説明

データサービス用試験装置

通信回線上で動作するデータ伝送サービスを試験するための装置(1)。前記装置は、各試験回路が前記通信回線の終端をエミュレートするためにデータ伝送サービス提供手段(221、222、231、232、241、242)の1つまたは複数の特性を判断するように構成された複数の試験回路(220、230、240、250)、前記複数の試験回路のそれぞれの動作を制御するように動作可能な処理手段(200)と、前記複数の試験回路の1つまたは複数に前記通信回線を接続するように構成された接続手段(270、271)と、を含む。前記データ伝送サービスは前記試験回路の1つまたは複数によって提供される試験動作中、前記接続手段に接続されたままである。これにより、前記装置はデータ伝送サービスのアイデンティティを自動的に判断できる。前記試験回路は、前記装置が前記データ伝送サービスで受動リンクを提供する、および/または前記通信回線のスループット試験を提供することができるように、各手段が相互接続される一終端をエミュレートできるように構成されてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信メタルペア上で動作するデータ伝送サービス用の試験装置に関する。さらに詳細には、但しそれには限らないが、シングルポートを介して、ISDN(bri)(総合デジタルサービス通信網基本レートインタフェース)、ADSL(非対称型デジタル加入者回線)、ShDSL(単一ペア高ビットレートデジタル加入者回線)およびPOTS(通常の電話サービス)を含む多くのデータサービスの内の1つの正しい動作を自動的に識別、確認することができる装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通信分野においては、技術範囲が増え続けるということは、通信回線上で動作してよい異なるデータ伝送サービス(ISDN、ADSL等)の提供を試験し、監視することができる装置の要件が増加することを意味する。ユーザが個々のサービスの動作を試験できる多くの携帯装置を含む多数の製品が市場に出ている。
【0003】
従来の技術の装置は、例えばトレンドコミュニケーションズ社(http:www.trendcomms.com)のオーロラタンゴ(Aurora Tango)を含む。これはShDSL、ADSL、およびISDNを含む複数の異なるサービスの試験を可能にするモジュラー装置である。前記装置は、それぞれがサービスの内の1つの試験用である複数の取り外し可能なモジュールを備える。モジュールは異なるサービスについて試験するために適宜に交換され、それによって柔軟な試験装置を提供してよい。しかしながら、この構成はきわめて柔軟な解決策を提供するが、高レベルの理解とオペレータの技能も必要とする。装置が正しく機能するためには、試験器の正しいポートが正しい種別のサービスに接続されていることが重大である。
【0004】
加えて、例えば銅対などの線対などの1本の長く伸びた回線をシミュレーションできることが有利である。これにより、サービスを試験して、例えば前記回線長にわたる減衰を決定できるようになる。例えば、非同期デジタル加入者回線ADSLサービス環境における試験のために使用されるとき、これはいつ(デジタル加入者ループアクセス乗算器としてもまた知られている)デジタル加入者回線アクセスマルチプレクサDSLAMカードが、存在する実際の回線長よりむしろ標準的な回線長で通信できる中央局を試験するのかを確認するために使用できる。このようにしてより長いワイヤ長をシミュレーションし、それによりDSLAMカードに応力をかけることによって、回路は通常サービスの規格に準拠していると考えられるであろうため、通常は識別されない追加の問題を識別することができる。
【0005】
この装置を追加で使用することは、マルチサービス試験器およびエンドユーザ自身のCEPとともに回線減衰器を活用することによってカスタマ回線における実際の挿入損失をシミュレーションすることである。この方法によって、エンドユーザのCPEと電話局間の接続が実際のカスタマ回線と同じ負荷レベルまでシミュレーションできる。これは、電話局を訪問しなくてもカスタマの建物から達成できる。
【0006】
異なる長さのケーブルをシミュレーションするための公知の方法は、追加の設備の接続を必要とする。通常、エンジニアはケーブルドラム(つまり、巻かれた実際のケーブル)を回線の関連する部分に接続し、それにより回路に負荷をかける。しかしながら、安全性の観点から、過剰な長さのケーブルを持ち歩かなければならないため、これは最適な手順ではない。加えて、このような試験手順は、異なるエンジニアによって使用される異なるケーブル長により異なる損失が生じるために、標準的ではない結果を生じさせる。
【発明の開示】
【0007】
本発明は、通信回線(ISDN Sバスのケースではサービスは2つのメタルペア線上であるが、ここでは回線は単一金属撚り対線を意味する)上で動作するデータ伝送サービスを試験するための改善された試験装置を提供しようと努める。
【0008】
本発明の第1の態様によれば、通信回線上で動作するデータ伝送サービスを試験するための装置が提供され、前記装置は、
各試験回路が前記通信回線の一終端をエミュレートするためにデータ伝送サービス提供手段の1つまたは複数の特性を判断し、試験するように構成された複数の試験回路と、
前記複数の試験回路のそれぞれの動作を制御するように動作可能な処理手段と、
前記複数の試験回路の1つまたは複数に前記通信回線を接続するように構成された接続手段と、
を含み、
前記データ伝送サービスは、前記試験回路の1つまたは複数によって提供される試験動作中、前記接続手段に接続されたままとなる。
【0009】
好ましくは、前記接続手段は前記データ伝送サービス通信回線を一度に1つの試験回路に接続し、前記処理手段は所定のシーケンスで複数の前記試験回路の動作を制御するよう動作可能であり、前記データ伝送サービスは、前記複数の試験回路のそれぞれが前記所定のシーケンスで動作可能であるため前記接続手段に接続されたままである。
【0010】
代わりに、前記接続手段が一度に複数の試験回路に入力を提供するための前記手段、および前記処理手段は前記複数の前記試験回路の並列動作を制御するように動作可能であり、前記データ伝送サービスは前記複数の試験回路のそれぞれが動作可能であるため前記接続手段に接続されたままである。
【0011】
処理手段は、データ伝送サービスのアイデンティティを判断するために前記試験回路の動作を制御してよい。
【0012】
該装置は、前記処理手段により判断されるデータ伝送サービスおよび前記試験回路の1つまたは複数のアイデンティティの表示を装置のオペレータに対して提供するように構成された表示手段を備えてよい。
【0013】
該接続手段は前記回線上でのデータの送信と受信の両方を行うように構成されてよい。
【0014】
該接続手段は前記通信回線の一終端ポイントをエミュレートするための前記手段に接続されてよい。
【0015】
該接続手段は、各ポートが前記通信回線を前記通信回線の一終端点をエミュレートするための前記手段に接続するように構成された1対のポートを備えてよく、該試験回路は使用中の装置がデータ伝送サービス内で受動リンクとして動作することができるように構成される。
【0016】
該接続手段は、各ポートが前記通信回線を前記通信回路の一終端点をエミュレートするための前記手段に接続するように構成された1対のポートを備えてよく、該試験回路は前記回線上で前記データ伝送サービスのスループット試験を実行するように構成される。
【0017】
前記通信回線の一終端をエミュレートするための手段はモデムを備えてよい。代わりに、それはフィールドプログラマブルゲートアレイおよびデジタル信号プロセッサ装置を備えてよい。
【0018】
前記通信回線の終端は、トランシーバ装置中央局で終端を備えてよい。前記通信回線の終端はトランシーバ装置遠隔端末で終端を備えてよい。
【0019】
本発明の第2の態様は、通信回線上で動作するデータ伝送サービスを識別し、試験するための装置を含み、前記装置は、
データを送受するための前記回線への接続用のポートと、
処理装置と、
前記入力ポートを介して送受される前記データを使用して複数の異なるデータ伝送サービスを、前記処理装置と協働して識別し、試験することができる試験回路手段と、
を含む。
【0020】
好ましくは、複数の異なるデータ伝送サービスはDSL(デジタル加入者回線)サービス、ISDN(総合デジタル通信網)サービス、およびPOTS(通常の電話サービス)サービスの任意の組み合わせを含む。
【0021】
好ましくは、該試験回路手段は、処理装置の制御下で複数の異なるモデムタイプとして動作できる。
【0022】
好ましくは、該試験回路手段は、2個のADSL(非対称型デジタル加入者回線)チップセットと2個のShDSL(単一ペア高ビットレートデジタル加入者回線)チップセットを含む複数のモデムチップセットを備える。
【0023】
好ましくは、該試験回路手段は、複数の異なるモデムタイプとして動作するために処理装置の制御下でプログラミングできるプログラマブルモデムチップセットを備える。
【0024】
好ましくは、該処理装置は、所定のスクリプトに従って複数のデータ伝送サービスを識別し、試験する順序を制御するように構成される。
【0025】
本発明の第3の態様は、第1の端末と第2の端末間の通信回線上で動作するデータ伝送サービスを試験するための装置を含み、前記装置は、
前記第1の端末からデータを送受するために前記回線上の前記第1の端末に接続するための第1のポートと、
前記第2の端末からデータを送受するために前記回線上の前記第2の端末に接続するための第2のポートと、
処理装置と、
前記ポートを介して送受されるデータを使用して少なくとも1つのデータ伝送サービスを前記処理装置と協働して試験できる試験回路手段であって、前記ポートの内の一方を介して受信されるデータが前記ポートの他方を介して実質的に未変更で出力できるように相互接続される2個のチップセットを備える試験回路手段と、
を含む。
【0026】
好ましくは、データ伝送サービスを試験することは、前記ポートを介して受信されるデータを監視することを含む。
【0027】
好ましくは、データ伝送サービスを試験することは、前記ポートの一方を介して受信されたデータの中に、前記ポートの他方を介してそれを出力する前に、エラーを導入することを含む。
【0028】
本発明の第4の態様は、通信回線上で動作するデータ伝送サービスを試験するための装置を含み、前記装置は、
データを送受するための前記回線への接続用のポートと、
伸長された回線長をエミュレートするように前記データを修正するための回線減衰エミュレータと、
処理装置と、
前記入力ポートを介して送受される前記データを使用してデータ伝送サービスを、前記処理装置と協働して試験するための試験回路手段と、
を含む。
【0029】
好ましくは、減衰エミュレータは、ポートと試験回路手段の間で接続される減衰回路網を備えるインタフェース装置によって提供される。
【0030】
本発明の第5の態様は、前記請求項による装置を使用して通信回線で動作するデータ伝送サービスを識別する方法を含み、前記方法は、
前記装置により提供され、前記装置により提供される複数の試験回路の内の1つまたは複数に前記通信回線を接続するように構成された接続手段に前記通信回線を接続し、各試験回路は前記通信回線の一終端をエミュレートするためのデータ伝送サービス提供手段の1つまたは複数の特性を判断するように構成されたものと、
前記複数の試験回路のそれぞれの動作を制御するように動作可能である処理手段を使用して、前記データ伝送サービスのアイデンティティを判断することと、
を含み、
前記データ伝送サービスは各試験回路の独立した動作中に前記接続手段を介して前記試験回路の1つまたは複数に接続されたままである。
【0031】
好ましくは、前記装置は表示手段を有し、また該方法は、前記表示手段に前記装置により判断された前記データ伝送サービスのアイデンティティを表示するステップとをさらに含む。
【0032】
有利なことに、本発明は単一接続ポートだけを介して複数の異なるデータ伝送サービスを識別し、試験することができる。有利なことに、自動試験手順は、回線上でどのサービスが伝送されているのかに関係なく回線に一貫した方法で接続される装置によって実行できる。異なるサービスのために異なるポートに接続する要件はないため、装置はそれ以外の場合に必要とされるであろうより技能が低いエンジニアによって操作できる。それらはどのサービス種別について試験するのかに関する情報を事前に必要とせず、非常に多くのさまざまな装置を切断し、再接続することは必要ではないため時間を節約できる。試験することができるサービスは、例えば非対称型デジタル加入者回線(ADSL)、総合デジタル通信網基本レートインタフェース(ISDL bri)、単一ペア高ビットレートデジタル加入者回線(ShDSL)およびPOTS(通常の電話サービス)の任意の組み合わせを含んでよい。
【0033】
有利なことに、本発明は、回路の性能およびそれを通過するデータの性能を監視するためにスループット試験を実行できる。これにより、装置は動作およびデータレートが予想されるとおりであるか試験できる。プロセッサは、サービスデータに、それが装置から出力される前にエラーを導入するようにさらに構成されてよい。これにより装置は、サービスのエラー報告手順が正しく機能しているかチェックできる。
【0034】
したがって、有利なことに、本発明はサービスが完全な範囲で正しく動作しているか試験するために伸長された回線長をシミュレーションできる。有利なことに、このような内蔵減衰回路網は使いやすさ、および使用の利便性を提供する。
【0035】
本発明の多様な態様は、当業者にとって互いに明らかな任意の適切な組み合わせで、および前記に、および従属請求項によって述べられた本発明の特徴のいずれかとともに適切に組み合わされてよい。
【0036】
本発明による特定の実施形態は、ここで添付図面を参照して一例として説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
図1は、本発明の第1の実施形態による試験装置1を示す。試験装置1は、耐候性ハウジング2と、前記ハウジング内の内蔵キーパッド9上の、複数のユーザによって動作可能なキー3と、液晶ディスプレイ4とを備える。2つの接続ソケット5と6が具備される。これらの接続ソケット5、6は例えばRJ45接続ソケットなど、多くの異なる装置を直接的にまたはアダプタを使用してのどちらかによって接続できるようにするタイプである。標準9ピン雌接続ソケット7および充電点ソケット8もまた具備される。内部では、装置は電源と、図2を参照して説明される内部回路網アーキテクチャとを備える。装置は、ユーザが片手で楽に運べるほど小型且つ軽量であるようデザインされている。
【0038】
装置1の動作はここで以後の図を参照して説明される。内部アーキテクチャは図2に描かれる。装置1と通信回線の間のデータ通信は信号入力インタフェース260を介して発生する。オペレータは、最初に回線接続270を介して装置を通信回線に物理的に接続しなければならない。回線ケーブル271がこのために使用され、その一端はRJ45ソケット5を介して装置1に接続される。RJ45などの単一の標準化されたソケット接続の使用は、装置を世界中の多くの異なるサービスに接続できるようにするという点で有利である。必要とされるのは、その地域の要件に従って回線接続270を完了するために多様なアダプタケーブルを使用することだけである。
【0039】
試験装置1は、中央演算処理装置(CPU)200によって制御される。本実施形態において、これはINTEL(登録商標)セントリノ(Centrino)などのモバイルコンピューティングのための低い電力消費量で設計された専用の中央演算処理装置によって実現される。さらに、それは内蔵無線ローカルアクセスネットワーク機能(WiFi LAN)を含む。
【0040】
CPUの制御下で、試験装置1は通信回線に存在する可能性のある複数の異なるデータ伝送サービスを識別し、試験する能力を有する。これを実行するためには、複数の試験回路220、230、240、250が具備される。ADSL試験回路220は、独立して制御可能であり、ATU−CとATU−Rの両方をエミュレートできる2個のモデムチップセット221と222を備える。ShDSL試験回路230は、STU−CとSTU−Rをエミュレートするための2個のモデムチップセット231と232を備える。2台のダイヤルアップV.92モデムなどの2台のPSTNモデム241と242、および1つのISDN試験回路250を備えるPSTN試験回路240もまた具備される。
【0041】
試験装置1がメタルペア線に接続され、オンに切り替えられると、それは存在するサービスの種別を識別するために該当する試験回路を使用して試験のシーケンスを通過する。本実施形態では、CPUに接続された(携帯電話に搭載される可能性のあるタイプなどの)バックライト付き液晶ディスプレイ4である適切な出力206を介して情報がオペレータ(ユーザ)に提示される。適切な段階でオペレータに情報が提示されることにより、多様な試験の結果を表示し、追加の命令/確認のための要求を提示できる。装置は必要とされるあらゆる接続ステップをユーザに知らせるように構成され、ユーザにあらゆる誤りを知らせる。オペレータは、本実施形態ではCPUに接続された内蔵キーパッド9である入力204を介して装置1と対話できる。このようにして、オペレータは装置に命令を送信し、試験結果/エラーメッセージを見ること等ができる。装置がサービス/障害を識別できない場合には、高度な技能を持つオペレータが問題を正確に指摘するために実行されてよい個々の試験を指定できる。
【0042】
前記装置構成により、装置は複数のサービスのそれぞれについて正しいモデム終端を模倣できる(例えば、それは必要とされるときにATU−CとATU−RまたはSTU−CとSTU−Rをエミュレートしてよい)。それは、装置を切断/再接続する必要なく、同じ接続ソケットを介してISDN(UバスまたはSバスどちらかでのbri)、ADSL、ShDSLおよびPOTSダイヤルアップ含む多数のデータ伝送サービスの存在をチェックできる。
【0043】
信号入力インタフェース260に接続される拡張ポート261も具備される。これにより、回線に接続するために同じ接続ポートを使用しつつも将来のモデムの増設または他の接続性が可能になる。
【0044】
本実施形態における電源201は、例えば最短120分間ユニットに電力を提供できる標準ニッケルメタル水素電池からなる充電可能バッテリパック202によって提供される。装置は30分、15分、5分および1分で差し迫った停電をユーザに警告するように構成され、停電になるとユニットはデータを使用せずに優雅に故障する。充電は装置の外部の充電点ソケット8に接続される充電回路203を介して実行される。代わりに、装置は電気の幹線または外部電池供給を使用してさらに長い期間電力を供給されてよい。
【0045】
装置との通信は、すでに説明されたようにキーパッド9を使用してオペレータによって直接的に可能である。さらに、試験装置1は、ブルーツース281、シリアル282またはイーサネット(登録商標)接続283を含む追加の通信機能280を具備する。例えば、ブルーツース機能は情報の無線アップロード/ダウンロード、および試験手順の一部として他のブルーツースによって可能にされた装置との対話を可能にする。さらに、装置の通信機能は外部ホストを介した装置の制御、および複雑な障害識別(図5を参照されたい)を補助するためにRS232/ブルーツース装置から追加の回線試験情報を結合することを可能にする。加えて、装置はファームウェアの更新による将来のサービスの追加を可能にする(図7を参照されたい)。
【0046】
装置の典型的な動作は図3に要約して示される。オペレータ(ユーザ)は、試験回線に接続するためのケーブル布線に加えて、試験装置1を提供される(ステップ1.1)。ケーブル布線の一方の端部には、試験装置に差し込むための標準コネクタ(例えばRJ45)が設けられ、他方の端部は状況に適したあらゆるコネクタである。試験装置は回線に接続され(ステップ1.2)、オンに切り替えられ(ステップ1.3)、および「試験開始」キーがオペレータによって押される。装置は、次に、装置が存在するサービスの種別を識別できるようにする所定の試験(ステップ1.4)のシーケンスを自動的に通過し、データは処理装置200に設けられる内部メモリ上で装置によって記録される(ステップ1.5)。次に、装置は、結果を診断するために事前にプログラミングされた規則セットに従いデータを処理する(ステップ1.6)。結果はLCDディスプレイ4を介してオペレータに表示される(ステップ1.7)。
【0047】
図4は、サービス種別を自動的に識別し、試験するためにステップ1.4の間に実行される手順を示す流れ図である。装置は多くのサービスの動作を識別してから、試験するために通過するためのステップのシーケンスで事前にプログラミングされる。チェックされる第1のサービスはISDN(bri)である。最初に、装置はISDNが同期するかどうかチェックし(ステップ2.1)、同期する場合には、それが正しく動作していることを確認するために、ISDN試験プロセスが実行される(ステップ2.2)。
【0048】
代わりに、ISDN2(BRI)が検出されない場合には、PSTNサービスがチェックされる。このため、装置は、PSTNダイヤルトーンがあるかどうかチェックする(ステップ2.3)。ある場合、およびPSTN番号が回復できる場合(ステップ2.4)には、これはオペレータに表示される(ステップ2.5)。しかしながら、PSTNサービスが使用可能であるが、PSTN番号が回復されない場合には、装置はADSLが同期するかどうかチェックする(ステップ2.6)。イエスの場合、システムはADSL試験プロセスを実行する(ステップ2.7)。ADSLがステップ2.6で同期しない場合には、装置はPSTNダイヤルアップモデム試験プロセスを実行する(ステップ2.8)。
【0049】
しかしながら、ステップ2.3では、PSTNサービスが使用可能ではない場合には、装置はShDSLの存在をチェックする(ステップ2.9)。これが使用可能である場合、装置はShDSL試験プロセスを実行する(ステップ2.10)。
【0050】
試験のこのシーケンスの理由は、ISDN2(bri)サービスとのさらに高い電圧レベルのためである。シーケンスによって、意図していない損害を回避するために、試験中に他の試験回路220、230、240を隔離できる。加えて、ISDN2(bri)は中央局設備とのその同期の速度のために識別される最も迅速なサービスである。ShDSLサービスは、それが存在している従来のダイヤルトーンに依存していないため、試験される最後のサービスである。代わりにDCウェッティング(wetting)(例えば、メタルペア線が使用中であることを表すために、あるいは誘導雑音を抑えるために回線にかけられる直流)を用いる場合、それが使用可能な唯一のサービスである。
【0051】
装置の更なる態様は、それがスループット試験を実行できる、つまりそれがデータ伝送サービス内で受動リンクとして動作することができ、それが正しく機能していることをチェックするためにサービスを連続的に監視する一方で、データが正常に且つスムーズに(ATMセルカウントの関数または毎秒バイトのどちらかとしての真の上流/下流データレートで)流れることができるようにすることである。このモードで動作するためには、装置は、例えば一方の端部にあるカスタマ構内設備と他方にある中央局設備の間でソケット5と6を介して接続されてよい。
【0052】
スループット試験を実行する試験装置の能力は試験回路の中での二重モデム構成に帰する。さらに具体的には、2個のモデムチップセット221と222は、スループット試験を可能にする接続を可能にするためにそれらの間にリンクを有する。同様に、ShDSL試験回路では、2個のモデムチップセット231と232はスループット試験を可能にするためにそれらの間にリンクが設けられる。さらに、装置はサービスにおいて報告しているエラーが正しく機能しているかどうかを試験するためにデータの中にエラーのあるセルを注入できる。
【0053】
二重モデム試験回路は従来の技術においてすでに公知である一方、それらはスループット試験には使用されない。例えば、公知の試験装置は、開発者がADSLベースの製品とサービスを構築し、試験するのを支援するためのDSL用開発システムである、マサチューセッツ州のアウェア(Aware)社(http://www.aware.com)から入手できるヴェラタス(Veratas)992 ECRを含む。このDSLネットワーク試験システムは、各モデムがADSLトランシーバ装置中央局(ATU−C)またはADSLトランシーバ装置遠隔端末(ATU−R)のどちらかをエミュレートできる二重モデム試験ボックスである。このようにして、システムは中央局またはカスタマ構内設備のどちらかを模倣することができるが、モデムはスループットについて試験するために接続されてない。
【0054】
装置の更なる態様は、それが、試験目的のために例えばメタルペア線またはケーブルの異なる長さなど回線の異なる長さをエミュレートする機能を有するという点である。この機能性は信号入力インタフェース260の一部として提供される(例えば、適切なレジスタアレイを含む)内蔵減衰回路網によって提供される。これは、エミュレートされた長さにわたり発生することがある(dB、デシベル単位の)損失を模倣するために、メタルペア線(例えば銅ケーブル)などの1回線長をエミュレートできる減衰エミュレータとして動作する。試験中の回線の公正な評価を可能にするために、これは、例えば、1キロメートルから7キロメートルの範囲で0.5mmの銅ケーブル長さの選択をエミュレートすることができなければならない。PSTNモードとISDNモードで動作しているとき、減衰エミュレータにより、試験中の回路は依然として通常に動作できなければならない(つまり、それは回線の周波数特性を制限するが、線間電圧を制限しない)。
【0055】
装置に組み込まれた減衰エミュレータにより、オペレータは、例えば、DSLAMが存在する実際の回線長の代わりに標準的な回線長で通信できるか試験できる。これは、サービスの正しい動作を確実にするために、さまざまな条件下で回路の厳格な試験を保証する。カスタマに関しては、回線対の信頼性、つまりそれらが正しいサービスのレベルを維持できることを証明することは有効である。このようにして、サービスの提供または復元で、銅対などの回線対の早期故障を制限することが可能である。
【0056】
装置の1つの更なる態様は、RJ45接続ソケット6の内の1つに非標準オフセットタグが具備されている点である。これは、オペレータために他のRJ45ソケット5から1つのソケット6を識別し、装置を使用するときにそれらが正しい接続ソケットに差し込まれることを確実にするためである。
【0057】
図5は、試験装置1によって実行されてよい複雑な障害識別手順をさらに詳しく示す。装置は追加のOSI(オープンシステムインタコネクション)層試験器がブルーツースを介して識別できるかどうかをチェックする(ステップ3.2)。追加の試験器が識別されないときには、装置はオペレータに対して、それらが例えばLCDディスプレイ4にメッセージ「追加試験器をオンにして下さい」を表示する(ステップ3.4)ことによって、追加の試験器をオンにしなければならない旨を示す。装置は、次に追加試験器が応答するまで待機する(ステップ3.6)。
【0058】
試験装置が追加の試験器を識別すると、オペレータは追加の命令について追加の試験器に向けられてよい(ステップ3.3)。関連する試験データの詳細が追加試験器に送信される(3.5)。追加試験器はデータに関して追加の診断試験プロセスを実行し(ステップ3.7)、結果が試験装置に戻される(ステップ3.8)。これは、障害を識別するために(ステップ3.10)その事前にプログラミングされた規則セットを通して改訂されたデータセットを実行し直す(ステップ3.9)。無事に終了すると、結果はLCDディスプレイ4上のメッセージによってオペレータに示される(ステップ3.11)。代わりに、まだ無事に終了していない場合、試験装置1は、あらゆる他の追加試験が実行される可能性があるかどうかを判断し(ステップ3.12)、前記オペレータに適切なメッセージを表示する(ステップ3.13)。
【0059】
試験手順の完了後、出力2の結果がディスプレイを介してオペレータに表示される。それからオペレータは、サービスの種別が自分達が期待していたものであるかどうかを確認するように頼まれる。例えば、試験装置が(ステップ2.6以後)ADSLサービスを識別できなかったが、ダイヤルトーンを検証した場合(ステップ2.8)、オペレータは予想されていたサービスがPOTSダイヤルアップだけであったことを確認するように頼まれる。しかしながら、オペレータがここでサービスが実際にADSLでなければならなかったことを示すと、処理装置は、DSL接続性がトランスポート層で確立できるであろうかどうかを確認するためにその所定の規則セットに従って追加試験を実行する。
【0060】
図6aと図6bは、試験中に試験装置がそのデータ記憶装置をどのように管理するのかを示す流れ図である。特定の診断試験を実行するという要求時(ステップ4.1)、装置は試験データを記憶するために十分な内部メモリがあるかどうかをチェックする(ステップ4.2)。イエスの場合、試験は実行でき(ステップ4.3)、関連するデータは内部に記憶できる(ステップ4.5)。しかしながら、ステップ4.2が試験データを記憶するために十分なメモリがないと判断すると、試験装置は外部装置にデータをダウンロードするオプションも有する。この場合、試験装置はホスト(外部装置)に対するブルーツースまたはシリアル接続のどちらかを検索する(ステップ4.4)。(ステップ4.6で)外部装置を検出できない場合は、不十分なメモリのために帰属(vesting)手順は終了しなければならない。しかしながら、試験装置がホストと無事に通信できる場合(ステップ4.8)、メモリの試験はホストにダウンロードされてから消去されてよい(ステップ4.9)。
【0061】
試験装置が試験を実行し、内部メモリにデータを記憶した後(ステップ4.5)、装置は試験が完了したかどうかを問い合わせる(ステップ4.10)。キーパッドを介してオペレータから適切な入力を受信すると(ステップ4.11)、装置は試験が事実上完了したか(ステップ4.13)どうか、あるいはオペレータが中央記憶装置のためにすべての試験装置結果をダウンロードすることを希望するかを決定する。希望する場合、装置はホストに対するブルーツースまたはシリアル接続についてチェックする(ステップ4.14)。これがうまくいかない場合、装置は、試験が無事に記憶されていないためにホストをオンにするようにオペレータに知らせる(ステップ4.16)。しかしながら、(ステップ4.15で)ホストが無事に検出され、ファームウェアバージョンが検証されると(ステップ4.17)、メモリの試験がホストにダウンロードされ(ステップ4.18)てから、消去される(ステップ4.19)。この手順の成功の表示(ステップ4.20)はオペレータに提供される。
【0062】
必要とされる場合、接続を監視するために試験器は72時間まで回線に接続したままにでき、結果は後の分析のために装置に記憶される。
【0063】
本発明による試験装置100の第2の実施形態は図9に示されている。アーキテクチャは図2に描かれている第1の実施形態のレイアウトに非常に類似している。しかしながら、PSTN、ADSL、およびShDSLモデム、並びにISDNモデムの代わりにフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)とデジタル信号プロセッサ(DSP)が使われる。このようなチップセットの使用は、2つのFPGA/DSP101と102だけが必要とされることを意味する。これは、それらをPSTN、DSL、ShDSLまたはISDLモデムにするために必要とされるファームウェアが代わりに装置のメモリ(ROM)に保持され、各試験回路が発生するときに必要に応じて、必要とされるときにチップの中のロードされるためである。
【0064】
本発明は、このようにしてサービスの種別を、試験手順を開始する前に自動的に識別されるために試験できるようにする装置を備える試験装置を提供する。サービスの種別は、試験装置の関連する試験回路を使用して試験のシーケンスを実行することにより自動的に識別される。試験装置は異なるサービスのための試験間で接続ソケットへの試験されたリンクを切断する/再接続する必要なく、すべて同じ接続ソケット5、6でモデム終端を模倣する複数の回路を備える。ソケット5、6によって提供される二重モデム構成を使用して受動リンクを確立することにより、装置が多様な試験機能を実行する一方で、スループットデータの流れがスムーズであるスループット試験が実行できる。
【0065】
前記に説明された実施形態はデータ伝送サービスのアイデンティティを判断するために一連に使用される試験回路を記述するが、当業者は、本発明の代替実施形態において複数の試験回路によって並列で実行される複数のデータストリームに実質的に分割されるポート5、6を介してデータサービスを受信できることを理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の一実施形態による試験装置を示す図である。
【図2】図1の装置のアーキテクチャを示す図である。
【図3】図1の装置を使用して実行される試験プロセスの要約を示す流れ図である。
【図4】図3に示されるプロセスの一部(自動サービス識別試験手順)をさらに詳細に示す流れ図である。
【図5】図3に示されるプロセスの一部(複雑障害識別手順)をさらに詳細に示す流れ図である。
【図6a】試験データを記憶するために図1の装置の動作中に実行されるプロセスを示す流れ図である。
【図6b】試験データを記憶するために図1の装置の動作中に実行されるプロセスを示す流れ図である。
【図7】図1の装置のファームウェアを更新するプロセスを示す流れ図である。
【図8】ユーザにより要求される追加情報を得るために二次装置と対話するときの装置の動作を示す流れ図である。
【図9】本発明の第2の実施形態による試験装置を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信回線上で動作するデータ伝送サービスを試験するための装置であって、前記装置は、
各試験回路が前記通信回線の一終端をエミュレートするためのデータ伝送サービス提供手段の1つまたは複数の特性を判断し、試験するように構成された複数の試験回路と、
前記複数の試験回路のそれぞれの動作を制御するように動作可能な処理手段と、
前記複数の試験回路の内の1つまたは複数に前記通信回線を接続するように構成された接続手段と、
を含み、
前記試験回路は、前記データ伝送サービスが前記試験回路の前記1つまたは複数によって提供される試験動作中、前記接続手段に接続されたままとなることができるように構成されている。
【請求項2】
前記接続手段は、一度に1つの試験回路に前記データ伝送サービス通信回線を接続し、
前記処理手段は、所定のシーケンスで複数の前記試験回路の動作を制御するように動作可能であり、
前記データ伝送サービスは、前記複数の試験回路のそれぞれが前記所定のシーケンスで動作可能であるため前記接続手段に接続されたままとなる、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記接続手段に一度に複数の試験回路に入力を提供する手段をさらに備え、
前記処理手段は前記複数の試験回路の並列動作を制御するように動作可能であり、
前記データ伝送サービスは、前記複数の試験回路のそれぞれが動作可能であるため前記接続手段に接続されたままである、
請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記処理手段は、前記データ伝送サービスの前記アイデンティティを判断するために前記試験回路の動作を制御する、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記処理手段により判断される前記データ伝送サービスと、前記試験回路の1つまたは複数のアイデンティティの表示を前記装置のオペレータに提供するように構成された表示手段を更に含む、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記接続手段は、前記回線上でデータの送信と受信の両方を行うように構成された、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記接続手段は、前記通信回線の終端ポイントをエミュレートするための前記手段に接続される、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記接続手段は、各ポートが前記通信回線の終端ポイントをエミュレートするための手段を提供するチップセットに前記通信回線を接続するように構成された1対のポートを備え、前記試験回路は、前記装置が使用時に前記データ伝送サービス内で受動リンクとして動作することができるように構成された、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記接続手段は、各ポートが前記通信回線の終端ポイントをエミュレートするための手段を提供するチップセットに前記通信回線を接続するように構成された1対のポートを備え、前記試験回路は、前記回線上で前記データ伝送サービスのスループット試験を実行するように構成された、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記通信回線の終端をエミュレートするための前記手段はモデムを備える、請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記通信回線の前記終端は、トランシーバ装置中央局で終端を備える、請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記通信回線の前記終端は、トラシーバ装置遠隔端末で終端を備える、請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
通信回線上で動作するデータ伝送サービスを識別し、試験するための装置であって、前記装置は、
データを送受するための前記回線への接続のためのポートと、
処理装置と、
前記入力ポートを介して送受される前記データを使用して複数の異なったデータ伝送サービスを前記処理装置と協調して識別し、試験することができる試験回路手段と、
を含む。
【請求項15】
前記複数の異なるデータ伝送サービスはDSL(デジタル加入者回線)サービス、ISDN(総合サービスデジタル通信網)サービスおよびPOTS(通常の電話サービス)サービスの任意の組み合わせを備える、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記試験回路手段は前記処理装置の制御下で複数の異なるモデムタイプとして動作できる、請求項14または15に記載の装置。
【請求項17】
前記試験回路手段は、2個のADSL(非対称型デジタル加入者回線)チップセットと2個のShDSL(単一ペア高ビットレートデジタル加入者回線)チップセットとを含む複数のモデムチップセットを備える、請求項14乃至請求項16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
前記試験回路手段は、複数の異なるモデムタイプとして動作するために前記処理装置の制御下でプログラミングできるプログラマブルモデムチップセットを備える、請求項14乃至請求項17のいずれか1項に記載の装置。
【請求項19】
前記処理装置は所定のスクリプトに従って前記複数のデータ伝送サービスを識別し、試験する前記順序を制御するように構成された、請求項14乃至請求項18のいずれか1項に記載の装置。
【請求項20】
第1の端末と第2の端末の間の通信回線上で動作するデータ伝送サービスを試験するための装置であって、前記装置は、
前記第1の端末からデータを送受するために前記回線上の前記第1の端末に接続するための第1のポートと、
前記第2の端末からデータを送受するために前記回線上の前記第2の端末に接続するための第2のポートと、
処理装置と、
前記ポートを介して送受されるデータを使用して少なくとも1つのデータ伝送サービスを前記処理装置と協調して試験することができる試験回路手段であって、前記ポートの一方を介して受信されるデータが前記ポートの他方を介して実質的には未変更で出力されてよいように相互接続される2個のチップセットを備える試験回路手段と、
を含む。
【請求項21】
データ伝送サービスを試験することが、前記ポートを介して受信されるデータを監視することを備える、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
データ伝送サービスを試験することが、前記ポートの一方を介して受信されたデータに、それを前記ポートの他方を介して出力する前に、エラーを導入することを備える、請求項21または請求項22に記載の装置。
【請求項23】
通信回線上で動作するデータ伝送サービスを試験するための装置であって、前記装置は、
データを送受するための前記回線への接続用のポートと、
伸長された回線長をエミュレートするように前記データを修正するための回線減衰エミュレータと、
処理装置と、
入力ポートを介して送受される前記データを使用してデータ伝送サービスを前記処理装置と協調して試験するための試験回路手段と、
を含む、装置。
【請求項24】
前記減衰エミュレータは、前記ポートと前記試験回路手段の間で接続されるインタフェース装置である、減衰回路網を備えるインタフェース装置によって提供される、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
請求項1乃至請求項24のいずれか1項に記載の装置を使用して、通信回線上で動作するデータ伝送サービスを試験するための方法であって、前記方法は、
前記装置によって提供され、前記装置によって提供される複数の試験回路の1つまたは複数に前記通信回線を接続するように構成された接続手段に前記通信回線を接続することであって、各試験回路は前記通信回線の一終端をエミュレートするためにデータ伝送サービス提供手段の1つまたは複数の特性を判断するように構成されたものと、
前記複数の試験回路のそれぞれの前記動作を制御するために動作可能な処理手段を使用して、前記データ伝送サービスのアイデンティティを判断することと、
を含み、
前記データ伝送サービスは、各試験回路の前記独立した動作中に前記接続手段を介して前記試験回路の1つまたは複数に接続されたままである。
【請求項26】
前記装置はディスプレイ手段を有し、前記方法は、
前記ディスプレイ手段に前記装置によって判断された前記データ伝送サービスの前記アイデンティティを表示するステップをさらに備える、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
添付図面の内の任意の1つまたは任意の組み合わせを参照して実質的に前述されたような、および/または添付図面の内の任意の1つまたは任意の組み合わせで実質的に描かれているような通信回線で動作する、データ伝送サービスを試験するための装置。
【請求項28】
添付図面の内の任意の1つまたは任意の組み合わせを参照して実質的に前述されたような、および/または添付図面の内の任意の1つまたは任意の組み合わせで実質的に描かれているような通信回線で動作する、データ伝送サービスを試験するための方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2007−531338(P2007−531338A)
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−520017(P2006−520017)
【出願日】平成16年7月16日(2004.7.16)
【国際出願番号】PCT/GB2004/003114
【国際公開番号】WO2005/013592
【国際公開日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(390028587)ブリティッシュ・テレコミュニケーションズ・パブリック・リミテッド・カンパニー (104)
【氏名又は名称原語表記】BRITISH TELECOMMUNICATIONS PUBLIC LIMITED COMPANY
【Fターム(参考)】