説明

データストレージデバイス

データを保存するように構成したストレージ回路と;このストレージ回路を具える第1のほぼ平坦なカード部分と;ストレージ回路に電気的に接続され、第1のカード部分の一方の側部に配置された電気的インターフェースと;第1のカード部分の他方の側部の下に配置され、互いに平行でかつ第1のカード部分に平行に配置された一又はそれ以上の追加のほぼ平坦なカード部分と;を具えるデータストレージデバイス。第1のカード部分と一又はそれ以上の追加のカード部分とを電気通信レセプタクルに挿入したときに、第1のカード部分と一又はそれ以上の追加のカード部分を合わせた厚さが、電気通信レセプタクルの電気的インターフェースと、このレセプタクルのシェル部分の双方と接触するのに十分な厚さである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2008年10月23日に出願された米国暫定特許出願第61/107,969号の利益を主張するものであり、この出願はここに引用されている。
【0002】
技術分野
様々な実施例にある本発明は、データストレージデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
有形の物体に保存された電子データがコンピュータにアップロードされ、そのデータをユーザに提供する目的で、有形の物体に保存した電子データを安価に配信することが望ましいといった状況はよく生じる。例えば、自動車の宣伝を雑誌に載せる場合、その自動車の電子冊子を掲載したCDやその自動車を特集したビデオを配布することが望ましい。
【0004】
残念なことに、電子データの配信に用いられる公知の有形物体には限界がある。例えば、CDは値段が高く、嵩ばり、いくらか壊れやすい。従来のUSBメモリはデータを共有するのに広く使用されている。しかしながら、これらのデバイスは高価であり、嵩張る三次元形状であり、雑誌などの印刷メディアに同封するには扱いにくい。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本発明の好ましい実施例を図面を参照して以下に述べる。
【図1】図1は、一実施例によるデータストレージデバイスを使用する方法を示す図である。
【図2】図2は、一実施例によるデータストレージデバイスの分解図である。
【図2A】図2Aは、一実施例によるデータストレージデバイスの分解図である。
【図3】図3は、一実施例によるデータストレージデバイスの底面図である。
【図3A】図3Aは、一実施例によるデータストレージデバイスの底面図である。
【図3B】図3Bは、一実施例によるデータストレージデバイスの底面図である。
【図4】図4は、一実施例によるデータストレージデバイスの分解図である。
【図5】図5は、一実施例による別のデータストレージデバイスの底面図である。
【図6】図6は、一実施例によるデータストレージデバイスの斜視図である。
【図7】図7は、一実施例によるデータストレージデバイスの別の斜視図である。
【図8】図8は、一実施例によるデータストレージデバイスの平面図である。
【図9】図9は、一実施例によるデータストレージデバイスの底面図である。
【図10】図10は、一実施例によるデータストレージデバイスの側面図である。
【図10A】図10Aは、一実施例によるデータストレージデバイスの側面の一部を拡大した図である。
【図10B】図10Bは、一実施例によるデータストレージデバイスの側面の別の一部を拡大した図である。
【図11】図11は、一実施例による部分的に折りたたんだ状態にあるデータストレージデバイスの一例を示す斜視図である。
【図11A】図11Aは、一実施例による折りたたんだデータストレージデバイスの側面図である。
【図12】図12は、一実施例による標準電子通信レセプタクルの端面図及び標準電子通信プラグの端面図である。
【図13】図13は、一実施例による別の部分的に折りたたんだ状態にあるデータストレージデバイスの一例を示す斜視図である。
【図14】データストレージデバイスの別の実施例の平面図である。
【図14A】図14Aは、一実施例による部分的に折りたたんだ状態にあるデータストレージデバイスの別の実施例の斜視図である。
【図15】図15は、データストレージデバイスの別の実施例の平面図である。
【図15A】図15Aは、一実施例による部分的に折りたたんだ状態にあるデータストレージデバイスの別の実施例の斜視図である。
【図16】図16は、データストレージデバイスの別の実施例の平面図である。
【図16A】図16Aは、一実施例による部分的に折りたたんだ状態にあるデータストレージデバイスの別の実施例の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
データストレージデバイスが記載されている。一実施例では、データストレージデバイスは紙のラミネート層でできたカードを具える。このカードは、データを保存するように構成されたストレージ回路を収納している。このカードはUSB電気的インターフェースを具えていても良い。最初は、このカードはほぼ平担であっても良い。ユーザはカードの一部を折りたたんで、折りたたんだカードが所望の厚さになるようにすることができる。この折りたたんだカードをUSBレセプタクルに挿入して、次いでカードのUSB電気的インターフェースを介してストレージ回路からデータを読み取るあるいはストレージ回路にデータを書き込むことができる。このカードは、名刺あるいは広告用ピースなどのキャリアに取り付けるようにしても良い。
【0007】
図1を参照すると、雑誌104が記載されている。キャリア102は、雑誌104の中に接着されている。キャリアは広告のような、印刷された紙の一枚でも良い。データストレージデバイス100はキャリア102に取り付けることができる。データストレージデバイスは、一の実施例では、このキャリアに適用した印刷に関するデータを保存している。例えば、キャリアは自動車の印刷広告であっても良く、データストレージデバイスに保存されているデータはその自動車の冊子か、あるいはその自動車を特集した映像であっても良い。キャリア102及び/又はデータストレージデバイス100は、雑誌104のページ間に納まるように、実質的に平面であっても良い。
【0008】
雑誌104を読んでいる者は、キャリア102を見つけるとキャリア102からデータストレージデバイス100を切り離すことができる。次いで、読者はデータストレージデバイス100を図1に示すように折りたたんで、第1部分106が第2部分108に対して折りたたまれ、第3部分110が第2部分108に対して折りたたまれるようにすることができる。このように折りたたんだ結果、第1部分106は第3部分110に接触し、第3部分110が第2部分108に接触して、第1部分106、第2部分108、及び第3部分110が互いに平行になる。一の実施例では、データストレージデバイス100を折りたたむ指示書をデータストレージデバイス100及び/又はキャリア102の上に印刷するようにしても良い。
【0009】
この折りたたんだ形で、読者は折りたたんだデータストレージデバイス100をコンピュータ114の電子通信レセプタクル112に挿入して、コンピュータ114を使ってデータストレージデバイス100に保存されているデータにアクセスできる。いくつかの実施例では、コンピュータ114は、データストレージデバイス100がキャリア102に取り付けられていたときにはデータストレージデバイス100になかったデータをデータストレージデバイス100に保存させることもできる。一の実施例では、電子通信レセプタクル112はUSBシリーズAレセプタクルなどのUSBレセプタクルである。
【0010】
キャリア102及びデータストレージ100の様々な実施例が考えられる。例えば、キャリア102は名刺であっても良く、データストレージデバイス100は、製品カタログ、レジュメ、ポートフォリオ、及び/又は売り込み文書を保存するものでも良い。代替的に、キャリア102はポストカードであっても良く、データストレージデバイス100はデジタル画像を保存するものでも良い。代替的に、キャリア102は映画やコンサートなどのイベントのチケットであっても良く、データストレージデバイス100は、映画の予告や音楽などのビデオや音響を保存するものでも良い。代替的に、キャリア102はグリーティングカードであっても良く、データストレージデバイス100は画像あるいは音響を保存するものでも良い。代替的に、キャリア102を本に貼り付けても良く、データストレージデバイス100が、その本の続編の捕捉章や予告章など、その本に関するコンテンツを保存するものでも良い。その他の実施例も考えられる。
【0011】
上述した通り、データストレージデバイス100は、接着剤や一又はそれ以上のミシン目といったファスナを介して、キャリア102に取り付けることができる。ミシン目を用いる場合、キャリア102とデータストレージデバイス100は両方とも積層したカード用紙である一枚のシートでできていても良く、一又はそれ以上のミシン目ラインを介してデータストレージデバイス100をキャリア102から区切ることができる。
【0012】
ファスナによって、データストレージデバイス100にダメージを与えることなく、データストレージデバイス100をキャリア102から容易に取り外すことができる。例えば、ファスナが接着剤である場合、データストレージデバイス100は、破けたり、裂けたり、又はデータストレージデバイス100にダメージを与えることなく、キャリア102からはがすことができる。同様に、ファスナが一又はそれ以上のミシン目ラインである場合、このミシン目ラインに沿ってデータストレージデバイス100を切り取ることによって、キャリア102から注意深く取り外すことができる。
【0013】
データストレージデバイス100は、図1ではキャリア102のエッジに沿って配置されたものが記載されているが、その他の実施例では、データストレージデバイス100はキャリア102のいずれの場所に取り付けるようにしても良い。
【0014】
図2を参照すると、データストレージデバイス100の一実施例100aが分解図で記載されている。図に示す実施例では、データストレージデバイス100aは、第1層204、第2層206、及び第3層208を具えている。これらの3つの層は、互いに積層されて、カード200を形成している。この3つの層は、容易に折りたたむことができる紙含有材料(例えば、紙、カード用紙、その他)、軟質プラスチック、あるいはその他の材料で作ることができる。この3つの層は、すべてが同じ厚さでなくとも良いが、同じ厚さであっても良い。この3つの層は、同じ材料でできていなくとも良いが、同じ材料でできていても良い。
【0015】
一の実施例では、積層したカード200は通常のカード用紙とほぼ同じ厚さを有していても良い。例えば、積層したカード200は、標準的な名刺とほぼ同じ厚さを有していても良い。
【0016】
第1層204と第3層208は、インクに容易に付着する材料でできており、これらの層に、例えば、インクジェット、レーザ、あるいはオフセットプリンタを用いて印刷を行うことができる。印刷は、第1層204、第2層206、及び第3層208を互いに積層する前及び/又は後に、第1層204と第3層208に行うことができる。
【0017】
データストレージデバイス100aは、また、ストレージ回路202を具えている。一の実施例では、ストレージ回路202が、データ保存及びアクセス用回路を具える半導体チップであっても良い。例えば、ストレージ回路202は、フラッシュメモリ及び/又は読み出し専用メモリなど、読み出し/書き込みメモリを具えていても良い。ストレージ回路202は、USBプラグなどのインターフェースに電気的に接続できる接点を具えていても良い。このインターフェースについては、以下に更に詳細に述べる。
【0018】
一の実施例では、ストレージ回路202はカード200内(例えば、第1層204と第3層208の間)に積層する前に所望のデータをプログラムすることができる。ストレージ回路202が読み出し/書き込みメモリを具えている場合は、ストレージ回路202をカード200内に積層した後に、ストレージ回路202によって保存されているデータを変更することができる。
【0019】
一の実施例では、ストレージ回路202は、従来のUSBメモリの容量とほぼ同じ容量を有するものでも良い。例えば、ストレージ回路202は、最大数百メガバイト以上、あるいは最大数十ギガバイトの容量を有していても良い。
【0020】
一の実施例では、第2層206に窓210を設けて(例えば、第2層206の材料の一部を除去して、第2層206にボイドを形成するなど)も良い。窓210は、ストレージ回路202と同じか、あるいはストレージ回路202より大きい寸法を有しており、ストレージ回路202が窓210にはまるようにしても良い。カード200を積層するときに、ストレージ回路202を窓210内に配置することができる。一の実施例では、第2層206はストレージ回路202とほぼ同じ厚さを有している。この実施例では、ストレージ回路202を窓210内に配置して、第1層204、第2層206及び第3層208を互いに積層してカード200を形成すると、ストレージ回路202はカード200内に積層されていても、カード200の厚さは均一である。
【0021】
その他の実施例では、カード200がストレージ回路202が存在するカード200の領域において、ストレージ回路202が存在しないカード200の領域よりも厚くなるように、第2層206がストレージ回路202より若干薄くなっている。更なるその他の実施例では、第2層206に窓210が存在しておらず、この結果カード200は、ストレージ回路202が存在していないカード200の領域より、ストレージ回路202が存在しているカード200の領域において厚くなっている。
【0022】
同様に、その他の実施例では、カード200がストレージ回路202が存在しないカード200の領域よりストレージ回路202が存在するカード200の領域において薄くなるように、第2層206がストレージ回路202より若干厚くなっている。
【0023】
一の実施例では、第1層204が接着剤を用いて第2層206に積層されており、第2層206が接着剤を用いて第3層208に積層されており、ストレージ回路202は、接着剤を用いて第1層204及び/又は第3層208に積層されている。
【0024】
一の実施例では、第3層208に窓212が形成されている(例えば、第3層208の材料の一部を取り除いて第3層208にボイドを作ることによって)。窓212はストレージ回路202の一部を露出させて、特に、上述したストレージ回路202の接点を露出させることができる。
【0025】
一の実施例では、カード200の幅(すなわち、カード200の2番目に大きい寸法)が、標準的な電子通信プラグ(例えば、USBシリーズAプラグ)の幅とほぼ同じであっても良い。
【0026】
一の実施例では、カード200を形成するときにキャリア102を形成する。例えば、第1層シート、第2層シート、第3層シートを互いに積層して、カードシートを形成する。キャリア102は、カードシートから切り取ることができ、カードシートにミシン目を設けることによって、データストレージデバイス100をキャリア102から区切ることができる。いくつかの構成においては、複数のキャリアとデータストレージデバイスを一枚のカードシートから作ることができる。
【0027】
例えば、各々がストレージ回路を具えている12の別々の半導体チップを3層シート内に積層してカードシートを形成し、このカードシートをカットして12対の名刺/データストレージデバイスを区切り、12の名刺にミシン目を施して名刺からストレージデバイスを取り外すことなくデータストレージデバイスと名刺を区切ることによって、一枚のカードシートから12のストレージデバイスに取り付けた12の名刺(キャリア)を作ることができる。
【0028】
様々な方法を用いてデータストレージデバイス100aを作ることができる。一の実施例では、この方法が、第1層204、第2層206、及び第3層208を形成するステップと、この三つの層が所望の寸法になるように三つの層をカットするステップと、層206の一部を除去して窓210を形成するステップと、層208の一部を除去して窓212を形成するステップと、第1層204と第3層208の間にストレージ回路202を配置するステップと、窓210内にストレージ回路202を位置決めするステップと、窓212を整列させてストレージ回路202の一部を露出させるステップと、第1層204を第2層206に積層するステップと、第2層206を第3層208に積層するステップと、ストレージ回路202を第1層204に積層するステップと、ストレージ回路202を第3層208に積層するステップと、ストレージ回路202に所望のデータを保存するステップとを具える。これらの方法のステップは、様々な順序で行うことができ、上述の順序で行う必要はない。
【0029】
上述したカード200の実施例は三層を有するものとして説明したが、三層より少ない層あるいは三層より多い層を使ってカード200を形成するその他の実施例も考えられる。例えば、一の実施例では、第1層204と第2層206が使用されているが第3層208は除かれている。
【0030】
図2Aを参照すると、データストレージデバイス100の別の実施例100fの分解図が示されている。図に示す実施例では、図2のデータストレージデバイス100aと同様に、データストレージデバイス100fは、第1層204と、第2層206と、第3層208と、ストレージ回路202と、窓210を具える。しかしながら、図2に関して上述したようにストレージ回路202の接点へのアクセスに窓212を使用する代わりに、第3層208に複数のホール226、224、222、及び220が設けられている。ホール226、224、222、及び220は、ストレージ回路202の接点のすぐ下の第3層208内に配置されており、これらの三層とストレージ回路202を互いに積層するときに、ストレージ回路202の接点がホール226、224、222、及び220を介して露出するようになっている。
【0031】
図3を参照すると、図2に示すデータストレージデバイス100aの実施例の底面図が示されている。ストレージ回路202は第3層208の後にあるので、ストレージ回路202は破線で示されている。しかしながら、ストレージ回路202の一部は、窓212を介して見ることができる。ストレージ回路202は、接点310、312、314、及び316を具える。これらの接点は、一の実施例では、ストレージ回路202上に形成した導電パッドであっても良い。
【0032】
ストレージ回路202は比較的小さい面積を占めるものとして示されているが、いくつかの実施例では、ストレージ回路202は図3に記載されたものより大きくても良いし、図3の右側へ延びていても良い。
【0033】
電気的インターフェース301をカード200に形成しても良い。電気的インターフェース301は、所望の形状に配置された一又はそれ以上の導電領域302を具えていても良い。例えば、図3に示す導電領域302は、標準USBシリーズAプラグの電気的インターフェース301を形成する長さ、幅、及び位置を有するように構成されている。
【0034】
導電体304は、図3に示すように導電領域302を接点310、312、314及び316に接続している。一の実施例では、接続領域302と導電体304は、例えば、インクジェットあるいは導電インクを装填したオフセットプリンタを用いてカード200上に印刷した導電インクでできていても良い。いくつかの実施例では、導電領域302及び/又は導電体304は、ストレージ回路202の窓212によって露出している部分に印刷することができる。
【0035】
図3Aを参照すると、図2Aに示すデータストレージデバイス100fの実施例の底面図が記載されている。この実施例では、データストレージデバイス100fを積層する前に、層208のホール226、224、222、及び220をそれぞれ、接点310、312、314、及び316に整列させることによって、経路が形成される。いくつかの実施例では、データストレージデバイス100fを積層して導電体304と接点310、312、314及び316の間にロバスト性のある電気接続を提供した後に、導電材料(例えば、導電インク)をホール226、224、222及び220の周りに、及び/又は、ホール226、224、222、及び220内に印刷するあるいは被覆することができる。
【0036】
図3Bを参照すると、データストレージデバイス100の別の実施例の底面図が記載されており、ここでは、図3Aに比べてストレージ回路202がシフトしており、ホール226、224、222及び220に形成されたバイアス(図3Aに関連して上述した)を、導電体360がそれぞれ接点310、312、314及び316に電気的に接続している。導電体360は、層208の上側表面(電気的インターフェース301が配置されている面と反対側の面)に印刷された導電インクでできているが、図3Bでは見ることができない。この実施例では、ストレージ回路202はホール226、224、222及び220によって露出されていない。
【0037】
図4を参照すると、データストレージデバイス100の別の実施例100bの分解図が記載されている。図に示す実施例では、データストレージデバイス100bは、第1層402と、第2層404を具えている。これらの二つの層が互いに積層されおり、カード400を形成している。図2に関連して上述した層と同様に、第1層402と第2層404は紙含有材料(例えば、紙、カード用紙、その他)、軟質プラスチック、あるいは容易に折りたためるその他の材料でできている。カード400の二つの層は、両方とも同じ厚さである必要はないが、同じ厚さであっても良い。カード400の二つの層は、同じ材料で作る必要はないが、同じ材料でできていても良い。
【0038】
一の実施例では、積層したカード400は、通常のカード用紙とほぼ同じ厚さである。例えば、積層したカード400は、標準的な名刺とほぼ同じ厚さである。
【0039】
第1層402及び第2層404は、インクに容易に接着して、例えば、インクジェット、レーザ、あるいはオフセットプリンタを用いてこれらの層に印刷できる材料でできている。印刷は、第1層402と第2層404を互いに積層する前、及び/又は、積層した後に、第1層402と第2層404に行うことができる。
【0040】
データストレージデバイス100bも、ストレージ回路202を具えている。この実施例では、ストレージ回路202が第1部分414を具えており、この部分は、電気的に機能するインクを用いて第1層402の底面410に直接的に印刷されたトランジスタ、コンデンサ、導電体、その他を形成する電子部品を具える。第1部分414は、図4では見られない裏面410に印刷されているので破線で示されている。いくつかの実施例では、ストレージ回路202が第2部分406を具えており、この部分は、電気的に機能するインクを用いて、第2層404の上側表面408に直接印刷した電子部品を具えている。いくつかの実施例では、ストレージ回路202が追加の層に印刷した追加の部分を具えていても良い。この部分は、整列した接点及び/又はカード400の層内に形成された導電経路を介して電気的に互いに接続されている。ストレージ回路202の印刷された電子部品の実施例は、読み出し/書き込み機能など、ここに述べたストレージ回路202の機能のいくつかあるいはすべてを提供する。
【0041】
第1部分414は、第2層404に形成した窓412(例えば、第2層404の材料の一部を除去して第2層404にボイドを形成することによって)を介して露出される接点を具えていても良い。
【0042】
一の実施例では、接着剤を用いて第1層402を第2層404に積層している。上述したカード400の実施例は、二つの層を有するものとして記載されているが、二つより少ない層あるいは二つより多い層を用いてカード400を形成するその他の実施例も考えられる。
【0043】
様々な方法を用いてデータストレージデバイス100bを形成することができる。一の実施例では、この方法が、第1層402と第2層404を形成するステップと、これらの二つの層を所望の寸法にカットするステップと、層404の一部を除去して窓412を形成するステップと、第1層402の上に第1部分414を印刷するステップと、第2層404上に第2部分406を印刷するステップと、第1層402を第2層404に整列させて第1部分414と第2部分406との間に電気的接続を形成するステップと、第1層402を第2層404に積層するステップと、所望のデータをストレージ回路202に保存するステップを具える。これらの方法は、様々な順序で行うことができ、上述の順序で実行する必要はない。
【0044】
図5を参照すると、図4に示すデータストレージデバイス100bの一実施例の底面図が記載されている。ストレージ回路202の第1部分414は、第1部分414が第2層404の後にあるため、破線で示されている。しかし、第1部分414の一部は、窓412を介して見ることができる。第1部分414は、接点510、512、514、及び516を具えている。一の実施例ではこれらの接点は、第1部分414の一部として形成された導電パッドである。電気的インターフェース301(図3を参照して上述した)が、カード400に形成されている。
【0045】
ここに開示されているデータストレージデバイスの実施例は、図2、2A、3、3A、3B、4及び5に関連して上述した、ストレージ回路202の様々な実施例やストレージ回路202とインターフェース301との間の電気的接続の様々な実施例を使用することができる。
【0046】
図6を参照すると、データストレージデバイス100aの上側面612の斜視図が記載されている。データストレージデバイス100aは、ほぼ平坦であり、第1端部608、第2端部610、上側表面612、及び下側表面614(図6では見えない)を具えている。データストレージデバイス100aはまた、二つのガイド604及び606を具えている。ガイド604は、データストレージデバイス100aの第1の折り返しが形成される位置を示しており、ガイド606は、データストレージデバイス100aの第2の折り返しが形成される位置を示している。
【0047】
図7では、ガイド604及び606は溝として示されているが、ガイドは一又はそれ以上の別の形で実施することができる。例えば、ガイドは印刷したライン、溝、ミシン目、折り目、あるいは折り返しが形成される場所を表示するその他のデバイスであっても良い。折り返しが形成される場所を表示することに加えて、ガイドはその折り返しを容易にする働きをするもの、及び/又は、折り返しが確実に真っ直ぐになるようにするものであっても良い。例えば、ガイドがミシン目である場合、そのミシン目がデータストレージデバイス100aを折り返すと、所望の位置においてデータストレージデバイス100aの幅にわたって真っ直ぐになるよう、折り返しに力をかけるものでも良い。
【0048】
一の実施例では、図6及び7におけるガイド604及び606によって示すように、ガイドをデータストレージデバイス100の2番目に長い寸法(例えば、データストレージデバイス100aの幅に沿って)沿いに配置できる。代替的に、あるいは追加で、図16のガイド1602及び1604のように、ガイドをデータストレージデバイス100の最も長い寸法(例えばデータストレージデバイス100eの長さに沿って)に沿って配置することができる。
【0049】
図7を参照すると、データストレージデバイス100aの底面614の斜視図が記載されている。図7に示すように、ガイド604及び606は、データストレージデバイス100aの幅に亘って延びている。
【0050】
図8を参照すると、データストレージデバイス100aの平面図が記載されている。図9を参照すると、データストレージデバイス100aの底面図が記載されている。図10を参照すると、データストレージデバイス100aの側面図が記載されている。図10Aを参照すると、データストレージデバイス100aのガイド604を拡大して示す側面図が記載されている。図10Bを参照すると、データストレージデバイス100aのガイド606を拡大して示す側面図が記載されている。
【0051】
図11を参照すると、データストレージデバイス100aを部分的に折りたたんだ状態で示す斜視図が記載されている。図11では、カード200の第1部分1100が、ガイド606に沿ってカード200の第2部分1102に向けて折りたたまれている。更に、カード200の第3部分1104は、ガイド604に沿って第2部分1102に向けて折りたたまれている。第1部分は端部610からガイド606へ延在しており、第2部分はガイド606からガイド604へ延在しており、第3部分はガイド604から端部608へ延在している。上述した二つの折りたたんだ部分は図11に示す状態を超えて連続しており、第3部分1104が第2部分1102と第1部分1100に物理的に接触している完全に折りたたんだ状態になる。この結果、第1部分1100、第2部分1102、及び第3部分1104は互いに平行になり、第3部分1104の表面614が第2部分1102の表面614に物理的に接触して、第3部分1104の表面612が第1部分1100の表面614に物理的に接触する。
【0052】
図11Aを参照すると、完全に折りたたんだ状態のデータストレージデバイス100aの側面図が記載されている。部分1100、1102及び1104は互いに平行である。明確にするために、部分1100、1102、及び1104の間の小さなギャップが図11Aに記載されている。実際は、このギャップはなくとも良い。結果として、部分1100は部分1104に直接物理的に接触し、部分1102は、部分1104に直接物理的に接触するであろう。完全に折りたたんだ状態では、部分1100、1102、及び1104を組み合わせて所望の厚さ1106となる。一の実施例では、厚さ1106は約1.8mm乃至約2.35mmである。
【0053】
一の実施例では、一又はそれ以上のファスナを用いてデータストレージデバイス100aを完全に折りたたんだ状態に保持している。例えば、第1のファスナを用いて、部分1104の表面612を部分1100の表面614に取り付けている。更に、第2のファスナを用いて、部分1104の表面614を部分1120の表面614に取り付けている。
【0054】
一の実施例では、ファスナは、封筒に使用されているような湿気を帯びると粘着性になる接着剤を具えていても良い。別の実施例では、ファスナは、データストレージデバイス100aが折りたたむ前の実質的に平坦であるときには、カバーで保護されている粘着性の接着剤を具えていても良い。データストレージデバイス100aを図11Aに示す完全に折りたたんだ状態にする工程中に、カバーを取り外して粘着性接着剤を露出させる。
【0055】
別の実施例では、ファスナがペーパークリップなどのクリップを具えていても良い。このクリップは、部分1100、1102及び1104の交差部分を部分的に囲んで、部分1100、1102、及び1104を完全に折りたたんだ状態で保持するように配置することができる。別の実施例では、ファスナは、部分1100、1102、及び1104の交差部分の周りに配置して、部分1100、1102、及び1104を完全に折りたたんだ状態で保持する弾性ゴムバンドなどのバンドを具えていても良い。
【0056】
データストレージデバイス100の部分を完全に折りたたんだ状態で維持するその他の締結デバイスを、代替的にあるいは追加で使用することができる。
【0057】
図12を参照すると、標準的な電子通信レセプタクル1220の端面図が記載されている。レセプタクル1220は、USBシリーズAレセプタクルであっても良い。レセプタクル1220は、電気的インターフェース1224を囲むシェル1222を具えている。シェル1222は導電性であっても良い。シェル1222は、保持デバイス1228及び1230を具える。電気的インターフェース1224は導電体1226を具えており、プラグがレセプタクル1220に挿入されるとレセプタクル1220の上側に向けて力が加えられる。寸法1232は、インターフェース1224とシェル1222の表面との間の距離である。寸法1234は、導電体1226と保持デバイス1230との距離である。
【0058】
図12は、標準的な電子通信プラグ1200の端面図である。プラグ1200は電気的インターフェース1204を具え、ここには導電体1206、1208、1210及び1212が埋め込まれている。プラグ1200はまた、シェル1202と、電気的インターフェース1204とシェル1202の上側との間にボイド1214を具えている。寸法1216は、電気的インターフェース1204の上側面とシェル1202の上側面との間の距離である。寸法1219は、電気的インターフェース1204の上側面とシェル1202の底面との間の距離である。寸法1218は、プラグ1200の幅である。プラグ1200は、USBシリーズAプラグであり、この場合寸法1218は約12mmである。
【0059】
プラグ1200は、レセプタクル1220に挿入できる。この結果、電気的インターフェース1204が導電体1226と物理的に接触して、導電体1226を上側に偏向させる。シェル1202の底面は、保持デバイス1230に物理的に接触する、及び/又は、シェル1222に物理的に接触する。シェル1202の上側部分は、電気的インターフェース1224と保持デバイス1228との間に挿入できる。更に、プラグ1200をレセプタクル1220に挿入すると、電気的インターフェース1204が電気的インターフェース1224に電気的に接続される。レセプタクル1220におけるシェル1202の位置は破線で記載されている。
【0060】
完全に折りたたんだ状態で、データストレージデバイス100aは、導電体1226と保持デバイス1230との間のレセプタクル1220に挿入される。レセプタクル1220に合わせるために、完全に折りたたんだデータストレージデバイス100aはプラグ1200の幅1218より小さいか、あるいはこれと同じ幅を有している。完全に折りたたんだデータストレージデバイス100aの合わせた厚さ1106は、寸法1234より大きいかあるいは同じである。そうであれば、電気的インターフェース301(部分1100の上に位置している)が導電体1226と物理的及び電気的に接触し、部分1102が保持デバイス1230に物理的に接触し、保持デバイス1230は、完全に折りたたんだデータストレージデバイス100aをレセプタクル1220内に確実に保持することができる。レセプタクル1220内に確実に保持されることによって、信頼性を持ってデータをストレージ回路202から読み出し、及び/又は、信頼性を持ってデータをストレージ回路202に書き込むことができる。
【0061】
いくつかの実施例では、合わせた厚さ1106が、寸法1234より大きく、寸法1232よりは小さいので、完全に折りたたんだデータストレージデバイス100aがレセプタクル1220内に合致する。いくつかの実施例では、合わせた厚さ1106が寸法1219とほぼ同じである。
【0062】
USBレセプタクルとプラグについて述べた更なる詳細は、2008年11月12日にリリースされたユニバーサルシリアルバスのスペック3.0と、2000年4月27日にリリースされたユニバーサルシリアルバスのスペック2.0に書かれており、双方ともここに引用されており、www.usb.orgで入手可能である。
【0063】
データストレージデバイス100aは、図11Aでは厚さ1106を作る3つの部分のみを有するものとして記載されているが、完全に折りたたんだデータストレージデバイスが一回折りたたまれただけであり、二つの部分で厚さ1106を成しているデータストレージデバイス100のその他の実施例が考えられる。これらの実施例では、この二つの部分を合わせた厚さが、合わせた厚さ1106とほぼ同じになるようにカード200の厚さを選択することができる。更に、完全に折りたたんだデータストレージデバイスが2以上の折りたたんだ部分を有しており、3又はそれ以上の部分が厚さ1106を作るデータストレージデバイス100のその他の実施例も考えられる。これらの実施例では、3あるいはそれ以上の部分の合わせた厚さが、合わせた厚さ1106とほぼ同じになるようにカード200の厚さを選択することができる。
【0064】
もちろん、データストレージデバイス100は、USBレセプタクル以外の標準的な電気通信レセプタクルに合うようなサイズにすることができる。
【0065】
図13を参照すると、部分的に折りたたんだ状態のデータストレージデバイス100aの斜視図が記載されている。図13に示す折りたたんだ構成は、図11の折りたたんだ構成と異なっている。図13では、カード200の第1部分1100がガイド606に沿ってカード200の第2部分1102に向けて折りたたまれている。更に、カード200の第3部分1104は、ガイド604に沿って第2部分1102に向けて折りたたまれている。
【0066】
上述した二つの折りたたんだ部分は、図13に示す状態を超えて完全に折りたたんだ状態へと続いており、ここで、第3部分1104は第2部分1102に物理的に接触しているが、第1部分1100には接触しておらず、第2部分1102は第1部分1100に物理的に接触している。この結果、第1部分1100、第2部分1102、及び第3部分1104は、互いに平行であり、第3部分1104の表面612が第2部分1102の表面612に物理的に接触しており、第2部分1102の表面614は、第1部分1100の表面614に物理的に接触している。この完全に折りたたんだ状態にある場合、部分1100、1102、及び1104を合わせた厚さは、合わせた厚さ1106とほぼ同じである。一の実施例では、部分1100は部分1102に取り付けられ、部分1102は一又はそれ以上のファスナを介して部分1104に取り付けることができる。
【0067】
図14を参照すると、データストレージデバイス100の一実施例100cの平面図が記載されている。データストレージデバイス100cはほぼ平坦であり、第1端部1402と、第2端部1404、上側表面1418、及び下側表面1420(図14では見えない)を具える。データストレージデバイス100cはまた、二本のガイド1406と1408を具える。ガイド1406は、データストレージデバイス100cの第1の折りたたみが行われる位置を表示しており、ガイド1408は、データストレージデバイス100cの第2の折りたたみが行われる位置を表示している。
【0068】
図14Aを参照すると、部分的に折りたたまれた状態のデータストレージデバイス100cの斜視図が記載されている。図14Aでは、カード200cの第1部分1410がガイド1406に沿ってカード200cの第2部分1412に向けて折りたたまれている。更に、カード200cの第3部分1416は、ガイド1408に沿って第2部分1412に向けて折りたたまれている。第1部分1410は、端部1402からガイド1406へ延在しており、第2部分1412は、ガイド1406からガイド1408へ延在しており、第3部分1416は、ガイド1408から端部1404へ延在している。
【0069】
上述した二つの折りたたんだ部分は、図14Aに示す状態を超えて、完全に折りたたまれた状態に続いており、ここで第3部分1416は第2部分1412に物理的に接触しているが、第1部分1410には接触しておらず、第2部分1412は、第1部分1410に物理的に接触している。この結果、第1部分1410と、第2部分1412と、第3部分1416は互いに平行になり、第3部分1416の表面1418は、第2部分1412の表面1418と物理的に接触し、第2部分1412の表面1420は、第1部分1410の表面1420と物理的に接触する。この完全に折りたたんだ状態にあるとき、部分1410、1412及び1416を合わせた厚さは、合わせた厚さ1106とほぼ同じである。一の実施例では、部分1410が部分1412に、部分1412は一又はそれ以上のファスナを介して部分1416に取り付けられている。
【0070】
図15を参照すると、データストレージデバイス100の一実施例100dが記載されている。データストレージデバイス100dはほぼ平坦であり、第1端部1502と、第2端部1504と、上側表面1516と、下側表面1518(図15では見えない)を具える。データストレージデバイス100dは又、二本のガイド1506と1508を具える。ガイド1506は、データストレージデバイス100dの第1の折りたたみがなされる位置を表示しており、ガイド1508は、データストレージデバイス100dの第2の折りたたみがなされる位置を表示している。
【0071】
図15Aを参照すると、部分的に折りたたんだ状態のデータストレージデバイス100dの斜視図が示されている。図15Aでは、カード200dの第1部分1510がガイド1506に沿ってカード200dの第2部分1512に向けて折りたたまれている。更に、カード200dの第3部分1514が、ガイド1508に沿って第2部分1512に向けて折りたたまれている。第1部分1510は、端部1502からガイド1506へ延在しており、第2部分1512は、ガイド1506からガイド1508へ延在しており、第3部分1514は、ガイド1508から端部1504へ延在している。
【0072】
上述した二つの折りたたんだ状態は、図15Aに記載の状態を超えて、完全に折りたたんだ状態へ連続しており、ここで、第3部分1514は第2部分1512と第1部分1510に物理的に接触しており、第2部分1512は第3部分1514に物理的に接触している。この結果、第1部分1510と、第2部分1512と、第3部分1514は互いに平行であり、第3部分1514の表面1518は、第2部分1512の表面1518と物理的に接触しており、第3部分1514の表面1516は、第1部分1510の表面1518と物理的に接触している。この完全に折りたたんだ状態にあるとき、部分1510、1512及び1514を合わせた厚さは、合わせた厚さ1106とほぼ同じである。一の実施例では、部分1514が部分1512に取り付けられており、部分1514が一又はそれ以上のファスナを介して部分1510に取り付けられている。
【0073】
図16を参照すると、データストレージデバイス100の一実施例100eの平面図が記載されている。データストレージデバイス100eはほぼ平坦であり、第1端部1616、第2端部1618、上側表面1612、及び下側表面1614(図16では見えない)を具える。データストレージデバイス100eは又、二本のガイド1602と1604を具える。ガイド1602は、データストレージデバイス100eの第1の折りたたみがなされる位置を表示し、ガイド1604は、データストレージデバイス100eの第2の折りたたみがなされる位置を表示している。
【0074】
図16Aを参照すると、部分的に折りたたんだ状態にあるデータストレージデバイス100eの斜視図が記載されている。図16Aでは、カード200eの第1部分1606がガイド1602に沿ってカード200eの第2部分1608へ向けて折りたたまれている。更に、カード200eの第3部分1610は、ガイド1604に沿って第2部分1608と第3部分1610に向けて折りたたまれている。第1部分1606は、端部1616からガイド1602へ延在しており、第2部分1608は、ガイド1602からガイド1604へ延在しており、第3部分1610は、ガイド1604から端部1618へ延在している。
【0075】
上述した二つの折りたたんだ状態は、図16Aに記載の状態を超えて、完全に折りたたんだ状態へ連続しており、ここで、第1部分1606は第2部分1608と第3部分1610に物理的に接触しており、第3部分1610は第1部分1606に物理的に接触している。この結果、第1部分1606と、第2部分1608と、第3部分1610は互いに平行であり、第1部分1606の表面1614は、第2部分1608の表面1614と物理的に接触しており、第1部分1606の表面1612は、第3部分1610の表面1614と物理的に接触している。この完全に折りたたんだ状態にあるとき、部分1606、1608及び1610を合わせた厚さは、合わせた厚さ1106とほぼ同じである。一の実施例では、部分1606が部分1608に取り付けられており、部分1610は、一又はそれ以上のファスナを介して部分1606に取り付けられている。
【0076】
データストレージデバイス100のストレージ回路202は、ほぼ平坦な状態にあるときのデータストレージデバイス100の厚さが標準的なUSBシリーズAプラグの厚さより薄いとしても、データストレージデバイス100がほぼ平坦である場合、電気的インターフェース301と接触するように設計されたプログラマーを用いてプログラムすることができる。更に、このプログラマーは、電気的インターフェース301がデータストレージデバイス100のエッジ近傍にない場合、あるいは複数のキャリア102とデータストレージデバイス100を具えるシートのエッジ近傍にない場合でも、電気的インターフェース301と接触するように設計されている。
【0077】
本発明の一態様によれば、データストレージデバイスは、データを保存するように構成されたストレージ回路(例えば、ストレージ回路202)と、ほぼ平坦なカード(例えばカード200)を具える。このカードは、紙でできたカード用紙を具えていても良く、ほぼ矩形であっても良い。ほぼ平坦なカードは、第1部分と、一又はそれ以上の追加部分と、この第1部分と一又はそれ以上の追加部分の少なくとも一つとの間に境界をつけるガイドと、ストレージ回路とを具えている。一の実施例では、第1部分と一又はそれ以上の追加部分は、すべてほぼ同じ厚さを有している。ガイドは、カードの最も長い寸法に沿って延在している(例えば、図16のガイド1602及び1604)。代替的に、あるいは追加的に、ガイドは、カードの2番目に長い寸法に延在していても良い(例えば、図6のガイド604と606)。
【0078】
データストレージデバイスはまた、ストレージ回路に電気的に接続されており、カードの第1部分の第1面上に配置された電気的インターフェースを具えている。カードは、第1部分がガイドに沿って一又はそれ以上の部分の少なくとも一つに対して折りたたまれた場合に、一又はそれ以上の部分が電気的インターフェースのすぐ下になるように、また、折りたたまれたカードが標準電気通信レセプタクルに挿入されたときに、第1部分と一又はそれ以上の追加部分が互いに平行になり、第1部分と一又はそれ以上の追加部分を合わせた厚さが、標準通信レセプタクルの電気的インターフェースとこのレセプタクルのシェル部分の両方に接触するのに十分な厚さになるように、設計されている。標準電気通信レセプタクルはUSBシリーズAレセプタクルであっても良い。一の実施例では、この合わせた厚さが少なくとも1.7mmであり、及び/又は、約1.7mm乃至2.35mmである。
【0079】
本発明の別の態様によれば、データストレージデバイスは、データを保存するように構成されたストレージ回路と、ほぼ平坦なカードを具える。ほぼ平坦なカードは、第1部分と、一又はそれ以上の追加部分と、この第1部分と一又はそれ以上の追加部分の少なくとも一つとの間に境界をつけるガイドと、ストレージ回路とを具える。ガイドは、ミシン目、印刷したライン、溝、あるいは、折り目のうちの一つであっても良い。
【0080】
カードは、互いに積層された第1層及び第2層と、電気的に機能するインクを用いて第1層及び第2層の少なくとも一方に印刷した電子部品を具えるストレージ回路とを具える。代替的に、カードは、互いに積層された、第1層と、第2層と、第3層を具え、各層が紙でできており、ストレージ回路が第1層と第3層の間であり、第2層を切り取った窓の中に配置された半導体チップを具えている。
【0081】
データストレージデバイスはまた、ストレージ回路に電気的に接続され、カードの第1部分の第1面上に配置された電気的インターフェースを具えている。このカードは、第1部分がガイドに沿って、一又はそれ以上の追加部分の少なくとも一つに対して折りたたまれて、一又はそれ以上の部分が電気的インターフェースのすぐ下になるように、また、第1部分と一又はそれ以上の追加部分の少なくとも一つが互いに平行になるように構成されており、第1部分と一又はそれ以上の追加部分とを合わせた厚さが、標準電気通信プラグのプラグ部分の厚さとほぼ同じになるように構成されている。
【0082】
標準電気通信プラグはUSBシリーズAプラグであっても良く、プラグ部分は、プラグ部分をレセプタクルに挿入したときに、USBシリーズAレセプタクルの電気的インターフェースとレセプタクルのシェル部分の両方と接触するサイズであっても良い。
【0083】
一の実施例では、データストレージデバイスは、データストレージデバイスにダメージを与えることなくデータストレージデバイスをキャリアから取り外すことができるように構成されたファスナを用いて、紙でできたほぼ平坦なキャリアに取り付けることができる。
【0084】
本発明の別の態様によれば、データストレージデバイスは、データを保存するように構成されたストレージ回路と、このストレージ回路を具える第1のほぼ平坦なカード部分と、ストレージ回路に電気的に接続され、第1のカード部分の一方の側部に配置された電気的インターフェースと、第1のカード部分の他方の側部の下に、互いに平行に及び第1のカード部分に平行に配置された一又はそれ以上の追加のほぼ平坦なカード部分と、を具える。ストレージ回路は、半導体チップを具えていても良い。第1のカード部分と一又はそれ以上のカード部分とを合わせた厚さは、第1のカード部分と一又はそれ以上の追加のカード部分が通信レセプタクルに挿入されたときに、電気通信レセプタクルの電気的インターフェースと、このレセプタクルのシェル部分の両方に接触するのに十分な厚さである。
【0085】
このデバイスは、さらに、第1部分と一又はそれ以上の追加部分の少なくとも一つへの物理的接触を維持し、第1部分と一又はそれ以上の追加部分との互いの平行を維持する、少なくとも一の締結デバイスを具える。この締結デバイスは、接着剤、ステープル、あるいはクリップのうちの一つであっても良い。
【0086】
一の実施例では、電気的インターフェースが導電性インクを具え、このインターフェースがストレージ回路からデータを読み取ることができるように構成されている。
【0087】
法律に基づいて、本発明は具体的な用語で構造的及び理論的特徴について述べられている。しかしながら、ここに開示した手段は、本発明を実施する好ましい形を含んでいるので、本発明はここに示して説明した具体的な特徴に限定されるものではない。従って、本発明はこの形で、あるいは均等論によって適宜解釈される特許請求の範囲の正当な範囲にある変形において、請求される。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
データストレージデバイスにおいて:
データを保存するように構成されたストレージ回路と;
第1部分と、一又はそれ以上の追加部分と、前記第1部分と前記一又はそれ以上の追加部分の少なくとも一つとの間に境界をつけるガイドと、前記ストレージ回路とを具えるほぼ平坦なカードと;
前記ストレージ回路に電気的に接続され、前記カードの前記第1部分の第1面に配置された電気的インターフェースと;
を具え、
前記第1部分が前記ガイドに沿って前記一又はそれ以上の追加部分の少なくとも一つに対して折りたたまれたときに、前記一又はそれ以上の追加部分が前記電気的インターフェースのすぐ下にあり、前記折りたたんだカードを標準的な通信レセプタクルに挿入したときに、前記第1部分と前記一又はそれ以上の追加部分が互いに平行であり、前記第1部分と前記一又はそれ以上の追加部分を合わせた厚さが前記標準的な通信レセプタクルの電気的インターフェースと当該レセプタクルのシェル部分の両方と接触するのに十分な厚さになるように、前記カードが構成されていることを特徴とするデータストレージデバイス。
【請求項2】
請求項1に記載のデバイスにおいて、前記標準的な通信レセプタクルがUSBシリーズAレセプタクルであることを特徴とするデバイス。
【請求項3】
請求項1に記載のデバイスにおいて、前記合わせた厚さが約1.8mm乃至約2.35mmであることを特徴とするデバイス。
【請求項4】
請求項1に記載のデバイスにおいて、前記合わせた厚さが少なくとも1.7mmであることを特徴とするデバイス。
【請求項5】
請求項1に記載のデバイスにおいて、前記カードが紙製のカード用紙でできており、ほぼ矩形であることを特徴とするデバイス。
【請求項6】
請求項1に記載のデバイスにおいて、前記第1部分と前記一又はそれ以上の追加部分とが全てほぼ同じ厚さであることを特徴とするデバイス。
【請求項7】
請求項1に記載のデバイスにおいて、前記ガイドが前記カードの最も長い寸法に沿って延在していることを特徴とするデバイス。
【請求項8】
請求項1に記載のデバイスにおいて、前記ガイドが前記カードの2番目に長い寸法に沿って延在していることを特徴とするデバイス。
【請求項9】
データストレージデバイスにおいて:
データを保存するように構成されたストレージ回路と;
第1部分と、一又はそれ以上の追加部分と、前記第1部分と前記一又はそれ以上の追加部分の少なくとも一つとの間に境界をつけるガイドと、前記ストレージ回路とを具えるほぼ平坦なカードと;
前記ストレージ回路に電気的に接続され、前記カードの前記第1部分の第1面に配置された電気的インターフェースと;
を具え、
前記第1部分が前記ガイドに沿って前記一又はそれ以上の追加部分の少なくとも一つに対して折りたたまれたときに、前記一又はそれ以上の追加部分が前記電気的インターフェースのすぐ下にあり、前記第1部分と前記一又はそれ以上の追加部分が互いに平行であり、前記第1部分と前記一又はそれ以上の追加部分を合わせた厚さが標準的な電気通信プラグのプラグ部分の厚さとほぼ同じであるように、前記カードが構成されていることを特徴とするデータストレージデバイス。
【請求項10】
請求項9に記載のデバイスにおいて、前記標準的な電気通信プラグがUSBシリーズAプラグであり、このプラグ部分をUSBシリーズAレセプタクルに挿入したときに、当該プラグ部分がUSBシリーズAレセプタクルの電気的インターフェース部分と、当該レセプタクルのシェル部分の両方に接触するのに十分なサイズであることを特徴とするデバイス。
【請求項11】
請求項9に記載のデバイスにおいて、前記ガイドが、ミシン目、印刷したライン、溝、あるいは折り目のうちの一つを具えることを特徴とするデバイス。
【請求項12】
請求項9に記載のデバイスにおいて、前記データストレージデバイスが、前記データストレージデバイスを前記キャリアからデータストレージデバイスにダメージを与えることなく取り外すことができるように構成したファスナを用いて、紙製のほぼ平坦なキャリアに取り付けられていることを特徴とするデバイス。
【請求項13】
請求項9に記載のデバイスにおいて、前記カードが互いに積層されている第1層と第2層を具え、前記ストレージ回路が前記第1層と第2層の少なくとも一方に電気的に機能するインクを使用して印刷した電子部品を具えることを特徴とするデバイス。
【請求項14】
請求項9に記載のデバイスにおいて、前記カードが、互いに積層されている第1層と、第2層と、第3層を具え、各層が紙でできており、前記ストレージ回路が前記第1層と前記第3層との間であって、前記第2層を切り取った窓の中に配置された半導体チップを具えることを特徴とするデバイス。
【請求項15】
データストレージデバイスにおいて:
データを保存するように構成されたストレージ回路と;
前記ストレージ回路を具える第1のほぼ平坦なカード部分と;
前記ストレージ回路に電気的に接続され、前記第1のカード部分の一方の側部に配置された電気的インターフェースと;
前記第1のカード部分の他方の側部の下に配置され、互いに平行であって、前記第1のカード部分に平行に配置された、一又はそれ以上の追加のほぼ平坦なカード部分と;
を具え、
前記第1のカード部分と前記一又はそれ以上の追加カード部分を合わせた厚さが、前記第1のカード部分と前記一又はそれ以上の追加カード部分を電気通信レセプタクルに挿入したときに、前記電気通信レセプタクルの電気的インターフェースと、当該レセプタクルのシェル部分の両方に接触するのに十分な厚さであることを特徴とするデータストレージデバイス。
【請求項16】
請求項15に記載のデバイスが更に、前記第1部分を前記一又はそれ以上の追加部分の少なくとも一つに物理的に接触させ、前記第1部分と前記一又はそれ以上の追加部分を互いに平行に維持する、少なくとも一の締結デバイスを具えることを特徴とするデバイス。
【請求項17】
請求項15に記載のデバイスにおいて、前記締結デバイスが、接着剤、ステープル、あるいはクリップのうちの一つを具えることを特徴とするデバイス。
【請求項18】
請求項15に記載のデバイスにおいて、前記電気的インターフェースが導電性インクを具えることを特徴とするデバイス。
【請求項19】
請求項15に記載のデバイスにおいて、前記インターフェースが前記データを前記ストレージ回路から読み取れるように構成されていることを特徴とするデバイス。
【請求項20】
請求項15に記載のデバイスにおいて、前記ストレージ回路が半導体チップを具えることを特徴とするデバイス。

【図1】
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【図2】
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【図2A】
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【図3】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図11A】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図14A】
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【図15】
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【図15A】
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【図16】
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【図16A】
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【公表番号】特表2012−507081(P2012−507081A)
【公表日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−533347(P2011−533347)
【出願日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際出願番号】PCT/US2009/061725
【国際公開番号】WO2010/048439
【国際公開日】平成22年4月29日(2010.4.29)
【出願人】(511102413)オセロット,エルエルシー. (1)
【氏名又は名称原語表記】OCELOT,LLC.
【Fターム(参考)】