説明

ハニカム触媒及びハニカム触媒装置

【課題】モノリスのハニカム構造からなる二重流路構造の新規なハニカム触媒を好適に用いたハニカム触媒装置を得ること。
【解決手段】ハニカム触媒2は外側隔壁11と内側隔壁12とにより二重筒構造をなし、ハニカム構造の外側触媒13と内側触媒14を含む。内側隔壁12の上端部は外側隔壁11の端から突出した袖部12aをなす。第二の端2bでは各隔壁11,12及び各触媒13,14の端が互いに面一をなす。外筒4にはハニカム触媒2が収容され、第二の端2bと底板4cとの間に空間15が設けられる。外筒4と外側隔壁11との間にシール材16が介在する。内筒5は、一部が外筒4に収容され、一端部が袖部12aに嵌め付けられる。内筒5と袖部12aとの間にシール材17が介在する。内筒5に導入されるガスは内側触媒14を通り、空間15で折り返されて外側触媒13を通り外筒4から導出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、燃料電池に燃料ガスを供給する改質器に使用されるハニカム触媒及びハニカム触媒装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ハニカム触媒は内燃機関の排気ガス浄化用触媒コンバータに使われており、下記の特許文献1及び2には、その一例が開示されている。この排気浄化用触媒コンバータは、ハニカム構造の触媒担持体(ハニカム触媒)と、その触媒担持体の外周を覆う金属シェルと、触媒担持体と金属シェルとの間に設けられる無機質繊維マットからなる保持シール材とを備える。このコンバータは、触媒担持体の外周に保持シール材を巻回し、その外側を金属シェルで覆いながら締め付けている。
【0003】
また、特許文献3には、燃料電池に燃料ガスを供給する改質器に使用されるものであって、円筒状の中心側空間部と環状の外周側空間部とからなる二重筒構造からなり、それら空間部にCO変成触媒が充填されており、燃料改質部から供給された改質ガスをシフト変成するようにした変成部構造が記載されている。この変成部構造では、中心側空間部のCO変成触媒(中心側変成触媒)と、外周側空間部のCO変成触媒(外周側変成触媒)とが互いに区画され、その中心側変成触媒の一端側から導入される改質ガスをその他端側から導出し、同他端側にて外周側変成触媒に導入し、その外周側変成触媒の一端側(改質ガスを導入する側と同じ端側)から導出するようになっている。つまり、外周側変成触媒と中心側変成触媒とからなる二重の流路構造を備え、中心側変成触媒の入口から導入されるガスをその出口で折り返して外周側変成触媒の入口に導入し、外周側変成触媒の出口から導出するようになっている。
【特許文献1】特開2001−248430号公報
【特許文献2】特開2000−008845号公報
【特許文献3】特開2002−274810号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献3に記載の二重流路構造を、ハニカム構造からなる触媒を使用して構成することも考えられるが、このような構造のハニカム触媒及びそのハニカム触媒を用いたハニカム触媒装置は、これまで具体化されたものがなかった。
【0005】
この発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その第1の目的は、ハニカム構造からなる二重流路構造の新規なハニカム触媒を提供することになる。また、この発明の第2の目的は、その二重流路構造の新規なハニカム触媒を好適に用いたハニカム触媒装置を提供することにある。ここで、ハニカム触媒とは、ハニカム構造の担体に触媒を担持するか、触媒でハニカム構造を形成したものをいう。ハニカム触媒装置は、ハニカム触媒を内蔵した装置のことをいう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記第1の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、外側隔壁と内側隔壁とにより二重筒構造をなし、少なくとも外側隔壁と内側隔壁との間がハニカム構造をなし、第一の端と第二の端とを含み、第一の端は、内側隔壁の端部が外側隔壁の端から突出した袖部をなすことを趣旨とする。
【0007】
上記発明の構成によれば、二重筒構造をなし、第一の端に袖部を有する一体に構成された新規なハニカム触媒が得られる。ハニカム触媒が一体に構成されていることから、取り扱いが容易となる。一体に構成されたハニカム触媒は、セラミックのモノリス構造のように押し出し成形で形成されたものや、波形金属を巻いて溶接等で一体化したものなどがある。
【0008】
上記第1の目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、第二の端は、外側隔壁、内側隔壁及びハニカム構造の端が互いに面一をなすことを趣旨とする。
【0009】
上記第1の目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明のハニカム触媒が、金属製又はセラミック製であることを趣旨とする。
【0010】
上記第2の目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載のハニカム触媒を使用したハニカム触媒装置であって、有底の外筒と、無底の内筒と、外筒には、ハニカム触媒が収容され、ハニカム触媒の第二の端と外筒の底との間に所定の空間が設けられることと、外筒と外側隔壁との間に介在するシール材と、内筒は、第一の端に対応して配置され、その一部が外筒に収容されると共に、袖部に一端が嵌め付けられることと、内筒と袖部との間に介在するシール材とを備え、内筒に導入されるガスが内側隔壁の中を通り空間に導出され、その空間で折り返されて内側隔壁と外側隔壁との間を通り外筒から外部へ導出されるように構成したことを趣旨とする。
【0011】
上記発明の構成によれば、請求項1乃至3の何れかに記載の発明の作用に加え、ハニカム触媒を使用したハニカム触媒装置は一般に大型化しがちであるが、この発明のハニカム触媒装置は、内筒に導入されるガスが内側隔壁の中を通り空間に導出され、その空間で折り返されて内側隔壁と外側隔壁との間を通り外筒から外部へ導出されるという折り返し流路構造を構成することから、流路長に比べて装置の全長が短くなる。
【0012】
上記第2の目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、内筒が袖部に嵌め付けられた状態で、内筒の一端とハニカム触媒との間に所定の隙間が設けられることを趣旨とする。
【0013】
上記発明の構成によれば、請求項4に記載の発明の作用に加え、内筒が熱膨張して延びても、隙間がある分だけ、内筒の一端がハニカム触媒に突き当たることがない。
【0014】
また、請求項6に記載の発明は、改質用原料を燃料ガスに改質する改質触媒部及び燃料ガス中の一酸化炭素を低減するシフト触媒部を備えた改質器において、改質触媒部及びシフト触媒部の少なくとも一方として請求項4又は5に記載のハニカム触媒装置を使用したことを趣旨とする。
【0015】
上記発明の構成によれば、請求項4又は5に記載のハニカム触媒装置の作用が得られることから、改質器において、改質触媒部及びシフト触媒部の少なくとも一方が占める体積が小さくなる。また、改質器において、改質触媒部及びシフト触媒部の少なくとも一方の全体が早く適温になる。
【発明の効果】
【0016】
請求項1乃至3の何れかに記載の発明によれば、ハニカム構造からなる二重流路構造の新規なハニカム触媒を得ることができる。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、二重流路構造の新規なハニカム触媒を好適に用いたハニカム触媒装置を得ることができる。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の効果に加え、内筒が突き当たることに起因するハニカム触媒の損傷や内筒の歪みを未然に防止することができる。
【0019】
請求項6に記載の発明によれば、改質器を小型化することができ、改質器の起動時間を短縮することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
[第1実施形態]
以下、本発明におけるハニカム触媒及びハニカム触媒装置を具体化した第1実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
図1に、この実施形態のハニカム触媒装置1を斜視図により示す。図2に、この実施形態のハニカム触媒2を斜視図により示す。図3に、ハニカム触媒装置1を断面図により示す。図4に、図3の鎖線円S1の部分を拡大して示す。
【0022】
このハニカム触媒装置1は、燃料電池システムにおいて、燃料電池に燃料ガスを供給する改質器で使用されるもので、特に天然ガス等の炭化水素系燃料、メタノール等のアルコール燃料などの改質用原料から水素を含有する燃料ガスに改質する改質触媒部、その改質触媒部から導出される燃料ガスに含まれる一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素に変成し一酸化炭素を低減するシフト触媒部で使用されるものである。このハニカム触媒装置1は、略円筒状をなす金属製のケーシング3と、そのケーシング3の中に収容されたハニカム触媒2とを備える。ケーシング3は、有底の外筒4と、無底の内筒5とを備える。内筒5は、外筒4の上板4aの中央に配置される。内筒5は、その下端部が外筒4の中に収容され、上端部が上板4aから上方へ突出され、開口している。外筒4は、その上端部外周に、横方向へ突出する出口管4bを備える。外筒4の下端は底板4cで塞がれている。
【0023】
ハニカム触媒2は、セラミックによりモノリスで構成され、外側隔壁11と内側隔壁12とにより二重筒構造をなしている。外側隔壁11と内側隔壁12との間は、ハニカム構造をなす外側触媒13となっている。内側隔壁12の中は、ハニカム構造をなす内側触媒14となっている。ここで、ハニカム触媒2は、上下二つの端を含み、上側の端を第一の端2aとし、下側を端を第二の端2bとする。このハニカム触媒2の第一の端2aは、内側隔壁12の上端部が外側隔壁11の上端よりも上方へ突出した袖部12aをなしている。また、ハニカム触媒2の第二の端2bは、外側隔壁11、内側隔壁12、並びに、ハニカム構造をなす外側触媒13及び内側触媒14が互いに面一をなすように形成される。
【0024】
上記のようなハニカム触媒2が、ケーシング3の中に組み付けられて収容されることにより、上記したハニカム触媒装置1が構成される。すなわち、図3に示すように、外筒4には、ハニカム触媒2が第二の端2bを外筒4の底側へ向けて収容されると共に、その第二の端2bと底板4cとの間に所定の空間15が設けられる。そして、外筒4と外側隔壁11との間には、本発明のシール材としてのセラミックシート16が介在する。つまり、外側隔壁11の外周にセラミックシート16を巻き付けた状態で、ハニカム触媒2が外筒11に取り付けられている。また、内筒5は、ハニカム触媒2の第一の端2aに対応して配置され、その一部が外筒4の中に収容されると共に、内側隔壁12の袖部12aに内筒5の下端部が嵌め付けられている。そして、内筒5と袖部12aとの間には、本発明のシール材としてのセラミックシート17が介在する。つまり、袖部12bの外周にセラミックシート17を巻き付けた状態で、内筒5が袖部12bに嵌め付けられている。上記したセラミックシート16,17は、セラミックファイバをシート状に固めたものである。
【0025】
ここで、図4に示すように、内筒5が袖部12aに嵌め付けられた状態で、内筒5の下端5aとハニカム触媒2との間には、所定の隙間18が設けられる。この実施形態では、スリーブ12aの基部外周に溝が形成されることにより、内筒5の下端5aとの間に隙間18を確保するようにしているが、溝は必ずしも形成されなくてもよい。
【0026】
このようにハニカム触媒2がケーシング3に組み付けられた状態で、図3に矢印で示すように、内筒5の上端から導入されるガスは、内側隔壁12の中、すなわち内側触媒14の中を通り空間15に導出され、その空間15で折り返されて内側隔壁12と外側隔壁11との間、すなわち外側触媒11の中を通り外筒4の出口管4bから外部へ導出されるようになっている。
【0027】
以上説明したこの実施形態のハニカム触媒2によれば、二重筒構造をなし、第一の端2aに袖部12aを有するモノリスの新規なハニカム触媒が得られる。すなわち、モノリスのハニカム構造からなり、外側触媒13と内側触媒14とからなる二重流路構造を備えた新規なハニカム触媒2を得ることができる。
【0028】
また、一般に、ハニカム触媒を使用したハニカム触媒装置は大型化しがちであるが、この実施形態のハニカム触媒装置1は、内筒5に導入されるガスが内側触媒14の中を通り空間15に導出され、その空間15で折り返されて外側触媒13の中を通り外筒4の出口管4bから外部へ導出されるという折り返し流路構造を構成する。このため、ハニカム触媒装置1は、ハニカム触媒2の流路長に比べて装置1の全長が短くなる。このため、ハニカム触媒装置1の全体を比較的コンパクトなものにすることができる。このように、二重流路構造の新規なハニカム触媒2を好適に用いたハニカム触媒装置1を得ることができる。ここで、内筒5は、内側隔壁12の袖部12aに嵌め付けられ、両者5,12aの間にセラミックシート17が介在するので、両者5,12aの間のガスの漏れを容易かつ確実に防止することができる。
【0029】
更に、この実施形態では、図4に示すように、内筒5の下端5aとハニカム触媒2との間に所定の隙間18が設けられるので、内筒5が熱膨張して延びても、隙間18がある分だけ、内筒5の下端5aがハニカム触媒2に突き当たることがない。このため、内筒5が突き当たることに起因するハニカム触媒2の損傷や内筒5の歪みを未然に防止することができる。
【0030】
[第2実施形態]
次に、上記したハニカム触媒装置を使用した改質器につき図面を参照して詳細に説明する。
【0031】
図6に、この実施形態の改質器21を含む燃料電池システムの模式図を示す。燃料電池システムは、燃料ガス(改質ガス)と酸化剤ガスの供給を受けて発電する燃料電池スタック22と、その燃料電池スタック22に関わる構成機器としての改質器21及びその他の機器(図示略)を備える。燃料電池スタック22は、カソード22a、電解質22b及びアノード22cを積層してなり、そのカソード22a側には空気流路22dが形成され、アノード22c側には改質ガス流路22eが形成される。この燃料電池スタック1には、改質器2から燃料ガス(改質ガス)が供給される。供給される改質ガスは、改質ガス流路22eを流れる。燃料電池スタック1には、酸化剤ガスとして空気が供給される。供給される空気は、空気流路22dを流れる。
【0032】
改質器21は、天然ガスなどの改質用原料を水素リッチな改質ガスに改質するものであり、改質触媒部21a、シフト触媒部21b、CO選択酸化部21c及び燃焼部21dを備える。改質触媒部21aは、改質用原料を燃料ガス(改質ガス)に改質する部分である。シフト触媒部21bは、燃料ガス(改質ガス)中の一酸化炭素を低減するものである。CO選択酸化部21cは、燃料ガス(改質ガス)中から更に一酸化炭素を取り除くものである。燃焼部21dは、改質触媒部21aを加熱するものである。改質触媒部21aには、改質用原料(天然ガス)と水蒸気が供給される。この水蒸気として、例えば、水を燃焼部21dの熱などで蒸発させたものが使用される。燃焼部21dには、空気と燃焼用燃料(天然ガス)が供給される。また、燃焼部21dには、燃料電池スタック22を流れ出た改質ガスのオフガスが供給されるようになっている。この実施形態では、改質触媒部21a及びシステムと触媒部21bとして、第1実施形態で説明したハニカム触媒装置1が使用される。改質器21から燃料電池スタック22に改質ガスを供給する改質ガスライン23には、第1三方弁24が設けられる。また、燃料電池スタック22から改質器21へオフガスを送るオフガスライン25には、第2三方弁26が設けられる。これら二つの三方弁24,25がバイパスライン27を介して接続される。ここで、燃料電池システムの起動時などに改質ガス中のCO濃度が高いときは、二つの三方弁24,26が流路切り換えされることで、燃料電池スタック22へ供給される改質ガスをバイパスライン27を通じてオフガスライン25へバイパスさせて燃焼部21dへ送るようになっている。この改質ガスをバイパスさせる時間は、改質触媒部21a及びシフト触媒部21bが起動を完了させるまでの時間(起動時間)の影響を受けることになる。一方、定常時には、二つの三方弁24,26が流路切り換えされることで、改質ガスライン23を通じて燃料電池スタック22へ改質ガスを供給すると共に、オフガスライン25を通じて燃焼部21dへオフガスを送るようになっている。
【0033】
従って、この実施形態の燃料電池システムによれば、改質器21の改質触媒部21a及びシフト触媒部2bに、第1実施形態で説明したハニカム触媒装置1が使用されるので、改質触媒部21a及びシフト触媒部21bが改質器21に占める体積が小さくなる。このため、改質器21を小型化することができる。また、ハニカム触媒装置1のハニカム触媒2は、二重流路構造でかつ一体に構成されるので、そのガス入口側の熱がガス出口側へ素早く伝達されることとなる。このため、ハニカム触媒装置1を使用した改質触媒部21a及びシフト触媒部21bの全体が早く暖機されて適温になる。このため、改質触媒部21a及びシフト触媒部21bの起動時間を短縮することができ、これによって改質器21の起動時間を短縮することができる。この結果、この改質器21を使用したこの実施形態の燃料電池システムにつき、その起動時間を短縮することができる。
【0034】
尚、この発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で以下のように実施することもできる。
【0035】
(1)前記第1実施形態では、図3に示すように、内側隔壁12の中にも内側触媒14を設けたが、図4に示すように、内側隔壁12の中を空洞として構成してもよい。この場合は、前記実施形態に比べ、内筒5と外筒4との間の伝熱性を抑制することができる。
【0036】
(2)前記第1実施形態では、ハニカム触媒2をセラミックにより構成したが、ハニカム触媒を金属ハニカムにより構成することもできる。
【0037】
(3)前記第2実施形態では、改質触媒部21a及びシフト触媒部21bの両方に第1実施形態のハニカム触媒装置1を使用したが、改質触媒部及びシフト触媒部の何れか一方に第1実施形態のハニカム触媒装置1を使用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】ハニカム触媒装置を示す斜視図。
【図2】ハニカム触媒を示す斜視図。
【図3】ハニカム触媒装置を示す断面図。
【図4】図3の鎖線円部分を拡大して示す断面図。
【図5】ハニカム触媒装置を示す断面図。
【図6】燃料電池システムを示す模式図。
【符号の説明】
【0039】
1 ハニカム触媒装置
2 ハニカム触媒
2a 第一の端
2b 第二の端
4 外筒
4c 底板
5 内筒
5a 下端
11 外側隔壁
12 内側隔壁
12a 袖部
13 外側触媒
14 内側触媒
15 空間
16 セラミックシート(シール材)
17 セラミックシート(シール材)
18 隙間
21 改質器
21a 改質触媒部
21b シフト触媒部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側隔壁と内側隔壁とにより二重筒構造をなし、少なくとも前記外側隔壁と前記内側隔壁との間がハニカム構造をなし、第一の端と第二の端とを含み、前記第一の端は、前記内側隔壁の端部が前記外側隔壁の端から突出した袖部をなすことを特徴とするハニカム触媒。
【請求項2】
前記第二の端は、前記外側隔壁、前記内側隔壁及び前記ハニカム構造の端が互いに面一をなすことを特徴とする請求項1に記載のハニカム触媒。
【請求項3】
金属製又はセラミック製であることを特徴とする請求項1又は2に記載のハニカム触媒。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れかに記載のハニカム触媒を使用したハニカム触媒装置であって、
有底の外筒と、
無底の内筒と、
前記外筒には、前記ハニカム触媒が収容され、前記ハニカム触媒の前記第二の端と前記外筒の底との間に所定の空間が設けられることと、
前記外筒と前記外側隔壁との間に介在するシール材と、
前記内筒は、前記第一の端に対応して配置され、その一部が前記外筒に収容されると共に、前記袖部に一端が嵌め付けられることと、
前記内筒と前記袖部との間に介在するシール材と
を備え、前記内筒に導入されるガスが前記内側隔壁の中を通り前記空間に導出され、その空間で折り返されて前記内側隔壁と前記外側隔壁との間を通り前記外筒から外部へ導出されるように構成したことを特徴とするハニカム触媒装置。
【請求項5】
前記内筒が前記袖部に嵌め付けられた状態で、前記内筒の一端と前記ハニカム触媒との間に所定の隙間が設けられることを特徴とする請求項4に記載のハニカム触媒装置。
【請求項6】
改質用原料を燃料ガスに改質する改質触媒部及び前記燃料ガス中の一酸化炭素を低減するシフト触媒部を備えた改質器において、
前記改質触媒部及び前記シフト触媒部の少なくとも一方として請求項4又は5に記載のハニカム触媒装置を使用したことを特徴とする改質器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−263634(P2006−263634A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−87504(P2005−87504)
【出願日】平成17年3月25日(2005.3.25)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】