ディスク装置
【課題】外部からの操作で簡単にディスクを搬出でき、かつ、外部からの操作によるディスクの搬入を防止できるディスク装置を提供すること。
【解決手段】ディスク装置のケースに、ディスクの記録面と直交する方向からドライバ9を挿入可能な操作孔と、同軸上に配置されたウォームホイール47およびワンウェイクラッチ45とを設けている。ウォームホイール47に、被付勢部474を設けている。ワンウェイクラッチ45に、被付勢部474を搬出回転方向D2のみに付勢する付勢部457と、搬出回転方向D2側の端部が搬入回転方向D1側の端部よりもドライバ9の挿入方向側に位置するように傾斜する傾斜部458とを設けている。
【解決手段】ディスク装置のケースに、ディスクの記録面と直交する方向からドライバ9を挿入可能な操作孔と、同軸上に配置されたウォームホイール47およびワンウェイクラッチ45とを設けている。ウォームホイール47に、被付勢部474を設けている。ワンウェイクラッチ45に、被付勢部474を搬出回転方向D2のみに付勢する付勢部457と、搬出回転方向D2側の端部が搬入回転方向D1側の端部よりもドライバ9の挿入方向側に位置するように傾斜する傾斜部458とを設けている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、MD(Mini Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)あるいはBD(Blu-ray Disc)などの記録媒体のデータを処理するディスク装置が知られている。このようなディスク装置において、例えば電源の遮断により搬送手段が駆動しない場合でも、記録媒体を取り出すことができる構成が検討されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0003】
特許文献1の構成では、先端部に十字の溝が形成されたウォームをローダの駆動機構に設けている。さらに、ケースにおける前記溝に対向する部位に、回転治具を挿入するための挿入孔を設けている。
そして、回転治具の操作によりウォームが回転すると、ディスクカートリッジが排出される構成が採られている。
【0004】
特許文献2の構成では、ディスクを保持するホールドアッセンブリと、このホールドアッセンブリをマニュアルでイジェクトするマニュアルイジェクト機構とが設けられている。また、マニュアルイジェクト機構は、ローディング機構の歯車と噛み合うラック状のワンウェイクラッチと、このワンウェイクラッチを進退させるイジェクト部材とから構成されている。
そして、ケースの孔から挿入されるピンによりイジェクト部材が複数回押されると、ワンウェイクラッチが進退する。この進退により歯車が一方向のみに回転して、ディスクが排出される構成が採られている。
【0005】
一方、近年、ディスク装置を有する表示装置などにおいて、ディスク再生時の立ち上がり時間を短縮することが望まれている。この要望を実現させるための構成としては、以下のようなものが考えられる。
すなわち、表示装置などの内部に搭載したメモリに、ディスクのデータの一部分を予め記憶させておく。そして、再生開始時には、まずメモリのデータを再生し、この再生の間に続きの部分をディスクから読み出して、連続して再生することが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平7−320366号公報
【特許文献2】特開2004−246969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記のようなメモリを搭載した構成でも、搬送手段が駆動しないときにディスクを取り出せるように、特許文献1,2のような構成を適用することが考えられる。
しかしながら、特許文献1の構成では、回転治具をウォームの溝に直接係合させるため、ウォームを両方向に回転させることができ、ディスクの出し入れが可能となる。このため、ディスクが入れ替えられてしまった場合、メモリで再生される内容と、ディスクで再生される続きの内容とが異なってしまう。
また、特許文献2のような構成では、イジェクト部材をピンで複数回押す必要があり、ピンを引いたり押している間に孔から抜けてしまうおそれがある。
【0008】
本発明は、外部からの操作で簡単にディスクを搬出でき、かつ、外部からの操作によるディスクの搬入を防止できるディスク装置を提供することを1つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、ディスクを収容可能なケースと、このケース内外にディスクを搬送する搬送手段と、この搬送手段を駆動させる搬送駆動手段と、を備えたディスク装置であって、前記搬送駆動手段は、モータと、前記ケース内のディスクの記録面と略直交する回転軸を中心に回転し、前記モータの駆動力を前記搬送手段に伝達する歯車と、この歯車と同軸上に回転可能に設けられたワンウェイクラッチと、を備え、前記ケースには、前記ワンウェイクラッチを回転させるための操作部材を、当該ワンウェイクラッチの回転軸と平行な方向に挿入可能な操作孔が設けられ、前記歯車には、被付勢部が設けられ、前記ワンウェイクラッチには、前記被付勢部を付勢して、前記歯車を前記搬送手段でディスクを搬出させる搬出回転方向のみに回転させる付勢部が設けられ、前記歯車と前記ワンウェイクラッチとのうちの少なくとも一方には、前記搬出回転方向側の端部が当該搬出回転方向と反対の搬入回転方向側の端部よりも、前記操作部材の挿入方向側に位置するような傾斜部が設けられていることを特徴とするディスク装置である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態に係る録画再生表示装置を背面側から見た斜視図。
【図2】前記一実施形態における録画再生表示装置の概略構成を示すブロック図。
【図3】前記一実施形態におけるディスクの未搬入状態でのディスク装置の内部構成を示す平面図。
【図4】前記一実施形態におけるディスクの搬送途中状態でのディスク装置の内部構成を示す平面図。
【図5】前記一実施形態におけるディスクの搬入完了状態でのディスク装置の内部構成を示す平面図。
【図6】前記一実施形態における駆動ユニットを上側から見たときの分解斜視図。
【図7】前記一実施形態における駆動ユニットを下側から見たときの分解斜視図。
【図8】前記一実施形態における駆動ユニットの要部の縦断面図。
【図9】前記一実施形態におけるワンウェイクラッチのクラッチ凸部とウォームホイールの被付勢部との位置関係を示す概念図。
【図10】図9のX−X線に沿った断面図であり、ワンウェイクラッチを搬出回転方向に回転させるときの状態を表す。
【図11】図10に対応する断面図であり、ワンウェイクラッチを搬入回転方向に回転させるときの状態を表す。
【図12】本発明の変形例を示す図であり、図9のX−X線に沿った断面図に対応する。
【図13】本発明の他の変形例を示す図であり、図9のX−X線に沿った断面図に対応する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
なお、本実施形態では、テレビジョン放送(TV放送)の表示機能、BDまたはDVDへのTV放送の録画機能、BDまたはDVDに記録されたデータ(TV放送やコンテンツ)の再生機能を有する録画再生表示装置を例示して説明する。
【0012】
[録画再生表示装置の概略構成]
まず、録画再生表示装置の概略構成について説明する。
図1は、録画再生表示装置を背面側から見た斜視図である。図2は、録画再生表示装置の概略構成を示すブロック図である。
図1および図2に示すように、録画再生表示装置1は、ディスク装置2と、表示装置5とを備えている。
【0013】
ディスク装置2は、図1に示すように、ディスク挿通孔211からディスク10(BDまたはDVD)を収容可能な薄箱状のケース21を備えている。このケース21の底面部212には、操作部材としてのドライバ9をディスク10の記録面と直交する方向に挿入可能な操作孔213が設けられている。そして、ケース21には、ドライバ9の操作により、ディスク10を取り出すことを許容するが、入れることを防止する搬送駆動手段40が設けられている。なお、搬送駆動手段40の詳細な構成については、後述する。
【0014】
また、ケース21には、図2に示すように、データ処理手段221と、搬送制御手段222とを有するディスク制御手段22が設けられている。
データ処理手段221は、後述するディスク処理手段25を制御して、ディスク10から読み出したデータを表示装置5へ出力する。また、搬送制御手段222は、搬送駆動手段40を制御して、ディスク10をケース21の内外へ搬送する。
なお、ディスク装置2の詳細な構成については、後述する。
【0015】
表示装置5は、図1に示すように、薄箱状の表示本体51を備えている。この表示本体51の背面には、ディスク装置2が取り付けられている。具体的に、ディスク挿通孔211が正面に向かって右側に位置し、かつ、操作孔213が表示本体51の背面側に露出するように、取り付けられている。そして、ディスク装置2は、通常の使用状態では、図示しない化粧カバーにより外部から見えないようになっている。
【0016】
また、表示本体51内には、図2に示すように、表示本体51の一部から露出する図示しない表示面を有する表示手段52と、メモリ53と、ディスク10のデータ再生を制御する再生制御手段54とが設けられている。
再生制御手段54は、ディスク装置2に装着されたディスク10のデータの一部分、具体的に、データ再生時に最初に再生される部分(以下、再生時メモリ記憶部分という)をメモリ53に記憶させる。この再生時メモリ記憶部分の長さは、ディスク10からのデータの読み出しを開始してから、表示手段52で表示されるまでの時間よりも、長く設定されている。
【0017】
そして、再生制御手段54は、ディスク10の再生指令を認識すると、メモリ53から再生時メモリ記憶部分を読み出して再生する。さらに、ディスク装置2のデータ処理手段221を制御して、再生時メモリ記憶部分の再生中に、この再生時メモリ記憶部分に続くデータをディスク10から読み出させる。この後、再生時メモリ記憶部分の再生が終了すると、データ処理手段221で読み出させたデータを続けて再生する。以上の制御により、データの読み出し時間が比較的長いディスク10を再生する場合でも、迅速な再生が可能となる。
【0018】
なお、ディスク装置2および表示装置5には、TV放送の受信を制御する構成や、ディスク10への録画を制御する構成などが設けられている。
【0019】
[ディスク装置の概略構成]
次に、ディスク装置2の概略構成について説明する。
図3は、ディスクの未搬入状態でのディスク装置の内部構成を示す平面図である。図4は、ディスクの搬送途中状態でのディスク装置の内部構成を示す平面図である。図5は、ディスクの搬入完了状態でのディスク装置の内部構成を示す平面図である。
【0020】
ディスク装置2のケース21内には、図3に示すように、ディスク10からデータを読み出したりするディスク処理手段25と、ケース21内外にディスク10を搬送する搬送手段30と、この搬送手段30を駆動させる搬送駆動手段40とが設けられている。
【0021】
ディスク処理手段25は、固定部251を介してケース21に取り付けられた枠状の台座部252を有している。また、台座部252の端部には、ディスク10を着脱自在に保持して回転させるターンテーブル253が設けられている。さらに、台座部252には、ターンテーブル253に対して進退して、ディスク10のデータを読み出したりディスク10にデータを記録するピックアップ254が設けられている。
なお、ケース21には、搬送駆動手段40の駆動に伴い、ディスク10をターンテーブル253に装着する装着位置と、この装着位置よりも底面部212側の待機位置との間において、台座部252を回動させるための図示しない台座リンク機構が設けられている。
【0022】
搬送手段30は、ケース21における上面視での右側かつディスク挿通孔211近傍に設けられたローディングアーム31と、このローディングアーム31の左側に設けられたサブローディングアーム32と、ローディングアーム31の回動に伴いサブローディングアーム32を回動させるローディングリンク機構33と、サブローディングアーム32の奥側(図3の上側)に設けられた第1イジェクトアーム34と、ローディングアーム31の奥側に設けられた第2イジェクトアーム35とを備えている。また、ケース21には、搬送駆動手段40の駆動に伴い、第1,第2イジェクトアーム34,35を回動させるための図示しないイジェクトアームリンク機構が設けられている。
【0023】
ローディングアーム31は、回動軸部311を中心に回動可能に設けられている。このローディングアーム31の回動先端側および回動基端側には、ディスク10の外縁に当接して回転することで、ディスク10をケース内外に搬送する搬送ローラ312がそれぞれ設けられている。さらに、ローディングアーム31には、搬送駆動手段40の駆動に伴い、当該ローディングアーム31を回動させたり、搬送ローラ312を回転させたりするための複数のアームギア313が設けられている。
【0024】
サブローディングアーム32および第1,第2イジェクトアーム34,35は、回動軸部321,341,351を中心に回動可能に設けられている。サブローディングアーム32の回動先端側および回動基端側、第1,第2イジェクトアーム34,35の回動先端側には、ディスク10の外縁に当接するディスク当接部322,342,352が設けられている。
【0025】
搬送駆動手段40は、駆動ユニット41と、複数の動力伝達ギア401とを備えている。
駆動ユニット41は、モータ43と、複数の動力伝達ギア401のうちの一つに噛み合うユニットギア44と、モータ43の駆動をユニットギア44に伝達するウォームホイール47とを少なくとも備えている。なお、駆動ユニット41の詳細な構成については、後述する。
動力伝達ギア401は、ユニットギア44の回転に伴う動力をサブローディングアーム32と、台座リンク機構と、イジェクトアームリンク機構とに伝達する。
そして、ウォームホイール47が搬入回転方向D1(図3の時計回り方向)に回転すると、搬送手段30がディスク10をケース21に搬入するように動作し、搬出回転方向D2(図3の反時計回り方向)に回転すると、ディスク10をケース21から搬出するように動作する。
【0026】
具体的に、図3に示すような未搬入状態において、ウォームホイール47が搬入回転方向D1に回転すると、搬送ローラ312がディスク10をケース21内に引き込む方向に回転するとともに、各アーム31,32,34,35が奥側に回動する。そして、図4に示すような搬送途中状態を経て、ディスク10全体がケース21内に収容されると、台座部252が待機位置から装着位置まで回動して、ディスク10がターンテーブル253に装着されるとともに、ディスク10から各アーム31,32,34,35が離れ、図5に示すような搬入完了状態となる。
一方、図5に示すような搬入完了状態において、ウォームホイール47が搬出回転方向D2に回転すると、台座部252、各アーム31,32,34,35は、搬入時と逆の方向に回動し、ディスク10が図3に示すように搬出される。
【0027】
[駆動ユニットの詳細な構成]
次に、駆動ユニット41の詳細な構成について説明する。
図6は、駆動ユニットを上側から見たときの分解斜視図である。図7は、駆動ユニットを下側から見たときの分解斜視図である。図8は、駆動ユニットの要部の縦断面図である。図9は、ワンウェイクラッチのクラッチ凸部とウォームホイールの被付勢部との位置関係を示す概念図である。図10は、図9のX−X線に沿った断面図であり、ワンウェイクラッチを搬出回転方向に回転させるときの状態を表す。
なお、以下において、各構成の位置関係を説明する場合、図6における上側、下側、右斜め下側、左斜め上側、左斜め下側、右斜め上側を、それぞれ上、下、右、左、手前、奥として説明する。
【0028】
図6〜図8に示すように、駆動ユニット41は、例えば樹脂で形成された保持手段42を備えている。
この保持手段42は、略四角板状のギア配置部421を備えている。ギア配置部421の一面には、隅部から円筒状に突出する第1配置筒部422が設けられている。さらに、この第1配置筒部422の左には、保持筒部としての円筒状の第2配置筒部423が設けられている。この第2配置筒部423は、内部にドライバ9が挿通可能な形状に形成されている。
また、ギア配置部421の左には、モータ配置部424が設けられている。
さらに、保持手段42には、後述するユニットカバー49を固定するための一対の固定爪部425(一方は不図示)と、ユニットカバー49を位置決めするための一対の位置決め凸部426が設けられている。
【0029】
また、保持手段42のモータ配置部424には、モータ43が配置されている。このモータ43は、回転軸431に設けられたウォーム432が、第2配置筒部423の奥側において右に延びるように配置されている。
【0030】
さらに、保持手段42の第1配置筒部422には、例えば樹脂製のユニットギア44が配置されている。このユニットギア44は、内部に第1配置筒部422が嵌め込まれる円筒状のギア本体441を備えている。このギア本体441の上下方向中央には、大径ギア442が設けられている。さらに、大径ギア442の上には、動力伝達ギア401に噛み合う小径ギア443が設けられている。
【0031】
また、保持手段42の第2配置筒部423には、例えば樹脂製のワンウェイクラッチ45が配置されている。このワンウェイクラッチ45は、外径が第2配置筒部423の外径と同じ円板状のクラッチ本体451を備えている。
クラッチ本体451の下面には、中央から下に突出する4個の係合凸部452が設けられている。この係合凸部452は、クラッチ本体451の円周方向に沿って、かつ、十字状のドライバ係合凹部453が形成されるように、間隔を開けて設けられている。なお、ドライバ係合凹部453には、下からドライバ9のドライバ係合部91が係合する。
【0032】
一方、クラッチ本体451の上面455には、図9および図10にも示すように、円周方向に沿った円弧状のクラッチ凸部456が2個設けられている。このクラッチ凸部456は、図10にも示すように、クラッチ本体451の上面455と直交する平面状の付勢部457を備えている。また、クラッチ凸部456は、付勢部457の上端から、ウォームホイール47の搬出回転方向D2に向かうにしたがって、上面455に近づくように傾斜する傾斜部458が設けられている。すなわち、傾斜部458は、搬出回転方向D2側の端部が、搬入回転方向D1側の端部よりも、ドライバ9の挿入方向側である上側に位置するように形成されている。
【0033】
そして、ワンウェイクラッチ45は、係合凸部452の外側の部分である被支持部454において、第2配置筒部423の開口縁に支持される。
【0034】
さらに、保持手段42の第2配置筒部423には、図6〜図8に示すように、例えば樹脂製の歯車としてのウォームホイール47が配置されている。このウォームホイール47は、内部に第2配置筒部423およびワンウェイクラッチ45が嵌め込まれる歯車凹部としてのホイール本体471を備えている。このホイール本体471は、上端がホイール上面部472で閉塞された円筒状に形成されている。そして、ホイール本体471の下端からホイール上面部472までの寸法は、ワンウェイクラッチ45が上下に移動可能な大きさに設定されている。
【0035】
また、ホイール上面部472の上面には、ユニットカバー49によりウォームホイール47を回転可能に位置決めするための位置決め凸部473が設けられている。さらに、ホイール上面部472の下面には、図9および図10にも示すように、四角状に突出する被付勢部474が2個設けられている。この被付勢部474は、ホイール上面部472の中心に対して点対称に設けられている。
【0036】
また、ホイール本体471の上下方向中央には、図6〜図8に示すように、ウォーム432に噛み合う大径ギア475が設けられている。さらに、大径ギア475の下には、ユニットギア44の大径ギア442に噛み合う小径ギア476が設けられている。
【0037】
ユニットカバー49は、例えば金属により形成され、ギア配置部421を覆うように、ねじ491により保持手段42に取り付けられる。
【0038】
[録画再生表示装置の動作]
次に、録画再生表示装置1の動作として、モータ43が駆動する場合、および、モータ43が駆動しない場合のディスクの搬送について説明する。
図11は、図10に対応する断面図であり、ワンウェイクラッチを搬入回転方向に回転させるときの状態を表す。
【0039】
〔モータが駆動する場合のディスクの搬送について〕
モータ43が駆動する状態でディスク10を搬入する場合、ディスク装置2の搬送制御手段222は、図3に示すように、ユーザによりディスク10の一部がケース21に挿入されたことを検出すると、ウォームホイール47を搬入回転方向D1に回転させるようにモータ43を駆動させる。そして、搬送制御手段222は、図5に示す搬入完了状態となったことを検出すると、モータ43の駆動を終了させる。
一方、ディスク10を搬出する場合、搬送制御手段222は、モータ43を搬出回転方向D2に回転させ、図3に示す未搬入状態になったことを検出すると、モータ43の駆動を終了させる。
【0040】
〔モータが駆動しない場合のディスクの搬送について〕
例えば電気系統のトラブルなどによりモータ43が駆動しない状態において、例えばサービスマンは、ドライバ9の操作によりケース21内のディスク10を搬出することができる。
具体的に、サービスマンは、図1に示すように、ドライバ9をケース21の操作孔213および駆動ユニット41の第2配置筒部423に挿入する。さらに、ドライバ係合部91をワンウェイクラッチ45のドライバ係合凹部453に係合させるとともに、図10の一点鎖線に示すように、クラッチ凸部456がホイール上面部472に接触するまでワンウェイクラッチ45を押し込む。そして、サービスマンは、ドライバ9によりワンウェイクラッチ45を搬出回転方向D2に回転させる。
ワンウェイクラッチ45が搬出回転方向D2に回転すると、付勢部457が被付勢部474に近づいて当接する。そして、ワンウェイクラッチ45がさらに搬出回転方向D2に回転すると、被付勢部474が付勢部457で付勢されて、ウォームホイール47がワンウェイクラッチ45とともに搬出回転方向D2に回転する。その結果、上述したように搬送手段30が動作して、ディスク10が搬出される。
【0041】
一方、モータ43が駆動しない状態では、サービスマンは、ケース21にディスク10を搬入することができない。
具体的に、サービスマンがドライバ9でワンウェイクラッチ45を押し込んだ後、図11に示すように、搬入回転方向D1に回転させると、傾斜部458が被付勢部474に近づいて当接する。そして、ワンウェイクラッチ45がさらに搬入回転方向D1に回転すると、被付勢部474と傾斜部458との当接部分が傾斜部458の傾斜に沿って徐々に移動するだけで、被付勢部474がクラッチ凸部456で付勢されない。このため、ウォームホイール47が回転せずに、ワンウェイクラッチ45のみが搬入回転方向D1に回転し、その結果、上述したように搬送手段30が動作せず、ディスク10が搬入されない。
【0042】
[実施形態の作用効果]
上述したように、上記実施形態では、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)ディスク装置2のケース21に、ディスク10の記録面と直交する方向からドライバ9を挿入可能な操作孔213と、同軸上に配置されたウォームホイール47およびワンウェイクラッチ45とを設けている。そして、ウォームホイール47に、被付勢部474を設けている。さらに、ワンウェイクラッチ45に、被付勢部474を搬出回転方向D2のみに付勢する付勢部457と、搬出回転方向D2側の端部が搬入回転方向D1側の端部よりもドライバ9の挿入方向側に位置するように傾斜する傾斜部458とを設けている。
このため、サービスマンは、ドライバ9による操作でワンウェイクラッチ45を搬出回転方向D2に回転させることにより、ウォームホイール47も搬出回転方向D2に回転させることができ、ディスク10をケース21から取り出すことができる。一方、ワンウェイクラッチ45を搬入回転方向D1に回転させたときには、ウォームホイール47を搬入回転方向D1に回転させることができず、ディスク10をケース21に入れることができない。さらに、ドライバ9を引いたり押したりする必要がなく、簡単な操作でディスク10を出すことができる。
【0043】
(2)ワンウェイクラッチ45に、ドライバ係合部91が係合する係合凸部452をクラッチ本体451の下面から突出するように設けている。そして、係合凸部452の外側に設けられた被支持部454を、第2配置筒部423の開口縁で支持させる構成としている。
このため、駆動ユニット41の製造時に、ワンウェイクラッチ45を第2配置筒部423に仮置きしても、位置ずれすることがない。したがって、製造時の作業性を向上できる。
【0044】
(3)ウォームホイール47のホイール本体471の内部に、ワンウェイクラッチ45と第2配置筒部423を嵌め込むことができる構成としている。
このため、駆動ユニット41の厚さ寸法を最小限に設定することができ、ディスク装置2の薄型化を容易に図れる。
【0045】
[変形例]
なお、本発明は前述の一実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれるものである。
すなわち、係合凸部452をクラッチ本体451の下面から突出させなくてもよい。
さらに、ウォームホイール47内にワンウェイクラッチ45を嵌め込む構成とせずに、ワンウェイクラッチ45の上にウォームホイール47を配置する構成とし、ウォームホイール47の下面に被付勢部474を設けてもよい。
そして、ワンウェイクラッチ45をホイール上面部472から離す方向に付勢し、かつ、ドライバ9によりワンウェイクラッチ45をホイール上面部472に押し付けることができるような付勢力の付勢部を設けてもよい。このような構成にすれば、ドライバ9で操作を行わないときには、ワンウェイクラッチ45をホイール上面部472から離すことができ、モータ43が駆動する場合には、ウォームホイール47のみを確実に回転させることができる。
【0046】
また、図12や図13に示すような駆動ユニットを適用してもよい。
この図12に示す駆動ユニットと上記実施形態の駆動ユニット41との相違点は、ワンウェイクラッチ45Aにクラッチ凸部456の代わりにクラッチ凹部456Aを設けたことである。具体的に、クラッチ凹部456Aは、上面455と直交する平面状の付勢部457Aと、搬出回転方向D2側の端部が搬入回転方向D1側の端部よりも上側に位置するように傾斜する傾斜部458Aとを備えている。
【0047】
一方、図13に示す駆動ユニットと上記実施形態の駆動ユニット41との相違点は、ワンウェイクラッチ45Bにクラッチ凸部456の代わりにクラッチ凹部456Bを設けたことと、被付勢部474の代わりにホイール凸部477Bを設けたことである。
具体的に、クラッチ凹部456Bは、上面455と直交する平面状の付勢部457Bを備えている。一方、ホイール凸部477Bは、ホイール上面部472と直交する平面状の被付勢部474Bと、搬出回転方向D2側の端部が搬入回転方向D1側の端部よりも上側に位置するように傾斜する傾斜部478Bとを備えている。
【0048】
以上の図12,図13に示すような構成でも、サービスマンは、ドライバ9でワンウェイクラッチ45A,45Bを搬出回転方向D2に回転させることにより、付勢部457A,457Bで被付勢部474,474Bを付勢できる。したがって、ウォームホイール47,47Bも搬出回転方向D2に回転させることができ、ディスク10をケース21から取り出すことができる。
一方、ワンウェイクラッチ45Aを搬入回転方向D1に回転させたときには、被付勢部474と傾斜部458Aとの当接部分が傾斜部458Aの傾斜に沿って徐々に移動するだけで、被付勢部474がクラッチ凹部456Aで付勢されない。また、ワンウェイクラッチ45Bを搬入回転方向D1に回転させたときには、傾斜部478Bとクラッチ凹部456Bとの当接部分が傾斜部478Bの傾斜に沿って徐々に移動するだけで、ホイール凸部477Bがクラッチ凹部456Bで付勢されない。その結果、ウォームホイール47,47Bを搬入回転方向D1に回転させることができず、ディスク10をケース21に入れることができない。
【0049】
そして、ディスク装置2は、録画機能または再生機能を有さなくてもよいし、CDあるいはMDのコンテンツの録画機能や再生機能を有するものであってもよい。
【符号の説明】
【0050】
2…ディスク装置
9…操作部材としてのドライバ
10…ディスク
21…ケース
30…搬送手段
40…搬送駆動手段
42…保持手段
43…モータ
45…ワンウェイクラッチ
47…歯車としてのウォームホイール
213…操作孔
423…保持筒部としての第2配置筒部
452…係合凸部
454…被支持部
457,457A,457B…付勢部
458,458A,478B…傾斜部
471…歯車凹部としてのホイール本体
474,474B…被付勢部
D1…搬入回転方向
D2…搬出回転方向
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、MD(Mini Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)あるいはBD(Blu-ray Disc)などの記録媒体のデータを処理するディスク装置が知られている。このようなディスク装置において、例えば電源の遮断により搬送手段が駆動しない場合でも、記録媒体を取り出すことができる構成が検討されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0003】
特許文献1の構成では、先端部に十字の溝が形成されたウォームをローダの駆動機構に設けている。さらに、ケースにおける前記溝に対向する部位に、回転治具を挿入するための挿入孔を設けている。
そして、回転治具の操作によりウォームが回転すると、ディスクカートリッジが排出される構成が採られている。
【0004】
特許文献2の構成では、ディスクを保持するホールドアッセンブリと、このホールドアッセンブリをマニュアルでイジェクトするマニュアルイジェクト機構とが設けられている。また、マニュアルイジェクト機構は、ローディング機構の歯車と噛み合うラック状のワンウェイクラッチと、このワンウェイクラッチを進退させるイジェクト部材とから構成されている。
そして、ケースの孔から挿入されるピンによりイジェクト部材が複数回押されると、ワンウェイクラッチが進退する。この進退により歯車が一方向のみに回転して、ディスクが排出される構成が採られている。
【0005】
一方、近年、ディスク装置を有する表示装置などにおいて、ディスク再生時の立ち上がり時間を短縮することが望まれている。この要望を実現させるための構成としては、以下のようなものが考えられる。
すなわち、表示装置などの内部に搭載したメモリに、ディスクのデータの一部分を予め記憶させておく。そして、再生開始時には、まずメモリのデータを再生し、この再生の間に続きの部分をディスクから読み出して、連続して再生することが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平7−320366号公報
【特許文献2】特開2004−246969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記のようなメモリを搭載した構成でも、搬送手段が駆動しないときにディスクを取り出せるように、特許文献1,2のような構成を適用することが考えられる。
しかしながら、特許文献1の構成では、回転治具をウォームの溝に直接係合させるため、ウォームを両方向に回転させることができ、ディスクの出し入れが可能となる。このため、ディスクが入れ替えられてしまった場合、メモリで再生される内容と、ディスクで再生される続きの内容とが異なってしまう。
また、特許文献2のような構成では、イジェクト部材をピンで複数回押す必要があり、ピンを引いたり押している間に孔から抜けてしまうおそれがある。
【0008】
本発明は、外部からの操作で簡単にディスクを搬出でき、かつ、外部からの操作によるディスクの搬入を防止できるディスク装置を提供することを1つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、ディスクを収容可能なケースと、このケース内外にディスクを搬送する搬送手段と、この搬送手段を駆動させる搬送駆動手段と、を備えたディスク装置であって、前記搬送駆動手段は、モータと、前記ケース内のディスクの記録面と略直交する回転軸を中心に回転し、前記モータの駆動力を前記搬送手段に伝達する歯車と、この歯車と同軸上に回転可能に設けられたワンウェイクラッチと、を備え、前記ケースには、前記ワンウェイクラッチを回転させるための操作部材を、当該ワンウェイクラッチの回転軸と平行な方向に挿入可能な操作孔が設けられ、前記歯車には、被付勢部が設けられ、前記ワンウェイクラッチには、前記被付勢部を付勢して、前記歯車を前記搬送手段でディスクを搬出させる搬出回転方向のみに回転させる付勢部が設けられ、前記歯車と前記ワンウェイクラッチとのうちの少なくとも一方には、前記搬出回転方向側の端部が当該搬出回転方向と反対の搬入回転方向側の端部よりも、前記操作部材の挿入方向側に位置するような傾斜部が設けられていることを特徴とするディスク装置である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態に係る録画再生表示装置を背面側から見た斜視図。
【図2】前記一実施形態における録画再生表示装置の概略構成を示すブロック図。
【図3】前記一実施形態におけるディスクの未搬入状態でのディスク装置の内部構成を示す平面図。
【図4】前記一実施形態におけるディスクの搬送途中状態でのディスク装置の内部構成を示す平面図。
【図5】前記一実施形態におけるディスクの搬入完了状態でのディスク装置の内部構成を示す平面図。
【図6】前記一実施形態における駆動ユニットを上側から見たときの分解斜視図。
【図7】前記一実施形態における駆動ユニットを下側から見たときの分解斜視図。
【図8】前記一実施形態における駆動ユニットの要部の縦断面図。
【図9】前記一実施形態におけるワンウェイクラッチのクラッチ凸部とウォームホイールの被付勢部との位置関係を示す概念図。
【図10】図9のX−X線に沿った断面図であり、ワンウェイクラッチを搬出回転方向に回転させるときの状態を表す。
【図11】図10に対応する断面図であり、ワンウェイクラッチを搬入回転方向に回転させるときの状態を表す。
【図12】本発明の変形例を示す図であり、図9のX−X線に沿った断面図に対応する。
【図13】本発明の他の変形例を示す図であり、図9のX−X線に沿った断面図に対応する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
なお、本実施形態では、テレビジョン放送(TV放送)の表示機能、BDまたはDVDへのTV放送の録画機能、BDまたはDVDに記録されたデータ(TV放送やコンテンツ)の再生機能を有する録画再生表示装置を例示して説明する。
【0012】
[録画再生表示装置の概略構成]
まず、録画再生表示装置の概略構成について説明する。
図1は、録画再生表示装置を背面側から見た斜視図である。図2は、録画再生表示装置の概略構成を示すブロック図である。
図1および図2に示すように、録画再生表示装置1は、ディスク装置2と、表示装置5とを備えている。
【0013】
ディスク装置2は、図1に示すように、ディスク挿通孔211からディスク10(BDまたはDVD)を収容可能な薄箱状のケース21を備えている。このケース21の底面部212には、操作部材としてのドライバ9をディスク10の記録面と直交する方向に挿入可能な操作孔213が設けられている。そして、ケース21には、ドライバ9の操作により、ディスク10を取り出すことを許容するが、入れることを防止する搬送駆動手段40が設けられている。なお、搬送駆動手段40の詳細な構成については、後述する。
【0014】
また、ケース21には、図2に示すように、データ処理手段221と、搬送制御手段222とを有するディスク制御手段22が設けられている。
データ処理手段221は、後述するディスク処理手段25を制御して、ディスク10から読み出したデータを表示装置5へ出力する。また、搬送制御手段222は、搬送駆動手段40を制御して、ディスク10をケース21の内外へ搬送する。
なお、ディスク装置2の詳細な構成については、後述する。
【0015】
表示装置5は、図1に示すように、薄箱状の表示本体51を備えている。この表示本体51の背面には、ディスク装置2が取り付けられている。具体的に、ディスク挿通孔211が正面に向かって右側に位置し、かつ、操作孔213が表示本体51の背面側に露出するように、取り付けられている。そして、ディスク装置2は、通常の使用状態では、図示しない化粧カバーにより外部から見えないようになっている。
【0016】
また、表示本体51内には、図2に示すように、表示本体51の一部から露出する図示しない表示面を有する表示手段52と、メモリ53と、ディスク10のデータ再生を制御する再生制御手段54とが設けられている。
再生制御手段54は、ディスク装置2に装着されたディスク10のデータの一部分、具体的に、データ再生時に最初に再生される部分(以下、再生時メモリ記憶部分という)をメモリ53に記憶させる。この再生時メモリ記憶部分の長さは、ディスク10からのデータの読み出しを開始してから、表示手段52で表示されるまでの時間よりも、長く設定されている。
【0017】
そして、再生制御手段54は、ディスク10の再生指令を認識すると、メモリ53から再生時メモリ記憶部分を読み出して再生する。さらに、ディスク装置2のデータ処理手段221を制御して、再生時メモリ記憶部分の再生中に、この再生時メモリ記憶部分に続くデータをディスク10から読み出させる。この後、再生時メモリ記憶部分の再生が終了すると、データ処理手段221で読み出させたデータを続けて再生する。以上の制御により、データの読み出し時間が比較的長いディスク10を再生する場合でも、迅速な再生が可能となる。
【0018】
なお、ディスク装置2および表示装置5には、TV放送の受信を制御する構成や、ディスク10への録画を制御する構成などが設けられている。
【0019】
[ディスク装置の概略構成]
次に、ディスク装置2の概略構成について説明する。
図3は、ディスクの未搬入状態でのディスク装置の内部構成を示す平面図である。図4は、ディスクの搬送途中状態でのディスク装置の内部構成を示す平面図である。図5は、ディスクの搬入完了状態でのディスク装置の内部構成を示す平面図である。
【0020】
ディスク装置2のケース21内には、図3に示すように、ディスク10からデータを読み出したりするディスク処理手段25と、ケース21内外にディスク10を搬送する搬送手段30と、この搬送手段30を駆動させる搬送駆動手段40とが設けられている。
【0021】
ディスク処理手段25は、固定部251を介してケース21に取り付けられた枠状の台座部252を有している。また、台座部252の端部には、ディスク10を着脱自在に保持して回転させるターンテーブル253が設けられている。さらに、台座部252には、ターンテーブル253に対して進退して、ディスク10のデータを読み出したりディスク10にデータを記録するピックアップ254が設けられている。
なお、ケース21には、搬送駆動手段40の駆動に伴い、ディスク10をターンテーブル253に装着する装着位置と、この装着位置よりも底面部212側の待機位置との間において、台座部252を回動させるための図示しない台座リンク機構が設けられている。
【0022】
搬送手段30は、ケース21における上面視での右側かつディスク挿通孔211近傍に設けられたローディングアーム31と、このローディングアーム31の左側に設けられたサブローディングアーム32と、ローディングアーム31の回動に伴いサブローディングアーム32を回動させるローディングリンク機構33と、サブローディングアーム32の奥側(図3の上側)に設けられた第1イジェクトアーム34と、ローディングアーム31の奥側に設けられた第2イジェクトアーム35とを備えている。また、ケース21には、搬送駆動手段40の駆動に伴い、第1,第2イジェクトアーム34,35を回動させるための図示しないイジェクトアームリンク機構が設けられている。
【0023】
ローディングアーム31は、回動軸部311を中心に回動可能に設けられている。このローディングアーム31の回動先端側および回動基端側には、ディスク10の外縁に当接して回転することで、ディスク10をケース内外に搬送する搬送ローラ312がそれぞれ設けられている。さらに、ローディングアーム31には、搬送駆動手段40の駆動に伴い、当該ローディングアーム31を回動させたり、搬送ローラ312を回転させたりするための複数のアームギア313が設けられている。
【0024】
サブローディングアーム32および第1,第2イジェクトアーム34,35は、回動軸部321,341,351を中心に回動可能に設けられている。サブローディングアーム32の回動先端側および回動基端側、第1,第2イジェクトアーム34,35の回動先端側には、ディスク10の外縁に当接するディスク当接部322,342,352が設けられている。
【0025】
搬送駆動手段40は、駆動ユニット41と、複数の動力伝達ギア401とを備えている。
駆動ユニット41は、モータ43と、複数の動力伝達ギア401のうちの一つに噛み合うユニットギア44と、モータ43の駆動をユニットギア44に伝達するウォームホイール47とを少なくとも備えている。なお、駆動ユニット41の詳細な構成については、後述する。
動力伝達ギア401は、ユニットギア44の回転に伴う動力をサブローディングアーム32と、台座リンク機構と、イジェクトアームリンク機構とに伝達する。
そして、ウォームホイール47が搬入回転方向D1(図3の時計回り方向)に回転すると、搬送手段30がディスク10をケース21に搬入するように動作し、搬出回転方向D2(図3の反時計回り方向)に回転すると、ディスク10をケース21から搬出するように動作する。
【0026】
具体的に、図3に示すような未搬入状態において、ウォームホイール47が搬入回転方向D1に回転すると、搬送ローラ312がディスク10をケース21内に引き込む方向に回転するとともに、各アーム31,32,34,35が奥側に回動する。そして、図4に示すような搬送途中状態を経て、ディスク10全体がケース21内に収容されると、台座部252が待機位置から装着位置まで回動して、ディスク10がターンテーブル253に装着されるとともに、ディスク10から各アーム31,32,34,35が離れ、図5に示すような搬入完了状態となる。
一方、図5に示すような搬入完了状態において、ウォームホイール47が搬出回転方向D2に回転すると、台座部252、各アーム31,32,34,35は、搬入時と逆の方向に回動し、ディスク10が図3に示すように搬出される。
【0027】
[駆動ユニットの詳細な構成]
次に、駆動ユニット41の詳細な構成について説明する。
図6は、駆動ユニットを上側から見たときの分解斜視図である。図7は、駆動ユニットを下側から見たときの分解斜視図である。図8は、駆動ユニットの要部の縦断面図である。図9は、ワンウェイクラッチのクラッチ凸部とウォームホイールの被付勢部との位置関係を示す概念図である。図10は、図9のX−X線に沿った断面図であり、ワンウェイクラッチを搬出回転方向に回転させるときの状態を表す。
なお、以下において、各構成の位置関係を説明する場合、図6における上側、下側、右斜め下側、左斜め上側、左斜め下側、右斜め上側を、それぞれ上、下、右、左、手前、奥として説明する。
【0028】
図6〜図8に示すように、駆動ユニット41は、例えば樹脂で形成された保持手段42を備えている。
この保持手段42は、略四角板状のギア配置部421を備えている。ギア配置部421の一面には、隅部から円筒状に突出する第1配置筒部422が設けられている。さらに、この第1配置筒部422の左には、保持筒部としての円筒状の第2配置筒部423が設けられている。この第2配置筒部423は、内部にドライバ9が挿通可能な形状に形成されている。
また、ギア配置部421の左には、モータ配置部424が設けられている。
さらに、保持手段42には、後述するユニットカバー49を固定するための一対の固定爪部425(一方は不図示)と、ユニットカバー49を位置決めするための一対の位置決め凸部426が設けられている。
【0029】
また、保持手段42のモータ配置部424には、モータ43が配置されている。このモータ43は、回転軸431に設けられたウォーム432が、第2配置筒部423の奥側において右に延びるように配置されている。
【0030】
さらに、保持手段42の第1配置筒部422には、例えば樹脂製のユニットギア44が配置されている。このユニットギア44は、内部に第1配置筒部422が嵌め込まれる円筒状のギア本体441を備えている。このギア本体441の上下方向中央には、大径ギア442が設けられている。さらに、大径ギア442の上には、動力伝達ギア401に噛み合う小径ギア443が設けられている。
【0031】
また、保持手段42の第2配置筒部423には、例えば樹脂製のワンウェイクラッチ45が配置されている。このワンウェイクラッチ45は、外径が第2配置筒部423の外径と同じ円板状のクラッチ本体451を備えている。
クラッチ本体451の下面には、中央から下に突出する4個の係合凸部452が設けられている。この係合凸部452は、クラッチ本体451の円周方向に沿って、かつ、十字状のドライバ係合凹部453が形成されるように、間隔を開けて設けられている。なお、ドライバ係合凹部453には、下からドライバ9のドライバ係合部91が係合する。
【0032】
一方、クラッチ本体451の上面455には、図9および図10にも示すように、円周方向に沿った円弧状のクラッチ凸部456が2個設けられている。このクラッチ凸部456は、図10にも示すように、クラッチ本体451の上面455と直交する平面状の付勢部457を備えている。また、クラッチ凸部456は、付勢部457の上端から、ウォームホイール47の搬出回転方向D2に向かうにしたがって、上面455に近づくように傾斜する傾斜部458が設けられている。すなわち、傾斜部458は、搬出回転方向D2側の端部が、搬入回転方向D1側の端部よりも、ドライバ9の挿入方向側である上側に位置するように形成されている。
【0033】
そして、ワンウェイクラッチ45は、係合凸部452の外側の部分である被支持部454において、第2配置筒部423の開口縁に支持される。
【0034】
さらに、保持手段42の第2配置筒部423には、図6〜図8に示すように、例えば樹脂製の歯車としてのウォームホイール47が配置されている。このウォームホイール47は、内部に第2配置筒部423およびワンウェイクラッチ45が嵌め込まれる歯車凹部としてのホイール本体471を備えている。このホイール本体471は、上端がホイール上面部472で閉塞された円筒状に形成されている。そして、ホイール本体471の下端からホイール上面部472までの寸法は、ワンウェイクラッチ45が上下に移動可能な大きさに設定されている。
【0035】
また、ホイール上面部472の上面には、ユニットカバー49によりウォームホイール47を回転可能に位置決めするための位置決め凸部473が設けられている。さらに、ホイール上面部472の下面には、図9および図10にも示すように、四角状に突出する被付勢部474が2個設けられている。この被付勢部474は、ホイール上面部472の中心に対して点対称に設けられている。
【0036】
また、ホイール本体471の上下方向中央には、図6〜図8に示すように、ウォーム432に噛み合う大径ギア475が設けられている。さらに、大径ギア475の下には、ユニットギア44の大径ギア442に噛み合う小径ギア476が設けられている。
【0037】
ユニットカバー49は、例えば金属により形成され、ギア配置部421を覆うように、ねじ491により保持手段42に取り付けられる。
【0038】
[録画再生表示装置の動作]
次に、録画再生表示装置1の動作として、モータ43が駆動する場合、および、モータ43が駆動しない場合のディスクの搬送について説明する。
図11は、図10に対応する断面図であり、ワンウェイクラッチを搬入回転方向に回転させるときの状態を表す。
【0039】
〔モータが駆動する場合のディスクの搬送について〕
モータ43が駆動する状態でディスク10を搬入する場合、ディスク装置2の搬送制御手段222は、図3に示すように、ユーザによりディスク10の一部がケース21に挿入されたことを検出すると、ウォームホイール47を搬入回転方向D1に回転させるようにモータ43を駆動させる。そして、搬送制御手段222は、図5に示す搬入完了状態となったことを検出すると、モータ43の駆動を終了させる。
一方、ディスク10を搬出する場合、搬送制御手段222は、モータ43を搬出回転方向D2に回転させ、図3に示す未搬入状態になったことを検出すると、モータ43の駆動を終了させる。
【0040】
〔モータが駆動しない場合のディスクの搬送について〕
例えば電気系統のトラブルなどによりモータ43が駆動しない状態において、例えばサービスマンは、ドライバ9の操作によりケース21内のディスク10を搬出することができる。
具体的に、サービスマンは、図1に示すように、ドライバ9をケース21の操作孔213および駆動ユニット41の第2配置筒部423に挿入する。さらに、ドライバ係合部91をワンウェイクラッチ45のドライバ係合凹部453に係合させるとともに、図10の一点鎖線に示すように、クラッチ凸部456がホイール上面部472に接触するまでワンウェイクラッチ45を押し込む。そして、サービスマンは、ドライバ9によりワンウェイクラッチ45を搬出回転方向D2に回転させる。
ワンウェイクラッチ45が搬出回転方向D2に回転すると、付勢部457が被付勢部474に近づいて当接する。そして、ワンウェイクラッチ45がさらに搬出回転方向D2に回転すると、被付勢部474が付勢部457で付勢されて、ウォームホイール47がワンウェイクラッチ45とともに搬出回転方向D2に回転する。その結果、上述したように搬送手段30が動作して、ディスク10が搬出される。
【0041】
一方、モータ43が駆動しない状態では、サービスマンは、ケース21にディスク10を搬入することができない。
具体的に、サービスマンがドライバ9でワンウェイクラッチ45を押し込んだ後、図11に示すように、搬入回転方向D1に回転させると、傾斜部458が被付勢部474に近づいて当接する。そして、ワンウェイクラッチ45がさらに搬入回転方向D1に回転すると、被付勢部474と傾斜部458との当接部分が傾斜部458の傾斜に沿って徐々に移動するだけで、被付勢部474がクラッチ凸部456で付勢されない。このため、ウォームホイール47が回転せずに、ワンウェイクラッチ45のみが搬入回転方向D1に回転し、その結果、上述したように搬送手段30が動作せず、ディスク10が搬入されない。
【0042】
[実施形態の作用効果]
上述したように、上記実施形態では、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)ディスク装置2のケース21に、ディスク10の記録面と直交する方向からドライバ9を挿入可能な操作孔213と、同軸上に配置されたウォームホイール47およびワンウェイクラッチ45とを設けている。そして、ウォームホイール47に、被付勢部474を設けている。さらに、ワンウェイクラッチ45に、被付勢部474を搬出回転方向D2のみに付勢する付勢部457と、搬出回転方向D2側の端部が搬入回転方向D1側の端部よりもドライバ9の挿入方向側に位置するように傾斜する傾斜部458とを設けている。
このため、サービスマンは、ドライバ9による操作でワンウェイクラッチ45を搬出回転方向D2に回転させることにより、ウォームホイール47も搬出回転方向D2に回転させることができ、ディスク10をケース21から取り出すことができる。一方、ワンウェイクラッチ45を搬入回転方向D1に回転させたときには、ウォームホイール47を搬入回転方向D1に回転させることができず、ディスク10をケース21に入れることができない。さらに、ドライバ9を引いたり押したりする必要がなく、簡単な操作でディスク10を出すことができる。
【0043】
(2)ワンウェイクラッチ45に、ドライバ係合部91が係合する係合凸部452をクラッチ本体451の下面から突出するように設けている。そして、係合凸部452の外側に設けられた被支持部454を、第2配置筒部423の開口縁で支持させる構成としている。
このため、駆動ユニット41の製造時に、ワンウェイクラッチ45を第2配置筒部423に仮置きしても、位置ずれすることがない。したがって、製造時の作業性を向上できる。
【0044】
(3)ウォームホイール47のホイール本体471の内部に、ワンウェイクラッチ45と第2配置筒部423を嵌め込むことができる構成としている。
このため、駆動ユニット41の厚さ寸法を最小限に設定することができ、ディスク装置2の薄型化を容易に図れる。
【0045】
[変形例]
なお、本発明は前述の一実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれるものである。
すなわち、係合凸部452をクラッチ本体451の下面から突出させなくてもよい。
さらに、ウォームホイール47内にワンウェイクラッチ45を嵌め込む構成とせずに、ワンウェイクラッチ45の上にウォームホイール47を配置する構成とし、ウォームホイール47の下面に被付勢部474を設けてもよい。
そして、ワンウェイクラッチ45をホイール上面部472から離す方向に付勢し、かつ、ドライバ9によりワンウェイクラッチ45をホイール上面部472に押し付けることができるような付勢力の付勢部を設けてもよい。このような構成にすれば、ドライバ9で操作を行わないときには、ワンウェイクラッチ45をホイール上面部472から離すことができ、モータ43が駆動する場合には、ウォームホイール47のみを確実に回転させることができる。
【0046】
また、図12や図13に示すような駆動ユニットを適用してもよい。
この図12に示す駆動ユニットと上記実施形態の駆動ユニット41との相違点は、ワンウェイクラッチ45Aにクラッチ凸部456の代わりにクラッチ凹部456Aを設けたことである。具体的に、クラッチ凹部456Aは、上面455と直交する平面状の付勢部457Aと、搬出回転方向D2側の端部が搬入回転方向D1側の端部よりも上側に位置するように傾斜する傾斜部458Aとを備えている。
【0047】
一方、図13に示す駆動ユニットと上記実施形態の駆動ユニット41との相違点は、ワンウェイクラッチ45Bにクラッチ凸部456の代わりにクラッチ凹部456Bを設けたことと、被付勢部474の代わりにホイール凸部477Bを設けたことである。
具体的に、クラッチ凹部456Bは、上面455と直交する平面状の付勢部457Bを備えている。一方、ホイール凸部477Bは、ホイール上面部472と直交する平面状の被付勢部474Bと、搬出回転方向D2側の端部が搬入回転方向D1側の端部よりも上側に位置するように傾斜する傾斜部478Bとを備えている。
【0048】
以上の図12,図13に示すような構成でも、サービスマンは、ドライバ9でワンウェイクラッチ45A,45Bを搬出回転方向D2に回転させることにより、付勢部457A,457Bで被付勢部474,474Bを付勢できる。したがって、ウォームホイール47,47Bも搬出回転方向D2に回転させることができ、ディスク10をケース21から取り出すことができる。
一方、ワンウェイクラッチ45Aを搬入回転方向D1に回転させたときには、被付勢部474と傾斜部458Aとの当接部分が傾斜部458Aの傾斜に沿って徐々に移動するだけで、被付勢部474がクラッチ凹部456Aで付勢されない。また、ワンウェイクラッチ45Bを搬入回転方向D1に回転させたときには、傾斜部478Bとクラッチ凹部456Bとの当接部分が傾斜部478Bの傾斜に沿って徐々に移動するだけで、ホイール凸部477Bがクラッチ凹部456Bで付勢されない。その結果、ウォームホイール47,47Bを搬入回転方向D1に回転させることができず、ディスク10をケース21に入れることができない。
【0049】
そして、ディスク装置2は、録画機能または再生機能を有さなくてもよいし、CDあるいはMDのコンテンツの録画機能や再生機能を有するものであってもよい。
【符号の説明】
【0050】
2…ディスク装置
9…操作部材としてのドライバ
10…ディスク
21…ケース
30…搬送手段
40…搬送駆動手段
42…保持手段
43…モータ
45…ワンウェイクラッチ
47…歯車としてのウォームホイール
213…操作孔
423…保持筒部としての第2配置筒部
452…係合凸部
454…被支持部
457,457A,457B…付勢部
458,458A,478B…傾斜部
471…歯車凹部としてのホイール本体
474,474B…被付勢部
D1…搬入回転方向
D2…搬出回転方向
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスクを収容可能なケースと、このケース内外にディスクを搬送する搬送手段と、この搬送手段を駆動させる搬送駆動手段と、を備えたディスク装置であって、
前記搬送駆動手段は、
モータと、
前記ケース内のディスクの記録面と略直交する回転軸を中心に回転し、前記モータの駆動力を前記搬送手段に伝達する歯車と、
この歯車と同軸上に回転可能に設けられたワンウェイクラッチと、を備え、
前記ケースには、前記ワンウェイクラッチを回転させるための操作部材を、当該ワンウェイクラッチの回転軸と平行な方向に挿入可能な操作孔が設けられ、
前記歯車には、被付勢部が設けられ、
前記ワンウェイクラッチには、前記被付勢部を付勢して、前記歯車を前記搬送手段でディスクを搬出させる搬出回転方向のみに回転させる付勢部が設けられ、
前記歯車と前記ワンウェイクラッチとのうちの少なくとも一方には、前記搬出回転方向側の端部が当該搬出回転方向と反対の搬入回転方向側の端部よりも、前記操作部材の挿入方向側に位置するような傾斜部が設けられている
ことを特徴とするディスク装置。
【請求項2】
請求項1に記載のディスク装置において、
前記搬送駆動手段を保持するとともに前記ケースに取り付けられる保持手段を備え、
前記保持手段には、内部に前記操作部材を挿入可能な保持筒部が設けられ、
前記ワンウェイクラッチには、中央から前記操作部材の抜き取り方向に突出し当該操作部材が係合する係合凸部と、この係合凸部の外側に位置し前記保持筒部の開口端で支持される被支持部と、が設けられている
ことを特徴とするディスク装置。
【請求項3】
請求項2に記載のディスク装置において、
前記歯車の中央には、前記操作部材の挿入方向に凹み前記ワンウェイクラッチと前記保持筒部が嵌め込まれる歯車凹部が設けられている
ことを特徴とするディスク装置。
【請求項1】
ディスクを収容可能なケースと、このケース内外にディスクを搬送する搬送手段と、この搬送手段を駆動させる搬送駆動手段と、を備えたディスク装置であって、
前記搬送駆動手段は、
モータと、
前記ケース内のディスクの記録面と略直交する回転軸を中心に回転し、前記モータの駆動力を前記搬送手段に伝達する歯車と、
この歯車と同軸上に回転可能に設けられたワンウェイクラッチと、を備え、
前記ケースには、前記ワンウェイクラッチを回転させるための操作部材を、当該ワンウェイクラッチの回転軸と平行な方向に挿入可能な操作孔が設けられ、
前記歯車には、被付勢部が設けられ、
前記ワンウェイクラッチには、前記被付勢部を付勢して、前記歯車を前記搬送手段でディスクを搬出させる搬出回転方向のみに回転させる付勢部が設けられ、
前記歯車と前記ワンウェイクラッチとのうちの少なくとも一方には、前記搬出回転方向側の端部が当該搬出回転方向と反対の搬入回転方向側の端部よりも、前記操作部材の挿入方向側に位置するような傾斜部が設けられている
ことを特徴とするディスク装置。
【請求項2】
請求項1に記載のディスク装置において、
前記搬送駆動手段を保持するとともに前記ケースに取り付けられる保持手段を備え、
前記保持手段には、内部に前記操作部材を挿入可能な保持筒部が設けられ、
前記ワンウェイクラッチには、中央から前記操作部材の抜き取り方向に突出し当該操作部材が係合する係合凸部と、この係合凸部の外側に位置し前記保持筒部の開口端で支持される被支持部と、が設けられている
ことを特徴とするディスク装置。
【請求項3】
請求項2に記載のディスク装置において、
前記歯車の中央には、前記操作部材の挿入方向に凹み前記ワンウェイクラッチと前記保持筒部が嵌め込まれる歯車凹部が設けられている
ことを特徴とするディスク装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−238318(P2011−238318A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−110111(P2010−110111)
【出願日】平成22年5月12日(2010.5.12)
【出願人】(510130675)パイオニアデジタルデザインアンドマニュファクチャリング株式会社 (7)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月12日(2010.5.12)
【出願人】(510130675)パイオニアデジタルデザインアンドマニュファクチャリング株式会社 (7)
【Fターム(参考)】
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