説明

ディスプレイ装置

【課題】本発明は、情報の内容を直感的に把握できるディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係るディスプレイ装置1は、表示手段と、縦軸スライダ21と、縦軸スライダ用モータ22と、横軸スライダ31と、横軸スライダ用モータ32と、縦軸スライダ用モータ22と横軸スライダ用モータ32とに接続された制御手段と、を備えるディスプレイ装置であって、制御手段は、座標取得手段と、座標変換手段と、駆動制御手段と座標生成手段と表示制御手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マン−マシンインターフェースを備えるディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、コンピュータにおいて、1表示画面に表示した表示情報が表示画面やウィンドウより大きい場合がある。この場合、表示情報を縮小して表示情報全体をウィンドウ等に表示する、又は、表示情報のうち、ウィンドウ等に収まる領域を表示することで、利用者が表示情報の全内容を把握することができる。後者の例として、ウィンドウ等にスクロールバーを表示する技術がある(特許文献1参照)。ここで、このスクロールバーが表示されている場合、スクロールバーの延長方向にウィンドウ等に表示されていない領域が存在することを意味する。また、このスクロールバーが表示されていない場合、ウィンドウ等に表示情報全体が表示されていることを意味する。このように、利用者は、スクロールバーによって、ウィンドウ等に表示情報全体が表示されているか否かを知ることができる。さらに、利用者がカーソルをスクロールバーに重ねた後にドラッグする、マウス等に付随するトラックホイールを回転させる、又は、カーソルキーを押下する等の操作を行うことで、ウィンドウ等に表示されている領域を移動させ、利用者は、表示情報の全内容を把握することができる。
【0003】
また、コンピュータにおいて、ウィンドウ等に表示されているアイコン、オブジェクト等を指し示す目的で、カーソルを表示することが一般的である。例えば、コンピュータにソフトウェアの実行を指令するため、利用者は、カーソルを当該ソフトウェアのアイコンに重ねるようにマウスを上下左右に動かし、カーソルがアイコンに重なった状態でマウスボタンをダブルクリックする等の操作を行う。
【特許文献1】特開平8−255070号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来のテレビジョン放送、ビデオ又はDVDで視聴する映像等の表示情報は、表示画面の大きさに合わせて制作されることが一般的であり、表示画面に表示されない表示情報が存在することを考慮していない。また、コンピュータにおいて、表示情報を縮小して表示情報全体を表示する技術では、その縮小率が高くなりすぎて表示情報の内容を把握することが困難な場合がある。また、コンピュータにおいて、スクロールバーを表示する技術では、このスクロールバーとウィンドウ等に表示されている表示情報を交互に見て、表示情報のどの部分が表示画面に表示されているか判断する必要があり、利用者が表示情報の内容を直感的に把握しにくい。さらに、コンピュータに慣れていない利用者にとって、スクロールバーを操作して表示画面に表示情報の所望の領域を表示させることが難しい問題もある。
【0005】
また、コンピュータにおいて、カーソルを表示する技術では、カーソルが小さくて見づらく、カーソルの位置を把握しにくい場合がある。さらに、カーソルを表示する技術では、スクロールバーを表示する技術と同様に、コンピュータに慣れていない利用者にとってカーソルを所望の位置に動かすことが難しい問題もある。
【0006】
本発明は、前記した問題を解決し、表示情報の内容を直感的に把握しやすいと共に表示画面に所望の表示領域を表示する操作が容易であり、又は、カーソルの位置を把握しやすいと共にカーソルの操作が行いやすいディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記した課題を解決するため、請求項1に係るディスプレイ装置は、表示手段と、縦軸スライダと、縦軸スライダ用モータと、横軸スライダ用モータと、制御手段と、を備えるディスプレイ装置であって、制御手段が、座標取得手段と、座標変換手段と、駆動制御手段と、座標生成手段と、表示制御手段と、を備える構成とした。
【0008】
かかる構成によれば、ディスプレイ装置は、座標取得手段によって、表示領域の中央、右上端、右下端、左上端又は左下端等の任意位置に基準点を設定すると共に、座標変換手段によって、表示領域が移動する前後の座標の差から縦軸スライダの駆動量及び横軸スライダの駆動量を算出する。さらに、ディスプレイ装置は、駆動制御手段によって、縦軸スライダのスライド量に応じて縦軸スライダ用モータの回転量を算出して縦軸スライダ用モータを駆動制御すると共に、横軸スライダの駆動量に応じて横軸スライダ用モータの回転量を算出して横軸スライダ用モータを駆動制御する。これによって、ディスプレイ装置は、制御手段によって、移動後の表示領域の位置に応じて縦軸スライダ及び横軸スライダを駆動することができる。
【0009】
また、かかる構成によれば、ディスプレイ装置は、駆動制御手段によって、縦軸スライダ及び横軸スライダのスライド量を算出する。ここで、基準点は表示領域の任意位置に設定されたものであるため、移動後の基準点が分かれば移動後の表示領域の位置も分かる。このため、ディスプレイ装置は、座標生成手段によって、縦軸スライダ及び横軸スライダのスライド量から基準点の縦軸方向及び横軸方向の移動量を算出する。さらに、ディスプレイ装置は、表示制御手段によって、基準点の縦軸方向及び横軸方向の移動量に基づいて、表示画面に表示されている表示領域を移動させる。これによって、ディスプレイ装置は、制御手段によって、縦軸スライダや横軸スライダのスライド量に応じて表示画面に表示されている表示領域を移動させることができる。
【0010】
また、前記した課題を解決するため、請求項2に係るディスプレイ装置は、表示手段と、縦軸スライダと、縦軸スライダ用モータと、横軸スライダ用モータと、制御手段と、を備えるディスプレイ装置であって、制御手段が、座標取得手段と、座標変換手段と、駆動制御手段と、座標生成手段と、座標出力手段と、を備える構成とした。
【0011】
かかる構成によれば、ディスプレイ装置は、座標取得手段によって、カーソルが移動する前後の座標を情報機器から取得する。情報機器では、カーソルの座標が記憶及び管理されているため、制御手段によってカーソルの座標を取得することが可能である。また、ディスプレイ装置は、座標変換手段によって、カーソルが移動する前後の座標の差から縦軸スライダの駆動量及び横軸スライダの駆動量を算出する。さらに、ディスプレイ装置は、駆動制御手段によって、縦軸スライダの駆動量に応じて縦軸スライダ用モータの回転量を算出して縦軸スライダ用モータを駆動制御すると共に、横軸スライダの駆動量に応じて横軸スライダ用モータの回転量を算出して横軸スライダ用モータを駆動制御する。これによって、ディスプレイ装置は、制御手段によって、移動後のカーソルの位置に応じて縦軸スライダ及び横軸スライダを駆動することができる。
【0012】
また、かかる構成によれば、ディスプレイ装置は、駆動制御手段によって、縦軸スライダ及び横軸スライダのスライド量を出力する。また、ディスプレイ装置は、縦軸スライダ及びスライダのスライド量からカーソルの縦軸方向及び横軸方向の変更量を算出する。さらに、ディスプレイ装置は、座標生成手段によって、カーソルの縦軸方向及び横軸方向の変更量からカーソルの座標を生成し、座標出力手段によって、このカーソルの座標を情報機器に出力する。その後、情報機器は、このカーソルの座標に基づいてカーソルの位置を変更し、カーソルを含む表示情報をディスプレイ装置に出力する。なお、カーソルの座標は、縦軸スライダや横軸スライダがスライドする前後でのカーソルの相対座標としても良い。これによって、ディスプレイ装置は、制御手段によって、縦軸スライダや横軸スライダのスライド量に応じてカーソルを移動させることができる。
【0013】
請求項3に係るディスプレイ装置は、請求項2に係るディスプレイ装置において、前記表示画面が、縦軸方向の長さが前記縦軸スライダの最大スライド長さと略等しく、横軸方向の長さが前記横軸スライダの最大スライド長さと略等しいことを特徴とする。
【0014】
かかる構成によれば、ディスプレイ装置は、表示画面上において、カーソルの縦軸方向の位置と縦軸スライダの位置が略一致すると共に、カーソルの横軸方向の位置と横軸スライダの位置が略一致する。
【0015】
請求項4に係るディスプレイ装置は、請求項1から3のいずれか一項に係るディスプレイ装置において、前記駆動制御手段に切替え信号を送信する切替え手段をさらに備え、前記駆動制御手段は、前記切替え信号に基づいて、前記縦軸スライダ用モータ及び前記横軸スライダ用モータを駆動制御すること、及び、前記縦軸スライダのスライド量及び前記横軸スライダのスライド量を算出することを切替え可能とすることを特徴とする。
【0016】
かかる構成によれば、ディスプレイ装置は、切替え手段によって、駆動制御手段が縦軸スライダ用モータ及び横軸スライダ用モータを駆動制御すること、すなわち、表示領域やカーソルの位置に応じて縦軸スライダや横軸スライダを駆動制御すること(出力モード)、及び、駆動制御手段が縦軸スライダのスライド量及び横軸スライダのスライド量を算出すること、すなわち、縦軸スライダや横軸スライダのスライド量に応じて表示領域やカーソルを移動させること(入力モード)を切り替え可能とすることができる。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に係る発明によれば、縦軸スライダ及び横軸スライダの位置が表示情報のうち、表示画面に表示されている表示領域の位置を示すため、表示情報の内容を直感的に把握しやすくできる。また、請求項1に係る発明によれば、縦軸スライダ及び横軸スライダをスライドさせて表示領域を移動させることができるので、表示画面に所望の表示領域を表示する操作を容易にすることができる。
【0018】
請求項2に係る発明によれば、縦軸スライダ及び横軸スライダの位置がカーソルの位置を示すため、カーソルが小さくて見づらい場合でもカーソルの位置を容易に把握することができる。また、請求項2に係る発明によれば、マウスを操作してカーソルを移動させる者と表示画面を見ている者が異なる場合(例えば、パソコン教室等)、カーソルの動きに縦軸スライダや横軸スライダが追随するため、表示画面を見ている者がカーソルの位置を容易に把握することができる。さらに、請求項2に係る発明によれば、縦軸スライダ及び横軸スライダをスライドさせてカーソルを移動させることができるので、カーソルを所望の位置に移動させる操作を容易にすることができる。
【0019】
請求項3に係る発明によれば、カーソルの位置がより把握しやすいと共にカーソルの操作がより行いやすくなる。また、請求項4に係る発明によれば、ディスプレイ装置が出力モード又は入力モードのどちらで動作しているか利用者にとって判別しやすくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各実施形態において、同一の機能を有する手段及び同一の部材には同一の符号を付し、説明を省略した。
(第1実施形態)
[ディスプレイ装置の構成]
図1を参照して、第1実施形態に係るディスプレイ装置の構成について説明する。図1は本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置を説明する図であり、(a)はディスプレイ装置の外観図であり、(b)はディスプレイ装置が内蔵する縦軸スライダ機構の概略図であり、(c)はディスプレイ装置が内蔵する横軸スライダ機構の概略図である。
【0021】
図1(a)に示すように、ディスプレイ装置1は、表示画面11と、筐体12と、ボタン13と、縦軸スライダ21と、横軸スライダ31と、図示しないディスプレイ装置の制御手段(以下、「制御手段」)を備える。また、ディスプレイ装置1は、縦軸スライダ21と横軸スライダ31の位置によって、表示画面11に表示されている表示領域の位置を出力し、縦軸スライダ21と横軸スライダ31の位置に対応させて、表示画面11に表示されている表示領域を移動させるものである。
【0022】
表示画面11(表示手段)は、表示情報を表示するものである。表示手段としては、ブラウン管のディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等の視覚ディスプレイがある。なお、第1実施形態では、表示情報を視覚で認識できる画像として説明するが、表示情報は、触覚で認識できるものであっても良い。この場合、表示手段は、触覚ディスプレイであっても良い。ここで、触覚ディスプレイとは、例えば、触覚ピンを凹凸させて画面に円や三角といった形状が浮かび上がるようにしたものがある。
【0023】
筐体12は、例えば、プラスチック製であり、縦軸スライダ機構20、横軸スライダ機構30及び制御手段を収納するものである。また、筐体12には、縦軸スリット12aが、表示画面11の縦軸方向と略平行に形成される。縦軸スリット12aの長さは、縦軸スライダ21自体の幅を考慮して、所定の縦軸スライダ21の最大スライド長さ以上とする。また、筐体12には、横軸スリット12bが、表示画面11の横軸方向と略平行に形成される。横軸スリット12bの長さは、横軸スライダ31自体の幅を考慮して、所定の横軸スライダ31の最大スライド長さ以上とする。
【0024】
ボタン13(切替え手段)は、図示しない駆動制御手段に接続され、表示領域やカーソルの位置に応じて縦軸スライダや横軸スライダを駆動すること(出力モード)と、縦軸スライダや横軸スライダのスライド量に応じて表示領域やカーソルを移動させること(入力モード)を切り替え可能とするものである。ボタン13を押下する毎に切替え信号を駆動制御手段に送信し、駆動制御手段は、切替え信号を受信する毎に出力モードと入力モードを切り替えても良い。
【0025】
図1(b)に示すように、縦軸スライダ機構20は、縦軸スライダ21と、縦軸スライダ用モータ22と、回転盤23a,23bと、ベルト24を備える。ここで、縦軸スライダ21は、所定の最大スライド長さの範囲内において表示画面11の縦軸方向と略平行にスライド可能であり、縦軸方向において、表示画面11に表示されている表示領域の位置を出力し、表示画面11に表示されている表示領域を移動させるものである。縦軸スライダ21は、上端部分が筐体12に形成された縦軸スリット12aから突出し、中腹部から下腹部にかけて縦軸スリット12aの幅より広くなっている。このため、利用者が縦軸スライダ21をスライドさせても、縦軸スライダ21が縦軸スリット12aから飛び出すことはない。また、縦軸スライダ21は、中腹部にベルト24より少し小さい径の貫通穴が形成され、この貫通穴に通されたベルト24の特定位置に固定される。一方、縦軸スライダ21の下腹部には、ベルト24より大きい径の貫通穴が形成され、この貫通穴にもベルト24が通される。
【0026】
縦軸スライダ用モータ22は、例えば、ロータリーエンコーダ付きモータであり、制御手段から入力された回転量に基づいて、縦軸スライダ用モータ22の回転軸を回転させて縦軸スライダ21を駆動し、利用者が縦軸スライダ21をスライドさせることによる縦軸スライダ用モータ22の回転軸の回転量を駆動制御手段に出力するものである。また、縦軸スライダ用モータ22の回転軸の先端には、回転盤23aが固定される。回転盤23a,23bは、縦軸スライダ21が所定の縦軸スライダ21の最大スライド長さスライドするように、互いに離して配置される。また、回転盤23a,23bは、円周部分に溝が形成され、この溝にベルト24を引っ掛けることで、ベルト24が回転盤23a,23bから脱落することを妨げる。
【0027】
また、縦軸スライダ用モータ22が回転軸を回転させることで、回転軸の先端に固定された回転盤23aが回転する。このとき、回転盤23aの回転によってベルト24を介して縦軸スライダ21が縦軸方向にスライドすることになる。また、利用者が縦軸スライダ21をスライドさせた場合、縦軸スライダ21が固定されるベルト24がスライドする。このとき、ベルト24のスライドによって回転盤23aが回転するので、回転盤23aが固定される縦軸スライダ用モータ22の回転軸が回転することになる。なお、制御手段は、回転盤23aの円周から縦軸スライダ用モータ22の回転量と縦軸スライダ21のスライド量の関係を予め算出しても良い。
【0028】
また、縦軸スライダ用モータ22は、入力された回転量の符号(正負)に応じて、その回転軸の回転方向を変えても良い。例えば、駆動制御手段から正(+)の回転量が入力された場合、縦軸スライダ用モータ22は、縦軸スライダ21を下側にスライドさせて良く、駆動制御手段から負(−)の回転量が入力された場合、縦軸スライダ21を下側にスライドさせても良い。さらに、縦軸スライダ用モータ22は、その回転軸の回転方向、すなわち、縦軸スライダ21のスライド方向に応じて、出力する回転量の符号(正負)を変えても良い。利用者が縦軸スライダ21を下側にスライドさせた場合、縦軸スライダ用モータ22は、駆動制御手段に正(+)の回転量を出力しても良く、利用者が縦軸スライダ21を上側にスライドさせた場合、駆動制御手段に負(−)の回転量を出力しても良い。
【0029】
図1(c)に示すように、横軸スライダ機構30は、横軸スライダ31と、横軸スライダ用モータ32と、回転盤33a,33bと、ベルト34を備える。横軸スライダ機構30の構造は、図1(b)の縦軸スライダ機構20と略同様であるため、説明を省略する。
【0030】
横軸スライダ31は、所定の最大スライド長さの範囲内において表示画面11の横軸方向と略平行にスライド可能であり、横軸方向において、表示画面11に表示されている表示領域の位置を出力し、表示画面11に表示されている表示領域を移動させるものである。
【0031】
また、横軸スライダ用モータ32は、例えば、ロータリーエンコーダ付きモータであり、制御手段から入力された回転量に基づいて、横軸スライダ用モータ32の回転軸を回転させて横軸スライダ31を駆動し、利用者が縦軸スライダ21をスライドさせることによる横軸スライダ用モータ32の回転軸の回転量を駆動制御手段に出力するものである。また、縦軸スライダ用モータ22と同様に、横軸スライダ用モータ32は、入力された回転量の符号(正負)に応じて、その回転軸の回転方向を変えても良い。さらに、縦軸スライダ用モータ22と同様に、横軸スライダ用モータ32は、その回転軸の回転方向、すなわち、横軸スライダ31のスライド方向に応じて、出力する回転量の符号(正負)を変えても良い。
【0032】
[ディスプレイ装置の制御手段の構成]
図2を参照して、第1実施形態に係るディスプレイ装置の制御手段の構成について説明する(ディスプレイ装置の構成については適宜図1参照)。図2は、図1のディスプレイ装置が内蔵する制御手段のブロック図である。ディスプレイ装置の制御手段(制御手段)40は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)及び入出力インターフェースから構成される。また、制御手段40は、後記する各種機能を実現するために、スライダ移動量計算手段50と、スライダ駆動制御手段60と、表示領域座標生成手段70と、ディスプレイ表示制御手段80を備える。
【0033】
スライダ移動量計算手段50は、座標取得手段51と、座標変換手段52と、信号送信手段53を備える。座標取得手段51は、表示領域の任意位置に基準点を設定し、表示画面11に表示されている表示領域が移動した場合、表示領域が移動する前の基準点の座標と表示領域が移動した後の基準点の座標とを取得するものである。また、座標取得手段51は、表示領域が移動する前の基準点の座標と表示領域が移動した後の基準点の座標とを座標変換手段52に出力する。なお、基準点とは、表示領域の位置を算出する際の基準となる点であり、例えば、表示領域の左上端に設定される。
【0034】
座標変換手段52は、表示領域が移動する前の基準点の座標と表示領域が移動した後の基準点の座標との差から、表示領域の縦軸方向の移動量と表示領域の横軸方向の移動量とを算出し、表示領域の縦軸方向の移動量と表示情報の縦軸方向の長さとの比に応じて縦軸スライダ21の駆動量を算出し、表示領域の横軸方向の移動量と表示情報の横軸方向の長さとの比に応じて横軸スライダ31の駆動量を算出するものである。また、座標変換手段52は、縦軸スライダ21の駆動量と横軸スライダ31の駆動量を信号送信手段53に出力する。なお、座標変換手段52の演算の詳細は、後記する(図3参照)。
【0035】
信号送信手段53は、縦軸スライダ21の駆動量と横軸スライダ31の駆動量を信号受信手段61が読み取り可能な形式、例えば、16bit2進数シリアル信号形式でエンコードして、信号受信手段61に出力するものである。また、スライダ駆動制御手段60は、信号受信手段61と、駆動制御手段62を備える。さらに、信号受信手段61は、信号送信手段53から入力された縦軸スライダ21の駆動量と横軸スライダ31の駆動量をデコードし、駆動制御手段62に出力するものである。
【0036】
駆動制御手段62は、縦軸スライダ21の駆動量に応じて縦軸スライダ用モータ22の回転量を算出して縦軸スライダ用モータ22を駆動制御し、横軸スライダ31の駆動量に応じて横軸スライダ用モータ32の回転量を算出して横軸スライダ用モータ32を駆動制御するものである。以上のように、ディスプレイ装置1は、座標取得手段51、座標変換手段52、信号送信手段53、信号受信手段61及び駆動制御手段62によって、出力モードとして機能を実現する。
【0037】
また、縦軸スライダ21及び横軸スライダ31が利用者によってスライドされた場合、縦軸スライダ用モータ22及び横軸スライダ用モータ32は、その回転軸の回転量を駆動制御手段62に出力する。この場合、駆動制御手段62は、縦軸スライダ用モータ22が出力する回転量に応じて縦軸スライダ21のスライド量を算出し、横軸スライダ用モータ32が出力する回転量に応じて横軸スライダ31のスライド量を算出する。さらに、駆動制御手段62は、算出した縦軸スライダ21のスライド量と横軸スライダ31のスライド量を座標生成手段71に出力する。
【0038】
表示領域座標生成手段70は、座標生成手段71と、座標送信手段72を備える。座標生成手段71は、駆動制御手段62が出力した縦軸スライダ21のスライド量と縦軸スライダ21の最大スライド長さとの比に応じて基準点の縦軸方向の移動量を算出し、駆動制御手段62が出力した横軸スライダ31のスライド量と横軸スライダ31の最大スライド長さとの比に応じて基準点の横軸方向の移動量を算出し、基準点の横軸方向の移動量と基準点の横軸方向の移動量とから基準点の座標を生成するものである。また、座標生成手段71は、生成した基準点の座標を座標送信手段72に出力する。なお、座標生成手段71は、縦軸スライダ21と横軸スライダ31をスライドさせる前後の基準点の座標の変化を示す相対座標を生成しても良い。さらに、座標送信手段72は、基準点の座標を座標受信手段81が読み取り可能な形式、例えば、16bit2進数シリアル信号形式でエンコードして、座標受信手段81に出力するものである。なお、座標生成手段71の演算の詳細は、後記する(図3参照)。
【0039】
ディスプレイ表示制御手段80は、座標受信手段81と、表示制御手段82を備える。また、座標受信手段81は、座標送信手段72から入力された基準点の座標をデコードし、表示制御手段82に出力するものである。さらに、表示制御手段82は、座標生成手段71が生成した基準点の座標から移動後の表示領域の位置を算出すると共に、移動後の表示領域を表示画面11に表示させるものである。例えば、表示制御手段82が基準点の座標を表示手段10に出力し、表示手段10は、基準点の座標から移動後の表示領域を逆算して表示画面11を再表示する。以上のように、ディスプレイ装置1は、駆動制御手段62、座標生成手段71、座標送信手段72、座標受信手段81及び表示制御手段82によって、入力モードとして機能を実現する。
【0040】
図3を参照して、座標変換手段の演算と座標生成手段の演算について説明する。図3は、本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の座標変換手段の演算と座標生成手段の演算を説明する概念図である。図3では、表示情報Iの縦軸方向の長さを符号L、表示情報Iの横軸方向の長さを符号W、基準点の縦軸方向の移動量を符号L、基準点の横軸方向の移動量を符号W、表示領域Hの縦軸方向の長さを符号L、及び、表示領域Hの横軸方向の長さを符号Wで示した。また、図3では、縦軸スライダ21の最大スライド長さを符号a、縦軸スライダ21の駆動量(スライド量)を符号a、横軸スライダ31の最大スライド長さを符号b、及び、横軸スライダ31の駆動量(スライド量)を符号bで示した。さらに、図3では、移動前の縦軸スライダ21及び横軸スライダ31を破線で示した。
【0041】
図3に示すように、表示情報Iは、その左上部分に円が描かれ、その右上部分に横軸方向に平行な4本の線が描かれ、その右下部分に三角形が描かれ、その左下部分に縦軸方向に平行な4本の線が描かれた画像である。
【0042】
まず、座標変換手段52の演算について、表示領域Hが表示情報Iの左上部から中央部に移動した場合を例に説明する。座標変換手段52は、上記の基準点の縦軸方向の移動量Lと式(1)を用いて縦軸スライダ21の駆動量aを算出することができ、上記の基準点の横軸方向の移動量Wと式(2)を用いて横軸スライダ31の駆動量bを算出することができる。なお、式(1)では、基準点の縦軸方向の移動可能範囲を考慮して表示情報Iの縦軸方向の長さLから表示領域Hの縦軸方向の長さLを減算し、式(2)では、基準点の横軸方向の移動可能範囲を考慮して表示情報Iの横軸方向の長さWから表示領域Hの縦軸方向の長さ符号Wを減算した。
式(1)a=L/(L−L)×a
式(2)b=W/(W−W)×b
【0043】
次に、座標生成手段71の演算について、縦軸スライダ21が上端部から中央にスライドされ、横軸スライダが左端から中央にスライドされた場合を例に説明する。座標生成手段71は、上記の縦軸スライダ21のスライド量aと式(3)を用いて基準点の縦軸方向の移動量Lを算出することができ、上記の横軸スライダ31のスライド量bと式(4)を用いて基準点の横軸方向の移動量Wを算出することができる。なお、式(3)では、基準点の縦軸方向の移動可能範囲を考慮して表示情報Iの縦軸方向の長さLから表示領域Hの縦軸方向の長さLを減算し、式(4)では、基準点の横軸方向の移動可能範囲を考慮して表示情報Iの横軸方向の長さWから表示領域Hの縦軸方向の長さ符号Wを減算した。
式(3)L=a/a×(L−L
式(4)W=b/b×(W−W
【0044】
図4を参照して、縦軸スライダ及び横軸スライダと表示領域の関係を説明する。図4は本発明の第1実施形態における縦軸スライダ及び横軸スライダと表示領域の関係を説明する図であり、(a)は情報の左上部分を表示領域とする場合の説明図であり、(b)は情報の右上部分を表示領域とする場合の説明図であり、(c)は情報の右下部分を表示領域とする場合の説明図であり、(d)は情報の左下部分を表示領域とする場合の説明図であり、(e)は情報の中央部分を表示領域とする場合の説明図である。また、図4(a)〜(e)では、上段に表示情報全体を示し、下段にディスプレイ装置1を示した。なお、図4には、表示情報のうち、表示画面11に表示されている表示領域を破線で示した。
【0045】
図4(a)に示すように、縦軸スライダ21が上端に位置しているので、表示領域Hが表示情報Iの縦軸方向の上部に位置し、横軸スライダ31が左端に位置しているので、表示領域Hが表示情報Iの横軸方向の左部に位置する。すなわち、表示情報Iの左上部分が表示領域Hとなる。この場合、表示画面11には、表示情報Iの左上部分の画像(円)が表示される。また、図4(a)と同様に、図4(b)では、縦軸スライダ21が上端及び横軸スライダ31が右端に位置しているので、表示情報Iの右上部分が表示領域Hとなる。この場合、表示画面11には、表示情報Iの右上部分の画像(横軸方向に平行な4本の線)が表示される。また、図4(c)では、縦軸スライダ21が下端及び横軸スライダ31が右端に位置しているので、表示情報Iの右下部分が表示領域Hとなる。この場合、表示画面11には、表示情報Iの右下部分の画像(三角形)が表示される。また、図4(d)では、縦軸スライダ21が下端及び横軸スライダ31が左端に位置しているので、表示情報Iの左下部分が表示領域Hとなる。この場合、表示画面11には、表示情報Iの左下部分の画像(縦軸方向に平行な4本の線)が表示される。さらに、図4(e)では、縦軸スライダ21及び横軸スライダ31の両方が中央に位置しているので、表示情報Iの中央部分が表示領域Hとなる。この場合、表示画面11には、表示情報Iの各部分の画像が、一部ずつ表示される。上記前提のもと、利用者は、縦軸スライダ21と横軸スライダ31の位置から、表示情報Iのうち、表示画面11にどの部分(表示領域H)が表示されているか直感的に把握することができる(入力モード)。また、利用者は、縦軸スライダ21と横軸スライダ31をスライドさせて、表示情報Iの任意の部分(表示領域H)を表示画面11に表示させることができる(出力モード)。
【0046】
(第2実施形態)
[ディスプレイ装置の構成]
図5を参照して、第2実施形態に係るディスプレイ装置の構成について説明する。図5は本発明の第2実施形態に係るディスプレイ装置を説明する図であり、(a)はディスプレイ装置の外観図であり、(b)はディスプレイ装置が内蔵する縦軸スライダ機構の概略図であり、(c)はディスプレイ装置が内蔵する横軸スライダ機構の概略図である。
【0047】
ディスプレイ装置1Bは、表示画面11と、筐体12と、ボタン13と、縦軸スライダ21と、横軸スライダ31と、制御手段を備える。また、ディスプレイ装置1Bは、縦軸スライダ21と横軸スライダ31の位置によって、表示画面11に表示されているカーソルの位置を出力する出力モードと、縦軸スライダ21と横軸スライダ31の位置に対応させて、表示画面11に表示されているカーソルを移動させる入力モードを有するものである。さらに、ディスプレイ装置1Bは、図示しない情報機器、例えば、コンピュータに接続され、カーソルを含む情報がこのコンピュータから入力される。
【0048】
[ディスプレイ装置の制御手段の構成]
図6を参照して、第2実施形態に係るディスプレイ装置の制御手段の構成について説明する(ディスプレイ装置の構成については適宜図5参照)。図6は、図5のディスプレイ装置が内蔵する制御手段のブロック図である。制御手段40Bは、後記する各種機能を実現するために、スライダ移動量計算手段50Bと、スライダ駆動制御手段60と、カーソル座標生成手段75と、カーソル制御手段85を備える。なお、表示手段(表示画面11)は、カーソルを含む表示情報が情報機器から入力され、表示情報を表示画面11に表示するものである。
【0049】
スライダ移動量計算手段50は、座標取得手段51Bと、座標変換手段52Bと、信号送信手段53を備える。コンピュータAでは、カーソルの座標が記憶及び管理されている。このため、座標取得手段51Bは、カーソルが移動した場合、カーソルが移動する前の座標とカーソルが移動した後の座標とをコンピュータAから取得することができる。また、座標取得手段51Bは、これらカーソルの座標を座標変換手段52Bに出力する。
【0050】
座標変換手段52Bは、カーソルが移動する前の座標とカーソルが移動した後の座標との差からカーソルの縦軸方向の移動量とカーソルの横軸方向の移動量とを算出し、カーソルの縦軸方向の移動量と情報の縦軸方向の長さとの比に応じた縦軸スライダ21の駆動量を算出し、カーソルの横軸方向の移動量と表示情報の横軸方向の長さとの比に応じた横軸スライダ31の駆動量を算出するものである。また、座標変換手段52Bは、縦軸スライダ21の駆動量と横軸スライダ31の駆動量を信号送信手段53に出力する。以上のように、ディスプレイ装置1Bは、座標取得手段51B、座標変換手段52B、信号送信手段53、信号受信手段61及び駆動制御手段62によって、出力モードとして機能を実現する。なお、座標変換手段52Bの演算の詳細は、後記する(図7参照)。
【0051】
カーソル座標生成手段75は、座標生成手段71Bと、座標送信手段72を備える。座標生成手段71Bは、駆動制御手段62が出力した縦軸スライダ21のスライド量と縦軸スライダ21の最大スライド長さとの比に応じたカーソルの縦軸方向の変更量を算出し、駆動制御手段62が出力した横軸スライダ31のスライド量と横軸スライダ31の最大スライド長さとの比に応じたカーソルの横軸方向の変更量を算出し、カーソルの縦軸方向の変更量とカーソルの横軸方向の変更量とからカーソルの座標を生成するものである。また、座標生成手段71Bは、生成したカーソルの座標を座標送信手段72に出力する。なお、座標生成手段71Bの演算の詳細は、後記する(図7参照)。
【0052】
カーソル制御手段85は、座標受信手段81と、座標出力手段86を備える。また、座標出力手段86は、座標生成手段71Bが生成したカーソルの座標をコンピュータAに出力するものである。そして、コンピュータAは、このカーソルの座標に基づいてカーソルの位置を変更し、カーソルを含む表示情報をディスプレイ装置1Bに出力する。以上のように、ディスプレイ装置1Bは、駆動制御手段62、座標生成手段71Bと、座標送信手段72、座標受信手段81及び座標出力手段86によって、入力モードとして機能を実現する。
【0053】
図7を参照して、座標変換手段の演算と座標生成手段の演算について説明する。図7は、本発明の第2実施形態に係るディスプレイ装置の座標変換手段の演算と座標生成手段の演算を説明する概念図である。図7では、表示情報Iの縦軸方向の長さを符号L、表示情報Iの横軸方向の長さを符号W、カーソルCの縦軸方向の移動量(変更量)を符号L及びカーソルCの横軸方向の移動量(変更量)を符号Wで示した。また、図7では、縦軸スライダ21の最大スライド長さを符号a、及び、縦軸スライダ21の駆動量(スライド量)を符号a、横軸スライダ31の最大スライド長さを符号b、及び、横軸スライダ31の駆動量(スライド量)を符号bで示した。さらに、図10では、移動前のカーソル、縦軸スライダ21及び横軸スライダ31を破線で示した。
【0054】
まず、座標変換手段52Bの演算について、カーソルCが左上部から中央部に移動した場合を例に説明する。座標変換手段52Bは、上記のカーソルCの縦軸方向の移動量Lと式(5)を用いて縦軸スライダ21の駆動量aを算出することができ、上記のカーソルCの横軸方向の移動量Wと式(6)を用いて横軸スライダ31の駆動量bを算出することができる。
式(5)a=L/L×a
式(6)b=W/W×b
【0055】
次に、座標生成手段71Bの演算について、縦軸スライダ21が上部から中央にスライドされ、横軸スライダが左部から中央にスライドされた場合を例に説明する。座標生成手段71Bは、上記の縦軸スライダ21のスライド量aと式(7)を用いてカーソルCの縦軸方向の変更量Lを算出することができ、上記の横軸スライダ31のスライド量bと式(8)を用いてカーソルCの横軸方向の変更量Wを算出することができる。
式(7)L=a/a×L
式(8)W=b/b×W
【0056】
図8を参照して、縦軸スライダ及び横軸スライダとカーソルの関係を説明する。図8は本発明の第2実施形態における縦軸スライダ及び横軸スライダとカーソルの関係を説明する図であり、(a)はエディタの実行画面が表示されている場合の説明図であり、(b)はデスクトップが表示されている場合の説明図であり、(c)は画像編集ソフトの実行画面が表示されている場合の説明図であり、(d)はメニュー画面が表示されている場合の説明図である。なお、第2実施形態では、表示情報と表示画面11の大きさは略等しいものとする。
【0057】
図8(a)では、エディタで編集しているテキストの最後尾に位置する長方形のカーソルCと縦軸スライダ21の縦軸方向の位置が略一致し、このカーソルCと横軸スライダ31の横軸方向の位置が略一致する。また、図8(b)では、デスクトップの左上部分に表示された矢印形状のカーソルCと縦軸スライダ21の縦軸方向の位置が略一致し、このカーソルCと横軸スライダ31の横軸方向の位置が略一致する。また、図8(c)では、画像編集ソフトの実行画面の中央部分に表示された筆形状のカーソルCと縦軸スライダ21の縦軸方向の位置が略一致し、このカーソルCと横軸スライダ31の横軸方向の位置が略一致する。さらに、図8(d)では、メニュー画面内の左中央のメニューに重なったカーソルCと縦軸スライダ21の縦軸方向の位置が略一致し、このカーソルCと横軸スライダ31の横軸方向の位置が略一致する。上記前提のもと、利用者は、縦軸スライダ21と横軸スライダ31の位置から、表示画面11に表示されているカーソルCの位置を把握することができ(出力モード)、利用者は、縦軸スライダ21と横軸スライダ31をスライドさせて、カーソルCを表示画面11で移動させることができる(入力モード)。
【0058】
ここで、ディスプレイ装置1Bは、表示画面11の縦軸方向の長さと縦軸スライダ21の最大スライド長さを略等しくし、表示画面11の横軸方向の長さと横軸スライダの最大スライド長さを略等しくしても良い。これによって、ディスプレイ装置1Bは、利用者が、より直感的にカーソルCの位置を把握し、表示画面11の所望の位置にカーソルCを移動させやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置を説明する図であり、(a)はディスプレイ装置の外観図であり、(b)はディスプレイ装置が内蔵する縦軸スライダ機構の概略図であり、(c)はディスプレイ装置が内蔵する横軸スライダ機構の概略図である。
【図2】図1のディスプレイ装置が内蔵する制御手段のブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置の座標変換手段の演算と座標生成手段の演算を説明する概念図である。
【図4】本発明の第1実施形態における縦軸スライダ及び横軸スライダと表示領域の関係を説明する図であり、(a)は情報の左上部分を表示領域とする場合の説明図であり、(b)は情報の右上部分を表示領域とする場合の説明図であり、(c)は情報の右下部分を表示領域とする場合の説明図であり、(d)は情報の左下部分を表示領域とする場合の説明図であり、(e)は情報の中央部分を表示領域とする場合の説明図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るディスプレイ装置を説明する図であり、(a)はディスプレイ装置の外観図であり、(b)はディスプレイ装置が内蔵する縦軸スライダ機構の概略図であり、(c)はディスプレイ装置が内蔵する横軸スライダ機構の概略図である。
【図6】図5のディスプレイ装置が内蔵する制御手段のブロック図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係るディスプレイ装置の座標変換手段の演算と座標生成手段の演算を説明する概念図である。
【図8】本発明の第2実施形態における縦軸スライダ及び横軸スライダとカーソルの関係を説明する図であり、(a)はエディタの実行画面が表示されている場合の説明図であり、(b)はデスクトップが表示されている場合の説明図であり、(c)は画像編集ソフトの実行画面が表示されている場合の説明図であり、(d)はメニュー画面が表示されている場合の説明図である。
【符号の説明】
【0060】
1,1B ディスプレイ装置
10 表示手段
11 画面
21 縦軸スライダ
22 縦軸スライダ用モータ
31 横軸スライダ
32 横軸スライダ用モータ
40,40B 制御手段
51,51B 座標取得手段
52,52B 座標変換手段
62 駆動制御手段
71,71B 座標生成手段
72 座標送信手段
82 表示制御手段
86 座標出力手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示情報を表示画面に表示する表示手段と、前記表示画面の縦軸と略平行に配置された縦軸スライダと、前記縦軸スライダを駆動すると共に前記縦軸スライダがスライドされたことによる回転量を出力する縦軸スライダ用モータと、前記表示画面の横軸と略平行に配置された横軸スライダと、前記横軸スライダを駆動すると共に前記横軸スライダがスライドされたことによる回転量を出力する横軸スライダ用モータと、前記縦軸スライダ用モータと前記横軸スライダ用モータとに接続された制御手段と、を備えるディスプレイ装置であって、
前記制御手段は、
表示面積が前記表示画面より広い前記表示情報のうち、前記表示画面に表示される表示領域の任意位置に基準点を設定すると共に、前記表示領域が移動する前の前記基準点の座標と前記表示領域が移動した後の前記基準点の座標とを取得する座標取得手段と、
前記表示領域が移動する前の前記基準点の座標と前記表示領域が移動した後の前記基準点の座標との差から前記表示領域の縦軸方向の移動量と前記表示領域の横軸方向の移動量とを算出すると共に、前記表示領域の縦軸方向の移動量と前記表示情報の縦軸方向の長さとの比に応じた前記縦軸スライダの駆動量、及び、前記表示領域の横軸方向の移動量と前記表示情報の横軸方向の長さとの比に応じた前記横軸スライダの駆動量を算出する座標変換手段と、
前記縦軸スライダの駆動量に応じた前記縦軸スライダ用モータの前記回転量を算出して前記縦軸スライダ用モータを駆動制御すると共に、前記横軸スライダの駆動量に応じた前記横軸スライダ用モータの前記回転量を算出して前記横軸スライダ用モータを駆動制御し、前記縦軸スライダ用モータが出力する回転量に応じた前記縦軸スライダのスライド量、及び、前記横軸スライダ用モータが出力する回転量に応じた前記横軸スライダのスライド量を算出する駆動制御手段と、
前記縦軸スライダのスライド量と前記縦軸スライダの最大スライド長さとの比に応じた前記基準点の縦軸方向の移動量、及び、前記横軸スライダのスライド量と前記横軸スライダの最大スライド長さとの比に応じた前記基準点の横軸方向の移動量を算出すると共に、当該基準点の横軸方向の移動量と当該基準点の横軸方向の移動量とから前記基準点の座標を生成する座標生成手段と、
前記座標生成手段が生成した前記基準点の座標から移動後の前記表示領域の位置を算出すると共に、当該移動後の表示領域を前記表示画面に表示させる表示制御手段と、を備えることを特徴とするディスプレイ装置。
【請求項2】
カーソルの座標を含む表示情報が情報機器から入力され、前記表示情報を表示画面に表示する表示手段と、前記表示画面の縦軸と略平行に配置された縦軸スライダと、前記縦軸スライダを駆動すると共に前記縦軸スライダがスライドされたことによる回転量を出力する縦軸スライダ用モータと、前記表示画面の横軸と略平行に配置された横軸スライダと、前記横軸スライダを駆動すると共に前記横軸スライダがスライドされたことによる回転量を出力する横軸スライダ用モータと、前記縦軸スライダ用モータと前記横軸スライダ用モータとに接続された制御手段と、を備えるディスプレイ装置であって、
前記制御手段は、
前記カーソルが移動する前の座標と前記カーソルが移動した後の座標とを前記情報機器から取得する座標取得手段と、
前記カーソルが移動する前の座標と前記カーソルが移動した後の座標との差から前記カーソルの縦軸方向の移動量と前記カーソルの横軸方向の移動量とを算出すると共に、前記カーソルの縦軸方向の移動量と前記表示情報の縦軸方向の長さとの比に応じた前記縦軸スライダの駆動量、及び、前記カーソルの横軸方向の移動量と前記表示情報の横軸方向の長さとの比に応じた前記横軸スライダの駆動量を算出する座標変換手段と、
前記縦軸スライダの駆動量に応じた前記縦軸スライダ用モータの回転量を算出して前記縦軸スライダ用モータを駆動制御すると共に、前記横軸スライダの駆動量に応じた前記横軸スライダ用モータの回転量を算出して前記横軸スライダ用モータを駆動制御し、前記縦軸スライダ用モータが出力する回転量に応じた前記縦軸スライダのスライド量、及び、前記横軸スライダ用モータが出力する回転量に応じた前記横軸スライダのスライド量を算出する駆動制御手段と、
前記縦軸スライダのスライド量と前記縦軸スライダの最大スライド長さとの比に応じた前記カーソルの縦軸方向の変更量、及び、前記横軸スライダのスライド量と前記横軸スライダの最大スライド長さとの比に応じた前記カーソルの横軸方向の変更量を算出すると共に、前記カーソルの縦軸方向の変更量と前記カーソルの横軸方向の変更量とから前記カーソルの座標を生成する座標生成手段と、
前記座標生成手段が生成した前記カーソルの座標を前記情報機器に出力する座標出力手段と、を備えることを特徴とするディスプレイ装置。
【請求項3】
前記表示画面は、縦軸方向の長さが前記縦軸スライダの最大スライド長さと略等しく、横軸方向の長さが前記横軸スライダの最大スライド長さと略等しいことを特徴とする請求項2に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記駆動制御手段に切替え信号を送信する切替え手段をさらに備え、
前記駆動制御手段は、前記切替え信号に基づいて、前記縦軸スライダ用モータ及び前記横軸スライダ用モータを駆動制御すること、及び、前記縦軸スライダのスライド量及び前記横軸スライダのスライド量を算出することを切替え可能とすることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−86707(P2009−86707A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−251683(P2007−251683)
【出願日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成19年度、独立行政法人情報通信研究開発機構「視覚障害者向けマルチメディアブラウジング技術の研究開発」に係わる委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000004352)日本放送協会 (2,206)
【Fターム(参考)】