説明

データ処理装置及びプログラム

【課題】会員の宛名の複数の宛名項目を宛先の国に適した順に印刷することである。
【解決手段】売上データ処理装置10は、国別で会員別の複数の宛名項目を有する会員データベースと、国別の宛名項目の印刷順を有する国別項目印刷順テーブルと、を記憶する記憶部17と、情報を用紙に印刷する印刷部18と、会員を選択し、当該選択した会員に対応する宛名項目及び印刷順を前記会員データベース及び前記国別項目印刷順テーブルから読み出し、当該読み出した宛名項目を当該読み出した印刷順で印刷部18に印刷させるCPU11と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、小売店等の店舗に設置され、顧客が購入した商品の情報の登録を行うECR(Electronic Cash Resister)、POS(Point of Sales)端末等の売上データ処理装置が知られている。
【0003】
売上データ処理装置は、世界各国で使用されている。しかし、売上データ処理装置は、世界各国で言葉等の仕様も異なる。このため、仕向け国専用の仕様の売上データ処理装置が知られている。他にも、世界の複数の国で使用可能な売上データ処理装置が知られている。例えば、予め、日本、米国、欧州用の処理プログラムをEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)に記憶しておき、稼動時に仕向け国を入力し、当該入力された仕向け国に応じた処理プログラムを実行して売上データ処理を行う売上データ処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
他にも、顧客情報を管理する機能を有する売上データ処理装置が知られている。顧客情報とは、顧客の宛名情報(氏名情報及び住所情報)等である。例えば、顧客の宛名情報を管理し、ダイレクトメール用に、顧客の宛名情報及び特価情報を含む宛名ラベルを印刷する宛名印刷機能を有するPOS端末が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
また、宛名情報を印刷する装置として、住所録ファイルを記憶し、この住所録ファイルから読み出した住所がアルファベットか否かに応じて、縦書き又は横書きで宛名を印刷する文書作成装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−76980号公報
【特許文献2】特開2004−133751号公報
【特許文献3】特開平9−319735号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来の世界各国で使用可能な売上データ処理装置において、従来の宛名印刷を行う構成としても、仕向け国用のダイレクトメールを印刷する場合に、宛名情報から複数の項目(郵便番号、住所、氏名等)を読み出し、これらの項目を固定された配列順に宛名印刷を行う構成となる。このため、国によっては、印刷された宛名情報の項目が適切な配列順の書式とならなかった。
【0008】
例えば、日本では、宛名として、郵便番号、住所、氏名を順に記載するのが一般的な書式であるが、米国では、宛名として、氏名、住所、郵便番号を順に記載するのが一般的な書式である。例えば、米国の顧客(会員)宛に、郵便番号、住所、氏名を順に印刷したダイレクトメールを発送した場合に、誤配達を招くおそれがあるとともに、顧客(会員)の印象が悪くなるおそれがあった。
【0009】
本発明の課題は、会員の宛名の複数の宛名項目を宛先の国に適した順に印刷することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明のデータ処理装置は、
国別で会員別の複数の宛名項目を有する会員データベースと、国別の宛名項目の印刷順を有する国別項目印刷順テーブルと、を記憶する記憶部と、
情報を用紙に印刷する印刷部と、
会員を選択し、当該選択した会員に対応する宛名項目及び印刷順を前記会員データベース及び前記国別項目印刷順テーブルから読み出し、当該読み出した宛名項目を当該読み出した印刷順で前記印刷部に印刷させる印刷制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、会員の宛名の複数の宛名項目を宛先の国に適した順に印刷でき、送付物の誤配達を低減でき、会員の印象を良くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態の売上データ処理装置の外観図である。
【図2】売上データ処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【図3】(a)は、国番号リストの構成を示す図である。(b)は、DB項目情報テーブルの構成を示す図である。(c)は、表示項目情報テーブルの構成を示す図である。
【図4】(a)は、国別項目表示順テーブルの構成を示す図である。(b)は、国別項目印刷順テーブルの構成を示す図である。
【図5】(a)は、日本での会員データベースの構成を示す図である。(b)は、米国での会員データベースの構成を示す図である。(c)は、ドイツでの会員データベースの構成を示す図である。
【図6】(a)は、商品情報入力画面を示す図である。(b)は、ソフトキーボード画面を示す図である。
【図7】(a)は、国設定処理を示すフローチャートである。(b)は、会員データ入力画面表示処理を示すフローチャートである。
【図8】(a)は、日本の会員用の会員データ入力画面を示す図である。(b)は、米国の会員用の会員データ入力画面を示す図である。
【図9】(a)は、会員データ入力処理を示すフローチャートである。(b)は、地図画面表示処理を示すフローチャートである。
【図10】(a)は、拡大前の世界全体の地図画面を示す図である。(b)は、拡大後の地図画面を示す図である。
【図11】会員データ確定処理を示すフローチャートである。
【図12】宛名印刷処理を示すフローチャートである。
【図13】図12の続きの宛名印刷処理を示すフローチャートである。
【図14】(a)は、日本の会員の宛名ラベルを示す図である。(b)は、米国の会員の宛名ラベルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
【0014】
図1〜図14を参照して、本発明に係る実施の形態を説明する。先ず、図1及び図2を参照して、本実施の形態の装置構成を説明する。図1は、本実施の形態の売上データ処理装置10の外観図である。図2は、売上データ処理装置10の機能構成を示すブロック図である。
【0015】
本実施の形態のデータ処理装置としての売上データ処理装置10は、個人商店等の店舗に設置される。売上データ処理装置10は、顧客に販売する商品の識別情報又は金額、個数の情報を店員の操作入力により受け付け、商品の売上データを算出して登録し、顧客の代金を格納し、レシートを印刷するECRであるものとする。なお、売上データ処理装置10は、POS端末等、他の売上データ処理装置としてもよい。
【0016】
また、売上データ処理装置10が設置される店舗は、顧客を会員とした会員制度を導入している。この店舗のオーナは、定期的又は不定期に、葉書、封筒等のダイレクトメールを店舗の会員に送付(郵送)するものとする。ダイレクトメールに記載される情報は、例えば、特売情報、イベント情報等の店舗の業務に関する情報や、会員更新の案内等の会員制度に関する情報である。売上データ処理装置10は、会員に送付するダイレクトメールに貼り付ける宛名ラベルの印刷機能を有する。
【0017】
図1に示すように、売上データ処理装置10は、外観上、表示パネル141,142と、印刷部18と、を備える。なお、図1では、ドロア19が図示省略されている。
【0018】
表示パネル141は、店員用の表示パネルであり、LCD(Liquid Crystal Display)、ELD(ElectroLuminescent Display)等で構成される。表示パネル141は、例えば、10インチのLCD(Liquid Crystal Display)である。表示パネル142は、顧客用の表示パネルであり、LCD、ELD等で構成される。
【0019】
印刷部18は、レシート及びジャーナルを印刷する熱転写プリンタ等のプリンタである。印刷部18は、顧客に発送するダイレクトメールの宛名ラベルの印刷も可能である。
【0020】
図2に示すように、売上データ処理装置10は、印刷制御部、表示制御部としてのCPU(Central Processing Unit)11と、操作部12と、RAM(Random Access Memory)13と、表示部14と、ROM(Read Only Memory)15と、通信部16と、記憶部17と、印刷部18と、ドロア19と、を備える。売上データ処理装置10の各部は、バス19aを介して接続されている。
【0021】
CPU11は、売上データ処理装置10の各部を制御する。CPU11は、各種プログラムのうち指定されたプログラムをROM15から読み出してRAM13に展開し、展開されたプログラムとの協働で各種処理を実行する。
【0022】
操作部12は、表示パネル141の画面上に形成されたタッチパネルであり、ユーザ(店員)からのタッチ入力を受け付け、そのタッチ操作情報をCPU11に出力する。なお、操作部12は、ユーザからのキー入力を受け付けるキー操作部や、商品に付されたバーコードを読み取るスキャナ部等、他の操作部を含むこととしてもよい。
【0023】
RAM13は、揮発性の半導体メモリであり、各種データ及び各種プログラムを格納するワークエリアを有する。
【0024】
表示部14は、表示パネル141,142を有する。表示部14は、CPU11から入力される表示情報に応じて、表示パネル141,142に各種表示を行う。
【0025】
ROM15は、各種データ及び各種プログラムを記憶する読み出し専用の半導体メモリである。ROM15には、国設定プログラム151と、会員データ入力画面表示プログラム152と、会員データ入力プログラム153と、地図画面表示プログラム154と、会員データ確定プログラム155と、宛名印刷プログラム156と、が記憶されている。
【0026】
通信部16は、外部機器と通信する通信部である。通信部16は、例えば、複数の売上データ処理装置の売上データを一括管理するサーバ装置と、インターネット等の通信ネットワークを介して通信する通信部である。
【0027】
記憶部17は、各種情報を記憶する不揮発性の記憶部である。記憶部17は、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、電池によりバックアップされたRAM等により構成される。記憶部17は、後述する国番号リスト20、DB項目情報テーブル30、表示項目情報テーブル40、国別項目表示順テーブル50、国別項目印刷順テーブル60、会員データベース70が記憶されている。
【0028】
印刷部18は、CPU11から入力される印刷データに従い、各種情報を用紙に印刷するプリンタである。用紙は、例えば、ロール紙である。上述したように、印刷部18は、レシート、ジャーナル、宛名ラベル等を印刷するプリンタである。また、印刷部18は、任意の行のフィード機能、用紙カット機能を有するプリンタとするが、これに限定されるものではない。
【0029】
ドロア19は、金銭、商品券等を格納する引き出しであり、CPU11の制御により、引き出し部を開放する開放機構を有する。ドロア19の開放された引き出し部は、その使用後にユーザにより手動で閉められる。
【0030】
次に、図3〜図5を参照して、売上データ処理装置10に記憶される情報を説明する。図3(a)は、国番号リスト20の構成を示す図である。図3(b)は、DB項目情報テーブル30の構成を示す図である。図3(c)は、表示項目情報テーブル40の構成を示す図である。図4(a)は、国別項目表示順テーブル50の構成を示す図である。図4(b)は、国別項目印刷順テーブル60の構成を示す図である。図5(a)は、日本での会員データベース70Aの構成を示す図である。図5(b)は、米国での会員データベース70Bの構成を示す図である。図5(c)は、ドイツでの会員データベース70Cの構成を示す図である。
【0031】
図3(a)に示す国番号リスト20は、世界各国の国番号のリストであり、記憶部17に記憶されている。国番号リスト20は、国番号21と、国名22と、を有する。国番号21は、世界各国の国の識別番号である。国名22は、国番号21の国の名称である。国番号21は、国際電話の国際アクセス番号であるものとする。しかし、国番号21は、国際アクセス番号に限定されるものではなく、各国が識別できれば、他の識別情報でもよい。
【0032】
図3(b)に示すDB項目情報テーブル30は、後述する会員データベース70の宛名項目としての各データ項目(以下、DB項目という)の項目名称の設定テーブルであり、記憶部17に記憶されている。宛名項目とは、一人の会員の宛名情報(氏名情報及び住所情報)を構成する複数の構成要素(宛名要素)である。DB項目情報テーブル30は、各国で共通なテーブルとし、国によっては不要な項目も含まれている。DB項目情報テーブル30は、DB番号31と、項目名称32と、を有する。
【0033】
DB番号31は、DB項目の識別番号である。項目名称32は、DB番号31のDB項目の名称である。項目名称32は、店舗の会員の会員番号、会員の氏名(姓)、クリスチャンネーム、氏名(名)、国名、州名、都道府県名、市名/都市名、町名、街路名、番地(ハイフンで連結)、家番号、郵便番号(ハイフンで連結)、マンション名、棟部屋番号(ハイフンで連結)、会社名、会社部署名、電話番号、Eメールアドレス、性別、会員国番号である。しかし、DB番号31のDB項目は、これらの項目に限定されるものではない。
【0034】
図3(c)に示す表示項目情報テーブル40は、後述する会員データ入力画面(220A,220B等)に表示するDB項目の設定テーブルであり、記憶部17に記憶されている。表示項目情報テーブル40は、DB番号41と、項目名称42と、を有する。DB番号41は、会員データベース70の項目の識別番号である。項目名称42は、DB番号41の項目の国別の名称である。項目名称42は、DB項目情報テーブル30の項目名称32にほぼ対応しており、国番号の国別に、対応する言語で記述されている。
【0035】
図4(a)に示す国別項目表示順テーブル50は、後述する会員データ入力画面(220,230等)に表示するDB項目の表示順の設定テーブルであり、記憶部17に記憶されている。国別項目表示順テーブル50は、国番号51と、国名52と、表示順53と、を有する。国番号51は、世界各国の国番号である。国名52は、国番号51の国の名称である。表示順53は、国番号51の国用の会員データ入力画面でのDB項目のDB番号(表示項目情報テーブル40のDB番号41)を表示順に並べた情報である。
【0036】
表示順53の数字は、表示項目情報テーブル40のDB番号41に対応するDB番号である。また、表示順53の“99”は、(表示)終了を示す数字である。
【0037】
図4(b)に示す国別項目印刷順テーブル60は、ダイレクトメールの宛名ラベルに印刷するDB項目の印刷順の設定テーブルであり、記憶部17に記憶されている。国別項目印刷順テーブル60は、国番号61と、国名62と、男性63と、女性64と、性別65と、印刷順66と、を有する。国番号61は、世界各国の国番号である。国名62は、国番号61の国の名称である。男性63は、国番号61の国で会員が男性の場合に印刷する氏名に付する敬称である。女性64は、国番号61の国で会員が女性の場合に印刷する氏名に付する敬称である。性別65は、会員の性別を意味するDB項目である。印刷順66は、国番号61の国用の宛名ラベルでのDB項目のDB番号(DB項目情報テーブル30のDB番号31)を印刷順に並べた情報である。
【0038】
印刷順66の数字は、DB項目情報テーブル30のDB番号31に対応するDB番号である。また、印刷順66の“97”は、(印刷時の)改行を示す数字である。印刷順66の“98”は、(印刷時の)敬称入れを示す数字である。印刷順66の“99”は、(印刷時の)印刷終了を示す数字である。
【0039】
会員データベース70は、会員を管理するためのデータベースであり、記憶部17に記憶されている。図5(a)、(b)、(c)に、会員データベース70の一例としての、会員データベース70A,70B,70Cを示す。会員データベース70Aは、売上データ処理装置10が日本で設置及び使用される場合の会員データベースである。会員データベース70Bは、売上データ処理装置10が米国で設置及び使用される場合の会員データベースである。会員データベース70Cは、売上データ処理装置10がドイツで設置及び使用される場合の会員データベースである。
【0040】
会員データベース70A,70B,70Cは、DB番号71と、実データ72と、を有する。DB番号71は、会員データベース70のデータ項目(DB項目)の識別番号である。DB番号71は、DB項目情報テーブル30のDB番号31に対応するDB番号である。実データ72は、DB番号71のDB項目の実データである。なお、DB番号71が“0”の実データ72は、会員の識別番号としての会員番号である。
【0041】
会員データベース70Aは、主に、日本在住の会員の会員データベースである。会員データベース70Bは、主に、米国在住の会員の会員データベースである。
【0042】
また、EU(European Union)の加盟国内では、加盟国の国民が他の加盟国に移動する場合に、パスポートが不要であり、容易に移動可能である。このため、売上データ処理装置10がEU加盟国であるドイツの店舗に設置されている場合、その店舗の会員は、ドイツの他のEU加盟国(例えばフランス)の国民であることが大いにありうる。このため、会員データベース70Cは、主に、ドイツ在住の会員及び他のEU加盟国在住の会員の会員データベースである。なお、EU加盟国以外でも、売上データ処理装置10が設置された店舗が所在する国の他の国を会員とする構成としてもよい。例えば、会員データベース70Aが、米国に住む会員のデータを含む構成としてもよい。
【0043】
次に、図6〜図14を参照して、売上データ処理装置10の動作を説明する。先ず、図6〜図11を参照して、売上データ処理装置10における会員データの入力の動作を説明する。図6(a)は、商品情報入力画面210を示す図である。図6(b)は、ソフトキーボード画面240を示す図である。図7(a)は、国設定処理を示すフローチャートである。図7(b)は、会員データ入力画面表示処理を示すフローチャートである。図8(a)は、日本の会員用の会員データ入力画面220Aを示す図である。図8(b)は、米国の会員用の会員データ入力画面220Bを示す図である。図9(a)は、会員データ入力処理を示すフローチャートである。図9(b)は、地図画面表示処理を示すフローチャートである。図10(a)は、拡大前の世界全体の地図画面250を示す図である。図10(b)は、拡大後の地図画面250を示す図である。図11は、会員データ確定処理を示すフローチャートである。
【0044】
売上データ処理装置10において、設置された店舗の営業時間等に、商品の販売に関する売上データ登録処理が実行される。売上データ登録処理は、顧客に販売する商品に関する商品情報入力の受け付け、商品の小計、お釣り等の算出、顧客から受け取った金銭収納のためのドロアの開放、レシートの発行、商品の売上データの記憶部17への記憶等を行う一連の処理である。
【0045】
売上データ登録処理の実行中には、表示部14の表示パネル141に、図6(a)に示す商品情報入力画面210が表示される。商品情報入力画面210は、表示欄211と、数字入力キー群212と、各種機能キー群213と、国設定キー214と、会員入力キー215と、会員印刷キー216と、を有する。
【0046】
表示欄211は、入力された商品情報(商品の識別情報(値段)、個数)や、算出された小計、お釣り等の情報、が表示される表示欄である。数字入力キー群212は、数字入力に関する複数のキーである。各種機能キー群213は、各種機能の入力を受け付ける複数の機能キーである。各種機能キー群213は、例えば、商品が所属する部門を入力するための部門キー、出金を入力するため出金キー、入金を入力するための入金キー、商品券等での商品販売を入力するための券売キー、貸売を入力するための貸売キー、小計算出を入力するための小計キー、現金預かりを入力するための現金キーを含む。
【0047】
国設定キー214は、売上データ処理装置10が設置及び使用される国の国番号入力(後述する図7(a)の国設定処理)のトリガキーである。会員入力キー215は、会員データベース70用の会員データ入力(後述する図7(b)の会員データ入力画面表示処理)のトリガキーである。会員印刷キー216は、ダイレクトメールの宛名ラベル印刷(後述する図12及び図13の宛名印刷処理)のトリガキーである。
【0048】
次いで、図7(a)を参照して、売上データ処理装置10で実行される国設定処理を説明する。国設定処理は、売上データ処理装置10の設置及び使用される国を設定する処理である。
【0049】
予め、売上データ処理装置10では、国設定処理が実行された後、図6(a)の商品情報入力画面210が表示され、売上データ登録処理が実行されているものとする。このとき売上データ処理装置10において、操作部12によりユーザからの商品情報入力画面210の国設定キー214のタッチ入力を受け付けたことをトリガとして、CPU11は、ROM15から読み出されて適宜RAM13に展開された国設定プログラム151との協働で、国設定処理を実行する。
【0050】
図7(a)に示すように、先ず、CPU11は、操作部12を介して、ユーザからの売上データ処理装置10が設置及び使用される国の国番号の数値のタッチ入力を受け付ける(ステップS11)。ステップS11では、例えば、商品情報入力画面210の数字入力キー群212を介して、数字のタッチ入力が受け付けられる。日本であれば、数値として81が入力される。そして、CPU11は、ステップS11で数値入力があるか否かを判別する(ステップS12)。
【0051】
数値入力がある場合(ステップS12;YES)、CPU11は、ステップS11で入力された数値を、設定国番号として記憶部17に記憶するとともに、会員国番号としてRAM13に記憶し(ステップS13)、国設定処理を終了する。設定国番号は、売上データ処理装置10の設置及び使用される国の国番号であり、固定の番号である。会員国番号は、次に会員データを入力する会員の居住する国の国番号であり、変更可能な番号である。つまり、会員国番号の初期値は、設定国番号とされる。数値入力がない場合(ステップS12;NO)、CPU11は、国設定ができないエラー処理を行い(ステップS14)、国設定処理を終了する。
【0052】
次いで、図7(b)を参照して、売上データ処理装置10で実行される会員データ入力画面表示処理を説明する。会員データ入力画面表示処理は、店舗の会員データ(DB項目)を入力するための会員データ入力画面を作成して表示する処理である。
【0053】
予め、売上データ処理装置10には、図6(a)の商品情報入力画面210が表示され、売上データ登録処理が実行されているものとする。このとき売上データ処理装置10において、操作部12によりユーザからの商品情報入力画面210の会員入力キー215のタッチ入力を受け付けたことをトリガとして、CPU11は、ROM15から読み出して適宜RAM13に展開された会員データ入力画面表示プログラム152との協働で、会員データ入力画面表示処理を実行する。
【0054】
図7(b)に示すように、先ず、CPU11は、RAM13に記憶されている会員国番号を読み出し、記憶部17に記憶されている国別項目表示順テーブル50において、国番号51が、読み出した会員国番号に一致する行を選択する(ステップS21)。
【0055】
そして、CPU11は、ステップS21で選択した行に対応する表示項目を表示項目情報テーブル40から取得し、取得した表示項目及び会員データの入力欄を含む会員データ入力画面を表示部14の表示パネル141に表示し(ステップS22)、会員データ入力画面表示処理を終了する。ステップS22の表示項目の取得は、具体的には、CPU11は、記憶部17に記憶された表示項目情報テーブル40を参照し、ステップS21で選択された国番号51の一行の表示順53を取得し、ステップS21で取得した会員国番号に対応する項目名称42の列について、取得した表示順53に対応するDB番号41の項目名称(表示項目)を順に取得する。
【0056】
ステップS22では、例えば、図8(a)に示す会員データ入力画面220Aや、図8(b)に示す会員データ入力画面220Bが表示される。
【0057】
ステップS21で、日本の会員国番号が読み出された場合、図8(a)に示す会員データ入力画面220Aが表示パネル141に表示される。会員データ入力画面220Aは、入力欄エリア221Aと、表示項目エリア222Aと、地図表示キー223Aと、確定セットキー224Aと、を含む。入力欄エリア221Aは、表示項目エリア222Aの複数の表示項目に対応する実データを入力するための複数の入力欄を表示する領域である。また、入力欄エリア221Aは、後述する図9(a)の会員データ入力処理のトリガキーでもある。
【0058】
表示項目エリア222Aは、表示項目情報テーブル40から表示順に取得された複数の表示項目を表示する領域である。表示項目エリア222Aの表示順は、会員データを入力しやすい順であり、宛名ラベル印刷時の印刷順とは、異なる。特に、会員の氏名が一番上の表示順となっている。
【0059】
地図表示キー223Aは、後述する図9(b)の地図画面表示処理のトリガキーである。確定セットキー224Aは、後述する図11の会員データ確定処理のトリガキーである。入力欄エリア221Aの入力データ、表示項目エリア222Aの表示項目、地図表示キー223A、確定セットキー224Aは、日本語で表示される。
【0060】
ステップS21で、米国の会員国番号が読み出された場合、図8(b)に示す会員データ入力画面220Bが表示パネル141に表示される。会員データ入力画面220Bは、入力欄エリア221Bと、表示項目エリア222Bと、地図表示キー223Bと、確定セットキー224Bと、を含む。入力欄エリア221B、表示項目エリア222B、地図表示キー223B、確定セットキー224Bは、それぞれ、会員データ入力画面220Aの入力欄エリア221A、表示項目エリア222A、地図表示キー223A、確定セットキー224Aと同様であるが、英語で表示される。
【0061】
次いで、図9(a)及び図6(b)を参照して、売上データ処理装置10で実行される会員データ入力処理を説明する。会員データ入力処理は、店舗の会員の会員データの入力を受け付ける処理である。
【0062】
予め、売上データ処理装置10では、会員データ入力画面表示処理の実行後に、会員データ入力画面が表示されているものとする。ここでは、図8(a)の日本用の会員データ入力画面220Aが表示される場合を説明するが、他国用の会員データ入力画面が表示される場合も同様である。
【0063】
ユーザは、会員データ入力画面220Aの表示項目エリア222Aのうち、会員データを入力(新規入力又は更新)したい表示項目に対応する入力欄エリア221Aの1つの入力欄を選択してタッチ入力する。このとき売上データ処理装置10において、操作部12によりユーザからの入力欄エリア221Aの1つの入力欄のタッチ入力を受け付けたことをトリガとして、CPU11は、ROM15から読み出されて適宜RAM13に展開された会員データ入力プログラム153との協働で、会員データ入力処理を実行する。
【0064】
図9(a)に示すように、先ず、CPU11は、キャラクタ入力用のソフトキーボード画面240を表示部14の表示パネル141に表示する(ステップS31)。図6(b)に示すように、ソフトキーボード画面240は、入力エリア241と、変換結果自動表示エリア242と、キー群243と、を有する。
【0065】
入力エリア241は、キー群243の各キー押下により、入力された文字を表示する領域である。ステップS31の時点では、入力エリア241に何も入っていない。変換結果自動表示エリア242は、入力エリア241に途中まで入力された文字から語句への変換候補を自動表示する領域である。この変換候補が選択されることで、選択された変換候補が入力された語句として確定される。キー群243は、各種入力キーを有する。キー群243は、例えば、数字入力キー、アルファベット入力キー、コントロールキー、オルトキー、シフトキー、エンターキー、スペースキー、変換キー、バックスペースキーを有する。
【0066】
そして、CPU11は、タッチ入力された1つの入力欄の表示項目に対応付けてRAM13に記憶されている既入力の会員データワーク(後述)を読み出し、ソフトキーボード画面240の入力エリア241に表示する(ステップS32)。
【0067】
そして、CPU11は、操作部12を介して、ソフトキーボード画面240のキー群243のタッチ入力に応じて会員データのキャラクタの入力を受け付け、この会員データを表示項目のDB番号に対応付けて会員データワーク(会員データのワークメモリ)としてRAM13に記憶し(ステップS33)、会員データ入力処理を終了する。
【0068】
ステップS33では、具体的には、CPU11は、操作部12を介して、会員データのキャラクタの入力を受け付け、キー群243のエンターキーのタッチ入力を受け付けて会員データの入力終了が指示されると、入力エリア241に表示されている会員データを表示項目のDB番号に対応付けて会員データワークとしてRAM13に記憶する。
【0069】
また、会員データ入力処理の実行後、自動的に会員データ入力画面表示処理が実行されるものとする。この会員データ入力画面表示処理において、CPU11は、会員データ入力処理で記憶された会員データワークに応じて、入力した会員データを入力欄エリア221Aの対応する入力欄に追加又は更新した会員データ入力画面を表示部14の表示パネル141に表示する。
【0070】
次いで、図9(b)及び図10を参照して、売上データ処理装置10で実行される地図画面表示処理を説明する。地図画面表示処理は、地図により店舗の会員の国の入力を受け付ける処理である。
【0071】
予め、売上データ処理装置10には、会員データ入力画面表示処理が実行され、会員データ入力画面が表示されているものとする。ここでは、英国用の会員データ入力画面(図示略)が表示されている場合を説明するが、他国用の会員データ入力画面が表示される場合も同様である。
【0072】
上述したように、売上データ処理装置10が設置及び使用されている国の他の国の会員の会員データを入力する場合がある。その場合に、ユーザは、会員データ入力画面の地図表示キー(仮に、図8(a)の会員データ入力画面220Aであれば地図表示キー223A)をタッチ入力する。
【0073】
このとき売上データ処理装置10において、操作部12によりユーザからの地図表示キーのタッチ入力を受け付けたことをトリガとして、CPU11は、ROM15から読み出されて適宜RAM13に展開された地図画面表示プログラム154との協働で、地図画面表示処理を実行する。
【0074】
図9(b)に示すように、先ず、CPU11は、国変更用の地図画面250を表示部14の表示パネル141に表示する(ステップS41)。ステップS41で表示される地図画面250は、図10(a)に示すように、最初、世界全体の地図画面となっている。
【0075】
そして、CPU11は、操作部12を介する国のタッチ入力を受け付け、記憶部17に記憶されている国番号リスト20を参照し、タッチ入力された国の国名22に対応する国番号21を取得し、取得した国番号で、RAM13内の会員国番号を更新する(ステップS42)。
【0076】
ステップS42では、例えば、図10(a)に示す地図画面250において、ヨーロッパ(Europe)を拡大するタッチ入力がなされたものとする。すると、表示パネル141に表示されている地図画面が、図10(b)に示す拡大したEUの地図画面250に遷移する。ここで、フランス(France)がタッチ入力されると、国名22がFranceに対応する国番号21の“33”が取得される。
【0077】
そして、CPU11は、ステップS42で更新された会員国番号に応じて、図7(b)の会員データ入力画面表示処理を実行し(ステップS43)、地図画面表示処理を終了する。
【0078】
次に、図11を参照して、売上データ処理装置10で実行される会員データ確定処理を説明する。会員データ確定処理は、会員データ入力処理で入力された店舗の会員の会員データを確定して会員データベース70に記憶する処理である。
【0079】
予め、売上データ処理装置10では、会員データ入力画面表示処理が実行され、会員データ入力画面が表示されているものとする。また、売上データ処理装置10では、会員データ入力処理が実行され、RAM13に、表示項目に対応付けられた既入力の会員データワークが記憶されているものとする。ここでは、日本用の会員データ入力画面220Aが表示される場合を説明するが、他国用の会員データ入力画面が表示される場合も同様である。
【0080】
ユーザは、会員データを確定したい会員データ入力画面220Aの確定セットキー224Aをタッチ入力する。このとき売上データ処理装置10において、操作部12によりユーザからの確定セットキー224Aのタッチ入力を受け付けたことをトリガとして、CPU11は、ROM15から読み出されて適宜RAM13に展開された会員データ確定プログラム155との協働で、会員データ確定処理を実行する。
【0081】
図11に示すように、先ず、CPU11は、RAM13から表示項目に対応付けられた会員データワーク及び会員国番号を読み出し、読み出した会員データワーク及び会員国番号をDB番号毎のフィールドにセットする(ステップS51)。ステップS51では、CPU11は、記憶部17に記憶された表示項目情報テーブル40を参照し、RAM13から読み出した会員データワークの項目名称42に対応するDB番号41を取得し、取得したDB番号41に対応付けて、会員データワークの項目毎の各実データをフィールドとしてセットし、会員国番号を、国名に対応するDB番号“4”の実データにフィールドとしてセットする。
【0082】
そして、CPU11は、ステップS51でセットしたDB番号41毎のフィールドの実データを、記憶部17に記憶されている会員データベース70に記憶し(ステップS52)、会員データ確定処理を終了する。ステップS52では、CPU11は、DB番号41毎のフィールドを、会員データベース70AのDB番号41に対応するDB番号71毎に、実データ72に格納して記憶する。このとき、新規登録会員について、DB番号71が“0”のフィールドに、他の会員番号と識別される会員番号が作成され、対応する実データ72に格納されるものとする。
【0083】
次に、図12〜図14を参照して、売上データ処理装置10における会員データの印刷の動作を説明する。図12は、宛名印刷処理を示すフローチャートである。図13は、図12の続きの宛名印刷処理を示すフローチャートである。図14(a)は、日本の会員の宛名ラベル310を示す図である。図14(b)は、米国の会員の宛名ラベル320を示す図である。
【0084】
予め、売上データ処理装置10には、図7(a)の国設定処理と、図7(b)の会員データ入力画面表示処理と、図9(a)の会員データ入力処理と、図9(b)の地図画面表示処理と、図11の会員データ確定処理と、の実行によりレコードが追加された会員データベース70が記憶部17に記憶されているものとする。また、売上データ処理装置10の表示部14の表示パネル141には、図6(a)の商品情報入力画面210が表示されているものとする。
【0085】
売上データ処理装置10において、操作部12によりユーザからの会員印刷キー216のタッチ入力を受け付けたことをトリガとして、CPU11は、ROM15から読み出されて適宜RAM13に展開された宛名印刷プログラム156との協働で、宛名印刷処理を実行する。
【0086】
図12に示すように、先ず、CPU11は、記憶部17に記憶されている会員データベース70を参照し、会員データベース70から未取得の1人の会員を選択し、選択した会員の会員データの行データ(レコード)を取得する(ステップS61)。そして、CPU11は、会員データベース70に記憶されている全会員の会員データを印刷したか否かを判別する(ステップS62)。ステップS62では、ステップS61で会員データの未取得の行データが無くて取得されない場合に、全会員の会員データの印刷がなされたと判別される。
【0087】
全会員の会員データを印刷した場合(ステップS62;YES)、宛名印刷処理が終了する。全会員の会員データを印刷していない場合(ステップS62;NO)、CPU11は、ステップS61で取得された会員データの行データを、RAM13内のDBワーク(会員データベースの行データのワークメモリ)にコピーする(ステップS63)。
【0088】
そして、CPU11は、記憶部17に記憶されている国別項目印刷順テーブル60を参照し、DBワークのDB番号“4”の国番号に対応する国番号61の国別項目印刷順テーブル60の行データを検索する(ステップS64)。
【0089】
そして、CPU11は、ステップS64で検索した行データを、RAM13内の印刷順ワーク(国別項目印刷順テーブル60の行データのワークメモリ)にコピーする(ステップS65)。
【0090】
そして、CPU11は、RAM13内のDB番号印刷カウンタ(宛名ラベルに印刷した文字数のカウンタ)に0を設定(初期化)する(ステップS66)。そして、CPU11は、DB番号印刷カウンタが指す順のDB番号を印刷順ワーク内から取得し、RAM13内のDB番号ワーク(次に印刷する印刷順のDB番号のワークメモリ)にコピーする(ステップS67)。
【0091】
そして、CPU11は、現在のDB番号ワークが99であるか否かを判別する(ステップS68)。図13に示すように、DB番号ワークが99でない場合(ステップS68;NO)、DBワークのDB項目の全ての印刷が終了しておらず、CPU11は、DB番号ワークが指すフィールドデータをDBワーク内から取得し、RAM13内のDB項目ワーク(次に印刷するDB項目のワークメモリ)にコピーする(ステップS69)。
【0092】
そして、CPU11は、現在のDB番号ワークが98であるか否かを判別する(ステップS70)。DB番号ワークが98でない場合(ステップS70;NO)、CPU11は、現在のDB番号ワークが0であるか否かを判別する(ステップS71)。
【0093】
DB番号ワークが0でない場合(ステップS71;NO)、通常のDB項目の印刷を行う場合であり、CPU11は、DB項目ワークのデータをRAM13内の1行分印刷ワーク(宛名ラベルで1行分の印刷データのワークメモリ)に追加する(ステップS72)。そして、CPU11は、RAM13内のDB番号印刷カウンタを1インクリメントし(ステップS73)、ステップS67に移行される。
【0094】
DB番号ワークが0である場合(ステップS71;YES)、キャラクタ印刷の改行であるので、CPU11は、RAM13内の1行分印刷ワークのデータを印刷部18に宛名ラベルの用紙へ印刷(印字)させ、1行分印刷ワークをクリアし(ステップS74)、ステップS73に移行される。
【0095】
DB番号ワークが98である場合(ステップS70;YES)、性別キャラクタの印刷であり、CPU11は、DBワークのDB番号“19”の性別のデータを取得する(ステップS75)。そして、CPU11は、ステップS75で取得したDBワークの性別のデータが“1”であるか否かを判別する(ステップS76)。
【0096】
DBワークの性別のデータが“2”である場合(ステップS76;NO)、選択中の会員の性別が女性であり、CPU11は、印刷順ワーク内の女性用キャラクタを取得し、RAM13内のDB性別ワーク(性別の敬称のワークメモリ)にコピーする(ステップS77)。女性用キャラクタとは、性別が女性の敬称のキャラクタデータであり、国別項目印刷順テーブル60の女性64に対応するデータである。
【0097】
そして、CPU11は、DB性別ワークのデータをRAM13内の1行分印刷ワークに追加し(ステップS78)、ステップS73に移行される。DBワークの性別のデータが“1”である場合(ステップS76;YES)、選択中の会員の性別が男性であり、CPU11は、印刷順ワーク内の男性用キャラクタを取得し、RAM13内のDB性別ワークにコピーし(ステップS79)、ステップS78に移行される。男性用キャラクタとは、性別が男性の敬称のキャラクタデータであり、国別項目印刷順テーブル60の男性63に対応するデータである。
【0098】
図12に戻り、DB番号ワークが99である場合(ステップS68;YES)、選択中の会員の印刷の終了であり、CPU11は、DBワークのDB番号“4”の国番号が、記憶部17に記憶されている設定国番号であるか否かを判別する(ステップS80)。国番号が設定国番号でない場合(ステップS80;NO)、CPU11は、記憶部17に記憶されている国番号リスト20を参照し、国番号21がDBワークのDB番号“4”の国番号である国番号リスト20の行データを検索して取得する(ステップS81)。
【0099】
そして、CPU11は、ステップS81で取得した国番号リスト20の行データの国名22を取得する(ステップS82)。そして、CPU11は、ステップS82で取得した国名をRAM13内の1行分印刷ワークに追加する(ステップS83)。そして、CPU11は、印刷部18に、RAM13内の1行分印刷ワークのデータを印刷部18に宛名ラベルの用紙へ印刷(印字)させ、所定行フィードさせ、用紙をカットさせ、1行分印刷ワークをクリアし(ステップS84)、ステップS61に移行される。この用紙のカットにより、宛名ラベルが作成される。国番号が設定国番号である場合(ステップS80;YES)、ステップS84に移行される。
【0100】
図14(a)を参照して、日本で売上データ処理装置10が設置及び使用された場合の、日本に居住する会員宛の宛名ラベルの印刷例としての宛名ラベル310を説明する。宛名ラベル310は、図5(a)の会員データベースの会員番号が99の会員のデータを、図4(b)の国別項目印刷順テーブル60の日本の印刷順で印刷した宛名ラベルである。宛名ラベル310では、郵便番号、都道府県、市、町、番地、マンション名(空白)、棟部屋番号(空白)、改行、会社名、会社部署名、改行、名前(姓)、名前(名)、敬称(様)が、順に印刷(印字)されている。
【0101】
図14(b)を参照して、米国で売上データ処理装置10が設置及び使用され、米国に居住する会員宛の宛名ラベルの印刷例として、宛名ラベル320を説明する。宛名ラベル320は、図5(b)の会員データベースの会員番号が1234の会員のデータを、図4(b)の国別項目印刷順テーブル60の米国の印刷順で印刷した宛名ラベルである。宛名ラベル320では、敬称(男であるためMr.)、名前(名)、名前(姓)、改行、会社名、会社部署名、改行、家番号、街路名、都市名、州名、郵便番号が、順に印刷(印字)されている。
【0102】
以上、本実施の形態によれば、売上データ処理装置10は、会員データベース70と、国別項目印刷順テーブル60と、を記憶部17に記憶し、会員データベース70の会員を選択していき、当該選択した会員に対応するDB項目及び印刷順を会員データベース70及び国別項目印刷順テーブル60から読み出し、当該読み出したDB項目を当該読み出した印刷順で印刷部18に印刷させる。このため、会員の宛名の複数のDB項目を宛先の国に適した順に印刷できて宛名ラベルを作成でき、当該宛名ラベルにより、送付物の誤配達を低減でき、会員の印象を良くすることができる。
【0103】
また、売上データ処理装置10は、国別項目表示順テーブル50と、表示項目情報テーブル40と、を記憶部17に記憶し、操作部12により入力された設定する会員の国番号に対応するDB項目の表示順を国別項目表示順テーブル50から読み出し、当該読み出した表示順で表示項目情報テーブル40の項目名称を入力欄とともに並べた会員データ入力画面を表示パネル141に表示させる。そして、売上データ処理装置10は、会員データ入力画面の項目名称に応じて操作部12を介して入力欄に入力されたDB項目を国番号に対応付けて会員データベース70に記憶させる。このため、設定する会員の国に適した表示順でDB項目の項目名称を表示でき、DB項目の入力を容易に行うことができ、ユーザの入力作業負担を低減できる。
【0104】
また、売上データ処理装置10は、国を選択可能な地図画面250を表示パネル141に表示させ、操作部12により地図画面250上の国の選択タッチ入力に対応して国番号を取得する。このため、ユーザが会員の国を視認して選択でき、国番号の入力を容易に行うことができ、ユーザの入力作業負担を低減できる。
【0105】
また、会員データベース70のDB項目と、表示項目情報テーブル40の項目名称とは、国の言語別に設定されている。このため、会員の国に適した言語で、宛名ラベルを印刷でき、会員データ入力画面を表示できる。
【0106】
また、会員データベース70は、DB項目として、会員の性別(DB番号=19)を有し、売上データ処理装置10は、会員データベース70から読み出したDB項目が性別である場合に、当該性別に対応する敬称のキャラクタ(“Mr”等)を、対応する印刷順で宛名ラベルに印刷する。このため、性別に応じて会員の敬称を容易に印刷できる。
【0107】
また、売上データ処理装置10は、レシート用の印刷部18で宛名ラベルを印刷する。このため、レシート用の印刷部18を利用して容易に宛名ラベルを印刷できるとともに、宛名ラベル印刷専用の印刷部を別に設けないので、売上データ処理装置10の構成を簡単にでき、売上データ処理装置10の製造コストを低減できる。
【0108】
なお、上記実施の形態における記述は、本発明に係るデータ処理装置及びプログラムの一例であり、これに限定されるものではない。
【0109】
上記実施の形態では、売上データ処理装置10が、会員データベースの全ての会員を1人ずつ選択及び印刷していき、その全会員の宛名ラベルを作成する構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、売上データ処理装置10が、操作部12を介して選択入力された会員の会員データを印刷して、選択した会員の宛名ラベルを作成する構成としてもよい。
【0110】
また、上記実施の形態では、売上データ処理装置10が、会員としての個人の会員データに基づき、その個人の住所宛の宛名ラベルを印刷する構成としたが、これに限定されるものではない。売上データ処理装置10が、会員としての法人の会員データに基づき、その法人の居所宛の宛名ラベルを印刷する構成としてもよい。
【0111】
また、上記実施の形態では、データ処理装置としての売上データ処理装置10が会員データの入力を受け付けて宛名ラベルを印刷する構成としたが、これに限定されるものではない。売上データ処理装置以外のデータ処理装置が会員データの入力を受け付けて宛名ラベルを印刷する構成としてもよい。
【0112】
また、上記実施の形態における売上データ処理装置の各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。
【0113】
本発明の実施の形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
国別で会員別の複数の宛名項目を有する会員データベースと、国別の宛名項目の印刷順を有する国別項目印刷順テーブルと、を記憶する記憶部と、
情報を用紙に印刷する印刷部と、
会員を選択し、当該選択した会員に対応する宛名項目及び印刷順を前記会員データベース及び前記国別項目印刷順テーブルから読み出し、当該読み出した宛名項目を当該読み出した印刷順で前記印刷部に印刷させる印刷制御部と、を備えるデータ処理装置。
<請求項2>
前記記憶部は、国別の宛名項目の表示順を有する国別項目表示順テーブルと、宛名項目の名称と、を記憶し、
情報を表示する表示部と、
設定する会員の国の識別情報と、当該会員別の宛名項目と、の操作入力を受け付ける操作部と、
前記操作部により入力された会員の国の識別情報に対応する宛名項目の表示順を前記国別項目表示順テーブルから読み出し、当該読み出した表示順で前記記憶された宛名項目の名称を入力欄とともに並べた入力画面を前記表示部に表示させ、当該入力画面の項目名称に応じて前記操作部を介して前記入力欄に入力された宛名項目を前記国の識別情報に対応付けて前記会員データベースに記憶させる表示制御部と、を備える請求項1に記載のデータ処理装置。
<請求項3>
前記表示制御部は、国を選択可能な地図を前記表示部に表示させ、前記操作部により前記地図上の国の選択入力に対応する国の識別情報を取得する請求項2に記載のデータ処理装置。
<請求項4>
前記会員データベースの宛名項目と、前記宛名項目の名称とは、国の言語別に設定されている請求項2又は3に記載のデータ処理装置。
<請求項5>
前記会員データベースは、宛名項目として会員の性別を有し、
前記印刷制御部は、前記読み出した宛名項目が性別である場合に、当該性別に対応するキャラクタを前記読み出した印刷順で前記印刷部に印刷させる請求項1から4のいずれか一項に記載のデータ処理装置。
<請求項6>
前記印刷部は、売上データを用紙に印刷してレシートを出力するレシート用印刷部である請求項1から5のいずれか一項に記載のデータ処理装置。
<請求項7>
コンピュータを、
国別で会員別の複数の宛名項目を有する会員データベースと、国別の宛名項目の印刷順を有する国別項目印刷順テーブルと、を記憶する記憶部、
情報を用紙に印刷する印刷部、
会員を選択し、当該選択した会員に対応する宛名項目及び印刷順を前記会員データベース及び前記国別項目印刷順テーブルから読み出し、当該読み出した宛名項目を当該読み出した印刷順で前記印刷部に印刷させる印刷制御部、
として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0114】
10 売上データ処理装置
11 CPU
12 操作部
13 RAM
14 表示部
141,142 表示パネル
15 ROM
16 通信部
17 記憶部
18 印刷部
19 ドロア
19a バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
国別で会員別の複数の宛名項目を有する会員データベースと、国別の宛名項目の印刷順を有する国別項目印刷順テーブルと、を記憶する記憶部と、
情報を用紙に印刷する印刷部と、
会員を選択し、当該選択した会員に対応する宛名項目及び印刷順を前記会員データベース及び前記国別項目印刷順テーブルから読み出し、当該読み出した宛名項目を当該読み出した印刷順で前記印刷部に印刷させる印刷制御部と、を備えるデータ処理装置。
【請求項2】
前記記憶部は、国別の宛名項目の表示順を有する国別項目表示順テーブルと、宛名項目の名称と、を記憶し、
情報を表示する表示部と、
設定する会員の国の識別情報と、当該会員別の宛名項目と、の操作入力を受け付ける操作部と、
前記操作部により入力された会員の国の識別情報に対応する宛名項目の表示順を前記国別項目表示順テーブルから読み出し、当該読み出した表示順で前記記憶された宛名項目の名称を入力欄とともに並べた入力画面を前記表示部に表示させ、当該入力画面の項目名称に応じて前記操作部を介して前記入力欄に入力された宛名項目を前記国の識別情報に対応付けて前記会員データベースに記憶させる表示制御部と、を備える請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、国を選択可能な地図を前記表示部に表示させ、前記操作部により前記地図上の国の選択入力に対応する国の識別情報を取得する請求項2に記載のデータ処理装置。
【請求項4】
前記会員データベースの宛名項目と、前記宛名項目の名称とは、国の言語別に設定されている請求項2又は3に記載のデータ処理装置。
【請求項5】
前記会員データベースは、宛名項目として会員の性別を有し、
前記印刷制御部は、前記読み出した宛名項目が性別である場合に、当該性別に対応するキャラクタを前記読み出した印刷順で前記印刷部に印刷させる請求項1から4のいずれか一項に記載のデータ処理装置。
【請求項6】
前記印刷部は、売上データを用紙に印刷してレシートを出力するレシート用印刷部である請求項1から5のいずれか一項に記載のデータ処理装置。
【請求項7】
コンピュータを、
国別で会員別の複数の宛名項目を有する会員データベースと、国別の宛名項目の印刷順を有する国別項目印刷順テーブルと、を記憶する記憶部、
情報を用紙に印刷する印刷部、
会員を選択し、当該選択した会員に対応する宛名項目及び印刷順を前記会員データベース及び前記国別項目印刷順テーブルから読み出し、当該読み出した宛名項目を当該読み出した印刷順で前記印刷部に印刷させる印刷制御部、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−35145(P2013−35145A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−170620(P2011−170620)
【出願日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】