説明

ノズル

【課題】ノズルの吐出口より吐出される流体を整流調整用円筒を設け流体の整流調整を行うノズルを提供する。
【解決手段】ノズル30は、方形体をした吐出部34と係合する流入部35とで構成し、吐出部34と、流入部35をロックして一体化させ掛止する長手方向外周壁の両側に設けた止金具36と、該ノズル30は、吐出口33から吐出する流体を整流調整するよう設けた整流調整用円筒40と、該整流調整用円筒40は、整流調整に最適な吐出口33の直下に位置して流体が通過する吐出部34と整流調整用円筒40との隙間40aを調整して吐出部34の長手方向内壁内周横44の両側から整流調整用円筒40の要所を保持する整流調整用円筒固定柱41を用いて溶接固着して設けて、流入部35は、底壁42の中心部に流体を流入させる流体入口43を設けた構成である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気体であって、また、常温流体と、熱流体と、低温流体の何れかの状態の流体を吐出するノズルで、常温流体または、熱流体の吐出においては、熱風発生機を使用することなく送風発生機を接続して送風することで、ノズルに内蔵した熱発生源により温度制御を行い常温流体または、熱流体を吐出するノズルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来からノズルは、熱風を発生する熱風発生機と接続され目的とする各種のスプレーパタンでスプレーされる。乾燥、加熱、暖房、保温、さらには樹脂の成型、焼き付け、ハンダ等の溶融、空気の殺菌等の熱源として熱風発生機はノズルと風道管と接続される。ノズルと風道管の経路による熱の拡散は構造的に避けられない。(例えば、発明の名称:熱風発生機、特許文献1を参照)。
【0003】
製紙分野におけるキャストコーター用エアドライヤーや抄紙嵌伸び工程の熱ロール等各種の乾燥及び加熱装置の熱風吹出し装置として、長尺状のノズル本体を並列に並べて使用されている。吹き出しノズル部15は、各端側に枝管16a及びバルブ17を介して熱風供給管16に連通接続されている。ノズルと熱風供給管16と枝管16aによるノズルまでの経路による熱の拡散は構造的に避けられない。(例えば、発明の名称:熱風吹出し装置、参考文献2を参照)。
【0004】
長尺状のノズルは、吐出エアーの均一性と圧力損失の低減化の解決手段として、吐出口15が本体部11からエアーの吐出方向に突出した吐出口部13の先端に形成され、吐出口部13の根本内部面から本体部11の内部に向かって、本体部11の背面側に延長する帯板状の一対の整流板を相対向するように設け、これらの整流板には複数のエアー伸通孔を設けることにより本体内の静圧を均一に維持しうるようにしている。整流板に複数のエアー伸通孔を設け吐出エアーの均一性と圧力損失を解決しようとしている。(例えば、発明の名称:送風ノズル、参考文献3を参照)。
【0005】
流体を噴射ノズルから噴射する際に、流体の流速及び温度分布を均一に揃えることを課題とした流体の整流機構において、流体の導入部と整流部の間の領域に、筒体の中央部方向に流れる流体を筒体の四隅部及び匹辺部方向に分散させるための分散整流板を設け解決しようとしている。(例えば、発明の名称:流体の整流機構、参考文献4を参照)。このタイプ又は他の丸パイプと角パイプの組み合わせタイプは圧力損失が大きい。
【0006】
長尺の送風ノズルの長手方向と直角に気体を吐出させること、又ノズルにおいて吐出口の形状を変更するものを提供するにあたって、参考公報の考案図7(A)(B)(C)によれば気体を吐出させる楕円状および円筒状或いは四角筒状の吐出管20と、吐出管20の内側に気体の供給口11を有する主管10とを有し、楕円状および円筒状或いは四角筒状の主管10を通して供給した気体は主管10に設けた気体流通孔13を経て整流調整され吐出管20の吐出口24から吐出させている。(例えば、発明の名称:送風ノズル、参考文献5を参照)。
【0007】
【特許文献1】 特開平6−294549公報
【特許文献2】 特開平5−263389公報
【特許文献3】 特開2003−260386公報
【特許文献4】 特開2000−334333公報
【特許文献5】 実開平6−4592公報
【0008】
従来型ノズルの一例を説明する。図13〜図18は従来型のノズルを示した図である。
図14は、従来型ノズルの断面図を示した図である。
従来からノズル30は、熱を発生する熱風発生機と接続され目的とする各種のスプレーパタンでスプレーされる。ここでは、ノズル30は方形体で、長尺状の吐出口33を突設している。熱風発生機から熱風を取り込んで吐出する熱流体は吐出口33よりカーテンスプレーパターンを吐出する。図では、ノズル30は並設され、流体受口31と一体の筐体に嵌合載置されている。熱風発生機で発生した熱風は流体受口31から供給を受ける。流体受口31よりノズル30迄は筐体による熱の拡散と風圧の損失は避けられない。
【0009】
図13は、従来型ノズルの断面図を示した図である。
図14で示したノズルの断面図である。この図では、下方から送り込まれた熱流体は上方向に向かって吐出される。ノズル30の方向を逆転すると熱流体は上方から下方に吐出される。ノズル30は、吐出部34と、流入部35との構成で、吐出部34と、流入部35とを一体化させ係止する長手方向外周壁にある止金具36でロックしている。吐出部34は止金具36aと、流入部35は止金具36bを設け止金具36を構成している。吐出口33は、長手方向に沿って2枚の吐出板で突設形成している。吐出口33は、熱流体あるいは低温流体による形状変化を防止するため長手方向の2枚の吐出板に吐出口変形防止円柱33aを間隔を空けて溶接固着している。流入部35の底壁の1箇所以上複数箇所に流体を取り込む流体入口37を設けている。吐出する流体を整流調整する金網38,39を吐出部34の吐出口33の直下と、流入部35の流体入口37の近くにかぶせて使用する。金網38,39を使用した整流調整は高度な熟練を必要として注意しているが負傷者は発生した。
【0010】
図15は、図13の流入部の平面図を示した図である。
流入部35の長手方向外周壁には吐出部34とロックする止金具36bを設けている。
熱風発生機で発生した熱風は流入部35に設けた流体入口37より熱流体を取り込む。
【0011】
図16A、Bは、流入部の熱流体の風量実測値を示した図である。
図16Aは、流入部の熱流体の風量実測値のパターンを示した。
熱流体は流体入口37と同期して吐出する熱流体は、風量実測値のパターンに示すように流体入口37を設けている箇所が吐出する熱流体は多く、設けていない箇所は吐出する流体が少ないので熱流体は波打っている。
図16Bは、ノズルの流入部35の一部を切り欠いだ斜視図である。
流入部35の流体入口37より熱流体を取り込み、吐出部34の吐出口33より吐出する。吐出するスプレーパターンをカーテンスプレーパターンとするために、金網で流体入口37や吐出部34を覆い整流調整を行い目的のスプレーパターンを得る。
【0012】
図17と図18は整流調整に用いる金網の一例を示した図である。
上記記載のように吐出する熱流体の風量実測値のスプレーパターンをカーテンスプレーパターンとして吐出するため、流入部35に設けた2個所の流入口37を金網38、39を組み合わせて流体の整流調整を行い目的のカーテンスプレーパターンを吐出する整流調整においては、流体を吐出口33より吐出して熱流体の整流調整を行う。高度な熟練度を要求され困難な作業である。整流調整の際に厳重注意をして作業を行うが金網で負傷することがある。熱流体の整流調整を金網以外で行うことが望まれた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従来のノズルは、丸パイプと角パイプの組み合わせで、丸パイプから流体を流入させ角パイプから流体を吐出しているノズルが多く構造も複雑である。熱流体をノズルから吐出する際は熱風発生機を必要とした。また、熱風発生機とノズルまでは熱風供給管による経路を有し経路からの熱を拡散する損失は構造上避けられなかった。また、他の方式によるノズルでは、筐体に嵌合載設されると熱を筐体より拡散する損失は構造上避けられない。吐出される流体を目的とするスプレーパターンに合致するよう金網による整流調整が行われるが注意して金網を取り扱うにも負傷者が発生するという欠点があった。従来タイプ(丸パイプと角パイプの組み合わせ等)では流体が吐出するまでに狭小部分で圧力損失が大きくなる課題があった。
【0014】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、ノズルの整流調整において、ノズルの吐出口より吐出される流体を整流調整円筒を設けて整流調整を行うので金網を使用することなくなった。整流調整において金網を使用しないので負傷者が出ない。流体の圧力損失は、流入部と整流調整円筒との構造によって大幅に小さくなった。熱風発生機とノズルと間の熱風供給管による熱の拡散損失をなくするためにノズルに熱発生源を直接設ける。ノズルの熱発生源を整流調整円筒の管内に挿入する。挿入した管内の熱発生源の温度制御は外部の温度制御部で必要な流体温度を設定制御する。ノズルに送風発生機を接続することで常温流体と熱流体を吐出できる。低温発生機を接続すれば低温流体を吐出できる。このような常温流体と熱流体と低温流体を吐出するノズルを提供することを目的としている。ここで取り扱う流体は、気体であって、また常温流体、熱流体、低温流体の何れかの状態のものである。気体は、空気、酸素、炭酸ガス、都市ガス、ブタン等である。
【0015】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するために、本発明は、常温流体と、熱流体と、低温流体の何れかの状態の流体を吐出するノズルで、該ノズル30は方形体をして流体を吐出する吐出部34と、流体を取り入れる流入部35とで構成した。吐出部34は、長手方向に沿って2枚の吐出板で流体を吐出する吐出口33突設形成した。吐出口33は、熱流体あるいは低温流体による形状変化を防止する長手方向の2枚の吐出板の間に吐出口変形防止円柱33aを要所に溶接固着した。吐出部34と流入部35とを一体化して掛止する止金具36を長手方向外周壁の両側に設けた。止金具36は、吐出部34に止金具36aと、流入部35に止金具36bを設けた構成のノズルであって、該ノズル30は、吐出口33から吐出する流体を整流調整する整流調整用円筒40を設けた。該整流調整用円筒40は、整流調整に最適な吐出口33の直下に位置して流体が通過する吐出部34と整流調整用円筒40との隙間40aを調整して吐出部34の長手方向内壁内周横44の両側から整流調整用円筒40の要所を保持して整流調整用円筒固定柱41を用いて溶接固着して設けた。流入部35は、底壁42の中心部に流体を流入させる流体入口43を設けた構成のノズルである。
【0017】
また、請求項2記載の発明では、請求項1記載のノズルであって、常温流体と、熱流体と、低温流体の何れかの状態の流体を吐出する該ノズル30は、吐出口33から吐出する流体を整流調整する整流調整用円筒50を設けた。該整流調整用円筒50は、整流調整に最適な吐出口33の直下に位置して流体通過の隙間44aを調整して吐出部34の長手方向内壁内周上45の両側から整流調整用円筒50を要所に螺着して固定する整流調整用円筒止金52を溶接固着して設けた。整流調整用円筒止金52は、整流調整用円筒50を螺着できる整流調整用円筒螺子51を設けた。整流調整用円筒螺子51を用いて螺着するとき整流調整に最適な流体通過の吐出部34と整流調整用円筒50との隙間40aを自在に調整制御できる構成のノズルである。
【0018】
また、請求項3記載の発明では、請求項1と2記載のノズルであって、該ノズル30は、熱発生手段を設けた。該発熱手段は整流調整として設けた整流調整用円筒40、50の円筒内部内周の長手方向に沿ってシリコンベルトヒーター61を挿入して設けた。該シリコンベルトヒーター61の電源用接続端子62と接続した供給電圧電流を制御して発熱温度を制御できる構成のノズルである。
【発明の効果】
【0019】
以下の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0020】
請求項1記載の発明では、本発明は、常温流体と、熱流体と、低温流体の何れかの状態の流体を吐出するノズルで、該ノズル30は方形体をして流体を吐出する吐出部34と、流体を取り入れる流入部35とで構成した。吐出部34は、長手方向に沿って2枚の吐出板で流体を吐出する吐出口33突設形成した。吐出口33は、熱流体あるいは低温流体による形状変化を防止する長手方向の2枚の吐出板の間に吐出口変形防止円柱33aを要所に溶接固着した。吐出部34と流入部35とを一体化して掛止する止金具36を長手方向外周壁の両側に設けた。止金具36は、吐出部34に止金具36aと、流入部35に止金具36bを設けた構成のノズルであって、該ノズル30は、吐出口33から吐出する流体を整流調整する整流調整用円筒40を設けた。該整流調整用円筒40は、整流調整に最適な吐出口33の直下に位置して流体が通過する吐出部34と整流調整用円筒40との隙間40aを調整して吐出部34の長手方向内壁内周横44の両側から整流調整用円筒40の要所を保持して整流調整用円筒固定柱41を用いて溶接固着して設けた。流入部35は、底壁42の中心部に流体を流入させる流体入口43を設けた構成のノズルであるので、ノズルは、熱流体と、低温流体の何れかの状態の流体を吐出しても長手方向の2枚の吐出板の間に吐出口変形防止円柱33aを要所に溶接固着したので、熱流体あるいは低温流体による形状変化を生じることは無い。吐出部34と流入部35とを一体化して掛止する止金具36を長手方向外周壁の両側に設けた構成であるので、ノズル30内部を観察することが生じた場合は設けた止金具36を即座に外すことがでるきるのでメンテナンスが行い易い。整流調整に最適な吐出口33の直下に位置して流体通過の隙間を調整して吐出部34の長手方向内壁内周横44の両側から整流調整用円筒40の要所を保持して整流調整用円筒固定柱41を用いて溶接固着して設けたので、整流調整は整流調整用円筒40の流体通過の隙間を調整することでよくなり、整流調整によって金網を用いることもなく負傷することが無くなる。流入部35は、底壁42の中心部に流体を流入させる流体入口43を一カ所としたので流体送風機との接続が簡単になる。
【0021】
請求項2記載の発明では、請求項1記載のノズルであって、常温流体と、熱流体と、低温流体の何れかの状態の流体を吐出する該ノズル30は、吐出口33から吐出する流体を整流調整する整流調整用円筒50を設けた。該整流調整用円筒50は、整流調整に最適な吐出口33の直下に位置して流体通過の隙間44aを調整して吐出部34の長手方向内壁内周上45の両側から整流調整用円筒50を要所に螺着して固定する整流調整用円筒止金52を溶接固着して設けた。整流調整用円筒止金52は、整流調整用円筒50を螺着できる整流調整用円筒螺子51を設けた。整流調整用円筒螺子51を用いて螺着するとき整流調整に最適な流体通過の吐出部34と整流調整用円筒50との隙間40aを自在に調整制御できる構成のノズルであるので、ノズル30を設置したあとから最適な整流調整が可能な優れものである。
【0022】
請求項3記載の発明では、請求項1と2記載のノズルであって、該ノズル30は、熱発生手段を設けた。該発熱手段は整流調整として設けた整流調整用円筒40、50の円筒内部内周の長手方向に沿ってシリコンベルトヒーター61を挿入して設けた。該シリコンベルトヒーター61の電源用接続端子62と接続した供給電圧電流を制御して発熱温度を制御できる構成のノズルであるので、整流調整として設けた整流調整用円筒40、50の円筒内部内周の長手方向に沿ってシリコンベルトヒーター61を挿入して設けたので常温流体と、熱流体を吐出する際は、流入部35の流体入口43に送風機を接続することで可能となる。熱流体をノズルに送り込むまでの熱の拡散損失はなくなる。シリコンベルトヒーター61の電源用端子62と接続した供給電圧電流を制御して発熱温度を制御できる構成のノズルであるので吐出する流体の温度管理は接続した供給電圧電流を制御することで可能となる。低温流体を吐出する場合はシリコンベルトヒーター61の電源を切り流入部35の流体入口43に冷却送風機を接続することで可能となる。低温流体をノズルに送り込むまでの低温の拡散損失はなくなる。並設するノズルごとの温度管理が自在に行える優たノズルである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面に示す実施するための最良の形態により、本発明を詳細に説明する。
【実施例1】
【0024】
図1ないし図6と、図9ないし10に示す本発明の第1の実施するための最良の第1の形態において、図2は、本発明のノズルの斜視図を示した図である。
常温流体、熱流体、低温流体の何れかの状態の流体を吐出するノズル30は、方形体をした吐出部34と係合する流入部35とて構成している。吐出部34の吐出口33は、長手方向に沿って2枚の吐出板で吐出口33を突設形成している。ノズル30は、吐出部34と、流入部35の長手方向外周壁の両側にある止金具36をロックして掛止している。
吐出口33の長手方向の2枚の吐出板の要所に間隔をおいて吐出口変形防止円柱33aを溶接固着した構成である。
【0025】
図1は、本発明のノズルの断面図を示した図である。
上記記載のノズル30は、方形体をして流体を吐出する吐出部34と、流体を取り入れる流入部35とで構成した。吐出部34は、長手方向に沿って2枚の吐出板で流体を吐出する吐出口33突設形成した。吐出口33は、熱流体あるいは低温流体による形状変化を防止する長手方向の2枚の吐出板の間に吐出口変形防止円柱33aを要所に溶接固着した。吐出部34と流入部35とを一体化して掛止する止金具36を長手方向外周壁の両側に設けた。止金具36は、吐出部34に止金具36aと、流入部35に止金具36bを設けた構成のノズルであって、該ノズル30は、吐出口33から吐出する流体を整流調整する整流調整用円筒40を設けた。該整流調整用円筒40は、整流調整に最適な吐出口33の直下に位置して流体が通過する吐出部34と整流調整用円筒40との隙間40aを調整して吐出部34の長手方向内壁内周横44の両側から整流調整用円筒40の要所を保持して整流調整用円筒固定柱41を用いて溶接固着して設けた。流入部35は、底壁42の中心部に流体を流入させる流体入口43を設けた構成のノズルである。
【0026】
図3は、本発明のノズルの平面図を示した図である。
上記記載のノズル30は、吐出部34と係合する流入部35とで構成している。
吐出部34の吐出口33は、長手方向に沿って2枚の吐出板で吐出口33を突設形成している。吐出口33は、熱流体あるいは低温流体による形状変化を防止するため長手方向の2枚の吐出板の要所に間隔をおいて吐出口変形防止円柱33aを溶接固着している。吐出部34に流入部35の止金具36bと掛止する止金具36aを設けた。吐出部34と、流入部35は、長手方向外周壁の両側に設けた止金具36でロックして掛止する構成である。
【0027】
図4は、本発明のノズルの側面図を示した図である。
上記記載のノズル30は、吐出部34と係合する流入部35は止金具36でロックして掛止する。吐出部34の吐出口33は、長手方向に沿って2枚の吐出板で吐出口33を突設形成している。吐出口33は、熱流体あるいは低温流体による形状変化を防止するため長手方向の2枚の吐出板の要所に間隔をおいて吐出口変形防止円柱33aを溶接固着している。流入部35の底壁42の中心部に設けた流入口43から流体を流入させる構成である。
【0028】
図5は、本発明のノズル流入部の平面図を示した図である。
上記記載のノズルの流入部35の平面図である。流入部35の長手方向外周壁の両側に止金具36bを設けた。流入部35の底壁42の中心部に流体を流入させる流入口43を設けた。
【0029】
図6は、本発明のノズルの流入部の側面図を示した図である。
上記記載のノズル30の流入部の側面図である。流入部35の長手方向外周壁の両側に止金具36bを設けた。流入部35の底壁42の中心部に流体を流入させる流入口43に流体流入管70を設けた。
【0030】
図9ないし図10は、本発明のノズル吐出部の断面図と一部を切り欠いだ斜視図を示した図である。
上記記載のノズル30は、吐出部34の断面図である。吐出部34の吐出口33は、長手方向に沿って2枚の吐出板で吐出口33を突設形成している。吐出口33は、熱流体あるいは低温流体による形状変化を防止するため長手方向の2枚の吐出板の要所に間隔をおいて吐出口変形防止円柱33aを溶接固着している。ノズル30から吐出する流体を整流調整する整流調整用円筒40を設けた。整流調整をする整流調整用円筒40は、吐出口33に向かって吐出する流体量と速度とで吐出部34と整流調整用円筒40の隙間40aを調整する。調整した隙間40aに合致して整流調整用円筒40を吐出部34の長手方向内壁内周横44の両側から整流調整用円筒40の要所を保持して整流調整用円筒固定柱41を用いて溶接固着した吐出部の構成である。
【0031】
{発明を実施するための異なる形態}
【0032】
次に、図11ないし図12と、図7ないし図8に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当たって、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同一構成部分は同一符号を付して重複する説明を省略する。
【実施例2】
【0033】
図11ないし図12の本発明の第2の実施の形態において前記本発明の第1の実施の形態と主に異なる点は、前記記載の整流調整用円筒の保持構造が異なる。流入する流体の整流調整をする隙間調整を整流調整用円筒を保持する螺子で行い隙間位置を自在に変えられることを目的とした。
【0034】
図11と図12は、本発明の第2の実施の形態のノズル吐出部の断面図と斜視図を示した図である。
常温流体と、熱流体と、低温流体の何れかの状態の流体を吐出する該ノズル30は、吐出口33から吐出する流体を整流調整する整流調整用円筒50を設けた。該整流調整用円筒50は、整流調整に最適な吐出口33の直下に位置して流体通過の隙間44aを調整して吐出部34の長手方向内壁内周上45の両側から整流調整用円筒50を要所に螺着して固定する整流調整用円筒止金52を溶接固着して設けた。整流調整用円筒止金52は、整流調整用円筒50を螺着できる整流調整用円筒螺子51を設けた。整流調整用円筒螺子51を用いて螺着するとき整流調整に最適な流体通過の吐出部34と整流調整用円筒50との隙間40aを自在に調整制御できる構成のノズルである。
【実施例3】
【0035】
図7ないし図8に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当たって、前記本発明を実施するための最良の第1の形態および第2の形態と同一構成部分は同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0036】
図7ないし図8の本発明の第3の実施の形態において前記本発明の第1の実施の形態および第2の実施の形態と主に異なる点は、前記記載の整流調整用円筒内部に熱発生源を設けて、ノズルから吐出する熱流体の温度を自在に制御できることを目的とした。
【0037】
図7は、本発明の発熱体を挿入した整流調整用円筒の一部を切り欠いて示した図である。
吐出部34の吐出口33より熱流体を吐出するノズル30は、発熱手段として整流調整用円筒40、50の長手方向に沿って整流調整用円筒内部にシリコンベルトヒーター61を挿入設置した。該シリコンベルトヒーター61は電圧電流を制御して発熱温度を制御できる構成のノズルである。熱流体を吐出口33より吐出するには、流入部35の底壁42の中心部に流体を流入させる流入口43と流体流入管70とを接続した送風機で送風して発熱温度を制御して吐出する発熱手段の構成である。
【0038】
図8は、本発明のノズルを並設して示した図である。
ノズル30の整流調整用円筒40、50に発熱体を設置して、ノズル30を並設した。
並設したノズル30であっても、個々のノズル30ごとに発熱温度を制御可能となる。
例えば、あるノズル30の熱流体温度を100度と設定して、その隣のノズル30を50度に設定することも可能となる。また、シリコンベルトヒーター61の電源を切りると常温流体で吐出する。低温発生器と流体流入管70と流入口43とを接続することで低温流体は吐出する。本発明のノズル30によって従来できなかったノズル30ごとに温度制御をすることが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、ノズルを製造販売する産業で利用される。また、製紙分野におけるキャストコーター用エアドライヤーや抄紙嵌伸び工程の熱ロール等各種の乾燥及び加熱装置の熱風吹出し装置として、長尺状のノズル本体を並列に並べて使用されている。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明を実施するための最良の第1の形態のノズルの断面図。
【図2】本発明を実施するための最良の第1の形態のノズルの斜視図。
【図3】本発明を実施するための最良の第1の形態のノズルの平面図。
【図4】本発明を実施するための最良の第1の形態のノズルの側面図。
【図5】本発明を実施するための最良の第1の形態のノズル流入部の平面図。
【図6】本発明を実施するための最良の第1の形態のノズルの流入部の側面図。
【図7】本発明を実施するための最良の第3の形態の発熱体を挿入した整流調整用円筒の一部を切り欠いた図。
【図8】本発明を実施するための最良の第3の形態のノズルを並設した図。
【図9】本発明を実施するための最良の第1の形態のノズル吐出部の断面図。
【図10】本発明を実施するための最良の第1の形態のノズル吐出部の一部を切り欠いだ斜視図。
【図11】本発明を実施するための最良の第2の形態のノズル吐出部の断面図。
【図12】本発明を実施するための最良の第2の形態のノズル吐出部の斜視図。
【図13】従来型ノズルの一例を示した断面図。
【図14】図13の従来型ノズルの断面図。
【図15】図13の従来型ノズルの流入部の平面図。
【図16】図13の従来型ノズルの流入部の熱流体の風量実測値の図。
【図17】図13の従来型ノズルの整流調整に用いる一例の金網図。
【図18】図13の従来型ノズルの整流調整に用いる一例の金網図。
【符号の説明】
【0041】
30 ノズル
31 流体受口
33 吐出口
33a吐出口変形防止円柱
34 吐出部
35 流入部
36、36a、36b 止金具
40、50 整流調整用円筒
40a 隙間
41 整流調整用円筒固定柱
42 底壁
43 流体入口
44 長手方向内壁内周横
45 長手方向内壁内周上
51 整流調整用円筒螺子
52 整流調整用円筒止金
61 シリコンベルトヒーター
62 電源接続用端子
70 流体流入管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
常温流体と、熱流体と、低温流体の何れかの状態の流体を吐出するノズルで、該ノズル(30)は、方形体をして流体を吐出する吐出部(34)と、流体を取り入れる流入部(35)とで構成して、吐出部(34)は、長手方向に沿って2枚の吐出板で流体を吐出するよう突設形成した吐出口(33)と、吐出口(33)は、熱流体あるいは低温流体による形状変化を防止する長手方向の2枚の吐出板の間の要所に溶接固着した吐出口変形防止円柱(33a)と、長手方向外周壁の両側に設けた吐出部(34)と流入部(35)とを一体化して掛止する止金具(36)と、止金具(36)は、吐出部(34)に止金具(36a)と、流入部(35)に止金具(36b)を設けた構成のノズルであって、該ノズル30は、吐出口(33)から吐出する流体を整流調整するよう設けた整流調整用円筒(40)と、該整流調整用円筒(40)は、整流調整に最適な吐出口(33)の直下に位置して流体が通過する吐出部(34)と整流調整用円筒(40)との隙間(40a)を調整して吐出部(34)の長手方向内壁内周横(44)の両側から整流調整用円筒(40)の要所を保持する整流調整用円筒固定柱(41)を用いて溶接固着して設けて、流入部(35)は、底壁(42)の中心部に流体を流入させる流体入口(43)を設けた構成であることを特徴とするノズル。
【請求項2】
上記記載のノズルであって、常温流体と、熱流体と、低温流体の何れかの状態の流体を吐出する該ノズル(30)は、吐出口(33)から吐出する流体を整流調整する整流調整用円筒(50)を設けて、該整流調整用円筒(50)は、整流調整に最適な吐出口(33)の直下に位置して流体通過の隙間(40a)を調整して吐出部(34)の長手方向内壁内周上(45)の両側から整流調整用円筒(50)の要所を螺着して固定できるよう溶接固着して設けた整流調整用円筒止金(52)と、整流調整用円筒止金(52)は、整流調整用円筒(50)を要所に螺着するよう設けた整流調整用円筒螺子(51)と、整流調整用円筒螺子(51)を用いて螺着するとき整流調整に最適な流体通過の吐出部(34)と整流調整用円筒(50)との隙間(40a)を自在に調整制御できる構成であることを特徴とする請求項1記載のノズル。
【請求項3】
前記記載のノズルであって、該ノズル(30)は、整流調整用円筒(40、50)の円筒内部内周の長手方向に沿って設けた発熱手段と、発熱手段は、整流調整として設けた整流調整用円筒(40、50)の円筒内部内周の長手方向に沿って挿入して設けたシリコンベルトヒーター(61)と、シリコンベルトヒーター(61)の電源用端子(62)と接続した供給電圧電流を制御して発熱温度を制御できる構成であることを特徴とする請求項1と2記載のノズル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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