説明

デジタル放送受信機能付き携帯端末、及び該携帯端末で用いられる画面表示方法

【課題】ユーザが携帯端末を手持ちしたことを適切なタイミングで判断し、デジタル放送の受信状態に連動して受信環境が改善されるように画面表示を行う携帯端末を提供する。
【解決手段】携帯端末1aのデジタル放送受信用アンテナ4がデジタル放送波を受信するとき、検出手段(センサ部)2が、デジタル放送受信用アンテナ4を人体の一部で覆ったか否かを検出する。一方、デジタル放送受信・復調部(図示せず)が、デジタル放送波を受信して復調し、搬送波電力対雑音電力比信号、データ誤り率信号、同期状態信号を出力し、受信レベル判定手段(図示せず)が、デジタル放送受信・復調部の出力した搬送波電力対雑音電力比信号、データ誤り率信号、同期状態信号に基づいて、デジタル放送波信号の受信レベルを判定する。センサ部2の検出情報と受信レベル判定手段6aの受信レベルの判定情報とに基づいて、デジタル放送波の現在の受信状態を携帯端末1に通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、デジタル放送受信機能付き携帯端末、及び該携帯端末で用いられる画面表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタル放送受信機能を標準搭載した携帯端末が普及し始め、携帯端末によってデジタル放送を受信する使用頻度も増えてきている。一方、携帯端末のハンディな利便性を考慮して、デジタル放送用のアンテナを携帯端末内へ内蔵化する技術も進んでいる。ところが、デジタル放送用のアンテナが携帯端末に内蔵されることにより、ユーザが携帯端末を手で持ったときに内蔵されたアンテナが手で覆われてしまい、受信電力が低下してしまうおそれがある。そこで、このような不具合をユーザに知らせる手段として、携帯端末の表面の見やすい箇所に、「アンテナ部分を手で覆わないで下さい。」と表記されたシールが貼り付けられている場合がある。また、外付きアンテナを搭載した携帯端末の場合は、その携帯端末から外部に伸ばすべきアンテナを携帯端末に収納したままデジタル放送を視聴するユーザも多い。この場合の注意喚起手段として、「良好な受信感度を維持するためにアンテナを立ててください。」と表記されたシールが貼られている場合がある。
【0003】
すなわち、デジタル放送受信機能付きの携帯端末に内蔵されたデジタル放送用のアンテナをユーザが無意識に手で覆ったり、外付きアンテナを搭載した携帯端末でアンテナを立てなかった場合には、デジタル放送の受信感度が落ちてしまう。そこで、このような不具合をユーザに知らせる方法として、携帯端末の表面の見やすい箇所にシールを貼り付けて知らせる方法か、又は取扱説明書へ記載する方法などが一般的に行われている。
【0004】
また、無線通信機器の所望の箇所に、圧力センサや近接スイッチなどからなる通信阻害感知部を設け、ユーザの手が無線通信機器の任意の箇所に触れて無線通信を阻害するおそれがある場合は、通信阻害感知部がその旨を検知して報知する技術も開示されている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、ユーザが無線通信機器を操作している過程で無線通信の送受信に阻害が発生している場合は自動的にその旨をユーザに報知するので、ユーザは良好な環境で無線通信を行うように操作状態を変更することができる。
【0005】
また、携帯端末にメインアンテナとサブアンテナを搭載してダイバーシティ効果を持たせ、受信条件の良い方向へ携帯端末の向きを変えさせるように促す技術も開示されている(例えば、特許文献2参照)。この技術によれば、携帯端末の電波環境が袋小路にある場合でも、通信品質の劣化を最小限に抑えて通信を行うことができるので、通信が途中で中断されるような事態を回避することができる。なお、この技術では、携帯端末本来の通信に対する通信品質を良好にするために2つのアンテナでダイバーシティ効果を持たせているものであるが、デジタル放送用のアンテナを2つ設けて、デジタル放送の受信機能に対してダイバーシティ効果を持たせることもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−157422号公報
【特許文献2】特開2006−166363号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、携帯端末にシールを貼って受信感度の低下をユーザに知らせる方法では、シールが剥がれてしまうと、携帯端末に内蔵されたアンテナの領域をユーザの手が覆った場合には、リアルタイムにユーザに対して受信感度が低下する旨の注意を促す手段がなくなってしまう。また、取扱説明書へ記載する方法ではユーザが注意事項を忘れてしまうおそれがある。
【0008】
また、特許文献1の技術は、例えば、携帯端末に圧力センサや近接センサなどの通信阻害感知部を設け、携帯端末に内蔵されたアンテナ部の領域をユーザが手で覆ったことを通信阻害感知部が検出すると「アンテナ部から手を除けて下さい」というメッセージを表示するようになっているが、携帯端末は常に持ち歩く小型の機器であるので、アンテナ部の領域を避けて持ち歩くことは難しい。また、携帯端末をかばんの中に入れているときに圧力センサや近接センサが検知してしまうこともある。つまり、常に、ユーザの身辺に収納したり手持ちしたりして使用する端末に対して、常時、警告メッセージを表示したり、デジタル放送を受信しない不要なときに警告メッセージを表示してしまうことになり、ユーザからのクレームにつながるおそれがある。
【0009】
また、通信機器が、例えばパーソナルコンピュータ(以下、PCという)の場合は、そのPCの上に紙や薄い書籍などを置いた場合も圧力が加わって圧力センサが検知するため、警告メッセージを表示させるおそれがある。しかし、PCに内蔵されたアンテナ部の領域に紙を置いても、現実的には電波減衰量は無視できるほど小さいので無線通信に悪影響を及ぼすおそれはない。言い換えると、無線電波を減衰させるのは水分を含む人体(例えば、手のひら)や金属などであり、PCの上に紙などが置かれても無線通信の環境が悪化しないにもかかわらず、警告メッセージが表示されてしまう。すなわち、不適切なタイミングで警告メッセージを発生させるおそれがある。
【0010】
また、特許文献2の技術は、携帯端末に複数のアンテナを搭載してダイバーシティ効果を持たせることにより、常に受信条件の良い環境を維持させることはできる。この場合、デジタル放送用のアンテナを2本設け、それらの2本のアンテナを携帯端末に内蔵させてもデジタル放送の受信機能に対してダイバーシティ効果を持たせることもできる。しかし、内蔵されたアンテナの部分を手で覆ってしまうと、通信レベルが低下してしまうおそれがある。すなわち、アンテナが内蔵された携帯端末において、無線通信の受信環境を良好な状態に維持するようにサポートする技術に応用することはできない。
【0011】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、ユーザが携帯端末を手持ちしたことを適切なタイミングで判断し、デジタル放送の受信状態に連動して受信環境が改善されるように画面表示を行うデジタル放送受信機能付き携帯端末、及び該携帯端末で用いられる画面表示方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、この発明の第1の構成は、デジタル放送波を受信するためのデジタル放送受信用アンテナと、前記デジタル放送受信用アンテナを人体の一部で覆ったか否かを検出する検出手段と、前記デジタル放送波を受信して復調し、搬送波電力対雑音電力比信号、データ誤り率信号、及び同期状態信号を出力するデジタル放送受信・復調部と、前記デジタル放送受信・復調部が出力した前記搬送波電力対雑音電力比信号、前記データ誤り率信号、及び前記同期状態信号に基づいて、受信したデジタル放送波信号の受信レベルを判定する受信レベル判定手段とを備え、前記検出手段の検出情報と前記受信レベル判定手段の受信レベルの判定情報とに基づいて、前記デジタル放送波の現在の受信状態を通知するようにデジタル放送受信機能付き携帯端末を構成したことを特徴としている。
【0013】
この発明の第2の構成は、デジタル放送受信用アンテナでデジタル放送波を受信する第1のステップと、前記デジタル放送受信用アンテナを人体の一部で覆ったか否かを検出する第2のステップと、前記デジタル放送波を受信して復調し、搬送波電力対雑音電力比信号、データ誤り率信号、及び同期状態信号を出力する第3のステップと、前記第3のステップで出力された前記搬送波電力対雑音電力比信号、前記データ誤り率信号、及び前記同期状態信号に基づいて、受信したデジタル放送波信号の受信レベルを判定する第4のステップとを含み、前記第2のステップにおける人体の一部で前記デジタル放送受信用アンテナを覆ったか否かの検出情報と、前記第4のステップにおける受信レベルの判定情報とに基づいて、前記デジタル放送波の現在の受信状態を携帯端末の画面に表示させるデジタル放送受信機能付き携帯端末の画面表示方法を提供することを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
この発明の構成によれば、携帯端末でデジタル放送波を受信するとき、外部の電波環境の変化を見極めた上で、ユーザが携帯端末を手で覆っているか否かを検出することにより、リアルタイムかつ適切なタイミングで、ユーザに対してデジタル放送の電波環境を改善させるための情報を通知することができる。すなわち、携帯端末のデジタル放送受信用アンテナの周辺を手で覆ったことを検出すると、ユーザに注意を促す情報を携帯端末の画面表示部のディスプレイ上に表示させるので、ユーザは、デジタル放送の電波環境を改善して所望のデジタル放送を視聴することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】この発明の第1の実施形態である携帯端末が備える主要構成各部の筐体配置例を示す構成配置図である。
【図2】第1の実施形態である携帯端末が備えるデジタル放送受信機能の電気的構成を概略示すブロック図である。
【図3】同携帯端末がデジタル放送を受信するときの受信動作の流れを示すフローチャートである。
【図4】同携帯端末の受信状態の良否を説明するための説明図である。
【図5】この発明の第2の実施形態である携帯端末が備える主要構成各部の筐体配置例を示す構成配置図である。
【図6】第2の実施形態である携帯端末がデジタル放送を受信するときの受信動作の流れを示すフローチャートである。
【図7】この発明の第3の実施形態である携帯端末が備える主要構成各部の筐体配置例を示す構成配置図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
この発明は、デジタル放送受信機能付き携帯端末において、内蔵されたデジタル放送用アンテナを手で覆ったことの検出と、デジタル放送の受信状態のレベル判定とを併用して、デジタル放送の受信時には受信状態が良好となるような行動をユーザにとらせるための通知を、携帯端末の画面上に表示させることを特徴としている。言い換えると、デジタル放送用アンテナを覆ったこととデジタル放送の受信状態とを連動させて画面表示を行うことで、必要なときのみデジタル放送の受信状態が良好となるように通知を行うことを特徴としている。
【0017】
このときの画面表示の内容は、「アンテナを手で覆わない」、「アンテナを伸長する」、「場所を移動する」、又は、「操作スタイルを変更する」など、操作状態の変更を促す旨のコメントを携帯端末の表示デバイス上(表示画面上)に表示させる。なお、ユーザがデジタル放送用アンテナを覆ったことを検出する方法としては、圧力センサや近接センサなどの各種センサを用いる方法と、デジタル放送受信用の複数のアンテナを使用する方法との2つのパターンのうち、いずれかの方法を適用して行う。これにより、携帯端末に内蔵されたデジタル放送用アンテナをユーザが手で覆った場合には、必要なときのみ、デジタル放送の受信感度が低下するのを回避するように、デジタル放送用アンテナの受信状態を変更させることができる。
【実施形態1】
【0018】
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について詳細に説明する。図1は、この発明の第1の実施形態である携帯端末が備える主要構成各部の筐体配置例を示す構成配置図である。図1に示すように、この実施形態の携帯端末1aは、センサ部2と、画面表示部3と、デジタル放送受信用アンテナ4とを備えている。なお、この実施形態では、図1に示すように、センサ部2を、検知範囲を広くするため、2箇所に設けるようにしたが、必要に応じて、センサ部2を1箇所だけに設けても良く、また、3箇所以上に設けるようにしても良い。
【0019】
センサ部2は、ユーザがセンサ部2を手で覆ったときに、その状態を検出するセンサである。このセンサ部2は、物理的な接触状態又は非接触状態であっても、携帯端末1aに手が近接したことを検出することができるセンサであれば良い。センサ部2としては、例えば、タッチセンサ、静電容量方式のタッチパネル、近接センサ、又は圧力センサなどを用いることができる。なお、センサ部2は、ユーザが手で覆ったことを検出することができる任意の場所、例えば、携帯端末1aの表面や側面や裏面の筐体部分などに設けられる。
【0020】
画面表示部3は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、又はタッチパネルディスプレイなどで構成される表示デバイスである。したがって、この画面表示部3には、携帯端末1aの通常の操作で送受信される文字や画像が表示されると共に、デジタル放送の受信状態に対応した警告メッセージが表示される。
【0021】
デジタル放送受信用アンテナ4は、300〜3000MHzのUHF(Ultra High Frequency)帯の電波を受信するモノポールアンテナ又はダイポールアンテナであって、携帯端末1aの筐体内に収納されている。したがって、デジタル放送受信用アンテナ4の近傍の携帯端末1aの外表面又はその近傍に少なくとも1個のセンサ部2が設けられている。
【0022】
図2は、第1の実施形態である携帯端末が備えるデジタル放送受信機能の電気的構成を概略示すブロック図である。このデジタル放送受信機能は、同図に示すように、画面表示部3と、デジタル放送受信用アンテナ4と、デジタル放送受信・復調部(チューナ)5と、チューナ制御・映像・音声再生部(CPU)6と、音声出力部7と、メモリ8とから概略構成され、チューナ制御・映像・音声再生部(CPU)6には、デジタル放送受信用アンテナ4の受信レベルを判定するための受信レベル判定手段6aが設けられている。
【0023】
まず、図2において、デジタル放送受信用アンテナ4は、UHF帯のデジタル放送の電波を受信する機能を有している。デジタル放送受信・復調部(チューナ)5は、デジタル放送を受信してOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調し、誤り訂正符号の復号化を行い、処理後のデータ[TS(Transport Stream)データ]を出力する機能を有している。
【0024】
チューナ制御・映像・音声再生部(CPU)6は、デジタル放送受信・復調部(チューナ)5の出力データ(TSデータ)を取り込み、映像音声の再生を行う機能を有している。また、チューナ制御を行う機能も有している。とくに、伝送パラメータ、同期状態(SYNC)の情報、及び受信信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indication)、無線モニタ情報(つまり、ビット誤り率(BER:Bit Error Rate)、パケット誤り率(PER;Packet Error Rate)、及び搬送波電力対雑音電力比(C/N:Carrier to Noise ratio))を読み取る機能を有している。
【0025】
チューナ制御・映像・音声再生部(CPU)6の内部に構成された受信レベル判定手段6aは、デジタル放送受信・復調部(チューナ)5が出力した搬送波電力対雑音電力比(C/N)信号、データ誤り率信号(つまり、ビット誤り率(BER)とパケット誤り率(PER)の信号)、及び同期状態(SYNC)信号に基づいて、受信したデジタル放送波信号の受信レベルを判定する機能を有している。
【0026】
画面表示部3は、チューナ制御・映像・音声再生部(CPU)6で処理された映像データを表示デバイス上に表示する機能を有している。音声出力部7は、チューナ制御・映像・音声再生部(CPU)6で処理された音声データを出力する機能を有している。メモリ8は、チューナ制御・映像・音声再生部(CPU)6がデジタル放送受信・復調部(チューナ)5から読み出した伝送パラメータ、同期状態(SYNC)、受信信号強度(RSSI)、ビット誤り率(BER)、パケット誤り率(PER)、及び搬送波電力対雑音電力比(C/N)の各情報を格納する機能を有している。
【0027】
図2の構成において、携帯端末1aは、デジタル放送受信アンテナ4によってデジタル放送波を受信する。そして、受信信号はデジタル放送受信・復調部(チューナ)5によって受信・復調処理される。さらに、復調後のデータはチューナ制御・映像・音声再生部(CPU)6によって映像・音声の再生処理が行われる。そして、再生処理された映像と音声は、それぞれ、画面表示部3と音声出力部7に出力されて可視化・可聴化される。
【0028】
また、チューナ制御・映像・音声再生部(CPU)6は、デジタル放送受信・復調部(チューナ)5から、受信信号強度(RSSI)、ビット誤り率(BER)、パケット誤り率(PER)、搬送波電力対雑音電力比(C/N)、及び同期状態(SYNC)などの各情報を定期的に読み出し、これらの情報をメモリ8に格納する。ここで定期的に読み出している各情報は、受信レベル判定手段6aによって現在のデジタル放送の受信状態の判定に使用される。
【0029】
なお、デジタル放送受信アンテナ4は、携帯端末1aで一般的に使用されているホイップアンテナや、携帯端末内蔵式アンテナ、携帯端末内蔵式の基板上のパターンアンテナ、筐体自体をアンテナとした筐体ダイポールアンテナ等のデジタル放送を受信できるアンテナであれば、どのようなアンテナであっても良い。
【0030】
次に、図3及び図4を参照して、上記構成の携帯端末1aがデジタル放送を受信する際の動作について説明する。図3は、同携帯端末がデジタル放送を受信するときの受信動作の流れを示すフローチャート、また、図4は、同携帯端末の受信状態の良否を説明するための説明図である。なお、ここでは、具体的な例として、図1に示すセンサ2にタッチセンサを用いた場合の動作について説明する。
【0031】
前提条件として、携帯端末1aは、デジタル放送受信用アンテナ4を内蔵し、センサ部(タッチセンサ)2は、ユーザが手で携帯端末1aを持ったときに、手で持ったことを検出できる携帯端末1a上の任意の位置に設けられている。なお、図1では、携帯端末1aの側面にセンサ部2としてタッチセンサを設置した例を示しているが、センサ部2の種類は、タッチセンサではなく、他のセンサ、例えば、圧力センサや近接センサなどであっても良い。
【0032】
図3において、まず、携帯端末1aの画面表示部3を用いてデジタル放送の視聴を開始するために、デジタル放送を受信する(ステップS1)。次に、図2で示したように、チューナ制御・映像・音声再生部(CPU)6の受信レベル判定手段6aが、デジタル放送受信・復調部(チューナ)5の出力データ(TSデータ)を取り込んで、受信信号強度(RSSI)、ビット誤り率(BER)、パケット誤り率(PER)、搬送波電力対雑音電力比(C/N)、及び同期状態(SYNC)など定期的に読み出している各情報を使用して、現在のデジタル放送の受信状態の判定処理を行う(ステップS2)。なお、受信レベル判定手段6aが行うデジタル放送の受信状態(受信レベル)の判定処理の方法については後述する。
【0033】
次に、ステップS2で受信状態の判定処理を行った結果に基づいて、デジタル放送の受信状態の良し悪しを判断して処理の内容を変えていく。ここでの受信状態判定は、図4に示すように、簡易的に、「強」、「中〜弱」、「圏外」の3段階であることを前提とする。この場合の受信状態の「強」、「中〜弱」、「圏外」の定義は、図4の一覧表の「受信状態の説明」の項目に示すような状態とする。
【0034】
すなわち、受信状態の「強」は、受信率が100%であって、デジタル放送波の電界強度が十分に強く、デジタル放送受信用アンテナ4が充分に受信できる環境であり、携帯端末1aの手持ちによる受信感度の劣化量を意識しなくても良い受信状態を指している。言い換えると、携帯端末1aが映像・音声ともに途切れずに完全に再生できる受信状態を指している。
【0035】
受信状態の「中〜弱」は、受信率が70〜90%、又は70%以下であって、デジタル放送波の電界強度が弱く、携帯端末1aの手持ちによる受信感度の劣化を防ぐことで、デジタル放送受信用アンテナ4が「強」の受信状態になる可能性がある受信状態を指している。言い換えると、映像・音声が途切れるが放送内容を識別できる受信状態、又は、同期は取れるが映像・音声が高頻度で途切れる受信状態を指している。
【0036】
受信状態の「圏外」は、受信率が0%であって、同期が殆んど取れない受信状態を指す。すなわち、デジタル放送波が存在しないか、又は、デジタル放送受信用アンテナ4が受信感度点以下の非常に厳しい環境にあり、携帯端末1aの手持ち状態を変えることによって受信感度劣化を防ぐことで、受信状態が「強」、「中〜弱」になり得る可能性のある受信状態を指す。また、デジタル放送波が元々存在しない環境の場合もあり、その場合には、携帯端末1aの手持ちによる電波の減衰を防いだとしても「圏外」のままとなる。
【0037】
上述したような受信状態の「強」、「中〜弱」、「圏外」の定義に基づいて、ステップS2において現在のデジタル放送の受信状態の判定を行ったとき、デジタル放送受信用アンテナ4の受信状態が「強」の場合は、電界強度が十分であって受信状態に不具合が起こり得ないため、何の処理も行わずに終了する(ステップS5)。
【0038】
一方、ステップS2において、デジタル放送受信用アンテナ4の受信状態が「中〜弱」、及び「圏外」の場合は、携帯端末1aに実装されたデジタル放送受信用アンテナ4の近傍のセンサ部2が、ユーザがデジタル放送受信用アンテナ2の近くを手で握っているか否かを検出する(ステップS3)。ここで、ステップS3において、センサ部2が、携帯端末1aの手持ちを検出しなかった場合は(ステップS3でNo)、何の処理も行わずに終了する(ステップS5)。
【0039】
また、ステップS3において、センサ部2が、携帯端末1aの手持ちを検出した場合は(ステップS3でYes)、「デジタル放送受信用アンテナを伸長する」、「携帯端末の持ち方を変える」、「携帯端末のスタイルを変える」などをユーザに促す旨のメッセージを携帯端末1aの画面表示部3に表示させる(ステップS4)。なお、画面表示部3への表示だけでなく音声などによってユーザに知らせても良い。
【0040】
ここで、ステップS2で行ったデジタル放送の受信状態判定処理の方法について説明する。なお、デジタル放送の受信状態を適切に判定するための、デジタル放送の受信状態判定処理の方法については、同一出願人が特願2009−052713号公報で先に出願している。したがって、ここでは、デジタル放送の受信状態判定処理の方法については概略的に説明する。
【0041】
すなわち、図2に示すデジタル放送受信・復調部(チューナ)5が、デジタル放送波を受信復調して、搬送波電力対雑音電力比信号(C/N)と、データ誤り率信号(PER、BER)と、同期状態信号(SYNC)とを出力する。すると、チューナ制御・映像・音声再生部(CPU)6の受信レベル判定手段6aが、搬送波電力対雑音電力比信号(C/N)と、データ誤り率信号(PER、BER)と、同期状態信号(SYNC)とに基づいて受信したデジタル放送波信号の受信レベルの判定を行う。このとき、チューナ制御・映像・音声再生部(CPU)6の受信レベル判定手段6aは、同期状態信号(SYNC)を用いて受信レベルが最低レベルにあるか否かを判定する。
【0042】
また、受信レベル判定手段6aは、搬送波電力対雑音電力比信号(C/N)を用いて受信レベルについて暫定判定を行い、受信レベルが低いと暫定判定された場合はパケット誤り率信号(PER)を用いて受信レベル判定を行い、受信レベルが高いと暫定判定された場合はビット誤り率(BER)を用いて受信レベル判定を行う。
【0043】
以上述べたように、受信レベル判定の処理を含めた図3のステップS1からステップS5の処理により、デジタル放送受信用アンテナの性能を十分に引き出すことができるので、ユーザが携帯端末1aを操作している現在時点における受信状態よりも、さらに良い受信状態にしてデジタル放送視聴することが可能となる。
【実施形態2】
【0044】
次に、第2の実施形態について説明する。
図5は、この発明の第2の実施形態である携帯端末が備える主要構成各部の筐体配置例を示す構成配置図である。この第2の実施形態では、同図に示すように、ダイバーシティ効果を持たせるために、携帯端末1bに、2本のデジタル放送受信用アンテナ4a、4bが搭載されている。もちろん、必要に応じて、3本又はそれ以上のデジタル放送受信用アンテナを携帯端末1bに搭載するようにしても良い。このように、ダイバーシティ効果を持たせるために、複数本のデジタル放送受信用アンテナを携帯端末1b本体に内蔵させても携帯端末の手持ち状態を検出することができる。なお、この場合は、図1に示したような外付きのセンサ部は用いていない。
【0045】
次に、図6を参照して、この実施形態の携帯端末1bがデジタル放送を受信する際の動作について説明する。図6は、第2の実施形態である携帯端末がデジタル放送を受信するときの受信動作の流れを示すフローチャートである。
【0046】
すなわち、図5に示すような2本のデジタル放送受信用アンテナ4a、4bを備える携帯端末1bを、手で覆った場合と覆っていない場合について、デジタル放送受信用アンテナ4aとデジタル放送受信用アンテナ4bの受信信号強度(RSSI)の差分の情報(つまり、携帯端末1bを手で持った場合の受信信号の劣化量)をあらかじめ保持しておく。
【0047】
そして、デジタル放送の視聴時において(ステップS11)、図2で示したチューナ制御・映像・音声再生部(CPU)6の受信レベル判定手段6aが、デジタル放送受信・復調部(チューナ)5の出力データ(TSデータ)を取り込んで、受信信号強度(RSSI)、ビット誤り率(BER)、パケット誤り率(PER)、搬送波電力対雑音電力比(C/N)、及び同期状態(SYNC)など定期的に読み出している各情報を使用して、現在のデジタル放送の受信状態の判定処理を行う(ステップS12)。
【0048】
ここで、ステップS12において、受信状態が「強」のときは、何も行わないで処理を終了する(ステップS15)。一方、ステップS12において、受信状態が「中〜弱」、及び「圏外」のときは、現在測定したデジタル放送受信用アンテナ4aとデジタル放送受信用アンテナ4bのRSSIの差分が、一定時間以上に亘って、初期値として保持した手持ちでないときのRSSIの差分と乖離していないか否かを判定する(ステップS13)。
【0049】
そして、ステップS13における判定結果において、現在測定したRSSIの差分と初期値のRSSIの差分とが乖離していない場合は(ステップS13でNo)、何も行わないで処理を終了する(ステップS15)。一方、両者のRSSIの差分が所定値以上の値になった場合には(ステップS13でYes)、ユーザが携帯端末1bを手で持っていると判断し、ユーザにその旨の情報を通知する。すなわち、「デジタル放送受信用アンテナを伸長する」、「携帯端末の持ち方を変える」、「携帯端末のスタイルを変える」などをユーザに促す旨のメッセージを画面表示部に表示させる(ステップS14)。
【0050】
すなわち、ステップS13で、一定時間以上に亘ってRSSIの差分が所定値以上の値になった場合には、ユーザが携帯端末1bを手で持っていると判断し、ステップS14において、ユーザにその旨の情報を通知するが、このとき、RSSIの差分の保持方法は、次のような方法があるが、必ずしもこの方法に限定するものではない。
【0051】
すなわち、標準的な人体モデルが携帯端末1bを手持ちしたときのRSSI劣化量の情報を初期値として携帯端末1b側で保持しておく。言い換えると、ユーザが携帯端末を起動したときに手持ちと手持ちしない場合のRSSIの差分Aを携帯端末1bのCPU(図示せず)に測定させ、このRSSIの差分Aを初期値として携帯端末1bで保持する。そして、初期値のRSSIの差分Aに対するデジタル放送受信時における手持ちと手持ちしない場合のRSSIの差分Bとの変化量に基づいて、デジタル放送受信時に携帯端末1bを手持ちしているか否かを判定する。
【0052】
また、搬送波電力対雑音電力比(C/N)など、手で携帯端末1bを握ったことで変化の生じる値であれば、RSSIでなくても代替測定が可能であるし、それらの情報をいくつか組み合わせで情報保持しておくことも有効である。このとき、携帯端末1bを手で覆っているときのC/Nが悪い場合には、携帯端末1bを手で覆わないようにすることでC/Nを改善させ、所望のC/Nの値を満たすことができて、デジタル放送を視聴可能な状態にすることができる受信状態であると判定したときに、ユーザにその旨の通知を行うようにすることもできる。
【0053】
このようにして、デジタル放送受信用アンテナを携帯端末1bに複数本内蔵させることにより、各デジタル放送受信用アンテナのRSSIの差分、又はC/Nの差分が、一定期間以上に亘ってある閾値以上となった場合には、携帯端末1bが手で握られていると判定する。そして、前述したデジタル放送の受信状態判定処理の方法で判定した判定結果に基づいて、現在のデジタル放送の受信状態と連動させて、ユーザに注意を促す情報を携帯端末の画面表示部に表示させることができる。
【実施形態3】
【0054】
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態として、第1の実施形態で述べた圧力センサや近接センサなどのセンサ部3とは異なるタッチパネル型のセンサを携帯端末に貼り付けた場合について説明する。図7は、この発明の第3の実施形態である携帯端末が備える主要構成各部の筐体配置例を示す構成配置図である。図1では、手で覆うことを検出するための専用にセンサ部を設けるようにしたが、図7に示すように、必ずしも専用のセンサ部を設ける必要はない。
【0055】
すなわち、図7に示すように、画面表示部4にタッチパネル4aを貼り付けたり、キー入力操作用のキーシート9の表面全体をタッチセンサ9aにしても良い。このようにして、携帯端末1cの表面の広い領域をタッチパネル4aやタッチセンサ9aとすることにより、新たなセンサ部を用意する必要はなく、ユーザが携帯端末1cを手で持ったか否かを検出することができる。
【0056】
以上述べたように、この発明のデジタル放送受信機能付き携帯端末におけるデジタル放送の受信状態に連動した画面表示方法においては、外部の電波環境の変化を見極めた上で、ユーザが携帯端末を手で覆っているか否かを検出することにより、リアルタイムかつ適切なタイミングで、ユーザに対してデジタル放送の電波環境を改善させるための情報を通知することができる。
【0057】
すなわち、この発明の実施形態に係る携帯端末は、以下に記載するような幾つかの効果を呈することができる。第1の効果は、携帯端末のデジタル放送受信用アンテナの周辺を手で覆ったことを検出すると、ユーザに注意を促す情報を携帯端末の画面表示部のディスプレイ上に表示させることができる。
【0058】
また、第2の効果は、携帯端末は、現在のデジタル放送受信状況を、受信信号強度(RSSI)、ビット誤り率(BER)、パケット誤り率(PER)、搬送波電力対雑音電力比(C/N)、及び同期状態(SYNC)などの各情報の値から把握している。これによって、デジタル放送の受信状態が悪い場合には、携帯端末のデジタル放送受信用アンテナの周辺を手で覆っているか否かをセンサ部にて判断することで、第1の効果よりも、より良いタイミングでユーザにその旨を知らせることができる。
【0059】
また、第3の効果は、携帯端末が、現在のデジタル放送受信状況を、RSSI、BER、PER、C/N、及び同期状態などの各情報の値から把握し、受信状態が悪い場合には、携帯端末のデジタル放送受信用アンテナの周辺を手で覆っているか否かをセンサ部にて判断し、収納式のデジタル放送受信用アンテナが伸長されていない場合は、ユーザによってデジタル放送受信用アンテナを伸長させるように通知することができる。
【0060】
また、第4の効果は、内蔵式のデジタル放送受信用アンテナの場合には、デジタル放送の受信状態が悪い場合には、センサ部の検知情報に基づいて、携帯端末の持ち方を変えるか、又は携帯端末のスタイルを変えることにより、アンテナの性能が十分に引き出して現時点での受信状態よりもさらに良好な受信状態に変更することができる。また、スライド式のアンテナの場合は、スライドさせない状態からスライドさせた状態に変えて良好な受信状態に変更することができる。
【0061】
また、第5の効果は、センサ部がない携帯端末においては、デジタル放送用の2本以上のダイバーシティ受信用アンテナのRSSI情報をあらかじめ保持しておく。そして、保持している各受信アンテナのRSSIの差分が、一定期間以上に亘ってある閾値以上となった場合には、携帯端末が手で握られていると判定して、現在のデジタル放送の受信状態に連動して、ユーザに注意を促す情報を表示することができる。
【0062】
すなわち、この発明の携帯端末でデジタル放送を受信する場合には、特許文献1の技術ではできないモードで受信状態の改善を実現できるアルゴリズムとなっている。また、携帯端末だけに限定されることなく、固定用のパーソナルコンピュータ(PC)やモバイル機器に適用しても、デジタル放送の受信状態を改善させるための情報を適切に表示させることができる。
【0063】
言い換えると、この発明のデジタル放送受信機能付き携帯端末は、外部の電波環境を見極めた上で、ユーザが携帯端末を手で持っているか否かを判断して、適切なタイミングでデジタル放送の受信状態を改善させるための通知を行っている。すなわち、デジタル放送の電波環境と、センサによる携帯端末の手持ち状態の検出とを併用して、電界強度に大きな変化があり、かつデジタル放送を視聴する状態のときにのみ、例えば、「通信場所又は向きを変えて下さい」などいう警告メッセージを表示している。
【0064】
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、この発明の具体的に構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもそれらはこの発明に含まれる。例えば、携帯端末でデジタル放送を視聴する場合だけではなく、携帯端末における通常の通信の送受信においても適用することができる。
また、上述の第1の実施形態では、デジタル放送受信用アンテナとして、UHF帯受信用のアンテナを用いるようにしたが、これに限らず、用途や使用周波数帯に応じて、VLF(Very Low Frequency)帯受信用、LF(Low Frequency)帯受信用、MF(Medium Frequency)帯受信用、HF(High Frequency)帯受信用、VHF(Very High Frequency)帯受信用、SHF(Super High Frequency)帯受信用、又はEHF(Extremely High Frequency)帯受信用のアンテナを用いるのが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0065】
この発明のデジタル放送受信機能付き携帯端末は、デジタル放送の受信機能が搭載された汎用の携帯電話などに利用できることはもちろんであるが、ノート型PCや各種のモバイル機器にも有効に利用することができる。
【符号の説明】
【0066】
1a、1b、1c 携帯端末
2 センサ部(検出手段)
3 画面表示部
3a タッチパネル
4、4a、4b デジタル放送受信用アンテナ
5 デジタル放送受信・復調部(チューナ)
6 チューナ制御・映像・音声再生部(CPU)
6a 受信レベル判定手段
7 音声出力部
8 メモリ
9 キーシート
9a タッチセンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル放送波を受信するためのデジタル放送受信用アンテナと、
前記デジタル放送受信用アンテナを人体の一部で覆ったか否かを検出する検出手段と、
前記デジタル放送波を受信して復調し、搬送波電力対雑音電力比信号、データ誤り率信号、及び同期状態信号を出力するデジタル放送受信・復調部と、
前記デジタル放送受信・復調部が出力した前記搬送波電力対雑音電力比信号、前記データ誤り率信号、及び前記同期状態信号に基づいて、受信したデジタル放送波信号の受信レベルを判定する受信レベル判定手段とを備え、
前記検出手段の検出情報と前記受信レベル判定手段の受信レベルの判定情報とに基づいて、前記デジタル放送波の現在の受信状態を通知することを特徴とするデジタル放送受信機能付き携帯端末。
【請求項2】
前記検出手段は、人体の一部が非接触、又は接触して前記デジタル放送受信用アンテナを覆ったことを検出できるセンサであることを特徴とする請求項1記載のデジタル放送受信機能付き携帯端末。
【請求項3】
前記検出手段は、携帯端末の画面表示部の表面に貼り付けられて人体の接触を検出することができるタッチパネル、又はキー入力操作用のキーシートの表面に形成されたタッチセンサであることを特徴とする請求項1記載のデジタル放送受信機能付き携帯端末。
【請求項4】
前記デジタル放送受信用アンテナは、ダイバーシティ効果を持たせて前記デジタル放送波を受信するために複数本で構成され、
前記検出手段は、複数の前記デジタル放送受信用アンテナにおける受信信号強度の差分の変化量に基づいて、人体の一部が前記デジタル放送受信用アンテナを覆ったか否かを検出することを特徴とする請求項1記載のデジタル放送受信機能付き携帯端末。
【請求項5】
前記デジタル放送受信用アンテナは2本で構成され、
前記検出手段は、人体の一部が携帯端末を覆ったときと覆わないときの、2本の前記デジタル放送受信用アンテナの受信信号強度の差分の変化量に基づいて、人体の一部が前記デジタル放送受信用アンテナを覆ったか否かを検出することを特徴とする請求項4記載のデジタル放送受信機能付き携帯端末。
【請求項6】
前記検出手段が検出する前記受信信号強度の差分の変化量は、標準的な人体モデルが前記携帯端末を持ったときと持たないときの受信信号強度の初期値差分と、前記デジタル放送波の受信時において前記携帯端末を持ったときと持たないときの前記受信信号強度の受信時差分との変化量であることを特徴とする請求項5記載のデジタル放送受信機能付き携帯端末。
【請求項7】
前記デジタル放送受信用アンテナは、ダイバーシティ効果を持たせて前記デジタル放送波を受信するために複数本で構成され、
前記検出手段は、複数の前記デジタル放送受信用アンテナにおける搬送波電力対雑音電力比の差分の変化量に基づいて、人体の一部が前記デジタル放送受信用アンテナを覆ったか否かを検出することを特徴とする請求項1記載のデジタル放送受信機能付き携帯端末。
【請求項8】
前記デジタル放送受信用アンテナは、ダイバーシティ効果を持たせて前記デジタル放送波を受信するために複数本で構成され、
前記検出手段は、複数の前記デジタル放送受信用アンテナにおける受信信号強度の差分の変化量と、複数の前記デジタル放送受信用アンテナにおける搬送波電力対雑音電力比の差分の変化量とに基づいて、人体の一部が前記デジタル放送受信用アンテナを覆ったか否かを検出することを特徴とする請求項1記載のデジタル放送受信機能付き携帯端末。
【請求項9】
デジタル放送受信用アンテナでデジタル放送波を受信する第1のステップと、
前記デジタル放送受信用アンテナを人体の一部で覆ったか否かを検出する第2のステップと、
前記デジタル放送波を受信して復調し、搬送波電力対雑音電力比信号、データ誤り率信号、及び同期状態信号を出力する第3のステップと、
前記第3のステップで出力された前記搬送波電力対雑音電力比信号、前記データ誤り率信号、及び前記同期状態信号に基づいて、受信したデジタル放送波信号の受信レベルを判定する第4のステップと、
前記第2のステップにおける人体の一部で前記デジタル放送受信用アンテナを覆ったか否かの検出情報と、前記第4のステップにおける受信レベルの判定情報とに基づいて、前記デジタル放送波の現在の受信状態を携帯端末の画面に表示させる第5のステップと
を含むことを特徴とするデジタル放送受信機能付き携帯端末で用いられる画面表示方法。
【請求項10】
複数のデジタル放送受信用アンテナでダイバーシティ効果を持たせてデジタル放送波を受信する第1のステップと、
複数の前記デジタル放送受信用アンテナにおける受信信号強度の差分の変化量に基づいて、人体の一部が前記デジタル放送受信用アンテナを覆ったか否かを検出する第2のステップと、
前記デジタル放送波を受信して復調し、搬送波電力対雑音電力比信号、データ誤り率信号、及び同期状態信号を出力する第3のステップと、
前記第3のステップで出力された前記搬送波電力対雑音電力比信号、前記データ誤り率信号、及び前記同期状態信号に基づいて、受信したデジタル放送波信号の受信レベルを判定する第4のステップと、
前記第2のステップにおける人体の一部で前記デジタル放送受信用アンテナを覆ったか否かの検出情報と、前記第4のステップにおける受信レベルの判定情報とに基づいて、前記デジタル放送波の現在の受信状態を携帯端末の画面に表示させる第5のステップと
を含むことを特徴とするデジタル放送受信機能付き携帯端末で用いられる画面表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−205265(P2011−205265A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−68978(P2010−68978)
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】