説明

ネットワーク装置及び送信電力制御方法

【課題】直接モードの通信において送信電力を適切に制御する。
【解決手段】移動端末装置11は、他の移動端末装置12から受信した送信電力調整のための推奨値情報に基づいて、その送信電力を調整するとともに、他の移動端末装置12から受信した送信信号に基づいて他の移動端末装置12の送信電力調整のための推奨値情報を生成して、他の移動端末装置12に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク装置及び送信電力制御方法に関し、特に直接モードで通信を行うネットワーク装置の送信電力を制御するネットワーク装置及び送信電力制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
欧州通信規格機関(the European Telecommunications Standards Institute:ETSI)により開発されたIEEE1394規格に基づくハイパーランタイプ2(HYPERLAN type 2)の広帯域無線アクセスネットワークの構成を図3に示す。アクセスポイント(access point:AP)又は中央制御装置(central controller:CC)20は、複数の移動端末装置(mobile terminal:MT)21,22,23,24に対し、アップリンク通信(up-link communication)及びダウンリンク通信(down-link communication)を行う。また、移動端末装置21,22,23,24は、それぞれ互いに直接通信(direct communication)を行うこともでき、この場合、アクセスポイント又は中央制御装置20は、直接通信を行う移動端末装置、例えば第1の移動端末装置21と第2の移動端末装置22にリソースを提供するのみで、実際の通信には参加しない。このような2つ以上の移動端末装置間で行われる直接通信は、直接モード(direct mode)とも呼ばれる。なお、図3においては、様々なネットワーク装置が接続されるIEEE1394バスを第4の移動端末24についてのみ例示的に示している。
【0003】
アクセスポイント又は中央制御装置20を用いた無線ネットワーク、すなわちアップリンクトラフィック及びダウンリンクトラフィックにおいては、送信電力を制御する手法が知られている。この手法では、アクセスポイント又は中央制御装置20が自らが使用する送信電力レベルと望ましい受信電力レベルとに関する情報を送信してアップリンクの送信電力を制御する。各移動端末装置21,22,23,24は、これらの値と、受信信号の信号強度の測定値とに基づいて、自らの送信電力を調整する。これによりアクセスポイント又は中央制御装置20において一定の受信信号強度が得られる。各移動端末装置21,22,23,24は、それぞれ他の移動端末装置とは独立して、自らの送信電力を調整する。また、アクセスポイント又は中央制御装置20の送信電力は、通常、全ての移動端末装置21,22,23,24において十分な受信信号強度が得られるように選択される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、直接モードでは送信電力の制御は行われておらず、移動端末装置は、最大限の直接通信を確立するために、常に最大の送信電力を使用していた。必要以上に送信電力を高めることは、送信電力の無駄であり、直接モードにおいても、アップリンク及びダウンリンクモードと同様に送信電力を制御する手法の実現が望まれている。
【0005】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、アップリンク及びダウンリンクモードのみならず、直接モードにおいてもネットワーク装置の送信電力を制御できるネットワーク装置及び送信電力制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の課題を解決するために、本発明に係るネットワーク装置は、他のネットワーク装置から受信した送信電力調整のための推奨値情報に基づいて、送信電力を調整する調整手段と、他のネットワーク装置から受信した送信信号に基づいて他のネットワーク装置の送信電力調整のための推奨値情報を生成する生成手段とを備える。
【0007】
本発明に係るネットワーク装置は、直接モードで接続された他のネットワーク装置との間で電力制御のための推奨値情報を含むメッセージを交換することにより送信電力を適切に設定する。
【0008】
また、上述の課題を解決するために、本発明に係るネットワーク装置は、第1のネットワーク装置から上記第2のネットワーク装置にメッセージ信号を送信するステップと、第2のネットワーク装置において、第1のネットワーク装置から送信されたメッセージ信号の信号品質を測定し、第2のネットワーク装置における所定の信号品質と比較し、この比較に基づいて送信電力の調整量を示す第1の推奨値情報を生成し、第2のネットワーク装置から第1のネットワーク装置に第1の推奨値情報を送信するステップと、第1のネットワーク装置において、第2のネットワーク装置から送信されてきた推奨値情報に基づいて送信電力を調整するステップとを有する。
【0009】
本発明に係る送信電力制御方法によれば、受信側のネットワーク装置が送信側のネットワーク装置に推奨値情報を送り、送信側のネットワーク装置は、この推奨値情報に基づいて送信電力を高く又は低くする。これにより、受信側のネットワーク装置における受信信号の信号強度が最適化される。すなわち、受信側のネットワーク装置は、所望の受信地点において、他のネットワーク装置から送信されてくる信号の信号強度を自ら調整することができる。
【0010】
最大数の移動端末装置間で直接モードの通信を実現するために必要な適切な送信電力が初期的に使用されているため、本発明に基づくネットワーク装置では最大数の直接モードの通信を確立することができる。
【0011】
本発明においては、最大の送信電力レベル、又は直接モードで接続されているネットワーク装置間の無線リンク品質が既知である場合には、それに応じたより低い送信電力レベルを最適な送信電力レベルとして用いる。直接モードで接続されているネットワーク装置間の無線リンク品質に関する情報は、ネットワーク内の全てのネットワーク装置間の無線リンク品質を示すネットワークのトポロジマップから入手することができ、あるいは、無線リンクにより接続された相手方のネットワーク装置から直近にメッセージを受信している場合は、この受信信号の品質に基づいて、この無線リンクの品質を判定することもできる。
【0012】
直接モードで接続された第2のネットワーク装置の送信電力の制御も、第1のネットワーク装置の送信電力の制御と同様な手法により実現される。なお、ここでは、第1のネットワーク装置は、第1のネットワーク装置の送信電力を調整するために第2のネットワーク装置から送信されてきた推奨値情報を示す信号の信号品質を測定し、これに基づいて第2のネットワーク装置の送信電力調整するための推奨値情報を示す信号を第2のネットワーク装置に送信する。
【0013】
さらに、本発明の好ましい実施の形態においては、ネットワーク装置の送信電力を調整するための推奨値情報をネットワーク装置が受信する毎に、ネットワーク装置は、送信電力の制御を行う。さらに、好ましくは、受信側のネットワーク装置において、受信信号の信号強度と、望ましい信号強度との差分が所定の最大値を超えた場合、受信側のネットワーク装置は送信側のネットワーク装置に推奨値情報を送信する。これにより、外部機器、例えば中央制御装置を使用することなく、ネットワーク装置の送信電力を動的に更新することができる。
【0014】
本発明は、直接モードをサポートする全ての無線ネットワークに適用されるものであるが、特に、IEEE1394規格に基づくハイパーランタイプ2(HYPERLAN type 2)ネットワークに用いて好適である。また、本発明が適用されるネットワーク装置は、移動端末装置であってもアクセスポイント又は中央制御装置であってもよい。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明に係るネットワーク装置は、他のネットワーク装置から受信した送信電力調整のための推奨値情報に基づいて、送信電力を調整する調整手段と、他のネットワーク装置から受信した送信信号に基づいて他のネットワーク装置の送信電力調整のための推奨値情報を生成する生成手段とを備える。これにより、直接モードにおいて、移動端末の送信電力を適切に制御することができる。また、本発明に係る送信電力制御方法は、第1のネットワーク装置から第2のネットワーク装置にメッセージ信号を送信し、第2のネットワーク装置において、第1のネットワーク装置から送信されたメッセージ信号の信号品質を測定し、第2のネットワーク装置における所定の信号品質と比較し、この比較に基づいて送信電力の調整量を示す第1の推奨値情報を生成し、第2のネットワーク装置から第1のネットワーク装置にこの第1の推奨値情報を送信する送信し、第1のネットワーク装置において、第2のネットワーク装置から送信されてきた推奨値情報に基づいて送信電力を調整する。これにより、直接モードの通信を行う複数のネットワーク装置、例えば移動端末装置間で適切な送信電力の制御を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明を適用した移動端末装置の具体的な構成を示すブロック図である。
【図2】中央制御装置と2つの移動端末装置間のメッセージの送受信を説明するための図である。
【図3】無線ネットワークの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係るネットワーク装置及び送信電力制御方法について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明に基づいて、直接モード(direct mode)で電力制御を行う移動端末装置の具体的な構成を示すブロック図である。この移動端末装置は、アンテナ1を備え、アンテナ1は、送信/受信切換スイッチ2の選択端子に接続している。送信/受信切換スイッチ2の2つの被選択端子は、それぞれこの移動端末装置の送信信号系及び受信信号系に接続している。送信/受信切換スイッチ2の受信信号系側の被選択端子は、受信回路(Rx)3に接続されている。受信回路3は、受信信号をダウンコンバート及び復調して、受信信号品質測定器5に供給するとともに、受信信号に基づくデータ信号及び制御信号をコントローラ6に供給する。受信信号品質測定器5は、受信回路3から供給される受信信号の信号強度を測定し、得られる受信信号強度信号をコントローラ6に供給する。
【0018】
送信信号系においては、コントローラ6は、データ信号及び制御信号を送信回路(Tx)4に供給し、送信回路4は、コントローラ6から供給されるデータ信号及び制御信号を変調、アップコンバート及び所定の信号強度に増幅する。この信号強度は、コントローラ6が生成した信号強度制御信号に基づいて決定される。また、送信回路4は、以上のようにして生成した送信信号を送信/受信切換スイッチ2のもう一方の被選択端子に供給する。これによって、データ信号及び制御信号がアンテナ1から送信される。また、コントローラ6には、ユーザインターフェイス7とメモリ8が双方向に接続されている。さらに、コントローラ6には、後述する直接モード送信電力制御信号デコーダ(direct mode transmit power control decoder)9と直接モード送信電力制御信号エンコーダ(direct mode transmit power control encoder)10が接続されている。
【0019】
直接モード送信電力制御信号デコーダ9には、受信回路3からコントローラ6を介して制御信号が供給される。直接モード送信電力制御信号デコーダ9は、供給された制御信号をデコードして、送信電力レベルを変更するための推奨値情報をコントローラ6に供給する。コントローラ6は、この推奨値情報に基づいて、送信に必要な信号強度を決定し、適切な信号強度制御信号を送信回路4に供給する。送信回路4は、この信号強度制御信号に応じて送信電力を変更する。
【0020】
信号品質測定器5は、上述したように、受信信号の信号強度を測定し、この信号強度を示す信号をコントローラ6に供給する。コントローラ6は、この信号強度と、予め定められている受信回路3における望ましい信号強度との差分を示す差分信号を生成し、この差分信号を直接モード送信電力制御信号エンコーダ10に供給する。直接モード送信電力制御信号エンコーダ10は、この差分信号に基づいて、電力制御のための推奨値情報を含む制御信号を生成し、この制御信号をコントローラ6に供給する。コントローラ6は、さらにこの制御信号を送信回路4に供給する。送信回路4は、この制御信号を送信/受信切換スイッチ2及びアンテナ1を介して、直接モードにより接続された相手方の移動端末装置に送信する。相手方の移動端末装置は、上述した方法と同じ方法で送信電力を変更する。
【0021】
図2は、本発明を適用した送信電力制御方法を説明するためのメッセージのフローを示す図である。第1の移動端末装置11には、メディアアクセス制御(medium access
control:以下、MACという。)識別子MT#1が付されている。第2の移動端末装置12には、MAC識別子MT#2が付されている。中央制御装置13には、MAC識別子CCが付されている。第1の移動端末装置11と第2の移動端末装置12との間で接続が確立されると、中央制御装置13は、直接モードで相互に接続された移動端末装置11、12間で送信電力制御メッセージを交換するためのリソースを提供する。上述したように、これらのメッセージには、主に相手方の移動端末装置に対して、送信電力を所定のレベルまで高く又は低くするための推奨値情報が含まれている。さらに、メッセージに、送信側のMAC識別子及び受信側のMAC識別子、すなわちMT#1、MT#2等を含ませてもよく、これにより受信側の移動端末装置は、有効な推奨値情報に対応するリンクを識別することができる。なお、受信側の移動端末装置は、推奨値情報の伝送に用いられているタイムスロットに基づいて、有効な推奨値情報に対応するリンクを識別することもできるので、メッセージには必ずしもMAC識別子を含める必要はない。また、必要に応じて、送信側の移動端末装置の送信電力レベル及びその望ましい受信電力レベルに関する情報をメッセージに含めてもよい。
【0022】
図2に示すステップS1において、中央制御装置13が互いに対等な関係にある第1の移動端末装置11と第2の移動端末装置12に必要なリソースを提供する。
【0023】
ステップS2において、第1の移動端末装置11は、第2の移動端末装置12にメッセージを送信する。このメッセージには、送信電力レベルを調整するための情報は含まれていない。なお、メッセージに、第1の移動端末装置11の送信電力レベル及びそれ自身の望ましい受信電力レベルに関する情報と、第1の移動端末装置11及び第2の移動端末装置12のMAC識別子を含めてもよい。第1の移動端末装置11は、このメッセージを、最大送信電力レベルで送信し、あるいは第2の移動端末装置12に対するリンク品質(link quality)が既知であるときには、それに応じて最大送信電力レベルより低い送信電力で送信する。ネットワーク内の全ての移動端末装置間の無線リンクの品質に関する情報は、例えば中央制御装置13がネットワーク較正処理において生成したトポロジマップから入手することができる。
【0024】
第2の移動端末装置12は、ステップS2におけるメッセージを受信し、受信信号の品質を測定し、上述した方法で送信電力レベルを調整するための推奨値情報を生成する。ステップS3において、第2の移動端末装置12は、この推奨値情報を含むメッセージを第1の移動端末装置11に返信する。なお、このメッセージに、第2の移動端末装置12の送信電力レベル及びそれ自身の望ましい受信電力レベルに関する情報と、第1の移動端末装置11及び第2の移動端末装置12のMAC識別子を含めてもよい。第1の移動端末装置11に送信電力を調整させるための推奨値は、例えば特定の値として提供される。第2の移動端末装置12の送信電力レベルは、第1の移動端末装置11の送信電力レベルと同等に設定される。
【0025】
ステップS4において、第1の移動端末装置11は、第2の移動端末装置12に送信電力レベルを調整させるための推奨値情報を含むメッセージを、第2の移動端末装置12に送信する。なお、このメッセージに、第1の移動端末装置11の送信電力レベル及びその望ましい受信電力レベルに関する情報と、第1の移動端末装置11及び第2の移動端末装置12のMAC識別子を含めてもよい。第1移動端末装置11は、このメッセージを、ステップS3において第2の移動端末装置12から送信されてきた推奨値情報に基づいて調整した送信電力レベルで第2の移動端末装置12に送信する。
【0026】
本発明に基づく直接モード送信電力制御用のタイムスロットを各フレームに割り当てるときは、送信電力制御を行うためには3個のフレームが必要である。この間、データを、較正処理の間で決定された送信電力レベルによって送信することができる。
【0027】
ここで、本発明を適用した送信電力制御方法の変形例を説明する。この変形例では、第2の移動端末装置12は、第1の移動端末装置11から受信したメッセージの信号品質と、望ましい受信信号品質とに基づいて適切な送信電力を決定し、ステップS3において、この適切な送信電力で第1移動端末装置11に推奨値情報を含むメッセージを送信する。なお、この変形例では、ステップS4は冗長な処理となるため、省略してもよい。しかしながら、第1の移動端末装置11が雑音の多い環境下に位置し、第2の移動端末装置12からより強い信号強度で信号が送信されてくる必要があるときには、ステップS4を実行して第2の移動端末装置12の送信電力レベルを調整する必要がある。
【0028】
好ましくは、直接モードで相互に接続された移動端末装置は、必要と判断する毎に、送信電力レベルを動的に更新する。したがって、各端末装置は、受信信号の信号品質を監視して、移動端末装置が所定の閾値を超える差分を検出したときに、その移動端末装置は、相手方の送信電力レベルを増加又は減少させる推奨値情報のメッセージを相手方の移動端末装置に送信する。この閾値は、例えば必要とされる電力レベルの±3dBである。
【0029】
本発明が適用される無線ネットワークは、例えばIEEE1394規格に基づくハイパーランタイプ2(HYPERLAN type 2)に準拠したネットワークである。なお、本発明が適用される無線ネットワークは、この他の規格に基づくネットワークであってもよい。また、本発明が適用されるネットワーク装置は、例えば直接モードにおいて送信電力制御を行う移動端末装置であるが、本発明に基づく送信電力制御を、移動端末装置と中央制御装置又はアクセスポイントとの間で行うようにしてもよい。
【0030】
上述の具体例において直接モード送信電力制御信号エンコーダ10により生成され、直接モード送信電力デコーダ9によりデコードされる制御メッセージの交換には、直接モードにおいて無線制御プロトコルメッセージの伝送に使用される専用の制御チャンネルを用いるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0031】
1 アンテナ、2 受信/送信切換スイッチ、3 受信回路、4 送信回路、5受信信号強度測定器、6 コントローラ、7 ユーザインターフェイス、8メモリ、9 直接モード送信電力制御信号デコーダ、10 直接モード送信電力制御信号エンコーダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央制御装置からリソース供給メッセージを受信する手段を備える無線ネットワーク用のネットワーク装置において、上記リソース供給メッセージは送信電力制御メッセージを交換するために上記ネットワーク装置と他のネットワーク装置にリソースを供給する、上記ネットワーク装置であって、
上記他のネットワーク装置から受信した送信電力調整のための推奨値情報に基づいて、送信電力を調整する調整手段と、
上記他のネットワーク装置から受信した送信信号に基づいて、上記他のネットワーク装置の送信電力調整のための推奨値情報を生成する手段と、
上記推奨値情報を上記他のネットワーク装置へ直接送信する生成手段と、
受信した電力レベルが所定の差分を超える度に、他のネットワーク装置に送信電力レベルを増加又は減少させることを通知する通知手段と、
を備え、
上記ネットワーク装置は、上記中央制御装置からリソース供給メッセージを受信した後、他のネットワーク装置に、上記ネットワーク装置自分の送信電力レベルおよび望ましい受信電力レベルを含むメッセージを送信する、ネットワーク装置。
【請求項2】
送信電力制御信号を受信し、該受信した送信電力制御信号を送信電力の変更量を示す推奨値情報にデコードする送信電力制御信号デコード手段を備える請求項1記載のネットワーク装置。
【請求項3】
送信電力差分信号が供給され、該送信電力差分信号を送信電力制御信号にエンコード化するエンコード手段を備える請求項1又は2記載のネットワーク装置。
【請求項4】
上記ネットワーク装置は、移動端末装置又は中央制御装置であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載のネットワーク装置。
【請求項5】
上記無線ネットワークは、IEEE1394に準拠するハイパーランタイプ2ネットワークであることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載のネットワーク装置。
【請求項6】
無線ネットワークに接続された第1及び第2のネットワーク装置間の送信電力を制御する送信電力制御方法において、
中央制御装置から第1および第2のネットワーク装置へリソース供給メッセージを送信するステップであって、上記リソース供給メッセージは、送信電力制御メッセージを交換するために、第1および第2ネットワーク装置に対してリソースを供給する、前記送信するステップと、
第1ネットワーク装置から第2ネットワーク装置へ、第1ネットワーク装置の送信電力レベルおよび望ましい受信電力レベルを含む第1メッセージを直接送信するステップと、
上記第2のネットワーク装置において、上記第1メッセージを運んだ信号の信号品質を測定し、該第2のネットワーク装置において望ましい受信信号品質と比較し、この比較に基づいて送信電力の調整量を示す第1推奨値情報を生成し、上記第2のネットワーク装置から上記第1のネットワーク装置に第1該推奨値情報を直接送信するステップと、
上記第1のネットワーク装置において、上記第2のネットワーク装置から送信されてきた第1推奨値情報に基づいて送信電力を調整するステップと、
を有し、
上記第1推奨値情報は、受信電力レベルが所定の差分を超える度に、相手方のネットワーク装置から供給される、送信電力制御方法。
【請求項7】
上記第1のネットワーク装置において、上記受信した第1の推奨値情報を運んだ信号の品質を測定し、該第1のネットワーク装置における望ましい受信信号品質と比較し、この比較に基づいて送信電力の調整量を示す第2推奨値情報を生成し、上記第1のネットワーク装置から上記第2のネットワーク装置に該第2推奨値情報を送信するステップと、
上記第2のネットワーク装置において、上記第1のネットワーク装置から送信されてきた上記第2推奨値情報に基づいて送信電力を調整するステップとを有する請求項6記載の送信電力制御方法。
【請求項8】
上記第1ネットワーク装置から上記第2ネットワーク装置へ送信される上記第1メッセージ及び/又は上記第1ネットワークのための上記第1の推奨値情報を運ぶ信号は、上記第1のネットワーク装置の最大送信電力レベルで送信されることを特徴とする請求項6又は7記載の送信電力制御方法。
【請求項9】
上記第1ネットワーク装置から上記第2ネットワーク装置へ送信される上記第1メッセージ及び/又は上記第1ネットワークのための上記第1の推奨値情報を運ぶ信号は、上記ネットワーク内の全てのネットワーク装置の接続品質を示すネットワークトポロジマップに基づいて決定された送信電力レベルを示す情報を含むことを特徴とする請求項6又は7記載の送信電力制御方法。
【請求項10】
上記第1ネットワークのための上記第1の推奨値情報を運ぶ信号は、望ましい受信電力レベルと、上記第1のネットワーク装置から上記第2のネットワーク装置に送信された上記第1メッセージによって送信された第1ネットワーク装置の送信電力レベルと、上記第2のネットワーク装置における上記第1メッセージ信号の受信電力レベルとに関する情報に基づいて決定されることを特徴とする請求項6又は7記載の送信電力制御方法。
【請求項11】
請求項1乃至5いずれか1項記載のネットワーク装置において実行されることを特徴とする請求項6乃至10記載いずれか1項の送信電力制御方法。
【請求項12】
請求項1〜3、5のいずれか1項に記載された上記第1および第2ネットワーク装置と、
中央制御装置(18)とを備える、無線ネットワーク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−17229(P2013−17229A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−205777(P2012−205777)
【出願日】平成24年9月19日(2012.9.19)
【分割の表示】特願2000−190066(P2000−190066)の分割
【原出願日】平成12年6月23日(2000.6.23)
【出願人】(598094506)ソニー インターナショナル (ヨーロッパ) ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (29)
【Fターム(参考)】