説明

ネットワーク・トポロジを不明確化する方法及びシステム

通信ネットワーク(112又は120)のネットワーク・セル(122)の識別子を、当該ネットワーク・セル(122)の対応する地理的位置を用いて、外部パーティ(114)がマッピングすることを防ぐノード、コンピュータ・ソフトウェア及び方法である。本方法は、前記通信ネットワーク(112又は120)の基地局(200)において、前記通信ネットワーク(112又は120)の無線ネットワーク制御装置(203)からシステム情報を受信するステップと、前記基地局(200)において、前記受信されたシステム情報から、前記ネットワーク・セル(122)の前記識別子を抽出するステップと、前記基地局(200)において、前記識別子を、又は前記ネットワーク・セル(122)の前記識別子に含まれる複数の部分のうちの1つの部分を変更するステップと、前記変更された識別子を、又は前記識別子に含まれる複数の部分のうちの前記変更された1つの部分を、ユーザ端末に(80)に送信するステップと、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、特許文献1に関連するものであり、その優先権を主張し、その開示全てを本明細書において援用する。
【0002】
本発明は、概して無線通信システム、デバイス、ソフトウェア及び方法に関するものであり、より詳しくは、それらに関連するネットワーク・トポロジを不明確化する(obscuring)機構及び技術に関するものである。
【背景技術】
【0003】
携帯電話機と、携帯ハンドセット(本明細書で使用する場合、「携帯ハンドセット」及び「携帯端末」という用語は、例えば、PC、ラップトップ、車両などに組み込まれたデバイスも示す)におけるサービスとは、この数十年で顕著な発展を遂げた。3GPP(第3世代パートナシップ・プロジェクト)が、80年代後期及び90年代に、グローバルシステム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(GSM:Global System for Mobile communications)及びその後の第3世代(3G)を標準化した際には、回線交換電話と、その後のショート・メッセージ・サービス(SMS)とが、ほぼ唯一の利用可能なサービスであった。近年、携帯ハンドセット及びそのネットワークは、TV及び対話型マルチメディアにとって十分に広い帯域幅を提供するネットワークに接続された、ローカル・アプリケーション及びブラウザベースのサービスを動作させることが可能な強力なデバイスに発展した。増大する帯域幅と、マルチメディアサービスを実現可能な技術的プラットフォーム及びトランスポート技術を提供するための、対応する必要性とに伴って、基本技術としてインターネット・プロトコル(IP)を使用するパケット交換ネットワークが、モバイル・サービスのための支配的なプラットフォームになりつつある。
【0004】
増大する帯域幅と、進化した携帯ハンドセットと、IPによる接続性とによって、以前はシン(thin)・クライアント(即ち、僅かな処理及びメモリ格納能力を伴うハンドセットを有し、ネットワークとの通信に制御チャネルを使用するクライアント)を用いて、密に統合される機能として、オペレータのネットワークに実装されていた機能は、今日では、オペレータのネットワークのIPドメインに位置するアプリケーションで利用可能であり、又はオペレータのネットワーク外部に位置するアプリケーションでさえ利用可能であり、シック(thicker)・クライアント(即ち、対応能力のある処理容量及び大規模な記憶装置を備えるハンドセットを有するクライアント)にも利用可能である。シック・クライアントとネットワーク内のサーバとの通信では、正しく機能するために、(1)当該ネットワークに関する情報、及び(2)ハンドセットに存在するネイティブ機能のうち、少なくとも何れかが必要とされることが多いために、このタイプの情報を提供するインタフェースやプロトコルが存在する。当該機能及び情報の大部分は、制御プレーンと称されることが多いものである一方で、ハンドセットにおけるクライアントとネットワークのサーバとの間の、パケットベース技術(代表的にはIP)に基づく通信は、一般的にはユーザ・プレーンと称される。
【0005】
図1を参照して、ハンドセット80についてのユーザ・プレーン及び制御プレーン構成について議論する。当該構成は、特許文献2に開示されており、その内容の全てを本明細書では援用する。図1は、典型的な携帯ハンドセット80の概略図を示す。同図では、最下位レイヤ100は制御プレーンを表し、当該制御プレーンは、携帯ハンドセット80のコア機能(例:コネクションの管理に使用される制御シグナリングを介した携帯電話機との通信、モビリティ、及び、さらにいくつかの基本的なサービス(例:呼制御及びSMS))を提供する。制御レイヤ100の上には、オペレーティング・システムOS102が存在してもよく、OS102は電話機の機能を管理するとともに、ユーザ・プレーン104のアプリケーション及びクライアントの機能へのインタフェースを提供する。ブラウザ、カレンダ及びゲームといった、クライアント及びアプリケーション106の少なくとも何れかは、オペレーティング・システム102の上のユーザ・プレーン104に実装されるサービスの例である。
【0006】
携帯電話機は、Java(登録商標)仮想マシン(JVM:Java Virtual Machine)110を含んでいてもよい。JVM110は、オペレーティング・システム102の上で動作することができ、ハンドセット80上でJavaベースのアプリケーションの実行を可能にする。種々の計算能力及び特性を有するプラットフォームに適合する様々なJVMが存在する。携帯ハンドセットに共通するJVMの1つは、Javaマイクロ・エディション(J2ME)として知られている。J2MEは、アプリケーション開発者が携帯ハンドセット用のアプリケーションの開発時に使用する、いくつかのアプリケーション・プログラミング・インタフェース(API:application programming interface)を提供する。
【0007】
従って、あるオペレータには関連しない一方で、あるオペレータに加入するハンドセットにアプリケーションを使用させようとする開発者にとって、J2ME環境は有利である。典型的な実施形態では、オペレータがこれらの開発者と関係を有する場合に、これらの開発者が制御プレーンから機密情報へアクセスすることを可能にする方法と、他の開発者及びオペレータの少なくとも何れかが当該データへアクセスする権限を与えられていない場合に、当該他の開発者及びオペレータの少なくとも何れかがが制御プレーンの情報へアクセスすることを不可能にする方法とを記述している。Javaは、例えば、異なるハンドセットモデルに関連するアプリケーションのカスタマイズ量を低減するために使用され得る。これは、異なるハンドセットモデルに使用されるJava APIが、相互に比較的類似するためである。後に議論するように、JVMの代わりに他のOSを使用してもよい。
【0008】
上述のように、ユーザ・プレーン104は、オペレーティング・システム102及びJava110の上に配置される。ユーザ・プレーン104は、1つ以上のアプリケーション及びクライアント106の少なくとも何れかを含んでいてもよい。クライアントとアプリケーションとの間の相違点の1つは、アプリケーションがユーザにサービスを提供するのに対して、クライアントはネットワークの機能を実行し、かつ、ユーザに直接的なサービスを実施し得ないことであり、即ち、クライアントが、ユーザに対する低レベル機能を有することである。これらのアプリケーション及びクライアント106は、ユーザ・プレーンの通信チャネルを、オペレータのネットワーク又はサードパーティ(third parties)とのデータ交換に使用することができる。このような通信チャネルは、汎用パケット無線サービス(GPRS:General Packet Radio Services)及びTCP/IPであってもよい。これらのチャネルは、オペレータのネットワーク(制御ドメイン)内のアプリケーション・サーバ及びコンテンツ・サーバ112との通信、又は、オペレータのドメインの外部にあるサーバ114(例えば、インターネット・サーバ)との通信に、使用することができる。
【0009】
アプリケーション106は、オペレーティング・システム102及びJava110の何れかを介して、ハンドセット80の情報及び機能にアクセスすることができる。さらに、又はその代わりに、OMA(Open Mobile Alliance、オープン・モバイル・アライアンス)のSUPL(Secure User Plane Location、セキュア・ユーザ・プレーン・ロケーション)クライアントのような、本来的に(ネイティブに)設けられるクライアント106が、制御プレーンの情報へのアクセスのためにユーザ・プレーンに配置されてもよい。従って、ハンドセット80のアプリケーション又はクライアント106は、オペレーティング・システム(OS)102及びJava110のAPIを介してだけでなく、OMA SUPL106のようなネイティブ・クライアントを使用することによって、制御プレーンから情報を抽出するか、又は機能を呼び出すことができ、それをオペレータのネットワーク112の外部にあるサーバ114に送信することができる。
【0010】
ユーザ・プレーン/制御プレーン構成が大部分のビジネス関係者によって支持されていることには、いくつかの理由がある。1つは、サードパーティがアプリケーション開発を開始するであろうということであり、正にインターネットの場合のように、このことは将来のシステムについて期待される成功に役立つことになろう。もう1つは、IPが、より安価に機能を使用させる技術プラットフォームを提供することである。これは、大部分が規模の経済に起因するものであり、IT産業によっても使用される技術が従来の電気通信技術よりも安価であるためである。
【0011】
しかしながら、既存のインタフェースは、そのようなシステムのネイティブ機能及びネットワーク情報を、所望のサードパーティ(即ち、その情報を受信する資格のあるパーティ)にその情報を選択的に提供する能力を当該ネットワークのオペレータに与えることなく、サードパーティに公表する。換言すれば、既存のインタフェースでは、ネットワーク情報及びネイティブ機能の少なくとも何れかにアクセスするサードパーティを選択的に決定する可能性を、ネットワーク・オペレータに与えることができなかったであろう。この選択は、例えば、サードパーティとネットワークのオペレータとの間のライセンス合意に基づいて決定されてもよい。
【0012】
例えば、OSは、典型的には、ハンドセットにおいて利用可能なものの大部分に関する情報を提供する。シンビアン(登録商標)、ノキア(登録商標)のシリーズ60、ウィンドウズ・モバイル(登録商標)、及びLinux(登録商標)は、制御プレーンのサービス及び情報についてのインタフェースを提供するOSの例である。そのようなサービス及び情報の例には、呼制御、SMS/MMSサービス、並びに、携帯端末がその時点で属している基地局ID、隣接リスト、及び、アクティブセット/パッシブセットのようなネットワーク情報が含まれる。Java(J2ME)は、OSによって提供されるインタフェースに加えて、携帯端末に関連するサービス及び情報に対するアクセスをJavaアプリケーションが得ることを可能にする標準インタフェースが含まれる、幅広いセットも提供する。
【0013】
制御プレーン・ベースのサービスよりも、むしろユーザ・プレーン・ベースのサービスとしてサービスを実装することによって、一般に、低投資コストと、より短時間に市場に近づくこととにつながるため、OMAは、ユーザ・プレーンのシグナリングに基づくサービス・イネーブラ(service enablers)を標準化した。この一例は、OMAセキュア・ユーザ・プレーン・ロケーション(SUPL)において標準化された、ユーザ・プレーン・ベースのポジショニング(positioning、測位)である。SUPLでは、端末内のSUPLクライアントは、ネットワーク情報及びポジショニング能力にアクセスする。クライアントは、IP及び与えられたIPアドレスを使用して、SUPLサーバと通信することができる。従来の端末においてはユーザ・プレーンのアプリケーションがネットワーク情報に自由にアクセス可能であり、その結果として、サードパーティが、端末の地理的位置に対するネットワーク・トポロジのマッピングを、即ち、当該ネットワークの所有者の技術的・経済的ドメインの外部において、監視及び作成することが可能である。
【0014】
従って、セルIDのような情報がユーザ・プレーンのアプリケーションで利用可能である場合、オペレータ以外の関係者が、当該情報を監視及び登録するとともに、当該情報を使用して当該オペレータと競合することによって、例えば、ビジネス上の利益を得ることができる。このような競合的使用の一例は、オペレータのインフラストラクチャを使用してユーザ・ポジショニング・サービス及び統計を提供する独立の(当該オペレータに関係しないか、又は当該オペレータと関係する)関係者による、競合的使用である。別の競合的使用は、ビジネス情報のために、競合するオペレータのネットワーク・インフラストラクチャの登録を、競合するオペレータが監視及び保持する競合的使用である。これらの商用的な例に加えて、国家的な安全上の理由により、セル・プレーンのような情報を秘匿すると想定される、いくつかの国も存在する。オペレータ・ネットワーク内の多数のノード及びシステムにおいて、このような情報(例えば、セルID)が使用されることが多い場合(例えば、アクセス制御、ルーティング制御、ユーザ管理、及び課金等)、この情報は、許可されたサービス及び許可されたクライアントの少なくとも何れかが利用可能であり、また、当該ネットワーク内の装置も利用可能であるように、オペレータによって適切に制御されるべきである。
【0015】
従って、上述した問題及び欠点を回避するデバイス、システム及び方法を提供することが望ましいであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】2008年7月8日出願の米国特許仮出願第61/078,849号,P. Willars他,“Methods and Systems for Obscuring Network Topologies(ネットワーク・トポロジを不明確化するための方法及びシステム)”
【特許文献2】米国特許出願第12/346,066号,J. Bolin他,“Abstraction Function for Mobile Handsets(携帯ハンドセット用の抽出機能)”
【特許文献3】米国特許出願第12/346,128号,J. Bolin及びT. Wigren,“Methods and Systems for Cell Re-Planning to Obscure Network Topologies(ネットワーク・トポロジを不明確化するセル再計画のための方法及びシステム)”
【非特許文献】
【0017】
【非特許文献1】Erik Dahlman et al.,“3G Evolution - HSPA and LTE for Mobile Broadband”, Elsevier Ltd., 2007.
【発明の概要】
【0018】
典型的な実施形態によれば、通信ネットワークのネットワーク・セルの識別子を、当該ネットワーク・セルの対応する地理的位置を用いて、外部パーティがマッピングすることを防ぐ方法が存在する。本方法は、通信ネットワークの基地局において、通信ネットワークの無線ネットワーク制御装置からシステム情報を受信するステップと、基地局において、受信されたシステム情報から、ネットワーク・セルの識別子を抽出するステップと、基地局において、識別子を、又はネットワーク・セルの識別子に含まれる複数の部分のうちの1つの部分を変更するステップと、変更された識別子を、又は識別子に含まれる複数の部分のうちの変更された1つの部分を、ユーザ端末にに送信するステップと、を含む。
【0019】
別の典型的な実施形態によれば、通信ネットワークのネットワーク・セルの識別子を、当該ネットワーク・セルの対応する地理的位置を用いて、外部パーティがマッピングすることを防ぐように構成された、通信ネットワークの基地局が存在する。基地局は、通信ネットワークの無線ネットワーク制御装置からシステム情報を受信する通信インタフェースと、プロセッサとを含む。プロセッサは、受信されたシステム情報から、ネットワーク・セルの識別子を抽出し、識別子を、又はネットワーク・セルの識別子に含まれる複数の部分のうちの1つの部分を変更し、かつ、変更された識別子を、又は識別子に含まれる複数の部分のうちの変更された1つの部分を、ユーザ端末に送信する。
【0020】
さらに別の典型的な実施形態によれば、コンピュータで実行可能な命令を含むコンピュータで読み取り可能な媒体が存在し、当該命令は、実行される場合に、通信ネットワークのネットワーク・セルの識別子を、当該ネットワーク・セルの対応する地理的位置を用いて、外部パーティがマッピングすることを防ぐ方法を実行する。本方法は、通信ネットワークの基地局において、通信ネットワークの無線ネットワーク制御装置からシステム情報を受信するステップと、基地局において、受信されたシステム情報から、ネットワーク・セルの識別子を抽出するステップと、基地局において、識別子を、又はネットワーク・セルの識別子に含まれる複数の部分のうちの1つの部分を変更するステップと、変更された識別子を、又は識別子に含まれる複数の部分のうちの変更された1つの部分を、ユーザ端末にに送信するステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付図面は、1つ以上の実施形態を示し、かつ、詳細な説明とともにともにこれらの実施形態を明らかにする。
【0022】
【図1】ユーザ・プレーン及び制御プレーンを有するように構成された端末の概略図である。
【図2】少なくとも2つのセルを有する通信ネットワークを示す図である。
【図3】少なくとも2つの基地局を有する通信ネットワークを示す図である。
【図4】典型的な実施形態が実行され得る典型的な無線通信ネットワークを示す図である。
【図5】典型的な実施形態に係る、セルの識別子を変更するステップを示すフローチャートである。
【図6】典型的な実施形態に係る、ブロードキャスト・セルの識別子のスクランブリングを示すシグナリング図である。
【図7】別の典型的な実施形態に係る、ブロードキャスト・セルの識別子のスクランブリングを示すシグナリング図である。
【図8】典型的な実施形態に係る、通信ネットワークのネットワーク・セルの識別子を外部パーティが突き止めることを防止する方法のステップを示すフローチャートである。
【図9】通信ネットワークのノードの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の典型的な実施形態に関する以下の説明では、添付図面を参照する。異なる図面に含まれる同一の参照番号は、同一又は類似の要素を特定する。以下の詳細な説明は、本発明を限定するものではない。その代わりに、本発明の技術的範囲は、添付された特許請求の範囲によって規定される。
【0024】
本明細書を通じた「1つの典型的な実施形態」又は「典型的な実施形態」への言及は、実施形態に関連付けて説明されている特定の特徴、構成又は特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。従って、本明細書内の種々の場所における「ある典型的な実施形態における」又は「典型的な実施形態における」というフレーズの出現は、必ずしも全て同一の実施形態を言及しているとは限らない。さらに、その特徴、構成又は特性は、1つ以上の実施形態において適切な形態で組み合わせることができる。
【0025】
上述のように、プレーン情報及び機能を制御する既存のインタフェースは、ユーザ・プレーンサービスが制御プレーンから情報へのアクセスを得るのを可能にし、また、この情報は、オペレータのドメインの外部にあるエンティティに転送され得る。この情報には、とりわけ、(例えば、国コード、オペレータ・コード、位置エリア、及び基地局固有の識別子を含む)基地局の識別子が含まれる可能性があるため、オペレータのネットワークの外部パーティは、当該オペレータのネットワーク・トポロジを含むデータベースを作成することができる。
【0026】
ポジショニング機構(例えば、GPS又はオペレータが提供するポジショニング・サービス)を使用することによって、オペレータのネットワーク・トポロジは、また、地理的リファレンスと関連付けられ得る。そのようなマッピングが実行される場合、電話機で利用可能な基地局識別子(Cell-id:セル−id)を使用して、ハンドセットを地理的位置と関連付けることができる。その結果、この関連付けは、エンドユーザ又は単にデータ・マイニングのための、幅広いサービスのセットに使用することができる。そのようなサービスの例には、OMASUPL及びIPマルチメディア・サブシステム・サービスによる、ユーザ・プレーンのポジショニングが含まれる。
【0027】
ユーザ位置の検出に、ネットワーク・トポロジの地理的マッピングが良好に動作するためには、比較的信頼性のあるトポロジ・マップが必要である。トポロジ情報が絶えず変化するのであれば、そのようなデータベースは、所要レベルの精度を維持することに困難性を有することになる。典型的な実施形態によれば、ネットワーク・トポロジと地理的位置との間の有効なマッピングを(即ち、ネットワークのオペレータ/所有者以外の他のサードパーティが、又はライセンスを受けたサードパーティ以外の他のサードパーティが)判断することを、より困難にする機構について、本明細書では説明している。これは、例えば、ハンドセットにおいて利用可能なトポロジ関連情報(例えば、セル−id)の動的な変化を提供することによって達成できる。
【0028】
1つの典型的な実施形態によれば、ネットワークは絶えず再計画(replanned)され得る。これは、移動体通信システムの実際のセル計画を、絶えず変更することを意味する。全てのセルが常時変化する必要はないが、十分な数のセルが動的に変更されることによって、オペレータのドメイン外部のトポロジ・データベースを古く(即ち、十分なQoSを提供するには古すぎるように)する。例えば、図2に示すように、システム(通信ネットワーク)120が、セル122内に地理的に位置するユーザ端末80と少なくとも別のセル124とを含むものとする。また、セル122の識別子がセル−id−122であり、セル124の識別子がセル−id−124であるものとする。当該ネットワークは、後に議論する一定の基準に基づいて、セル122の識別子を、セル124の識別子であったセル−id−124に変更すること決定するか、又は新しいセル−idを生成することを決定し得る。このセル識別子の変更は、例えば、セル122と124とが単にその識別子を交換する、若しくは、セル122がセル124の識別子を受信し、セル124がセル126の識別子を受信するなどとするか、セルが新しい識別子を受信するといった種々の方法で実行されてもよいし、又は、これらの候補の組み合わせで実行されてもよい。ここで、サードパーティがユーザ端末80からセル識別子セル−id−124を抽出する場合に、変更されたセル識別子を知らないと、ユーザ端末80の地理的位置を、違うセル124の地理的位置と、誤って関連付けることになるであろう。しかし、ネットワークのオペレータによって権限を与えられている(authorized)サードパーティは、セル識別子の変更を提供され、さらに、ユーザ端末80の位置を正しく判断することができる。以上のように、権限のないサードユーザがユーザ端末の位置を正確に判断することを防止するために、全てのセルにおいて識別子を変更する必要なない。
【0029】
この方法を使用する場合、セル計画を必要とする全てのネットワーク要素は、当該変更によって影響を受けるであろう(しかし、このことは、全てのネットワーク要素が何らかの機能的なアップグレードを必要とすることを意味しない)。従って、この方法の1つの欠点は、全てのネットワーク要素の識別子を更新する必要性と、各ネットワーク要素における識別子の更新に失敗することに関連する危険性である。
【0030】
別の典型的な実施形態によれば、ネットワークのセル計画(cell plan)に関連するデータがスクランブリングされてもよい。あるアプリケーションでは、単に基地局とハンドセットとが、変更されたデータを通知する。別のアプリケーションでは、システムの全ての低位ノード(例えば、基地局及び携帯端末)では基地局の送信された識別子を絶えず(又はランダムに)変更するが、基地局より上位の全てのノードではセルの識別子を維持することが可能である。例えば、図3に示すように、広帯域符号分割多元接続(WCDMA:Wideband Code Division Multiple Access)システム120は、無線ネットワークコントローラRNC203に接続されたコアネットワークCN201を含み得る。RNC203は、1つ以上のノードB200を制御し得る。各ノードB200は、1つ以上のユーザ端末204と通信している。CN201、RNC203及びノードB200間の通信リンクAは、スクランブリングされていないセル識別子を搬送する一方で、ノードB200とユーザ端末204との間の通信リンクBは、スクランブリングされたセル識別子を搬送する。
【0031】
これらの典型的な実施形態をより詳細に議論し、かつ、これらの典型的な実施形態に係る、ネットワーク・トポロジの不明確化に関するより詳細な議論のためのいくつかのコンテキストを提供する前に、図4に示す典型的な無線通信システムについて検討する。図4の無線アクセス・ネットワーク・ノード及びインタフェースから始めると、WCDMAシステムのコンテキストにおいてこの具体例が提供されることがわかる。それでもなお、典型的な実施形態は、その適用性においてWCDMAシステムに関連する送信機又は送信に限定されず、むしろ、当該典型的な実施形態は、ロング・ターム・エボリューション(LTE:Long Term Evolution)、GSM、汎用地上無線アクセス(UTRA:Universal Terrestrial Radio Access)、Evolved−UTRA(E−UTRA)、高速パケットアクセス(HSPA:High Speed Packet Access)、UMB、マイクロ波アクセスのための世界的な相互運用(WiMaX:Worldwide Interoperability for Microwave Access)並びに、その他のシステム、デバイス及び方法を含む、任意のシステムにおいて使用され得るが、それらに限定されることはない。しかし、図4の例は、WCDMAについて提供されているため、無線インタフェース(air interface)を介して送信及び受信するネットワーク・ノードはノードBと称され、同図にはいくつかのノードB200を示している。
【0032】
無線インタフェースのコンテキストにおいて、各ノードB200は、1つ以上のセル204に向かって信号を送信すること、及び、セル204から信号を受信することに関与する。各ノードBは、複数のアンテナ(例えば、2、4又はそれ以上の送信アンテナ)と、場合によっては複数の受信アンテナ(例えば、2、4又はそれ以上の受信アンテナ)とを含んでいてもよく、そのような信号の物理レイヤについて、符号化、復号、変調、復調、インタリービング、デ・インタリービングなどを含む複数の機能であって、それらに限定されることはない複数の機能を取り扱う。なお、本明細書において使用する場合、「送信アンテナ」というフレーズは、特に、物理的アンテナ、仮想アンテナ及びアンテナポートを含むことを意図しており、かつ、それらの総称であることを意図している。ノードB200は、例えば、ユーザのスケジューリング、ハンドオーバの決定、及びそれに類するものを含む、システムにおける通信処理に関連する多くの高レイヤ機能にも関与する。これらの典型的な実施形態が使用され得るWCDMA又はその他のシステムに関連する送信機能又は受信機能に関するさらなる情報を求める、関心がある読者には、本明細書において援用する非特許文献1の開示を示す。
【0033】
端的には、信号が、ノードB200から無線インタフェースを介して送信され(おそらく、無線ネットワークコントローラ(RNC)203によって例示されるコア・ネットワークを通じて、まずノードB200に伝送され)、次に、信号が、ターゲット携帯端末、ステーション又はユーザ装置(UE)204に向けて、ダウンリンクにおいてセル202内に送信される。同様に、複数の信号が、複数のUE204から無線インタフェースを介して、アップリンクでそれぞれのノードB200に送信される。この典型的なWCDMA実施形態において、UTRANセル−ID(UC−id)は、無線アクセスネットワーク(RAN)全体の範囲内におけるそれぞれのセル202を特定する。当該UC−idは、2つの部分を有し、第1の部分は、RNC−idであり、これはセルを制御するRNCを特定し、第2の部分は、そのRNCの範囲内において固有のC−id(セルid)である。UC−id又は代替としてC−idは、トラフィック・シグナリング(例えば、lurインタフェース(異なるRNC間の通信に使用するインタフェース)及びlubインタフェース(ノードBとRNCとの間の通信のためのインタフェース)におけるハンドオーバ・シグナリング)のため、並びに、運用の体系化(organizing)及び管理(例えば、所与のセルのセル・パラメータの設定、又は隣接セルの関係の定義)のための両方に、RAN内において使用される。
【0034】
UC−idはまた、ノードB200によってBCCHチャネルでブロードキャストされ、UE204によって受信される。しかし、WCDMAにおいて、UC−idは、ハンドセットにとって重要な(critical)機能には一般に使用されない。むしろ、ハンドセットは、最大で512個のコードのうちの1つである、主チャネルCPICH(共通パイロットチャネル)のコードによってセルを識別する。RANとハンドセットとの間の無線ネットワーク・シグナリングにおいて、隣接するセルは、主CPICHコードを参照して識別される。主CPICHに対する取り得るコードの量には限りがあるため、1つのRAN内において、同一のコードを使用する複数のセルが存在することになろう。従って、RANは、現時点のハンドセットのコンテキストに基づいて、所与の主CPICHを(UC−idによって特定される)適当なセルと相関させるロジックを有する。これは、ハンドセットが、現時点で1つのセルに接続されており、かつ、定義された隣接セルの主CPICHについての測定結果を報告する場合に、何れのセルが測定されているのかをRANが正確に知ることができるように、典型的には隣接セルの定義を通じて実現される。隣接セルの定義は、各セルについて存在し得るとともに、所与のセルに隣接している複数のセルのリストとして維持され得る。隣接セル・リストは、隣接している複数のセルの識別子を含む。当該隣接セル・リストは、各ノード、又はRNCに保存されてもよく、あるいは、これら2つの候補の組み合わせにより保存されてもよい。
【0035】
ハンドセットは、UC−idを使用してある程度のバッテリ電力を節約することができ、例えば、後に同一のセルに戻るのであれば、それまでに受信した全てのセル情報を復号する必要はないであろう。しかし、サードパーティに対してネットワーク・トポロジが不明確化されることを支援するために、典型的な実施形態によって本明細書で提案したように、ブロードキャストするUC−idを時折変更する場合には、本システムが適切に動作し続けるであろうということは、上記から理解されよう。
【0036】
典型的な実施形態が動作可能な典型的なシステムについて説明したので、次に、ネットワーク・トポロジを不明確化することを支援するために、システム内のセルが周期的に再計画される(例えば、新たなUC−idが割り当てられる)、第1の典型的な実施形態に議論を戻す。従って、この典型的な実施形態に従って、ネットワークを再計画する処理を図5に示す。当該処理は、タイミング機構が再計画処理を起動するステップ500から始まる。当該タイミング機構は、例えば、タイマであってもよい。当該タイマ機構は、RNC上、又はその上位に位置し得る。ステップ510で、1つ以上のセルに対して新たな識別子が生成される。簡単のために、1つのセルのみの識別子を変更するものとする。このセルを、所与のセルと称する。1つのアプリケーションでは、セルの新しい識別子が連続的に生成される一方で、別のアプリケーションでは、セルの新しい識別子が同時に生成される。1つの典型的な実施形態では、全てのセルの数よりも少ない複数のセルに対する識別子が生成される。しかし、別の典型的な実施形態では、全てのセルについての新しい識別子が生成される。新しい識別子という用語は、真に新しい(当該識別子の生成前にはシステムに存在しない)識別子を生成すること、及び、既存のセル識別子を再使用して、当該既存のセル識別子を、別のセルについての新しい識別子として割り当てること、即ち、既存のセル間でセル識別子をシフトさせること、のうち、少なくとも何れかを含むものと理解される。
【0037】
ステップ520で、所与のセルの現時点の識別子が、新しい識別子に変更される。この変更は、少ないサブステップにより実行され得る。例えば、第1のサブステップで、識別子を変更された当該所与のセルに隣接する複数のセルが特定される。第2のサブステップで、当該所与のセルのセル構成が、RNCにおいて変更される。第3のサブステップで、第2のサブステップで特定された、隣接する複数のセルの隣接セル・リストが、当該所与のセルの新しい識別子を用いて更新される。このサブステップの後、当該所与のセルの新しい識別子が、RNCにおいて完全に実装される。ステップ530で、当該所与のセルについての当該新しい識別子に含まれる一部分が、1つ以上の基地局において更新される。
【0038】
UE204から見れば、典型的な実施形態によるこの処理の期間中、主CPICHは変更されないことに留意されたい。一アプリケーションにおいて、1つ以上のセル識別子の変更処理は、夜間に実行されるか、又はネットワーク内のトラフィックが少ない他の時間に実行される。動作中のセルのC−idを変更するには、例えば、C−idの変更を可能にするセル再構成手順を更新することによって、RNCとノードBとの間における標準化プロトコルを変更する必要がある。代替手順は、RNC−idのみを変更し、基地局がこの処理によって影響を受けないようにすることである。別の代替手順は、C−idとRNC−idの両方を変更することである。上記の典型的な実施形態は、少なくとも2つの部分を含む識別子全体をどのように変更するかを扱った。しかし、当該典型的な実施形態は、1つだけの部分を含む、又は3つの部分以上を含むセル識別子を有する可能性がある非WCDMAシステムに対し、適用することができる。言い換えれば、セル識別子に含まれる変更部分は、セル識別子全体と一致してもよいし、又は、当該セル識別子に含まれる多数の部分のうちの1つであってもよい。簡単のために、当該典型的な実施形態は、2つの部分を有するセル識別子について言及しているが、当該典型的な実施形態に制限する意図はない。
【0039】
本明細書で援用する特許文献3には、ネットワークを再計画する処理が記載されている。この出願は、オペレータのネットワーク・トポロジの、その地理との関係を保護する機構について説明している。これは、例えば、セルラ・ネットワークに含まれる、地理的に関連した特定の部分についての、複数のセルを含むリストであって、地理的に近い複数のセルが、同様に近い複数の固定リスト・インデックスと対応するように体系化されたリストの作成と、当該体系化されたリストの各エントリの値の保存と、を含む。保存された値は、体系化された当該リストに含まれる特定のインデックスに対応するセルについての、現時点で有効なコードを含む可能性がある。リストに対する操作によって、少なくとも2つのコードを、更新後のリスト内の新たな位置へ移動させることになる。そのような操作には、1ステップ下位へのシフト、kステップ下位へのシフト、1ステップ上位へのシフト、kステップ上位へのシフト、当該リストに含まれる、隣接するエントリからなるブロック間の交換、又は、当該リストのサブセットに適用した、これまでの代替手順のうちの何れか、のうちの1つ以上が含まれる。当該操作は、1つの決定ノードから決定及び命令され、その後、当該リスト及び隣接セルのリストを保持し、かつ、リストに対する操作を実行する他の従属ノードのセットに対して、当該操作は通知され得ることに留意されたい。あるいは、当該決定ノードが当該リストに対する操作を実行し、その結果を従属ノードに送信してもよい。
【0040】
しかし、そのような機構では、ネットワークに含まれる複数のノードの既存のコードを再利用して、新しいコードを作成しない。また、この機構は、ネットワーク全体に適用するグローバル機構であるが、図5に関して説明する機構及び方法は、当該ネットワークの所与のRNCで行っている。特許文献3の機構と図5の機構との間の他の相違点は、特許文献3の機構では、RNC、基地局及びセルのコードをそれらの間で変更する、即ち、ネットワーク全体の中で変更する一方で、図5の機構では、複数のセルの識別子に影響を及ぼすことである。さらに、図5の機構では、ネットワークの情報を保護するためにスクランブリング・キーを使用し得るが、これは特許文献3の機構とは異なる。
【0041】
別の典型的な実施形態によれば、ネットワーク・トポロジの不明確化は、セル・データを再構成することなく、代わりに、この情報をスクランブリングすることによって実現することができる。情報のスクランブリングには、権限のないパーティから情報を保護するために、符号化、暗号化、ミキシング、又は当業者に既知の他の方法が当然に含まれる。この典型的な実施形態によれば、全てのUC−id、C−id、及び隣接セル構成を含むセル構成は、大部分のネットワーク・ノード(例えば、RNC203及びさらに高いレベルのノード)に関して、変化のないでままであり続け得る。その代わりに、ネットワークによって無線インタフェースを介してユーザ端末にブロードキャストされるUC−idのバージョンは、基地局(例えばノードB200)によって定期的にスクランブリングされる。従って、この典型的な実施形態によれば、ノードB200は、RNC203から新しいシステム情報を受信すると、RNC203から受信したUC−idを、ランダム・スクランブリング・キーを用いて送信用にスクランブリングする。このスクランブリング処理は、周期的に(例えば毎晩)行われてもよい。
【0042】
典型的な一実施形態では、各基地局が、対応するRNCからランダム・スクランブリング・キーを受信する。別の典型的な実施形態では、基地局は、RNCとは独立に新しいランダム・スクランブリング・キーを作成する。何れの実施形態においても、ランダム・スクランブリング・キーは、外部サーバに、又はネットワークの内部サーバに、ネットワークを介して提供される。このサーバは、セルの識別子を受信する権限のある/ライセンスを受けているサードパーティのリストを有していてもよい。従って、当該サーバは、トポロジに関連する情報が上述のようにスクランブリングされていても、当該権限のあるサードパーティのアプリケーションが、ネットワークの正しいトポロジを受信し得るように、これらのサードパーティにランダム・スクランブリング・キーを提供する。
【0043】
この典型的な実施形態をさらに詳細に説明するために、図6の具体的なシグナリング図について検討する。同図では、番号を付した信号は、以下で説明するように機能する。この典型的な実施形態では、スクランブリング・キーは、基地局で生成される。ステップ1で、RNC203は、基地局に送信すべきシステム情報を収集する。このステップは、RNC203のシステム情報配信機能において実行され得る。ステップ2で、RNC203は、システム情報を、(本明細書で無線基地局(RBS:radio base station)とも称される)複数のノードB200に、受信側RBSへの(ノードBを制御するためにRNCが使用する専用シグナリング・プロトコルである)ノードB・アプリケーション・パート(NBAP:NodeB Application Part)インタフェースを介して、システム情報更新要求(SYSTEM INFORMATION UPDATE REQUEST)メッセージを使用して送信する。当該システム情報更新要求は、WCDMAシステムで使用される、予め定義されたコマンドである。ドリフトRNC(DRNC:Drift RNC)接続の場合、当該メッセージは、(図示しない)無線ネットワーク・サブシステム・アプリケーション・パート(RNSAP:Radio Network Subsystem Application Part)インタフェースを介して中継される。この送信は、通常、数十ミリ秒と1分との間の更新レートで実行される。
【0044】
ステップ3で、RBS200は、システム情報更新要求メッセージを受信し、UC−id情報を取り出す。ステップ4で、RBS200は、RBS200によって生成/管理されるスクランブリング・キーを用いて、UC−id情報をスクランブリングする。ステップ5で、RBS200は、RNC203から受信した複数のシステム情報ブロック(SIB:system information block)内に、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)システム情報をまとめて、それを保存する。これには、スクランブリングされたUC−idが含まれる。ステップ6で、RBS200は、保存した情報を、RRCシステム情報メッセージで、BCHチャネル(ブロードキャストチャネル)を介してユーザ端末204にブロードキャストする。この送信は、送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)毎に実行され得る。上述のように、ここでは簡単のために、WCDMAシステムの専用コマンドを使用している。しかし、この方法は、他の通信システムにも適合され得る。
【0045】
従って、ユーザ端末204は、スクランブリングされたセル識別子UC−idを受信し、それ故に、サードパーティは、セル識別子にアクセスするためにはスクランブリング・キーを知らなければならないことになろう。RBS200は、所定の時間に、又は一定の間隔で、信号を生成するように構成されたタイマを含んでいてもよい。当該信号に基づいて、RBS200は、セルの識別子をスクランブリングするのに使用されるスクランブリング・コードを変更してもよい。当該タイマは、ランダムに信号を供給するように構成されてもよい。RBS200が新しいスクランブリング・キーを算出した後に、タイマT_keyはリセットされる。一般に、T_keyは24時間のオーダの値に設定される。
【0046】
図7に示す別の典型的な実施形態によれば、スクランブリング・キーは、各基地局又はノードB200によって生成されずに、RAN全体に対して一元的に生成され、かつ、シグナリング・メッセージを介して全ての基地局に配信される。これは、DRM(Digital Right Management、ディジタル権利管理)のような方法の使用を可能にすることで、選択される受信機がコンテンツを復号できるようにし、例えば、オペレータに料金を支払っているサードパーティのアプリケーション・プロバイダは、スクランブリング・キーが変更される度に新しいキーを受信することになる。あるいは、料金を支払っているサービスプロバイダは、新しいスクランブリング・キーの作成に使用するマスタ・キーを受信することになる。このマスタキーは、その後、ハンドセット内のこのプロバイダから、アプリケーションに提供され得る。それにより、これら特定のアプリケーションは、ハンドセットによって公表された不変のUC−idを復号することが可能になる。この代替的な典型的な実施形態を、図7のシグナリング図に示す。
【0047】
番号が付された信号は、以下で説明するように機能する。ステップ1で、RNC203は、新しいスクランブリング・キーを算出し、タイマT_keyをリセットする。T_keyは24時間のオーダ値に設定され得る。RNC203以外の他のノードがこのステップを実行してもよいことに留意されたい。ステップ2で、RNC203は、当該RNC203が制御する複数のノードB200に対して、スクランブリング・キーを送信する。新規メッセージ信号(NEW MESSAGE信号)が、この目的に使用されてもよい。なお、ステップ3で、RNC203は、ノードB200に送信すべきシステム情報を、RNC203のレベルにおいて収集する。これは、RNCのシステム情報配信機能において行われ得る。ステップ4で、RNC203は、当該システム情報を、例えば、NBAPインタフェースを介して、システム情報更新要求(SYSTEM INFORMATION UPDATE REQUEST)メッセージを使用して、ノードB200に送信する。DRNC接続の場合、当該メッセージは、RNSAPインタフェース(図示せず)を介して中継される。この送信は、数十ミリ秒と1分との間の更新レートで実行され得る。ステップ5で、RBS200は、システム情報更新要求メッセージを受信して、UC−id情報を取り出す。ステップ6で、RBS200は、ステップ2でRNC203から受信したそのスクランブリング・キーを用いて、UC−id情報をスクランブリングする。ステップ7で、RBS200は、複数のシステム情報ブロック(SIB)内に、RRCシステム情報をまとめて、それを保存する。これには、スクランブリングされたUC−idが含まれる。ステップ7で、RBS200は、スクランブリングされたUC−idを含む、保存された当該情報を、RRCシステム情報メッセージで、例えばBCHチャネル(ブロードキャスト・チャネル)を介して、ユーザ端末204にブロードキャストする。この送信はTTI毎に実行され得る。
【0048】
図6及び図7に示す実施形態の間の1つの相違点は、図6の実施形態では、各基地局でスクランブリング・キーが生成及び保持されるのに対して、図7の実施形態では、RNCによってスクランブリング・キーが生成及び配信されることである。
【0049】
図8に示す典型的な実施形態によれば、通信ネットワークのネットワークセル識別子を外部パーティが突き止める(determine)ことを防止する方法がある。本方法は、通信ネットワークの基地局において、当該通信ネットワークの無線ネットワーク制御装置からシステム情報を受信するステップ800と、基地局において、受信されたシステム情報から、ネットワーク・セルの識別子を抽出するステップ802と、基地局において、ネットワーク・セル識別子に含まれる第1及び第2の部分の少なくとも1つを変更するステップ804と、外部パーティによってネットワーク・セルの識別子が突き止められることを防ぐように、識別子に含まれる第1及び第2の部分のうちの変更された少なくとも1つを、ユーザ端末に送信するステップ806と、を含む。
【0050】
図9には、例えば、上述した信号を送信又は受信するために使用され得る、典型的な通信ノード900を示す。同図では、通信ノード900は、プロセッサ902(又はマルチ・プロセッサ・コア)と、メモリ904と、1つ以上の2次記憶デバイス906と、通信自体、及び(複数の)ネットワークの残りの部分を容易にする通信インタフェース908とを含み得る。プロセッサ902は、適切なコマンドに応じてセル識別子をスクランブリング又は変更する等、上述した(複数の)動作を実行することも可能である。新しいセル識別子又は変更されたセル識別子、及びスクランブリング・キー等は、その後、メモリ904に保存され得る。
【0051】
また、当業者には理解されるであろうが、典型的な実施形態は、無線通信デバイス、通信ネットワークにおいて、方法として、又はコンピュータプログラムにおいて実施され得る。従って、当該典型的な実施形態は、完全にハードウェアによる実施形態の、又はハードウェアとソフトウェアの態様を組み合わせた実施形態の形式を取り得る。さらに、当該典型的な実施形態は、媒体に具現化されるコンピュータで読み取り可能な命令を含む、コンピュータで読み取り可能な媒体に格納された、コンピュータ・プログラムの形式を取り得る。ハードディスク、CD−ROM、ディジタル他用途ディスク(DVD:digital versatile disk)、光学的記憶デバイス、又は、フロッピー(登録商標)ディスク若しくは磁気テープのような磁気記憶デバイスを含む、コンピュータで読み取り可能な、任意の適切な媒体が利用されてもよい。コンピュータで読み取り可能な媒体についてのその他の非限定な例には、フラッシュタイプ・メモリ又はその他の既知のメモリが含まれる。
【0052】
本典型的な実施形態は、ユーザ装置、基地局、無線ネットワーク制御装置において実装され得るとともに、ユーザ装置、基地局、及びさらに高レベルのネットワーク・ノードを含む、無線通信ネットワーク又はシステムにおいて、広く実装され得る。本典型的な実施形態は、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)、又はディジタル・シグナル・プロセッサにおいても実装され得る。適切なプロセッサには、一例として、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、ディジタル・シグナル・プロセッサ(DSP:digital signal processor)、複数のマイクロ・プロセッサ、DSPコアと連携する1つ以上のマイクロ・プロセッサ、コントローラ、マイクロ・コントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:Field Programmable Gate Arrays)回路、その他の任意のタイプの集積回路(IC:integrated circuit)、及びステート・マシンのうちの、少なくとも1つが含まれる。ソフトウェアと連携するプロセッサは、ユーザ装置、基地局、又は任意のホスト・コンピュータ用の無線周波数無線機を実装するために使用され得る。ユーザ装置は、カメラ、ビデオ・カメラ・モジュール、ビデオ電話機、スピーカフォン、振動デバイス、スピーカ、マイクロフォン、テレビ無線機、ハンズフリー・ハンドセット、キーボード、Bluetoothモジュール、周波数変調(FM:frequency modulated)無線ラジオユニット、液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)表示ユニット、有機発光ダイオード(OLED:organic light-emitting diode)表示ユニット、ディジタル音楽プレイヤ、メディアプレイヤ、ビデオ・ゲーム・プレイヤ・モジュール、インターネット・ブラウザ、及び、任意の無線ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN:wireless local area network)モジュールのうちの少なくとも1つのような、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも何れかに実装されるモジュールとともに使用され得る。
【0053】
本典型的な実施形態の特徴及び要素は、特定の組み合わせにおける実施形態で説明されているが、各特徴又は各要素は、実施形態の他の特徴及び要素を伴わず単独で、又は本明細書で開示した他の特徴及び要素との様々な組み合わせで、若しくはそれらを伴わずに、使用することができる。本出願において提供した方法、即ちフローチャートは、コンピュータ・プログラム、ソフトウェア、又は、汎用コンピュータ若しくはプロセッサによる実行のために、コンピュータで読み取り可能な媒体において具体的に実現されるファームウェアに、実装され得る。典型的な実施形態についての以上の記述は、例示及び説明を提供するが、網羅的であること、又は開示した厳密な形態に本発明を限定することを意図していない。修正及び変形は、上記の教示に照らして可能であり、あるいは、本発明の実施から得ることができる。以下の特許請求の範囲及びその均等物は、本発明の範囲を規定する。
【0054】
従って、典型的な実施形態が、ソフトウェア(例えば、コンピュータで読み取り可能な媒体に格納され、コンピュータ、プロセッサ等によって読み込まれる場合に、上述のように抽象化若しくは隠された情報信号の伝送に関連する一定のステップを実行する、プログラム・コード又は命令)にも関連することは、明らかであろう。
【0055】
本発明の典型的な実施形態に係るデータを処理するシステム及び方法は、メモリデバイスに含まれる一連の命令を実行する1つ以上のプロセッサによって実行され得る。そのような命令は、(複数の)2次データ記憶デバイスのような、他のコンピュータ読取可能媒体からメモリデバイスに読み込まれ得る。当該メモリデバイスに含まれる一連の命令の実行により、プロセッサは、例えば上述のように動作する。代替の実施形態では、ハード結線回路が、ソフトウェア命令の代わりに、又はソフトウェア命令と組み合わせて、本発明を実装するために使用され得る。
【0056】
上記の典型的な実施形態について、多数の変形が考えられる。上記の典型的な実施形態は、限定的ではなく、全ての点で本発明に関して例示的であることを意図している。従って、本発明は、詳細な実装において、本明細書に含まれる説明から当業者が導き出し得る多数の変形が可能である。全てのそのような変形及び修正は、以下の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲及び精神の範囲内であると見なされる。本願の説明で使用される要素、動作又は命令は、そのように明確に説明されていない限り、本発明にとって重大な意味を有する又は本質的であると、解釈されるべきではない。また、本明細書で使用する冠詞「a」は、1つ以上の項目を含むことを意図している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワーク(112又は120)のネットワーク・セル(122)の識別子を、当該ネットワーク・セル(122)の対応する地理的位置を用いて、外部パーティ(114)がマッピングすることを防ぐ方法であって、
前記通信ネットワーク(112又は120)の基地局(200)において、前記通信ネットワーク(112又は120)の無線ネットワーク制御装置(203)からシステム情報を受信するステップと、
前記基地局(200)において、前記受信されたシステム情報から、前記ネットワーク・セル(122)の前記識別子を抽出するステップと、
前記基地局(200)において、前記識別子を、又は前記ネットワーク・セル(122)の前記識別子に含まれる複数の部分のうちの1つの部分を変更するステップと、
前記変更された識別子を、又は前記識別子に含まれる複数の部分のうちの前記変更された1つの部分を、ユーザ端末に(80)に送信するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記変更するステップは、
前記基地局において、前記無線ネットワーク制御装置からスクランブリング・キーを受信するステップと、
前記スクランブリング・キーに基づいて、前記識別子を、又は前記識別子に含まれる複数の部分のうちの1つの部分をスクランブリングするステップと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記無線ネットワーク制御装置から、前記スクランブリング・キーを定期的に受信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記無線ネットワーク制御装置から、前記スクランブリング・キーをランダムに受信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記識別子に含まれる第1の部分は、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)システム用のUC‐idであり、前記識別子に含まれる第2の部分は、WCDMAシステム用のC‐idであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記識別子に含まれる全ての部分がスクランブリングされることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記変更するステップは、
前記基地局においてスクランブリング・コードを生成するステップと、
前記スクランブリング・コードに基づいて、前記識別子を、又は前記識別子に含まれる複数の部分のうちの1つの部分をスクランブリングするステップと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記スクランブリング・コードを変更するタイミングを決定するために、前記基地局においてタイマを監視するステップと、
前記スクランブリング・コードを定期的に変更するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記スクランブリング・コードをランダムに変更するステップをさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
複数のネットワーク・セルの識別子を同時に変更するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記基地局によってサービングされる全てのネットワーク・セルよりも少ない数のネットワーク・セルの識別子を、同時に変更するステップをさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記変更するステップは、
前記ネットワーク・セルについて、複数の部分を有する新たな識別子を生成するステップと、
前記無線ネットワーク制御装置において、前記ネットワーク・セルの現時点の識別子を前記新たな識別子に変更するステップと、
前記無線ネットワーク制御装置によって制御され、かつ、前記ネットワーク・セルを制御する前記基地局に対して、前記現時点の識別子に含まれる現時点の第2の部分を、前記ネットワーク・セルの前記新たな識別子に含まれる新たな第2の部分で置き換えることを指示するステップと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記通信ネットワークの前記無線ネットワーク制御装置において、前記ネットワーク・セルの前記識別子を変更するタイミングを決定するステップをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記無線ネットワーク制御装置によって制御される各ネットワーク・セルについて、前記したステップを繰り返すステップをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
対応する隣接リストにおける、前記ネットワーク・セルの前記現時点の識別子に関連する他のネットワーク・セルをサーチするステップをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記無線ネットワーク制御装置内の前記隣接リストにおいて、前記ネットワーク・セルの前記現時点の識別子を前記新たな識別子で置き換えるステップと、
前記無線ネットワーク制御装置で保存されているセル構成において、前記ネットワーク・セルの前記現時点の識別子を前記新たな識別子で置き換えるステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
通信ネットワーク(112又は120)のネットワーク・セル(122)の識別子を、当該ネットワーク・セル(122)の対応する地理的位置を用いて、外部パーティ(114)がマッピングすることを防ぐように構成された、前記通信ネットワーク(112又は120)の基地局(200)であって、
前記通信ネットワーク(112又は120)の無線ネットワーク制御装置(203)からシステム情報を受信する通信インタフェース(908)と、
プロセッサ(902)であって、
前記受信されたシステム情報から、前記ネットワーク・セル(122)の前記識別子を抽出し、
前記識別子を、又は前記ネットワーク・セル(122)の前記識別子に含まれる複数の部分のうちの1つの部分を変更し、かつ、
前記変更された識別子を、又は前記識別子に含まれる複数の部分のうちの前記変更された1つの部分を、ユーザ端末に(80)に送信する
前記プロセッサと、
を備えることを特徴とする基地局。
【請求項18】
前記プロセッサが、さらに、
前記無線ネットワーク制御装置からスクランブリング・キーを受信し、
前記スクランブリング・キーに基づいて、前記識別子を、又は前記識別子に含まれる複数の部分のうちの1つの部分をスクランブリングすること
を特徴とする請求項17に記載の基地局。
【請求項19】
前記プロセッサが、さらに、
前記基地局においてスクランブリング・コードを生成し、
前記スクランブリング・コードに基づいて、前記識別子を、又は前記識別子に含まれる複数の部分のうちの1つの部分をスクランブリングすること
を特徴とする請求項17に記載の基地局。
【請求項20】
コンピュータで実行可能な複数の命令を含むコンピュータで読み取り可能な媒体であって、
前記複数の命令は、実行されると、通信ネットワーク(112又は120)のネットワーク・セル(122)の識別子を、当該ネットワーク・セル(122)の対応する地理的位置を用いて、外部パーティ(114)がマッピングすることを防ぐ方法を実施し、
前記方法が、
前記通信ネットワーク(112又は120)の基地局(200)において、前記通信ネットワーク(112又は120)の無線ネットワーク制御装置(203)からシステム情報を受信するステップと、
前記基地局(200)において、前記受信されたシステム情報から、前記ネットワーク・セル(122)の前記識別子を抽出するステップと、
前記基地局(200)において、前記識別子を、又は前記ネットワーク・セル(122)の前記識別子に含まれる複数の部分のうちの1つの部分を変更するステップと、
前記変更された識別子を、又は前記識別子に含まれる複数の部分のうちの前記変更された1つの部分を、ユーザ端末に(80)に送信するステップと、
を含むことを特徴とする媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2011−527850(P2011−527850A)
【公表日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−517378(P2011−517378)
【出願日】平成21年2月11日(2009.2.11)
【国際出願番号】PCT/SE2009/050146
【国際公開番号】WO2010/005363
【国際公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.Bluetooth
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】