説明

データ送信装置、データ送信システム、宛先登録方法及びプログラム

【課題】宛先情報を管理する装置が他にもある環境において、宛先情報を保守する手間を軽減する宛先管理装置を提供する。
【解決手段】データ送信装置102はユーザインタフェース部508にて、ユーザからLDAPサーバ101に登録されている宛先情報を検索せよとの指示を受け付けると、宛先管理モジュール505にてLDAPサーバ101から宛先情報を取得してユーザに一覧表示する。ユーザから宛先情報の登録を指示されると、宛先管理モジュール505はLDAPサーバ101から絶対パスを取得して、宛先管理装置100に絶対パスを登録するよう要求する。宛先管理装置100は絶対パスを登録したら、宛先管理モジュール505にその旨を返信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ送信装置、データ送信システム、宛先登録方法及びプログラムに関し、特に、データ送信に要する情報を管理する手間を省く技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ファクシミリや電子メールその他の通信手段を用いて画像データを送信するMFP(Multi Function Peripheral)においては、ユーザが宛先を入力する手間を省くために予め宛先一覧(アドレス帳)を登録して選択させるのが一般的である。
しかしながら、オフィス環境等において複数のMFPが併用される場合には、MFPごとに宛先を登録したり、アドレス帳を更新したりするのは手間である。このため、宛先管理装置を用いて宛先を一括管理して、当該宛先管理装置からMFPに宛先情報を提供する技術が開発されている。
【0003】
例えば、LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)が知られている。LDAPは、インターネットやイントラネット等において、メールアドレスや環境に関する情報を管理するデータベースにアクセスするためのプロトコルであり、MFPにLDAPサーバから宛先情報を供給することができる。
【特許文献1】特開2004−140607号公報
【特許文献2】特開2004−185423号公報
【特許文献3】特開2004−274505号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数のユーザがMFPを共用する場合には、アドレス帳に登録する宛先の数が膨大になり所望の宛先を見つけ難くなったり、他のユーザに知られたくない宛先を登録する必要が生じたりする場合には、ユーザ毎にアドレス帳を管理するのが望ましい。
しかしながら、LDAPサーバはユーザ毎にアドレス帳を管理することができないので、ユーザ毎のアドレス帳を管理するためには専用の宛先管理装置を新たに導入する必要がある。
【0005】
一方、LDAPサーバはMFPで用いられるアドレス帳以外のデータも管理することが多いので、新たに宛先管理装置を導入しても、元々使用していたLDAPサーバを存続させる必要が生じる。
LDAPサーバと宛先管理装置とを併用する場合には、双方において様々なデータを登録したり更新したりしなければならず、管理に手間を要する。このような事情はLDAPサーバ以外の装置にて宛先情報を管理する場合においても同様である。
【0006】
本発明は、上述のような問題に鑑みて為されたものであって、宛先情報を管理する装置が他にもある環境において、宛先情報を保守する手間を軽減するデータ送信装置、データ送信システム、宛先登録方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係るデータ送信装置は、ユーザ毎に宛先情報を管理する宛先管理装置と、ユーザを区別せずに宛先情報を記憶するデータ記憶装置と、にネットワーク接続されるデータ送信装置であって、前記データ記憶装置から宛先情報を取得する宛先取得手段と、前記データ記憶装置から取得した宛先情報をユーザに提示して、宛先管理装置に登録すべき宛先情報の選択を受け付ける選択受付手段と、ユーザが選択した宛先情報の前記データ記憶装置における所在情報を、当該データ記憶装置から取得して、当該所在情報を宛先管理装置に登録させる宛先登録手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
このようにすれば、データ記憶装置にて記憶されている宛先情報さえ更新すれば、宛先管理装置にて管理される所在情報を更新しなくても、データ送信装置は宛先管理装置を介してデータ記憶装置から更新された宛先情報を取得することができるので、宛先情報を保守する手間を軽減することができる。
この場合において、ユーザから新たな宛先情報の登録要求を受け付ける要求受付手段と、前記データ記憶装置に当該宛先情報の記憶を要求する記憶要求手段と、前記データ記憶装置が新たに記憶した宛先情報の所在情報を取得して、当該所在情報を宛先管理装置に登録させる第2の宛先登録手段と、を備えるとすれば、新たに宛先情報を登録する手間を軽減することができる。
【0009】
また、前記記憶要求手段にて、データ記憶装置に宛先情報を記憶させるのに失敗した場合に、前記所在情報に代えて宛先情報を宛先管理装置に登録させる第3の宛先登録手段を備えるとすれば、何らかの原因でデータ記憶装置に宛先情報を記憶させるのに失敗した場合であっても、宛先管理装置に宛先情報を確実に登録することができる。
本発明に係るデータ送信装置は、登録されている所在情報を用いて、データ記憶装置から宛先情報を取得するように宛先管理装置に要求する宛先要求手段を備えることを特徴とする。このようにすれば、データ送信装置はデータ送信時に効率良く宛先情報を取得することができる。
【0010】
また、本発明に係るデータ送信装置は、宛先管理装置から宛先情報を取得する第2の宛先取得手段と、宛先取得手段にて取得した宛先情報と、第2の宛先取得手段にて取得した宛先情報とを照合して、差異の有無をユーザに通知する通知手段を備えることを特徴とする。このようにすれば、データ記憶装置に記憶されている宛先情報と、宛先管理装置に記憶されている宛先情報との間に差異が生じたことを容易に検知することができる。
【0011】
以上において、例えば、前記データ記憶装置はLDAPサーバであり、前記所在情報は、LDAPサーバが管理するエントリであって、前記宛先情報を記憶するエントリの絶対パスであるとしても良い。
また、前記宛先情報は、送信方法と、当該送信方法にて用いる送信先識別子を含むとしても良く、この場合において、前記送信方法は、E-mail、FAX、FTP、SMB及びWebDAVのうちのいずれか1または2以上であるとすれば好適である。
【0012】
本発明に係るデータ送信システムは、ユーザ毎に宛先情報を管理する宛先管理装置と、データ送信装置と、からなり、ユーザを区別せずに宛先情報を記憶するデータ記憶装置にネットワーク接続されるデータ送信システムであって、前記データ送信装置は、前記データ記憶装置から宛先情報を取得する宛先取得手段と、前記データ記憶装置から取得した宛先情報をユーザに提示して、宛先管理装置に登録すべき宛先情報の選択を受け付ける選択受付手段と、ユーザが選択した宛先情報の前記データ記憶装置における所在情報を、当該データ記憶装置から取得して、当該所在情報を宛先管理装置に登録させる宛先登録手段と、を備えることを特徴とする。
【0013】
このようにすれば、データ記憶装置にて記憶されている宛先情報さえ更新すれば、宛先管理装置にて管理される所在情報を更新しなくても、データ送信装置は宛先管理装置を介してデータ記憶装置から更新された宛先情報を取得することができるので、宛先情報を保守する手間を軽減することができる。
本発明に係るデータ送信システムは、前記データ送信装置が、ユーザから新たな宛先情報の登録要求を受け付ける要求受付手段と、前記データ記憶装置に当該宛先情報の記憶を要求する記憶要求手段と、前記データ記憶装置が新たに記憶した宛先情報の所在情報を取得して、当該所在情報を宛先管理装置に登録させる第2の宛先登録手段と、を備えるとすれば、新たに宛先情報を登録する手間を軽減することができる。
【0014】
本発明に係るデータ送信システムは、前記データ送信装置が、前記記憶要求手段にて、データ記憶装置に宛先情報を記憶させるのに失敗した場合に、前記所在情報に代えて宛先情報を宛先管理装置に登録させる第3の宛先登録手段を備えるとすれば、宛先管理装置に宛先情報を確実に登録することができる。
本発明に係るデータ送信システムは、前記データ送信装置が、宛先管理装置に宛先情報を要求する宛先要求手段を備え、前記宛先管理装置が、データ送信装置から宛先情報を要求され、かつ、所在情報が登録されている場合には、当該所在情報を用いてデータ記憶装置から宛先情報を取得して、データ送信装置に送信する宛先送信手段を備えるとすれば、データ送信装置はデータ送信時に効率良く宛先情報を取得することができる。
【0015】
本発明に係るデータ送信システムは、前記データ送信装置が、宛先取得手段にて取得した宛先情報と、宛先要求手段にて取得した宛先情報とを照合して、差異の有無をユーザに通知する通知手段を備えるとすれば、データ記憶装置に記憶されている宛先情報と、宛先管理装置に記憶されている宛先情報との間に差異が生じたことを容易に検知することができる。
【0016】
本発明に係るデータ送信システムは、前記宛先管理装置が、ユーザ毎にデータを受信するための宛先情報、または宛先情報の所在情報である受信者設定を記憶する受信者設定記憶手段を備え、前記データ送信装置が、前記受信者設定を参照して、当該ユーザにデータを送信するための宛先情報を特定するとすれば、受信者が希望する送信方法でデータ送信装置にデータが送信させる場合においても、宛先情報を管理する手間を省くことができる。
【0017】
また、本発明に係る宛先登録方法は、ユーザ毎に宛先情報を管理する宛先管理装置と、データ送信装置と、からなり、ユーザを区別せずに宛先情報を記憶するデータ記憶装置にネットワーク接続されるデータ送信システムにおいて実行される宛先登録方法であって、前記データ送信装置により、前記データ記憶装置から宛先情報を取得する宛先取得ステップと、前記データ送信装置により、前記データ記憶装置から取得した宛先情報をユーザに提示して、宛先管理装置に登録すべき宛先情報の選択を受け付ける選択受付ステップと、前記データ送信装置により、ユーザが選択した宛先情報の前記データ記憶装置における所在情報を、当該データ記憶装置から取得して、当該所在情報を宛先管理装置に登録させる宛先登録ステップと、を備えることを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係るプログラムは、ユーザ毎に宛先情報を管理する宛先管理装置と、ユーザを区別せずに宛先情報を記憶するデータ記憶装置と、にネットワーク接続されるデータ送信装置に含まれるコンピュータに、前記データ記憶装置から宛先情報を取得する処理と、前記データ記憶装置から取得した宛先情報をユーザに提示して、宛先管理装置に登録すべき宛先情報の選択を受け付ける処理と、ユーザが選択した宛先情報の前記データ記憶装置における所在情報を、当該データ記憶装置から取得して、当該所在情報を宛先管理装置に登録させる処理と、を実行させることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明に係るデータ送信装置及びデータ送信システムの実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
[1] データ送信システムの構成
先ず、本発明の実施の形態に係るデータ送信システムの構成について説明する。
図1に示されるように、本実施の形態に係るデータ送信システム1は、宛先管理装置100、データ記憶装置としてのLDAPサーバ101及びデータ送信装置102、103がネットワーク104にて相互に接続されてなる。
【0020】
宛先管理装置100はデータ送信装置102、103の登録ユーザ毎にアドレス帳を記憶しており、データ送信装置102、103からの要求に応じて当該アドレス帳を送信する。
LDAPサーバは宛先情報等を記憶するデータベースを備えており、LDAPクライアント(ここでは、データ送信装置102、103)からの要求に応じて当該データベースの記憶内容を応答する。
【0021】
データ送信装置102、103はユーザ認証を行なうことによって登録ユーザにのみ自機の使用を許可する。また、データ送信装置102、103は他の装置にデータ等を送信するに先立って、宛先管理装置100からユーザ毎のアドレス帳を取得して、その内容を表示し、ユーザに所望の宛先を選択させる。
[2] 宛先管理装置の構成
次に、宛先管理装置の構成について説明する。
【0022】
(1) ハードウェア構成
図2は、宛先管理装置100の主要なハードウェア構成を示す図である。図2に示されるように、宛先管理装置100はCPU(central processing unit)203、メモリ201、205、ブリッジ202、206、メモリコントローラ204、HDD(hard disk drive)207、キーボード208、NIC(network interface card)209及びバス210を備えている。
【0023】
ブリッジ202、206、メモリコントローラ204及びNIC209はバス210にて相互に接続されている。CPU203とメモリ201はブリッジ202を介してバス210に接続されている。メモリ205はメモリコントローラ204を介して、また、HDD207とキーボード208とはブリッジ206を介して、それぞれバス210に接続されている。
【0024】
NIC209は、LAN104を介してデータ送信装置102、103からの要求を受け付けるとアドレス帳を更新する。アドレス帳はHDD207に格納されている。
(2) 機能構成
次に、宛先管理装置100の機能構成について説明する。
図3は、宛先管理装置100の主要な機能構成を示すブロック図である。図3に示されるように、宛先管理装置100は登録要求受信部301、登録応答送信部302、取得要求受信部303、取得応答送信部304、宛先登録部305、宛先記憶部306、宛先取得部307、取得要求送信部308及び取得応答受信部309を備えている。
【0025】
登録要求受信部301は、データ送信装置102、103から宛先情報のアドレス帳への登録要求を受信する。
登録応答送信部302は、登録要求受信部301にて受信した登録要求に対して、宛先情報をアドレス帳に登録した旨の登録応答をデータ送信装置102、103へ送信する。
取得要求受信部303は、データ送信装置102、103から宛先情報の取得要求を受信する。
【0026】
取得応答送信部304は、取得要求受信部303にて受信した取得要求に対して、宛先情報をデータ送信装置102、103へ送信する。
宛先登録部305は、データ送信装置102、103からの登録要求に従って、宛先情報を宛先記憶部306に記憶させる。
宛先記憶部306は、アドレス帳ごとに宛先情報を記憶する。
【0027】
宛先取得部307は、データ送信装置102、103からの取得要求に従って、宛先記憶部306から宛先情報を取得する。宛先情報がLDAPサーバの絶対パスである場合には、LDAPサーバから宛先情報を取得する。
取得要求送信部308は、LDAPサーバに絶対パスを指定して宛先情報の取得を要求する。
【0028】
取得応答受信部309は、LDAPサーバから宛先情報を受信する。
[3] データ送信装置の構成
次に、データ送信装置102の構成について説明する。データ送信装置103はデータ送信装置102と同様の構成を備えるので、データ送信装置102の説明を以ってデータ送信装置103の説明に代える。
【0029】
(1) ハードウェア構成
先ず、データ送信装置102のハードウェア構成について説明する。
図4は、データ送信装置102の主要なハードウェア構成を示すブロック図である。図4に示されるように、データ送信装置102はCPU403、メモリ401、405、ブリッジ402、407、メモリコントローラ404、プリントエンジン406、HDD408、操作パネル409、スキャナ410、ラスタインタフェース411、画像処理部412、NIC413、ファクシミリモデム414及びバス415を備えている。
【0030】
ブリッジ402、407、メモリコントローラ404、ラスタインタフェース411、画像処理部412、NIC413及びファクシミリモデム414はバス415にて相互に接続されている。CPU403とメモリ401はブリッジ402を介してバス415に接続されている。メモリ405とプリントエンジン406とはメモリコントローラ404を介して、また、HDD408と操作パネル409とはブリッジ407を介して、それぞれバス415に接続されている。
【0031】
NIC413は、LAN104を介して宛先管理装置100に宛先情報を登録したり、取得したりする。
画像処理部412はメモリ405から画像データを読み出して、画像処理を施した後、再びメモリ405に書き込む。画像処理された画像データはメモリコントローラ404を経由してプリントエンジン406に転送され、画像形成に供される。
【0032】
スキャナ410にて読み取られた画像データはラスタインタフェース411等を経由してメモリ405に書き込まれ、画像処理部412にて画像処理された後、プリントエンジン406にて画像形成される。
スキャナ410にて読み取られた画像データは、NIC413により、Scan To E-mail(IETF RFC2305、ITU-T T.37)やScan To FTP(IETF RFC959)、SMB(Server Message Block)、WebDAV(Distributed Authoring and Versioning for the WWW, IETF RFC2518)といった機能を用いて送信される。
【0033】
HDD408は宛先情報を記憶する。操作パネル409はユーザから宛先情報の入力を受け付けたり、宛先管理装置100から取得した宛先情報を表示したりする。
ファクシミリモデム414は、電話回線を介してファクシミリ通信するためのモデムであって、G3規格に準拠する。なお、言うまでもなく、ISDN回線を用いるG4規格等、G3規格以外のファクシミリモデムを用いても良い。
【0034】
NIC413を用いる場合であれ、ファクシミリモデム414を用いる場合であれ、データ送信装置102は、アドレス帳に含まれている宛先情報を参照してデータを送信することができる。また、データ送信装置102は、操作パネル409にてユーザが入力した宛先情報を用いてデータを送信しても良い。
データ送信装置102は、画像データや文字データを送信する。また、この他、音声データを送信しても良い。
【0035】
(2) 機能構成
次に、データ送信装置102の機能構成について説明する。
図5は、データ送信装置102の主要な機能構成を示すブロック図である。図5に示されるように、データ送信装置102はいわゆるMFPであって、登録要求送信部501、登録応答受信部502、取得要求送信部503、取得応答受信部504、宛先登録部505a、宛先取得部505b、検索要求送信部506、検索応答受信部507、ユーザインタフェース部508及びデータ送信部509を備えている。宛先登録部505aは宛先取得部505bと共に宛先管理モジュール505を構成する。
【0036】
ユーザインタフェース部508は、データ送信装置102にユーザがログインしたとの通知や、データ送信装置102のユーザから宛先情報を宛先管理装置100に登録せよとの指示を宛先登録部505aや宛先取得部505bに通知する。
宛先登録部505aは、ユーザから宛先情報を登録せよとの指示を受けると、検索要求送信部506に宛先検索の要求をLDAPサーバ101へ送信させ、その応答である宛先情報を検索応答受信部507に受信させる。また、検索要求にて取得した宛先情報を登録要求送信部501にて宛先管理装置100に送信し、その登録を要求させる。そして、登録要求に対する応答を登録応答受信部502にて受信する。
【0037】
宛先取得部505bは、ユーザがログインすると、取得要求送信部503にて宛先管理装置100へ宛先情報の取得要求を送信する。そして、取得応答受信部504にて宛先管理装置100から宛先情報を含む取得応答を受信したら、ユーザインタフェース部508にて宛先情報を表示する。
データ送信部509は、ユーザインタフェース部508にてユーザが指定した宛先を宛先取得部505bから取得し、当該宛先情報に従ってデータを他装置に送信する。この場合において、データ送信部509は、宛先情報の内容に応じて、NIC413を用いてデータを送信したり、ファクシミリモデム414を用いてデータを送信したりする。
【0038】
[4] 通信シーケンス
次に、データ送信システム1における通信シーケンスについて説明する。なお、データ送信装置102を用いる場合を例にとって説明するが、データ送信装置103を用いても同様である。
(1) LDAPサーバ101に予め宛先情報が登録されている場合
先ず、LDAPサーバ101に予め宛先情報が登録されている場合について、宛先管理装置100にその所在情報を登録する手順を説明する。
【0039】
図6に示されるように、先ず、データ送信装置102はユーザインタフェース部508にて、ユーザからLDAPサーバ101に登録されている宛先情報を検索せよとの指示を受け付けると、宛先管理モジュール505に宛先検索を要求する。
宛先管理モジュール505が、LDAPサーバ101に対して宛先検索を要求すると、LDAPサーバ101は宛先検索の応答として宛先情報を宛先管理モジュール505に返信する。
【0040】
そして、宛先管理モジュール505が宛先情報をユーザインタフェース部508に宛先検索の結果として応答すると、ユーザインタフェース部508は取得した宛先情報をユーザに一覧表示する。
一覧表示された宛先情報のうちの何れかを選択してユーザが宛先情報の登録を指示すると、ユーザインタフェース部508は選択された宛先情報を宛先管理装置100に登録するように宛先管理モジュール505に要求する。
【0041】
すると、宛先管理モジュール505は、先ず、LDAPサーバ101に対して、指定された宛先情報の絶対パスの取得を要求する。そして、LDAPサーバ101から絶対パスの取得応答を受信したら、宛先管理モジュール505は宛先管理装置100に当該絶対パスを宛先情報として登録するよう要求する。
宛先管理装置100は、前記絶対パスを宛先情報として登録したら、宛先管理モジュール505に宛先情報の登録応答を返信する。このようにして、LDAPサーバ101に登録されている宛先情報の所在情報が宛先管理装置100に登録される。
【0042】
なお、上では詳述しなかったが、宛先管理モジュール505は以下のようにしてLDAPサーバ101にアクセスする。
(a) 宛先検索を要求する場合
宛先管理モジュール505がLDAPサーバ101に宛先検索を要求する手順について説明する。
【0043】
宛先管理モジュール505は、先ず、LDAPのバージョン番号、ユーザの識別名(DN: Distinguished Name)及びユーザの認証情報をLDAPサーバ101に送信してLDAPセッションを開始するbind操作を行なう。
LDAPサーバ101から認証成功の応答を受信したら、宛先管理モジュール505は宛先情報を検索するためにbaseObject、scope、derefAliases及びfilterの各パラメータを指定して、LDAPサーバ101に宛先情報の検索を要求するsearch操作を行なう。
【0044】
なお、baseObjectはLDAPサーバ101が管理しているDIT(Directory Information Tree)或いはサブツリーに含まれるエントリであって、検索範囲の起点となるエントリのDNを示すパラメータである。
また、scopeは検索範囲の種別を示すパラメータであって、起点エントリのみ、起点エントリの直接下位エントリ、または、起点エントリを含むサブツリー全体の何れかが指定される。
【0045】
derefAliasesはbaseObjectが別名エントリ(alias entry)である場合やbaseObjectの下位エントリに別名エントリが含まれる場合の検索範囲を指定するパラメータである。また、filterは検索条件を指定するパラメータである。
LDAPサーバ101から宛先検索の応答を受信したら、宛先管理モジュール505はunbind操作を行ってLDAPセッションを終了する。
【0046】
(b) 絶対パスの取得を要求する場合
次に、宛先管理モジュール505がLDAPサーバ101から絶対パスを取得する手順について説明する。
宛先管理モジュール505は、上記と同様に、先ずbind操作を行ない、次にsearch操作にてユーザが選択した宛先の絶対パスを取得する。そして、unbind操作によりLDAPセッションを終了する。
【0047】
(2) LDAPサーバ101に新たに宛先情報を登録する場合
次に、LDAPサーバ101に新たに宛先情報を登録する場合について、宛先管理装置100にその所在情報を登録する手順を説明する。
図7に示されるように、先ず、データ送信装置102はユーザインタフェース部508にて、ユーザから新たな宛先情報の登録要求を受け付けると、宛先管理モジュール505に宛先登録を要求する。
【0048】
すると、宛先管理モジュール505はLDAPサーバ101に対して上述のようにsearch操作を行なって、当該ユーザのノード情報を取得する。その後、宛先管理モジュール505は、絶対パスを指定して、当該DIT(Directory Information Tree)の当該ノード以下のリーフに宛先情報を登録するよう要求する。
LDAPサーバ101から宛先情報を登録したとの応答を受信したら、宛先管理モジュール505は宛先管理装置100に前記絶対パスを宛先情報として登録するよう要求する。宛先管理モジュール505は、宛先管理装置100から宛先情報の登録応答を受信したら、一連の手順を完了する。
【0049】
(3) 宛先管理装置100に登録された宛先情報を取得する手順
次に、宛先管理装置100に登録された宛先情報を取得する手順について説明する。
図8に示されるように、ユーザインタフェース部508は、ユーザがログインしたのを契機に、宛先管理モジュール505に当該ユーザに係る宛先情報の取得を要求する。すると、宛先管理モジュール505は宛先管理装置100に当該ユーザに係る宛先情報の取得を要求する。
【0050】
宛先管理装置100は、当該ユーザに係る宛先情報のうち、LDAPサーバ101の絶対パスを含む宛先情報については、LDAPサーバ101に宛先情報の取得を要求する。
宛先管理装置100は、LDAPサーバ101から宛先情報を取得したら、絶対パスを含まない宛先情報と共に、宛先管理モジュール505へ送信する。宛先管理モジュール505は取得した宛先情報をユーザインタフェース部508へ送信する。
【0051】
その後、ユーザインタフェース部508は取得した宛先情報をユーザの指示に応じて一覧表示する。
[5] 変形例
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
【0052】
(1) 上記実施の形態においては、宛先管理装置を経由してLDAPサーバから宛先情報を取得する場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて、或いは、これに加えて次のようにしても良い。すなわち、画像の出力先として、画像を表示するユーザインタフェースを特定するClientDisplayNameを宛先情報として宛先管理装置にて管理しても良い。
【0053】
まず、データ送信装置の機能構成について説明する。図9に示されるように、データ送信装置9は登録要求送信部901、登録応答受信部902、取得要求送信部903、取得応答受信部904、宛先登録部905a、宛先取得部905b、ネットワークモジュール部906及びユーザインタフェース部907を備えている。宛先登録部905aは宛先取得部905bと共に宛先管理モジュール905を構成する。
【0054】
ネットワークモジュール部906はWindows(登録商標) Vista(マイクロソフトコーポレーションの登録商標)を搭載したパーソナルコンピュータ(以下、「WSD PC」という。)からWSD Scan(Web Services on Devices)の宛先情報の登録を受け付ける。また、ネットワークモジュール部906は、宛先管理モジュール905から要求に応じてWSD Scan宛先表示のためのWSD PCのデバイスプロファイルとしてClientDisplayNameとUUID(Universally Unique Identifier)とを応答する。尚、WSDは、W3Cで公開されているDevice Profile for Web Serviceと同等である。
【0055】
次に、通信シーケンスについて説明する。
図10に示されるように、データ送信装置9はユーザインタフェース部907にてユーザから宛先検索の指示を受け付けると、宛先管理モジュール905にWSD Scan宛先表示を要求する。すると、宛先管理モジュール905はネットワークモジュール部906にWSD Scan宛先表示を要求する。
【0056】
ネットワークモジュール部906はWSD PCから予め受け付けたWSD Scan宛先登録についてWSD Scan宛先表示としてClientDisplayNameとUUIDとを応答する。ユーザインタフェース部907は宛先管理モジュール905からWSD Scan宛先表示の応答を受け付けると、ユーザに一覧表示する。
次に、データ送信装置9はユーザインタフェース部901にてユーザから宛先情報の登録要求を受け付けると、宛先管理モジュール905を介して宛先管理装置に当該宛先情報の登録を要求する。
【0057】
宛先管理装置は、宛先情報(短縮名、ClientDisplayName等)を登録すると、宛先管理モジュール905に登録応答を返信する。宛先管理モジュール905はユーザインタフェース部901に登録応答を返信する。
図11は、宛先管理装置に登録された宛先情報を取得する手順を示す通信シーケンスである。図11に示されるように、ユーザインタフェース部907は、ユーザがログインしたのを契機に、宛先管理モジュール905に当該ユーザに係る宛先情報の取得を要求する。すると、宛先管理モジュール905は宛先管理装置に当該ユーザに係る宛先情報の取得を要求する。
【0058】
宛先管理装置は、当該ユーザに係る宛先情報(短縮名、ClientDisplayName等)を宛先管理モジュール905へ送信する。宛先管理モジュール905は取得した宛先情報を用いてネットワークモジュール部906にWSD Scan宛先情報の取得を要求する。
ネットワークモジュール部906はClientDisplayNameから名前解決したUUIDを宛先管理モジュール905にWSD Scan宛先情報の取得応答として返信する。また、UUIDを解決できなかった場合はエラーを返信する。
【0059】
その後、宛先管理モジュールが宛先情報の取得応答をユーザインタフェース部907へ送信するとユーザインタフェース部907は宛先情報を一覧表示する。
なお、ユーザインタフェース部907は、所定期間(例えば、10分)だけUUIDを保持した後、UUIDを破棄するとしても良い。
(2) 上記実施の形態においては特に言及しなかったが、宛先管理装置が保持する宛先情報は、例えば、以下のようなデータ構造を有しても良い。図12は、本変形例に係る宛先管理装置が保持する宛先情報のデータ構造を例示する表である。
【0060】
宛先情報は、宛先名、送信方法及びその他の3つのフィールドを有する。宛先名フィールドにはユーザを識別するための宛先名が格納される。
送信方法フィールドには、当該ユーザにデータを送信するための送信方法が格納される。例えば、宛先名1においては、LDAPサーバに記憶されている宛先情報の所在情報が格納されている。
【0061】
すなわち、LDAPサーバからCN(Common Name)がX、OU(Organization Unit name)がY、O(Organization name)がZ、C(Country name)がJapanとなっているDNのエントリに格納されている宛先情報を取得して、当該宛先情報にて指定された送信方法が用いられる。
宛先名2においては、送信方法としてWSD PCに写真データを送信する方法が指定されている。また、宛先名3においては、送信方法としてE-mailにてアドレスabs@def.ghi.jpへ送信する方法が指定されている。
【0062】
また、その他のフィールドには、データ送信装置のユーザが宛先を選択する場合に表示すべき写真データや、宛先を選択して原稿を読み取る際の読込みモードが指定される。
(3) 上記実施の形態においては特に言及しなかったが、データ送信装置のユーザは他のユーザが当該ユーザ宛にデータを送信する際の送信方法を指定できるとしても良い。図13(a)は、本変形例に係る宛先管理装置が保持する宛先情報のデータ構造を例示する表であり、図13(b)は、本変形例に係る宛先管理装置が保持する受信者設定のデータ構造を例示する表である。
【0063】
図13(a)に示されるように、本変形例においては、送信方法として「受信者設定を参照」との指定が許される。例えば、宛先1の送信方法として「受信者設定を参照」と指定されている場合には、宛先管理装置は、受信者設定の宛先1の送信方法を参照して、送信方法を特定する。
図13(b)においては、宛先管理装置は、受信者設定における宛先1の送信方法を参照して、LDAPサーバから送信方法を取得する。
【0064】
このようにすれば、例えば、受信者が複数の送信方法でデータを受信することができる場合などに、受信者にとって都合の良い送信方法でデータを送信させることができる。
(4) 上記実施の形態においては特に言及しなかったが、例えば、LDAPサーバがE-mailアドレスやFAX番号は管理しても、WebDAV (Distributed Authoring and Versioning protocol for the WWW、RFC2518)は管理しないような場合に、LDAPサーバが管理対象としない宛先情報を宛先管理装置にのみ登録するか、LDAPサーバと宛先管理装置との双方に登録するかを、データ送信装置のユーザに選択させても良い。
【0065】
(5) 上記実施の形態においては専ら宛先情報を管理する場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、宛先情報以外の情報を管理しても良い。すなわち、図12にて示した、受信者の写真データや原稿の読込みモードといった情報もまた、LDAPサーバにて管理しても良い。
この場合において、宛先情報以外の情報を宛先管理装置にのみ登録するか、LDAPサーバと宛先管理装置との双方に登録するかを、データ送信装置のユーザに選択させても良い。
【0066】
(6) 上記実施の形態においては特に言及しなかったが、LDAPサーバから宛先情報の絶対パスを取得するのに失敗した場合、データ送信装置はその旨をユーザに通知すると共に、宛先管理装置に宛先情報そのものを登録しても良い。
このようにすれば、データ送信装置のユーザが登録を希望した宛先情報を当該ユーザのアドレス帳に登録することができる。
【0067】
また、この場合において、同一の宛先に関し、LDAPサーバに登録されている宛先情報と宛先管理装置に登録されている宛先情報とが異なってしまう可能性がある。このため、同一の宛先について、LDAPサーバと宛先管理装置との双方から取得した宛先情報を照合して、これら宛先情報の間の差異の有無をユーザに通知しても良い。
また、差異がある場合には、どちらの宛先情報を採用するかをユーザに指定させ、採用されなかった方の宛先情報を採用されたほうの宛先情報に書き換えても良い。
【0068】
(7) 上記実施の形態においては、専らLDAPサーバに宛先情報が登録されている場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、LDAPサーバ以外の装置に宛先情報が登録されても良い。
(8) 上記実施の形態においては特に言及しなかったが、図6等に示したデータ送信装置102の動作は、CPU403が不揮発性メモリ(HDD408を含む。)から制御プログラムを読み出して、揮発性メモリ(DRAM等。)を用いながら、当該制御プログラムを実行することによってなされる。すなわち、本発明は、CPU403が実行するプログラムや、当該プログラムを実行することによって使用される宛先登録方法にも特徴を有している。
【0069】
(9) 上記実施の形態においては、専らデータ送信装置102がMFPである場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、MFPに代えてネットワークスキャナやファクシミリ等、他の装置をデータ送信装置として用いても良い。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明に係るデータ送信装置、データ送信システム、宛先登録方法及びプログラムは、データ送信に要する情報を管理する手間を省く技術として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の実施の形態に係るデータ送信システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る宛先管理装置100の主要なハードウェア構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る宛先管理装置100の主要な機能構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るデータ送信装置102の主要なハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るデータ送信装置102の主要な機能構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るLDAPサーバ101に予め宛先情報が登録されている場合の通信シーケンスである。
【図7】本発明の実施の形態に係るLDAPサーバ101に新たに宛先情報を登録する場合の通信シーケンスである。
【図8】本発明の実施の形態に係る宛先管理装置101に登録された宛先情報を取得する手順を示す通信シーケンスである。
【図9】本発明の変形例(1)に係るデータ送信装置9の主要な機能構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の変形例(1)に係るデータ送信装置9が宛先情報の登録を要求する場合の通信シーケンスである。
【図11】本発明の変形例(1)に係るデータ送信装置9が宛先情報の取得を要求する場合の通信シーケンスである。
【図12】本発明の変形例(2)に係る宛先管理装置が保持する宛先情報のデータ構造を例示する表である。
【図13】本発明の変形例(3)に係る宛先管理装置が保持するデータ構造を例示する表であって、(a)は宛先情報のデータ構造であり、(b)は受信者設定のデータ構造である。
【符号の説明】
【0072】
1………………………………………データ送信システム
100…………………………………宛先管理装置
101…………………………………LDAPサーバ
9、102、103…………………データ送信装置
104…………………………………ネットワーク
203、403………………………CPU
201、205、401、405…メモリ
202、206、402、407…ブリッジ
204、404………………………メモリコントローラ
207、408………………………HDD
208…………………………………キーボード
209、413………………………NIC
210、415………………………バス
301、501、901……………登録要求受信部
302、502、902……………登録応答送信部
303、503、903……………取得要求受信部
304、504、904……………取得応答送信部
305、505a、905a………宛先登録部
306…………………………………宛先記憶部
307、505b、905b………宛先取得部
308…………………………………取得要求送信部
309…………………………………取得応答受信部
406…………………………………プリントエンジン
409…………………………………操作パネル
410…………………………………スキャナ
411…………………………………ラスタインタフェース
412…………………………………画像処理部
414…………………………………ファクシミリモデム
505、905………………………宛先管理モジュール
506…………………………………検索要求送信部
507…………………………………検索応答受信部
508、907………………………ユーザインタフェース部
906…………………………………ネットワークモジュール部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ毎に宛先情報を管理する宛先管理装置と、ユーザを区別せずに宛先情報を記憶するデータ記憶装置と、にネットワーク接続されるデータ送信装置であって、
前記データ記憶装置から宛先情報を取得する宛先取得手段と、
前記データ記憶装置から取得した宛先情報をユーザに提示して、宛先管理装置に登録すべき宛先情報の選択を受け付ける選択受付手段と、
ユーザが選択した宛先情報の前記データ記憶装置における所在情報を、当該データ記憶装置から取得して、当該所在情報を宛先管理装置に登録させる宛先登録手段と、を備える
ことを特徴とするデータ送信装置。
【請求項2】
ユーザから新たな宛先情報の登録要求を受け付ける要求受付手段と、
前記データ記憶装置に当該宛先情報の記憶を要求する記憶要求手段と、
前記データ記憶装置が新たに記憶した宛先情報の所在情報を取得して、当該所在情報を宛先管理装置に登録させる第2の宛先登録手段と、を備える
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ送信装置。
【請求項3】
前記記憶要求手段にて、データ記憶装置に宛先情報を記憶させるのに失敗した場合に、前記所在情報に代えて宛先情報を宛先管理装置に登録させる第3の宛先登録手段を備える
ことを特徴とする請求項2に記載のデータ送信装置。
【請求項4】
登録されている所在情報を用いて、データ記憶装置から宛先情報を取得するように宛先管理装置に要求する宛先要求手段を備える
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ送信装置。
【請求項5】
宛先管理装置から宛先情報を取得する第2の宛先取得手段と、
宛先取得手段にて取得した宛先情報と、第2の宛先取得手段にて取得した宛先情報とを照合して、差異の有無をユーザに通知する通知手段を備える
ことを特徴とする請求項3に記載のデータ送信装置。
【請求項6】
前記データ記憶装置はLDAPサーバであり、
前記所在情報は、LDAPサーバが管理するエントリであって、前記宛先情報を記憶するエントリの絶対パスである
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ送信装置。
【請求項7】
前記宛先情報は、送信方法と、当該送信方法にて用いる送信先識別子を含む
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ送信装置。
【請求項8】
前記送信方法は、E-mail、FAX、FTP、SMB及びWebDAVのうちのいずれか1または2以上である
ことを特徴とする請求項7に記載のデータ送信装置。
【請求項9】
ユーザ毎に宛先情報を管理する宛先管理装置と、データ送信装置と、からなり、ユーザを区別せずに宛先情報を記憶するデータ記憶装置にネットワーク接続されるデータ送信システムであって、
前記データ送信装置は、
前記データ記憶装置から宛先情報を取得する宛先取得手段と、
前記データ記憶装置から取得した宛先情報をユーザに提示して、宛先管理装置に登録すべき宛先情報の選択を受け付ける選択受付手段と、
ユーザが選択した宛先情報の前記データ記憶装置における所在情報を、当該データ記憶装置から取得して、当該所在情報を宛先管理装置に登録させる宛先登録手段と、を備える
ことを特徴とするデータ送信システム。
【請求項10】
前記データ送信装置は、
ユーザから新たな宛先情報の登録要求を受け付ける要求受付手段と、
前記データ記憶装置に当該宛先情報の記憶を要求する記憶要求手段と、
前記データ記憶装置が新たに記憶した宛先情報の所在情報を取得して、当該所在情報を宛先管理装置に登録させる第2の宛先登録手段と、を備える
ことを特徴とする請求項9に記載のデータ送信システム。
【請求項11】
前記データ送信装置は、
前記記憶要求手段にて、データ記憶装置に宛先情報を記憶させるのに失敗した場合に、前記所在情報に代えて宛先情報を宛先管理装置に登録させる第3の宛先登録手段を備える
ことを特徴とする請求項10に記載のデータ送信システム。
【請求項12】
前記データ送信装置は、
宛先管理装置に宛先情報を要求する宛先要求手段を備え、
前記宛先管理装置は、
データ送信装置から宛先情報を要求され、かつ、所在情報が登録されている場合には、当該所在情報を用いてデータ記憶装置から宛先情報を取得して、データ送信装置に送信する宛先送信手段を備える
ことを特徴とする請求項9に記載のデータ送信システム。
【請求項13】
前記データ送信装置は、
宛先取得手段にて取得した宛先情報と、宛先要求手段にて取得した宛先情報とを照合して、差異の有無をユーザに通知する通知手段を備える
ことを特徴とする請求項12に記載のデータ送信システム。
【請求項14】
前記宛先管理装置は、
ユーザ毎にデータを受信するための宛先情報、または宛先情報の所在情報である受信者設定を記憶する受信者設定記憶手段を備え、
前記データ送信装置は、
前記受信者設定を参照して、当該ユーザにデータを送信するための宛先情報を特定する
ことを特徴とする請求項9に記載のデータ送信システム
【請求項15】
ユーザ毎に宛先情報を管理する宛先管理装置と、データ送信装置と、からなり、ユーザを区別せずに宛先情報を記憶するデータ記憶装置にネットワーク接続されるデータ送信システムにおいて実行される宛先登録方法であって、
前記データ送信装置により、前記データ記憶装置から宛先情報を取得する宛先取得ステップと、
前記データ送信装置により、前記データ記憶装置から取得した宛先情報をユーザに提示して、宛先管理装置に登録すべき宛先情報の選択を受け付ける選択受付ステップと、
前記データ送信装置により、ユーザが選択した宛先情報の前記データ記憶装置における所在情報を、当該データ記憶装置から取得して、当該所在情報を宛先管理装置に登録させる宛先登録ステップと、を備える
ことを特徴とする宛先登録方法。
【請求項16】
ユーザ毎に宛先情報を管理する宛先管理装置と、ユーザを区別せずに宛先情報を記憶するデータ記憶装置と、にネットワーク接続されるデータ送信装置に含まれるコンピュータに、
前記データ記憶装置から宛先情報を取得する処理と、
前記データ記憶装置から取得した宛先情報をユーザに提示して、宛先管理装置に登録すべき宛先情報の選択を受け付ける処理と、
ユーザが選択した宛先情報の前記データ記憶装置における所在情報を、当該データ記憶装置から取得して、当該所在情報を宛先管理装置に登録させる処理と、を実行させる
ことを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−77127(P2009−77127A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−243799(P2007−243799)
【出願日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】