説明

ノズル形成装置及びその形成方法

【課題】 本発明は、オリフィスプレートの表裏面において同形状を有するノズルを形成することが可能なノズル形成装置及びその形成方法を提供する。
【解決手段】 本発明では、光ビーム発生源1から出射される光ビームの光路上に、光ビームを複数に分割する第1及び第2のアレイレンズ2、3、複数に分割された光ビームを集光して重ね合わせるコンデンサレンズ4、重ね合わされた光ビームを整形するマスク6及び整形された光ビームに集光角を与える投影レンズ7を、順次、設置してなり、光ビーム発生源と光路間に、投影レンズ7から出射されるX,Y方向の光ビームの集光角を均一にする集光角調整手段11を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノズル形成装置及びその形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェット方式プリントヘッド用ノズルプレートにノズルを形成するためのノズル形成装置として、特許文献1に記載されているようなノズル形成装置が提案されている。
【0003】
このノズル形成装置200は、図11に示すように、レーザ光発生源101からノズルを形成するためのオリフィスプレート108に向けて出射された光ビームを第1のアレイレンズ102と第2のアレイレンズ103により複数の光ビームに分割する。そして、その分割された複数の光ビームを、コンデンサレンズ104により集光してリレーレンズ105を介してマスク106上に重ね合わせ、所定の大きさ及び形状に整形する。その後、その整形された光ビームは投影レンズ107により集光角を持たせてオリフィスプレート108上に照射することによりノズルを形成している。
【0004】
従来のノズル形成装置200では、第1のアレイレンズ102や第2のアレイレンズ103などの光学レンズの加工精度が高い場合、オリフィスプレート108の表面108a及び裏面108bにおいてノズル形状を、例えば真円に形成することが可能である。しかし、光学レンズの加工精度が低い場合、ノズルの形状はオリフィスプレート108において楕円になる。例えば、図12に示すように、第1のアレイレンズ102と第2のアレイレンズ103において、Y方向の最外郭の光ビーム間の間隔Y101がX方向の光ビーム間の間隔X101に比べて狭い場合、ノズルはオリフィスプレート108の裏面108bにおいては、Y方向の直径がX方向の直径より短い楕円形状になる。これは、投影レンズ106の入射瞳面R上での最外郭の光ビーム間の間隔X102,Y102に差を生じさせ、オリフィスプレート108上に光ビームが集光する時の集光角に影響を与えるためである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表平11−502792号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明では、オリフィスプレートの表裏面において同形状を有するノズルを形成することが可能なノズル形成装置及びその形成方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の一態様のノズル形成装置は、光ビームを出射する光ビーム発生源と、前記光ビームの光路上に設置され、前記光ビームを複数ビームに分割する第1及び第2のアレイレンズと、前記第2のアレイレンズの出射側の光路上に設置され、前記複数に分割されたビームを集光し重ね合わせるコンデンサレンズと、前記コンデンサレンズの出射側の光路上に設置され、前記整形された光ビームに集光角を与える投影レンズと、前記光ビーム発生源と前記投影レンズとの光路間において、前記投影レンズから出射されるX,Y方向の前記光ビームの集光角を均一にする集光角調整手段とを備えることを特徴としている。
【0008】
また、上記目的を達成するために、本発明の他の態様のノズル形成方法は、光ビーム発生源からノズル形成用のオリフィスプレートに向けて出射された光ビームを、第1及び第2のアレイレンズにより複数の光ビームに分割する工程と、前記分割された複数の光ビームをコンデンサレンズにより集光して重ね合わせる工程と、前記重ね合わされた光ビームをマスクにより整形する工程と、前記整形された光ビームを投影レンズにより集光角を持たせ、前記オリフィスプレートに照射する工程と、前記光ビーム発生源と前記投影レンズとの光路間において、前記投影レンズから出射されるX,Y方向の前記光ビームの集光角を均一にする工程とを含むことを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、オリフィスプレートの表裏面において同形状を有するノズルを形成することが可能なノズル形成装置及びその形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施形態に係るノズル形成装置の構成を模式的に示す斜視図。
【図2】図1の本発明の第1実施形態に係るノズル形成装置を示す図で、(a)は、上面(X方向)から眺めた模式図、(b)は側面(Y方向)から眺めた模式図。
【図3】本発明の第1実施形態に係るノズル形成装置の第1及び第2のアレイレンズの部分を示す斜視図。
【図4】本発明の第2実施形態に係るノズル形成装置の第1及び第2のアレイレンズの部分を示す断面図。
【図5】本発明の第3実施形態に係るノズル形成装置の集光角調整手段と第1及び第2のアレイレンズの部分を示す断面図。
【図6】図5の集光調整手段の凹レンズを示す斜視図。
【図7】本発明の第4実施形態に係るノズル形成装置の第1及び第2のアレイレンズの部分を示す断面図。
【図8】本発明の第5実施形態に係るノズル形成装置を模式的に示す断面図。
【図9】本発明の第6実施形態に係るノズル形成装置を模式的に示す斜視図。
【図10】本発明の第7実施形態に係るノズル形成装置を模式的に示す斜視図。
【図11】従来のノズル形成装置を示す断面図。
【図12】従来のノズル形成装置において、第1及び第2のアレイレンズの加工精度によるオリフィスプレートのノズル形状を説明するための図で、(a)は上面(X方向)から眺めた模式図、(b)は側面(Y方向)から眺めた模式図、(c)は、オリフィスプレートにおけるノズル形状を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態に係るノズル形成装置及びその形成方法を、図面を使用して詳細に説明する。
【0012】
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態に係るノズル形成装置について、図1乃至図3を参照して説明する。本実施形態は、第1及び第2のアレイレンズに集光角を調整するために集光角調整手段を設け、第1及び第2のアレイレンズなどの加工精度のバラツキにより、オリフィスプレート上においてX,Y方向の光ビームの集光角が異なるのを防止するようにしたものである。図1は、本発明の第1実施形態に係るノズル形成装置の構成を模式的に示す斜視図、図2の(a)は、図1のノズル形成装置を上面(X方向)から眺めた模式図、(b)は側面(Y方向)から眺めた模式図である。
【0013】
図1及び図2に示すように、本実施形態のノズル形成装置10は、光ビーム発生源1と、第1のアレイレンズ2と、第2のアレイレンズ3と、コンデンサレンズ4と、リレーレンズ5と、マスク6と、投影レンズ7と、集光角調整手段であるスペーサ11とを備えている。なお、符号8は、ノズルが形成されるオリフィスプレートを示している。
【0014】
光ビーム発生源1は、高エネルギーの光ビームを発生するもので、ここで使用される光ビームとしては、例えばレーザ光や紫外線光などがあげられる。
【0015】
第1及び第2のアレイレンズ2、3は、光ビーム発生源1からの光ビームの光強度を均一化すると共に、複数のビームに分割させるためのもので、光ビームの光路上に設置されている。具体的な構造としては、図2及び図3に示すように、第1のアレイレンズ2は、2つのシリンドリカルアレイレンズ2a、2bとで構成されている。
【0016】
第1のシリドリカルアレイレンズ2aは、複数の細長いレンズをX方向に並置して一体化してなる。一方、第2のシリドリカルアレイレンズ2bは、複数の細長いレンズをY方向に並置して一体化してなる。そして、第1及び第2のシリンドリカルアレイレンズ2a、2bは、互いに垂直に交わる方向に、且つ所定の間隔をおいて設置されている。
【0017】
また、第2のアレイレンズ3も同様に、2つのシリンドリカルアレイレンズ3a、3bとで構成され、第1及び第2のシリンドリカルアレイレンズ3a、3bは、互いに垂直に交わる方向に、且つ所定の間隔をおいて設置されている。
【0018】
また、第1のアレイレンズ2の第1のシリンドリカルアレイレンズ2aと第2のアレイレンズ3の第1のシリンドリカルアレイレンズ3aは、光ビームの入射側にそれぞれ設置されている。なお、第1のシリンドリカルアレイレンズ2a、3aは、一方が光ビームの入射側に、他方が光ビームの出射側に設置されても良く、また第1及び第2のアレイレンズ2、3において、第1のシリンドリカルアレイレンズ2a、3aと第2のシリンドリカルアレイレンズ2b、3bとの位置関係が異なっていても良い。
【0019】
一般に、第1及び第2のアレイレンズ2、3においては、加工精度にバラツキがあり、投影レンズ7の入射瞳面R上において、X方向とY方向の最外郭のビーム間の間隔に差が発生し、オリフィスプレート8上において光ビームの集光角に影響を与える。
【0020】
そのため、本実施形態では、集光角を調整するために集光角調整手段としてのスペーサ11を、第1及び第2のアレイレンズ2、3にそれぞれ設置する。ここでは、第1及び第2のアレイレンズ2、3の第1のシリンドリカルアレイレンズ2a、3aによるX方向の最外郭の光ビーム間の間隔X1に対して、Y方向の最外郭の光ビーム間の間隔Y1(図中の破線)が短い場合について説明する。
【0021】
この場合には、図1乃至図3に示すように、集光角調整手段としてのスペーサ11を、第1及び第2のアレイレンズ2、3の第2のシリンドリカルアレイレンズ2b、3b内にそれぞれ設置する。第1及び第2のアレイレンズ2、3において、Y方向の最外郭の光ビーム間の間隔Y1とX方向の最外郭の光ビーム間の間隔X1との差を測定した後、第1及び第2のアレイレンズ2、3の第2のシリンドリカルアレイレンズ2b、3b内にその差分に相当する幅のスペーサ11をそれぞれ設置し、Y方向の最外郭の光ビーム間の間隔をY1´にする。
【0022】
スペーサ11は、第1及び第2のアレイレンズ2、3において、第2のシリンドリカルアレイレンズ2b、3bの最外郭のレンズ間に設置する。なお、ここでは、第1及び第2のアレイレンズ2、3において、第2のシリンドリカルアレイレンズ2b、3bの最外郭のレンズ間隔を等分する中間位置に挿入しているが、最外郭にあるシリンドリカルアレイレンズの間であればどこでも良く、また設置する数は1個に限らず、複数でも良い。
【0023】
スペーサ11としては、光ビームを透過し、且つ光ビームの強度に耐えられる材質のものであれば良く、例えば金属、ガラスなどでも良い。
【0024】
コンデンサレンズ4は、第1のアレイレンズ2と第2のアレイレンズ3を経て出射され、光強度が略均一な複数ビームをリレーレンズ5を介してマスク6上に重ね合わせる役割を果たしている。従って、第1アレイレンズ2と第2アレイレンズ3とを含めてホモジナイザの役割を行っていると言える。
【0025】
リレーレンズ5は、マスク6上で重ね合わさる光ビームを入射瞳面Rにおいて結像させる役割を果たしている。
【0026】
コンデンサレンズ4とリレーレンズ5の位置としては、第2のアレイレンズ3または第2のアレイレンズ3から出射される分割された光ビームが収束して光強度が略均一な複数ビームとなる収束点(図示せず)と入射瞳面Rが共役関係となり、更に複数ビームがマスク6上で重ね合わせられるような位置に、コンデンサレンズ4及びリレーレンズ5が設置される。
【0027】
具体的には、第2のアレイレンズ3または光強度が略均一な複数ビームとなる収束点とコンデンサレンズ4の距離は、コンデンサレンズ4とコンデンサレンズ4の焦点距離とほぼ同じ位置に設けられているマスク6との距離とほぼ等しくなるよう設置する。また、リレーレンズ5と入射瞳面Rの間隔は、リレーレンズ5の焦点距離と等しくなるように設置される。
【0028】
マスク6は、光ビームを所定の大きさ及び形状に整形する役割を果たしている。これにより、例えばマスク6の孔形状が真円の場合、オリフィスプレート8に入射する時の光ビームの形状が真円となるため、オリフィスプレート8の表面は真円に加工される。
【0029】
マスク6としては、使用する光ビームの波長に対して吸収、反射あるいはその両者の光学特性を有し、光ビームを遮光できる材質のものであれば良く、例えば金属、セラミック、またはガラス基板等に金属膜や誘電体多層膜(反射コーティング)を施したものなどを使用する。
【0030】
投影レンズ7は、マスク6により整形された光ビームを、例えば円錐型のノズルを形成するため、集光角を持った光ビームにして、オリフィスプレート8上に照射する役割を果たしている。
【0031】
マスク6及び投影レンズ7の位置については、マスク6はオリフィスプレート8と共役な位置関係になるように設置され、投影レンズ7は入射瞳面Rが第2のアレイレンズ3と共役な位置関係になるように設置されている。
【0032】
次に、上記構成のノズル形成装置10を用いてオリフィスプレート8にノズルを形成する方法について説明する。
【0033】
まず、光ビーム発生源1よりオリフィスプレート8に対して出射された光ビームは、第1のアレイレンズ2と第2のアレイレンズ3により、エネルギー強度が均一化され、複数のビームに分割される。このとき、スペーサ11を設置した第2のシリンドリカルアレイレンズ2b、3bの作用により、第2のアレイレンズ3から出射されるY方向の最外郭の光ビーム間の間隔Y1´は、X方向の最外郭の光ビーム間の間隔X1に等しい。
【0034】
そして、第2のアレイレンズ3から出射された複数のビームは、コンデンサレンズ4により集光され、リレーレンズ5を介してマスク6上に重ね合わされる。
【0035】
次に、リレーレンズ5から出射された光ビームは、マスク6で所定の大きさ及び形状に整形される。そして、整形された光ビームは、投影レンズ7に入射される。この投影レンズ7の入射瞳面Rに入射されたX,Y方向の最外郭の光ビーム間の間隔X1,Y1´が等しいため、投影レンズ7から出射される光ビームは、X,Y方向において等しい集光角を持った光ビームとなり、オリフィスプレート8に照射され、オリフィスプレート8には、その表裏面8a、8bの形状が真円のノズルが形成される。
【0036】
以上、第1実施形態によれば、第1及び第2のアレイレンズ2、3における第2のシリンドリカルアレイレンズ2b、3b内にスペーサ11をそれぞれ設置し、第2のシリンドリカルアレイレンズ2b、3bによる最外郭の光ビーム間の間隔Y1を広げ、第1のシリンドリカルアレイレンズ2a、3aによる最外郭の光ビーム間の間隔X1に一致させている。そのため、オリフィスプレート8に集光するX、Y方向の光ビームの集光角が均一になり、オリフィスプレート8の裏面孔を表面孔と同じ真円に形成することができる。
【0037】
なお、上記実施形態では、第1及び第2のアレイレンズ2、3によるX方向の最外郭の光ビーム間の間隔X1に対して、Y方向の最外郭の光ビーム間の間隔Y1が短い場合について説明したが、逆にY方向の最外郭の光ビーム間の間隔Y1に対して、X方向の最外郭の光ビーム間の間隔X1が短い場合には、第1及び第2のアレイレンズ2、3における第1のシリンドリカルアレイレンズ2a、3a内にスペーサ11をそれぞれ設置すれば良い。
【0038】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るノズル形成装置について、図4を参照して説明する。本実施形態は、集光角調整手段としての偏心レンズ23を第1及び第2のアレイレンズ21、22の最外郭に設置した点で第1実施形態と異なり、その他の構成部分については、同様の構成を有している。従って、図4には、第1実施形態と異なる第1及び第2のアレイレンズ21、22の構成部分のみを示し、以下の説明においては、第1実施形態と同様の構成部分については、詳細説明を省略して異なる構成部分についてのみ説明する。
【0039】
本実施形態のノズル形成装置20では、第1及び第2のアレイレンズ21、22に偏心レンズ23をそれぞれ設置している。即ち、第1及び第2のアレイレンズ21、22の第2のシリンドリカルアレイレンズ21b、22bにおいて、最外郭のレンズを偏心レンズ23にそれぞれ置き換えている。
【0040】
この偏心レンズ23は、レンズの中心軸が通常のレンズよりずれた位置に中心軸をもっていることから、通常のレンズにおける中心軸の間隔W1に対して偏心レンズ23を設置した第2のシリンドリカルアレイレンズ21b、22bでは、中心軸の間隔をW2まで広げることができ、その結果、透過するY方向の最外郭の光ビームの間隔を広げることができる。
【0041】
そのため、第1実施形態と同様に、通常の第1及び第2のアレイレンズ21、22において、第2のシリンドリカルアレイレンズ21b、22bから出射されるX,Y方向の最外郭の光ビームの間隔を測定し、その差分を補うに必要な中心軸が偏心したレンズを設ける必要がある。
【0042】
なお、ここでは、最外郭に偏心レンズ23を設置した第2のシリンドリカルアレイレンズ21b、22bは、第1実施形態と同様に、第1及び第2のアレイレンズ21、22において、光ビームの出射側にそれぞれ設置されているが、逆に光ビームの入射側にそれぞれ設置されても良く、また一方が光ビームの入射側に、他方が光ビームの出射側に設置されても良い。
【0043】
なお、上記構成のノズル形成装置20を用いたノズルの形成方法は、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
【0044】
以上、第2実施形態によれば、第1及び第2のアレイレンズ21、22において、第2のシリンドリカルアレイレンズ21b、22bの最外郭のレンズを偏心レンズ23にそれぞれ置き換え、第2のシリンドリカルアレイレンズ2b、3bによるY方向の光ビームの間隔Y1を補正し、第1のシリンドリカルアレイレンズ21a、22aによるX方向の最外郭の光ビームの間隔X1に一致させている。そのため、オリフィスプレート8に集光するX、Y方向の光ビームの集光角が均一になり、オリフィスプレート8の裏面孔を表面孔と同じ真円に形成することができる。
【0045】
なお、上記実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、第1及び第2のアレイレンズ21、22によるX方向の光ビーム間の間隔X1に対して、Y方向の光ビーム間の間隔Y1が短い場合について説明したが、逆にY方向の最外郭の光ビーム間の間隔Y1に対して、X方向の最外郭の光ビーム間の間隔X1が短い場合には、第1及び第2のアレイレンズ21、22における第1のシリンドリカルアレイレンズ21a、22aの最外郭のレンズを偏心レンズ23にそれぞれ置き換えれば良い。
【0046】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係るノズル形成装置について、図5及び図6を参照して説明する。本実施形態は、集光角調整手段としてのシリンドリカルレンズ33を、第1のアレイレンズ31の入射側の光路上に設置した点で第1実施形態とは異なり、その他の構成部分については、同様の構成を有している。従って、図5には、第1実施形態と異なる第1及び第2のアレイレンズ31、32とシリンドリカルレンズ33との構成部分のみを示し、以下の説明においては、第1実施形態と同様の構成部分については、詳細説明を省略し、異なる構成部分についてのみ説明する。
【0047】
本実施形態のノズル形成装置30では、図5に示すように、第1のアレイレンズ31は、2つのシリンドリカルアレイレンズ31a、31bとで構成されている。第1のシリドリカルアレイレンズ31aは、複数の細長いレンズをX方向に並置して一体化してなる。一方、第2のシリドリカルアレイレンズ31bは、複数の細長いレンズをY方向に並置して一体化してなる。そして、第1及び第2のシリンドリカルアレイレンズ31a、31bは、互いに垂直に交わる方向に、且つ所定の間隔をおいて配置されている。また、第2のアレイレンズ32も同様に、2つのシリンドリカルアレイレンズ32a、32bとで構成され、第1及び第2のシリンドリカルアレイレンズ32a、32bは、互いに垂直に交わる方向に、且つ所定の間隔をおいて配置されている。
【0048】
本実施形態の集光角調整手段としてのシリンドリカルレンズ33は、凹型シリンドリカルレンズである。この凹型シリンドリカルレンズ33は、図6に示すように、平面四辺形のY軸方向に沿って凹レンズ面が形成された構造を有する。そして、この凹型シリンドリカルレンズ33は、凹レンズ面がY方向に沿うようにして、第1のアレイレンズ22の入射側に設置されている。これにより、第2のアレイレンズ32から出射されるY方向の最外郭の光ビームの間隔を、凹型シリンドリカルレンズ33を設置しない場合の間隔W3から間隔W4まで広げることができる。
【0049】
そのため、第1実施例と同様に、第1及び第2のアレイレンズ31,32において、第2のシリンドリカルアレイレンズ32から出射されるX,Y方向の光ビームの間隔を測定し、その差分を補うに必要な屈折率や曲率をもつ凹型シリンドリカルレンズ33を設ける。
【0050】
なお、上記構成のノズル形成装置30を用いたノズルの形成方法は、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
【0051】
以上、第3実施形態によれば、集光角調整手段としての凹型シリンドリカルレンズ33を第1のアレイレンズ31の入射側の光路上に設置し、第2のアレイレンズ32の第2シリンドリカルアレイレンズ32bから出射されるY方向の光ビームの間隔を広げ、X方向の最外郭の光ビームの間隔に一致させている。そのため、オリフィスプレート8に集光するX、Y方向の光ビームの集光角が均一になり、オリフィスプレート8の裏面孔を表面孔と同じ真円に形成することができる。
【0052】
なお、上記実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、第1及び第2のアレイレンズ31、32によるX方向の光ビーム間の間隔に対して、Y方向の光ビーム間の間隔が短い場合について説明したが、逆にY方向の光ビーム間の間隔に対して、X方向の光ビーム間の間隔が短い場合には、第2のシリンドリカルアレイレンズ32から出射されるX方向の光ビームの間隔を広くするために、集光角調整手段としての凹型シリンドリカルレンズ33は、凹レンズ面がX方向に沿うように設置すれば良い。
【0053】
また、凹型シリンドリカルレンズ33は、ここでは第1のアレイレンズ31の入射側の光路上に設置しているが、第2のアレイレンズ32とコンデンサレンズ4の間の光路上に設置しても良い。
【0054】
また、ここでは、第1のシリンドリカルアレイレンズ31a、32aは、第1実施形態と同様に、第1及び第2のアレイレンズ31、32の入射側にそれぞれ設置されているが、逆に出射側にそれぞれ設置されても良く、また一方が入射側に、他方が出射側に設置されても良い。
【0055】
なお、上記実施形態では、第1及び第2のアレイレンズ31、32によるX、Y方向のうちの一方の光ビーム間の間隔が短い場合について説明したが、逆に一方の所定の光ビーム間隔に対して、他方の光ビーム間の間隔が長い場合には、第2のシリンドリカルアレイレンズ32から出射されるX方向の光ビームの間隔を狭くするために、集光角調整手段としての凹型シリンドリカルレンズに換えて凸型シリンドリカルレンズを設置すれば良い。凸型シリンドリカルレンズは、図6に示すような凹型シリンドリカルレンズにおいて、凹レンズ面を凸レンズ面に置換した構造となる。この凸型シリンドリカルレンズの場合には、Y方向の光ビーム間隔を狭くしたい場合は、その凸レンズ面をY方向に、X方向の光ビーム間隔を狭くしたい場合は、X方向に沿って設置すれば良い。
【0056】
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態に係るノズル形成装置について、図7を参照して説明する。本実施形態は、集光角調整手段として異なる径のレンズ43を、第1及び第2アレイレンズ41、42の最外郭に設置した点で第1実施形態とは異なり、その他の構成部分については、同様の構成を有している。従って、図7には、第1実施形態と異なる第1及び第2のアレイレンズ41、42と異なる径のレンズ43との構成部分のみを示し、以下の説明においては、第1実施形態と同様の構成部分については、詳細説明を省略し、異なる構成部分についてのみ説明する。
【0057】
本実施形態のノズル形成装置40では、第1及び第2アレイレンズ41、42の第2のシリンドリカルアレイレンズ41b、42bにおいて、最外郭のレンズをこれよりも径大のレンズ43に置き換えている。
【0058】
このレンズ43は、第2のシリンドリカルアレイレンズ41b、42bを構成する通常のレンズ径よりも大きいことから、通常のレンズよりずれた位置にレンズの中心軸をもつ。従って、第2のシリンドリカルアレイレンズ41b、42bの最外郭のレンズ中心軸の間隔は、通常のレンズで構成した場合の中心軸の間隔W5に対して間隔W6まで広げることができ、その結果、透過するY方向の最外郭の光ビームの間隔を広げることができる。
【0059】
そのため、第1実施形態と同様に、通常の第1及び第2のアレイレンズ41,42において、第2のシリンドリカルアレイレンズ41b、42bから出射されるX,Y方向の最外郭の光ビームの間隔を測定し、その差分を補うに必要な中心軸が偏心した径大のレンズを設ける必要がある。
【0060】
なお、ここでは、最外郭に径大のレンズ43を設置した第2のシリンドリカルアレイレンズ41b、42bは、第1実施形態と同様に、第1及び第2のアレイレンズ41、42において、光ビームの出射側にそれぞれ設置されているが、逆に光ビームの入射側にそれぞれ設置されても良く、また一方が光ビームの入射側に、他方が光ビームの出射側に設置されても良い。
【0061】
なお、上記構成のノズル形成装置40を用いたノズルの形成方法は、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
【0062】
以上、第4実施形態によれば、第1及び第2のアレイレンズ41、42において、第2のシリンドリカルアレイレンズ41b、42bの最外郭のレンズを、径大のレンズ43にそれぞれ置き換え、第2のシリンドリカルアレイレンズ2b、3bによるY方向の光ビームの間隔Y1を補正し、第1のシリンドリカルアレイレンズ41a、42aによるX方向の最外郭の光ビームの間隔X1に一致させている。そのため、オリフィスプレート8に集光するX、Y方向の光ビームの集光角が均一になり、オリフィスプレート8の裏面孔を表面孔と同じ真円に形成することができる。
【0063】
なお、上記実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、第1及び第2のアレイレンズ41、42によるX方向の光ビーム間の間隔X1に対して、Y方向の光ビーム間の間隔Y1が短い場合について説明したが、逆にY方向の最外郭の光ビーム間の間隔Y1に対して、X方向の最外郭の光ビーム間の間隔X1が短い場合には、第1及び第2のアレイレンズ41、42における第1のシリンドリカルアレイレンズ41a、42aの最外郭のレンズを径大のレンズ43にそれぞれ置き換えれば良い。
【0064】
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態に係るノズル形成装置について、図を参照して説明する。本実施形態は、集光角調整手段としてのシリンドリカルレンズ51をリレーレンズ5の入射側の光路上に設置し、第1及び第2のアレイレンズ31、32を第3実施形態と同様に構成した点で第1実施形態とは異なり、その他の構成部分については、同様の構成を有している。従って、以下の説明においては、第1及び第3実施形態と同様の構成部分については、詳細説明を省略し、異なる構成部分についてのみ説明する。
【0065】
本実施形態のノズル形成装置50では、集光角調整手段としてのシリンドリカルレンズ51に、凹型シリンドリカルレンズを使用している。この凹型シリンドリカルレンズ51は、図6に示すように、第3実施形態の凹型シリンドリカルレンズと同様の構造を有する。そして、この凹型シリンドリカルレンズ51は、凹レンズ面がY方向になるようにして、リレーレンズ5の入射側に設置されている。これにより、投影レンズ7の入射瞳面Rに入射するY方向の最外郭の光ビームの間隔W7を広げることができる。
【0066】
そのため、第1実施例と同様に、第1及び第2のアレイレンズ31,32において、第2のシリンドリカルアレイレンズ32から出射されるX,Y方向の光ビームの間隔を測定し、その差分を補うに必要な屈折率をもつシリンドリカルレンズ51を設ける。
【0067】
なお、上記構成のノズル形成装置50を用いたノズルの形成方法は、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
【0068】
以上、第5実施形態によれば、集光角調整手段としての凹型シリンドリカルレンズ51をリレーレンズ5の入射側の光路上に設置し、投影レンズ7の入射瞳面Rに入射するY方向の光ビームの間隔を広げ、X方向の最外郭の光ビームの間隔に一致させている。そのため、オリフィスプレート8に集光するX、Y方向の光ビームの集光角が均一になり、オリフィスプレート8の裏面孔を表面孔と同じ真円に形成することができる。
【0069】
なお、上記実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、第1及び第2のアレイレンズ31、32によるX方向の光ビーム間の間隔に対して、Y方向の光ビーム間の間隔が短い場合について説明したが、逆にY方向の光ビーム間の間隔に対して、X方向の光ビーム間の間隔が短い場合には、投影レンズ7の入射瞳面Rに入射するY方向の光ビームの間隔を広くするために、凹型シリンドリカルレンズ51は、凹レンズ面がX方向になるように設置すれば良い。
【0070】
また、凹型シリンドリカルレンズ51は、ここではリレーレンズ5の入射側の光路上に設置しているが、リレーレンズ5とマスク6の間の光路上に設置しても良い。
【0071】
また、ここでは、第1のシリンドリカルアレイレンズ31a、32aは、第1実施形態と同様に、第1及び第2のアレイレンズ31、32の入射側にそれぞれ設置されているが、逆に出射側にそれぞれ設置されても良く、また一方が入射側に、他方が出射側に設置されても良い。
【0072】
なお、上記実施形態では、第1及び第2のアレイレンズ31、32によるX、Y方向のうちの一方の光ビーム間の間隔が短い場合について説明したが、逆に一方の所定の光ビーム間隔に対して、他方の光ビーム間の間隔が長い場合には、第2のシリンドリカルアレイレンズ32から出射されるX方向の光ビームの間隔を狭くするために、集光角調整手段としての凹型シリンドリカルレンズに換えて凸型シリンドリカルレンズを設置すれば良い。凸型シリンドリカルレンズは、図6に示すような凹型シリンドリカルレンズにおいて、凹レンズ面を凸レンズ面に置換した構造となる。この凸型シリンドリカルレンズの場合には、Y方向の光ビーム間隔を狭くしたい場合は、その凸レンズ面をY方向に、X方向の光ビーム間隔を狭くしたい場合は、X方向に沿って設置すれば良い。
【0073】
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態に係るノズル形成装置について、図9を参照して説明する。本実施形態は、集光角調整手段としてのアパーチャ61を第1のアレイレンズ31の入射側の光路上に設置し、第1及び第2のアレイレンズ31、32を第3実施形態と同様に構成した点で第1実施形態とは異なり、その他の構成部分については、同様の構成を有している。従って、以下の説明においては、第1及び第3実施形態と同様の構成部分については、詳細説明を省略し、異なる構成部分についてのみ説明する。
【0074】
本実施形態のノズル形成装置60では、集光角調整手段としてのアパーチャ61を第1のアレイレンズ31の入射側の光路上に設置している。アパーチャ61は、短軸aと長軸bとを有する楕円形の孔を有し、孔の長軸bがY方向に沿うようにして設置されている。これにより、レーザ光発生源1から出射された光ビームに対して、X方向の最外郭の光ビーム間の間隔よりもY方向の最外郭の光ビーム間の間隔が大きくなるように整形し、その整形された光ビームを第1のアレイレンズへ入射させる。その結果、第2のシリンドリカルアレイレンズ32から出射されるY方向の光ビームは、X方向の最外郭の光ビーム間の間隔と等しい間隔を有する。
【0075】
そのため、第1実施例と同様に、第1及び第2のアレイレンズ31,32において、第2のシリンドリカルアレイレンズ32から出射されるX,Y方向の光ビームの間隔を測定し、アパーチャ61の孔は、その差分を補うに必要な長さの長軸を有する楕円形に形成する。
【0076】
また、上記構成のノズル形成装置60を用いたノズルの形成方法は、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
【0077】
以上、第6実施形態によれば、アパーチャ61の孔を楕円形とし、その長軸がY方向に沿うようにして、第1のアレイレンズ31の入射側の光路上に設置し、レーザ光発生源1から出射されるY方向の光ビームを、X方向の最外郭の光ビーム間の間隔よりも大きくになるように整形している。従って、第2のシリンドリカルアレイレンズ32から出射されるY方向の光ビームは、X方向の最外郭の光ビーム間の間隔と等しい間隔を有する。そのため、オリフィスプレート8に集光するX、Y方向の光ビームの集光角が均一になり、オリフィスプレート8の裏面孔を表面孔と同じ真円に形成することができる。
【0078】
なお、上記実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、第1及び第2のアレイレンズ31、32によるX方向の光ビーム間の間隔に対して、Y方向の光ビーム間の間隔が短い場合について説明したが、逆にY方向の光ビーム間の間隔に対して、X方向の光ビーム間の間隔が短い場合には、アパーチャ61の孔の長軸bがX方向に沿うように設置すれば良い。
【0079】
また、アパーチャ61は、ここでは第1のアレイレンズ31の入射側の光路上に設置しているが、第2のアレイレンズ32とコンデンサレンズ4の間の光路上に設置しても良い。
【0080】
また、ここでは、第1のシリンドリカルアレイレンズ31a、32aは、第1実施形態と同様に、第1及び第2のアレイレンズ31、32の入射側にそれぞれ設置されているが、逆に出射側にそれぞれ設置されても良く、また一方が入射側に、他方が出射側に設置されても良い。
【0081】
なお、上記実施形態では、第1及び第2のアレイレンズ31、32によるX、Y方向のうちの一方の光ビーム間の間隔が短い場合について説明したが、逆に一方の所定の光ビーム間隔に対して、他方の光ビーム間の間隔が長い場合には、第2のシリンドリカルアレイレンズ32から出射されるX方向の光ビームの間隔を狭くするために、集光角調整手段としてのアパーチャ61の楕円形の孔の軸の長さを調整すれば良い。例えば、Y方向の光ビーム間隔を狭くしたい場合は、その長軸bをX方向に、X方向の光ビーム間隔を狭くしたい場合は、長軸bをY方向に沿って設置すれば良い。この際、長軸bを所定の光ビーム間隔に相当する長さとし、短軸aの長さを第2のシリンドリカルアレイレンズ32から出射されるX,Y方向の光ビームの間隔の差分を補うに必要な長さにする。
【0082】
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態に係るノズル形成装置について、図10を参照して説明する。本実施形態は、集光角調整手段として第1及び第2のアレイレンズ31、32を光ビームの光路を中心に相対的に回転させた点で第3実施形態とは異なり、構成部分については、同様の構成を有している。従って、以下の説明においては、第3実施形態と同様の構成部分を省略し、集光角調整手段についてのみ説明する。
【0083】
本実施形態のノズル形成装置70では、第1及び第2のアレイレンズ31、32をそれぞれ光軸に対してT1又はT2の回転方向に回転させることにより、X方向に設けられている第1シリンドリカルアレイレンズ31a、32aの最外郭を回転対象にすることができる。その結果、X方向とY方向の最外郭の光ビーム間隔が等しくなる。
【0084】
なお、第1及び第2アレイレンズ31、32の回転方向は、それぞれ同じ方向に回転しても良く、また異なっていても良い。
【0085】
そのため、第1実施例とは異なり、第1及び第2のアレイレンズ31,32において、第2のシリンドリカルアレイレンズ32から出射されるX,Y方向の光ビームの間隔を測定することなく、その差分を補うことができる。
【0086】
また、上記構成のノズル形成装置を用いたノズルの形成方法は、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
【0087】
以上、第7実施形態によれば、第1及び第2のアレイレンズ31、32を光路上に設置し、T1又はT2の方向に回転させ、X又はY方向に対して回転角を持たせ、最外郭を回転対象にすることで、X方向とY方向の最外郭の光ビーム間隔を等しくしている。そのため、オリフィスプレート8に集光するX、Y方向の光ビームの集光角が均一になり、オリフィスプレート8の裏面孔を表面孔と同じ真円に形成することができる。
【0088】
なお、ここでは、第1のシリンドリカルアレイレンズ31a、32aは、第1実施形態と同様に、第1及び第2のアレイレンズ31、32の入射側にそれぞれ設置されているが、逆に出射側にそれぞれ設置されても良く、また一方が入射側に、他方が出射側に設置されても良い。
【符号の説明】
【0089】
1,101…レーザ光発生源
2,21,31,41,102…第1のアレイレンズ
3,22,32,42,103…第2のアレイレンズ
4,104…コンデンサレンズ
5,105…リレーレンズ
6,106…マスク
7,107…投影レンズ
8,108…オリフィスプレート
8a、108a…オリフィスプレートの表面
8b、108b…オリフィスプレートの裏面
10,20,30,40,50,60,70,200…ノズル形成装置
2a,3a,21a,22a,31a,32a,41a,42a…第1のシリンドリカルアレイレンズ
2b,3b,21b,22b,31b,32b,41b,42b…第2のシリンドリカルアレイレンズ
11…スペーサ
23…偏心レンズ
33,51…凹型シリンドリカルレンズ
43…異なるのレンズ
61…アパーチャ
R…入射瞳面
T1、T2…回転方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ビームを出射する光ビーム発生源と、
前記光ビームの光路上に設置され、前記光ビームを複数に分割する第1及び第2のアレイレンズと、
前記第2のアレイレンズの出射側の光路上に設置され、前記複数に分割された光ビームを集光して重ね合わせるコンデンサレンズと、
前記コンデンサレンズの出射側の光路上に設置され、前記重ね合わされた光ビームを整形するマスクと、
前記マスクの出射側の光路上に設置され、前記整形された光ビームに集光角を与える投影レンズと、
前記光ビーム発生源と前記投影レンズとの光路間において、前記投影レンズから出射されるX,Y方向の前記光ビームの集光角を均一にする集光角調整手段と、
を備えたことを特徴とするノズル形成装置。
【請求項2】
前記集光角調整手段はスペーサであり、前記スペーサが前記第1及び第2のアレイレンズの最外郭、又は最外郭のレンズ間に設置されていることを特徴とする請求項1記載のノズル形成装置。
【請求項3】
前記集光角調整手段は偏心レンズであり、前記偏心レンズが前記第1及び第2のアレイレンズの最外郭に設置されていることを特徴とする請求項1記載のノズル形成装置。
【請求項4】
前記集光角調整手段は、凹又は凸型のシリンドリカルレンズであり、前記シリンドリカルレンズが前記第1のアレイレンズの入射側の光路上、又は前記第2のアレイレンズと前記コンデンサレンズの間の光路上に設置されていることを特徴とする請求項1記載のノズル形成装置。
【請求項5】
前記集光角調整手段は、前記アレイレンズを構成するシリンドリカルレンズよりも径大のシリンドリカルレンズであり、前記径大のシリンドリカルレンズが前記第1及び第2のアレイレンズの最外郭、又は最外郭のシリンドリカルレンズ間に設置されていることを特徴とする請求項1記載のノズル形成装置。
【請求項6】
更に、前記コンデンサレンズと前記マスクの間の光路上にリレーレンズが設置され、
前記集光角調整手段は、凹又は凸型のシリンドリカルレンズであり、前記シリンドリカルレンズが前記コンデンサレンズと前記リレーレンズの間の光路上、又は前記リレーレンズと前記マスクの間に設置されていることを特徴とする請求項1記載のノズル形成装置。
【請求項7】
前記集光角調整手段は楕円形の孔を有するアパーチャであり、前記アパーチャが前記第1のアレイレンズの入射側の光路上、又は前記第2のアレイレンズと前記コンデンサレンズの間の光路上に設置されていることを特徴とする請求項1記載のノズル形成装置。
【請求項8】
前記集光角調整手段は、前記光ビームの光路を中心に相対的に回転させられた前記第1及び第2のアレイレンズからなり、前記第1及び第2のアレイレンズの少なくとも一方が、X又はY方向に対して回転角を有することを特徴とする請求項1記載のノズル形成装置。
【請求項9】
光ビーム発生源からノズル形成用のオリフィスプレートに向けて出射された前記光ビームを第1及び第2のアレイレンズにより複数の光ビームに分割する工程と、
前記分割された複数の光ビームをコンデンサレンズにより集光して重ね合わせる工程と、
前記重ね合わされた光ビームをマスクにより整形する工程と、
前記整形された光ビームを投影レンズにより集光角を持たせ、前記オリフィスプレートに照射する工程と、
前記光ビーム発生源と前記投影レンズの光路間に設置した集光角調整手段により、前記投影レンズから出射されるX,Y方向の前記光ビームの集光角を均一にする工程と、
を含むことを特徴とするノズル形成方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2011−136499(P2011−136499A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−298499(P2009−298499)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】