説明

トイレのドア装置

【課題】 開閉案内レールにドアを吊支した後であっても、ドアを開閉案内レールから取り外すことなく、ドアの傾き調整を容易に行えるようにしたトイレのドア装置を提供する。
【解決手段】開閉案内レール5内を転動可能なローラ20を有する走行手段7を介して、ドア8の戸先側の上部位置と戸尻側の上部位置を開閉案内レール5に移動可能に吊支したトイレのドア装置において、戸先または戸尻側の少なくとも一方の側に設けた走行手段7に、ドア8の上部にねじ込み連結されて、このドア8を吊支するとともに、回転させてねじ込み量を変えると、ドア8の上部と開閉案内レール5との距離が変わって、ドア8の傾きを調整可能な吊支ボルト15を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吊り下げ式のスライドドアを設けたトイレのドア装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、トイレの前方開口部の一端上部から他端上部にわたって架設した開閉案内レール内を転動可能な転動子を有する走行手段を、板状のドアの戸先側の上部位置と戸尻側の上部位置とにそれぞれ取り付け、この走行手段を介してドアを開閉案内レールに移動可能に吊支した、吊り下げ型のスライド式ドアを用いたドア装置は、本出願人により既に特許出願され、かつ特許されている(特許文献1及び特許文献2参照)。
【0003】
これら、特許文献1及び特許文献2に記載されるドア装置は、開閉案内レールの下端縁とドアの上端縁との隙間の調整、特に開口部における左右方向での隙間を均一にするような調整は、走行手段をドアに取り付けるとき、ドアの上面と走行手段の転動子との距離を合わせることで行っている。
【特許文献1】特許第3316743号公報
【特許文献2】特許第3345801号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の開口部における左右方向での隙間を均一にする調整方法では、ドアを開閉案内レールに取り付けた後に、その調整を行った隙間が均一でないことを発見すると、ドアを再度レールから外し、ドアの上端縁と各走行手段における転動子との位置調整を行う必要がある。
【0005】
また、ドアを閉じたときに、トイレの側壁に設けた戸当たりストッパにドアの前端が当接するが、ドアの上端縁と各走行手段の転動子との位置調整が合っていないと、正規当接位置から前後方向にズレてしまうおそれがある。
【0006】
これは、特に、開閉案内レールが、トイレの外側に向かって凸の円弧状に湾曲し、かつ、ドアが、開閉案内レールの曲率とほぼ同一の曲率で外側に向かって湾曲されているタイプのドア装置において顕著に現れる。したがって、位置調整では、前後方向のズレも考慮しながら位置調整を行う必要があるため、調整作業が面倒である。
【0007】
本発明は、上述の諸問題点を解消し、開閉案内レールにドアを吊支した後であっても、ドアを開閉案内レールから取り外すことなく、ドアの左右及び前後方向の傾き調整を容易に行うことができるようにしたトイレのドア装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)トイレの前方開口部の一端上部から他端上部にわたって架設した開閉案内レール内を転動可能な転動子を有する走行手段を、板状のドアの戸先側の上部位置と戸尻側の上部位置とにそれぞれ取り付け、この走行手段を介して、ドアを開閉案内レールに移動可能に吊支したトイレのドア装置において、戸先または戸尻側の少なくとも一方の側に取り付けた走行手段に、ドアの上部にねじ込み連結されて、このドアを吊支するとともに、回転させてねじ込み量を変えると、ドアの上部と開閉案内レールとの距離が変わって、ドアの傾きを調整しうる吊支ボルトを設ける。
【0009】
(2)上記(1)項において、開閉案内レールを、ほぼ水平の上片と左右両側片と下片とを有する角筒状に形成し、前記下片の中央に長手方向に向かって連続するガイド溝を設け、前記上片の中央に少なくとも1個の調整孔を穿設し、走行手段の転動子を、開閉案内レールの下片上に転動可能に配置し、吊支ボルトをガイド溝を通って開閉案内レール内より垂下させ、かつ吊支ボルトの頭部に、開閉案内レールの調整孔を通って挿入した回転用の工具の先端部が嵌合しうるようにした嵌合部を設ける。
【0010】
(3)上記(1)または(2)項のいずれかにおいて、吊支ボルトを、任意のねじ込み量でドアにロックしておく調整ロック手段を設ける。
【0011】
(4)上記(3)項において、調整ロック手段が、吊支ボルトの雄ねじ部に螺合されたロックナットを有し、吊支ボルトをドアにねじ込み調節した後、前記ロックナットをドアの上面に締め付け、吊支ボルトをロックするようにする。
【0012】
(5)上記(2)〜(4)項のいずれかにおいて、調整孔を、ドアが閉止位置に近い位置に停止したとき、吊支ボルトの頭部と対応する位置に設ける。
【0013】
(6)上記(1)〜(5)項のいずれかにおいて、開閉案内レールを、トイレの外側に向かって凸の円弧状に湾曲し、トイレの開口部の一端上部から他端上部を経て、さらにトイレブースの一方の側壁の上部まで連続して設け、かつドアを、開閉案内レールの曲率とほぼ同一の曲率で外側に向かって湾曲させる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によると、次のような効果を奏することができる。
請求項1記載の発明によれば、ドアを開閉案内レールに吊支した状態で、吊支ボルトを回転させてねじ込み量を変えると、ドアの上部と開閉案内レールとの距離が変わるので、ドアの組み付け後であっても、ドアを再度開閉案内レールから外すことなく、ドアの傾き調整を、容易に行うことができる。これにより、作業性が向上する。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、開閉案内レールの上面に設けた調整孔から工具を差し込み、かつ、工具の先端を吊支ボルトの嵌合部に嵌合させて回転させると、ドアの傾き調整を容易に行うことができ、さらに作業性が向上する。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、吊支ボルトの調整後、そのねじ込み量を調整ロック手段によりロックしておくことができるので、一旦調整したドアの傾きが狂うのを防止することができる。
【0017】
請求項4記載の発明によれば、吊支ボルトによるドアの傾き調整をした後、締め付けナットを締め付けるだけで、調整後の状態を、簡単、かつ、確実に保持し、一旦調整したドアの傾きが狂うのを確実に防止することができる。
【0018】
請求項5記載の発明によれば、ドアが閉鎖または閉止位置にほぼ配置された状態において、調整孔から工具の先端を吊支ボルトにおける頭部の嵌合部に挿入嵌合させて回動させることができるので、ドアの傾き調整をより正確に、また容易に行うことができる。
【0019】
請求項6記載の発明によれば、開閉案内レールとドアを、トイレの外側に向かって凸の円弧状に湾曲したものとして、ドアの閉塞時におけるトイレブースを広くすることができる。また、このようにドアを立体的に湾曲させた場合、ドアへの吊支ボルトのねじ込み量を調整することにより、戸当たり金具に対するドアの端面の左右方向の傾きだけでなく、前後方向の当りのタイミングをも同時に調整することができ、有意義である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1〜図4は、本発明の一実施形態を備える2個のトイレを並設した例と、その各部の詳細を示す。
【0021】
図1に示すように、並設されている2個のトイレブースは、それぞれ、両側の側壁(1)及び後壁(2)により仕切られ、前方は大きく開放されて、前方開口部(3)となっている。
【0022】
前方開口部(3)には、図1の左方の側壁(1)の前端から、右方の側壁(1)の方向に延びる前面板(4)が、左方の側壁(1)に取り付けられている。右方の側壁(1)の前端からは、左方の側壁(1)の方向に延びる狭幅の前面板(4a)が、右方の側壁(1)に取り付けられている。この前面板(4a)は、トイレブース間では、前面板(4)の延長部分とされている。
【0023】
前方開口部(3)の上部には、外側に向かって凸の平面視半円弧状をなす開閉案内レール(5)が設置されている。図1及び図2に示すように、開閉案内レール(5)は、右方の前面板(4a)の上部から前方開口部(3)上を通って、左方の前面板(4)の上部に至り、さらに左方の側壁(1)の上部に沿ってトイレブースの上部まで連続して延びるようにして、一端側を側壁(1)または前面板(4)(4a)に止着した支持金具(6)により、水平な状態で保持されている。
【0024】
図1及び図2に示すように、開閉案内レール(5)には、2個の走行手段(7)を介して、この開閉案内レール(5)とほぼ同一の曲率を持つ円弧状のドア(8)が吊支されている。図1に示すように、2個の走行手段(7)は、ドア(8)の上端で、左右端近く、すなわち、戸先側の位置と戸尻側の位置とに分かれて配設されている。
【0025】
同じく、図1及び図2に示すように、ドア(8)は、おおよそ1/4円弧状をなし、前方開口部(3)を覆うに十分の幅を有するものである。図1中の左側のトイレは、ドア(8)が開放された状態(「空き」状態)、右側のトイレは、ドア(8)が前方開口部(3)を閉止した状態(「使用中」状態)を示している。
【0026】
図4に示すように、戸先側の前面板(4a)の内面下方には、戸当たり金具(9)が止着され、戸尻側の前面板(4)の内面下方には、ガイドローラ(11)がブラケット(12)を介して止着されている。戸当たり金具(9)は、ドア(8)を閉止したとき、ドア(8)の先端に取り付けられている樹脂製エッジ部材(10)のV字溝部(10a)と衝接して、ドア(8)の衝突時の衝撃を緩和し、かつ位置決めをする。ガイドローラ(11)は、同じくドア(8)の下面に設けられているガイド溝(8b)と係合し、ドア(8)の開閉時に、ドア(8)の下側で、その移動をガイドする。
【0027】
図3は、図2のIII−III線に沿う断面図である。次に、図3を用いて、開閉案内レール(5)の構造と、走行手段(7)の構造をさらに詳しく説明する。
【0028】
開閉案内レール(5)は、アルミニュームの押し出し材として作られ、水平の上片(5a)と左右の両側片(5b)(5b)、及び下片(5c)とを有し、断面がほぼ矩形状をした角筒材として形成されている。下片(5c)の中央には、長手方向の全長にわたって、連続したガイド溝(13)が設けられている。上片(5a)には、3個の調整孔(14a)(14b)(14c)が、上下に貫通して設けられている。
【0029】
調整孔(14a)(14b)(14c)と、ドア(8)側に取り付けられている2個の走行手段(7)(7)とは、ドア(8)の移動位置に応じて、次のように対応付けされている。
【0030】
ドア(8)が閉止位置、またはそれに近い位置に配置されているときは、調整孔(14a)が戸先側に設けられている走行手段(7)と対応し、調整孔(14b)が戸尻側に設けられている走行手段(7)と対応する。ドア(8)が開放位置またはそれに近い位置に配置されているときは、調整孔(14b)が戸先側に設けられている走行手段(7)と対応し、調整孔(14c)が戸尻側に設けられている走行手段(7)と対応する。すなわち、2つの走行手段(7)(7)は、ドア(8)が完全に開いた位置かそれに近い位置、または完全に閉じた位置かそれに近い位置で、いずれかの調整孔(14a)(14b)(14c)と対応するようになっている。
【0031】
各走行手段(7)は、工具であるプラスドライバー(23)の先端が嵌合される十字状の溝により形成された嵌合部(15c)が上端中央に設けられた頭部(15a)を上部に有し、かつ下部に雄ねじ部(15b)が設けられた吊支ボルト(15)を備えている。吊支ボルト(15)における雄ねじ部(15b)の上端と頭部(15b)との間には、ランナ本体(16)と、樹脂製のガイドローラ(17)と、これらを吊支ボルト(15)から抜け止めするE型止め輪(18)とが、回転自在に取り付けられている。雄ねじ部(15b)には、調整ロック手段用のロックナット(19)が螺合している。
【0032】
ランナ本体(16)には、吊支ボルト(15)を挟んでその両側に、転動子としての樹脂製のローラ(20)が、開閉案内レール(5)の長手方向に転動できるようにして、1対づつ、長手方向に並べて取り付けられている(図4参照)。
【0033】
図3に示すように、走行手段(7)は、開閉案内レール(5)の両側下片(5c)上にそれぞれローラ(20)が乗り、かつ、ガイド溝(13)から吊支ボルト(15)が垂下するようにして、開閉案内レール(5)の一端側から挿入され、それぞれが予め閉案内レール(5)に取り付けられた状態で取り扱われる。なお、ガイド溝(13)内には、吊支ボルト(15)に取り付けられたガイドローラ(11)が位置している。
【0034】
ドア(8)の上面(8a)には、走行手段(7)がそれぞれ取り付けられる戸先側と戸尻側の各位置に、ねじ孔(21)が予め設けられている。したがって、ドア(8)の取り付けでは、ドア(8)のねじ孔(21)に吊支ボルト(15)の雄ねじ部(15b)をねじ込むことによって連結し、吊支することができる。すなわち、各ねじ孔(21)の位置において、予め締め付けナット(19)とばね座金(22)等を取り付けた吊支ボルト(15)の雄ねじ部(15b)を、それぞれのねじ孔(21)にねじ込み連結させる。この連結では、吊支ボルト(15)のねじ込み量に応じて、ローラ(20)とドア(8)の上面(8a)との距離、すなわち、開閉案内レール(5)とドア(8)の上面(8a)との距離が変動する。
【0035】
このようにして、開閉案内レール(5)に吊支されたドア(8)は、左または右方向に引くと、ローラ(20)が開閉案内レール(5)の下片(5c)上を転動し、開閉案内レール(5)に沿って左または右方向に移動する。なお、この移動時、ガイド溝(13)内では、ガイドローラ(11)がガイド溝(13)の内面に接触して回転し、開閉案内レール(5)に対する吊支ボルト(15)の滑動を助ける。
【0036】
開閉案内レール(5)に吊支されたドア(8)が、前方開口部(3)において、左右方向での隙間が均一でなかったり、または戸当り金具(9)とエッジ部材(10)のV字溝部(10a)とが整合しなかったりし、調整を必要とする場合は、ドア(8)を、各走行手段(7)が調整孔(14a)(14b)(14c)のいずれかと対応する位置に移動する。次いで、ロックナット(19)の締め付けを解き、図2及び図3に示すように、開閉案内レール(5)の上方からドライバー(23)を調整孔(14a)(14b)(14c)のいずれかに挿入し、このドライバー(23)の先端を嵌合部(15c)に嵌合させて吊支ボルト(15)を回転させると、その回転方向に応じて、吊支ボルト(15)のねじ込み量が変わる。このねじ込み量の変化は、ローラ(20)とドア(8)の上面(8a)との距離、すなわち、開閉案内レール(5)とドア(8)の上面(8a)との距離を変えることになる。
【0037】
一例として、図4に示すように、ドア(8)が閉止位置に配置されている場合で説明する。ドア(8)が戸先側の前面板(4a)寄りに傾いている場合には、戸先側における走行手段(7)の吊支ボルト(15)のねじ込み量を減らすか、または戸尻側における走行手段(7)の吊支ボルト(15)のねじ込み量を増やすと、図4中の矢印(B)方向にドア(8)が動き、戸先側の前面板(4a)との距離を大きくすることができる。
【0038】
反対に、ドア(8)が戸先側の前面板(4a)から離れ過ぎている場合には、戸先側における走行手段(7)の吊支ボルト(15)のねじ込み量を増やすか、または戸尻側における走行手段(7)の吊支ボルト(15)のねじ込み量を減らすと、図4中の矢印(A)方向に動き、戸先側の前面板(4a)との距離を小さくすることができる。
【0039】
また、各走行手段(7)の組み合わせにより、図4中の矢印(C)−(D)方向の傾き調整もできる。調整後は、吊支ボルト(15)に螺合されているロックナット(19)を回転させて、ドア(8)側に強く締め付けると、吊支ボルト(15)の回転が抑えられ、その調整したドア(8)の傾きが狂うのを防止することができる。
【0040】
したがって、この実施形態によれば、ドア(8)を開閉案内レール(5)に吊支した状態で、吊支ボルト(15)を回転させてねじ込み量を変えると、ドア(8)の上面(8a)と開閉案内レール(5)との距離が変わるので、ドア(8)の組み付け後であっても、ドア(8)を再度開閉案内レール(5)から外すことなく、ドア(8)の傾き調整を容易に行うことができる。
【0041】
上記実施形態では、開閉案内レール(5)とドア(8)を、トイレの外側に向かって凸の円弧状に湾曲した構造について説明したが、それらを直線状としたドア装置にも、同様にして適用できる。また、本発明はは、特許請求の範囲を逸脱しない範囲内で、上記実施形態に種々の変形や変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の一実施形態を備えるトイレを2個並設したものの平面図である。
【図2】図1のトイレ上部付近を拡大して示す斜視図である。
【図3】図1のIII−III線に沿う拡大断面図である。
【図4】ドアの傾き調整を説明するためのトイレの前部の拡大平面図である。
【符号の説明】
【0043】
(1)側壁
(2)後壁
(3)前方開口部
(4)前面板
(4a)前面板
(5)開閉案内レール
(5a)上片
(5b)側片
(5c)下片
(6)支持金具
(7)走行手段
(8)ドア
(8a)上面
(8b)ガイド溝
(9)戸当たり金具
(10)エッジ部材
(10a)V字溝部
(11)ガイドローラ
(12)ブラケット
(13)ガイド溝
(14a)(14b)(14c)調整孔
(15)吊支ボルト
(15a)頭部
(15b)雄ねじ部
(15c)嵌合部
(16)ランナ本体
(17)ガイドローラ
(18)E型止め輪
(19)ロックナット(調整ロック手段)
(20)ローラ(転動子)
(21)ねじ孔
(22)座金
(23)ドライバー(工具)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トイレの前方開口部の一端上部から他端上部にわたって架設した開閉案内レール内を転動可能な転動子を有する走行手段を、板状のドアの戸先側の上部位置と戸尻側の上部位置とにそれぞれ取り付け、この走行手段を介して、ドアを開閉案内レールに移動可能に吊支したトイレのドア装置において、
戸先または戸尻側の少なくとも一方の側に取り付けた走行手段に、ドアの上部にねじ込み連結されて、このドアを吊支するとともに、回転させてねじ込み量を変えると、ドアの上部と開閉案内レールとの距離が変わって、ドアの傾きを調整しうる吊支ボルトを設けたことを特徴とするトイレのドア装置。
【請求項2】
開閉案内レールを、ほぼ水平の上片と左右両側片と下片とを有する角筒状に形成し、前記下片の中央に長手方向に向かって連続するガイド溝を設け、前記上片の中央に少なくとも1個の調整孔を穿設し、走行手段の転動子を、開閉案内レールの下片上に転動可能に配置し、吊支ボルトをガイド溝を通って開閉案内レール内より垂下させ、かつ吊支ボルトの頭部に、開閉案内レールの調整孔を通って挿入した回転用の工具の先端部が嵌合しうるようにした嵌合部を設けた請求項1記載のトイレのドア装置。
【請求項3】
吊支ボルトを、任意のねじ込み量でドアにロックしておく調整ロック手段を設けた請求項1または2記載のトイレのドア装置。
【請求項4】
調整ロック手段が、吊支ボルトの雄ねじ部に螺合されたロックナットを有し、吊支ボルトをドアにねじ込み調節した後、前記ロックナットをドアの上面に締め付け、吊支ボルトをロックするようにした請求項3記載のトイレのドア装置。
【請求項5】
調整孔を、ドアが閉止位置に近い位置に停止したとき、吊支ボルトの頭部と対応する位置に設けた請求項2〜4のいずれかに記載のトイレのドア装置。
【請求項6】
開閉案内レールを、トイレの外側に向かって凸の円弧状に湾曲し、トイレの開口部の一端上部から他端上部を経て、さらにトイレブースの一方の側壁の上部まで連続して設け、かつドアを、開閉案内レールの曲率とほぼ同一の曲率で外側に向かって湾曲させた請求項1〜5のいずれかに記載のトイレのドア装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−307466(P2006−307466A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−128961(P2005−128961)
【出願日】平成17年4月27日(2005.4.27)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】