説明

バックアップ材の切り分け工具及び断面が半円状のバックアップ材

【課題】建築物のコーキング工事に際しシーリング材の下地となる断面が円形または多角形の紐状のバックアップ材を目地の幅や深さに応じて簡単に切り分けることが出来る工具、及び充填作業中に目地幅が狭くなった場合にも少ない労力で充填出来る断面が半円状のバックアップ材を提供する。
【解決手段】工具1にはバックアップ材2の断面形状と大きさにに対応した複数のガイド3があり、入口よりバックアップ材2を入れるとガイドの出口に設置された必要な断面を得るために位置を調整された刃5によってバックアップ材2が任意の大きさに切り分けられる。又、ガイド3の穴の大きさを調整式にすることで、あらゆるバックアップ材の断面形状と大きさに切り分けることが出来る。又、半円状のバックアップ材2は目地等に充填する場合両端部分が肉薄になっているために断面が四角の物と比較して充填中に目地幅が狭くなった場合でも少ない労力で充填する事ができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、建築物等のコーキング工事に際しシーリング材の下地となるバックアップ材を目地の幅や深さに応じて簡単に能率よく切り分けることが出来る
バックアップ材の切り分け工具及び断面が半円の形状を施したバックアップ材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来コーキング工事において目地幅が目地深さより大きい場合、断面が円形のバックアップ材は目地よりはみ出すため使用出来ず、シート状のバックアップ材を目地幅に応じ裁断し断面が四角形のバックアップ材を充填していたが、目地深さに応じて複数の厚さのシートを用意しなければならなかった又、断面が四角形のバックアップ材を充填中に目地幅が狭くなった場合、充填に労力を要していた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
目地幅及び目地深さに対応し断面が円形及び多角形等のバックアップ材を一定の断面に切り分ける工具。
【0004】
及び、バックアップ材の充填中に目地幅が狭くなっても簡単に充填出来る断面が半円の形状を施したバックアップ材。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はバックアップ材の断面形状及び大きさに対応したガイド穴を設け、ガイド穴の出口に設置された刃を切り分けたい位置に調整し、ガイド入口よりバックアップ材を入れることによって一定の断面に切り分けることを特徴とするバックアップ材の切り分け工具を提供するものである。
【0006】
及び、バックアップ材断面の大きさに合わせガイドの穴の大きさを調整出来るようにしガイド出口に設置された刃によってガイド入口よりバックアップ材を入れることによって一定の断面に切り分けられることを特徴とするバックアップ材の切り分け工具を提供するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明を実施する一例について図1及び図2を参照しながら説明する。
まず図1の符号1はバックアップ材の断面形状及び大きさに対応したガイド穴が開けられているバックアップ材の切り分け工具を示し、符号2はバックアップ材を示す、このバックアップ材は発泡ポリエチレン等の合成樹脂材から形成されており断面は円形状、多角形等の紐状に形成されている。
【0008】
工具にはバックアップ材の断面形状及び大きさに対応した複数のガイド3が開けられており、切り分けするバックアップ材に合致するガイド選択する。
【0009】
次に、刃の調整ねじ4は回転させることで刃5の位置を矢印方向に調整することが出来、バックアップ材の切り分けたい位置に刃を調整する。
【0010】
そして、選択されたガイド入口よりバックアップ材を矢印方向に入れることで刃によってバックアップ材を均一な断面形状にて切り分けることが出来る。
【0011】
図2の符号7はバックアップ材の断面形状及び大きさに応じてガイドの穴の大きさを調整出来るようにしたバックアップ材の切り分け工具である。
符号7のガイドの内部は向かい合わせにそれぞれZ方向ガイド調整ねじ8及びX方向ガイド調整ねじ9があり、それぞれの調整ねじを回転させることにより内部のガイドをそれぞれ矢印のZ方向とX方向に動かすことが出来る。又、ガイドにはローラー10を設けてあるためバックアップ材が内部を通過する際にローラーが回転し、バックアップ材を入れる抵抗を低減することが出来る。
【0012】
符号7の使用方法について説明する、まず向かい合ったそれぞれのZ方向ガイド調整ねじ8を調整しバックアップ材の幅に合わせてそれぞれのガイドの位置を調整する。
【0013】
次に、向かい合ったそれぞれのX方向ガイド調整ねじ9をバックアップ材の幅に合わせさらに切り分けたい位置に刃5を合わせるように対向したガイドの位置を調整する。
【0014】
そして、矢印の方向にバックアップ材を入れることでバックアップ材を均一な断面形状で切り分けることが出来る。
【0015】
図3は断面が円形の形状のバックアップ材を本発明を用いて切り分けることで出来る断面が半円の形状のバックアップ材を建築物等の目地に充填した状況を示す断面図である。
【0016】
図4の断面が四角形のバックアップ材と比較して、バックアップ材の充填作業中に目地幅が狭くなった場合、断面が半円の形状のバックアップ材は両端の肉厚が薄くなっているため少ない労力で充填することが出来る。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように本発明に係わるバックアップ材の切り分け工具はバックアップ材の断面形状及び大きさに対応したガイドを通るバックアップ材が切り分ける位置に調整された刃によって一定の断面形状に簡単に切り分けることが出来る優れた効果を奏する。
【0018】
又、ガイドの大きさを調整式とすることでバックアップ材のあらゆる断面形状及び大きさに1台の工具で対応し切り分けることが出来る優れた効果を奏する。
【0019】
断面が半円状のバックアップ材は断面が四角のバックアップ材と比較し同一の大きさの目地を充填した場合にバックアップ材の体積が少なくて済むため省資源化に貢献できさらに、両端の肉厚が薄くなっているため充填中に目地幅が狭くなった場合でも少ない労力で充填できさらに、建材やシーリング材の温度変化や地震などによる目地寸法の変位起こった場合において断面が半円状のバックアップ材はシーリング材に少ない力で追従出来るため建材とシーリング材との接着面に悪影響を及ぼさないといった数々の優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】バックアップ材の断面形状及び大きさに対応したガイド穴が開けられているバックアップ材の切り分け工具のバックアップ材の切り分ける状態を示す斜視図
【図2】バックアップ材の断面形状及び大きさに応じてガイドの穴の大きさを調整するバックアップ材の切り分け工具のバックアップ材の切り分ける状態を示す一部破断した斜視図
【図3】断面が半円の形状のバックアップ材を建築物等の目地に充填した状況を示す断面図である
【図4】断面が四角の形状のバックアップ材を建築物等の目地に充填した状況を示す断面図である
【符号の説明】
1 ガイドを選択し刃を調整するバックアップ材の切り分け工具
2 バックアップ材
3 ガイド
4 刃の調整ねじ
5 刃
6 把手
7 ガイドの穴の大きさを調整するバックアップ材の切り分け工具
8 Z方向ガイド調整ねじ
9 X方向ガイド調整ねじ
10 ローラー
11 建材
12 シーリング材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックアップ材の断面形状及び大きさに応じたガイドの出口に取り付けられた刃を、バックアップ材の切り分けたい位置に調整しガイドの入口よりバックアップ材を入れることにより切り分ける工具
【請求項2】
バックアップ材の断面形状及び大きさに応じてガイドの穴の大きさを調整しガイドの出口に取り付けられた刃によって、バックアップ材をガイドの入口に入れることにより切り分ける工具
【請求項3】
断面形状が半円の形状を施したバックアップ材

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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