説明

データ更新処理装置、データ更新処理方法及びデータ更新処理プログラム

【課題】クライアント端末において用いるデータベースやプログラムデータの更新を効率的に行なうためのデータ更新処理装置、データ更新処理方法及びデータ更新処理プログラムを提供する。
【解決手段】プログラムが起動された場合、クライアント端末10Aは、同じネットワーク内の他のクライアント端末(10B、10C)に対して、バージョン情報を要求するリクエストを送信する。そして、最新バージョンを保有するクライアント端末が、このネットワークN10に接続された他のクライアント端末である場合には、クライアント端末10Aは、最新バージョンを保有するクライアント端末に対して、レプリケーションの要求処理を実行する。一方、クライアント端末10A自身が最新バージョンを保有している場合には、クライアント端末10Aは、ネットワークN20を介して、最新データ記憶部20を用いてレプリケーション処理を行なう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クライアント端末において情報処理を実行する場合に用いるデータベースやプログラムデータの更新を行なうためのデータ更新処理装置、データ更新処理方法及びデータ更新処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
クライアント/サーバシステムにおいては、多くのコンピュータ端末がネットワークに接続されており、各クライアント端末において共通したデータ処理が行なわれている。このようなクライアント端末には、クライアント用のアプリケーションプログラムが格納されており、このプログラムにより各種情報処理が行なわれる。
【0003】
また、クライアント用のプログラムの変更を行なった場合には、このプログラムが格納されている各クライアント端末のプログラムの更新を行なう必要がある。このような更新作業を人手操作により行なう場合があり、特にクライアント端末の数が多い場合には、大きな負担となる。そこで、効率的にプログラムの更新を行なう各種技術が検討されている(例えば、特許文献1〜3を参照。)。
【0004】
例えば、特許文献1には、銀行の営業店舗に設置されたATM装置の運用プログラムを更新してバージョンアップする際、自動化することで業務効率を高めている。この更新配布システムでは、集中管理センタに配置された配布サーバは、現バージョン情報取得部でATM装置に対して現プログラム部品の現バージョンを定期的に問合わせて取得する。バージョン更新制御部は、問合わせ結果として取得したATM装置の現プログラム部品と、バージョン情報データベースに格納されている最新バージョンの登録プログラム部品とを比較し、更新すべき現プログラム部品を抽出して最新バージョンに更新する。最新バージョンに更新されたプログラム部品は配信フォルダ作成部にて合成され、配信パッケージとして最新バージョン部品送信部からATM装置にオンライン自動配信される。
【0005】
また、特許文献2には、自動更新を行なうための技術が記載されている。ソフトウェア更新サーバは、新ソフトウェア及び旧ソフトウェアに含まれる情報に基づいて、更新情報を生成する。そして、送信スケジュールの送信時期になったときに、送信スケジュールの送信エリアに基づいて、更新情報を携帯通信端末に送信する。ソフトウェア更新サーバからの更新情報を受信した携帯通信端末は、対応する旧ソフトウェアの搭載や、新ソフトウェアの搭載を確認する。そして、新ソフトウェアを搭載していない場合には、ソフトウェア更新サーバにアクセスする。携帯通信端末からのアクセスを受けたソフトウェア更新サーバは、新ソフトウェアを携帯通信端末に送信する。
【0006】
更に、特許文献3には、サーバに負担をかけることなくソフトウェアの更新ができ、また周辺装置にインストールされたソフトウェアの更新にも柔軟に対応するためのソフトウェア更新プログラムが開示されている。この技術では、情報処理装置が、インストールされたソフトウェアを識別する識別情報を第1のサーバに送信する。そして、第1のサーバからソフトウェアの最新バージョンの情報と第2のサーバのアドレス情報を受信した情報処理装置は、受信した最新バージョン情報と、情報処理装置のソフトウェアの現バージョンとを比較する。最新バージョンが現バージョンより新しい場合には、情報処理装置は、第2のサーバに最新バージョンのソフトウェアを要求する。
【特許文献1】特開2006−92275号公報(第1頁)
【特許文献2】特開2006−235838号公報(第1頁)
【特許文献3】特開2005−92330号公報(第1頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
クライアント/サーバシステムにおいては、通信トラフィックやサーバ装置の負荷によっては、処理時間がかかる場合がある。特に、クライアント端末において同時期に処理が重複する場合(例えば、月末の月締め処理)には、通信が輻輳することがあり、円滑な作業を行なうことができない。
【0008】
そこで、各クライアント端末に、サーバから提供したデータベースやプログラムを保持させて、個別にデータ処理を実行させることも可能である。しかし、この場合には、サーバ上のデータが更新された場合、各クライアント端末に保持させたデータベースやプログラムも更新する必要がある。このような更新を行なうためにワイドエリアネットワーク(WAN)を経由して通信を行なう場合には、ネットワーク負荷が顕著となる。
【0009】
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、この目的は、クライアント端末において用いるデータベースやプログラムデータの更新を効率的に行なうためのデータ更新処理装置、データ更新処理方法及びデータ更新処理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、バージョンを特定するためのバージョン識別子が付与されている処理対象データを格納した対象情報記憶手段と、グループ端末から取得した処理対象データのバージョン識別子に関するバージョンデータが記録されたバージョン情報記憶手段と、最新の処理対象データが格納されている最新情報記憶手段の所在情報が記録されている所在情報記憶手段と、第1のネットワークを介して他のデータ更新処理装置からなるグループ端末に接続されるとともに、前記第1のネットワークより広域の第2のネットワークを介して最新情報記憶手段に接続される制御手段とを備えたデータ更新処理装置であって、前記制御手段が、前記第1のネットワークを介してグループ端末から、前記グループ端末に格納された処理対象データのバージョン識別子を取得して、前記グループ端末の端末識別子に関連付けて前記バージョン情報記憶手段に記録する記録手段と、前記バージョン情報記憶手段に記録されたバージョン識別子と、前記対象情報記憶手段に記録されたバージョン識別子とを比較する比較手段と、前記バージョン情報記憶手段に記録されたバージョン識別子が最新バージョンである場合には、この最新バージョンを保有するグループ端末の処理対象データのレプリカを前記対象情報記憶手段に更新記録し、前記対象情報記憶手段に記録されたバージョン識別子が最新バージョンである場合には、前記所在情報記憶手段に記録された所在情報を取得し、前記第2のネットワーク上の最新情報記憶手段に格納された処理対象データのレプリカを前記対象情報記憶手段に更新記録する更新処理手段とを備えたことを要旨とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のデータ更新処理装置において、前記処理対象データを利用するプログラム実行手段を更に備え、前記制御手段は、前記グループ端末からのバージョン識別子の取得処理を、前記プログラム実行手段による前記処理対象データの利用を検知した場合に実行することを要旨とする。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のデータ更新処理装置において、前記プログラム実行手段は、前記更新処理手段の処理の完了を検知した場合には、前記処理対象データの利用を許可し、前記更新処理手段の処理の完了を検知できない場合には、前記処理対象データの利用を許可しないことを要旨とする。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一つに記載のデータ更新処理装置において、前記更新処理手段は、前記バージョン情報記憶手段に記録されたバージョン識別
子が最新バージョンである場合には、更に、このバージョンのリリース日と現在日付とを取得し、前記現在日付がリリース日から基準期間を超えている場合には、前記所在情報記憶手段に記録された所在情報を取得し、前記第2のネットワーク上の最新情報記憶手段に格納された処理対象データのレプリカを前記対象情報記憶手段に更新記録することを要旨とする。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一つに記載のデータ更新処理装置において、前記更新処理手段は、前記バージョン情報記憶手段に記録されたバージョン識別子が最新バージョンである場合には、更に、このバージョンのリリース日と現在日付とを取得し、前記現在日付が更新予定日を経過しており、前記リリース日が前記更新予定日以前である場合には、前記所在情報記憶手段に記録された所在情報を取得し、前記第2のネットワーク上の最新情報記憶手段に格納された処理対象データのレプリカを前記対象情報記憶手段に更新記録することを要旨とする。
【0015】
請求項6に記載の発明は、バージョンを特定するためのバージョン識別子が付与されている処理対象データを格納した対象情報記憶手段と、グループ端末から取得した処理対象データのバージョン識別子に関するバージョンデータが記録されたバージョン情報記憶手段と、最新の処理対象データが格納されている最新情報記憶手段の所在情報が記録されている所在情報記憶手段と、第1のネットワークを介して他のデータ更新処理装置からなるグループ端末に接続されるとともに、前記第1のネットワークより広域の第2のネットワークを介して最新情報記憶手段に接続される制御手段とを備えたデータ更新処理装置を用いて、データ更新処理を実行するための方法であって、前記制御手段が、前記第1のネットワークを介してグループ端末から、前記グループ端末に格納された処理対象データのバージョン識別子を取得して、前記グループ端末の端末識別子に関連付けて前記バージョン情報記憶手段に記録し、前記バージョン情報記憶手段に記録されたバージョン識別子と、前記対象情報記憶手段に記録されたバージョン識別子とを比較し、前記バージョン情報記憶手段に記録されたバージョン識別子が最新バージョンである場合には、この最新バージョンを保有するグループ端末の処理対象データのレプリカを前記対象情報記憶手段に更新記録し、前記対象情報記憶手段に記録されたバージョン識別子が最新バージョンである場合には、前記所在情報記憶手段に記録された所在情報を取得し、前記第2のネットワーク上の最新情報記憶手段に格納された処理対象データのレプリカを前記対象情報記憶手段に更新記録することを要旨とする。
【0016】
請求項7に記載の発明は、バージョンを特定するためのバージョン識別子が付与されている処理対象データを格納した対象情報記憶手段と、グループ端末から取得した処理対象データのバージョン識別子に関するバージョンデータが記録されたバージョン情報記憶手段と、最新の処理対象データが格納されている最新情報記憶手段の所在情報が記録されている所在情報記憶手段と、第1のネットワークを介して他のデータ更新処理装置からなるグループ端末に接続されるとともに、前記第1のネットワークより広域の第2のネットワークを介して最新情報記憶手段に接続される制御手段とを備えたデータ更新処理装置を用いてデータ更新処理を実行するためのプログラムであって、前記制御手段を、前記第1のネットワークを介してグループ端末から、前記グループ端末に格納された処理対象データのバージョン識別子を取得して、前記グループ端末の端末識別子に関連付けて前記バージョン情報記憶手段に記録する記録手段と、前記バージョン情報記憶手段に記録されたバージョン識別子と、前記対象情報記憶手段に記録されたバージョン識別子とを比較する比較手段と、前記バージョン情報記憶手段に記録されたバージョン識別子が最新バージョンである場合には、この最新バージョンを保有するグループ端末の処理対象データのレプリカを前記対象情報記憶手段に更新記録し、前記対象情報記憶手段に記録されたバージョン識別子が最新バージョンである場合には、前記所在情報記憶手段に記録された所在情報を取得し、前記第2のネットワーク上の最新情報記憶手段に格納された処理対象データのレプ
リカを前記対象情報記憶手段に更新記録する更新処理手段として機能させることを要旨とする。
【0017】
(作用)
請求項1、6又は7に記載の発明によれば、制御手段が、第1のネットワークを介してグループ端末から、グループ端末に格納された処理対象データのバージョン識別子を取得する。そして、グループ端末から取得したバージョン識別子が最新バージョンである場合には、この最新バージョンを保有するグループ端末の処理対象データのレプリカを取得する。一方、自身が保有する処理対象データのバージョン識別子が最新バージョンである場合には、第2のネットワーク上の最新情報記憶手段に格納された処理対象データのレプリカを取得する。これにより、通信負荷の軽減を図りながら、より新しい処理対象データを取得することができる。また、システム管理者においても、バージョンアップの作業負荷を軽減することができる。
【0018】
請求項2に記載の発明によれば、第1のネットワーク上のグループ端末からのバージョン識別子の取得は、プログラム実行手段による処理対象データの利用を検知した場合に実行する。これにより、プログラム実行手段がデータ処理を実行しない場合には更新しないので、不必要な更新を抑制することができる。
【0019】
請求項3に記載の発明によれば、制御手段は、更新処理手段の処理の完了を検知した場合には、処理対象データの利用を許可し、更新処理手段の処理の完了を検知できない場合には、処理対象データの利用を許可しない。これにより、処理対象データがデータ更新処理装置に格納されている場合でも、ネットワークから切り離した場合には、処理対象データの利用を抑制することができる。従って、セキュリティを向上させることができる。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、制御手段は、グループ端末のバージョンのリリース日と現在日付とを取得し、現在日付がリリース日から基準期間を超えている場合には、最新情報記憶手段に格納された処理対象データのレプリカを取得する。これにより、グループ端末が保有する処理対象データのバージョンが古い場合にも、より確実に最新バージョンを取得することができる。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、制御手段は、グループ端末のバージョンのリリース日と現在日付とを取得し、現在日付が更新予定日を経過しており、リリース日が更新予定日以前である場合には、最新情報記憶手段に格納された処理対象データのレプリカを取得する。これにより、処理対象データの更新に応じて、より確実に最新バージョンを取得することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、クライアント端末において用いるデータベースやプログラムデータ等の処理対象データの更新を効率的に行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明を具体化したデータ更新処理装置の一実施形態を図1〜図5に従って説明する。本実施形態では、ネットワークに接続された複数のクライアント端末に格納された処理対象データの更新に用いるデータ更新処理装置、データ更新処理方法及びデータ更新処理プログラムとして説明する。ここでは、処理対象データとして、データベースやプログラムデータから構成されたアプリケーションデータの更新を行なう。
【0024】
本実施形態では、図1に示すように、ネットワークN10には、データ更新処理装置としてのクライアント端末(10A、10B、10C)が接続されている。また、ネットワ
ークN11には、データ更新処理装置としてのクライアント端末(10D、10E、10F)が接続されている。このようなクライアント端末には、それぞれIPアドレスが付与されており、このIPアドレスを用いて、他のクライアント端末と通信を行なったり、所定のデータ記憶部から各種情報を取得したりすることができる。
【0025】
ここで、ネットワークN10やネットワークN11は、第1のネットワークとしてのローカルエリアネットワーク(LAN)であり、各ネットワークに接続されたクライアント端末によりローカルグループが構成される。本実施形態では、ネットワークN10に接続されたクライアント端末(10A、10B、10C)によって一つのローカルグループが構成され、ネットワークN11に接続されたクライアント端末(10D、10E、10F)によって他のローカルグループが構成される。また、このようなLAN(ネットワークN10やネットワークN11)は、第1のネットワークのより広域の第2のネットワークとしてのWANを構成するネットワークN20によって相互に接続されている。
【0026】
このネットワークN20上には、最新情報記憶手段としての最新データ記憶部20が設けられている。この最新データ記憶部20には、最新のアプリケーションデータが格納されている。このアプリケーションデータは、本システムの管理者により、新しいバージョンのアプリケーションデータが登録された場合に更新記録される。
【0027】
各クライアント端末(10A〜10F)は、各利用者が情報処理を行なうためのコンピュータ端末である。このため、各クライアント端末(10A〜10F)は、図2に示すように共通した構成(以下、クライアント端末10と示す)から実現されている。具体的には、クライアント端末10は、CPU、RAM、ROMから構成された制御手段としての制御部11、データ記憶部13、キーボード、ポインティングデバイスから構成された入力手段14、ディスプレイ等の出力手段15、通信手段16等を備える。更に、データ記憶部13には、アプリケーションデータ記憶部131、バージョンデータ記憶部132、アドレスデータ記憶部133から構成されている。
【0028】
アプリケーションデータ記憶部131は対象情報記憶手段として機能し、クライアント端末10において情報処理に用いられるプログラムデータやデータベース等から構成されたアプリケーションデータが格納される。このようなアプリケーションデータを利用することにより、各クライアント端末において、スタンドアローンで情報処理を実行することができる。このアプリケーションデータは、適宜、更新されるため、この更新に応じてバージョンが変わり、複数のバージョンがネットワーク上に存在することになる場合がある。このため、図3に示すように、各アプリケーションデータには、バージョンを特定するためのバージョン識別子が付与されている。
【0029】
バージョンデータ記憶部132はバージョン情報記憶手段として機能し、他のクライアント端末10から取得したアプリケーションデータのバージョン識別子に関するバージョンデータが記録される。このバージョンデータは、プログラムが起動されてバージョン情報を取得した場合に記録される。このバージョンデータは、図4に示すように、IPアドレスと保有バージョンに関するデータを含んで構成される。
【0030】
IPアドレスデータ領域には、バージョン情報を送信した他のクライアント端末10のIPアドレスデータが記録される。このIPアドレスは、他のクライアント端末10を特定するための端末識別子として機能する。
【0031】
保有バージョンデータ領域には、このIPアドレスが付与されたクライアント端末10が保有するアプリケーションデータのバージョンを特定するための識別子に関するデータが記録される。
【0032】
アドレスデータ記憶部133は所在情報記憶手段として機能し、所在情報として、最新のアプリケーションデータが格納されている最新データ記憶部20のIPアドレスデータが記録される。
【0033】
また、制御部11は、プログラム実行手段110、バージョン管理手段120として機能する。更に、バージョン管理手段120は、データ更新処理プログラムが実行されることにより、グループ端末の端末識別子に関連付けられたバージョン情報を記録する記録段階、バージョン識別子を比較する比較段階、レプリカを対象情報記憶手段に更新記録する更新判断段階の各処理を実行する。これにより、バージョン管理手段120は、グループ端末の端末識別子に関連付けられたバージョン情報を記録する記録手段、バージョン識別子を比較する比較手段、レプリカを対象情報記憶手段に更新記録する更新処理手段として機能する。具体的には、バージョン応答手段121、レプリケーション応答手段122、バージョン情報取得手段123、最新バージョン特定手段124、レプリケーション要求手段125を実現する。
【0034】
プログラム実行手段110は、アプリケーションデータ記憶部131に格納されたプログラムにより、データベースを用いて情報処理を実行する。
バージョン応答手段121は、他のクライアント端末からのバージョン情報の要求に基づいて、このクライアント端末10が保有するアプリケーションデータのバージョン識別子を取得し、このバージョン情報を要求元のクライアント端末に提供する。
【0035】
レプリケーション応答手段122は、他のクライアント端末からのレプリケーション要求に対応して、このクライアント端末10が保有するアプリケーションデータを要求元のクライアント端末に提供する。
【0036】
バージョン情報取得手段123は、他のクライアント端末に対して、バージョン情報の要求を送信し、他のクライアント端末が保有しているアプリケーションデータのバージョン情報を取得する。そして、取得したバージョン識別子をバージョンデータ記憶部132に記録する。
【0037】
最新バージョン特定手段124は、このクライアント端末10が保有しているアプリケーションデータのバージョン情報や、バージョンデータ記憶部132に記憶されたバージョン情報を比較して、この中から最も新しいバージョンを特定する。
【0038】
レプリケーション要求手段125は、アプリケーションデータのレプリケーション処理を実行する。
【0039】
次に上記システムを利用して実行される処理を、図5を用いて説明する。
まず、クライアント端末10において、アプリケーションデータのプログラムを起動させる。本実施形態では、クライアント端末10Aにおいてプログラムが起動された場合を想定する。これにより、クライアント端末10Aの制御部11が、起動指示を取得する(ステップS1−1)。この場合、制御部11のプログラム実行手段110は、バージョン管理手段120に対してレプリカ更新処理の実行を指示する。
【0040】
そして、クライアント端末10Aの制御部11は、バージョン情報の要求処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、制御部11のバージョン情報取得手段123が、同じネットワーク内の他のクライアント端末に対して、バージョン情報を要求するリクエストを送信する。ここでは、クライアント端末10Aと同じネットワークN10に接続されたクライアント端末(10B、10C)に対して、バージョン情報要求のリクエストを
送信する。
【0041】
この場合、他のクライアント端末(本実施形態ではクライアント端末10B、10C)が起動されている場合、各クライアント端末の制御部11のバージョン応答手段121が、このリクエストを取得する。そして、クライアント端末(10B、10C)のバージョン応答手段121は、アプリケーションデータ記憶部131に格納されたアプリケーションデータのバージョン識別子を取得する。
【0042】
そして、クライアント端末(10B、10C)は、リクエストを送信したクライアント端末10Aに対して、各自が保有するアプリケーションデータのバージョン識別子を返信する。
【0043】
これにより、クライアント端末10Aの制御部11は、他のクライアント端末からバージョン情報を取得する(ステップS1−3)。この場合、制御部11のバージョン情報取得手段123は、バージョン識別子を送信したクライアント端末(本実施形態ではクライアント端末10B、10C)のIPアドレスに関連付けて、取得したバージョン識別子をバージョンデータ記憶部132に格納する。
【0044】
次に、クライアント端末10Aの制御部11は最新バージョンの特定処理を実行する(ステップS1−4)。具体的には、制御部11の最新バージョン特定手段124は、バージョンデータ記憶部132に格納されたバージョン識別子と、クライアント端末10A自身のアプリケーションデータ記憶部131に格納されたアプリケーションデータのバージョン識別子を取得する。そして、最新バージョン特定手段124は、相互にバージョン識別子を比較して、最新のバージョンを特定する。
【0045】
次に、クライアント端末10Aの制御部11は、最新バージョンを保有するクライアント端末の判断処理を実行する(ステップS1−5)。具体的には、最新バージョン特定手段124は、最新バージョンを保有するクライアント端末が自分自身か、あるいは他のクライアント端末かを識別する。
【0046】
このネットワークN10に接続された他のクライアント端末が最新バージョンを保有している場合(ステップS1−5において「YES」の場合)には、クライアント端末10Aの制御部11は、最新バージョンを保有するクライアント端末に対して、レプリケーション処理を実行する(ステップS1−6)。具体的には、制御部11のレプリケーション要求手段125が、バージョンデータ記憶部132に記憶された最新の保有バージョン識別子に関連付けられたIPアドレスを取得する。本実施形態では、クライアント端末10Bが最も新しいバージョンのアプリケーションデータを保有していると想定する。そして、レプリケーション要求手段125は、クライアント端末10BのIPアドレスに対してレプリケーションのリクエストを送信する。
【0047】
この場合、このIPアドレスにより特定されたクライアント端末10Bの制御部11のレプリケーション応答手段122が、このリクエストを取得する。このクライアント端末10Bのレプリケーション応答手段122は、アプリケーションデータ記憶部131を、リクエストを送信したクライアント端末10Aに対して開放する。
【0048】
そして、クライアント端末10Aのレプリケーション要求手段125は、最新バージョンを保有するクライアント端末10Bのアプリケーションデータ記憶部131に格納されたアプリケーションデータのレプリカを、クライアント端末10A自身のアプリケーションデータ記憶部131に作成する。この場合、クライアント端末10Aのレプリケーション要求手段125は、クライアント端末10Bのアプリケーションデータと、クライアン
ト端末10A自身のアプリケーションデータとの差分を特定し、この差分に基づいてレプリカを生成する。
【0049】
一方、他のクライアント端末が最新バージョンを保有していないため、クライアント端末10A自身が、最新バージョンを保有している場合(ステップS1−5において「NO」の場合)には、クライアント端末10Aの制御部11は、最新データ記憶部20を用いてレプリケーション処理を実行する(ステップS1−7)。具体的には、制御部11のレプリケーション要求手段125が、アドレスデータ記憶部133に記録されたIPアドレスを取得する。そして、クライアント端末10Aの制御部11は、ネットワークN20を介して、最新データ記憶部20にアクセスし、格納されたアプリケーションデータのレプリカを、クライアント端末10A自身のアプリケーションデータ記憶部131に作成する。この場合も、クライアント端末10Aのレプリケーション要求手段125は、最新データ記憶部20のアプリケーションデータと、クライアント端末10A自身のアプリケーションデータとの差分を特定し、この差分に基づいてレプリカを生成する。
【0050】
そして、クライアント端末10Aの制御部11はプログラム処理を実行する(ステップS1−8)。具体的には、制御部11のバージョン管理手段120が、プログラム実行手段110に対してレプリケーションを完了したことを通知する。これにより、プログラム実行手段110は、アプリケーションデータ記憶部131に格納されたプログラムやデータベースを用いて情報処理を実行する。一方、プログラム実行手段110がバージョン管理手段120からレプリケーション終了通知を取得できない場合には、プログラム実行手段110は、アプリケーションデータ記憶部131に格納されたプログラムやデータベースの利用を拒否する。
【0051】
本実施形態のデータ更新処理装置によれば、以下のような効果を得ることができる。
・ 本実施形態では、クライアント端末10Aにおいてプログラムが起動された場合、クライアント端末10Aの制御部11は、バージョン情報の要求処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、制御部11のバージョン情報取得手段123が、同じネットワーク内の他のクライアント端末に対して、バージョン情報を要求するリクエストを送信する。そして、クライアント端末10の制御部11は、他のクライアント端末からバージョン情報を取得し(ステップS1−3)、同一ネットワーク内における最新バージョンの特定処理を実行する(ステップS1−4)。最新バージョンを保有するクライアント端末が、このネットワークN10に接続された他のクライアント端末である場合には、クライアント端末10の制御部11は、最新バージョンを保有するクライアント端末10に対して、レプリケーションの要求処理を実行する(ステップS1−6)。これにより、同じネットワーク内で最新のアプリケーションデータと同期することができる。従って、各クライアント端末10に対して、アプリケーションの配布やインストール作業の負担の軽減を図ることができる。
特に、このレプリケーションはローカルネットワークを用いて行なわれるため、通信負荷を軽減しながら実施することができる。
【0052】
・ 本実施形態では、クライアント端末10自身が、最新バージョンを保有している場合には、クライアント端末10の制御部11は、最新データ記憶部20を用いてレプリケーションの要求処理を実行する(ステップS1−7)。これにより、最新のアプリケーションデータを取得し、更に、このアプリケーションデータを同一ネットワーク内の他のクライアント端末に拡布することができる。
【0053】
・ 本実施形態では、クライアント端末10のレプリケーション要求手段125は、最新データ記憶部20のアプリケーションデータと、クライアント端末10A自身のアプリケーションデータとの差分を特定し、この差分に基づいてレプリカを生成する。これによ
り、アプリケーションデータ全体を送受信することなく、通信負荷を軽減しながら、効率的にアプリケーションデータのバージョンを上げることができる。
【0054】
・ 本実施形態では、クライアント端末10のアプリケーションデータ記憶部131には、クライアント端末10において情報処理に用いられるアプリケーションデータが格納される。このアプリケーションデータはデータベースを含んでおり、プログラムによる情報処理(データ検索)の度にサーバヘアクセスする必要はなく、クライアント端末内でデータ処理を実行するため、高速な処理が可能となるとともに、ネットワークの負荷を軽減させることができる。
【0055】
・ 本実施形態では、制御部11のバージョン管理手段120が、プログラム実行手段110に対してレプリケーションを完了したことを通知した場合、プログラム実行手段110は、アプリケーションデータ記憶部131に格納されたプログラムやデータベースを用いて情報処理を実行する。一方、プログラム実行手段110がバージョン管理手段120からレプリケーション完了通知を取得できない場合には、プログラム実行手段110はアプリケーションデータ記憶部131に格納されたプログラムやデータベースの利用を拒否する。これにより、クライアント端末10がネットワークから切り離されて外部に持ち出された場合には、プログラムの利用やデータベースの閲覧を防ぐことができる。
【0056】
・ 本実施形態では、クライアント端末10Aの制御部11が、起動指示を取得した場合(ステップS1−1)、制御部11のプログラム実行手段110は、バージョン管理手段120に対してレプリカ更新処理の実行を指示する。そして、クライアント端末10Aの制御部11は、バージョン情報の要求処理を実行する(ステップS1−2)。これにより、バージョンが更新されている場合にも、アプリケーションデータを利用しない場合には、レプリケーションを行なわない。従って、不必要な通信負荷の増大を抑制することができる。
【0057】
また、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
○ 上記実施形態では、クライアント端末10に格納されたデータベース及びプログラムデータを更新する場合に用いたが、これに限定されるものではない。データベースのみや、プログラムデータのみの更新に適用することも可能である。
【0058】
○ 上記実施形態では、所在情報としてIPアドレスを用いたが、これに限定されるものではなく、最新情報記憶手段の所在を特定できるものであればよい。例えば、最新情報記憶手段を識別できる識別子を用いることも可能である。また、クライアント端末10のIPアドレスを端末識別子として用いたが、各端末を特定するための情報はこれに限定されるものではない。
【0059】
○ 上記実施形態では、最新バージョンを保有するクライアント端末が、このネットワークN10に接続された他のクライアント端末である場合には、クライアント端末10Aの制御部11は、最新バージョンを保有するクライアント端末10に対して、レプリケーションの要求処理を実行する(ステップS1−6)。ここで、他のクライアント端末が保有する最新バージョンのリリース日から所定期間が経過している場合には、クライアント端末10の制御部11は、最新データ記憶部20を用いてレプリケーションの要求処理を実行するように構成することも可能である。この場合には、バージョン識別子に、このバージョンのリリース日付に関する情報を埋め込んでおき、制御部11が現在日付と比較する。更に、制御部11のバージョン管理手段120に有効期間を記憶させておく。そして、リリース日付が、この有効期間を超えている場合には、制御部11は、最新データ記憶部20を用いてレプリケーションを行なう。これにより、他のクライアント端末が保有する処理対象データのバージョンが古い場合にも、より確実に最新バージョンを取得するこ
とができる。
【0060】
○ 上記実施形態では、最新バージョンを保有するクライアント端末が、このネットワークN10に接続された他のクライアント端末である場合には、クライアント端末10Aの制御部11は、最新バージョンを保有するクライアント端末10に対して、レプリケーションの要求処理を実行する(ステップS1−6)。ここで、他のクライアント端末が保有する最新バージョンのリリース日が更新されていない場合には、クライアント端末10の制御部11は、最新データ記憶部20を用いてレプリケーションの要求処理を実行するように構成することも可能である。このため、制御部11にアプリケーションデータの更新予定日を記憶させておく。この場合にも、バージョン識別子に、このバージョンのリリース日付に関する情報を埋め込んでおく。そして、バージョン管理手段120は、他のクライアント端末が保有する最新バージョンのリリース日と現在日付とを取得する。そして、現在日付が更新予定日を経過しており、かつリリース日が更新予定日以前である場合には、クライアント端末10の制御部11は、最新データ記憶部20を用いてレプリケーションの要求処理(ステップS1−7)を実行する。これにより、より的確なアプリケーションデータの拡布を行なうことができる。
【0061】
○ 上記実施形態では、制御部11のバージョン情報取得手段123が、同じネットワーク内の他のクライアント端末に対して、バージョン情報を要求するリクエストを送信する。そして、クライアント端末10自身が、最新バージョンを保有している場合には、クライアント端末10の制御部11は、最新データ記憶部20を用いてレプリケーションの要求処理を実行する(ステップS1−7)。ここで、ネットワークが複数のレイヤから構成されている場合には、より上位のレイヤのネットワーク内の他のクライアント端末に対して、バージョン情報を要求するリクエストを送信するように構成することも可能である。この場合、バージョン管理手段120に、最新データ記憶部20を用いてレプリケーションを行なうタイミングを決定するための限界値を保持させておく。そして、自身の保有するバージョンより新しいバージョンを保有するクライアント端末10を検出できない場合、順次、ネットワークのレイヤを変更しながら、他のクライアント端末からバージョン情報を取得する。そして、ネットワークのレイヤ数が限界値を超えた場合に最新データ記憶部20を用いてレプリケーションの要求処理を実行する(ステップS1−7)。
【0062】
また、限界値として、他のクライアント端末からの応答時間を用いることも可能である。この場合には、他のクライアント端末からバージョン情報を取得しながら、その応答時間を測定する。そして、応答時間が限界値を超えた場合に、最新データ記憶部20を用いてレプリケーションの要求処理を実行する(ステップS1−7)。これにより、より近接したネットワークに接続されたクライアント端末のアプリケーションデータを活用し、効率的にデータ更新を行なうことができる。
【0063】
○ 上記実施形態では、クライアント端末10Aの制御部11は、他のクライアント端末からバージョン情報を取得し(ステップS1−3)、最新バージョンの特定処理を実行する(ステップS1−4)。この場合、他のクライアント端末(グループ端末)が、最新データ記憶部20に対してレプリケーション処理の実行中の場合には、この処理の終了を待機するように構成してもよい。具体的には、最新データ記憶部20に対してレプリケーション処理中のグループ端末のバージョン応答手段121は、他のクライアント端末からのバージョン情報の要求に対して、レプリケーション中であることを通知する。そして、レプリケーション処理の完了後にバージョン情報を要求元のクライアント端末に提供する。これにより、要求元のクライアント端末は、最新バージョンに関する情報を取得でき、このバーションの処理対象データを取得することができる。この場合、WAN等のように広域のネットワーク上に設置された最新情報記憶手段へのアクセスを最小限に留めることができ、ネットワーク負荷を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施形態のシステム概略図。
【図2】クライアント端末の機能ブロックの説明図。
【図3】アプリケーションデータ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図4】バージョンデータ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図5】本実施形態の処理手順の説明図。
【符号の説明】
【0065】
10,10A〜10F…クライアント端末、11…制御部、110…プログラム実行手段、120…バージョン管理手段、121…バージョン応答手段、122…レプリケーション応答手段、123…バージョン情報取得手段、124…最新バージョン特定手段、125…レプリケーション要求手段、131…アプリケーションデータ記憶部、132…バージョンデータ記憶部、133…アドレスデータ記憶部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バージョンを特定するためのバージョン識別子が付与されている処理対象データを格納した対象情報記憶手段と、
グループ端末から取得した処理対象データのバージョン識別子に関するバージョンデータが記録されたバージョン情報記憶手段と、
最新の処理対象データが格納されている最新情報記憶手段の所在情報が記録されている所在情報記憶手段と、
第1のネットワークを介して他のデータ更新処理装置からなるグループ端末に接続されるとともに、前記第1のネットワークより広域の第2のネットワークを介して最新情報記憶手段に接続される制御手段とを備えたデータ更新処理装置であって、
前記制御手段が、
前記第1のネットワークを介してグループ端末から、前記グループ端末に格納された処理対象データのバージョン識別子を取得して、前記グループ端末の端末識別子に関連付けて前記バージョン情報記憶手段に記録する記録手段と、
前記バージョン情報記憶手段に記録されたバージョン識別子と、前記対象情報記憶手段に記録されたバージョン識別子とを比較する比較手段と、
前記バージョン情報記憶手段に記録されたバージョン識別子が最新バージョンである場合には、この最新バージョンを保有するグループ端末の処理対象データのレプリカを前記対象情報記憶手段に更新記録し、
前記対象情報記憶手段に記録されたバージョン識別子が最新バージョンである場合には、前記所在情報記憶手段に記録された所在情報を取得し、前記第2のネットワーク上の最新情報記憶手段に格納された処理対象データのレプリカを前記対象情報記憶手段に更新記録する更新処理手段と
を備えたことを特徴とするデータ更新処理装置。
【請求項2】
前記処理対象データを利用するプログラム実行手段を更に備え、
前記制御手段は、前記グループ端末からのバージョン識別子の取得処理を、前記プログラム実行手段による前記処理対象データの利用を検知した場合に実行することを特徴とする請求項1に記載のデータ更新処理装置。
【請求項3】
前記プログラム実行手段は、
前記更新処理手段の処理の完了を検知した場合には、前記処理対象データの利用を許可し、
前記更新処理手段の処理の完了を検知できない場合には、前記処理対象データの利用を許可しないことを特徴とする請求項2に記載のデータ更新処理装置。
【請求項4】
前記更新処理手段は、
前記バージョン情報記憶手段に記録されたバージョン識別子が最新バージョンである場合には、更に、このバージョンのリリース日と現在日付とを取得し、
前記現在日付がリリース日から基準期間を超えている場合には、前記所在情報記憶手段に記録された所在情報を取得し、前記第2のネットワーク上の最新情報記憶手段に格納された処理対象データのレプリカを前記対象情報記憶手段に更新記録することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のデータ更新処理装置。
【請求項5】
前記更新処理手段は、
前記バージョン情報記憶手段に記録されたバージョン識別子が最新バージョンである場合には、更に、このバージョンのリリース日と現在日付とを取得し、
前記現在日付が更新予定日を経過しており、前記リリース日が前記更新予定日以前である場合には、前記所在情報記憶手段に記録された所在情報を取得し、前記第2のネットワ
ーク上の最新情報記憶手段に格納された処理対象データのレプリカを前記対象情報記憶手段に更新記録することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のデータ更新処理装置。
【請求項6】
バージョンを特定するためのバージョン識別子が付与されている処理対象データを格納した対象情報記憶手段と、
グループ端末から取得した処理対象データのバージョン識別子に関するバージョンデータが記録されたバージョン情報記憶手段と、
最新の処理対象データが格納されている最新情報記憶手段の所在情報が記録されている所在情報記憶手段と、
第1のネットワークを介して他のデータ更新処理装置からなるグループ端末に接続されるとともに、前記第1のネットワークより広域の第2のネットワークを介して最新情報記憶手段に接続される制御手段とを備えたデータ更新処理装置を用いて、データ更新処理を実行するための方法であって、
前記制御手段が、
前記第1のネットワークを介してグループ端末から、前記グループ端末に格納された処理対象データのバージョン識別子を取得して、前記グループ端末の端末識別子に関連付けて前記バージョン情報記憶手段に記録し、
前記バージョン情報記憶手段に記録されたバージョン識別子と、前記対象情報記憶手段に記録されたバージョン識別子とを比較し、
前記バージョン情報記憶手段に記録されたバージョン識別子が最新バージョンである場合には、この最新バージョンを保有するグループ端末の処理対象データのレプリカを前記対象情報記憶手段に更新記録し、
前記対象情報記憶手段に記録されたバージョン識別子が最新バージョンである場合には、前記所在情報記憶手段に記録された所在情報を取得し、前記第2のネットワーク上の最新情報記憶手段に格納された処理対象データのレプリカを前記対象情報記憶手段に更新記録することを特徴とするデータ更新処理方法。
【請求項7】
バージョンを特定するためのバージョン識別子が付与されている処理対象データを格納した対象情報記憶手段と、
グループ端末から取得した処理対象データのバージョン識別子に関するバージョンデータが記録されたバージョン情報記憶手段と、
最新の処理対象データが格納されている最新情報記憶手段の所在情報が記録されている所在情報記憶手段と、
第1のネットワークを介して他のデータ更新処理装置からなるグループ端末に接続されるとともに、前記第1のネットワークより広域の第2のネットワークを介して最新情報記憶手段に接続される制御手段とを備えたデータ更新処理装置を用いてデータ更新処理を実行するためのプログラムであって、
前記制御手段を、
前記第1のネットワークを介してグループ端末から、前記グループ端末に格納された処理対象データのバージョン識別子を取得して、前記グループ端末の端末識別子に関連付けて前記バージョン情報記憶手段に記録する記録手段と、
前記バージョン情報記憶手段に記録されたバージョン識別子と、前記対象情報記憶手段に記録されたバージョン識別子とを比較する比較手段と、
前記バージョン情報記憶手段に記録されたバージョン識別子が最新バージョンである場合には、この最新バージョンを保有するグループ端末の処理対象データのレプリカを前記対象情報記憶手段に更新記録し、
前記対象情報記憶手段に記録されたバージョン識別子が最新バージョンである場合には、前記所在情報記憶手段に記録された所在情報を取得し、前記第2のネットワーク上の最新情報記憶手段に格納された処理対象データのレプリカを前記対象情報記憶手段に更新記
録する更新処理手段
として機能させることを特徴とするデータ更新処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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