説明

ネットワークシステムとそのプログラム

【課題】対象物に対して、第1のネットワーク家電で第1の処理を行った後にだけ、第2のネットワーク家電で第2の処理を行うといった流れ処理を想定した複数のネットワーク家電間での連係動作を実現すること。
【解決手段】第1のネットワーク家電20は、無線ICタグ2aが添付された対象物1aに対して第1の処理を行い、前記第1の処理終了後に第1のネットワーク家電20での処理が終了したという情報(終了情報)を、読取書込手段3aによって前記無線ICタグ2aの記憶領域に書き込む。第2のネットワーク家電30は、第2の処理を行う際に、無線ICタグ2bの記憶領域を読取書込手段3bによって読み込み、前記終了情報が書き込まれているかを確認する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、書き込み可能な無線ICタグを用いた家電のネットワークシステムとそのプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
無線ICタグの家電分野への応用が検討されており、特許文献1のように対象物に添付された無線ICタグのコード情報に基づいて、ネットワークを経由して管理サーバにアクセスして、対象物の製造元などの詳細情報を取得する方式が考案されている。
【特許文献1】特開2003−157477号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1等には、対象物に対して、第1のネットワーク家電で第1の処理を行った後にだけ、第2のネットワーク家電で第2の処理を行うといった流れ処理に無線ICタグを利用することまでは想定しておらず、このような流れ処理を複数のネットワーク家電間での連係動作は困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
そこで、前記の課題を解決するために、読取書込手段をそれぞれ具備した第1のネットワーク家電および第2のネットワーク家電から構成するネットワークシステムにおいて、前記第1のネットワーク家電は、無線ICタグが添付された対象物に対して第1の処理を行い、前記第1の処理終了後に第1のネットワーク家電での処理が終了したという情報(終了情報)、または、前記第2のネットワーク家電で行うべき処理に関する情報(次処理情報)を、前記読取書込手段によって前記無線ICタグの記憶領域に書き込むようにした。
【発明の効果】
【0005】
これにより、対象物に対して、第1のネットワーク家電で第1の処理を行った後にだけ、第2のネットワーク家電で第2の処理を行うといった流れ処理を想定した複数のネットワーク家電間での連係動作が可能となった。
【0006】
例えば、洗濯脱水が終わっていない衣類を乾燥装置で乾燥させてしまうと衣類の汚れを固着させてしまい、その後洗濯脱水しなおしても綺麗にならないといったことを避けるため、洗濯脱水が完了している衣類だけを対象にして乾燥させるということが期待できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
第1の発明は、読取書込手段をそれぞれ具備した第1のネットワーク家電および第2のネットワーク家電から構成するネットワークシステムにおいて、前記第1のネットワーク家電は、無線ICタグが添付された対象物に対して第1の処理を行い、前記第1の処理終了後に第1のネットワーク家電での処理が終了したという情報(終了情報)、または、前記第2のネットワーク家電で行うべき処理に関する情報(次処理情報)を、前記読取書込手段によって前記無線ICタグの記憶領域に書き込むようにした。
【0008】
これにより、対象物に対して、第1のネットワーク家電で第1の作業を行った後にだけ、第2のネットワーク家電で第2の作業を行うといった流れ作業を想定した場合、対象物に添付された無線ICタグの情報を確認することにより、対象物に対して第2の作業を行うべきかどうかを確実に知ることが出来る。
【0009】
第2の発明は、特に第1の発明において、第1のネットワーク家電が第1の処理を開始する時点で、読取書込手段が無線ICタグの記憶領域から終了情報、または、次処理情報を含む情報を消去し、前記第1の処理が終了した時点で、読取書込手段が新たな終了情報、または、次処理情報を前記無線ICタグの記憶領域に書き込むようにした。
【0010】
これにより、第1のネットワーク家電が第1の処理を開始して正常に終了した場合、第2のネットワーク家電で処理を行うことが出来るが、第1の処理が終了する前に中断して第1の処理が正常に終了しなかった場合には、新たな終了情報または次処理情報が書かれていないので、その後の処理判断に活用することが出来る。
【0011】
第3の発明は、特に第1の発明において、第2のネットワーク家電にて第2の処理を行う際に、前記第2のネットワーク家電が具備しする読取書込手段が無線ICタグの記憶領域を読み取って、終了情報、または、次処理情報が書き込まれていない場合に、前記第2のネットワーク家電が具備した報知手段で報知するようにした。
【0012】
これにより、第1の処理が終わっていないのに、誤って第2の処理を行ってしまうということを回避するため、報知して注意を喚起することができる。
【0013】
第4の発明は、特に第1の発明において、第1のネットワーク家電が備える読取書込手段が無線ICタグの記憶領域に書き込む情報には、第1のネットワーク家電において処理した時刻に関する情報(終了時刻情報)、または第2のネットワーク家電において処理すべき時刻に関する情報(次処理時刻情報)を含むようにした。
【0014】
これにより、この情報を利用して、第1のネットワーク家電での処理と、第2のネットワーク家電での処理とのあいだに時間情報を持たせることができる。例えば、第1のネットワーク家電での処理から、第2のネットワーク家電での処理までに制限時間を設けることが可能となる。
【0015】
第5の発明は、特に第4の発明において、第2のネットワーク家電にて第2の処理を行う際に、読取書込手段が無線ICタグの記憶領域を読み取って、終了時刻情報から所定時間が経過していると判断した場合、または、次処理時刻情報を経過していると判断した場合に、前記第2のネットワーク家電が具備した報知手段で報知するようにした。
【0016】
これにより、この情報を利用して、第1のネットワーク家電での処理と、第2のネットワーク家電での処理とのあいだに制限時間を付与することができる。例えば、第1のネットワーク家電での処理から第2のネットワーク家電での処理までに1日以上経っている場合に、それを報知して、第2のネットワーク家電での処理が要確認であることを使用者に知らせることが可能となる。
【0017】
第6の発明は、特に第1の発明において、第1のネットワーク家電を洗濯脱水装置とし、第2のネットワーク家電を乾燥装置として、洗濯脱水が完了したという終了情報、あるいは、乾燥処理を指示する次処理情報を無線ICタグの記憶領域に書き込むようにした。
【0018】
これにより、この情報を利用して、洗濯脱水が終わっていない衣類を乾燥装置で乾燥させてしまうと衣類の汚れを固着させてしまい、その後洗濯脱水しなおしても綺麗にならないといったことがないように対応することが出来る。
【0019】
第7の発明は、特に第1の発明において、第1のネットワーク家電を冷凍冷蔵装置とし、第2のネットワーク家電を加熱調理装置として、保存した温度に関する終了情報、あるいは、加熱調理の方法を指示する次処理情報を無線ICタグの記憶領域に書き込むようにした。
【0020】
これにより、この情報を利用して、冷凍冷蔵保存した温度に最適な加熱調理の方法を指示することで最適な調理を行うことが出来る。
【0021】
第8の発明は、特に第1〜5記載のいずれかの発明において、第1のネットワーク家電または第2のネットワーク家電の機能をコンピュータに実行させるためのプログラムであり、CPU、RAM、ROM、記憶装置、I/Oなどを備えた電気情報機器、コンピュータ等のハードリソースを協働させて本発明の一部をプログラムとして容易に実現することができる。また記録媒体に記録あるいは、通信回線を用いてプログラム配信することにより、プログラム配布が他の手段に比べて極めて簡単に実現できる。
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて一実施形態について詳細に説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0023】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態であるネットワーク家電とそのシステム構成一例を示す図である。
【0024】
ここでは第1のネットワーク家電として洗濯脱水装置20、第2のネットワーク家電として乾燥装置30を用いて説明を進める。この組み合わせを選んだのは、例えば、洗濯脱水が終わっていない衣類(対象物1)を乾燥装置30で乾燥させてしまうと衣類(対象物1a)の汚れを固着させてしまい、その後洗濯脱水しなおしても綺麗にならないといったケースが考えられ、洗濯脱水が完了した衣類(対象物1b)だけを乾燥させることが期待できるからである。
【0025】
まず、洗濯脱水装置20(第1のネットワーク家電)について説明する。洗濯脱水装置20は、対象物1a(衣類)を洗濯脱水する装置であり、対象物1aに添付された無線ICタグ2aの情報を読み取る、あるいは、無線ICタグ2aの記憶領域へ情報を書き込む読取書込手段3a、制御手段4a、洗濯脱水促進手段5、特小無線通信手段6aを具備する。
【0026】
洗濯脱水装置20は洗濯脱水促進手段5にて、洗濯脱水すべき対象物1aに対して、物理的に洗濯脱水を促進し、この洗濯脱水促進手段5は制御手段4aによって回転数、処理時間などが制御される。洗濯脱水には水につけたりして、物理的に洗濯脱水を促進するので、例えば麻や綿などのように洗濯脱水に耐えうる材質であればそのまま洗濯脱水しても構わないが、ナイロンや加工品には水濡れや物理的に弱いものがあるため注意を要する。
【0027】
こういった対象物1ごとに設定された洗濯脱水の可否や洗濯方法などを予め知っておくことで、その材質に応じて洗濯脱水を制御すれば、大切な衣類を傷めたりすることなく、効率良く洗濯脱水させることが出来る。
【0028】
そのために、対象物1aに添付された無線ICタグ2aから読み取ったコード情報を活用することが考えられる。そのコード情報に、洗濯脱水に関する情報を含める。あるいは、その対象物のコード情報が文字通り、64〜128ビット程度の数字列で表現される数値情報であって、このコード情報だけでは洗濯脱水に関する具体的な情報が得られない場合には、このコード情報を基にして中継装置40、ルータ50経由で、インターネット上のサーバ(名前解決サーバ60、および、製品情報サーバ70)にアクセスして、そもそも対象物1が洗濯脱水装置20で洗濯脱水しても良いものか、あるいは、洗濯脱水可能ならば洗濯脱水の温度は何度が適当であるか、あるいは洗濯脱水は何分であるかという洗濯脱水に関する情報を取得する。
【0029】
なお、上記の中継装置40は、ネットワーク家電20、30との通信のための特小無線通信手段6c、制御手段4c、ルータ50との通信のためのLAN通信手段9aを具備し、ルータ50は中継手段40との通信のためのLAN通信手段9b、インターネット通信のためのWAN通信手段10を具備しており、洗濯脱水装置20が読み取った無線ICタグ2のコード情報から対象物1aの詳細情報を取得するという主体的な動作を行っている。
【0030】
このような経路、手法で取得した洗濯脱水に関する情報を元に、洗濯脱水装置20に具備された制御手段4aが洗濯脱水促進手段5を制御して、より適切な洗濯脱水を行うことが出来るので、上記のような情報を取得することは大変有益である。また、複数の条件の異なる対象物に対しては、最も条件の厳しいものに合わせて対象物の破壊を防ぐことも期待できる。ただし、本発明は洗濯脱水装置の動作に関するものではないため、これ以上詳しく洗濯脱水に関しての説明は行わない。
【0031】
ここまでの説明は、無線ICタグ2aから読み込んだ情報を利用した洗濯脱水装置20の基本動作に関する説明であったが、無線ICタグ2aに記憶領域があって書き込みも可能であった場合には、乾燥工程への引継ぎデータとして、乾燥を指示する情報(次処理情報)を無線ICタグ2aの記憶領域に書き込むことが考えられる。
【0032】
すなわち、対象物1aを洗濯脱水する場合、最初に、洗濯脱水装置20は洗濯脱水を開始する時点で、洗濯脱水すべき対象物1aに添付された無線ICタグ2aの記憶領域の洗濯脱水完了に関する情報を消去する。
【0033】
次に、洗濯脱水装置20は洗濯脱水促進手段5にて、洗濯脱水すべき対象物1aに対して、物理的に洗濯脱水を促進し、洗濯脱水を行う。そして、洗濯脱水が完了した時点で、洗濯脱水すべき対象物1aに添付された無線ICタグ2aの記憶領域に、読取書込手段3bは乾燥を指示する情報を書き込む。場合によっては、乾燥を指示する情報だけではなく、洗濯脱水が終了したという情報(終了情報)をあわせて書き込んでも構わない。
【0034】
そして、洗濯脱水が終了した対象物1bは、人手などにより乾燥装置30(第2のネットワーク家電)へ移され、乾燥処理を行うことになる。
【0035】
乾燥装置30は対象物1bを乾燥する装置であり、対象物1bに添付された無線ICタグ2bの情報を読み取る、あるいは、無線ICタグ2bの記憶領域へ情報を書き込む読取書込手段3bと、制御手段4bと、乾燥促進手段7と、特小無線通信手段6bと、報知手段8とを具備する。
【0036】
乾燥装置30では乾燥を開始するまでに、対象物1bの無線ICタグ2bを読取書込手段3bで読み取って、無線ICタグ2bの記憶領域に乾燥を指示することを示す情報が書き込まれていることを確認する。上記のような情報が書き込まれておれば、これまで説明した洗濯脱水装置20と類似する動作を行って、乾燥を行い、乾燥終了後に乾燥が終了したことを示す情報を、読取書込手段3bにて無線ICタグ2bの記憶領域に書き込んで一連の操作が終了する。
【0037】
洗濯脱水装置20と類似する動作とは、すなわち、無線ICタグ2bのコード情報を基にして中継装置40、ルータ50経由で、インターネット上のサーバ(名前解決サーバ60、および、製品情報サーバ70)にアクセスして乾燥に関する情報(乾燥装置で乾燥可能か、乾燥の温度は何度が適当であるか等)を取得して、その情報を用いて、制御手段4bが対象物1bを乾燥促進手段7で乾燥させるということである。このような一連の乾燥処理の終了後に、読取書込手段3bから無線ICタグ2bの記憶領域に乾燥が終了したという情報を書き込む。
【0038】
逆に、乾燥装置30では乾燥を開始しようとした時点で、対象物1bの無線ICタグ2bを読取書込手段3bで読み取って、無線ICタグ2bの記憶領域に乾燥を指示するような情報が書き込まれていないことが判明した時点で、乾燥装置30は制御手段4bより報知手段8を制御して、「洗濯脱水が終わっていません」というような警報、あるいは、アラーム音のような警告を発することも好ましい。
【0039】
もちろん、乾燥を指示するような情報の代わりに、洗濯脱水が終了したという情報を用いて、同様の警報、あるいは警告を発してもかまわない。ただし、使用者の意図で、洗濯脱水処理を経由せず、直接乾燥したいという場合もあるので、乾燥を指示されていない対象物は一切乾燥させないということまで行うのは行き過ぎであり、このような警報、警告に留めておくことが望ましい。
【0040】
また、洗濯脱水した時刻情報(終了時刻情報)を加えて書き込んでも構わない。乾燥装置は、洗濯脱水した時刻を読み込み、その時刻からの経過時間を基にして乾燥工程が必要・不要の判断を行ってもよい。
【0041】
たとえば、無線ICタグ2bから読み込んだ情報により、洗濯脱水した時刻から3日以上経っていることを検知したら、すでに乾燥していることを予想して「乾燥する必要はないのでは」と判断して警報、あるいは、アラーム音のような警告で使用者に知らせる。また例えば、不完全な乾燥をしている恐れがあることから、洗濯乾燥をやり直させるような指示をしても構わないし、経過時間とともに条件が変化するようなケースを想定すると、時刻情報を加えて制御することは非常に有用である。
【0042】
あるいは、洗濯脱水した時刻情報(終了時刻情報)の代わりに、乾燥すべき時刻(次処理時刻情報)を無線ICタグに書き込んでもよい。上記と同様に、乾燥装置はその乾燥すべき時刻を基にして乾燥工程が必要か不要かの判断を行うことができる。
【0043】
以上のよって、第1のネットワーク家電での処理と、第2のネットワーク家電での処理とのあいだに制限時間を付与することができる。
【0044】
なお、本実施の形態で説明した手段は、CPU(またはマイコン)、RAM、ROM、記憶・記録装置、I/Oなどを備えた電気・情報機器、コンピュータ、サーバ等のハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施してもよい。プログラムの形態であれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録、もしくはインターネットなどの通信回線を用いて配信することで新しい機能の配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
【0045】
また、ここでは第1のネットワーク家電として洗濯脱水装置、第2のネットワーク家電として乾燥装置を例にして説明したが、これに限定するものではなく、第1の処理を行ってから必ず第2の処理を行うといった異機種間にまたがる処理に関しても同様に適用可能で、ネットワーク家電に限らず、ネットワーク機能の無い家電機器、産業用機器であっても構わない。
【0046】
例えば、第1のネットワーク家電は冷凍冷蔵庫であり、冷凍または冷蔵の温度情報(または冷蔵庫に保存したか、冷凍庫に保存したかを示す情報でもよい)を被調理物の無線ICタグに書き込む。第2のネットワーク家電は加熱調理機器であり、無線ICタグに書き込まれた情報を基にして、その被調理物の加熱強度や加熱時間を判断する。
【0047】
例えば冷凍庫に保存されたことを示す情報を読み込んだ加熱調理器(電子レンジ)では、冷凍保存の温度にあわせた「解凍加熱」を行い、また、冷蔵庫に保存されたことを示す情報を読み込んだ場合には、冷蔵保存の温度にあわせた「あたため加熱」を行う。
【0048】
また、洗濯脱水装置と乾燥装置とでの実施の形態で説明したように、冷凍冷蔵庫から取り出した時刻情報(終了時刻情報)や解凍すべき時刻(次処理時刻情報)を無線ICタグに書き込んでもよい。冷凍庫から取り出した時刻から所定時間が経過している被調理物は、「解凍加熱」ではなく「あたため加熱」を行うことを使用者に確認することができる。
【0049】
なお、ネットワーク家電として、洗濯脱水装置と乾燥装置、冷凍冷蔵装置と加熱調理装置を例にして説明したが、これに限らず、第1のネットワーク家電で行ったことに関する情報を無線ICタグに書き込んで、第2のネットワーク家電の動作に引き継ぐようなネットワークシステムであればよい。
【産業上の利用可能性】
【0050】
以上のように、本発明にかかるネットワークシステムとそのプログラムは、対象物に対して、第1のネットワーク家電で第1の処理を行った後にだけ、第2のネットワーク家電で第2の処理を行うといった流れ処理を想定した複数のネットワーク家電間での連係動作が可能となり、たとえば、洗濯脱水が終わっていない衣類を乾燥装置で乾燥させてしまうと衣類の汚れを固着させてしまい、その後洗濯脱水しなおしても綺麗にならないといった場合考えられ、洗濯脱水が完了している衣類だけを対象にして乾燥させるということが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施の形態1におけるネットワークシステムの構成図
【符号の説明】
【0052】
1a、1b 対象物
2a、2b 無線ICタグ (記憶領域あり)
3a、3b 読取手段
4a、4b、4c 制御手段
5 洗濯脱水促進手段
6a、6b 特小無線通信手段
7 乾燥促進手段
8 報知手段
9a、9b LAN通信手段
10 WAN通信手段
20 洗濯脱水装置(第1のネットワーク家電)
30 乾燥装置(第2のネットワーク家電)
40 中継装置
50 ルータ
60 名前解決サーバ
70 製品情報サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
読取書込手段をそれぞれ具備した第1のネットワーク家電および第2のネットワーク家電から構成するネットワークシステムにおいて、
前記第1のネットワーク家電は、無線ICタグが添付された対象物に対して第1の処理を行い、前記第1の処理終了後に第1のネットワーク家電での処理が終了したという情報(終了情報)、または、前記第2のネットワーク家電で行うべき処理に関する情報(次処理情報)を、前記読取書込手段によって前記無線ICタグの記憶領域に書き込むことを特徴とするネットワークシステム。
【請求項2】
第1のネットワーク家電が第1の処理を開始する時点で、読取書込手段が無線ICタグの記憶領域から終了情報、または、次処理情報を含む情報を消去し、前記第1の処理が終了した時点で、読取書込手段が新たに終了情報、または、次処理情報を前記無線ICタグの記憶領域に書き込むことを特徴とする請求項1記載のネットワークシステム。
【請求項3】
第2のネットワーク家電にて第2の処理を行う際に、前記第2のネットワーク家電が具備しする読取書込手段が無線ICタグの記憶領域を読み取って、終了情報、または、次処理情報が書き込まれていない場合に、前記第2のネットワーク家電が具備した報知手段で報知することを特徴とする請求項1記載のネットワークシステム。
【請求項4】
第1のネットワーク家電が備える読取書込手段が無線ICタグの記憶領域に書き込む情報には、第1のネットワーク家電において処理した時刻に関する情報(終了時刻情報)、または第2のネットワーク家電において処理すべき時刻に関する情報(次処理時刻情報)を含むことを特徴とする請求項1記載のネットワークシステム。
【請求項5】
第2のネットワーク家電にて第2の処理を行う際に、読取書込手段が無線ICタグの記憶領域を読み取って、終了時刻情報から所定時間が経過していると判断した場合、または、次処理時刻情報を経過していると判断した場合に、前記第2のネットワーク家電が具備した報知手段で報知することを特徴とする請求項4記載のネットワークシステム。
【請求項6】
第1のネットワーク家電を洗濯脱水装置とし、第2のネットワーク家電を乾燥装置として、洗濯脱水が完了したという情報、あるいは、乾燥処理を指示する情報を無線ICタグの記憶領域に書き込むことを特徴とする請求項1記載のネットワークシステム。
【請求項7】
第1のネットワーク家電を冷凍冷蔵装置とし、第2のネットワーク家電を加熱調理装置として、保存した温度に関する情報、あるいは、加熱調理の方法を指示する情報を無線ICタグの記憶領域に書き込むことを特徴とする請求項1記載のネットワークシステム。
【請求項8】
請求項1〜5のいずれか記載のネットワークシステムにおいて第1のネットワーク家電または第2のネットワーク家電の機能をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【公開番号】特開2006−227981(P2006−227981A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−41981(P2005−41981)
【出願日】平成17年2月18日(2005.2.18)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】