説明

ノシセプチン受容体親和性を有するトリアゾスピロ化合物

【課題】ORL1受容体に対して親和性を示す新たな化合物、およびこの化合物の有効量を投与することによる痛みの治療方法の提供。
【解決手段】式(I)の化合物であって、式中A、R、R、R、RおよびXは、選択的に置換される化合物、およびこの化合物を含む医薬組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、1999年12月6日に提出された米国仮出願第60/169,397号の利益を請求し、その開示は参照として本明細書に組み入れられる。
【0002】
(発明の背景)
慢性痛は工業化世界における就業不能の主要な一因であり、測り知れない量の苦痛の原因である。激しい慢性痛の治療の成功は、医師の第1の目標であり、オピオイド鎮痛剤が現在の選り抜きの薬剤である。不運なことに、この種類の化合物は、呼吸機能低下、便秘および耐性ならびに依存性の発生を含む、いくつかの望ましくない副作用を引き起こす。
オピオイドはケシであるpapaya somniferumに由来し、モルヒネ、コデインなどの薬剤およびそれらならびにケシの他の成分であるテバインに由来する半合成化合物を含む。オピオイドは体内の特異的受容体部位と相互作用することによって、その治療効果を引き出すという仮説が出された。後の実験により、合成化合物ナロルフィンが鎮痛活性を与えながら同時に、モルヒネの鎮痛効果に拮抗するという事実の説明として、体内には1つ以上の受容体部位があるという確信が得られた。
【0003】
最近まで、中枢神経系(CNS)に、各クラスがサブタイプ受容体を有する3つの主要なクラスのオピオイドレセプターが存在する証拠があった。これらの受容体クラスは、μ、δおよびκと呼ばれた。オピエートは、体に対して内因性でないが、これらの受容体に高い親和性を持っていたため、これらの受容体に対する内因性リガンドを同定および単離するための研究が行われた。これらのリガンドはエンケファリン、エンドルフィンおよびダイノルフィンと同定された。
最近の実験により、既知の受容体クラスに高い相同性を持つ、オピオイド受容体様(ORL1)受容体をコードするcDNAが同定された。この新たに発見された受容体は、薬理学的相同性を示さなかったので、構造上の基準のみに基づいてオピオイド受容体と分類された。μ、δおよびκ受容体に高い親和性を持つ非選択性リガンドは、ORL1に対する親和性が低いことが最初に証明された。この特性は、内因性リガンドがなお発見されていない事実とともに、「オーファン受容体」という用語を生み出した。
次の研究により、ORL1受容体の内因性リガンドが単離され、構造が明らかとなった。このリガンドはオピオイドペプチド族のメンバーに構造的に類似した、17個のアミノ酸からなるペプチドである。
ORL1受容体の発見は、苦痛管理または本受容体によって調節される他の症候群に対して投与可能な新規化合物のための、薬剤発見の機会を与える。
ORL1受容体のリガンドと他のオピオイド受容体のリガンドの構造上の密接な相同性を考えると、このような薬剤発見により、既知の薬剤よりも引き起こす副作用が少なく、μ、δおよびκ受容体に対してより高い親和性を持つ化合物が見出される。
【0004】
(発明の目的および概要)
本発明の目的はしたがって、ORL1受容体に対して親和性を示す新たな化合物を提供することである。
本発明の他の目的は、ORL1受容体および1個以上のμ、δまたはκ受容体に対する親和性を示す新たな化合物を提供することである。
本発明の他の目的は、ORL1受容体に対する親和性を有する化合物を投与することによって、慢性または急性痛に苦しむ患者を治療するための新しい化合物を提供することである。
本発明の他の目的は、現在入手可能な化合物、たとえばモルヒネよりも、μ、δおよびκ受容体への高い作用薬活性を持つ新たな化合物を提供することである。
本発明の他の目的は、現在入手可能な化合物よりも、μ、δおよびκ受容体への高い作用薬活性を持つ新たな化合物を投与することによって、慢性および急性痛を治療する方法を提供することである。
本発明の他の目的は、μ、δおよびκ受容体への高い作用薬活性を持ち、現在入手可能な化合物よりも低い副作用を生じる非オピオイド化合物を投与することによって、慢性および急性痛を治療する方法を提供することである。
本発明の他の目的は、鎮痛剤、抗炎症剤、利尿剤、麻酔剤および神経保護剤として有用な化合物および前記化合物を投与する方法を提供することである。
【0005】
本発明の他の目的は、約5.0Ki(nM)未満、約1.0Ki(nM)未満、約0.5Ki(nM)未満、約0.1Ki(nM)未満または約0.06Ki(nM)未満のμ受容体に対する結合親和性を持つ化合物を投与することを含む、オピオイドμ受容体からの応答を調節する方法を提供することである。別の実施態様において、化合物は、μ受容体に加え、または無関係に、約70Ki(nM)未満、約20Ki(nM)未満、約5.0Ki(nM)未満、約5.0Ki(nM)未満のORL1受容体に対する結合親和性を有する。
本発明の他の目的は、約5.0Ki(nM)未満、約1.0Ki(nM)未満、約0.5Ki(nM)未満、約0.1Ki(nM)未満または約0.06Ki(nM)未満のμ受容体に対する結合親和性を示す、鎮痛剤的有効量の非オピオイド化合物をヒト患者に投与することを含む、ヒト患者へのオピオイド鎮痛剤投与に関連する副作用を低減する方法を提供する。別の実施態様において、化合物は、μ受容体に加え、または無関係に、約70Ki(nM)未満、約20Ki(nM)未満、約5.0Ki(nM)未満、約5.0Ki(nM)未満のORL1受容体に対する結合親和性を有する。
本発明の他の目的は、δ2受容体(δ2受容体におけるKi(nM)/μ受容体におけるKi(nM))に比較して、約10,000より大きい、好ましくは約12,000より大きい、さらに好ましくは14,775より大きい、μ受容体への結合親和性特異性を示す鎮痛剤的有効量の非オピオイド化合物をヒト患者に投与することを含む、ヒト患者へのオピオイド鎮痛剤投与に関連する副作用を低減する方法を提供する。
【0006】
本発明の他の目的および利点は、以下のその詳細な説明より明らかになるであろう。上記および他の目的を考慮すると、本発明はある実施形態において、以下の一般式(I)を持つ化合物を含む:
【化3】

式中、
2は水素、C1-10アルキル、C3-12シクロアルキルおよびハロゲンからなる群より選択され、該アルキルは選択的にオキソ基と置換され;
1はオキソまたはカルボニルと置換されたC1-10直鎖または分岐アルキルからなる群より選択され、該カルボニルは炭素をハロゲン、C1-5アルキル、C3-5シクロアルキル、フェニルまたはフェニル−C1-3アルキル;アルケニルまたはアルケニレンによって置換され、ここで該置換アルキル、アルケニルまたはアルケニレンは選択的に、ハロゲン、C1-10アルキル、C1-10アルキオキシ、フェニル、フェニル(C1-3)アルキル、選択的に1−3個のハロゲンまたはC1-10アルキルによって置換された該フェニルおよびフェニルアルキルからなる群より選択される1−3個の置換基と置換され;
1は水素、C3-12シクロアルキル、C3-12シクロアルケニル、単環、二環または三環アリルまたはヘテロアリル環、ヘテロ単環および式(II)の二環系からなる群より選択され;
【化4】

式中、Aは飽和、不飽和または部分的不飽和環であり、X1およびX2はNH、O、SおよびCH2からなる群より独立に選択され、ここで前記C3-12シクロアルキル、C3-12シクロアルケニル、単環、二環または三環アリルまたはヘテロアリル環、ヘテロ単環および式(II)の二環系はハロゲン、C1-10アルキル、ニトロ、トリフルオロメチル、フェニル、ベンジル、フェニロキシおよびベンジロキシからなる群より選択される1−3個の置換基で選択的に置換された;ここで前記フェニル、ベンジル、フェニロキシおよびベンジロキシは1−3個のハロゲンまたはC1-10アルキルで選択的に置換される化合物;
および薬学的に許容されるその塩。
ある好ましい実施形態において、Z1フェニルのハロゲン置換基はフッ化物である。
他の好ましい実施形態において、Z1はブチルまたはプロピルである。
他の好ましい実施形態において、R1シクロアルキルはシクロブチル、シクロプロピルまたはシクロヘキシルである。
他の好ましい実施形態において、R1シクロアルキレンはシクロヘキサンである。
他の好ましい実施形態において、式IIのR1二環系はテトラヒドロナフチル、ベンゾジオキサンまたはデカリンである。
他の好ましい実施形態において、R1単環系は六員環、好ましくはピリジルまたはフェニルである。
他の好ましい実施形態において、R1単環系は五員環、好ましくはフランである。
他の好ましい実施形態において、R1二環芳香環は十員環、好ましくはキノリンまたはナフチルである。
他の好ましい実施形態において、R1三環はジベンゾシクロヘプチルである。
他の好ましい実施形態において、R1単環ヘテロ環は六員環、好ましくはピペラジンである。
【0007】
本明細書で使用するように、「アルキル」という用語は、単一ラジカルまたは1−10個の炭素原子を持つ直鎖または分岐飽和脂肪族炭化水素基を意味する。アルキル基の例は、メチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルおよびペンチルを含む。分岐アルキルは、メチル、エチルまたはプロピルなどの1以上のアルキル基が、直鎖アルキル鎖の−CH2−中の1つまたは両方の水素と置換することを意味する。
「シクロアルキル」という用語は、単一ラジカルおよび3−12個の炭素原子を持つ非芳香族単または多環炭化水素環系を意味する。単環シクロアルキル環の例は、シクロプロピル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルを含む。多環シクロアルキル環の例は、アダマンチルおよびノルボルニルを含む。
「アルケニル」という用語は、単一ラジカルおよび2−10個の炭素原子を持つ炭素−炭素二重結合を含む直鎖または分岐脂肪族炭化水素基を意味する。「分岐」アルケニルは、メチル、エチルまたはプロピルなどの1以上のアルキル基が、直鎖アルキル鎖の−CH2−また−CH=直鎖アルケニル鎖中の1つまたは両方の水素と置換することを意味する。アルケニル基の例は、エテニル、1−および2−プロペニル、1−、2−および3−ブテニル、3−メチルブテ−2−ニル、2−プロペニル、ヘプテニル、オクテニルおよびデセニルを含む。
「シクロアルケニル」という用語は、単一ラジカルおよび3から12個の炭素原子を持つ炭素−炭素二重結合を含む非芳香族単環または多環炭化水素環系を意味する。単環シクロアルケニルの例は、シクロプロペニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニルまたはシクロヘプテニルを含む。多環シクロアルケニル環の例はノルボメニルである。
【0008】
「アリル」という用語は、側基として、共に結合または融合した1、2または3環を含み、単一ラジカルを含む炭素環芳香族環系を意味する。アリル基の例はフェニルおよびナフチルを含む。
「ヘテロ環式」という用語は、環内に1つ以上のヘテロ原子(炭素以外の原子)を持ち、単一ラジカルを持つ環式化合物を意味する。環は、飽和、部分的に飽和および不飽和であり、ヘテロ原子は、窒素、硫黄および酸素からなる群より選択される。飽和へテロ環式ラジカルの例は、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジノ、ピペラジニルなどの、1から4個の窒素原子を含む飽和3から6員環へテロ単環式基;モルホリニルなどの、1から2個の酸素原子および1から3個の窒素原子を含む飽和3から6員環へテロ単環式基;チアゾリジニルなどの、1から2個の硫黄原子および1から3個の窒素原子を含む飽和3から6員環へテロ単環式基を含む。部分的に飽和されたヘテロ環式ラジカルの例には、ジヒドロチオフェン、ジヒドロピラン、およびジヒドロフランを含む。
【0009】
「ヘテロアリル」という用語は、不飽和へテロ環式ラジカルを意味し、ここでヘテロ環式は前に述べたとおりである。ヘテロアリル基の例には、ピロリル、ピリジル、ピリミジルおよびピラジニルなどの、1から4個の窒素原子を含む3から6員へテロ単環式基;インドリル、キノリル、イソキノリルなどの、1から5個の窒素原子を含む不飽和縮合へテロ環式基;フリルなどの、1つの酸素原子を含む不飽和3から6員へテロ単環式基;チエニルなどの、1つの硫黄基を含む不飽和3から6員へテロ単環式基;オキサゾリルなどの、1から2個の酸素原子および1から3個の窒素原子を含む不飽和3から6員へテロ単環式基;ベンゾキサゾリルなどの、1から2個の酸素原子および1から3個の窒素原子を含む不飽和縮合へテロ環式基;チアゾリルなどの、1から2個の硫黄原子および1から3個の窒素原子を含む不飽和3から6員へテロ単環式基;ベンゾチアゾリルなどの、1から2個の硫黄原子および1から3個の窒素原子を含む不飽和縮合へテロ環式基が含まれる。「ヘテロアリル」という用語は、不飽和へテロ環式ラジカルも含み、ここでヘテロ環式は前に述べたとおりであり、ヘテロ環式基は、前に述べたとおりのアリル基と融合されている。融合ラジカルの例には、ベンゾフラン、ベンジオキソールおよびベンゾチオフェンが含まれる。
本明細書で使用されるように、「患者」という用語はヒトと動物の両方を含む。
本明細書で使用されるように、「ハロゲン」という用語は、フッ化物、臭化物、塩化物、ヨウ化物およびアラバミドを含む。
【0010】
本明細書で開示される発明は、開示化合物の薬学的に許容されるその塩すべてを含むものとする。薬学的に許容される塩には、これに限定されるわけではないが、ナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩などの金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属;トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、エタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ジクロロヘキシルアミン塩、N,N'−ジベンジルエチレンジアミン塩などの有機アミン塩;塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩などの無機塩;ギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩などの有機酸塩;メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などのスルホン酸塩;アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩などのアミノ酸塩が含まれる。
本明細書で開示される発明は、開示化合物のすべてのプロドラッグも含むものとする。プロドラッグは、生体内で活性親ドラッグを放出する任意の共有結合担体と見なされる。
【0011】
本明細書で開示される発明は、開示化合物の生体内代謝産物を含むものとする。そのような産物は主として酵素プロセスにより、たとえば、投与化合物の酸化、還元、加水分解、アミド化、エステル化などから生じる。したがって本発明は、本発明の化合物を、その代謝産物を生じるのに十分な時間、哺乳類に接触させることを含むプロセスによって生成される化合物を含む。そのような産物は通常、本発明の放射性標識化合物を調製すること、検出可能な用量をラット、マウス、モルモット、サルまたはヒトに非経口投与すること、代謝を引き起こすために十分な時間放置すること、および転換生成物を尿、血液または他の生物試料から単離することによって同定される。
本明細書で開示される発明は、異なる原子質量および質量数を持つ原子によって置換された1つ以上の原子を持つ、同位体標識された開示化合物を含むものとする。開示化合物に包含可能な同位体の例には、それぞれ2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18Fおよび36Clなどの、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体が含まれる。本明細書で開示された化合物の一部は、1つ以上の不斉中心を含み、そのためエナンチオマー、ジアステレオマーおよび他の立体異性形を生じさせることがある。本発明は、そのように可能な形はもちろん、そのラセミ形および分解形ならびにその混合物も含むものとする。本明細書で述べる化合物がオレフィン二重結合または幾何学的非対称性中心を含む場合、別途規定されない限り、EおよびZ幾何学異性体の両方を含むものとする。すべての互変異性体も同様に本発明に含まれるものとする。
【0012】
本明細書で使用されるように、「立体異性体」という用語は、空間における原子の配向のみが異なる各分子のすべての異性体のための一般用語である。これには、相互の鏡像ではない1つ以上のキラル中心を持つ化合物のエナンチオマーおよび異性体が含まれる(ジアステレオマー)。
「キラル中心」という用語は、4つの異なる基が結合した炭素原子を指す。
「エナンチオマー」および「エナンチオマーの」という用語は、その鏡像に重ね合わせることができないため、選択的に活性である分子を指し、その場合、エナンチオマーは偏光面を1方向に回転し、その鏡像は偏光面を反対方向に回転する。
「ラセミ」という用語は、エナンチオマーの等しい部分の混合物を指し、選択的に不活性である。
「分解」という用語は、分子の2つのエナンチオマー形の片方の分離または濃縮または枯渇を指す。
【0013】
本発明による式Iのある好ましい化合物は以下を含む:
本発明によるある好ましい化合物は以下を含む:
8−[4,4−ビス(p−フルオロフェニル)−3−カルボニル−ブチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[3,3−ビス(フェニル)−2−カルボニル−プロピル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[3,3−ビス(フェニル)−3−カルボニル−ブチル]−1−フェニル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1−(1,2,3,4テトラヒドロナフチル)−1−カルボニル−メチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1−プロピルシクロヘキシル−1−カルボニル−メチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1−(1,2,3,4テトラヒドロナフチル)−1−カルボニル−メチル]−3−[1−オキソ−エチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[3−(フルオロフェニロキシ)−2−カルボニル−プロピル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1−ベンゾジオキサン−1−カルボニル−メチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1−(2−キノリン−1−カルボニル−メチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1−ジベンゾシクロヘプチル−1−カルボニル−メチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1−(2−ピリジル)−1−カルボニル−メチル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[2−フェニル−1−カルボニル−エチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[4−フェニル−α−カルボニル−ベンジル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[4−ベンジロキシ−α−カルボニル−ベンジル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1−(2−ナフチル)−1−カルボニル−メチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[4−トリフルオロメチル−α−カルボニル−ベンジル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1−ベンジルピペラジン−1−カルボニル−メチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[フェニル−1−オキソ−エチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[4(p−フルオロフェニル)−4−オキソ−ブチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1−デカリン−1−カルボニル−メチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1,4ジメチル−1−カルボニル−ペンチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[α−カルボニル−フルフリル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;および薬学的に許容されるその塩。
【0014】
本発明は以下の化合物にも関する:
8−[4,4−ビス(p−フルオロフェニル)ブチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[3,3−ビス(フェニル)プロピル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[3,3−ビス(フェニル)−4−オキソ−ブチル]−1−フェニル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1,2,3,4−テトラヒドロナフチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−プロピルシクロヘキシル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1,2,3,4−テトラヒドロナフチル]3−[1−オキソ−エチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−フルオロフェニルオキシプロピル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−ベンゾジオキサン−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−キノリン−メチル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−ジベンゾシクロヘプチル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−ピリジル−メチル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−フェニル−エチル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−フェニル−ベンジル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−ベンジロキシベンジル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−ナフチルメチル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−トリフルオロメチルベンジル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−ベンジルピペラジン−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[4(p−フルオロフェニル)−4−オキソ−ブチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−デカリン−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8[1,4ジメチルペンチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8[3−オキソ−5−フェニル−1,2シクロヘキセン]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−フルフリル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;および薬学的に許容されるその塩。
【0015】
(発明の詳細な説明)
本発明の化合物は、オピオイドおよびORL受容体の調節を必要とする誰にでも投与可能である。投与は経口、局所、座薬、吸入または非経口でもよい。
本発明は、上述の化合物の薬学的に許容可能な塩すべても含む。当業者は、現在請求される化合物の酸付加塩が、各種の既知の方法によって、化合物と適切な酸の反応によって調製されることを認識するであろう。
錠剤、ジェルキャップ、カプセル、カプレット、顆粒、菱形錠およびバルク粉末などの固体形、および乳濁液、溶液および懸濁液などの液体形を含む、各種の経口投与形が使用できる。本発明の化合物は、単独で投与するか、または、これに限定されるわけではないが、希釈剤、懸濁剤、可溶化剤、結合剤、崩壊剤、保存剤、着色剤、潤滑剤などを含む適切な担体および賦形剤と組合わせることもできる。
【0016】
本発明の化合物を経口用錠剤に包含させる場合、錠剤は圧縮、錠剤粉砕、腸溶性コーティング、糖コーティング、フィルムコーティング、多重圧縮または多重層化できる。液体経口投与形は、適切な溶媒、保存剤、乳化剤、懸濁剤、希釈剤、甘味料、着色剤および香料を包含する、水性および非水性溶液、乳濁液、懸濁液、および非発泡性顆粒から再構成された溶液および/または懸濁液を含む。本発明の化合物を非経口的に注射する場合、たとえば、等張性滅菌溶液の形でもよい。あるいは、本発明の化合物を吸入させる場合、乾燥エアロゾルに調合するか、水性または部分的な水性溶液に調合してもよい。
加えて、本発明の化合物を経口投与形に包含させる場合、そのような投与形は胃腸管内で化合物を即時放出を行う、また胃腸管を通じて制御放出および/または徐放を行うかを考慮する。当業者に幅広い制御放出および/または徐放性製剤が周知であり、本発明の製剤と併せて使用することが考慮される。制御放出および/または徐放はたとえば、コーティングまたは経口投薬形によって、または本発明の化合物を制御放出および/または徐放性マトリクスに包含させることによって与えられる。
【0017】
経口投薬形の製剤に使用される薬学的に許容される担体および賦形剤の具体例は、参照として本明細書に組み入れられる、Handbook of Pharmaceutical Excipients、米国薬剤師会(1986)で述べられている。固体経口投薬形の技術および組成物は、参照として本明細書に組み入れられる、マルセル・デッカー社発行のPharmaceutical Dosage Forms:Tablets(リーベルマン、ラクマンおよびシュワルツ、編者)第2版で述べられている。錠剤(圧縮および成形)、カプセル(ハードおよびソフトゼラチン)および丸薬の作成のための技術および組成物は、参照としてここに組み入れられる、Remington's Pharmaceutical Sciences(アーサー・オソール、編者)、1553B1593(1980)にも述べられている。液体経口投薬形の作成のための技術および組成物は、参照として本明細書に組み入れられる、マルセル・デッカー社発行のPharmaceutical Dosage Forms:Disperse Systems(リーベルマン、リーガーおよびバンカー、編者)で述べられている。
本発明の化合物を、注射(たとえば連続注入またはボーラス注射)による非経口投与に包含させる場合、非経口投与用製剤は、油性または水性ベヒクル中の懸濁液、溶液、乳濁液の形であり、そのような製剤はさらに、安定剤、懸濁剤、分散剤などの薬学的に必要な添加剤を含むことができる。本発明の化合物は、注射可能な製剤として再構成するための粉末の形としてもよい。
本発明の化合物の用量は特に、治療する苦痛、症状の重症度、投与経路、投与間隔の頻度、有害な副作用の存在、使用される特定の化合物によって変わる。
以下の実施例は、本発明の各種態様を説明し、どんな方法であれ、請求項を制限するものではない。
【実施例】
【0018】
実施例1−3
8−プロピルシクロヘキシル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン(実施例1);
8−[1,2,3,4テトラヒドロナフチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン(実施例2);
8−[1,2,3,4テトラヒドロナフチル]−3−[1−オキソ−エチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン(実施例3);
上述の化合物は、以下の合成方式および一般手順にしたがって合成された。
【化5】

還元カプリングの一般手順。アミンおよびケトンをトルエン中に含む溶液を、分子ふるいの存在下で5〜6時間還流させた。反応混合物を冷却し、セライトで濾過して、セライトケーキをジクロロメタンで洗浄した。合わせた濾液を乾燥するまで濃縮した。残留物をTHFおよびメタノール(10:1)の混合物に溶解させた。次に溶液に、1等量のNaCNBH3を1度に、および数滴の酢酸を加えて、pH=4−5に調整した。反応物を室温で12時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、1N NaOH溶液で洗浄した。水相をさらにEtOAcで抽出し、有機相はMgSO4で乾燥させ、濾過および濃縮した。所望の生成物は、再結晶またはシリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィーのどちらかで精製した。
【0019】
実施例1 手順は還元カプリングの一般手順で述べたものと同じである。CDCl3の1HNMR(ppm):7.30(t,2H),6.96(d,2H),6.89(t.1H)6.25(m、1H),4.73(s,2H),3.08(m,1H),300−2.80(m,3H),2.70−2.55(m,2H),2.39(m.1H),1.97−1.10(m,12H),1.00−0.85(m,4H).LCMS:356(M+1).
【0020】
実施例2 手順は還元カプリングの一般手順で述べたものと同じである。CDCl3の1HNMR(ppm):7.30(m,2H),7.10(m,4H),6.97(d.2H),6.90(t、1H),6.35(bs,1H,N−H),4.76(s,2H),3.26−3.10(m,2H),3.06−2.80(m,6H),2.77−2.60(m,1H),2.15(m.1H),1.85−1.60(m,4H).LCMS:362(M+1).Mp.192−193℃.
【0021】
実施例3 380mgの化合物5の10mlジクロロメタン溶液に、236mgのEt3N、99mg塩化アセチル、触媒量のDMAPを加えた。反応物を室温で12時間混合した。ジクロロメタンで希釈した後、混合物を塩水で洗浄し、水相をさらにジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相をMgSO4で乾燥させ、濾過および濃縮した。残留物はフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、EtOAc)で精製し、所望の生成物を得た。
CDCl3の1HNMR(ppm):7.35(t,2H),7.10(m,7H),5.05(s.2H)3.13−2.80(m、9H),2.62(s,3H),2.40(m,2H),2.13(m,1H),1.89(bd,2H),1.70(m,1H).LCMS:404(M+1).
【0022】
本発明の他の化合物は、以下の合成スキームおよび一般手順にしたがって合成される:
【化6】

アシル化の一般手順。ジクロロメタン中にアミンおよび1等量のトリエチルアミンを含む溶液を約0℃まで冷却した。次に1等量の酸塩化物を溶液に加えた。反応物を室温まで加温し、12時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、塩水で洗浄した。有機相はMgSO4で乾燥させ、濾過および濃縮した。所望の産物は、再結晶またはシリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィーのどちらかで精製した。
上で開示した一般手順は、本発明の他の好ましい化合物を合成するために変更できる。
【0023】
実施例4
好ましい化合物のORL1受容体におけるノシセプチン親和性は、以下のアッセイを用いて得られた:
ヒトオピオイド受容体様受容体(ORL1)を発現する組換えHEK−293細胞の膜(レセプタバイオロジー)は、細胞を氷冷低張緩衝液(2.5mM MgCl2、50mM HEPES,pH7.4)(10ml/10cmディッシュ)に溶解させ、次に組織摩砕器/テフロン乳棒を用いてホモジネートすることにより調製した。膜は、4℃にて、30,000xgで15分間遠心分離して回収し、ペレットは、終濃度が1〜3mg/mlとなるように低張緩衝液中で再懸濁させた。タンパク質濃度は、ウシ血清アルブミンを標準として、バイオラドタンパク質アッセイ試薬を用いて決定した。ORL1受容体膜試料は−80℃で保存した。
機能性SGTPγS結合アッセイは以下のように実施した。ORL1受容体膜溶液は、氷上で結合緩衝液(100mM NaCl、10mM MgCl2、20mM HEPES、pH7.4)に、終濃度が0.066μg/μlのORL1膜タンパク質、10μg/ml サポニン、3μM GDPおよび0.2nM[35S]GTPγSを順次加えて調製した。調製された膜溶液(190μl/ウェル)を、DMSOで調製された作用物質の20x濃縮ストック溶液を10μl含む96浅型ウェルポリプロピレンプレートに移した。プレートは振盪しながら、30分間室温でインキュベートした。96ウェル組織回収器(ブランデル)を用いて、96ウェルユニフィルタGF/Bフィルタプレート(パッカード)で急速に濾過して反応を停止させ、次いで3回濾過を行い、200μl氷冷結合緩衝液(10mM NaH2PO4、10mM Na2HPO4、pH7.4)を用いて洗浄した。濾過プレートを次に50℃で2−3時間乾燥させた。50μl/ウェル シンチレーションカクテル(ベータシント;ウォラック)を加え、パッカードトップカウントにより1分/ウェルでプレートをカウントした。
データはグラフパッドプリズム(登録商標)(GraphPad PRISMTM)、v.3.0のカーブフィッティング機能を用いて分析し、結果を以下の表1に示す。
【0024】
【表1】


【0025】
実施例5
好ましい化合物のμ、κおよびδ受容体における親和性は、以下のアッセイによって得られた:
ミュー、カッパまたはデルタオピオイド受容体膜溶液は、氷上で結合緩衝液(100mM NaCl、10mM MgCl2、20mM HEPES、pH7.4)に、最終濃度が0.075μg/μlの所望の膜タンパク質、10μg/ml サポニン、3μM GDPおよび0.20nM[35S]GTPγSを順次加えて調製した。調製された膜溶液(190μl/ウェル)を、DMSOで調製された作用物質の20x濃縮ストック溶液を10μl含む96浅型ウェルポリプロピレンプレートに移した。プレートは振盪しながら、30分間室温でインキュベートした。96ウェル組織回収器(ブランデル)を用いて、96ウェルユニフィルタGF/Bフィルタプレート(パッカード)で急速に濾過して反応を停止させ、次いで3回濾過を行い、200μl氷冷結合緩衝液(10mM NaH2PO4、10mM Na2HPO4、pH7.4)を用いて洗浄した。濾過プレートを次に50℃で2−3時間乾燥させた。50μl/ウェル シンチレーションカクテル(マイクロシント20;パッカード)を加え、パッカードトップカウントにより1分/ウェルでプレートをカウントした。
データはグラフパッドプリズム(登録商標)(GraphPad PRISMTM)、v.3.0のカーブフィッティング機能を用いて分析し、結果を以下の表2に示す。
【0026】
【表2】



【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物であって、
【化1】

式中、
2は水素、C1-10アルキル、C3-12シクロアルキルおよびハロゲンからなる群より選択され、該アルキルは選択的にオキソ基と置換され;
1はオキソまたはカルボニルと置換されたC1-10直鎖または分岐アルキルからなる群より選択され、該カルボニルは炭素をハロゲン、C1-5アルキル、C3-5シクロアルキル、フェニルまたはフェニル−C1-3アルキル;アルケニルまたはアルケニレンによって置換され、ここで該置換アルキル、アルケニルまたはアルケニレンは選択的に、ハロゲン、C1-10アルキル、C1-10アルキオキシ、フェニル、フェニル(C1-3)アルキル、選択的に1−3個のハロゲンまたはC1-10アルキルによって置換された該フェニルおよびフェニルアルキルからなる群より選択される1−3個の置換基と置換され;
1は水素、C3-12シクロアルキル、C3-12シクロアルケニル、単環、二環または三環アリルまたはヘテロアリル環、ヘテロ単環および式(II)の二環系からなる群より選択され;
【化2】

式中、Aは飽和、不飽和または部分的不飽和環であり、X1およびX2はNH、O、SおよびCH2からなる群より独立に選択され、ここで前記C3-12シクロアルキル、C3-12シクロアルケニル、単環、二環または三環アリルまたはヘテロアリル環、ヘテロ単環および式(II)の二環系はハロゲン、C1-10アルキル、ニトロ、トリフルオロメチル、フェニル、ベンジル、フェニロキシおよびベンジロキシからなる群より選択される1−3個の置換基で選択的に置換された;ここで前記フェニル、ベンジル、フェニロキシおよびベンジロキシは1−3個のハロゲンまたはC1-10アルキルで選択的に置換される化合物;
および薬学的に許容されるその塩。
【請求項2】
1フェニルのハロゲン置換基がフッ化物である、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
1がブチルまたはプロピルである、請求項1記載の化合物。
【請求項4】
1がシクロアルキルであり、シクロブチル、シクロプロピルまたはシクロヘキシルからなる群より選択される、請求項1記載の化合物。
【請求項5】
1がシクロアルキレンである、請求項1記載の化合物。
【請求項6】
1がテトラヒドロナフチル、ベンゾジオキサンおよびデカリンからなる群より選択される二環系である、請求項1記載の化合物。
【請求項7】
1がピリジルおよびフェニルなる群より選択される単環系である、請求項1記載の化合物。
【請求項8】
1がフランである、請求項1記載の化合物。
【請求項9】
1がキノリンまたはナフチルからなる群より選択される二環芳香環である、請求項1記載の化合物。
【請求項10】
1がジベンゾシクロヘプチルである、請求項1記載の化合物。
【請求項11】
1がピペラジンである、請求項1記載の化合物。
【請求項12】
8−[4,4−ビス(p−フルオロフェニル)−3−カルボニル−ブチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[3,3−ビス(フェニル)−2−カルボニル−プロピル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[3,3−ビス(フェニル)−3−カルボニル−ブチル]−1−フェニル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1−(1,2,3,4テトラヒドロナフチル)−1−カルボニル−メチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1−プロピルシクロヘキシル−1−カルボニル−メチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1−(1,2,3,4テトラヒドロナフチル)−1−カルボニル−メチル]−3−[1−オキソ−エチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[3−(フルオロフェニロキシ)−2−カルボニル−プロピル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1−ベンゾジオキサン−1−カルボニル−メチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1−(2−キノリン−1−カルボニル−メチル)−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1−ジベンゾシクロヘプチル−1−カルボニル−メチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1−(2−ピリジル)−1−カルボニル−メチル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[2−フェニル−1−カルボニル−エチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[4−フェニル−α−カルボニル−ベンジル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[4−ベンジロキシ−α−カルボニル−ベンジル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1−(2−ナフチル)−1−カルボニル−メチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[4−トリフルオロメチル−α−カルボニル−ベンジル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1−ベンジルピペラジン−1−カルボニル−メチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[フェニル−1−オキソ−エチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[4(p−フルオロフェニル)−4−オキソ−ブチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1−デカリン−1−カルボニル−メチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1,4ジメチル−1−カルボニル−ペンチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[α−カルボニル−フルフリル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;より選択される請求項1記載の化合物;および薬学的に許容されるその塩。
【請求項13】
請求項1記載の化合物および少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項14】
痛みの治療方法であって、それを必要としている患者に、請求項1記載の化合物の有効量を投与することを含む方法。
【請求項15】
請求項1記載の化合物の有効量を投与することを含む、ORL1受容体からの薬理学的応答を調節する方法。
【請求項16】
8−[4,4−ビス(p−フルオロフェニル)ブチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[3,3−ビス(フェニル)プロピル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[3,3−ビス(フェニル)−4−オキソ−ブチル]−1−フェニル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1,2,3,4−テトラヒドロナフチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−プロピルシクロヘキシル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[1,2,3,4−テトラヒドロナフチル]3−[1−オキソ−エチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−フルオロフェニルオキシプロピル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−ベンゾジオキサン−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−キノリン−メチル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−ジベンゾシクロヘプチル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−ピリジル−メチル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−フェニル−エチル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−フェニル−ベンジル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−ベンジロキシベンジル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−ナフチルメチル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−トリフルオロメチルベンジル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−ベンジルピペラジン−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[フェニル−1−オキソ−エチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−[4(p−フルオロフェニル)−4−オキソ−ブチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−ニトロフルフリル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−デカリン−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8[1,4ジメチルペンチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8[3−オキソ−5−フェニル−1,2シクロヘキセン]−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;
8−フルフリル−1−フェニル−1,3,8−トリアゾスピロ[4.5]デカン−4−オン;からなる群より選択される化合物;および薬学的に許容されるその塩。
【請求項17】
請求項16記載の化合物および少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項18】
痛みの治療方法であって、それを必要としている患者に、請求項16記載の化合物の有効量を投与することを含む方法。
【請求項19】
請求項16記載の化合物の有効量を投与することを含む、ORL1受容体からの薬理学的応答を調節する方法。
【請求項20】
約5.0Ki(nM)未満のμ受容体への結合親和性を有する化合物を投与することを含む、オピオイドμ受容体からの応答を調節する方法。
【請求項21】
前記化合物が約1.0Ki(nM)未満のμ受容体への結合親和性を有する、請求項20記載の方法。
【請求項22】
前記化合物が約0.5Ki(nM)未満のμ受容体への結合親和性を有する、請求項20記載方法。
【請求項23】
前記化合物が約0.1Ki(nM)未満のμ受容体への結合親和性を有する、請求項20記載の方法。
【請求項24】
前記化合物が約0.06Ki(nM)未満のμ受容体への結合親和性を有する、請求項20記載の方法。
【請求項25】
オピオイド鎮痛剤のヒト患者への投与に関連する副作用を減少させる方法であって、約5.0Ki(nM)未満のμ受容体への結合親和性を示す非オピオイド化合物の鎮痛剤的に有効量を該ヒト患者に投与することを含む方法。
【請求項26】
前記化合物が100Ki(nM)未満のORL受容体への結合親和性を有する、請求項20記載の方法。
【請求項27】
前記化合物が70Ki(nM)未満のORL受容体への結合親和性を有する、請求項20記載の方法。
【請求項28】
前記化合物が20Ki(nM)未満のORL受容体への結合親和性を有する、請求項20記載の方法。
【請求項29】
前記化合物が5.0Ki(nM)未満のORL受容体への結合親和性を有する、請求項20記載の方法。
【請求項30】
オピオイド鎮痛剤のヒト患者への投与に関連する副作用を減少させる方法であって、δ2受容体(δ2受容体におけるKi(nM)/μ受容体におけるKi(nM))に比較して、約10,000より大きい、μ受容体への結合親和性特異性を示す非オピオイド化合物の鎮痛剤的に有効量を該ヒト患者に投与することを含む方法。
【請求項31】
該特異性が約12,000より大きい、請求項20記載の方法。
【請求項32】
該特異性が約14,775より大きい、請求項20記載の方法。

【公開番号】特開2007−126474(P2007−126474A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−351351(P2006−351351)
【出願日】平成18年12月27日(2006.12.27)
【分割の表示】特願2001−541458(P2001−541458)の分割
【原出願日】平成12年12月6日(2000.12.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(599108792)ユーロ−セルティーク エス.エイ. (134)
【Fターム(参考)】