説明

ディスプレイ検査装置、ディスプレイ検査方法

【課題】 FPDの滅点と塵埃を識別することができるディスプレイ検査装置を提供する。
【解決手段】 複数の異なる原色を発色する素子が画素ごとに配列され、素子が発色する輝度に基づきカラー表示するディスプレイを検査するディスプレイ検査装置であって、ディスプレイ2とCCD31とを搭載し、ディスプレイ2とCCD31との位置関係を維持しつつ素子の配列の並び方向に移動可能な移動部32と、ディスプレイ2上に表示された像を折り返してCCD31に伝送する伝送部(ミラー34、等倍結像用レンズ35)と、移動部32の移動前に、CCD31が伝送部によって伝送された像を撮像した画像と、移動部32の移動後に、CCD31が伝送部によって伝送された像を撮像した画像とで、ディスプレイにおける素子の点欠位置に差がある場合、点欠を異物による点欠とする制御部33と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はフラットパネルディスプレイを検査するディスプレイ検査装置、ディスプレイ検査方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯電話などの小型機器にフラットパネルディスプレイ(以下、FPD)を組み込む場合、FPD上にガラスやプラスチックからなる透明カバーを設けるのが一般的である。また、この透明カバーとFPDとの間に塵埃が存在するまま透明カバーが設けられてしまう場合があり、この塵埃を取り除くことは困難である。また、FPDには、高い確率で点灯しない画素(ドット)が存在し、このような画素を滅点という。以下、上述したFPDの一例としての液晶ディスプレイの構造と、液晶ディスプレイにおける塵埃と滅点について具体的に説明する。図18は、塵埃と滅点が存在する液晶ディスプレイを示す図である。
【0003】
図18に示すように、液晶ディスプレイ9は、ガラス板92a及び92b、カラーフィルタ93、液晶94、バックライト95を備えるものである。また、液晶ディスプレイのガラス板92a上には透明カバー91が設けられている。バックライト95は、液晶94に対して発光するものである。また、液晶94は、電圧に基づいて、カラーフィルタ単位でバックライト95による光の透過率を変化させるものである。また、カラーフィルタ93は、1画素にR(Red)G(Green)B(Blue)の光を透過させるフィルタを配置したものである。また、ガラス板92a及び92bは、カラーフィルタ93及び液晶94を挟むように設けられた透明度の高い部材である。液晶ディスプレイ9は、液晶94にRGBそれぞれの光の透過率を変化させることにより、加法混色によって1画素の色を表現する。
【0004】
このような液晶ディスプレイ9には、滅点が少なからず存在する。例えば、図18に示す液晶ディスプレイ9においては、Rのカラーフィルタ93に対応する液晶94に滅点が存在し、このような滅点を持つ画素は正常に色を表現することができない。また、図18に示すように、透明カバー91上に塵埃が付着することがあるが、このような塵埃を除去することは容易であるため、問題とはならない。しかし、上述したように、液晶ディスプレイ9を機器に組み込むプロセスにおいて、透明カバー91を被せる際に図18に示すように透明カバー91とガラス板92aの間に塵埃が挟まると、これを除去することは困難である。
【0005】
上述した滅点と挟まった塵埃(以下、塵埃)とは、FPDの検査において扱いが異なる場合がある。例えば、塵埃の数やサイズが塵埃に対して定められた審査基準以下であればFPDを良品とし、また、滅点の数やサイズが滅点に対して定められた審査基準以下であればFPDを良品とする場合がある。このような場合、それぞれの審査基準は異なるためFPDにおける滅点と塵埃とを区別しなくてはならない。
【0006】
また、上述したようなFPDにおける滅点と塵埃を区別する装置として、透明体の欠点と透明体に付着した埃とを弁別して自動検出できる透明体検査装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平10−176995号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、焦点位置の違いにより滅点と塵埃を区別するということは、ガラス板の厚み(1mm以下)の違いでボケが発生するほど高光学倍率な光学系(つまり、被写界深度の浅い光学系)を備える必要がある。このため、FPDの全面を一度に撮像することができず、検査の判定に時間が掛かるという問題がある。
【0008】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、より光学倍率の低い光学系を用いてFPD上の滅点と塵埃を識別することができるディスプレイ検査装置及び方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するため、ディスプレイ検査装置は、複数の異なる原色を発色する素子が画素ごとに配列され、前記素子が発色する輝度に基づきカラー表示するディスプレイを検査するディスプレイ検査装置であって、像を撮像する撮像部と、検査対象のディスプレイと前記撮像部とを搭載し、前記検査対象のディスプレイと前記撮像部との位置関係を維持しつつ移動することができる移動部と、前記検査対象のディスプレイ上に表示された像を折り返して前記撮像部に伝送する伝送部と、前記移動部の移動前に、前記撮像部が前記伝送部によって伝送された像を撮像した画像を第1画像として取得する第1画像取得部と、前記移動部が移動した後に前記撮像部が前記伝送部によって伝送された像を撮像した画像を第2画像として取得する第2画像取得部と、前記第1画像に撮像されたディスプレイにおける素子の点欠位置と、前記第2画像に撮像されたディスプレイにおける素子の点欠位置とで差があるか否かを判定し、差があると判定した場合、前記点欠を異物による点欠とする判定部と、を備える。
【0010】
また、ディスプレイ検査方法は、複数の異なる原色を発色する素子が画素ごとに配列され、前記素子が発色する輝度に基づきカラー表示するディスプレイを検査するディスプレイ検査方法であって、検査対象のディスプレイと撮像部とを搭載し、前記検査対象のディスプレイと前記撮像部との位置関係を維持しつつ移動することができる移動部の移動前に、前記撮像部が、前記検査対象のディスプレイ上に表示された像を折り返して前記撮像部に伝送する伝送部によって伝送された像を撮像した画像を、第1画像として取得する第1画像取得ステップと、前記移動部が移動した後に前記撮像部が前記伝送部によって伝送された像を撮像した画像を第2画像として取得する第2画像取得ステップと、前記第1画像に撮像されたディスプレイにおける素子の点欠位置と、前記第2画像に撮像されたディスプレイにおける素子の点欠位置とで差があるか否かを判定し、差があると判定した場合、前記点欠を異物による点欠とする判定ステップと、を実行する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、FPD上の滅点と塵埃を識別することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の前提技術について図を参照して説明する。
【0013】
(前提技術)
まず、前提技術に係るディスプレイ検査装置の構成について説明する。図1は、前提技術に係るディスプレイ検査装置の構成を示す図である。また、図2は、検査対象としての携帯電話を示す図である。また、図3は、塵埃があるディスプレイを異なる視角で撮像する例を示す図である。また、図4は、滅点があるディスプレイを異なる視角で撮像する例を示す図である。また、以下の各図において、同一符号は同一物又は相当物を示しており重複説明は省略する。なお、前提技術において、滅点はディスプレイにおける所定の輝度以下の点欠とする。
【0014】
前提技術に係るディスプレイ検査装置1は、カメラ11、検査対象移動部12、カメラ11及び検査対象移動部12を制御する制御部13を備えるものである。カメラ11は、CCD移動部111、CCD112、レンズ113を備える。また、検査対象移動部12には検査対象として携帯電話2が搭載される。
【0015】
CCD112は、カメラ11の感光面として設けられた撮像素子である。なお、このCCD112は、後述する携帯電話2のディスプレイ21の画素数の9倍以上の画素を持つものが望ましい。また、CCD移動部111は、検査対象移動部12に対して平行(レンズ113の光軸に対して垂直)に所定の方向へCCD112を移動させるものである。また、レンズ113は、光学倍率1倍の光学系であるが、光学倍率1倍以下の光学系であれば良い。
【0016】
また、検査対象移動部12は、CCD移動部111がCCD112を移動させる方向とは逆の方向へ搭載されている携帯電話2を平行(レンズ113の光軸に対して垂直)に移動するものである。
【0017】
また、携帯電話2は、図2に示すようにディスプレイ21を備えるものである。前提技術において、ディスプレイ21は、図18により示した液晶ディスプレイ9と同様の構成による液晶ディスプレイである。また、ディスプレイ21は、1画素内にRGBからなるカラーフィルタが並べられているものであり、検査対象移動部12は、カラーフィルタの配列方向に携帯電話2を移動する。なお、ディスプレイ21は、LED、EL、VFD、PDPなどの混色における原色がカラーフィルタとして画素内に複数配列されたフラットパネルディスプレイであれば良い。
【0018】
上述した構成により、前提技術に係るディスプレイ検査装置1は、CCD112をi1からi2へ移動するとともに、携帯電話2をp1からp2へ移動することによって、異なる視角(a1またはa2)でディスプレイ21を撮像する。ディスプレイを異なる視角から撮像することにより、塵埃か滅点か不明である黒点(点欠)について判断することができる。例えば、図3に示すように、黒点が塵埃である場合、視角を変えることによりCCD112に塵埃の下にあるRカラーフィルタの光が届く。また、図4に示すように黒点が滅点である場合は、液晶の滅点の上にあるRカラーフィルタは発光していないため、視角を変えたとしてもCCD112にRカラーフィルタの光は届かない。
【0019】
ここで変更する視角の角度について説明する。a1とa2の差をa3、ディスプレイ21のカラーフィルタ上のガラス板の厚み(つまり、カラーフィルタから塵埃までの距離)をd、カラーフィルタの配列方向の幅をeとする。この場合、a3=tan(d/e)という式が成り立つ。
【0020】
また、CCD112とレンズ113間の距離と、レンズ113とディスプレイ21間との比率は1:1とする。この比率はレンズ113の光学倍率に起因するものである。レンズ113の光学倍率をA、CCD112とレンズ113間の距離をB、レンズ113とディスプレイ21間の距離をCとすると、C=B/Aとなる。例えば、レンズ113の光学倍率が0.5倍である場合、BとCの比率は、1:2となる。
【0021】
次に、前提技術に係るディスプレイ検査装置の動作について説明する。図5は、前提技術に係るディスプレイ検査装置の動作を示すフローチャートである。なお、初期状態において、撮像部の位置はi1とし、携帯電話の位置はp1とする。なお、図5において、制御部13は、携帯電話2のディスプレイ21を所定の輝度に設定しているものとする。
【0022】
まず、制御部13は、カメラ11に携帯電話2のディスプレイ21を撮像させ(S101)、撮像された画像に基づく画像処理によりディスプレイ21上の黒点を検出する処理を実行し(S102)、ディスプレイ21上に黒点が存在するかどうかを判断する(S103)。
【0023】
ディスプレイ21上に黒点が存在する場合(S103,YES)、制御部13は、CCD移動部111にCCD112をi2に移動させるとともに、検査対象移動部12に携帯電話2をp2に移動させる(S104)。なお、CCD112の移動距離はカラーフィルタの配列方向の幅以上とし、携帯電話2(ディスプレイ21)の移動距離はカラーフィルタの配列方向の幅とレンズ113の光学倍率との積以上とする。なお、これら移動距離は、撮像画像上においてカラーフィルタ1つ分ずれるような距離が望ましい。
【0024】
次に、制御部13は、再びカメラ11にディスプレイ21を撮像させ(S105)、撮像された画像に基づく画像処理によりディスプレイ21上の黒点を検出する処理を実行し(S106)、ステップS102において検出された撮像画像上の黒点の位置と比較をする(S107)。ここで制御部13は、黒点の位置の比較において、撮像画像における位置変化があるかどうかを判断する(S108)。なお、具体的な黒点の位置の比較方法については後述する。
【0025】
黒点の位置の比較において、撮像画像における位置変化があると判断された場合、即ち、黒点が塵埃によるものである場合(S108,YES)、後述する異物検査処理を実行する(S109)。
【0026】
ここで黒点の撮像画像における位置の変化について図6及び図7を用いて説明する。図6は、撮像位置移動前の撮像画像における黒点の位置を示す図である。また、図7は、撮像位置移動後の撮像画像における黒点の位置を示す図である。また、図8は、カラーフィルタの輝度を示す図である。また、図9は、撮像画像における明度の異なるカラーフィルタを示す図である。
【0027】
図6に示すように、撮像位置移動前の撮像画像における黒点の位置はRカラーフィルタ上である。また、図7に示すように、異なる視角により撮像された撮像位置移動後の撮像画像における黒点の位置はBカラーフィルタ上である。制御部13は、このような撮像画像における黒点周辺のカラーフィルタの色を比較することにより撮像画像上の黒点の位置に変化があったかどうかを判断する。なお、制御部13は、特定のカラーフィルタを基準とし、撮像画像における特定のカラーフィルタからの距離を測定することにより、撮像画像上の塵埃の位置に変化があったかどうかを判断しても構わない。
【0028】
また、カメラ11としてモノクロカメラを用いる場合、図8に示すように、制御部13によりRGBのカラーフィルタそれぞれに対応する液晶を異なる輝度に設定する。これにより図9に示すように、グレースケールによる撮像画像におけるRGBのカラーフィルタは明度が異なる色となり、制御部13は、黒点周辺のカラーフィルタの色を比較することができる。また、一般的に、モノクロカメラと比べカラーカメラは1素子に対して3×3画素数以上必要とする。よって、カメラ11としてモノクロカメラを用いることにより、同じ素子数を持つカラーカメラを用いる場合に比べて有効画素数が多くなり、より解像度の高い撮像画像を得ることができる。
【0029】
また、図5におけるステップS108において、黒点の位置の比較において、撮像画像における位置変化がないと判断された場合、即ち、黒点が滅点によるものである場合(S108,NO)、制御部13は、後述する滅点検査処理を実行する(S110)。
【0030】
また、ステップS103において、ディスプレイ21上に黒点が存在しない場合(S103,NO)、制御部13は、処理を終了する。
【0031】
上述したように、前提技術に係るディスプレイ検査装置1は、ディスプレイ21上に黒点が存在する場合、異なる視角により撮像した画像における黒点の周辺のカラーフィルタの種類に変化があるか否かを判断することによって、ディスプレイ21上の黒点が塵埃、滅点のいずれであるかを判断することができる。
【0032】
次に、異物検査処理の動作について説明する。この異物検査処理は、図5におけるステップS109に対応する。図10は、異物検査処理の動作を示すフローチャートである。なお、図10における検査基準は予め定められた基準とする。
【0033】
まず、制御部13は、塵埃のサイズ、個数及びこれらの塵埃間の間隔(以下、これらを総称して塵埃量とする)を撮像された画像より得て(S201)、塵埃量が検査基準以下かどうかを判断する(S202)。
【0034】
塵埃量が検査基準以下である場合(S202,YES)、制御部13は、ディスプレイ21を良品とする(S203)。
【0035】
一方、塵埃量が検査基準よりも大きい場合(S202,NO)、制御部13は、ディスプレイ21を異物不良品とする(S204)。
【0036】
次に、滅点検査処理の動作について説明する。この滅点検査処理は、図5におけるステップS110に対応する。図11は、滅点検査処理の動作を示すフローチャートである。なお、図11における検査基準は予め定められた基準とする。
【0037】
まず、制御部13は、滅点のサイズ、個数及びこれらの滅点間の間隔(以下、これらを総称して滅点量とする)を撮像された画像より得て(S301)、滅点量が検査基準以下かどうかを判断する(S302)。
【0038】
滅点量が検査基準以下である場合(S302,YES)、制御部13は、ディスプレイ21を良品とする(S303)。
【0039】
一方、滅点量が検査基準よりも大きい場合(S302,NO)、制御部13は、ディスプレイ21を滅点不良品とする(S304)。
【0040】
上述した異物検査処理及び滅点検査処理によれば、前提技術に係るディスプレイ検査装置1は、所定の検査基準より塵埃量が大きい場合、ディスプレイ21を異物不良品とし、所定の検査基準より滅点量が大きい場合、ディスプレイ21を滅点不良品とすることができる。これにより、前提技術に係るディスプレイ検査装置1は、所定の検査基準以上の黒点がある不良品としてのディスプレイ21を塵埃によるものと滅点によるものとに区別することができる。
【0041】
(実施の形態1)
上述した前提技術は、検査対象移動部12、CCD移動部111により、カメラ11、携帯電話2をそれぞれ逆方向に移動させ、視角を変えることにより滅点と塵埃を判別するものであるが、携帯電話2の光軸(像)を折り曲げる(折り返す)ことにより、検査対象移動部12もしくは、CCD移動部111を排除し、一つの移動部にて滅点と塵埃(異物)の判別を行うことができる。
【0042】
実施の形態1に係るディスプレイ検査装置の構成について説明する。図12は、実施の形態1に係るディスプレイ検査装置の構成を示す図である。なお、本実施の形態において、滅点はディスプレイにおける所定の輝度以下の点欠とする。
【0043】
本実施の形態に係るディスプレイ検査装置3は、CCD31(撮像部)、移動部32(移動部)、2つのミラー34(伝送部)、等倍結像用レンズ35(伝送部、光学系)とを備えるものである。また、移動部32にはCCD31と検査対象としてディスプレイ21を備えた携帯電話2が搭載される。
【0044】
また、ディスプレイ検査装置3は、ディスプレイ21の表示輝度を制御し、移動部32を制御するとともに、取得された画像に対し比較、判断等の演算処理を行う制御部33(第1画像取得部、第2画像取得部、判定部)を備える。尚、制御部33の演算処理は、図示しないCPU、記憶装置等のハードウェア資源と、記憶装置に予め記憶されたプログラムとが協働することで実現される。
【0045】
また、CCD31の受光面とディスプレイ31の表示面とが同一平面上となるよう、CCD31とディスプレイ21とは設置されている。なお、一度の撮像によりディスプレイ21を検査するため、CCD31の受光面の大きさは、ディスプレイ21の表示面の大きさに対し同等以上とし、携帯電話2のディスプレイ21の画素数の9倍以上の画素を持つものが望ましい。
【0046】
移動部32は、その上部に搭載されているCCD31と携帯電話2をカラーフィルタの配列の方向へ同一距離移動させる。また、2つのミラー34は、携帯電話2のディスプレイ21上に表示した像(以下、ディスプレイ21の像と称す)を180度折り曲げて伝送する。また、等倍結像用レンズ35は、2つのミラー34の間に配置され、ディスプレイ31側に配置されたミラー34にて反射された携帯電話2のディスプレイ21の像を等倍にCCD31へCCD31側に配置されたミラー34を介して結像するためのものである。なお、ミラー34と等倍結像用レンズ35は、CCD31にディスプレイ21の像が等倍で結像される角度・位置ならば、どの角度・位置で配置されても良い。
【0047】
上述した構成により、ディスプレイ検査装置3は、ミラー34と等倍結像用レンズ35により、ディスプレイ21の像はディスプレイ21の表示面と同一平面上のCCD31の受光面へ180度折り曲がった状態で等倍に結像され、CCD31はディスプレイ21の像を撮像する。また、携帯電話2のディスプレイ21を折り曲げられた光軸平面に対して平行に移動させたとき、結像される像も同方向同距離移動する。すなわち、[p2−p1]=[i2−i1]となる。よって携帯電話2とCCD31を同一の移動部32のみで駆動させることにより、前提技術と同様に視角(a1またはa2)の異なるディスプレイ21の画像を撮像することができる。
【0048】
なお、実施の形態1では、携帯電話2とCCD31を一箇所の移動部32にて移動させていたが、携帯電話2とCCD31を固定とし、ミラー34と等倍結像用レンズ35を移動させることでも同様の効果を奏することは言うまでもない。
【0049】
また、実施の形態1では、検査対象であるディスプレイ21の像を180度折り曲げて撮像部であるCCD31へ伝送を行ったが、検査対象と撮像部が同方向同距離移動して欠点の判別検査を行える折り曲げ角度であれば、どの折り曲げ角度でも良い。また、CCD31をディスプレイ21と同一平面上にて等倍にCCD31に結像を行ったが、検査対象と撮像部が同方向同距離移動して欠点の判別検査を行える位置・倍率であれば、どの位置・倍率でも良い。
【0050】
次に、ディスプレイ検査装置3の動作を、図13のフローチャートに示す。なお、初期状態において、CCD31の位置は、図12のi1とし、携帯電話2の位置はp1とする。また、図13において、制御部33は、ディスプレイ21を1画素それぞれが白色となるようR成分、G成分、B成分それぞれが全て最上値の輝度に設定しているものとするが、態様を限定するものではない。また、本実施の形態に係るディスプレイ検査装置の動作は、S401以外は上述の前提技術と同様となるため、説明を省略する。
【0051】
ディスプレイ21上に黒点(点欠)が存在する場合(S103,YES)、制御部33は携帯電話2とCCD31を移動部32にて同時に同方向同距離移動させる(S401,移動制御ステップ)。なお、移動距離は、前提技術と同様、撮像画面上において、カラーフィルタ1つ分ずれるような距離が望ましい。また、移動方向は、カラーフィルタの配列の方向(図6、図7参照)とする。なお、携帯電話2とCCD31移動後の動作については、上述したように前提技術と同様となる。
【0052】
なお、本実施の形態に係るディスプレイ検査装置において、ディスプレイ21上の黒点有無の判断(S103)を排除することにより、移動前の画像(第1画像)と移動後の画像(第2画像)を取得後、黒点位置の比較(S108)時に黒点有無の判断も一括に行うことも可能である。尚、黒点位置の比較のみで滅点と塵埃との判定も可能となる。しかしながら、黒点の有無の判断(S103)を備えることにより、黒点が存在しないディスプレイ21検査時の移動工程、撮像工程、黒点比較工程を排除することができ、検査工程時間の短縮を行うことができる。
【0053】
実施の形態1によれば、ミラー34と等倍結像用レンズ35により、携帯電話2、CCD31を同方向同距離移動させても滅点と塵埃検査を行うことができ、かつ、一つの移動部にて検査できるため、設備投資を低く抑え、プロセスも簡略化できる。
【0054】
(実施の形態2)
上述した実施の形態1では、CCDの受光面の大きさをディスプレイの表示面の大きさに対し同等以上としなければ、ディスプレイ上の全ての画素を一度に検査できない。実施の形態2では、リレー光学系を用いることにより、CCDで受光する受光面の大きさを節減する(すなわち、CCDの撮像素子の数を節減する)態様を記す。また、実施の形態2では、CCDの受光面の大きさが検査対象の表示面の大きさより小さくできる前提技術のCCD112を備えるカメラ11を使用することができる。
【0055】
実施の形態2に係るディスプレイ検査装置の構成について説明する。図14は実施の形態2に係るディスプレイ検査装置の構成を示す図である。
【0056】
ディスプレイ検査装置4は、上述実施の形態1のディスプレイ検査装置3におけるCCD31に替え、カメラ11(撮像部)、フィールドレンズ42A(リレー光学系、撮像部)、42B(リレー光学系、撮像部)、固定治具41を備えるものである。カメラ11は、CCD112、レンズ113(縮小結像光学系)を備える。また、移動部32には固定治具41がセットされ、この固定治具41にフィールドレンズ42Bと、カメラ11と検査対象として携帯電話2が搭載される。尚、これら各ユニット以外のものは、実施の形態1と同様であるためここでの説明を省略する。
【0057】
フィールドレンズ42A、42Bは、リレー光学系を実現するものであり、このフィールドレンズ42A、42Bにより、等倍に伝送されたディスプレイ21の像がカメラ11へ伝送される。なお、このフィールドレンズ42A、B間は、伝送される像が等倍に保たれる。また、フィールドレンズ42Aは、検査対象である携帯電話2のディスプレイ21の表示面と同一平面上に設置され、フィールドレンズ42Bは、固定治具41に設置される。
【0058】
次に、リレー光学系における黒点像取得の詳細を説明する。図15および図16は、図14にて示したディスプレイ21からCCD112までの各ユニットを光軸に沿って展開した概念図である。また、図15は、移動部32による移動前の状態を示し、図16は、移動部32による移動後の状態を示している。
【0059】
図15に示す通り、移動前において、例えば携帯電話2のディスプレイ21の中心に塵埃が付着していた場合、CCD112上ではディスプレイ21の表示面の中空にある黒点5が中心に現れる画像となる。比べて、図16に示す通り、ディスプレイ21、フィールドレンズ42B、レンズ113、CCD112がそれぞれ移動することで、中心に付着していた塵埃が、図15においては画像中心であったのに対し背景が変わることなくシフトした画像となる。
【0060】
尚、上述の前提技術では、カメラ11、検査対象移動部12の移動を制御部13がそれぞれ反対方向に同じ距離となるよう制御する必要があったが、図15、図16からもわかるように、実施の形態2(実施の形態1や、後述する実施の形態3も同様)の制御部33は、移動部32のみの移動制御で同様の効果を奏することができる。
【0061】
上述した構成によれば、制御部33は、フィールドレンズ42A、Bの2枚により等倍に伝送されたディスプレイ21の像を、カメラ11にて縮小して撮影することができる。また、制御部33は、移動部32により携帯電話2、カメラ11とフィールドレンズ42Bを同時に移動させることで、視角の異なる像が取得できる。
【0062】
本実施の形態によれば、フィールドレンズ42A、42Bを備え、リレー光学式を用いることにより、撮像素子の大きさが検査対象の表示素子の大きさより小さくできる前提技術のCCD112を備えるカメラ11でも視角の異なる携帯電話2の画像を撮像することができる。
【0063】
(実施の形態3)
上述した実施の形態2では、リレー光学系を備えることにより、前提技術と同等の撮像素子(CCD112)を備えるカメラ11を使用することができるが、リレー光学式を用いず、投影系を用いてもカメラ11を使用することができる。
【0064】
実施の形態3に係るディスプレイ検査装置の構成について説明する。図17は、実施の形態3に係るディスプレイ検査装置の構成を示す図である。
【0065】
実施の形態3に係るディスプレイ検査装置6は、上述の実施の形態におけるフィールドレンズ42A、42Bに替え、拡散板61(投影系、撮像部)を備える。また固定治具41に拡散板61と、カメラ11(撮像部)と検査対象として携帯電話2が搭載される。
【0066】
また、拡散板61は、ミラー34と等倍結像用レンズ35にて等倍に伝送されたディスプレイ21の像を投影するものであり、ディスプレイ21と同一平面上となるよう固定治具41に設置される。この構成以外のものは、実施の形態1、実施の形態2と同様であるためここでの説明を省略する。
【0067】
上述した構成によれば、等倍に伝送されたディスプレイ21の像が拡散板に一度投影され、投影されたディスプレイ21の像を再びカメラ11が縮小して撮影することができる。また、制御部33は、移動部32により携帯電話2、カメラ11と拡散板6を同時に移動させるため、拡散板61に投影された像もまた、同距離同方向移動し、カメラの光軸は変わらず、視角の異なる像が取得できる。
【0068】
実施の形態3のように、フィールドレンズ42A、42Bに替えて拡散板61を備えることにより、実施の形態2同様、撮像素子の大きさが検査対象の表示素子の大きさより小さくできる上述の前提技術のCCD112を備えるカメラ11でも視角の異なる携帯電話2の画像を撮像することができる。
【0069】
尚、従来技術で説明した図18におけるカラーフィルタ93、バックライト95が、複数の異なる原色を発色する素子を構成するものとする。
【0070】
以上、本実施の形態によれば、以下の付記で示す技術的思想が開示されている。
(付記1) 複数の異なる原色を発色する素子が画素ごとに配列され、前記素子が発色する輝度に基づきカラー表示するディスプレイを検査するディスプレイ検査装置であって、
像を撮像する撮像部と、
検査対象のディスプレイと前記撮像部とを搭載し、前記検査対象のディスプレイと前記撮像部との位置関係を維持しつつ移動することができる移動部と、
前記検査対象のディスプレイ上に表示された像を折り返して前記撮像部に伝送する伝送部と、
前記移動部の移動前に、前記撮像部が前記伝送部によって伝送された像を撮像した画像を第1画像として取得する第1画像取得部と、
前記移動部が移動した後に前記撮像部が前記伝送部によって伝送された像を撮像した画像を第2画像として取得する第2画像取得部と、
前記第1画像に撮像されたディスプレイにおける素子の点欠位置と、前記第2画像に撮像されたディスプレイにおける素子の点欠位置とで差があるか否かを判定し、差があると判定した場合、前記点欠を異物による点欠とする判定部と、
を備えるディスプレイ検査装置。
(付記2) 付記1に記載のディスプレイ検査装置において、
前記伝送部は、
2つのミラーと、
前記ミラー間に、前記ディスプレイの像を等倍に保つ光学系を備え、
前記ミラーのうちの一つが前記検査対象のディスプレイ上に表示された像を90度折り曲げて伝送し、他のミラーは、前記光学系を介して伝送された前記折り曲げられた像を、更に90度折り曲げることで、前記撮像部まで伝送することを特徴とするディスプレイ検査装置。
(付記3) 付記2に記載のディスプレイ検査装置において、
前記撮像部は、自己の受光面が前記検査対象のディスプレイの面と同一平面上となるよう設置され、前記伝送部にて伝送された像を前記受光面へ等倍に結像することを特徴とするディスプレイ検査装置。
(付記4) 付記2に記載のディスプレイ検査装置において、
前記撮像部は、
前記伝送部により伝送された像の倍率を維持するよう伝送するものであって、少なくとも2つの光学系を備えたリレー光学系と、
前記リレー光学系により伝送された像を縮小し、該縮小した像を前記撮像部の受光面に結像させる縮小結像光学系と、を備え、
前記リレー光学系のうちの1枚は前記検査対象のディスプレイの面と同一平面上に設置され、前記伝送部との位置関係が維持されることを特徴とするディスプレイ検査装置。
(付記5) 付記2に記載のディスプレイ検査装置において、
前記撮像部は、
前記伝送部により伝送された像を投影する投影系と、
前記投影系に投影された像を縮小し、該縮小した像を前記撮像部の受光面に結像させる縮小結像光学系と、を備え、
前記投影系は、前記検査対象のディスプレイの面と同一平面上に設置されることを特徴とするディスプレイ検査装置。
(付記6) 付記1乃至付記5のいずれかに記載のディスプレイ検査装置において、
前記判定部は、前記第1画像と前記第2画像とで素子の点欠位置に差がない場合、前記ディスプレイの点欠を滅点による点欠とすることを特徴とするディスプレイ検査装置。
(付記7) 付記4または付記5のいずれかに記載のディスプレイ検査装置において、
前記縮小結像光学系の光学倍率は1倍以下であることを特徴とするディスプレイ検査装置。
(付記8) 付記1乃至付記7のいずれかに記載のディスプレイ検査装置において、
前記撮像部はモノクロで像を撮像し、
前記判定部は、前記第2画像における点欠と隣り合う素子と、前記第1画像における点欠と隣り合う素子との明度が異なるかどうかで素子の点欠位置に差があるか否かを判定することを特徴とするディスプレイ検査装置。
(付記9) 付記1乃至付記8のいずれかに記載のディスプレイ検査装置において、
前記判定部は、さらに、前記第1画像と前記第2画像とで素子の点欠位置に差があると判定した場合、前記点欠のサイズまたは個数が予め定められた基準を超えるかどうかを判断し、前記点欠のサイズまたは個数が予め定められた基準を超えると判断された場合、前記ディスプレイを異物による点欠が存在する不良品と判定することを特徴とするディスプレイ検査装置。
(付記10) 付記1乃至付記9のいずれかに記載のディスプレイ検査装置において、
前記判定部は、さらに、前記第1画像と前記第2画像とで素子の点欠位置に差がないと判定した場合、前記点欠のサイズまたは個数が予め定められた基準を超えるかどうかを判断し、前記点欠のサイズまたは個数が予め定められた基準を超えると判断された場合、前記ディスプレイを滅点による点欠が存在する不良品と判定することを特徴としたディスプレイ検査装置。
(付記11) 付記1乃至付記10のいずれかに記載のディスプレイ検査装置において、
更に、前記第1画像取得部によって取得された第1画像における前記検査対象のディスプレイ上に、素子の点欠があるかどうかを判断する判断部を備え、
前記第2画像取得部は、さらに、前記判断部にて素子の点欠がないと判断された場合、前記移動部の移動後に撮像した画像を第2画像として取得することを特徴とするディスプレイ検査装置。
(付記12) 複数の異なる原色を発色する素子が画素ごとに配列され、前記素子が発色する輝度に基づきカラー表示するディスプレイを検査するディスプレイ検査方法であって、
検査対象のディスプレイと撮像部とを搭載し、前記検査対象のディスプレイと前記撮像部との位置関係を維持しつつ移動することができる移動部の移動前に、前記撮像部が、前記検査対象のディスプレイ上に表示された像を折り返して前記撮像部に伝送する伝送部によって伝送された像を撮像した画像を、第1画像として取得する第1画像取得ステップと、
前記移動部が移動した後に前記撮像部が前記伝送部によって伝送された像を撮像した画像を第2画像として取得する第2画像取得ステップと、
前記第1画像に撮像されたディスプレイにおける素子の点欠位置と、前記第2画像に撮像されたディスプレイにおける素子の点欠位置とで差があるか否かを判定し、差があると判定した場合、前記点欠を異物による点欠とする判定ステップと、
を実行するディスプレイ検査方法。
(付記13) 付記12に記載のディスプレイ検査方法において、
前記伝送部は、
2つのミラーと、
前記ミラー間に、前記ディスプレイの像を等倍に保つ光学系を備え、
前記ミラーのうちの一つが前記検査対象のディスプレイ上に表示された像を90度折り曲げて伝送し、他のミラーは、前記光学系を介して伝送された前記折り曲げられた像を、更に90度折り曲げることで、前記撮像部まで伝送することを特徴とするディスプレイ検査方法。
(付記14) 付記13に記載のディスプレイ検査方法において、
前記撮像部は、自己の受光面が前記検査対象のディスプレイの面と同一平面上となるよう設置され、前記伝送部にて伝送された像を前記受光面へ等倍に結像することを特徴とするディスプレイ検査方法。
(付記15) 付記13に記載のディスプレイ検査方法において、
前記撮像部は、
前記伝送部により伝送された像の倍率を維持するよう伝送するものであって、少なくとも2つの光学系を備えたリレー光学系と、
前記リレー光学系により伝送された像を縮小し、該縮小した像を前記撮像部の受光面に結像させる縮小結像光学系と、を備え、
前記リレー光学系のうちの1枚は前記検査対象のディスプレイの面と同一平面上に設置され、前記伝送部との位置関係が維持されることを特徴とするディスプレイ検査方法。
(付記16) 付記13に記載のディスプレイ検査方法において、
前記撮像部は、
前記伝送部により伝送された像を投影する投影系と、
前記投影系に投影された像を縮小し、該縮小した像を前記撮像部の受光面に結像させる縮小結像光学系と、を備え、
前記投影系は、前記検査対象のディスプレイの面と同一平面上に設置されることを特徴とするディスプレイ検査方法。
(付記17) 付記12乃至付記16のいずれかに記載のディスプレイ検査方法において、
前記判定ステップは、前記第1画像と前記第2画像とで素子の点欠位置に差がない場合、前記ディスプレイの点欠を滅点による点欠とすることを特徴とするディスプレイ検査方法。
(付記18) 付記15または付記16のいずれかに記載のディスプレイ検査方法において、
前記縮小結像光学系の光学倍率は1倍以下であることを特徴とするディスプレイ検査方法。
(付記19) 付記12乃至付記18のいずれかに記載のディスプレイ検査方法において、
前記撮像部はモノクロで像を撮像し、
前記判定ステップは、前記第2画像における点欠と隣り合う素子と、前記第1画像における点欠と隣り合う素子との明度が異なるかどうかで素子の点欠位置に差があるか否かを判定することを特徴とするディスプレイ検査方法。
(付記20) 付記12乃至付記19のいずれかに記載のディスプレイ検査方法において、
前記判定ステップは、さらに、前記第1画像と前記第2画像とで素子の点欠位置に差があると判定した場合、前記点欠のサイズまたは個数が予め定められた基準を超えるかどうかを判断し、前記点欠のサイズまたは個数が予め定められた基準を超えると判断された場合、前記ディスプレイを異物による点欠が存在する不良品と判定することを特徴とするディスプレイ検査方法。
(付記21) 付記12乃至付記20のいずれかに記載のディスプレイ検査方法において、
前記判定ステップは、さらに、前記第1画像と前記第2画像とで素子の点欠位置に差がないと判定した場合、前記点欠のサイズまたは個数が予め定められた基準を超えるかどうかを判断し、前記点欠のサイズまたは個数が予め定められた基準を超えると判断された場合、前記ディスプレイを滅点による点欠が存在する不良品と判定することを特徴としたディスプレイ検査方法。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】前提技術に係るディスプレイ検査装置の構成を示す図である。
【図2】検査対象としての携帯電話を示す図である。
【図3】塵埃があるディスプレイを異なる視角で撮像する例を示す図である。
【図4】滅点があるディスプレイを異なる視角で撮像する例を示す図である。
【図5】前提技術に係るディスプレイ検査装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】撮像位置移動前の撮像画像における黒点の位置を示す図である。
【図7】撮像位置移動後の撮像画像における黒点の位置を示す図である。
【図8】カラーフィルタの輝度を示す図である。
【図9】撮像画像における明度の異なるカラーフィルタを示す図である。
【図10】異物検査処理の動作を示すフローチャートである。
【図11】滅点検査処理の動作を示すフローチャートである。
【図12】実施の形態1に係るディスプレイ検査装置の構成を示す図である。
【図13】実施の形態1に係るディスプレイ検査装置の動作を示すフローチャートである。
【図14】実施の形態2に係るディスプレイ検査装置の構成を示す図である。
【図15】ディスプレイ21からCCD112までの移動前の各ユニットを光軸に沿って展開した概念図である(移動前)。
【図16】ディスプレイ21からCCD112までの移動後の各ユニットを光軸に沿って展開した概念図である(移動後)。
【図17】実施の形態3に係るディスプレイ検査装置の構成を示す図である。
【図18】塵埃と滅点が存在する液晶ディスプレイを示す図である。
【符号の説明】
【0072】
2 携帯電話、3 ディスプレイ検査装置、4 ディスプレイ検査装置、6 ディスプレイ検査装置、11 カメラ、21 ディスプレイ、31 CCD、32 移動部、33 制御部、34 ミラー、35 等倍結像用レンズ、41 固定治具、42A フィールドレンズ、42B フィールドレンズ、61 拡散板、112 CCD、113 レンズ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の異なる原色を発色する素子が画素ごとに配列され、前記素子が発色する輝度に基づきカラー表示するディスプレイを検査するディスプレイ検査装置であって、
像を撮像する撮像部と、
検査対象のディスプレイと前記撮像部とを搭載し、前記検査対象のディスプレイと前記撮像部との位置関係を維持しつつ移動することができる移動部と、
前記検査対象のディスプレイ上に表示された像を折り返して前記撮像部に伝送する伝送部と、
前記移動部の移動前に、前記撮像部が前記伝送部によって伝送された像を撮像した画像を第1画像として取得する第1画像取得部と、
前記移動部が移動した後に前記撮像部が前記伝送部によって伝送された像を撮像した画像を第2画像として取得する第2画像取得部と、
前記第1画像に撮像されたディスプレイにおける素子の点欠位置と、前記第2画像に撮像されたディスプレイにおける素子の点欠位置とで差があるか否かを判定し、差があると判定した場合、前記点欠を異物による点欠とする判定部と、
を備えるディスプレイ検査装置。
【請求項2】
請求項1に記載のディスプレイ検査装置において、
前記伝送部は、
2つのミラーと、
前記ミラー間に、前記ディスプレイの像を等倍に保つ光学系を備え、
前記ミラーのうちの一つが前記検査対象のディスプレイ上に表示された像を90度折り曲げて伝送し、他のミラーは、前記光学系を介して伝送された前記折り曲げられた像を、更に90度折り曲げることで、前記撮像部まで伝送することを特徴とするディスプレイ検査装置。
【請求項3】
請求項2に記載のディスプレイ検査装置において、
前記撮像部は、自己の受光面が前記検査対象のディスプレイの面と同一平面上となるよう設置され、前記伝送部にて伝送された像を前記受光面へ等倍に結像することを特徴とするディスプレイ検査装置。
【請求項4】
請求項2に記載のディスプレイ検査装置において、
前記撮像部は、
前記伝送部により伝送された像の倍率を維持するよう伝送するものであって、少なくとも2つの光学系を備えたリレー光学系と、
前記リレー光学系により伝送された像を縮小し、該縮小した像を前記撮像部の受光面に結像させる縮小結像光学系と、を備え、
前記リレー光学系のうちの1枚は前記検査対象のディスプレイの面と同一平面上に設置され、前記伝送部との位置関係が維持されることを特徴とするディスプレイ検査装置。
【請求項5】
請求項2に記載のディスプレイ検査装置において、
前記撮像部は、
前記伝送部により伝送された像を投影する投影系と、
前記投影系に投影された像を縮小し、該縮小した像を前記撮像部の受光面に結像させる縮小結像光学系と、を備え、
前記投影系は、前記検査対象のディスプレイの面と同一平面上に設置されることを特徴とするディスプレイ検査装置。
【請求項6】
複数の異なる原色を発色する素子が画素ごとに配列され、前記素子が発色する輝度に基づきカラー表示するディスプレイを検査するディスプレイ検査方法であって、
検査対象のディスプレイと撮像部とを搭載し、前記検査対象のディスプレイと前記撮像部との位置関係を維持しつつ移動することができる移動部の移動前に、前記撮像部が、前記検査対象のディスプレイ上に表示された像を折り返して前記撮像部に伝送する伝送部によって伝送された像を撮像した画像を、第1画像として取得する第1画像取得ステップと、
前記移動部が移動した後に前記撮像部が前記伝送部によって伝送された像を撮像した画像を第2画像として取得する第2画像取得ステップと、
前記第1画像に撮像されたディスプレイにおける素子の点欠位置と、前記第2画像に撮像されたディスプレイにおける素子の点欠位置とで差があるか否かを判定し、差があると判定した場合、前記点欠を異物による点欠とする判定ステップと、
を実行するディスプレイ検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2010−19763(P2010−19763A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−182169(P2008−182169)
【出願日】平成20年7月14日(2008.7.14)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】