説明

ディスプレイデバイスの前に配置するデバイス

オフ又はスタンバイ状態の間におけるディスプレイデバイスのスクリーンのデザインの向上に関するシステムが提供される。本システムは、ディスプレイデバイスと、このディスプレイデバイスに接続されたデバイスとを有し、このデバイスは、切り替え可能な光学的構造をもつ材料を有する。本ディスプレイデバイスは、例えば、TVスクリーン、又は、コンピュータモニタ等の任意の他のディスプレイによるものであり得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、ディスプレイの分野に関する。より詳細には、本発明は、観察したときにユーザが受ける光の特性に光学的に影響を与えるように構成された、ディスプレイデバイスの前に配置するデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
TV装置は、そのスクリーンサイズが徐々に増大し、動作中の高コントラストの要求に起因して、オフ又はスタンバイの状態において常に黒色のスクリーンを特徴付ける。
【0003】
実際のところ、TVスクリーンの高いデイライトコントラストに対する増大した需要は、コントラスト強調に関する多くの手段の開発をもたらした(蛍光体コーティング、RGB画素間への黒色顔料の適用、ガラス着色等)。これらのコントラスト強調手段の全体的効果は、TVスクリーンのアルベドの削減である。最近では、これは、TVスクリーンが常に完全に黒色になるほどまでになっている。換言すれば、オフ又はスタンバイの状態にある大型でフラットなTVスクリーンは、壁にある"黒色の染み"として現れ、これは、リビングルームの居心地の良い環境に対して否定的な影響を与え得る。
【0004】
一般に、TV装置が取り付けられた壁は、白色であるか又は明るい色で塗られている。これは、TV装置がオフであるときはいつでも、壁に掛かっている黒色のスクリーンに対する不愉快なコントラストをもたらす。バックライト機能をもつ一部のTV装置は、居心地の良い環境を得るために、TVがオフ状態の間、バックライトをオンにするというオプションを提供するが、TVスクリーン自体は黒色のままである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それ故、改良されたシステムが有利であるだろう。
【0006】
従って、本発明は、好ましくは、特許請求の範囲に記載されたシステムを提供することにより、前述した1又はそれ以上の従来の欠如及び欠点を個々に又は任意の組み合わせにおいて軽減、緩和又は除去し、少なくとも前述した問題を解決しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様によれば、システムが提供される。本システムは、オン状態、オフ状態又はスタンバイ状態において動作するように構成されたディスプレイデバイスを有する。本システムは、ディスプレイデバイスに接続されたデバイスを更に有し、前記デバイスは、少なくとも1つの変更可能な光学特性により、切り替え可能な光学的構造をもつ材料を有する。本システムは、前記ディスプレイデバイスの動作状態に基づいて前記デバイスの前記光学特性を制御するように構成された制御ユニットを更に有する。
【0008】
幾つかの実施形態による本システムの利点は、ディスプレイデバイスがオフ状態又はスタンバイ状態に設定されたときに、制御ユニットが、ディスプレイデバイススクリーン前に配置され得るデバイスにおける光学特性を変更し、これにより、オフ又はスタンバイの状態の間、ディスプレイスクリーンの視覚的外観を変更することである。例えば、前記デバイスは、ディスプレイデバイスのオフ状態又はスタンバイ状態の間、高反射性に設定され、これにより、ミラー状の視覚的外観を取り入れる。他の例において、ディスプレイデバイスがオフ状態又はスタンバイ状態にあるときに、光効果が前記デバイスから放射される。
【0009】
本発明が行えるこれらの及び他の態様、特徴及び利点は、添付図面を参照して、本発明の実施形態の以下の説明から明らかになり、説明されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】一実施形態のシステムのブロック図である。
【図2】本システムの異なる実施形態を示す。
【図3】本システムの異なる実施形態を示す。
【図4】本システムの異なる実施形態を示す。
【図5】本システムの異なる実施形態を示す。
【図6】本システムの異なる実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の幾つかの実施形態は、当業者が本発明を実行するのを可能にするために、添付図面を参照して以下でより詳細に述べられるだろう。しかしながら、本発明は、多くの異なる形式において具現されてもよく、ここに記載された実施形態に限定されるものとして考慮されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、この開示が、徹底的且つ完全なものであり、本発明の範囲を当業者に完全に伝えるように与えられる。これらの実施形態は、本発明を限定するものではなく、本発明は、特許請求の範囲によってのみ限定される。更に、添付図面に示された特定の実施形態の詳細な説明において用いられた専門用語は、本発明の限定を意図するものではない。
【0012】
本発明の思想は、ディスプレイデバイスがオン状態にあるときには、デバイス12,22,32が透明に見える一方で、ディスプレイデバイスがオフ状態又はスタンバイ状態にあるときには、ディスプレイデバイスを観察するユーザが受ける光の光学特性を変えるために、TVスクリーンのようなディスプレイデバイス11の前に配置するデバイス12,22,32を提供することにある。
【0013】
以下の説明は、ディスプレイシステムに適用可能な本発明の実施形態、詳細には、ディスプレイデバイスと光学的外観を変更可能なデバイスとを有するシステムに集中する。
【0014】
一実施形態において、図1によれば、システム10が設けられる。本システムは、オン状態で動作しているときにスクリーン上に画像コンテンツを表示するように構成されたディスプレイデバイス11を有する。ディスプレイデバイスは、更に、画像コンテンツがスクリーン上に表示されないオフ状態又はスタンバイ状態で動作し得る。本システムは、デバイス12を更に有する。このデバイスは、少なくとも1つの変更可能な光学特性により、切り替え可能な光学構造をもつ材料を有する。本システムは、ディスプレイデバイス11の動作状態に基づいて光学特性を制御するように構成された制御ユニット13を更に有する。例えば、制御ユニット13は、デバイス12をオン状態に設定し、ディスプレイデバイス11のオフ状態又はスタンバイ状態が検出されたときに第1の光学的構造に設定するように構成される。
【0015】
一実施形態において、本ディスプレイシステムは、オフ状態又はスタンバイ状態に入るときに制御ユニットに直接的に信号を送るように構成される。
【0016】
一実施形態において、光学検出部が、ディスプレイデバイスの動作を検出するために用いられ、オフ状態又はスタンバイ状態がディスプレイデバイス上で検出されたときに制御ユニットに信号を送る。
【0017】
一実施形態において、デバイス12は、制御ユニットに接続されたリモコン装置を用いてオン又はオフに切り替えられ得る。
【0018】
ここで述べられた本発明は、オフ又はスタンバイの状態の間におけるディスプレイデバイススクリーンのデザインの改良に関する。ディスプレイデバイスは、例えば、TVスクリーン、又は、コンピュータモニタのような任意の他のディスプレイであり得る。
【0019】
ミラー
一実施形態において、図2によれば、デバイス12は、切り替え可能なミラー22を有する。このミラーは、ディスプレイデバイスのオン状態の間における透明モードとディスプレイデバイスのオフ又はスタンバイ状態の間における高反射性モードとの間で切り替えられ得る。
【0020】
一実施形態において、切り替え可能なミラーは、ディスプレイデバイスのサイズと本質的に同じサイズをもつミラーエリアを有する。切り替え可能なミラーは、図2に示されるように、ディスプレイデバイスの前に配置されるか又は取り付けられる。例えば、切り替え可能なミラー及びディスプレイは、ディスプレイデバイスのフレームのような一般的なフレーム23に取り付けられ得るか、又は、別個のフレームに取り付けられ得る。
【0021】
一実施形態において、切り替え可能なミラー22は、エレクトロクロミックデバイスである。エレクトロクロミズムは、電界に置かれたときに幾つかの材料により示された色の可逆変化を説明するために用いられる用語である。エレクトロクロミックデバイスは、電界が存在しないときにミラー状の状態を示し、電界が印加されたときに透明状態に変化する(及び逆もまた同様である)ような材料を有する。
【0022】
一実施系形態において、切り替え可能なミラー22は、ガスクロミック(gasochromic)デバイスである。このガスクロミックデバイスは、特定のガス、例えば水素及び/又は酸素ガスに交互にさらされたときに色の可逆変化を示すガスクロミック材料を有する。色及び透明性の可逆変化を制御する一般に知られた方法が用いられ得る。一実施形態において、ガス交換手法は、ガスクロミックデバイスの透明性を変えるために用いられる。
【0023】
一実施形態において、切り替え可能なミラーデバイスは、ディスプレイデバイスのスクリーンの少なくとも一部に直接的に取り付けられる。ディスプレイデバイスへの直接的な取り付けは、例えば最適なフィットを行うためにディスプレイデバイスのフレーム内に設けられ得るフィーチャーに対してカチッと音をさせることにより支持され得る。
【0024】
TOLED
一実施形態において、デバイス12は、TOLED(Transparent Organic Light Emitting Diode)光源を有する。TOLED光源は、装飾光を生成するディスプレイデバイスのオフ又はスタンバイの状態の間にオンに切り替えられ得る。TOLED光源は、上面のみの放射でも底面のみの放射でもなく、上面及び底面の双方の放射(透明)である光源を作り出すために透明接触を用いるOLED光源である。OLED光源は、放射性のエレクトロルミネセント層が有機化合物の膜を含む任意の発光ダイオード(LED)である。有機化合物の膜は、場合により多層化されてもよい。これは、しばしば、寿命、効率又は色に関して、OLEDの機能を最適化するために用いられる。発光有機化合物は、ポリマ、例えばポリ(p-フェニレン ビニレン)(PPV)、又は、低分子量化合物、例えばAlQ3若しくは[Eu(ttfa)3(phen)]であり得る。
【0025】
図3は、一実施形態のシステムを示しており、TOLEDデバイス32がディスプレイデバイスの前に配置されている。TOLEDデバイスは、ディスプレイデバイススクリーンと本質的に同じサイズの発光エリアをもち得る。TOLEDデバイスは、例えば一般的なフレーム23において、ディスプレイデバイスの前に取り付けられ得る。
【0026】
一実施形態において、図4によれば、ディスプレイデバイススクリーンのガラス枠11は、別個の基板321上に置かれた同一サイズの透明OLEDのバックカバー/カプセル部分(encapsulation)として用いられる。この場合において、OLED基板及びディスプレイデバイスガラス枠は、ガス密の態様で互いの上面で取り付けられ(例えば接着され)なければならない。加えて、OLEDは、OLEDスタックの上面に対する薄膜カプセル部分を用いて環境的影響に対して保護され得る。
【0027】
図4における実施形態は、TOLEDデバイス32と組み合わせられたディスプレイデバイス11を示している。TOLEDデバイス基板321上には、インジウムスズ酸化物(ITO)電極、例えばアノード322が設けられる。ITO電極322は、金属グリッド323を備えている。更に、TOLEDデバイスは、OLEDスタック324、半透明Ag電極、例えばカソード325、透明性を強化するための光学フィルム326、及び、オプション的にガラススペーサをもつ、カプセル部分329を有する。
【0028】
図4において、OLEDは、Al金属グリッドと組み合わせられた120nmの厚さのITOフィルム322で作られた、アノードのような第1の電極をもつ別個の基板321上に置かれる。OLEDスタック324は、この電極の上面で成長され、カソード325として機能する第2の電極、例えば15nmの厚さの半透明Ag電極によりカバーされる。その後、光学マッチング層326は、スタックの透明性を増大させるために付与される。透明OLEDは、最終的に、TVスクリーン11上に接着される。オプション的にスペーサ329が用いられてもよい。OLEDは、人の目が最も敏感であるスペクトル領域において約65%の透明度に到達し得る。従って、この実施形態において、第1の電極、即ち基板上の電極はアノードである。しかしながら、他の実施形態において、第1の電極がカソードとして機能する一方で、第2の電極がアノードとして機能する。
【0029】
典型的な例として、以下のOLEDスタックが、透明白色積層OLEDを実現するためにこの発明において用いられる。
ITOアノード(120nm)
pドープ層
ホール輸送層
ブルーエミッタ
電子輸送層
電荷発生層
ホール輸送層
レッドエミッタ
グリーンエミッタ
電子輸送層
nドープ層
半透明Ag層(15nm)
外部結合層
【0030】
一実施形態において、TOLEDデバイス32は、ディスプレイデバイススクリーン上に直接的に設けられる。例えば、ディスプレイスクリーンのガラス枠を、OLEDが直接的に置かれたOLED基板として用いることが可能である。
【0031】
遮蔽層とも呼ばれる低シート抵抗をもつ材料でコーティングされた追加のガラスプレートは、高周波ノイズを遮蔽するためにディスプレイの前に置かれる。コーティング材料は、典型的には、連続する層の形式の、又は、グリッド構造を特徴付ける材料であり得る。この実施形態において、TOLEDデバイス32は、TVスクリーンの上面上又は別個のEMCフィルタのガラス枠上にある遮蔽層上に直接的に置かれる。
【0032】
連続する遮蔽層の場合において、これは、この層をOLED電極として同時に用いる。そうするために、遮蔽層は、十分に低いシート抵抗を実現するために厚くされなければならない。代わりに、遮蔽層は、ITOのような透明導体の層でコーティングされるか又はこの層に置き換えられてもよい。透明性に関して、透明導体を組み込むソリューションは、完全な金属電極と比較して有利である。
【0033】
高周波ノイズが連続する金属層よりむしろ金属グリッドにより遮蔽される場合には、このグリッドは、(好ましくは)透明導体の層又は金属の層でコーティングすることにより、OLED電極に変換され得る。その後、有機層及び更なるOLED電極が置かれる。それ故、完成したOLEDは、最終的には、追加のガラス枠、薄膜カプセル部分又はこれらの手法の組み合わせを用いてカプセル化されるだろう。
【0034】
遮蔽層を組み込む電極は、アノードでもカソードでもよい。
【0035】
一実施形態において、第1及び第2の電極が異なる透明度をもつ場合には、大きい透明度の電極が、小さい透明度の電極よりもディスプレイデバイスの近くに設けられる。これは、多くの光が観察者よりもディスプレイデバイスに向かって放射されることを意味する。図5は、この実施形態を示し、これにより、120nmの厚さのITOフィルム3221からなる電極が、例えばAl金属グリッド323と組み合わせられた、ディスプレイデバイススクリーン11の上面に設けられる。この電極は、例えばアノードとして機能し得る。OLEDスタック324は、この電極上に成長され、例えばカソードとして機能する15nmの厚さの半透明Ag電極3251で覆われる。その後、光学マッチング層326が、スタックの透明度を増大させるために付与される。OLEDは、最終的には、ガラス蓋327により、又は代わりに、薄膜保護コーティングにより、カプセル化される。この手法において、約65%の透明度のOLEDの透明度が実現され得る。この実施形態において、OLED光の約1/3だけが観察者の方向に放射される。
【0036】
典型的な例として、以下のOLEDスタックが、透明白色堆積OLEDを実現するためにこの発明において用いられ得る。
ITOアノード(120nm)
pドープ層
ホール輸送層
ブルーエミッタ
電子輸送層
電荷発生層
ホール輸送層
レッドエミッタ
グリーンエミッタ
電子輸送層
nドープ層
半透明Ag層(15nm)
外部結合層
【0037】
一実施形態において、任意の他のOLEDスタックが用いられ、アノード322とカソード325との間に配置されてもよい。
【0038】
一実施形態において、第1及び第2の電極が異なる透明度をもつ場合には、小さい透明度の電極が、大きい透明度の電極よりもディスプレイデバイスの近くに設けられる。これは、多くの光がディスプレイよりも観察者に向かって放射されることを意味する。図6は、この実施形態を示しており、例えばカソードとして機能する保護層を組み込む電極がディスプレイスクリーン11上に設けられる。これは、OLED光の大部分が観察者の方向に放射される限り有益である。図6は、ディスプレイデバイス11、ITO又は金属カソード3222、オプション的な金属グリッド323、OLEDスタック324、ITOアノード3252、透明度を強化するための光学フィルム、及び、カプセル化のためのガラス蓋327を示している。
【0039】
典型的な例として、以下のOLEDスタックが、透明白色堆積OLEDを実現するためにこの発明において用いられ得る。
Agカソード(15nm)
nドープ層
電子輸送層
ブルーエミッタ
ホール輸送層
電荷発生層
電子輸送層
レッドエミッタ
グリーンエミッタ
ホール輸送層
ホール注入層
ITOアノード(120nm)
外部結合層
【0040】
特定のサイズ(典型的には〜100cm)をもつ前記のOLEDは、多くの場合、他の透明アノード及びカソードのシート抵抗を削減するため、即ちアクティブなエリアに渡ってできるだけ均等に電流を分配するため、金属棒を含むことに留意されたい。ディスプレイデバイスがオンであるときに表示品質と干渉しないために、グリッドデザインは、例えばディスプレイの非アクティブ領域を用いることにより、ディスプレイに適合されなければならない。
【0041】
前述された実施形態において、(オプション的な)グリッドは、一方の電極に組み込まれる一方で、以下のオプションも存在することに留意されたい。
a)他方の電極が同様にグリッドを含み得る、又は
b)いずれの電極もグリッドを含まない
【0042】
幾つかの実施形態によるTOLEDデバイス32は、異なる放射波長をもつように作られてもよく、色調整可能な透明OLEDが用いられてもよい。例えば、ディスプレイデバイスがバックライトの機能性をもつときには、制御ユニット13は、より魅力的な効果を実現するためにディスプレイデバイスのバックライトカラーに対応するTOLEDデバイスの色を制御するように構成されてもよい。
【0043】
適用性
幾つかの実施形態によるデバイスは、TV装置の統合された装飾的前面スクリーン、又は、フラットTV装置用の装飾的追加スクリーンとして用いられ得る。追加のアプリケーションは、ディスプレイ及び広告用掲示板である。
【0044】
制御ユニットは、関連するタスクを実行するために一般に用いられる任意のユニット、例えば、メモリをもつプロセッサのようなハードウェアであってもよい。
【0045】
本発明は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの任意の組み合わせを含む任意の適切な形式で実装され得る。しかしながら、好ましくは、本発明は、1又はそれ以上のデータプロセッサ及び/又はデジタル信号プロセッサを実行するコンピュータソフトウェアとして実装される。本発明の一実施形態の要素及びコンポーネントは、任意の適切な手法で物理的、機能的及び論理的に実装され得る。実際には、機能性は、単一のユニットにおいて、複数のユニットにおいて、又は、他の機能ユニットの部分として、実装され得る。そのため、本発明は、単一のユニットにおいて実装されてもよく、又は、異なるユニット及びプロセッサ間に物理的及び機能的に分配されてもよい。
【0046】
本発明は特定の実施形態を参照して前述されたが、これは、ここに記載された特定の形式に限定されることを意図するものではない。前述された実施形態の任意の組み合わせが、本発明の範囲内にあるものとして理解されるべきである。むしろ、本発明は、特許請求の範囲によって限定され、前記の特定のもの以外の実施形態が、これらの請求項の範囲内において同等に可能である。
【0047】
請求項において、"有する"という用語は、他の要素又はステップの存在を除外するものではない。更に、個々に記載されているが、複数の手段、要素又は方法ステップは、例えば単一のユニット又はプロセッサにより実装されてもよい。加えて、個々の特徴が異なる請求項に含まれ得るが、これらは、場合により有利に組み合わせられてもよく、異なる請求項における包含は、特徴の組み合わせが実現可能ではないか及び/又は有利ではないことを意味するものではない。加えて、単数表記は、複数を除外するものではない。"第1"、"第2"等の用語は、複数を排除するものではない。請求項中の参照符号は、単に明確な例として与えられるものであり、如何なる手法においても請求項の範囲を限定するものとして考慮されるべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オン状態、オフ状態又はスタンバイ状態において動作するように構成されたディスプレイデバイスと、
前記ディスプレイデバイスに接続されたデバイスであって、少なくとも1つの変更可能な光学特性により、切り替え可能な光学的構造をもつ材料を有する、前記デバイスと、
前記ディスプレイデバイスの動作状態に基づいて前記デバイスの前記光学特性を制御するように構成された制御ユニットとを有し、
前記デバイスは、エレクトロクロミックデバイス、ガスクロミックデバイス、又は、TOLED(Transparent Organic Light Emitting Diode)デバイスである、システム。
【請求項2】
前記光学特性は透明度であり、
前記制御ユニットは、前記ディスプレイデバイスの動作状態に基づいて前記デバイスの透明度を制御するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記制御ユニットは、前記ディスプレイデバイスの動作状態に基づいて、前記デバイスに渡って電圧を印加するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記エレクトロクロミック又はガスクロミックデバイスは、前記制御ユニットにより制御可能な透明モードと非透明モードとをもつ切り替え可能ミラーである、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記デバイスは、前記ディスプレイデバイスのスクリーンのサイズと本質的に同じサイズをもつ、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記デバイスは、フレームに取り付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記デバイスは、前記ディスプレイデバイスのスクリーンに直接取り付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記TOLEDデバイスは、有機化合物のシングルレイヤ又はマルチレイヤフィルムを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記ディスプレイデバイスは、前記ディスプレイデバイスのスクリーン上に設けられた保護層を有し、前記保護層は、前記デバイス用の電極を追加的に構成する、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記電極は、インジウムスズ酸化物である、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記TOLEDデバイスは、異なる透明度をもつ第1及び第2の電極を有する、請求項1に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−522261(P2012−522261A)
【公表日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−501469(P2012−501469)
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際出願番号】PCT/IB2010/051307
【国際公開番号】WO2010/109435
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】