説明

ハイブリッド車の電源装置

【課題】内燃機関による発電機の作動を抑制することにより燃費を向上することができ、且つ、複数個直列に接続した電源のうち特定の電源のみの偏った寿命低下を抑制することのできるハイブリッド車の電源装置を提供する。
【解決手段】第1の回路(6)を介して第1の電気負荷(7)へ電力供給する第1のバッテリ(2)と、第1のバッテリとともに第2の回路(5)を介して第2の電気負荷(12)へ電力供給する第2のバッテリ(3)と、第2の回路に接続されて内燃機関で駆動される発電機(13)と、第2の回路から第1及び第2のバッテリへの入力電圧の電圧調整を行う第1の電圧調整器(14)と、走行用モータを駆動させる高電圧な第3のバッテリ(8)と、第3のバッテリからの入力電圧を降圧して第1の電気負荷へ第1のバッテリの電圧及び第1の電圧調整器の調整電圧よりも高い電圧の電力を供給する第2の電圧調整器(10)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイブリッド車の電源装置に係り、詳しくは、走行用バッテリから電圧の異なる電気負荷に電力供給を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関を搭載した大型車両には、中小型車両及び乗用車との部品を共通化することによるコストの低減及び信頼性の向上を目的とし、電源電圧を12Vとして設計された内燃機関制御用をはじめとする各種制御装置及び内燃機関始動用のスタータ等が用いられている。また、車両の架装等には、従来通り電源電圧を24Vとして設計された冷凍機等の装置が用いられている。
【0003】
このようなことから大型車両用の電源としては、24Vの主電源回路を装備し、これからDC−DC変換回路を利用して直流12Vの電源を得る形態が広く普及することとなった。
しかしながら、上記の回路構成では、DC−DC変換回路の故障により主電源の定格電圧24Vから各制御装置用12Vへの変換が途絶えると車両が走行中の路上で停止する事態も発生し兼ねない。
【0004】
そこで、DC−DC変換回路に故障が発生しても走行中の車両が路上で停止することなく、自力で車両基地やサービス工場まで走行できるように、12Vの電源を複数個直列に接続し、一方の12Vの電源より各制御装置等に電力を供給することにより、24Vの主電源回路と12Vの電源回路に電力の供給を可能としDC−DC変換回路の故障時にも車両を走行可能とする車両用電源装置が開発されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−118656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1の車両用電源装置では、DC−DC変換回路の故障時に電力供給が可能となるように12Vの電源を複数個直列に接続し車両を走行可能にしている。
しかしながら、複数個直列に接続をした12Vの電源のうち特定の12Vの電源より各制御装置等に電力を供給しており、特定の12Vの電源の電力のみを消費するので、当該特定の12Vの電源のみ寿命の低下が起こり、複数個の電源間で寿命バランスが崩れ、好ましいことではない。
【0007】
そこで、内燃機関で24V用の発電機を作動させて24Vの発電を行い、複数個直列に接続をした12Vの電源のうち特定の12Vの電源より各制御装置等に電力を供給するが、特定の12Vの電源だけが消費することのないよう、12Vの複数個の電源に例えば電圧調整器を介して電力を均等に補充することが考えられ、このようにすることで特定の12Vの電源の寿命の低下を抑制することが可能である。
【0008】
さらに、最近では、例えば内燃機関とともに走行用モータを備え、この走行用モータに電力供給するために高電圧(例えば270V)の直流電源を有したハイブリッド車両が種々開発されているが、このようなハイブリッド車両において、高電圧の電源電力を内燃機関を利用して12Vを供給する発電機と比べて発電効率の高いDC−DC変換回路で直流12Vに変換し、この変換した12Vの電力を各制御装置等に利用することで燃費の悪化を解消すること考えられている。
【0009】
ところが、このように高電圧の電源電力を12Vの電源として利用する場合であっても、併行して内燃機関で上記12V用或いは24V用の発電機が作動してしまうと、依然として燃費の悪化を解消できず、好ましいことではない。
また、上述の如く特定の12Vの電源のみが使用されると、当該特定の12Vの電源にのみ高電圧の電源から12Vの電力が逆流して補充されるといった現象が起こり得、この場合、電圧調整器を介さないため、やはり特定の12Vの電源の寿命のみの低下が起こり、複数個の電源間で寿命バランスが大きく崩れるという問題がある。
【0010】
本発明は、この様な問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、内燃機関による12V用或いは24V用の発電機の作動を抑制することにより燃費を向上することができ、且つ、複数個直列に接続した電源のうち特定の電源のみの偏った寿命低下を抑制することのできるハイブリッド車の電源装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために、請求項1のハイブリッド車の電源装置は、内燃機関と走行用モータを有したハイブリッド車の電源装置であって、第1の回路を介して第1の電気負荷へ電力供給可能な第1のバッテリと、第1のバッテリと直列に接続され、該第1のバッテリとともに第2の回路を介して第2の電気負荷へ電力供給可能な第2のバッテリと、第2の回路に接続され、前記内燃機関により駆動される発電機と、前記第1の回路及び前記第2の回路と接続され、該第2の回路から入力される電圧を前記第1のバッテリの電圧及び前記第2のバッテリの電圧が均衡する所定割合に変換して該第1の回路へ電力を供給する電圧調整を行う第1の電圧調整器と、前記第1のバッテリの電圧及び前記第1の電圧調整器により調整された電圧よりも高電圧な第3のバッテリと、第3の回路を介して前記第3のバッテリから入力される電圧を降圧するとともに前記第1の回路を介して前記第1の電気負荷へ電力を供給する第2の電圧調整器とを備え、前記第2の電圧調整器の前記第1の電気負荷へ供給する電力の電圧は、前記第1のバッテリの電圧及び前記第1の電圧調整器により調整された電圧より高く、前記第1の電気負荷の許容電圧より低い所定電圧となるように設定されることを特徴とする。
【0012】
また、請求項2のハイブリッド車の電源装置では、請求項1において、前記第3のバッテリは、前記走行用モータを駆動するための電圧を蓄電可能な走行用バッテリであることを特徴とする。
また、請求項3のハイブリッド車の電源装置では、請求項1または2において、前記第1の回路に第3の電圧調整器から第1のバッテリへの電力供給を抑制する電力供給抑制手段を備えることを特徴とする。
【0013】
また、請求項4のハイブリッド車の電源装置では、請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記第2の電圧調整器は、前記第3のバッテリの電圧が所定割合以下である時には、前記第1の電気負荷に電力を供給しないことを特徴とする。
また、請求項5のハイブリッド車の電源装置では、請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記第3のバッテリに蓄電される充電量を検出するバッテリ充電量検出手段を備え、
前記第2の電圧調整器は、前記バッテリ充電量検出手段により検出された前記第3のバッテリの充電量が所定量以下である時には、前記第1の電気負荷に電力を供給しないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、第1のバッテリの電圧及び第1の電圧調整器により調整された電圧よりも高電圧な第3のバッテリと、第3の回路を介して第3のバッテリから入力される電圧を降圧するとともに第1の回路を介して第1の電気負荷へ電力を供給する第2の電圧調整器とを備え、第2の電圧調整器の第1の電気負荷へ供給する電力の電圧については、第1のバッテリの電圧及び第1の電圧調整器の調整電圧より高く、前記第1の電気負荷の許容電圧より低い所定電圧となるように設定している。
【0015】
これにより、第3のバッテリの電圧を第2の電圧調整器にて第1の電気負荷へ供給可能な所定電圧に変換し供給しているので、内燃機関により駆動される発電機の作動を抑制することができ、燃費を向上することができる。
また、既存の車両をハイブリッド化するような場合において内燃機関の補機部品の配置構成を変更することなく、コストの増加を抑えつつ発電機の作動を抑制することができる。
【0016】
請求項2の発明によれば、第3のバッテリは、走行用モータを駆動するための電圧を蓄電可能な走行用バッテリで構成されている。
従って、第3のバッテリとして、ハイブリッド車で通常使用される走行用バッテリを使用しているため、新たなバッテリを搭載する必要がなく、コストの増加を抑制することができる。
請求項3の発明によれば、第1の回路に電力供給抑制手段を備えて第2の電圧調整器から第1のバッテリへの電力供給を抑制している。
これにより、第2の電圧調整器から第1のバッテリへの電力供給を抑制されているので、第1の電圧調整器より第1のバッテリへ充電することができる。
【0017】
従って、第1の電圧調整器から第1のバッテリに充電することができるので、第1のバッテリと第2のバッテリとの電圧の均衡を図り、第1のバッテリのみの寿命低下を抑制することができる。
請求項4の発明によれば、第2の電圧調整器は、第3のバッテリの電圧が所定割合以下である時には、第1の電気負荷に電力を供給しないようにしている。
【0018】
従って、第3のバッテリの電圧が所定割合以下である時には、第3のバッテリから第1の電気負荷に電力を供給しないので、走行用モータを使用することを前提として走行性能を考慮した車両において、走行への影響を無くすことができるだけでなく、既存の補機部品によって、12Vの供給への影響も無くすことができる。
請求項5の発明によれば、第3のバッテリに蓄電される充電量を検出するバッテリ充電量検出手段を備えており、第2の電圧調整器は、第3のバッテリの充電量が所定量以下である時には、第1の電気負荷に電力を供給しないようにしている。
従って、第3のバッテリの充電量が所定量以下である時には、第3のバッテリから第1の電気負荷に電力を供給しないので、走行用モータを使用することを前提として走行性能を考慮した車両において、走行への影響を無くすことができるだけでなく、既存の補機部品によって、12Vの供給への影響も無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係るハイブリッド車の電源装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るハイブリッド車の電源装置の概略構成図である。以下、当該ハイブリッド車の電源装置の構成を説明する。
【0021】
図1に示すように、ハイブリッド車用電源回路1には、それぞれ12Vの電圧を蓄電可能な第1バッテリ(第1のバッテリ)2及び第2バッテリ(第2のバッテリ)3が直列に接続されて設けられている。つまり、当該第1バッテリ2と第2バッテリ3とは接続ライン4により接続されている。そして、第2バッテリ3の出力端子は24V系回路5(第2の回路)に接続されている。また、接続ライン4は途中で分岐しており12V系回路6(第1の回路)に接続されている。
【0022】
12V系回路6には、図示しないエンジン(内燃機関)の始動を行うスタータやエンジン制御機器等の定格電圧が12Vの電気負荷(以下12V負荷という)(第1の電気負荷)7が接続されている。
また、12V系回路6には、図示しない走行用モータを駆動するための高電圧(例えば270V)を蓄電可能な走行用バッテリ(第3のバッテリ)8が、高電圧回路(第3の回路)9、DC−DCコンバータ(第2の電圧調整器)10を介して接続されている。
【0023】
当該DC−DCコンバータ10は、走行用バッテリ8の高電圧を、第1バッテリ2や後述するイコライザ(第1の電圧調整器)14の調整電圧より高く、12V負荷7の許容電圧より低い所定電圧(例えば14V)に降圧し、12V負荷7に電力を供給する機能を有している。
【0024】
また、走行用バッテリ8とDC−DCコンバータ10との間には、該走行用バッテリ8の充電量を検出するバッテリ充電量検出センサ(バッテリ充電量検出手段)15が接続されている。
さらに、12V系回路6には、DC−DCコンバータ10から供給される所定電圧の電力を第1バッテリ2には供給しないようにするダイオード(電力供給抑制手段)11が配設されている。
一方、24V系回路5には、架装機器(冷凍機)等の24Vの電気負荷(以下24V負荷という)(第2の電気負荷)12が接続されている。
【0025】
また、24V系回路5には発電機13が接続されている。当該発電機13はエンジンにより駆動されることで24V以上の電力を発電し24V系回路5に電力を供給する機能を有している。
さらに、12V系回路6及び24V系回路5間には、イコライザ14が接続されている。
【0026】
当該イコライザ14は、24V系回路5が入力端子に、12V系回路6が出力端子に接続されている。イコライザ14は、24V系回路5の電圧及び12V系回路6の電圧を監視し、当該24V系回路5の電圧の2分の1の電圧及び12V系回路6の電圧差が所定電圧差以上である時には、第1バッテリ2及び第2バッテリ3の電圧を均衡させるべく、24V系回路5から供給される電圧を2分の1の割合で降圧変換して12系回路6へ供給する機能を有している。
【0027】
以下、このように構成された本発明の実施形態に係るハイブリッド車の電源装置の作用及び効果について説明する。
上記構成のハイブリッド車用電源回路1では、通常、発電機13または直列に接続された第1バッテリ2及び第2バッテリ3から24V負荷12へ電力供給が行われる。
【0028】
また、走行用バッテリ8の電圧が定格電圧(例えば270V)の所定割合(例えば30%)以下、若しくは、バッテリ充電量検出センサ15によって検出された走行用バッテリ8の充電量が所定量(例えば、充電率30%)以下であるとDC−DCコンバータ10で判定された時には、第1バッテリ2から12V負荷7へ電力供給が行われる。これにより車両の走行への影響を無くすことができる。
【0029】
そうでない時、即ち走行用バッテリ8の電圧が定格電圧の所定割合より大きい時、若しくは、バッテリ充電量検出センサ15によって検出された走行用バッテリ8の充電量が所定量より大きい時には、DC−DCコンバータ10にて走行用バッテリ8から供給される高電圧(例えば270V)をイコライザ14の調整電圧より高く、12V負荷7の許容電圧より低い所定電圧(例えば14V)に降圧し、12V系回路6を介して12V負荷7へ電力供給が行われる。なお、第1バッテリ2には、12V系回路6に備わるダイオード11によりDC−DCコンバータ10から電力が供給されることはない。
【0030】
よって、走行用バッテリ8の電圧が定格電圧の所定割合より大きい時、若しくは、走行用バッテリ8の充電量が所定量より大きい時には、第1バッテリの電圧より高電圧なDC−DCコンバータ10の電力が12V負荷7へ供給されるので、第1バッテリ2の電力消費だけが増加することはなく、第1バッテリ2と第2バッテリ3とで電力消費は同等となる。一方、走行用バッテリ8の電圧が定格電圧の所定割合以下である時には、第1バッテリ2は24V負荷12、12V負荷7の両方へと電力供給を行うことから、第2バッテリ3に比べて電力消費が大きくなる。
【0031】
このとき、イコライザ14は、入力端子に接続されている24V系回路5及び出力端子に接続されている12V系回路6のそれぞれの電圧を監視し、第1バッテリ2の電圧及び第2バッテリ3の電圧を均衡させるべく、24V系回路5から入力される電圧を2分の1の電圧に降圧変換して、12V系回路6へと電力を供給する電圧調整を行う。
【0032】
詳しくは、イコライザ14は、24V系回路5から入力される電圧の2分の1の電圧と、12V系回路6の電圧との差が所定差以上である時、即ち第1バッテリ2の電圧及び第2バッテリ3の電圧が不均衡である時に上記電圧調整を行う。即ち、当該イコライザ14による電圧調整により、第1バッテリ2の電圧及び第2バッテリ3の電圧の均衡が保たれながら、24V系回路5から12V系回路6の12V負荷7または第1バッテリ2へと電力が供給され、第1バッテリ2の電力消費が補われる。
【0033】
このように、本発明の実施形態に係るハイブリッド車の電源装置では、DC−DCコンバータ10から12V負荷7へ優先的に電力供給がされるので第1バッテリ2の電力消費を少なくすることができ、また、ダイオード11によりDC−DCコンバータ10から第1バッテリ2への電力供給を抑制しているので、イコライザ14で第1バッテリ2の電圧調整をすることができる。
【0034】
これにより、本発明の実施形態に係るハイブリッド車の電源装置によれば、
(1)第1バッテリ2の消費電力が少なくなり第1バッテリ2の電圧調整を行うことによる発電機の作動を減らすことができるので燃費を向上させることができる。
(2)ダイオード11によりDC−DCコンバータ10から第1バッテリ2への電力供給を抑制し、イコライザ14により第1バッテリ2と第2バッテリ3との電圧調整をしているので第1バッテリ2と第2バッテリ3との電圧の均衡を図ることができ、第1バッテリ2のみの寿命低下を抑制することができる。
【0035】
(3)既存車両の12V電源を複数個直列に接続した電源装置にDC−DCコンバータ10及びダイオード11を追加することにより、既存車両の構成を大幅に変更することなくコストの増加を抑えて走行用バッテリ8を用いた電源装置とすることができる。
以上で発明の実施形態の説明を終えるが、本発明の形態は実施形態に限定されるものではない。
【0036】
例えば、本実施形態は、第1バッテリ2へのDC−DCコンバータ10からの電力供給を抑制するのにダイオード11を用いているが、これに限定するものではなくDC−DCコンバータ10から第1バッテリ2への電力供給を抑制できるものであればよい。
【符号の説明】
【0037】
2 第1バッテリ(第1のバッテリ)
3 第2バッテリ(第2のバッテリ)
5 24V回路(第2の回路)
6 12V回路(第1の回路)
7 12V系負荷(第1の電気負荷)
8 走行用バッテリ(第3のバッテリ)
9 高電圧回路(第3の回路)
10 DC−DCコンバータ(第2の電圧調整器)
11 ダイオード(電力供給抑制手段)
12 24V系負荷(第2の電気負荷)
13 発電機
14 イコライザ(第1の電圧調整器)
15 バッテリ充電量検出センサ(バッテリ充電量検出手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関と走行用モータを有したハイブリッド車の電源装置であって、
第1の回路を介して第1の電気負荷へ電力供給可能な第1のバッテリと、
第1のバッテリと直列に接続され、該第1のバッテリとともに第2の回路を介して第2の電気負荷へ電力供給可能な第2のバッテリと、
第2の回路に接続され、前記内燃機関により駆動される発電機と、
前記第1の回路及び前記第2の回路と接続され、該第2の回路から入力される電圧を前記第1のバッテリの電圧及び前記第2のバッテリの電圧が均衡する所定割合に変換して該第1の回路へ電力を供給する電圧調整を行う第1の電圧調整器と、
前記第1のバッテリの電圧及び前記第1の電圧調整器により調整された電圧よりも高電圧な第3のバッテリと、
第3の回路を介して前記第3のバッテリから入力される電圧を降圧するとともに前記第1の回路を介して前記第1の電気負荷へ電力を供給する第2の電圧調整器とを備え、
前記第2の電圧調整器の前記第1の電気負荷へ供給する電力の電圧は、前記第1のバッテリの電圧及び前記第1の電圧調整器により調整された電圧より高く、前記第1の電気負荷の許容電圧より低い所定電圧となるように設定されることを特徴とするハイブリッド車の電源装置。
【請求項2】
前記第3のバッテリは、前記走行用モータを駆動するための電圧を蓄電可能な走行用バッテリであることを特徴とする、請求項1に記載のハイブリッド車の電源装置。
【請求項3】
前記第1の回路に第2の電圧調整器から第1のバッテリへの電力供給を抑制する電力供給抑制手段を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載のハイブリッド車の電源装置。
【請求項4】
前記第2の電圧調整器は、前記第3のバッテリの電圧が所定割合以下である時には、前記第1の電気負荷に電力を供給しないことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載のハイブリッド車の電源装置。
【請求項5】
前記第3のバッテリに蓄電される充電量を検出するバッテリ充電量検出手段を備え、
前記第2の電圧調整器は、前記バッテリ充電量検出手段により検出された前記第3のバッテリの充電量が所定量以下である時には、前記第1の電気負荷に電力を供給しないことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載のハイブリッド車の電源装置。

【図1】
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【公開番号】特開2011−131827(P2011−131827A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−294776(P2009−294776)
【出願日】平成21年12月25日(2009.12.25)
【出願人】(303002158)三菱ふそうトラック・バス株式会社 (1,037)
【Fターム(参考)】