ノズル配置
入口(11又は12)を経由して供給源から流体を受け入れ、(15、17)のような狭窄部によって分離された複数のチャンバー(13、16、20)が存在するよう構成され、流路(10)を規定する本体を含む、流体のスプレーを生成するためのノズル配置。チャンバーは(13、20)のような膨張チャンバーを含み、狭窄部はそれぞれ先細及び末広の流路部分(14、19)に付随する。流路の内面又はチャンバーには溝、リブ、窪み、又は突起のような微小構造が形成されてもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ノズル配置に関する。特に、但しそれに限られることなく、この発明は、圧力下でノズル配置を通って流れるようにされる流体のスプレーを生成するようにしたノズル配置に関する。
【背景技術】
【0002】
ノズルは、様々な流体のスプレーを生成する手段を提供するためにしばしば使用されている。特に、容器に貯えられた流体がスプレー又は霧の形態で分配され得る手段を提供するため、ノズルは、いわゆるエアロゾル容器とよばれる加圧された流体で満たされた容器の出口弁に一般に取付けられる。例えば、制汗スプレー、消臭スプレー、香水、芳香剤、消毒剤、塗料、殺虫剤、つや出し剤、ヘアケア製品、医薬品、水及び潤滑剤を含む形態で、多数の市販品が消費者に提供されている。これに加えて、ポンプ又は引金で動作するノズル配置、すなわち、前記配置と一体部分を構成し手動で操作可能なポンプ又は引金の操作によって非加圧の容器からの流体の放出が動作する配置も又、しばしば特定の流体製品のスプレー又は霧を生成するために用いられる。ポンプ又は引金ノズル装置を一般に組み込む製品の例は、種々の園芸及び家庭用品のスプレーと同様、種々の化粧水、殺虫剤を含む。
【0003】
流体が加圧下でノズル配置を通って流れる時にスプレーが生成される。この効果を達成するため、前記ノズル配置は、ノズルを通過する流体流が壊れて又は「噴霧化」(atomise)して多数の液滴になり、スプレー又は霧の形態で前記配置の出口から放出されるように構成される。
【0004】
個々のスプレーに要求される液滴の最適な大きさは、主として関係する個々の製品、及びそれが意図する用途による。例えば、患者(例えば、喘息患者)によって吸入される薬物を含む医薬品スプレーは、肺に深く浸透できるように通常は極めて小さな液滴を必要とする。これに対し、つや出しスプレーは、つや出しされる表面にエアロゾル液滴が衝突するのを促進すると共に、特にスプレーが毒性の場合に吸入される程度を減らすよう、好ましくはより大きな直径のスプレー液滴を含む。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような通常のノズル配置によって形成されるエアロゾル液滴の大きさは、出口オリフィスの大きさ、及び流体にノズルを通過させるための圧力を含む多くの因子に影響される。しかし、微小で粒径分布が狭い液滴を含むスプレーを形成したい場合、特に低圧の場合に問題が生じる。スプレーを生成するために低圧を用いることは、より高価な加圧容器の代わりに使用される手動で操作可能なポンプ又は引金スプレーのような低圧のノズル装置を可能とし、さらに加圧された流体で満たされた容器については、スプレーに存在する高圧ガスの量を下げるか、又は一般に更に低い圧力を形成する別高圧ガス(例えば、圧縮ガス)を使用することができるので、ますます好都合である。エアロゾル容器に使用される高圧ガスのレベルを下げる要求は、当面の話題となっており、幾つかの国で立案された携帯用のエアロゾル容器に使われる高圧ガスの総量に規制を課すことを提案する法律のため、将来は更に重要になってくると思われる。高圧ガスのレベルを下げることは、ノズル配置を通る流体を推進するのに利用できる圧力の低下をもたらすと共に、液滴を破壊し易くするため混合物中に存在する高圧ガスを少なくする。そのため、低圧において微小な液滴から成るエアロゾルスプレーを形成できるノズル配置への要求がある。
【0006】
従来のノズル配置に取付けられる周知の加圧型のエアロゾル容器についての更なる問題は、エアロゾル容器の寿命の間、特に、高圧ガスが除々に減少するに従い容器内の圧力が低減するにつれ、エアロゾル容器の寿命が最後に向かうにつれて、生成されたエアロゾル液滴の大きさが増大する傾向にあることである。この圧力低下は、生成されるエアロゾル液滴の目に見える増加を引き起こし、更に、これにより生成されたスプレーの質が低下する。
【0007】
従って、本発明の目的は、従来のノズル装置に比べ、液滴の粒径分布を縮小するだけでなく液滴の粒径を一般に低減するようにしたノズル配置を提供することにある。これに加えて、本発明の目的は、低圧、すなわち、減少し若しくは消耗したレベルの高圧ガスを含む流体又は圧縮ガスのような比較的低圧の高圧ガスが用いられる場合、又はポンプ若しくは引金で作動するノズル配置のような低圧システムが用いられる場合に、流体の微小液滴を生成するようにしたノズル配置を提供することにある。
【0008】
流体の粘性が高い場合、流体を噴霧化して充分微小な液滴にするのが困難になるため、低圧で高品質のスプレーを提供するのは更に厄介になる。
【0009】
従って、本発明の更なる目的は、低圧で粘性が高い流体からスプレーを生成可能なノズル配置を提供することにある。
【0010】
いくつかの公知のノズル配置は、流路内の幅広部分として形成された膨張チャンバーを組み込んでおり、それらは概ね円筒形の外形の限定された加工精度を持つ。
【0011】
加圧型のエアロゾル容器に取付けられるノズルの場合、容器内の内容物が減少するにつれて、ノズルから流れる流体が減少する傾向にある。既に示したように、これは主に容器内の高圧ガスが減少することに起因し、特に、容器がその使用できる寿命に近付くにつれ、ノズル配置によって形成されるスプレーの品質が低下するので好ましくない。
【0012】
このため、本発明の更なる目的は、ノズル配置を通る流体流のレベルが一定又は実質的に一定の水準に維持できるような手段にある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明によれば、流体供給源の出口に取付けられて使用時に前記流体供給源から分配される流体のスプレーを生成するようにしたノズル配置であって、前記ノズル配置は:(i)操作時に、流体を前記流体供給源から前記ノズル配置を通って流れさせるアクチュエータ手段;(ii)使用時にそれを通って流体が前記流体供給源から前記ノズル配置へ近付く入口;(iii)使用時にそれを通って流体が前記ノズル配置から放出される出口;及び(iv)前記入口と前記出口とを接続する内部の流体流路;を含む本体を備え、前記流体流路は成形された膨張チャンバーを有するノズル配置が提供される。
【0014】
流体流路の縦に沿う位置に配置される成形された膨張チャンバーが提供され、前記チャンバーは、使用時に前記流路を介して流れる流体がそれを通って前記チャンバーに近付く狭窄した入口と、使用時に流体がそれを通って前記チャンバーから出る狭窄した出口とを有する。
【0015】
"成形された(shaped)"は、前記チャンバーが1以上の円筒状の空洞からなり、かつ先細又は狭窄した部分と、断面が非円形の部分とを含んでもよいことを意味する。
【0016】
"狭窄した"は、それぞれ入口と出口によって規定される開口が内部流体流路の内径より狭いことを意味し、流体は流体流路を通って前記チャンバーに入ると共に前記チャンバーから出る。
【0017】
狭窄した入口及び出口を有するチャンバーを設けることは、粘性溶液の液滴を噴霧化するのに驚くほど寄与するのがわかっている。
【0018】
好ましくは、前記流路がさらに前記チャンバーの下流に配置された渦チャンバーを含む。1つの実施形態では、前記チャンバーは、狭窄部分によって分離される連続した副チャンバーであってもよく、さらに前記膨張チャンバーの下流に配置された渦チャンバーに続いてもよい。
【0019】
特に、軸方向の入口に加えて、接線方向の流体流入口が上記膨張チャンバーに供給されることが好ましい。
【0020】
"接線方向に"は、その断面、すなわち、流路の延長部分の長手方向軸に垂直又は実質的に垂直な角度の断面についての接線に沿う延長部分の入口先端に流体が流れることを意味する。ほとんどの場合、接線方向への流体の導入は、前記入口先端へ入る前記流体流が円形又は実質的に円形の内壁に向かうことを意味し、それによって前記流体が前記ノズル配置の出口に向かって流れ続けるに従い流体が前記延長部分で旋回するよう、前記流体流路の断面が円形又は実質的に円形であることが好ましい。この方法で流体流に旋回流を与えることは、流路を流れて最後に出口から放出される流体の液滴の破壊又は"噴霧化"を促進することが知られている。そのため、このように構成されたノズル配置は、生成されるスプレーの品質を向上させることができる(すなわち、液滴径分布が狭く微小な液滴を低圧で与える)。
【0021】
不確かさを回避するため、膨張チャンバーは、通常は(しかし必須ではなく)断面が円形の内部チャンバーであり、流路を通った流体が入口オリフィスを通ってそこに入る。さらに渦チャンバーは、使用時に前記チャンバーを通過する流体流に回転及び/又は旋回運動を与えるよう構成された内部チャンバーである。膨張チャンバー及び渦チャンバーは、さらに国際特許公開公報番号WO 01/89958に規定され、そのすべての内容は参照することにより本書に援用される。
【0022】
好ましくは、前記チャンバーの内側を規定する壁がチャンバーの狭窄部に向かって先細になると共に前記狭窄部から外部に向かって先細になり、それによって円錐台形状の副チャンバーを規定する。
【0023】
膨張チャンバーに入る流体は、前記チャンバーの出口オリフィスでなく前記チャンバーの内壁へ導かれることが好ましい。このことは、液滴をできる限り細分化するため、流体の液滴が前記チャンバー内で可能な限り破砕されることを確実にする。
【0024】
内部チャンバーが1又はそれ以上の入口オリフィス、及び1又はそれ以上の出口オリフィスを備え、前記入口オリフィスは互いに分岐した関係で配置され、内部流路を通る流体が2又はそれ以上の独立かつ分岐する経路に沿って前記2又はそれ以上の入口オリフィスを通り、前記チャンバーに近付けるようにしてもよい。
【0025】
前記分岐した入口オリフィスは、流体を前記チャンバーの(出口オリフィスの開口でなく)内壁及び/又は隅に導くことが好ましい。又、前記チャンバーに入る流体が、前記入口オリフィスを含む壁、又はその壁に直接隣接する壁ではなく、前記膨張チャンバーの対向壁、又は前記チャンバーの対向壁と隣接壁との間の隅に導かれることが好ましい。その代わりに、流体が導かれる内壁表面を提供するため、1又はそれ以上の柱又は突起が前記チャンバー内に配置されてもよい。
【0026】
特に、内壁に形成された1又はそれ以上の小塊、及び/又は膨張チャンバーの隅に流体が直接導かれることが好ましく、前記小塊は前記チャンバー内で流体流にさらに攪拌/擾乱を起こすよう構成される(そしてこれにより、前記流体流に存在する流体の液滴をさらに噴霧化する)。
【0027】
前記流体が前記入口オリフィスを通って前記内部チャンバーに噴霧されることが好ましい。
【0028】
いくつかの実施形態において、前記1又はそれ以上の出口オリフィスは、前記チャンバー内の流体を内部流体流路の延長部へ導く。しかしながら、前記チャンバーが前記出口に隣接して配置されると共に、前記膨張チャンバーの1又はそれ以上の出口オリフィスが前記ノズル配置の1又はそれ以上の出口オリフィスであることが好ましい。
【0029】
その代わり、互いに集まって配置される2又はそれ以上の入口オリフィスを前記内部チャンバーが備え、前記入口オリフィスを通って前記チャンバーに入る流体流が互いの方向に案内されて該チャンバー内で混合されるようにしてもよい。この流体流の混合は、使用時に前記ノズル配置を通る流体流の噴霧化にさらに寄与する。
【0030】
前記流路は、第1のオリフィス規定部分と、第2のオリフィス規定部分を有するフラップとを含んでもよく、前記フラップは、使用時に前記内部流路を通る流体流によって第1の位置から第2の位置へ移動するよう構成され、前記ノズル配置が使用されない時は第1の位置に前記フラップが存在し、その場合に前記第1及び第2のオリフィス規定部分が互いに離れて配置され、第2の位置で前記第1及び第2のオリフィス規定部分が互いに隣接して配置され、更に前記ノズル配置を通る流体が必ず通過するオリフィスを互いに規定する。
【0031】
使用時に物質で最も詰まりそうなノズル配置の部分は、内部又は外部オリフィスのような狭く/狭窄した部分である。そのため、2(又はそれ以上)のオリフィス規定部分によって規定されるオリフィスが提供され、少なくともそのうちの1つが可動フラップ上に備えられ、それはノズル配置の使用時に(すなわち、流体が前記ノズル配置を流れる時に)オリフィス規定位置にあるが、前記ノズル配置が使用されない時にはオリフィスに引っ掛かった物質を除去できる手段を提供するため離れるようになっている。実際、前記オリフィスは自己洗浄式であり、ノズル配置のオリフィスにある残留物の蓄積は劇的に低減する。
【0032】
流体供給源は、ノズル配置が通常取付けられるあらゆる適切な流体供給源であってよい。大抵の場合、前記流体供給源は、加圧型の携帯用エアロゾル容器のような容器である。
【0033】
本発明のノズル配置は好ましくはプラスチックから形成される。
【0034】
又、好ましくは本発明のノズル配置の本体が少なくとも2つの相互接続された部分から構成される。各部分は好ましくは接合面を有し、それは互いに接して最終的なノズル配置アッセンブリを形成する。好ましくは、1又はそれ以上の前記接合面はそれらの上に形成される溝及び凹部を含み、前記面が互いに接した時、溝及び凹部は前記出口及び選択的に前記入口を規定し、同様に流路(その長さ方向に沿って位置するあらゆるチャンバーを含む)を規定する。好ましくは、使用時にノズル配置を通過する流体が接合面から漏れ出るのを防止するため、前記接合面の間にシールが設けられる。製造が極めて安価でかつ高精度であるため、この構造は好ましい。さらに、前記本体の構成要素は、最終的に組立てられたノズル配置を形成するために互いに取り外せないよう固定されるか、又はその代わりに流体流路が洗浄のために開かれて露出されるよう各部分が分離可能である。最も好ましくは、洗浄が効果的に行えるよう、各部分が互いに向きあい又は離れて動けるようなヒンジによって相互接続された2つの部分から前記ノズル配置が形成される。
【0035】
本発明の更なる発展形において、1又はそれ以上の前記内部チャンバーは、前記流路の横に延びると共に前記ノズル配置の2つの部分の接合面に延びる幅を有し、かつ前記面に垂直で前記幅より大きい深さを有するよう構成される。
【0036】
好ましくは、前記内部チャンバーは、該チャンバーの楕円形断面を規定する湾曲した内部表面を有し、その長軸が深さをなす。
【0037】
その代わりに、前記内部チャンバーは、該チャンバーの矩形断面又は他の多角形断面を規定する平坦な内面を有する。
【0038】
2又はそれ以上の前記チャンバーは平行に延び、独立した複数の前記流路の実施(invention)に提供されてもよい。
【0039】
この構成のノズル配置は、さらに国際特許公開公報番号WO01/89958及びWO97/31841に記載されており、その全体の内容は参照することにより本書に援用される。
【0040】
前記アクチュエータ手段は、前記ノズル配置を通って流体流を導入することができるあらゆるアクチュエータ手段であってよい。種々の手段が当業者に公知である。例えば、加圧型の流体で満たされた容器に取付けられたノズル配置は一般にアクチュエータを含み、前記容器の出口弁に嵌合してそれを開くようにアクチュエータを押下し、それによってその中に貯えられた流体を前記ノズル配置を通って分配するようにする。
【0041】
さらに、ポンプ及び引金ノズル配置は、非加圧型容器から流体を分配する手段として広く利用できる。この場合、ポンプ又は引金の動作は圧力を生み、それは前記ノズル配置を通って容器から流体を分配させる。
【0042】
どのようにして本発明を実現するかは、以下の図面を参照することによって記述される。
【0043】
図1に示す本発明のノズル配置は、第1の膨張チャンバー10につながる軸方向の入口ポート11又は接線方向の入口ポート12を有する流路を含み、第1の膨張チャンバー10は流路10の一部であって前記入口ポート11又は12より大きな径を持つ。チャンバー10は一定径の第1の部分13を有し、第1の部分13は、狭窄部15に向かって流れ方向に先細になる第2の部分14につながる。それから、成形されたチャンバー10はさらなる狭窄部17へ続くさらなる空間16を含み、末広の又はフレア状の部分19を経由し、流体が狭窄部17から前記チャンバーの最後の部分18に入り、一定径の部分20へつながり、このようにして最後の狭窄部である放出オリフィス21へつながる。
【0044】
本発明の変形されたノズル配置が図2に示され、これは第1の部分27へつながる軸方向の入口ポート26を有する成形されたチャンバー25を含み、第1の部分27は一定径の部分28を有し、部分28は狭窄部30へ向かって先細になる第2の部分29へつながる。
【0045】
図1の実施形態にあるように、供給方向において狭窄部30は短い幅広部分31へ更に直接続き、部分31は更なる狭窄部32へ続き、末広の又はフレア状の部分34を経由し、流体が狭窄部32から最後の幅広の部分33へ入り、一定径の部分35へつながる。部分33はさらに先細の部分36を有し、部分36は出口流路37及び放出オリフィス38へつながる。
【0046】
図1aは、本発明のノズル配置を特徴付ける成形された膨張チャンバー21の他の形態を示す。チャンバー21は流路から軸方向の入口22を含むと共に、該チャンバー21の下流端に軸方向に並ぶ出口22aを含む。チャンバー21は、前記チャンバーの末広の/先細の表面24を持つ2つの截頭円錐(frust-conical)容積を形成するように成形される。流体又は第2の流体(入口22が液体媒質を許容する場合、例えば空気であるガスのようなもの)のため、チャンバー壁の末広部分を開口し、第2又は別の接線方向の入口23がチャンバー21に設けられてもよい。
【0047】
チャンバー21のこの形態の変形例において、末広の/再び先細となる表面24の形成は、例えば図1aに示される構成に比べて深くなるよう変更され、又はその代わりに最大径で円筒状表面が設けられ、例えば破線24aによって示される平底のV又はU断面を与えるよう変更されてもよい。後者の表面はあらゆる相対的長さであってよい。
【0048】
図3〜9は、成形された膨張チャンバーの異なる選択的な構成を示す成形されたチャンバーの一部を説明し、これらの膨張チャンバーは単独で、又は図1及び2に示されるタイプのチャンバー若しくは公知の渦チャンバーのような他の手段を含むあらゆる組合せで使用することができる。
【0049】
図3は、順に3つの大径部分41,42,43に達する第1の径を有する成形された膨張チャンバー40を示し、各大径部分はあらゆる適切な深さの長方形断面の溝とみなすことができる。個数はもちろん単に例示したものにすぎず、1個、2個、3個又はそれ以上のこのような溝又は幅広部分があってよい。同様に、図4は、例えば順に2つの幅広部分46、47に達する成形された膨張チャンバー45を示し、幅広部分は深いV断面の溝とみなすことができる。この場合もチャンバー又は溝46、47はあらゆる適切な個数設けられてよく、連続した溝は必ずしもチャンバー45と同じ深さ又は同じ軸方向の長さでなくてよい。前記溝は、外周に沿う代わりに、チャンバーの軸方向に平行に及ぶことができる。
【0050】
図5は、成形された膨張チャンバー50がフレア状に広がる部分51、52へ達する変形例を示す。最後の部分52はチャンバー50の更なる部分へつながってもよく、又は図1に示される21のような出口オリフィスへ通じてもよい。チャンバー50は管状の膨張チャンバー、成形された膨張チャンバー、又は流路であってよい。図6は、狭窄部分を組み込む成形されたチャンバー55を示し、このチャンバーは環状縁部58によって分割される先細の部分56及び末広の部分57を含む。前記狭窄部分はベンチュリとは異なっており、これは後者が滑らかに結合する湾曲した先細の面及び末広の面を備え、さらに通常は例えば放物曲線のような楕円部分によって規定される回転立体に一致し、かつ流体流に乱流を導入する環状縁部を形成する角を表面の間に有しないからである。
【0051】
通常、後者は好ましくないと考えられる。しかしながらディスペンサーにおいて、乱流は時には、例えばスプレーに混入した液滴を破壊する手段と考えられる。チャンバー55は標準的な円筒形チャンバー、又はあらゆる他の図に示されるような成形され組み込まれた機構であってよい。
【0052】
図7は、幅広部分60を有し、膨張チャンバーの周囲の面62には多数のくぼみ又は孔63が形成されている、成形された膨張チャンバー61の断面図を示す。
【0053】
図8は、成形されたチャンバー又は標準的な円筒形のチャンバー72を持ち、狭い第1の部分70と、チャンバー72のフレア状部分の広がった壁71と、チャンバー72の広い一定径の部分74の平行な壁73とにそれぞれ多数のくぼみ又は孔75が形成されている実施形態を示す。
【0054】
最後に、図9は、流路81に接続される成形された膨張チャンバー80の幅広部分83の周囲の面に、内部に延びる突起又は柱が形成されている、図7の実施形態の変形例を示す。
【0055】
図10は、本発明の変更されたノズル配置の実施形態を示す。ノズル配置は底部部品350及び上部部品351から形成される。しかしながら、この実施形態において、流体流路101は成形された膨張チャンバー301を含み、膨張チャンバーはそこに取付けられ直立したフラップ302を含む。前記フラップは終端部を規定するオリフィスを有し、それは本体のオリフィス規定部分と共に内部オリフィス305を規定する。使用時にノズル配置から流れる流体により、フラップ302が第1の位置(図示せず)から第2の位置へ弾性変形するよう構成され、第1の位置によって前記フラップのオリフィス規定部分303が本体のオリフィス規定部分304から変位し、第2の位置によって、図3Aに示すように、前記フラップ及び本体のそれぞれのオリフィス規定部分303、304が互いに隣接し、使用時に流体が必ず通過する内部オリフィス305を互いに規定する。
【0056】
図11は、図10の線X−Xに沿う断面図を示す。この図において、上部部品351及び底部部品350が明確に見られる。
【0057】
直立したフラップ302はそのオリフィス規定部分として、切取り部分313を有する。切取り部分313の下部縁は、チャンバー301を出る流体が必ず通るオリフィス305を形成する。
【0058】
ノズル配置を通る流体流が一旦止まると、前記フラップはその内在する弾性力によって前記第1の位置に戻ることは当然に理解されるであろう。このことは、前記内部オリフィスに蓄積したあらゆる残留物を除去させる。
【0059】
図10及び11の実施形態の流路は、図1から9に関して記述されたあらゆるタイプの膨張チャンバー及び/又は狭窄部を含んでもよい。
【0060】
図12は、本発明の更なる実施形態の縦の断面図であり、図13は鉛直断面図である。図は、ノズル配置120内の流路の一部を形成する3つの膨張チャンバーを示す。
【0061】
ノズル配置120は、平面を規定する接合部123と上部部品121と底部部品122とからなる。部品121、122は溝125に収容されるリブ124によって互いに位置を決定される。部品121、122は溝及びその上の凹部を有し、それらは互いにノズル配置120を通る流路を規定する。示された断片的な領域において、前記流路は3つの平行で独立な導管126、127及び128に再分割される。各導管は対応する膨張チャンバー129、130、131に入り、これらは同様に出口132、133、134を有し、前記出口は必要に応じてノズルからの放出口であってよく、又は直接若しくは間接的に再結合した流路であってよく、又は前記放出口に至る分離した流路として続いてもよい。
【0062】
膨張チャンバー129、130、131は、長軸が接合部123によって規定される平面に垂直に延びる楕円断面を持つ点で注目すべきである。前記膨張チャンバーは、長方形又は多角形のチャンバーを形成する平面的な内面を備えていてもよい。示されたように、前記チャンバーは前記長軸に例えば約5:1で大きく延び、これは充分なチャンバー容積を得ると同時に平行なチャンバーを使用することを可能とし、これは従来形成されたチャンバーでは空間が無いために不可能である。
【0063】
又、チャンバーの設計は渦チャンバーのような他の機構に適用することもでき、さらに前記膨張チャンバーが前掲のものから変更され、例えば軸方向でなく接線方向の入口供給を有し、単一又は複数の絞り(throttle)が形成されてもよい。
【0064】
前記チャンバーは、末広の経路に設置されてもよく、又は末広の入口及び出口オリフィスを備えてもよく、又は例えば大きなチャンバーのためにより多くの空間を生み出すため互いにオフセットして配置されてもよい。
【0065】
記載されたあらゆる実施形態のノズル配置は、使用時に分配容器の出口に取り付けられ、前記容器から分配される流体のスプレーを生成する役目を果たし、上記で詳述した流路と同様にアクチュエータを含み、流体を前記容器から前記ノズル配置の中へ流し、前記流路を通って前記ノズル配置の入口へ流し、前記ノズル配置によって提供される出口オリフィスから放出する。
【0066】
図1aは、例えば1つが液体で1つがガス、又は2つの異なる液体のような、2つの異なる流体流がチャンバー内で混合されてもよいことを示し、該チャンバーはチャンバーへの軸方向の供給と接線方向の供給とを有する。図に示される他のあらゆる実施形態は、それ自体に接線方向の供給入口を備えるか、又は、異なる流体を混合させるため軸方向及び接線方向の供給を備えるよう変形されてもよいことは言及されるべきである。
【0067】
ノズル配置は又、前記流路の分岐として、又は1又はそれ以上のチャンバーを迂回するノズルの別の部分へ第2の流体を供給するため、バイパス流路の提供を含んでもよい。
【0068】
記述されたノズル配置は、通常はプラスチック材料から製造されるが、その代わりに適切な金属から形成されてもよく、又はディスペンサー配置の中に挿入されるノズルを含んでもよい。
【0069】
チャンバー内部に見られる溝、又はくぼみ又は突起の構造は、好ましくは小規模に前記流路の別の部分に含まれてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明のノズル配置の成形された膨張チャンバーの断面図。
【図2】本発明のノズル配置の成形された膨張チャンバーの断面図。
【図3】本発明のノズル配置の成形された膨張チャンバーの断面図。
【図4】本発明のノズル配置の成形された膨張チャンバーの断面図。
【図5】本発明のノズル配置の成形された膨張チャンバーの断面図。
【図6】本発明のノズル配置の成形された膨張チャンバーの断面図。
【図7】本発明のノズル配置の成形された膨張チャンバーの断面図。
【図8】本発明のノズル配置の成形された膨張チャンバーの断面図。
【図9】本発明のノズル配置の成形された膨張チャンバーの断面図。
【図10】縦の断面図。
【図11】図10の底面X−Xに沿う本発明のさらなるノズル配置の横断面図。
【図12】多重平行流路における別のタイプのチャンバーの縦の断面図。
【図13】多重平行流路における別のタイプのチャンバーの鉛直断面図。
【技術分野】
【0001】
この発明は、ノズル配置に関する。特に、但しそれに限られることなく、この発明は、圧力下でノズル配置を通って流れるようにされる流体のスプレーを生成するようにしたノズル配置に関する。
【背景技術】
【0002】
ノズルは、様々な流体のスプレーを生成する手段を提供するためにしばしば使用されている。特に、容器に貯えられた流体がスプレー又は霧の形態で分配され得る手段を提供するため、ノズルは、いわゆるエアロゾル容器とよばれる加圧された流体で満たされた容器の出口弁に一般に取付けられる。例えば、制汗スプレー、消臭スプレー、香水、芳香剤、消毒剤、塗料、殺虫剤、つや出し剤、ヘアケア製品、医薬品、水及び潤滑剤を含む形態で、多数の市販品が消費者に提供されている。これに加えて、ポンプ又は引金で動作するノズル配置、すなわち、前記配置と一体部分を構成し手動で操作可能なポンプ又は引金の操作によって非加圧の容器からの流体の放出が動作する配置も又、しばしば特定の流体製品のスプレー又は霧を生成するために用いられる。ポンプ又は引金ノズル装置を一般に組み込む製品の例は、種々の園芸及び家庭用品のスプレーと同様、種々の化粧水、殺虫剤を含む。
【0003】
流体が加圧下でノズル配置を通って流れる時にスプレーが生成される。この効果を達成するため、前記ノズル配置は、ノズルを通過する流体流が壊れて又は「噴霧化」(atomise)して多数の液滴になり、スプレー又は霧の形態で前記配置の出口から放出されるように構成される。
【0004】
個々のスプレーに要求される液滴の最適な大きさは、主として関係する個々の製品、及びそれが意図する用途による。例えば、患者(例えば、喘息患者)によって吸入される薬物を含む医薬品スプレーは、肺に深く浸透できるように通常は極めて小さな液滴を必要とする。これに対し、つや出しスプレーは、つや出しされる表面にエアロゾル液滴が衝突するのを促進すると共に、特にスプレーが毒性の場合に吸入される程度を減らすよう、好ましくはより大きな直径のスプレー液滴を含む。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような通常のノズル配置によって形成されるエアロゾル液滴の大きさは、出口オリフィスの大きさ、及び流体にノズルを通過させるための圧力を含む多くの因子に影響される。しかし、微小で粒径分布が狭い液滴を含むスプレーを形成したい場合、特に低圧の場合に問題が生じる。スプレーを生成するために低圧を用いることは、より高価な加圧容器の代わりに使用される手動で操作可能なポンプ又は引金スプレーのような低圧のノズル装置を可能とし、さらに加圧された流体で満たされた容器については、スプレーに存在する高圧ガスの量を下げるか、又は一般に更に低い圧力を形成する別高圧ガス(例えば、圧縮ガス)を使用することができるので、ますます好都合である。エアロゾル容器に使用される高圧ガスのレベルを下げる要求は、当面の話題となっており、幾つかの国で立案された携帯用のエアロゾル容器に使われる高圧ガスの総量に規制を課すことを提案する法律のため、将来は更に重要になってくると思われる。高圧ガスのレベルを下げることは、ノズル配置を通る流体を推進するのに利用できる圧力の低下をもたらすと共に、液滴を破壊し易くするため混合物中に存在する高圧ガスを少なくする。そのため、低圧において微小な液滴から成るエアロゾルスプレーを形成できるノズル配置への要求がある。
【0006】
従来のノズル配置に取付けられる周知の加圧型のエアロゾル容器についての更なる問題は、エアロゾル容器の寿命の間、特に、高圧ガスが除々に減少するに従い容器内の圧力が低減するにつれ、エアロゾル容器の寿命が最後に向かうにつれて、生成されたエアロゾル液滴の大きさが増大する傾向にあることである。この圧力低下は、生成されるエアロゾル液滴の目に見える増加を引き起こし、更に、これにより生成されたスプレーの質が低下する。
【0007】
従って、本発明の目的は、従来のノズル装置に比べ、液滴の粒径分布を縮小するだけでなく液滴の粒径を一般に低減するようにしたノズル配置を提供することにある。これに加えて、本発明の目的は、低圧、すなわち、減少し若しくは消耗したレベルの高圧ガスを含む流体又は圧縮ガスのような比較的低圧の高圧ガスが用いられる場合、又はポンプ若しくは引金で作動するノズル配置のような低圧システムが用いられる場合に、流体の微小液滴を生成するようにしたノズル配置を提供することにある。
【0008】
流体の粘性が高い場合、流体を噴霧化して充分微小な液滴にするのが困難になるため、低圧で高品質のスプレーを提供するのは更に厄介になる。
【0009】
従って、本発明の更なる目的は、低圧で粘性が高い流体からスプレーを生成可能なノズル配置を提供することにある。
【0010】
いくつかの公知のノズル配置は、流路内の幅広部分として形成された膨張チャンバーを組み込んでおり、それらは概ね円筒形の外形の限定された加工精度を持つ。
【0011】
加圧型のエアロゾル容器に取付けられるノズルの場合、容器内の内容物が減少するにつれて、ノズルから流れる流体が減少する傾向にある。既に示したように、これは主に容器内の高圧ガスが減少することに起因し、特に、容器がその使用できる寿命に近付くにつれ、ノズル配置によって形成されるスプレーの品質が低下するので好ましくない。
【0012】
このため、本発明の更なる目的は、ノズル配置を通る流体流のレベルが一定又は実質的に一定の水準に維持できるような手段にある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明によれば、流体供給源の出口に取付けられて使用時に前記流体供給源から分配される流体のスプレーを生成するようにしたノズル配置であって、前記ノズル配置は:(i)操作時に、流体を前記流体供給源から前記ノズル配置を通って流れさせるアクチュエータ手段;(ii)使用時にそれを通って流体が前記流体供給源から前記ノズル配置へ近付く入口;(iii)使用時にそれを通って流体が前記ノズル配置から放出される出口;及び(iv)前記入口と前記出口とを接続する内部の流体流路;を含む本体を備え、前記流体流路は成形された膨張チャンバーを有するノズル配置が提供される。
【0014】
流体流路の縦に沿う位置に配置される成形された膨張チャンバーが提供され、前記チャンバーは、使用時に前記流路を介して流れる流体がそれを通って前記チャンバーに近付く狭窄した入口と、使用時に流体がそれを通って前記チャンバーから出る狭窄した出口とを有する。
【0015】
"成形された(shaped)"は、前記チャンバーが1以上の円筒状の空洞からなり、かつ先細又は狭窄した部分と、断面が非円形の部分とを含んでもよいことを意味する。
【0016】
"狭窄した"は、それぞれ入口と出口によって規定される開口が内部流体流路の内径より狭いことを意味し、流体は流体流路を通って前記チャンバーに入ると共に前記チャンバーから出る。
【0017】
狭窄した入口及び出口を有するチャンバーを設けることは、粘性溶液の液滴を噴霧化するのに驚くほど寄与するのがわかっている。
【0018】
好ましくは、前記流路がさらに前記チャンバーの下流に配置された渦チャンバーを含む。1つの実施形態では、前記チャンバーは、狭窄部分によって分離される連続した副チャンバーであってもよく、さらに前記膨張チャンバーの下流に配置された渦チャンバーに続いてもよい。
【0019】
特に、軸方向の入口に加えて、接線方向の流体流入口が上記膨張チャンバーに供給されることが好ましい。
【0020】
"接線方向に"は、その断面、すなわち、流路の延長部分の長手方向軸に垂直又は実質的に垂直な角度の断面についての接線に沿う延長部分の入口先端に流体が流れることを意味する。ほとんどの場合、接線方向への流体の導入は、前記入口先端へ入る前記流体流が円形又は実質的に円形の内壁に向かうことを意味し、それによって前記流体が前記ノズル配置の出口に向かって流れ続けるに従い流体が前記延長部分で旋回するよう、前記流体流路の断面が円形又は実質的に円形であることが好ましい。この方法で流体流に旋回流を与えることは、流路を流れて最後に出口から放出される流体の液滴の破壊又は"噴霧化"を促進することが知られている。そのため、このように構成されたノズル配置は、生成されるスプレーの品質を向上させることができる(すなわち、液滴径分布が狭く微小な液滴を低圧で与える)。
【0021】
不確かさを回避するため、膨張チャンバーは、通常は(しかし必須ではなく)断面が円形の内部チャンバーであり、流路を通った流体が入口オリフィスを通ってそこに入る。さらに渦チャンバーは、使用時に前記チャンバーを通過する流体流に回転及び/又は旋回運動を与えるよう構成された内部チャンバーである。膨張チャンバー及び渦チャンバーは、さらに国際特許公開公報番号WO 01/89958に規定され、そのすべての内容は参照することにより本書に援用される。
【0022】
好ましくは、前記チャンバーの内側を規定する壁がチャンバーの狭窄部に向かって先細になると共に前記狭窄部から外部に向かって先細になり、それによって円錐台形状の副チャンバーを規定する。
【0023】
膨張チャンバーに入る流体は、前記チャンバーの出口オリフィスでなく前記チャンバーの内壁へ導かれることが好ましい。このことは、液滴をできる限り細分化するため、流体の液滴が前記チャンバー内で可能な限り破砕されることを確実にする。
【0024】
内部チャンバーが1又はそれ以上の入口オリフィス、及び1又はそれ以上の出口オリフィスを備え、前記入口オリフィスは互いに分岐した関係で配置され、内部流路を通る流体が2又はそれ以上の独立かつ分岐する経路に沿って前記2又はそれ以上の入口オリフィスを通り、前記チャンバーに近付けるようにしてもよい。
【0025】
前記分岐した入口オリフィスは、流体を前記チャンバーの(出口オリフィスの開口でなく)内壁及び/又は隅に導くことが好ましい。又、前記チャンバーに入る流体が、前記入口オリフィスを含む壁、又はその壁に直接隣接する壁ではなく、前記膨張チャンバーの対向壁、又は前記チャンバーの対向壁と隣接壁との間の隅に導かれることが好ましい。その代わりに、流体が導かれる内壁表面を提供するため、1又はそれ以上の柱又は突起が前記チャンバー内に配置されてもよい。
【0026】
特に、内壁に形成された1又はそれ以上の小塊、及び/又は膨張チャンバーの隅に流体が直接導かれることが好ましく、前記小塊は前記チャンバー内で流体流にさらに攪拌/擾乱を起こすよう構成される(そしてこれにより、前記流体流に存在する流体の液滴をさらに噴霧化する)。
【0027】
前記流体が前記入口オリフィスを通って前記内部チャンバーに噴霧されることが好ましい。
【0028】
いくつかの実施形態において、前記1又はそれ以上の出口オリフィスは、前記チャンバー内の流体を内部流体流路の延長部へ導く。しかしながら、前記チャンバーが前記出口に隣接して配置されると共に、前記膨張チャンバーの1又はそれ以上の出口オリフィスが前記ノズル配置の1又はそれ以上の出口オリフィスであることが好ましい。
【0029】
その代わり、互いに集まって配置される2又はそれ以上の入口オリフィスを前記内部チャンバーが備え、前記入口オリフィスを通って前記チャンバーに入る流体流が互いの方向に案内されて該チャンバー内で混合されるようにしてもよい。この流体流の混合は、使用時に前記ノズル配置を通る流体流の噴霧化にさらに寄与する。
【0030】
前記流路は、第1のオリフィス規定部分と、第2のオリフィス規定部分を有するフラップとを含んでもよく、前記フラップは、使用時に前記内部流路を通る流体流によって第1の位置から第2の位置へ移動するよう構成され、前記ノズル配置が使用されない時は第1の位置に前記フラップが存在し、その場合に前記第1及び第2のオリフィス規定部分が互いに離れて配置され、第2の位置で前記第1及び第2のオリフィス規定部分が互いに隣接して配置され、更に前記ノズル配置を通る流体が必ず通過するオリフィスを互いに規定する。
【0031】
使用時に物質で最も詰まりそうなノズル配置の部分は、内部又は外部オリフィスのような狭く/狭窄した部分である。そのため、2(又はそれ以上)のオリフィス規定部分によって規定されるオリフィスが提供され、少なくともそのうちの1つが可動フラップ上に備えられ、それはノズル配置の使用時に(すなわち、流体が前記ノズル配置を流れる時に)オリフィス規定位置にあるが、前記ノズル配置が使用されない時にはオリフィスに引っ掛かった物質を除去できる手段を提供するため離れるようになっている。実際、前記オリフィスは自己洗浄式であり、ノズル配置のオリフィスにある残留物の蓄積は劇的に低減する。
【0032】
流体供給源は、ノズル配置が通常取付けられるあらゆる適切な流体供給源であってよい。大抵の場合、前記流体供給源は、加圧型の携帯用エアロゾル容器のような容器である。
【0033】
本発明のノズル配置は好ましくはプラスチックから形成される。
【0034】
又、好ましくは本発明のノズル配置の本体が少なくとも2つの相互接続された部分から構成される。各部分は好ましくは接合面を有し、それは互いに接して最終的なノズル配置アッセンブリを形成する。好ましくは、1又はそれ以上の前記接合面はそれらの上に形成される溝及び凹部を含み、前記面が互いに接した時、溝及び凹部は前記出口及び選択的に前記入口を規定し、同様に流路(その長さ方向に沿って位置するあらゆるチャンバーを含む)を規定する。好ましくは、使用時にノズル配置を通過する流体が接合面から漏れ出るのを防止するため、前記接合面の間にシールが設けられる。製造が極めて安価でかつ高精度であるため、この構造は好ましい。さらに、前記本体の構成要素は、最終的に組立てられたノズル配置を形成するために互いに取り外せないよう固定されるか、又はその代わりに流体流路が洗浄のために開かれて露出されるよう各部分が分離可能である。最も好ましくは、洗浄が効果的に行えるよう、各部分が互いに向きあい又は離れて動けるようなヒンジによって相互接続された2つの部分から前記ノズル配置が形成される。
【0035】
本発明の更なる発展形において、1又はそれ以上の前記内部チャンバーは、前記流路の横に延びると共に前記ノズル配置の2つの部分の接合面に延びる幅を有し、かつ前記面に垂直で前記幅より大きい深さを有するよう構成される。
【0036】
好ましくは、前記内部チャンバーは、該チャンバーの楕円形断面を規定する湾曲した内部表面を有し、その長軸が深さをなす。
【0037】
その代わりに、前記内部チャンバーは、該チャンバーの矩形断面又は他の多角形断面を規定する平坦な内面を有する。
【0038】
2又はそれ以上の前記チャンバーは平行に延び、独立した複数の前記流路の実施(invention)に提供されてもよい。
【0039】
この構成のノズル配置は、さらに国際特許公開公報番号WO01/89958及びWO97/31841に記載されており、その全体の内容は参照することにより本書に援用される。
【0040】
前記アクチュエータ手段は、前記ノズル配置を通って流体流を導入することができるあらゆるアクチュエータ手段であってよい。種々の手段が当業者に公知である。例えば、加圧型の流体で満たされた容器に取付けられたノズル配置は一般にアクチュエータを含み、前記容器の出口弁に嵌合してそれを開くようにアクチュエータを押下し、それによってその中に貯えられた流体を前記ノズル配置を通って分配するようにする。
【0041】
さらに、ポンプ及び引金ノズル配置は、非加圧型容器から流体を分配する手段として広く利用できる。この場合、ポンプ又は引金の動作は圧力を生み、それは前記ノズル配置を通って容器から流体を分配させる。
【0042】
どのようにして本発明を実現するかは、以下の図面を参照することによって記述される。
【0043】
図1に示す本発明のノズル配置は、第1の膨張チャンバー10につながる軸方向の入口ポート11又は接線方向の入口ポート12を有する流路を含み、第1の膨張チャンバー10は流路10の一部であって前記入口ポート11又は12より大きな径を持つ。チャンバー10は一定径の第1の部分13を有し、第1の部分13は、狭窄部15に向かって流れ方向に先細になる第2の部分14につながる。それから、成形されたチャンバー10はさらなる狭窄部17へ続くさらなる空間16を含み、末広の又はフレア状の部分19を経由し、流体が狭窄部17から前記チャンバーの最後の部分18に入り、一定径の部分20へつながり、このようにして最後の狭窄部である放出オリフィス21へつながる。
【0044】
本発明の変形されたノズル配置が図2に示され、これは第1の部分27へつながる軸方向の入口ポート26を有する成形されたチャンバー25を含み、第1の部分27は一定径の部分28を有し、部分28は狭窄部30へ向かって先細になる第2の部分29へつながる。
【0045】
図1の実施形態にあるように、供給方向において狭窄部30は短い幅広部分31へ更に直接続き、部分31は更なる狭窄部32へ続き、末広の又はフレア状の部分34を経由し、流体が狭窄部32から最後の幅広の部分33へ入り、一定径の部分35へつながる。部分33はさらに先細の部分36を有し、部分36は出口流路37及び放出オリフィス38へつながる。
【0046】
図1aは、本発明のノズル配置を特徴付ける成形された膨張チャンバー21の他の形態を示す。チャンバー21は流路から軸方向の入口22を含むと共に、該チャンバー21の下流端に軸方向に並ぶ出口22aを含む。チャンバー21は、前記チャンバーの末広の/先細の表面24を持つ2つの截頭円錐(frust-conical)容積を形成するように成形される。流体又は第2の流体(入口22が液体媒質を許容する場合、例えば空気であるガスのようなもの)のため、チャンバー壁の末広部分を開口し、第2又は別の接線方向の入口23がチャンバー21に設けられてもよい。
【0047】
チャンバー21のこの形態の変形例において、末広の/再び先細となる表面24の形成は、例えば図1aに示される構成に比べて深くなるよう変更され、又はその代わりに最大径で円筒状表面が設けられ、例えば破線24aによって示される平底のV又はU断面を与えるよう変更されてもよい。後者の表面はあらゆる相対的長さであってよい。
【0048】
図3〜9は、成形された膨張チャンバーの異なる選択的な構成を示す成形されたチャンバーの一部を説明し、これらの膨張チャンバーは単独で、又は図1及び2に示されるタイプのチャンバー若しくは公知の渦チャンバーのような他の手段を含むあらゆる組合せで使用することができる。
【0049】
図3は、順に3つの大径部分41,42,43に達する第1の径を有する成形された膨張チャンバー40を示し、各大径部分はあらゆる適切な深さの長方形断面の溝とみなすことができる。個数はもちろん単に例示したものにすぎず、1個、2個、3個又はそれ以上のこのような溝又は幅広部分があってよい。同様に、図4は、例えば順に2つの幅広部分46、47に達する成形された膨張チャンバー45を示し、幅広部分は深いV断面の溝とみなすことができる。この場合もチャンバー又は溝46、47はあらゆる適切な個数設けられてよく、連続した溝は必ずしもチャンバー45と同じ深さ又は同じ軸方向の長さでなくてよい。前記溝は、外周に沿う代わりに、チャンバーの軸方向に平行に及ぶことができる。
【0050】
図5は、成形された膨張チャンバー50がフレア状に広がる部分51、52へ達する変形例を示す。最後の部分52はチャンバー50の更なる部分へつながってもよく、又は図1に示される21のような出口オリフィスへ通じてもよい。チャンバー50は管状の膨張チャンバー、成形された膨張チャンバー、又は流路であってよい。図6は、狭窄部分を組み込む成形されたチャンバー55を示し、このチャンバーは環状縁部58によって分割される先細の部分56及び末広の部分57を含む。前記狭窄部分はベンチュリとは異なっており、これは後者が滑らかに結合する湾曲した先細の面及び末広の面を備え、さらに通常は例えば放物曲線のような楕円部分によって規定される回転立体に一致し、かつ流体流に乱流を導入する環状縁部を形成する角を表面の間に有しないからである。
【0051】
通常、後者は好ましくないと考えられる。しかしながらディスペンサーにおいて、乱流は時には、例えばスプレーに混入した液滴を破壊する手段と考えられる。チャンバー55は標準的な円筒形チャンバー、又はあらゆる他の図に示されるような成形され組み込まれた機構であってよい。
【0052】
図7は、幅広部分60を有し、膨張チャンバーの周囲の面62には多数のくぼみ又は孔63が形成されている、成形された膨張チャンバー61の断面図を示す。
【0053】
図8は、成形されたチャンバー又は標準的な円筒形のチャンバー72を持ち、狭い第1の部分70と、チャンバー72のフレア状部分の広がった壁71と、チャンバー72の広い一定径の部分74の平行な壁73とにそれぞれ多数のくぼみ又は孔75が形成されている実施形態を示す。
【0054】
最後に、図9は、流路81に接続される成形された膨張チャンバー80の幅広部分83の周囲の面に、内部に延びる突起又は柱が形成されている、図7の実施形態の変形例を示す。
【0055】
図10は、本発明の変更されたノズル配置の実施形態を示す。ノズル配置は底部部品350及び上部部品351から形成される。しかしながら、この実施形態において、流体流路101は成形された膨張チャンバー301を含み、膨張チャンバーはそこに取付けられ直立したフラップ302を含む。前記フラップは終端部を規定するオリフィスを有し、それは本体のオリフィス規定部分と共に内部オリフィス305を規定する。使用時にノズル配置から流れる流体により、フラップ302が第1の位置(図示せず)から第2の位置へ弾性変形するよう構成され、第1の位置によって前記フラップのオリフィス規定部分303が本体のオリフィス規定部分304から変位し、第2の位置によって、図3Aに示すように、前記フラップ及び本体のそれぞれのオリフィス規定部分303、304が互いに隣接し、使用時に流体が必ず通過する内部オリフィス305を互いに規定する。
【0056】
図11は、図10の線X−Xに沿う断面図を示す。この図において、上部部品351及び底部部品350が明確に見られる。
【0057】
直立したフラップ302はそのオリフィス規定部分として、切取り部分313を有する。切取り部分313の下部縁は、チャンバー301を出る流体が必ず通るオリフィス305を形成する。
【0058】
ノズル配置を通る流体流が一旦止まると、前記フラップはその内在する弾性力によって前記第1の位置に戻ることは当然に理解されるであろう。このことは、前記内部オリフィスに蓄積したあらゆる残留物を除去させる。
【0059】
図10及び11の実施形態の流路は、図1から9に関して記述されたあらゆるタイプの膨張チャンバー及び/又は狭窄部を含んでもよい。
【0060】
図12は、本発明の更なる実施形態の縦の断面図であり、図13は鉛直断面図である。図は、ノズル配置120内の流路の一部を形成する3つの膨張チャンバーを示す。
【0061】
ノズル配置120は、平面を規定する接合部123と上部部品121と底部部品122とからなる。部品121、122は溝125に収容されるリブ124によって互いに位置を決定される。部品121、122は溝及びその上の凹部を有し、それらは互いにノズル配置120を通る流路を規定する。示された断片的な領域において、前記流路は3つの平行で独立な導管126、127及び128に再分割される。各導管は対応する膨張チャンバー129、130、131に入り、これらは同様に出口132、133、134を有し、前記出口は必要に応じてノズルからの放出口であってよく、又は直接若しくは間接的に再結合した流路であってよく、又は前記放出口に至る分離した流路として続いてもよい。
【0062】
膨張チャンバー129、130、131は、長軸が接合部123によって規定される平面に垂直に延びる楕円断面を持つ点で注目すべきである。前記膨張チャンバーは、長方形又は多角形のチャンバーを形成する平面的な内面を備えていてもよい。示されたように、前記チャンバーは前記長軸に例えば約5:1で大きく延び、これは充分なチャンバー容積を得ると同時に平行なチャンバーを使用することを可能とし、これは従来形成されたチャンバーでは空間が無いために不可能である。
【0063】
又、チャンバーの設計は渦チャンバーのような他の機構に適用することもでき、さらに前記膨張チャンバーが前掲のものから変更され、例えば軸方向でなく接線方向の入口供給を有し、単一又は複数の絞り(throttle)が形成されてもよい。
【0064】
前記チャンバーは、末広の経路に設置されてもよく、又は末広の入口及び出口オリフィスを備えてもよく、又は例えば大きなチャンバーのためにより多くの空間を生み出すため互いにオフセットして配置されてもよい。
【0065】
記載されたあらゆる実施形態のノズル配置は、使用時に分配容器の出口に取り付けられ、前記容器から分配される流体のスプレーを生成する役目を果たし、上記で詳述した流路と同様にアクチュエータを含み、流体を前記容器から前記ノズル配置の中へ流し、前記流路を通って前記ノズル配置の入口へ流し、前記ノズル配置によって提供される出口オリフィスから放出する。
【0066】
図1aは、例えば1つが液体で1つがガス、又は2つの異なる液体のような、2つの異なる流体流がチャンバー内で混合されてもよいことを示し、該チャンバーはチャンバーへの軸方向の供給と接線方向の供給とを有する。図に示される他のあらゆる実施形態は、それ自体に接線方向の供給入口を備えるか、又は、異なる流体を混合させるため軸方向及び接線方向の供給を備えるよう変形されてもよいことは言及されるべきである。
【0067】
ノズル配置は又、前記流路の分岐として、又は1又はそれ以上のチャンバーを迂回するノズルの別の部分へ第2の流体を供給するため、バイパス流路の提供を含んでもよい。
【0068】
記述されたノズル配置は、通常はプラスチック材料から製造されるが、その代わりに適切な金属から形成されてもよく、又はディスペンサー配置の中に挿入されるノズルを含んでもよい。
【0069】
チャンバー内部に見られる溝、又はくぼみ又は突起の構造は、好ましくは小規模に前記流路の別の部分に含まれてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明のノズル配置の成形された膨張チャンバーの断面図。
【図2】本発明のノズル配置の成形された膨張チャンバーの断面図。
【図3】本発明のノズル配置の成形された膨張チャンバーの断面図。
【図4】本発明のノズル配置の成形された膨張チャンバーの断面図。
【図5】本発明のノズル配置の成形された膨張チャンバーの断面図。
【図6】本発明のノズル配置の成形された膨張チャンバーの断面図。
【図7】本発明のノズル配置の成形された膨張チャンバーの断面図。
【図8】本発明のノズル配置の成形された膨張チャンバーの断面図。
【図9】本発明のノズル配置の成形された膨張チャンバーの断面図。
【図10】縦の断面図。
【図11】図10の底面X−Xに沿う本発明のさらなるノズル配置の横断面図。
【図12】多重平行流路における別のタイプのチャンバーの縦の断面図。
【図13】多重平行流路における別のタイプのチャンバーの鉛直断面図。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体供給源の出口に取付けられて使用時に前記流体供給源から分配される流体のスプレーを生成するようにしたノズル配置であって、前記ノズル配置は:
(1)操作時に、流体を前記流体供給源から前記ノズル配置を通って流れさせるアクチュエータ手段;
(2)使用時にそれを通って流体が前記流体供給源から前記ノズル配置へ近付く入口;
(3)使用時にそれを通って流体が前記ノズル配置から放出される出口;及び
(4)前記入口を前記出口に接続する内部流体流路;
を含む本体を備え、
前記流体流路は、チャンバーと前記チャンバーの下流の少なくとも1つのスプレーオリフィスとを含み、前記スプレーオリフィスは、前記チャンバーのあらゆる部分の断面領域より小さい断面領域を有し、前記チャンバーは前記流路の非平面的な膨張部分であって少なくとも1つの入口オリフィスを有し、前記チャンバーはその幅が少なくともその長さの2倍となるよう成形されていることを特徴とする、ノズル配置。
【請求項2】
前記成形されたチャンバーは、末広の壁を有する第1の部分と該第1の部分の下流に直接続く第2の部分とを含み、前記第2の部分は先細の壁を有する、請求項1記載のノズル配置。
【請求項3】
前記成形されたチャンバーは、末広の壁を有する第1の部分と、該第1の部分の下流に直接続く先細の壁を有する第2の部分とを含み、前記末広の壁及び先細の壁部分が一定幅の第3の壁部分によって分離されている、請求項1記載のノズル配置。
【請求項4】
前記成形されたチャンバーは、前記流体流路の縦に沿う位置に配置される内部チャンバーと、使用時に前記流路を流れる流体がそれを通って前記チャンバーに接近する狭窄した入口と、使用時に流体がそれを通って前記チャンバーから放出される狭窄した出口とを含む、請求項1記載のノズル配置。
【請求項5】
前記成形されたチャンバーは、少なくとも1つの入口オリフィス及び少なくとも1つの出口オリフィスの間に接続される連続した副チャンバーを含み、それらの間の狭窄部分が前記入口オリフィス及び前記出口オリフィスより大きな断面積を有する、請求項1又は4記載のノズル配置。
【請求項6】
前記チャンバーを通る流れの方向に、一定幅の第1の部分、前記流れの方向に前記チャンバーの幅が減少する先細の壁を有する第2の部分、一定幅の第3の部分又は中間副チャンバー、前記流れの方向に前記チャンバーの幅が増大する末広の壁を有する第4の部分、及び出口オリフィスに通じる一定幅の第5の部分を含み、前記中間副チャンバーの幅は、該中間副チャンバーに入る前記第2の部分の最も狭い部分及び該中間副チャンバーから出る前記第4の部分の最も狭い部分より広い、請求項5記載のノズル配置。
【請求項7】
さらに、前記第5の部分と前記出口オリフィスの間に第6の部分を含み、前記第6の部分は、前記流れの方向に前記チャンバーの幅が減少する先細の壁を有する、請求項6記載のノズル配置。
【請求項8】
前記チャンバーの幅が第1、第3および第5の部分で同一である、請求項6又は7記載のノズル配置。
【請求項9】
1又はそれ以上の凹部が前記チャンバーの表面に設けられ、前記凹部が前記チャンバーの残りの部分に対し広い幅を持つ領域を規定する、請求項1記載のノズル配置。
【請求項10】
前記凹部が矩形断面の溝を含む、請求項9記載のノズル配置。
【請求項11】
前記凹部が概ねV形断面の溝を含む、請求項9記載のノズル配置。
【請求項12】
前記凹部が概ね三角形断面の溝を含む、請求項9記載のノズル配置。
【請求項13】
前記成形された膨張チャンバー内部に狭窄部を含み、前記狭窄部は先細の壁を有する第1の部分と該第1の部分の下流に直接続く末広の壁を有する第2の部分とを含む、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置。
【請求項14】
前記成形されたチャンバーの内面の少なくとも一部に、孔又は窪みが形成されている、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置。
【請求項15】
前記成形されたチャンバーの内面の少なくとも一部に、成形された隆起部又は突起が形成されている、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置。
【請求項16】
前記チャンバーの縦に沿ったあらゆる任意の地点における横断面が概ね円形である、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置
【請求項17】
先細の又は末広の壁を有する前記チャンバーの一部が概ね截頭円錐状の容積を規定する、請求項16に記載のノズル配置
【請求項18】
前記ノズルが少なくとも2つの部分からなり、各部分が前記ノズルを形成するため互いに接する接合面を有し、前記接合面の少なくとも1つの表面には溝及び/又は凹部が形成され、前記溝及び/又は凹部は前記流体流路を規定する、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置。
【請求項19】
1又はそれ以上の前記内部チャンバーは、前記流路の横に延びると共に前記ノズル配置の2つの部分の接合面に延びる幅を有し、かつ前記面に垂直で前記幅より大きい深さを有するよう構成される、請求項18に記載のノズル配置。
【請求項20】
前記内部チャンバーは、該チャンバーの楕円形断面を規定する湾曲した内部表面を有し、その長軸が深さをなす、請求項19に記載のノズル配置。
【請求項21】
前記内部チャンバーは、前記チャンバーの矩形断面又は他の多角形断面を規定する平坦な内面を有する、請求項19に記載のノズル配置。
【請求項22】
2又はそれ以上の成形されたチャンバーが前記流体流路の独立した複数の流路部分の内部に設けられる、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置。
【請求項23】
2又はそれ以上の前記成形されたチャンバーが連続して接続されている、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置。
【請求項24】
前記連続して接続されているチャンバーの間に接続される他の流路機構が設けられている、請求項23に記載のノズル配置。
【請求項25】
少なくとも1つの入口オリフィスが前記チャンバーの上流端に設けられ、それは概ね前記チャンバーの縦方向に流体を導入するよう配置されている、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置。
【請求項26】
前記少なくとも1つの入口オリフィスは、前記チャンバーの縦軸に実質的に直列又は平行に流体を導入するよう配置されている、請求項25に記載のノズル配置。
【請求項27】
前記少なくとも1つの入口オリフィスは、前記チャンバーの縦軸と角度をなして流体を導入するよう配置されている、請求項25に記載のノズル配置。
【請求項28】
少なくとも2つの入口オリフィスを有し、前記チャンバーに入る各流体流が互いに収束し又は広がるよう前記オリフィスが並ぶ、請求項27に記載のノズル配置。
【請求項29】
前記チャンバーを概ね横切るように流体を案内するため、1又はそれ以上の入口オリフィスが前記チャンバーの上流端に隣接した側部に設けられている、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置。
【請求項30】
前記チャンバーの接線方向に流体が導入されるよう、少なくとも1つの前記側部入口が配置されている、請求項29に記載のノズル配置。
【請求項31】
前記チャンバーが2又はそれ以上の入口オリフィスを有し、少なくとも1つの前記入口オリフィスが液体を前記チャンバーに導入するようになっていて、前記入口オリフィスの他の少なくとも1つがガスを前記チャンバーに導入するよう配置されている、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置。
【請求項32】
前記スプレーオリフィスが前記成形されたチャンバーの出口を含む、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置。
【請求項33】
前記スプレーオリフィスが前記ノズル装置の出口を含む、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置。
【請求項1】
流体供給源の出口に取付けられて使用時に前記流体供給源から分配される流体のスプレーを生成するようにしたノズル配置であって、前記ノズル配置は:
(1)操作時に、流体を前記流体供給源から前記ノズル配置を通って流れさせるアクチュエータ手段;
(2)使用時にそれを通って流体が前記流体供給源から前記ノズル配置へ近付く入口;
(3)使用時にそれを通って流体が前記ノズル配置から放出される出口;及び
(4)前記入口を前記出口に接続する内部流体流路;
を含む本体を備え、
前記流体流路は、チャンバーと前記チャンバーの下流の少なくとも1つのスプレーオリフィスとを含み、前記スプレーオリフィスは、前記チャンバーのあらゆる部分の断面領域より小さい断面領域を有し、前記チャンバーは前記流路の非平面的な膨張部分であって少なくとも1つの入口オリフィスを有し、前記チャンバーはその幅が少なくともその長さの2倍となるよう成形されていることを特徴とする、ノズル配置。
【請求項2】
前記成形されたチャンバーは、末広の壁を有する第1の部分と該第1の部分の下流に直接続く第2の部分とを含み、前記第2の部分は先細の壁を有する、請求項1記載のノズル配置。
【請求項3】
前記成形されたチャンバーは、末広の壁を有する第1の部分と、該第1の部分の下流に直接続く先細の壁を有する第2の部分とを含み、前記末広の壁及び先細の壁部分が一定幅の第3の壁部分によって分離されている、請求項1記載のノズル配置。
【請求項4】
前記成形されたチャンバーは、前記流体流路の縦に沿う位置に配置される内部チャンバーと、使用時に前記流路を流れる流体がそれを通って前記チャンバーに接近する狭窄した入口と、使用時に流体がそれを通って前記チャンバーから放出される狭窄した出口とを含む、請求項1記載のノズル配置。
【請求項5】
前記成形されたチャンバーは、少なくとも1つの入口オリフィス及び少なくとも1つの出口オリフィスの間に接続される連続した副チャンバーを含み、それらの間の狭窄部分が前記入口オリフィス及び前記出口オリフィスより大きな断面積を有する、請求項1又は4記載のノズル配置。
【請求項6】
前記チャンバーを通る流れの方向に、一定幅の第1の部分、前記流れの方向に前記チャンバーの幅が減少する先細の壁を有する第2の部分、一定幅の第3の部分又は中間副チャンバー、前記流れの方向に前記チャンバーの幅が増大する末広の壁を有する第4の部分、及び出口オリフィスに通じる一定幅の第5の部分を含み、前記中間副チャンバーの幅は、該中間副チャンバーに入る前記第2の部分の最も狭い部分及び該中間副チャンバーから出る前記第4の部分の最も狭い部分より広い、請求項5記載のノズル配置。
【請求項7】
さらに、前記第5の部分と前記出口オリフィスの間に第6の部分を含み、前記第6の部分は、前記流れの方向に前記チャンバーの幅が減少する先細の壁を有する、請求項6記載のノズル配置。
【請求項8】
前記チャンバーの幅が第1、第3および第5の部分で同一である、請求項6又は7記載のノズル配置。
【請求項9】
1又はそれ以上の凹部が前記チャンバーの表面に設けられ、前記凹部が前記チャンバーの残りの部分に対し広い幅を持つ領域を規定する、請求項1記載のノズル配置。
【請求項10】
前記凹部が矩形断面の溝を含む、請求項9記載のノズル配置。
【請求項11】
前記凹部が概ねV形断面の溝を含む、請求項9記載のノズル配置。
【請求項12】
前記凹部が概ね三角形断面の溝を含む、請求項9記載のノズル配置。
【請求項13】
前記成形された膨張チャンバー内部に狭窄部を含み、前記狭窄部は先細の壁を有する第1の部分と該第1の部分の下流に直接続く末広の壁を有する第2の部分とを含む、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置。
【請求項14】
前記成形されたチャンバーの内面の少なくとも一部に、孔又は窪みが形成されている、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置。
【請求項15】
前記成形されたチャンバーの内面の少なくとも一部に、成形された隆起部又は突起が形成されている、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置。
【請求項16】
前記チャンバーの縦に沿ったあらゆる任意の地点における横断面が概ね円形である、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置
【請求項17】
先細の又は末広の壁を有する前記チャンバーの一部が概ね截頭円錐状の容積を規定する、請求項16に記載のノズル配置
【請求項18】
前記ノズルが少なくとも2つの部分からなり、各部分が前記ノズルを形成するため互いに接する接合面を有し、前記接合面の少なくとも1つの表面には溝及び/又は凹部が形成され、前記溝及び/又は凹部は前記流体流路を規定する、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置。
【請求項19】
1又はそれ以上の前記内部チャンバーは、前記流路の横に延びると共に前記ノズル配置の2つの部分の接合面に延びる幅を有し、かつ前記面に垂直で前記幅より大きい深さを有するよう構成される、請求項18に記載のノズル配置。
【請求項20】
前記内部チャンバーは、該チャンバーの楕円形断面を規定する湾曲した内部表面を有し、その長軸が深さをなす、請求項19に記載のノズル配置。
【請求項21】
前記内部チャンバーは、前記チャンバーの矩形断面又は他の多角形断面を規定する平坦な内面を有する、請求項19に記載のノズル配置。
【請求項22】
2又はそれ以上の成形されたチャンバーが前記流体流路の独立した複数の流路部分の内部に設けられる、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置。
【請求項23】
2又はそれ以上の前記成形されたチャンバーが連続して接続されている、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置。
【請求項24】
前記連続して接続されているチャンバーの間に接続される他の流路機構が設けられている、請求項23に記載のノズル配置。
【請求項25】
少なくとも1つの入口オリフィスが前記チャンバーの上流端に設けられ、それは概ね前記チャンバーの縦方向に流体を導入するよう配置されている、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置。
【請求項26】
前記少なくとも1つの入口オリフィスは、前記チャンバーの縦軸に実質的に直列又は平行に流体を導入するよう配置されている、請求項25に記載のノズル配置。
【請求項27】
前記少なくとも1つの入口オリフィスは、前記チャンバーの縦軸と角度をなして流体を導入するよう配置されている、請求項25に記載のノズル配置。
【請求項28】
少なくとも2つの入口オリフィスを有し、前記チャンバーに入る各流体流が互いに収束し又は広がるよう前記オリフィスが並ぶ、請求項27に記載のノズル配置。
【請求項29】
前記チャンバーを概ね横切るように流体を案内するため、1又はそれ以上の入口オリフィスが前記チャンバーの上流端に隣接した側部に設けられている、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置。
【請求項30】
前記チャンバーの接線方向に流体が導入されるよう、少なくとも1つの前記側部入口が配置されている、請求項29に記載のノズル配置。
【請求項31】
前記チャンバーが2又はそれ以上の入口オリフィスを有し、少なくとも1つの前記入口オリフィスが液体を前記チャンバーに導入するようになっていて、前記入口オリフィスの他の少なくとも1つがガスを前記チャンバーに導入するよう配置されている、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置。
【請求項32】
前記スプレーオリフィスが前記成形されたチャンバーの出口を含む、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置。
【請求項33】
前記スプレーオリフィスが前記ノズル装置の出口を含む、先行する全ての請求項のうちいずれか1に記載のノズル配置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2007−516060(P2007−516060A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516491(P2006−516491)
【出願日】平成16年7月2日(2004.7.2)
【国際出願番号】PCT/GB2004/002898
【国際公開番号】WO2005/005055
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(502393958)インクロ リミテッド (12)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月2日(2004.7.2)
【国際出願番号】PCT/GB2004/002898
【国際公開番号】WO2005/005055
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(502393958)インクロ リミテッド (12)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]