説明

テレビジョン信号のための受信機における改良点

【課題】複数のチャンネル内の信号を受信するテレビジョン信号の受信機を提供する。
【解決手段】受信機は、番組スケジュール内のイベントの画像を規定する出力信号を生成するように構成され、辞書を規定するデータを受信する手段と、辞書のテキスト部分を特定するための手段と、特定されたテキスト部分からイベントのイメージを構築するための手段とを含む。各チャンネル内の信号はチャンネルのためのブーケアイデンティティとサブ−ブーケアイデンティティとを含む。受信機は、基準ブーケアイデンティティおよび基準サブ−ブーケアイデンティティをストアする手段と、受信信号内のチャンネルのためのブーケアイデンティティとサブ−ブーケアイデンティティとを基準ブーケおよび基準サブ−ブーケアイデンティティと比較する手段と、比較により規定される番組または他のサービスの表示を行なうために受信したテレビジョン信号を出力する手段とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はテレビジョン信号受信機の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ほとんどのテレビジョン放送は、信号が放送される媒体(地上、ケーブル、衛星)にかかわらず、アナログベースであり、キャリア信号またはチャンネル上を送信される単一のテレビジョンサービス(たとえばSKY ONE、SKY SPORTS、SKY MOVIES等)を含む。
しかしながら、デジタルベースの放送技術の使用が差し迫っている。デジタル放送技術は、テレビジョンサービス会社が単一のチャンネルで高精細テレビジョン番組を送信したり、従来の精細度の複数の番組を送信したり、多数の顧客向けサービスを送信したり、またはそれらの組合せを送信することを可能にするであろう。
【0003】
従来のアナログベースのテレビジョン放送システム番組(または「サービス」)は単一のキャリア信号(「チャンネル」)上を別個のテレビジョンサービス会社によって放送されてきた。デジタルベースの放送システムでは、多重化された複数のサービスを単一のキャリア上で放送することが可能である。文脈上特段の必要性がない場合、ここでは、「チャンネル」という用語はテレビジョン番組または他の顧客向けサービスを放送するために単一のサービスによって用いられる帯域を指すものとする。したがって「チャンネル」という語は全キャリア信号(信号が単一のサービスのみによって完全に使用される場合)と、キャリア信号の一部(信号が複数のサービスで共有される場合)の両方を含むものである。
【0004】
単一のキャリア信号内で多数のチャンネルを送信する能力は、アナログのドメインで可能であるよりもはるかに多くの数のサービスをデジタルのドメインで提供することを可能にする。1つのキャリア内のチャンネルのいくつかは従来のテレビジョン番組を提供するのに使用することができ、一方同時に、そのキャリアの他のチャンネルをテレビジョンリスト、オンライン番組順序づけ、またはいわゆるペイ−パー−ビュー(PPV)サービス等の他の顧客向けサービスを提供するのに用いることができるであろう。顧客向けサービスは、上で議論したテレビジョン会社によって提供される「サービス」と混同すべきでない。
【0005】
出願人による、WO96/37996(特許文献1)として公開された国際特許出願(PCT)では、その教示をここで引用により援用するが、テレビジョン信号の受信機を開示しており、この受信機はビデオデータ、情報データおよびオーディオデータと情報データとを含むオーディオ信号を含むビデオ信号を受信するように構成されている。この受信機は制御装置の視聴者による動作に応答するように構成されている。この受信機は選択された情報データを処理してこれをそれを示す信号に変換し、ビデオ信号と組合せてテレビジョンに出力するためのプロセッサを含む。動作の1つのモードでは、デコーダが、コントロール装置の操作に応答して複数の異なるTV信号の番組にかかわる簡単なスケジュール情報を受信された信号上に表示する。別の動作モードでは、受信機は複数の異なるテレビジョン信号に関する詳細なスケジュール情報を表示するように構成される。この受信機は複数のビデオクリップを表わすビデオデータを含む信号を受信するように動作可能である。プロセッサは信号を処理してテレビジョン画面上にクリップを同時に表示するように構成される。プロセッサはユーザが制御装置を操作するのに応答してユーザが選択した番組を後で見るようにデータを記憶するように構成される。デコーダはさらに、モデムと、ハードディスク、CD−ROMドライブ、デジタルビデオディスクを含むさまざまな種類のデジタル記憶媒体とを含んでもよい。
【0006】
このようなテレビジョンに関連したサービスに加えて、キャリア内のチャンネルのいくつかはオンラインショッピングの便宜を計るのに用いられてもよく、これにより顧客は自分の家から商品および/またはサービスを購入することができる。このようなオンラインショッピングは、もちろん、顧客と商品/サービスの提供者との間に対話型の要素がある場合にのみ可能であるのは当然である。「対話型サービス」という語はここではデジタルベースの放送システムにおいて1つまたは2つ以上のチャンネルを介して利用可能となるオンラインショッピングの便宜等を一般に指すものとして使用される。
【0007】
デジタルデータ多重化技術は単一のチャンネルが同時に多数の対話型サービスを運用することを可能にする。これ自身が問題を生じさせる。多くの顧客は彼らに利用可能となる対話型サービスの数の多さに圧倒されるであろう。もし顧客が混乱してしまえば、彼らは対話型サービスを利用しないであろう。明らかに、これは望ましくない。
【0008】
送信帯域幅は有限の資源であって、デジタルデータ圧縮技術の利点を十分活用したとしても貴重であることに変わりはないであろう。これは対話型サービスを提供することになると問題を生じさせる。他方で、高品質の画像と映像を提示することが望ましい。しかしながら、高品質は広い帯域幅の使用を必要とする。他方で、費用は低くしておくことが望ましい。なぜなら、対話型のサービスが匹敵する目抜き通りでのサービスよりもかなり高価であれば、顧客は対話型サービスを利用しないと思われるからである。
【0009】
出願人のWO97/23997(特許文献2)として公開された国際特許出願(PCT)は、その教示をここに引用により援用するが、テレビジョン信号の受信装置を開示しており、この受信装置はビデオデータと情報データとを含むビデオ信号を受信するように構成されている。この受信機は視聴者が制御装置を動作させることに応答するように構成されている。この受信機は選択された情報データを処理してこれをそれを表わす信号に変換し、ビデオ信号と組合せてテレビジョンに出力するためのプロセッサを含む。受信機は情報データに応答して前記画像データと前記情報データから由来する対話型の画像を表わすデータを表示のために出力するよう構成される。受信機は視聴者が制御装置を操作するのに応答して対話型画像を変化させ、視聴者と遠隔サイトとの間で対話型イメージを介してオンライン対話のための遠隔サイトとの通信リンクを確立する。対話型画像は放送エントリレベルと複数の放送対話レベルとを含む対話型サービスインターフェイスの一部を形成してもよい。対話型サービスインターフェイスは、放送対話レベルの1つから入る1つまたは2つ以上のオンライン対話レベルを含み、遠隔サイトとのオンライン接続を確立する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】国際公開第96/37996号
【特許文献2】国際公開第97/23997号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
この発明の目的は上述の特許出願に記載されたデコーダおよびEPGにおいて機能の容易さを高めるとともに、スケジュールデータの送信に用いられる帯域幅を制限することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明の一局面では、各々がテレビジョン番組を規定する複数のチャンネル内のテレビジョン信号であってチャンネルのうち1つの少なくとも1個の信号が時々チャンネル内
の放送イベントを規定する圧縮データを含むかまたは付加的に含むものを受信するための、受信機であって、番組スケジュール内のイベントのイメージを規定する出力信号を生成してテレビジョン画面に表示するように構成され、テキスト部分を表わす辞書を規定するデータを受信するための手段と、番組スケジュールデータをデコードして辞書内のテキスト部分を特定する手段と、特定されたテキスト部分を用いてイベントの画像を構築する手段とを含む受信機が提供される。
【0013】
別の局面では、この発明は各々が放送者により提供されるテレビジョン番組および/または他のサービスを規定する複数のチャンネル内でテレビジョン信号と、そのチャンネルのためのブーケアイデンティティ(bouquet identity)とサブ−ブーケアイデンティティとを受信する受信機であって、基準ブーケアイデンティティと1つまたは2つ以上の基準サブ−ブーケアイデンティティを記憶するための手段と、受信信号内のチャンネルのためのブーケアイデンティティとサブ−ブーケアイデンティティとを基準ブーケおよび基準サブ−ブーケアイデンティティと比較するための手段と、比較によって規定される番組または他のサービスを表示するために受信したテレビジョン信号を出力するための手段とを含む、受信機を提供する。
【0014】
規定された番組または他のサービスの順序もまた比較に依存する。
さらなる局面では、この発明は各々がテレビジョン番組を規定する複数のチャンネル内でテレビジョン信号を受信する受信機であって、信号がさらに並べ替えリストを規定する並べ替えデータと番組イベントのスケジュールを規定するスケジュールデータとをさらに含み、受信機が並べ替えデータに依存してスケジュールデータをフィルタし、番組スケジュール内の選択されたイベントの画像を規定する出力信号を生成して並べ替えデータに依存してテレビジョン画面にフィルタされたスケジュールを表示する、受信機を提供する。
【0015】
この発明はまた、第1の放送ネットワーク内で放送される第1の複数のチャンネル内と第2の放送ネットワーク内で放送される第2の複数のチャンネル内とでテレビジョン信号を受信する受信機であって、第1のネットワークで放送されるチャンネルの少なくとも1つにおいて時々送信される番組スケジュールデータをストアするためのキャッシュストアと、キャッシュストア内のデータをデコードして第1の放送ネットワークの番組スケジュールを表示するための手段と、第2のネットワーク内で放送されるチャンネルの少なくとも1つにおいて実質的に連続して送信される番組スケジュールデータを受信しかつデコードするための手段とを含む、受信機を提供する。
【0016】
この発明は複数のチャンネルであってまとまってタイムシフトされたサービスを提供するチャンネルのテレビジョン信号を受信する受信機であって、テレビジョン信号が各チャンネルに独自のアイデンティティデータと基準チャンネルのための番組スケジュールデータとを含み、受信機が基準チャンネルのためのデータから他のチャンネル各々のスケジュールを決定するための手段と、タイムシフトされたサービスにおける各々の独立して特定されたチャンネルの番組スケジュールを表示する手段とを含む、受信機を提供する。
【0017】
この発明は、各々がテレビジョン番組を規定する複数のチャンネル内のテレビジョン信号であって、チャンネルのうち1つの少なくとも1個の信号がさらにペイ−パー−ビュー(pay-per-view)イベントを含む番組スケジュールデータを含むものを受信するための受信機であって、ペイ−パー−ビューイベントに関するデータをフィルタしてペイ−パー−ビューイベントのスケジュールの画像を規定する出力信号を生成してテレビジョン画面に表示するための、受信機を提供する。
【0018】
発明の上述のおよびさらなる特徴は特に添付の請求項に述べられ、その利点とともに、添付の図面を参照して述べられるこの発明の例示の実施例の以下の詳細な説明を考慮する
ことにより明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】テレビジョン受信システムの概略図である。
【図2】衛星デコーダの機能的ブロック図である。
【図3】図2のデコーダのハードウェアとソフトウェアとの間の対話を示す機能図である。
【図4】圧縮テキスト列を表わす概略図である。
【図5】ブーケおよび複数のサブ−ブーケの概略図である。
【図6】ヒット作メニューの様式化した例である。
【図7】ヒット作画面の様式化した例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[システムの概観]
添付の図1を参照して、テレビジョン受信機システム1はテレビジョン(TV)2と、衛星パラボラアンテナ4からの信号を受信するように接続されたデジタル一体型受信デコーダ3(デコーダ)と、ビデオカセットデコーダ5(VCR)とモデム7とを含む。システム1はさらに任意で、各々がそれぞれの配線によってデコーダ3に接続されるパーソナルコンピュータ6(PC)とゲームコンソール8とを含んでもよい。SCARTコネクタまたは他の標準コネクタを適宜用いてもよい。デコーダ3はTV2、VCR5、PC6、モデム7およびゲームコンソール8間のインターフェイスとして作用し、これによってシステム1を制御する。
【0021】
[受信機/デコーダ]
添付の図2はデコーダ3をより詳細に示す。パラボラアンテナは衛星(図示せず)からの信号を受信する。パラボラアンテナ4からの信号はチューナ12に入力され、そこから1/4位相シフトキーイング(QPSK)復調器13に入力される。復調された信号は前方誤り訂正回路14によって誤り訂正される。衛星(さらに実際はケーブル)番組は通常、権限のない加入者による権限のないアクセスを防ぐために、スクランブルされている。したがってデコーダ3は条件付アクセス制御回路16を含み、これはスマートカード16aと協働して視聴者が特定のチャンネルに加入しており、したがってそのチャンネルにアクセスする権限を有しているかを判断する。チャンネルアクセスに対する保護者の制御もまた、少なくとも部分的には、アクセス制御回路16によって提供される。デコーダ3はさらにデスクランブル回路17を含み、これはアクセス制御回路16によって制御されて、権限のある加入者による信号のデスクランブルを可能にする。
【0022】
受信された信号はデジタルで符号化されたデータを含む。データはたとえばDVB/MPEG2標準を用いて圧縮されると考えられるが、これは、番組データと付加的データ(たとえば対話型サービスデータ)の両者を単一チャンネルで送信することを可能にする。DVB/MPEG2は達成されるべき高い圧縮率を可能にする。
【0023】
デスクランブルされたデータはトランスポート/デマルチプレクサ15に与えられ、これはデータをビデオデータ、オーディオデータ、ユーザサービスデータ、番組スケジュールデータ等に分離して、デコーダ内のさまざまな場所に分配する。デマルチプレクスされた信号は専用のビデオRAM17aを利用したビデオ伸張処理回路18とオーディオ伸張処理回路19とに入力され、これらはたとえばMPEG標準に従って動作する。伸張されたビデオ信号はSCARTインターフェイス20に入力されTV2とPALエンコーダ21とに直接入力され、ここでこれらはPALフォーマットにエンコードされ所望の場合にはTVのUHF入力へ出力するためにUHF変調器22によって変調される。
【0024】
システム3はプロセッサ23によって制御されており、これはバス24を介してシステムのさまざまなユニットと通信している。プロセッサ23はこれに関連してROM25(任意にはCD−ROMドライブ25aを含む)、RAM26(ダイナミックRAMおよびスタティックRAMの両者を含む)およびフラッシュ(不揮発性および書込可能)メモリ27を有する。以下でより詳細に説明するように、プロセッサ23はチューナ12を制御することによってパラボラアンテナ4からの所望のチャンネルの信号を受信し、さらに復調、デスクランブルおよび伸張を制御して所望の番組および/または対話型サービスデータがTV2の画面に表示されるよう、デコーダ3の動作を制御する。視聴者が所望の番組や顧客用サービスを選択するのは遠隔制御ユニット28によってであり、これは視聴者がそれを操作することに応じて、制御信号を受信機29に送信し、これがプロセッサ23に入力される。
【0025】
システム3はさらに高速データインターフェイス30とシリアルリンクを提供するRS232インターフェイス31とを含む。高速データインターフェイス30とRS232インターフェイスとは図1のPC6および/またはゲームコンソール8および/または他のデジタル装置(図示せず)と接続されてもよい。高速データインターフェイス30はシステム30が他の装置(図示せず)と接続されて、たとえば広帯域ケーブルおよびデジタル地上波放送等の他の媒体から送信されるサービスを受信することができるようにする。デコーダ3はさらに電話回線と接続するためのモデムインターフェイス32を含む。
【0026】
デコーダ3の動作、特にプロセッサ23の動作はソフトウェアによって制御されており、これはプロセッサ23が遠隔制御ユニット28からの制御信号およびパラボラアンテナ4によって受信された信号およびメモリユニット25ないし27内に含まれるデータに応答するようにさせる。デコーダ3内のハードウェアとソフトウェアとの間の相互作用を添付の図3に概略的に示す。入来信号中のデータはトランスポート/デマルチプレクサ15によってビデオデータと情報データとに分離される。情報データは以下でより詳細に説明するように、ハードウェアとソフトウェアとに分配される。ビデオデータとオーディオデータはデマルチプレクスされ、好適な形でMPEGビデオおよびオーディオ回路18および19によりTVに供給される。情報がビデオとともにまたはビデオに代えて表示されるべき場合には、情報を表わすデータが好適な形で出力されオン−スクリーンディスプレイ(OSD)ドライバ33とビデオ回路18とを介してTVに供給される。OSDドライバ33およびビデオ回路18からの信号は、必要に応じてTVに供給される前に組合される。デコーダ3のソフトウェアとハードウェアとの動作はオペレーティングシステム35に基づくものである。条件付アクセスコントローラ16はオペレーティングシステムとインターフェイスする関連のソフトウェアを有する。プロセッサ23はそれ自身のベースオペレーティングシステム37を有し、これはデコーダオペレーティングシステム35とインターフェイスする。知的電子番組ガイド(Intellectual Electronic Programme Guide)
(IEPG)39および対話型サービスを含む他のアプリケーション40等のアプリケーションが、アプリケーションインターフェイス41と関連のアプリケーションインタープリタ42とを介してオペレーティングシステム35とインターフェイスする。
【0027】
知的電子番組ガイド等の条件付アクセスアプリケーションのためのソフトウェアはデコーダ3のたとえばROM25等の不揮発性メモリ内に永続的にインストールされるが、新たなアクセスコードおよびTV番組スケジュールの詳細等の可変情報は、パラボラアンテナ4から受信される信号を介して規則的に更新される。復調器13からの復調された信号はトランスポートデマルチプレクサ15に入力され、これはデータを検査してどこに送られるべきかを決定する。時として条件付アクセスコードまたは知的電子番組ガイド(IEPG)39が番組情報を表示する方法に大きな変更が加えられることがある。また、さらなるアプリケーションのプログラム、たとえば対話型ショッピングまたは銀行サービス等もまた衛星を介してデコーダに供給される。このようなアプリケーションデータはトラン
スポータ15により直接記憶装置の適切な区域40に経路付けされる。
【0028】
動作データ43は各チャンネル内に実質的に連続したベースで供給される。動作データ43はチャンネルおよび/またはその中の番組に関連した条件付アクセスデータ44を含み、これは条件付アクセスコントローラ16がある特定の番組にそのデータをデスクランブルすることによりアクセス可能とするべきかどうかを判断するのを可能にする。加えて、対話型サービスに関連する動作データが専用の対話型サービスチャンネル内を送信され、これらはプロセッサ23のハードウェアおよびソフトウェアと関連のメモリ装置25ないし272よって使用されるための制御および情報データを保持している。こうして、図3に示された動作データ43はまた対話型サービスプログラムおよび情報46(個人銀行サービスに関連するもの)を含み、実際、上述の対話型サービスのための実質的に連続したまたは定期的なベースで必要とされるどんな他のデータ47をも含む。
【0029】
トランスポート/デマルチプレクサ15は動作データ43をプロセッサ23に供給するように構成される。データに対しオペレーティングシステム35、条件付アクセスおよび/または他の動作ソフトウエアが作用する。プロセッサ23はデータに応答してシステム内の他のユニットに適切なコマンドまたは情報を送る。制御データもまたプロセッサ23と、デマルチプレクサ15、ビデオおよびオーディオデコンプレッサ18、19、遠隔制御受信機29および高速データインターフェイス30等のユニットとの間で、それぞれのドライバ48ないし52を介して転送される。
【0030】
デコーダ3の組合されたハードウェアとソフトウェアとが受信されたチャンネル内のデータをデコードして視聴者の選択した番組および顧客サービスを表示することを可能にする。スクランブルは連続したベースで制御され、デコーダは必要に応じて新たなデスクランブルコードで更新することができる。対話型サービスのためのデータは実質的に連続して供給され更新され、新たに選択された対話型サービスに関するプログラムはデコーダにダウンロードされる。
【0031】
デコーダ3がテレビ番組を表わすデータとスケジュールを規定するデータおよび番組に関連する他の情報を受信しデコードする動作は、出願人による上述のWO96/37996として公開された国際特許出願(PCT)に記載されている。対話型サービスを提供するデコーダ3の動作は出願人による上述のWO97/23997として公開された国際特許出願(PCT)に記載されている。
【0032】
デジタルTV送信のためのデジタルビデオ放送(DVB)標準の中に、電子的番組ガイド(EPG)の形で加入者に正しくデコードされ提示され得るように、スケジュール情報を送信するための標準が存在する。
【0033】
このDVB標準は一般にSI標準として知られており、仕様書:ETS300468、ETSIテレビジョン、音声およびデータサービスのデジタル放送システム;デジタルビデオ放送(DVB)システムにおけるサービス情報(ST)仕様書、第2版に見出すことができる。これらの仕様を用いるためのガイドラインがETSIETR211−DVB SIガイドラインに与えられている。
【0034】
放送者がそのEPGの何らかの独自(proprietary)の特徴を利用することを可能にす
るために、SI標準は、私有のデータテーブルおよび記述子を含めることによってサービス情報(SI)ストリームの形式を拡張する方法を含んでいる。
【0035】
上述のデコーダ3はもちろん、SI標準の必須の部分をサポートするように設計されている。しかしながら出願人はこの標準が認めているように、標準のいくつかの局面をかな
り拡張した。拡張した標準はここではXSI標準と呼ばれる。特に、XSIは以下の付加的特徴を含む。
【0036】
1.データの帯域幅を有効に活用した転送のために用いられる、圧縮、地域分け、順序づけおよび並び替え技術。
【0037】
2.データキャッシュの組織化と実現。
3.タイムシフトされたサービスの実現。
【0038】
XSI仕様独自のこれらの付加的な特徴を以下で詳細に説明する。
[圧縮]
送信媒体の帯域幅と受信機内のメモリを節約するために、テキストが圧縮される。デコーダ3に常駐する圧縮アルゴリズムは、送信媒体から受信されメモリ、たとえばRAM26に保持される「辞書」を使用する。辞書はテキストが部分ごとに圧縮されたテキスト列の形でテーブルアドレスに対してストアされる、ルックアップテーブルと見なしてもよい。こうして、送信媒体上に全テキストを送信する代わりに、圧縮したテキスト列だけを送信すればよく、こうして送信媒体上にテキストを送信するための帯域幅要求が減じられる。
【0039】
圧縮されたテキスト列60の例を添付の図4に示す。列60は関連のテキストが保持されている辞書の版を特定する2ビットのフィールド61を含む。この列はまた、圧縮されたテキストに関するデータを含む無限長のフィールド62を含む。
【0040】
辞書の2つの版が通常送信され、さらなる辞書はデコーダ3のメモリに永続的に(またはかなり長期にわたって)ストアされ得る。辞書の2つの版を送信することにより、時間の経過とともに辞書の更新を可能にすることで、現在送信されているデータに従ってテキストの圧縮を最適化することが可能になる。ある週の特別なプロモーションは次の週にはもはや入手可能でなくなるかまたはさらなる別のプロモーションと置き換えられ、十分な効率のためには別の辞書の必要性を生じさせる。辞書の2つの版を送信することは1つの辞書をストアするのに必要とされるメモリの量を減じる。なぜならいかなる所与の時点でも、デコーダ内にストアする必要があるのは単一の辞書のみだからである。典型的にはデコーダ3はそれが現在の週であるかまたは次の週のためのものであるかを問わず、最も最近アクセスされた辞書をメモリ内にストアするように構成され、必要であれば次にその辞書のためのデータが放送されるときに他方の辞書をダウンロードする(典型的には5秒ごと)。
【0041】
この方策は、もし必要とされる辞書のデータがデコーダのメモリにない場合、遅れを最大で10秒までに最小化する。これはまた帯域幅要求も最小にする。なぜならなら、あるページのデータが送信されるたびごとに、番組ガイドの各ページの全テキストを送信する代わりに、各テキスト列が辞書のうち1つのみで送信され、各ページのデータが図4に示される圧縮されたテキスト列60のような圧縮されたテキスト列に減じられるからである。ページのためのデータを受信するとデコーダはその中の圧縮されたテキスト列を用いて適切な辞書で完全なテキストを見つけ、辞書からのテキストを用いてページの全テキストを再構築する。
【0042】
いくつかのテキストフィールドが圧縮され、それは以下を含む。
拡張サービス記述(チャンネルの情報を含む)
リンクされたイベントの各々の名称(番組の名称またはタイトルを含む)
短いイベントの名称
拡張されたイベントの記述(プログラムの簡潔なあらすじを含む)
特別なイベントのメッセージ(たとえばペイ−パー−ビュー(PPV)サービスで早く注文する場合の割引などを含む)
[地域分け]
DVB標準は放送者がETSIのいわゆる「ブーケ」アイデンティティを登録するように求めている。チャンネルのラインナップ情報は、任意のDVB標準テーブルである、ブーケ関連テーブル(Bouquet Association Table)(BAT)に保持される。サービスを
地域分けできる1つの方法は、関心のある地域ごとに異なるブーケIDをETSIに登録することである。すなわちイングランド用に1つのブーケID、1つをウェールズ、1つをスコットランド用にすることである。しかしながら、利用可能なブーケIDの数には限りがあるので、所与の放送会社に規定できる地域の数が制限される。別の問題は、地域の数とともにBATの数が増加し、帯域幅のオーバーヘッド(余計な負荷)が増加することである。
【0043】
この問題を克服するために、XSIではサブ−ブーケの概念を導入する。サービスはBAT内に見出されるサブ−ブーケ記述の内容に従ってサブ−ブーケ内にリストされる。添付の図5はブーケIDで特定されるブーケ70と、各々がそれぞれのサブ−ブーケIDで特定される複数のサブ−ブーケ71ないし75を示す。この情報はBATで放送される。サブ−ブーケの1つ71は、全地域に共通のサービス、たとえばSKY1、SKY2、BBC1等の全国的なサービスを特定する情報を含む。他のサブ−ブーケは各地域に特定の、たとえば英国ITV会社等のサービスを特定する情報を含む。
【0044】
加入者が最初に接続すると、加入者は(郵便番号等の)情報を提供し、これはデコーダに関連のブーケおよびサブ−ブーケIDを送信して加入者が共通のサービスおよび加入者の地域の地域分けされたサービスを受信しストアすることを可能にする。各デコーダはブーケIDと共通のサブ−ブーケIDおよびそのデコーダの場所に特定の地域サブ−ブーケIDを受信することになる。非加入視聴者が共通および/または特定地域のサブ−ブーケ内で無料のサービスを受信することができるようなデフォルトを設定してもよい。地域情報は視聴カードに予めストアしてもよい。上述のことから、このような機構によって地域的なチャンネルラインナップを記述するのに使用される帯域幅がかなり減じられることが認められるであろう。
【0045】
[順序付け]
チャンネルは予め定められた順序で規定されており、その順序に依存したチャンネル番号で示される。EPC内に現われるチャンネルの順序をチャンネル番号の順序と異ならせることを可能にするために、各サブ−ブーケはチャンネル番号とは別個の順序番号を含む。すべてのサービスには独自のサービスキーが割当てられ、これはXSIにおいてそれらの識別子である。基本的には、サービスキーはETSI,ETS3000 468に規定される独自のサービス識別子であるトリプレット(triplet)(本来のネットワークid
、トランスポートストリームid、サービスid)に対応する。
【0046】
サービスにはサブ−ブーケベースで変化する属性が与えられている。これらの属性はEPGアプリケーションにサービスの表示戦略を伝えるのに用いられる。属性は以下のとおりである。
【0047】
論理的チャンネル番号(これは視聴者が見る「チャンネル番号」である)。
順序番号(この番号はサービスがEPGのグリッドおよびリストに現われる順序を規定するのに用いられる)。
【0048】
ナビゲーションおよび表示指標(4個のフラグが、サービスがチャンネルサーフモードでアクセス可能であるか、TV視聴の際にリストが表示される検索&走査モードでアクセ
ス可能であるか、サービスが全面リスト画面に表示されるべきかどうか、および保護者の制御でロックできるか否かを区別する)。
【0049】
[並べ替え]
EPGのためのデータ放送は、ある番組の放送が開始される予定の時刻等の真の情報を含む。しかしながら、EPG内で番組を別の順序、たとえばアルファベット順に並べ替えることが可能であれば望ましい。
【0050】
時間またはアルファベットで並べ替えられたイベントの索引リストが電波中継局(head
end)で計算され、空中をXSIの一部として送られ、デコーダ内にキャッシュされる。これはデコーダ内の計算機の力を節約する。なぜなら並べ替えのリストは非常にCPUに集中するジョブだからである。並べ替えられた指標はまたジャンル/サブ−ジャンル、PPV購入後ウィンドウおよび他の商業的指向のフラグ(PPV、評論家のお勧め、新番組、イベント)など、フィルタリングの目的とヒット作(Box Office)機能をサポートするために用いられる情報も含む。
【0051】
上述のXSIに加えて、デコーダ3内のEPGには他の改良も加えられている。これらの改良点を以下に説明する。
【0052】
[キャッシング]
キャッシュ記憶装置26a(図2を参照)がデコーダ内に設けられて、EPGデータが連続して放送されるのではなく、時間の経過とともに放送されゆっくりと構成されることを可能にする。キャッシュ記憶装置26aはRAM装置であって、RAM記憶装置26の一部であってもよくまたはそれとは別個のものであってもよい。キャッシュ記憶装置26aは図2では例示の目的のためRAM記憶装置26とは別個も示されている。
【0053】
データキャッシュはまた、デコーダがいくつかの異なる放送ネットワークのために使用できるようにするために用いられる。典型的には、デコーダはデジタル衛星テレビジョンネットワークからの放送とデジタル地上テレビジョンネットワークからの放送を受信できることが求められる。概念的には、各ネットワークのためにデコーダ内に別個のEPGが設けられる。したがって、デコーダが衛星放送と地上放送の両方を受信することが必要とされる場合には、デコーダは衛星用EPGと地上用EPGとの両方を提供すると見なすことができる。
【0054】
デコーダ内の衛星用EPGは衛星ネットワークのEPGトランスポンダから情報を得ることが必要とされるときに必要に応じてデータをキャッシュするように構成される。EPGトランスポンダ上の情報はEPGが合理的な応答期間で性能を果たすために、高い転送率でサイクルされる。
【0055】
デジタル地上環境において地上用EPGにデータを届けるために利用可能な帯域幅は、衛星環境で利用可能なものよりもかなり少ない。したがって、衛星環境とは異なり、地上環境ではEPGデータの7日分のスケジュール全部を高速で送信するために1つのマルチプレクス(多重)を専用にすることは不可能である。
【0056】
したがって、リストの全スケジュールを合理的な応答率で表示することを可能にするために、全スケジュールがすべての地上マルチプレクス上で「トリック」(triclke)送信
され、地上用EPGが完全なスケジュールをキャッシュメモリにストアする。これは設定トップボックス(set top box)で利用可能なメモリの量が少なくても可能である。なぜ
なら地上ネットワークで保持されるチャンネルの数が少ないからである。
【0057】
図2に示されるように、デコーダは設定トップボックスの高速ポート30に地上用チューナ12aを付加することにより、デジタル地上TVにチューニングすることが可能とされている。(同様に、地上用設定トップボックスは衛星用チューナを付加することにより、デジタル衛星TVにチューニングすることが可能となる。)理想的には、この場合設定トップボックスに常駐するEPGは2つの環境からのデータをシームレスに合流させることが可能となる。
【0058】
メモリに限りがあるために組合されたネットワーク設定トップボックスがこのメモリ内の完全な衛星ネットワークスケジュールをストアすることができないという問題、また衛星スケジュールの一部のみが利用可能であるときに地上用スケジュール全部をストアすることはメモリのよい用法ではないという問題がある。
【0059】
これらの問題を解決するために、地上専用の設定トップボックスをアップグレードして衛星ネットワークにチューニングできるようにするときには、キャッシュアルゴリズムを衛星用設定トップボックスのそれに変更する。こうして、もはやスケジュールの全部が設定トップボックスのメモリに保持されるのではなく、スケジュールのセクションが衛星サービスのEPGトランスポンダ上の高速連続送信から必要に応じて入手される。これが動作するためには、地上用リストスケジュールのスケジュールもまた衛星用EPGトランスポンダ上で送信されるデータの中で送信されなければならない。
【0060】
この設計で、衛星が可能な設定トップボックスはいずれも(すなわち衛星専用システム、地上用の「サイド−カー」を備えた衛星システム、または衛星用サイド−カーを備えた地上用システム)は要求に応じて衛星用EPGトランスポンダからスケジュールを入手し、現在使用されているスケジュールの一片をキャッシュするだけである。地上専用の設定トップボックスはしかしながら、別のキャッシュアルゴリズムを有し、地上用送信について全部のスケジュールをキャッシュするであろう。
【0061】
キャッシュ戦略はプラットホームごとのベースで空中に新たなキャッシュパラメータを送ることで洗練することができる。プラットホームとはある製造業者からのハードウェアのある種類である。これにより、製造業者は異なるモデルごとに異なるキャッシュ記憶装置のサイズを特定することによって、その製品範囲の中で異なるモデルの費用と性能を変化させることができる。パラメータはデコーダにキャッシュされ維持されるべきリストのスケジュールの深さと並べ替え指標のスケジュールの深さとを示す。こうしてより大きなキャッシュ記憶装置を備えたモデルはより多くの情報を記憶して、所有者がより早く情報にアクセスするのを可能にする。
【0062】
[タイムシフトされたサービス]
標準DVBSIはタイムシフトされたサービスの規定を可能にする。たとえば、タイムシフトされたサービスは異なるチャンネルで異なる開始時間で1つの映画を放送することを含む。たとえば、図6に示されるように、ある映画を午後6時からチャンネル75で放送し、その後同じ映画を別のチャンネル76で午後6時30分から放送し、チャンネル77で再び午後7時から放送することができる。標準DVBSIによれば、チャンネルのうち1つ、たとえばチャンネル75が基準スケジュールを備えた基準チャンネルであり、他のすべてのチャンネル76、77は基準スケジュールのタイムシフトした版であるスケジュールを有する。すなわち、他のチャンネル76、77は基準チャンネル75とタイムシフトが異なるだけであって、それら自身のチャンネル名を有することはできない。
【0063】
出願人のXSIは各々のタイムシフトされたチャンネルが基準チャンネルとは別の名前を有することを可能にして、より柔軟性を持たせている。したがって、たとえば、「ヒット作」と呼ばれる基準チャンネルは「ヒット作1」、「ヒット作2」、「ヒット作3」等
と呼ばれるタイムシフトされたチャンネルを有することができる。
【0064】
[ヒット作]
上述の先の出願で論じたとおり、EPGにはペイ−パー−ビュー(PPV)番組の表示のための専用のセクションがある。PPVイベントはワン−オフPPVイベントとビデオ−オン−デマンドに近いPPVイベントの両者を含む。これがEPGの「ヒット作」セクションである。
【0065】
PPV番組もまたEPGのTVガイドセクションにリストされているが、ヒット作はPPV番組を加入者がブラウズするのを促進するように作られたものである。PPVイベントだけをリストした別個のセクションを有することの利点は、この区域にリストされたすべての番組が余分な料金を課すため、価値の最も高い番組だけを含んでいることを加入者に認知させる、ということである。これによって、加入者がEPGのこのセクションを利用したいという気持ちにさせる。
【0066】
他のEPGもその通常のリストの中にPPV番組をリストしているが(いくつかはPPVイベントを見つけるために、通常のリスティング内で加入者がフィルタを適用することを可能としている)、出願人が確立できた限りでは、この目的専用の完全なセクションを有するのはSky EPGのみである。
【0067】
添付の図6はヒット作メニュー80の例を示す。ヒット作メニュー項目は映画、スポーツおよび他の番組ジャンルによりリストにアクセスすることを可能にする。これらジャンルの各々について、番組が開始時間の順序で、たとえば「映画」81、「スポーツ」82または「イベント」83としてリスとされ得る。番組はまた、たとえば「映画A−Z」84、「スポーツA−Z」85または「イベントA−Z」86のようにタイトルでアルファベット順にリストすることもできる。各ジャンルの新しいPPV番組のリスト、たとえば「新映画」87、「新スポーツ」88および「新イベント」89のリストもまた利用可能である。
【0068】
別のメニュー項目、「無料プレビュー」90は、選択されると、設定トップボックスをPPV番組の販売促進を継続して行なっているPPV勧誘チャンネルにチューニングする。
【0069】
添付の図7はヒット作映画リスト画面100の一例を示す。ヒット作リスト画面の各々で、画面区域のセクション101はPPV番組のプロモーション販売促進に用いられるビデオまたは静止画像専用である。このプロモーションは加入者がリストをブラウズしたりPPVイベントを予約したりする間も継続することができる。セクション101上のビデオまたは静止画像は画面100の下半分の番組メニュー102からどのタイトルが選択されたかに応じて切換可能である。図7において、映画「ダイハードII」のためのバー103がハイライトされ、この映画を表わすビデオまたは静止画像がセクション101に表示されるであろう。こうして、加入者がヒット作リストをブラウズすると、ビデオ/静止嵌め込み画像が変化して選択された番組を示す。−ビデオ−静止画はある特定のタイトルの予告編またはプロモーションである。
【0070】
帯域幅を減じるために、如何なるビデオ画像も縮小したサイズで送信され、設定トップボックスによって所望のサイズまで拡大されるが、これは上述の特許出願に記載されたとおりである。
【0071】
さらなる発展として、ビデオまたは静止画像そのものをスケジュール可能である。これによって、ビデオプロモーションに必要とされる高い帯域を最も効果的に使用することが
できる。たとえば、日中は家族向けおよび子供向けのPPVタイトルをビデオプロモーションのためにスケジュールできる。しかしながら、高視聴時間ではこれらのイベントをプロモートするには静止画像を用いより成熟した観客に訴えるタイトルにはビデオプロモーションを割当てる。
【0072】
画面100の別の区域104、105は会社および/またはチャンネルのバナーとテキストの表示のために与えられるが、これらはメニュー102でどの映画がハイライトされるかによって変更できる。メニュー102の下のアイコン106ないし109はユーザが映画リストを映画の種類、たとえば「西部劇」映画、「アクション」映画、「コメディ」映画または「クラシック」映画などによって選択することを可能にする。アイコン106ないし109の1つを選択するとEPGが、映画情報が画面100に表示される前に、上述のフィルタリングを適用する。
【0073】
好ましい実施例を参照して本件発明を説明してきたが、問題の実施例は例示のためだけのものであって、適切な知識と技量を有する者には添付の請求項に述べられた発明とその均等物の精神と範囲から逸脱することなくさまざまな修正や変形が可能であろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々がテレビジョン番組を規定する複数のチャンネル内のテレビジョン信号を受信するための受信機であって、信号はさらに並べ替えリストを規定する並べ替えデータと、番組のイベントのスケジュールを規定するスケジュールデータとをさらに含み、受信機は並べ替えデータに依存してスケジュールデータをフィルタし、番組スケジュール内の選択されたイベントの画像を規定する出力信号を生成して並べ替えデータに依存してテレビジョン画面上にフィルタされたスケジュールを表示するように構成される、受信機。
【請求項2】
並べ替えデータが、スケジュールデータで規定されるスケジュール内のイベントが、ジャンル、サブ−ジャンルまたは商業指向のデータの少なくとも1つに依存してフィルタされたスケジュールで表示されるように選択されることを可能にするデータを含む、請求項1に記載の受信機。
【請求項3】
第1の放送ネットワークで放送される第1の複数個のチャンネル内のテレビジョン信号であって第1のネットワークのための番組スケジュールデータを含むものと、第2の放送ネットワークで放送される第2の複数のチャンネル内のテレビジョン信号であって第2のネットワークのための番組スケジュールデータを含むものとを受信する受信機であって、番組スケジュールデータは一方のネットワークでは他方のネットワークよりも高速で放送され、受信機は第1のネットワークおよび/または第2のネットワークで放送されるチャンネルの少なくとも1つにおいて時々送信される第1および/または第2のネットワークのための番組スケジュールデータの一部をストアするためのキャッシュ記憶装置と、キャッシュ記憶装置内のデータをデコードして第1または第2の放送ネットワークの番組スケ
ジュールを表示するための手段と、第1または第2のネットワークのための番組スケジュールを完全にしたいというユーザの要求に応じて、より早い速度でデータが放送されるネットワークのための信号から付加的な番組スケジュールデータを受信しデコードするための手段を含む、受信機。
【請求項4】
キャッシュ記憶装置に記憶されたデータは、第1または第2の放送ネットワーク内で新たなデータが送信されるときに更新される、請求項3に記載の受信機。
【請求項5】
放送番組スケジュールデータが受信機の特定のモデルのための深さデータを含み、受信機はそれに関連する深さデータを受信するように構成され、キャッシュ記憶装置に記憶されるデータの量は深さデータに依存する、請求項3または4に記載の受信機。
【請求項6】
複数のチャンネルのためのテレビジョン信号であって合わせてタイムシフトされたサービスを提供する信号を受信するための受信機であって、テレビジョン信号は各チャンネル毎の独自のアイデンティティデータと、基準チャンネルのための番組スケジュールデータとを含み、受信機は基準チャンネルのためのデータから他のチャンネル各々のためのスケジュールを決定する手段と、タイムシフトされたサービスにおいて各々独立に識別されたチャンネルのための番組のスケジュールを表示する手段とを含む、受信機。
【請求項7】
各々がテレビジョン番組を規定する複数のチャンネルにおけるテレビジョン信号であって、チャンネルの1つの少なくとも1個の信号がペイ−パー−ビュー−イベントを含む番組スケジュールデータを含むものを受信するための、受信機であって、ペイ−パー−ビュー−イベントに関するデータをフィルタしてペイ−パー−ビュー−イベントのスケジュールの画像を規定する出力信号を生成しテレビジョン画面に表示するように構成される、受信機。
【請求項8】
選択されたペイ−パー−ビュー−イベントに関するプロモーション用ビデオデータをフィルタしてペイ−パー−ビュースケジュールの対応の部分とともに表示するように構成された、請求項7に記載の受信機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−23769(P2012−23769A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−214545(P2011−214545)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【分割の表示】特願2009−192003(P2009−192003)の分割
【原出願日】平成11年6月14日(1999.6.14)
【出願人】(500567874)ブリティッシュ・スカイ・ブロードキャスティング・リミテッド (14)
【Fターム(参考)】