説明

データ記録装置、データ処理方法、コンピュータプログラムおよびデータ記憶媒体

【課題】データ記録装置、データ処理方法、コンピュータプログラムおよびデータ記憶媒体を提供すること。
【解決手段】1または2以上の外部データ記録装置と接続可能なデータ記録装置20であって、入力されたコンテンツデータを所定の規則で分割し、複数の分割データを生成するデータ分割部226と、各分割データを、データ記録装置または外部データ記録装置のいずれかに割当てる割当部と、データ記録装置に割当てられた分割データを記憶媒体に書き込む書込み部232と、外部データ記録装置に割当てられた分割データを該当する外部データ記録装置に転送する転送部と、記憶媒体に書き込まれた分割データを読み出す読出し部250とを備えることを特徴とする

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ記録装置、データ処理方法、コンピュータプログラムおよびデータ記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビジョン放送(以下、コンテンツ)を録画および再生するデータ記録装置として、ハードディスク内蔵型のレコーダが注目を集めている。該ハードディスク内蔵型のレコーダは、DVD(Digital Versatile Disc)−R(Recordable)やDVD―RAM(Randam Access Memory)などのメディア媒体をレコーダに着脱することなく、内蔵する記憶媒体としてのハードディスクにコンテンツの全体を録画できる点で有効である。
【0003】
また、該ハードディスクを単一のレコーダ内に複数設け、コンテンツがレコーダ内の複数のハードディスク上にミラーリングやストライピングにより録画されるよう構成すれば、コンテンツの保護および録画効率の向上を図ることができる(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
このようなハードディスク内蔵型のレコーダにおいては、コンテンツを録画したレコーダが該コンテンツの全体を管理するため、特定のコンテンツの再生は、通常、該特定のコンテンツを録画したレコーダで行われていた。
【0005】
一方、特定のコンテンツを録画したレコーダ以外の外部レコーダで、該特定のコンテンツの再生を所望する場合には、レコーダが該特定のコンテンツの全体をあらかじめ外部レコーダに転送するか、外部レコーダの再生速度に同期しながらコンテンツを転送する必要があった。
【0006】
【特許文献1】特開2004−320488号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来のハードディスク内蔵型のレコーダでは、上記のように外部レコーダに特定のコンテンツを転送している間、他のコンテンツを再生できなくなる場合があった。すなわち、ハードディスクからコンテンツを読み出す速度(帯域)には限度があるため、コンテンツの転送のために大部分の帯域を用いると、再生をするために十分な帯域が確保できなくなるという問題があった。あるいは、レコーダにおいてコンテンツを再生している間は、コンテンツを外部レコーダに転送できない場合があった。
【0008】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、記憶媒体を内蔵する複数のデータ記録装置間において、コンテンツデータの共有の円滑化を図ることが可能な、新規かつ改良されたデータ記録装置、データ処理方法、コンピュータプログラムおよびデータ記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、1または2以上の外部データ記録装置と接続可能なデータ記録装置であって、入力されたコンテンツデータを所定の規則で分割し、複数の分割データを生成するデータ分割部と、各分割データを、データ記録装置または外部データ記録装置のいずれかに割当てる割当部と、データ記録装置に割当てられた分割データを記憶媒体に書き込む書込み部と、外部データ記録装置に割当てられた分割データを該当する外部データ記録装置に転送する転送部と、記憶媒体に書き込まれた分割データを読み出す読出し部とを備えることを特徴とする、データ記録装置が提供される。
【0010】
かかる構成によれば、データ記録装置に入力されたコンテンツデータは、複数の分割データに分割され、データ記録装置およびデータ記録装置に接続される外部データ記録装置に分散して書き込まれる。したがって、あるコンテンツデータを特定の外部データ記録装置で再生するために、データ記録装置および外部データ記録装置の記憶媒体のそれぞれから分割データを読み出す際の帯域を、データ記録装置および外部データ記録装置の台数の逆数に削減することができる。例えば、データ記録装置および外部データ記録装置が合せて三台であり、あるコンテンツデータを特定の外部データ記録装置で再生する場合、各装置の記録媒体から、従来の1/3の帯域で分割データを読み出すことができる。その結果、上記特定の外部データ記録装置でコンテンツデータを再生するために分割コンテンツが読み出されている間であっても、使用していない読み出し帯域を用いて、データ記録装置におけるコンテンツデータの再生や、他の外部データ記録装置におけるコンテンツデータの再生が可能である。
【0011】
また、コンテンツデータが複数の装置に分散して書き込まれるため、仮に1つのデータ記録装置が盗難された場合でも、コンテンツデータが完全に復元されてしまうことを防止できる。すなわち、本願発明は、コンテンツデータの共有を図ると同時に、コンテンツデータの盗難に対する保護を強化することができる。
【0012】
コンテンツデータが入力される入力部と、入力部へのコンテンツデータの入力の可否を判断する判断部と、判断部がコンテンツデータの入力を拒否すると判断した場合、外部データ記録装置の少なくともいずれかにコンテンツデータの入力要求を送信する要求部とをさらに備えるようにしてもよい。かかる構成によれば、データ記録装置にコンテンツデータの入力要求があったときに、入力部がコンテンツデータの入力を受けられない状態であると判断されれば、外部データ記録装置にコンテンツデータの入力が要求される。そして、コンテンツデータの入力を受けられる外部データ記録装置が、上記のコンテンツデータの分割、分割データの割当てなどを行う。すなわち、データ記録装置および外部データ記録装置には固定の主従関係が無く、上記のコンテンツデータの分割、分割データの割当てなどを行う主体となる装置を適応的に選択することができる。
【0013】
各分割データに分割IDを付与する識別情報付与部をさらに備え、割当部は、各分割データを、分割IDを参照してデータ記録装置または外部データ記録装置のいずれかに割当てるようにしてもよい。
【0014】
記憶媒体は、各分割データの分割IDと、分割データが割当てられたデータ記録装置または外部データ記録装置の機器IDとを関連付けて記憶するようにしてもよい。かかる構成によれば、データ記録装置は、分配情報を参照することにより、ある分割データが、どの外部データ記録装置に書き込まれたかを把握することができる。また、分配情報を参照することにより、外部データ記録装置に書き込まれているデータの総量を把握することも可能である。
【0015】
分配情報に基づいて、データ記録装置および外部データ記録装置の記憶媒体から、読出し部を介して分割データを受信し、特定のコンテンツデータを再生する再生部をさらに備え、再生部は、所定量の分割データを受信すると、分割データを時系列に並び替えて、特定のコンテンツデータの再生を開始するようにしてもよい。かかる構成によれば、再生部は、受信した分割データを一時保持し、時系列に並び替えて再生するため、各外部データ記録装置から分割データを読み出す順序および速度は問わない。したがって、性能の異なるデータ記録装置に対しても上述してきた構成を適用し、コンテンツデータの相互共有を実現することができる。
【0016】
分割データに基づいてデータ復旧情報を生成するデータ復旧情報生成部をさらに備え、データ復旧情報は、割当部により、データ記録装置または外部データ記録装置のいずれかに割当てられるようにしてもよい。かかる構成によれば、いずれかのデータ記録装置または外部データ記録装置に書き込まれた分割データが消失しても、該分割データをデータ復旧情報および他の分割データに基づいて復旧することができる。したがって、コンテンツデータの記憶に関する信頼性を一層高めることができる。
【0017】
割当部は、データ復旧情報を、データ記録装置および外部データ記録装置に分散されるように割当てるようにしてもよい。かかる構成によれば、分割データを変更する際に、一のデータ記録装置へ集中してアクセスすることなく、全てのデータ記録装置および外部データ記録装置に均等にアクセス可能である。したがって、一のデータ記録装置におけるデータ復旧情報の修正作業が、分割データを変更するためのボトルネックとなることを回避することができる。
【0018】
データ復旧情報を圧縮する圧縮部をさらに備えるようにしてもよい。かかる構成によれば、データ記録装置および外部データ記録装置に書き込まれるデータの総量を抑制することができる。
【0019】
記憶媒体に書込まれた分割データおよびデータ復旧情報を、読出し部を介して受信し、特定のコンテンツデータを再生する再生部をさらに備え、再生部は、必要に応じて、分割データをデータ復旧情報に基づいて復元し、該復元された分割データを用いて特定のコンテンツデータを再生する構成にしてもよい。かかる構成によれば、再生部は、所望する分割データを受信していなくても、該分割データに対応するデータ復旧情報を受信していれば、該データ復旧情報を用いて所望する分割データを得ることができる。すなわち、コンテンツデータの再生効率の向上を図ることができる。
【0020】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、1または2以上の外部データ記録装置と接続可能なデータ記録装置がコンテンツデータを処理するデータ処理方法であって、コンテンツデータが入力されるステップと、入力されたコンテンツデータを所定の規則で分割し、複数の分割データを生成するステップと、各分割データを、データ記録装置および外部データ記録装置のいずれかに割当てるステップと、データ記録装置に割当てられた分割データを記憶媒体に書き込むステップと、外部データ記録装置に割当てられた分割データを該当する外部データ記録装置に転送するステップと、記憶媒体に書き込まれた分割データを読み出すステップとを含むことを特徴とする、データ処理方法が提供される。
【0021】
かかる構成によれば、データ記録装置に入力されたコンテンツデータは、複数の分割データに分割され、データ記録装置およびデータ記録装置に接続される外部データ記録装置に分散して書き込まれる。したがって、あるコンテンツデータを特定の外部データ記録装置で再生するために、データ記録装置および外部データ記録装置の記憶媒体のそれぞれから分割データを読み出す際の帯域を、データ記録装置および外部データ記録装置の台数の逆数に削減することができる。その結果、特定の外部データ記録装置でコンテンツデータを再生するために分割コンテンツが読み出されている間であっても、使用していない読み出し帯域を用いて、データ記録装置におけるコンテンツデータの再生や、他の外部データ記録装置におけるコンテンツデータの再生が可能である。また、コンテンツデータが複数の装置に分散して書き込まれるため、仮に1つのデータ記録装置が盗難された場合でも、コンテンツデータが完全に復元されてしまうことを防止できる。したがって、本願発明は、コンテンツデータの共有を図ると同時に、コンテンツデータの盗難に対する保護を強化することができる。
【0022】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを、1または2以上の外部データ記録装置と接続可能なデータ記録装置であって、コンテンツデータが入力されるステップと、入力されたコンテンツデータを所定の規則で分割し、複数の分割データを生成するステップと、各分割データを、データ記録装置または外部データ記録装置のいずれかに割当てるステップと、データ記録装置に割当てられた分割データを記憶媒体に書き込むステップと、外部データ記録装置に割当てられた分割データを該当する外部データ記録装置に転送するステップと、記憶媒体に書き込まれた分割データを読み出すステップとを実行するデータ記録装置として機能させることを特徴とする、コンピュータプログラムが提供される。
【0023】
かかる構成によれば、データ記録装置に入力されたコンテンツデータは、複数の分割データに分割され、データ記録装置およびデータ記録装置に接続される外部データ記録装置に分散して書き込まれる。したがって、あるコンテンツデータを特定の外部データ記録装置で再生するために、データ記録装置および外部データ記録装置の記憶媒体のそれぞれから分割データを読み出す際の帯域を、データ記録装置および外部データ記録装置の台数の逆数に削減することができる。その結果、特定の外部データ記録装置でコンテンツデータを再生するために分割コンテンツが読み出されている間であっても、使用していない読み出し帯域を用いて、データ記録装置におけるコンテンツデータの再生や、他の外部データ記録装置におけるコンテンツデータの再生が可能である。また、コンテンツデータが複数の装置に分散して書き込まれるため、仮に1つのデータ記録装置が盗難された場合でも、コンテンツデータが完全に復元されてしまうことを防止できる。すなわち、本願発明は、コンテンツデータの共有を図ると同時に、コンテンツデータの盗難に対する保護を強化することができる。
【0024】
コンピュータを、1または2以上の外部データ記録装置と接続可能なデータ記録装置であって、コンテンツデータが入力されるステップと、入力されたコンテンツデータを所定の規則で分割し、複数の分割データを生成するステップと、各分割データを、データ記録装置または外部データ記録装置のいずれかに割当てるステップと、データ記録装置に割当てられた分割データを記憶媒体に書き込むステップと、外部データ記録装置に割当てられた分割データを該当する外部データ記録装置に転送するステップと、記憶媒体に書き込まれた分割データを読み出すステップとを実行するデータ記録装置として機能させるコンピュータプログラムを記憶したことを特徴とする、データ記憶媒体が提供される。
【0025】
かかる構成によれば、データ記録装置に入力されたコンテンツデータは、複数の分割データに分割され、データ記録装置およびデータ記録装置に接続される外部データ記録装置に分散して書き込まれる。したがって、あるコンテンツデータを特定の外部データ記録装置で再生するために、データ記録装置および外部データ記録装置の記憶媒体のそれぞれから分割データを読み出す際の帯域を、データ記録装置および外部データ記録装置の台数の逆数に抑制することができる。その結果、特定の外部データ記録装置でコンテンツデータを再生するために分割コンテンツが読み出されている間であっても、使用していない読み出し帯域を用いて、データ記録装置におけるコンテンツデータの再生や、他の外部データ記録装置におけるコンテンツデータの再生が可能である。また、コンテンツデータが複数の装置に分散して書き込まれるため、仮に1つのデータ記録装置が盗難された場合でも、コンテンツデータが完全に復元されてしまうことを防止できる。したがって、本願発明は、コンテンツデータの共有を図ると同時に、コンテンツデータの盗難に対する保護を強化することができる。
【発明の効果】
【0026】
以上説明したように本発明によれば、記憶媒体を内蔵する複数のデータ記録装置間において、コンテンツデータの共有の円滑化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0028】
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態にかかるデータ記録システムについて説明する。
【0029】
図1は、本実施形態にかかるデータ記録システム10の構成を示した説明図である。データ記録システム10は、データ記録装置20A、データ記録装置20B、データ記録装置20Cおよび通信線30を備える。各データ記録装置は、通信線30を介して接続されている。なお、通信線30は、有線であっても無線であってもよい。
【0030】
データ記録装置20は、記憶媒体を内蔵し、該記憶媒体に各種データを記録することができる。また、データ記録装置20間で、通信線30を介して各種データ送受信を行うことができる。データ記録装置20としては、例えば、PC(Personal Computer)、家庭用映像処理装置(DVDレコーダ、ビデオデッキなど)、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、携帯用音楽再生装置、携帯用映像処理装置、PDA(Personal Digital Assistant)、家庭用ゲーム機器、携帯用ゲーム機器、家電機器などの情報処理装置などがあげられる。
【0031】
また、各データ記録装置20が内蔵する記憶媒体は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、EPRPM(Erasable Programmable Read Only Memory)などの不揮発性メモリや、ハードディスクなどの磁気ディスクであってもよい。
【0032】
また、上記記憶媒体に記録される各種データとしては、例えば、音楽、講演およびラジオ番組などの音楽データや、映画、テレビジョン放送、ビデオプログラム、写真、絵画および図表などの映像データや、ゲームおよびソフトフェアなどのコンテンツデータがあげられる。
【0033】
したがって、以下では、一例として、データ記録装置20が、内蔵するハードディスクにテレビジョン放送を記録する場合を想定して説明をするが、本発明がこれに限定されないことは言うまでもない。
【0034】
このようなデータ記録装置20は、内蔵する記憶媒体にコンテンツを書込む書き込み部と、記憶媒体からコンテンツを読み出す読み出し部と備える。ここで、上記書込み部が記憶媒体にコンテンツを書き込める帯域、すなわち単位時間あたりに記憶媒体にデータを書き込めるデータレートには、データ記録装置ごとに制限がある。同様に、上記読み出し部が記憶媒体からコンテンツを読み出せる帯域、すなわち単位時間あたりに記憶媒体からデータを読み出せるデータレートにも上限がある。かかる帯域の制限に基づく、従来のデータ記録システムにおける弊害を、図2を参照して説明する。
【0035】
図2は、従来のデータ記録システム50の構成を示した説明図である。データ記録システム50は、2台のデータ記録装置60Aおよび60Bを備え、各データ記録装置60は記録部62、ハードディスク64および再生部66を備える。なお、記録部62は上記書込み部としての機能を、再生部66は読出し部および送受信部(転送部)としての機能を包含するものとする。また、記録部62によるハードディスク64へのコンテンツの書込み帯域の上限、および再生部64によるハードディスク64からのコンテンツの読出し帯域の上限は、共に放送1本分に制限されると仮定する。
【0036】
図2に示した例では、既に、データ記録装置60Aのハードディスク64Aに放送Aおよび放送Bが書き込まれており、現在、データ記録装置60Aに放送Dが書き込まれており、データ記録装置60Bに放送Cが書き込まれている状態を示している。従来のデータ記録方法によれば、放送の記録を単一のデータ記録装置のハードディスクに書込むため、ハードディスク64Aへの放送Dの書込みには放送1本分の帯域を使用し、ハードディスク64Bへの放送Cの書込みにも放送1本分の帯域を使用する。該使用している帯域を、放送1本分を単位帯域として、括弧書で示している。
【0037】
ここで、データ記録装置60Bにおいて、データ記録装置60Aが記憶する放送Aを再生するには、データ記録装置60Aからデータ記録装置60Bに、放送Aの全体を転送しておくか、データ記録装置60Bの再生速度に同期しながら放送Aを転送する必要があった。また、このようにデータ記録装置60Aからデータ記録装置60Bへ放送Aを転送するには、ハードディスク64Aから、放送1本分の読出し帯域が使用されていた。
【0038】
その結果、データ記録装置60Aにおいては、ハードディスク64Aからの読出し帯域を全て使用してしまっているため、データ記録装置60Bへ放送Aを転送している間は、放送Bをハードディスク64Aから読出して再生することができないという問題があった。あるいは、放送Bをデータ記録装置60Aで再生している間は、放送Aをデータ記録装置60Bに転送し、放送Aをデータ記録装置60Bにおいて再生することができないという問題があった。
【0039】
なお、例えば2放送分の読出し、および書込み帯域を実現するようデータ記録装置60を構成することも考えられるが、生産コストの高騰を招来する。また、接続されるデータ記録装置の台数が増え、他のデータ記録装置に同時に放送を転送する場合には、同様の問題が発生する。
【0040】
そこで、本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の実施の一形態によれば、放送を分割して複数のデータ記録装置に記録することにより、上記問題を解決することが可能なデータ記録装置が提供される。以下、本実施形態にかかるデータ記録装置の構成および動作について図3〜図14を参照して説明する。
【0041】
図3は、データ記録装置20Aの構成を示したブロック図である。データ記録装置20Aは、アンテナ210と、記録部220と、ハードディスク240と、読出し部250と、再生部260と、送受信部270と、入力可否判断部280とを含む。また、外部データ記録装置として、他のデータ記録装置20Bおよび20Cと、表示部40と接続されている。なお、データ記録装置20Aの各構成の各符号の末尾には「A」を付してもよいが、ここでは省略している。
【0042】
アンテナ210は、衛星やテレビ局などから送信された放送波を受信する。アンテナ210は、指向性のある放送波も受信できるよう、パラボラアンテナで構成してもよい。
【0043】
記録部220は、入力部222と、エンコーダ224と、データ分割部226と、識別情報付与部228と、データ割当部230と、書込み部232とを含む。
【0044】
入力部222は、アンテナ210が受信する放送波に含まれる複数のチャンネルの放送信号から、CPU(図示せず)の制御に基づいて所定チャネルの放送信号を選局し、該放送信号をエンコーダ224に出力する。なお、入力部222に入力される信号は、衛星やテレビ局などが送信した放送波に限られず、DVD−RやDVD−RAMから読み出されたデータであってもよい。
【0045】
エンコーダ224は、入力部222から入力された放送信号を符号化、すなわち圧縮あるいは暗号化する。例えば、放送信号を、MPEG−2や、MPEG−4の形式に変換する。かかる構成により、放送波の再現性を担保しつつ、ハードディスク240への書込み容量を抑制できる。
【0046】
データ分割部226は、エンコーダ224から入力される放送信号を、所定の規則で分割し、複数の分割データを生成する。所定の規則は、あらかじめ定められた規則であってもよい。例えば、データ分割部226は、一定の時間間隔、または一定のデータ量間隔で放送信号を分割するようにしてもよい。また、上記時間間隔、およびデータ量間隔は一定でなく、適応的に変化するようにしてもよい。
【0047】
各分割データは、後段処理で、異なるデータ記録装置に分散して記録されるため、放送信号は、少なくとも分散して記録されるデータ記録装置の台数分に分割されるようにしてもよい。また、データ分割部226は、例えば1分の放送信号を、20個や数十万個の多数の分割データに分割してもよい。
【0048】
識別情報付与部228は、データ分割部226が生成した分割データのそれぞれに、識別情報を付与する。識別情報は、放送の先頭の分割データから昇順に付与され、分割データの順序を示す情報であってもよい。例えば、識別情報付与部228は、データ分割部226から入力された分割データに、連番で、「0、1、2、3・・・」と識別情報を分割IDとして付与してもよい。または、識別情報付与部228は、分割データに任意の識別情報を付与すると共に、各分割データの前後の分割データの識別情報を付与するようにしてもよい。
【0049】
データ割当部230は、識別情報付与部228により識別情報が付与された分割データを、データ記録装置20A、20Bまたは20Cのいずれかに割当てる割当部として機能する。例えば、識別情報付与部228から入力された分割データを、「データ記録装置20A、データ記録装置20B、データ記録装置20C、データ記録装置20A、・・・」のように順番に割当ててもよい。
【0050】
また、識別情報付与部228が、各分割データに識別情報を連番で付している場合、該識別情報を、システムを構成するデータ記録装置20A、20Bおよび20Cの台数、すなわち3台で除算し、その余りに応じたデータ記録装置に分割データを割当ててもよい。具体的には、各分割データを、上記余りが「1」であった場合にはデータ記録装置20Bに、余りが「2」であった場合にはデータ記録装置20Cに、余りが無かった場合には自己、すなわちデータ記録装置20Aに割当てることができる。
【0051】
また、データ割当部230は、自己に割当てた分割データは書込み部232に出力し、他のデータ記録装置20Bおよび20Cに割当てた分割データは送受信部270を介して該当するデータ記録装置に転送する。そして、分割データを送信されたデータ記録装置において、該分割データをハードディスクに書き込む。
【0052】
書込み部232は、データ割当部230により自己が記憶する分割データとして割当てられた分割データをハードディスク240に書込む。記憶媒体がハードディスクである場合には、該書込み部232は例えば磁気ヘッド、あるいは書込み制御部に該当する。該書込み部232は、単位時間あたりにハードディスク240に書き込めるデータ量、すなわち帯域に制限がある。以下では、該書込み部232の書込み帯域が、放送1本分である場合を想定して説明するが、書込み帯域の制限はこれに限定されず、例えば2本であっても、3本以上であってもよい。
【0053】
ここで、図4から図7を参照して、本実施形態にかかる記録部220による放送のハードディスク240への記録の様子を説明する。
【0054】
図4は、放送Aを、3台のデータ記録装置20A、20Bおよび20Cに分散して記録する様子を示した説明図である。図4に示した例では、放送Aがデータ記録装置20Aに入力され、データ記録装置20Aが放送Aの分割データを、各データ記録装置に割当ている。なお、放送Aは、データ記録装置20Aに入力される時点では、データを分割されてなく、また識別情報(A0、A1、A2、など)も付与されていないが、説明の明瞭化の観点から図示のような記載をしている。また、データ記録装置20Aからは、データ記録装置20BおよびCにそれぞれデータの流れを示す矢印を付しているが、実際の通信線は、図1に示したように一本で構成することができる。以下の図面も同様である。
【0055】
放送Aのうち、分割データA0およびA3はデータ記録装置20Aに割当てられて、ハードディスク240Aに書き込まれ、分割データA1およびA4はデータ記録装置20Bに割当てられて、ハードディスク240Bに書き込まれ、分割データA2およびA5はデータ記録装置20Cに割当てられて、ハードディスク240Cに書き込まれる。なお、実際には分割データは多数存在するが、本図面および以下の図面においてはその一部のみを抜き出して示している。
【0056】
このとき、各ハードディスク240に記録部220がデータを書込む際に使用する帯域は、放送Aが均等に割当てられたと仮定すると、放送の1本分の1/3に相当する。なお、帯域が1/3であるということは、例えば、放送1本分の1/3のデータレートでハードディスク240にデータを書き込むことや、放送1本分のデータレートでハードディスク240にデータを書き込んだ後に、該書込み時間の2倍の非書込み時間があり、平均すると放送1本分の1/3の帯域を使用していることなどを意味する。該使用している帯域を、図4において括弧書きを付して示している。以下の図面においても、図面が煩雑にならない場合、および必要に応じて使用している帯域を括弧書きで示すこととする。
【0057】
また、各ハードディスク240は、各分割データがいずれのデータ記録装置に書き込まれたかを示す分配情報を記憶する。該分配情報について、図5を参照して説明する。
【0058】
図5は、分配情報の一例を示した説明図である。図5は、図4に示した状態に対応した分配情報を示している。分配情報は、分割データの識別情報、すなわち分割IDと、各分割データが書き込まれたデータ記録装置の機器IDとを対応付けた情報である。
【0059】
図4および図5に示した例では、分割データA0およびA3はデータ記録装置20Aに書き込まれ、分割データA1およびA4はデータ記録装置20Bに書き込まれ、分割データA2およびA5はデータ記録装置20Cに書き込まれているため、機器ID「A」には分割ID「A0、A3」が、機器ID「B」には分割ID「A1、A4」が、機器ID「C」には分割ID「A2、A5」が対応付けられている。該分配情報は、放送の記録終了時に書き込まれるようにしてもよい
【0060】
かかる構成によれば、各データ記録装置20は、分配情報を参照することにより、ある分割データが、どのデータ記録装置20に書き込まれたかを把握することができる。また、分配情報を参照することにより、各データ記録装置20に書き込まれているデータの総量を把握することも可能である。
【0061】
なお、該分配情報は、データ割当部230が生成してもよく、また、全てのデータ記録装置20、あるいはいずれかのデータ記録装置20のハードディスク240に書き込まれるようにしてもよい。
【0062】
図6は、放送Aを、4台のデータ記録装置20A、20B、20Cおよび20Dに分散して記録する様子を示した説明図である。図示の例では、放送Aがデータ記録装置20Aに入力され、データ記録装置20Aが放送Aの分割データを、各データ記録装置に割当ている。
【0063】
また、分割データA0およびA4はデータ記録装置20Aに割当てられて、ハードディスク240Aに書き込まれ、分割データA1およびA5はデータ記録装置20Bに割当てられて、ハードディスク240Bに書き込まれ、分割データA2およびA6はデータ記録装置20Cに割当てられて、ハードディスク240Cに書き込まれ、分割データA3およびA7はデータ記録装置20Dに割当てられて、ハードディスク240Dに書き込まれている。
【0064】
このとき、各ハードディスク240に各記録部220がデータを書込む際に使用する帯域は、放送Aが均等に割当てられたと仮定すると、放送の1本分の1/4に相当する。すなわち、本願発明は、システムを構成するデータ記録装置の台数に制限はなく、さらに、台数を増やすほど、放送1本を記録する際に使用する書込み帯域を抑制することができる。
【0065】
図7は、放送Aおよび放送Bを、2台のデータ記録装置20AおよびBに分散して記録する様子を示した説明図である。図示の例では、放送Aがデータ記録装置20Aに入力され、データ記録装置20Aが放送Aの分割データを割当て、放送Bがデータ記録装置20Bに入力され、データ記録装置20Bが放送Bの分割データを割当てている。
【0066】
データ記録装置20Aには、放送Aの分割データA0、A2が割当てられ、ハードディスク240Aには放送Aの分割データA0およびA2が書き込まれている。分割データA0および、A2をハードディスク240Aに書込む際に使用する帯域は、1/2である。したがって、ハードディスク240Aには、未使用の帯域を利用して、放送Bの分割データB1およびB3を書込むことができる。
【0067】
同様に、データ記録装置20Bには、放送Bの分割データB0、B2が割当てられ、ハードディスク240Bには放送Bの分割データB0およびB2が書き込まれている。分割データB0および、B2をハードディスク240Bに書込む際に使用する帯域は、1/2である。したがって、ハードディスク240Bには、未使用の帯域を利用して、放送Bの分割データB1およびB3を書込むことができる。
【0068】
このように、本実施形態によれば、複数のデータ記録装置20に同時に複数の放送を入力し、各データ記録装置20に該放送を、分割データとして分散して記録することができる。
【0069】
図3を参照して、データ記録装置20Aの構成の説明に戻ると、読出し部250は、ハードディスク240に書き込まれたデータを読み出す。記憶媒体がハードディスクである場合には、該読出し部250は例えば磁気ヘッド、あるいは読出し制御部に該当する。該読出し部250は、単位時間あたりにハードディスク240から読み出せるデータ量、すなわち帯域に制限がある。以下では、該読出し部250の読出し帯域が、放送1本分である場合を想定して説明するが、読出し帯域の制限はこれに限定されず、例えば放送2本分であっても、3本分以上であってもよい。
【0070】
再生部260は、読出し部250がハードディスク240から読み出したデータを、再生信号に変換し、表示部40に出力する。具体的には、ハードディスク240に書き込まれているデータは、例えばエンコーダ224により圧縮、暗号化されているため、データを伸張、復号してディスプレイに表示する。
【0071】
また、再生部260は、複数のデータ記録装置20に分散して記録された放送の各分割データの入力を受け、該分割データを時系列に並べ替えて再生する。該並べ替えは、ハードディスク240が記憶する上記分配情報に基づいて行うことができる。また、複数のデータ記録装置20からの分割データの収集も、該分配情報に基づいて行うことができる。または、同一の放送に基づいて生成された分割データには、同一の放送IDを付与しておき、再生を所望する放送の放送IDが付与されている分割データを各データ記録装置から読み出すようにしてもよい。
【0072】
かかる構成によれば、再生部260は、入力された分割データを一時保持し、時系列に並び替えて再生するため、各データ記録装置から分割データを読み出す順序および速度は問わない。したがって、性能の異なるデータ記録装置に対しても上述してきた構成を適用し、放送やコンテンツなどの相互共有を実現することができる。
【0073】
送受信部270は、データ記録装置20Aと、データ記録装置20Bおよび20Cの間、すなわち外部接続されたデータ記録装置と、分割データの送受信を行う。例えば、データ割当部230がデータ記録装置20Bに割当てた分割データをデータ記録装置20Bに転送する転送部として機能し、また、特定の放送を再生部260が再生する際に、データ記録装置20Bおよび20Cから該特定の放送の分割データを受信し、再生部260に出力する。また、後述する放送の入力要求をデータ記録装置20Bおよび20Cとの間で送受信し、入力要求部として機能することもできる。
【0074】
ここで、図8および図9を参照して、再生部260による放送の再生方法について説明する。
【0075】
図8は、2台のデータ記録装置20のそれぞれにおいて放送を再生する様子を示した説明図である。図9は、各データ記録装置20の動作を示した説明図である。
【0076】
図8に示した例では、データ記録装置20Aには、放送Aの分割データA0およびA2、放送Bの分割データB1およびB3が書き込まれ、データ記録装置20Bには、放送Aの分割データA1およびA3、放送Bの分割データB0およびB2が書き込まれている。なお、従来であれば放送を入力されたデータ記録装置に該放送が記録されるが、本実施形態においては、放送Aおよび放送Bがいずれのデータ記録装置に入力され、分散して記録されたかは問題とならない。
【0077】
このとき、放送Aをデータ記録装置20Bで再生しようとする場合を考える。放送Aをデータ記録装置20Bで再生するためには、データ記録装置20Aのハードディスク240Aから分割データA0およびA2を読出し、データ記録装置20Bの再生部260Bに送信する。また、データ記録装置20Bのハードディスク240Bから分割データA1およびA3を再生部260Bに読出し、分割データA0からA3に基づいて放送Aを再生することができる。なお、図8においては、再生部260Bが読出し部250としての機能を包含するものとする。
【0078】
上記のように、放送Aをデータ記録装置20Bで再生するために、ハードディスク240Aからは1/2の読出し帯域が、ハードディスク240Bからも1/2の読出し帯域が使用されていることが分かる。ハードディスク240Aおよびハードディスク240Bからの読出し帯域は、共に1/2余っていることが分かる。
【0079】
そこで、本実施形態によれば、該余っている読出し帯域を用いて、データ記録装置20Aにおいて、データ記録装置20Bにおける放送Aの再生と同時に、放送Bを再生することが可能である。
【0080】
具体的には、データ記録装置20Aのハードディスク240Aから分割データB1およびB3を再生部260Aに読出す。このときに使用する帯域は1/2である。また、データ記録装置20Bのハードディスク240Bから分割データB0およびB2を読出し、データ記録装置20Aの再生部260Aへ送信する。このときに使用する帯域も1/2である。そして、データ記録装置20Aの再生部260Aは、読み出された、および送信された分割データB0〜B3に基づいて、放送Bを再生することができる。このように、本実施形態によれば、図2に示した、データ記録装置60Aがデータ記録装置60Bへ放送Aを転送している間は、放送Bをハードディスク64Aから読出して再生することができないという従来技術の問題点を解決することができる。
【0081】
なお、再生部260Aにおいて、読み出された、あるいは送信された分割データの順序がばらばらであっても、該分割データを分配情報Bに基づいて時系列に並べ替えて、放送Bを再生することができる。また、図面では再生部260Aが再生部260Bに、再生部260Bが再生部260Aに分割データを送信しているように示しているが、ここでは再生部260Aおよび再生部260Bは転送部、すなわち読出し部250および送受信部270としての機能も包含しているものとしている。
【0082】
図9に示した例では、再生部260Bには、分割データが、B0、B3、B2、B5、B1、B4、の順番で入力されている。そして、各分割データを分割IDを参照して時系列に、B0、B1、B2、B3、B4、B5、と並び替え、所定量の分割データが揃うと放送Bの再生を開始することができる。ここで、所定量の分割データとは、再生部が出力を中断することなく動作することが可能なデータ量を意味する。したがって、全ての分割データが入力された時点で放送Bの再生を開始するようにしてもよい。
【0083】
図10は、2台のデータ記録装置において、同時に放送の記録および再生を行う様子を示した説明図である。データ記録装置20Aおよび20Bには、それぞれ放送AおよびBの分割データが書き込まれており、データ記録装置20Aにおいて放送Bを再生し、データ記録装置20Bにおいて放送Aを再生している。また、データ記録装置20Aには放送Cが入力され、データ記録装置20Aおよび20Bに放送Cの分割データが書き込まれ、データ記録装置20Bには放送Dが入力され、データ記録装置20Aおよび20Bに放送Dの分割データが書き込まれている。
【0084】
ここで、データ記録装置20Aにおいて、ハードディスク240Aに対する書込み帯域は、放送Cの分割データC0の書込みに使用する1/2と、放送Dの分割データD1の書込みに使用する1/2を足した放送1本分である。また、ハードディスク240Aからの読出し帯域は、放送Aの分割データA0の読み出しに使用する1/2と、放送Bの分割データB0の読み出しに使用する1/2を足した放送1本分である。
【0085】
また、データ記録装置20Bにおいて、ハードディスク240Bに対する書込み帯域は、放送Cの分割データC1の書込みに使用する1/2と、放送Dの分割データD0の書込みに使用する1/2を足した放送1本分である。また、ハードディスク240Bからの読出し帯域は、放送Aの分割データA1の読み出しに使用する1/2と、放送Bの分割データB1の読み出しに使用する1/2を足した放送1本分である。
【0086】
このように、本実施形態によれば、読出しおよび書込み帯域が1放送分である2台のデータ記録装置から構成されるデータ記録システムにおいては、常に、最大で2つの放送を記録しながら、2つの放送を再生することができる。従来も、2つの放送を記録しながら2つの放送を再生することはできたが、放送を再生するデータ記録装置によっては2つの放送を同時に再生できなかった。本実施形態は、全ての放送を、どのデータ記録装置においても支障無く再生できる点に顕著な効果が認められる。
【0087】
なお、再生部260は、必ずしもデータ記録装置20の内部に設けなくてもよい。再生部260をデータ記録装置20の内部に設けない場合のシステムの構成例を、図10を参照して説明する。
【0088】
図11は、再生機能をデータ記録装置20の外部に設けたデータ記録システム10の動作例を示した説明図である。データ記録システム10は、データ記録装置20A、データ記録装置20Bおよび再生装置80を備える。
【0089】
データ記録装置20Aには、放送Aの分割データA0およびA2、放送Bの分割データB1およびB3が書き込まれており、データ記録装置20Bには、放送Aの分割データA1およびA3、放送Bの分割データB0およびB2が書き込まれている。また、データ記録装置20Aには放送Cが入力され、データ記録装置20Aおよび20Bに放送Cの分割データが書き込まれ、データ記録装置20Bには放送Dが入力され、データ記録装置20Aおよび20Bに放送Dの分割データが書き込まれている。
【0090】
ここで、データ記録装置20Aおよび20Bは、再生機能を備えないため、放送Aを再生するために、放送Aの分割データA0〜A3を、外部に接続された再生装置80に出力することができる。そして、再生装置80において、入力された分割データを時系列に並べ替え、放送Aを再生することが可能である。なお、各データ記録装置に、再生部の有する、分割データを並べ替える機能を設け、分割データを伸張したり復号したりする機能のみを外部機器に設けるようにしてもよい。
【0091】
図3を参照して、データ記録装置20Aの構成の説明戻ると、入力可否判断部280は、データ記録装置20Aの入力部が、放送を入力可能な状態であるか否かを判断する判断部として機能する。例えば、入力部222が1放送分の放送のみ入力可能な性能であるときに、既に一本の放送が入力部222に入力されていた場合には、データ記録装置20Aには放送を入力できないと判断する。すなわち、放送の入力を拒否する。
【0092】
この場合、入力可否判断部280は、他のデータ記録装置20Bに、送受信部270を介して放送の入力要求を送信する。データ記録装置20Bが放送を入力可能な状態であれば、データ記録装置20Bに放送が入力され、データ記録装置20Bが分割データの生成、分割データの割当を主体的に行うことができる。データ記録装置20Bも放送の入力ができないときは、さらにデータ記録装置20Cに入力要求を送信する。上記入力要求の送信の流れを、図12を参照して説明する。
【0093】
図12は、入力要求が送信される様子を示した説明図である。例えば、データ記録システム10がN台のデータ記録装置20から構成され、ユーザにより、データ記録装置20Aに放送の入力要求があった場合を考える。このとき、データ記録装置20Aが放送を入力可能であると判断されれば、放送の入力を受け、データ記録装置20Aが上記の分割データの生成、分割データの割当などを主体的に行う。データ記録装置20Aに放送を入力できないと判断した場合には、放送の入力要求をデータ記録装置20Bに再送する。そして、データ記録装置20Bにおいても同様の判断を行う。
【0094】
該入力要求が、データ記録装置20Nまで再送され、データ記録装置20Nも放送を入力できないと判断した場合には、データ記録装置20Nはデータ記録装置20Aに入力要求を再送する。データ記録装置20Aに入力要求が再送されたということは、全てのデータ記録装置が放送の入力が不可能な状態であるので、データ記録装置20Aはその旨をユーザに通知する。
【0095】
同様に、最初にデータ記録装置20Bに、ユーザから放送の入力要求があった場合は、入力要求がデータ記録システム10を1巡して、再度データ記録装置20Bに再送されると、データ記録装置20Bは、放送の入力ができないことをユーザに通知する。
【0096】
なお、各データ記録装置は、入力要求を再送するデータ記録装置の機器IDを保持していればよい。また、データ記録システム10に事後的にデータ記録装置20(N+1)を追加する場合には、データ記録装置Nの入力要求の再送先を、データ記録装置20Aからデータ記録装置(N+1)に変更し、データ記録装置20(N+1)のの入力要求の再送先を、データ記録装置20Aとすればよい。
【0097】
かかる構成によれば、データ記録装置に放送の入力要求があったときに、入力部222が放送の入力を受けられない状態であると判断されれば、他のデータ記録装置に放送の入力が要求される。そして、放送の入力を受けられるデータ記録装置が、上記の放送の分割、分割データの割当てなどを行う。すなわち、データ記録システムを構成するデータ記録装置には固定の主従関係が無く、上記の放送の分割、分割データの割当てなどを行う主体となる装置を適応的に選択することができる。
【0098】
次に、本実施形態にかかるデータ記録装置20の動作を説明する。
【0099】
図13は、本実施形態にかかるデータ記録装置20における放送記録時の動作の流れを示したフローチャートである。まず、データ記録装置20は、ユーザから放送の入力要求を受信する(S300)。そして、入力可否判断部280が、放送の入力の可否を判断する(S304)。入力可否判断部280が、現在放送の入力が不可能であると判断した場合、他のデータ記録装置に放送の入力要求を再送する(S308)。
【0100】
入力可否判断部280が、現在放送の入力が可能であると判断した場合、アンテナ210および入力部222を介して放送の入力を受ける(S312)。次いで、エンコーダ224が放送をエンコードし(S316)、データ分割部226がエンコードされた放送を分割して分割データを生成する(S320)。
【0101】
さらに、識別情報付与部228が、データ分割部226により生成された各分割データに識別情報としての分割IDを付与する(S324)。そして、データ割当部230が、各分割データを、データ記録システムを構成するデータ記録装置のいずれかに割当てる(S328)。
【0102】
次いで、データ割当部230により、自己に割当てられた分割データを書込み部232がハードディスク240に書込む(S332)。併せて、データ割当部230により、他のデータ記録装置に割当てられた分割データを、該当するデータ記録装置に転送する(S336)。そして、データ記録システムを構成するデータ記録装置のそれぞれに、各分割データがいずれのデータ記録装置に記録されたかを示す分配情報を記録する(S340)。
【0103】
図14は、本実施形態にかかるデータ記録装置20における放送再生時の動作の流れを示したフローチャートである。まず、データ記録装置20は、放送の再生要求を受信すると(S400)、ハードディスク240が記憶する分配情報を読み出す(S404)。
【0104】
そして、再生部260は、該分配情報に基づいて、データ記録システムを構成する各データ記録装置から、再生要求のあった放送に対応する分割データを収集する(S408)。次いで、再生部260は、収集された分割データを時系列に並べ替える(S412)。
【0105】
その後、再生部260は、分割データが所定量収集されたか否かを判断する(S416)。分割データが所定量収集されていないと判断した場合には、S408に戻って分割データの収集を続ける。分割データが所定量収集されていると判断した場合、分割データに基づいて放送の再生を開始する(S420)。なお、放送を再生している間も、放送全体分の分割データが収集されていない限り、再生部260は分割データの収集を続ける。
【0106】
以上説明したように、本発明の第一の実施形態によれば、データ記録装置に入力された放送は、複数の分割データに分割され、複数のデータ記録装置に分散して書き込まれる。したがって、ある放送を特定のデータ記録装置で再生するために、各データ記録装置の記憶媒体のそれぞれから分割データを読み出す際の帯域を、データ記録装置の台数の逆数に削減することができる。例えば、三台のデータ記録装置が接続され、ある放送を特定のデータ記録装置で再生する場合、各装置の記録媒体から、従来の1/3の帯域で分割データを読み出すことができる。その結果、上記特定のデータ記録装置でコンテンツデータを再生するために分割コンテンツが読み出されている間であっても、あるデータ記録装置において、使用されていない読み出し帯域を用いて放送を再生したり、他のデータ記録装置で放送の再生をしたりすることが可能である。
【0107】
また、放送が複数の装置に分散して書き込まれるため、仮に1つのデータ記録装置が盗難された場合でも、放送が完全に復元されてしまうことを防止できる。すなわち、本実施形態によれば、複数のデータ記録装置間で放送の共有を図ると同時に、放送データの盗難に対する保護を強化することができる。
【0108】
また、再生部は、受信した分割データを一時保持し、時系列に並び替えて再生するため、他のデータ記録装置から分割データを読み出す順序および速度は問わない。したがって、性能の異なるデータ記録装置間にも本発明を適用し、データの相互共有を実現することができる。
【0109】
また、データ記録装置に放送の入力要求があったときに、入力部が放送の入力を受けられない状態であると判断されれば、他のデータ記録装置に放送の入力が要求される。そして、放送の入力を受けられるデータ記録装置が、上記の放送の分割データの生成、分割データの割当てなどを行う。すなわち、互いに接続される複数のデータ記録装置間には固定の主従関係が無く、上記の放送の分割データの生成、分割データの割当てなどを行う主体となる装置を適応的に選択することができる。
【0110】
なお、上述のような映像信号補正方法を映像信号補正装置に行わせるプログラムおよびそのプログラムを記憶した記憶媒体も提供することができる。
【0111】
(第二の実施形態)
次に、本発明の第二の実施形態にかかるデータ記録装置について説明する。本実施形態にかかるデータ記録装置は、データ復旧情報生成部を設けた点で第一の実施形態と異なり、当該構成の差異に基づいて、各分割データの信頼性をより一層高めることができる。
【0112】
図15は、本実施形態にかかるデータ記録装置20Aの構成を示したブロック図である。
データ記録装置20Aは、アンテナ210と、記録部220と、ハードディスク240と、読出し部250と、再生部260と、送受信部270と、入力可否判断部280とを含む。また、外部データ記録装置として、他のデータ記録装置20Bおよび20Cと、表示部40と接続されている。記録部220は、入力部222と、エンコーダ224と、データ分割部226と、識別情報付与部228と、データ割当部230と、書込み部232と、パリティ情報生成部234とを含む。パリティ情報生成部234、データ割当部230および再生部260以外の構成および動作は、第一の実施形態で説明した内容と実質的に同一であるので、以下では、主に上記差異点を抽出して説明する。
【0113】
パリティ情報生成部234は、データ分割部226が生成した分割データに基づいて、該分割データが消失した場合に該分割データを復旧する、データ復旧情報としてのパリティ情報を生成する。以下、図16を参照してパリティ情報およびパリティ情報の記録形式について説明する。
【0114】
図16は、本実施形態にかかるデータ記録システム10における動作の様子を示した説明図である。図示の例では、データ記録システム10は、データ記録装置20A、データ記録装置20B,データ記録装置20Cから構成され、データ記録装置20Aに放送Aが入力されている様子を示している。
【0115】
記録部220Aのパリティ情報生成部234は、分割データA0およびA1に基づいてパリティ情報P0を、分割データA2およびA3に基づいてパリティ情報P1を、分割データA4およびA5に基づいてパリティ情報P2を生成する。例えば、分割データA0およびA1に基づいてパリティ情報P0を生成するとは、分割データA0およびA1は通常ビット列で表現されるため、該ビット列同士の排他的論理和をとってパリティ情報P0を生成することを意味する。
【0116】
したがって、仮に分割データA0が消失した場合には、分割データA0とパリティ情報P0との排他的論理和をとることにより分割データA1を復元することができる。また、データ記録装置20は、該パリティ情報を圧縮する圧縮部をさらに備えるよう構成してもよい。かかる構成によれば、各データ記録装置に書き込まれるデータの総量を抑制することができる。
【0117】
データ割当部230は、各分割データおよびパリティ情報を、データ記録装置20A、データ記録装置20B,データ記録装置20Cのいずれかに割当てる。ここで、データ割当部230は、パリティ情報を複数のデータ記録装置に分散するように割当てることができる。すなわち、図示したように、RAID5で定義されるストライピング構造を採用することにより、分割データを変更する際に、一のデータ記録装置へ集中してアクセスすることなく、全てのデータ記録装置に均等にアクセス可能である。したがって、分割データの変更に伴うデータ復旧情報の修正作業がボトルネックとなることを回避できる。
【0118】
次に、図17を参照して、再生部260の第一の実施形態と異なる機能を説明する。
【0119】
図17は、本実施形態にかかるデータ記録装置20の再生部260の機能を示した説明図である。図17は、図16に示したように分割データおよびパリティ情報が記録されたデータ記録装置20のうち、データ記録装置20Aの再生部260Aで放送Aを再生する様子を示している。
【0120】
再生部260Aは、データ記録装置20A、20Bおよび20Cに書き込まれた、放送Aに対応する分割データA0、A3、A2およびパリティ情報P0を受信、あるいは収集している。ここで、再生部260Aは、分割データA2、A3は受信しているが、A0を受信していないため、このままでは放送Aを再生することができない。
【0121】
そこで、本実施形態において生成されたパリティ情報P0を利用し、分割データA1を復元すれば放送Aの再生開始の迅速化を図ることができる。より詳細には、分割データA0およびパリティ情報P0の排他的論理和をとることにより、分割データA1を復元できる。したがって、分割データA1の受信を待つことなく、分割データA1を再生できる。
【0122】
以上説明したように、本発明の第二の実施形態によれば、かかる構成によれば、いずれかのデータ記録装置に書き込まれた分割データが消失しても、該分割データをパリティ情報および他の分割データに基づいて復旧することができる。したがって、放送データの記憶に関する信頼性を一層高めることができる。
【0123】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0124】
例えば、本明細書のデータ記録装置の処理における各ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むとしてもよい。図13のS340においては、各ハードディスク240にまとめて分配情報が書き込まれる場合を例示したが、各ハードディスク240に分割データが書き込まれる、あるいは割当てられる度に各ハードディスク240に書込む構成にしてもよい。また、エンコード処理は、分割データの割当てられた各データ記録装置において行うように構成してもよい。
【0125】
また、各データ記録装置に分散して書き込まれる分割データのデータ量は、必ずしも均一にする必要は無い。例えば、各データ記録装置のハードディスクの容量の比率に応じて分割データを割当てる構成にしてもよい。
【0126】
また、該データ記録システムを構成するデータ記録装置の台数は2台、3台、4台に限られず、5台以上であってもよい。また、該複数のデータ記録装置は、同一家庭環境下に限られず、異なる家庭の環境下、同一オフィス環境下、あるいは任意の環境下に配してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかるデータ記録システム10の構成を示した説明図である。
【図2】従来のデータ記録システム50の構成を示した説明図である。
【図3】同実施形態にかかるデータ記録装置の構成を示したブロック図である。
【図4】同実施形態において、放送を3台のデータ記録装置に分散して記録する様子を示した説明図である。
【図5】同実施形態にかかる分配情報の一例を示した説明図である。
【図6】同実施形態において、放送を4台のデータ記録装置に分散して記録する様子を示した説明図である。
【図7】同実施形態において、2つの放送を2台のデータ記録装置に分散して記録する様子を示した説明図である。
【図8】同実施形態にかかる2台のデータ記録装置のそれぞれにおいて放送を再生する様子を示した説明図である。
【図9】同実施形態にかかるデータ記録装置の動作を示した説明図である。
【図10】同実施形態にかかる2台のデータ記録装置において、同時に放送の記録および再生を行う様子を示した説明図である。
【図11】同実施形態にかかる再生機能をデータ記録装置の外部に設けたデータ記録システムの動作例を示した説明図である。
【図12】同実施形態において入力要求が送信される様子を示した説明図である。
【図13】同実施形態にかかるデータ記録装置における放送記録時の動作の流れを示したフローチャートである。
【図14】同実施形態にかかるデータ記録装置における放送再生時の動作の流れを示したフローチャートである。
【図15】本発明の第二の実施形態にかかるデータ記録装置の構成を示したブロック図である。
【図16】同実施形態にかかるデータ記録システムにおける動作の様子を示した説明図である。
【図17】同実施形態にかかるデータ記録装置の再生部の機能を示した説明図である。
【符号の説明】
【0128】
10 データ記録システム
20 データ記録装置
30 通信線
210 アンテナ
220 記録部
222 入力部
226 データ分割部
228 識別情報付与部
230 データ割当部
232 書込み部
234 パリティ情報生成部
240 ハードディスク
250 読出し部
260 再生部
280 入力可否判断部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1または2以上の外部データ記録装置と接続可能なデータ記録装置であって:
入力されたコンテンツデータを所定の規則で分割し、複数の分割データを生成するデータ分割部と;
前記各分割データを、前記データ記録装置または前記外部データ記録装置のいずれかに割当てる割当部と;
前記データ記録装置に割当てられた分割データを記憶媒体に書き込む書込み部と;
前記外部データ記録装置に割当てられた分割データを該当する外部データ記録装置に転送する転送部と;
前記記憶媒体に書き込まれた分割データを読み出す読出し部と;
を備えることを特徴とする、データ記録装置。
【請求項2】
前記コンテンツデータが入力される入力部と;
前記入力部への前記コンテンツデータの入力の可否を判断する判断部と;
前記判断部が前記コンテンツデータの入力を拒否すると判断した場合、前記外部データ記録装置の少なくともいずれかに前記コンテンツデータの入力要求を送信する要求部と;
をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のデータ記録装置。
【請求項3】
前記各分割データに分割IDを付与する識別情報付与部をさらに備え、
前記割当部は、前記各分割データを、前記分割IDを参照して前記データ記録装置または前記外部データ記録装置のいずれかに割当てることを特徴とする、請求項1に記載のデータ記録装置。
【請求項4】
前記記憶媒体は、前記各分割データの分割IDと、前記分割データが割当てられたデータ記録装置または外部データ記録装置の機器IDとを関連付け、分配情報として記憶することを特徴とする、請求項3に記載のデータ記録装置。
【請求項5】
前記分配情報に基づいて、前記データ記録装置および前記外部データ記録装置の前記記憶媒体から、前記読出し部を介して前記分割データを受信し、特定のコンテンツデータを再生する再生部をさらに備え、
前記再生部は、所定量の前記分割データを受信すると、前記分割データを時系列に並び替えて、前記特定のコンテンツデータの再生を開始することを特徴とする、請求項4に記載のデータ記録装置。
【請求項6】
前記分割データに基づいてデータ復旧情報を生成するデータ復旧情報生成部をさらに備え、
前記データ復旧情報は、前記割当部により、前記データ記録装置または前記外部データ記録装置のいずれかに割当てられることを特徴とする、請求項1に記載のデータ記録装置。
【請求項7】
前記割当部は、前記データ復旧情報を、前記データ記録装置および前記外部データ記録装置に分散されるように割当てることを特徴とする、請求項6に記載のデータ記録装置。
【請求項8】
前記データ復旧情報を圧縮する圧縮部をさらに備えることを特徴とする、請求項7に記載のデータ記録装置。
【請求項9】
前記記憶媒体に書込まれた前記分割データおよび前記データ復旧情報を、前記読出し部を介して受信し、特定のコンテンツデータを再生する再生部をさらに備え、
前記再生部は、必要に応じて、前記分割データを前記データ復旧情報に基づいて復元し、該復元された分割データを用いて前記特定のコンテンツデータを再生することを特徴とする、請求項8に記載のデータ記録装置。
【請求項10】
1または2以上の外部データ記録装置と接続可能なデータ記録装置がコンテンツデータを処理するデータ処理方法であって:
前記コンテンツデータが入力されるステップと;
前記入力されたコンテンツデータを所定の規則で分割し、複数の分割データを生成するステップと;
前記各分割データを、前記データ記録装置および前記外部データ記録装置のいずれかに割当てるステップと;
前記データ記録装置に割当てられた前記分割データを記憶媒体に書き込むステップと;
前記外部データ記録装置に割当てられた分割データを該当する外部データ記録装置に転送するステップと;
前記記憶媒体に書き込まれた前記分割データを読み出すステップと;
を含むことを特徴とする、データ処理方法。
【請求項11】
コンピュータを、
1または2以上の外部データ記録装置と接続可能なデータ記録装置であって、
前記コンテンツデータが入力されるステップと;
前記入力されたコンテンツデータを所定の規則で分割し、複数の分割データを生成するステップと;
前記各分割データを、前記データ記録装置または前記外部データ記録装置のいずれかに割当てるステップと;
前記データ記録装置に割当てられた前記分割データを記憶媒体に書き込むステップと;
前記外部データ記録装置に割当てられた分割データを該当する外部データ記録装置に転送するステップと;
前記記憶媒体に書き込まれた前記分割データを読み出すステップと;
を実行するデータ記録装置として機能させることを特徴とする、コンピュータプログラム。
【請求項12】
コンピュータを、
1または2以上の外部データ記録装置と接続可能なデータ記録装置であって、
前記コンテンツデータが入力されるステップと;
前記入力されたコンテンツデータを所定の規則で分割し、複数の分割データを生成するステップと;
前記各分割データを、前記データ記録装置または前記外部データ記録装置のいずれかに割当てるステップと;
前記データ記録装置に割当てられた前記分割データを記憶媒体に書き込むステップと;
前記外部データ記録装置に割当てられた分割データを該当する外部データ記録装置に転送するステップと;
前記記憶媒体に書き込まれた前記分割データを読み出すステップと;
を実行するデータ記録装置として機能させるコンピュータプログラムを記憶したことを特徴とする、データ記憶媒体。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2008−27480(P2008−27480A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−195933(P2006−195933)
【出願日】平成18年7月18日(2006.7.18)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】