説明

バイオマス水栽システム用貯蔵庫

バイオマスの水栽のための貯蔵庫(3)であって、貯蔵庫が、その周縁が6つの規則的間隔の場所(7)で少なくとも1の他の貯蔵庫に取り付け可能に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオマス栽培システムに関し、特に、洋上又は湖面での藻類株を含むバイオマスの生産に関する。
【背景技術】
【0002】
化石燃料を燃焼すると、大気中の二酸化炭素(CO)の濃度が絶えず増加することは既定の事実である。これらのCOレベルにより地球の温度が上昇し、地球上の生物に長期にわたって深刻な結果をもたらす、いわゆる気候変動の現象につながることを示す益々強力な証拠が存在する。
【0003】
大気中の増加するCO濃度の地球への影響を扱うことは、新たな技術的選択肢の開発を要するであろう。これらのうちの1つは、光合成サイクルで太陽エネルギを使用するために陸上植物及び海上の藻類種の双方を使用し、大気中から二酸化炭素を除去することである。このような技術は、例えば、Bernemann,J.R.(2003)のBiofixation of C0 and Greenhouse Gas Abatement with Microalgae−技術ロードマップ、米国エネルギ省、国家エネルギ技術研究所−で知られている。そして、得られるバイオマスは、二酸化炭素が固形になり、燃料の生産のため又は価値の高い作物又は産物に使用される。
【0004】
藻類種は、その高い光合成効率及び高い成長速度の組み合わせのために、COのバイオマスの変換に関して、全体として60倍の効果がある。このような効率性の増加にかかわらず、十分に大量のCOの大気中からの除去は、藻類の生産システムの実質的な産業の拡大を依然として要する。これは、相当量の土地及び非常に多くの水を必要とするであろう。WO2008/105649は、潰瘍がかなり有用な領域を提供することを示唆しており、そのために海又は水域に浮遊する内蔵型の構造体の中の藻類の成長を開示しており、成長に必要な水が1枚のプラスチック、ゴム又は他の適切な材料によって、浮遊する構造体の中に収容されている。その文献の図2は、浮揚する構造体にパイプによって結合され2つの沈殿池及び藻類の「苗床」を有するベースステーション形式の収穫施設を開示している。
【0005】
しかしながら、WO2008/105649のベースステーションは、陸上にあるため「苗床」が満潮の潮汐点に又はそれよりも上方にあり、所望の種を含む水が、干潮時に、沖合の浮遊する構造体にパイプを通って「苗床」を流れ出る。これにより、相当量の海岸の土地をやはり要する。さらに、浮遊する構造体が沖合にあっても、上述の潮の満ち引きが、ベースステーションに構造体を結合するパイプの長さを厳しく制限する。浮遊する構造体は、海岸から見える所に依然としてあり、美的観点から多くの海岸線の場所で受け入れ難い。
【0006】
本発明は、バイオマスの水栽のための改良型貯蔵庫を提供する目的を有する。
【発明の概要】
【0007】
本発明によれば、バイオマスの水栽用貯蔵庫であって、貯蔵庫が、少なくとも1の他の貯蔵庫の周縁の6つの規則的に間隔を空けた場所に取り付け可能に構成されている。
【0008】
貯蔵庫及び少なくとも1の他の貯蔵庫の双方が、バイオマスが成長し得る別々の場所又は基地を提供する。周縁の6つの規則的に間隔を空けた場所で少なくとも1つの他の貯蔵庫に取り付け可能にすることで、多方向の自由度及び1つの群の中への貯蔵庫の稠密充填が可能となるように、貯蔵庫を一緒にグループ化できる。互いにグループ化するよう取り付けられた貯蔵庫は、別々の貯蔵庫よりも管理を可能にする。
【0009】
また、一定の位置に保持される係留器具に取り付け可能に貯蔵庫を構成できる。このような方法では、貯蔵庫を−それに取り付けられる他の貯蔵庫とともに−一定の位置に保持でき、さらに自由に動く場合よりもそれらを管理し易くなる。1つの係留器具が、大量の貯蔵庫を係留できる可能性があるため、このようなシステムは容易に拡張可能である。
【0010】
特に水平方向の負荷のみを伝え、垂直方向の負荷又は曲げモーメントを伝えないように、別の貯蔵庫又は係留器具に取り付け可能に適合できるよう貯蔵庫を構成できる。これにより、貯蔵庫のグループ化が可能となり、貯蔵庫群が設置される水の動きに適合する。
【0011】
貯蔵庫の平面形態は、波の中でのその挙動が、貯蔵庫に対するそれらの波の方向から実質的に独立するように構成されている。各貯蔵庫は、平面形態が六角形である。それは、その6つの頂点の各々で別の貯蔵庫又は係留器具に取り付け可能に構成されている。
【0012】
貯蔵庫をそれが設置される水の水面に少なくとも部分的に浮くように貯蔵庫を構成できる。一実施例では、貯蔵庫の周縁の少なくとも部分が水に浮く。
【0013】
貯蔵庫はバイオマス用の容器であり、場合によってはその成長培地である。一実施例では、この容器は、容器が設置される水からバイオマスを分けるための仕切りを具える。この仕切りは、容器が設置される水に対して不透水性である。この仕切りは柔軟性を有し、バイオマスに水の動きを伝えることができ、バイオマスを撹拌してより早い成長を促進する。柔軟性のある仕切りは、膜とすることができる。
【0014】
貯蔵庫は、柔軟性のある膜を囲む周辺構造を具える。周辺構造は、変形可能とし得る。補強構造によって貯蔵庫はその平面形状を保持できる。これは、周辺構造の対向点まで延びる。六角形の平面形態の対向する頂点間を延びる空間フレームを具える。
【0015】
貯蔵庫は、六角形の平面形態の容器であり、六角形の各辺が約25メートルの長さである。それは、約2メートルの喫水を有する。六角形の平面形態により、容器の中でのバイオマスの撹拌(スロッシング)を促進する。
【0016】
容器の外へのバイオマスの流出を防止又は少なくとも減らすように、容器の中のバイオマスの表面に突出するよう容器の周囲を構成できる。
【0017】
また、本発明は、上述のように少なくとも1の貯蔵庫に取り付け可能に構成された係留器具を提供する。この係留器具は、水中のブイである。この係留器具は、六角形の平面形態とし得る。6つの頂点のそれぞれで貯蔵庫に取り付け可能に係留器具を構成できる。
【0018】
複数の貯蔵庫を収穫施設と組み合わせてバイオマス栽培システムを形成することができ、収穫施設は水中に設置されるよう構成され、常に複数の貯蔵庫のうちの少なくとも1であるが全てではない貯蔵庫からバイオマスを収穫する。貯蔵庫及び収穫施設の双方は水中に配置されているため、すなわち、(海洋、海又は湖といった)水域に囲まれているため、このシステムは海岸に設けられていない。それは、陸上又は陸上所属の水源のいずれも使用しない。むしろ、このシステムは、海洋、海又は湖のどこにでも配置でき、陸地から見えないという利点がある。
【0019】
さらに、このようなシステムは、システムの複雑で高価な構成要素である収穫施設が、全ての貯蔵庫の何分の1かの貯蔵庫−一般に、収穫する用意がある貯蔵庫のみ−を一度に処理するのに十分な性能のみを要するため、実施するのにコスト効率が良い。結果として、満足のいくコストで、大きな容量速さでバイオマスを生産し得る大規模なシステムを構成することが可能となる。このようなバイオマスは、大気中及び海水に溶解している二酸化炭素を分離し、高価なバイオプラスチック、バイオ燃料及び他の栽培品を生産する手段として機能し得る。
【0020】
バイオマスは、マクロ藻類又は微細藻類バイオマス種を含んでいる。一実施例では、バイオマスは、3乃至7日の(播種から収穫までの)成長サイクルを有する微細藻類である。
【0021】
貯蔵庫と同じように、収穫施設もまた、例えば海洋、海又は湖といった水域の床の上に浮上し又はこれに据え付けられるように構成し得る。
【0022】
貯蔵庫及び収穫施設は、水面に平行に水平方向に互いに対して可動である。貯蔵庫が浮くよう構成される場合、このような移動は一般に水面におけるものである。
【0023】
貯蔵庫が収穫施設に対して可動な状態で、固定されるよう収穫施設を構成し得る。代替的に、各貯蔵庫に対して移動できるよう収穫施設を構成し得る。
【0024】
常に収穫施設によって複数の貯蔵庫を処理できる。貯蔵庫間の取り付けが、収穫施設にこのような複数の貯蔵庫を移送し易くする。一実施例では、収穫施設によって処理するための貯蔵庫が一列に構成される。
【0025】
本システムは、相互に取り付けられた貯蔵庫の多数の別々の群を具える。1つの係留器具によって各群を係留し得る。一実施例では、本システムが、3つの別々の群を具えており、それぞれが六角形の平面形態の少なくとも100の貯蔵庫を具え、六角形の各辺は約25メートルの長さで、各貯蔵庫は約2メートルの喫水を有する。
【0026】
また、本発明は、バイオマス栽培方法を提供し、この方法は、バイオマスを成長させるための複数の水ベースの貯蔵庫を提供するステップと、水ベースの収穫施設を提供するステップと、貯蔵庫の少なくとも1つからバイオマスを収穫すると同時に、他の貯蔵庫からは収穫しないステップと、を具える。
【0027】
また、本方法は、最大7日の成長サイクル(播種から収穫まで)、特に3乃至7日の成長サイクルを有する微細藻類を少なくとも1の貯蔵庫で播種するステップを具える。
【0028】
また、この方法は、相互に取り付けられた貯蔵庫の多数の別々の群を提供するステップを具える。
【0029】
バイオマスを収穫するステップは、1つの群から1又はそれ以上の貯蔵庫を取り外し、それらを収穫施設に移動させるステップを具える。取り外され除去された貯蔵庫を、特に貯蔵庫の1つの列を形成するように、一緒に取り付けることができる。
【0030】
また、本発明は、少なくとも1の浮遊部材を具えた浮力を受けるフレーム、フレームに取り付けられたライナー、培地、各々係留システムから成る浮遊池を提供する。
【0031】
少なくとも2つの浮遊部材でフレームを構成できる。少なくとも2の浮遊部材は、長手部材である。さらに、フレームは、少なくとも1の横部材を具えており、この横部材が長手部材に取り付けられる。フレームが、少なくとも2の横部材を具える。長手部材は平行であり、横部材はそれに直交する。浮力を受ける基礎構造で横部材を構成できる。浮力を受ける基礎構造をアーチ形にし得る。
【0032】
浮遊部材を少なくとも1の周縁バンドに取り付けることができる。周縁バンドは、取り付け点といった少なくとも1の機械的構成要素を有する。
【0033】
取り付けベースとして浮遊部材を使用できる。浮遊部材は、少なくとも2の平行部材から成る複合材料である。少なくとも1の周縁バンドに少なくとも一方の平行部材を取り付けることができる。取り付けベースとして少なくとも一方の平行部材を使用できる。周縁バンドは、取り付け点といった少なくとも1の機械的構成要素を有する。浮遊部材を少なくとも1の管状部材又は少なくとも2の管状部材で構成できる。
【0034】
ライナーによって培地を周囲の水から隔離できる。浮遊池から培地の少なくとも部分を除去することによって、培地を収穫できる。浮遊池に水及び栄養素を加えることによって、培地を維持できる。培地は、藻類の培地とすることができる。
【0035】
係留システムは、水面下にフレームを直接的に固定する少なくとも1の係留索を具える。代替的に/さらに、係留システムは、フレームを水面下に固定されるブイに結合する少なくとも1の係留索を具える。
【0036】
浮遊池を水中に設置し得る。
【図面の簡単な説明】
【0037】
ここで、添付図面とともに本発明の実施例を説明することとする。
【0038】
【図1】図1は、最大90の貯蔵庫又は「容器」の3つの群又は「集団」を具える典型的な栽培システムの空中からの図である。
【図2】図2は、海底に容器を係留するために使用される中央容器を具える容器群の1つに近付いた図である。それぞれの個々の容器は、隣接する容器に結合され、相互結合する柔軟な「マット」構造体を形成する。
【図3】図3は、ワイヤを係留することによって海洋又は海底に係留される中央容器を具えた容器群の海中図である。
【図4】図4は、詳細な構造を示す個々の容器の3方向の図である。
【図5】図5は、一連の容器が容器群の1つに戻される前に収穫され再播種される典型的な生産施設を示す。
【図6】図6は、施設からの発送前のバイオマスのための脱水及び乾燥設備を具えた施設の内部を示す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
図1は、浮遊する貯蔵庫又は「容器」3の非常に多数の群(又は「集団」)によって囲まれた中央処理施設1を具えるバイオマス水栽システムを示す。図1は、それぞれ90個の容器の3つの集団2を具えた典型的な実施例を示す。容器は連結され、バイオマス用の容器として機能する適合した浮動「マット」を形成する(図2参照)。このシステムは、収穫し、その後で収穫されて播種した容器をその集団に戻すために、製造施設に一連の容器を定期的に移送するための手段−本実施例ではタグを使用する−を有する。
【0040】
再利用可能であって内部結合されるバイオマス製造容器は、微細藻類及び微細藻類種の成長容器として使用される。微細藻類を成長させるよう構成された特定の実施例をここで説明する。
【0041】
図2及び3は、容器群の中の容器3の様々な視野を示す。1つの具体例では、容器は構造が六角形の平面形態であり、各辺が約25mの長さであり、喫水が約2mであり、トータルの高さが約5mである。容器の目的は、微細藻類種の混合物が急速に成長するある量の培地を収容し受容するよう機能することである。容器(図2参照)は、部材4でできた立体骨組によって強化された構造体として作製され、浮揚性のある周縁構造5を支える。強化構造は、周縁構造の直径方向に対向する点の間を延びている:図示する実施例では、支柱4が六角形の平面構造の対向する頂点間を延びている。
【0042】
周縁構造は、バイオマスが収容される容器の底面及び側面境界を形成する不透水性の柔軟な膜又は皮膜6を囲んでいる。柔軟性のある膜は一般に自立するものではなく、構造全体が立体骨組を強化することによって、及び外側よりも容器の中の高水位によって得られる膜全体の水圧差によって、その六角形の形状を保持する。
【0043】
各容器は、海洋波で変形し得ることで、内部構造の負荷を発生させる。容器の側面は、わずかに変形する一方、容器の底部は完全に変形する。また、海洋波での容器の底部の適合動作は、藻類といった中にあるバイオマスを撹拌するよう作用し、より早い成長を促進する。また、波及び海流作用によるラフト(raft)の中の容器間の衝突が、バイオマスを撹拌する。略円形の六角形の各容器により、どの方向からの波の中での容器の挙動が確実に同じようになる。
【0044】
各容器は、他の容器に適合するよう結合するための、符号7といったその頂点に装置を有している。容器の周囲のこれらの6つの規則的な間隔の場所により、容器が集団の中で同じ場所に配置され密に収容され得る。六角形の容器の特定の形状により、一緒になった場合に、完全に円形の容器と比較して外形全体の平面領域を失わない。容器は、操作、牽引、係留及び管理するための設備とともに、手動でアクセスしてその機能を監視及び保持するための手段を有する。
【0045】
図3は、軽量の係留索9、及びアンカー(図示せず)によって海底に係留される中央容器8を具えた容器群の水中図を示す。この中央ダミー容器8は、それに収容される垂下する係留設備に取り付けられ、全ての他の容器が、頂点間の結合を通してこの中央係留容器に結合される。
【0046】
利点として、それぞれの個々の容器群が、容器群の大きなドリフトが下方の海水又は海底の部分を長期間遮らないように、非常に緩んだ係留形態で係留される。さらに、個々の容器群はまた(図1に示すように)十分に離れており、周囲の海水への藻類の偶発的な放出が迅速に希釈される。局所的に成長する藻類を選択することにより、生体物質の漏れ又は流出が局所環境を脅かさず、局所環境に天然由来の食糧資源を供給することによって、実際には海洋生物を強くする。
【0047】
図4は、容器3の一具体例の3方向の図を示す。標準的な容器は六角形又は他の反復的な平面形状であるが、培養されるバイオマスに応じてその内部構成を特別に構成し得る。符号5’で示すように、内側に向いた周縁構造5の壁もまた、容器の外へのバイオマスの流出を防止又は少なくとも減らすように、バイオマスの表面を覆いかぶさるよう構成し得る。
【0048】
本水栽システムは、図5に示すように中央処理施設を基本としている。これは、いくつかの特定の体格を具えた、浮動する又は底部に取り付けられる構造10である。この施設は、標準的な容器が搬入される形作られた水路11、又は埠頭12を有する。図示する実施例では、システムのトータルの(90の容器の3つの群の)貯蔵庫のうちのほんのわずかである−全てではない−6つの容器を常に提供できる。微細藻類では、収穫及び再播種が、中央処理施設に設けられた、フィルタ、分離機及び脱水設備を具えた流体で作動する機械で行われる。
【0049】
微細藻類の培養容器のために、処理施設の処理水路11が、吸引アーム13、及びポンプ機械14を有しており、藻類の塊を収穫し施設の処理工場15に内容物を移送する。さらに、水路に沿った他の処理アーム16が、洗浄、再播種及び測定機能を有しており、各藻類の容器を、その群に戻された後にその成長サイクルを再スタートできるよう構成できる。
【0050】
図6は、このような機能を実行する典型的な施設20の内部図を示す。この施設は機械が組み込まれ、エンドユーザに移送するための準備ができた藻類のバイオマスを処理する。微細藻類のバイオマスのために、これが、バイオマスのフィルタリング、脱水、処理、乾燥及び圧縮を行い、その後で処理施設から船舶による移送の準備のために、梱包又はベール梱包される。
【0051】
類似するが異なる機械配置(ここでは図示しない)が、このように処理される微細藻類の取り扱いのために要する。施設は、移送のために「ベール」を船舶に積み込むための岸壁及び自動装置を必要とする。また、施設は培養物を収容することを要し、オフィスを具えた測定所、及び宿泊及びメンテナンス設備を要する。
【0052】
システム構成及びエンジニアリングの一部は、3乃至7日の微細藻類の成長サイクルを基本としている。このため、播種の後に藻類容器がその群の中に配置される。このような配置の3乃至7日内に、中央施設に容器を戻して、収穫、洗浄、再播種及びその群へ戻すことを要する。
【0053】
1日にできる限り多くの容器でこのようなサイクルを達成するための要因は、使用される取り扱いシステムであろう。水上に浮く容器を有することでそれが容易になり、大量のバイオマスを色々な場所に動かすのに費用効率を良くする。この1つの実施例は、中央施設に対して最大で6つの一連の容器を扱う軽量のディーゼルのタグを使用することである。
【0054】
収穫且つ再播種するスピードとともに容器を動かすことができるスピードが、このような処理の効率及び効果を決定するであろう。例えば、非常に多くの容器を具える施設を考えると、各容器は、辺が25メートルで表面積全体が1623平方メートルの平面領域が六角形である。0.5メートルの深さの藻類の成長培地では、容器は、1847立方メートルのトータルの成長培地体積を有する。このような設備は、数平方キロメートルのトータルの平面領域を有する。収穫設備を通して1日に174個の容器を処理することによって、1日当たり321,469立方メートルのバイオマス及び成長培地の総量を達成し得る。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイオマス水栽用貯蔵庫であって、
前記貯蔵庫が、少なくとも1の他の貯蔵庫の周縁の6つの規則的に間隔を空けた場所に取り付け可能に構成されていることを特徴とするバイオマス水栽用貯蔵庫。
【請求項2】
前記貯蔵庫が、係留器具に取り付け可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のバイオマス水栽用貯蔵庫。
【請求項3】
前記貯蔵庫が、前記少なくとも1の他の貯蔵庫又は前記係留器具に適合するよう取り付け可能に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のバイオマス水栽用貯蔵庫。
【請求項4】
前記貯蔵庫の平面形態が、波の中でのその挙動が、前記貯蔵庫に対するこれらの波の方向から実質的に独立しているようになっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のバイオマス水栽用貯蔵庫。
【請求項5】
前記貯蔵庫が六角形の平面形態であることを特徴とする請求項4に記載のバイオマス水栽用貯蔵庫。
【請求項6】
前記六角形の平面形態の各辺が約25メートルの長さであることを特徴とする請求項5に記載のバイオマス水栽用貯蔵庫。
【請求項7】
前記貯蔵庫が、それぞれのその6つの頂点で、別の貯蔵庫又は係留器具に取り付け可能であることを特徴とする請求項5又は6に記載のバイオマス水栽用貯蔵庫。
【請求項8】
前記貯蔵庫が、そのベースとなる水面上を少なくとも部分的に浮くよう構成されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のバイオマス水栽用貯蔵庫。
【請求項9】
前記貯蔵庫の周縁領域の少なくとも一部が水中のブイであることを特徴とする請求項8に記載のバイオマス水栽用貯蔵庫。
【請求項10】
前記貯蔵庫が、前記バイオマスを収容するための容器であり、前記バイオマスを前記容器がベースとする水から分けるための区画を具えることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のバイオマス水栽用貯蔵庫。
【請求項11】
前記区画が柔軟性を有しており、
前記容器がベースとする水の動作を前記バイオマスに伝え得ることで、前記バイオマスを撹拌してより速い成長を促進することを特徴とする請求項10に記載のバイオマス水栽用貯蔵庫。
【請求項12】
前記区画が、柔軟性のある膜であることを特徴とする請求項11に記載のバイオマス水栽用貯蔵庫。
【請求項13】
前記柔軟性のある膜を囲む周縁構造を具えることを特徴とする請求項12に記載のバイオマス水栽用貯蔵庫。
【請求項14】
前記周縁構造が、変形可能であることを特徴とする請求項13に記載のバイオマス水栽用貯蔵庫。
【請求項15】
前記周縁構造が、補強構造によってその平面形状に保持されることを特徴とする請求項14に記載のバイオマス水栽用貯蔵庫。
【請求項16】
前記補強構造が、前記周縁構造の対向点間を延びていることを特徴とする請求項13に記載のバイオマス水栽用貯蔵庫。
【請求項17】
請求項5に従属するときに、前記補強構造が、六角形の平面形態の対向する頂点間を延びている空間フレームを具えることを特徴とする請求項16に記載のバイオマス水栽用貯蔵庫。
【請求項18】
前記貯蔵庫が、六角形の平面形態の容器であり、前記六角形の各辺が約25メートル
の長さであり、約2メートルの喫水を有することを特徴とする請求項10乃至17のいずれか1項に記載のバイオマス水栽用貯蔵庫。
【請求項19】
前記周縁構造が、前記容器の中で前記バイオマスの構造を覆うよう構成されていることを特徴とする請求項13乃至18のいずれか1項に記載のバイオマス水栽用貯蔵庫。
【請求項20】
それぞれが請求項1乃至19のいずれか1項に記載され、互いに取り付けられた第1及び第2の貯蔵庫。
【請求項21】
請求項1乃至20のいずれか1項に記載の少なくとも1の貯蔵庫に取り付け可能に構成されたことを特徴とする係留器具。
【請求項22】
前記器具が、水中のブイであることを特徴とする請求項21に記載の係留器具。
【請求項23】
前記器具が、平面形態が六角形で、その6つの頂点のそれぞれで貯蔵庫に取り付け可能に構成されていることを特徴とする請求項21又は22に記載の係留器具。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−511904(P2012−511904A)
【公表日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−540204(P2011−540204)
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【国際出願番号】PCT/GB2009/051617
【国際公開番号】WO2010/070317
【国際公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【出願人】(511140426)クランフィールド ユニバーシティー (2)
【氏名又は名称原語表記】CRANFIELD UNIVERSITY
【Fターム(参考)】