説明

ドープされたファイバを実装する光源、当該光源用ファイバ、および、当該ファイバの製造方法

本発明は、1030nmよりも短い波長での、制御された単一横方向モードの放射を放出するファイバを有する光源(1)であって、ポンピング波の放出に適している少なくとも1つのレーザダイオード(2)と、2つの端部を有しており、コアおよびポンピングシースを含んでいる、レアアースエレメントがドープされているシースを伴う増幅光ファイバ(6)部と、上記ドープされたファイバの上記シースにおいて上記ポンピング源を結合する手段と、を備えており、上記ドープされたファイバの上記コアは、上記シースの屈折率よりも高いコアの屈折率を得るために、イッテルビウム、ネオジム、ツリウムから選択されたレアアースエレメントがドープされた円筒形状部を含んでおり、上記レーザダイオード(2)の励起波長は、780nmから960nmの間に有り、上記シースの直径は50ミクロンよりも大きく、上記ドープされたコアの上記ポンピングシースに対する表面比率は8から50の間に有る、ことを特徴とする光源(1)に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光増幅のために光学活性されたファイバの分野、および、780nmから1030nmまでの波長での、好ましくは1010nmよりも短い波長での高出力高輝度ファイバレーザまたは高出力高輝度ファイバ増幅器の製造に関する。
【0002】
本発明は、更に具体的には、イッテルビウム、ネオジム、または、ツリウムのようなレアアースエレメントがドープされた光ファイバ、および、レーザ放射を生成するためにこのようなファイバを用いる光学レーザおよび光学増幅器の分野に関する。
【0003】
イッテルビウムがドープされたファイバを伴って生成された976nm付近のコヒーレント光源は、非線形結晶における周波数倍増による488nm付近の高出力光源の生成にも適している。これらの可視光源は、フラックスサイトメトリーまたはDNAシークエンシングのような生物学における適用に対して非常に有用である。
【0004】
例えば、976nm付近にて放出するイッテルビウムがドープされたファイバレーザは、電気通信の分野における、ポンピング増幅器およびイッテルビウムがドープされた結晶またはファイバに基づいたレーザへの適用、および、医療の分野への適用に多く用いられている。
【0005】
イッテルビウムイオンがドープされた物質は、976nm付近に非常に大きな有効放出断面を有している。それらは、周波数倍増による488nmでの光源の生成に適している。
【0006】
イッテルビウムがドープされた光ファイバの特性として、特に、高スペクトルコントラスト、および、超高平均出力である(5Wを超える)横方向の単一モードのビームが挙げられ、実施形態によっては、スペクトル純度、完全に規定された偏光、および、ノイズレス連続モードが挙げられる。また、実施形態によっては、これらのレーザは、周波数が倍増されてもよく、そして、連続モードまたはパルスモードにおいて、1Wから15W強までの範囲における平均出力を伴った488nmでの青色放射を生成してもよい。
【背景技術】
【0007】
Ylla Jarkko等による文献「A 3.5 W 977 nm jacketed air clad fiber laser ytterbium doped fiber laser」 (OSA Trends in Optics and Photonics, Advanced Solid State Lasers Vol. 34, 2000)、および、Boullet等による文献(Optics Express, Vol. 16, No.22, p. 17891, 2008)では、フレキシブルファイバにおける3.5Wの977nmでの連続単一モードの放射の生成、および、リジッドファイバにおける94Wの977nmでの連続単一モードの放射の生成が教示されている。
【0008】
二重クラッドファイバと呼ばれるファイバの種類を用いることは、高平均出力と高輝度とを併せ持つ光源の生成としても知られている。これらのファイバは、直径がより大きな第2のガイドによって包囲されている、レアアースイオン(例えば、Er、イッテルビウム、Nd、Tm、Ho、Pr、Sm)がドープされたコアによって形成されている中央のガイドから成る。一般に高開口数を有する外側ガイドは、多重モードレーザダイオードから発せられる高出力ビームの注入に適している。
【0009】
このポンプ光は、外側ガイドへの伝播の際にドープされたコアによって吸収される。より小さな直径およびより低い開口数を有するコアは、回折限界に近接した光学モードにおける(レアアースエレメントの放出スペクトルによって規定された波長での)放出が可能である。これらのレーザは、輝度コンバータと呼ばれることもある。
【0010】
レーザダイオードは、976nmでの数kWの出力を伝送することが可能である。しかしながら、輝度は、大きな放出表面領域、および、ダイオードスタックの様々なエミッタ(放出器)から発せられるビームを形作る必要性によって厳密に制限されている。これらのレーザダイオードの良い空間的な質を得ることが可能である(回折限界にてビームが放出されている横方向の単一モードの放出を参考にした)が、その際に生成される最大出力は、特別な構造を伴って数百mWから数Wまでの範囲にしか及ばない。
【0011】
Zenteno等(electronics letters, vol. 37, no.13, p.819, 2001)は、978nmでの回折限界でのビームにおける1Wの放出を用いた。用いられたファイバは、矩形状の放出表面を伴うレーザダイオードの結合を容易にするために楕円形状であった。この場合の出力は、二重クラッドファイバの小さなサイズ(32μm×16μm)によって制限されている。
【0012】
Ylla Jarkko等による文献("A 3.5 W 977 nm jacketed air clad fiber laser ytterbium doped fiber laser" OSA Trends in Optics and Photonics, Advanced Solid State Lasers Vol. 34, 2000)では、単一モードのビームにおいて数ワットを生成するための、コアおよび小さな直径のクラッドを伴う円形状のファイバが教示されている。
【0013】
米国特許第6751241号明細書では、以下の内容を含んでいるファイバレーザ、または、ファイバ増幅器を生成するための光学活性されたファイバが教示されている。
・980nmに向けて3段階の遷移を有するイッテルビウムタイプの光学的に励起されたイオンがドープされた、コア屈折率を有するコア
・上記コアを包囲しており、上記コアの屈折率よりも低い屈折率を有する内側クラッドであって、断面領域が上記コアの断面領域の2倍から8倍も大きい内側クラッド
・上記内側クラッドを包囲しており、上記内側クラッドの屈折率よりも低い屈折率を有する外側クラッド
この先行技術文献では、2から25までの間にあるコア/クラッドの表面比率、および、1.5:1よりも大きな非円形状での長軸/短軸の比率が記述されている。記述されている具体的な例では、ファイバにはイッテルビウムがドープされており、コア/クラッドの表面比率は2から8までの間にある。
【0014】
この文献に記述されているファイバは、細長い放出表面を伴うブロードストライプ型ダイオードの注入を促進するように形状が選択されているクラッドを有している。
【0015】
970MHzの周波数および100Wの平均出力での20psパルスを伝送するMOPA型ピコ秒ファイバを記述しているKangkang Chen等による寄稿("100 W, fiberised, Linearly-Polarized, Picosecond Ytterbium Doped Fiber MOPA" Kangkang Chen, Shaif-ul Alam, Dejiao Lin, Andrew Malinowski and David J. Richardson, Optoelectronic Research Center, University of Southampton, Southampton SO17 1BJ, UK)も知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
従来技術の解決策では、3.5Wより大きな連続出力ための976nmでのフレキシブルファイバ光源を生成することができず、パルス光源の場合、1Wより大きな出力のためのフレキシブルファイバ光源を生成することができない。リジッドファイバでは、100Wまでの出力を生成するが、小型化、スペクトル純度、および、偏光の問題が生じる。また、従来技術のドープされたファイバを用いているレーザは、パルスのスペクトル純度または偏光を、満足するように制御することができない。
【0017】
具体的には、従来技術の解決策により提起された技術的問題として、従来技術において用いられているドープされたファイバの横方向の形状により、976nm付近での増幅に対して、再放出の確率と略同一、または、それよりも低いイオン吸収の確率が生じてしまう。それ故に、これらの従来技術の解決策では、1030nnよりも短い波長、好ましくは1010nmよりも短い波長での安定した放出を生成することができない。
【課題を解決するための手段】
【0018】
これらの欠点を改善するために、本発明は、1030nmよりも短い波長での、制御された横方向の単一モードの放射を放出するファイバを有する光源であって、
−ポンピング波の放出に適している少なくとも1つのレーザダイオードと、
−2つの端部を有しており、コアおよびポンピングクラッドを含んでいる、レアアースエレメントがドープされているクラッド増幅光ファイバ部と、
−上記ドープされたファイバの上記クラッドにおいて上記ポンピング源を結合する手段と、を備えており、
・上記ドープされたファイバの上記コアは、クラッドの屈折率よりも高いコアの屈折率を得るために、イッテルビウム、ネオジム、ツリウムから選択されたレアアースエレメントがドープされた円筒形状部を含んでおり、
・上記レーザダイオードの励起波長は、750nmから960nmの間に有り、
・上記クラッドの直径は50ミクロンよりも大きく、上記ドープされたコアの上記ポンピングクラッドに対する表面比率は8から50の間に有る、ことを特徴とする光源に関する。
【0019】
上記クラッドの断面が、1から1.4の間の長軸/短軸の比率を有することが有効である。
【0020】
上記クラッドの直径は、100ミクロン以上であることが好ましい。
【0021】
第1の好適な代替例では、放出波長は965nmから1010nmの間に有り、上記ファイバはイッテルビウムがドープされている。
【0022】
第2の代替例では、放出波長は880nmから960nmの間に有り、上記ファイバはネオジムがドープされている。
【0023】
様々な実施形態では、
−上記ファイバは、外側クラッドおよび内側クラッドを含んでおり、上記外側クラッドの透過性物質の屈折率は、上記内側クラッドの透過性物質の屈折率よりも低く、
−上記ファイバの上記クラッドは、上記ポンピング波のガイドに適している0.3よりも高い開口数を有する導波路であり、上記導波路は、空洞を伴うリングによって形成されている。
【0024】
好適な実施形態では、上記ファイバは、W字形状のプロファイルを伴う一体化したスペクトルフィルトレーションを有している。
【0025】
他の代替例では、上記ファイバは、リジッドエレメントを形成するために純正なシリカ製ロッドに含まれている。
【0026】
好適な実行例では、本発明の装置は、増幅発振器の構造周辺に構築されたMOPA(マスタ発振器出力増幅器)の構成において作動しており、
−上記増幅器を構成しているドープされたファイバと、
−上記ドープされたファイバのスペクトル増幅バンド幅において放出するソースレーザと、
−上記ファイバの少なくとも1つの端部での、上記ドープされたファイバの上記ドープされたコアにおける上記ソースレーザの結合手段と、
−上記増幅ファイバのスペクトル吸収幅において放出するポンピング源と、
−上記ドープされたファイバの上記クラッドにおける上記ポンピング源の結合手段と、
を備えており、
上記増幅器は、所定の波長をフィルタリングするために、および、上記ファイバの通過後に吸収されていない上記ポンピング波を上記ファイバに再注入するために、注入手段との協動に適している選択的キャビティ内波長エレメントを備えている。
【0027】
有効な代替例では、上記ソースレーザは、半導体レーザである。
【0028】
上記装置は、上記結合手段は、N個のポンピングダイオードのファイバ出力への直接の溶接に適しているN個の多重モード入力ファイバ、および、上記増幅ファイバへの直接の溶接に適している出力ファイバを含んでいるカプラに関連していることが好ましい。
【0029】
代替例では、上記ドープされたファイバは、増幅ファイバを構成しており、上記光源は、
−上記増幅ファイバのスペクトル吸収幅において放出するポンピング源と、
−上記ドープされたファイバの上記クラッドにおける上記ポンピング源の結合手段と、
−上記増幅ファイバの2つの端部にて、上記ファイバの上記ドープされたコアから発せられるレーザビームの再注入に適している光学共振器と、
を更に備えている。
【0030】
上記共振器は、選択的ミラー、体積ブラッググレーティング、または、上記ドープされたファイバまたは形状的に互換性の有るファイバのコアにおいて光書き込みされたブラッググレーティングによって規定されてもよい。
【0031】
他の有効な実施形態では、上記ドープされたファイバは、チューブ形状部によって包囲されているドープされたコアから成り、上記チューブ形状部は、上記ドープされたコアおよび上記クラッドの屈折率よりも低い屈折率を有しており、上記屈折率は、中心での最大屈折率から、上記クラッドにおける中間屈折率、上記チューブ形状部での最小屈折率へと放射状に変化する。
【0032】
上記ドープされたファイバは、偏光保持ファイバであることが好ましい。
【0033】
有効な実施形態では、上記ドープされたファイバは、5×10-5よりも高い複屈折率を有している。
【0034】
代替例では、上記ドープされたファイバは、第1のドーパント種がドープされている長軸方向のゾーンと第2のドーパント種がドープされている長軸方向のゾーンとを有するクラッドを含んでいる。
【0035】
他の代替例では、上記ドープされたファイバは、グラビア印刷によって書き込まれたブラッググレーティングであって、所望のスペクトル放出バンド幅の外側における放出をフィルタリングするように規定された透過スペクトルを伴うブラッググレーティングの少なくとも1つを有するコアを含んでいる。
【0036】
代替例では、上記ドープされたファイバは、透過スペクトルが上記所望のスペクトル放出幅の外側における上記放出をフィルタリングするように規定されている少なくとも1つのフィルタによって分離された、少なくとも2つの部分に分割されている。
【0037】
他の代替例では、上記ドープされたファイバは、所望のスペクトル放出幅の外側における干渉性レーザ発振を制限している少なくとも1つの光学アイソレータによって分離された、少なくとも2つの部分に分割されている。
【0038】
第1の実行例では、上記光源は、連続モードにて放出している。
【0039】
第2の代替例では、上記光源は、100フェムト秒から1マイクロ秒の間のパルス継続時間を伴うパルスモードにて放出している。
【0040】
本発明は、光源用のドープされたファイバを製作する方法であって、レアアースエレメントがドープされた中央のエレメントが、ファイバコア、および、少なくとも6つの周辺エレメントを形成するためのプレフォームに組み立てられており、上記少なくとも6つの周辺エレメントは、幾つかは第1のドーパントがドープされており、幾つかは第2のドーパントがドープされており、上記コアを包囲しており、上記ファイバクラッドを形成するためのものである、ことを特徴とする方法にも関する。
【0041】
上記ドープされた周辺エレメントの幾つかはホウ素であり、幾つかはシリカであることが有効である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
本発明は、添付の図面を参照しながら以下の記述を読むことによって、より良く理解されるであろう。
【図1】本発明のファイバの断面図である。
【図2】可視スペクトルにおける波長の関数としてのスペクトル密度曲線である。
【図3】975−980nmの波長帯域における波長の関数としてのスペクトル密度曲線である。
【図4】レーザシステムの出力スペクトル図である。
【図5】MOPAシステムの出力スペクトル図である。
【図6】本発明のレーザの構成図である。
【図7】ファイバを引き上げる前のプレフォームである複数のエレメントから成るアセンブリの準備の概略図である。
【図8】本発明のファイバの赤外線基本モード分布図である。
【図9】ドープされた内部断面の進展、1030nmにおける干渉性利得の進展、および、イッテルビウムがドープされたリングの内側の直径の関数としてのポンピング吸収率の進展を示す図である。
【図10】W字形状の屈折率プロファイルを有する、本発明の増幅ファイバの図である。
【図11】MOPAの場合の構成図である。
【図12】本発明の他の実施形態に係る、977nmでの十分に一体化した高出力ファイバレーザの構成図である。
【図13】本発明の他の実施形態に係る、977nmでの十分に一体化した高出力MOPAの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
図1は、本発明の実施形態に係るファイバの断面図を示している。ファイバは、200μmである外側の直径、80μmであるクラッド(2)の直径、および、20μmであるコア(3)の直径を有するエアクラッドのファイバである。ファイバのコアは、クラッドの屈折率より高い屈折率を伴う円筒形状のゾーンから成る。このコアはレアアースエレメントのYb、および、P、Ce、Al、Geから選択された1つ以上の共ドーパントが全体的にドープされている。多重モードのガイドは、エアクラッドによって規定されている。
【0044】
理想的な場合、このファイバは、約25μmであるコアの直径、および、約100μmであるクラッドの直径(16であるクラッド/コアの表面比率)を有するであろう。本願では、10から30μmまでのコアの直径が好ましい。976nmでの効果的なレーザ動作のために、ファイバのクラッド/コアの表面比率は、8および25であることが好ましい。比率が50を超えると、976nmでのレーザ光線は、観測することが困難になるようである。
【0045】
0.06である開口数を有するコア(3)は、976nmでは僅かに多重モードである。ポンピングクラッドの表面領域は、Ylla Jarkko等による文献「"A 3.5 W 977 nm jacketed air clad fiber laser ytterbium doped fiber laser", OSA Trends in Optics and Photonics, Advanced Solid State Lasers Vol. 34, 2000」に記述されている表面領域の約10倍である。
【0046】
これにより、数十ワットのポンピングの注入が可能になる。976nmでのレーザの性能(図2)は、976nmでの10Wの出力、および、1030nmでの非常に低レベルな増幅自然放出(ASE)を示している。利用可能なポンピング出力によってのみ制限されるこの出力は、フレキシブルファイバにおける過去の記録よりも3倍も大きい。システムの効率は(30%)は、エアクラッドにおけるポンピングの結合率によって制限される(エアクラッドの開口数は0.4であったが、0.6よりも高い開口数が適している)。
【0047】
現在のダイオードの輝度レベルを考慮すれば、100Wよりも高い出力をこのようなファイバに注入することが適しており、50%の理論的な効率のために、976nmにて50Wよりも大きな出力を生成する。
【0048】
まず、このようなファイバによって、出力の空間的な質を改善することができる。
【0049】
光学モードの空間的な質は、パラメータM2よって規定される。ここで、M2=1は、回折限界にて完全なガウスモードに対応する。本発明のレーザに対して測定された出力パラメータM2は、210mmの直径のスピンドルの周りに巻回されたファイバに対して1.17である。高次モードでの増加した差動損失を生成する僅かな曲面によって加勢されているファイバの多重モードの特徴にも関わらず、レーザは自然に基本モードにて共振する。
【0050】
また、このようなファイバは、スペクトルの質を改善する。単一ミラーによって規定されるレーザキャビティは、スペクトル選択を有しない。それ故、レーザの放出は、976nmでの最大利得付近における多数のラインにて現れている(フリーランニングのレーザ)。
【0051】
図3に示されている光学スペクトルは、連続レーザ光源の周波数倍増を必要とする、周期分極ニオブ酸リチウム(PPLN)型結晶のスペクトル許容帯域幅と互換性を有さないことは明白である。倍増の要求にスペクトルをより良く適応させるために、出力カプラとして、VBG(体積ブラッググレーティング)のような狭いスペクトルバンド幅を伴うフィルタエレメントを用いることが可能である(図4)。
【0052】
これにより、数十mmであるPPLN結晶における倍増と互換性を有する約100pmのスペクトルラインを規定することが可能である。しかしながら、975〜980nmのスペクトルバンド幅に存在する高利得は、残存キャビティ内キャビティ反射によって生じるか、または、VBGにおける第2の反射ピークにおいて生じる干渉性マルチライン発振の原因と為り得る。
【0053】
本システム内の干渉性発振を回避する信頼できる方法が利用可能である。本システムをMOPA(マスタ発振器出力増幅器)の構成において作動させることによって、各反射を最小限にするシステムを規定することができる。この場合、相対的に低出力のレーザ(マスタ発振器)が、ファイバ増幅のステージにおいて増幅される(出力増幅器)。ファイバの高利得は、レーザの構成に対して同様の光学効率を保証する。このシステムの主な利点は、出力の要求とスペクトルの質の要求とを切り離す可能性である。これらの同一の特性を保持しつつ、ファイバによって単に増幅される、最終的な適用と互換性の有る特性を伴うレーザが選択され得る。図5は、MOPAシステムの出力スペクトルを示している。スペクトル消滅率は、15dBよりも大きく、7dBと測定されたレーザの場合(図4)と比較すると、消滅率が顕著に改善されている。
【0054】
選択された「マスタ」レーザが、空間的に単一モードである場合、増幅ファイバにおいて基本モードをより励起させることが可能である。これにより、空間的により高い質が等価レーザに提供され得る。
【0055】
「マスタ」レーザは、ファイバレーザまたはレーザダイオードであってもよい。現在では、この機能に理想的に適している、出力、スペクトルおよび偏光の特性を伴うレーザダイオードが利用可能である。
・空間的に単一モードであり、ファイバにおいて結合されている
・偏光している
・ファイバでの400mWに及ぶ出力
・0.1nmよりも小さなスペクトルバンド幅
このようなレーザの二重クラッドファイバにおける直接増幅によって、数百ワットよりも大きな出力が生じ得る。
【0056】
また、マスタレーザは、低出力ファイバレーザ(例えば、5Wよりも小さい)であってもよい。超高平均出力に到達するために、複数の増幅ステージが用いられてもよい。
【0057】
最後に、マスタレーザは、パルスレーザ(フェムト秒、ピコ秒またはナノ秒)であってもよい。この場合、出力増幅器においてパルスを増幅する前に、低出力レーザの時間的な特性を規定することがより簡単である。Qスイッチモードにおける976nmでのレーザの場合、以下のことを制御するために、低出力レーザキャビティを設けることが好ましい。
・パルス継続時間
・各パルス放出の間に設けられた増幅自然放出(ASE)の影響
・パルスのスペクトル純度
続いて、これら十分に制御されたパルスは、増幅ファイバにおいて増幅され、初期のスペクトルの質、空間的な質、および、時間的な質を保持しながら、超高平均出力(5〜100W)に到達することが可能になる。
【0058】
図6に示されている構成では、レーザ装置は、パルスの継続時間、エネルギー、平均出力およびピーク出力に関して有効な性能を実現する。
【0059】
Qスイッチマスタ発振器によって放出されたパルスは、10〜400kHzの範囲において調整可能な反復率に対する12nsの継続時間によって特徴付けられている。マスタ光源のスペクトルバンド幅は、キャビティ内部のフィルタコンポーネント(VBG)によって125pmに固定されている。例示的な実施形態を伴って実現された性能は、以下の通りである。
・最大平均出力:78W
・最大エネルギー:1mJ
・最大ピーク出力>100kW
非線形結晶のLBO結晶における488nmでの周波数倍増後、16.1Wの青色を放出するレーザ出力が、44Wの赤外線出力に対して得られたということが示された。なお、2006年以降の過去の記録によれば、青色にて83mWの放出が報告されている(A. Bouchier, G. Lucas-Leclin, P. Georges, and J. Maillard, "Frequency doubling of an efficient continuous wave single-mode Yb-doped fiber laser at 978 nm in a periodically-poled MgO:LiNbO3 waveguide," Opt. Express 13, 6974-6979 (2005))。
【0060】
したがって、この性能は、考慮されたスペクトルバンド幅(赤外線および可視)における単一モードの放射、平均出力およびパルス毎のエネルギーに関する記録を構成する。
【0061】
(偏光保持ファイバ)
青色(488nm)における放出を得るための周波数倍増の効果は、976nmでの放射が完全に偏光されている場合に最大になる。この目的のために、増幅ファイバが放射の偏光保持を保証することが必要である。幾何学的な制限(低コア/クラッド表面比率)があるので、この性能をどのように生成するかを考慮することは妥当である。コア周辺の制限された空間に起因して、従来の偏光保持構造(PANDAファイバまたはボウタイ型)を使用することは不可能であろう。
【0062】
以下のような、多くの特定な形状が実行可能である。
・楕円形状コアファイバ。非円形状コアは、クラッドの大きさに制限を課さないという利点を伴う、本質的に複屈折であるという特性を有する。楕円形状コア(または任意の他の細長い形状)を規定するために、長軸と短軸との長さの比率を、少なくとも1.1:1に設定する。
・ファイバの引き上げの前に、プレフォームにおいて複数のエレメントを組み立てることによって製作されたファイバ(図7)。
【0063】
この特定の形状は、クラッドの直径を過度に増加させることなく、幾つかのロッドを用いることによってホウ素(複屈折率に関連した力学的制限を課すエレメント)がドープされたシリカの体積を増加させる。
【0064】
イッテルビウムがドープされた中央のエレメント(8)が、プレフォームに導入され、ホウ素がドープされたエレメント(9)およびネオジムがドープされたエレメント(10)に包囲されている。上述の実施例では、これらのエレメントは、同一種がドープされたエレメントの隣接した対になって放射状に配置されている。
【0065】
また、幾つかの構成では、このファイバが偏光ファイバ機能を有することが可能である。この場合、2つ偏光(偏光保持ファイバ)の有効屈折率に幅広い差を導入する代わりに、特定の曲率半径を伴っており、ホウ素がドープされたエレメントの軸に沿って配置されているファイバの巻回によって、2つの偏光軸の1つに対する伝送損失を増大させ得る。偏光された光を放出すために2つの偏光状態を区別する必要があるレーザモードにおいて、これは特に有効である。
【0066】
図8に示されているこのようなファイバは、10-4よりも大きな測定された複屈折率を有している。
【0067】
(傾斜ブラッググレーティングの書き込み)
傾斜ブラッググレーティングは、2つの偏光軸の1つにおいて伝播する間に損失を招き得る。これらのグレーティングは、一般のファイバを偏光保持ファイバに変換するために、そして、偏光保持ファイバを偏光ファイバに変換するために用いられ得る。これには、Ybドープされたファイバの全長に沿った複数のグレーティングの書き込みが含まれている。また、この装置は、フィルタの役割も担う。
【0068】
上記レーザキャビティは、1030nm付近、および、ドープされたファイバ(ファイバの出力にてキャビティに挿入されたフィルタエレメント)の外側におけるASEの厳密なフィルタリングを必要とするため、上記レーザキャビティは制限されている。外部フィルタリングでは60dB超えを実現するのは困難であるので、この要求により、実際に使用するためのファイバの長さ(およびレーザの効率)は厳密に制限されている。この制限を回避するための優れた方法は、この干渉性放射を増幅ファイバ全体に沿ってフィルタリングする手段を導入することである。これは、多くのデバイスと共に実行可能である。
【0069】
(2つの屈折率プロファイルを伴う増幅ファイバ)
ドープされたコアの周囲に「埋設型」クラッドを使用することは、基本モードの実効屈折率の幅広い変化を波長の関数として導入する。
【0070】
この場合、低反射率を有する(クラッドの反射率よりも低い)リングが、ドープされたコアの周囲に配置される。このリングは、通常、フッ素が共ドープされたシリカから成る。
【0071】
このファイバの特定の曲率半径に対して、976nmでのレーザモードに影響を及ぼすことなく、1030nm付近のモードに対する追加損失を招き得る。これにより、1030nmでの利得がガイダンス損失によってオフセットされている、ファイバの長さの制限が緩和される。
【0072】
このファイバ引き出しの構造は、実行するにはより複雑であることは明白であり、多くの追加的制限をファイバの構造に課し得る。また、これらの制限が所望のレーザ特性と互換性を有さない場合において、他のフィルタリング方法も実行可能である。
【0073】
(増幅ファイバに沿った幾つかの位置におけるブラッググレーティングの書き込み)
ASEフィルタリングの役割を担うことのできる2つのタイプのブラッググレーティングが存在する。LPG(長周期グレーティング)およびTFBG(傾斜ファイバブラッググレーティング)である。
【0074】
LPGは、特定の波長のクラッドモードへの選択的結合によって動作する。光が共伝播するが、ドープされたコアとの僅かなオーバーラップのために僅かな光学利得しか受けないクラッドに向けて、光が単一モードのコアから放出される。数十nmのスペクトルバンド幅に亘り、10dBよりも大きな損失を招くことが可能である。
【0075】
TFBGは、同様の動作を有するが、クラッドに放出された光は、一般に、後方反射する。また、これらのグレーティングは、偏光に対して感度が良く、上述のように、信号の波長に対してファイバ偏光を実行することができる。干渉している波長に対して、2つのグレーティングが、各偏光に対する損失を招くために書き込まれていてもよい。
【0076】
2つのタイプのグレーティングに対して、干渉性放射の除去率を増大させるために、幾つかの書き込みがファイバ全体に沿って為され得る。
【0077】
(2つ以上の増幅ステージを伴う動作)
上述のフィルタリング方法は、ドープされたファイバの特定の構造、または、フォトライトされたフィルタの導入によるファイバの補正を必要とする。ドープされたファイバの補正を必要としない最後の実行可能なフィルタリング方法が利用可能である。
【0078】
また、図10に示されているMOPAの場合の構成も、レーザの場合には有効である。これには、増幅ファイバの、各部分におけるポンプリサイクルに関連した2つ以上の部分への分割が含まれている。各部分によって生成された信号が、次の部分に注入される(4つのミラーが、920nmの光路を規定しており、少なくとも第1のミラーは、976nmにおける信号と920nmにおけるポンプとを分離するダイクロイックミラーである)。ポンプは、全体効率の減少を回避するために、次の部分に再注入される。各ステージのポンプが自身にリサイクルされる独立したステージを有することも可能である。各ステージ間において、976nmにおける波、および、1030nmにおけるASEは、976nmの波を通過させるが1030nmにおけるASEを減衰させる光学フィルタを通過する。反対方向に伝播しつつ、レーザ出力のかなりの部分を占有し得る976nmにおけるASEを減衰させるために、光学アイソレータも(MOPAの場合においてのみ)用いられる。
【0079】
この構成は、単一ステップの構成に比べてより長い全長のファイバを使用する。それは、ポンプと第1のステップ後の信号とを分離するために多重モードのカプラが逆方向において用いられており、第2のカプラがポンプと第2の増幅ステップにおける信号とを結合するために用いられている十分に一体化したシステムとも互換性が有る。
【0080】
(他の動作モード)
特定のファイバにおける976nmでの増幅の概念は、システムが、ポンプ増幅ファイバ、スペクトルフィルタリングシステム、および、976nmでの100%のミラー、ならびに、ポンプ除去システムから成るASE光源の構成にも適用され得る。この光源は、数nmのスペクトルバンド幅を有しており、偏光されておらず、空間的に単一モードである976nmでの連続放射を生成する。
【0081】
また、MOPAの構造も、976nmにおける超短パルスを生成するために変更され得る。実際、マスタ発振器は、100fs-1psの時間範囲においてパルスを生成するために、モード遮蔽状態において制御され得る。続いて、これらのパルスは、拡張器(圧縮器)に対して反対の散乱を有する散乱エレメントにおけるスペクトルコンポーネントのリフェーズ(rephase)前に、出力増幅器のファイバにおいて直接増幅されるか、または、増幅前にそれを拡張することによる周波数ドリフト増幅技術を使用して増幅される。
【0082】
本発明は、十分に一体化した実施形態も含んでいる。これらの実施形態では、一体化した結合が、図12に示されているレーザの構成、または、図13に示されているMOPAの構成に適用され得る。したがって、図12は、
・100/125μmおよびON=0.15であるN個の多重モードレーザダイオード10と、
・N対1の全ファイバポンピングカプラ20と、
・977nmにおいて最大反射率(100%)を伴う、増幅ファイバのドープされたコアにおいて光書き込みされたブラッググレーティングのネットワーク30と、
・イッテルビウムイオンがドープされたエアクラッドを伴う、20/80に微細構造化された二重クラッドファイバ40と、
・977nmにおいて10%の反射率を有する、増幅ファイバのドープされたコアにおいて光書き込みされたブラッググレーティング50と、
・角度が洗練された高出力SMAコネクタ60と、
を備えている本発明の光源を示している。
【0083】
したがって、この実施形態では、結合手段は、N個のポンピングダイオードのファイバ出力に直接溶接されることに適しているN個の多重モード入力ファイバ、および、増幅ファイバに直接溶接されることに適している出力ファイバを含んでいるカプラに関連している。
【0084】
同様に、図13は、
・角度が洗練された高出力SMAコネクタ100と、
・N個の多重モードレーザダイオード200(100/125μmおよびON=0.15)と、
・N個の多重モード入力、および、977nmにおける1個の単一モード信号出力を有する全ファイバポンプ結合器300と、
・イッテルビウムイオンがドープされたエアクラッドを伴う、20/80に微細構造化された二重クラッドのファイバ400と、
・クラッドモード抑制器500、および、20対6であることが好ましいモードアダプタと、
・977nmにおけるファイバアイソレータ600と、
・977nmにおける高スペクトル精度を有する単一モードのレーザダイオード700と、
を備えている、977nmにおける十分に一体化した高出力MOPAの構成における本発明の実施形態を示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1030nmよりも短い波長での、制御された横方向の単一モードの放射を放出するファイバを有する光源(1)であって、
ポンピング波の放出に適している少なくとも1つのレーザダイオード(2)と、
2つの端部を有しており、コアおよびポンピングクラッドを含んでいる、レアアースエレメントがドープされているクラッド増幅光ファイバ(6)部と、
上記ドープされたファイバの上記クラッドにおいてポンピング源を結合する手段と、
を備えており、
上記ドープされたファイバの上記コアは、クラッドの屈折率よりも高いコアの屈折率を得るために、イッテルビウム、ネオジム、ツリウムから選択されたレアアースエレメントがドープされた円筒形状部を含んでおり、
上記レーザダイオード(2)の励起波長は、750nmから960nmの間に有り、
上記クラッドの直径は50ミクロンよりも大きく、上記ドープされたコアの上記ポンピングクラッドに対する表面比率は8から50の間に有る、
ことを特徴とする光源(1)。
【請求項2】
上記クラッドの断面は、1から1.4の間に有る長軸/短軸の比率を有している、
ことを特徴とする請求項1に記載の光源(1)。
【請求項3】
上記放出波長は、965nmから1010nmの間に有り、
上記ファイバは、イッテルビウムがドープされている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の光源(1)。
【請求項4】
上記放出波長は、880nmから960nmの間に有り、
上記ファイバは、ネオジムがドープされている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の光源(1)。
【請求項5】
上記ファイバは、外側クラッドおよび内側クラッドを含んでおり、
上記外側クラッドの透過性物質の屈折率は、上記内側クラッドの透過性物質の屈折率よりも低い、
ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の光源(1)。
【請求項6】
上記ファイバの上記クラッドは、上記ポンピング波のガイドに適している0.3よりも高い開口数を有する導波路であり、
上記導波路は、空洞を伴うリングによって形成されている、
ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の光源(1)。
【請求項7】
上記装置(1)は、増幅発振器の構造周辺に構築されたMOPA(マスタ発振器出力増幅器)の構成において作動しており、
上記増幅器を構成しているドープされたファイバと、
上記ドープされたファイバのスペクトル増幅バンド幅において放出するソースレーザと、
上記ファイバの少なくとも1つの端部での、上記ドープされたファイバの上記ドープされたコアにおける上記ソースレーザの結合手段(4)と、
上記増幅ファイバのスペクトル吸収幅において放出するポンピング源と、
上記ドープされたファイバの上記クラッドにおける上記ポンピング源の結合手段と、
を備えており、
上記増幅器は、所定の波長をフィルタリングするために、および、上記ファイバ(6)の通過後に吸収されていない上記ポンピング波を上記ファイバ(6)に再注入するために、注入手段(4)との協動に適している選択的キャビティ内波長エレメント(5、13、8、9)を備えている、
ことを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の光源(1)。
【請求項8】
上記装置は、上記結合手段(4)は、N個のポンピングダイオードのファイバ出力への直接の溶接に適しているN個の多重モード入力ファイバ、および、上記増幅ファイバ(6)への直接の溶接に適している出力ファイバを含んでいるカプラに関連している、
ことを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の光源(1)。
【請求項9】
上記ドープされたファイバは、増幅ファイバを構成しており、
上記光源は、
上記増幅ファイバのスペクトル吸収幅において放出するポンピング源と、
上記ドープされたファイバの上記クラッドにおける上記ポンピング源の結合手段と、
上記増幅ファイバの2つの端部にて、上記ファイバの上記ドープされたコアから発せられるレーザビームの再注入に適している光学共振器と、
を更に備えている、
ことを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の光源(1)。
【請求項10】
上記ドープされたファイバは、チューブ形状部によって包囲されているドープされたコアから成り、
上記チューブ形状部は、上記ドープされたコアおよび上記クラッドの屈折率よりも低い屈折率を有しており、
上記屈折率は、中心での最大屈折率から、上記クラッドにおける中間屈折率、上記チューブ形状部での最小屈折率へと放射状に変化する、
ことを特徴とする請求項1から9の何れか1項に記載の光源(1)。
【請求項11】
上記ドープされたファイバは、偏光保持ファイバである、
ことを特徴とする請求項1から10の何れか1項に記載の光源(1)。
【請求項12】
上記ドープされたファイバは、第1のドーパント種がドープされている長軸方向のゾーンと第2のドーパント種がドープされている長軸方向のゾーンとを有するクラッドを含んでいる、
ことを特徴とする請求項11に記載の光源(1)。
【請求項13】
上記ドープされたファイバは、グラビア印刷によって書き込まれたブラッググレーティングであって、所望のスペクトル放出バンド幅の外側における放出をフィルタリングするように構成された透過スペクトルを伴うブラッググレーティングの少なくとも1つを有するコアを含んでいる、
ことを特徴とする請求項1から12に記載の光源(1)。
【請求項14】
上記ドープされたファイバは、透過スペクトルが上記所望のスペクトル放出幅の外側における上記放出をフィルタリングするように規定されている少なくとも1つのフィルタによって、または、光学アイソレータによって分離された少なくとも2つの部分に分割されている、
ことを特徴とする請求項1から13に記載の光源(1)。
【請求項15】
請求項12に記載の光源用のドープされたファイバを製作する方法であって、
レアアースエレメントがドープされた中央のエレメントが、ファイバコア、および、少なくとも6つの周辺エレメントを形成するためのプレフォームに組み立てられており、
上記少なくとも6つの周辺エレメントは、幾つかは第1のドーパントがドープされており、幾つかは第2のドーパントがドープされており、上記コアを包囲しており、上記ファイバクラッドを形成するためのものである、
ことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2013−510436(P2013−510436A)
【公表日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−537436(P2012−537436)
【出願日】平成22年11月3日(2010.11.3)
【国際出願番号】PCT/FR2010/052354
【国際公開番号】WO2011/055074
【国際公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(512116217)ウニヴェルシテ ボルドー 1 (1)
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITE BORDEAUX 1
【住所又は居所原語表記】351 Cours de la Liberation,33405 TALENCE,FRANCE
【出願人】(512116228)アルファノフ サントゥル テクノロジック オプティーク エ ラズル (1)
【氏名又は名称原語表記】ALPHANOV Centre Technologique Optique et Lasers
【住所又は居所原語表記】351 Cours de la Liberation,33405 TALENCE,FRANCE
【Fターム(参考)】