説明

デジタル放送受信システム、デジタル放送配信装置およびデジタル放送受像端末

【課題】デジタル放送用RF信号の劣化を防止しつつ、デジタル放送受像端末の設置場所等を気にすることなく、宅内や建物内の如何なる場所においても視聴することが可能なデジタル放送受信システムを提供する。
【解決手段】デジタル放送のテレビ受信用アンテナ500にて受信したデジタル放送用無線周波数信号をデジタル放送配信装置100にて復調し、得られたデジタル放送用のデジタルデータからトランスポートストリームパケットデータを抽出して、デジタル放送の各チャネル単位にあらかじめ対応付けて割り付けられたIEEE802.11規格準拠の無線LANの基本サービスセット識別子(BSSID)単位にマッピングした無線LAN用の無線周波数信号に変調して、無線アクセル用アンテナ100aから無線LANネットワーク300を介して1ないし複数台のデジタル放送受像端末200に再送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル放送受信システム、デジタル放送配信装置およびデジタル放送受像端末に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の特開平10−224699号公報「テレビ受信システム」にも記載されているように、現状におけるテレビ受信用のアンテナから宅内や建物内の各受像端末(端末機器)に至るまでの構成については、一般に、図9のような接続構成になっている。図9は、現状の宅内や建物内のデジタル放送受信システムの接続構成を示す構成図であり、テレビ受信用のアンテナから各受像端末に至るまでの接続構成を示している。
【0003】
図9において、UHF(Ultra High Frequency)帯のテレビ信号を受信するテレビ受信用アンテナ901において受信したデジタル放送用無線周波数(RF:Radio Frequency)信号は同軸ケーブル902に介して分配器903に送信され、分配器903によって、複数の各受像端末905それぞれに同軸ケーブル904を介して分配される。つまり、宅内や建物内においては、デジタル放送用RF信号は、同軸ケーブル902,904を用いて送配信される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−224699号公報(第2−3頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、図9に示すような接続構成においては、次のような課題がある。
【0006】
第1の課題は、同軸ケーブルによって接続するため、デジタル放送を受像する受像端末の設置場所が特定されてしまうことである。
【0007】
第2の課題は、デジタル放送用RF信号を同軸ケーブルによって送配信するため、受信したデジタル放送用RF信号のレベル低下が発生してしまうことである。
【0008】
第3の課題は、多数のデジタル放送受像用の受像端末を分配器に同軸ケーブルを介して接続する場合には、デジタル放送用RF信号を増幅することが必要になり、別途、デジタル放送用RF信号増幅器が必要になってしまうことである。
【0009】
つまり、現状のデジタル放送受信システムにおいては、宅内や建物内において、テレビ受信用のアンテナによって受信したデジタル放送用RF信号を複数のデジタル放送受像端末に配信する際に、分配器により複数の同軸ケーブルそれぞれに分配して配信しているので、各同軸ケーブルでレベル低下しているデジタル放送用RF信号に対しては、増幅器を別途配置して増幅した後、分配器からの同軸ケーブルによって各部屋のテレビ受像端末まで配信するようにしていた。かかる対策を施しても、同軸ケーブルにおける信号レベルの低下や断線が発生したりするのみならず、同軸ケーブルの配線先によって決まる固定の場所にしかデジタル放送受像端末を配置することができず、デジタル放送受像端末の配置の自由度がなく、任意の場所に持ち運びすることができなかった。
【0010】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、同軸ケーブルを用いた送配信方式ではなく、無線LANを用いた送配信方式を採用することにより、デジタル放送用RF信号の劣化を防止しつつ、デジタル放送受像端末の設置場所等を気にすることなく、宅内や建物内の如何なる場所においても視聴することが可能なデジタル放送受信システム、デジタル放送配信装置およびデジタル放送受像端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前述の課題を解決するため、本発明によるデジタル放送受信システム、デジタル放送配信装置およびデジタル放送受像端末は、主に、次のような特徴的な構成を採用している。
【0012】
(1)本発明によるデジタル放送受信システムは、デジタル放送受信用のアンテナによって受信したデジタル放送用無線周波数信号を復調して得られたデジタル放送用のデジタルデータからトランスポートストリームパケットデータを抽出してIEEE802.11規格準拠の無線LAN用の無線周波数信号に変換して1ないし複数台のデジタル放送受像端末に再送信するデジタル放送配信装置を備えたデジタル放送受信システムであって、前記デジタル配信装置は、前記トランスポートストリームパケットデータを、デジタル放送の各チャネル単位にあらかじめ対応付けて割り付けられた無線LANの基本サービスセット識別子(BSSID:Basic Service Set Identifier)単位にマッピングして前記デジタル放送受像端末に再送信することを特徴とする。
【0013】
(2)本発明によるデジタル放送配信装置は、デジタル放送受信用のアンテナによって受信したデジタル放送用無線周波数信号を復調したデジタル放送用のデジタルデータからトランスポートストリームパケットデータを抽出してIEEE802.11規格準拠の無線LAN用の無線周波数信号に変換して1ないし複数台のデジタル放送受像端末に再送信するデジタル放送配信装置であって、前記トランスポートストリームパケットデータを、デジタル放送の各チャネル単位にあらかじめ対応付けて割り付けられた無線LANの基本サービスセット識別子(BSSID:Basic Service Set Identifier)単位にマッピングして前記デジタル放送受像端末に再送信することを特徴とする。
【0014】
(3)本発明によるデジタル放送受像端末は、デジタル放送用のトランスポートストリームパケットデータを変調したIEEE802.11規格準拠の無線LAN用の無線周波数信号を受信して、映像信号にデコードするデジタル放送受像端末であって、受信した無線LAN用の無線周波数信号を復調して得られたデジタル放送用の前記トランスポートストリームパケットデータの中から、指定したチャネルに対応付けて割り付けられた無線LANの基本サービスセット識別子(BSSID:Basic Service Set Identifier)にマッピングされている前記トランスポートストリームパケットデータを抽出して、映像信号にデコードすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明のデジタル放送受信システム、デジタル放送配信装置およびデジタル放送受像端末によれば、以下のような効果を奏することができる。
【0016】
第1の効果は、宅内や建物内を同軸ケーブルによって配線することなく、無線LANネットワークを用いて、デジタル放送配信装置からデジタル放送受像端末にデジタル放送信号を無線LAN用RF信号として再送信をしているので、同軸ケーブルの配線工事の簡略化、同軸ケーブル配線時の断線を防ぐことがきることである。
【0017】
第2の効果は、従来のデジタル放送受信システムにおいては、同軸ケーブルの配線がしてある場所においてのみデジタル放送受像端末が使用可能であったが、本発明においては、無線LANネットワークを用いて再送信することによって、デジタル放送受像端末を任意の場所にフレキシブルに配置することができることである。
【0018】
第3の効果は、デジタル放送信号の受信周波数と無線LAN用RF信号の周波数とは、異なる周波数帯を用いているので、外部からのデジタル放送信号(例えば地上デジタル放送信号)の周波数と混同することなく、デジタル放送の映像をデジタル放送受像端末において高画質で受像することができることである。
【0019】
第4の効果は、各トランスポートストリームパケット(TSP)として分割されたチャネル(ch)単位のデータを無線LANの基本サービスセット識別子(BSSID)を単位として振り分けることによって、無線LANの周波数を有効に利用することができることである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係るデジタル放送受信システムのシステム構成の一例を示すシステム構成図である。
【図2】本発明に係るデジタル放送配信装置の装置構成の一例を示す装置構成図である。
【図3】本発明に係るデジタル放送受像端末の装置構成の一例を示す装置構成図である。
【図4】本発明に係る一実施形態の図2のデジタル放送配信装置のTSP多重部、図3のデジタル放送受像端末のTSP取出部に実装されるTSPデータの多重アルゴリズムの一例を示す模式図である。
【図5】本発明に係る一実施形態の図2のデジタル放送配信装置の無線LANデータ組立部、図3のデジタル放送受像端末の無線LANデータ組立部に実装される多重化TSPデータと無線LANデータのプロトコルスタックとの対応関係の一例を示す模式図である。
【図6】図2のデジタル放送配信装置の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【図7】図2のデジタル放送配信装置が図3のデジタル放送受像端末からチャネルデータ送信要求を受け取った場合の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【図8】図3のデジタル放送受像端末の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【図9】現状の宅内や建物内のデジタル放送受信システムの接続構成を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明によるデジタル放送受信システム、デジタル放送配信装置およびデジタル放送受像端末の好適な実施形態について添付図を参照して説明する。
【0022】
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、デジタル放送受信システムとして、UHFアンテナより受信したデジタル放送のデジタルデータを復調/再生するRF信号受信手段、ベースバンド処理手段を少なくとも備え、受信した前記デジタルデータを、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)ベースであるIEEE802.11a,b/g,n、などの各種無線LAN方式(つまり、IEEE802.11規格準拠の無線LAN方式)によって変換して出力することができるデジタル放送配信装置において、テレビ受像端末や各種デジタル受像機器、宅内や建物(オフィス)内のブロードバンド回線へ接続して配信する接続機器等の、各種のデジタル放送受像端末に対して、宅内や建物内の同軸ケーブルを介してデジタル放送信号を配信する場合のように、デジタル放送受像端末の設置場所が限られていた状況を改め、IEEE802.11規格準拠の宅内や建物内の無線LAN方式によってデジタル放送信号を再配信するということを特徴としており、かかる無線LAN方式によるデジタル放送信号の再配信を行うことにより、デジタル放送受像端末は、設置場所の如何を問わず、広範囲に亘って、デジタル放送を受信/受像することができるという効果が得られる。
【0023】
また、デジタル放送配信装置においては、配信側インターフェースである無線LANのアクセス帯域を有効に活用するために、無線LANのビーコン(Beacon)に含まれる基本サービスセット識別子(BSSID:Basic Service Set Identifier)をチャネル(ch:channel)情報毎に対応付けて送出し、デジタル放送を受像する受像端末は、必要チャネル(ch)の基本サービスセット識別子(BSSID)において接続を行う、というデジタル放送受信システムを構成している。
【0024】
つまり、本発明においては、UHFアンテナによって受信したデジタル放送信号の宅内や建物内への分配には、同軸ケーブルを使用しないで、該デジタル放送信号をUHFアンテナ端において一旦復調し、再度、TCP/IPベースであるIEEE802.11a,b/g,n等の、各種無線LAN方式(つまり、IEEE802.11規格準拠の無線LAN方式)の信号に変換して、再送信する。而して、同軸ケーブルによる配信のような伝送媒体による信号のレベル低下を防止することができること、デジタル放送受像端末の配置場所への同軸ケーブルの配線を行う必要がなくなること、デジタル放送受像端末の配置の自由度を付与することができること等の効果を奏することができる。
【0025】
ここで、本発明においては、有限な無線インターフェースの周波数帯域を有効に使用するために、前述のように、IEEE802.11方式の基本サービスセット識別子(BSSID)へ各受像チャネル(ch)を論理的に割り当てることによって、全てのチャネル(ch)データを無線LAN用RF信号としてデジタル放送受像端末へ送信することなく、基本サービスセット識別子(BSSID)に対応付けたチャネル(ch)データのみを送信することにより、例えばIEEE802.11b方式のような最大11Mbpsの帯域しか有していない方式であっても、有効に受像することができる。また、トランスポートストリームパケット(TSP:Transport Stream Packet)を送信するデジタル放送配信装置の負荷を、1チャネル(ch)であれば1チャネル(ch)分だけ処理させれば良いことになるので、消費電力の削減、装置の小型化を図ることも可能となる。すなわち、本発明は、無線周波数帯域の有効利用、消費電力の削減、装置の負荷軽減、装置の小型化等を図る上で、極めて有効である。
【0026】
(本発明の実施形態の構成例)
次に、本発明に係るデジタル放送受信システムの実施形態として、デジタル放送受信システムのシステム構成について、図1を用いてまず説明する。図1は、本発明に係るデジタル放送受信システムのシステム構成の一例を示すシステム構成図である。
【0027】
図1に示すデジタル放送受信システムは、デジタル放送信号の再送信用として宅内や建物内に配置されるデジタル放送配信装置100、宅内や建物内に1ないし複数台配置されるデジタル放送受像端末200、デジタル放送配信装置100から無線LAN用RF信号として出力されてくるデジタル放送信号を伝送する無線LANネットワーク300を少なくとも備えて構成されている。
【0028】
デジタル放送配信装置100は、屋外に設定されているテレビ受信用アンテナ500にて受信されたデジタルテレビ放送信号を同軸ケーブル400を介して受信して、受信したデジタルテレビ放送信号を、各チャネル(ch:channel)に対応付けてあらかじめ割り付けられているIEEE802.11方式の基本サービスセット識別子(BSSID)に該当する無線周波数帯の無線LAN用のRF信号に変換して、無線アクセス用アンテナ100aから送出する。
【0029】
ここで、無線LAN方式のRF信号とは、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)ベースであるIEEE802.11a,b/g,n、などの規格に準拠している各種無線LAN方式(つまり、IEEE802.11規格準拠の無線LAN方式)の無線周波数(RF:Radio Frequency)信号である。
【0030】
つまり、デジタル放送配信装置100は、受信したデジタルテレビ放送信号を復調して得られたデジタルデータのトランスポートストリームパケット(TSP:Transport Stream Packet)を、無線LAN方式に則ったフレームフォーマットにマッピングして、各チャネル(ch)に対応付けてあらかじめ割り付けられている基本サービスセット識別子(BSSID:Basic Service Set Identifier)毎に分けて、マルチキャストアドレスを付与したフレームとして無線アクセス用アンテナ100aから送出する。
【0031】
無線LANネットワーク300は、基本サービスセット識別子(BSSID)毎(例えばBSSID_1,BSSID_2,…、BSSID_N)にマッピングされた各チャネル(ch)のトランスポートストリームパケット(TSP)をIEEE802.11規格準拠の無線LAN方式にしたがって、1ないし複数台の各デジタル放送受像端末200にマルチキャストする。
【0032】
デジタル放送受像端末200は、送信要求したチャネル(ch)に該当する基本サービスセット識別子(BSSID)のトランスポートストリームパケット(TSP)を、IEEE802.11規格準拠の無線LAN方式にしたがって受信して、デジタルテレビ放送信号に復調して視聴する。
【0033】
(デジタル放送配信装置の構成例)
次に、本発明に係るデジタル放送受信システムにおけるデジタル放送配信装置の構成例について説明する。図2は、本発明に係るデジタル放送配信装置の装置構成の一例を示す装置構成図である。
【0034】
図2に示すデジタル放送配信装置100は、RF信号受信部101、デジタル放送用信号復調部102、TSP取出部103、TSP多重部104、無線LANデータ組立部105、無線LANデータ変復調部106、各種無線LAN方式毎のRF信号送受信部107、および、デジタル放送配信装置制御部108を少なくとも備えて構成されている。
【0035】
RF信号受信部101は、UHFアンテナより無線周波数(RF:Radio Frequency)信号(以下、RF信号と略記する)を受信するチューナ部であり、ローパスフィルタ(LPF:Low Path Filter)等によって不要成分を除去したデジタル放送用のRF信号(13セグメント/1ch×ch数)の抽出を行う。デジタル放送用信号復調部102は、RF信号受信部101によって抽出したRF信号から変調されたサブキャリア信号を取り出して復調し、デジタル放送のトランスポートストリーム(TS:Transport Stream)としてセグメントデジタルデータの抽出を行う。
【0036】
TSP取出部103は、デジタル放送用信号復調部102にて取り出したセグメントデジタルデータから固定長のトランスポートストリームパケット(TSP:Transport Stream Packet)の抽出を行う。なお、取り出そうとするセグメントデジタルデータに関しては、接続されるデジタル放送受像端末200から送信要求があるチャネル(ch:13セグメント分)のみの取り込みを行っている。TSP多重部104においては、TSP取出部103にて抽出されたトランスポートストリームパケット(TSP)を多重化した後、データ圧縮等を行う機能を有している。
【0037】
無線LANデータ組立部105においては、TSP多重部104にて多重化されたトランスポートストリームパケット(TSP)を、無線LAN方式に則ったフレームフォーマットにマッピングして、各チャネル(ch)にあらかじめ割り付けられた基本サービスセット識別子(BSSID)毎に分けて、マルチキャストアドレスを付与したフレームとして組み立てたり、逆に、無線LAN方式に則ったフレームフォーマットのデジタルデータを無線LANデータ変復調部106から受け取り、多重化されたトランスポートストリームパケット(TSP)に分解したりする。
【0038】
無線LANデータ変復調部106においては、無線LANデータ組立部105にてフレームフォーマットに組み立てられたデジタルデータを、無線LAN方式としてあらかじめ取り決められた変調方式にしたがって変調したり、逆に、変調されたデジタルデータのRF信号をRF信号送受信部107から受け取り、復調したりする。
【0039】
無線LAN用のRF信号送受信部107は、無線LANデータ変復調部106にて変調されたデジタルデータのRF信号を、無線LAN方式として定められたアンテナ(図1の無線アクセス用アンテナ100a)によって無線LAN用RF信号として送出したり、無線LANネットワーク300を介してデジタル放送受像端末200から送信されてくる無線LAN用RF信号を受信したりする。
【0040】
デジタル放送配信装置制御部108においては、無線LANのビーコン(Beacon)に含まれる基本サービスセット識別子(BSSID)を、デジタル放送のチャネル(ch)毎に送出する制御を行う。また、デジタル放送受像端末200より各チャネル(ch)の基本サービスセット識別子(BSSID)に対する接続要求があった場合には、接続要求のあったデジタル放送チャネル(ch)のトランスポートストリームパケット(TSP)のデジタルデータを基本サービスセット識別子(BSSID)に対応付けた無線LANデータフォーマットへコンバートする制御を実施する。
【0041】
なお、無線LANデータ組立部105、無線LANデータ変復調部106、RF信号送受信部107は、前述したように、無線LAN送受信部として、デジタル放送受像端末200との間の認証接続のために、送受信両方向が可能な機能を有している。
【0042】
(デジタル放送受像端末の構成例)
次に、本発明に係るデジタル放送受信システムにおけるデジタル放送受像端末の構成例について説明する。図3は、本発明に係るデジタル放送受像端末の装置構成の一例を示す装置構成図である。
【0043】
図3に示すデジタル放送受像端末200は、RF信号送受信部201、無線LANデータ変復調部202、無線LANデータ組立部203、TSP取出部204、デジタル放送受像回路部205、デジタル放送受像部206、および、デジタル放送受像端末制御部207を少なくとも備えて構成されている。
【0044】
RF信号送受信部201は、デジタル放送配信装置100より無線LANネットワーク300を介して無線LAN用RF信号を受信したり、逆に、デジタル放送配信装置100に対して無線LANネットワーク300を介して無線LAN用RF信号として無線LANデータ変復調部202にて変調された要求信号を送信したりする。無線LANデータ変復調部202は、RF信号送受信部201にて受信した無線LAN用RF信号を復調してデジタルデータの取り出しを行ったり、逆に、デジタルデータを無線LANデータ組立部203から受け取って、無線LAN用RF信号に変調してRF信号送受信部201に送出したりする。
【0045】
無線LANデータ組立部203においては、無線LANデータ変復調部202からのデジタルデータからデジタル放送のデジタルデータを取り出してTSP取出部204に送出したり、逆に、デジタル放送配信装置100へ送信するデジタルデータを組み立てて無線LANデータ変復調部202に送出したりする。TSP取出部204においては、無線LANデータ組立部203にて取り出したデジタルデータの中からトランスポートストリームパケット(TSP)データの抽出を行う。
【0046】
デジタル放送受像回路部205は、TSP取出部204にて抽出されたトランスポートストリームパケット(TSP)データから、受像データを取り込んで変換を行い、デジタル放送受像部206にて映像として映し出す。
【0047】
なお、RF信号送受信部201、無線LANデータ変復調部202、無線LANデータ組立部203は、前述したように、無線LAN送受信部として、デジタル放送配信装置100との間の認証接続のために、送受信両方向が可能な機能を有している。
【0048】
以上のような構成からなるデジタル放送受信システムにおいては、デジタル放送配信装置100において、受信したデジタル放送のRF信号を一旦デジタルデータに復調して、デジタル放送のトランスポートストリームパケット(TSP)データを取り出した後、当該トランスポートストリームパケット(TSP)データをIEEE802.11規格に準拠の無線LAN方式として取り決められた方式に従った無線LAN用RF信号に変換して、デジタル放送信号を再送信する形で、無線LANネットワーク300に送出している。
【0049】
IEEE802.11規格に準拠の無線LAN方式の無線LAN用RF信号に対応したデジタル放送受像端末200においては、無線LANネットワーク300を介してデジタル放送配信装置100から送出された無線LAN用RF信号を無線LANデータとして取り込み、通常のデジタル放送用の受像データに変換して、通常のデジタルテレビ受像回路へ送出する機能を備えている。
【0050】
したがって、同軸ケーブル配線を用いていたためにデジタル放送受像端末の設置場所が限られていた従来のデジタル放送受信システムとは異なり、当該デジタル放送受像端末200は、設置場所の如何を問わず、宅内、建物内の広範囲に亘って、また、据え置き型、移動型の如何を問わず、デジタル放送を受信/受像することができる。
【0051】
また、無線LANの周波数帯域を有効に利用し、かつ、デジタル放送受像端末200のユーザからのチャネル(ch)要求を的確に判断するために、基本サービスセット識別子(BSSID)単位でチャネル(ch)データを配信し、かつ、必要な場合にのみ、デジタル放送のデータを送信する機能を有しており、最大11Mbpsと伝送速度が遅いIEEE802.11b規格準拠の無線LAN方式においても、デジタル放送のデータを送信することが可能となっている。
【0052】
なお、トランスポートストリームパケット(TSP)データの多重アルゴリズムの一例を図4に示す。図4は、図2のデジタル放送配信装置100のTSP多重部104、図3のデジタル放送受像端末200のTSP取出部204に実装されるトランスポートストリームパケット(TSP)データの多重アルゴリズムの一例を示す模式図である。
【0053】
図4(A)に示すように、トランスポートストリームパケット(TSP)データは、第1セグメントから第13セグメントに亘ってセグメント毎に、TSP1−1、TSP1−2、TSP1−3、ないし、TSP13−1、TSP13−2、TSP13−3のように、1セグメント当たり、188byteの固定長データとして、16byteのヌルデータを介して組み上げられている。
【0054】
図2のデジタル放送配信装置100のTSP多重部104においては、かかるトランスポートストリームパケット(TSP)データを、図4(B)に示すように、13セグメントを1チャネル(ch)分として、第1セグメントから第13セグメントの順番にトランスポートストリームパケット(TSP)セグメント毎に、第1番目がTSP1−1、TSP2−1、TSP3−1、…、TSP13−1、第2番目がTSP1−2、TSP2−2、TSP3−2、…、TSP13−2、…と、多重化する。
【0055】
一方、図3のデジタル放送受像端末200のTSP取出部204においては、図4(B)に示すような、13セグメントを1チャネル(ch)分として、第1セグメントから第13セグメントの順番にトランスポートストリームパケット(TSP)セグメント毎に、第1番目がTSP1−1、TSP2−1、TSP3−1、…、TSP13−1、第2番目がTSP1−2、TSP2−2、TSP3−2、…、TSP13−2、…と、多重化されたトランスポートストリームパケット(TSP)データを、図4(A)に示すように、TSP1−1、TSP1−2、TSP1−3、…、TSP13−1、TSP13−2、TSP13−3と、第1セグメントから第13セグメントに亘ってセグメント毎にトランスポートストリームパケット(TSP)データとして分解する。
【0056】
また、多重化されたトランスポートストリームパケット(TSP)データと無線LANデータのプロトコルスタックとの対応関係の一例を図5に示す。図5は、図2のデジタル放送配信装置100の無線LANデータ組立部105、図3のデジタル放送受像端末200の無線LANデータ組立部203に実装される多重化トランスポートストリームパケット(TSP)データと無線LANデータのプロトコルスタックとの対応関係の一例を示す模式図であり、図5(A)は、多重化トランスポートストリームパケット(TSP)データの一例を示し、図5(B)は、IEEE802.11規格準拠の無線LANデータのプロトコルスタックの一例を示している。無線LANデータのプロトコルスタックは、図5(B)に示すように、30byteの無線LAN用MACヘッダの後に、最大2312byteのペイロードを配置し、その後に、フレームチェック用の4byteのFCS(Frame Check Sequence)を配置するというフレームフォーマットとして構成されている。
【0057】
図5(B)のプロトコルスタックに示すように、図2のデジタル放送配信装置100の無線LANデータ組立部105においては、TSP多重部104にて多重化された図5(A)のような1チャネル(ch)分の多重化トランスポートストリームパケット(TSP)データを、最大2312byteのペイロード内にマッピングする。
【0058】
一方、図3のデジタル放送受像端末200の無線LANデータ組立部203においては、無線LANデータ変復調部202にて復調された図5(B)のような無線LANデータにおけるペイロードから、図5(A)のような1チャネル(ch)分の多重化トランスポートストリームパケット(TSP)データを抽出する。
【0059】
(本発明の実施形態の動作の説明)
次に、図1〜図3に示した本発明に係るデジタル放送受信システムの動作について、その一例を説明する。まず、図2に示したデジタル放送配信装置100の動作例を、図6のフローチャートを用いて説明する。図6は、図2のデジタル放送配信装置100の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【0060】
デジタル放送配信装置100においては、デジタル放送信号受信用のUHFアンテナ(図1のテレビ受信用アンテナ500)を介して、RF信号受信部101にて、デジタル放送用RF信号を受信すると(ステップS1)、該デジタル放送用RF信号をデジタル放送用信号復調部102において復調させた後(ステップS2)、TSP取出部103においてトランスポートストリーム(TS)としてセグメント毎に抽出する(ステップS3)。
【0061】
次に、抽出したセグメント毎のトランスポートストリーム(TS)を、TSP多重部104において、13セグメント分多重化して、1チャネル(ch)分の多重化トランスポートストリームパケット(TSP)データを生成する(ステップS4)。しかる後、無線LANデータ組立部105において、多重化トランスポートストリームパケット(TSP)データを無線LAN方式のフレームフォーマットのペイロード部分へマッピングしてコンバートを行い、デジタル放送の各チャネル(ch)データとしてあらかじめ割り付けられている基本サービスセット識別子(BSSID)単位で振り分けを行う(ステップS5)。
【0062】
次いで、無線LAN方式のフレームフォーマットに組み立てられたデジタルデータを、無線LANデータ変復調部106において、無線LAN方式としてあらかじめ取り決められた変調方式にしたがって変調し(ステップS6)、無線LAN用RF信号としてRF信号送受信部107より送信する(ステップS7)。
【0063】
ここで、デジタル放送配信装置制御部108の制御によりデジタル放送のチャネル(ch)毎に対応付けられて送信している基本サービスセット識別子(BSSID)のビーコン(Beacon)に対して、デジタル放送受像端末200よりチャネル(ch)データの送信要求があった際には、図7のフローチャートに示すような動作を行う。図7は、図2のデジタル放送配信装置100が図3のデジタル放送受像端末200からチャネル(ch)データ送信要求を受け取った場合の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【0064】
図7のフローチャートに示すように、まず、デジタル放送配信装置制御部108の制御により、デジタル放送のチャネル(ch)毎の基本サービスセット識別子(BSSID)を通知するビーコン(Beacon)に関する情報を、無線LANデータ組立部105にて、無線LAN方式のフレームフォーマットに組み立てて、無線LANデータ変復調部106にて変調して、RF信号送受信部107より該ビーコン(Beacon)を送信する(ステップS11)。
【0065】
しかる後、デジタル放送配信装置制御部108は、デジタル放送受像端末200から送信されてきた無線LAN用RF信号が無線LANデータ組立部105において分解されて出力されたデジタルデータを検索して、デジタル放送受像端末200からチャネル(ch)データの送信要求(接続要求)が受信されたか否かを確認する(ステップS12)。チャネル(ch)データの送信要求が受信されていない場合は(ステップS12のNO)、ステップS11に復帰して、ビーコンの送信動作を継続する。
【0066】
一方、チャネル(ch)データの送信要求が受信された場合は(ステップS12のYES)、デジタル放送配信装置制御部108の制御によって、無線LANデータ変復調部106において、送信要求があったチャネル(ch)に該当する基本サービスセット識別子(BSSID)毎のトランスポートストリームパケット(TSP)データを無線LAN方式としてあらかじめ取り決められた変調方式にしたがって変調して、無線LAN用RF信号としてRF信号送受信部107より送信する(ステップS13)。
【0067】
次に、図3に示したデジタル放送受像端末200の動作例を、図8のフローチャートを用いて説明する。図8は、図3のデジタル放送受像端末200の動作の一例を説明するためのフローチャートであり、デジタル放送配信装置100から送信されてくるデジタル放送のトランスポートストリームパケット(TSP)データを受信して、デジタル放送受像端末200のモニタ画面に映し出すまでの動作の一例を示している。
【0068】
デジタル放送受像端末200においては、デジタル放送配信装置100より送出された無線LAN用RF信号をRF信号送受信部201において受信すると(ステップS21)、無線LANデータ変復調部202において、無線LAN方式に則って、受信した無線LAN用RF信号の復調を行う(ステップS22)。
【0069】
次いで、無線LANデータ組立部203において、復調されたデジタルデータより無線LAN方式のペイロード部分にマッピングされているデジタル放送のデジタルデータを取り出してTSP取出部204に送出し(ステップS23)TSP取出部204において、デジタル放送のデジタルデータの中からトランスポートストリームパケット(TSP)データの抽出を行う(ステップS24)。
【0070】
しかる後、デジタル放送受像回路部205において、抽出されたトランスポートストリームパケット(TSP)データとして圧縮されているデジタルデータをデコードして、MPEG2またはMPEG4等の符号化規格に則った処理を行い(ステップS25)、デジタル放送受像部206によりデジタル放送受像端末のモニタ画面に映し出す(ステップS26)。
【0071】
(実施形態の効果の説明)
以上に詳細に説明したように、本実施形態においては、以下に記載するような効果を得ることができる。
【0072】
第1の効果は、宅内や建物内を同軸ケーブルによって配線することなく、無線LANネットワーク300を用いて、デジタル放送配信装置100からデジタル放送受像端末200にデジタル放送信号を無線LAN用RF信号として再送信をしているので、同軸ケーブルの配線工事の簡略化、同軸ケーブル配線時の断線を防ぐことがきることである。
【0073】
第2の効果は、従来のデジタル放送受信システムにおいては、同軸ケーブルの配線がしてある場所においてのみデジタル放送受像端末200が使用可能であったが、本実施形態においては、無線LANネットワーク300を用いて再送信することによって、デジタル放送受像端末200を任意の場所にフレキシブルに配置することができることである。
【0074】
第3の効果は、デジタル放送信号の受信周波数と無線LAN用RF信号の周波数とは、異なる周波数帯を用いているので、外部からのデジタル放送信号(例えば地上デジタル放送信号)の周波数と混同することなく、デジタル放送の映像をデジタル放送受像端末200において高画質で受像することができることである。
【0075】
第4の効果は、各トランスポートストリームパケット(TSP)として分割されたチャネル(ch)単位のデータを無線LANの基本サービスセット識別子(BSSID)を単位として振り分けることによって、無線LANの周波数を有効に利用することができることである。
【0076】
(本発明の他の実施形態)
本発明の他の実施形態は、基本的構成については、前述の実施形態と全く同様であるが、1チャネル(ch)中のセグメント構成についてさらに工夫している例を示している。
【0077】
現在のデジタル放送においては、デジタル放送のチャネル(ch)中のセグメント数を、13セグメントではなく、1つ多い14セグメントとし、その1つ多くした1セグメントを利用して、携帯端末などへ地上波デジタル放送を「1セグメント送信」として配信する方式が知られている。
【0078】
かかる場合においては、図4に示したトランスポートストリームパケット(TSP)の多重化構成は、トランスポートストリーム(TS)として14個のセグメントが多重されたトランスポートストリームパケット(TSP)データとなる。
【0079】
ここで、図2に示したデジタル放送配信装置100において、デジタル放送を受像するデジタル放送受像端末200の端末種別に応じて、1チャネル(ch)当たりのセグメント数を示すトランスポートストリームパケット(TSP)の多重単位を、切り替えて設定することができる機能をさらに追加して付与することによって、「1セグメント送信」の場合のみに限ることなく、例えば、12セグメントを使用するHDTV(High Definition Television)や6セグメントを使用するSDTV(Standard Definition Television)等、様々な放送形態に合わせた最適なデジタル放送の再送信を行うことが可能になる。
【0080】
かくのごとく、本他の実施形態においては、デジタル放送受像端末200の端末種別に応じてトランスポートストリームパケット(TSP)の多重単位をチャネル毎に任意のセグメント数に切り替えることができる多重単位切替部をデジタル放送配信装置100にさらに追加して備えることにより、携帯端末などへの1セグメント放送、HDTV対応の12セグメント放送、SDTV対応の6セグメント放送なども選択することが可能であり、而して、様々なデジタル放送受像端末への接続が可能となり、また、トランスポートストリームパケット(TSP)の様々な多重単位の選択も可能になるという効果が得られる。
【0081】
以上、本発明の好適実施例の構成を説明した。しかし、斯かる実施例は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。
【符号の説明】
【0082】
100 デジタル放送配信装置
100a 無線アクセス用アンテナ
101 RF信号受信部
102 デジタル放送用信号復調部
103 TSP取出部
104 TSP多重部
105 無線LANデータ組立部
106 無線LANデータ変復調部
107 RF信号送受信部
108 デジタル放送配信装置制御部
200 デジタル放送受像端末
201 RF信号送受信部
202 無線LANデータ変復調部
203 無線LANデータ組立部
204 TSP取出部
205 デジタル放送受像回路部
206 デジタル放送受像部
207 デジタル放送受像端末制御部
300 無線LANネットワーク
500 テレビ受信用アンテナ
400 同軸ケーブル
901 テレビ受信用アンテナ
902 同軸ケーブル
903 分配器
904 同軸ケーブル
905 受像端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル放送受信用のアンテナによって受信したデジタル放送用無線周波数信号を復調して得られたデジタル放送用のデジタルデータからトランスポートストリームパケットデータを抽出してIEEE802.11規格準拠の無線LAN用の無線周波数信号に変換して1ないし複数台のデジタル放送受像端末に再送信するデジタル放送配信装置を備えたデジタル放送受信システムであって、前記デジタル配信装置は、前記トランスポートストリームパケットデータを、デジタル放送の各チャネル単位にあらかじめ対応付けて割り付けられた無線LANの基本サービスセット識別子(BSSID:Basic Service Set Identifier)単位にマッピングして前記デジタル放送受像端末に再送信することを特徴とするデジタル放送受信システム。
【請求項2】
前記デジタル放送受像端末は、前記デジタル配信装置から送信されてくる無線LAN用の無線周波数信号を復調して得られた前記トランスポートストリームパケットデータの中から、指定したチャネルに対応付けて割り付けられた前記基本サービスセット識別子にマッピングされている前記トランスポートストリームパケットデータを抽出して、映像信号にデコードすることを特徴とする請求項1に記載のデジタル放送受信システム。
【請求項3】
前記デジタル配信装置は、前記デジタル放送受像端末から指定したチャネルに関するトランスポートストリームパケットデータの送球要求があった際に、当該チャネルのトランスポートストリームパケットデータを、当該チャネル単位にあらかじめ対応付けて割り付けられた前記基本サービスセット識別子単位にマッピングして前記デジタル放送受像端末に再送信することを特徴とする請求項1または2に記載のデジタル放送受信システム。
【請求項4】
前記デジタル配信装置は、チャネル当たりのセグメント数を示すトランスポートストリームパケットデータの多重単位をチャネル毎に任意のセグメント数に切り替えて設定する多重単位切替部を備えていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のデジタル放送受信システム。
【請求項5】
デジタル放送受信用のアンテナによって受信したデジタル放送用無線周波数信号を復調したデジタル放送用のデジタルデータからトランスポートストリームパケットデータを抽出してIEEE802.11規格準拠の無線LAN用の無線周波数信号に変換して1ないし複数台のデジタル放送受像端末に再送信するデジタル放送配信装置であって、前記トランスポートストリームパケットデータを、デジタル放送の各チャネル単位にあらかじめ対応付けて割り付けられた無線LANの基本サービスセット識別子(BSSID:Basic Service Set Identifier)単位にマッピングして前記デジタル放送受像端末に再送信することを特徴とするデジタル放送配信装置。
【請求項6】
デジタル放送用のトランスポートストリームパケットデータを変調したIEEE802.11規格準拠の無線LAN用の無線周波数信号を受信して、映像信号にデコードするデジタル放送受像端末であって、受信した無線LAN用の無線周波数信号を復調して得られたデジタル放送用の前記トランスポートストリームパケットデータの中から、指定したチャネルに対応付けて割り付けられた無線LANの基本サービスセット識別子(BSSID:Basic Service Set Identifier)にマッピングされている前記トランスポートストリームパケットデータを抽出して、映像信号にデコードすることを特徴とするデジタル放送受像端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−223197(P2011−223197A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−88652(P2010−88652)
【出願日】平成22年4月7日(2010.4.7)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】