説明

ナビゲーション可能な位相図

【課題】場所に基づく情報を位相図に対して提供する方法を開示すること。
【解決手段】方法が、(a)場所関連情報のためのクエリを受け取るステップと、(b)任意に、位相図を表すデータを生成するステップと、(c)正縮尺地図内の場所関連情報にアクセスするステップと、(d)任意に、正縮尺地図内の1又はそれ以上の地点(又はリンク)と位相図内の1又はそれ以上の対応する地点(又はリンク)との関連性を特定するステップと、(e)場所関連情報に関連するとともに位相図内の1又はそれ以上の地点(又はリンク)に対応する正縮尺地図内の1又はそれ以上の地点(又はリンク)を識別するステップと、(f)任意に、識別された1又はそれ以上の正縮尺地図上の地点(又はリンク)に対する場所関連情報の相対位置を特定するステップと、(g)場所関連情報を位相図内の対応する1又はそれ以上の地点(又はリンク)に対して表示するステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
様々なナビゲーション関連機能及び特徴をユーザに提供するコンピュータベースの装置、プラットフォーム、又はシステムが市販されている。このような装置、プラットフォーム、又はシステム(本明細書ではまとめて「ナビゲーションシステム」と呼ぶ)は、携帯電話、スマートフォン、パーソナルナビゲーション装置(「PND」)、車両用ナビゲーションシステム、携帯情報端末(PDA)、タブレット等、及びナビゲーション関連のソフトウェアアプリケーションがインストールされたパーソナルコンピュータなどの一般的なコンピュータ装置を含む。ナビゲーションシステムによっては、ある地域内の起点位置から目的位置までの、道路及び/又は歩行者用通路に沿った最適な移動ルートを決定できるものもある。ナビゲーションシステムは、ユーザからの入力、及び任意にユーザの位置を特定できる(GPSシステムなどの)機器からの入力を使用して、起点位置と目的位置の間の様々な考えられるルートを調べて最適ルートを決定することができる。
【0002】
その後、ナビゲーションシステムは、最適ルートに関する情報を、起点位置から目的位置へ移動するためにユーザがとる必要がある運転行動及び/又は歩行行動を確認する案内という形でユーザに提供することができる。この案内は、ユーザがルートを移動している途中に与えられる視覚及び/又は音声命令の形をとることができる。ナビゲーションシステムによっては、ルート、ルート沿いの様々な場所でとるべき行動の種類、ある特定の種類の特徴の場所などを略示する詳細地図をディスプレイ上に表示できるものもある。
【0003】
これら及びその他のナビゲーション関連機能及び特徴を提供するために、ナビゲーションシステムは地理データを使用することができる。地理データは、地域内の物理的特徴を表すデータを含む1又はそれ以上のデータベースの形をとることができる。データベースは、道路の位置、道路の一部に沿った速度制限、道路部分に沿った住所範囲、道路の交差点における右左折制限、一方通行路などの方向制限などの、表示する地理的特徴に関する情報を含む。地理データは、レストラン、ホテル、空港、ガソリンスタンド、競技場、交番などの関心地点に関する情報を含むこともできる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ナビゲーションシステムは、有用な情報をユーザに提供するが、依然として新たな特徴及び改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書では、位相図に対して場所に基づく情報を提供する方法を開示する。第1の方法は、(a)場所関連情報のためのクエリをコンピュータ装置内に受け取るステップと、(b)(地図データベースなどの)正縮尺地図内の場所関連情報にアクセスするステップと、(c)正縮尺地図内の、場所関連情報に関連するとともに位相図内の1又はそれ以上の地点に対応する1又はそれ以上の地点を識別するステップと、(d)位相図内の対応する1又はそれ以上の地点に対して場所関連情報を表示するステップとを含むことができる。第2の方法は、(a)場所関連情報のためのクエリをコンピュータ装置内に受け取るステップと、(b)(地図データベースなどの)正縮尺地図内の場所関連情報にアクセスするステップと、(c)正縮尺地図内の、場所関連情報に関連するとともに位相図内の1又はそれ以上のリンクに対応する1又はそれ以上のリンクを識別するステップと、(d)位相図内の対応する1又はそれ以上のリンクに対して場所関連情報を表示するステップとを含むことができる。
【0006】
位相図に対して場所に基づく情報を提供する方法は、他の特徴を含むこともできる。1つの例では、方法が、正縮尺地図内の1又はそれ以上の地点(又はリンク)を識別するという特徴に加え、位相図を表すデータを生成するという特徴を含むことができる。別の例では、方法が、正縮尺地図内の1又はそれ以上の地点(又はリンク)を識別するという特徴に加え、正縮尺地図内の1又はそれ以上の地点(又はリンク)と位相図内の1又はそれ以上の対応する地点(又はリンク)との関連性を特定するという特徴を含むことができる。さらに別の例では、方法が、識別した1又はそれ以上の正縮尺地図上の地点(又はリンク)に対する場所関連情報の相対位置を特定するという特徴を含むことができる。方法は、他の特徴を含むこともできる。
【0007】
場所関連情報は様々な形をとることができる。1つの例では、場所関連情報が、コンピュータ装置の現在位置を含むことができる。別の例では、場所関連情報が、ユーザが入力した目的地を含むことができる。さらに別の例では、場所関連情報が、関心地点の場所を含むことができる。さらなる例では、場所関連情報が、起点と目的地の間のルートを含むことができる。他の例も可能である。
【0008】
位相図内の1又はそれ以上の地点(又はリンク)に対して場所関連情報を表示するという特徴も様々な形をとることができる。1つの例では、この特徴が、場所関連情報を拡張現実表示内に表示するステップを含むことができる。別の例では、この特徴が、場所関連情報を含む最新の位相図を表示するステップを含むことができる。さらに別の例では、この特徴が、正縮尺地図内の対応するリンク上の特定された場所関連情報の相対位置に基づいて、位相図内のリンク上の相対位置に場所関連情報を表示するステップを含むことができる。
【0009】
正縮尺地図及び位相図を、様々なソースによって提供することもできる。1つの例では、地図開発者が正縮尺地図を提供し、サードパーティが位相図を提供することができる。別の例では、地図開発者が正縮尺地図及び位相図の両方を提供することができる。他の例も可能である。
【0010】
また本出願では、(a)位相図内に示される地点を表す位相データと、(b)正縮尺地図内に示される地点を表す正縮尺地図データと、(c)位相図内に示される地点と正縮尺地図内に示される対応する地点との関連性を示す関連データとを含むデータを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を開示する。
【0011】
当業者には、必要に応じて添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を読むことにより、これらの並びにその他の態様及び利点が明らかになるであろう。さらに、本要約は一例にすぎず、特許請求する本発明の範囲を限定することを意図するものではないと理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態例による、ある地域の正縮尺地図である。
【図2】実施形態例による、正縮尺地図データベースのブロック図である。
【図3】実施形態例による、図2の正縮尺地図データベースに含まれる地点データレコード及びリンクデータレコードの構成要素を示す図である。
【図4】実施形態例による、運行路線を示す位相図である。
【図5】実施形態例による、ナビゲーションシステムとして動作できるコンピュータ装置のブロック図である。
【図6】別の実施形態例による、位相図に対して場所関連情報を提供する方法を示すフロー図である。
【図7】別の実施形態例による、位相図に対して場所関連情報を提供する方法を示すフロー図である。
【図8A】図4に示す位相図に対するいくつかの表示例を示す図である。
【図8B】図4に示す位相図に対するいくつかの表示例を示す図である。
【図8C】図4に示す位相図に対するいくつかの表示例を示す図である。
【図8D】図4に示す位相図に対するいくつかの表示例を示す図である。
【図8E】図4に示す位相図に対するいくつかの表示例を示す図である。
【図8F】図4に示す位相図に対するいくつかの表示例を示す図である。
【図8G】図4に示す位相図に対するいくつかの表示例を示す図である。
【図8H】図4に示す位相図に対するいくつかの表示例を示す図である。
【図8I】図4に示す位相図に対するいくつかの表示例を示す図である。
【図8J】図4に示す位相図に対するいくつかの表示例を示す図である。
【図8K】図4に示す位相図に対するいくつかの表示例を示す図である。
【図8L】図4に示す位相図に対するいくつかの表示例を示す図である。
【図8M】図4に示す位相図に対するいくつかの表示例を示す図である。
【図8N】図4に示す位相図に対するいくつかの表示例を示す図である。
【図8O】図4に示す位相図に対するいくつかの表示例を示す図である。
【図9】実施形態例による、所定の位相図データ及び/又は所定の関連データを生成できるサーバのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書で説明する実施形態例は、位相図に対する場所関連情報の表示などの、位相図のためのナビゲーション関連機能及び特徴を提供することができる。本明細書で開示する技術は、運行地図を含むあらゆる位相図に適用することができる。
【0014】
なお、本明細書で説明する構成は、例示のみを目的として示すものである。従って、当業者であれば、他の構成及び(構成要素、インターフェイス、機能、機能の順序などの)他の要素を代わりに使用することができ、いくつかの要素を追加することができ、及び/又はいくつかの要素を完全に省くことができると理解するであろう。さらに、当業者であれば、本明細書で説明する要素の多くが、離散又は分散した構成要素として、又はその他の構成要素と併せて、いずれかの適当な組み合わせ及び場所で実現できる機能要素であることを理解するであろう。またさらに、1又はそれ以上の実体により実行される、本明細書で説明する様々な機能は、ハードウェア、ファームウェア、及び/又はソフトウェアにより実行することができる。例えば、(C、C++、Javaなどの)いずれかの適当なプログラミング言語で書かれメモリに記憶されたプログラム命令セットを実行するプロセッサにより、様々な機能を実行することができる。
【0015】
I.正縮尺地図
上述したように、ナビゲーションシステムは、地理データを使用して様々なナビゲーション関連の特徴及び機能を提供する。これらの特徴及び機能を正確かつ確実に提供するために、地理データ自体が高レベルの精度を有する。高レベルの精度を有する地理データの種類として、地理的特徴の位置、大きさ、及び形状(すなわち幾何学的形状)、道路の距離、方向(すなわち進路)、縮尺などを表すデータが挙げられる。ナビゲーションシステムが使用する地理データを正確かつ最新のものにするために、相当な努力及び経費が注ぎ込まれている。
【0016】
ナビゲーションシステムが地理データを使用して提供できるナビゲーション関連の特徴の中に、ナビゲーションシステムに附属するディスプレイ上でユーザに地図をグラフィック表示するという特徴がある。ナビゲーションシステムが使用する地理データは非常に正確であるため、ナビゲーションシステムがディスプレイ上に描画する地図も同様に非常に正確かつ縮尺通りとなり得る。本開示では、正縮尺地図とは、地域を地理的精度及び縮尺で示す地図のことである。この点において、正縮尺地図は、(緯度及び経度などの)地理座標を使用した場所の指定を可能にする世界測地系84(WGS84)などの地理座標系を使用することができる。正縮尺地図は、道路網、(バス路線、高速運行路線、通勤鉄道路線などの)運行路線網、(会社、施設などの)POI、(歩道、自転車通行帯などの)歩行者用通路、(海、湖、河川などの)水域などの、地域内の様々な物理的特徴を示すことができる。図1は、実施形態例による地域12の正縮尺地図10を示している。
【0017】
ユーザに正縮尺地図のナビゲーション関連機能及び特徴を提供するために、地図開発者は、地域内の物理的特徴を表すデータを収集、検証し、地図データベース(本明細書では「正縮尺地図データベース」と呼ぶ)へと体系化する。物理的特徴は、(道路の交差点、高速道路の出口、運行路線の停留所、POIなどの)関連地点、及び(道路区間、運行路線区間などの)地点間の関連リンクを含むことができる。このとき、ナビゲーションシステムは、正縮尺地図データベースからのデータを位置データとともに使用して、ユーザにナビゲーション関連機能及び特徴を提供することができる。
【0018】
図2は、実施形態例による正縮尺地図データベース20のブロック図である。この正縮尺地図データベース20は、1又はそれ以上のデータ記憶媒体内に保持することができる。図示のように、正縮尺地図データベース20は、地理的精度及び縮尺で示される地域内の物理的特徴を表すデータ22を含むことができる。
【0019】
1つの態様では、データ22は、示される地域内の個々の関連地点に関する少なくとも1つの地点データベースレコード24(或いは「エンティティ」又は「エントリ」)を含むことができる。図3には、実施形態例による、正縮尺地図データベース20に含まれる地点データレコード24の構成要素を示している。図示のように、地点データレコード24は、表される地点を識別する(地点ID、地点に関連する名称などの)データ24(1)、及び表される地点の(緯度及び経度などの)地理的位置を示すデータ24(2)を含み、又はこれらに関連付けることができる。また、地点データレコード24は、表される地点に関するその他の属性データ24(3)を任意に含み、又はこれらに関連付けることができ、このデータは、表される地点の種類によって異なることができる。1つの例では、その他の属性データ24(3)が、表される地点が接続される(道路区間又は運行路線区間などの)いずれかのリンクを識別するデータを含むことができる。別の例では、その他の属性データ24(3)が、表される地点が属する(道路網又は公共輸送網などの)いずれかのネットワークに関するデータを含むことができる。さらに別の例では、他の属性データ24(3)が、表される地点の相対位置をネットワークの位相内に示すデータを含むことができる。他の多くの例が同様に可能である。
【0020】
別の態様では、データ22が、地域内の個々の関連リンクに関する少なくとも1つのリンクデータベースレコード26(或いは「エンティティ」又は「エントリ」)を含むことができる。図3には、1つの実施形態例による、正縮尺地図データベース20に含まれるリンクデータレコード26の構成要素も示している。図示のように、リンクデータレコード26は、表されるリンクを識別するデータ26(1)、及び表されるリンクの終点を識別する(表されるリンクの終点ノードを表す地点データレコード24の識別子、及び/又はここへのリンクなどの)データ26(2)を含み、又はこれらに関連付けることができる。この点において、表されるリンクの1つの終点を基準終点と呼ぶことができ、ここから、表されるリンクに沿った距離及び/又は時間を測定することができる。また、リンクデータレコード26は、表されるリンクに関するその他の属性データ26(3)を任意に含み、又はこれに関連付けることができ、このデータは、表されるリンクの種類によって異なることができる。1つの例では、その他の属性データ26(3)が、表されるリンクの(数学関数、形状点、折れ線などの)形状を示すデータを含むことができる。別の例では、その他の属性データ26(3)が、表されるリンクが属する(道路網又は公共輸送網などの)いずれかのネットワークに関するデータを含むことができる。他の多くの例が同様に可能である。
【0021】
さらに別の態様では、データ22が、示される地域内の他の種類の物理的特徴又は何か別のものを表すその他のデータレコード28を含むことができる。例えば、その他のデータレコード28は、公園、水域などを表すデータを含むことができる。他の多くの例が同様に可能である。
【0022】
正縮尺地図データベース20は、インデックス30をさらに含むことができる。インデックス30は、正縮尺地図データベース20に含まれる異なる種類のデータを互いに、又は正縮尺地図データベース20に含まれる他のデータの側面に関連付ける様々な種類のインデックスを含むことができる。例えば、インデックス30は、地点データレコード24をリンクデータレコード26に関連付けることができる。別の例として、インデックス30は、地点データレコード24をその他の地点データレコード24に、又はリンクデータレコード26をその他のリンクデータレコード26に関連付けることができる。さらに別の例として、インデックス30は、地点データレコード24及び/又はリンクデータレコード26をその他のデータレコード28に関連付けることができる。他の例も可能である。
【0023】
正縮尺地図データベース20内では、データ22を様々な方法で体系化することができる。1つの例では、データ22を種類に基づいて体系化し、(道路の交差点などの)第1の地点タイプに関する地点データレコードが、(運行路線の停留所、POIなどの)その他の地点タイプに関する地点データレコードと別に保持され、(道路区間などの)第1のリンクタイプに関するリンクデータレコードが、(運行路線区間などの)その他のリンクタイプに関するリンクデータレコードと別に保持されるようにすることができる。別の例では、データ22をネットワークに基づいて体系化し、第1のネットワークに関連するデータレコードが、その他のネットワークに関連するデータレコードと別に保持されるようにすることができる。さらに別の例では、データ22を場所に基づいて体系化し、第1の地域に関連するデータレコードが、その他の地域に関連するデータレコードと別に保持されるようにすることができる。さらなる例では、データ22をナビゲーション関連機能に基づいて体系化し、(ルート特定などの)第1のナビゲーション関連機能に関連するデータレコードが、(地図表示などの)その他のナビゲーション関連機能に関連するデータレコードと別に保持されるようにすることができる。他の多くの例が同様に可能である。
【0024】
III.位相図
位相図とは、地域内のある物理的特徴の位相を地理的精度、幾何学的形状、距離、方向、又は縮尺を含めずに示す一方で、地域内のその他の無関係な特徴を省いた略図のことである。さらなる定義によれば、位相図は、移動が個々の経路上のみを一方向又は双方向のいずれかに移動することに制限され、或いは個々の経路との間のアクセスが、一定の順序で遭遇する個々の経路に沿ったアクセス地点に制限される1又はそれ以上の直線経路のグラフィック表現であり、さらに位相図は、地理的精度又は縮尺を含まずに提示される。位相図は、特定の情報を理解しやすく伝達するために、このようにして情報を提供する。位相図の1つの例には、例えばロンドン地下鉄のTubeマップのような、運行路線の関連する停止駅を示す運行地図がある。
【0025】
図4は、実施形態例による、運行路線52を示す位相図50を示している。図示のように、位相図50は、運行路線52を、運行路線52に沿った停留所又は駅を表す地点56の順序シーケンスとして示すことができる(本明細書で使用する「停留所」という用語と「駅」という用語は同義的に使用することができる)。この点において、位相図50は、各地点に関連する(停留所名などの)識別子を示すこともできる。さらに、図示のように、位相図50は、地点56間に、各々が地点56間の相互接続を表す簡略化したリンク54を示すことができる。
【0026】
位相図は、示される特徴の位相をユーザが視覚化してナビゲートするのに役立つことができるが、これらの地図は、現在のところ、正縮尺地図に利用できるナビゲーション関連機能及び特徴を組み込んでいない。従って、ユーザに位相図のためのナビゲーション関連機能及び特徴を提供することが望ましいと思われる。
【0027】
V.ナビゲーションシステム
ユーザは、例えば、車両搭載型ナビゲーション装置、ハンドヘルド型ナビゲーション装置、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、又はタブレットなどの、ナビゲーションシステムとして動作できるコンピュータ装置を使用して、位相図のためのナビゲーション関連機能及び特徴にアクセスすることができる。図5は、実施形態例による、ナビゲーションシステムとして動作できるコンピュータ装置60のブロック図である。図示のように、コンピュータ装置60は、ユーザインターフェイス62、通信インターフェイス64、測位システム66、及び場合によっては画像取り込みシステム68を含むことができ、これらは各々、プロセッサ70及びデータストレージ72に動作可能に結合される。他の設定も可能である。
【0028】
ユーザインターフェイス62は、ユーザがコンピュータ装置60に情報を入力し、コンピュータ装置60から情報を取得できるようにすることなどにより、コンピュータ装置60とのユーザインタラクションを容易にするように機能することができる。この点において、ユーザインターフェイス62は、例えば、タッチスクリーン、ナビゲーションパッド、多機能ボタン、サムホイール、キーボード又はキーパッド、及び/又はマイクなどの様々な入力構成要素への接続性を含み又は提供することができる。ユーザインターフェイス62は、例えば、(グラフィカルユーザインターフェイス(GUI)を表示できるような)表示画面、及び/又はスピーカなどの様々な出力構成要素への接続性を含み又は提供することもできる。ユーザインターフェイス62は、コンピュータ装置60とのユーザインタラクションを容易にするための他の構成要素への接続性を含み又は提供することもできる。
【0029】
通信インターフェイス64は、1又はそれ以上のリンク及び/又は(インターネットなどの)ネットワークを介してコンピュータ装置60を1又はそれ以上の他の装置に通信可能に結合するように機能することができる。この点において、通信インターフェイス64は、イーサネットインターフェイス、(ファイヤワイヤ、USB2.0などの)シリアルバスインターフェイス、所望のプロトコルに基づく無線通信を容易にするようにされたチップセット及びアンテナ、及び/又は別の装置との無線及び/又は有線通信を可能にするその他のいずれかのインターフェイスの形をとることができる。通信インターフェイス64は、1つのシリアルバスインターフェイス、及び所望のプロトコルに基づく無線通信を容易にするようにされたチップセット及びアンテナなどの複数の通信インターフェイスを含むこともできる。他の構成も可能である。
【0030】
測位システム66は、(WGS84などの)地理座標系などの所与の座標系に基づいて、コンピュータ装置60の位置を追跡してこの位置を表す位置データを生成するように機能することができる。この点において、測位システム66は、GPS方式の技術、推測航法方式の技術、或いはこれらの又はその他の技術の組み合わせなどの、現在知られている又は後で開発されるいずれかの技術を使用することができ、これらは全て当業で公知である。さらに、測位システム66は、GPS受信器、慣性測定ユニット(IMU)、車輪回転センサ、操舵方向センサ、及び/又はコンピュータ装置の位置追跡を可能にするその他のいずれかの装置などの様々な構成要素を含むことができる。またさらに、位置データは、例えば、コンピュータ装置60の(緯度及び経度などの)地理的位置、向き、及び/又は速度を示すデータなどの様々な形をとることができる。
【0031】
画像取り込みシステム68は、デジタル画像を取り込むように機能することができる。この点において、画像取り込みシステム68は、レンズ、(電荷結合素子(CCD)又は相補型金属酸化物半導体(CMOS)センサなどの)イメージャ、及びレコーダなどの、画像取り込みを容易にするための様々な構成要素を含むことができる。さらに、画像取り込みシステム68は、タグ付き画像ファイルフォーマット(TIFF)、共同写真専門家グループ(JPEG)、及び/又はRAWなどの様々なフォーマットで画像を取り込むことができる。他の例も可能である。
【0032】
プロセッサ70は、プロセッサ70が様々なタスクを実施できるようにする(1又はそれ以上のアプリケーション内に構成することができる)プログラム命令を実行又は解釈するように機能することができる。この点において、プロセッサ66は、(マイクロプロセッサなどの)汎用プロセッサ、(特定用途向け集積回路(ASIC)又はデジタル信号プロセッサ(DSP)などの)特定用途向けプロセッサ、(フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの)プログラマブル論理装置、或いは現在知られている又は後で開発されるその他のプロセッサ構成要素などの1又はそれ以上のプロセッサ構成要素の形をとることができる。他の設定も可能である。
【0033】
データストレージ72は、プロセッサ70が読み取ることができる様々な種類のプログラム命令及びデータを記憶するように機能することができる。この点において、データストレージ72は、(ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、及び/又はキャッシュなどの)揮発性データ記憶媒体及び/又は(読み取り専用メモリ(ROM)、ハードディスクドライブ、固体ドライブ、フラッシュメモリ、光学記憶装置、及び/又はフロッピーディスクなどの)不揮発性データ記憶媒体などの1又はそれ以上のデータ記憶媒体の形をとることができる。データ記憶媒体のなかには、プロセッサ70と全体的又は部分的に統合できるものもある。さらに、データ記憶媒体のなかには、コンピュータ装置60の外部に存在すること及び/又はコンピュータ装置60から着脱可能とすることができ、(通信インターフェイス64、ドライブ、又はリーダを介してなどの)様々な方法でコンピュータ装置60とインターフェイス接続できるものもある。他の設定も可能である。
【0034】
データストレージ72は、上述した正縮尺地図データベース20から生成できる正縮尺地図データベース74を含むことができる。正縮尺地図データベース74は、様々な編集フォーマットの1つをとることができる。1つの例では、正縮尺地図データベース74を、イリノイ州シカゴのNAVTEQ North America社により公開されているデータベースとすることができる。正縮尺地図データベース74は、データストレージ72の様々な構成要素に記憶することができる。例えば、正縮尺地図データベース74を(ハードディスクドライブ又はドライブ内に装着された着脱式記憶構成要素などの)不揮発性データ記憶媒体に記憶し、その後プロセッサ70により作動されたときに(RAMなどの)揮発性データ記憶媒体内にロードすることができる。他の例も可能である。別の態様では、正縮尺地図データベース74をコンピュータ装置60から遠隔に記憶することができ、この場合、コンピュータ装置60は、通信インターフェイス64を介して正縮尺地図データベース74にアクセスすることができる。他の例も可能である。
【0035】
また、データストレージ72は、コンピュータ装置60がユーザにナビゲーション関連機能及び特徴を提供できるようにする1又はそれ以上のアプリケーションを含むことができる。この1又はそれ以上のアプリケーションの実行中、プロセッサ70は、様々なタスクを実行するとともに、ユーザインターフェイス62、通信インターフェイス64、測位システム66、画像取り込みシステム68、及び/又は(正縮尺地図データベース74などの)データストレージ72を含む様々なソースからのデータを使用することができる。この1又はそれ以上のアプリケーションは、データストレージ72の様々な構成要素に記憶することができる。例えば、1又はそれ以上のアプリケーションを(ハードディスクドライブ又はドライブ内に装着された着脱式記憶構成要素などの)不揮発性データ記憶媒体に記憶し、その後プロセッサ70により作動されたときに(RAMなどの)揮発性データ記憶媒体内にロードすることができる。他の例も可能である。
【0036】
1つの態様では、データストレージ72が、コンピュータ装置60が正縮尺地図のためのナビゲーション関連機能及び特徴を提供できるようにする1又はそれ以上の正縮尺地図アプリケーション76を含むことができる。これらの正縮尺地図アプリケーション76及びこれらの実行中にプロセッサ70が実行するタスクは様々な形をとることができる。1つの例では、正縮尺地図アプリケーション76が、コンピュータ装置60が地域の正縮尺地図を表示できるようにするアプリケーションを含むことができる。別の例では、正縮尺地図アプリケーション76が、コンピュータ装置60が正縮尺地図内の地図関連又は場所関連情報にアクセスし、及び/又はこれらの情報を提供できるようにするアプリケーションを含むことができる。地図関連及び場所関連情報は、ルート計算、ルート案内、目的地選択、測位、ジオコーディング、及び場所に基づく検索、並びにその他の用途を含む。他の例も可能である。
【0037】
別の態様では、データストレージ72が、コンピュータ装置60が、図4に示す位相図50などの位相図のためのナビゲーション関連機能及び特徴を提供できるようにする1又はそれ以上の位相図アプリケーション78を含むことができる。これらの位相図アプリケーション78及びこれらの実行中にプロセッサ70が実行するタスクは様々な形をとることができる。1つの例では、位相図アプリケーション78が、コンピュータ装置60が地域の位相図を表示できるようにするアプリケーションを含むことができる。この点において、コンピュータ装置60は、位相図を正縮尺地図上の挿入図として表示することなどにより、位相図を正縮尺地図とともに表示することができる。別の例では、位相図アプリケーション78が、コンピュータ装置60が位相図に対して場所関連情報を提供できるようにする1又はそれ以上のアプリケーションを含むことができる。
【0038】
図6は、1つの実施形態例による、位相図に対して場所関連情報を提供する方法80を示すフロー図である。例示を目的として、以下の説明は、コンピュータ装置60が位相図アプリケーション78を実行しながら方法80を実施するものと仮定する。しかしながら、実施形態例の範囲から逸脱することなく、他のシステム又は装置が方法80の1又はそれ以上のステップを実施することもできると理解されたい。
【0039】
ステップ82において、コンピュータ装置60が、場所関連情報のためのクエリを受け取ることができる。クエリは様々な形をとることができる。1つの例では、ユーザがユーザインターフェイス62を介してクエリを入力することができ、このクエリは、テキスト、音声、アプリケーションの開始、或いはアプリケーション内におけるアイコン又はリンクの選択の形をとることができる。別の例では、ユーザ入力を伴わずに、コンピュータ装置60上のアプリケーションによりクエリを開始することができる。クエリは、他の形をとることもできる。
【0040】
場所関連情報も、様々な形をとることができる。1つの例では、場所関連情報が、コンピュータ装置60の現在位置、ユーザが入力した目的地、及び/又は(ユーザが入力した検索基準にマッチするPOIなどの)関連POIの場所などの1又はそれ以上の特定の場所を含むことができる。別の例では、場所関連情報が、(POI名などの)識別情報又は(その場所におけるタクシーの台数などの)動的内容などの、1又はそれ以上の特定の場所に関連する情報を含むことができる。さらなる例では、場所関連情報が、いずれかの2つの特定の場所間のルートを含むことができる。場所関連情報は、同様に多くの他の形をとることができる。
【0041】
場所関連情報を識別することに加え、クエリは、他の情報を含むこともできる。1つの例では、クエリが、画像取り込みシステム68によって取り込まれた及び/又はデータストレージ72に記憶されたデジタル画像などの、位相図のデジタル画像を含み及び/又は識別することができる。別の例では、クエリが、ユーザが入力した(関連POIを識別するための検索基準などの)場所関連情報に関連する検索基準を含むことができる。他の例も可能である。
【0042】
クエリを受け取った後、ステップ84において、コンピュータ装置60が、位相図を表すデータを任意に生成することができる。コンピュータ装置60は、位相図を表すデータを様々な方法で生成することができる。1つの例では、コンピュータ装置60が、まず画像取り込みシステム68、データストレージ72、及び/又は別のコンピュータ装置などの様々なソースから位相図のデジタル画像を取得することができる。さらに、コンピュータ装置60は、取得したデジタル画像を、光学文字認識(OCR)技術、塗りつぶし技術、及び/又は(補間法などの)曲線適合技術などの現在知られている又は後で開発されるいずれかの技術を使用して処理し、位相図を表すデータを生成することができる。位相図を表すデータは様々な形をとることができる。一例として、位相図を表すデータは、位相図50内の運行路線地点56などの、位相図内の関連地点を表すデータを含むことができる。別の例として、位相図を表すデータは、位相図50内の運行路線リンク54などの、位相図内の関連リンクを表すデータを含むことができる。他の例も可能である。
【0043】
一方、別の態様では、コンピュータ装置60及び/又は(地図開発者により運用されるサーバなどの)別の装置が、位相図を表すデータをクエリ以前に生成することができる。この点において、コンピュータ装置60は、所定の位相図データを保持し及び/又はこれにアクセスすることができる。
【0044】
ステップ86において、コンピュータ装置60が、正縮尺地図内の場所関連情報にアクセスすることができる。この点において、コンピュータ装置60は、まず様々な方法の1つで正縮尺地図を取得することができる。例えば、コンピュータ装置60は、データストレージ72及び/又は別のコンピュータ装置などの様々なソースから(正縮尺地図データベース74などの)正縮尺地図を表す所定のデータを取得することができる。別の例として、コンピュータ装置60は、画像取り込みシステム68、データストレージ72、及び/又は別のコンピュータ装置などの様々なソースから正縮尺地図のデジタル画像を取得することができる。この点において、コンピュータ装置60は、正縮尺地図のデジタル画像を取得した後、このデジタル画像を処理して正縮尺地図を表すデータを生成することができる。他の例も可能である。
【0045】
コンピュータ装置60は、正縮尺地図を取得した後、正縮尺地図内の場所関連情報に様々な方法でアクセスすることができる。1つの例では、場所関連情報がコンピュータ装置の現在位置を含む場合、コンピュータ装置60は、測位システム66及び正縮尺地図データベース74により特定される現在位置を使用して、正縮尺地図内のコンピュータ装置の現在位置にアクセスすることができる。別の例では、場所関連情報が、ユーザがユーザインターフェイス62を介して入力した目的地を含む場合、コンピュータ装置60は、ユーザの入力及び正縮尺地図データベース74を使用して正縮尺地図内の目的地にアクセスすることができる。さらに別の例では、場所関連情報が関連POIの場所を含む場合、コンピュータ装置60は、基準位置、(基準位置の1マイル圏内の喫茶店などの)関連POIを識別するための検索基準、及び正縮尺地図データベース74を使用して正縮尺地図内の関連POIの場所にアクセスすることができる。さらなる例では、場所関連情報がコンピュータ装置の現在位置とユーザが入力した目的地との間のルートを含む場合、コンピュータ装置60は、測位システム66により特定される現在位置、ユーザの入力、及び正縮尺地図データベース74を使用して正縮尺地図内でのルートにアクセスすることができる。他の多くの例が同様に可能である。
【0046】
正縮尺地図内の場所関連情報にアクセスする一方で、コンピュータ装置60は、正縮尺地図を使用して、アクセスする場所関連情報のその他の関連情報を特定することもできる。例えば、コンピュータ装置60は、正縮尺地図データベース74を使用して、アクセスする場所関連情報が(道路、運行路線などの)他のいずれかの特徴と同じ場所に存在するかどうかを判定することができる。同じ場所に存在する場合、コンピュータ装置60は、いずれかのこのような特徴に関する(街路名、運行路線名などの)情報を特定することもできる。他の例も可能である。
【0047】
ステップ88において、コンピュータ装置60が、場所関連情報に関連するとともに位相図内の1又はそれ以上の地点にも対応する正縮尺地図内の1又はそれ以上の地点を識別することができる。この識別を行うために、コンピュータ装置60は、アクセスする場所関連情報、正縮尺地図データベース74、及び正縮尺地図内の1又はそれ以上の地点と位相図内の対応する1又はそれ以上の地点との関連性に依拠することができる。例えば、アクセスする場所関連情報が正縮尺地図内の特定の場所である場合、コンピュータ装置60は、対応する位相図上の地点を有する1又はそれ以上の最も近い正縮尺地図上の地点を識別することができる。別の例として、アクセスする場所関連情報が2つの場所間のルートである場合、コンピュータ装置60は、対応する位相図上の地点を有するルート上の及び/又はその近くの複数の正縮尺地図上の地点を識別することができる。他の例も可能である。
【0048】
上述したように、場所関連情報に関連するとともに1又はそれ以上の位相図上の地点にも対応する1又はそれ以上の正縮尺地図上の地点を識別するために、コンピュータ装置60は、正縮尺地図内の1又はそれ以上の地点と位相図内の1又はそれ以上の対応する地点との関連性に依拠することができる。1つの態様では、コンピュータ装置60が、クエリに応答して地点の関連性を特定することができる。この点において、コンピュータ装置は、様々な技術を使用して地点の関連性を特定することができる。例えば、コンピュータ装置60は、位相図及び正縮尺地図内の地点の名称(又はその他の識別情報)に基づいて関連性を特定することができる。この点において、コンピュータ装置60は、位相図を表すデータを使用して位相図上の地点に関連する名称を識別することができ、その後正縮尺地図データベース74を検索して同じ名称の地点を識別することができる。別の例では、コンピュータ装置60が、位相図及び正縮尺地図内の地点の位相情報に基づいて関連性を特定することができる。この点において、コンピュータ装置60は、位相図を表すデータを使用して(運行路線などの)示されるネットワーク内の位相図上の地点の相対的順序を特定することができ、その後正縮尺地図データベース74を検索して同じネットワーク内の同じ相対的順序の地点を識別することができる。コンピュータ装置60は、他の方法で関連性を特定することもできる。
【0049】
一方、別の態様では、コンピュータ装置60及び/又は(地図開発者により運用されるサーバなどの)別の装置が、1又はそれ以上の正縮尺地図上の地点と対応する1又はそれ以上の位相図上の地点との関連性をクエリ以前に特定することができる。この点において、コンピュータ装置60は、様々な形をとることができる所定の地点関連データを保持し及び/又はこれにアクセスすることができる。1つの例では、地点関連データが、正縮尺地図上の地点識別子を対応する位相図上の地点識別子とともに記憶する別個のデータベースの形をとることができる。別の例では、地点関連データが、正縮尺地図上の地点データレコードを対応する位相図上の地点を表すデータに関連付けるインデックスの形をとることができる。さらに別の例では、地点関連データが、対応する位相図上の地点を表すデータ内に記憶された正縮尺地図上の地点識別子の形をとることができる。さらなる例では、地点関連データが、対応する正縮尺地図上の地点データレコード内に記憶された位相図上の地点識別子の形をとることができる。他の例も可能である。
【0050】
ステップ90において、コンピュータ装置60が、識別した1又はそれ以上の正縮尺地図上の地点に対する場所関連情報の相対位置を任意に特定することができる。コンピュータ装置60は、様々な技術を使用して特定を行うことができる。1つの例では、場所関連情報が特定の場所を含む場合、コンピュータ装置60は、識別した1又はそれ以上の正縮尺地図上の地点に対してこの場所の位置を特定することができる。別の例では、場所関連情報がルートを含む場合、コンピュータ装置60は、識別した1又はそれ以上の正縮尺地図上の地点に対してルートの起点及び/又は目的地の位置を特定することができる。他の例も可能である。識別した1又はそれ以上の正縮尺地図上の地点に対する場所関連情報の相対位置を特定した後、コンピュータ装置60は、この相対位置に基づいて場所関連情報を位相図内に表示することができるかどうかを判定することもできる(例えば、コンピュータ装置60は、場所関連情報が、対応する位相図上の地点を有するいずれの正縮尺地図上の地点からも遠すぎる場合、場所関連情報を表示できないと判定することができる)。
【0051】
コンピュータ装置60は、識別した1又はそれ以上の正縮尺地図上の地点に対する場所関連情報の相対位置を様々な方法で表すことができる。1つの例では、相対位置を、場所関連情報と識別した1又はそれ以上の正縮尺地図上の地点との間の距離の(100フィートなどの)長さ及び/又は(徒歩距離、運転距離などの)区分のような距離に関して表すことができる。別の例では、相対位置を、識別した1又はそれ以上の正縮尺地図上の地点に対する場所関連情報の(37度などの)回転角及び/又は(方位などの)区分のような方向に関して表すことができる。他の例も可能である。
【0052】
ステップ92において、コンピュータ装置60が、場所関連情報を位相図内の対応する1又はそれ以上の地点に対して表示することができる。コンピュータ装置60は、様々な描画技術を使用して場所関連情報を表示することができる。1つの例では、コンピュータ装置60が、元々の位相図上に場所関連情報を重ね合わせた拡張現実表示を表示することができる。この点において、コンピュータ装置60は、場所関連情報に関する位相図上の地点及び/又は場所関連情報の近くの領域を示す正縮尺地図の部分を強調表示したものなどの、場所関連情報に関するその他の情報をさらに重ね合わせることができる。別の例では、コンピュータ装置60が、場所関連情報を含む最新の位相図を表示することができる。この点において、最新の位相図は、場所関連情報に関する位相図上の地点及び/又は場所関連情報の近くの領域を示す正縮尺地図部分を強調表示したものなどの、場所関連情報に関するその他の情報をさらに含むことができる。他の例も可能である。
【0053】
場所関連情報を対応する1又はそれ以上の位相図上の地点に対して表示する場合、コンピュータ装置60は、1又はそれ以上の位相図上の地点に関する様々な位置に場所関連情報を示すことができる。1つの態様では、場所関連情報が、最も近い識別された正縮尺地図上の地点に近接する特定の場所を含む場合、コンピュータ装置60は、この場所を、対応する位相図上の地点に位置するものとして単純に示すことができる。この点において、コンピュータ装置60は、この場所の正縮尺地図上の地点に対する相対位置を、対応する位相図上の地点における場所を表すための異なるアイコンを使用することによって示すこともできる。例えば、この場所と正縮尺地図上の地点との間の距離に応じて、コンピュータ装置60は、対応する位相図上の地点における場所を表すアイコンの色及び/又はサイズを変更することができる。他の例も可能である。
【0054】
別の態様では、場所関連情報が、最も近い識別された正縮尺地図上の地点に適度に近い特定の場所を含む場合、コンピュータ装置60は、この特定の場所を、対応する位相図上の地点から離れて位置するものとして示すことができる。この点において、コンピュータ装置60は、この場所を対応する位相図上の地点に対してどこに位置決めすべきかを様々な方法で決定することができる。1つの例では、コンピュータ装置60が、この場所の対応する位相図上の地点に対する相対位置を、この場所の少なくとも最も近い正縮尺地図上の地点に対する相対位置、及び場合によっては1又はそれ以上のその他の近接する正縮尺地図上の地点に対する相対位置に基づいて特定することができる。他の例も可能である。
【0055】
さらに別の態様では、場所関連情報が、(ステップ86で特定されたような)正縮尺地図上の2つの地点を接続する正縮尺地図上のリンク上に位置する特定の場所を含む場合、コンピュータ装置60は、この特定の場所を、2つの対応する位相図上の地点を接続する位相図上のリンク内に位置するものとして示すことができる。この点において、コンピュータ装置60は、位相図上のリンクに沿った場所の相対位置を様々な技術を使用して特定することができる。1つの例では、コンピュータ装置60が、位相図上のリンクに沿った(リンクに沿って50%などの)所定の相対距離を単純に使用することができる。別の例では、コンピュータ装置60が、位相図上のリンクに沿った場所の相対位置を、位相図上のリンクのいずれかの終点における位相図上の地点に対するこの場所の相対位置に基づいて特定することができ、この相対位置は、正縮尺地図上のリンクのいずれかの終点における正縮尺地図上の地点に対するこの場所の相対位置に基づいて特定することができる。他の例も可能である。
【0056】
さらに別の態様では、場所関連情報が、正縮尺地図上のリンクによって接続される2つの正縮尺地図上の地点間に延びるルート区間を含む場合、コンピュータ装置60は、このルート区間を、対応する2つの位相図上の地点間に、これらを接続する位相図上のリンクに沿って位置するものとして示すことができる。同様に、場所関連情報が、正縮尺地図上のリンクによって接続されていない2つの正縮尺地図上の地点間に延びるルート区間を含む場合、コンピュータ装置60は、このルート区間を、対応する2つの位相図上の地点の間に、これらの地点間の仮想区間に沿って位置するものとして示すことができる。
【0057】
図7は、別の実施形態例による、位相図に対する場所関連情報をユーザに提供する方法100を示すフロー図である。上記と同様に例示を目的として、以下の説明は、コンピュータ装置60が位相図アプリケーション78を実行しながら方法100を実施するものと仮定する。しかしながら、実施形態例の範囲から逸脱することなく、他のシステム又は装置が方法100の1又はそれ以上のステップを実施することもできると理解されたい。
【0058】
ステップ102〜106は、図6に示す方法80のステップ82〜86と実質的に同様とすることができる。具体的には、ステップ102において、コンピュータ装置60が、位相図に対して場所関連情報を表示するためのクエリを受け取ることができる。ステップ104において、コンピュータ装置60が、クエリに応答して位相図を表すデータを任意に生成することができる。ステップ106において、コンピュータ装置60が、正縮尺地図内の場所関連情報にアクセスすることができ、この時間中にコンピュータ装置60は、正縮尺地図を使用して、アクセスする場所関連情報のその他の関連情報(例えばアクセスする場所関連情報が、他のいずれかの正縮尺地図上の特徴と同じ場所に存在するかどうか)を特定することもできる。
【0059】
ステップ108において、コンピュータ装置60が、場所関連情報に関連するとともに位相図内の1又はそれ以上のリンクにも対応する正縮尺地図内の1又はそれ以上のリンクを識別することができる。この識別を行うために、コンピュータ装置60は、アクセスする場所関連情報、正縮尺地図データベース74、及び正縮尺地図内の1又はそれ以上のリンクと位相図内の対応する1又はそれ以上のリンクとの関連性に依拠することができる。例えば、アクセスする場所関連情報が正縮尺地図内の特定の場所である場合、コンピュータ装置60は、対応する位相図上のリンクを有する特定の場所の又はこの近くの正縮尺地図上のリンクを識別することができる。別の例として、アクセスする場所関連情報が2つの場所間のルートである場合、コンピュータ装置60は、対応する位相図上のリンクを有するルートに沿った複数の正縮尺地図上のリンクを識別することができる。他の例も可能である。
【0060】
上述したように、場所関連情報に関連するとともに1又はそれ以上の位相図上のリンクにも対応する1又はそれ以上の正縮尺地図上のリンクを識別するために、コンピュータ装置60は、正縮尺地図内の1又はそれ以上のリンクと位相図内の対応する1又はそれ以上のリンクとの関連性に依拠することができる。1つの態様では、コンピュータ装置60が、クエリに応答してリンクの関連性を特定することができる。この点において、コンピュータ装置60は、様々な技術を使用してリンクの関連性を特定することができる。例えば、コンピュータ装置60は、正縮尺地図上のリンクの終点と対応する位相図上のリンクの終点との関連性に基づいて、正縮尺地図上のリンクと位相図上のリンクとの関連性を特定することができる。この点において、コンピュータ装置60は、位相図を表すデータを使用して位相図上のリンクの終点を識別することができる。さらに、コンピュータ装置60は、以前に生成した地点関連データに依拠すること、及び/又は識別した位相図上の終点と対応する正縮尺地図上の終点との関連性を、ステップ88を参照しながら上述したような様々な技術を使用して特定することなどにより、正縮尺地図内の対応する終点を識別することができる。対応する正縮尺地図上の終点を識別した後、装置60は、正縮尺地図データベース74を使用して、識別した正縮尺地図上の終点間の対応する正縮尺地図上のリンクを識別することができる。他の例も可能である。
【0061】
一方、別の態様では、コンピュータ装置60及び/又は(地図開発者により運用されるサーバなどの)別の装置が、1又はそれ以上の正縮尺地図上のリンクと対応する1又はそれ以上の位相図上のリンクとの関連性をクエリ以前に特定することができる。この点において、コンピュータ装置60は、リンク関係を示す様々な形をとることができる所定のデータを保持し及び/又はこれにアクセスすることができる。1つの例では、リンク関連データが、正縮尺地図上のリンク識別子を対応する位相図上のリンク識別子とともに記憶する別個のデータベースの形をとることができる。別の例では、リンク関連データが、正縮尺地図上のリンクデータレコードを対応する位相図上のリンクを表すデータに関連付けるインデックスの形をとることができる。さらに別の例では、リンク関連データが、対応する位相図上のリンクを表すデータ内に記憶された正縮尺地図上のリンク識別子の形をとることができる。さらなる例では、リンク関連データが、対応する正縮尺地図上のリンクデータレコード内に記憶された位相図上のリンクの形をとることができる。他の例も可能である。
【0062】
ステップ110において、コンピュータ装置60が、識別した1又はそれ以上の正縮尺地図上のリンクに対する場所関連情報の相対位置を任意に特定することができる。コンピュータ装置60は、補間法を含む様々な技術を使用して特定を行うことができる。1つの例では、場所関連情報が正縮尺地図上のリンク上の特定の場所を含む場合、コンピュータ装置60は、正縮尺地図上のリンクの一方又は両方の終点に関してこの特定の場所の位置を特定することができる。別の例では、場所関連情報が、いずれかの正縮尺地図上のリンクから外れた特定の場所を含む場合、コンピュータ装置60は、正縮尺地図上のリンク上の1又はそれ以上の基準点に関してこの場所の位置を特定することができる。他の例も可能である。
【0063】
コンピュータ装置60は、識別した1又はそれ以上の正縮尺地図上のリンクに対する場所関連情報の相対位置を様々な方法で表すことができる。1つの例では、相対位置を、正縮尺地図上のリンクに沿った場所関連情報とリンクの基準終点との間の距離と、正縮尺地図上のリンクに沿った合計距離との比率(基準終点から30%などの)のような距離に関して表すことができる。別の例では、相対位置を、リンクの基準終点から場所関連情報まで正縮尺地図に沿って移動するために必要な時間と、正縮尺地図上のリンクに沿って移動するために必要な合計時間との比率のような時間に関して表すことができる。他の例も可能である。
【0064】
ステップ112において、コンピュータ装置60が、場所関連情報を位相図内の対応する1又はそれ以上のリンクに対して表示することができる。この点において、コンピュータ装置60は、ステップ90を参照しながら上述したものを含む様々な描画技術を使用して場所関連情報を表示することができる。
【0065】
場所関連情報を対応する1又はそれ以上の位相図上のリンクに対して表示する場合、コンピュータ装置60は、1又はそれ以上の位相図上のリンクに関する様々な位置に場所関連情報を示すことができる。1つの態様では、場所関連情報が、正縮尺地図上のリンク上に位置する特定の場所を含む場合、コンピュータ装置60は、この特定の場所を、対応する位相図上のリンク上に位置するものとして示すことができる。この点において、コンピュータ装置60は、位相図上のリンクに沿った場所の相対位置を、補間法を含む様々な技術を使用して特定することができる。1つの例では、コンピュータ装置60が、位相図上のリンクに沿った(リンクに沿って50%などの)所定の相対距離を単純に使用することができる。別の例では、コンピュータ装置60が、正縮尺地図上のリンクに沿った場所の相対位置に基づいて、対応する位相図上のリンクに沿った場所の相対位置を特定することができる(例えば、この場所が正縮尺地図上のリンクに沿って30%である場合、コンピュータ装置60は、対応する位相図上のリンクに沿って30%の地点にこの場所を示すことができる)。他の例も可能である。
【0066】
別の態様では、場所関連情報が、正縮尺地図上のリンクから外れて位置する特定の場所を含む場合、コンピュータ装置60は、この特定の場所を、対応する位相図上のリンクから外れて位置するものとして示すことができる。この点において、コンピュータ装置60は、この場所を対応する位相図上のリンクに対してどこに位置決めすべきかを様々な方法で決定することができる。1つの例では、コンピュータ装置60が、この場所の対応する位相図上のリンクに対する相対位置を、この場所の正縮尺地図上のリンク上の少なくとも1つの基準地点に対する相対位置に基づいて特定することができる。他の例も可能である。
【0067】
さらに別の態様では、場所関連情報が、1又はそれ以上の正縮尺地図上のリンクに沿って延びるルート区間を含む場合、コンピュータ装置60は、このルートを、対応する1又はそれ以上の位相リンクに沿って位置するものとして示すことができる。他の例も可能である。
【0068】
図6に示す方法80及び/又は図7に示す方法100を使用することにより、コンピュータ装置60は、様々な種類の位相図に対して場所関連情報を様々な方法で表示できるようになる。図8A〜図8Oは、図4に示す位相図50に対するいくつかの表示例を示すものである。
【0069】
例えば、図8A〜図8Eは、図4に示す位相図50に対する1又はそれ以上の特定の場所の表示を示している。詳細には、図8Aは、コンピュータ装置の現在位置を、運行路線52上のForrest Dr.停留所とFirst St.停留所との間のForrest Dr.停留所に最も近いものとする表示例を示している。図8Bは、コンピュータ装置の現在位置を、運行路線52から外れてFirst St.停留所に最も近いものとする表示例を示している。図8Cは、目的地を、運行路線52から外れてRiver St.停留所に最も近いものとする表示例を示している。図8Dは、検索基準にマッチする複数のPOIを、全て運行路線52から外れてMain St.停留所又はRiver St.停留所のいずれかに最も近いものとする表示例を示している。図8Eは、運行路線52上のForrest Dr.停留所に近いとされるコンピュータ装置の現在位置、及び運行路線52上のRiver St.停留所に位置する目的地の両方の表示例を示している。
【0070】
別の例として、図8F〜図8Hは、図4に示す位相図50に対する1又はそれ以上の特定の場所の表示を、表示場所に関する地点を強調表示して示している。詳細には、図8Fは、運行路線52から外れた、River St.停留所に最も近い目的地の表示例を、River St.停留所を強調表示して示している。図8Gは、全て運行路線52から外れた、Main St.停留所又はRiver St.停留所のいずれかに最も近い、検索基準にマッチする複数のPOIの表示例を、Main St.停留所又はRiver St.停留所を強調表示して示している。図8Hは、運行路線52上のForrest Dr.停留所とFirst St.停留所との間にあるとされるコンピュータ装置の現在位置、及びRiver St.停留所に近い目的地の両方の表示例を、River St.停留所を強調表示して示している。
【0071】
さらに別の例として、図8I〜図8Jは、図4に示す位相図50内の2つの場所間の強調表示ルートの表示を示している。詳細には、図8Iは、運行路線52上のForrest Dr.停留所とFirst St.停留所との間の装置の現在位置からRiver St.停留所における目的地までの全体にわたる強調表示ルートの表示例を示している。図8Jは、運行路線52上のForrest Dr.停留所とFirst St.停留所との間の装置の現在位置から、強調表示されたRiver St.停留所へ、その後運行路線52を外れてRiver St.停留所から目的地までにわたる強調表示ルートの表示例を示している。
【0072】
さらなる例として、図8K〜図8Nは、図4に示す位相図50の表示を、運行路線52から外れた所定の地域を示す正縮尺地図のオーバーレイとともに示している。この点において、図示のように、コンピュータ装置60は、正縮尺地図のオーバーレイ内に場所関連情報を表示することができる。詳細には、図8Kは、運行路線52の位相図50の表示例を、Forrest Dr.停留所及びRiver St.停留所付近の地域を示す正縮尺地図のオーバーレイとともに示している。図8Lは、運行路線52から外れたForrest Dr.停留所の近くにあるコンピュータ装置の現在位置の表示例を、現在位置とForrest Dr.停留所との間の地域を示す第1の正縮尺地図のオーバーレイ、及びRiver St.停留所付近の地域を示す第2の正縮尺地図のオーバーレイとともに示している。図8Mは、全て運行路線52から外れて位置する、検索基準にマッチする複数のPOIの表示例を、個々のPOIと(Hillside、Main St.、又はRiver St.などの)これらの最も近い停留所との間の地域を示す正縮尺地図のオーバーレイとともに示している。図8Nは、Forrest Dr.停留所の近くにある運行路線52から外れたコンピュータ装置の現在位置と、River St.停留所の近くにある運行路線52から外れた目的地との間の強調表示ルートの表示例を、現在位置とForrest Dr.停留所との間、及び目的地とRiver St.停留所との間の地域を示す正縮尺地図のオーバーレイとともに示している。
【0073】
さらに別の例として、図8Oは、図4に示す位相図50の表示を、運行路線52上の及び/又はここから外れた所定の地域を示す正縮尺地図の吹き出しとともに示している。詳細には、図8Oは、運行路線52から外れたForrest Dr.停留所に近いコンピュータ装置の現在位置と、運行路線52から外れたRiver St.停留所に近い目的地との間の強調表示ルートの表示例を、現在位置とForrest Dr.停留所とを囲んでこれらの間の地域を示す、Forrest Dr.停留所から拡がる第1の正縮尺地図の吹き出し、及びRiver St.停留所と目的地とを囲んでこれらの間の地域を示す、River St.停留所から拡がる第2の正縮尺地図の吹き出しとともに示している。
【0074】
V.地図開発者サーバ
上述したように、位相図に対して場所関連情報を提供する場合、コンピュータ装置60は、位相図を表す所定のデータ、及び/又は1又はそれ以上の正縮尺地図上の地点及び/又はリンクを1又はそれ以上の対応する位相図上の地点及び/又はリンクに関連付ける所定のデータに依拠することができる。この点において、地図開発者は、パーソナルコンピュータ又はサーバコンピュータなどの1又はそれ以上のコンピュータ装置上で所定の位相図データ及び/又は所定の関連データを生成することができる。
【0075】
図9は、実施形態例による、所定の位相図データ及び/又は所定の関連データを生成することができるサーバ120のブロック図である。図示のように、サーバ120は、ユーザインターフェイス122及び通信インターフェイス124を含むことができ、これらは各々プロセッサ126及びデータストレージ128に動作可能に結合される。サーバ120は、他の構成要素を含むこともできる。
【0076】
ユーザインターフェイス122は、ユーザがサーバ120内に情報を入力し、サーバ120から情報を取得できるようにすることなどにより、サーバ120とのユーザインタラクションを容易にするように機能することができる。この点において、ユーザインターフェイス122は、例えば、キーボード、マウス、及び/又はマイクなどの様々な入力構成要素への接続性を含み又は提供することができる。ユーザインターフェイス122は、例えば表示画面及び/又はスピーカなどの様々な出力構成要素への接続性を含み又は提供することもできる。ユーザインターフェイス122は、サーバ120とのユーザインタラクションを容易にするためのその他の構成要素への接続性を含み又は提供することもできる。
【0077】
通信インターフェイス124は、サーバ120を、例えば正縮尺地図データベース20及び/又は1又はそれ以上のナビゲーションシステムを保持する装置などの、1又はそれ以上のその他の装置に通信可能に結合するように機能することができる。この点において、通信インターフェイス124は、イーサネットインターフェイス、(ファイヤワイヤ、USB2.0などの)シリアルバスインターフェイス、所望のプロトコルに基づく無線通信を容易にするようにされたチップセット及びアンテナ、或いは現在知られている又は後で開発されるその他のいずれかのこのようなインターフェイスなどの、別の装置との無線及び/又は有線通信を提供する1又はそれ以上のインターフェイスの形をとることができる。他の構成も可能である。
【0078】
プロセッサ126は、プロセッサ126が様々なタスクを実施できるようにする(アプリケーション内に構成することができる)プログラム命令を実行又は解釈するように機能することができる。この点において、プロセッサ126は、(マイクロプロセッサなどの)汎用プロセッサ、(ASIC又はDSPなどの)特定用途向けプロセッサ、(FPGAなどの)プログラマブル論理装置、或いは現在知られている又は後で開発されるその他のプロセッサ構成要素などの1又はそれ以上のプロセッサ構成要素の形をとることができる。他の設定も可能である。
【0079】
データストレージ128は、プロセッサ126が読み取ることができる様々な種類のプログラム命令及びデータを記憶するように機能することができる。この点において、データストレージ128は、(RAM、レジスタ、及び/又はキャッシュなどの)揮発性データ記憶媒体及び/又は(ROM、ハードディスクドライブ、固体ドライブ、フラッシュメモリ、光学記憶装置、及び/又はフロッピーディスクなどの)不揮発性データ記憶媒体などの1又はそれ以上のデータ記憶媒体の形をとることができる。データ記憶媒体のなかには、プロセッサ126と全体的又は部分的に統合できるものもある。さらに、データ記憶媒体のなかには、サーバ120の外部に存在すること及び/又はサーバ120から着脱可能とすることができ、(通信インターフェイス124、ドライブ、又はリーダを介してなどの)様々な方法でサーバ120とインターフェイス接続できるものもある。他の設定も可能である。
【0080】
データストレージ128は、サーバ120が所定の位相図データ及び/又は所定の関連データを生成できるようにする1又はそれ以上のアプリケーションを含むことができる。1又はそれ以上のアプリケーションは、データストレージ128の様々な構成要素に記憶することができる。例えば、1又はそれ以上のアプリケーションを(ハードディスクドライブ又はドライブ内に装着された着脱式記憶構成要素などの)不揮発性データ記憶媒体に記憶し、その後プロセッサ126により作動されたときに(RAMなどの)揮発性データ記憶媒体内にロードすることができる。他の例も可能である。
【0081】
1つの態様では、データストレージ128が、サーバ120が位相図を表すデータを生成して記憶できるようにする位相図データアプリケーション130を含むことができる。位相図データアプリケーション130の実行中、サーバ120は、ステップ84を参照しながら上述したものを含む、位相図データを生成することに関する様々なタスクを実行することができる。位相図データを生成した後、サーバ120は、データを位相図データベース140に記憶することができる。位相図データベース140内のデータは、ステップ84を参照しながら上述したものを含む様々な形をとることができる。
【0082】
別の態様では、データストレージ128が、1又はそれ以上の正縮尺地図上の地点及び/又はリンクを1又はそれ以上の対応する位相図上の地点及び/又はリンクに関連付けるデータをサーバ120が生成して記憶できるようにする関連データアプリケーション132を含むことができる。関連データアプリケーション132の実行中、サーバ120は、ステップ88及び108を参照しながら上述したものを含む、関連データを生成することに関連する様々なタスクを実行することができる。この場合、記憶された関連データは、ステップ88及び108を参照しながら上述したものを含む様々な形をとることができる。
【0083】
VI.結び
本明細書では、位相図のためのナビゲーション関連機能及び特徴を提供する方法及びシステムについて説明した。上述の詳細な説明は、限定的なものではなく例示的なものと見すべきであり、全ての同等物を含めて、以下の特許請求の範囲が本発明の範囲を定義するものであると理解されたい。特に記載しない限り、特許請求の範囲を、説明した順序又は要素に限定されるものとして読むべきではない。従って、以下の特許請求の範囲及び思想に含まれる全ての実施形態及びその同等物を発明として特許請求する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
場所に基づく情報を提供する方法であって、
場所関連情報のためのクエリをコンピュータ装置内に受け取るステップと、
正縮尺地図内の前記場所関連情報にアクセスするステップと、
前記場所関連情報に関するとともに位相図内の1又はそれ以上の地点に対応する前記正縮尺地図内の1又はそれ以上の地点を識別するステップと、
前記場所関連情報を前記位相図内の前記対応する1又はそれ以上の地点に対して表示するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記場所関連情報が、前記コンピュータ装置の現在位置、ユーザが入力した目的地、関心地点の場所、及び起点と目的地の間のルートのうちの1又はそれ以上を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記正縮尺地図が地図データベースを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記場所関連情報に関するとともに前記位相図内の前記1又はそれ以上の地点に対応する前記正縮尺地図内の前記1又はそれ以上の地点を識別する前に、前記位相図を表すデータを生成するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記場所関連情報に関するとともに前記位相図内の前記1又はそれ以上の地点に対応する前記正縮尺地図内の前記1又はそれ以上の地点を識別する前に、前記正縮尺地図内の1又はそれ以上の地点と前記位相図内の1又はそれ以上の対応する地点との関連性を特定するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記識別された1又はそれ以上の正縮尺地図上の地点に対する前記場所関連情報の相対位置を特定するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記場所関連情報を前記位相図内の前記1又はそれ以上の地点に対して表示するステップが、前記場所関連情報を拡張現実表示内に表示するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記場所関連情報を前記位相図内の前記1又はそれ以上の地点に対して表示するステップが、前記場所関連情報を含む最新の位相図を表示するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記正縮尺地図が地図開発者によって提供され、前記位相図がサードパーティによって提供される、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記正縮尺地図及び前記位相図が、両方とも地図開発者によって提供される、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
場所に基づく情報を提供する方法であって、
場所関連情報のためのクエリをコンピュータ装置内に受け取るステップと、
正縮尺地図内の前記場所関連情報にアクセスするステップと、
前記場所関連情報に関するとともに位相図内の1又はそれ以上のリンクに対応する前記正縮尺地図内の1又はそれ以上リンクを識別するステップと、
前記場所関連情報を前記位相図内の前記対応する1又はそれ以上のリンクに対して表示するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
前記場所関連情報が、前記コンピュータ装置の現在位置、ユーザが入力した目的地、関心地点の場所、及び起点と目的地の間のルートのうちの1又はそれ以上を含む、
ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記正縮尺地図が地図データベースを含む、
ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記場所関連情報に関するとともに前記位相図内の前記1又はそれ以上のリンクに対応する前記正縮尺地図内の前記1又はそれ以上のリンクを識別する前に、前記位相図を表すデータを生成するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記場所関連情報に関するとともに前記位相図内の前記1又はそれ以上のリンクに対応する前記正縮尺地図内の前記1又はそれ以上のリンクを識別する前に、前記正縮尺地図内の1又はそれ以上のリンクと前記位相図内の1又はそれ以上の対応するリンクとの関連性を特定するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記識別された1又はそれ以上の正縮尺地図上のリンクに対する前記場所関連情報の相対位置を特定するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記相対位置が、距離又は時間の一方又は両方に関して表される、
ことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記場所関連情報を前記位相図内の前記対応する1又はそれ以上のリンクに対して表示するステップが、前記場所関連情報を、前記正縮尺地図内の対応するリンク上の前記場所関連情報の特定された相対位置に基づいて前記位相図内のリンク上の相対位置に表示するステップを含む、
ことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記場所関連情報を前記位相図内の前記1又はそれ以上の地点に対して表示するステップが、前記場所関連情報を拡張現実表示内に表示するステップを含む、
ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記場所関連情報を前記位相図内の前記1又はそれ以上の地点に対して表示するステップが、前記場所関連情報を含む最新の位相図を表示するステップを含む、
ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項21】
位相図内に示される地点を表す位相データと、
正縮尺地図内に示される地点を表す正縮尺地図データと、
前記位相図内に示される地点と前記正縮尺地図内に示される対応する地点との関連性を示す関連データと、
を含むデータを記憶したことを特徴とする非一時的コンピュータ可読媒体。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図8F】
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【図8G】
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【図8H】
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【図8I】
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【図8J】
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【図8K】
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【図8L】
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【図8M】
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【図8N】
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【図8O】
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【図9】
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【図1】
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【公開番号】特開2011−252909(P2011−252909A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−137804(P2011−137804)
【出願日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
2.イーサネット
3.フロッピー
【出願人】(508351118)ナヴテック ノース アメリカ リミテッド ライアビリティ カンパニー (20)
【Fターム(参考)】