チューブ容器を包装機へ供給する方法及び装置
【課題】空のチューブ容器1を倒立姿勢で、間欠回転式ロータリ型包装機のグリッパー8,8に供給し、前記グリッパーでチューブ容器の開口近傍の両側縁を把持できるようにする。
【解決手段】倒立姿勢のチューブ容器1のキャップ5を容器ホルダー17で保持し、容器供給コンベア11で受取り位置に移送してその位置で位置決めする。次いで、位置決めされたチューブ容器1の開口部を、一対の成形部材21,21で挟んで偏平化し、偏平化された開口部を一対の挟持部材24,24で挟持し、前記受取り位置からグリッパー8,8への引渡しが行われる引渡し位置へと移送する。グリッパー8,8は前記引渡し位置に停止したチューブ容器1の両側縁を把持する。
【解決手段】倒立姿勢のチューブ容器1のキャップ5を容器ホルダー17で保持し、容器供給コンベア11で受取り位置に移送してその位置で位置決めする。次いで、位置決めされたチューブ容器1の開口部を、一対の成形部材21,21で挟んで偏平化し、偏平化された開口部を一対の挟持部材24,24で挟持し、前記受取り位置からグリッパー8,8への引渡しが行われる引渡し位置へと移送する。グリッパー8,8は前記引渡し位置に停止したチューブ容器1の両側縁を把持する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、口部がキャップ締めされかつ底部が開口した空のプラスチック製チューブ容器を、包装機に設置されたグリッパーに倒立姿勢で供給する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
チューブ容器に内容物を充填する場合、口部がキャップ締めされ、底部が開口した空のチューブ容器を用い、このチューブ容器をコンベアに等間隔で設置した容器ホルダーに倒立姿勢で供給し、前記容器ホルダーでチューブ容器の下部(キャップ部)を保持し、前記コンベアでチューブ容器を間欠的に搬送しながら、順次所定の包装処理(内容物の充填、開口部(底部)のシール等)を施す構成のものが一般的である(特許文献1〜3参照)。この包装処理において、内容物がチューブ容器の開口した底部(上端の開口)から充填され、続いて前記開口した底部が互いに接離自在な一対の熱板により挟圧され、シール(密封)される。
【0003】
倒立姿勢のチューブ容器の底部(上端の開口)は、自由状態(無負荷状態)で略円形又は略楕円形に開口しており、この開口した底部が内容物の充填口となる。チューブ容器の本体部(口部及び肩部を除く胴体部分)が比較的肉厚なプラスチックで形成されている場合、本体部の剛性が高く、保形性に優れることから、自由状態で底部の開口形状(略円形又は略楕円形)は安定している。従って、開口した底部を通しての内容物の充填、及び充填後の開口した底部のシールは円滑に行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3309341号公報
【特許文献2】特許第3108787号公報
【特許文献3】特許第2584418号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、近年、チューブ容器の製造コスト低減や、廃棄する際に容易にコンパクトにできる等の理由で、チューブ容器の本体部は薄肉化傾向にある。チューブ容器の本体部が比較的薄いプラスチックで成形されている場合、前記本体部は剛性に乏しく、倒立姿勢のチューブ容器の底部の開口形状が不安定となり、また、搬送時の機械振動等により開口形状が変形することもある。このため、包装処理工程において、内容物の充填不良やシール不良(例えばしわシール)が発生することがある。
【0006】
このようなチューブ容器の包装処理に、間欠回転式ロータリー型袋詰め包装機に代表される、左右一対のグリッパーを備える包装機(例えば特開2010−247851号公報、特開平07−002235号公報参照)を適用することも考えられる。この場合、前記グリッパーに底部の開口したチューブ容器を倒立姿勢で供給し、チューブ容器の本体部の両側縁を前記グリッパーで把持して吊り下げ、前記グリッパーが所定の移動経路に沿って移動する間に、チューブ容器に対し内容物の充填、底部開口のシール等の一連の包装処理を行うことになる。
【0007】
チューブ容器の本体部(特に上端開口の近傍)の両側縁を一対のグリッパーで把持するのであれば、通常の袋詰めに用いられる袋(平袋、ガセット袋、自立袋、チャック付き袋等)の場合と同様に、倒立姿勢のチューブ容器の開口形状を安定させることができ、また、一対のグリッパーの間隔を広げて開口を緊張させる(開口を直線状に閉じる)こともできる。従って、チューブ容器の本体部が比較的薄いプラスチックで形成されている場合でも、充填不良やシール不良を起こすことなく、円滑な包装処理が行えるものと期待される。
【0008】
しかし、本体部が比較的薄い樹脂で形成されているチューブ容器は、自由状態において略偏平形状をなす通常の袋とは異なり、底部開口を含む本体部が自由状態において立体的な形状(略円形又は楕円形状)をなし、また、先に述べたように底部の開口形状が安定していない。そのため、このようなチューブ容器を前記包装機に適用される一般的な空袋供給装置(例えば前記特開2010−247851号公報に記載されたコンベアマガジン式空袋供給装置、前記特開平07−002235号公報に記載された積層マガジン式空袋供給装置参照)を利用することができない。
【0009】
従って、チューブ容器の包装処理に前記包装機(左右一対のグリッパーを備える包装機)を適用するには、前記包装機のグリッパーに空のチューブ容器を供給するための新たな供給方法及び装置が必要となってくる。
本発明は、チューブ容器の包装処理おけるこのような要請に応えるためになされたもので、空のチューブ容器を前記包装機のグリッパーに供給するための供給方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るチューブ容器の供給方法は、口部がキャップ締めされかつ底部が開口した空のプラスチック製チューブ容器を、前記チューブ容器に被充填物を充填する包装機に設置されたグリッパーに倒立姿勢で供給する方法において、受取り位置に倒立姿勢で位置決めされた前記チューブ容器の開口部を偏平化する開口部成形工程と、前記チューブ容器を倒立姿勢のまま前記受取り位置から引渡し位置に移送する容器移送工程と、前記引渡し位置で前記チューブ容器を包装機のグリッパーに引渡す容器引渡し工程からなる。前記開口部成形工程では、前記受取り位置に倒立姿勢で位置決めされたチューブ容器を一対の成形部材で挟んで開口部を偏平化する。前記容器移送工程では、偏平化したチューブ容器の開口部を一対の挟持部材で挟持し、前記一対の成形部材を開いてチューブ容器を前記一対の成形部材から解放し、このときチューブ容器の前記開口部は前記一対の挟持部材で挟持されて偏平化した状態が維持され、続いて前記挟持部材を移動してチューブ容器を倒立姿勢のまま前記受取り位置から前記引渡し位置に移送する。前記容器引渡し工程では、前記引渡し位置において前記グリッパーによりチューブ容器の前記開口部の両側縁を把持し、前記一対の挟持部材を開いてチューブ容器を前記一対の挟持部材から解放する。
【0011】
本発明に係るチューブ容器の供給装置は、上記方法を実施するためのもので、前記チューブ容器を倒立姿勢で移送し倒立姿勢のまま受取り位置に位置決めする容器ホルダーと、前記受取り位置に位置決めされた前記チューブ容器の開口部を偏平化する容器開口部成形装置と、前記チューブ容器の開口部を挟持して前記受取り位置から前記グリッパーへの引渡し位置に移送する容器移送装置からなる。前記容器開口部成形装置は互いに接離する一対の成形部材を備え、前記一対の成形部材は互いに接近したときチューブ容器を両側から挟んで開口部を偏平化する。前記容器移送装置は移送アームと前記移送アームに設置された開閉する一対の挟持部材を備え、前記一対の挟持部材は閉じたとき前記一対の成形部材により偏平化された前記チューブ容器の開口部を挟持し、前記一対の成形部材が開いたときも前記開口部が偏平化した状態を維持する。また、前記移送アームに設置された前記一対の挟持部材が前記移送アームと共に移動して、チューブ容器を前記受取り位置から前記引渡し位置に移送する。
【0012】
上記供給装置は、例えば次のような実施の形態を有する。
(1)前記容器ホルダーがチューブ容器のキャップが嵌入する筒状の保持部を備える。
(2)前記容器ホルダーが開閉する複数のホルダー部材からなり、前記複数のホルダー部材が閉じたときチューブ容器のキャップを保持し、開いたときチューブ容器を解放する。
(3)複数個の容器ホルダーが間欠駆動される環状の搬送帯上に等間隔に配置され、容器供給コンベアの駆動に伴い鉛直面内に設定された環状の移動経路に沿って前記間隔と同じ距離ずつ間欠移動する。前記環状の移動経路は水平な移動経路を有し、容器ホルダーが前記水平な移動経路に沿って間欠移動するとき、チューブ容器を倒立姿勢で間欠移送し、かつ停止したときチューブ容器を前記受取り位置に位置決めする。
【0013】
(4)前記水平な移動経路に沿って一対のガイド部材が配置される。前記一対のガイド部材は前記受取り位置に向けて倒立姿勢で移送されるチューブ容器に両側から接触し、前記チューブ容器の水平面内での向きを矯正する。なお、この形態は、自由状態で底部開口を含む本体部が略楕円形状をなすチューブ容器に適用される。この種のチューブ容器は本体部が比較的薄いプラスチックで形成され、一般的に両側縁に折り目が付与されている。
(5)前記移送アームが昇降可能でかつ鉛直な支点軸を中心に旋回可能であり、前記一対の挟持部材が前記移送アームに水平面内で進退可能に設置されている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、空のチューブ容器を倒立姿勢で包装機のグリッパーに確実にかつ安定して供給することができる。前記包装機では、チューブ容器の本体部の開口部両側縁を左右一対のグリッパーで把持し、前記グリッパーが所定の移動経路に沿って移動する間に、チューブ容器に対し内容物の充填、底部開口のシール等の一連の包装処理が行われる。チューブ容器は、本体部の開口部両側縁を左右一対のグリッパーで把持された状態で包装処理を受けることから、自由状態において略偏平形状をなす通常の袋と同様に、充填不良やシール不良を起こすことなく、円滑な包装処理を受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】倒立姿勢のチューブ容器の平面図(a)及び正面図(b)である。
【図2】チューブ容器の供給装置の平面図である。
【図3】その正面図である。
【図4】チューブ容器の供給方法のうち開口部成形工程を説明する側面図である。
【図5】同じく容器移送工程の一部を説明する側面図である。
【図6】同じく容器移送工程の一部を説明する側面図(a)及び平面図(b)である。
【図7】同じく容器移送工程の一部を説明する正面図(a)及び平面図(b)である。
【図8】同じく容器移送工程の一部を説明する正面図(a)及び平面図(b)である。
【図9】同じく容器引渡し工程を説明する正面図である。
【図10】異なるタイプの容器ホルダーを備えたチューブ容器の供給装置の平面図である。
【図11】その容器ホルダー及び作動機構の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係るチューブ容器の供給方法及び装置について、図1〜11を参照して具体的に説明する。
まず、図1にプラスチック製のチューブ容器1を倒立姿勢で示す。チューブ容器1は雄ねじが形成された口部(注出口)2、肩部3及び本体部(胴部)4からなり、口部2にねじ込み式のキャップ5が締結されている。本体部4は底部が開口し(開口6)、両側縁に折り目7が形成され、略楕円形の断面を有し、肩部3側(略円形)から開口6にかけてしだいにその扁平率が高くなっている。
【0017】
図2,3に、チューブ容器1を倒立姿勢で、例えば間欠回転式ロータリー型袋詰め包装機(一対のグリッパー8,8のみ示す)のグリッパー8,8に供給する容器供給装置9が示されている。グリッパー8,8は、それぞれ固定側把持爪8aと可動側把持爪8bを有する。容器供給装置9は、容器供給コンベア11、容器開口部成形装置12、及び容器移送装置13等からなる。
容器供給コンベア11は、一定角度ずつ間欠回転する2個のプーリ14,15、プーリ14,15間に掛け渡され鉛直面内で回転する搬送帯16、搬送帯16上に等間隔で設置された多数の容器ホルダー17、及び一対のガイド部材18,18からなる。
【0018】
容器ホルダー17は、底壁を有する円筒状の部材であり、その内径がチューブ容器1のキャップ5の外形より若干大きく、該キャップ5を回転自在な状態で嵌入させることができる。容器ホルダー17は、搬送帯16の間欠回転に伴い、鉛直面内に設定された環状の移動経路に沿って間欠移動する。搬送帯16及び容器ホルダー17の1回の移動距離は、搬送帯16上における容器ホルダー17の取付間隔に等しい。容器ホルダー17の移動経路は上下の直線的で水平な移動経路と両端の円弧状の移動経路からなり、容器ホルダー17は上側の水平な移動経路に沿って移動するとき上向きとなる。容器ホルダー17が上向きのとき、容器ホルダー17に倒立姿勢のチューブ容器1を供給する(チューブ容器1のキャップ5を容器ホルダー17に嵌入させる)。容器ホルダー17はチューブ容器1を倒立姿勢で保持し、かつ前記上側の水平な移動経路に沿って移送することができる。
【0019】
この容器供給コンベア11の場合、容器ホルダー17は前記上側の水平な移動経路に沿って移動する間、8回停止する。前記上側の水平な移動経路における容器ホルダー17の最初の停止位置(図2,3において左端の停止位置)が供給位置であり、容器ホルダー17がこの供給位置に停止したとき、作業者19がチューブ容器1を倒立姿勢で容器ホルダー17に供給する(キャップ5を容器ホルダー17に嵌入する)。前記上側の水平な移動経路における容器ホルダー17の最後の停止位置(図2,3において右端の停止位置)が受取り位置であり、容器ホルダー17がこの受取り位置に停止したとき、当該容器ホルダー17に保持されたチューブ容器1は受取り位置に位置決めされる。なお、本願では、前記受取り位置に停止した容器ホルダー17に保持されたチューブ容器1の位置を、同じく受取り位置というものとする。
【0020】
前記上側の水平な移動経路に沿って移動する容器ホルダー17の上方位置に、前記上側の水平な移動経路を挟む形で、一対のガイド部材18,18が配置されている。一対のガイド部材18,18は、前記上側の水平な移動経路に沿って前記供給位置を過ぎた位置から前記受取り位置の手前までの範囲に配置され、容器ホルダー17に保持されて間欠的に移動するチューブ容器1の本体部4に両側から接触し、チューブ容器1の略楕円形の断面の長軸方向が容器ホルダー17の進行方向に揃うようにチューブ容器1をガイドする。作業者19が容器ホルダー17に供給したチューブ容器1の向き(略楕円形の断面の長軸方向)が容器ホルダー17の進行方向からずれていた場合、ガイド部材18,18の作用でチューブ容器1は容器ホルダー17内で回転し、水平面内での向きが矯正される。
【0021】
容器開口部成形装置12は、前記受取り位置に位置決めされたチューブ容器1の開口部(開口6及びその近傍領域を意味する)を偏平化するもので、前記上側の水平な移動経路を挟む形で対向配置された一対の成形部材21,21と、各成形部材21,21を進退させるエアシリンダ22,22からなり、容器ホルダー17の前記受取り位置の近傍に設置されている。成形部材21,21は容器ホルダー17の前記上側の水平な移動経路に平行でかつ鉛直な成形面を有する板状の部材であり、エアシリンダ22,22により水平面内で前記上側の水平な移動経路に対し垂直に進退(互いに接離)し、互いに接近したとき、前記受取り位置で停止したチューブ容器1の本体部4を挟み、チューブ容器1の開口部を偏平化する。
【0022】
容器移送装置13は、前記受取り位置に位置決めされ偏平化されたチューブ容器1を受取り、該チューブ容器を倒立姿勢のまま、包装機のグリッパー8,8への引渡しが行われる引渡し位置へと移送するもので、移送アーム23と、移送アーム23に設置された開閉する一対の挟持部材24,24を備える。
移送アーム23の基部は、所定距離を昇降しかつ所定角度範囲(この例では90°に設定)を往復回動する鉛直な支点軸25に固定されている。移送アーム23の旋回端部に挟持部材進退用エアシリンダ26が設置され、挟持部材進退用エアシリンダ26のロッドの先端に挟持部材開閉用エアシリンダ27が固定され、挟持部材開閉用エアシリンダ27の下部に前記一対の挟持部材24,24が設置されている。挟持部材進退用エアシリンダ26のロッドは、支点軸25の軸心を通る鉛直面に沿って水平方向に進退する。
【0023】
支点軸25の昇降及び往復回動に伴い、移送アーム23及び一対の挟持部材24,24が昇降及び往復旋回し、挟持部材進退用エアシリンダ26の作動に伴い、挟持部材24,24が水平方向に進退し、挟持部材開閉用エアシリンダ27の作動に伴い、挟持部材24,24が開閉する。これら各部材の作動により、挟持部材24,24は前記受取り位置に位置決めされかつ偏平化されたチューブ容器1を受取り、前記引渡し位置に移送し、包装機のグリッパー8,8に引き渡す。
【0024】
続いて、図2,3及び図4〜9を参照し、主としてチューブ容器1の偏平化とチューブ容器1の受取り位置から引渡し位置への移送について、容器供給装置9の作動の一例を工程順により詳しく説明する。
(1)開口部成形工程(図4参照)
(a)チューブ容器1を保持した容器ホルダー17が水平な移動経路に沿って移動し、前記受取り位置に停止する(図4(a))。このときチューブ容器1が前記受取り位置に位置決めされる。
(b)エアシリンダ22,22が作動し、成形部材21,21がそれぞれ前進して互いに接近し、チューブ容器1を両側から挟み、チューブ容器1び開口部(開口6及びその近傍領域)を偏平化する(図4(b))。
(c)支点軸25が回動し(移送アーム23が旋回し)、それに伴い挟持部材24,24が同方向に旋回し、同時に挟持部材進退用エアシリンダ26が作動して挟持部材24,24が後退(支点軸25に近づく方向に移動)する。これにより、挟持部材24,24がチューブ容器1の上方に停止する(図4(c))。
【0025】
(2)容器移送工程(図5〜8参照)
(a)挟持部材開閉用エアシリンダ27が作動して挟持部材24,24が閉じ、前記受取り位置に位置決めされたチューブ容器1の開口6付近(成形部材21,21が挟んだ箇所より上の位置)を挟持する(図5(a))。
(b)エアシリンダ22,22が反対方向に作動し、成形部材21,21がそれぞれ後退して互いに離れ、チューブ容器1を解放する(図5(b))。この段階で、挟持部材24,24によるチューブ容器1の受取りが完了する。チューブ容器1は開口6付近を挟持部材24,24で挟持されており、成形部材21,21から解放されてからも、開口部(開口6及びその近傍領域)は偏平化した状態が維持される。
(c)支点軸25が上昇し(移送アーム23が上昇し)、それに伴い挟持部材24,24が上昇して、挟持したチューブ容器1を容器ホルダー17から取り出す(図6)。
【0026】
(d)支点軸25が反対方向に回動し(移送アーム23が反対方向に旋回し)、それに伴い挟持部材24,24が同方向に旋回し、挟持したチューブ容器1を停止したグリッパー8,8の前方位置(グリッパー8,8の移動経路の外側近傍)に移送する(図7)。この段階で、容器供給コンベア11では新たなチューブ容器1が前記受取り位置に位置決めされている。
(e)挟持部材進退用エアシリンダ26が反対方向に作動して挟持部材24,24が前進(支点軸25から離れる方向に移動)し、挟持したチューブ容器1を前記引渡し位置まで水平に移送する(図8)。このとき、グリッパー8,8の可動側把持爪8b,8bは開いており、チューブ容器1の移送の妨げにならない。この引渡し位置において、チューブ容器1はグリッパー8,8の固定側把持爪8a,8aの把持面に接触している。なお、この段階で、容器供給コンベア11では前記受取り位置に位置決めされた新たなチューブ容器1が、成形部材21,21により開口部を偏平化されている。
【0027】
(3)容器引き渡し工程
(a)グリッパー8,8の可動側把持爪8b,8bが閉じ、固定側把持爪8a,8aとの間でチューブ容器1の両側縁部を把持する(図9(a))。挟持部材24,24と干渉しないように、グリッパー8,8による把持位置は、挟持部材24,24の挟持位置より少し下方に設定されている。
(b)挟持部材開閉用エアシリンダ27が反対方向に作動して一対の挟持部材24,24が開き、チューブ容器1を解放する(図9(b))。この段階で、一対の挟持部材24,24からグリッパー8,8へのチューブ容器1の引渡しが完了する。
【0028】
なお、以上説明した容器供給コンベア11において、容器ホルダー17は搬送帯16に固定されていたが、搬送帯16に対し回動自在に設置されていてもよい。その場合、容器ホルダー17内に嵌入させたチューブ容器1のキャップ5が、容器ホルダー17内で回転自在でなくてもよいが、キャップ5が容器ホルダー17内に緩めに嵌入することが望ましい。容器ホルダー17が前記水平な移動経路に沿って移動する間、チューブ容器1は容器ホルダー17と共に水平面内で回転自在であるので、ガイド部材18,18により、チューブ容器1の水平面内での向きを矯正することができる。
【0029】
図10,11に本発明に係る別の形態の容器供給コンベア及び容器ホルダーを示す。図10に示す容器供給装置において、図2に示す容器供給装置9と実質的に同じ部位には同じ番号を付与している。
図10,11に示す容器供給コンベア31は、図2,3に示す容器供給コンベア11とは、搬送帯32上に設置された容器ホルダー33の形態が異なり、また容器ホルダー33を作動させる作動機構を備える点で異なるが、他の点で一致する。
容器ホルダー33は、搬送方向の前後に配置された2個のホルダー部材34,35からなる。ホルダー部材34,35は、それぞれ略半円形の底壁とその周囲の側壁からなり、底壁は互いに係合する凸部36と凹部37を有する。容器ホルダー33は、ホルダー部材34,35が閉じたとき、容器ホルダー17と同じく、底壁を有する円筒状の部材となり、その内側にチューブ容器1のキャップ5を掴むことができる。
【0030】
前記作動機構は、搬送帯32上に揺動自在に設置され、一端が係合ピン38を介してホルダー部材34に連結したL字レバー39、同じく搬送帯32上に揺動自在に設置され、先端が係合ピン41を介してホルダー部材35に連結した三叉レバー42、両端がばねフック43,44を介して両レバー39,42に係止され、両レバー39,42の先端同士を内向きに付勢する引張ばね45、三叉レバー42の他端に回転自在に設置されたカムローラ46、カムローラ46が従動走行するカム面を有する板カム47からなる。三叉レバー42の中間の端部に設置された係合ピン48が、L字レバー39の他端に形成された長孔49に係合し、これにより三叉レバー42の揺動がL字レバー39に対称的に伝達される。板カム47は容器供給コンベア31のフレーム(図示せず)に固定されている。51,52はL字レバー39,三叉レバー42を搬送帯32に揺動自在に支持する支持ピンである。
【0031】
この容器供給コンベア31でも、上側の水平な移動経路における容器ホルダー33の最初の停止位置(図10において左端の停止位置)が供給位置であり、容器ホルダー33がこの供給位置に停止したとき、作業者19がチューブ容器1を倒立姿勢で容器ホルダー33に供給する(キャップ5を容器ホルダー33に嵌入する)。容器ホルダー33を構成するホルダー部材34,35は、図11(a)に示すように、この時点で開いている。
前記供給位置から容器ホルダー33が移動し、その過程で一対のガイド部材18,18によりチューブ容器1の向きが矯正され、続いてカム板47のカム面に沿ってカムローラ46が後退(図11において下向きに移動)し、図11(b)に示すように、引張ばね45の付勢力でL字レバー39と三叉レバー42が内向きに揺動し、ホルダー部材34,35が閉じてチューブ容器1のキャップ5を掴む。
【0032】
この容器供給コンベア31でも、前記上側の水平な移動経路における容器ホルダー33の最後の停止位置(図10において右端の停止位置)が受取り位置であり、容器ホルダー33がこの受取り位置に停止したとき、当該容器ホルダー33に保持されたチューブ容器1は、容器開口部成形装置12により偏平化され、かつ容器移送装置13により前記受取り位置からグリッパー8,8への引渡し位置に移送される。
容器ホルダー33が前記受取り位置に達する直前の移動中に、カム板47のカム面に沿ってカムローラ46が前進(図11において上向きに移動)し、図11(c)に示すように、引張ばね45の付勢力に抗してL字レバー39と三叉レバー42が外向きに揺動し、ホルダー部材34,35が開いてチューブ容器1を解放する。
【0033】
なお、引張ばね45の付勢力が比較的小さく、ホルダー部材34,35が閉じてチューブ容器1のキャップ5を掴んだ状態でも、一対の挟持部材24,24が上昇するとき挟持したチューブ容器1を容器ホルダー33から取り出すことができるのであれば、容器ホルダー33が前記受取り位置を過ぎてから、ホルダー部材34,35が開くようにしてもよい。
【符号の説明】
【0034】
1 チューブ容器
5 キャップ
6 開口
8 包装機のグリッパー
9 容器供給装置
11,31 容器供給コンベア
12 容器開口部成形装置
13 容器移送装置
16,32 搬送帯
17,33 容器ホルダー
18 ガイド部材
21 成形部材
23 移送アーム
24 挟持部材
33,34 ホルダー部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、口部がキャップ締めされかつ底部が開口した空のプラスチック製チューブ容器を、包装機に設置されたグリッパーに倒立姿勢で供給する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
チューブ容器に内容物を充填する場合、口部がキャップ締めされ、底部が開口した空のチューブ容器を用い、このチューブ容器をコンベアに等間隔で設置した容器ホルダーに倒立姿勢で供給し、前記容器ホルダーでチューブ容器の下部(キャップ部)を保持し、前記コンベアでチューブ容器を間欠的に搬送しながら、順次所定の包装処理(内容物の充填、開口部(底部)のシール等)を施す構成のものが一般的である(特許文献1〜3参照)。この包装処理において、内容物がチューブ容器の開口した底部(上端の開口)から充填され、続いて前記開口した底部が互いに接離自在な一対の熱板により挟圧され、シール(密封)される。
【0003】
倒立姿勢のチューブ容器の底部(上端の開口)は、自由状態(無負荷状態)で略円形又は略楕円形に開口しており、この開口した底部が内容物の充填口となる。チューブ容器の本体部(口部及び肩部を除く胴体部分)が比較的肉厚なプラスチックで形成されている場合、本体部の剛性が高く、保形性に優れることから、自由状態で底部の開口形状(略円形又は略楕円形)は安定している。従って、開口した底部を通しての内容物の充填、及び充填後の開口した底部のシールは円滑に行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3309341号公報
【特許文献2】特許第3108787号公報
【特許文献3】特許第2584418号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、近年、チューブ容器の製造コスト低減や、廃棄する際に容易にコンパクトにできる等の理由で、チューブ容器の本体部は薄肉化傾向にある。チューブ容器の本体部が比較的薄いプラスチックで成形されている場合、前記本体部は剛性に乏しく、倒立姿勢のチューブ容器の底部の開口形状が不安定となり、また、搬送時の機械振動等により開口形状が変形することもある。このため、包装処理工程において、内容物の充填不良やシール不良(例えばしわシール)が発生することがある。
【0006】
このようなチューブ容器の包装処理に、間欠回転式ロータリー型袋詰め包装機に代表される、左右一対のグリッパーを備える包装機(例えば特開2010−247851号公報、特開平07−002235号公報参照)を適用することも考えられる。この場合、前記グリッパーに底部の開口したチューブ容器を倒立姿勢で供給し、チューブ容器の本体部の両側縁を前記グリッパーで把持して吊り下げ、前記グリッパーが所定の移動経路に沿って移動する間に、チューブ容器に対し内容物の充填、底部開口のシール等の一連の包装処理を行うことになる。
【0007】
チューブ容器の本体部(特に上端開口の近傍)の両側縁を一対のグリッパーで把持するのであれば、通常の袋詰めに用いられる袋(平袋、ガセット袋、自立袋、チャック付き袋等)の場合と同様に、倒立姿勢のチューブ容器の開口形状を安定させることができ、また、一対のグリッパーの間隔を広げて開口を緊張させる(開口を直線状に閉じる)こともできる。従って、チューブ容器の本体部が比較的薄いプラスチックで形成されている場合でも、充填不良やシール不良を起こすことなく、円滑な包装処理が行えるものと期待される。
【0008】
しかし、本体部が比較的薄い樹脂で形成されているチューブ容器は、自由状態において略偏平形状をなす通常の袋とは異なり、底部開口を含む本体部が自由状態において立体的な形状(略円形又は楕円形状)をなし、また、先に述べたように底部の開口形状が安定していない。そのため、このようなチューブ容器を前記包装機に適用される一般的な空袋供給装置(例えば前記特開2010−247851号公報に記載されたコンベアマガジン式空袋供給装置、前記特開平07−002235号公報に記載された積層マガジン式空袋供給装置参照)を利用することができない。
【0009】
従って、チューブ容器の包装処理に前記包装機(左右一対のグリッパーを備える包装機)を適用するには、前記包装機のグリッパーに空のチューブ容器を供給するための新たな供給方法及び装置が必要となってくる。
本発明は、チューブ容器の包装処理おけるこのような要請に応えるためになされたもので、空のチューブ容器を前記包装機のグリッパーに供給するための供給方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るチューブ容器の供給方法は、口部がキャップ締めされかつ底部が開口した空のプラスチック製チューブ容器を、前記チューブ容器に被充填物を充填する包装機に設置されたグリッパーに倒立姿勢で供給する方法において、受取り位置に倒立姿勢で位置決めされた前記チューブ容器の開口部を偏平化する開口部成形工程と、前記チューブ容器を倒立姿勢のまま前記受取り位置から引渡し位置に移送する容器移送工程と、前記引渡し位置で前記チューブ容器を包装機のグリッパーに引渡す容器引渡し工程からなる。前記開口部成形工程では、前記受取り位置に倒立姿勢で位置決めされたチューブ容器を一対の成形部材で挟んで開口部を偏平化する。前記容器移送工程では、偏平化したチューブ容器の開口部を一対の挟持部材で挟持し、前記一対の成形部材を開いてチューブ容器を前記一対の成形部材から解放し、このときチューブ容器の前記開口部は前記一対の挟持部材で挟持されて偏平化した状態が維持され、続いて前記挟持部材を移動してチューブ容器を倒立姿勢のまま前記受取り位置から前記引渡し位置に移送する。前記容器引渡し工程では、前記引渡し位置において前記グリッパーによりチューブ容器の前記開口部の両側縁を把持し、前記一対の挟持部材を開いてチューブ容器を前記一対の挟持部材から解放する。
【0011】
本発明に係るチューブ容器の供給装置は、上記方法を実施するためのもので、前記チューブ容器を倒立姿勢で移送し倒立姿勢のまま受取り位置に位置決めする容器ホルダーと、前記受取り位置に位置決めされた前記チューブ容器の開口部を偏平化する容器開口部成形装置と、前記チューブ容器の開口部を挟持して前記受取り位置から前記グリッパーへの引渡し位置に移送する容器移送装置からなる。前記容器開口部成形装置は互いに接離する一対の成形部材を備え、前記一対の成形部材は互いに接近したときチューブ容器を両側から挟んで開口部を偏平化する。前記容器移送装置は移送アームと前記移送アームに設置された開閉する一対の挟持部材を備え、前記一対の挟持部材は閉じたとき前記一対の成形部材により偏平化された前記チューブ容器の開口部を挟持し、前記一対の成形部材が開いたときも前記開口部が偏平化した状態を維持する。また、前記移送アームに設置された前記一対の挟持部材が前記移送アームと共に移動して、チューブ容器を前記受取り位置から前記引渡し位置に移送する。
【0012】
上記供給装置は、例えば次のような実施の形態を有する。
(1)前記容器ホルダーがチューブ容器のキャップが嵌入する筒状の保持部を備える。
(2)前記容器ホルダーが開閉する複数のホルダー部材からなり、前記複数のホルダー部材が閉じたときチューブ容器のキャップを保持し、開いたときチューブ容器を解放する。
(3)複数個の容器ホルダーが間欠駆動される環状の搬送帯上に等間隔に配置され、容器供給コンベアの駆動に伴い鉛直面内に設定された環状の移動経路に沿って前記間隔と同じ距離ずつ間欠移動する。前記環状の移動経路は水平な移動経路を有し、容器ホルダーが前記水平な移動経路に沿って間欠移動するとき、チューブ容器を倒立姿勢で間欠移送し、かつ停止したときチューブ容器を前記受取り位置に位置決めする。
【0013】
(4)前記水平な移動経路に沿って一対のガイド部材が配置される。前記一対のガイド部材は前記受取り位置に向けて倒立姿勢で移送されるチューブ容器に両側から接触し、前記チューブ容器の水平面内での向きを矯正する。なお、この形態は、自由状態で底部開口を含む本体部が略楕円形状をなすチューブ容器に適用される。この種のチューブ容器は本体部が比較的薄いプラスチックで形成され、一般的に両側縁に折り目が付与されている。
(5)前記移送アームが昇降可能でかつ鉛直な支点軸を中心に旋回可能であり、前記一対の挟持部材が前記移送アームに水平面内で進退可能に設置されている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、空のチューブ容器を倒立姿勢で包装機のグリッパーに確実にかつ安定して供給することができる。前記包装機では、チューブ容器の本体部の開口部両側縁を左右一対のグリッパーで把持し、前記グリッパーが所定の移動経路に沿って移動する間に、チューブ容器に対し内容物の充填、底部開口のシール等の一連の包装処理が行われる。チューブ容器は、本体部の開口部両側縁を左右一対のグリッパーで把持された状態で包装処理を受けることから、自由状態において略偏平形状をなす通常の袋と同様に、充填不良やシール不良を起こすことなく、円滑な包装処理を受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】倒立姿勢のチューブ容器の平面図(a)及び正面図(b)である。
【図2】チューブ容器の供給装置の平面図である。
【図3】その正面図である。
【図4】チューブ容器の供給方法のうち開口部成形工程を説明する側面図である。
【図5】同じく容器移送工程の一部を説明する側面図である。
【図6】同じく容器移送工程の一部を説明する側面図(a)及び平面図(b)である。
【図7】同じく容器移送工程の一部を説明する正面図(a)及び平面図(b)である。
【図8】同じく容器移送工程の一部を説明する正面図(a)及び平面図(b)である。
【図9】同じく容器引渡し工程を説明する正面図である。
【図10】異なるタイプの容器ホルダーを備えたチューブ容器の供給装置の平面図である。
【図11】その容器ホルダー及び作動機構の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係るチューブ容器の供給方法及び装置について、図1〜11を参照して具体的に説明する。
まず、図1にプラスチック製のチューブ容器1を倒立姿勢で示す。チューブ容器1は雄ねじが形成された口部(注出口)2、肩部3及び本体部(胴部)4からなり、口部2にねじ込み式のキャップ5が締結されている。本体部4は底部が開口し(開口6)、両側縁に折り目7が形成され、略楕円形の断面を有し、肩部3側(略円形)から開口6にかけてしだいにその扁平率が高くなっている。
【0017】
図2,3に、チューブ容器1を倒立姿勢で、例えば間欠回転式ロータリー型袋詰め包装機(一対のグリッパー8,8のみ示す)のグリッパー8,8に供給する容器供給装置9が示されている。グリッパー8,8は、それぞれ固定側把持爪8aと可動側把持爪8bを有する。容器供給装置9は、容器供給コンベア11、容器開口部成形装置12、及び容器移送装置13等からなる。
容器供給コンベア11は、一定角度ずつ間欠回転する2個のプーリ14,15、プーリ14,15間に掛け渡され鉛直面内で回転する搬送帯16、搬送帯16上に等間隔で設置された多数の容器ホルダー17、及び一対のガイド部材18,18からなる。
【0018】
容器ホルダー17は、底壁を有する円筒状の部材であり、その内径がチューブ容器1のキャップ5の外形より若干大きく、該キャップ5を回転自在な状態で嵌入させることができる。容器ホルダー17は、搬送帯16の間欠回転に伴い、鉛直面内に設定された環状の移動経路に沿って間欠移動する。搬送帯16及び容器ホルダー17の1回の移動距離は、搬送帯16上における容器ホルダー17の取付間隔に等しい。容器ホルダー17の移動経路は上下の直線的で水平な移動経路と両端の円弧状の移動経路からなり、容器ホルダー17は上側の水平な移動経路に沿って移動するとき上向きとなる。容器ホルダー17が上向きのとき、容器ホルダー17に倒立姿勢のチューブ容器1を供給する(チューブ容器1のキャップ5を容器ホルダー17に嵌入させる)。容器ホルダー17はチューブ容器1を倒立姿勢で保持し、かつ前記上側の水平な移動経路に沿って移送することができる。
【0019】
この容器供給コンベア11の場合、容器ホルダー17は前記上側の水平な移動経路に沿って移動する間、8回停止する。前記上側の水平な移動経路における容器ホルダー17の最初の停止位置(図2,3において左端の停止位置)が供給位置であり、容器ホルダー17がこの供給位置に停止したとき、作業者19がチューブ容器1を倒立姿勢で容器ホルダー17に供給する(キャップ5を容器ホルダー17に嵌入する)。前記上側の水平な移動経路における容器ホルダー17の最後の停止位置(図2,3において右端の停止位置)が受取り位置であり、容器ホルダー17がこの受取り位置に停止したとき、当該容器ホルダー17に保持されたチューブ容器1は受取り位置に位置決めされる。なお、本願では、前記受取り位置に停止した容器ホルダー17に保持されたチューブ容器1の位置を、同じく受取り位置というものとする。
【0020】
前記上側の水平な移動経路に沿って移動する容器ホルダー17の上方位置に、前記上側の水平な移動経路を挟む形で、一対のガイド部材18,18が配置されている。一対のガイド部材18,18は、前記上側の水平な移動経路に沿って前記供給位置を過ぎた位置から前記受取り位置の手前までの範囲に配置され、容器ホルダー17に保持されて間欠的に移動するチューブ容器1の本体部4に両側から接触し、チューブ容器1の略楕円形の断面の長軸方向が容器ホルダー17の進行方向に揃うようにチューブ容器1をガイドする。作業者19が容器ホルダー17に供給したチューブ容器1の向き(略楕円形の断面の長軸方向)が容器ホルダー17の進行方向からずれていた場合、ガイド部材18,18の作用でチューブ容器1は容器ホルダー17内で回転し、水平面内での向きが矯正される。
【0021】
容器開口部成形装置12は、前記受取り位置に位置決めされたチューブ容器1の開口部(開口6及びその近傍領域を意味する)を偏平化するもので、前記上側の水平な移動経路を挟む形で対向配置された一対の成形部材21,21と、各成形部材21,21を進退させるエアシリンダ22,22からなり、容器ホルダー17の前記受取り位置の近傍に設置されている。成形部材21,21は容器ホルダー17の前記上側の水平な移動経路に平行でかつ鉛直な成形面を有する板状の部材であり、エアシリンダ22,22により水平面内で前記上側の水平な移動経路に対し垂直に進退(互いに接離)し、互いに接近したとき、前記受取り位置で停止したチューブ容器1の本体部4を挟み、チューブ容器1の開口部を偏平化する。
【0022】
容器移送装置13は、前記受取り位置に位置決めされ偏平化されたチューブ容器1を受取り、該チューブ容器を倒立姿勢のまま、包装機のグリッパー8,8への引渡しが行われる引渡し位置へと移送するもので、移送アーム23と、移送アーム23に設置された開閉する一対の挟持部材24,24を備える。
移送アーム23の基部は、所定距離を昇降しかつ所定角度範囲(この例では90°に設定)を往復回動する鉛直な支点軸25に固定されている。移送アーム23の旋回端部に挟持部材進退用エアシリンダ26が設置され、挟持部材進退用エアシリンダ26のロッドの先端に挟持部材開閉用エアシリンダ27が固定され、挟持部材開閉用エアシリンダ27の下部に前記一対の挟持部材24,24が設置されている。挟持部材進退用エアシリンダ26のロッドは、支点軸25の軸心を通る鉛直面に沿って水平方向に進退する。
【0023】
支点軸25の昇降及び往復回動に伴い、移送アーム23及び一対の挟持部材24,24が昇降及び往復旋回し、挟持部材進退用エアシリンダ26の作動に伴い、挟持部材24,24が水平方向に進退し、挟持部材開閉用エアシリンダ27の作動に伴い、挟持部材24,24が開閉する。これら各部材の作動により、挟持部材24,24は前記受取り位置に位置決めされかつ偏平化されたチューブ容器1を受取り、前記引渡し位置に移送し、包装機のグリッパー8,8に引き渡す。
【0024】
続いて、図2,3及び図4〜9を参照し、主としてチューブ容器1の偏平化とチューブ容器1の受取り位置から引渡し位置への移送について、容器供給装置9の作動の一例を工程順により詳しく説明する。
(1)開口部成形工程(図4参照)
(a)チューブ容器1を保持した容器ホルダー17が水平な移動経路に沿って移動し、前記受取り位置に停止する(図4(a))。このときチューブ容器1が前記受取り位置に位置決めされる。
(b)エアシリンダ22,22が作動し、成形部材21,21がそれぞれ前進して互いに接近し、チューブ容器1を両側から挟み、チューブ容器1び開口部(開口6及びその近傍領域)を偏平化する(図4(b))。
(c)支点軸25が回動し(移送アーム23が旋回し)、それに伴い挟持部材24,24が同方向に旋回し、同時に挟持部材進退用エアシリンダ26が作動して挟持部材24,24が後退(支点軸25に近づく方向に移動)する。これにより、挟持部材24,24がチューブ容器1の上方に停止する(図4(c))。
【0025】
(2)容器移送工程(図5〜8参照)
(a)挟持部材開閉用エアシリンダ27が作動して挟持部材24,24が閉じ、前記受取り位置に位置決めされたチューブ容器1の開口6付近(成形部材21,21が挟んだ箇所より上の位置)を挟持する(図5(a))。
(b)エアシリンダ22,22が反対方向に作動し、成形部材21,21がそれぞれ後退して互いに離れ、チューブ容器1を解放する(図5(b))。この段階で、挟持部材24,24によるチューブ容器1の受取りが完了する。チューブ容器1は開口6付近を挟持部材24,24で挟持されており、成形部材21,21から解放されてからも、開口部(開口6及びその近傍領域)は偏平化した状態が維持される。
(c)支点軸25が上昇し(移送アーム23が上昇し)、それに伴い挟持部材24,24が上昇して、挟持したチューブ容器1を容器ホルダー17から取り出す(図6)。
【0026】
(d)支点軸25が反対方向に回動し(移送アーム23が反対方向に旋回し)、それに伴い挟持部材24,24が同方向に旋回し、挟持したチューブ容器1を停止したグリッパー8,8の前方位置(グリッパー8,8の移動経路の外側近傍)に移送する(図7)。この段階で、容器供給コンベア11では新たなチューブ容器1が前記受取り位置に位置決めされている。
(e)挟持部材進退用エアシリンダ26が反対方向に作動して挟持部材24,24が前進(支点軸25から離れる方向に移動)し、挟持したチューブ容器1を前記引渡し位置まで水平に移送する(図8)。このとき、グリッパー8,8の可動側把持爪8b,8bは開いており、チューブ容器1の移送の妨げにならない。この引渡し位置において、チューブ容器1はグリッパー8,8の固定側把持爪8a,8aの把持面に接触している。なお、この段階で、容器供給コンベア11では前記受取り位置に位置決めされた新たなチューブ容器1が、成形部材21,21により開口部を偏平化されている。
【0027】
(3)容器引き渡し工程
(a)グリッパー8,8の可動側把持爪8b,8bが閉じ、固定側把持爪8a,8aとの間でチューブ容器1の両側縁部を把持する(図9(a))。挟持部材24,24と干渉しないように、グリッパー8,8による把持位置は、挟持部材24,24の挟持位置より少し下方に設定されている。
(b)挟持部材開閉用エアシリンダ27が反対方向に作動して一対の挟持部材24,24が開き、チューブ容器1を解放する(図9(b))。この段階で、一対の挟持部材24,24からグリッパー8,8へのチューブ容器1の引渡しが完了する。
【0028】
なお、以上説明した容器供給コンベア11において、容器ホルダー17は搬送帯16に固定されていたが、搬送帯16に対し回動自在に設置されていてもよい。その場合、容器ホルダー17内に嵌入させたチューブ容器1のキャップ5が、容器ホルダー17内で回転自在でなくてもよいが、キャップ5が容器ホルダー17内に緩めに嵌入することが望ましい。容器ホルダー17が前記水平な移動経路に沿って移動する間、チューブ容器1は容器ホルダー17と共に水平面内で回転自在であるので、ガイド部材18,18により、チューブ容器1の水平面内での向きを矯正することができる。
【0029】
図10,11に本発明に係る別の形態の容器供給コンベア及び容器ホルダーを示す。図10に示す容器供給装置において、図2に示す容器供給装置9と実質的に同じ部位には同じ番号を付与している。
図10,11に示す容器供給コンベア31は、図2,3に示す容器供給コンベア11とは、搬送帯32上に設置された容器ホルダー33の形態が異なり、また容器ホルダー33を作動させる作動機構を備える点で異なるが、他の点で一致する。
容器ホルダー33は、搬送方向の前後に配置された2個のホルダー部材34,35からなる。ホルダー部材34,35は、それぞれ略半円形の底壁とその周囲の側壁からなり、底壁は互いに係合する凸部36と凹部37を有する。容器ホルダー33は、ホルダー部材34,35が閉じたとき、容器ホルダー17と同じく、底壁を有する円筒状の部材となり、その内側にチューブ容器1のキャップ5を掴むことができる。
【0030】
前記作動機構は、搬送帯32上に揺動自在に設置され、一端が係合ピン38を介してホルダー部材34に連結したL字レバー39、同じく搬送帯32上に揺動自在に設置され、先端が係合ピン41を介してホルダー部材35に連結した三叉レバー42、両端がばねフック43,44を介して両レバー39,42に係止され、両レバー39,42の先端同士を内向きに付勢する引張ばね45、三叉レバー42の他端に回転自在に設置されたカムローラ46、カムローラ46が従動走行するカム面を有する板カム47からなる。三叉レバー42の中間の端部に設置された係合ピン48が、L字レバー39の他端に形成された長孔49に係合し、これにより三叉レバー42の揺動がL字レバー39に対称的に伝達される。板カム47は容器供給コンベア31のフレーム(図示せず)に固定されている。51,52はL字レバー39,三叉レバー42を搬送帯32に揺動自在に支持する支持ピンである。
【0031】
この容器供給コンベア31でも、上側の水平な移動経路における容器ホルダー33の最初の停止位置(図10において左端の停止位置)が供給位置であり、容器ホルダー33がこの供給位置に停止したとき、作業者19がチューブ容器1を倒立姿勢で容器ホルダー33に供給する(キャップ5を容器ホルダー33に嵌入する)。容器ホルダー33を構成するホルダー部材34,35は、図11(a)に示すように、この時点で開いている。
前記供給位置から容器ホルダー33が移動し、その過程で一対のガイド部材18,18によりチューブ容器1の向きが矯正され、続いてカム板47のカム面に沿ってカムローラ46が後退(図11において下向きに移動)し、図11(b)に示すように、引張ばね45の付勢力でL字レバー39と三叉レバー42が内向きに揺動し、ホルダー部材34,35が閉じてチューブ容器1のキャップ5を掴む。
【0032】
この容器供給コンベア31でも、前記上側の水平な移動経路における容器ホルダー33の最後の停止位置(図10において右端の停止位置)が受取り位置であり、容器ホルダー33がこの受取り位置に停止したとき、当該容器ホルダー33に保持されたチューブ容器1は、容器開口部成形装置12により偏平化され、かつ容器移送装置13により前記受取り位置からグリッパー8,8への引渡し位置に移送される。
容器ホルダー33が前記受取り位置に達する直前の移動中に、カム板47のカム面に沿ってカムローラ46が前進(図11において上向きに移動)し、図11(c)に示すように、引張ばね45の付勢力に抗してL字レバー39と三叉レバー42が外向きに揺動し、ホルダー部材34,35が開いてチューブ容器1を解放する。
【0033】
なお、引張ばね45の付勢力が比較的小さく、ホルダー部材34,35が閉じてチューブ容器1のキャップ5を掴んだ状態でも、一対の挟持部材24,24が上昇するとき挟持したチューブ容器1を容器ホルダー33から取り出すことができるのであれば、容器ホルダー33が前記受取り位置を過ぎてから、ホルダー部材34,35が開くようにしてもよい。
【符号の説明】
【0034】
1 チューブ容器
5 キャップ
6 開口
8 包装機のグリッパー
9 容器供給装置
11,31 容器供給コンベア
12 容器開口部成形装置
13 容器移送装置
16,32 搬送帯
17,33 容器ホルダー
18 ガイド部材
21 成形部材
23 移送アーム
24 挟持部材
33,34 ホルダー部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
口部がキャップ締めされかつ底部が開口した空のプラスチック製チューブ容器を、前記チューブ容器に被充填物を充填する包装機に設置されたグリッパーに倒立姿勢で供給する方法において、受取り位置に倒立姿勢で位置決めされた前記チューブ容器の開口部を偏平化する開口部成形工程と、前記チューブ容器を倒立姿勢のまま前記受取り位置から引渡し位置に移送する容器移送工程と、前記引渡し位置で前記チューブ容器を包装機のグリッパーに引渡す容器引渡し工程からなり、前記開口部成形工程では、前記受取り位置に倒立姿勢で位置決めされた前記チューブ容器を一対の成形部材で挟んで開口部を偏平化し、前記容器移送工程では、偏平化した前記開口部を一対の挟持部材で挟持し、前記一対の成形部材を開いて前記チューブ容器を前記一対の成形部材から解放し、このとき前記開口部は前記一対の挟持部材で挟持されて偏平化した状態が維持され、続いて前記挟持部材を移動して前記チューブ容器を倒立姿勢のまま前記受取り位置から前記引渡し位置に移送し、前記容器引渡し工程では、前記引渡し位置において前記グリッパーにより前記チューブ容器の前記開口部の両側縁を把持し、前記一対の挟持部材を開いて前記チューブ容器を前記一対の挟持部材から解放することを特徴とするチューブ容器を包装機へ供給する方法。
【請求項2】
倒立姿勢の前記チューブ容器を所定の経路に沿って前記受取り位置に移送し、その移送の過程で前記チューブ容器の水平面内での向きを矯正することを特徴とする請求項1に記載されたチューブ容器を包装機へ供給する方法。
【請求項3】
口部がキャップ締めされかつ底部が開口した空のプラスチック製チューブ容器を、前記チューブ容器に被充填物を充填する包装機のグリッパーに倒立姿勢で供給する装置において、前記チューブ容器を倒立姿勢で移送し倒立姿勢のまま受取り位置に位置決めする容器ホルダーと、前記受取り位置に位置決めされた前記チューブ容器の開口部を偏平化する容器開口部成形装置と、前記チューブ容器の開口部を挟持して前記受取り位置から前記グリッパーへの引渡し位置に移送する容器移送装置からなり、前記容器開口部成形装置は互いに接離する一対の成形部材を備え、前記一対の成形部材は互いに接近したとき前記チューブ容器を両側から挟んで開口部を偏平化し、前記容器移送装置は移送アームと前記移送アームに設置された開閉する一対の挟持部材を備え、前記一対の挟持部材は閉じたとき前記一対の成形部材により偏平化された前記チューブ容器の開口部を挟持し、前記一対の成形部材が開いたときも前記開口部が偏平化した状態を維持し、続いて前記一対の挟持部材が前記移送アームと共に移動して前記チューブ容器を前記受取り位置から前記引渡し位置に移送することを特徴とするチューブ容器を包装機へ供給する装置。
【請求項4】
前記容器ホルダーが前記チューブ容器のキャップが嵌入する筒状の保持部を備えることを特徴とする請求項3に記載されたチューブ容器を包装機へ供給する装置。
【請求項5】
前記容器ホルダーが開閉する複数のホルダー部材からなり、前記複数のホルダー部材が閉じたとき前記チューブ容器のキャップを保持し、開いたとき前記チューブ容器を解放することを特徴とする請求項3に記載されたチューブ容器を包装機へ供給する装置。
【請求項6】
複数個の容器ホルダーが間欠駆動される環状の搬送帯上に等間隔に配置され、前記容器供給コンベアの駆動に伴い鉛直面内に設定された環状の移動経路に沿って前記間隔と同じ距離ずつ間欠移動し、前記環状の移動経路は水平な移動経路を有し、前記容器ホルダーが前記水平な移動経路に沿って間欠移動するとき、前記チューブ容器を倒立姿勢で間欠移送し、かつ停止したとき前記チューブ容器を前記受取り位置に位置決めすることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載されたチューブ容器を包装機へ供給する装置。
【請求項7】
前記水平な移動経路に沿って一対のガイド部材が配置され、前記一対のガイド部材は前記受取り位置に向けて倒立姿勢で移送される前記チューブ容器に接触し、前記チューブ容器の水平面内での向きを矯正することを特徴とする請求項6に記載されたチューブ容器を包装機へ供給する装置。
【請求項8】
前記移送アームが昇降可能でかつ鉛直な支点軸を中心に旋回可能であり、前記一対の挟持部材が前記移送アームに水平面内で進退可能に設置されていることを特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載されたチューブ容器を包装機へ供給する装置。
【請求項1】
口部がキャップ締めされかつ底部が開口した空のプラスチック製チューブ容器を、前記チューブ容器に被充填物を充填する包装機に設置されたグリッパーに倒立姿勢で供給する方法において、受取り位置に倒立姿勢で位置決めされた前記チューブ容器の開口部を偏平化する開口部成形工程と、前記チューブ容器を倒立姿勢のまま前記受取り位置から引渡し位置に移送する容器移送工程と、前記引渡し位置で前記チューブ容器を包装機のグリッパーに引渡す容器引渡し工程からなり、前記開口部成形工程では、前記受取り位置に倒立姿勢で位置決めされた前記チューブ容器を一対の成形部材で挟んで開口部を偏平化し、前記容器移送工程では、偏平化した前記開口部を一対の挟持部材で挟持し、前記一対の成形部材を開いて前記チューブ容器を前記一対の成形部材から解放し、このとき前記開口部は前記一対の挟持部材で挟持されて偏平化した状態が維持され、続いて前記挟持部材を移動して前記チューブ容器を倒立姿勢のまま前記受取り位置から前記引渡し位置に移送し、前記容器引渡し工程では、前記引渡し位置において前記グリッパーにより前記チューブ容器の前記開口部の両側縁を把持し、前記一対の挟持部材を開いて前記チューブ容器を前記一対の挟持部材から解放することを特徴とするチューブ容器を包装機へ供給する方法。
【請求項2】
倒立姿勢の前記チューブ容器を所定の経路に沿って前記受取り位置に移送し、その移送の過程で前記チューブ容器の水平面内での向きを矯正することを特徴とする請求項1に記載されたチューブ容器を包装機へ供給する方法。
【請求項3】
口部がキャップ締めされかつ底部が開口した空のプラスチック製チューブ容器を、前記チューブ容器に被充填物を充填する包装機のグリッパーに倒立姿勢で供給する装置において、前記チューブ容器を倒立姿勢で移送し倒立姿勢のまま受取り位置に位置決めする容器ホルダーと、前記受取り位置に位置決めされた前記チューブ容器の開口部を偏平化する容器開口部成形装置と、前記チューブ容器の開口部を挟持して前記受取り位置から前記グリッパーへの引渡し位置に移送する容器移送装置からなり、前記容器開口部成形装置は互いに接離する一対の成形部材を備え、前記一対の成形部材は互いに接近したとき前記チューブ容器を両側から挟んで開口部を偏平化し、前記容器移送装置は移送アームと前記移送アームに設置された開閉する一対の挟持部材を備え、前記一対の挟持部材は閉じたとき前記一対の成形部材により偏平化された前記チューブ容器の開口部を挟持し、前記一対の成形部材が開いたときも前記開口部が偏平化した状態を維持し、続いて前記一対の挟持部材が前記移送アームと共に移動して前記チューブ容器を前記受取り位置から前記引渡し位置に移送することを特徴とするチューブ容器を包装機へ供給する装置。
【請求項4】
前記容器ホルダーが前記チューブ容器のキャップが嵌入する筒状の保持部を備えることを特徴とする請求項3に記載されたチューブ容器を包装機へ供給する装置。
【請求項5】
前記容器ホルダーが開閉する複数のホルダー部材からなり、前記複数のホルダー部材が閉じたとき前記チューブ容器のキャップを保持し、開いたとき前記チューブ容器を解放することを特徴とする請求項3に記載されたチューブ容器を包装機へ供給する装置。
【請求項6】
複数個の容器ホルダーが間欠駆動される環状の搬送帯上に等間隔に配置され、前記容器供給コンベアの駆動に伴い鉛直面内に設定された環状の移動経路に沿って前記間隔と同じ距離ずつ間欠移動し、前記環状の移動経路は水平な移動経路を有し、前記容器ホルダーが前記水平な移動経路に沿って間欠移動するとき、前記チューブ容器を倒立姿勢で間欠移送し、かつ停止したとき前記チューブ容器を前記受取り位置に位置決めすることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載されたチューブ容器を包装機へ供給する装置。
【請求項7】
前記水平な移動経路に沿って一対のガイド部材が配置され、前記一対のガイド部材は前記受取り位置に向けて倒立姿勢で移送される前記チューブ容器に接触し、前記チューブ容器の水平面内での向きを矯正することを特徴とする請求項6に記載されたチューブ容器を包装機へ供給する装置。
【請求項8】
前記移送アームが昇降可能でかつ鉛直な支点軸を中心に旋回可能であり、前記一対の挟持部材が前記移送アームに水平面内で進退可能に設置されていることを特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載されたチューブ容器を包装機へ供給する装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−56691(P2013−56691A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−196029(P2011−196029)
【出願日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【出願人】(000222727)東洋自動機株式会社 (91)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【出願人】(000222727)東洋自動機株式会社 (91)
【Fターム(参考)】
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