説明

ディスプレイ装置におけるプリント基板の取付構造

【課題】 電子部品、配線パターン、および基板側面から放射される電磁ノイズが外部へ漏れ出難くなるディスプレイ装置におけるプリント基板の取付構造を提供する。
【解決手段】 液晶パネル12が取り付けられる金属製シャーシ11にはプリント基板13が取り付けられる。プリント基板13は、金属製シャーシ11に対向する側の一方の基板面13aにのみ、電子部品14が実装されている。また、プリント基板13は、金属製シャーシ11と反対側の他方の基板面13bに、銅箔等から成る接地プレーンが全面に形成されている。金属製シャーシ11は、第1突部11Aと第2突部11Bとから構成される階段状導電性突部11Cを備える。第1突部11Aは平面視において額縁枠状をした額縁枠状面11aを有する。第2突部11Bは額縁枠状面11aの外周を囲って突出し、プリント基板13の側面13cに内周側面11bが当接する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示パネルが取り付けられる金属製取付板を備えたディスプレイ装置における金属製取付板へのプリント基板の取付構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来この種のディスプレイ装置におけるプリント基板の取付構造として、特許文献1に開示された液晶テレビジョン装置におけるプリント基板の取付構造がある。液晶テレビジョン装置は金属製取付板(シャーシ)を本体フレームに備える。図1(a)の断面図に概略を示すように、この金属製シャーシ1は、液晶パネル2の背面側に設けられて、液晶パネル2が取り付けられる。金属製シャーシ1の液晶パネル2と反対側にはプリント基板3が取り付けられる。プリント基板3の金属製シャーシ1と反対側の基板面には、基板表面および基板内層の配線パターンによって配線接続された複数の電子部品4が実装されている。これらの電子部品4は、チューナ回路、オーディオ回路、階調制御回路などを構成する抵抗、コンデンサ、インダクタなどの受動部品や、IC(高集積化回路)などの能動部品である。ICには、CPU(中央演算装置)のほか、映像信号を復調するビデオコーダや、映像の表示を制御するタイミングコントローラ等を内蔵したデジタルICなどがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4586541号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の特許文献1に開示された液晶テレビジョン装置におけるプリント基板の取付構造では、上記のように、プリント基板3の金属製シャーシ1と反対側の基板面にも電子部品4が実装されている。このため、上記従来のプリント基板の取付構造では、図1(b)に矢示するように、高速の発振パルスでスイッチング動作するデジタルIC等の電子部品4や、プリント基板3に形成された配線パターンから、さらには、多層に構成されたプリント基板3の内層から基板側面を介して、電磁ノイズが放射されるという問題が発生する。従来、この放射される電磁ノイズを液晶テレビジョン装置の外部に漏らさないようにするため、プリント基板3を金属製のバックカバーで覆うなどのシールド対策が必要となっており、製品のコストアップにつながっている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、
表示パネルの背面側に設けられて表示パネルが取り付けられる金属製取付板を備えたディスプレイ装置におけるプリント基板の取付構造であって、
プリント基板が、金属製取付板に対向する側の一方の基板面にのみ電子部品が実装され、金属製取付板と反対側の他方の基板面には接地プレーンが全面に形成され、基板側面を含む基板周囲が接地プレーンに電気接触した導電性部材で囲まれて金属製取付板に取り付けられることを特徴とする。
【0006】
本構成によれば、金属製取付板に対向する側の一方の基板面にのみ電子部品が実装され、金属製取付板と反対側の他方の基板面には接地プレーンが全面に形成されるため、一方の基板面に実装された電子部品、およびプリント基板に形成された配線パターンから放射される電磁ノイズは、金属製取付板に向けて放射され、また、金属製取付板と反対側への放射が接地プレーンによって遮蔽される。また、基板側面を含む基板周囲が導電性部材で囲まれてプリント基板が金属製取付板に取り付けられるため、これら電子部品および配線パターンから金属製取付板に向けて放射される電磁ノイズは、プリント基板の一方の基板面、金属製取付板の取付面、および導電性部材で囲まれた空間内に閉じ込められる。金属製取付板は接地されるため、この空間内に放射された電磁ノイズは金属製取付板を伝って、接地側に逃がされる。他方の基板面に形成された接地プレーンで遮蔽された電磁ノイズは、導電性部材および金属製取付板を伝って接地側に逃がされる。また、基板側面も導電性部材で囲まれるため、基板側面から放射される電磁ノイズも導電性部材および金属製取付板を伝って接地側に逃がされる。この結果、電子部品、配線パターン、および基板側面から放射される電磁ノイズは、プリント基板を金属製のバックカバーで覆うようなコストのかかるシールド対策をすることなく、ディスプレイ装置の外部へ漏れ出難くなる。
【0007】
また、本発明は、金属製取付板が、電子部品の実装高さより高い位置でプリント基板の一方の基板面の外周縁に接する額縁枠状面を有する第1突部と、額縁枠状面の外周を囲って突出し、プリント基板の側面に内周側面が当接する第2突部とから構成される階段状導電性突部を備えることを特徴とする。
【0008】
本構成によれば、一方の基板面に実装された電子部品、およびプリント基板に形成された配線パターンから放射される電磁ノイズは、プリント基板の一方の基板面、金属製取付板の取付面、および階段状導電性突部の第1突部で囲まれた空間内に閉じ込められ、金属製取付板を伝って接地側に逃がされる。他方の基板面に形成された接地プレーンで遮蔽された電磁ノイズは、階段状導電性突部および金属製取付板を伝って接地側に逃がされる。また、基板側面は階段状導電性突部の第2突部の内周側面が当接するため、基板側面から放射される電磁ノイズも階段状導電性突部および金属製取付板を伝って接地側に逃がされる。
【0009】
また、本発明は、金属製取付板が、電子部品の実装高さより高い位置でプリント基板の外周縁と嵌合する溝を内周側面に有する額縁枠状導電性突部を備えることを特徴とする。
【0010】
本構成によれば、一方の基板面に実装された電子部品、およびプリント基板に形成された配線パターンから放射される電磁ノイズは、プリント基板の一方の基板面、金属製取付板の取付面、および額縁枠状導電性突部で囲まれた空間内に閉じ込められ、金属製取付板を伝って接地側に逃がされる。他方の基板面に形成された接地プレーンで遮蔽された電磁ノイズは、額縁枠状導電性突部および金属製取付板を伝って接地側に逃がされる。また、プリント基板の外周縁が額縁枠状導電性突部の内周側面に備えられた溝と嵌合することで、基板側面から放射される電磁ノイズも、額縁枠状導電性突部および金属製取付板を伝って接地側に逃がされる。
【0011】
また、本発明は、金属製取付板が、電子部品の実装高さより高い位置でプリント基板の一方の基板面の外周縁に接する額縁枠状面を有する導電性突部を備え、
額縁枠状の押さえ部とその周囲外方に延出して押さえ部より突出して形成された段部とから構成される導電性枠部材の押さえ部により、プリント基板の一方の基板面の外周縁を導電性突部の額縁枠状面に押し付け、段部によりプリント基板の側面を導電性突部との間で囲むことを特徴とする。
【0012】
本構成によれば、一方の基板面に実装された電子部品、およびプリント基板に形成された配線パターンから放射される電磁ノイズは、プリント基板の一方の基板面、金属製取付板の取付面、および導電性突部で囲まれた空間内に閉じ込められ、金属製取付板を伝って接地側に逃がされる。他方の基板面に形成された接地プレーンで遮蔽された電磁ノイズは、導電性枠部材、導電性突部および金属製取付板を伝って接地側に逃がされる。また、プリント基板の側面が導電性枠部材の段部により導電性突部との間で囲まれることで、基板側面から放射される電磁ノイズも導電性枠部材、導電性突部および金属製取付板を伝って接地側に逃がされる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、実装された電子部品、プリント基板に形成された配線パターン、および基板側面から放射される電磁ノイズが、プリント基板を金属製のバックカバーで覆うようなコストのかかるシールド対策をすることなく、ディスプレイ装置の外部へ漏れ出難くなるディスプレイ装置におけるプリント基板の取付構造が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】従来のディスプレイ装置におけるプリント基板の取付構造を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態によるディスプレイ装置におけるプリント基板の取付構造を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態によるディスプレイ装置におけるプリント基板の取付構造を示す断面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態によるディスプレイ装置におけるプリント基板の取付構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明の第1の実施の形態によるディスプレイ装置におけるプリント基板の取付構造を薄型テレビジョン装置におけるプリント基板の取付構造に適用した場合について、説明する。
【0016】
図2(a)は、この薄型テレビジョン装置が備える金属製取付板(シャーシ)11の断面図である。
【0017】
金属製シャーシ11は、図示しない薄型テレビジョン装置の本体フレームに固定されており、液晶パネル12の背面側に設けられて、液晶パネル12が取り付けられる。この金属製シャーシ11には同図(b)に示す多層のプリント基板13が取り付けられる。プリント基板13は、取付時に金属製シャーシ11に対向する側の一方の基板面13aにのみ、複数の電子部品14が実装されている。これら電子部品14は、基板面13aの表面および基板内層に形成された配線パターンによって配線接続されている。また、プリント基板13は、金属製シャーシ11と反対側の他方の基板面13bに、銅箔等から成る接地プレーンが全面に形成されている。
【0018】
金属製シャーシ11は、第1突部11Aと第2突部11Bとから構成される階段状導電性突部11Cを備える。第1突部11Aは平面視において額縁枠状をした額縁枠状面11aを有する。第2突部11Bは額縁枠状面11aの外周を囲って突出し、プリント基板13の側面13cに内周側面11bが当接する。このような階段状導電性突部11Cは、金属製シャーシ11を板金で構成してプレス成型したり、また、鋳型に溶融金属を流し込んで鋳物成型したりすることで、金属製シャーシ11と一体に形成される。また、金属製シャーシ11と別体の独立した別部品として、導電性部材を材料にして形成することも、可能である。
【0019】
同図(c)の断面図に示すように、プリント基板13は、電子部品14が実装されたその一方の基板面13aの外周縁が、電子部品14の実装高さより高い位置で額縁枠状面11aに接して、その四隅がネジ止め等されて金属製シャーシ11に取り付けられる。同図(d)はこのプリント基板13の取付構造の平面図を示している。プリント基板13は、基板面13bに形成された接地プレーンが図示しない配線で階段状導電性突部11Cに電気接続されることで、基板側面13cを含む基板周囲が、接地プレーンに電気接触した階段状導電性突部11Cで囲まれて金属製シャーシ11に取り付けられる。
【0020】
本実施の形態によるプリント基板13の取付構造によれば、金属製シャーシ11に対向する側の一方の基板面13aにのみ電子部品14が実装され、金属製シャーシ11と反対側の他方の基板面13bには接地プレーンが全面に形成されるため、一方の基板面13aに実装された電子部品14、およびプリント基板13に形成された配線パターンから同図(e)に矢示するように放射される電磁ノイズは、金属製シャーシ11に向けて放射され、また、金属製シャーシ11と反対側への放射が接地プレーンによって遮蔽される。また、基板側面13cを含む基板周囲が階段状導電性突部11Cで囲まれてプリント基板13が金属製シャーシ11に取り付けられるため、これら電子部品14および配線パターンから金属製シャーシ11に向けて放射される電磁ノイズは、同図(e)に示すように、プリント基板13の一方の基板面13a、金属製シャーシ11の取付面11d、および階段状導電性突部11Cの第1突部11Aで囲まれた空間内に閉じ込められる。金属製シャーシ11は接地されるため、この空間内に放射された電磁ノイズは金属製シャーシ11を伝って、接地側に逃がされる。他方の基板面13bに形成された接地プレーンで遮蔽された電磁ノイズは、階段状導電性突部11Cおよび金属製シャーシ11を伝って接地側に逃がされる。また、基板側面13cは第2突部11Bの内周側面11bが当接して階段状導電性突部11Cに囲まれるため、基板側面13cから放射される電磁ノイズも階段状導電性突部11Cおよび金属製シャーシ11を伝って接地側に逃がされる。この結果、電子部品14、配線パターン、および基板側面13cから放射される電磁ノイズは、従来のように、プリント基板13を金属製のバックカバーで覆うようなコストのかかるシールド対策をすることなく、薄型テレビジョン装置の外部へ漏れ出難くなる。
【0021】
図3(a)は、本発明の第2の実施の形態によるディスプレイ装置におけるプリント基板の取付構造に用いられる金属製シャーシ21の断面図、同図(b)はこの金属製シャーシ21へのプリント基板13の取付構造を示す断面図である。なお、同図において、図2と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。
【0022】
本実施の形態によるプリント基板13の取付構造における金属製シャーシ21は、平面視において額縁枠状の導電性突部21Aを同図(a)に示すように備える。この導電性突部21Aは内周側面21aに溝21bを有する。溝21bは、同図(a)に矢示する方向にプリント基板13が挿入されることで、同図(b)に示すように、電子部品14の実装高さより高い位置でプリント基板13の外周縁と嵌合する。プリント基板13の外周縁が溝21bと嵌合することで、プリント基板13の他方の基板面13bに形成された接地パターンは導電性突部21Aと電気的に接続される。このような導電性突部21Aも、金属製シャーシ21を板金で構成してプレス成型し、折り曲げ加工したり、また、鋳型に溶融金属を流し込んで鋳物成型したりすることで、金属製シャーシ21と一体に形成される。また、金属製シャーシ21と別体の独立した別部品として、導電性部材を材料にして形成することも、可能である。
【0023】
本実施の形態によるプリント基板13の取付構造によれば、一方の基板面13aに実装された電子部品14、およびプリント基板13に形成された配線パターンから放射される電磁ノイズは、プリント基板13の一方の基板面13a、金属製シャーシ21の取付面21d、および額縁枠状導電性突部21Aで囲まれた空間内に閉じ込められ、金属製シャーシ21を伝って接地側に逃がされる。他方の基板面13bに形成された接地プレーンで遮蔽された電磁ノイズは、額縁枠状導電性突部21Aおよび金属製シャーシ21を伝って接地側に逃がされる。また、プリント基板13の外周縁が額縁枠状導電性突部21Aの内周側面21aに備えられた溝21bと嵌合することで、基板側面13cから放射される電磁ノイズも、額縁枠状導電性突部21Aおよび金属製シャーシ21を伝って接地側に逃がされる。
【0024】
このため、本実施の形態によるプリント基板13の取付構造によっても、電子部品14、配線パターン、および基板側面13cから放射される電磁ノイズは、従来のように、プリント基板13を金属製のバックカバーで覆うようなコストのかかるシールド対策をすることなく、薄型テレビジョン装置の外部へ漏れ出難くなる。
【0025】
図4は、本発明の第3の実施の形態によるディスプレイ装置におけるプリント基板の取付構造を示す断面図である。なお、同図において、図2と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。
【0026】
本実施の形態によるプリント基板13の取付構造における金属製シャーシ31は、額縁枠状面31aを有する導電性突部31Aを備える。額縁枠状面31aは、電子部品14の実装高さより高い位置で、プリント基板13の一方の基板面13aの外周縁に接する。このような導電性突部31Aも、金属製シャーシ31を板金で構成してプレス成型したり、また、鋳型に溶融金属を流し込んで鋳物成型したりすることで、金属製シャーシ31と一体に形成される。また、金属製シャーシ31と別体の独立した別部品として、導電性部材を材料にして形成することも、可能である。
【0027】
また、本実施の形態によるプリント基板13の取付構造には、押さえ部41aと段部41bとから構成される導電性枠部材41が用いられる。押さえ部41aは額縁枠状をしており、段部41bは、押さえ部41aの周囲外方に延出して押さえ部41aより突出して形成されている。この導電性枠部材41の押さえ部41aにより、プリント基板13は、一方の基板面31aの外周縁が導電性突部31Aの額縁枠状面31aに押し付けられ、段部41bにより基板側面13cが導電性突部31Aとの間で囲まれる。この状態で、導電性枠部材41およびプリント基板13のそれぞれの四隅に同図に矢示する方向にネジ等が通されて、または、導電性枠部材41の四隅にのみネジ等が通されて、導電性突部31Aにネジ止め等されて固定されることで、プリント基板13は、導電性枠部材41で押さえ付けられて金属製シャーシ31に取り付けられる。なお、ネジ等は必ずしも四隅に配置される必要はなく、導電性枠部材41とプリント基板13が導電性突部31Aに固定されれば、どこに配置されてもよい。
【0028】
この際、プリント基板13の一方の基板面31aの外周縁が押さえ部41aにより額縁枠状面31aに押し付けられことで、プリント基板13の他方の基板面13bに形成された接地パターンは導電性枠部材41を介して導電性突部31Aと電気的に接続される。このような導電性枠部材41は、板金で構成してプレス成型したり、また、鋳型に溶融金属を流し込んで鋳物成型したりすることで、形成される。また、押さえ部41aと段部41bとで別部品とし、これらを接合して一体化することで形成することも、可能である。
【0029】
本実施の形態によるプリント基板13の取付構造によれば、一方の基板面13aに実装された電子部品14、およびプリント基板13に形成された配線パターンから放射される電磁ノイズは、プリント基板13の一方の基板面13a、金属製シャーシ31の取付面31d、および導電性突部31Aで囲まれた空間内に閉じ込められ、金属製シャーシ31を伝って接地側に逃がされる。他方の基板面13bに形成された接地プレーンで遮蔽された電磁ノイズは、導電性枠部材41、導電性突部31Aおよび金属製シャーシ31を伝って接地側に逃がされる。また、プリント基板13の基板側面13cが導電性枠部材41の段部41bにより導電性突部31Aとの間で囲まれることで、基板側面13cから放射される電磁ノイズも導電性枠部材41、導電性突部31Aおよび金属製シャーシ31を伝って接地側に逃がされる。
【0030】
このため、本実施の形態によるプリント基板13の取付構造によっても、電子部品14、配線パターン、および基板側面13cから放射される電磁ノイズは、従来のように、プリント基板13を金属製のバックカバーで覆うようなコストのかかるシールド対策をすることなく、薄型テレビジョン装置の外部へ漏れ出難くなる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
上述した各実施形態では、本発明によるディスプレイ装置におけるプリント基板の取付構造を薄型テレビジョン装置におけるプリント基板の取付構造に適用した場合について説明したが、ディスプレイ装置は薄型テレビジョン装置に限定されることはなく、表示パネルを用いて情報が表示されるその他のディスプレイ装置であってもよい。また、上述した各実施形態では、表示パネルを液晶パネルとした場合について説明したが、表示パネルは液晶パネルに限定されることはなく、プラズマディスプレイパネルや、有機EL(エレクトロ・ルミネセンス)パネル等のその他の表示パネルであってもよい。このような各構成によっても上述した各実施の形態と同様な作用効果が奏される。
【符号の説明】
【0032】
11,21,31…金属製取付板(シャーシ)
11A…第1突部
11a…第1突部11Aの額縁枠状面
11B…第2突部
11b…第2突部11Bの内周側面
11C…階段状導電性突部
11d,21d,31d…金属製取付板11,21,31の取付面
12…液晶パネル
13…プリント基板
13a…プリント基板13の一方の基板面
13b…プリント基板13の他方の基板面
13c…プリント基板13の基板側面
14…電子部品
21A…額縁枠状導電性突部
21a…額縁枠状導電性突部21Aの内周側面
21b…溝
31A…導電性突部
31a…導電性突部31Aの額縁枠状面
41…導電性枠部材
41a…導電性枠部材41の押さえ部
41b…導電性枠部材41の段部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルの背面側に設けられて表示パネルが取り付けられる金属製取付板を備えたディスプレイ装置におけるプリント基板の取付構造であって、
前記プリント基板は、前記金属製取付板に対向する側の一方の基板面にのみ電子部品が実装され、前記金属製取付板と反対側の他方の基板面には接地プレーンが全面に形成され、基板側面を含む基板周囲が前記接地プレーンに電気接触した導電性部材で囲まれて前記金属製取付板に取り付けられることを特徴とするディスプレイ装置におけるプリント基板の取付構造。
【請求項2】
前記金属製取付板は、前記電子部品の実装高さより高い位置で前記プリント基板の一方の基板面の外周縁に接する額縁枠状面を有する第1突部と、前記額縁枠状面の外周を囲って突出し、前記プリント基板の側面に内周側面が当接する第2突部とから構成される階段状導電性突部を備えることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置におけるプリント基板の取付構造。
【請求項3】
前記金属製取付板は、前記電子部品の実装高さより高い位置で前記プリント基板の外周縁と嵌合する溝を内周側面に有する額縁枠状導電性突部を備えることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置におけるプリント基板の取付構造。
【請求項4】
前記金属製取付板は、前記電子部品の実装高さより高い位置で前記プリント基板の一方の基板面の外周縁に接する額縁枠状面を有する導電性突部を備え、
額縁枠状の押さえ部とその周囲外方に延出して前記押さえ部より突出して形成された段部とから構成される導電性枠部材の前記押さえ部により、前記プリント基板の一方の基板面の外周縁を前記導電性突部の前記額縁枠状面に押し付け、前記段部により前記プリント基板の側面を前記導電性突部との間で囲むことを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置におけるプリント基板の取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−38226(P2013−38226A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−173110(P2011−173110)
【出願日】平成23年8月8日(2011.8.8)
【出願人】(000006231)株式会社村田製作所 (3,635)
【Fターム(参考)】