説明

ディスプレイ特徴部を有するカートン

カートンが、容器及び他の物品をカートンの外部にディスプレイすることができるようにするディスプレイパターンを含む。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[関連出願]
本願は、2005年2月25日に出願された米国仮出願第60/656,240号の優先権を主張するものであり、その出願の全内容が参照により本明細書に援用される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
ディスペンサ(物品小出し)特徴部を有する密閉カートンが従来用いられていた。これらのカートンの多くは、引裂き線によって画定されるディスペンサを含む。ディスペンサは、物品をカートンから取り出すことができる開口を作るために、カートンから除去可能である。しかしながら、このようなディスペンサでは、カートン内に保持されている容器がほとんど又は全く見えない。
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の第1の例示的な実施の形態によれば、カートンは、トップパネル、第1のサイドパネル、第2のサイドパネル、ボトムパネル、第1の端部パネル、第2の端部パネル、及び少なくとも1つのディスプレイ(陳列)パターンを備える。ディスプレイパターンは、ディスプレイパターンに沿ってサイドパネル及びトップパネルから部分的に分離することができるディスプレイパネルを画定する。ディスプレイパネルをカートン内部に押し込んで、ディスプレイ受け口を形成することができる。物品をディスプレイ受け口に装填してディスプレイ即ち陳列させることができるため、物品がカートン外部から見えるようになる。
【0004】
第1の例示的な実施の形態の一態様によれば、カートンは、例えば複数のディスプレイパターンを含むことができる。ディスプレイパターンは、カートンの第1の側及び第2の側の一方又は両方に沿って配置することができ、物品を異なる高さ及び/又は間隔で支持するように構成することができる。したがって、ディスプレイパターンは、さまざまなディスプレイオプションを提供する。
【0005】
第1の例示的な実施の形態の別の態様によれば、カートンは、カートン内に収容されている物品をディスプレイ受け口に陳列する前に取り出すことができるディスペンサ(小出し口)を含むことができる。
【0006】
添付図面を参照して以下の実施形態の詳細な説明を読めば、上述の利点及び他の利点、並びに種々のさらなる実施形態の利益が当業者には理解されるであろう。
【0007】
慣習に従い、後述する図面の種々の特徴は必ずしも一定の縮尺で描かれていない。図面における種々の特徴及び要素の寸法は、本発明の実施形態をより明確に説明するために拡大又は縮小されている場合がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明は、包括的には、容器等の物品をカートンの外部に見せる(display)ことを可能にするディスプレイ特徴部を有するカートンに関する。本発明は、例えば食品及び飲料等の物品又は他の製品を収容するカートンで例えば用いることができる。物品は、例えば、缶、瓶、ペットボトル容器等の飲料容器、又は食料品の包装に用いられるもの等の他の容器も含むことができる。
【0009】
本発明の範囲を限定する目的ではなく説明の目的のために、以下の詳細な説明は、飲料容器缶を、カートンの実施形態内に配置されてディスプレイされるものとして説明する。本明細書では、「下側」、「ボトム」、「上側」、及び「トップ」という用語は、完全に組み立てられてディスプレイ即ちディスプレイ態様にあるカートンに関して規定される向き(orientation)を指す。
【0010】
図1は、本発明の第1の実施形態によるカートン190(図2に示す)を形成するのに用いられるブランク8の平面図である。カートンブランク8は、第1の横方向折り線21でトップパネル20に折り曲げ可能に接続される第1のサイドパネル10、第2の横方向折り線31でトップパネル20に折り曲げ可能に接続される第2のサイドパネル30、及び第3の横方向折り線41で第2のサイドパネル30に折り曲げ可能に接続されるボトムパネル40を備える。接着フラップ50を、第5の横方向折り線51で第1のサイドパネル10に折り曲げ可能に接続することができる。第1のサイドパネル10は、第1のサイド端部フラップ12、14に折り曲げ可能に接続される。トップパネル20は、トップ端部フラップ22、24に折り曲げ可能に接続される。第2のサイドパネル30は、第2のサイド端部フラップ32、34に折り曲げ可能に接続される。ボトムパネル40は、ボトム端部フラップ42、44に折り曲げ可能に接続される。
【0011】
カートン190を組み立てると、端部フラップ12、22、32、42は、カートン190の第1の端部を閉じ、端部フラップ14、24、34、44は、カートン190の第2の端部を閉じる。端部フラップ12、22、32、42は、ブランク8の第1の周辺領域に沿って延び、ブランク8の長さに沿って延びる第1の縦方向に延びる折り線62で折り曲げ可能に接続され得る。端部フラップ14、24、34、44は、ブランク8の第2の周辺領域に沿って延び、ブランク8の長さに沿って延びる第2の縦方向に延びる折り線64で折り曲げ可能に接続され得る。縦方向に延びる折り線62、64は、ほぼ直線状であると共に互いに平行であってもよい。第1の縦方向に延びる折り線62及び第2の縦方向に延びる折り線64は、例えばブランクの厚さ又は他の因子を考慮に入れて1つ又は複数の場所にずれていてもよい。折り線62、64に沿った1つ又は複数の場所に切れ目を形成して、端部フラップを折り曲げやすくしてもよい。
【0012】
ブランク8は、ディスペンサパターン70を含み得る。当該ディスペンサパターン70は、組み立てられたカートン190(図2に示す)から物品を小出しするために開くことができる。ディスペンサパターン70は、主にボトムパネル40にディスペンサパネル78を画定する第1の引裂き線72、第2の引裂き線74、及び第3の引裂き線76を備える。ディスペンサパターン70は、例示的なものであり、本発明の原理に従ってカートンで他のディスペンサパターンを用いてもよい。
【0013】
本発明の一態様によれば、カートン190は、ブランク8に形成された分断線又は弱化線の第1の組のディスプレイパターン100及び第2の組のディスプレイパターン130によって画定される、複数のディスプレイ特徴部を含む。ブランク8は、第1のサイドパネル10及びトップパネル20にほぼ沿って配置される3つの第1のディスプレイパターン100と、第2のサイドパネル30及びトップパネル20にほぼ沿って配置される3つの第2のディスプレイパターン130とを有するものとして図示されている。第1のディスプレイパターン100及び第2のディスプレイパターン130は、物品をカートン190内に配することができ、かつカートン190の外面において見ることができるディスプレイ形態にすることを可能ならしめる。
【0014】
第1のディスプレイパターン100は、第1のサイドパネル10とトップパネル20とに延在する。第1のディスプレイパターン100は、第1のサイドパネル10においてディスプレイパターン100の両側部を画定する側部引裂き線102及び104を備える。側部引裂き線102、104は、トップパネル20の湾曲側部引裂き線126、128のそれぞれまで延びてこれらとつながる。横方向折り線106、108、21、110が、第1のディスプレイパターン100を、折り曲げ可能に接続される第1のディスプレイパネル120、122、124に分割する。第1のディスプレイパネル120、122、124は、第1のディスプレイパターン100をディスプレイ形態にしたときに物品Aを支持する役割を果たす。
【0015】
第2のディスプレイパターン130は、第2のサイドパネル30とトップパネル20とに延在する。第2のディスプレイパターン130は、第2のサイドパネル30において第2のディスプレイパターン130の両側部を画定する側部引裂き線132、134を備える。側部引裂き線132、134は、トップパネル20の湾曲側部引裂き線146、148のそれぞれまで延びてこれらとつながる。横方向折り線136、138、31が、第2のディスプレイパターン130を、折り曲げ可能に接続される第2のディスプレイパネル142、144に分割する。ディスプレイパネル142、144は、第2のディスプレイパターン130をディスプレイ形態にしたときに物品Aを支持する役割を果たす。
【0016】
図1に示す引裂き線102、104、126、128、132、134、146、148は、例えば、一連の切れ目及び/または切り込み、オフセット切れ目/空間線、これらの組み合わせ、並びにブランク8に形成される他の破断可能な分断線から形成される、切れ目又は引裂き線であり得る。引裂き線は、ディスプレイパネルを組み立てられたカートン190の内部に押し込むことを可能にするように形成される。折り線21、31、41、51、106、108、110、136、138は、例えば、折り目、切れ目、切り込み、及びこれらの組み合わせによって形成される折り線であり得る。
【0017】
1つの例示的な構成方法では、カートン190は、接着フラップ50の上側面を第2のサイドパネル40の裏面に糊付け又は他の方法で接着することによって組み立てられ、それによりパネル10、20、30、40がほぼ管状のスリーブを形成するように開かれ得る。管状のスリーブの端部は、続いて、スリーブの一方の端部で端部フラップ12、22、32、42を折り曲げて、且つ糊付け又は他の方法で接着し、スリーブの他方の端部で端部フラップ14、24、34、44を折り曲げて、且つ糊付け又は他の方法で接着することによって、閉じることができる。例えば、ほぼ円筒形の容器C等の物品を、カートンの一方又は両方の端部が端部フラップ12、22、32、42、14、24、34、44によって閉じられる前のいつでも、従来の方法で管状のスリーブに詰め込むことができる。
【0018】
図2は、容器C(図2には図示せず)が詰め込まれて組み立てられているカートン190を示す。この例示的な第1の実施形態では、カートン190には12個の缶容器Cが入っている。容器Cは、2列6行(2×6)の構成でカートン190内に配置される。組み立てられたカートン190では、端部フラップ12、22、32、42が第1の端部パネル140を形成し、端部フラップ14、24、34、44が第2の端部パネル150を形成する。ディスペンサパターン70は、ボトムパネル40に沿って配置されるため図2には示されていない。第1のディスプレイパターン100は、トップパネル20及び第1のサイドパネル10に沿って延び、第2のディスプレイパターン130は、トップパネル20と第2のサイドパネル30とに沿って延在する。第1のディスプレイパターン100は概して、第2のディスプレイパターン130からカートン190の長手方向にずれているが、それ以外の配置も本発明の範囲内にある。
【0019】
次に、カートン190をディスプレイ形態にすることを、図3及び図4を参照して以下で説明する。カートン190をディスプレイ形態にするために、カートン190のディスペンサパターン70がまず開かれて、カートン内に保持されている容器Cの1つ又は複数が取り出され得る。
【0020】
図3は、第2のディスプレイパターン130の1つを小出し態様にする最初のステップを示す。図3では、ユーザが第2のディスプレイパターン130の周縁の内側を押下して、引裂き線132、134、146、148のいずれか又は全てに沿ってディスプレイパターンを引き裂く。図4は、第2のディスプレイパターン130が線132、134、146、148に沿って引き裂かれたところを示す。カートン190のディスプレイパネル142、144を内方に押すと、ディスプレイパネル142、144は、折り線136、138、31で内方に折れるため、カートン190の内部に陥没する。
【0021】
図5〜図7は、全てのディスプレイパターン100、130をディスプレイ形態にしたカートン190を示す。第1のディスプレイパターン100は、第1のディスプレイパネル120、122、124を押し込んで引裂き線102、104、126、128に沿って第1のディスプレイパターン100を引き裂くことによって、小出し態様にされる。ディスプレイ形態では、第1のディスプレイパターン100は第1のディスプレイ受け口101を形成し、第2のディスプレイパターン130は第2のディスプレイ受け口131を形成する。
【0022】
図8及び図9は、ディスプレイ受け口101、131に容器Cが嵌め込まれている第1のディスプレイパターン100及び第2のディスプレイパターン130を示す。この構成では、容器Cの底部が、支持面として機能するディスプレイパネル120、142の上面と接触する。ディスプレイ受け口101、131の周縁は、図7及び図8に示すように、容器Cの輪郭に適合させることができる。例えば、容器Cは、ほぼ円筒形として図示されており、トップパネル20の湾曲引裂き線126、128、146、148は、円筒形の缶の周縁にほぼ一致するように選択されている。第1のディスプレイ受け口101及び第2のディスプレイ受け口131が容器Cに提供する高さが異なることにより、カートン190に異なるディスプレイ効果を与えることができる。
【0023】
図10は、本発明の第2の実施形態によるカートン390(図11及び図12に示す)を形成するのに用いられるブランク208の平面図である。ブランク208は、第1の横方向折り線221で第1のサイドパネル220に折り曲げ可能に接続されるボトムパネル210、第2の横方向折り線231で第1のサイドパネル220に折り曲げ可能に接続されるトップパネル230、及び第3の横方向折り線241でトップパネル230に折り曲げ可能に接続される第2のサイドパネル240を備える。接着フラップ250を、第5の横方向折り線251でパネル210に折り曲げ可能に接続してもよい。ボトムパネル210は、ボトム端部フラップ212、214に折り曲げ可能に接続される。第1のサイドパネル220は、第1のサイド端部フラップ222、224に折り曲げ可能に接続される。トップパネル230は、トップ端部フラップ232、234に折り曲げ可能に接続される。第2のサイドパネル240は、第2のサイド端部フラップ242、244に折り曲げ可能に接続される。
【0024】
カートン390を組み立てると、端部フラップ212、222、232、242は、カートン390の第1の端部を閉じ、端部フラップ214、224、234、244は、カートン390の第2の端部を閉じる。端部フラップ212、222、232、242は、ブランク208の第1の周辺領域に沿って延び、ブランク208の長手方向に沿って延びる第1の縦方向に延びる折り線262で折り曲げ可能に接続され得る。端部フラップ214、224、234、244は、ブランク208の第2の周辺領域に沿って延び、ブランク208の長手方向に沿って延びる第2の縦方向に延びる折り線264で折り曲げ可能に接続され得る。縦方向に延びる折り線262、264は、ほぼ直線状であると共に互いに平行としてもよい。第1の縦方向に延びる折り線262、264は、例えばブランクの厚さ又は他の因子を考慮に入れて1つ又は複数の場所にずれていてもよい。
【0025】
カートンブランク208は、ディスペンサ(物品小出し)パターン350を含み、当該ディスペンサパターン350は、組み立てられたカートン390(図11及び図12に示す)から物品を小出しにするために用いることができる。ディスペンサパターン350は、ユーザがディスペンサパターン350を開き始めることができるようにするアクセス特徴部352を含むことができる。ディスペンサパターン350は、主にボトムパネル210にディスペンサパネル354を画定する。ディスペンサパターン350は、例示的なものであり、本発明によるカートンで他のディスペンサパターンを用いてもよい。端部フラップ214、234のそれぞれに、引裂き線、切れ目、又は他の分断線によってハンドルセクション360、362を形成してもよい。ハンドルセクション360、362は、組み立てられたカートン390にハンドル(取っ手)364(図11及び図12に示す)を形成するように協働する。
【0026】
本発明の一態様によれば、カートン390は、ブランク208の第1のディスプレイパターン300及び第2のディスプレイパターン330によって画定される、複数のディスプレイ特徴部を含む。ブランク208は、第1のサイドパネル220及びトップパネル230にほぼ沿って並べられる2つの第1のディスプレイパターン300と、第2のサイドパネル240及びトップパネル230にほぼ沿って並べられる2つの第2のディスプレイパターン330とを有するものとして図示されている。第1のディスプレイパターン300及び第2のディスプレイパターン330は、カートン390の外部において物品を装填して陳列することを可能にするディスプレイ形態にすることができる。
【0027】
第1のディスプレイパターン300は、第1のサイドパネル220とトップパネル230とに延在する。第1のディスプレイパターン300は、第1のサイドパネル220にディスプレイパターン300の側部を画定する第1の側部引裂き線302及び304を備える。第1の側部引裂き線302、304は、トップパネル230の湾曲側部引裂き線326、328のそれぞれまで延びてこれらとつながる。横方向折り線306、308、231、310が、第1のディスプレイパターン300を折り曲げ可能に接続されるディスプレイパネル320、322、324に分割する。ディスプレイパネル320、322、324は、第1のディスプレイパターン300をディスプレイ形態にしたときに物品を支持する役割を果たす。
【0028】
第2のディスプレイパターン330は、第2のサイドパネル240とトップパネル230とに延在する。第2のディスプレイパターン330は、第2のサイドパネル240に第2のディスプレイパターン330の側部を画定する第2の側部引裂き線332、334を備える。第2の側部引裂き線332、334は、トップパネル230の湾曲側部引裂き線348、346のそれぞれまで延びてこれらとつながる。横方向折り線336、241、337、338が、ディスプレイパターン330を折り曲げ可能に接続される第2のディスプレイパネル340、342、344に分割する。第2のディスプレイパネル340、342、344は、第2のディスプレイパターン330をディスプレイ形態にしたときに物品を支持する役割を果たす。
【0029】
引裂き線302、304、326、328、332、334、346、348は、例えば、一連の切れ目及び/若しくは切り込み、オフセット切れ目/空間線、これらの組み合わせ、並びにブランク208に形成される他の破断可能な分断線から形成される、切れ目又は引裂き線であり得る。引裂き線は、ディスプレイパネルを組み立てられたカートン390の内部に押し込むことを可能にするように形成される。折り線221、231、241、251、306、308、310、336、337、338は、例えば、折り目、切れ目、切り込み、及びこれらの組み合わせによって形成される折り線であり得る。
【0030】
図11及び図12は、容器C(図示せず)が装填され組み立てられたカートン390を示す。この第2の実施形態では、カートン390は飲料缶容器Cを入れるものとして図示されている。組み立てられたカートン390では、端部フラップ212、222、232、242が第1の端部パネル360を形成し、端部フラップ214、224、234、244が第2の端部パネル370を形成する。ディスペンサパターン350は、ボトムパネル210にディスペンサパネル354を画定する。第1のディスプレイパターン300は、トップパネル230及び第1のサイドパネル220に沿って延び、第2のディスプレイパターン330は、トップパネル230及び第2のサイドパネル240に沿って延びる。第1のディスプレイパターン300は概して、第2のディスプレイパターン330からカートン390の長手方向にずれているが、他の配置も本発明の範囲内にある。ハンドルセクション360、362(図10に示す)が協働して、第2の端部パネル370にハンドル(取っ手)364を形成する。
【0031】
次に、カートン390をディスプレイ形態にする一例を、図13〜図15を参照して以下で説明する。図13を参照すると、カートン390をディスプレイ形態にするために、カートン390のディスペンサパターン350がまず開かれて、カートン内に保持されている容器Cの1つ又は複数が取り出され得る。図14は、ディスプレイ形態にされた第2のディスプレイパターン330から形成されたディスプレイ受け口331に嵌め込まれた容器Cの1つを示す。第2のディスプレイパターン330は、パターン330の周縁内を押下して、引裂き線332、334、346、348のいずれか又は全てに沿ってパターンを引き裂くことによって、ディスプレイ形態にすることができる。図15は、ディスプレイ形態にされた第1のディスプレイパターン300から形成されたディスプレイ受け口301に嵌め込まれた容器Cの1つを示す。
【0032】
ディスプレイ受け口301、331の周縁は、容器Cの輪郭に適合させることができる。第1のディスプレイ受け口301及び第2のディスプレイ受け口331が容器Cに提供する高さが異なることにより、カートン390に異なるディスプレイ(陳列)効果を与えることができる。
【0033】
説明のために、本発明は、円筒形の飲料缶を収容するようなサイズ及び寸法にされる板紙カートンに関して開示されている。図面に示すカートンは、2段構成で物品を収容するようなサイズになっているが、本発明はいかなる特定のサイズ又は寸法にも限定されない。例えば、本発明は、3×4、4×3、2×4、2×5、4×6、4×5、3×6、5×6等、代替的な配置で物品を保持するようなサイズ及び形状にされる場合でも、良好に実施することができる。本発明はまた、物品への容易なアクセスを提供する付加的な開口特徴部、及びカートンの前端部に物品を位置決めする傾斜又は上昇特徴部を含む、種々の特徴部を含むカートンで用いることができる。
【0034】
上述の実施形態によれば、ブランクは、通常の紙よりも重く硬質であるような厚さの板紙で構成され得る。ブランクは、厚紙、硬化紙、又はディスプレイ特徴部が少なくとも概ね上述のように機能できるようにするのに適した特性を有する他の材料等、他の材料で構成することもできる。ブランクは、選択されたパネル又はパネルセクションに1つ又は複数のシート状材料を積層するか又は他の方法で接着することもできる。
【0035】
本発明によるブランクは、例えば、塗工板紙及び同様の材料から形成することができる。例えば、ブランクの内面及び/又は外面は、クレー(clay)コートでコーティングすることができる。続いて、クレーコートの上には、製品、広告、値段コード、及び他の情報又は画像を印刷してもよい。続いて、ブランクに印刷された情報を保護するために、ブランクをワニスでコーティングしてもよい。ブランクは、例えば、ブランクの片面又は両面を防湿層でコーティングすることもできる。
【0036】
本発明の上述の実施形態によれば、折り線は、それに沿った折り曲げを容易にする、必ずしも直線状ではないがほぼ直線状の任意の弱化形態であり得る。本発明の範囲を狭めるものではないが、より詳細には、折り線は、所望の脆弱線に沿って材料に圧潰部分を作る鈍いスコアリングナイフ等で形成される線等の切り込み線、所望の脆弱線に沿って材料の厚さを貫通しない切れ目、及び/又は所望の脆弱線に沿って材料の厚さを貫通しない一連の切れ目及び/又は厚さを貫通する一連の切れ目、及びこれらの特徴の種々の組み合わせを含む。切断を用いて折り線が作られる状況では、通常、該切断部は、賢明なユーザでも誤って折り線を引裂き線又は他の分断線とみなす可能性があるほど大きすぎないようにする。
【0037】
上記実施形態は、カートンの実施形態の組み立て時に糊によって互いに貼り合わせられる1つ又は複数のパネルを有するものとして説明されている場合がある。「糊」という用語は、カートンパネルを所定位置に固定するのに一般的に用いられるあらゆる種類の接着剤を包含することが意図される。
【0038】
本発明の上記の説明は、本発明を例示及び説明するものである。さらに、本開示は、本発明の選択された実施形態のみを図示及び説明しているが、本発明は、種々の他の組み合わせ、変更形態、及び環境で用いることができ、本明細書で述べられているように本発明の概念の範囲内で変形又は変更を行うことができ、上記の教示と同等であり、且つ/又は関連技術の技術又は知識内にあることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の第1の実施形態によるディスプレイ特徴部を有するカートンを形成するのに用いられるブランクの平面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による組み立てられたカートンを示す図である。
【図3】第1のカートンの実施形態のディスプレイ特徴部にユーザがアクセスしているところを示す図である。
【図4】第1のカートンの実施形態のディスプレイ特徴部にユーザがさらにアクセスしているところを示す図である。
【図5】ディスプレイ形態の第1のカートンの実施形態を示す図である。
【図6】ディスプレイ形態の第1のカートンの実施形態を示す図である。
【図7】ディスプレイ形態の第1のカートンの実施形態を示す図である。
【図8】ディスプレイ特徴部に容器が嵌め込まれているディスプレイ形態の第1のカートンの実施形態を示す図である。
【図9】ディスプレイ特徴部に容器が嵌め込まれているディスプレイ形態の第1のカートンの実施形態を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施形態によるディスプレイ特徴部を有するカートンを形成するのに用いられるブランクの平面図である。
【図11】本発明の第2の実施形態による組み立てられたカートンを示す図である。
【図12】本発明の第2の実施形態による組み立てられたカートンを示す図である。
【図13】第2のカートンの実施形態の開いたディスペンサ特徴部を示す図である。
【図14】1つのディスプレイ特徴部がディスプレイ形態になっており、容器が嵌め込まれている、第2のカートンの実施形態を示す図である。
【図15】1つのディスプレイ特徴部がディスプレイ形態になっており、容器が嵌め込まれている、第2のカートンの実施形態を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カートンを形成するためのブランクであって、
第1のサイドパネルと、
トップパネルと、
第2のサイドパネルと、
ボトムパネルと、
該ブランクの第1の周辺領域に沿って延びる少なくとも1つの第1の端部フラップと、
該ブランクの第2の周辺領域に沿って延びる少なくとも1つの第2の端部フラップと、
少なくとも前記トップパネルと前記第1のサイドパネルとに延在する少なくとも1つの第1のディスプレイパターンと
を備え、前記少なくとも1つの第1のディスプレイパターンは、前記第1のサイドパネルに少なくとも1つの第1のサイドディスプレイパネル、及び前記トップパネルに少なくとも1つの第1のトップディスプレイパネルを画定し、
前記少なくとも1つの第1のサイドディスプレイパネルは、前記少なくとも1つの第1のディスプレイパターンに沿って前記第1のサイドパネルから少なくとも部分的に分離可能であり、前記少なくとも1つの第1のトップディスプレイパネルは、前記少なくとも1つの第1のディスプレイパターンに沿って前記トップパネルから少なくとも部分的に分離可能である、カートンを形成するためのブランク。
【請求項2】
前記少なくとも1つの第1のディスプレイパターンは、前記第1のサイドパネル及び前記トップパネルに延びる分断線によって画定される、請求項1に記載のブランク。
【請求項3】
前記少なくとも1つの第1のサイドディスプレイパネルは、前記少なくとも1つの第1のトップディスプレイパネルに折り曲げ可能に接続される、請求項2に記載のブランク。
【請求項4】
前記少なくとも1つの第1のサイドディスプレイパネルは、前記第1のサイドパネルに折り曲げ可能に接続され、前記少なくとも1つの第1のトップディスプレイパネルは、前記トップパネルに折り曲げ可能に接続される、請求項3に記載のブランク。
【請求項5】
前記少なくとも1つの第1のサイドディスプレイパネルは、折り曲げ可能に接続される2つの第1のサイドディスプレイパネルを含む、請求項4に記載のブランク。
【請求項6】
前記分断線は、前記第1のサイドパネルに延びる2つの離間した分断線を含む、請求項4に記載のブランク。
【請求項7】
前記少なくとも1つの第1のディスプレイパターンは、前記第1のサイドパネルと前記トップパネルとに形成される複数の第1のディスプレイパターンを含み、該第1のディスプレイパターンは、互いに離間している、請求項3に記載のブランク。
【請求項8】
少なくとも前記トップパネルと前記第2のサイドパネルとに延在する少なくとも1つの第2のディスプレイパターンをさらに備え、
該少なくとも1つの第2のディスプレイパターンは、前記第2のサイドパネルに少なくとも1つの第2のサイドディスプレイパネル、及び前記トップパネルに少なくとも1つの第2のトップディスプレイパネルを画定し、
前記少なくとも1つの第2のサイドディスプレイパネルは、前記少なくとも1つの第2のディスプレイパターンに沿って前記第2のサイドパネルから少なくとも部分的に分離可能であり、前記第2のトップディスプレイパネルは、前記少なくとも1つの第2のディスプレイパターンに沿って前記トップパネルから少なくとも部分的に分離可能である、請求項2に記載のブランク。
【請求項9】
前記ボトムパネルに少なくとも部分的に形成されるディスペンサパターンをさらに備える、請求項1に記載のブランク。
【請求項10】
カートンであって、
トップパネルと、
前記トップパネルの第1の側に隣接する第1のサイドパネルと、
前記トップパネルの第2の側に隣接する第2のサイドパネルと、
前記第1のサイドパネル及び前記第2のサイドパネルに隣接するボトムパネルと、
該カートンの第1の端部にある第1の端部パネルと、
該カートンの第2の端部にある第2の端部パネルと、
少なくとも前記トップパネルと前記第1のサイドパネルとに延在する少なくとも1つの第1のディスプレイパターンと
を備え、前記少なくとも1つの第1のディスプレイパターンは、少なくとも1つの第1のディスプレイパネルを画定し、該少なくとも1つの第1のディスプレイパネルは、少なくとも1つの第1のディスプレイ受け口を形成するように前記少なくとも1つの第1のディスプレイパターンに沿って該カートンの残りの部分から少なくとも部分的に分離可能とされていて、該カートンの内部に延在するようにして前記少なくとも1つの第1のディスプレイ受け口の支持面を画定する、カートン。
【請求項11】
前記少なくとも1つの第1のディスプレイパネルは、
前記第1のサイドパネルに少なくとも1つの第1のサイドディスプレイパネルと、
前記トップパネルに少なくとも1つの第1のトップディスプレイパネルと
を備え、前記少なくとも1つの第1のサイドディスプレイパネルは、前記少なくとも1つの第1のディスプレイパターンに沿って前記第1のサイドパネルから少なくとも部分的に分離可能とされていて、前記少なくとも1つの第1のトップディスプレイパネルは、前記少なくとも1つの第1のディスプレイパターンに沿って前記トップパネルから少なくとも部分的に分離可能とされている、請求項10に記載のカートン。
【請求項12】
前記少なくとも1つの第1のディスプレイパターンは、前記第1のサイドパネル及び前記トップパネルに延びる分断線によって画定される、請求項11に記載のカートン。
【請求項13】
前記少なくとも1つの第1のサイドディスプレイパネルは、前記少なくとも1つの第1のトップディスプレイパネルに折り曲げ可能に接続されている、請求項12に記載のカートン。
【請求項14】
前記少なくとも1つの第1のサイドディスプレイパネルは、前記第1のサイドパネルに折り曲げ可能に接続されていて、前記少なくとも1つの第1のトップディスプレイパネルは、前記トップパネルに折り曲げ可能に接続されている、請求項13に記載のカートン。
【請求項15】
前記少なくとも1つの第1のサイドディスプレイパネルは、折り曲げ可能に接続されている2つの第1のサイドディスプレイパネルを含む、請求項14に記載のカートン。
【請求項16】
前記分断線は、前記第1のサイドパネルに延びる2つの離間した分断線を含む、請求項14に記載のカートン。
【請求項17】
前記少なくとも1つの第1のディスプレイパターンは、前記第1のサイドパネル及び前記トップパネルに形成される複数の第1のディスプレイパターンを含み、該第1のディスプレイパターンは、互いに離間している、請求項13に記載のカートン。
【請求項18】
少なくとも前記トップパネルと前記第2のサイドパネルとに延在する少なくとも1つの第2のディスプレイパターンをさらに備え、
該少なくとも1つの第2のディスプレイパターンは、前記第2のサイドパネルに少なくとも1つの第2のサイドディスプレイパネルを画定し、前記トップパネルに少なくとも1つの第2のトップディスプレイパネルを画定し、
前記少なくとも1つの第2のサイドディスプレイパネルは、前記少なくとも1つの第2のディスプレイパターンに沿って前記第2のサイドパネルから少なくとも部分的に分離可能とされていて、前記少なくとも1つの第2のトップディスプレイパネルは、前記少なくとも1つの第2のディスプレイパターンに沿って前記トップパネルから少なくとも部分的に分離可能とされている、請求項12に記載のカートン。
【請求項19】
ほぼ平行六面体である、請求項10に記載のカートン。
【請求項20】
請求項10に記載のカートンと該カートン内の複数の物品との組み合わせ。
【請求項21】
物品をディスプレイする方法であって、
請求項10に記載のカートンを準備し、
前記少なくとも1つの第1のディスプレイパネルを前記カートンの内部に押し込み、少なくとも1つの第1のディスプレイ受け口を形成し、
物品の大部分が前記カートンの外部に存在するように、前記少なくとも1つの第1のディスプレイ受け口に前記物品を装填すること
を含む物品をディスプレイする方法。
【請求項22】
物品をディスプレイする方法であって、
トップパネル、第1のサイドパネル、第2のサイドパネル、ボトムパネル、第1の端部パネル、第2の端部パネル、及び少なくとも1つのディスプレイパターンを有するカートンを準備し、
前記少なくとも1つのディスプレイパターンを破断して少なくとも1つのディスプレイ受け口を形成し、
前記ディスプレイ受け口に物品を装填すること
を含む、物品をディスプレイする方法。
【請求項23】
前記カートン内に複数の物品を入れ、
前記物品を前記ディスプレイ受け口に装填する前に、前記カートンから前記物品の1つ又は複数を取り出すこと
をさらに含む、請求項22に記載の物品をディスプレイする方法。
【請求項24】
前記少なくとも1つのディスプレイパターンは、前記物品の支持面として機能する少なくとも1つのディスプレイパネルを画定する、請求項23に記載の物品をディスプレイする方法。
【請求項25】
前記カートンはほぼ平行六面体であり、前記物品は容器である、請求項24に記載の物品をディスプレイする方法。
【請求項26】
前記少なくとも1つのディスプレイパターンを破断することは、少なくとも1つのディスプレイパネルを前記カートンの内部に押し込むことを含み、該少なくとも1つのディスプレイパネルは、前記トップパネルに取り付けられたままである、請求項24に記載の物品をディスプレイする方法。
【請求項27】
物品をディスプレイする方法であって、
トップパネルと、前記トップパネルの第1の側に隣接する第1のサイドパネルと、前記トップパネルの第2の側に隣接する第2のサイドパネルと、前記第1のサイドパネル及び前記第2のサイドパネルに隣接するボトムパネルと、該カートンの第1の端部にある第1の端部パネルと、該カートンの第2の端部にある第2の端部パネルと、少なくとも前記トップパネルと前記第1のサイドパネルとに延在し折り曲げ可能に接続される少なくとも2つの第1のディスプレイパネルを画定する少なくとも1つの第1のディスプレイパターンとを備える、カートンを準備し、
前記少なくとも1つの第1のディスプレイパターンを破断して少なくとも1つの第1のディスプレイ受け口を形成し、
前記少なくとも1つのディスプレイ受け口に物品を装填することを含み、前記折り曲げ可能に接続される少なくとも2つの第1のディスプレイパネルの少なくとも一方で該物品が支持される、物品をディスプレイする方法。
【請求項28】
前記カートンはほぼ平行六面体であり、前記物品は容器である、請求項27に記載の物品をディスプレイする方法。
【請求項29】
前記ディスプレイパターンを破断することは、少なくとも2つのディスプレイパネルを前記カートンの内部に押し込むことを含み、該少なくとも2つのディスプレイパネルは、前記トップパネル及び前記第1のサイドパネルに取り付けられたままである、請求項28に記載の物品をディスプレイする方法。
【請求項30】
前記カートンはディスペンサを備え、前記方法は、
前記カートンに複数の物品を入れ、
前記ディスペンサを開き、
前記物品を前記少なくとも1つの第1のディスプレイ受け口に装填する前に、前記ディスペンサを通して前記物品の1つ又は複数を取り出すこと
をさらに含む、請求項29に記載の物品をディスプレイする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2008−531415(P2008−531415A)
【公表日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−557241(P2007−557241)
【出願日】平成18年2月24日(2006.2.24)
【国際出願番号】PCT/US2006/006976
【国際公開番号】WO2006/091958
【国際公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【出願人】(504075588)グラフィック パッケージング インターナショナル インコーポレイテッド (137)
【Fターム(参考)】