説明

トンネル覆工コンクリートの養生装置

【課題】 水滴を受け止める架台を必要とせず、簡易な構造で小型にして自走しながらの養生が可能な極めて作業性に秀れた実用的なトンネル覆工コンクリートの養生装置を提供することである。
【解決手段】 打設されたトンネル覆工コンクリートに水を吹き付けて養生を行なうトンネル覆工コンクリートの養生装置において、トンネル覆工コンクリートに霧状の水を吹き付ける噴霧機構1と、該噴霧機構1をトンネル内に移動自在に設ける移動機構2とを有し、この噴霧機構1と移動機構2とにより、トンネル覆工コンクリートの表面に前記霧状の水を所定量吹きつけながらトンネル内を移動し得るように構成されているものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネル覆工コンクリートの養生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、トンネル内面に打設された覆工コンクリートの養生(水和反応の促進)は、人手でホース等を用いて水をかけることで行なっていたため、散水が不完全となりやすく、しかも時間と手間がかかり極めて効率が悪い。
【0003】
そこで、近年、特開2001−248398号公報(特許文献1)に開示されているような養生装置が提案されている。
【0004】
この特許文献1に開示されている養生装置は、図1に図示したように、ガイドレール23上を移動可能な架台21(台車)にアーチ形状の散水管22を移動自在に設け、この散水管22に設けた散水ノズルから散水して覆工コンクリートを養生するものであり、人手により養生を行なう場合よりは簡易に養生を行なえる。
【0005】
【特許文献1】特開2001−248398号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に開示されている方法には以下の(1)〜(4)の問題点がある。
【0007】
(1)散水による養生のため、覆工コンクリートの頂部や側面から養生水が水滴となって落下する。この落下水は、そのままにしておくとトンネルの地盤に浸透し、地盤の泥濘化を引き起こす。
【0008】
そのため、特許文献1においては落下水をできるだけ架台で受け止める構成としており、よって、架台がトンネル長さ方向に長くならざるを得ず、大掛かりな設備となってトンネル内での作業性の低下は避けられない。
【0009】
(2)また、上述のように、架台により落下水を受け止める構成であるから、散水の後、落下水が鎮静するまでの間、架台を移動させることはできず、よって、架台を移動させながらの散水は好ましくなく、この点で、自由度が小さく、作業性の低下は避けられない。
【0010】
(3)また、特許文献1においては、架台の移動手段とは別個に散水管の移動手段(ガイドレール24、駆動装置等)が必要となり、無駄が多い。
【0011】
(4)また、給水管に制水弁(電磁バルブ)を取り付けるため、個々の散水ノズルの散水量が調整できず、きめ細かい散水制御ができない。
【0012】
また、トンネル覆工コンクリートの人手によらない養生方法として、次のような方法もある。即ち、空気で膨らませた30cm厚の筒状のバルーンをコンクリート面に密着させて、覆工コンクリートを保温・保湿養生する方法もある。しかし、この場合にも、バルーンの移動・設置に手間がかかり、また、バルーンの固定には固定用の枠設備が必要となるため、設備費がかかり、しかも、養生期間中は、固定用の枠設備でトンネル内断面が狭められ、運搬等に支障が生じ易い。このため、特に小口径断面のトンネルでの適用は難しい。
【0013】
本発明は、上述の問題点を解決するもので、水滴を受け止める架台を必要とせず、簡易な構造で小型にして自走しながらの養生が可能な極めて作業性に秀れた実用的なトンネル覆工コンクリートの養生装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0015】
打設されたトンネル覆工コンクリートに水を吹き付けて養生を行なうトンネル覆工コンクリートの養生装置において、トンネル覆工コンクリートに霧状の水を吹き付ける噴霧機構1と、該噴霧機構1をトンネル内に移動自在に設ける移動機構2とを有し、この噴霧機構1と移動機構2とにより、トンネル覆工コンクリートの表面に前記霧状の水を所定量吹きつけながらトンネル内を移動し得るように構成されていることを特徴とするトンネル覆工コンクリートの養生装置に係るものである。
【0016】
また、請求項1記載のトンネル覆工コンクリートの養生装置において、噴霧機構1は、トンネル覆工コンクリート表面に、所定粒径の霧状の水を所定量吹き付けるノズル体3を有するものであることを特徴とするトンネル覆工コンクリートの養生装置に係るものである。
【0017】
また、請求項2記載のトンネル覆工コンクリートの養生装置において、噴霧機構1として、ノズル体3が複数所定間隔で設けられた噴霧管4が採用されていることを特徴とするトンネル覆工コンクリートの養生装置に係るものである。
【0018】
また、請求項3記載のトンネル覆工コンクリートの養生装置において、噴霧管4は、トンネルの内形状と略同形状に設定され、水を吹きつけながらトンネルの長手方向に移動せしめることでトンネル覆工コンクリート略全面に霧状の水を吹き付けられるように構成されていることを特徴とするトンネル覆工コンクリートの養生装置に係るものである。
【0019】
また、請求項2〜4いずれか1項に記載のトンネル覆工コンクリートの養生装置において、各ノズル体3に霧状の水の吹き付け量を制御する制水弁10が設けられていることを特徴とするトンネル覆工コンクリートの養生装置に係るものである。
【0020】
また、請求項1〜5いずれか1項に記載のトンネル覆工コンクリートの養生装置において、噴霧機構1から噴霧される霧状の水の温度を、トンネル覆工コンクリートの表面を可及的に養生に適した温度にし得る水温調整機構が設けられていることを特徴とするトンネル覆工コンクリートの養生装置に係るものである。
【0021】
また、請求項1〜6いずれか1項に記載のトンネル覆工コンクリートの養生装置において、噴霧機構1は、直径100μm以下の粒径の霧状の水を吹き付け得るように構成されていることを特徴とするトンネル覆工コンクリートの養生装置に係るものである。
【0022】
また、請求項1〜7いずれか1項に記載のトンネル覆工コンクリートの養生装置において、移動機構2として、トンネル内に設置されたガイドレール6上を移動する受台7が採用され、該受台7上に噴霧機構1が設けられていることを特徴とするトンネル覆工コンクリートの養生装置に係るものである。
【発明の効果】
【0023】
本発明は上述のように構成したから、簡易な構造で小型にして自走しながらの養生が可能な極めて作業性に秀れた実用的なトンネル覆工コンクリートの養生装置となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0025】
噴霧機構1から霧状の水をトンネル覆工コンクリートに所定量吹き付ける。この吹き付けられるものは霧状の水であるから、トンネル覆工コンクリートに適量付着し、且つ霧状の水はトンネル内に浮遊してトンネル内が適温且つ適湿に保たれる。よって、トンネル覆工コンクリート内面を養生水が水滴となって落下することはないから、大型の架台を必要とせず、また、簡易な構造で小型の装置を移動させながらトンネル覆工コンクリートを養生することができ、更に、特許文献1のように架台の移動手段とは別個に噴霧機構1の移動手段が不要となるなど、トンネル内での作業性を低下させることなく効率的にトンネル覆工コンクリートの養生を行なうことができる。
【実施例】
【0026】
本発明の具体的な実施例を図面に基づいて説明する。
【0027】
本実施例は、打設されたトンネル覆工コンクリートに水を吹き付けて養生を行なうトンネル覆工コンクリートの養生装置において、トンネル覆工コンクリートに霧状の水を吹き付ける噴霧機構1と、該噴霧機構1をトンネル内に移動自在に設ける移動機構2とを有し、この噴霧機構1と移動機構2とにより、トンネル覆工コンクリートの表面に前記霧状の水を所定量吹きつけながらトンネル内を移動し得るように構成されているものである。
【0028】
即ち、本実施例は、トンネル内に、トンネル覆工コンクリートを打設するためのセントルを組み立て、該セントルを用いてトンネル覆工コンクリートを打設し、セントルを解体・移動せしめた後、この打設したトンネル覆工コンクリートを養生する際に用いるものである。
【0029】
各部を具体的に説明する。
【0030】
噴霧機構1は、トンネル覆工コンクリート表面に、霧状の水を所定量吹き付けるノズル体3を有するものであり、具体的には、噴霧機構1として、ノズル体3が複数所定間隔で設けられた噴霧管4が採用されている。
【0031】
尚、霧状の水とは、本実施例においては、落下速度が極めて遅い水の浮遊体のことを指す。一般的に、雨滴の粒径は2000μm程度であり、その落下速度(終端速度)は約6.55m/sであるのに対し、本実施例で言う霧状の水の粒径は、200〜100μm以下で落下速度は100μmで約0.240m/sと遅く、それだけ滞空時間が長い。特に50μm以下では、落下速度が約0.0707m/sとなり、非常に滞空時間が長くなるため好適である。
【0032】
この噴霧管4は、トンネルの内形状と略同形状に設定され、霧状の水を吹きつけながらトンネルの長手方向に移動せしめることでトンネル覆工コンクリート略全面に水を吹き付けられるように構成されている。具体的には、本実施例においては、一般的なアーチ状のトンネルを想定し、図2に図示したようなアーチ状の噴霧管4が採用されている。
【0033】
移動機構2としては、トンネル内に設置されたガイドレール6上を移動する受台7が採用されている。この受台7は、特許文献1の架台のようにトンネル長さ方向に長いものではなく、単に噴霧管4を受けるに過ぎないものである。また、受台7の上部に設けた取付固定部7aに噴霧管4が取り付けられている。
【0034】
従って、本実施例においては、単に受台7を移動せしめながら噴霧管4から霧状の水を吹き付けるだけで、トンネル覆工コンクリート略全面に霧状の水を吹き付けることができる。
【0035】
尚、本実施例においては、噴霧管4としてトンネルの内形状と略同形状の噴霧管4を採用しているが、他の構成、例えば、図3に図示したように直線状の噴霧管4を、トンネルの内形状と略同形状のガイドレール9に沿って移動するように構成したり、図4に図示したように直線状の噴霧管4を、アーム8を介して回動自在に受台7に枢着したりしても良い。
【0036】
また、受台7には、トンネル底面に敷設されるガイドレール6上を回転移動する車輪が取り付けられた脚部18が設けられている。
【0037】
また、本実施例においては、移動機構2として、受台7が車輪を介して前記ガイドレール6上を往復移動する構成を採用しているが、他の構成、例えばガイドレール6上を移動するのではなく、タイヤでトンネル内を自由に走行し得るように構成しても良い。更に、本発明においては受台7は必ずしも必要なものではなく、例えば噴霧管4自体に移動機構2を設けた構成としても良い。即ち、噴霧管4により霧状の水を噴霧しながらトンネル内を移動できる構成であればどのような移動機構2を採用しても良い。
【0038】
尚、ガイドレール6上を移動する方式の場合には、セントルで用いるレールをそのまま利用することができ、それだけ作業性に秀れ、タイヤで走行する方式の場合には、移動の自由度が大きく、噴霧管4とコンクリート壁面との距離の調整を行いやすいことになる。
【0039】
また、各ノズル体3には、霧状の水の吹き付け量を制御する制水弁10が設けられている。更に、噴霧機構1のノズル体3としては、直径100μm程度の粒径の霧状の水を吹き付けるものが採用されている。
【0040】
具体的には、ノズル体3としては、図5に図示したように、コンプレッサ15からの圧縮空気により霧状の水を吹き付け得る2流体ノズルが採用されており、該2流体ノズルを水配管4aとエアー配管4bとから成る噴霧管4のエアー配管4b側に設け、水配管4aから水を前記制水弁10を介して供給するように構成されている。尚、図中符号11は通水チューブ、17はコードリールである。
【0041】
尚、本実施例においては10個のノズル体3を略等間隔で並設した構成であるが、ノズル体3の配置は、噴霧範囲、吹き付け量、受台7の移動速度等を勘案して適宜設定する。
【0042】
また、噴霧は、基本的にはコンクリート壁面に向かって行なう(例えば、ノズル体3と対象のコンクリート壁面との距離が近い場合には、該コンクリート壁面に対して斜めに吹き付ける。)
従って、ノズル体3毎の吹き付け量を制水弁10により制御することができ、個別箇所の状況(乾燥状態、風の状態、コンクリート面の結露状態など)に基づいて適正な養生が可能となる。よって、少量の霧状の水で効率的な養生が可能となり、それだけ給水タンク14が小さくて済む。
【0043】
また、本実施例においては、噴霧機構1からの霧状の水の吹き付け量は、トンネル覆工コンクリートの表面の湿度分布を湿度センサ(図5では省略)によってセンシングして、このトンネル覆工コンクリートの表面の湿度が適正となるように、前記制水弁10や水配管4aに水を供給するポンプ13及びエアー配管4bに圧縮空気を供給するコンプレッサ15等を制御盤16により自動制御している。
【0044】
尚、本実施例においては、吹き付け量を自動制御しているが、目視で判断し、手動で制御する構成としても良い。また、図5においては、制御盤16から各制水弁10への制御ケーブルは省略しているが、上記の制御は、制御ケーブルを用いないで無線で行なうことも可能である。
【0045】
具体的には、吹き付け量は、トンネル覆工コンクリート表面で結露した水がしたたり落ちない程度(好ましくはm当たり100cc〜200cc程度)に設定し、乾燥した時は再度噴霧する。噴霧間隔、回数等は施工時の状況により異なり、データに基づいて適宜判断する。
【0046】
更に具体的には、湿潤・乾燥状態(湿度)、コンクリート温度・気温の状態、風の状態、コンクリート面の結露状態などを見て制御する。
【0047】
また、各ノズル体3は、夫々制水弁10により、頂部、側面など、個別箇所の状態に応じて吹き付け量を制御する。尚、全体の制御は、圧力調整弁19で行う。また、符号20は、コンプレッサ15からの圧縮空気を制御する圧力調整弁である。
【0048】
従って、従来のように散水状態(水の粒径が大きく、トンネル表面に付着してからしたたり落ちる状態)とはならず、噴霧管4から吹き付けられる霧状の水はトンネル内を浮遊すると共に、トンネル覆工コンクリート表面には、該表面に保持される所定量だけが付着し、過剰にコンクリート表面に付着せず、このコンクリート表面から垂れ落ちて路盤の泥濘化を引き起こすことがない。
【0049】
よって、本実施例の受台7は、従来例と異なり、落下水を受け止めるための構造は必要ないから、従来例に比して奥行きを短くでき、また、霧状の水を噴霧しながらの移動も可能であるから、トンネル内での作業の邪魔となりにくい。
【0050】
即ち、本実施例によれば、トンネル覆工コンクリートを効率良く養生せしめることができ、また、トンネル内に噴霧管4からの霧状の水が浮遊することで、トンネル内の湿度が適当に保たれることになり、噴霧間隔を長く取ることができるのは勿論、受台7をコンパクトにして自由度の高い装置を実現でき、一層作業性に秀れたものとなる。
【0051】
また、この受台7上には、噴霧機構1から噴出される霧状の水の温度が、トンネル覆工コンクリートが養生するのに適切な温度となるような温度、例えば、寒冷時には噴霧管4に供給する水を温水とする水温調整機構としてのヒータ等を設けると良い。この場合、周囲環境によるコンクリートの急激な温度変化が少なくなり、寒冷時、暑中時等の環境に応じた適切な養生ができることになる。
【0052】
具体的には、寒冷時には熱コイルにより水を加熱したり、暑中時には氷を用いて冷水を確保したりする。
【0053】
尚、寒冷時に温水を噴霧する場合には、コンクリート面周辺の空気が暖められ、霧が浮き易い状態となり保湿が長く確保することができ、暑中時に冷水を噴霧する場合には、硬化熱によりコンクリート温度が高くなることを防ぐことができる。
【0054】
また、高温過ぎるとコンクリート養生に悪影響を及ぼすため、トンネル覆工コンクリートに吹き付ける霧状の水の温度は、コンクリート表面温度とあまり差がないように、20℃〜40℃程度に設定するのが好ましい。
【0055】
更に、給水タンク14を移動機構2としての受台7に載置固定しても良い。この場合には受台7の自由度は一層大きくなる。また、受台7に載置固定しない場合は、路盤に設置してフレキシブルな給水管を用いて給水する構成としても良い。
【0056】
本実施例は上述のように構成したから、噴霧機構1から霧状の水をトンネル覆工コンクリートに所定量吹き付けると、この吹き付けられるものは霧状の水であるから、トンネル覆工コンクリートに適量付着し、且つ霧状の水はトンネル内に浮遊してトンネル内が適温且つ適湿に保たれる。よって、トンネル覆工コンクリート内面を養生水が水滴となって落下することはないから、大型の架台を必要とせず、また、簡易な構造で小型の装置を移動させながらトンネル覆工コンクリートを養生することができ、更に、特許文献1のように架台の移動手段とは別個に噴霧機構1の移動手段が不要となるなど、トンネル内での作業性を低下させることなく効率的にトンネル覆工コンクリートの養生を行なうことができる。
【0057】
また、従来のように、コンクリート面に霧状の水を吹き付けるため、路盤の泥濘化の懸念はなく、養生水の落下は少なく養生水の落下するエリアをカバーするような広い架台は不要であり、噴霧機構1を搭載し得る受台7であれば良く、また、噴霧機構1を固定する場合、これを移動せしめる設備は不要であるから、装置のコンパクト化・簡略化を図ることができる。
【0058】
従って、従来に比して極めて小型な構成を実現できるから、噴霧養生エリアを自在に変えることができ、適宜な養生が可能となる。
【0059】
また、給水タンク14を受台7上に載置固定した場合には、噴霧養生にあたって移動の自由度が大きくなる。
【0060】
また、霧状の水の温度を制御して養生に最適な水温として用いた場合には、この場合、周囲環境によるコンクリートの急激な温度変化が少なくなり、寒冷時、暑中時等の環境に応じた適切な養生ができることになる。
【0061】
また、ノズル体3毎の制水弁10で吹き付け量を制御できるため、個別箇所の状況に応じて適正な養生が可能となり、しかも、少量の水で効率的に養生を行なえることになる。
【0062】
従って、本実施例は、簡易な構造で小型にして自走しながらの養生が可能な極めて作業性に秀れた実用的なトンネル覆工コンクリートの養生装置となる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】従来例の構成概略説明斜視図である。
【図2】本実施例の構成概略説明斜視図である。
【図3】別例1の構成概略説明斜視図である。
【図4】別例2の構成概略説明斜視図である。
【図5】本実施例の概略説明図である。
【符号の説明】
【0064】
1 噴霧機構
2 移動機構
3 ノズル体
4 噴霧管
6 ガイドレール
7 受台
10 制水弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
打設されたトンネル覆工コンクリートに水を吹き付けて養生を行なうトンネル覆工コンクリートの養生装置において、トンネル覆工コンクリートに霧状の水を吹き付ける噴霧機構と、該噴霧機構をトンネル内に移動自在に設ける移動機構とを有し、この噴霧機構と移動機構とにより、トンネル覆工コンクリートの表面に前記霧状の水を所定量吹きつけながらトンネル内を移動し得るように構成されていることを特徴とするトンネル覆工コンクリートの養生装置。
【請求項2】
請求項1記載のトンネル覆工コンクリートの養生装置において、噴霧機構は、トンネル覆工コンクリート表面に、所定粒径の霧状の水を所定量吹き付けるノズル体を有するものであることを特徴とするトンネル覆工コンクリートの養生装置。
【請求項3】
請求項2記載のトンネル覆工コンクリートの養生装置において、噴霧機構として、ノズル体が複数所定間隔で設けられた噴霧管が採用されていることを特徴とするトンネル覆工コンクリートの養生装置。
【請求項4】
請求項3記載のトンネル覆工コンクリートの養生装置において、噴霧管は、トンネルの内形状と略同形状に設定され、水を吹きつけながらトンネルの長手方向に移動せしめることでトンネル覆工コンクリート略全面に霧状の水を吹き付けられるように構成されていることを特徴とするトンネル覆工コンクリートの養生装置。
【請求項5】
請求項2〜4いずれか1項に記載のトンネル覆工コンクリートの養生装置において、各ノズル体に霧状の水の吹き付け量を制御する制水弁が設けられていることを特徴とするトンネル覆工コンクリートの養生装置。
【請求項6】
請求項1〜5いずれか1項に記載のトンネル覆工コンクリートの養生装置において、噴霧機構から噴霧される霧状の水の温度を、トンネル覆工コンクリートの表面を可及的に養生に適した温度にし得る水温調整機構が設けられていることを特徴とするトンネル覆工コンクリートの養生装置。
【請求項7】
請求項1〜6いずれか1項に記載のトンネル覆工コンクリートの養生装置において、噴霧機構は、直径100μm以下の粒径の霧状の水を吹き付け得るように構成されていることを特徴とするトンネル覆工コンクリートの養生装置。
【請求項8】
請求項1〜7いずれか1項に記載のトンネル覆工コンクリートの養生装置において、移動機構として、トンネル内に設置されたガイドレール上を移動する受台が採用され、該受台上に噴霧機構が設けられていることを特徴とするトンネル覆工コンクリートの養生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−89995(P2006−89995A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−275913(P2004−275913)
【出願日】平成16年9月22日(2004.9.22)
【出願人】(000154565)株式会社福田組 (34)
【出願人】(596007979)大栄工機株式会社 (8)
【Fターム(参考)】