説明

ナビゲーション信号反射器の位置決定を有するユーザ装置ナビゲーション解法

ナビゲーション信号反射器の位置決定を有するユーザ装置ナビゲーション解法の方法およびシステムが記載される。一実施例において、全地球測位システム(GPS)プラットフォームから送られるナビゲーション信号は、直接のナビゲーション信号および反射ナビゲーション信号としてGPSが使用可能な受信器で受取られる。直接のナビゲーション信号は反射ナビゲーション信号から分離することができる。受信器測距測定値は、GPSプラットフォームの直接経路信号を介して受取られる直接のナビゲーション信号から定めることができ、GPSが使用可能な受信器のナビゲーション解法は受信器測距測定値から解くことができる。同様に、反射器測距測定値は、信号反射器から反射信号経路を介して受取られる反射ナビゲーション信号から定めることができ、信号反射器の位置はGPSが使用可能な受信器の反射器測距測定値から解くことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はグローバルナビゲーションサテライトシステム(GNSS)または全地球測位システム(GPS)のナビゲーション信号に関し、より特定的には直接のナビゲーション信号および反射ナビゲーション信号を用いた、ナビゲーション信号反射器の位置決定を有するユーザ装置ナビゲーション解法に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
全地球測位システム(GPS)は、特に軍事航空機および兵器システム用途向けに、正確な位置、速度および時刻(PVT)情報をGPSが使用可能な受信器に提供するために依拠されるナビゲーションサテライトの衛星系システムである。民生のアプリケーションは航空機、自動、および海上ナビゲーションならびに測量のために、さらに他のPVT情報アプリケーション向けに、高い精度のGPS PVT情報に依拠している。GPSが使用可能な受信器(一般に「ユーザ装置」ともいう)はGPS衛星から送られる同期化測距信号(ナビゲーション信号)ブロードキャストを取得してロックオンし、衛星への測距測定値を定め、位置、速度および時刻の値を求めるために三角測量で測量する。
【0003】
GPSユーザ装置で共通する問題として、GPS衛星から送られて、建物、大きい金属構造体、等方性反射器などのような他の物体に反射される、反射ナビゲーション信号が挙げられる。これらの反射ナビゲーション信号は一般に「マルチパス」信号と呼ばれる。なぜなら、これらの信号は衛星からGPSユーザ装置への直接経路を介して直接のナビゲーションシステムとして受取られるのではなく、受信前に反射されるからである。GPSが使用可能な受信器が反射ナビゲーションシステムにロックオンして、測距測定値を定めるためにマルチパス信号を用いると、GPSユーザ装置PVT解法にナビゲーション誤差が入り、これはナビゲーションの精度を著しく損なうことになる。
【0004】
従来の形状の建物と異なり、等方性反射器は部分的にまたは完全な球体であって、GPS衛星から送られるナビゲーション信号の一部またはすべてさえも反射し得る。等方性反射器からある距離を有するGPSユーザ装置で受取られる、反射器からの反射ナビゲーション信号は、反射器に起こり得る対応する直接経路ナビゲーション信号フェーズに相対する等しい時間で遅延され、その時間遅延は反射器とユーザ装置との間の距離を光速度によって除算した値に等しい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
GPSマルチパス(反射ナビゲーション信号)の影響を緩和する技術、たとえば改良されたGPSユーザ装置アンテナ設計および信号処理方法などの技術が現在ある。しかし、従来のGPSマルチパス技術は単にマルチパスの反射をなくす、および/またはなくすべき間違ったナビゲーション信号であると考えられる反射ナビゲーション信号に伴うエラーを減らすようにしているだけである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
概要
ここでは以下の詳細な説明で詳しく説明される、ナビゲーション信号反射器の位置決定を有するユーザ装置ナビゲーション解法の特徴および概念を簡単に紹介する。ここの概要はクレームに記載の主題の本質的特徴を特定するものではなく、また請求項に記載の主題
の範囲を定めるために用いられることを意図するものではない。
【0007】
ナビゲーション信号反射器の位置決定を有するユーザ装置ナビゲーション解法の一実施例において、全地球測位システム(GPS)プラットフォームから送信されるナビゲーション信号は直接のナビゲーション信号および反射ナビゲーション信号として、GPSが使用可能な受信器で受信できる。直接のナビゲーション信号は反射ナビゲーション信号から分離することができる。受信器の測距測定値は、GPSプラットフォームから直接信号経路を介して受取られる、直接のナビゲーション信号から定めることができ、GPSが使用可能な受信器のナビゲーション解は受信器の測距測定値から解くことができる。同様に、反射器の測距測定値は、たとえば実質に等方性の反射器のような信号反射器から反射信号経路を介して受取られる反射ナビゲーション信号から定めることができる。信号反射器の位置は、GPSが使用可能な受信器において反射器測距測定値から求めることができる。
【0008】
ナビゲーション信号反射器の位置決定を有するユーザ装置ナビゲーション解法の他の実施例において、GPSが使用可能な受信器のナビゲーション解を解くために受信器測距測定値を定める場合に、反射ナビゲーション信号は反射ナビゲーション信号の負の影響をなくすために分離することができる。反射ナビゲーション信号は、その前に受取られる直接のナビゲーション信号から分離することができ、反射ナビゲーション信号および対応する直接のナビゲーション信号の両方は、GPSプラットフォームによって送られる識別可能なコード信号を含む。直接のナビゲーション信号は反射ナビゲーション信号から分離することができ、各反射ナビゲーション信号は実質的に等方性の反射器から反射される場合に、対応する直接のナビゲーション信号に相対する同じ時間だけ遅延される。さらに、各々が対応する直接のナビゲーション信号と比べて異なる信号強度を有する反射ナビゲーション信号を検出するために、適応型利得制御および獲得サーチアルゴリズムを用いて、直接のナビゲーション信号を反射ナビゲーション信号から分離することができる。
【0009】
本開示はすべてのグローバルナビゲーションサテライトシステム(GNSS)もしくは全地球測位システム(GPS)プラットフォーム、またはすべてのGNSS/GPSペイロードプラットフォームに適用することができる。プラットフォームはGNSS/GPS位置付け信号を送信するためにGNSS/GPSシステムを搭載したすべての種類の航空機、衛星、機上システム、擬似衛星システム、または機上の装置のいずれかを含むことができる。
【0010】
実施例は図面を参照して説明される。図面において、同様の特徴およびコンポーネントを示すために、同じ番号が用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】一実施例における単なる環境の一例を示す図である。
【図2】ナビゲーション信号反射器の位置決定を有するユーザ装置ナビゲーション解法のための、擬似ランダムノイズ(PRN)コード信号用の自己相関関数の例を示す図である。
【図3】ナビゲーション信号反射器の位置決定を有するユーザ装置ナビゲーション解法のための方法の例を示す図である。
【図4】ナビゲーション信号反射器の位置決定を有するユーザ装置ナビゲーション解法の実施例を実現できる単なるコンピュータの一例のさまざまなコンポーネントを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
詳細な説明
ナビゲーション信号反射器の位置決定を有するユーザ装置ナビゲーション解法について
以下で説明されるが、実施例ではGPSが使用可能な受信器(「ユーザ装置」とも呼ぶ)のナビゲーション解およびGPSナビゲーション信号を反射する実質的に等方性の反射器の位置の両方を定める。ある場所に位置するGPSが使用可能な受信器は、異なる場所にあるナビゲーション信号反射器の位置を定めることができる。GPSが使用可能な受信器は、直接経路ナビゲーション信号および反射経路ナビゲーション信号のための別個の擬似測距測定値をサーチし、獲得し、決定して、その測定値を用いて2つの異なる位置解法を生成する。ナビゲーション解は、直接経路ナビゲーション信号から定められて、GPSが使用可能な受信器用に生成することができ、位置解は反射ナビゲーション信号から定められて、ナビゲーション信号反射器の位置用に生成することができる。
【0013】
全地球測位システム(GPS)プラットフォームから送信されるナビゲーション信号は、直接のナビゲーション信号として、およびナビゲーション信号反射器から反射される反射ナビゲーション信号として、GPSが使用可能な受信器で受取ることができる。受信器測距測定値は、GPSプラットフォームから直接信号経路を介して受取られる直接のナビゲーション信号から定めることができ、それによりGPSが使用可能な受信器のナビゲーション解は受信器の測距測定値から解くことができる。同様に、反射器の測距測定値は反射ナビゲーション信号から定めることができ、これらの信号は実質的に等方性の反射器のようなナビゲーション信号反射器から反射信号経路を介して受取られる。ナビゲーション信号反射器の位置は、GPSが使用可能な受信器において、反射器測距測定値から求めることができる。
【0014】
反射器の位置が従来のユーザ装置PVTナビゲーション解法決定の副産物として定めることができるよう、直接経路ナビゲーション信号は実質的に等方性の反射器からの反射経路ナビゲーション信号から分離することができる。さらに、反射経路ナビゲーション信号は直接経路ナビゲーション信号から分離されて消されるので、ユーザ装置PVT解法はより高い信頼度で用いることができる。たとえば、一致が受信器自律性統合モニタリング(RAIM)アルゴリズムを用いて確認することができるような、受信器の位置および反射器の位置の両方に対する一致した解法により、直接経路信号および反射経路信号は正しく分離されたことを立証し、さらに等方性反射器があるという仮説を立証している。
【0015】
記載されているナビゲーション信号反射器の位置決定を有するユーザ装置ナビゲーション解法のシステムおよび方法の特徴ならびに概念は、いくつもの異なる環境、システム、および/または構成において実現することができるが、ナビゲーション信号反射器の位置決定を有するユーザ装置ナビゲーション解法の実施例は、以下の環境およびシステムアーキテクチャの一例に照らして説明される。
【0016】
図1は環境100の一例を示し、ナビゲーション信号反射器の位置決定を有するユーザ装置ナビゲーション解法の実施例を実現することができる。環境100は何台もの全地球測位システム(GPS)衛星プラットフォーム102(すなわち102−1/102−2)、またはナビゲーション信号を送る、機上のシステム、擬似衛星システム、もしくは機上の装置のような他のプラットフォームを含むことができる。さらに環境100は送られたナビゲーション信号を受信する、衛星、航空機、および/または他の種類のGPSが使用可能な装置またはシステムといったユーザプラットフォームを何台も含むことができる。本実施例では、2台のGPSプラットフォーム102−1/102−2しか示されていないが、環境100はGPSナビゲーション信号を送信する任意の数のGPS−プラットフォームを含むことができる。
【0017】
環境100は移動する地上のまたは機上の受信器のような、GPSが使用可能な受信器104と、本実施例では実質的に等方性の反射器のようなGPSナビゲーション信号反射器106を含む。実質的に等方性の反射器106は、ほぼ等しくすべての方向にすべての
GPSナビゲーション信号を反射する特徴を少なくとも有する。さらに、等方性反射器106は、組合せられると実質的に等方性の反射器を形成するよう位置付けられている任意の数のナビゲーション信号反射器であり得る。
【0018】
本実施例において、GPSプラットフォーム102−1/102−2はGPS衛星として示され、各々はGPS位置情報およびナビゲーション信号をGPSが使用可能な受信器104に送信する広角指向性アンテナ108(「地球受信可能アンテナ」とも呼ぶ)を含む。GPSプラットフォーム102およびGPSが使用可能な受信器104の各々は、図4に示される演算ベースの装置の一例を参照して以下でより詳細に記載されるように、あらゆる数の異なるコンポーネントの組合せで実現できる。たとえば、GPSが使用可能な受信器104は、図4に示される演算ベースの装置の一例を参照して記載されるコンポーネントのいずれか1つまたは組合せを含む、コンピュータの一例として実現できる。
【0019】
GPSが使用可能な受信器104はGPSプラットフォーム102−1/102−2から送信または通信されるナビゲーション信号110を受取ることができる。GPSが使用可能な受信器104は、GPSプラットフォーム102から直接信号経路を介して受取られる直接のナビゲーション信号112(すなわち112−1/112−2)としてナビゲーション信号110を受取ることができる。GPSが使用可能な受信器104はさらにナビゲーション信号反射器106から反射信号経路を介して受取られる反射ナビゲーション信号114(すなわち、114−1/114−2)をも受取ることができる。GPSが使用可能な受信器104は直接のナビゲーション信号112からGPSが使用可能な受信器104の位置を決定または値を求めることができ、反射ナビゲーション信号114からナビゲーション信号反射器106の位置を決定または値を求めることができる。
【0020】
GPSが使用可能な受信器104はナビゲーション信号処理モジュール116を含むことができ、受取られたナビゲーション信号110を処理し、かつナビゲーション信号反射器の位置決定を有するユーザ装置ナビゲーション解法の実施例を実現することができる。ナビゲーション信号処理モジュール116はナビゲーション信号110を処理して、GPSが使用可能な受信器の位置を求めるときに、反射ナビゲーション信号114を分離して負の影響を打ち消すことができる。さらに、信号反射器106の位置は、GPSが使用可能な受信器104で求めることができるので、信号反射器106を省略または取り除くことができる。
【0021】
ナビゲーション信号処理モジュール116は反射ナビゲーション信号114を直接のナビゲーション信号112から分離することができる。たとえば、直接のナビゲーション信号112−1は対応する反射ナビゲーション信号114−1よりも先に、直接信号経路を通ってGPSが使用可能な受信器104で受取られるが、相互に関連付けることができる。なぜなら、両方の信号はGPSプラットフォーム102−1で生成されるときに、GPS衛星時刻に同期化される識別可能なコード信号を含むからである。GPSが使用可能な受信器104は早期から後期のサーチを行なって、反射ナビゲーション信号114−1/114−2の対応する擬似ランダムノイズコード信号を検出する前に、直接のナビゲーション信号112−1/112−2の擬似ランダムノイズコード信号を検出することができる。
【0022】
この早期から後期のサーチ技術よりももっと一般的には、GPSが使用可能な受信器104は各GPSプラットフォーム102についての直接のナビゲーション信号112および反射ナビゲーション信号114の両方を検出するための十分な範囲の空間をカバーする取得サーチ技術を実現することができる。等方性反射器(たとえば信号反射器106)の場合、反射ナビゲーション信号114の各々は、等方性反射器106から反射される場合、対応する直接のナビゲーション信号112の相対する同じ時間の長さだけ遅延される。
ナビゲーション信号反射器106からの反射ナビゲーション信号114はすべて反射器で起こる信号フェーズに相対する同じ時間量で遅延される。GPSが使用可能な受信器104は、信号反射器106に関連付けられるこの特徴に基づき、サーチを行なって直接のナビゲーション信号112を反射ナビゲーション信号114から分離することができる。
【0023】
さらに、反射ナビゲーション信号114−1は、対応する直接のナビゲーション信号112−1と異なる信号強度を有するものとして特定される。GPSが使用可能な受信器104において適応型利得制御および取得サーチアルゴリズムを実行して、異なる出力レベルを有する信号の検出および分離を容易にする。受取られた直接経路ナビゲーション信号112−1/112−2はトランスミッタ出力、衛星までの範囲、受信器アンテナ利得パターンなどの違いを調整する場合に、公称上同じ出力レベルにある。他方で、反射ナビゲーション信号124(1−2)の受信パワーレベルは、対応する直接経路ナビゲーション信号のものと著しく異なり得るので、この情報は、ナビゲーション信号(すなわち、反射ナビゲーション信号114または直接のナビゲーション信号112)の一方のまたは他方の組に属するとして検出される信号をさらに分離するために用いられ得る。
【0024】
GPSが使用可能な受信器104は2つのナビゲーション位置解を生成(さらに演算または決定)するために実現することができ、ナビゲーション解は直接経路ナビゲーション信号112から定められるように、GPSが使用可能な受信器104用に生成され、位置解は反射ナビゲーション信号114から定められるように、信号反射器106の位置用に生成される。ナビゲーション信号処理モジュール116は直接のナビゲーション信号112から受信器測距測定値を定めて、この受信器測距測定値を用いてGPSが使用可能な受信器104の位置の値を求めるために実施することができる。ナビゲーション信号処理モジュール116は反射ナビゲーション信号114から反射器測距測定値を定めて、この反射測距測定値を用いて信号反射器106の位置の値を求めるために実施することができる。
【0025】
信号反射器106はGPSが使用可能な受信器104のアンテナ120からある距離118(ここでは距離dとして特定)にあるので、GPSが使用可能な受信器104で受取られた反射ナビゲーション信号114の擬似ランダムノイズコードフェーズエポックはすべて信号反射器で起こるコードベースエポックに相関して、τ=d/cで遅延され、ここでcは光速である。GPSが使用可能な受信器104に相関して、反射ナビゲーション信号114は、直接のナビゲーション信号112に関連付けられる経路長さに相関して、反射ナビゲーション信号114の差異経路長に等しい量で遅延される。
【0026】
たとえば、GPSプラットフォーム102−1からの反射ナビゲーション信号114−1の擬似ランダムノイズの反射コードフェーズは、直接のナビゲーション信号112−1に対して、
{(Pathreflector+d)−Pathdirect}/c
に等しい量で遅延される。反射ナビゲーション信号114−1が直接のナビゲーション信号114−1とほぼ同じ見通し線角度で入来すると、遅延は擬似ランダムノイズコードチップに対して小さく、また1つの擬似ランダムノイズコードチップよりも小さいこともあり得る。L1 C/Aコードでは、擬似ランダムノイズコードチップは三百(300)メートルであり、P(Y)コードでは、擬似ランダムノイズコードチップは三十(30)メートルである。
【0027】
GPSが使用可能な受信器104への直接経路ナビゲーション信号112の各々の擬似測距(PR)式は以下のとおりであり:
PRRcvr=RRcvr+c・b
ここでPRRcvrはGPSが使用可能な受信器104の擬似測距であり、RRcvrはGPS
プラットフォーム102とGPSが使用可能な受信器104との間の真の範囲であり、cは光速であり、bは受信器クロックバイアスである。上記の式は他のより小さい範囲の遅延の影響を無視しているが、これらは別の実施例では直接経路ナビゲーション信号112の各々の擬似測距式を定める場合に考慮することができる。
【0028】
反射経路ナビゲーション信号114の各々に対して、GPSが使用可能な受信器104で測定された擬似測距(PR)式は以下のとおりであり:
PRSR=RSR+c・(b+τ)
ここでPRSRは信号反射器106の擬似測距であり、RSRはGPSプラットフォーム102と信号反射器106との間の真の測距であり、cは光速であり、bは受信器クロックバイアスであり、τは信号反射器106とGPSが使用可能な受信器104との間の距離118に関連する遅延である。
【0029】
この測距は以下の式によってモデル化することができ:
2=(xS−x)2+(yS−y)2+(zS−z)2
ここで(xS、yS、zS)は衛星(たとえば、GPSプラットフォーム102)の位置である。GPSが使用可能な受信器104の範囲を定めるために、測距式の(x,y,z)はGPSが使用可能な受信器104の位置に対応する。信号反射器106の範囲を定めるために、測距式の(x,y,z)は信号反射器106の位置に対応する。数台のGPSプラットフォーム102(たとえば、一実施例において4台以上)から直接のナビゲーション信号112の擬似測距測定値が与えられると、ナビゲーションアルゴリズムを実行して、GPSが使用可能な受信器104の位置を解いて、GPSが使用可能な受信器クロックバイアスbの値を求めることができる。同様に、数台のGPSプラットフォーム102から反射ナビゲーション信号114の擬似測距測定値が与えられると、ナビゲーションアルゴリズムを実行して、信号反射器106の位置を解いて、信号反射器106の擬似測距式PRSRにおけるGPSが使用可能な受信器クロックバイアスbプラス遅延τ(すなわち、(b+τ))の値を求めることができる。
【0030】
図2は、ナビゲーション信号反射器の位置決定を有するユーザ装置ナビゲーション解法向けの実施例において、擬似ランダムノイズ(PRN)コード信号の自己相関関数の例200を示す。例200は直接経路ナビゲーション信号112および反射経路ナビゲーション信号114についての擬似ランダムノイズコード信号に関連付けられる相関関数を示す。この例では、反射経路ナビゲーション信号114に関連付けられる自己相関関数は、直接経路ナビゲーション信号112の自己相関関数よりも小さいピーク振幅または出力を有すると示される。遅延202が2つの擬似ランダムノイズコードチップ以上である場合、反射信号自己相関関数204は直接信号自己相関関数206から分離される。しかし、遅延が2つのチップよりも小さい(すなわち、重複相関を有する遅延208)なら、自己相関関数は直接経路信号212および反射経路信号214の合成物210からなり、それによりGPSが使用可能な受信器104での反射経路信号214の特定および分離は難しくなる。
【0031】
GPSが使用可能な受信器104は1チップ以下の早期から後期相関器スペーシングに対してトラッキングループを実現することができ、遅延が1.5チップより大きい場合、反射経路信号のGPSが使用可能な受信器の擬似ランダムノイズコードトラッキングループへの影響はごくわずかである。しかし、衛星ナビゲーション信号取得フェーズでは、図2の上側で示されるように、2個のチップよりも大きい遅延を有する反射ナビゲーション信号は、GPSが使用可能な受信器104を直接経路信号ではなく反射経路信号にロックオンさせ、反射経路信号のトラッキングから得られる測距測定値を用いてナビゲーション解を演算することになる。さらに、遅延が2チップよりも小さい場合、反射経路信号は直接経路信号から完全には分離されず、合成自己相関関数210は図2の下側で示されるよ
うに、直接経路信号212プラス反射経路信号214の両方を表わす。もたらされる自己相関関数の歪みは、擬似測距測定値に誤差を組み込み得る。
【0032】
反射経路信号遅延202が2つのチップよりも大きい場合、2つの擬似ランダムノイズコード信号204および206の自己相関関数は、十分な範囲の空間不確定をサーチする取得アルゴリズムを用いて2つの別個の信号として分離および特定することができ、検出パラメータを制御して直接経路および反射経路信号の両方を検出する。反射経路信号の遅延が2チップより小さい場合、GPSが使用可能な受信器104でアルゴリズムを実行して、相関器オフセット、検出、およびサーチパラメータ(たとえば積分時間)を制御してより小さいチップのオフセットをサーチする。
【0033】
より小さいチップのオフセットを用いて、反射経路信号が2チップより小さいことをチェックし、合成自己相関関数210の形を特徴付け、最も早いピーク212に関連する直接信号時刻エポック、および後期ピーク214に関連する反射経路信号遅延の予測値を与える。代替的に、2つの時刻エポックは合成自己相関関数210が傾斜を変える測定値に基づいて、または直接および反射経路自己相関関数の両方をモデリングする最尤推定(MLE)技術を用いて定めることができる。相関関数のピークと関連する時刻エポックを用いて、直接経路信号および反射経路信号の両方に対する擬似ランダムノイズコード信号の各々に対する擬似測距測定値を生成する。
【0034】
たとえば直接経路信号の見通し線が完全にブロックされてGPSが使用可能な受信器104で受取られない場合のように、検出された直接経路擬似ランダムノイズコード信号の数が、検出された反射経路擬似ノイズコード信号の数と異なる場合、受信器自律保全モニタリング(RAIM)アルゴリズムのようなアルゴリズムを実行して、直接経路および反射経路の信号について擬似測距測定値の組が正しく選択されたことをチェックする、または間違った直接経路および/または反射経路の信号の組に属するとして、間違って選択された1つ以上の擬似測距測定値を分離または除外する。図2はPRNコード信号の自己相関関数の具体例を示すが、ナビゲーション信号反射器の位置決定を有するユーザ装置ナビゲーション解法の実施例をさらに一般化して、非等方性反射器からの従来のマルチパス反射を含む環境、または複数の等方性反射器からのマルチパス反射を含む環境にも対応することができる。
【0035】
一般に、ここに記載される機能、方法およびモジュールのいずれもハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア(たとえば、固定論理回路)、手作業による処理、またはこれらの組合せを用いて実現することができる。機能、方法、またはモジュールのソフトウェアによる実現は、演算ベースのプロセッサによって実行されることにより特定のタスクを行なうプログラムコードを表わす。図3を参照して記載される例示的方法300は、コンピュータが実行可能な命令の一般的な内容で記述できる。一般に、コンピュータが実行可能な命令は、特定の機能を行なう、または特定のアブストラクトデータタイプを実現する、アプリケーション、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造、手続き、モジュール、機能などを含むことができる。本方法は通信ネットワークによってリンクされる遠隔処理装置によって機能が実行される、分散コンピューティング環境で実現することもできる。分散コンピューティング環境において、コンピュータ実行可能命令はメモリ記憶装置を含む、局所のおよび遠隔のコンピュータ記憶媒体に配置されてもよい。さらに、ここに記載される特徴は、その技術が多様なプロセッサを有する多様なコンピューティングプログラムで実現できるよう、プラットフォームと独立している。
【0036】
図3はナビゲーション信号反射器の位置決定を有するユーザ装置ナビゲーション解法のための方法300の一例を示し、図1に示される例示的環境を参照して記載される。本方法が説明される順序は限定として捉えられるべきではなく、本方法を実現するために、ま
たは別の方法を実現するために、記載されている方法ブロックのうちの任意ものを組合せることができる。さらに、本方法はいずれかの適切なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその組合せで実現できる。
【0037】
ブロック302において、全地球測位システム(GPS)から送られるナビゲーション信号は、直接のナビゲーション信号および反射ナビゲーション信号として受取られる。たとえば、GPSが使用可能な受信器104は直接信号経路を介して、任意の数のGPSプラットフォーム102から送信される直接のナビゲーション信号112を受取る。GPSが使用可能な受信器104は、一実施例では実質的に等方性反射器である信号反射器106から反射信号経路を介して、GPSプラットフォーム102から送信される反射ナビゲーション信号114を受取る。
【0038】
ブロック304において、反射ナビゲーション信号は直接のナビゲーション信号から分離されて、反射ナビゲーション信号の負の影響を打ち消す。直接のナビゲーション信号112は反射ナビゲーション信号114が受信される前に分離することができ、反射ナビゲーション信号114−1および対応する直接ナビゲーション信号112−1の両方は、GPSプラットフォーム102−1によって送信される識別可能コード信号を含む。反射ナビゲーション信号114は、信号反射器106(たとえば、等方性反射器、または実質的に等方性反射器を形成する反射器のグループ)から反射された場合に、対応する直接のナビゲーション信号112に相対する同じ時間長さで各反射ナビゲーション信号114が遅延されることがわかった場合にも、分離することができる。直接のナビゲーション信号112は、各々が対応する直接のナビゲーション信号112と異なる信号強度を有する反射ナビゲーション信号114を検出する適応型利得制御および取得サーチアルゴリズムを用いて分離することもできる。上記の時間遅延および信号強度差情報を用いて信号検出が、直接経路ナビゲーション信号の組もしくは反射経路ナビゲーション信号の組に属する、またはどちらにも属しないとして、信号をグループ化することができる。
【0039】
ブロック306において、受信器の測距測定値は、GPSプラットフォームから直接信号経路を介して受取られる直接のナビゲーション信号から定められる。たとえば、GPSが使用可能な受信器104にあるナビゲーション信号処理モジュール116は、直接のナビゲーション信号112から受信器の測距測定値を定めるために実現される。反射ナビゲーション信号114からの負の影響は、GPSが使用可能な受信器104でナビゲーション解を解くために受信器測距測定値を定める場合に(ブロック304の分離によって)打ち消される。
【0040】
ブロック308において、GPSが使用可能な受信器のナビゲーション解は受信器測距測定値をもとに解かれる。たとえば、ナビゲーション信号処理モジュール116は直接経路ナビゲーション信号に対応する受信器測距測定値から、GPSが使用可能な受信器104の位置または場所を定める。
【0041】
ブロック310において、反射器測距測定値は信号反射器からの反射信号経路を介して受取られる反射ナビゲーション信号から定められる。たとえば、GPSが使用可能な受信器104でのナビゲーション信号処理モジュール116は反射ナビゲーション信号114からの反射器測距測定値を定めるために実行される。ブロック312において、信号反射器の位置は反射器測距測定値から求められる。たとえば、ナビゲーション信号処理モジュール116は反射経路ナビゲーション信号に対応する反射器測距測定値から実質的に等方性の信号反射器106の位置または場所を定める。実質的に等方性の反射器106の位置は、等方性反射器の影響をなくすまたは排除することができるよう、GPSが使用可能な受信器104で解かれる。
【0042】
図4は演算ベースの装置400のさまざまなコンポーネントを示し、これはナビゲーション信号反射器の位置決定を有するユーザ装置ナビゲーション解法の実施例が実現できる、任意の形の演算装置または電子装置として実現できる。たとえば、演算ベースの装置400はたとえばGPSが使用可能な受信器104のように、図1に示される環境例を参照して記載されるコンポーネントのいずれか1つまたはその組合せを含むよう実現できる。
【0043】
演算ベースの装置400は入力インターフェイス402を含み、任意の機上システムコンポーネント、センサ、システム、および/またはサブシステムから受取られる任意の種類のデータ入力を受取ることができる。装置400は通信インターフェイス404も含み、これは直列および/または並列インターフェイスのいずれかとして、無線インターフェイス、いずれかの種類のネットワークインターフェイス、および外部通信のための他の種類の通信インターフェイスとして実施できる。
【0044】
演算ベースの装置400はさらに1つ以上のプロセッサ406(たとえば、マイクロプロセッサ、コントローラなど)をも含み、演算ベースの装置400の動作を制御するために、他の電子および演算装置と通信するために、ならびにナビゲーション信号反射器の位置決定を有するユーザ装置ナビゲーション解法の実施例を実現するために、多様なコンピュータ実行可能命令を処理する。演算ベースの装置400は1つ以上のメモリコンポーネントとしてコンピュータ読取可能媒体408で実現することができ、たとえばランダムアクセスメモリ(RAM)、不揮発性メモリ(たとえば、1つ以上のリードオンリメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROMなど)ならびにディスク記憶装置を含む。ディスク記憶装置はハードディスクドライブ、記録可能および/または書換え可能コンパクトディスク(CD)、DVD、DVD+RWなどのようないずれかの種類の磁気記憶装置または光記憶装置を含むことができる。
【0045】
コンピュータ読取可能媒体408は、ソフトウェアアプリケーションのようなさまざまな情報および/またはデータや演算ベースの装置400の動作的局面に関連する他の種類の情報およびデータを記憶するためのデータ記憶機構を提供する。たとえば、オペレーティングシステム410および/または他のアプリケーションプログラム412は、コンピュータ読取可能媒体408を有するソフトウェアアプリケーションとして保持することができ、プロセッサ406で実行されてナビゲーション信号反射器の位置決定を有するユーザ装置ナビゲーション解法の実施例を実現する。アプリケーションプログラムとして、ナビゲーション信号処理モジュール414および/またはさまざまなアルゴリズム416はソフトウェアアプリケーションとして実行されて、ナビゲーション信号反射器の位置決定を有するユーザ装置ナビゲーション解法の実施例を実現する。ナビゲーション信号処理モジュール414は1つのアプリケーションとして記載されるが、ナビゲーション信号処理モジュール414は各々がナビゲーション信号反射器の位置決定を有するユーザ装置ナビゲーション解法の1つ以上の機能を行なうよう分散される複数のコンポーネントモジュールまたはアプリケーションとして実現することができる。さらに、ナビゲーション信号処理モジュール414はさまざまなアルゴリズム416を含むことができる。
【0046】
ナビゲーション信号処理モジュール414はGPSが使用可能な受信器104で実現されるナビゲーション信号処理モジュール116の一例であり、2つの解法を用いて等方性反射器からのマルチパスを軽減する。ナビゲーション信号処理モジュール414は、直接のナビゲーション信号112および反射ナビゲーション信号114をサーチ、検出、分離、および処理することを可能にする。ナビゲーション信号処理モジュール414はGPSが使用可能な受信器104のナビゲーション解の値を求めてチェックし、さらに信号反射器106の定められた位置の値を求めかつチェックする。
【0047】
ナビゲーション信号処理モジュール414および/またはアルゴリズム416は処理ロ
ジックおよび関連するパラメータを制御して、直接のナビゲーション信号112および反射ナビゲーション信号114のサーチおよび検出を取得する。これはたとえば取得範囲空間制御を用いて、弱い信号および強い信号、積分時間および検出パラメータの検出を促進する適応型利得制御、ならびにチップ内対チップ外自己相関関数特性のどちらかを引起す反射信号の状態を扱うための制御による。検出される各予測擬似ランダムノイズ(PRN)コード信号について、GPSが使用可能な受信器104は取得サーチアルゴリズムを用いてGPSプラットフォーム102からの直接のナビゲーション信号をサーチし、このアルゴリズムは十分な範囲の空間をサーチして各擬似ランダムノイズコード信号についての直接経路ナビゲーション信号および反射経路ナビゲーション信号の両方を検出する(たとえば、時間−位置および周波数領域不確定領域に対する早期から後期の取得サーチアプローチ)。
【0048】
ナビゲーション信号処理モジュール414は(時間に対して)最も早い検出に関連する直接経路ナビゲーション信号を、後期の検出による遅延された反射経路ナビゲーション信号から分離する。ナビゲーション信号処理モジュール414は、別個の自己相関関数ピークが反射経路ナビゲーション信号擬似ランダムノイズコード信号について定められない場合に、チップ内反射をもサーチする。ナビゲーション信号処理モジュール414は各擬似ランダムノイズコード信号に対する直接経路ナビゲーション信号および反射経路ナビゲーション信号の各々についての擬似測距測定値を生成することができる。ナビゲーション信号処理モジュール414はさらに付加的な識別子として、測定された信号出力および予測された信号出力を処理および比較するよう実現するすることができ、それにより信号検出または対応する擬似測距測定値の設定される割当を分離および/またはチェックする。ナビゲーション信号処理モジュール414はGPSが使用可能な受信器104の位置に対するナビゲーション解を演算することができ、さらに信号検出器106の位置の位置解を演算することができる。
【0049】
ナビゲーション信号反射器の位置決定を有するユーザ装置ナビゲーション解法の実施例は構造的特徴および/または方法に特定の言語で記載されているが、添付の請求項の主題は必ずしも記載される特定の特徴または方法に限定されるものではない。むしろ、特定の特徴および方法はユーザ装置ナビゲーション解法の実施例の一例として開示されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の全地球測位システム(GPS)プラットフォーム(102−1,102−2)から送られるナビゲーション信号(112−1,112−2,114−1,114−2)を受取ること(302)を備え、前記ナビゲーション信号は直接のナビゲーション信号(112−1,112−2)および反射ナビゲーション信号(114−1,114−2)として、GPSが使用可能な受信器(104)で受取られ、
前記1つ以上のGPSプラットフォームから直接信号経路を介して受取られる直接のナビゲーション信号から受信器測距測定値を定めること(306)と、
前記受信器測距測定値からGPSが使用可能な受信器のナビゲーション解を解くこと(308)と、
信号反射器(106)からの反射信号経路を介して受取られた反射ナビゲーション信号から反射器測距測定値を定めること(310)と、
前記反射器測距測定値から反射器の位置を解くこと(312)とを備える、方法。
【請求項2】
前記GPSが使用可能な受信器のナビゲーション解を解くために受信器測距測定値を定める場合に、反射ナビゲーション信号の負の影響を打ち消すために反射ナビゲーション信号を分離することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
反射ナビゲーション信号を受取る前に受取られる直接のナビゲーション信号から反射ナビゲーション信号を分離することをさらに備え、反射ナビゲーション信号および対応する直接のナビゲーション信号の両方は、GPSプラットフォームによって送られる識別可能コード信号を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記信号反射器は実質的に等方性の反射器であり、前記反射ナビゲーション信号は実質的に等方性の反射器から反射信号経路を介して1つ以上のGPSプラットフォームから受取られる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記実質的に等方性の反射器の位置は、GPSが使用可能な受信器のナビゲーション解法への等方性反射器の影響をなくすよう、GPSが使用可能な受信器で値が求められる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
実質的に等方性の反射器から反射されるときに、対応する直接のナビゲーション信号に相関する同じ時間長で各々が遅延される反射ナビゲーション信号から直接のナビゲーション信号を分離することをさらに備える、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
各々が対応する直接のナビゲーション信号と異なる信号強度を有する反射ナビゲーション信号を検出するために、適応型利得制御および取得サーチアルゴリズムを用いて、反射ナビゲーション信号から直接のナビゲーション信号を分離することをさらに備える、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
全地球測位システム(GPS)であって、
1つ以上のGPSプラットフォーム(102−1,102−2)から送られるナビゲーション信号(112−1,112−2,114−1,114−2)を受取るよう構成されたGPSが使用可能な受信器(104)を備え、前記ナビゲーション信号は直接のナビゲーション信号(112−1,112−2)および反射ナビゲーション信号(114−1,114−2)を含み、さらに
ナビゲーション信号処理モジュール(414)を備え、前記ナビゲーション信号処理モジュールは、
1つ以上のGPSプラットフォームから直接信号経路を介して受取られる直接のナビゲ
ーション信号からGPSが使用可能な受信器のナビゲーション解を解く(308)ように、かつ
信号反射器の反射信号経路を介して受取られる反射ナビゲーション信号から信号反射器(106)の位置を解く(312)ように構成されている、全地球測位システム。
【請求項9】
前記ナビゲーション信号処理モジュールはさらに、直接のナビゲーション信号から受信器測距測定値を定めるために、および受信器測距測定値を用いてGPSが使用可能な受信器のナビゲーション解を解くように構成されている、請求項8に記載の全地球測位システム。
【請求項10】
前記ナビゲーション信号処理モジュールはさらに、前記反射ナビゲーション信号から反射器測距測定値を定めるために、および前記反射器測距測定値を用いて信号反射器の位置を解くよう構成されている、請求項8に記載の全地球測位システム。
【請求項11】
前記ナビゲーション信号処理モジュールはさらに、GPSが使用可能な受信器のナビゲーション解を解くときに、反射ナビゲーション信号の負の影響を打ち消すように、反射ナビゲーション信号を分離するよう構成されている、請求項8に記載の全地球測位システム。
【請求項12】
前記ナビゲーション信号処理モジュールはさらに、反射ナビゲーション信号より前に受信される直接のナビゲーション信号から反射ナビゲーション信号を分離するよう構成されており、反射ナビゲーション信号および対応する直接のナビゲーション信号の両方はGPSプラットフォームによって送られる識別可能なコード信号を含む、請求項8に記載の全地球測位システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−505558(P2011−505558A)
【公表日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−535940(P2010−535940)
【出願日】平成19年11月30日(2007.11.30)
【国際出願番号】PCT/US2007/086053
【国際公開番号】WO2009/070170
【国際公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【出願人】(500520743)ザ・ボーイング・カンパニー (773)
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
【Fターム(参考)】