説明

ドレナージチューブユニット

吸引ポンプを用いて体液を吸引するためのドレナージチューブユニットは、体液を吸引するためのドレナージチューブ(10)及び少なくとも1つの供給(service)チューブ(11)を有し、これらチューブの各々が患者側の端部及びポンプ側の端部を持ち、ドレナージチューブ(10)及び供給チューブ(11)の患者側の端部は、共通の患者側連結部(3)に配置され、ドレナージチューブ(10)及び供給チューブ(11)のポンプ側の端部は、共通のポンプ側連結部(2)に配置されている。ドレナージチューブ(10)の端部は、供給チューブ(11)の端部から離れて延び、患者側の端部は、患者側連結部(3)のドレナージ路(37)及び供給路(35)に開口し、ポンプ側端部は、ポンプ側連結部(2)のドレナージ路(24)及び供給路(25)に開口している。本発明によるドレナージチューブユニットは、安価に製造することができ、簡単で安全に使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求項1及び22のプリアンブルに記載のドレナージチューブユニット、及び、特許請求項17及び19のプリアンブルに記載の連結部に関する。
【背景技術】
【0002】
ドレナージポンプシステムは、医療分野において、例えば外科的処置中又は後の体液を吸引するため、及び傷口からの排液、胸部排液又は脂肪吸引で使用される。これらのドレナージポンプシステムは通常、吸引ポンプ、1以上の流体収集容器、及び、患者と流体収集容器の間をつなぐドレナージチューブを有する。流体収集容器は、ドレナージポンプの筐体に取り外し可能に固定するか、又は、真空チューブを介してポンプに接続することができる。
【0003】
吸引ポンプ又は真空ポンプによって流体収集容器内に負圧が起こり、患者の腔からの流体又は分泌物が、ドレナージチューブを通って収集容器に吸引され、容器内に集められる。収集容器のポンプ側の出口に配置されたフィルタは、吸引ポンプが、吸引した流体によって汚染されるのを防ぐ。剛性のカバーとそれに固定した可撓性のバッグを備えたこの種の流体収集容器は、例えば、特許文献1及び特許文献2から公知である。
【0004】
特許文献3は、ドレナージカテーテル、及びカテーテルを取り囲む気密スリーブを備えたドレナージ管を開示している。カテーテルはその両端で連結部につながれている。患者側の連結部にはガス分析器用のコネクタが設けられている。
【0005】
ドレナージ管に加えて、ポンプから患者まで供給管(service line)を通すことも公知である。例えば、特許文献4では、ダブルルーメンチューブを使用しており、1つのルーメンはドレナージ管を形成し、2つ目のルーメンは患者側の端部でドレナージ管に開口する空気路となっている。このようにして、空気又はガスを、吸引されるべき患者の腔に供給し、腔を洗浄することができる。このルーメンは、さらに、流量差又は圧力差を測定するための測定管として使用することができる。このようにすると、ドレナージ治療を最適にモニターでき、自動的に制御できる。
【0006】
特許文献5では、吸引した凝血塊又は組織による管の閉塞を避ける又は排除するために、ドレナージチューブの患者側の端部に接続した供給管を、ドレナージ管を洗い流すために使用している。
【0007】
特許文献6は、2つのチューブを有するドレナージチューブユニットを開示し、ドレナージチューブユニットが、y字形連結部をポンプ側の端部に有している。患者側の端部で、この2つのチューブは、2つの独立した連結部に開口する。
【0008】
特許文献7は、ドレナージ管と空気供給管を含むダブルルーメンチューブを有するドレナージチューブユニットを開示する。このチューブは、患者側の端部に、2つの管を互いに接続する内部貫通孔を有する。このチューブの端部には、ポンプ側の連結部と患者側の連結部が設けられている。これらの連結部にはまた、さらなる接続の可能性がある。
【0009】
特許文献8は、スリーブで囲まれ、2つの端部に連結部が設けられた、マルチルーメンドレナージチューブを開示する。
【0010】
これらのコネクタは、それらの連結部によって、誤った操作を避けるが、特に複数の個別部分から成るために、比較的複雑な構造を有する。さらに、それらはまた、ダブルルーメンカテーテルチューブ、特に、特別に設計された患者側の端部を有するチューブとしか使用することができない。しかしながら、これらのドレナージチューブユニットは、二度以上使用することができず、一度使用した後は使い捨て部品として廃棄されるため、できるだけ安価でなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】EP0861668
【特許文献2】WO01/24846
【特許文献3】EP0466334
【特許文献4】US5738656
【特許文献5】WO05/061025
【特許文献6】US6626827
【特許文献7】US5029580
【特許文献8】US5134996
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、安全に取り扱うことができ、安価に製造できるドレナージチューブユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この目的は、特許請求項1の特徴を有するドレナージチューブユニットにより達成される。
【0014】
吸引ポンプを用いて体液を吸引するための、本発明によるドレナージチューブユニットは、体液を吸引するためのドレナージチューブ及び少なくとも1つの供給(service)チューブを有し、これらチューブの各々が患者側の端部とポンプ側の端部を持ち、ドレナージチューブ及び供給チューブの患者側の端部は、共通の患者側連結部に配置され、ドレナージチューブ及び供給チューブのポンプ側の端部は、共通のポンプ側連結部に配置されている。ポンプ側連結部は、関連する吸引装置に差し込まれるように構成されている。ドレナージチューブの端部は、供給チューブの端部から離れて延び、患者側の端部は、患者側連結部のドレナージ路及び供給路に開口し、ポンプ側端部は、ポンプ側連結部のドレナージ路及び供給路に開口している。
【0015】
本発明によると、市販の安価なシングルルーメンチューブを使用することができる。チューブは、必ずしも互いに並ぶ必要はないが、連結部に差し込むことができる。この解決法の利点は、チューブの端部を連結部にその異なる面で挿入することができるため、連結部を任意の所望の方法で構成し、ポンプや患者側の状況に合わせることができる。さらに、チューブは、連結部間の全距離又はかなりの距離に沿って互いに平行に延びることができる、又は、互いに全く平行しないで延びてもよい。
【0016】
2つの端部コネクタ又は連結部を有する既に組み立てたチューブユニットを提供し、両端部に連結部を設けているため、関連の吸引装置に、チューブユニットを正確に挿入することを確実にする。
【0017】
これらの連結部は、好ましくは、射出成形法によりプラスチックから安価に製造され、特に、一体に形成される。
【0018】
特に、接続路が片側で外部に開いており、事後初めて閉じられる場合、患者側の連結部は、射出成形法により一体に作ることができる。
【0019】
ストッパによって閉鎖される場合、ストッパを、連結部の残りの部分と一体に射出成形することも有利である。従って、連結部を射出成形金型から取り出す前に、ストッパを、接続路の開口部に自動的に押し込むことができる。
【0020】
本発明のさらなる目的は、安価に製造可能なドレナージチューブユニットを開発することである。
【0021】
この目的は、特許請求項22の特徴を有するドレナージチューブユニットにより達成される。
【0022】
吸引ポンプを用いて体液を吸引するための、本発明によるドレナージチューブユニットは、体液を吸引するためのドレナージチューブ及び少なくとも1つの供給(service)チューブを有し、これらチューブの各々が患者側の端部とポンプ側の端部を持ち、ドレナージチューブ及び供給チューブの患者側の端部は、共通の患者側連結部に配置される。ドレナージチューブの患者側の端部は、供給チューブの患者側の端部から離れて延び、これらの患者側の端部は、患者側の連結部のドレナージ路又は供給路に開口しており、供給路は、ドレナージ路より直径が小さく、これら2つの路は、接続路を介して互いに接続されている。
【0023】
2つの管の間の接続部が患者側の連結部にあり、もはやチューブ自体にはないため、特にシリコン又はPVCからなる、単純な(simple)、市販のシングルルーメンチューブを使用することができる。この連結部はまた、チューブシステムにポンプ側連結部がなくても使用することができる。
【0024】
全ての実施形態において、2つの管の代わりに、複数の管を使用することもでき、連結部のそれぞれに1つだけ供給路があるのではなく、複数の供給路があってもよく、これらの路の少なくとも1つが、接続路を介して患者側でドレナージ路に接続されていてもよい。
【0025】
他の有利な実施形態は、従属特許請求項から明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、本発明のドレナージチューブユニットの斜視図である。
【図2】図2は、図1のドレナージチューブユニットを長手方向に切断した時の斜視図である。
【図3】図3は、図1のドレナージチューブユニットの長手方向断面図である。
【図4】図4は、本発明のドレナージチューブユニットのポンプ側連結部を有するドレナージポンプ装置の斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、添付の図に示した好ましい例示の実施形態に基づき、本発明を説明する。
図1は、冒頭に記載したドレナージ吸引装置で使用される本発明のドレナージチューブユニットを示す。このユニットは、主に、2以上のチューブ10,11を有するチューブシステム1、ポンプ側連結部2、及び、患者側連結部3で構成される。
【0028】
チューブ10,11は、好ましくは、互いに独立したシングルルーメンチューブである。それらは好ましくはシリコン又はPVCからなる。チューブは、それらの端部では互いから離れて延び、この両端部の間では、互いと接着接合したり、互いと溶接したり、又はそれ以外の方法で結合することができる。図には、チューブの全長を示さず、中断してある。
【0029】
2つのチューブは、好ましくは、異なる直径を有する。より太いチューブ10は体液を吸引するための負圧及びドレナージ管を形成する。より細いチューブ11は、例えば、上述の又は同様の圧力測定及び/又はドレナージ管の洗浄を可能とする供給管を形成する。供給管のポンプ側の端部の吸引ユニットが、吸引処置中の負圧測定のために閉鎖されるバルブを有する場合、両方のチューブは時間的に交互ではあるが一緒に使用することができる。しかしながら、洗浄モードでは、バルブは開いている。供給管はまた、他の公知の方法で使用することもできる。供給機能は、ドレナージ機能をサポートするために役立ち、例えば、先行技術による前述の機能を含むことができる。
【0030】
2つのチューブ10,11は、好ましくは、ほぼ全長に沿って互いに平行に延び、特にそれらの端部は、平行であるが、互いから距離をおいて、それぞれの連結部又は連結要素2,3へと開口する。距離をおいてとは、それらが互いに寄り添う(bear on)ことができるか、又は、それらの間に空間をあけておけることを意味する。それらは、少なくとも、2つの連結部の1つの、連結部の同じ面で内側へ突き出す。両端部は、連結部2,3に挿入され、その中で接着接続、又はその他の方法で固定される。
【0031】
以下、まず、関連の吸引装置に差し込まれる端部コネクタとして形成されているポンプ側連結部2について説明する。しかしながら、本明細書におけるポンプ側とは、単に、患者から遠く離れていることを意味する。連結部は、ポンプ筐体内ではなく、流体収集容器内、又は患者から遠く離れた他のユニット内に配置することもできる。従って、以下及び特許請求項においてポンプ側という言葉を使用する場合、これは容器側のことをも意味する。吸引装置という言葉が以下及び特許請求項において使用される場合、これは、特に、ポンプ筐体又は流体収集容器を意味する。
【0032】
ポンプ側連結部2は、好ましくは、射出成形によりプラスチックから製造され、好ましくは一体に形成される。
【0033】
ポンプ側連結部は、実質的に立方形の本体2を有し、この場合、本体2には周辺フランジ21が設けられている。図4からわかるように、このフランジ21を用いて、連結部2をポンプ筐体の対応する凹所に形状嵌めで挿入し、その中に保持することができる。
【0034】
図2,3からわかるように、連結部2には2つの路24,25があり、路の、互いに平行であるが互いから距離をおいて延びる開口部に、ドレナージ及び供給チューブ10,11のポンプ側の端部が挿入される。
【0035】
フィルタ6は、ポンプ側供給路25に配置される。例えば、これは、疎水性フィルタ及び/又は細菌ろ過器である。供給路25はその後狭まり、開口部に対し直角に曲がってそれる。供給路は、本体22からコネクタ部の形で突出する供給入口23で終わる。この供給入口23は、吸引装置の供給ユニットに接続するために使用される。
【0036】
ポンプ側のドレナージ路24もまた、その開口部に対し直角に曲がってそれ、同様に、本体22から突出するコネクタ部、つまりポンプ側のドレナージ出口20で終わる。この出口20は、流体収集容器に接続するために使用される。出口20はここでは、チューブ10の開口部に直角に配置されているが、本体22の、開口部面とは異なる他の面に配置することもできる。同じことが、供給チューブ10の開口部に関する供給入口23に対しても適用される。
【0037】
吸引された流体は、ドレナージ出口20を通って容器へと向かう。確実に漏れないようにするため、本体22のドレナージ出口20の周囲に、周辺溝を設けることができる。周辺溝には密閉リングを設けることができる。ドレナージ出口20は、好ましくは、本体22の、供給入口23のある面と反対側の面に配置される。
【0038】
患者側連結部3も同様に、好ましくは、射出成形によりプラスチックから製造され、好ましくは一体に形成される。
【0039】
患者側連結部は、ドレナージチューブ10と供給チューブ11の患者側端部用の2つの口を持つ本体30を有し、2つの口は互いに平行であるが、互いから距離をおいて延びる。この本体30に一体に形成された患者側のドレナージ入口31は円錐形であり、段が設けられており、その自由端に向かって狭まり、クリスマスツリー状の断面を有する。ドレナージ入口31は、好ましくは、ドレナージチューブ10の患者側端部の口と、軸方向にほぼ一直線に並んで延びるので、連結部の内部の患者側ドレナージ路37はほぼ直線的に延びる。
【0040】
供給管11の患者側端部は、好ましくはドレナージ路37より直径が小さい患者側供給路35の口に差し込まれる。路37は、他の前述の路全てと同様に、チューブ11用の当接面として機能する段を有する。上述の両方の口は、これらの段まで延びていると理解される。
【0041】
供給路23は、本体30で終わり、そこで、供給路23に好ましくは垂直な接続路36に通じる。接続路36は、供給路35と同じか、又は好ましくはより小さい直径を有する。接続路の一端は、ドレナージ路37で直角に曲がっている部分で終わり、好ましくは口への段のところで終わる。他端は、外部への開口部34を形成し、開口部34は、好ましくは本体30内の口に垂直に配置される。
【0042】
この開口部34は、密閉部32、この場合ストッパにより閉鎖される。図では、まだ開いた状態であるが、好ましくはこの構成において既に閉じられている。実際には、好ましくは、射出成形機から取り出されるとき、つまり、チューブ10,11を固定するかなり前に、既に閉じられている。
【0043】
密閉部32は好ましくは連結部3の残りの部分と一体に製造され、図より、本体30にバンド33を介してつながれている。この開口部により、この連結部の一体製造が可能となる。
【0044】
図4は、好ましくは本発明のドレナージチューブユニットと一緒に使用されるドレナージポンプ装置を示す。ドレナージポンプ装置は、医療分野において、例えば外科的処置中又は後の体液を吸引するため、及び傷口からの排液、胸部排液又は脂肪吸引のために役立つ。
【0045】
しかしながら、チューブユニットはまた、他のドレナージポンプ装置とも使用できる。流体収集容器及びポンプユニットは、さらなる介在管なしに、ポンプ側連結部2を用いて互いに接続可能であることが好ましいが、不可欠ではない。
【0046】
ここに示したドレナージポンプ装置は、真空又は吸引ポンプ、及び、ポンプを操作し、供給チューブにより得た測定値を評価するための電子機器を収容するポンプ筐体4を有する。
【0047】
ポンプ筐体4は、好ましくは、前壁40、後壁41、取っ手42及び足46を有する立方形である。筐体4の上面には、好ましくはディスプレイを備えた、ポンプを操作するための操作パネル45がある。
【0048】
前壁40と後壁41は、1つの側壁で突き出ており、流体収集容器5用の凹所を形成する。この流体収集容器5は、好ましくは、二つのハーフ容器50,51から成り、透明プラスチックでできている。
【0049】
容器5は、ポンプ筐体4に取り外し可能に固定でき、好ましくは旋回してこの場所に入りこの場所で係合する。このために、ポンプ筐体4の前壁40と後壁41は、容器5の上部及び下部固定ピン52が係合する上部及び下部スライドガイドを有する。図では上部ピンが1つだけ見られる。容器5の位置が斜めであることからわかるように、下部ピンは既に係合している。
【0050】
容器5は、筐体4の方に向いているフック53を有し、フックに、筐体4のフリップスイッチ(flip switch)44の対応する突出部が係合する。このようにして、容器5は筐体4に取り外し可能に固定される。
【0051】
筐体4には、容器5に面して、吸引コネクタ47が設けられている。これは、ノズルの形をしており、容器5の対応する開口部に係合する。このようにして、吸引ポンプを用いて容器5内に負圧を発生させることができる。
【0052】
筐体4はまた、実質的に立方形の凹所を有し、この凹所に、本発明のドレナージチューブユニットのポンプ側連結部2が挿入でき、その中に形状嵌めで取り外し可能に保持される。連結部2の容器側のドレナージ出口20は、容器5の方に向いている。この出口を通って、吸引された流体が容器5へと流れる。
【0053】
それに直角に、2つのチューブ10,11を有するチューブシステム1がポンプ側の連結部2に開口する。この例でのチューブシステム1は、筐体4に沿って、取っ手42上に配置された溝420を通って保持されている。
【0054】
ポンプ筐体4内に突出し、対応する制御及び/又は評価ユニットに接続される供給入口23は見えていない。
【0055】
本発明によるドレナージチューブユニットは、安価に製造でき、簡単で安全に使用することができる。
【符号の説明】
【0056】
1 チューブシステム
10 ドレナージチューブ
11 供給チューブ

2 ポンプ側連結部
20 ポンプ側ドレナージ出口
21 フランジ
22 本体
23 ポンプ側供給入口
24 ポンプ側ドレナージ路
25 ポンプ側供給路

3 患者側連結部
30 本体
31 患者側ドレナージ入口
32 密閉蓋
33 バンド
34 開口部
35 患者側供給路
36 接続路
37 患者側ドレナージ路

4 ポンプ筐体
40 前壁
41 後壁
42 取っ手
420 溝
43 スライドガイド
44 フリップスイッチ
45 操作パネル
46 足
47 吸引コネクタ

5 流体収集容器
50 第一のハーフ容器
51 第二のハーフ容器
52 固定ピン
53 フック

6 フィルタ

7 密閉リング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸引ポンプを用いて体液を吸引するためのドレナージチューブユニットであって、該チューブユニットが、前記体液を吸引するためのドレナージチューブ(10)及び少なくとも1つの供給(service)チューブ(11)を有し、これらチューブの各々が患者側の端部及びポンプ側の端部を持ち、前記ドレナージチューブ(10)及び前記供給チューブ(11)の患者側の端部は、共通の患者側連結部(3)に配置され、前記ドレナージチューブ(10)及び前記供給チューブ(11)のポンプ側の端部は、共通のポンプ側連結部(2)に配置され、前記ポンプ側連結部(2)は、関連する吸引装置に差し込まれるように構成されているドレナージチューブユニットにおいて、
前記ドレナージチューブ(10)の端部が、前記供給チューブ(11)の端部から離れて延び、前記患者側の端部が、前記患者側連結部(3)のドレナージ路(37)及び供給路(35)に開口し、前記ポンプ側の端部が、前記ポンプ側連結部(2)のドレナージ路(24)及び供給路(25)に開口していることを特徴とするドレナージチューブユニット。
【請求項2】
前記ポンプ側連結部(2)及び/又は前記患者側連結部(3)が一体に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のドレナージチューブユニット。
【請求項3】
前記ドレナージチューブ及び供給チューブ(10,11)の患者側及びポンプ側の端部が、互いに平行に延び、前記連結部(2,3)に開口することを特徴とする、請求項1又は2に記載のドレナージチューブユニット。
【請求項4】
前記2つのチューブ(10,11)が2つの別々のシングルルーメンチューブであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のドレナージチューブユニット。
【請求項5】
前記2つのチューブ(10,11)が、少なくとも、1つの連結部(2,3)において、前記連結部(2,3)の同じ面で連結部に開口することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のドレナージチューブユニット。
【請求項6】
前記ポンプ側連結部(2)の前記ドレナージ路(24)が、前記ドレナージチューブ(10)のポンプ側の端部を受け入れるためのドレナージ口、及び、ドレナージ出口(20)を有し、このドレナージ出口(20)が前記ドレナージ口とは異なる面に配置されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のドレナージチューブユニット。
【請求項7】
前記ポンプ側連結部(2)が、実質的に立法形であり、前記ドレナージ出口(20)が、前記ドレナージ口に実質的に直角に配置されていることを特徴とする、請求項6に記載のドレナージチューブユニット。
【請求項8】
前記ポンプ側連結部(2)の前記供給路(25)が、前記供給チューブ(11)のポンプ側の端部を受け入れるための供給口、及び、供給入口(23)を有し、この供給入口が前記供給口とは異なる端部に配置されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のドレナージチューブユニット。
【請求項9】
前記ポンプ側連結部(2)が、実質的に立法形であり、前記供給入口(23)が、前記供給口に実質的に直角に配置されていることを特徴とする、請求項8に記載のドレナージチューブユニット。
【請求項10】
前記供給入口(23)が、前記ポンプ側連結部(2)の、前記ドレナージ出口(20)の反対側にある面に配置されていることを特徴とする、請求項8及び9に記載のドレナージチューブユニット。
【請求項11】
前記ポンプ側連結部(2)の前記供給路(25)にフィルタ(6)が配置されていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載のドレナージチューブユニット。
【請求項12】
前記ポンプ側連結部(2)が、前記吸引ポンプに形状嵌めで取り外し可能に保持することができるように形成されていることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載のドレナージチューブユニット。
【請求項13】
前記患者側連結部(3)の前記ドレナージ路(37)及び前記供給路(35)が、接続路(36)を介して互いに接続されていることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載のドレナージチューブユニット。
【請求項14】
前記接続路(36)の第1の端部が、前記ドレナージ路(37)につながり、第2の端部が外部につながり、この第2の端部を密閉蓋(32)で閉じることができることを特徴とする、請求項13に記載のドレナージチューブユニット。
【請求項15】
前記密閉蓋(32)が、前記患者側連結部(3)に一体的に形成されていることを特徴とする、請求項14に記載のドレナージチューブユニット。
【請求項16】
前記患者側連結部(3)が、前記ドレナージチューブ及び供給チューブ(10,11)の端部を受け入れるための本体(30)、前記本体(30)に隣接した、円錐形で段を有する患者側ドレナージ入口(31)を有し、このドレナージ入口(31)が前記ドレナージチューブ(10)の患者側の端部の口と軸方向にほぼ一直線になって延びることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか1項に記載のドレナージチューブユニット。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか1項に記載のドレナージチューブユニットで使用するための患者側連結部(3)において、
前記患者側連結部(3)が、患者側ドレナージ入口(31)及びドレナージチューブ(10)の端部を受け入れるためのポンプ側ドレナージ口を備えたドレナージ路(37)、及び、供給チューブ(11)を受け入れるためのポンプ側供給路(35)を有し、
前記供給路(35)は、前記ドレナージ路(37)より直径が小さく、
さらに、前記ドレナージ路(37)に前記供給路(35)を接続する接続路(36)を設けたことを特徴とする連結部。
【請求項18】
前記接続路(36)の第1の端部が前記ドレナージ路(37)に通じ、第2の端部が外部に通じ、この第2の端部は、閉じることができるように構成され、前記連結部は射出成形によって一体に製造されることを特徴とする、請求項17に記載の連結部。
【請求項19】
請求項1〜16のいずか1項に記載のドレナージチューブユニットで使用するためのポンプ側連結部において、
前記ポンプ側連結部(2)は、中でドレナージ路(24)と供給路(23)が延びる本体(22)を有し、
前記ドレナージ路(24)は、関連の吸引装置に接続するためのポンプ側ドレナージ出口(20)、及び、ドレナージチューブ(10)のポンプ側の端部を受け入れるための患者側ドレナージ口を有し、
前記ドレナージ出口(20)は、前記本体(22)の、前記ドレナージ口とは異なる面に配置されており、
前記供給路(25)は、関連の吸引装置に接続するためのポンプ側供給入口(23)、及び、前記供給チューブ(11)の前記ポンプ側の端部を受け入れるための供給口を有し、
前記供給入口(23)は、前記本体(22)の、前記供給口とは異なる面に
配置されており、
前記ポンプ側連結部(2)は、前記吸引装置に差し込まれるように形成されていることを特徴とする連結部。
【請求項20】
前記本体(22)は、実質的に立方体であり、前記ドレナージ出口(20)は、前記ドレナージ口に実質的に直角に配置され、前記供給入口(23)は、前記供給口に実質的に直角に配置されていることを特徴とする、請求項19に記載の連結部。
【請求項21】
前記ドレナージ出口(20)は、前記供給入口(23)とは反対側の面に配置されていることを特徴とする、請求項20に記載の連結部。
【請求項22】
吸引ポンプを用いて体液を吸引するためのドレナージチューブユニットであって、該チューブユニットが、前記体液を吸引するためのドレナージチューブ(10)及び少なくとも1つの供給チューブ(11)を有し、これらチューブの各々が患者側の端部及びポンプ側の端部を持ち、前記ドレナージチューブ(10)及び前記供給チューブ(11)の患者側の端部は、共通の患者側連結部(3)に配置されているドレナージチューブユニットにおいて、
前記ドレナージチューブ(10)の患者側の端部は、前記供給チューブ(11)の患者側の端部から離れて延び、これら患者側の端部は、前記患者側連結部(3)のドレナージ路及び供給路(37,35)に開口し、前記供給路(35)は前記ドレナージ路(37)より直径が小さく、前記2つの路(37,35)は接続路(36)を介して互いに接続されていることを特徴とするドレナージチューブユニット。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−527661(P2010−527661A)
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−508685(P2010−508685)
【出願日】平成20年5月16日(2008.5.16)
【国際出願番号】PCT/CH2008/000224
【国際公開番号】WO2008/141470
【国際公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(503465052)メデラ ホールディング アーゲー (40)
【Fターム(参考)】