ナビゲーション装置
【課題】 ユーザが休憩することを自動的に判定しユーザに手間をかけることなくその休憩する時間に対する目的地までの到着予想時刻をユーザに知らせることのできるナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】 主制御部6(休憩判定部12)が案内経路途中の休憩場所において休憩に意思があると判定すると、同主制御部6(到着予想時刻11)は、休憩しないでそのまま目的地に向う場合の到着予想時刻、30分休憩した後目的地に向う場合の到着予想時刻、60分休憩した後目的地に向う場合の到着予想時刻をそれぞれ演算する。そして、算出された各到着予想時刻は、表示部2aに表示される。
【解決手段】 主制御部6(休憩判定部12)が案内経路途中の休憩場所において休憩に意思があると判定すると、同主制御部6(到着予想時刻11)は、休憩しないでそのまま目的地に向う場合の到着予想時刻、30分休憩した後目的地に向う場合の到着予想時刻、60分休憩した後目的地に向う場合の到着予想時刻をそれぞれ演算する。そして、算出された各到着予想時刻は、表示部2aに表示される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーション装置は、目的地までの経路を表示しその時々で的確な経路案内をして車両の移動を容易にすることからその利用が益々増大している。そして、このナビゲーション装置において、目的地までの走行途中で休憩をとる場所を、目的地までの到着状況に応じた休憩間隔を求め、その求めた休憩間隔毎に休憩ポイントを設定するようにしたナビゲーション装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2001−227968号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記ナビゲーション装置においては、設定された休憩ポイントにおいて休憩する場合、休憩をとる時間によって目的地に到着する到着時刻がどのくらい変化するか知ることができなかった。また、ユーザ(運転者)の意思で立ち寄った休憩場所において、その休憩場所での休憩する時間によって目的地までの到着時間がどのように変化するか知ることができなかった。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザが休憩することを自動的に判定しユーザに手間をかけることなくその休憩する時間に対する目的地までの到着予想時刻をユーザに知らせることのできるナビゲーション装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、目的地を設定し、その設定した目的地までの案内経路を探索し、その探索した案内経路に従って目的地まで経路案内するナビゲーション装置において、前記案内経路途中の休憩場所において休憩の意思があるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段が休憩の意思があると判断した時、予め設定した休憩時間後に前記休憩場所から出発した場合の前記目的地の到着予想時刻を算出する到着予想時刻算出手段と、前記到着予想時刻算出手段が算出した到着予想時刻を出力部に出力する出力制御手段とを有する。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、前記到着予想時刻算出手段は、前記目的地の到着予想時刻とともに、前記予め設定した休憩時間後に前記休憩場所から出発した場合の前記休憩場所から目的地までの案内経路上の渋滞情報を求め、前記出力制御手段は、前記到着予想時刻とともに、前記休憩場所から目的地までの案内経路上の渋滞情報を前記出力部に出力する。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載のナビゲーション装置において、前記判定手段は、現在地が案内経路から外れたこと、車速が予め定めた車速以下になったこと、現在地が予め定めた休憩場所の施設内に入ったことの中の、少なくともいずれか一つに該当した時、休憩の意思があると判定する。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1つに記載のナビゲーション装置において、前記休憩場所は、サービスエリア、パーキングエリア、ドライブイン、コンビニエンスストア、テーマパークのうち少なくともいずれか一つである。
【0009】
請求項5の発明は、請求項1又は2に記載のナビゲーション装置において、所定時間の時間帯毎に各リンクにおける所要時間を記憶する交通情報記憶手段を備え、前記到着予想時刻算出手段は、前記目的地の到着予想時刻を、前記予め設定した休憩時間後の時刻に即して、前記交通情報記憶手段の所要時間を選択して算出する。
【0010】
請求項6の発明は、請求項5に記載のナビゲーション装置において、前記交通情報記憶手段は、交通情報の提供対象となる情報提供対象道路であって、その情報提供対象道路の各リンクに対して、そのリンクにおける現在の提供リンク所要時間である現況交通情報を記憶する現況情報記憶部、前記情報提供対象道路であって、その情報提供対象道路の各リンクに対して、所定の時間帯毎にそのリンクにおける過去の提供リンク所要時間である統計交通情報を記憶する過去統計情報記憶部、過去に走行した過去走行道路であって、その過去走行道路の各リンクに対して前記所定の時間帯毎にそのリンクにおける過去の実リンク所要時間である実走行交通情報を記憶する実走行情報記憶部、案内対象となる案内対象道路であって、その案内対象道路の各リンクに対して予め与えられたそのリンクにおける基本リンク所要時間である基本交通情報を記憶する基本走行情報記憶部の、少なくともいずれか一つを備え、前記到着予想時刻算出手段は、前記到着予想時刻を、前記交通情報記憶手段に備えた前記情報記憶部の各リンク所要時間に基づいて算出する。
【0011】
請求項7の発明は、請求項5又は6に記載のナビゲーション装置において、前記予め設定した休憩時間は複数種類用意され、前記到着予想時刻算出手段は、それぞれ各休憩時間毎に、該休憩時間後に出発した場合の前記目的地の到着予想時刻をそれぞれ算出し、前記出力制御手段は、各休憩時間毎に算出した各到着予想時刻を出力部に出力するようにした。
【0012】
請求項8の発明は、請求項5〜7のいずれか1つに記載のナビゲーション装置において、前記交通情報記憶手段は、前記リンク所要時間とともに、所定時間の時間帯毎に各リンクにおける渋滞情報が合わせて記憶され、前記到着予想時刻算出手段は、前記目的地の到着予想時刻とともに、前記休憩場所から目的地までの案内経路上の渋滞情報を前記交通情報記憶手段から求め、前記出力制御手段は、前記到着予想時刻とともに、前記休憩場所から目的地までの案内経路上の渋滞情報を出力部に出力する。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、判定手段が案内経路途中の休憩場所において休憩の意思があるか否かを自動的に判定し、休憩の意思があると判定すると、到着予想時刻算出手段は、予め設定した休憩時間後に休憩場所から出発した場合の目的地の到着予想時刻を算出する。そして、出力制御手段は、到着予想時刻算出手段が算出した到着予想時刻を出力部に出力する。従って、ユーザに手間をかけることなくその休憩する時間に対する目的地までの到着予想時刻をユーザに知らせることができる。
【0014】
請求項2の発明によれば、到着予想時刻とともに、休憩場所から目的地までの案内経路上の渋滞状況が休憩時間に即して出力される。そのため、休憩時間を選択する際の貴重な参考情報源となる。
【0015】
請求項3の発明によれば、判定手段は、休憩のための休憩場所に向かうために、現在地が案内経路から外れたと解釈する。判定手段は、休憩のための休憩場所に駐車するために、車速が予め定めた車速以下になったと解釈する。判定手段は、休憩のための予め定めた休憩場所の施設内に入ったと解釈する。そのため、休憩の意思を正確に判断することができる。
【0016】
請求項4の発明によれば、判定手段は、サービスエリア、パーキングエリア、ドライブ
イン、コンビニエンスストア、テーマパークに少なくとも一つの場所において休憩の意思がるかどうか判定する。そのため、休憩する可能性が高い場所においてのみ、休憩の意思があるかどうかを判定することができる。
【0017】
請求項5の発明によれば、到着予想時刻算出手段は、目的地の到着予想時刻を、予め設定した休憩時間後の時刻に即して、前記交通情報記憶手段の所要時間を選択して算出することから、精度の高い到着予想時刻を知らせることができる。
【0018】
請求項6の発明によれば、到着予想時刻算出手段は、さらに精度の高い到着予想時刻を求め知らせることができる。
請求項7の発明によれば、到着予想時刻算出手段は、複数の休憩時間毎に、該休憩時間後に出発した場合の目的地の到着予想時刻をそれぞれ算出し、それぞれ各休憩時間毎に算出した到着予想時刻を出力部に出力するようにしたので、最適な休憩時間を選択することができる。
【0019】
請求項8の発明によれば、到着予想時刻とともに、休憩場所から目的地までの案内経路上の渋滞状況が休憩時間に即して出力される。そのため、休憩時間を選択する際の貴重な参考情報源となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明を自動車に搭載したナビゲーション装置に具体化した一実施形態を図面に従って説明する。図1は、自動車に搭載されたナビゲーション装置の電気的構成を示す電気ブロック回路図を示す。
【0021】
図1において、ナビゲーション装置(以下、ナビ装置という)1は、入出力部2、現在位置検出部3、情報記憶部4、交通情報記憶部5及び主制御部6を備えている。入出力部2、現在位置検出部3、情報記憶部4及び交通情報記憶部5は、それぞれ主制御部6と電気的に接続されており、各部間で各種データの授受が可能となっている。
【0022】
入出力部2は、例えば、各種操作ボタンを備えるリモートコントローラ等の入力手段を備え、経路案内を行うための各種操作信号を主制御部6に出力する。入出力部2は、出力部としての表示部2aを備えている。表示部2aは、液晶ディスプレイ等からなり、経路案内のための画像を表示する。また、表示部2aは、タッチパネルスイッチ機能を備えた表示装置であって、画面上の入力箇所を指でタッチすることにより、案内経路のための各種の操作信号が主制御部6に出力される。すなわち、表示部2aは、出力手段であるとともに入力手段としても機能する。
【0023】
さらに、入出力部2は、本実施形態では、自動車制御装置8と電気的に接続されている。自動車制御装置8は、各種センサから検出信号を入力し、その検出信号に基づいて自動車を走行制御する制御装置であって、パーキングブレーキの操作有無、夜間照明ランプの点灯の有無、シフトレバーの位置の各データを入出力部2に出力するようになっている。そして、入出力部2は、自動車制御装置8からのこれら各データを主制御部6に出力するようになっている。
【0024】
現在位置検出部3は、該ナビ装置1を搭載した自動車の現在地を検出する。現在位置検出部3は、GPS受信部(Global Positioning System)3a、道路交通情報通信システ
ム受信部3b、車速センサ3c、及び、方位センサ3dを備えている。現在位置検出部3は、GPS受信部3aによって受信した各種データを、また、車速センサ3c及び方位センサ3dにて検出されたその時々の検出値のデータを主制御部6に出力する。また、現在位置検出部3は、道路交通情報通信システム受信部3bによって受信した外部システムと
しての道路交通情報通信システムから送信される交通情報を主制御部6に出力する。道路交通情報通信システムの情報センタからの交通情報は、走行中の自動車に対して走行先の経路(道路)等の混雑、渋滞、非渋滞等の渋滞状態を含む情報である。また、この交通情報によって、経路(道路)に設定されたノードとノードを結ぶ各リンクの所要時間が把握することができるようになる。
【0025】
情報記憶部4は、ハードディスク、DVD−ROM等の記憶媒体を備えたデータベースであって、経路探索、経路案内、到着予想時刻算出、休憩意思判定等のためのプログラムや表示部2aに地図、経路案内等を表示するためのプログラム等、各種プログラム及びデータが記憶されている。また、情報記憶部4は、主制御部6が目的地設定のために利用する目的地データ及び地図データや、経路探索に利用する道路データ、第1〜第7判定値K1〜K7、判定基準値Kx、固定車速、到着基準値等が記憶されている。
【0026】
固定車速とは、予め定めた走行速度であって、高速道路、都市高速道路、一般道路の3種類が用意されている。各道路の固定車速は、本実施形態では、渋滞がない条件での走行速度とし、例えば、高速道路で時速80キロメートル、都市高速道路で時速60キロメートル、一般道路で時速30キロメートルとしている。
【0027】
判定基準値Kxは、休憩場所での休憩の意思があるか否かを判定するための予め試験、実験等で求めた基準値であって、主制御部6は各種の条件下で求められた第1〜第7判定値K1〜K7の合計値(休憩判定値Kn)が判定基準値Kxを超えたときに休憩の意思があると判定し、後記する各種の到着予想時刻の算出のための処理を実行する。第1〜第7判定値K1〜K7は、休憩の意思があるか否かを判定するために設けた各種条件毎に予め試験、実験等で求めた値であって、休憩する意思の高い判定条件はその値が高くなるように設定されている。
【0028】
到着基準値は、所定の地点、例えば案内経路上のノード、ユーザが設定した通過点等での到着予想時刻に対して実際に到達する時刻(実時刻)の差(偏差)によって新たな処理を実行するかどうかの判断するための基準となる時間であって、到着予想時刻を算出する算出する時間間隔、即ち到着予想時刻を算出する精度と同じ時間となっている。本実施形態では、到着基準値は、例えば、15分とする。従って、所定の地点としての案内経路上のノードに到達する時刻が到着予想時刻から15分(到着基準値)を超えるとき、主制御部6は後記する新たな処理を実行する。
【0029】
さらに、情報記憶部4は、到着予想時刻情報記憶部4aを有し、その到着予想時刻情報記憶部4aに主制御部6で算出された数値や案内経路の書くノードの到着予想時刻等の情報が一時記憶される。又、情報記憶部4の到着予想時刻情報記憶部4aは、主制御部6で算出された休憩時間に対する目的地の到着予想時刻及び渋滞情報を一時記憶する。
【0030】
交通情報記憶手段としての交通情報記憶部5は、現況情報記憶部5a、実走行情報記憶部5b、過去統計情報記憶部5c及び基本走行情報記憶部5dを備えている。
現況情報記憶部5aには、現況交通情報ITRが記憶されている。現況交通情報ITRは、道路交通情報通信システム受信部3bがその時々で受信する道路交通情報通信システムから一定範囲の道路上の各リンクの交通情報から抽出した、該リンクを走行するに要する時間(提供リンク所要時間)と混雑、渋滞、非渋滞の渋滞情報であって、それぞれ走行方向(上り線又は下り線)毎に現況情報記憶部5aに記憶されている。そして、道路交通情報通信システムから新しい交通情報が送信される毎に、現況交通情報ITRは更新されるようになっている。
【0031】
実走行情報記憶部5bには、実走行交通情報IT1が記憶されている。実走行交通情報
IT1は、過去に走行した各リンクの各々について、各時間帯に対する該リンクを走行した際に要した時間(実リンク所要時間)であって、それぞれ走行方向(上り線と下り線)毎に現況情報記憶部5aに記憶されている。
【0032】
図3は、実走行情報記憶部5bに記憶された実走行交通情報IT1を説明するための模式図である。図3は、走行方向が上り線での15:00〜18:00であって15分間隔
に区分された各時間帯(所定の時間帯)での、リンク1〜リンク10の実走行交通情報(リンク所要時間)IT1を示す。例えば、リンク1の16:00〜16:14の時間帯には、「6」、即ち6分の実走行交通情報(実リンク所要時間)IT1が記憶されている。
【0033】
この実走行交通情報IT1は、主制御部6によって、以下のように作成される。
主制御部6は、ある道路(案内経路)を走行中において、該道路上のリンク及びノードを現在地と地図データから特定し、内蔵したタイマから該リンクを走行するのに要した所要時間(候補所要時間)を演算する。そして、そのときの候補所要時間とその時の時間帯及び走行方向とを履歴用走行データとして前記情報記憶部4の所定の記憶領域に記憶する。従って、道路を走行すればするほど、履歴用走行データが蓄積される。本実施形態では、同じ時間帯であって、走行方向が同じである5個の履歴用走行データが蓄積された状態で新たな履歴用走行データが作成されたとき、最も古い履歴用走行データが消去され、その新たな履歴用走行データに更新される。
【0034】
各リンクの各時間帯において、5個の履歴用走行データが蓄積されると、又は、新たな履歴用走行データに更新されると、主制御部6はその5個の履歴用走行データから実走行交通情報(実リンク所要時間)IT1を算出する。主制御部6は、蓄積された5個の履歴用走行データ(候補所要時間)の中央値となる走行データ(候補所要時間)を実走行交通情報(実リンク所要時間)IT1として実走行情報記憶部5bに記憶する。
【0035】
従って、実走行交通情報IT1は、過去に実際に走行したときに取得した所要時間(候補所要時間)に基づいて求められたものであるため、精度の高いものとなる。しかも、時間帯毎に、実走行交通情報(実リンク所要時間)IT1が求められているため、さらに精度の高いものとなる。
【0036】
ちなみに、図3において、空白部分は、そのリンクにおけるその時間帯での履歴用走行データがない、又は、履歴用走行データが不足していて、いまだ実走行交通情報を算出できない部分である。つまり、ある時間帯においていまだ走行していないリンク、又は、走行していても走行した回数が5回未満である場合には、その時間帯での実走行交通情報IT1は作成されない。
【0037】
また、各時間帯の実走行交通情報IT1には、そのリンクであってその時間帯における混雑、渋滞、非渋滞の渋滞情報が付加されている。因みに、本実施形態では、非渋滞は、高速道路では時速80キロメートル以上、都市高速では時速60キロメートル以上、一般道では時速30キロメートル以上をいう。渋滞は、高速道路では時速20キロメートル以下、都市高速では時速10キロメートル以下、一般道では時速5キロメートル以下をいう。また、混雑は、非渋滞と渋滞の間の状態をいう。そして、混雑、渋滞、非渋滞の渋滞情報は、リンク所要時間とリンク長によって求めるようにしている。
【0038】
過去統計情報記憶部5cには、統計交通情報IT2が記憶されている。統計交通情報IT2は、各リンクについて、統計的に取得した各日毎に0:00〜23:59の24時間の各時間帯に対する該リンクを走行するのに要する時間(提供リンク所要時間)であって、それぞれの走行方向(上り線と下り線)毎に過去統計情報記憶部5cに記憶されている。この統計交通情報IT2は、予め道路交通情報通信システムから取得した過去の交通情
報と、道路交通センサスから取得した過去の交通情報に基づいて作成されたデータであって、予め過去統計情報記憶部5cに記憶されている。従って、この統計交通情報IT2は、予め道路交通情報通信システムからの交通情報や道路交通センサスからの交通情報の情報提供を受けることのできる道路の各リンクに対して与えられる。
【0039】
図4は、過去統計情報記憶部5cに記憶された統計交通情報IT2を説明するための模式図である。図4は、走行方向が上り線での、15:00〜18:00であって15分間隔に区分された各時間帯におけるリンク1〜リンク10の統計交通情報IT2を示す。因みに、例えば、リンク1の15:00〜15:14の時間帯には、「3」、即ちリンク所要時間が3分の統計交通情報IT2が記憶され、リンク1の15:15〜15:29の時間帯には、「5」、即ちリンク所要時間が5分の統計交通情報IT2が記憶されている。
【0040】
なお、過去統計情報記憶部5cの統計交通情報IT2は、道路交通情報通信システム及び道路交通センサスのデータを基にしていることから、24時間、全てのリンクに対して統計交通情報IT2が蓄積されていることから、図4に示すように、各リンクについて空白部分はなく全て埋まっている。
【0041】
また、各時間帯の統計交通情報IT2には、前記実走行交通情報IT1と同様に、そのリンクであってその時間帯における混雑、渋滞、非渋滞の渋滞情報が付加されている。混雑、渋滞、非渋滞の渋滞情報は、道路交通情報通信システムから取得した過去の交通情報と、道路交通センサスから取得した過去の交通情報から求められたものである。
【0042】
基本走行情報記憶部5dには、基本交通情報IT3が記憶されている。基本交通情報IT3は、このナビゲーション装置が案内対象とする全ての道路の各リンクについて、予め与えられた各日毎に0:00〜23:59の24時間の各時間帯に対する該リンクを走行するのに要する時間(基本リンク所要時間)である。そして、基本交通情報IT3は、それぞれ走行方向(上り線と下り線)毎に基本走行情報記憶部5dに記憶されている。
【0043】
この基本交通情報IT3は、案内対象道路の各リンクについて予め与えられた前記固定車速とリンク長から基本リンク所要時間が求められ、その基本リンク所要時間が基本交通情報IT3として基本走行情報記憶部5dに記憶されるようになっている。従って、基本走行情報記憶部5dには、過去統計情報記憶部5cの統計交通情報IT2や実走行情報記憶部5bの実走行交通情報IT1ではカバーしきれないリンクに対しても基本交通情報IT3が作成され記憶されている。なお、この基本交通情報IT3は、統計交通情報IT2及び実走行交通情報IT1のように、渋滞情報が付加されていない。
【0044】
主制御部6は、検索処理部6a、探索処理部6b及び機能処理部6cを備えている。本実施形態では、主制御部6は、前記情報記憶部4に記憶した経路案内プログラム、到着予想時刻算出プログラム、休憩意思判定プログラム、を実行する。これにより、主制御部6は、到着予想時刻算出手段、判定手段としての機能を有する。
【0045】
検索処理部6aは、現在位置検出部3からの自動車の現在地に関する各種データに基づいて自動車の現在位置を示す座標位置を算出する。検索処理部6aは、情報記憶部4に記憶された地図データを照会し、算出した座標値に対する地図上の自動車の現在地を検索する。また、検索処理部6aは、登録された目的地Gを地図データに照会し、地図データ上の位置を検索する。検索処理部6aは、検索した結果得られた自動車の現在地や目的地G周辺の地図データに対応した画像データを形成する。そして、検索処理部6aは、検索した結果得られた自動車の現在地の地図データに対応した画像データを前記入出力部2に出力し、表示部2aに画像として表示させる。そして、本実施形態では、例えば、図6に示す案内画面M1のように、表示部2aの画面上にあって現在地の座標と相対する位置に、
現在地を「△」の指標Pで表示する。
【0046】
探索処理部6bは、ユーザの指示、或いは自動で任意の2点間の経路、即ち案内経路を探索する。入出力部2から案内経路を探索する探索操作信号が入力されると、探索処理部6bは、出発地Sから目的地Gまでの案内経路R1を探索し、その案内経路R1を表示部2aに表示案内するための各種情報を作成する。
【0047】
このとき、現況情報記憶部5aの現況交通情報ITR、実走行情報記憶部5bの実走行交通情報IT1、過去統計情報記憶部5cの統計交通情報IT2、又は、基本走行情報記憶部5dの基本交通情報IT3を参照して案内経路R1を探索する。そして、図5に示すように、案内画面M1として、案内地図上にその案内経路R1を含む画像を入出力部2の表示部2aに表示させる。また、探索処理部6bは、後記する機能処理部6cからの再探索信号が入力されると、現在地から目的地Gまでの経路を再度探索するようになっている。
【0048】
機能処理部6cは、図2に示すように、到着予想時刻算出手段及び出力制御手段としての到着予想時刻算出部11と判定手段としての休憩判定部12とを備えている。
到着予想時刻算出部11は、探索処理部6bにて探索された案内経路R1上のリンクとリンクを結ぶ各地点(ノード)の到着時刻を算出する。到着予想時刻算出部11は、案内経路R1上の各リンクの交通情報(リンク所要時間)を、現況情報記憶部5aの現況交通情報ITR、実走行情報記憶部5bの実走行交通情報IT1、過去統計情報記憶部5cの統計交通情報IT2、又は、基本走行情報記憶部5dの基本交通情報IT3のいずれかから選択する。そして、到着予想時刻算出部11は、各リンクについて、その選択した各交通情報ITR,IT1〜IT3に基づいて到着予想時刻を算出する。
【0049】
詳述すると、例えば、図6に示す探索された案内経路R1について、出発地S、第1〜第7ノードN1〜N7、目的地Gをそれぞれ結ぶ第1〜第8リンクLa1〜La8がある。このとき、到着予想時刻算出部11は、第1リンクLa1→第2リンクLa2→第3リンクLa3→……→第7リンクLa7→第8リンクLa8の順番で各リンクの交通情報(リンク所要時間)を選択する。
【0050】
到着予想時刻算出部11は、第1リンクLa1について、まず現況情報記憶部5aに出発地Sでの出発時刻の時間帯における第1リンクLa1に対する現況交通情報ITRがあるかどうか検索する。そして、ある場合には、到着予想時刻算出部11はその現況交通情報ITRを第1リンクLa1の交通情報(リンク所要時間)とし、出発時刻に現況交通情報ITR(提供リンク所要時間)を加算した時刻を第1ノードN1の到着予想時刻とする。従って、最も精度の高い交通情報に基づいて第1ノードN1の到着予想時刻が算出される。
【0051】
一方、現況交通情報ITR(提供リンク所要時間)がない場合には、到着予想時刻算出部11は、実走行情報記憶部5bに出発地Sでの出発時刻の時間帯における第1リンクLa1に対する実走行交通情報IT1があるかどうか検索する。そして、ある場合には、到着予想時刻算出部11はその実走行交通情報IT1を第1リンクLa1の交通情報(リンク所要時間)とし、出発時刻に実走行交通情報IT1(実リンク所要時間)を加算した時刻を第1ノードN1の到着予想時刻とする。
【0052】
また、実走行交通情報IT1(実リンク所要時間)がない場合には、到着予想時刻算出部11は、過去統計情報記憶部5cに出発地Sでの出発時刻の時間帯における第1リンクLa1に対する統計交通情報IT2があるかどうか検索する。そして、ある場合には、到着予想時刻算出部11はその統計交通情報IT2を第1リンクLa1の交通情報(リンク
所要時間)とし、出発時刻に統計交通情報IT2(提供リンク所要時間)を加算した時刻を第1ノードN1の到着予想時刻とする。
【0053】
さらに、統計交通情報IT2(提供リンク所要時間)がない場合には、到着予想時刻算出部11は、基本走行情報記憶部5dに記憶された出発地Sでの出発時刻の時間帯における第1リンクLa1に対する基本交通情報IT3を読み出して第1リンクLa1の交通情報(リンク所要時間)とする。そして、到着予想時刻算出部11は、出発時刻に基本交通情報IT3(基本リンク所要時間)を加算した時刻を第1ノードN1の到着予想時刻とする。
【0054】
つまり、第1ノードN1の到着予想時刻は、現況情報記憶部5aの現況交通情報ITR、実走行情報記憶部5bの実走行交通情報IT1、過去統計情報記憶部5cの統計交通情報IT2、基本走行情報記憶部5dの基本交通情報IT3の順番で精度の高いものが優先的に選択されて算出される。
【0055】
以後、到着予想時刻算出部11は、第1ノードN1の到着予想時刻の算出のように、第2〜第7ノードN2〜N7及び目的地Gの到着予想時刻を算出する。尚、本実施形態では、到着予想時刻算出部11は、第2ノードN2以降の到着予想時刻の算出に際して、第1ノードN1の到着予想時刻の算出のように、最初に、現況情報記憶部5aからそれぞれ第2〜第8リンクLa2〜La8に対する現況交通情報ITRの検索を行わないようになっている。これは、第1ノードN1に到達した時、第2リンクLa2での現況交通情報ITRが変更されている場合があり、これを避けるために現況交通情報ITRの検索は行わないようにしている。勿論、第1ノードN1のときのように、現況情報記憶部5aの現況交通情報ITRを検索して到着予想時刻を算出して行ってもよい。また、予め定めたノードの数だけ現況情報記憶部5aの現況交通情報ITRを検索して到着予想時刻を算出した後、以後のノードについては現況交通情報ITRの検索は行わないようにしてもよい。
【0056】
そして、到着予想時刻算出部11は、第1〜第7ノードN1〜N7及び目的地Gの到着予想時刻を算出すると、その各到着予想時刻を情報記憶部4の到着予想時刻情報記憶部4aに記憶するようになっている。そして、到着予想時刻算出部11は、この算出した目的地Gの到着予想時刻を、図5に示すように、案内画面M1に表示するようになっている。
【0057】
また、到着予想時刻算出部11は、例えば案内経路R1から外れる等して探索処理部6bが再探索を実行して新たな案内経路が再探索されたとき、その新たな案内経路における各ノード及び目的地の到着予想時刻を、前記と同様に算出する。つまり、新たな案内経路のノードの到着予想時刻は、その時の時間帯に即した現況情報記憶部5aの現況交通情報ITR、実走行情報記憶部5bの実走行交通情報IT1、過去統計情報記憶部5cの統計交通情報IT2又は基本走行情報記憶部5dの基本交通情報IT3から選択されて算出される。
【0058】
また、到着予想時刻算出部11は、前記第1〜第7ノードN1〜N7において、その算出した到着予想時刻に対して実際に到着した時刻(実時刻)と到着予想時刻とに予め定めた到着基準値を超えるほどズレが生じたとき、到着したノード以降の各ノード及び目的地Gの到着予想時刻を、前記と同様に算出する。つまり、ズレが生じたノード以降の各ノード及び目的地Gの到着予想時刻は、その時の時間帯に即した現況情報記憶部5aの現況交通情報ITR、実走行情報記憶部5bの実走行交通情報IT1、過去統計情報記憶部5cの統計交通情報IT2又は基本走行情報記憶部5dの基本交通情報IT3から選択されて算出される。
【0059】
さらに、到着予想時刻算出部11は、後記する休憩判定部12によって、休憩場所で休
憩する意思があると判定したとき、3通りの休憩場所以降の各ノード及び目的地Gの到着予想時刻を算出するとともに、各リンクにおける混雑、渋滞、非渋滞に渋滞情報を求める。
【0060】
これは、休憩場所から出発する際、その出発時刻によって、行く先の交通状況が時間帯によって相違し目的地Gまでの到着時刻が一義的に決まらないため、効率のよい休憩時間をユーザに提供するためである。つまり、例えば、休憩場所に到着する時間帯によっては、30分休憩して目的地Gに17:30に到着し、60分休憩して目的地Gに17:45に到着(その差15分)することがあり、総合的な効率をユーザに判断させることができるからである。
【0061】
まず、一つ目は、休憩場所に到着するもののそのまま停車しないで、目的地Gに向かって走行する場合の、休憩場所以降の各ノード及び目的地Gの推定到着時間を算出するとともに、各リンクにおける渋滞情報を求めるものである。二つ目は、休憩場所に到着して30分休憩後、目的地Gに向かって出発した場合の休憩場所以降の各ノード及び目的地Gの到着予想時刻を算出するともに、各リンクにおける渋滞情報を求めるものである。三つ目は、休憩場所に到着して60分休憩後、目的地Gに向かって出発した場合の休憩場所以降の各ノード及び目的地Gの到着予想時刻を算出するともに、各リンクにおける渋滞情報を求めるものである。
【0062】
詳述すると、一つ目は、前記再探索されたときと同じ処理によって、休憩場所以降の各ノード及び目的地Gの到着予想時刻を算出するともに、あわせて各リンクにおける渋滞情報を求める。二つ目は、休憩場所を出発地とし現在の時刻(休憩場所で休憩する意思ありと判断した時刻)から30分経過した時に出発した場合の休憩場所以降の各ノード及び目的地Gの到着予想時刻を算出するともに、あわせて各リンクにおける渋滞情報を求める。つまり、到着予想時刻算出部11は、現在の時刻から30分後の時刻の時間帯に即した実走行情報記憶部5bの実走行交通情報IT1、過去統計情報記憶部5cの統計交通情報IT2又は基本走行情報記憶部5dの基本交通情報IT3から選択されて算出される。尚、到着予想時刻算出部11は、この算出にあたって、前記と同様に、最初に現況情報記憶部5aからそれぞれリンクに対する現況交通情報ITRの検索を行わない。
【0063】
三つ目は、休憩場所を出発地とし現在の時刻(休憩場所で休憩する意思ありと判断した時刻)から60分経過した時に出発した場合の休憩場所以降の各ノード及び目的地Gの到着予想時刻を算出するともに、各リンクにおける渋滞情報を求める。つまり、到着予想時刻算出部11は、現在の時刻から60分後の時刻の時間帯に即した実走行情報記憶部5bの実走行交通情報IT1、過去統計情報記憶部5cの統計交通情報IT2又は基本走行情報記憶部5dの基本交通情報IT3から選択されて算出される。尚、この場合にも、到着予想時刻算出部11は、この算出にあたって、前記と同様に、最初に現況情報記憶部5aからそれぞれリンクに対する現況交通情報ITRの検索を行わない。
【0064】
到着予想時刻算出部11は、休憩場所からの3通りの各ノード及び目的地Gの到着予想時刻を算出するともに、各リンクにおける渋滞情報を求めると、これら3通りの各ノード及び目的地Gの到着予想時刻と、それらの各リンクの渋滞情報を情報記憶部4の到着予想時刻情報記憶部4aに一時記憶する。
【0065】
そして、到着予想時刻算出部11は、前記算出した各ノード及び目的地Gの到着予想時刻と渋滞情報に基づいて、3通りの目的地Gの到着予想時刻を表示部2aに表示するための画像データを作成して前記入出力部2に出力する。図7は、表示部2aに表示された休憩時間に対する目的地Gまでの到着予想時刻の案内画面M2の一例を示す。
【0066】
ちなみに、図7の案内画面M2では、「予測所要時間」というタイトル20が表示されている。そして、そのタイトル20の下側に、休憩なしで目的地Gに向かう場合の、休憩場所から目的地Gまでの渋滞状況を示す第1の棒グラフ21と、30分休憩して目的地Gに向かう場合の、休憩場所から目的地Gまでの渋滞状況を示す第2の棒グラフ22と、60分休憩して目的地Gに向かう場合の、休憩場所から目的地Gまでの渋滞状況を示す第3の棒グラフ23が上下三段にわたって表示されている。
【0067】
それぞれ渋滞状況を示す第1〜第3の棒グラフ21〜23は、それぞれの渋滞情報に基づいて休憩区間A0、非渋滞区間A1、混雑区間A2,渋滞区間A3等で区分されている。各区間A0〜A4の境界部分に図示しない地名(ノード)が表示されているとともに、各区間A0〜A4の長さは交通情報(リンク所要時間)に基づいてその区間の通過時間に相対した長さになっている。
【0068】
さらに、第1〜第3の棒グラフ21〜23の右側には、目的地Gまでのそれぞれ予想所要時間21a〜23aと到着予想時刻21b〜23bが表示されている。予想所要時間21a〜23aと到着予想時刻21b〜23bは、算出した3通りの目的地Gの到着予想時刻に基づいてそれぞれ表示される。
【0069】
休憩判定部12は、現在地が案内経路R1途中おいて休憩のために休憩場所での休憩の意思があるかどうか判定する。休憩場所は、本実施形態では、高速道路においてはパーキングエリア、サービスエリアをいい、一般道路においてはテーマパーク、コンビニエンスストア、ドライブイン、飲食店等であって、一般道路から進入して駐停車することのできる場所をいう。そして、休憩判定部12は、走行している道路(案内経路)が高速道路と一般道路とでその判定処理を異ならしている。
【0070】
休憩判定部12は、高速道路を走行している時は、高速道路判定処理モードとなって、案内経路(高速道路)からパーキングエリア、サービスエリアに続くリンク(SAPAリンク)に移ると該エリアで休憩する意思があるか否かの判定処理を開始する。次に、休憩判定部12は、車速が予め定めた基準車速Vk以下になったか、現在地(現在地の座標)がリンク(SAPAリンク)から外れたか(駐車場に入ったか)、現在地(現在地の座標)がパーキングエリア、サービスエリアの施設内にあるか、自動車のパーキングブレーキがかけられたか、自動車が前進走行から後進走行にかわったか、点灯していた夜間照明ライトが消灯したか等を、総合的にチェックして休憩場所に入って休憩の意思があるかどうか判定する。
【0071】
また、休憩判定部12は、一般道路を走行している時は、一般道路判定処理モードとなり、現在地が該道路(案内経路)から外れたとき、前記テーマパーク等の休憩場所で休憩する意思があるか否かの判定処理を開始する。そして、休憩判定部12は、車速が予め定めた基準車速Vk以下になったか、自動車のパーキングブレーキがかけられたか、自動車がバック走行しているか、点灯していた夜間照明ライトが消灯したか等を、総合的にチェックして休憩場所に入って休憩の意思があるかどうか判定する。
【0072】
そして、高速道路判定処理モード及び一般道路判定処理モードにおいて、休憩判定部12は、その判定処理の結果、休憩の意思ありと判定したとき、前記到着予想時刻算出部11に対して該休憩場所からの3通りの目的地Gの到着予想時刻を算出させるための制御信号を出力する。
【0073】
次に、上記のように構成したナビ装置1の作用について説明する。
いま、自動車が、ナビ装置1の表示部2aに表示された探索された案内経路に従って出発地から目的地に向かって走行している。このとき、ナビ装置1の主制御部6は、現在地
を算出しながら、図5に示すように、ナビ装置1の表示部2aに、地図上に案内経路R1が表示されているとともに、案内経路R1上に現在地を示す指標Pが表示される案内画面M1を表示して経路案内を行っている。
【0074】
この状態において、主制御部6は、図8に示すフローチャートに従って処理を実行する。尚、説明の便宜上、ここでは、探索した案内経路が高速道路であってその高速道路を走行しているものとする。
【0075】
主制御部6(休憩判定部12)は、休憩の意思があるかどうかの判定する(ステップS10)。図9及び図10は、その判定のための処理動作を示す。図9において、休憩判定部12は、先ず判定するための休憩判定値Knを算出し(ステップS21)、算出して求めた休憩判定値Knが予め設定した判定基準値Kxと比較する(ステップS22)。そして、休憩判定部12は、休憩判定値Knが判定基準値Kxを超えているとき、休憩の意思があると判定し(ステップS22(ステップS10)でYES)、休憩判定値Knが判定基準値Kx以下のとき、いまだ休憩に意思がないと判定する(ステップS22(ステップS10)でNO)。
【0076】
図10は、前記ステップS21における休憩判定値Knを算出するための処理動作を説明するためのフローチャートを示す。まず、休憩判定部12は、現在地の座標と地図データに基づいて、現在地がSAPAリンク上にあるかどうか判定する(ステップ31)。つまり、自動車が高速道路の外れパーキングエリア又はサービスエリア等の休憩施設(休憩場所)に通ずる道路(リンク)を走行しているどうか判定する。そして、現在地がSAPAリンク上にあると判定すると(ステップS31でYES)、休憩判定部12は、予め定めた第1判定値K1を読み出し一時記憶した後(ステップ32)、ステップS33に移る。反対に、休憩判定部12は、現在地がSAPAリンク上にないと判定すると(ステップS31でNO)、直ちにステップS33に移る。
【0077】
ステップS33において、休憩判定部12は、車速が予め定めた基準車速以下かどうか判定する。この判定は、車速センサ3cからの車速データに基づいて求めたその時の実車速と基準車速Vxとを比較する。つまり、休憩判定部12は、休憩のためにパーキングエリア又はサービスエリア等の休憩施設(休憩場所)に入ることによって自動車が減速されたかどうか判定する。そして、実車速が基準車速Vx以下と判断すると(ステップS33でYES)、休憩判定部12は、予め定めた第2判定値K2を読み出し一時記憶した後(ステップ34)、ステップS35に移る。反対に、休憩判定部12は、実車速が基準車速Vxより大きいと判断すると判断すると(ステップS33でNO)、直ちにステップS35に移る。
【0078】
ステップS35において、休憩判定部12は、現在地が道路から外れたかどうか判定する。つまり、休憩判定部12は、SAPAリンクの道路から外れて休憩のためにパーキングエリア又はサービスエリア等の休憩施設(休憩場所)につながる道路を走行しているかどうか判定する。その判定は、現在地の座標がこの場合SAPAリンク上あるかどうかを判定する。そして、現在地が休憩施設(休憩場所)につながる道路を走行していると判定すると(ステップS35でYES)、休憩判定部12は、予め定めた第3判定値K3を読み出し一時記憶した後(ステップ36)、ステップS37に移る。反対に、休憩判定部12は、現在地が休憩施設(休憩場所)につながる道路を走行していないと判定すると(ステップS35でNO)、直ちにステップS37に移る。
【0079】
ステップS37において、休憩判定部12は、パーキングエリア又はサービスエリア等の休憩施設(休憩場所)内にあるか判定する。つまり、休憩判定部12は、休憩のためにパーキングエリア又はサービスエリア等の休憩施設(休憩場所)内の駐車場に到着してい
るかどうか判定する。その判定は、現在地の座標がパーキングエリア又はサービスエリア等の休憩施設(休憩場所)内にあるかどうかを判定する。そして、現在地が休憩施設(休憩場所)内にあると判定すると(ステップS37でYES)、休憩判定部12は、予め定めた第4判定値K4を読み出し一時記憶した後(ステップ38)、ステップS39に移る。反対に、休憩判定部12は、現在地が休憩施設(休憩場所)内にいないと判定すると(ステップS37でNO)、直ちにステップS39に移る。
【0080】
ステップS39において、休憩判定部12は、自動車がバック走行をしているかどうか判定する。つまり、自動車を後進(バック)させながら駐車場に止めようとしているかどうか判定する。この判定は、入出力部2を介して前記自動車制御装置8から出力されてくる自動車の変速レバーがリバース(後進)に切り替わったことを示す操作位置信号に基づいて判定する。そして、自動車が後進すると判定すると(ステップS39でYES)、休憩判定部12は、予め定めた第5判定値K5を読み出し一時記憶した後(ステップ40)、ステップS41に移る。反対に、休憩判定部12は、自動車が後進していないと判定すると(ステップS39でNO)、直ちにステップS41に移る。
【0081】
ステップS41において、休憩判定部12は、パーキングブレーキを操作したかどうかを判定する。つまり、自動車を駐車場に止めパーキングブレーキをかけて完全に停止させたかどうか判定する。この判定は、入出力部2を介して前記自動車制御装置8から出力されてくるパーキングブレーキの操作レバーがブレーキ位置に切り替わったことを示す操作位置信号に基づいて判定する。そして、パーキングブレーキをかけられたと判定すると(ステップS41でYES)、休憩判定部12は、予め定めた第6判定値K6を読み出し一時記憶した後(ステップ42)、ステップS43に移る。反対に、休憩判定部12は、パーキングブレーキがかけられていないと判定すると(ステップS41でNO)、直ちにステップS43に移る。
【0082】
ステップS43において、休憩判定部12は、夜間点灯ランプがオンからオフに切り替わったどうか判定する。つまり、夜間において自動車を駐車場に止め休憩するためには不必要な夜間点灯ランプを消したかどうか判定する。この判定は、入出力部2を介して前記自動車制御装置8から出力されてくる自動車キーのキー操作位置を示す操作位置信号に基づいて判定する。そして、夜間点灯ランプを消されたと判定すると(ステップS43でYES)、休憩判定部12は、予め定めた第7判定値K7を読み出し一時記憶した後(ステップ44)、ステップS45に移る。反対に、休憩判定部12は、夜間点灯ランプを消されていないと判定すると(ステップS43でNO)、直ちにステップS45に移る。
【0083】
ステップS45において、休憩判定部12は、予め定めた時間待機し、ステップS46に移り、前記ステップS35〜ステップS45の判定処理を予め定めた回数Nだけ繰り返して行ったかどうかチェックする。つまり、自動車を駐車場等に止めるまでにはある程度時間を要すため、その時間を考慮して所定の回数Nだけチェックする。
【0084】
休憩判定部12は、所定の回数Nだけチェックすると、前記一時記憶した全ての各判定値K1〜K7を加算し休憩判定値Kn(=K1+K2+……)を求めて、図10に示すフローチャートの処理を終了して、図9に示す前記したステップS22に移る。
【0085】
そして、休憩判定部12は、休憩判定値Knが判定基準値Kxを超えていて休憩の意思があると判定すると(ステップS22でYES)、図8に示すステップS11に移る。
ステップS11において、主制御部6(到着予想時刻算出部11)は、3通りのこの休憩場所以降の各ノード及び目的地Gの到着予想時刻を算出するとともに、各リンクにおける渋滞情報を求める。つまり、到着予想時刻算出部11、休憩場所に到着するものの停車しないで、そのまま目的地Gに向かって走行する場合の、目的地Gの到着予想時刻等を算
出するともに、各リンクにおける渋滞情報を求める。また、到着予想時刻算出部11は、休憩場所に到着して30分休憩後、目的地Gに向かって出発した場合の目的地Gの到着予想時刻等を算出するともに、各リンクにおける渋滞情報を求める。さらに、到着予想時刻算出部11は、到着予想時刻算出部11は、休憩場所に到着して60分休憩後、目的地Gに向かって出発した場合の休憩場所以降の目的地Gの到着予想時刻等を算出するともに、各リンクにおける渋滞情報を求める。
【0086】
3通りのこの休憩場所以降の各ノード及び目的地Gの到着予想時刻を算出するとともに、各リンクにおける渋滞情報を求めると、到着予想時刻算出部11は、3通りの目的地Gの予想所要時間21a〜23a及び到着予想時刻21b〜23bを図7に示すように表示部2aにそれぞれ表示する(ステップS12)。また、あわせて、図7に示すように、その走行先の渋滞状況を示す第1〜第3の棒グラフ21〜23を表示する。
【0087】
従って、ユーザは、休憩場所から出発する際、その出発時刻(休憩時間)によって、目的地Gの到着予想時刻とその行く先の渋滞状況を知ることができ、効率のよい休憩時間を決定することができる。
【0088】
しかも、ユーザは、何も操作しないで、サービスエリア等の休憩場所に向うための一連の運転操作をしているだけで、該休憩所で休憩する意思があるかないか自動的に判定されて、3通りの目的地Gの到着予想時刻と渋滞状況が表示部2aに表示されるため、運転に集中できるとともに、休憩時間をどれだけ取れるか即座に知ることができる。
【0089】
なお、一般道路を走行している時は、一般道路判定処理モードとなる。この場合は、高速道路処理モードと若干相違する。一般道路判定処理モードは、図10において、ステップS31,S31のSAPAリンクの判定がなく、ステップS37,S38のサービスエリア等の施設がテーマパークの施設に変わるだけで後は同じ処理が行われ、休憩の意思の有無が判定される。
【0090】
次に、上記のように構成したナビゲーション装置1の効果について以下に述べる。
(1)本実施形態によれば、ユーザは、何も操作しないで、休憩所で休憩する意思があるかないか自動的に判定されて、3通りの目的地Gの到着予想時刻が表示部2aに表示されるため、休憩時間をどれだけ取れるか即座に知ることができる。しかも、ユーザは、何も操作をしないので、運転に集中できる。
【0091】
(2)本実施形態では、表示部2aには、3通りの目的地Gの到着予想時刻のほかに、第1〜第3の棒グラフ21〜23でその走行先の混雑、渋滞、非渋滞等の渋滞状況を区間ごとに表示するため、ユーザが休憩時間を選択する際の貴重な参考情報源となる。
【0092】
(3)本実施形態では、高速道路においては、図10に示すように、ステップS31〜ステップS45の各種の休憩のための条件をチェックするので、休憩の意思の判定結果は非常に高い精度となる。
【0093】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○上記実施形態では、到着予想時刻及び渋滞状況を表示部2aに表示したが、表示にあわせて、または、単独で自動車に備えたスピーカ(出力部)から音声で到着予想時刻及び渋滞状況で知らせるようにしてもよい。
【0094】
○上記各実施形態では、ナビ装置1に適用して好適な結果を得たが、これをナビ装置1及びそのナビ装置1を設けたナビゲーションシステムに適用してもよい。
この場合、図11に示すように、ナビ装置1は自動車CAに取り付けられたナビ装置で
あって、そのナビ装置1は、携帯電話網等のネットワークMを介して情報センタNCと双方向通信可能な状態である。このように、ナビ装置1と情報センタNCとでナビゲーションシステムAが構成される。そして、ナビゲーションシステムA内のナビ装置1は、情報センタNC内に予めユーザ登録されており、ユーザIDによりそれぞれのナビ装置1が管理されているものとする。
【0095】
そして、ナビ装置1には交通情報記憶部5を設けずに、情報センタNCに各ユーザの持つユーザIDに対応した交通情報記憶部5を設ける。そして、ナビ装置1が休憩の意思があると判定し到着予測時刻を算出する際に、ネットワークMを介して情報センタNCにユーザIDと案内経路を送信すると、情報センタNCは、その案内経路上の現況交通情報ITR、実走行交通情報IT1、統計交通情報IT2、基本交通情報IT3をナビ装置1に送信する。
【0096】
このようにすることによって、ナビ装置1に交通情報記憶部5を設ける必要がないため、ナビ装置1を小型化することができる。
○上記実施形態では、高速道路判定処理モードにおいて、ステップS31〜ステップS45の各種の休憩のための条件をチェックしたが、これに限定されるものではなく、すく各条件のなかの少なくとも1でもよい。例えば、案内経路(高速道路)からパーキングエリア、サービスエリアに続くリンク(SAPAリンク)に移った判断したとき、休憩するものとみなし到着予想時刻算出部11に対して該休憩時間を考慮した目的地Gの推定到着時間の算出及び表示を行うようにしてもよい。また、2つ又は3つ等複数の条件を適宜組み合わせて実施してもよい。
【0097】
勿論、一般道路判定処理モードにおいても、走行している一般道路(案内経路)から外れた判断したとき、又は、その他いずれか1つの条件を満足したとき、休憩するものとみなし到着予想時刻算出部11に対して該休憩時間を考慮した目的地Gの推定到着時間の算出及び表示を行うようにしてもよい。また、2つ又は3つ等、複数の条件を適宜組み合わせて実施してもよい。
【0098】
○前記休憩場所は、パーキングエリア、サービスエリア、テーマパーク、コンビニエンスストア、ドライブイン、飲食店、道の駅等であって、休憩のために一般道路から進入して駐停車することのできる場所であったが、これに限定されるものではない。本発明の休憩場所は、例えば、通院目的の病院、通学目的のスクール、観戦目的の競技場、訪問目的の会社等も含むものである。
【0099】
○上記実施形態では、3通りの到着時刻を表示したが、休憩しないで出発する場合の到着予想時刻と渋滞状況は省略してもよい。このとき、30分又は60分のいずれか一方だけを表示するようにしてもよい。
【0100】
○上記実施形態では、休憩時間を30分、60分の2つについて行ったが、休憩時間はとくに限定されるものではなく、例えば、15分、2時間、といった適宜変更して実施してもよい。また、休憩時間の種類を3つ以上にしてユーザに最低な休憩時間を選択させるようにしてもよい。
【0101】
○上記実施形態では、各交通情報に含まれる渋滞情報を混雑、渋滞、非渋滞の3段階としたが、この3段階に限定されるものではなく、例えば重混雑、軽混雑、重渋滞、軽渋滞、非渋滞の5段階というように適宜変更して実施してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】本実施形態のナビゲーション装置の電気的構成を示すブロック図。
【図2】同じく、ナビゲーション装置の電気的構成を示すブロック図。
【図3】同じく、実走行交通情報を説明する説明図。
【図4】同じく、統計交通情報を説明する説明図。
【図5】同じく、経路探索、経路案内を説明する説明図。
【図6】同じく、到着予想時刻の算出方法を説明する説明図。
【図7】同じく、休憩時間に基づく目的地の到着時刻の案内表示を説明する説明図。
【図8】同じく、休憩時間を考慮した到着予想時刻の算出処理を説明するフローチャート。
【図9】同じく、休憩の意思の判定処理を説明するフローチャート。
【図10】同じく、休憩の意思の判定処理を説明するフローチャート。
【図11】別例のナビゲーションシステムのブロック図。
【符号の説明】
【0103】
1…ナビゲーション装置(ナビ装置)、2…入出力部、2a…出力部としての表示部、3…現在位置検出部、3a…GPS受信部、3b…道路交通情報通信システム受信部、3c…車速センサ、3d…方位センサ、4…情報記憶部、5…交通情報記憶部、5a…現況情報記憶部、5b…実走行情報記憶部、5c…過去統計情報記憶部、5d…基本走行情報記憶部、6…主制御部、6a…検索処理部、6b…探索処理部、6c…機能処理部、8…自動車制御装置、11…出力制御手段及び到着予想時刻算出手段としての到着予想時刻算出部、12…判定手段としての休憩判定部、21a〜23a…予想所要時間、21b〜23b…到着予想時刻、R1…案内経路、M1,M2…案内画面、G…目的地、ITR…現況交通情報、IT1…実走行交通情報、IT2…統計交通情報、IT3…基本交通情報。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーション装置は、目的地までの経路を表示しその時々で的確な経路案内をして車両の移動を容易にすることからその利用が益々増大している。そして、このナビゲーション装置において、目的地までの走行途中で休憩をとる場所を、目的地までの到着状況に応じた休憩間隔を求め、その求めた休憩間隔毎に休憩ポイントを設定するようにしたナビゲーション装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2001−227968号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記ナビゲーション装置においては、設定された休憩ポイントにおいて休憩する場合、休憩をとる時間によって目的地に到着する到着時刻がどのくらい変化するか知ることができなかった。また、ユーザ(運転者)の意思で立ち寄った休憩場所において、その休憩場所での休憩する時間によって目的地までの到着時間がどのように変化するか知ることができなかった。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザが休憩することを自動的に判定しユーザに手間をかけることなくその休憩する時間に対する目的地までの到着予想時刻をユーザに知らせることのできるナビゲーション装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、目的地を設定し、その設定した目的地までの案内経路を探索し、その探索した案内経路に従って目的地まで経路案内するナビゲーション装置において、前記案内経路途中の休憩場所において休憩の意思があるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段が休憩の意思があると判断した時、予め設定した休憩時間後に前記休憩場所から出発した場合の前記目的地の到着予想時刻を算出する到着予想時刻算出手段と、前記到着予想時刻算出手段が算出した到着予想時刻を出力部に出力する出力制御手段とを有する。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、前記到着予想時刻算出手段は、前記目的地の到着予想時刻とともに、前記予め設定した休憩時間後に前記休憩場所から出発した場合の前記休憩場所から目的地までの案内経路上の渋滞情報を求め、前記出力制御手段は、前記到着予想時刻とともに、前記休憩場所から目的地までの案内経路上の渋滞情報を前記出力部に出力する。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載のナビゲーション装置において、前記判定手段は、現在地が案内経路から外れたこと、車速が予め定めた車速以下になったこと、現在地が予め定めた休憩場所の施設内に入ったことの中の、少なくともいずれか一つに該当した時、休憩の意思があると判定する。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1つに記載のナビゲーション装置において、前記休憩場所は、サービスエリア、パーキングエリア、ドライブイン、コンビニエンスストア、テーマパークのうち少なくともいずれか一つである。
【0009】
請求項5の発明は、請求項1又は2に記載のナビゲーション装置において、所定時間の時間帯毎に各リンクにおける所要時間を記憶する交通情報記憶手段を備え、前記到着予想時刻算出手段は、前記目的地の到着予想時刻を、前記予め設定した休憩時間後の時刻に即して、前記交通情報記憶手段の所要時間を選択して算出する。
【0010】
請求項6の発明は、請求項5に記載のナビゲーション装置において、前記交通情報記憶手段は、交通情報の提供対象となる情報提供対象道路であって、その情報提供対象道路の各リンクに対して、そのリンクにおける現在の提供リンク所要時間である現況交通情報を記憶する現況情報記憶部、前記情報提供対象道路であって、その情報提供対象道路の各リンクに対して、所定の時間帯毎にそのリンクにおける過去の提供リンク所要時間である統計交通情報を記憶する過去統計情報記憶部、過去に走行した過去走行道路であって、その過去走行道路の各リンクに対して前記所定の時間帯毎にそのリンクにおける過去の実リンク所要時間である実走行交通情報を記憶する実走行情報記憶部、案内対象となる案内対象道路であって、その案内対象道路の各リンクに対して予め与えられたそのリンクにおける基本リンク所要時間である基本交通情報を記憶する基本走行情報記憶部の、少なくともいずれか一つを備え、前記到着予想時刻算出手段は、前記到着予想時刻を、前記交通情報記憶手段に備えた前記情報記憶部の各リンク所要時間に基づいて算出する。
【0011】
請求項7の発明は、請求項5又は6に記載のナビゲーション装置において、前記予め設定した休憩時間は複数種類用意され、前記到着予想時刻算出手段は、それぞれ各休憩時間毎に、該休憩時間後に出発した場合の前記目的地の到着予想時刻をそれぞれ算出し、前記出力制御手段は、各休憩時間毎に算出した各到着予想時刻を出力部に出力するようにした。
【0012】
請求項8の発明は、請求項5〜7のいずれか1つに記載のナビゲーション装置において、前記交通情報記憶手段は、前記リンク所要時間とともに、所定時間の時間帯毎に各リンクにおける渋滞情報が合わせて記憶され、前記到着予想時刻算出手段は、前記目的地の到着予想時刻とともに、前記休憩場所から目的地までの案内経路上の渋滞情報を前記交通情報記憶手段から求め、前記出力制御手段は、前記到着予想時刻とともに、前記休憩場所から目的地までの案内経路上の渋滞情報を出力部に出力する。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、判定手段が案内経路途中の休憩場所において休憩の意思があるか否かを自動的に判定し、休憩の意思があると判定すると、到着予想時刻算出手段は、予め設定した休憩時間後に休憩場所から出発した場合の目的地の到着予想時刻を算出する。そして、出力制御手段は、到着予想時刻算出手段が算出した到着予想時刻を出力部に出力する。従って、ユーザに手間をかけることなくその休憩する時間に対する目的地までの到着予想時刻をユーザに知らせることができる。
【0014】
請求項2の発明によれば、到着予想時刻とともに、休憩場所から目的地までの案内経路上の渋滞状況が休憩時間に即して出力される。そのため、休憩時間を選択する際の貴重な参考情報源となる。
【0015】
請求項3の発明によれば、判定手段は、休憩のための休憩場所に向かうために、現在地が案内経路から外れたと解釈する。判定手段は、休憩のための休憩場所に駐車するために、車速が予め定めた車速以下になったと解釈する。判定手段は、休憩のための予め定めた休憩場所の施設内に入ったと解釈する。そのため、休憩の意思を正確に判断することができる。
【0016】
請求項4の発明によれば、判定手段は、サービスエリア、パーキングエリア、ドライブ
イン、コンビニエンスストア、テーマパークに少なくとも一つの場所において休憩の意思がるかどうか判定する。そのため、休憩する可能性が高い場所においてのみ、休憩の意思があるかどうかを判定することができる。
【0017】
請求項5の発明によれば、到着予想時刻算出手段は、目的地の到着予想時刻を、予め設定した休憩時間後の時刻に即して、前記交通情報記憶手段の所要時間を選択して算出することから、精度の高い到着予想時刻を知らせることができる。
【0018】
請求項6の発明によれば、到着予想時刻算出手段は、さらに精度の高い到着予想時刻を求め知らせることができる。
請求項7の発明によれば、到着予想時刻算出手段は、複数の休憩時間毎に、該休憩時間後に出発した場合の目的地の到着予想時刻をそれぞれ算出し、それぞれ各休憩時間毎に算出した到着予想時刻を出力部に出力するようにしたので、最適な休憩時間を選択することができる。
【0019】
請求項8の発明によれば、到着予想時刻とともに、休憩場所から目的地までの案内経路上の渋滞状況が休憩時間に即して出力される。そのため、休憩時間を選択する際の貴重な参考情報源となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明を自動車に搭載したナビゲーション装置に具体化した一実施形態を図面に従って説明する。図1は、自動車に搭載されたナビゲーション装置の電気的構成を示す電気ブロック回路図を示す。
【0021】
図1において、ナビゲーション装置(以下、ナビ装置という)1は、入出力部2、現在位置検出部3、情報記憶部4、交通情報記憶部5及び主制御部6を備えている。入出力部2、現在位置検出部3、情報記憶部4及び交通情報記憶部5は、それぞれ主制御部6と電気的に接続されており、各部間で各種データの授受が可能となっている。
【0022】
入出力部2は、例えば、各種操作ボタンを備えるリモートコントローラ等の入力手段を備え、経路案内を行うための各種操作信号を主制御部6に出力する。入出力部2は、出力部としての表示部2aを備えている。表示部2aは、液晶ディスプレイ等からなり、経路案内のための画像を表示する。また、表示部2aは、タッチパネルスイッチ機能を備えた表示装置であって、画面上の入力箇所を指でタッチすることにより、案内経路のための各種の操作信号が主制御部6に出力される。すなわち、表示部2aは、出力手段であるとともに入力手段としても機能する。
【0023】
さらに、入出力部2は、本実施形態では、自動車制御装置8と電気的に接続されている。自動車制御装置8は、各種センサから検出信号を入力し、その検出信号に基づいて自動車を走行制御する制御装置であって、パーキングブレーキの操作有無、夜間照明ランプの点灯の有無、シフトレバーの位置の各データを入出力部2に出力するようになっている。そして、入出力部2は、自動車制御装置8からのこれら各データを主制御部6に出力するようになっている。
【0024】
現在位置検出部3は、該ナビ装置1を搭載した自動車の現在地を検出する。現在位置検出部3は、GPS受信部(Global Positioning System)3a、道路交通情報通信システ
ム受信部3b、車速センサ3c、及び、方位センサ3dを備えている。現在位置検出部3は、GPS受信部3aによって受信した各種データを、また、車速センサ3c及び方位センサ3dにて検出されたその時々の検出値のデータを主制御部6に出力する。また、現在位置検出部3は、道路交通情報通信システム受信部3bによって受信した外部システムと
しての道路交通情報通信システムから送信される交通情報を主制御部6に出力する。道路交通情報通信システムの情報センタからの交通情報は、走行中の自動車に対して走行先の経路(道路)等の混雑、渋滞、非渋滞等の渋滞状態を含む情報である。また、この交通情報によって、経路(道路)に設定されたノードとノードを結ぶ各リンクの所要時間が把握することができるようになる。
【0025】
情報記憶部4は、ハードディスク、DVD−ROM等の記憶媒体を備えたデータベースであって、経路探索、経路案内、到着予想時刻算出、休憩意思判定等のためのプログラムや表示部2aに地図、経路案内等を表示するためのプログラム等、各種プログラム及びデータが記憶されている。また、情報記憶部4は、主制御部6が目的地設定のために利用する目的地データ及び地図データや、経路探索に利用する道路データ、第1〜第7判定値K1〜K7、判定基準値Kx、固定車速、到着基準値等が記憶されている。
【0026】
固定車速とは、予め定めた走行速度であって、高速道路、都市高速道路、一般道路の3種類が用意されている。各道路の固定車速は、本実施形態では、渋滞がない条件での走行速度とし、例えば、高速道路で時速80キロメートル、都市高速道路で時速60キロメートル、一般道路で時速30キロメートルとしている。
【0027】
判定基準値Kxは、休憩場所での休憩の意思があるか否かを判定するための予め試験、実験等で求めた基準値であって、主制御部6は各種の条件下で求められた第1〜第7判定値K1〜K7の合計値(休憩判定値Kn)が判定基準値Kxを超えたときに休憩の意思があると判定し、後記する各種の到着予想時刻の算出のための処理を実行する。第1〜第7判定値K1〜K7は、休憩の意思があるか否かを判定するために設けた各種条件毎に予め試験、実験等で求めた値であって、休憩する意思の高い判定条件はその値が高くなるように設定されている。
【0028】
到着基準値は、所定の地点、例えば案内経路上のノード、ユーザが設定した通過点等での到着予想時刻に対して実際に到達する時刻(実時刻)の差(偏差)によって新たな処理を実行するかどうかの判断するための基準となる時間であって、到着予想時刻を算出する算出する時間間隔、即ち到着予想時刻を算出する精度と同じ時間となっている。本実施形態では、到着基準値は、例えば、15分とする。従って、所定の地点としての案内経路上のノードに到達する時刻が到着予想時刻から15分(到着基準値)を超えるとき、主制御部6は後記する新たな処理を実行する。
【0029】
さらに、情報記憶部4は、到着予想時刻情報記憶部4aを有し、その到着予想時刻情報記憶部4aに主制御部6で算出された数値や案内経路の書くノードの到着予想時刻等の情報が一時記憶される。又、情報記憶部4の到着予想時刻情報記憶部4aは、主制御部6で算出された休憩時間に対する目的地の到着予想時刻及び渋滞情報を一時記憶する。
【0030】
交通情報記憶手段としての交通情報記憶部5は、現況情報記憶部5a、実走行情報記憶部5b、過去統計情報記憶部5c及び基本走行情報記憶部5dを備えている。
現況情報記憶部5aには、現況交通情報ITRが記憶されている。現況交通情報ITRは、道路交通情報通信システム受信部3bがその時々で受信する道路交通情報通信システムから一定範囲の道路上の各リンクの交通情報から抽出した、該リンクを走行するに要する時間(提供リンク所要時間)と混雑、渋滞、非渋滞の渋滞情報であって、それぞれ走行方向(上り線又は下り線)毎に現況情報記憶部5aに記憶されている。そして、道路交通情報通信システムから新しい交通情報が送信される毎に、現況交通情報ITRは更新されるようになっている。
【0031】
実走行情報記憶部5bには、実走行交通情報IT1が記憶されている。実走行交通情報
IT1は、過去に走行した各リンクの各々について、各時間帯に対する該リンクを走行した際に要した時間(実リンク所要時間)であって、それぞれ走行方向(上り線と下り線)毎に現況情報記憶部5aに記憶されている。
【0032】
図3は、実走行情報記憶部5bに記憶された実走行交通情報IT1を説明するための模式図である。図3は、走行方向が上り線での15:00〜18:00であって15分間隔
に区分された各時間帯(所定の時間帯)での、リンク1〜リンク10の実走行交通情報(リンク所要時間)IT1を示す。例えば、リンク1の16:00〜16:14の時間帯には、「6」、即ち6分の実走行交通情報(実リンク所要時間)IT1が記憶されている。
【0033】
この実走行交通情報IT1は、主制御部6によって、以下のように作成される。
主制御部6は、ある道路(案内経路)を走行中において、該道路上のリンク及びノードを現在地と地図データから特定し、内蔵したタイマから該リンクを走行するのに要した所要時間(候補所要時間)を演算する。そして、そのときの候補所要時間とその時の時間帯及び走行方向とを履歴用走行データとして前記情報記憶部4の所定の記憶領域に記憶する。従って、道路を走行すればするほど、履歴用走行データが蓄積される。本実施形態では、同じ時間帯であって、走行方向が同じである5個の履歴用走行データが蓄積された状態で新たな履歴用走行データが作成されたとき、最も古い履歴用走行データが消去され、その新たな履歴用走行データに更新される。
【0034】
各リンクの各時間帯において、5個の履歴用走行データが蓄積されると、又は、新たな履歴用走行データに更新されると、主制御部6はその5個の履歴用走行データから実走行交通情報(実リンク所要時間)IT1を算出する。主制御部6は、蓄積された5個の履歴用走行データ(候補所要時間)の中央値となる走行データ(候補所要時間)を実走行交通情報(実リンク所要時間)IT1として実走行情報記憶部5bに記憶する。
【0035】
従って、実走行交通情報IT1は、過去に実際に走行したときに取得した所要時間(候補所要時間)に基づいて求められたものであるため、精度の高いものとなる。しかも、時間帯毎に、実走行交通情報(実リンク所要時間)IT1が求められているため、さらに精度の高いものとなる。
【0036】
ちなみに、図3において、空白部分は、そのリンクにおけるその時間帯での履歴用走行データがない、又は、履歴用走行データが不足していて、いまだ実走行交通情報を算出できない部分である。つまり、ある時間帯においていまだ走行していないリンク、又は、走行していても走行した回数が5回未満である場合には、その時間帯での実走行交通情報IT1は作成されない。
【0037】
また、各時間帯の実走行交通情報IT1には、そのリンクであってその時間帯における混雑、渋滞、非渋滞の渋滞情報が付加されている。因みに、本実施形態では、非渋滞は、高速道路では時速80キロメートル以上、都市高速では時速60キロメートル以上、一般道では時速30キロメートル以上をいう。渋滞は、高速道路では時速20キロメートル以下、都市高速では時速10キロメートル以下、一般道では時速5キロメートル以下をいう。また、混雑は、非渋滞と渋滞の間の状態をいう。そして、混雑、渋滞、非渋滞の渋滞情報は、リンク所要時間とリンク長によって求めるようにしている。
【0038】
過去統計情報記憶部5cには、統計交通情報IT2が記憶されている。統計交通情報IT2は、各リンクについて、統計的に取得した各日毎に0:00〜23:59の24時間の各時間帯に対する該リンクを走行するのに要する時間(提供リンク所要時間)であって、それぞれの走行方向(上り線と下り線)毎に過去統計情報記憶部5cに記憶されている。この統計交通情報IT2は、予め道路交通情報通信システムから取得した過去の交通情
報と、道路交通センサスから取得した過去の交通情報に基づいて作成されたデータであって、予め過去統計情報記憶部5cに記憶されている。従って、この統計交通情報IT2は、予め道路交通情報通信システムからの交通情報や道路交通センサスからの交通情報の情報提供を受けることのできる道路の各リンクに対して与えられる。
【0039】
図4は、過去統計情報記憶部5cに記憶された統計交通情報IT2を説明するための模式図である。図4は、走行方向が上り線での、15:00〜18:00であって15分間隔に区分された各時間帯におけるリンク1〜リンク10の統計交通情報IT2を示す。因みに、例えば、リンク1の15:00〜15:14の時間帯には、「3」、即ちリンク所要時間が3分の統計交通情報IT2が記憶され、リンク1の15:15〜15:29の時間帯には、「5」、即ちリンク所要時間が5分の統計交通情報IT2が記憶されている。
【0040】
なお、過去統計情報記憶部5cの統計交通情報IT2は、道路交通情報通信システム及び道路交通センサスのデータを基にしていることから、24時間、全てのリンクに対して統計交通情報IT2が蓄積されていることから、図4に示すように、各リンクについて空白部分はなく全て埋まっている。
【0041】
また、各時間帯の統計交通情報IT2には、前記実走行交通情報IT1と同様に、そのリンクであってその時間帯における混雑、渋滞、非渋滞の渋滞情報が付加されている。混雑、渋滞、非渋滞の渋滞情報は、道路交通情報通信システムから取得した過去の交通情報と、道路交通センサスから取得した過去の交通情報から求められたものである。
【0042】
基本走行情報記憶部5dには、基本交通情報IT3が記憶されている。基本交通情報IT3は、このナビゲーション装置が案内対象とする全ての道路の各リンクについて、予め与えられた各日毎に0:00〜23:59の24時間の各時間帯に対する該リンクを走行するのに要する時間(基本リンク所要時間)である。そして、基本交通情報IT3は、それぞれ走行方向(上り線と下り線)毎に基本走行情報記憶部5dに記憶されている。
【0043】
この基本交通情報IT3は、案内対象道路の各リンクについて予め与えられた前記固定車速とリンク長から基本リンク所要時間が求められ、その基本リンク所要時間が基本交通情報IT3として基本走行情報記憶部5dに記憶されるようになっている。従って、基本走行情報記憶部5dには、過去統計情報記憶部5cの統計交通情報IT2や実走行情報記憶部5bの実走行交通情報IT1ではカバーしきれないリンクに対しても基本交通情報IT3が作成され記憶されている。なお、この基本交通情報IT3は、統計交通情報IT2及び実走行交通情報IT1のように、渋滞情報が付加されていない。
【0044】
主制御部6は、検索処理部6a、探索処理部6b及び機能処理部6cを備えている。本実施形態では、主制御部6は、前記情報記憶部4に記憶した経路案内プログラム、到着予想時刻算出プログラム、休憩意思判定プログラム、を実行する。これにより、主制御部6は、到着予想時刻算出手段、判定手段としての機能を有する。
【0045】
検索処理部6aは、現在位置検出部3からの自動車の現在地に関する各種データに基づいて自動車の現在位置を示す座標位置を算出する。検索処理部6aは、情報記憶部4に記憶された地図データを照会し、算出した座標値に対する地図上の自動車の現在地を検索する。また、検索処理部6aは、登録された目的地Gを地図データに照会し、地図データ上の位置を検索する。検索処理部6aは、検索した結果得られた自動車の現在地や目的地G周辺の地図データに対応した画像データを形成する。そして、検索処理部6aは、検索した結果得られた自動車の現在地の地図データに対応した画像データを前記入出力部2に出力し、表示部2aに画像として表示させる。そして、本実施形態では、例えば、図6に示す案内画面M1のように、表示部2aの画面上にあって現在地の座標と相対する位置に、
現在地を「△」の指標Pで表示する。
【0046】
探索処理部6bは、ユーザの指示、或いは自動で任意の2点間の経路、即ち案内経路を探索する。入出力部2から案内経路を探索する探索操作信号が入力されると、探索処理部6bは、出発地Sから目的地Gまでの案内経路R1を探索し、その案内経路R1を表示部2aに表示案内するための各種情報を作成する。
【0047】
このとき、現況情報記憶部5aの現況交通情報ITR、実走行情報記憶部5bの実走行交通情報IT1、過去統計情報記憶部5cの統計交通情報IT2、又は、基本走行情報記憶部5dの基本交通情報IT3を参照して案内経路R1を探索する。そして、図5に示すように、案内画面M1として、案内地図上にその案内経路R1を含む画像を入出力部2の表示部2aに表示させる。また、探索処理部6bは、後記する機能処理部6cからの再探索信号が入力されると、現在地から目的地Gまでの経路を再度探索するようになっている。
【0048】
機能処理部6cは、図2に示すように、到着予想時刻算出手段及び出力制御手段としての到着予想時刻算出部11と判定手段としての休憩判定部12とを備えている。
到着予想時刻算出部11は、探索処理部6bにて探索された案内経路R1上のリンクとリンクを結ぶ各地点(ノード)の到着時刻を算出する。到着予想時刻算出部11は、案内経路R1上の各リンクの交通情報(リンク所要時間)を、現況情報記憶部5aの現況交通情報ITR、実走行情報記憶部5bの実走行交通情報IT1、過去統計情報記憶部5cの統計交通情報IT2、又は、基本走行情報記憶部5dの基本交通情報IT3のいずれかから選択する。そして、到着予想時刻算出部11は、各リンクについて、その選択した各交通情報ITR,IT1〜IT3に基づいて到着予想時刻を算出する。
【0049】
詳述すると、例えば、図6に示す探索された案内経路R1について、出発地S、第1〜第7ノードN1〜N7、目的地Gをそれぞれ結ぶ第1〜第8リンクLa1〜La8がある。このとき、到着予想時刻算出部11は、第1リンクLa1→第2リンクLa2→第3リンクLa3→……→第7リンクLa7→第8リンクLa8の順番で各リンクの交通情報(リンク所要時間)を選択する。
【0050】
到着予想時刻算出部11は、第1リンクLa1について、まず現況情報記憶部5aに出発地Sでの出発時刻の時間帯における第1リンクLa1に対する現況交通情報ITRがあるかどうか検索する。そして、ある場合には、到着予想時刻算出部11はその現況交通情報ITRを第1リンクLa1の交通情報(リンク所要時間)とし、出発時刻に現況交通情報ITR(提供リンク所要時間)を加算した時刻を第1ノードN1の到着予想時刻とする。従って、最も精度の高い交通情報に基づいて第1ノードN1の到着予想時刻が算出される。
【0051】
一方、現況交通情報ITR(提供リンク所要時間)がない場合には、到着予想時刻算出部11は、実走行情報記憶部5bに出発地Sでの出発時刻の時間帯における第1リンクLa1に対する実走行交通情報IT1があるかどうか検索する。そして、ある場合には、到着予想時刻算出部11はその実走行交通情報IT1を第1リンクLa1の交通情報(リンク所要時間)とし、出発時刻に実走行交通情報IT1(実リンク所要時間)を加算した時刻を第1ノードN1の到着予想時刻とする。
【0052】
また、実走行交通情報IT1(実リンク所要時間)がない場合には、到着予想時刻算出部11は、過去統計情報記憶部5cに出発地Sでの出発時刻の時間帯における第1リンクLa1に対する統計交通情報IT2があるかどうか検索する。そして、ある場合には、到着予想時刻算出部11はその統計交通情報IT2を第1リンクLa1の交通情報(リンク
所要時間)とし、出発時刻に統計交通情報IT2(提供リンク所要時間)を加算した時刻を第1ノードN1の到着予想時刻とする。
【0053】
さらに、統計交通情報IT2(提供リンク所要時間)がない場合には、到着予想時刻算出部11は、基本走行情報記憶部5dに記憶された出発地Sでの出発時刻の時間帯における第1リンクLa1に対する基本交通情報IT3を読み出して第1リンクLa1の交通情報(リンク所要時間)とする。そして、到着予想時刻算出部11は、出発時刻に基本交通情報IT3(基本リンク所要時間)を加算した時刻を第1ノードN1の到着予想時刻とする。
【0054】
つまり、第1ノードN1の到着予想時刻は、現況情報記憶部5aの現況交通情報ITR、実走行情報記憶部5bの実走行交通情報IT1、過去統計情報記憶部5cの統計交通情報IT2、基本走行情報記憶部5dの基本交通情報IT3の順番で精度の高いものが優先的に選択されて算出される。
【0055】
以後、到着予想時刻算出部11は、第1ノードN1の到着予想時刻の算出のように、第2〜第7ノードN2〜N7及び目的地Gの到着予想時刻を算出する。尚、本実施形態では、到着予想時刻算出部11は、第2ノードN2以降の到着予想時刻の算出に際して、第1ノードN1の到着予想時刻の算出のように、最初に、現況情報記憶部5aからそれぞれ第2〜第8リンクLa2〜La8に対する現況交通情報ITRの検索を行わないようになっている。これは、第1ノードN1に到達した時、第2リンクLa2での現況交通情報ITRが変更されている場合があり、これを避けるために現況交通情報ITRの検索は行わないようにしている。勿論、第1ノードN1のときのように、現況情報記憶部5aの現況交通情報ITRを検索して到着予想時刻を算出して行ってもよい。また、予め定めたノードの数だけ現況情報記憶部5aの現況交通情報ITRを検索して到着予想時刻を算出した後、以後のノードについては現況交通情報ITRの検索は行わないようにしてもよい。
【0056】
そして、到着予想時刻算出部11は、第1〜第7ノードN1〜N7及び目的地Gの到着予想時刻を算出すると、その各到着予想時刻を情報記憶部4の到着予想時刻情報記憶部4aに記憶するようになっている。そして、到着予想時刻算出部11は、この算出した目的地Gの到着予想時刻を、図5に示すように、案内画面M1に表示するようになっている。
【0057】
また、到着予想時刻算出部11は、例えば案内経路R1から外れる等して探索処理部6bが再探索を実行して新たな案内経路が再探索されたとき、その新たな案内経路における各ノード及び目的地の到着予想時刻を、前記と同様に算出する。つまり、新たな案内経路のノードの到着予想時刻は、その時の時間帯に即した現況情報記憶部5aの現況交通情報ITR、実走行情報記憶部5bの実走行交通情報IT1、過去統計情報記憶部5cの統計交通情報IT2又は基本走行情報記憶部5dの基本交通情報IT3から選択されて算出される。
【0058】
また、到着予想時刻算出部11は、前記第1〜第7ノードN1〜N7において、その算出した到着予想時刻に対して実際に到着した時刻(実時刻)と到着予想時刻とに予め定めた到着基準値を超えるほどズレが生じたとき、到着したノード以降の各ノード及び目的地Gの到着予想時刻を、前記と同様に算出する。つまり、ズレが生じたノード以降の各ノード及び目的地Gの到着予想時刻は、その時の時間帯に即した現況情報記憶部5aの現況交通情報ITR、実走行情報記憶部5bの実走行交通情報IT1、過去統計情報記憶部5cの統計交通情報IT2又は基本走行情報記憶部5dの基本交通情報IT3から選択されて算出される。
【0059】
さらに、到着予想時刻算出部11は、後記する休憩判定部12によって、休憩場所で休
憩する意思があると判定したとき、3通りの休憩場所以降の各ノード及び目的地Gの到着予想時刻を算出するとともに、各リンクにおける混雑、渋滞、非渋滞に渋滞情報を求める。
【0060】
これは、休憩場所から出発する際、その出発時刻によって、行く先の交通状況が時間帯によって相違し目的地Gまでの到着時刻が一義的に決まらないため、効率のよい休憩時間をユーザに提供するためである。つまり、例えば、休憩場所に到着する時間帯によっては、30分休憩して目的地Gに17:30に到着し、60分休憩して目的地Gに17:45に到着(その差15分)することがあり、総合的な効率をユーザに判断させることができるからである。
【0061】
まず、一つ目は、休憩場所に到着するもののそのまま停車しないで、目的地Gに向かって走行する場合の、休憩場所以降の各ノード及び目的地Gの推定到着時間を算出するとともに、各リンクにおける渋滞情報を求めるものである。二つ目は、休憩場所に到着して30分休憩後、目的地Gに向かって出発した場合の休憩場所以降の各ノード及び目的地Gの到着予想時刻を算出するともに、各リンクにおける渋滞情報を求めるものである。三つ目は、休憩場所に到着して60分休憩後、目的地Gに向かって出発した場合の休憩場所以降の各ノード及び目的地Gの到着予想時刻を算出するともに、各リンクにおける渋滞情報を求めるものである。
【0062】
詳述すると、一つ目は、前記再探索されたときと同じ処理によって、休憩場所以降の各ノード及び目的地Gの到着予想時刻を算出するともに、あわせて各リンクにおける渋滞情報を求める。二つ目は、休憩場所を出発地とし現在の時刻(休憩場所で休憩する意思ありと判断した時刻)から30分経過した時に出発した場合の休憩場所以降の各ノード及び目的地Gの到着予想時刻を算出するともに、あわせて各リンクにおける渋滞情報を求める。つまり、到着予想時刻算出部11は、現在の時刻から30分後の時刻の時間帯に即した実走行情報記憶部5bの実走行交通情報IT1、過去統計情報記憶部5cの統計交通情報IT2又は基本走行情報記憶部5dの基本交通情報IT3から選択されて算出される。尚、到着予想時刻算出部11は、この算出にあたって、前記と同様に、最初に現況情報記憶部5aからそれぞれリンクに対する現況交通情報ITRの検索を行わない。
【0063】
三つ目は、休憩場所を出発地とし現在の時刻(休憩場所で休憩する意思ありと判断した時刻)から60分経過した時に出発した場合の休憩場所以降の各ノード及び目的地Gの到着予想時刻を算出するともに、各リンクにおける渋滞情報を求める。つまり、到着予想時刻算出部11は、現在の時刻から60分後の時刻の時間帯に即した実走行情報記憶部5bの実走行交通情報IT1、過去統計情報記憶部5cの統計交通情報IT2又は基本走行情報記憶部5dの基本交通情報IT3から選択されて算出される。尚、この場合にも、到着予想時刻算出部11は、この算出にあたって、前記と同様に、最初に現況情報記憶部5aからそれぞれリンクに対する現況交通情報ITRの検索を行わない。
【0064】
到着予想時刻算出部11は、休憩場所からの3通りの各ノード及び目的地Gの到着予想時刻を算出するともに、各リンクにおける渋滞情報を求めると、これら3通りの各ノード及び目的地Gの到着予想時刻と、それらの各リンクの渋滞情報を情報記憶部4の到着予想時刻情報記憶部4aに一時記憶する。
【0065】
そして、到着予想時刻算出部11は、前記算出した各ノード及び目的地Gの到着予想時刻と渋滞情報に基づいて、3通りの目的地Gの到着予想時刻を表示部2aに表示するための画像データを作成して前記入出力部2に出力する。図7は、表示部2aに表示された休憩時間に対する目的地Gまでの到着予想時刻の案内画面M2の一例を示す。
【0066】
ちなみに、図7の案内画面M2では、「予測所要時間」というタイトル20が表示されている。そして、そのタイトル20の下側に、休憩なしで目的地Gに向かう場合の、休憩場所から目的地Gまでの渋滞状況を示す第1の棒グラフ21と、30分休憩して目的地Gに向かう場合の、休憩場所から目的地Gまでの渋滞状況を示す第2の棒グラフ22と、60分休憩して目的地Gに向かう場合の、休憩場所から目的地Gまでの渋滞状況を示す第3の棒グラフ23が上下三段にわたって表示されている。
【0067】
それぞれ渋滞状況を示す第1〜第3の棒グラフ21〜23は、それぞれの渋滞情報に基づいて休憩区間A0、非渋滞区間A1、混雑区間A2,渋滞区間A3等で区分されている。各区間A0〜A4の境界部分に図示しない地名(ノード)が表示されているとともに、各区間A0〜A4の長さは交通情報(リンク所要時間)に基づいてその区間の通過時間に相対した長さになっている。
【0068】
さらに、第1〜第3の棒グラフ21〜23の右側には、目的地Gまでのそれぞれ予想所要時間21a〜23aと到着予想時刻21b〜23bが表示されている。予想所要時間21a〜23aと到着予想時刻21b〜23bは、算出した3通りの目的地Gの到着予想時刻に基づいてそれぞれ表示される。
【0069】
休憩判定部12は、現在地が案内経路R1途中おいて休憩のために休憩場所での休憩の意思があるかどうか判定する。休憩場所は、本実施形態では、高速道路においてはパーキングエリア、サービスエリアをいい、一般道路においてはテーマパーク、コンビニエンスストア、ドライブイン、飲食店等であって、一般道路から進入して駐停車することのできる場所をいう。そして、休憩判定部12は、走行している道路(案内経路)が高速道路と一般道路とでその判定処理を異ならしている。
【0070】
休憩判定部12は、高速道路を走行している時は、高速道路判定処理モードとなって、案内経路(高速道路)からパーキングエリア、サービスエリアに続くリンク(SAPAリンク)に移ると該エリアで休憩する意思があるか否かの判定処理を開始する。次に、休憩判定部12は、車速が予め定めた基準車速Vk以下になったか、現在地(現在地の座標)がリンク(SAPAリンク)から外れたか(駐車場に入ったか)、現在地(現在地の座標)がパーキングエリア、サービスエリアの施設内にあるか、自動車のパーキングブレーキがかけられたか、自動車が前進走行から後進走行にかわったか、点灯していた夜間照明ライトが消灯したか等を、総合的にチェックして休憩場所に入って休憩の意思があるかどうか判定する。
【0071】
また、休憩判定部12は、一般道路を走行している時は、一般道路判定処理モードとなり、現在地が該道路(案内経路)から外れたとき、前記テーマパーク等の休憩場所で休憩する意思があるか否かの判定処理を開始する。そして、休憩判定部12は、車速が予め定めた基準車速Vk以下になったか、自動車のパーキングブレーキがかけられたか、自動車がバック走行しているか、点灯していた夜間照明ライトが消灯したか等を、総合的にチェックして休憩場所に入って休憩の意思があるかどうか判定する。
【0072】
そして、高速道路判定処理モード及び一般道路判定処理モードにおいて、休憩判定部12は、その判定処理の結果、休憩の意思ありと判定したとき、前記到着予想時刻算出部11に対して該休憩場所からの3通りの目的地Gの到着予想時刻を算出させるための制御信号を出力する。
【0073】
次に、上記のように構成したナビ装置1の作用について説明する。
いま、自動車が、ナビ装置1の表示部2aに表示された探索された案内経路に従って出発地から目的地に向かって走行している。このとき、ナビ装置1の主制御部6は、現在地
を算出しながら、図5に示すように、ナビ装置1の表示部2aに、地図上に案内経路R1が表示されているとともに、案内経路R1上に現在地を示す指標Pが表示される案内画面M1を表示して経路案内を行っている。
【0074】
この状態において、主制御部6は、図8に示すフローチャートに従って処理を実行する。尚、説明の便宜上、ここでは、探索した案内経路が高速道路であってその高速道路を走行しているものとする。
【0075】
主制御部6(休憩判定部12)は、休憩の意思があるかどうかの判定する(ステップS10)。図9及び図10は、その判定のための処理動作を示す。図9において、休憩判定部12は、先ず判定するための休憩判定値Knを算出し(ステップS21)、算出して求めた休憩判定値Knが予め設定した判定基準値Kxと比較する(ステップS22)。そして、休憩判定部12は、休憩判定値Knが判定基準値Kxを超えているとき、休憩の意思があると判定し(ステップS22(ステップS10)でYES)、休憩判定値Knが判定基準値Kx以下のとき、いまだ休憩に意思がないと判定する(ステップS22(ステップS10)でNO)。
【0076】
図10は、前記ステップS21における休憩判定値Knを算出するための処理動作を説明するためのフローチャートを示す。まず、休憩判定部12は、現在地の座標と地図データに基づいて、現在地がSAPAリンク上にあるかどうか判定する(ステップ31)。つまり、自動車が高速道路の外れパーキングエリア又はサービスエリア等の休憩施設(休憩場所)に通ずる道路(リンク)を走行しているどうか判定する。そして、現在地がSAPAリンク上にあると判定すると(ステップS31でYES)、休憩判定部12は、予め定めた第1判定値K1を読み出し一時記憶した後(ステップ32)、ステップS33に移る。反対に、休憩判定部12は、現在地がSAPAリンク上にないと判定すると(ステップS31でNO)、直ちにステップS33に移る。
【0077】
ステップS33において、休憩判定部12は、車速が予め定めた基準車速以下かどうか判定する。この判定は、車速センサ3cからの車速データに基づいて求めたその時の実車速と基準車速Vxとを比較する。つまり、休憩判定部12は、休憩のためにパーキングエリア又はサービスエリア等の休憩施設(休憩場所)に入ることによって自動車が減速されたかどうか判定する。そして、実車速が基準車速Vx以下と判断すると(ステップS33でYES)、休憩判定部12は、予め定めた第2判定値K2を読み出し一時記憶した後(ステップ34)、ステップS35に移る。反対に、休憩判定部12は、実車速が基準車速Vxより大きいと判断すると判断すると(ステップS33でNO)、直ちにステップS35に移る。
【0078】
ステップS35において、休憩判定部12は、現在地が道路から外れたかどうか判定する。つまり、休憩判定部12は、SAPAリンクの道路から外れて休憩のためにパーキングエリア又はサービスエリア等の休憩施設(休憩場所)につながる道路を走行しているかどうか判定する。その判定は、現在地の座標がこの場合SAPAリンク上あるかどうかを判定する。そして、現在地が休憩施設(休憩場所)につながる道路を走行していると判定すると(ステップS35でYES)、休憩判定部12は、予め定めた第3判定値K3を読み出し一時記憶した後(ステップ36)、ステップS37に移る。反対に、休憩判定部12は、現在地が休憩施設(休憩場所)につながる道路を走行していないと判定すると(ステップS35でNO)、直ちにステップS37に移る。
【0079】
ステップS37において、休憩判定部12は、パーキングエリア又はサービスエリア等の休憩施設(休憩場所)内にあるか判定する。つまり、休憩判定部12は、休憩のためにパーキングエリア又はサービスエリア等の休憩施設(休憩場所)内の駐車場に到着してい
るかどうか判定する。その判定は、現在地の座標がパーキングエリア又はサービスエリア等の休憩施設(休憩場所)内にあるかどうかを判定する。そして、現在地が休憩施設(休憩場所)内にあると判定すると(ステップS37でYES)、休憩判定部12は、予め定めた第4判定値K4を読み出し一時記憶した後(ステップ38)、ステップS39に移る。反対に、休憩判定部12は、現在地が休憩施設(休憩場所)内にいないと判定すると(ステップS37でNO)、直ちにステップS39に移る。
【0080】
ステップS39において、休憩判定部12は、自動車がバック走行をしているかどうか判定する。つまり、自動車を後進(バック)させながら駐車場に止めようとしているかどうか判定する。この判定は、入出力部2を介して前記自動車制御装置8から出力されてくる自動車の変速レバーがリバース(後進)に切り替わったことを示す操作位置信号に基づいて判定する。そして、自動車が後進すると判定すると(ステップS39でYES)、休憩判定部12は、予め定めた第5判定値K5を読み出し一時記憶した後(ステップ40)、ステップS41に移る。反対に、休憩判定部12は、自動車が後進していないと判定すると(ステップS39でNO)、直ちにステップS41に移る。
【0081】
ステップS41において、休憩判定部12は、パーキングブレーキを操作したかどうかを判定する。つまり、自動車を駐車場に止めパーキングブレーキをかけて完全に停止させたかどうか判定する。この判定は、入出力部2を介して前記自動車制御装置8から出力されてくるパーキングブレーキの操作レバーがブレーキ位置に切り替わったことを示す操作位置信号に基づいて判定する。そして、パーキングブレーキをかけられたと判定すると(ステップS41でYES)、休憩判定部12は、予め定めた第6判定値K6を読み出し一時記憶した後(ステップ42)、ステップS43に移る。反対に、休憩判定部12は、パーキングブレーキがかけられていないと判定すると(ステップS41でNO)、直ちにステップS43に移る。
【0082】
ステップS43において、休憩判定部12は、夜間点灯ランプがオンからオフに切り替わったどうか判定する。つまり、夜間において自動車を駐車場に止め休憩するためには不必要な夜間点灯ランプを消したかどうか判定する。この判定は、入出力部2を介して前記自動車制御装置8から出力されてくる自動車キーのキー操作位置を示す操作位置信号に基づいて判定する。そして、夜間点灯ランプを消されたと判定すると(ステップS43でYES)、休憩判定部12は、予め定めた第7判定値K7を読み出し一時記憶した後(ステップ44)、ステップS45に移る。反対に、休憩判定部12は、夜間点灯ランプを消されていないと判定すると(ステップS43でNO)、直ちにステップS45に移る。
【0083】
ステップS45において、休憩判定部12は、予め定めた時間待機し、ステップS46に移り、前記ステップS35〜ステップS45の判定処理を予め定めた回数Nだけ繰り返して行ったかどうかチェックする。つまり、自動車を駐車場等に止めるまでにはある程度時間を要すため、その時間を考慮して所定の回数Nだけチェックする。
【0084】
休憩判定部12は、所定の回数Nだけチェックすると、前記一時記憶した全ての各判定値K1〜K7を加算し休憩判定値Kn(=K1+K2+……)を求めて、図10に示すフローチャートの処理を終了して、図9に示す前記したステップS22に移る。
【0085】
そして、休憩判定部12は、休憩判定値Knが判定基準値Kxを超えていて休憩の意思があると判定すると(ステップS22でYES)、図8に示すステップS11に移る。
ステップS11において、主制御部6(到着予想時刻算出部11)は、3通りのこの休憩場所以降の各ノード及び目的地Gの到着予想時刻を算出するとともに、各リンクにおける渋滞情報を求める。つまり、到着予想時刻算出部11、休憩場所に到着するものの停車しないで、そのまま目的地Gに向かって走行する場合の、目的地Gの到着予想時刻等を算
出するともに、各リンクにおける渋滞情報を求める。また、到着予想時刻算出部11は、休憩場所に到着して30分休憩後、目的地Gに向かって出発した場合の目的地Gの到着予想時刻等を算出するともに、各リンクにおける渋滞情報を求める。さらに、到着予想時刻算出部11は、到着予想時刻算出部11は、休憩場所に到着して60分休憩後、目的地Gに向かって出発した場合の休憩場所以降の目的地Gの到着予想時刻等を算出するともに、各リンクにおける渋滞情報を求める。
【0086】
3通りのこの休憩場所以降の各ノード及び目的地Gの到着予想時刻を算出するとともに、各リンクにおける渋滞情報を求めると、到着予想時刻算出部11は、3通りの目的地Gの予想所要時間21a〜23a及び到着予想時刻21b〜23bを図7に示すように表示部2aにそれぞれ表示する(ステップS12)。また、あわせて、図7に示すように、その走行先の渋滞状況を示す第1〜第3の棒グラフ21〜23を表示する。
【0087】
従って、ユーザは、休憩場所から出発する際、その出発時刻(休憩時間)によって、目的地Gの到着予想時刻とその行く先の渋滞状況を知ることができ、効率のよい休憩時間を決定することができる。
【0088】
しかも、ユーザは、何も操作しないで、サービスエリア等の休憩場所に向うための一連の運転操作をしているだけで、該休憩所で休憩する意思があるかないか自動的に判定されて、3通りの目的地Gの到着予想時刻と渋滞状況が表示部2aに表示されるため、運転に集中できるとともに、休憩時間をどれだけ取れるか即座に知ることができる。
【0089】
なお、一般道路を走行している時は、一般道路判定処理モードとなる。この場合は、高速道路処理モードと若干相違する。一般道路判定処理モードは、図10において、ステップS31,S31のSAPAリンクの判定がなく、ステップS37,S38のサービスエリア等の施設がテーマパークの施設に変わるだけで後は同じ処理が行われ、休憩の意思の有無が判定される。
【0090】
次に、上記のように構成したナビゲーション装置1の効果について以下に述べる。
(1)本実施形態によれば、ユーザは、何も操作しないで、休憩所で休憩する意思があるかないか自動的に判定されて、3通りの目的地Gの到着予想時刻が表示部2aに表示されるため、休憩時間をどれだけ取れるか即座に知ることができる。しかも、ユーザは、何も操作をしないので、運転に集中できる。
【0091】
(2)本実施形態では、表示部2aには、3通りの目的地Gの到着予想時刻のほかに、第1〜第3の棒グラフ21〜23でその走行先の混雑、渋滞、非渋滞等の渋滞状況を区間ごとに表示するため、ユーザが休憩時間を選択する際の貴重な参考情報源となる。
【0092】
(3)本実施形態では、高速道路においては、図10に示すように、ステップS31〜ステップS45の各種の休憩のための条件をチェックするので、休憩の意思の判定結果は非常に高い精度となる。
【0093】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○上記実施形態では、到着予想時刻及び渋滞状況を表示部2aに表示したが、表示にあわせて、または、単独で自動車に備えたスピーカ(出力部)から音声で到着予想時刻及び渋滞状況で知らせるようにしてもよい。
【0094】
○上記各実施形態では、ナビ装置1に適用して好適な結果を得たが、これをナビ装置1及びそのナビ装置1を設けたナビゲーションシステムに適用してもよい。
この場合、図11に示すように、ナビ装置1は自動車CAに取り付けられたナビ装置で
あって、そのナビ装置1は、携帯電話網等のネットワークMを介して情報センタNCと双方向通信可能な状態である。このように、ナビ装置1と情報センタNCとでナビゲーションシステムAが構成される。そして、ナビゲーションシステムA内のナビ装置1は、情報センタNC内に予めユーザ登録されており、ユーザIDによりそれぞれのナビ装置1が管理されているものとする。
【0095】
そして、ナビ装置1には交通情報記憶部5を設けずに、情報センタNCに各ユーザの持つユーザIDに対応した交通情報記憶部5を設ける。そして、ナビ装置1が休憩の意思があると判定し到着予測時刻を算出する際に、ネットワークMを介して情報センタNCにユーザIDと案内経路を送信すると、情報センタNCは、その案内経路上の現況交通情報ITR、実走行交通情報IT1、統計交通情報IT2、基本交通情報IT3をナビ装置1に送信する。
【0096】
このようにすることによって、ナビ装置1に交通情報記憶部5を設ける必要がないため、ナビ装置1を小型化することができる。
○上記実施形態では、高速道路判定処理モードにおいて、ステップS31〜ステップS45の各種の休憩のための条件をチェックしたが、これに限定されるものではなく、すく各条件のなかの少なくとも1でもよい。例えば、案内経路(高速道路)からパーキングエリア、サービスエリアに続くリンク(SAPAリンク)に移った判断したとき、休憩するものとみなし到着予想時刻算出部11に対して該休憩時間を考慮した目的地Gの推定到着時間の算出及び表示を行うようにしてもよい。また、2つ又は3つ等複数の条件を適宜組み合わせて実施してもよい。
【0097】
勿論、一般道路判定処理モードにおいても、走行している一般道路(案内経路)から外れた判断したとき、又は、その他いずれか1つの条件を満足したとき、休憩するものとみなし到着予想時刻算出部11に対して該休憩時間を考慮した目的地Gの推定到着時間の算出及び表示を行うようにしてもよい。また、2つ又は3つ等、複数の条件を適宜組み合わせて実施してもよい。
【0098】
○前記休憩場所は、パーキングエリア、サービスエリア、テーマパーク、コンビニエンスストア、ドライブイン、飲食店、道の駅等であって、休憩のために一般道路から進入して駐停車することのできる場所であったが、これに限定されるものではない。本発明の休憩場所は、例えば、通院目的の病院、通学目的のスクール、観戦目的の競技場、訪問目的の会社等も含むものである。
【0099】
○上記実施形態では、3通りの到着時刻を表示したが、休憩しないで出発する場合の到着予想時刻と渋滞状況は省略してもよい。このとき、30分又は60分のいずれか一方だけを表示するようにしてもよい。
【0100】
○上記実施形態では、休憩時間を30分、60分の2つについて行ったが、休憩時間はとくに限定されるものではなく、例えば、15分、2時間、といった適宜変更して実施してもよい。また、休憩時間の種類を3つ以上にしてユーザに最低な休憩時間を選択させるようにしてもよい。
【0101】
○上記実施形態では、各交通情報に含まれる渋滞情報を混雑、渋滞、非渋滞の3段階としたが、この3段階に限定されるものではなく、例えば重混雑、軽混雑、重渋滞、軽渋滞、非渋滞の5段階というように適宜変更して実施してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】本実施形態のナビゲーション装置の電気的構成を示すブロック図。
【図2】同じく、ナビゲーション装置の電気的構成を示すブロック図。
【図3】同じく、実走行交通情報を説明する説明図。
【図4】同じく、統計交通情報を説明する説明図。
【図5】同じく、経路探索、経路案内を説明する説明図。
【図6】同じく、到着予想時刻の算出方法を説明する説明図。
【図7】同じく、休憩時間に基づく目的地の到着時刻の案内表示を説明する説明図。
【図8】同じく、休憩時間を考慮した到着予想時刻の算出処理を説明するフローチャート。
【図9】同じく、休憩の意思の判定処理を説明するフローチャート。
【図10】同じく、休憩の意思の判定処理を説明するフローチャート。
【図11】別例のナビゲーションシステムのブロック図。
【符号の説明】
【0103】
1…ナビゲーション装置(ナビ装置)、2…入出力部、2a…出力部としての表示部、3…現在位置検出部、3a…GPS受信部、3b…道路交通情報通信システム受信部、3c…車速センサ、3d…方位センサ、4…情報記憶部、5…交通情報記憶部、5a…現況情報記憶部、5b…実走行情報記憶部、5c…過去統計情報記憶部、5d…基本走行情報記憶部、6…主制御部、6a…検索処理部、6b…探索処理部、6c…機能処理部、8…自動車制御装置、11…出力制御手段及び到着予想時刻算出手段としての到着予想時刻算出部、12…判定手段としての休憩判定部、21a〜23a…予想所要時間、21b〜23b…到着予想時刻、R1…案内経路、M1,M2…案内画面、G…目的地、ITR…現況交通情報、IT1…実走行交通情報、IT2…統計交通情報、IT3…基本交通情報。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
目的地を設定し、その設定した目的地までの案内経路を探索し、その探索した案内経路に従って目的地まで経路案内するナビゲーション装置において、
前記案内経路途中の休憩場所において休憩の意思があるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段が休憩の意思があると判断した時、予め設定した休憩時間後に前記休憩場所から出発した場合の前記目的地の到着予想時刻を算出する到着予想時刻算出手段と、
前記到着予想時刻算出手段が算出した到着予想時刻を出力部に出力する出力制御手段とを有するナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記到着予想時刻算出手段は、前記目的地の到着予想時刻とともに、前記予め設定した休憩時間後に前記休憩場所から出発した場合の前記休憩場所から目的地までの案内経路上の渋滞情報を求め、
前記出力制御手段は、前記到着予想時刻とともに、前記休憩場所から目的地までの案内経路上の渋滞情報を前記出力部に出力することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のナビゲーション装置において、
前記判定手段は、現在地が案内経路から外れたこと、車速が予め定めた車速以下になったこと、現在地が予め定めた休憩場所の施設内に入ったことの中の、少なくともいずれか一つに該当した時、休憩の意思があると判定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1つに記載のナビゲーション装置において、
前記休憩場所は、サービスエリア、パーキングエリア、ドライブイン、コンビニエンスストア、テーマパークのうち少なくともいずれか一つであることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のナビゲーション装置において、
所定時間の時間帯毎に各リンクにおける所要時間を記憶する交通情報記憶手段を備え、
前記到着予想時刻算出手段は、前記目的地の到着予想時刻を、前記予め設定した休憩時間後の時刻に即して、前記交通情報記憶手段の所要時間を選択して算出することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項5に記載のナビゲーション装置において、
前記交通情報記憶手段は、
交通情報の提供対象となる情報提供対象道路であって、その情報提供対象道路の各リンクに対して、そのリンクにおける現在の提供リンク所要時間である現況交通情報を記憶する現況情報記憶部、
前記情報提供対象道路であって、その情報提供対象道路の各リンクに対して、所定の時間帯毎にそのリンクにおける過去の提供リンク所要時間である統計交通情報を記憶する過去統計情報記憶部、
過去に走行した過去走行道路であって、その過去走行道路の各リンクに対して、前記所定の時間帯毎にそのリンクにおける過去の実リンク所要時間である実走行交通情報を記憶する実走行情報記憶部、
案内対象となる案内対象道路であって、その案内対象道路の各リンクに対して予め与えられたそのリンクにおける基本リンク所要時間である基本交通情報を記憶する基本走行情報記憶部の、
少なくともいずれか一つを備え、
前記到着予想時刻算出手段は、前記到着予想時刻を、前記交通情報記憶手段に備えた前記情報記憶部の各リンク所要時間に基づいて算出することを特徴とするナビゲーション装
置。
【請求項7】
請求項5又は6に記載のナビゲーション装置において、
前記予め設定した休憩時間は複数種類用意され、
前記到着予想時刻算出手段は、それぞれ各休憩時間毎に、該休憩時間後に出発した場合の前記目的地の到着予想時刻をそれぞれ算出し、前記出力制御手段は、各休憩時間毎に算出した各到着予想時刻を前記出力部に出力するようにしたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項8】
請求項5〜7のいずれか1つに記載のナビゲーション装置において、
前記交通情報記憶手段は、前記リンク所要時間とともに、所定時間の時間帯毎に各リンクにおける渋滞情報が合わせて記憶され、
前記到着予想時刻算出手段は、前記目的地の到着予想時刻とともに、前記休憩場所から目的地までの案内経路上の渋滞情報を前記交通情報記憶手段から求め、
前記出力制御手段は、前記到着予想時刻とともに、前記休憩場所から目的地までの案内経路上の渋滞情報を前記出力部に出力することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項1】
目的地を設定し、その設定した目的地までの案内経路を探索し、その探索した案内経路に従って目的地まで経路案内するナビゲーション装置において、
前記案内経路途中の休憩場所において休憩の意思があるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段が休憩の意思があると判断した時、予め設定した休憩時間後に前記休憩場所から出発した場合の前記目的地の到着予想時刻を算出する到着予想時刻算出手段と、
前記到着予想時刻算出手段が算出した到着予想時刻を出力部に出力する出力制御手段とを有するナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記到着予想時刻算出手段は、前記目的地の到着予想時刻とともに、前記予め設定した休憩時間後に前記休憩場所から出発した場合の前記休憩場所から目的地までの案内経路上の渋滞情報を求め、
前記出力制御手段は、前記到着予想時刻とともに、前記休憩場所から目的地までの案内経路上の渋滞情報を前記出力部に出力することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のナビゲーション装置において、
前記判定手段は、現在地が案内経路から外れたこと、車速が予め定めた車速以下になったこと、現在地が予め定めた休憩場所の施設内に入ったことの中の、少なくともいずれか一つに該当した時、休憩の意思があると判定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1つに記載のナビゲーション装置において、
前記休憩場所は、サービスエリア、パーキングエリア、ドライブイン、コンビニエンスストア、テーマパークのうち少なくともいずれか一つであることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のナビゲーション装置において、
所定時間の時間帯毎に各リンクにおける所要時間を記憶する交通情報記憶手段を備え、
前記到着予想時刻算出手段は、前記目的地の到着予想時刻を、前記予め設定した休憩時間後の時刻に即して、前記交通情報記憶手段の所要時間を選択して算出することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項5に記載のナビゲーション装置において、
前記交通情報記憶手段は、
交通情報の提供対象となる情報提供対象道路であって、その情報提供対象道路の各リンクに対して、そのリンクにおける現在の提供リンク所要時間である現況交通情報を記憶する現況情報記憶部、
前記情報提供対象道路であって、その情報提供対象道路の各リンクに対して、所定の時間帯毎にそのリンクにおける過去の提供リンク所要時間である統計交通情報を記憶する過去統計情報記憶部、
過去に走行した過去走行道路であって、その過去走行道路の各リンクに対して、前記所定の時間帯毎にそのリンクにおける過去の実リンク所要時間である実走行交通情報を記憶する実走行情報記憶部、
案内対象となる案内対象道路であって、その案内対象道路の各リンクに対して予め与えられたそのリンクにおける基本リンク所要時間である基本交通情報を記憶する基本走行情報記憶部の、
少なくともいずれか一つを備え、
前記到着予想時刻算出手段は、前記到着予想時刻を、前記交通情報記憶手段に備えた前記情報記憶部の各リンク所要時間に基づいて算出することを特徴とするナビゲーション装
置。
【請求項7】
請求項5又は6に記載のナビゲーション装置において、
前記予め設定した休憩時間は複数種類用意され、
前記到着予想時刻算出手段は、それぞれ各休憩時間毎に、該休憩時間後に出発した場合の前記目的地の到着予想時刻をそれぞれ算出し、前記出力制御手段は、各休憩時間毎に算出した各到着予想時刻を前記出力部に出力するようにしたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項8】
請求項5〜7のいずれか1つに記載のナビゲーション装置において、
前記交通情報記憶手段は、前記リンク所要時間とともに、所定時間の時間帯毎に各リンクにおける渋滞情報が合わせて記憶され、
前記到着予想時刻算出手段は、前記目的地の到着予想時刻とともに、前記休憩場所から目的地までの案内経路上の渋滞情報を前記交通情報記憶手段から求め、
前記出力制御手段は、前記到着予想時刻とともに、前記休憩場所から目的地までの案内経路上の渋滞情報を前記出力部に出力することを特徴とするナビゲーション装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−71500(P2006−71500A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−256131(P2004−256131)
【出願日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]