説明

ディスク装置

【課題】複数のセンサのいずれかが故障したときは正常なセンサのみを用いて誤挿入防止処理を行うディスク装置を提供する。
【解決手段】挿入されたディスクを筐体の内部に搬入し、かつ筐体内部から排出する搬送機構と、ディスクを回転駆動するターンテーブルを含む回転駆動部と、ディスク挿入口とターンテーブル間のディスク搬送路に配置された複数の検出器を含み、ディスクの挿入・排出に応じて変化する検出結果を出力する検出部と、複数の検出器の検出結果を使用してディスクの誤挿入を判別するとともに、複数の検出器のいずれかが故障したときに判別仕様を切り替え、正常な検出器の検出結果のみを使用して前記ディスクの誤挿入を判別し、ディスクの誤挿入時に搬送機構を制御してディスクを排出する誤挿入防止処理部と、を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスクの異常挿入や異型ディスクの挿入を防止する誤挿入防止機能を備えたディスク装置に係り、特にディスクの異常挿入や異型ディスクの挿入を検出するセンサが故障したときの対処策を備えたディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車載用等のディスク装置は、筐体の前面に挿入口(スリット)を設け、CD(コンパクト・ディスク)等のディスクを挿入口から挿入すると、ディスクは筐体内部に設けた搬送機構によってターンテーブルに向けて搬入されるようになっている。
【0003】
このようなディスク装置では、挿入口から挿入されたディスクを複数の光学センサで検出し、ディスクが正常に搬入されたか、或いは正規寸法のディスクが搬入されたか否かの判別を行い、規格(例えば12cm)よりも直径の小さいディスクや、カード状のディスク等、異型ディスクが挿入されたときは、挿入口から強制的に排出して誤挿入を防止している。
【0004】
つまり複数の光学センサの状態や、ディスクを挿入してローディンするまでの時間を監視し、通常の12cmディスクが挿入された時には起こり得ない状態や、規定外のローディング時間を検出した場合に、ディスクを排出し筐体内部への異物の挿入を防止している。
【0005】
特許文献1には、異型ディスクの挿入を検出するため複数のスイッチやセンサを設け、これら複数のスイッチやセンサの状態遷移、及び次に状態遷移するまでの時間を計測してディスクローディング時の異常を判断し、異常時にディスクを排出するディスク装置が開示されている。
【0006】
しかしながら、従来及び特許文献1のディスク装置では、光学センサが正常に機能している場合は問題ないが、複数のセンサのいずれかが故障すると、ディスクの異常挿入や異型ディスクの挿入を正確に判断することができなくなる。例えば、正規のディスクを挿入したにも拘わらず異形ディスクが挿入されたと判断され、以降、ディスクを挿入することができなくなる。或いは、異型ディスクを挿入したときにそのまま筐体内にディスクを引き込んでしまい筐体内部にスタックさせてしまう危険性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−279716号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来のディスク装置では、複数の光学センサを使用して誤挿入防止機能を動作させるが、複数のセンサのいずれかが故障すると、ディスクの異常挿入や異型ディスクの挿入を正確に判断することができず、正規のディスクを挿入することができなくなったり、異型ディスクを筐体内に引き込んでスタックさせてしまう危険性がある。
【0009】
本発明はこのような事情に鑑みて、複数のセンサのいずれかが故障したときは正常なセンサのみを用いて誤挿入防止処理を行うか、或いは異型ディスクの挿入の可能性を判断した上で誤挿入の判別機能を自動的に解除するディスク装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1記載の本発明のディスク装置は、ディスク挿入口から挿入されたディスクを筐体の内部に搬入するとともに前記筐体内部から排出する搬送機構と、前記搬送機構によって搬入されたディスクを回転駆動するターンテーブルを含む回転駆動部と、前記ディスク挿入口と前記ターンテーブル間のディスク搬送路に配置された複数の検出器を含み、前記ディスクの挿入・排出に応じて変化する検出結果を出力する検出部と、前記複数の検出器の検出結果を使用してディスクの誤挿入を判別するとともに、前記複数の検出器のいずれかが故障したときに判別仕様を切り替え、正常な検出器の検出結果のみを使用して前記ディスクの誤挿入を判別し、前記ディスクの誤挿入時に前記搬送機構を制御してディスクを排出する誤挿入防止処理部と、を具備したことを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の本発明のディスク装置は、ディスク挿入口から挿入されたディスクを筐体の内部に搬入するとともに前記筐体内部から排出する搬送機構と、前記搬送機構によって搬入されたディスクを回転駆動するターンテーブルを含む回転駆動部と、前記ディスク挿入口と前記ターンテーブル間のディスク搬送路に配置された複数の検出器を含み、前記ディスクの挿入・排出に応じて変化する検出結果を出力する検出部と、前記複数の検出器の検出結果を使用してディスクの誤挿入を判別し、前記ディスクの誤挿入時に前記搬送機構を制御してディスクを自動的に排出するとともに、前記複数の検出器のいずれかが故障し、以後の誤挿入の可能性が低いときに前記誤挿入判別機能を解除する制御部と、を具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明のディスク装置では、光学センサのいずれかが故障した場合でも正常な光学センサを用いて異型ディスクの挿入を判別することができる。またセンサのいずれかが故障したとき、以後、誤挿入の可能性が低い場合のみ誤挿入判別機能を解除することで、ディスクの挿入を許容することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係るディスク装置の全体構成を示す斜視図。
【図2】同実施形態におけるディスク挿入時の動作を示す平面図。
【図3】同実施形態におけるディスク装置の全体構成を示すブロック図。
【図4】同実施形態に係るディスク装置の主要部の構成を示すブロック図。
【図5】ディスクが挿入されたときの光学センサの検出出力の遷移を示す説明図。
【図6】不揮発性メモリに格納される診断情報の一例を示す説明図。
【図7】ディスクの誤挿入防止処理の全体的な動作を示すフローチャート。
【図8】ディスクの誤挿入防止処理の具体的な動作を示すフローチャート。
【図9】本発明の第2の実施形態に係るディスク装置の動作を示すフローチャート。
【図10】第2の実施形態における異型ディスク判別機能のオン/オフ設定を示すフローチャート。
【図11】モードセレクトコマンドのフォーマットの一例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、この発明のディスク装置の一実施形態について図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0015】
図1は、ディスク装置100の外観構造を示す斜視図である。図1において、ディスク装置100は、筐体10内にドライブユニット11を収容している。ドライブユニット11は、筐体10内に設けたダンパやスプリング等の弾性部材により支持されている。筐体10の前面には開口12を形成しており、この開口12を介してディスクDをドライブユニット11に挿入し、かつディスクDをドライブユニット11から排出することができる。ディスクDの挿入方向を矢印Aで示す。ディスクDとしては、CD(コンパクト・ディスク)やDVD(ディジタル・バーサタイル・ディスク)あるいはCD−ROMなどがある。
【0016】
図2は、筐体10内の構成を概略的に示した平面図である。図2で示すように、ドライブユニット11は、本体シャーシ13の略中央部に設けられ、スピンドルモータにて回転するターンテーブル20を有している。本体シャーシ13の前方部の上面には、ディスクDを搬送(挿入及び排出)するローラ14(図4)を設けている。ローラ14はゴム製であり、図4で示すようにディスクDの搬送方向と直交して設けられ、直径が中央部に向かって小さくなるテーパ状を成しており、モータの動力によって正逆両方向に回転し、ディスクDを挿入又は排出する。
【0017】
本体シャーシ13の所定位置には、ターンテーブル20上にセットされたディスクDの情報の読み出しを行なう光ピックアップ22(図3,図4)が配置されており、ディスクDの搬送路にはディスクDの状態を検出する複数の検出器(光学センサPD1〜PD4と、ロードエンドスイッチSW1)を設けている。
【0018】
複数の検出器のうち、光学センサPD1〜PD4は、例えばフォトダイオード等の発光素子とフォトトランジスタ等の受光素子を対向配置し、発光素子と受光素子の間をディスクDが通過することで、ディスクの搬入・排出状態を検出する。発光素子と受光素子との間にディスクDが存在しないときは、発光素子から発せられた光が受光素子で検出され、検出出力がロウ(Lo)になり、発光素子と受光素子との間にディスクDが存在するときは、発光素子からの光がディスクDで遮られ、受光素子の検出出力がハイ(Hi)になる。
【0019】
図2では、光学センサPD1とPD2が開口12(図1参照)側、つまり手前に位置し、光学センサPD3とPD4が奥側に位置している。光学センサPD1は開口12に最も近い位置にあり、PD1よりも僅かに奥側に光学センサPD2が位置している。また光学センサPD3は、光学センサPD2よりも奥側に位置し、PD3よりも僅かに奥側に光学センサPD4が位置している。
【0020】
正規のディスクDの直径が12cmである場合、光学センサPD1とPD2の間隔は8cm以下に設定され、光学センサPD3とPD4の間隔は、12cm以下で8cmよりも長く設定されている。ディスクDがターンテーブル20に正常にローディングされたときに、光学センサPD1〜PD4は、ディスクDの外周縁よりも内側にあり、且つディスクDの外周部に対向した位置にある。
【0021】
したがって、仮に直径8cmの異型ディスクがターンテーブル20に装填された場合は、光学センサPD1〜PD4の全てがディスクから外れる。また直径12cmの正規のディスクDがターンテーブル20上に装填(ローディング)されたときに、ロードエンドスイッチSW1(以下、スイッチSW1と呼ぶ)がオンし、ディスクDのローディング完了を検出する。
【0022】
ディスク装置100では、正規のディスク(直径12cmのCDやDVD等)が挿入されたときに、ディスクDが搬入されターンテーブル20にクランプされる。しかしながら、それ以外の異型ディスク(例えば直径8cmの小径ディスク)が挿入されると、異物であると判別して排出し誤挿入を防止する。
【0023】
図2においてディスクDは、矢印A方向から挿入される。図2では直径12cmの正規のディスクDが挿入され、ターンテーブル20に載置されるまでの搬送状態を模式的に示している。実線D1はディスクDが開口12から挿入された初期の状態を示し、ディスクが光学センサPD1,PD2の直前まで挿入された状態を示している。一点鎖線D2はディスクが光学センサPD1,PD2を通過し、光学センサPD3,PD4の直前まで挿入された状態を示している。
【0024】
二点鎖線D3は、ディスクが半分以上挿入され、光学センサPD1〜PD4の位置を通過し、ディスクの周縁部がターンテーブル20上を通過した状態を示し、点線D4は、ディスクの中心穴がターンテーブル20に装填され、スイッチSW1がオンした状態を示している。このように、正規のディスクDが正常に挿入されると、搬入に合わせて光学センサPD1〜PD4の状態が遷移し最終的にスイッチSW1が動作する。
【0025】
図3は、ディスク装置100の構成を示すブロック図であり、CDの再生装置を例に示している。図3において、ディスクDは、ターンテーブル20に載置されスピンドルモータ21によって一定の線速度で回転される。ディスクDからの情報の読み出しは、光ピックアップ22によって行われ、ディスクDにレーザ光を照射し、その反射光によってディスクDに記録されているデータを読み出す。
【0026】
光ピックアップ22は、スレッドモータ23によってディスクDの半径方向に移動制御され、再生位置を決定する。サーボ制御部24は、後述するシステム制御部32等から供給される制御信号に応じて、スピンドルモータ21の回転を制御する。またサーボ制御部24は、光ピックアップ22のトラッキング制御、フォーカス制御、及びスレッドモータ23の駆動制御を行う。
【0027】
スレッドモータ23は、ディスクDがターンテーブル20に装填され再生状態になると光ピックアップ22をディスクDの径方向に移動させる役割を有するが、それ以外にディスクDの挿入時にローラ14を駆動してディスクDを搬入したり、排出する役割も有する。
【0028】
RFアンプ25は、光ピックアップ22によって読み出したデータに対応するRF信号を増幅してデジタル信号処理部26に供給する。又、このRFアンプ25は、RF信号からフォーカス制御用の信号及びトラッキング制御用の信号を分離して、これらの制御信号をサーボ制御部24に送る。
【0029】
サーボ制御部24は、フォーカス制御用の信号に基づいて光ピックアップ22のアクチュエータ(図示せず)を制御し、光ビームが、ディスクD上に常時ジャストフォーカスとなるように制御する。また、トラッキング制御用の信号に基づいてアクチュエータを制御し、光ピックアップ22のトラッキング方向の移動を制御する。これにより、データの再生を正確に行うことができる。
【0030】
デジタル信号処理部26は、RFアンプ25からのRF信号をデジタル化し、デジタル化された信号の復調処理と誤り訂正処理を行い、信号処理の過程で得られたデータをRAM27に格納する。またデジタル信号から制御信号を分離し、分離した制御信号をサーボ制御部24及び後述するシステム制御部32に送る。
【0031】
オーディオデコーダ28は、オーディオデータを復号化処理し、復号化処理の過程で得られたデータをRAM29に格納する。オーディオデコーダ28の出力はオーディオ出力部30に供給される。オーディオ出力部30は、D/A変換器を含みデジタルオーディオ信号をアナログオーディオ信号に変換してスピーカ31に出力する。スピンドルモータ21からスピーカ31までの回路は、ディスクDを回転駆動しディスクDの再生処理を行う信号処理部を構成する。
【0032】
システム制御部32は、CPU、ROM、RAM等を含むマイクロコンピュータであり、ROMに格納されたプログラムに従ってディスク装置100の機構系及び信号処理部の動作を制御する。またシステム制御部32は、操作部33からの各種の指示信号、及びデジタル信号処理部26からの信号を受けて、サーボ制御部24等を制御する。操作部33は、リモートコントローラ等の操作部であり、再生、停止、早送り、ボリューム設定などの各種操作を行う複数のボタンを有している。
【0033】
システム制御部32には、不揮発性メモリ34(EEPROM)、表示部35、検出部36が接続されている。EEPROM34は、光学センサPD1〜PD4が故障したときの故障リストを記憶する。またディスクDの誤挿入等によってエラーが発生した場合に、エラーの原因を解析する診断情報を記憶する。表示部35は、光学センサPD1〜PD4の故障等を表示する。
【0034】
検出部36は、前述した複数の検出器(光学センサPD1〜PD4と、スイッチSW1)を含み、光学センサPD1〜PD4は、例えば発光ダイオードとフォトトランジスタで構成されている。光学センサPD1〜PD4とスイッチSW1はディスクDの搬送に応じて出力が変化する。
【0035】
図4は、ディスク装置100の主要部の構成を示すブロック図である。図4において、11はドライビングユニットであり、センター部にターンテーブル20を有している。光学センサPD1〜PD4及びスイッチSW1は検出部36を構成するものであり、光学センサPD1〜PD4及びスイッチSW1の遷移を示す情報が、検出部36介してシステム制御部32に送られる。
【0036】
システム制御部32は、モータM(スレッドモータ23)を制御して光ピックアップ22の位置及びローラ14の回転を制御する。ローラ14は、ディスクDの搬送方向と直交するように配置され、ローラ14の回転によってディスクDを搬入・排出する。システム制御部32は、ディスクの誤挿入防止の機能を有し、光学センサPD1〜PD4、スイッチSW1の検出結果によってディスクの異常挿入や異型ディスクの挿入といった誤挿入が行われた場合にディスクDの排出を行う。
【0037】
またシステム制御部32には、EEPROM等の不揮発性メモリ34が接続されている。不揮発性メモリ34には、光学センサPD1〜PD4が故障したときの故障リストを記憶する。またディスクDの誤挿入等によってエラーが発生した場合に、エラーの原因を解析する診断情報を記憶する。診断情報としては、例えばエラー発生時の各種デバイス光学センサPD1〜PD4及びスイッチSW1の状態や時間情報が記憶される。
【0038】
次に検出部36の検出結果を利用した誤挿入防止処理の動作を説明する。ディスク装置100にディスクが挿入される前は、光学センサPD1〜PD4は、発光素子からの光が受光素子に透過するため、受光素子がオン(Lo)となっているが、正規のディスクD(12cm)が挿入されると、ディスクDの搬入に合わせて光学センサPD1〜PD4は、順次にLoからHiに遷移する。またディスクDがターンテーブル20に装填された状態でスイッチSW1がオン(Hi)になる。
【0039】
またいずれかの光学センサPD1〜PD4がオフ(Hi)になると、モータ23が回転し、ローラ14を回転してディスクDを搬入し、スイッチSW1がオンするとディスクDがターンテーブル20にローディングされたものとして、光ピックアップ22を駆動する。
【0040】
光学センサPD1〜PD4及びスイッチSW1が、予め設定した状態以外の遷移をするとき、システム制御部32は、異型ディスクが挿入されたものと判断して、搬送機構(ローラ14等)を制御してディスクを排出し、ディスクの誤挿入を防止する。したがって、システム制御部32は、ディスクの誤挿入を判別し、誤挿入時に搬送機構を制御してディスクを排出する誤挿入防止処理部を構成する。
【0041】
図5は、ディスクDが搬入されるときの、光学センサPD1〜PD4の検出出力の遷移を説明する図である。図5では、ディスクDが挿入される前を「レベル0」(待機中)で示し、光学センサPD1〜PD4の配置を「レベル0」の数字1〜4で模式的に示している。
【0042】
図5に示すように、正規のディスクD(直径12cm)が搬送機構によって正常に搬入され、ターンテーブル20上に載置されるまでの間に、光学センサPD1〜PD4の検出出力は、「レベル0」→「レベル1」→「レベル2」→「レベル3」→「レベル4」の順番に遷移する。
【0043】
レベル1〜レベル4において、ディスクDを検出済みのセンサは黒く示し、ディスクDを検出して新たに(Hi)になったセンサを黒く示し附号Hを付している。空白で示すセンサは、ディスクを検知していない状態(Lo)を示している。またレベル1〜レベル4において、斜線を施した状態は、ディスクDの異常挿入や異型ディスクの挿入(誤挿入状態)を示している。
【0044】
「レベル0」は、ディスクDが未だ挿入されていない状態であり、光学センサPD1〜PD4はすべて非検出状態Loである。「レベル1」では、手前の光学センサPD1又はPD2のいずれか一方が、非検出状態Loから検出状態Hiに変化し、システム制御部32は、ディスクDが挿入されたと判断し、モータMを始動してローラ14を回転してディスクDを搬入する。
【0045】
「レベル1」においては、手前の光学センサPD1又はPD2がHiとなるが、奥側の光学センサPD3又はPD4が先にHiになることはない。したがって、「レベル1」において光学センサPD1,PD2がLoで、PD3又はPD4がHiになったとき(斜線で示す)は、ディスクの誤挿入と判断する。
【0046】
「レベル2」では、光学センサPD1,PD2がともにHiになるか、或いはディスクDが斜めから挿入された場合は、光学センサPD1又はPD2の一方と、それに近い奥側の光学センサPD3又はPD4がともにHiになる。したがって、斜線で示すように、例えば光学センサPD1,PD2がともにLoとなったり、手前側の一方の光学センサPD1(又はPD2)がHiになって、それよりも遠い奥側の光学センサPD4(又はPD3)がHiになったときは、ディスクの誤挿入と判断する。
【0047】
「レベル3」では、光学センサPD1,PD2がともにHiとなり、光学センサPD3とPD4の少なくとも一方がHiとなる。誤挿入があった場合、前のレベル1又はレベル2でディスクの排出が行われるため、レベル3の段階で誤挿入が検知される可能性は少ない。しかしながら、もし奥側の光学センサPD3とPD4がともにHiで、光学センサPD1又はPD2のいずれか一方がLoとなったときは、ディスクの誤挿入と判断する。
【0048】
「レベル4」では、光学センサPD1〜PD4のすべてがHiとなる。光学センサPD1〜PD4の検出出力の組み合わせが、「レベル0」〜「レベル4」の順番で遷移し、ディスクDがターンテーブル20に載置され、スイッチSW1がオンになると、システム制御部32はディスクDが正常に搬入されたと判断する。
【0049】
こうして、システム制御部32は、光学センサPD1〜PD4及びスイッチSW1の状態によって正規のディスクが正常に挿入されたか否かを判断し、正常にディスクが挿入されたときは再生に移行する。また光学センサPD1〜PD4及びスイッチSW1が、予め設定した状態以外の動作を示した場合、ディスクが誤挿入されたものと判断してディスクを排出し、誤挿入を防止する。
【0050】
またシステム制御部32は、ディスク装置100の状態を示す診断情報を定期的またはエラー発生時にEEPROM34に格納し、EEPROM34に格納したデータを用いてエラー発生原因の解析などを行えるようにしている。
【0051】
図6は、EEPROM34に格納される診断情報の一例を示すもので、通番1は、最新ステータス状態、例えば、ディスク挿入待ち、プレイ中、ディスク排出待ち等、機構系の状態を示す情報である。そのほか通番2〜9で示すような各種の診断情報(メカの通電時間、ディスクロード回数、イジェクト回数、ユーザ原因とみられる異常操作履歴など)が格納される。
【0052】
ところで、このような誤挿入防止機能を有するディスク装置100では、光学センサPD1〜PD4が正常に動作しているときはよいが、複数のセンサのいずれかが故障すると、誤挿入防止機能が正常に動作しなくなる。例えば、正規のディスクを挿入したにも拘わらず異形ディスクが挿入されたと判断して排出し、以後、ディスクを挿入することができなくなる。或いは、異型ディスクを挿入したときに排出せず、筐体内にディスクを引き込んでしまう可能性がある。
【0053】
そこで第1の実施形態では、光学センサPD1〜PD4の故障を検出したときは判別仕様を切り替え、故障した光学センサの検出結果を用いず残りの正常な光学センサの検出結果を用いてディスクの誤挿入判別(異常挿入や異型ディスクの挿入を判別)を行う点に特徴がある。
【0054】
光学センサPD1〜PD4(以下、単にセンサと呼ぶこともある)の故障検出は、以下の手法を用いて行う。
【0055】
1.ディスクローディング時に異形ディスクと判断した場合、異形判断の要因となったセンサの(Lo)出力を記録する。以降のローディングにおいて、同じセンサが要因となって異形判断(Lo)がされた場合、その連続発生回数を記録する。連続発生回数が一定値を超えた場合、該当するセンサは故障しているものとみなす。
【0056】
2.ディスクの挿入の有無に拘わらず(Hi)を出力するセンサが存在する場合、異形ディスクの排出処理が行われるが、異形ディスクの排出処理後もなお(Hi)を出力する光学センサがあった場合、通常は異型ディスクを筐体内にくわえ込んでいる可能性が高い。しかし、この状態を長時間放置するユーザは少ないと考えられる。したがって異型ディスクを排出したあと、予め設定した時間以上(Hi)を出力する光学センサは、故障しているものとみなす。
【0057】
3.異型ディスクを排出する機能を有している場合、ローディング完了に至るディスクは正規の12cmディスクのみである。ディスクは円形なので、ローディング完了状態において光学センサの値が変化することはない。したがって、ローディング完了時にセンサ値を監視し、通常あり得ない値を出力するセンサがあった場合は、故障しているものとみなす。
【0058】
こうして、故障した光学センサがある場合は、判別仕様を自動的に切り替え、故障したセンサを除き、残りの正常なセンサの検出結果を参照して誤挿入の防止処理を行う。正常なセンサの数が減っているため、ディスクの異常挿入や異型ディスクの挿入を完全に判別することはできないにしても、正常な残りのセンサは、少なくとも異型ディスクを判別することができるため、異型ディスクを排出して筐体内にスタックする可能性を低減することができる。
【0059】
尚、複数の光学センサが故障し、判別が不可能になった場合はユーザに故障を報知する。報知の方法としては、表示部35に表示したり、或いは故障した旨を音声で知らせてもよい。
【0060】
図7は、第1の実施形態での誤挿入防止処理の全体的な動作を示すフローチャートである。図7において、ステップS0は、光学センサPD1〜PD4の故障を検出するステップであり、上述した1〜3の故障検出法によって故障したセンサを検出する。
【0061】
故障したセンサがある場合、ステップS1において故障センサをEEPROM34の故障リストに記憶する。ステップS2では、手前の光学センサPD1,PD2が両方とも故障しているか、又は奥側の光学センサPD3,PD4が両方とも故障しているかの判別を行う。手前の光学センサPD1,PD2のいずれか一方と、奥側の光学センサPD3,PD4のいずれか一方が正常であれば、異型ディスクか否かの判別は可能である。
【0062】
手前の光学センサPD1,PD2が両方とも故障している場合、或いは奥側の光学センサPD3,PD4が両方とも故障している場合は、ステップS3に移行し、メカニズムの故障である旨を表示部35に表示し、ユーザに通知する。一方、手前の光学センサPD1,PD2のいずれか一方と、奥側の光学センサPD3,PD4のいずれか一方が正常であるときは、ステップS4に移行し、正常な光学センサを用いてディスクの異常挿入や異型ディスクの挿入を判別する。
【0063】
図8は、光学センサPD1〜PD4及びスイッチSW1を用いた誤挿入防止処理の具体的な動作を示すフローチャートである。
【0064】
図8において、ステップS10はディスクのローディング開始ステップであり、ステップS11でモータMが回転を開始する。ステップS11は、ローラ14にてディスクDの引き込み準備ができている状態である。ステップS12では、EEPROM34に記憶した故障リストから故障している光学センサを確認する。
【0065】
ステップS13では、手前のセンサPD1,PD2の状態を判別し、センサPD1,PD2がともにHiか否かを判断する。手前のセンサPD1,PD2のいずれかがLoのときは、ステップS14で奥側のセンサPD3,PD4の状態及びスイッチSW1の状態を判別する。ステップS14で奥側のセンサPD3,PD4のいずれかがHiで、SW1がHiであるときは、異型ディスクと判断してステップS24にて排出処理を行う。
【0066】
ステップS14で奥側のセンサPD3,PD4がともにLoのときは、ステップS15で所定の時間が経過したか否かを判断し、所定時間を経過した(タイムアウトした)ときは、ステップS16で空ディスクと判断して処理を終了する。ステップS15で所定の時間が経過していないときはステップS13に戻る。尚、所定の時間は、例えば手前のセンサPD1,PD2のいずれか一方がディスクDを検出してから何秒以内というように設定する。
【0067】
一方、ステップS13で手前のセンサPD1,PD2がともにHiのときは、ステップS17で奥側のセンサPD3,PD4の状態を判別する。ステップS17で、奥側のセンサPD3,PD4がいずれもHiのときはステップS20に進み、奥側のセンサPD3,PD4のいずれかがLoのときは、ステップS18に進む。
【0068】
ステップS18では、手前のセンサPD1,PD2の状態とスイッチSW1の状態を判別し、手前のセンサPD1,PD2のいずれかがLoで、スイッチSW1がHiのときは、異型ディスクと判断してステップS24にて排出処理を行う。ステップS18の判断がNOのときは、ステップ19で所定の時間が経過したか否かを判断し、タイムアウトしたときは、ステップS24でディスクの排出処理を行う。ステップS19で所定の時間が経過していないときはステップS17に戻る。
【0069】
またステップS18で奥側のセンサPD3,PD4がともにHiのときは、ステップS20でスイッチSW1がHiか否かを判別する。ステップS20でスイッチSW1がHiのときは、ステップS23に進み、ディスクのローディングを完了する。ステップS20でスイッチSW1がLoのときは、ステップS21で手前のセンサPD1,PD2と奥側のセンサPD3,PD4の状態を判別する。
【0070】
ステップS21で手前のセンサPD1,PD2と奥側のセンサPD3,PD4のいずれかがLoのときは、異型ディスクと判断してステップS24にて排出処理を行う。ステップS21の判断がNOのときは、ステップ22で所定の時間が経過したか否かを判断し、タイムアウトしたときは、ステップS24でディスクの排出処理を行う。ステップS22で所定の時間が経過していないときはステップS20に戻る。
【0071】
尚、点線枠S41,S42,S43で示すステップは、故障センサがあるときに、残りの正常なセンサを用いて判別するステップであることを意味している。
【0072】
このように、第1の実施形態では、光学センサのいずれかが故障した場合でも正常な光学センサを用いて異型ディスクの挿入を判別することができる。したがって、異型ディスクが挿入された場合は排出し、筐体内にスタックする可能性を低減することができる。また複数個の光学センサが故障して判別が不可能になった場合は、表示部35にその旨を通知するため、ユーザに故障を知らせることができる。
【実施例2】
【0073】
次に第2の実施形態に係るディスク装置について説明する。第2の実施形態は、光学センサPD1〜PD4が故障したときに、誤挿入判別機能を解除してディスクを挿入できるようにしたものである。即ち、光学センサPD1〜PD4のいずれかが故障すると、正規のディスクを挿入しても異型ディスクが挿入されたと誤判断して、自動的にディスクが排出されることがある。そこで、光学センサPD1〜PD4のいずれかが故障したときは、誤挿入判別機能を解除してディスクを挿入できるようにする。
【0074】
但し、以後、異型ディスクが挿入される可能性が高いときは、誤挿入判別機能を解除することなく継続し、異型ディスクが挿入される可能性が低い場合のみ、自動的に誤挿入判別機能、即ち異型ディスクの判別機能を解除する点に特徴がある。
【0075】
光学センサPD1〜PD4の故障を検出したとき、「以後、異形ディスクが挿入される可能性が高いとき」とは、例えば子供がいたずらで何度もカードやコインを挿入したり、操作に未熟なユーザが異形ディスクを何度も挿入するような場合である。
【0076】
そこで、図6に示す診断情報をもとに、異形ディスクの検出履歴が予め設定した回数以上存在する場合は、異型ディスクの判別機能を解除しないようにする。図6の診断情報には、ユーザ原因とみられる異常操作履歴(Customer Cause Counter)が記憶されているため、この情報を参照すると良い。Customer Cause Counterには異形ディスクの検出パターン/回数を保存しており、ユーザが過去に何回異形ディスクを挿入したかの情報を入手することができる。
【0077】
また診断情報には、ディスクのロード回数やイジェクト回数のデータが記憶されているため、ローディングできた回数に対してイジェクト(排出)回数が格段に多い場合なども、異形ディスクが挿入される可能性が高いと判断し、異型ディスクの判別機能を解除しないようにする。
【0078】
図9は、センサ故障時の異型ディスクの判別機能の解除についての動作を示すフローチャートである。図9において、ステップS50はディスクのローディング要求の受信ステップである。ステップS51では、光学センサPD1〜PD4に故障したセンサがあるか否かを判別する。故障センサの有無は、例えば図7のステップS1で示した故障リストを参照して判別する。故障センサがない場合は、ステップS55に進み、ディスクのローディングが開始される。
【0079】
一方、ステップS51で故障センサがある場合は、ステップS52に進む。尚、ステップS52の前にあるステップS56は必要に応じて追加するステップであり後述する。ステップS52では、異型ディスクの検出履歴が所定回数以上あるか否かを判断する。異型ディスクの検出履歴が所定回数以下であれば、ステップS53で異型ディスクの判別機能をオフにする。これによって異型ディスクの判別機能が解除され、ステップS55でディスクDのローディングが開始される。
【0080】
またステップS52で、異型ディスクの検出履歴が所定回数以上(多数)ある場合は、ステップS54に進み、異形ディスクの判別機能をオンにする。これによって異形ディスクの判別機能は解除されることなく継続する。したがって、異形ディスクが挿入される可能性が高いときは、たとえ光学センサのいずれかが故障していても、誤挿入判別機能が動作する。
【0081】
また、ディスク装置100を車両に搭載した場合は、小さい子供が誤って、或いはいたずらでカードやコイン等を挿入してしまう危険性がある。したがって、小さい子供が乗車しているか否かの判別ができれば、図6の診断情報と合わせてより正確に判別機能を解除するか否かを判断することができる。
【0082】
例えばDVDの再生装置では、ペアレンタルロック(Parental Lock)がかかっていたり、車両の後部座席に設けたリアモニタへ映像出力が設定されている場合は、子供がいる可能性が高くカードやコインなどを誤って挿入してしまう危険性が高い。そこで、ペアレンタルロックがかかっていたり、リアモニタへ出力が設定されている場合は、異形ディスクの判別機能を解除しないように設定すると良い。
【0083】
尚、ペアレンタルロックとは、テレビ放送やDVD等で、保護者が子供の試聴できる番組やコンテンツを制限する機能であり、保護者がプレーヤに子供の年齢や暗証番号を設定することにより、試聴年齢制限がされている映像を子供が自由に見ることができないようにする機能である。
【0084】
図10は、子供が乗車しているか否かの判別結果をもとにした異型ディスクの判別機能のオン/オフ動作を示すフローチャートである。
【0085】
図10において、ステップS60(メカ起動)は、ディスク装置100の起動を示し、ステップS61では、ペアレンタルロックが設定されているか否かを判断する。ステップS62では、リアモニタへの出力が設定されているか否かを判断する。
【0086】
ステップS61,S62の判断がいずれもNOであれば、ステップS63で異形ディスクの判別機能をオフに設定する。またステップS61又はS62の判断がYESであれば、ステップS64に移行し異形ディスクの判別機能をオンに設定する。ステップS65は、モードセレクトコマンドの送信ステップであり、ステップS63またはS64で設定した異形ディスクの判別機能を継続(オン)又は解除(オフ)に設定する。
【0087】
図9の点線で示すステップS56は、図10での判断ステップ、つまり異形ディスクの判別機能がオンか否か判別するステップであり、ステップS56の判断結果がYES(オン)であればステップS54に進み、NO(オフ)であればステップS52に進み、異形ディスクの検出履歴を判断した上で異形ディスクの判別機能を解除するか否かを決定する。
【0088】
尚、センサの故障時における異形ディスクの判別機能を解除するか否かの決定は、ディスク装置100のモードセレクトコマンドに異形ディスク判別機能のオン/オフ設定を登録することで実現することができる。この場合、オンは異形ディスク判別機能を継続(解除してはならない)こと意味し、オフは装置の状態に応じて異形ディスク判別機能を解除してもよいことを意味する。モードセレクトコマンドの設定は、センサの故障状態に応じてシステム制御部32の制御のもとに行われる。
【0089】
図11は、モードセレクトコマンドのフォーマットの一例を示す。モードセレクトコマンドは、ディスク装置100の動作を設定するコマンドであり、イジェクトエラーやロードエラーがあったときのリトライ回数や、圧縮メディア毎の再生対応、特殊再生の動作など、各種の設定を変更することができる。例えば、図11の最下欄のReservedに、異形ディスクの判別機能をオン/オフ設定するコマンドを登録する。
【0090】
このように、本発明のディスク装置では、光学センサのいずれかが故障した場合でも正常な光学センサを用いて異型ディスクの挿入を判別することができる。或いは、光学センサのいずれかが故障したときに異形ディスクの検出履歴などをもとに、以後同様のミスが繰り返される危険性があるか否かを判断し、危険と判断されなければ異形ディスクの判別機能を解除してディスクの挿入を許容することができる。
【0091】
尚、本発明の実施形態は、以上説明した構成に限定されるものではない。例えば、複数のトレイにディスクを収納して、いずれか1枚のディスクを再生するようにした収納型ディスク装置に適用することができる。また車載用ディスク装置に限らず家庭用ディスク装置に適用することもできる。また特許請求の範囲を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0092】
100…ディスク装置
D…ディスク
10…筐体
11…ドライブユニット
12…開口
13…シャーシ本体
14…ディスク搬送ローラ
20…ターンテーブル
21…スピンドルモータ
22…光ピックアップ部
23,M…スレッドモータ
24…サーボ制御部
25…RFアンプ
26…デジタル信号処理部
27,29…RAM
28…オーディオデコーダ
30…オーディオ出力部
31…スピーカ
32…システム制御部
33…操作部
34…不揮発性メモリ(EEPROM)
35…表示部
36…検出部
PD1〜PD4…光学センサ
SW1…スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスク挿入口から挿入されたディスクを筐体の内部に搬入するとともに前記筐体内部から排出する搬送機構と、
前記搬送機構によって搬入されたディスクを回転駆動するターンテーブルを含む回転駆動部と、
前記ディスク挿入口と前記ターンテーブル間のディスク搬送路に配置された複数の検出器を含み、前記ディスクの挿入・排出に応じて変化する検出結果を出力する検出部と、
前記複数の検出器の検出結果を使用してディスクの誤挿入を判別するとともに、前記複数の検出器のいずれかが故障したときに判別仕様を切り替え、正常な検出器の検出結果のみを使用して前記ディスクの誤挿入を判別し、前記ディスクの誤挿入時に前記搬送機構を制御してディスクを排出する誤挿入防止処理部と、
を具備したことを特徴とするディスク装置。
【請求項2】
前記誤挿入防止処理部は、前記検出部の複数の検出器が故障し、前記ディスクの誤挿入判別が不可能になったとき故障を報知することを特徴とする請求項1記載のディスク装置。
【請求項3】
前記誤挿入防止処理部は、前記故障した検出器を記憶部に記憶し、前記記憶部に記憶した故障リストをもとに前記判別仕様を切り替え、前記故障リストにない検出器を使用して誤挿入判別を行うことを特徴とする請求項1記載のディスク装置。
【請求項4】
ディスク挿入口から挿入されたディスクを筐体の内部に搬入するとともに前記筐体内部から排出する搬送機構と、
前記搬送機構によって搬入されたディスクを回転駆動するターンテーブルを含む回転駆動部と、
前記ディスク挿入口と前記ターンテーブル間のディスク搬送路に配置された複数の検出器を含み、前記ディスクの挿入・排出に応じて変化する検出結果を出力する検出部と、
前記複数の検出器の検出結果を使用してディスクの誤挿入を判別し、前記ディスクの誤挿入時に前記搬送機構を制御してディスクを自動的に排出するとともに、前記複数の検出器のいずれかが故障し、以後の誤挿入の可能性が低いときに前記誤挿入判別機能を解除する制御部と、
を具備したことを特徴とするディスク装置。
【請求項5】
前記制御部は、異常操作履歴を記憶部に記憶し、前記複数の検出器のいずれかが故障したとき、前記記憶部に記憶した異常操作履歴を参照して以後の誤挿入の可能性が高いか低いかを判断して、前記誤挿入判別機能を解除することを特徴とする請求項4記載のディスク装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記ディスク装置を操作するユーザが子供であると判断したときは、前記誤挿入判別機能の解除を禁止することを特徴とする請求項4記載のディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−262692(P2010−262692A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−111211(P2009−111211)
【出願日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(504113008)東芝アルパイン・オートモティブテクノロジー株式会社 (110)
【Fターム(参考)】