発揮させることができる。
【0014】
前記のダンパ付きプーリにおいては、前記粘性流体は25℃において10万センチストークス以上120万センチストークス以下の粘度を有していることが好ましい。これにより、粘性流体に適度なダンパ効果を発揮させ、回転変動を適切に吸収できる。
【0015】
前記のダンパ付きプーリにおいては、前記第1回転体及び第2回転体は前記バネ収容室側が開放される溝を有しており、この溝に前記コイルスプリングの端部が収容されていることが好ましい。これにより、コイルスプリングを傾くことなく真っ直ぐ取り付けることが容易となる。この結果、回転変動発生時にコイルスプリングに加わる力の不均等が防止され、コイルスプリングを長寿命とできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係るダンパ付きプーリの断面斜視図、図2はダンパ付きプーリを回転させたときの様子を示す断面図である。
【0017】
図1及び図2に示すダンパ付きプーリ1は、自動車の図示しないオルタネータの発電軸上に設置されるものであり、エンジンの動力が図略のベルトを介して伝達されることにより回転される。ダンパ付きプーリ1は、その外周に前記ベルトを巻き掛けることが可能なプーリ体2を備えている。このプーリ体2は略円筒状に構成されているとともに、その軸方向一端の内部には筒状の第1バネ受け3が圧入により固定されている。
【0018】
プーリ体2の軸方向他端側の内周には軸受4が配置されており、この軸受4により、第2バネ受け5がプーリ体2に対して相対回転自在に支持される。この第2バネ受け5はプーリ体2の内部に収納されるとともに、その軸方向一端にはプーリハブ6を圧入により固定している。
【0019】
プーリハブ6は第1バネ受け3の内部にほぼ全体が収納されるとともに、第1バネ受け3に対して軸受7を介して回転自在に支持される。また、プーリハブ6の軸孔には、図示しないオルタネータの発電軸を固定できるようになっている。
【0020】
プーリ体2と第1バネ受け3により第1回転体11が、第2バネ受け5とプーリハブ6とにより第2回転体12が、それぞれ構成されている。第2回転体12は第1回転体11の内側に配置されているとともに、第1回転体11と第2回転体12とは、2つの軸受4,7によって相対回転可能に構成されている。なお、第2バネ受け5及びプーリハブ6には、軸受4,7が外れないように固定するための止め部材18,19が、それぞれ圧入により固定されている。
【0021】
前記第1バネ受け3は、第2バネ受け5側へ向かって延びる筒状の壁部3bを形成している。また、前記第2バネ受け5は鍔部5aを有するとともに、この鍔部5aの外端から第1バネ受け3側へ向かって延びる筒状の壁部5bを形成している。両壁部3b,5bの内側には、筒状のバネ収容室8が形成されている。
【0022】
また、第2バネ受け5とプーリ体2との間には間隙部9が画成されている。この間隙部9は、第2バネ受け5の壁部5bの外周面と前記プーリ体2の内周面との間にある薄肉円筒状部分と、第2バネ受け5の鍔部5aと前記プーリ体2との間にある薄肉円板状部分とが連続した形状に構成されている。間隙部9の厚さは、0.05ミリメートル〜0.5ミリメートルとすることが好ましい。なお、厚さが0.05ミリメートル未満だと、後述する粘性流体の抵抗が大きくなりすぎ、回転変動を吸収しにくくなる。一方、0.5ミリメートルを上回ると、粘性流体の抵抗が小さくなりすぎて、回転変動を効率良く減衰させることができない。
【0023】
第1バネ受け3と第2バネ受け5との間には、コイルスプリング10が介在されている。このコイルスプリング10は、プーリ1の回転軸線と軸線を一致させるようにして前記バネ収容室8の内部に配置されるとともに、一端を第1バネ受け3の内壁に、他端を第2バネ受け5の内壁に、それぞれ係止して固定している。この結果、第1回転体11と第2回転体12とは、コイルスプリング10を介して弾性的に連結される。
【0024】
なお、第1バネ受け3においては、前記バネ収容室8の軸方向端部において、前記コイルスプリング10のバネ線の三方を囲むように且つバネ収容室8側を開放させるように収容溝16が形成されている。また、第2バネ受け5においても、前記バネ収容室8の軸方向端部において、前記コイルスプリング10のバネ線の三方を囲むように且つバネ収容室8側を開放させるように収容溝17が形成されている。そしてコイルスプリング10のバネ線の両端付近は、バネ受け3,5のそれぞれの収容溝16,17に収容されている。
【0025】
第1バネ受け3の壁部3bの端面と第2バネ受け5の壁部5bの端面との間には適宜の隙間をあけており、この部分に連通路14が形成されている。そして、この連通路14によってバネ収容室8と間隙部9との間が相互に連絡されている。
【0026】
前記間隙部9の内部には適宜の量の粘性流体Lが介在されている。この粘性流体Lとしては様々に考えられるが、例えばシリコーンオイルは、温度が変化してもその粘度変化が鉱油等に比べて小さい点で好ましい。また、25℃における粘度が10万〜120万センチストークスを示すもの、好ましくは50万〜120万センチストークスを示すものが回転変動を好適に減衰できる。具体的には、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、オレフィン変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、カルボキシル変性シリコーン、αメチルスチレン変性シリコーン、ポリエリレングリコールやポリプロピレングリコールで変性したポリエーテル変性シリコーン等で変性したシロキサン結合を含有するものが考えられる。
【0027】
なお、間隙部9の粘性流体Lの漏れを防止するために、プーリ体2と第2バネ受け5との間、及び第1バネ受け3とプーリハブ6との間には、リング状のシール材21,22が介在されている。
【0028】
本実施形態のダンパ付きプーリ1は以上に説明したとおり、第1回転体11と第2回転体12との間に形成した間隙部9に高粘度の粘性流体Lが介在されている。従って、間隙部9内に粘性流体Lは薄い膜として存在し、回転変動が伝達されて第1回転体11と第2回転体12とが相対回転した場合、粘性流体Lは大きなせん断変形を受けることになる。これは、上記の相対回転に対し粘性流体Lが大きなせん断粘性抵抗を発揮して回転変動を減衰できることを意味する(ダンパ効果)。なお、間隙部9の厚さは、0.05ミリメートル〜0.5ミリメートルとすることで、回転変動を適切に減衰できる。
【0029】
また本実施形態では、第1回転体11と第2回転体12とを弾性的に連結する弾性体として、コイルスプリング10が採用されている。即ち、軸方向に相互に対面する第1バネ受け3と第2バネ受け5との間に筒状のバネ収容室8を設け、このバネ収容室8内にコイルスプリング10を設置して、一端を第1バネ受け3に、他端を第2バネ受け5に、それぞれ固定している。ここでコイルスプリング10は、バネ線を螺旋状に巻くという構造上の理由で、その許容ねじり角度を環状のゴム等に比べて大とすることができる。従って、第1回転体11と第2回転体12との間で許容できる回転ズレを大きくでき、前述の粘性流体Lによるダンパ効果とあいまって回転変動を効率よく吸収することができる。
【0030】
また本実施形態では、前記バネ収容室8は前記間隙部9の内側(プーリの中心側)に備えられており、バネ収容室8と間隙部9との間は連通路14によって連絡されている。これにより、当該バネ収容室8や連通路14に、間隙部9に対する粘性流体Lのリザーバ(補給室)としての役割を兼ねさせることができる。また、プーリ1の回転時には図2の矢印で示すように、粘性流体Lが遠心力によって外側の間隙部9に確実に供給され、回転変動を的確に減衰できる。
【0031】
また本実施形態では、前記バネ受け3,5には、バネ収容室8側が開放される収容溝16,17が備えられており、この収容溝16,17に前記コイルスプリング10の端部がそれぞれ収容されている。このようにコイルスプリング10の端部を収容溝16,17に収容させて設けることで、コイルスプリング10を傾いたりすることなく確実にまっすぐ安定させて設置できる。即ち、コイルスプリング10が傾いて設置されていると、プーリ1に加わる回転変動によってコイルスプリング10の一部分に過大な力が加わり易くなり、コイルスプリング10が破損し易くなってしまう。この点、本実施形態ではコイルスプリング10の取付け向きが斜めになることを収容溝16,17によって確実に回避できるから、プーリ1に加わる回転変動をバネ線全体で均等に受け止めることができ、コイルスプリング10の寿命を延ばすことができる。
【0032】
なお、図3に示すように、間隙部9のみならずバネ収容室8の内部に適量の粘性流体Lを注入した構成とすることもできる。この場合、バネ収容室8内の粘性流体Lによってコイルスプリング10と第1バネ受け3、第2バネ受け5との当接面を潤滑することもでき、摩擦音などの異音の発生を防止できる。
【0033】
本実施形態では間隙部9の形状は薄肉円筒状部分と薄肉円板状部分とを組み合わせた如くの形状としているが、これに限定されるものではなく、例えば薄肉円筒状部分のみとしたり、薄肉円板状部分のみとしたりして良い。また、間隙部をラビリンス構造などの複雑な構造に構成しても良い。
【0034】
本実施形態ではバネ収容室8と間隙部9とを連通路14を介して連絡して構成しているが、バネ収容室8と間隙部9とが連絡しない構成(バネ収容室8に粘性流体Lが存在しない構成)であっても良い。例えば、バネ収容室8とは別に補給室(リザーバ)を設け、その補給室と間隙部9とを適宜の通路を介して連絡する構成が考えられる。また、補給室を備えない構成も考えられる。このような構成でも、間隙部9の部分で膜状に介在される粘性流体Lによって大きなダンパ効果を得られる本発明の効果は失われない。
【0035】
本実施形態ではオルタネータの発電軸にダンパ付きプーリ1を設けた場合を説明したが、それに限らず、例えば自動車のエアコンディショナのコンプレッサ軸に本発明のプーリを設置することが考えられる。また、動力出力側、例えばエンジンのクランクシャフトに当該プーリを設けても良い。この場合、クランクシャフトの回転が第2回転体12からコイルスプリング10を介して第1回転体11へ伝達され、第1回転体11のプーリ体2からベルトを介して動力が出力されることになる。また、車両機器以外にも本発明のダンパ付きプーリの適用は妨げられず、種々の回転伝達系にダンパ付きプーリを設置して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施形態に係るダンパ付きプーリの断面斜視図。
【図2】ダンパ付きプーリを回転させたときの様子を示す断面図。
【図3】本発明の他の実施形態を示す断面図。
【符号の説明】
【0037】
1 ダンパ付きプーリ
8 バネ収容室
9 間隙部
10 コイルスプリング
11 第1回転体
12 第2回転体
14 連通路
16,17 収容溝(溝)
L 粘性流体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベルトを巻回可能な第1回転体と、
前記第1回転体の内側で当該第1回転体に対し相対回転可能な第2回転体と、
前記第1回転体と前記第2回転体との間に形成される間隙部と、
この間隙部に介在される粘性流体と、
前記第1回転体と前記第2回転体との間に形成されるバネ収容室と、
前記バネ収容室に収容されるとともに、一端を前記第1回転体の内壁に固定し、他端を前記第2回転体の内壁に固定した、コイルスプリングと、
を有してなるダンパ付きプーリ。
【請求項2】
請求項1に記載のダンパ付きプーリであって、前記間隙部は厚さ0.05ミリメートル以上0.5ミリメートル以下に形成されていることを特徴とするダンパ付きプーリ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のダンパ付きプーリであって、前記バネ収容室は前記間隙部の内側に備えられるとともに、当該バネ収容室と前記間隙部を連絡する連通路が備えられていることを特徴とするダンパ付きプーリ。
【請求項4】
請求項3に記載のダンパ付きプーリであって、前記粘性流体が前記間隙部のほか前記バネ収容室にも入れられていることを特徴とするダンパ付きプーリ。
【請求項5】
請求項1から請求項4までの何れか一項に記載のダンパ付きプーリであって、前記粘性流体がシリコーンオイルであることを特徴とするダンパ付きプーリ。
【請求項6】
請求項1から請求項5までの何れか一項に記載のダンパ付きプーリであって、前記粘性流体は25℃において10万センチストークス以上120万センチストークス以下の粘度を有していることを特徴とするダンパ付きプーリ。
【請求項7】
請求項1から請求項6までの何れか一項に記載のダンパ付きプーリであって、前記第1回転体及び第2回転体は前記バネ収容室側が開放される溝を有しており、この溝に前記コイルスプリングの端部が収容されていることを特徴とするダンパ付きプーリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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