説明

データの再送信のために周波数帯域フリッピングを用いるシステムおよび方法

【課題】データ再送信の要求を効果的に管理し、従来の欠陥を克服する。
【解決手段】通信システムにおいて使用する装置が、データの前の送信に関連する物理リソースブロックから、データの再送信のために物理リソースブロックの番号を振り直すように構成される帯域フリッピングモジュール415を備える。また、前記装置は、番号を振り直された物理リソースブロックに従って、データを再送信するように構成される送受信機435も備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信システムに関し、より具体的には、データの再送信のために周波数帯域フリッピング(frequency band flipping)を用いるシステムおよび方法に関する。
【背景】
【0002】
ブロードキャスト通信およびマルチキャスト通信は、情報が単一ソースから複数の宛先に同時に送信されるポイント・ツー・マルチポイント通信の形式である。第3世代パートナーシッププロジェクト(third generation partnership project; 3GPP)ロング・ターム・エボリューション(long term evolution; LTE)は、移動通信のための汎用移動通信システム(universal mobile telecommunications system; UMTS)を改良して、新たな必要性や増大するユーザ基盤に対処するために、業界全体で進行中の努力を表している。この幅広いプロジェクトの目標は、通信効率の改善、コスト削減、サービスの改善、新しいスペクトル機会の利用、および他のオープンスタンダードと良好に統合することを、含む。3GPP LTE作業部会によって、UMTSの規格に関する新しい推奨がもたらされるはずである。
【0003】
LTEにおいて検討されている分野の1つはアップリンク送信に関するものである。アップリンク送信は、ユーザ端末(user equipment; UE)と進化型基地局(「e-Node B」または「eNB」と呼ばれうる)との間で行われる送信である。LTEの高スペクトル効率を提供するため、高速または準高速のリンク適応(適応変調および符号化)や、恐らく或る種の電力制御機構などとともに、ハイブリッド自動再送要求(hybrid automatic repeat request; H-ARQ)を利用することが検討されている。H-ARQは、データパケット中に訂正不可能なエラーを検出する場合にデータパケットの再送信を自動的に要求するエラー訂正/制御手段である。
【0004】
典型的には、送信前に、データブロックや巡回冗長検査(cyclic redundancy check; CRC)等の或るエラー検出情報が、リードソロモン符号やターボ符号といったエラー訂正符号により符号化される。符号化されたデータブロックを受信すると、受信機は、通常、最初にエラー訂正符号を使用して復号する。エラー訂正符号が全てのエラーを訂正できない場合、受信機は、データパケットの再送信を要求する。
【0005】
しかしながら、アップリンクデータチャネルにおけるH-ARQの実装を見てみると、H-ARQプロセスを制御するためのいくつかのフィードバックを備える必要性も存在する(例えばデータパケットをe-Node Bにおいて正確に受信したか否かを判断するための、肯定応答(acknowledge; ACK)または否定応答(negative ACK; NACK)が必要である)。LTEに関する関心事項の1つは、物理的無線インターフェースにおいて利用可能なリソースの利用をどのように最適化して、高い性能を提供するだけでなく制御信号の伝達に使用するリソース量を削減するかということである。LTEアップリンクH-ARQについては、H-ARQ動作は同期的プロセスに基づくことが決められている。すなわち、誤りを含んで受信したデータパケットの再送信は、最初の送信後の決まった時点に定期的に発生する(「n」個の送信時間間隔(transmission time interval; TTIだけ遅延する)。第3世代パートナーシッププロジェクトは、適応型(adaptive)および非適応型(non-adaptive)のH-ARQオプションをサポートしている。
【0006】
非適応型H-ARQは、初めの送信に使用した同一の物理リソースを再送信に使用するが、適応型H-ARQは、新しいリソース割当を得て、再送信に使用する新しいリソースを選択する。適応型H-ARQは、新しい物理チャネルリソースを再送信に配分するので、ユーザ端末移動によるデータ衝突の回避に役立つ周波数ダイバーシチおよび干渉ダイバーシチを提供する能力がある。しかしながら、適応型H-ARQに関する1つの問題として、各再送信が、リソース配分情報において完全なエントリを使用することが挙げられる。
【0007】
非適応型H-ARQは、少量の信号伝達しか必要としない。極端な場合、概してUEおよびe-Node Bの両方が再送信を行うべきことを既に把握しているため、再送信の要求には単一のビットしか使用しない。つまり、UEおよびe-Node Bの両方は、どの物理リソースが再送信に配分/リザーブされるかに関する情報に関して事前に構成される。しかしながら、再送信は、リソースドメインにおける事前に規定した場所で発生するため、通常、周波数ダイバーシチまたは干渉ダイバーシチは存在しない。このダイバーシチの欠如のため、半永久的ユーザ(semi-permanent user)に既に配分されたリソースの使用に起因して偶発的なパケット衝突が発生することがある。
このように、現在利用可能なH-ARQスキームは、それぞれ、固有の利点と問題とを有している。
【0008】
このため、データ再送信の要求を効果的に管理するシステムおよび方法であって、従来技術における欠陥を克服するシステムおよび方法が当技術分野において必要とされる。
【発明の概要】
【0009】
本出願は、2007年8月17日に出願された、タイトルを"Implementation of Frequency Band Flipping for Non-Adaptive H-ARQ"とする米国仮特許出願第60/956,651号の利益を主張し、その内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0010】
本発明の実施形態には、上記の問題および他の問題を一般的に解決または回避し、一般的に技術的利益をもたらすものが含まれる。これらの実施形態には、データの前の送信に関連する物理リソースブロックから、前記データの再送信のために物理リソースブロックの番号を振り直すように構成される帯域フリッピングモジュールを備える装置を含む。この装置は、前記番号を振り直された物理リソースブロックに従って、前記データを再送信するように構成される送受信機をも備える。前記装置(例えばユーザ端末)は、その機能を実行するための方法または手段、あるいはその機能を実行するように構成される(コンピュータ可読媒体に格納される)プログラムコードを含むコンピュータプログラム製品において具現化されてもよい。
【0011】
別の側面では、本発明は、基地局およびユーザ端末を有する通信システムを提供する。一実施形態では、前記基地局は、送信されたデータを受信するように構成される送受信機と、前記データを復号するように構成される復号器と、前記データのための再送信要求を発行するように構成されるハイブリッド自動要求再送信モジュールとを含む。また、前記ユーザ端末は、前記データの前記送信に関連付けられる物理リソースブロックから、前記データの再送信のために物理リソースブロックの番号を振り直すように構成される帯域フリッピングモジュールも含む。前記ユーザ端末の送受信機は、前記番号を振り直された物理リソースブロックに従って、前記データを再送信するように構成される。
【0012】
前述の説明は、以下の本発明の詳細説明をより理解できるように、本発明の特徴および技術的利点をかなり一般的に概説している。本発明の請求の内容を形成する本発明の追加の特徴および利点について以下に説明する。開示される概念および具体的な実施形態を、他の構造を修正またはデザインするための基礎あるいは本発明の同一の目的を実行するためのプロセスとして容易に利用してもよいことを当業者により理解されたい。また、このような同等の構造が、添付の請求項に記載の本発明の精神および範囲から逸脱しないことも当業者により認識されたい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明およびその利点をより完全に理解するために、添付の図面を併用して、以下の説明を参照されたい。
【図1】本発明の原理を適用するための環境を提供する無線通信システムを含む通信システムの実施形態に関するシステムレベル図を示す。
【図2】本発明のシステム、サブシステム、およびモジュールに従うコンピュータシステムの実施形態に関するブロック図を示す。
【図3】本発明の原理を適用するための環境を提供する無線通信システムの実施形態に関するブロック図を示す。
【図4】本発明の原理に従う通信システムのユーザ端末および基地局の実施形態に関するブロック図を示す。
【図5】本実施形態の原理に従う通信システムにおけるアップリンクリソースの帯域フリッピングに関する実施形態を示すチャートを示す。
【図6】本発明の原理に従うセルラー通信ネットワークの個々のセルに関する実施形態を示す図を示す。
【図7】本発明の原理に従うセルラー通信ネットワークの個々のセルに関する実施形態を示す図を示す。
【図8】本発明の原理に従う方法の実施形態における例示的ステップを示すフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
現在有利な実施形態の形成および使用について、以下に詳細に説明する。しかしながら、本発明が、多種多様な具体的状況において具現化可能である多くの適用可能な発明概念を提供することを理解されたい。説明する具体的な実施形態は、単に、本発明を形成および使用する具体的な方式を例示するだけであり、本発明の範囲を限定しない。本発明は、具体的状況における例示的実施形態、つまりLTE 3GPP UMTSについて説明される。しかしながら、データの再送信のためのサブシステムまたはモジュールを用い、かつエラー確認および訂正のためのH-ARQシステムも利用し得る、他の型の通信システムに本発明を適用してもよい。
【0015】
最初に図1を参照すると、本発明の原理を適用するための環境を提供する無線通信システムを含む通信システムの実施形態に関するシステムレベル図が示される。無線通信システムは、進化型UMTS地上波無線アクセスネットワーク(evolved terrestrial radio access network; e-UTRAN)の汎用移動通信サービスを提供するように構成されてもよい。移動管理エンティティ(mobile management entity; MME)およびユーザプレーンエンティティ(user plane entity; UPE)(「MME/UPE」で示す)は、Sl通信リンクを介して、e-UTRANノードB(「eNB」で示す)のための制御機能を提供する。eNBは、X2通信リンクを介してeNB間で通信する。種々の通信リンクは、典型的には、ファイバ、マイクロ波、または同軸リンク等の他の高周波メタル通信、あるいはそれらの組み合わせである。
【0016】
eNBは、ユーザが携帯するモバイル送受信機であり得るユーザ端末(「UE」で示す)と通信する。したがって、eNBをユーザ端末に接続する通信リンク、つまりUuリンクは、1.8GHz直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplex; OFDM)信号等の無線通信信号を用いる無線リンクまたはそれに似た技術である。
【0017】
次に図2を参照すると、本発明のシステム、サブシステム、およびモジュールに従うコンピュータシステムの実施形態に関するブロック図が示される。コンピュータシステムは、本明細書に説明するシステム、サブシステム、およびモジュールに関連するソフトウェアの格納および/または実行等の種々の機能を実行するように構成される。中央処理装置(central processing unit; CPU)205は、システムバス210に接続される。CPU205は、任意の汎用コンピュータであってもよい。本発明の実施形態は、CPU205のアーキテクチャにより制限されない。バス210は、ランダムアクセスメモリ(random access memory; RAM)215に接続され、RAM215は、スタティックランダムアクセスメモリ(static random access memory; SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic random access memory; DRAM)、または同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(synchronous dynamic random access memory; SDRAM)であってもよい。読み取り専用メモリ(read only memory; ROM)220も、バス210に接続され、ROM220は、プログラマブル読み取り専用メモリ(programmable read only memory; PROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(erasable programmable read only memory; EPROM)、または電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(electrically erasable programmable read only memory; EEPROM)であってもよい。RAM215およびROM220は、当技術分野において既知であるように、ユーザおよびシステムデータならびにプログラムを保持する。
【0018】
また、バス210は、入力/出力(input/output; I/O)アダプタ225、通信アダプタ230、ユーザインターフェースアダプタ240、およびディスプレイアダプタ245にも接続される。I/Oアダプタ225は、ハードドライブ、コンパクトディスク(compact disc; CD)ドライブ、フレキシブルディスクドライブ、またはテープドライブのうちの1つ以上等の記憶装置250を、コンピュータシステムに接続する。また、I/Oアダプタ225は、プリンタにも接続され(図示せず)、プリンタは、書類、写真、記事、およびその同等物等の情報の紙コピーをシステムが印刷することを可能にする。プリンタが、プリンタ(例えばドットマトリクス、レーザー、およびその同等技術)、ファックス機、スキャナ、またはコピー機であってもよいことに留意されたい。
【0019】
次に図3を参照すると、本発明の原理を適用するための環境を提供する無線通信システムの実施形態に関するブロック図が示される。無線通信システムは、e-Node B(「eNB」で示す)と通信するユーザ端末(「UE」で示す)を有する。ユーザ端末は、データプロセッサ(「DP」で示す)、プログラム(「PRGM」で示す)を格納するメモリ(「MEM」で示す)、タイマ(「TIMER」で示す)、無線周波数送受信機(「TRC」で示す)(UEアンテナ制御器を含む)、およびe-Node Bとの双方向無線通信のためのアンテナ(「ANT」で示す)を有する。e-Node Bは、データプロセッサ(「DP」で示す)、プログラム(「PRGM」で示す)を格納するメモリ(「MEM」で示す)、無線周波数送受信機(「TRC」で示す)(e-Node Bアンテナ制御器を含む)、およびユーザ端末との双方向無線通信のためのアンテナ(「ANT」で示す)を有する。概して、e-Node Bは、e-UTRAユーザプレーン(例えば無線リンク制御/メディアアクセス制御/物理)および制御プレーン(例えば無線リソース制御)プロトコル終端をユーザ端末に提供する。
【0020】
上述のメモリは、ローカル環境に適切な任意のタイプであってもよく、半導体ベースのメモリデバイス、磁気メモリデバイスおよびシステム、光メモリデバイスおよびシステム、固定式メモリおよび着脱式メモリ等、ならびにその同等物等の任意の適切なデータ記憶技術を使用して実装されてもよい。データプロセッサは、ローカル環境に適切な任意のタイプであってもよく、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(digital signal processor; DSP)、およびマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つ以上を含んでもよい。プログラムは、関連するデータプロセッサによる実行時に、本明細書に説明するタスクの電子デバイスによる実行を可能にするプログラム命令を含む。
【0021】
本明細書に説明するシステム、サブシステム、およびモジュールの例示的実施形態は、ユーザ端末およびe-Node Bのデータプロセッサによって、またはハードウェアによって、あるいはそれらの組み合わせによって実行可能であるコンピュータソフトウェアによって少なくとも部分的に実装されてもよい。
【0022】
ユーザ端末が実行する機能は、概して、開放型システム間相互接続7層モデルに従って、層のスタックとして編成およびモデル化されてもよい。その層の中に、媒体アクセス制御(media access control; MAC)層と、ネットワーク層およびトランスポート層等のMAC層の上に位置する他の層とが含まれる。MAC層は、アップリンクの動作に関連するサービスを含む特定のサービスを上位層に提供する。MAC層は、アップリンクMACプロトコルの実装を含む。このアップリンクMACプロトコルは、アップリンクを使用して送受信するために、ユーザ端末およびe-Node Bが従う手順を提供する。
【0023】
物理(physical; PHY)層は、概念的に、MAC層の下に位置する。MAC層は、PHY層に対して特定のサービスを要求する。これらのサービスは、e-Node Bへのパケットの物理的送信に関する。MAC層は、上位層から1つ以上のフローを受信する。フローは、典型的には、ボイスオーバインターネットプロトコル(voice over Internet protocol; VoIP)通信セッション、テレビ電話、ゲーム、またはその同等技術等の具体的な適用に対応するデータのストリームである。
【0024】
物理層パケットフォーマットをユーザ端末に通信するために、概して、互換PHY層信号伝達またはMACチャネル信号伝達を用いる。各MAC層パケットセクションは、MAC層マルチユーザパケットフォーマットに従って、1つ以上のMAC層を含んでもよい。
【0025】
次に図4を参照すると、本発明の原理に従う通信システムのユーザ端末および基地局(「e-Node B」または「eNB」とも呼ばれる)の実施形態に関するブロック図が示される。ユーザ端末(「UE」で示す)および基地局(「e-Node B」で示す)は、「3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN); Overall description; Stage 2 (Release 8)" Vl .0.0 (2007-03)」とも呼ばれる3GPP TS 36.300に適合し、その内容は、参照により本明細書に組み込まれる。図示する通信システムは、ユーザ端末から基地局へのアップリンク通信を示し、このようなアップリンク通信のための非適応型H-ARQを使用する。さらに、ユーザ端末のMAC層および物理層は、H-ARQのためのアップリンクを含むアップリンクの物理プロセスを制御するように動作する。ユーザ端末は、符号化器(例えば符号化およびレートマッチング(rate matching; RM)モジュール)420、巡回冗長検査(cyclic redundancy check; CRC)モジュール425、H-ARQモジュール430、送受信機435、およびアンテナ440を含む。
【0026】
基地局は、復号器(例えば復号およびレートマッチング(rate matching; RM)モジュール)460、巡回冗長検査(cyclic redundancy check; CRC)モジュール465、H-ARQモジュール470、送受信機475、およびアンテナ480を含む。基地局におけるデータパケットの受信(送受信機475およびアンテナ480を介する)および物理送信処理の後、復号器460は、ユーザ端末の符号化器420とは逆の復号プロセスを使用して、トランスポート情報を復号する。また、復号器460は、基地局のH-ARQモジュール470からの再送要求に対応する。ゆえに、トランスポート情報は、エラー検出のためにCRCモジュール465に提供される。復号器460がトランスポート情報の復号時にエラーを発見する場合か、またはCRCモジュール465が訂正不可能なエラーを発見する場合、復号器460は、MAC層に従ってH-ARQモジュール470と通信し、アンテナ480を使用してユーザ端末に再送信要求を発行する。ユーザ端末は、基地局からの再送信要求をアンテナ440において受信する。再送信要求の解読に成功すると、ユーザ端末は、要求された特定の符号化データパケットを基地局に再送信する。
【0027】
通信システムの動作において、基地局により再送信について要求されたデータパケットの初めの送信に使用した同一の物理リソースをユーザ端末が再使用する代わりに、帯域フリッピングモジュール415は、MAC層およびその物理層に従って、H-ARQ毎ベースで、アップリンクのために、物理的/論理的物理リソースブロック(physical resource block; PRB)の番号を振り直す。ゆえに、データパケットの再送信前に、アップリンクのためのPRB(例えば「帯域」)eは、帯域フリッピングモジュール415に従ってフリップするように変更される。したがって、元の周波数群による同一のセットでデータパケットを再送信する代わりに、ユーザ端末は、送信機435およびアンテナ440を介して、異なる周波数セットによってパケットを再送信する。帯域は、「X」個のTTI毎にフリップされることが好ましく、この場合、「X」は、例えば、ネットワークに設定されるパラメータである。完全なダイバーシチ利得が望まれる応用例では、「X」は、特定のセルにおける停止-待機(stop-and-wait; SAW)チャネルの数に等しいように設定されるべきである。なお、当然ながら、帯域フリッピングモジュール415や、本明細書に説明する他のサブシステムおよびモジュールは、通信システムにおける他のシステムに位置してもよい。
完全な非適応型H-ARQに比べて、エラー確認システムの帯域フリッピングモジュール415の追加によって、受信した信号の平均性能を改善する周波数ダイバーシチが提供される。また、ダウンリンク制御チャネル信号伝達オーバーヘッドの削減という利益が存在する。したがって、エラー確認システムは、復号器および帯域フリッピングモジュールを含むが、これらに限定されない。本発明の広範な範囲が、H-ARQ関連のシステムだけに限定されず、マルチTTI通信等による自動再送信に一般的に適用されうることを理解されたい。例えば、アップリンク送信は、ACK/NACK確認を待つことをしない、同一の情報またはデータパケットの多数の連続再送信を行うことを含んでもよい。ACK/NACK確認は、既定の数の受信(例えば4回の受信)の後に基地局から送信される。本明細書に説明する帯域フリッピングモジュールを使用して、このような状況下でも利益がもたらされる。
【0028】
次に図5を参照すると、本実施形態の原理に従う通信システムにおけるアップリンクリソースの帯域フリッピングに関する実施形態を示すチャートが示される。チャートは、時間軸および周波数軸を有して構成される。チャートに示す各ブロックは、PRB識別番号を表す。元のまたは前のデータパケットは、集合的に510で示すPRBブロックを使用してユーザ端末から基地局に送信される。基地局が発行したH-ARQ要求の受信時、または既定数の受信の発生時に、再送信されるデータパケットは、集合的に520で示すPRBブロックによってユーザ端末から送信される。図示するように、PRBブロック510の周波数は、PRBブロック520とは異なる。ゆえに、このアップリンクH-ARQにおいて、パケット再送信のために帯域をフリッピングすることによって、またはPRBブロックの番号を振り直すことによって、周波数ダイバーシチが増加する。
【0029】
本発明の種々の実施形態が、周波数選択スケジューリングの使用を禁止しないことに留意されたい。無線チャネルの周波数選択スケジューリングプロパティが維持される場合、通常のアップリンクリソース付与(例えば適応型H-ARQ)を使用して再送信をスケジュール化するべきである。
【0030】
次に図6を参照すると、本発明の原理に従うセルラー通信ネットワークの個々のセル610、620、630に関する実施形態を示す図が示される。セル610、620、630は、近隣セルであり、これらのセルの個々の範囲は、連続的なネットワーク範囲を容易にするようにこれらの近隣の範囲区域に重複する。セル610、620、630の各々内のユーザ端末は、セルに位置する基地局との通信を確立する。帯域フリッピング機構をアップリンクH-ARQに適用することによって、改善された周波数ダイバーシチに基づいて、信号受信に全体的な改善がもたらされる。
【0031】
しかしながら、周波数ダイバーシチが改善しても、通常、帯域フリッピング機構だけでは干渉平均化(interference averaging)を改善しない。セルラー通信ネットワークは、近隣セル(例えばセル610、620、630)が、異なる数のH-ARQ停止-待機(stop-and-wait; SAW)チャネルを有するように構成される。第1のセル610は「A」個の数のSAWチャネルを有し、第2のセル620は「B」個の数のSAWチャネルを有し、第3のセル630は「C」個の数のSAWチャネルを有する。近隣セル(例えばセル610、620、630)は、一般的に干渉セルになるため(しかも異なる数のSAWチャネルを有する干渉セルになるため)、結果として、アップリンクH-ARQにおける干渉平均化は増大する。隣接セルが異なる数のSAWチャネルを有するこの構成の欠点は、干渉ダイバーシチを提供するために、H-ARQ遅延が「人工的に」増加することにある。
【0032】
次に図7を参照すると、本発明の原理に従うセルラー通信ネットワークの個々のセル710、720、730に関する実施形態を示す図が示される。干渉ダイバーシチを改善するために異なる数のSAWチャネルを構成する代わりに、セルラー通信ネットワークは、近隣セルにおいて若干異なる帯域フリッピング期間(band flipping period; BF-T)を設ける。ゆえに、近隣セル(例えばセル710、720、730)の各々は、若干異なるBF-Tを有する。第1のセル710は「X」のBF-Tを有し、第2のセル720は「Y」のBF-Tを有し、第3のセル730は「Z」のBF-Tを有する。上述のように、フリッピング期間は、セルにおけるSAWチャネルの数に等しいこととしてもよい。したがって、本例において、第1のセル710は「X」個のBF-Tを有し、この場合「X」は、そのセルにおけるSAWチャネルの数に等しい。BF-Tは、セル毎に若干異なるため、干渉ダイバーシチが改善する。しかしながら、周波数ダイバーシチのレベルも、可変BF-Tとともに減少し得る。H-ARQ SAWチャネルの数より多いBF-Tを有するセルは、連続帯域フリッピングの完全な周波数ダイバーシチ利得を確保しない。
【0033】
次に図8を参照すると、本発明の原理に従う方法の実施形態における例示的ステップを示すフローチャートが示される。ステップ810において、再送信のためのアップリンクH-ARQ要求が受信されるか、または既定数の受信が受信される。それに応答して、ステップ820において、アップリンクのためのPRBに番号の振り直しが行なわれる。次いで、ステップ830において、番号が振り直されたPRBを使用して、要求されたデータパケットが再送信される。
【0034】
本発明の種々の実施形態を構成するプログラムまたはコードセグメントは、コンピュータ可読媒体に格納されてもよいか、または搬送波において具現化されるコンピュータデータ信号もしくは搬送波により変調される信号によって送信媒体において送信されてもよい。「コンピュータ可読媒体」は、情報を格納または転送可能である任意の媒体を含んでもよい。コンピュータ可読媒体の例として、電子回路、半導体メモリデバイス、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、フレキシブルディスク、コンパクトディスクCD-ROM、光ディスク、ハードディスク、光ファイバ媒体、無線周波数(radio frequency; RF)リンク、およびその同等技術が挙げられる。コンピュータデータ信号は、光ファイバ、無線、電磁石、RFリンク、およびその同等技術等の送信媒体において伝播可能である任意の信号を含んでもよい。コードセグメントは、インターネット、イントラネット、およびその同等技術等のコンピュータネットワークを介してダウンロードされてもよい。
【0035】
したがって、本発明の代表的実施形態は、例えば、ユーザ端末と基地局との間のアップリンク通信のための非適応型H-ARQに従って、データパケットの再送信を使用する通信システムにおいて使用するための方法を対象とする。この方法は、受信したデータパケットを再送信するべきという表示子を受信することと、再送信を要求するためにアップリンクH-ARQメッセージを生成することとを含む。H-ARQメッセージが生成されたこと応じて、異なる送信周波数のために、元のまたは前のパケット送信のPRBの番号を振り直す。H-ARQ要求メッセージは、番号が振り直されたPRBを使用して送信される。
【0036】
再送信に応じた再番号付けを行うことに加え、さらに、TTIで測られうる既定の期間の経過に応じて再番号付けを行うこととしてもよい。この既定期間は、ホストセルにおけるSAWチャネルの数に等しくなるように設定されてもよい。また、代表的方法は、複数の近隣セルがそれぞれ異なる既定期間を有するように構成することを含んでもよい。代替として、代表的方法は、それぞれ異なる数の停止-待機チャネルを有するように複数の隣接セルを構成することを含んでもよい。
【0037】
本発明の別の実施形態によると、通信システムにおけるユーザ端末とともに使用するためのエラー確認システムが、基地局からの再送信要求を受信するように構成されるH-ARQモジュールを含む。帯域フリッピングモジュールが、ユーザ端末からの元のまたは前のデータ送信からの1つ以上の物理リソースブロックの番号を振り直すように構成される。送受信機は、再送信要求に関連付けられる任意のデータパケットの再送信を制御し、番号が振り直された1つ以上の物理リソースブロックに従って、データパケットをアンテナを介して送信する。
【0038】
また、このエラー確認システムは、再送信要求の受信時、既定の時間間隔の終了時、または両方のある組み合わせのいずれかにおいて、帯域フリッピングモジュールが1つ以上のPRBの番号を振り直すように構成されてもよい。既定の時間間隔は、ホストセルにおけるSAWチャネルの数を含む種々の単位のいずれかであってもよい。加えて、エラー確認システムは、セルラー通信ネットワークを構成する複数のセルを含んでもよく、ここで隣接するセルは、それぞれ異なる既定期間を有するように構成される。代わりに、隣接するセルがそれぞれ異なる数の停止-待機チャネルを有するように構成される。
【0039】
本発明のさらなる実施形態によると、コンピュータプログラムロジックが記録されるコンピュータ可読媒体を有する、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、データパケットの再送信を開始するためのコードと、それに応じて、データパケットの元のまたは前の送信に関連する1つ以上の物理リソースブロックの番号を振り直すためのコードと、番号が振り直された1つ以上の物理リソースブロックを使用してデータパケットを再送信するためのコードとを含む。
【0040】
加えて、番号を振り直すためのコンピュータプログラムコードは、さらに、TTIにおいて測られうる既定の期間の経過に応答してもよい。代表的コンピュータプログラム製品の種々の実施形態は、ホストセルにおけるSAWチャネルの数に等しいように既定期間を設定してもよい。代替として、その数に関するある変形を使用してもよい。さらに、代表的実施形態のコンピュータプログラム製品は、異なる既定期間を有するように複数の隣接セルを構成するためのコードも含んでもよい。代替として、これらの代表的実施形態は、異なる数の停止-待機チャネルを有するように複数の隣接セルを構成するためのコードを有してもよい。
【0041】
本発明のさらなる形態によると、通信システムで動作するユーザ端末が提供される。ユーザ端末は、アンテナ、送受信機、ならびにユーザ端末の機能および特徴を制御するためのプロセッサを含む。また、ユーザ端末は、複数のユーザ端末から受信したメッセージ信号を符号化および復号するために、プロセッサと連動して動作可能である符号化器および復号器も含む。また、プロセッサと連動して動作可能であるMAC層は、通信システム内におけるユーザ端末と基地局との間のアップリンク送信を可能にする。帯域フリッピングモジュール(例えばMAC層内に存在する)は、基地局からのH-ARQ再送信要求の受信または既定数の受信の後にトリガされる再送信のために、元のまたは前のデータ送信のPRBの番号を振り直すように構成される。
【0042】
上述のように、例示的実施形態は、方法と、方法のステップを実行するための機能性を提供する種々のモジュールから成る対応する装置とを提供する。モジュールは、ハードウェア(特定用途向け集積回路等の集積回路を含む)として実装されてもよいか、またはコンピュータプロセッサによる実行のためのソフトウェアもしくはファームウェアとして実装されてもよい。具体的には、ファームウェアまたはソフトウェアの場合では、例示的実施形態は、コンピュータプロセッサによる実行のためのコンピュータプログラムコード(すなわち、ソフトウェアまたはファームウェア)をその上で用いるコンピュータ可読記憶構造を含むコンピュータプログラム製品として提供可能である。
【0043】
本発明およびその利点について詳述したが、添付の請求項により規定される本発明の精神および内容から逸脱することなく、種々の変更、置換、および修正を加えることが可能であることを理解されたい。例えば、上述の特徴および機能の多くは、ソフトウェア、ハードウェア、またはファームウェア、あるいはそれらの組み合わせにおいて実装可能である。
【0044】
さらに、本出願の範囲は、本明細書に説明するプロセス、機械、製品、組成物、手段、方法、およびステップに関する特定の実施形態に限定されるように意図されない。本発明の開示により当業者が容易に理解するように、現存するか、または後に進化するプロセス、機械、製品、組成物、手段、方法、またはステップであって、本明細書に説明する対応する実施形態と実質的に同一の機能を実行するか、または実質的に同一の結果を達成するものを、本発明に従って利用してもよい。したがって、添付の請求項は、このようなプロセス、機械、製品、組成物、手段、方法、またはステップをその範囲内に含むように意図される。
【0045】
参考のために、原出願(特願2010-520675)について平成22年2月12日に提出された手続補正書に記載の、本願発明の好適な実施形態の例について、以下に載せておく。
(1)データの以前の送信に関連する物理リソースブロックから、前記データの再送信のために物理リソースブロックの番号を振り直すように構成される帯域フリッピングモジュールと、
前記番号を振り直された物理リソースブロックに従って、前記データを再送信するように構成される送受信機と、
を備える、装置。
(2)前記データのための再送信要求を受信するように構成されるハイブリッド自動再送信モジュールをさらに備える、(1)に記載の装置。
(3)前記帯域フリッピングモジュールは、再送信要求の受信時か、またはある既定時間の終了時に、前記データの前記再送信のために前記物理リソースブロックの番号を振り直すように構成される、(1)または(2)に記載の装置。
(4)前記番号を振り直された物理リソースブロックは、前記データの前記前の送信に関連する前記物理リソースブロックとは異なる周波数を呈する、(1)から(3)のいずれかに記載の装置。
(5)前記帯域フリッピングモジュールは、「X」個の送信時間間隔毎にその帯域をフリッピングすることによって、前記物理リソースブロックの番号を振り直すように構成される、(1)から(4)のいずれかに記載の装置。
(6)前記「X」の値は、前記装置を用いるセルラー通信ネットワークにおけるセルの停止−待機(stop-and-wait)チャネルの数に等しい、(5)に記載の装置。
(7)前記セルラー通信ネットワークにおける前記セルの停止−待機チャネルの数は、前記セルラー通信ネットワークにおける別のセルの停止−待機チャネルの数とは異なる、(6)に記載の装置。
(8)前記「X」の値は、前記装置を用いるセルラー通信ネットワークにおけるセルの帯域フリッピング期間に等しい、(5)に記載の装置。
(9)前記セルラー通信ネットワークにおける前記セルの前記帯域フリッピング期間は、前記セルラー通信ネットワークにおける別のセルの帯域フリッピングとは異なる、(8)に記載の装置。
(10)前記データを符号化およびレートマッチングするように構成される符号化器と、前記データについてエラー検出を実行するように構成される巡回冗長検査モジュールとをさらに備える、(1)から(9)のいずれかに記載の装置。
(11)データを再送信する時を決定する手段と、
前記データの以前の送信に関連する物理リソースブロックから、前記データの再送信のために物理リソースブロックの番号を振り直す手段と、
前記番号を振り直された物理リソースブロックに従って、前記データを再送信する手段と、
を備える、装置。
(12)前記番号を振り直す手段は、再送信要求の受信時か、またはある既定時間の終了時に、前記データの前記再送信のために前記物理リソースブロックの番号を振り直すように構成される、(11)に記載の装置。
(13)前記番号を振り直す手段は、「X」個の送信時間間隔毎にその帯域をフリッピングすることによって、前記物理リソースブロックの番号を振り直すように構成される、(11)または(12)に記載の装置。
(14)コンピュータに、
データを再送信する時を決定することと、
前記データの前の送信に関連する物理リソースブロックから、前記データの再送信のために物理リソースブロックの番号を振り直すことと、
前記番号を振り直された物理リソースブロックに従って、前記データを再送信することと、
を実行させるように構成されるプログラムコードを備える、コンピュータプログラム。
(15)前記コンピュータに、再送信要求の受信時か、またはある既定時間の終了時に、前記データの前記再送信のために前記物理リソースブロックの番号を振り直すように構成される、(14)に記載のコンピュータプログラム。
(16)データを再送信する時を決定することと、
前記データの以前の送信に関連する物理リソースブロックから、前記データの再送信のために物理リソースブロックの番号を振り直すことと、
前記番号を振り直された物理リソースブロックに従って、前記データを再送信することと、
を含む、方法。
(17)前記番号を振り直すことは、再送信要求の受信時か、またはある既定時間の終了時に、前記データの前記再送信のために前記物理リソースブロックの番号を振り直すように構成される、(16)に記載の方法。
(18)前記番号を振り直された物理リソースブロックは、前記データの前記前の送信に関連する前記物理リソースブロックとは異なる周波数を呈する、(16)または(17)に記載の方法。
(19)前記番号を振り直すことは、「X」個の送信時間間隔毎にその帯域をフリッピングすることによって、前記物理リソースブロックの番号を振り直すように構成される、(16)から(18)のいずれかに記載の方法。
(20)「X」の値は、前記装置を用いるセルラー通信ネットワークにおけるセルの停止−待機(stop-and-wait)チャネルの数に等しい、(19)に記載の方法。
(21)前記セルラー通信ネットワークにおける前記セルの停止−待機チャネルの数は、前記セルラー通信ネットワークにおける別のセルの停止−待機チャネルの数とは異なる、(20)に記載の方法。
(22)前記「X」の値は、前記装置を用いるセルラー通信ネットワークにおけるセルの帯域フリッピング期間に等しい、(19)に記載の方法。
(23)前記セルラー通信ネットワークにおける前記セルの前記帯域フリッピング期間は、前記セルラー通信ネットワークにおける別のセルの帯域フリッピングとは異なる、(22)に記載の方法。
(24)前記データを符号化およびレートマッチングすることと、前記データについてエラー検出を実行することとをさらに含む、(16)から(23)のいずれかに記載の方法。
(25)通信システムにおけるユーザ端末によって実行される、(16)から(24)のいずれかに記載の方法。
(26)送信されたデータを受信するように構成される送受信機と、
前記データを復号するように構成される復号器と、
前記データについてエラー検出を実行するように構成される巡回冗長検査モジュールと、
前記データのための再送信要求を発行するように構成されるハイブリッド自動要求再送信モジュールと、
を含む基地局と、
前記データのための前記再送信要求を受信するように構成されるハイブリッド自動要求再送信モジュールと、
前記データの前記送信に関連付けられる物理リソースブロックから、前記データの再送信のために物理リソースブロックの番号を振り直すように構成される帯域フリッピングモジュールと、
前記番号を振り直された物理リソースブロックに従って、前記データを再送信するように構成される送受信機と、
を含むユーザ端末と、
を備える、通信システム。
(27)前記ハイブリッド自動要求再送信モジュールは、前記復号器が前記データの復号時にエラーを発見する場合か、または前記巡回冗長検査モジュールが前記データにおいて訂正不可能なエラーを発見する場合に、前記データのための前記再送信要求を発行するように構成され、
前記帯域フリッピングモジュールは、前記再送信要求の受信時か、またはある既定時間の終了時に前記データの前記再送信のために前記物理リソースブロックの番号を振り直すように構成される、(26)に記載の通信システム。
(28)コンピュータに、(16)から(24)のいずれかに記載の方法を実行させるように構成される、コンピュータプログラム。
(29)プロセッサと、
前記プロセッサに、(16)から(24)のいずれかに記載の方法を実行させうるコンピュータプログラムを格納するメモリと、
を備える、装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データの以前の送信に関連する物理リソースブロックから、前記データの再送信のために物理リソースブロックの番号を振り直すように構成されるモジュールであって、帯域フリッピングを行うモジュールと、
前記番号を振り直された物理リソースブロックに従って、前記データを再送信するように構成される送受信機と、
を備える、装置。
【請求項2】
前記モジュールは、前記データの再送信前にその帯域をフリッピングすることによって、前記物理リソースブロックの番号を振り直すように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
データを再送信する時を決定することと、
帯域フリッピングを行うこと、ただし前記帯域フリッピングを行うことは、前記データの以前の送信に関連する物理リソースブロックから、前記データの再送信のために物理リソースブロックの番号を振り直すことを含む、前記行うことと、
前記番号を振り直された物理リソースブロックに従って、前記データを再送信することと、
を含む、方法。
【請求項4】
前記帯域フリッピングを行うことは、前記データの再送信前にその帯域をフリッピングすることによって、前記物理リソースブロックの番号を振り直すようことを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
コンピュータのプロセッサで実行されることにより、該コンピュータに、請求項3または4に記載の方法を実行させるように構成されるコンピュータ命令を含む、コンピュータプログラム。
【請求項6】
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータ装置であって、
前記メモリは、前記プロセッサで実行されることにより、前記コンピュータ装置に、請求項3または4に記載の方法を実行させるように構成されるコンピュータ命令を格納する、コンピュータ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−249326(P2012−249326A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−179303(P2012−179303)
【出願日】平成24年8月13日(2012.8.13)
【分割の表示】特願2010−520675(P2010−520675)の分割
【原出願日】平成20年8月15日(2008.8.15)
【出願人】(398012616)ノキア コーポレイション (1,359)
【Fターム(参考)】