説明

デジタル電子支援装置

本発明は、複数のチャネルにおける同じ入力信号を比較することにより、広い周波数帯域内の入力信号を特徴付けるための装置を提供し、その装置は、広い周波数帯域にわたって広がる一又はそれ以上の信号入力帯域、各入力帯域内の入力信号を複数の別個のチャネルに分割する手段、及び、各チャネルをサンプリングする手段を備え、各チャネルにおける前記サンプリングする手段は、入力帯域内の他のチャネルの各々における前記サンプリングする手段とは異なるクロックレートで作動することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル電子機器の分野に関するものであり、特に、レーダシステムのための電子支援装置(ESM)における信号処理に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ESMは、軍事プラットフォームの防御機能の一部として、脅威、及び他の電磁信号を検知、及び識別することと関連する電子的手順に与えられる用語である。ESMは、受動的に作動し、典型的には0.5から18GHzの帯域にわたる、広い周波数範囲にわたるレーダ信号を検知する。ESMは、効果的に作動するために、幾つかの処理を組み合わせる。これらの処理は、検知、方向検出、信号分析、及びパラメータ推定を含む。これらの機能を実施するために現在用いられている回路の大部分は、アナログ技術に基づいている。理論的には最新レーダ信号環境を扱うのに必要とされる、複数の狭帯域回路に基づく設計方法は、コストがかかり、従って、如何なるレーダESMシステムにおいても、このような回路の量を最小限に抑えることが望ましい。一度に一以上の信号に対応することにおける、広帯域受信機システムの不利な点は、アナログチャネルアーキテクチャの高いコストである、と良く知られている。
【0003】
一方、デジタル受信機技術は、広範囲の商用、及び他の軍事用応用例を持つ。これは、未来の電子支援装置を構築する、ずっとよいプラットフォームを提供する可能性がある。
【0004】
既存のデジタル回路は、電子支援装置の広い周波数範囲の要求に対処することが出来ず、これは、入力周波数範囲全体を、デジタル処理のための複数のより狭い帯域チャネルにマップするための大規模な信号処理を必要として、デジタル手法に不利に働く。全周波数範囲に対応するために、複数のデジタル受信機を使うことが現在必要であり、それは、如何なるシステムのコスト及び複雑さも、著しく増大させる。この問題に対する認識されている解決策は、入力周波数の範囲を限定すること、さもなければ、迎撃時間の拡張を犠牲にするが、走査方式を採用して、より広い帯域をカバーすることである。
【0005】
しかしながら、レーダESMのための殆どのチャネルアーキテクチャでは、如何なる時の受信機の占有率もかなり少なく、使用可能なリソースがよく利用されていないことを示している。たしかに、レーダ電子支援装置環境は、時間及び周波数の両方における、信号空間の乏しい占有を特徴とする。如何なる場合も、各々が適度な帯域幅の、かなり少数の信号が、システムに入射する。
【0006】
レーダのためのデジタル電子支援装置を開発するという目標を達成することにおける主な難題の一つは、必要とされる広い周波数帯域を、約1〜2GHz程度の、ずっと狭い帯域幅の受信機で処理することである。この帯域幅は、うまく、現行のデジタル受信機技術の技術的範囲内である。デジタル受信機の現行の応用例は、デジタル化処理の厳密さを維持する狭帯域フィルタによって実施される、全周波数スペクトルのうちの僅かな部分を処理すること、に制限される。
【0007】
同時に出現する少数の信号のため、不充分にサンプリングされた(ナイキスト以下)デジタル受信機で生じるエイリアシングを利用して、広い入力スペクトルを、デジタル受信機の処理帯域幅で表現して、ずっと小さいスペクトルに折り畳むことが可能である。しかしながら、このエイリアシング処理は、解決されない限り、後続の信号の分析をひどく複雑にし得る、周波数測定処理におけるアンビギティを持ち込む。サンプリング周波数の倍数において、測定される出力周波数範囲は折り返し、注記するように、そのため、幾つかの異なる入力周波数が、同じ出力周波数を生む(アンビギティ)。
【0008】
この問題を解決する一つの方法は、入力信号を2つの信号に分割し、その一方に時間遅延をかけ、及び、2つのチャネルによって生み出された2つの信号を同じプロセッサで作動させること、を含む。2つのチャネルからのスペクトル間の位相比較は、アンビギティを解決し得る周波数の目安を与えるであろう。これは、問題を解決するに向けて、何らかの道を与えるが、サンプリング周波数の倍数における不連続がまだ残っており、そこでは、入力信号の周波数を特定することができない。
【0009】
本発明は、複数のチャネルにおける同じ入力信号を比較することにより、広い周波数帯域内の入力信号を特徴付けるための装置を提供し、その装置は、広い周波数帯域にわたって広がる一又はそれ以上の信号入力帯域、各入力帯域内の入力信号を複数の別個のチャネルに分割する手段、及び、各チャネルをサンプリングする手段を備え、各チャネルにおける前記サンプリングする手段は、入力帯域内の他のチャネルの各々における前記サンプリングする手段とは異なるクロックレートで作動することを特徴とする。
【0010】
そのような装置は、検知要求に該当する信号レベルにおける特有の周波数アンビギティの解決を実現し、その信号レベルは、一般的には、現行技術におけるような位相測定に必要な信号レベルより低い。本発明を用いることの更なる利点は、サンプリングレートの倍数における不連続をよくカバーすることができ、全体的に、より少数のアンビギティの領域しか存在しない、ということである。従って、これらを、システムを最適化するように、ずっと自由に、これらをセットすることができ、その装置は、システムを作動させるのに、最低限たった2つのチャネルを必要とする。
【0011】
ここで、同じ入力周波数について、異なるクロック測定値が存在するので、2つの異なる出力が存在する。2つのクロックレート間の差は、2つの出力信号間の既知の周波数関係をもたらし、それは、既知の、サンプリング周波数の整数倍のところにおける階段状の値で変化する。入力周波数が読み取られたところの周波数が、サンプリング周波数の何倍であるかを計算することが可能になるので、この2つの信号間の関係の既知の変化は、実際の入力周波数を推定することを可能にする。サンプリングレートの適当な選択により、二又はそれ以上のチャネルにおいて測定された周波数の、広い周波数範囲にわたる入力周波数への一意のマッピングを成すことができる。
【0012】
多くのESM脅威警告応用例では、正確な周波数の情報は重要でない。周波数アンビギティを解決する必要のないような状況では、そのようなシステムは、都合よく、バトラー行列に送り込まれて、円形アレイに結合されるであろう。円形アレイは、周波数とは無関係の方向検出出力を持ち、そのような特有の周波数アンビギティが存在し得るシステムでは、これは、周波数アンビギティの解決を実現できない環境においてさえも、到着角を測定することができるという点で、更なる利点を提供する。
【0013】
説明したような方法は、約6〜7GHzの周波数帯域を、高い精度で折り畳むことができる。これらの周波数より上では、サンプリング性能の限界のため、入力周波数を多数の部分帯域に分けることが有利となる。例えば、0.5GHzから18GHzの帯域幅では、入力を、それぞれ約0-7GHz、6.5-13GHz、及び12.5-18GHzの帯域幅を持つ3つの部分帯域に分けることが都合がよいであろう。このように、スペクトル計算の性能は、実用的なサンプリングゲート技術によって維持される。
【0014】
これらの部分帯域の各々を、本発明で説明するのと同じように、それ自身の専用回路で対応することができる、或いは、それらの帯域を再結合して、単一セットの回路によって処理することもできる。当然、この第二の方法は、システムのコストの著しい減少を可能にするが、3つの部分帯域間の周波数測定におけるアンビギティを再び持ち込む。
【0015】
部分帯域化によって持ち込まれる如何なるアンビギティも、遅延のないチャネルのうちの一つと同じレートでサンプリングする、更なる遅延チャネルを加えることにより、解決することができる。ダウンコンバージョンの前に、時間遅延をかける場合には、遅延チャネルからのスペクトルと遅延のないチャネルからのスペクトルとの間の位相のずれが、入力周波数を示している。検知された信号が存在する部分帯域を特定するために、粗い位相測定のみを必要とし、そのため、検知、及び周波数測定に必要な信号電力への小さい影響しか存在しない。
【0016】
カバーされる全帯域幅、許容可能なアンビギティ、及び利用可能なサンプリングゲート技術の有利なバランスを実現するように、部分帯域アーキテクチャを設計することにおいて、明らかにかなりの柔軟性が存在する。
【0017】
有利なことに、周波数領域変換を行うことができる数学的アルゴリズムを使って、デジタル信号を処理する。最も一般的なアルゴリズムはフーリエ変換であるが、例えばハートレー変換のような、如何なる適切なアルゴリズムも等しく用いることができるであろう。例示の目的のため、本説明は、フーリエ変換の使用に焦点を当てる。各チャネルについて、別個の異なるサンプリングレートの使用は、並列フーリエ変換の各々における全てのデータポイントを取得するのに必要な時間が各チャネルごとに異なる、ということを意味する。全てのチャネルが、それらのフーリエ変換において、同数のポイントを処理する場合には、そのチャネル間に緩やかなタイムスリップが存在し、最終的には、後続のそれらの間の比較処理を無効にするであろう。
【0018】
この問題に関する単純な方法は、「より高速な」チャネルを切り捨てて、それにより幾らかのデータを破棄する、或いは、より遅いチャネルを「ゼロ」データ要素で埋めて、フーリエ変換を満たすことである。従って、例えば、公称フーリエ変換サイズが1024ポイントである場合には、従来の基数-2高速アルゴリズムを適合させて、より速いレートでクロックされる第二のチャネルは、同じ時間で、1050個のデータサンプルを集めることができるが、同じ変換を使用することができるように、このデータセットは1024ポイントに切り捨てられるであろう。同様に、より遅いチャネルをゼロデータ要素で埋めて、他のチャネルと同じ時間フレームで、全部で1024個のデータポイントを作るであろう。
【0019】
そのような方式は実行可能であるが、フーリエ変換の二連体のサイズはサンプリングレートに応じて変倍するため、フーリエ変換の二連体数と実際の周波数との間のマッピングを行うとき、二、三の複雑な問題を有する。これらの影響は対処され得るが、次に続く分析を複雑にする。
【0020】
代替の手法は、基数-2高速フーリエ変換(FFT)アルゴリズムの使用に関する制約を緩め、素因数FFTのより一般的な場合を考えるものである。小さい値の素数の殆どを因数として持つ数は、効率的なFFTアルゴリズムにおいて処理されるポイントの数として、使用することができる。
【0021】
従って、データチャネルを、次にフーリエ変換においてサンプリング及び処理される並列なパスに分ける装置では、各フーリエ変換で用いられるポイントの数対サンプリングレートの比率が同じである場合には、データ取得フレームも同じ継続時間であり、チャネル間のタイムスリップは全くないであろう。従って、例えばESMの場合、1000ポイント素因数FFTアルゴリズムを使って1000MHzのサンプリングレートを持つ一方のチャネル、及び、従来の1024ポイントFFTを使って1024MHzでサンプリングされる第二のチャネルを用いることができるであろう。
【0022】
このような装置は、チャネル内の周波数二連体が全く同じサイズを持ち、かつ実際の周波数に対する全く同じ倍率を持つ、という有用な特性を有する。このような方法を用いることにより、ここで、エイリアシングの後にチャネル内に見られる周波数間に存在する和及び差の関係が、周波数二連体数間の単純な関係として表されるので、2つのチャネル間の比較は非常に簡単なものとなり、二連体アドレスの単純な操作によりデジタル装置で扱うことができる。
【0023】
この装置の更なる利点は、各チャネルにおいて同一のフィルタのセットを実装するので、各チャネルにおいて異なる周波数二連体にエイリアスされた信号についてさえも、各チャネルにおいて、信号位相が同じに保持されるということである。これは、サンプリング周波数の違いに関係なく、そうである。この特徴は、異なるサンプリングレートで作動するチャネルにおける同じ信号について、位相比較を行うことを可能にする。従って、3つのデジタル受信機チャネルの一つを取り除くことができ、かつ、全周波数範囲に及ぶために必要な周波数差及び位相差の情報をたった2つのチャネルにおいて取得することができるので、本発明における受信機はさらに単純化することができる。
【0024】
ここで、完全ESMシステムという状況の中で、本発明を多くの方法で用いることができるであろう。例えば、受信機は、円形干渉アレイ、又は線形干渉計のいずれかとすることができ、どちらも、信号方向を測定するためにその相対位相を測定しなければならない4つの出力を生成するであろう。ここで、各々が異なるサンプリングレートで作動するたった4つのデジタル受信機チャネルを使って、以下に示すように、選択すべき2つのアンテナ配置のうちのいずれかを持つESMシステムを仮定することができる。
【0025】
ここで、本発明の実施形態を、以下の図面を参照して説明するが、これらの図面は、周波数を折り畳むのに必要な回路を説明すると同時に、その原型を特定するのに十分な情報も与える。
【0026】
(詳細な説明)
初めに図1を見ると、サンプリング周波数はfSである。この周波数の倍数において、測定される出力周波数は折り返し、それにより、幾つかの異なる入力周波数が、同じ出力周波数を生じ得ることを、この図は示している。
【0027】
同じ入力信号を2つの異なるクロックレートで作動させるとき、その2つの周波数間の出力信号の既知の差が作り出され、それは、サンプリング周波数の倍数のところにおいて増大する。図2は、入力周波数が増大するに従って、2つのチャネルの各々において測定された周波数をプロットしており、原点で始まり、反時計回りにダイヤグラムを動き回り、及び、示すように主軸から反射する。全ての線は、+1又は-1の傾きを持つ。勾配が+1である場合、2つの周波数間の関係は公差を特徴とし、同様に、勾配が-1である場合、2つの周波数の和が一定の値になる。2つのチャネルからの出力間の、和及び差の特性周波数関係の既知のセットを特定することにより、その信号が生成された部分帯域を認識することができる。
【0028】
図3では、周波数変換、及びエイリアシングの両方を使用したレーダESMを示している。RF入力は、0-7(1)、6.5-13(3)、及び12.5-18(5)GHzをカバーする3つの周波数部分帯域に分けられる。入力RF帯域を、わずかに調整して、入力帯域を定めるフィルタの有限ロールオフに備える。13GHzの局所発振器(LO)でビートすることにより、6.5-13GHz帯域(3)を、周波数についてダウンコンバートし、それにより、低域フィルタ(8)を使って、より高い周波数を遮断して、0-7GHz帯に似せる。より高い部分帯域(5)、及び18GhzLOでも、同様の処理を用いる。この実施形態では、次に、3つの部分帯域を再結合する(10)が、これは、本発明に必須ではない。この回路を3回複製することが可能であるが、これは、殆どない処理利益に対しコストの増加、という不利な点を有するであろう。
【0029】
合成信号は、2つのクロックスピードΦ1(12)、Φ2(14)でサンプリングされ、2つのデジタルチャネル受信機(16)、(18)へ送られる前に、その出力周波数を比較し、アンビギティを解決し、0-7GHzの範囲で測定される周波数で信号検知があった場合には、その入力信号を比較する。
【0030】
ここで図4を見ると、これは、本発明を組み入れるシステムが、どのように入力周波数を特定するか、また、どのように部分帯域間を区別するか、を示している。この図において、3つの入力部分帯域(1,3,5)の各々が、2つのチャネルに分けられ、その第二のチャネル信号(1',3',5')の各々は、図3で説明したようなチャネル(1),(3),(5)と同様な手法で加算される(10')前に、名目上同一の小さな遅延をかけられる。この遅延は、周波数依存の位相のずれを持ち込み、これは、検知された信号を3つの入力部分帯域の1つに割り当てるための、更なる位相情報を提供する。この加算されたチャネルは、ADC2のレートと同じクロックレートで、ADC3においてサンプリングされる。
【0031】
全ての3つの信号をデジタルスペクトル分析器で分析するのに続いて、それらの信号は、アンビギティ解決について対処され、及び出力の形式を構成する。このように、スペクトルのピークを特定することにより、初めに、部分帯域内で、入力信号周波数を推定することができ、次に、その位相のずれを使って、デジタルスペクトル分析器(DSA)を用いて信号全体を分析することにより、信号がどの部分帯域に達するかを示すことができる。
【0032】
図5では、比率N11 = N22 であるように選択された、2つのレートΦ1及びΦ2で差プリングされた信号に作用する2つのFTにおける周波数二連体の応答を示しており、ここで、N1及びN2は、各変換におけるポイントの数である。その図は、チャネル内のフィルタの正確な配列を示しており、また、その2つのチャネルが、より高いサンプリングレートを持つ一方のチャネルが、対応する数の超過分のより高い周波数二連体を持つ、という点でのみ異なることも示している。
【0033】
ここで、FT間の図5に示す配列を利用することによって、ADC2及びDSA2を除去し、各々が異なるサンプリングレートで作動するADC1及びADC3のみを維持することにより、図4を簡単化することができる。図6では、最高18GHzまでの入力信号を受け入れることができるが、2GHzのサンプリングレートで作動するA/Dコンバータに、線形アレイ(20)又は円形アレイ(22)を接続する。そのようなシステムでは、4つの異なるサンプリングレートが、全周波数範囲にわたる全ての周波数アンビギティを解決するのに、十分に適当であり、さらに、チャネル間の位相を測定できる能力は、更なるハードウェアを全く用いることなく、信号方向を測定できることを意味する。本発明のこの実施形態では、各チャネルにおいて用いられる異なるサンプリングレートを利用することにより、検知及び明瞭な周波数測定のために、典型的には干渉計又は円形アレイであるアンテナの位相関連出力を利用することにより、そのアンテナにおいて、信号分割が生じる。次に、検出された各信号について、各チャネルにおいて求められた周波数領域表現を、位相について比較することができ、かつ、その測定された位相関係は、干渉計配列又は円形アレイに適したアルゴリズムによる方向検出のために使用される。その配列は、更なる受信機回路を全く利用しないで、周波数アンビギティの全くない従来設計のデジタル方向検出受信機に必要な周波数にわたる、及びそれより上の周波数アンビギティを解決する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】複雑なデータサンプルを仮定した、従来技術で使用される方法に特有のアンビギティを示している。
【図2】本発明の手段により、どのようにアンビギティを解決することができるかを示している。
【図3】3つの部分帯域を使用し、図2に示す処理を採用する複合周波数マッピングアーキテクチャ、を組み入れたレーダESMシステムの例であるが、その3つの部分帯域間に、残存する周波数アンビギティを有する。
【図4】信号が生じた部分帯域を特定するようにされた、図3の変更したものを示している。
【図5】フーリエ変換のサイズをクロックレートと一致させる効果を示している。
【図6】二者択一のアンテナ配列を持ち、二連体のサイズがサンプリングレートと一致するESMシステムを示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のチャネルにおける同じ入力信号を比較することにより、広い周波数帯域内の入力信号を特徴付けるための装置であって、
前記広い周波数帯域にわたって広がる、一又はそれ以上の信号入力帯域、
各入力帯域内の前記入力信号を、複数の別個のチャネルに分割する手段、及び、
各チャネルをサンプリングする手段、
を備え、各チャネルにおける前記サンプリングする手段は、前記入力帯域内の他のチャネルの各々における前記サンプリングする手段とは異なるクロックレートで作動することを特徴とする装置。
【請求項2】
前記広範囲の周波数帯域を、各部分帯域が複数の別々のクロックレートでサンプリングされる複数の部分帯域に分ける、
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
単一セットの回路でサンプリング及び分析される前に、前記部分帯域を再結合する、
ことを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
円形アレイによって前記信号を取得する、
ことを特徴とする前記請求項のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
前記入力部分帯域が、周波数変換の前に遅延を受けて、作り出されたどの前記部分帯域に、前記信号が含まれるかを推定する、
ことを特徴とする請求項2から4までの何れか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記入力信号が、並列チャネルでサンプリングされ、かつ、各チャネルにおいて、数学的アルゴリズムにより、分析のための周波数領域に変換され、
各チャネルの、用いられるデータポイントの数対サンプリングレートの比率が同じである、
ことを特徴とする前記請求項のいずれかに記載の装置。
【請求項7】
前記チャネルが異なるレートでサンプリングされ、及び、
前記装置が、前記チャネル間の相対位相を測定する、
ことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記請求項のいずれかに記載のESMシステムを装備されたプラットフォーム。
【請求項9】
入力信号を異なる時間において比較することにより、広い周波数帯域内の前記入力を特徴付ける方法であって、
入力無線周波数信号を、設定されたクロックレートで、少なくとも2回サンプリングするステップ、
を含み、前記クロックレートが互いに異なることを特徴とする方法。
【請求項10】
実質的に上記の図1から6までのいずれかに記載の、広い周波数内の入力信号を特徴付けるための装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2006−525503(P2006−525503A)
【公表日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−506213(P2006−506213)
【出願日】平成16年4月30日(2004.4.30)
【国際出願番号】PCT/GB2004/001911
【国際公開番号】WO2004/097450
【国際公開日】平成16年11月11日(2004.11.11)
【出願人】(390040604)イギリス国 (58)
【氏名又は名称原語表記】THE SECRETARY OF STATE FOR DEFENCE IN HER BRITANNIC MAJESTY’S GOVERNMENT OF THE UNETED KINGDOM OF GREAT BRITAIN AND NORTHERN IRELAND
【Fターム(参考)】