説明

バリア特性を有する熱可塑性ポリマー組成物の制御された配合

本発明は、オレフィン樹脂を、バリア樹脂と配合して、有機溶剤に対するバリア特性を有する成形または押出し物品を作製するのに用いることのできる熱可塑性ポリマーブレンドを製造する方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱可塑性ポリマーの分野、特に、炭化水素およびアルコールに対するバリア特性を有する熱可塑性ポリマーブレンドに関する。
【背景技術】
【0002】
2005年12月20日出願の米国仮特許出願第60/751,812号明細書の全内容が、ここに参考文献として援用される。
【0003】
少量(例えば、4重量%〜15重量%)のバリア樹脂、例えば、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコールのコポリマーまたはポリアミドを、ポリオレフィン樹脂、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)およびポリプロピレン(PP)に添加して、吹込成形用途において、オレフィンの溶剤および炭化水素バリア特性を改善することは公知である。かかるバリア樹脂としては、シーラー(Selar)(登録商標)RB(本願特許出願人)という商品名で販売されているものが例示される。
【0004】
バリア樹脂は、ドライブレンドとしてポリオレフィン樹脂に添加され、押出し機で混合される。中空物品を作製する処理は、従来の押出し吹込成形機でなされる。得られた吹込成形容器は、経済的かつ軽量で、耐衝撃性があって、様々な複雑な形状に形成することができる。
【0005】
バリア特性の改善された、かかるオレフィン樹脂は、自動車燃料タンク、小型透過防止燃料タンク、その他用役流体および溶剤貯蔵容器に使用される。用途としては、芝生と園芸用器具、水上バイク、ATV、オートバイ、ゴルフカート等の軽量車両が挙げられ、それらのメーカーは、環境規制に適合させるべく、炭化水素の大気放出を減じる必要がある。
【0006】
かかるバリア改善オレフィン樹脂は、優れた特性を有しているものの、バリア特性の改善されたオレフィン樹脂が依然として必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、バリア樹脂およびオレフィン樹脂を、制御された温度プロフィールを用いて配合すると、炭化水素に対するバリア特性の改善された成形および押出し製品が製造できることを知見した。
【0008】
第1の態様において、本発明は、炭化水素に対するバリア特性を有する熱可塑性ポリマーブレンドを製造する方法であって、
オレフィン樹脂と、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコールのコポリマー、ポリアミドおよびこれらの混合物から選択されるバリア樹脂とを含むか、またはそれらから本質的になる熱可塑性ポリマー材料を、押出し機においてブレンドする工程を含み、押出し機中の熱可塑性ポリマー材料の温度が、バリア樹脂の融点より10℃または約10℃より高くならないように制御される方法を提供する。
【0009】
第2の態様において、本発明は、ポリオレフィンと、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコールのコポリマー、ポリアミドおよびこれらの混合物から選択されるバリア樹脂とを含むか若しくはそれらから本質的になる熱可塑性ポリマーブレンドを含むか、又はそれから本質的になる成形または押出し物品であって、炭化水素の物質移動の定常速度に達したときの、ASTM D2684[燃料タイプCE10、温度40℃]に従って測定される、壁厚(t)が1.4mm、外側面積(A)が645cm2での成形または押出し物品の炭化水素に対する透過性が、0.0787g・mm/日100cm2、または約0.0787g・mm/日100cm2未満である成形または押出し物品を提供する。
【0010】
第3の態様において、本発明は、ポリオレフィンと、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコールのコポリマー、ポリアミドおよびこれらの混合物から選択されるバリア樹脂とを含むか若しくはそれらから本質的になる熱可塑性ポリマーブレンドを含むか、又はそれから本質的になる成形または押出し物品であって、成形または押出し物品が、10を超える、または約10を超える縦横比を示す薄層微細構造を有する成形または押出し物品を提供する。
【0011】
第4の態様において、本発明は、オレフィン樹脂と、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコールのコポリマー、ポリアミドおよびこれらの混合物から選択されるバリア樹脂とを含むか、またはそれらから本質的になる熱可塑性ポリマー材料を、押出し機においてブレンドする工程を含む方法により得られる成形または押出し物品であって、押出し機中の熱可塑性ポリマー材料の温度が、バリア樹脂の融点より10℃または約10℃より高くならないように制御される成形または押出し物品を提供する。
【0012】
第5の態様において、本発明は、炭化水素に対するバリア特性を有する熱可塑性ポリマーブレンドを含む成形または押出し物品を製造する方法であって、
オレフィン樹脂と、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコールのコポリマー、ポリアミドおよびこれらの混合物から選択されるバリア樹脂とを含むか、又はそれらから本質的になる熱可塑性ポリマー材料を、押出し機においてブレンドする工程と、
熱可塑性ポリマー材料を成形または押出す工程とを含み、押出し機中の熱可塑性ポリマー材料の温度が、バリア樹脂の融点より10℃または約10℃より高くならないように制御される方法を提供する。
【0013】
第6の態様において、本発明は、ポリアミドと、エチレン−ビニルアルコールコポリマーとを含有する高熱安定性バリア樹脂組成物を製造する方法を提供する。特に、本発明は、約180〜約230℃、好ましくは約190〜約220℃の融点を有するポリアミドと、エチレン−ビニルアルコールとを含むそのような組成物を製造する方法であって、
押出し機において、オレフィン樹脂と、約180〜約230℃の融点を有するポリアミドおよびエチレンビニルアルコールコポリマーを含むバリア樹脂とを含むか、またはそれらから実質的になる熱可塑性ポリマー材料をブレンドし、
熱可塑性ポリマー材料を吹込成形または押出す工程
を含み、押出し機中の熱可塑性ポリマー材料の温度が、バリア樹脂の融点より10℃または約10℃高くならないように制御される方法に関する。吹込成形工程では、アキュムレータヘッドを備えた吹込成形機を用いてよい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】吹込成形用の押出し機の概略図である。
【図2】エチレンから誘導された26モル%または約26モル%の繰り返し単位と、ビニルアルコールから誘導された74モル%または約74モル%を備えたエチレン−ビニルアルコールコポリマー(EVOH)と、以下の相溶化剤:無水マレイン酸グラフトHDPEまたは無水マレイン酸グラフトエチレンプロピレンジエン(EPDM)とからなるバリア樹脂の入った試験瓶の配合および吹込成形に用いる温度プロフィールを示す。バリア樹脂の融点は約195℃である。
【図3】本発明による、比較実験20および本発明による実験9、15および16で作製した吹込成形標準試験瓶についての透過性結果を示す。
【図4】図3の実験9、15および16の拡大図である。
【図5】異なる縦横比を有するポリマーブレンドマイクロトームの概略を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
略称
HDPE:高密度ポリエチレン
LDPE:低密度ポリエチレン
PP:ポリプロピレン
EVOH:エチレン−ビニルアルコールコポリマー
PA6:ナイロン6、カプロラクタムを重合して作製されたポリアミド
PA66:ナイロン6,6、アジピン酸とヘキサメチレンジアミンを重合して作製されたポリアミド
PA1010:ナイロン10,10、セバシン酸とデカメチレンジアミンを重合して作製された高粘度ポリアミド
PVOH:ポリビニルアルコール
【0016】
本発明の方法は、オレフィン樹脂と、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコールのコポリマー、ポリアミドおよびこれらの混合物から選択されるバリア樹脂とを含むか、またはそれらから本質的になる熱可塑性ポリマー材料を、押出し機においてブレンドする工程を含み、押出し機中の熱可塑性ポリマー材料の温度が、バリア樹脂の融点より10℃または約10℃より高くならないように制御される。
【0017】
好ましいポリオレフィン樹脂は、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレン(PP)およびこれらの混合物から選択される。本発明の方法は、HDPEに特に好適である。
【0018】
バリア樹脂は、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコールのコポリマー、ポリアミドおよびこれらの混合物から選択される。好ましいバリア樹脂は、エチレンビニルアルコールコポリマー(EVOH)、特に、20〜40モル%または約20〜40モル%のエチレンから誘導された繰り返し単位および60〜80モル%または約60〜80モル%のビニルアルコールから誘導された繰り返し単位、より好ましくは、24〜36モル%または約24〜36モル%のエチレンから誘導された繰り返し単位および64〜76モル%または約64〜76モル%のビニルアルコールから誘導された繰り返し単位を有するものである。かかるポリマーとコポリマーの混合物も考えられる。
【0019】
バリア樹脂は、バリア樹脂中のポリマーの重量に基づいて、75wt%または約75wt%まで、好ましくは10〜75wt%または約10〜75wt%、より好ましくは15〜50wt%または約15〜50wt%、さらに好ましくは20〜45wt%または約20〜45wt%、さらに好ましくは25〜40wt%または約25〜40wt%の任意の相溶化剤をさらに含んでいてもよい。相溶化剤としては、無水マレイン酸グラフトHDPEまたは無水マレイン酸グラフトエチレンプロピレンジエン(EPDM)が例示される。グラフト剤は、好ましくは、グラフトポリマーの重量に対して、約0.3〜2重量パーセントで用いられる。
【0020】
バリア樹脂として、同様に好ましいのは、PA6、PA6,66およびこれらの混合物である。同様に好ましいのは,PVOHと組み合わせたPA6および/またはPA6,66、特に、PVOHと組み合わせたPA6,66であり、PVOHの重量パーセントは、20〜50重量%または約20〜50重量%、より好ましくは30〜45重量%または約30〜45重量%、特に好ましくは35〜45重量%または約35〜45重量%であり、PA6,66の重量パーセントは、5〜65重量%または約5〜65重量%、好ましくは10〜50重量%または約10〜50重量%、より好ましくは15〜40重量%または約15〜40重量%であり、これらの重量パーセントは、バリア樹脂中のポリマーの総重量を基準にしたものである。
【0021】
高熱安定性バリア樹脂として、同様に好ましいのは、約180〜約230℃、好ましくは約190〜約220℃の融点を有する1つまたは複数のポリアミドと、EVOHとのブレンドであり、EVOHの重量パーセントは、20〜60wt%または約20〜60wt%、より好ましくは30〜50wt%または約30〜50wt%、特に好ましくは35〜50wt%または約35〜50wt%であり、ポリアミドの重量パーセンテージは、5〜40wt%または約5〜40wt%、好ましくは10〜40wt%または約10〜40wt%、より好ましくは15〜35wt%または約15〜35wt%であり、これらの重量パーセンテージは、バリア樹脂中のポリマーの総重量に基づくものである。エチレンビニルアルコールコポリマー(EVOH)は、好ましくは約20〜40モル%のエチレンから誘導された繰り返し単位と60〜80モル%または約60〜80モル%のビニルアルコールから誘導された繰り返し単位、より好ましくは20〜30モル%または約20〜30モル%のエチレンから誘導された繰り返し単位と70〜80モル%または約70〜80モル%のビニルアルコールから誘導された繰り返し単位を含む。好ましいポリアミドは、ポリアミド10,10である。これらのバリア樹脂は、アキュムレータヘッド吹込成形機を用いて、吹込成形物品を作製するのに特に有用である。
【0022】
任意の相溶化剤を含むバリア樹脂(特に、ポリマーまたはコポリマーを含有するビニルアルコール)は、本発明のブレンド中のバリア樹脂とポリオレフィン樹脂の総重量を基準にして、好ましくは2〜30重量%または約2〜30重量%、より好ましくは3〜15重量%または約3〜15重量%、特に好ましくは5〜10重量%または約5〜10重量%、または7〜9重量%で存在する。
【0023】
ポリオレフィンは、本発明のブレンド中のポリマーの総重量を基準にして、好ましくは55〜97重量%または約55〜97重量%、より好ましくは85〜96重量%または約85〜96重量%、特に好ましくは83〜94重量%または約83〜94重量%で、組成物中に存在する。
【0024】
本発明による方法において、押出し機全体の溶融物の温度は、バリア樹脂の融点より10℃または約10℃より高くならないように制御される。本明細書では、用語「バリア樹脂の融点」は、バリア樹脂が2つ以上の融点を示す場合、最も高い融点を指す。理論により制限されるものではないが、本発明者らは、かかる温度プロフィールにより、バリア樹脂がかろうじて溶融して、オレフィン樹脂により薄層構造が形成できると考えている。バリア樹脂の融点は、ISO11357−3:1999(E)に従って求めることができる。溶融物の温度は、バリア樹脂の融点より低くてはならない。
【0025】
特に好ましいのは以下のバリア樹脂である。26モル%または約26モル%のエチレンから誘導された繰り返し単位と、74モル%または約74モル%のビニルアルコールから誘導された、エチレン−ビニルアルコールコポリマー(EVOH)と、無水マレイン酸グラフトHDPEまたは無水マレイン酸グラフトエチレンプロピレンジエン(EPDM)の相溶化剤からなるバリア樹脂。このバリア樹脂の融点は約195℃である。
【0026】
コポリマーPA6,66(18.6重量%)および無水マレイン酸グラフトHDPEまたは無水マレイン酸グラフトエチレンプロピレンジエン(EPDM)の相溶化剤と混合された、ポリビニルアルコール(PVOH)(47.75重量%)からなるバリア。このバリア樹脂の融点は約225℃である。
【0027】
特に好ましいのは、26モル%または約26モル%の繰り返し単位がエチレンから誘導され、74モル%または約74モル%の繰り返し単位がビニルアルコールから誘導され、ポリアミド10,10と混合されたエチレン−ビニルアルコールコポリマー(EVOH)と、少なくとも1つの無水マレイン酸グラフトHDPEまたは無水マレイン酸グラフトEPDM相溶化剤とを含む高熱安定性を示すバリア樹脂である。このバリア樹脂の融点は約195℃である。
【0028】
本発明の方法を用いて作製された熱可塑性ポリマーブレンドは、射出または吹込成形、あるいは押出し成形することができる。本発明の方法を用いて作製した熱可塑性ポリマーブレンドの好ましい用途は、吹込成形品、例えば、瓶、キャニスタ、リザーバまたはタンクである。特に好ましい実施形態において、本発明の方法により作製した熱可塑性ポリマーブレンドを用いて、燃料または溶剤リザーバ、例えば、加熱油タンク、自動車燃料タンク、不凍液リザーバ、オートバイ燃料タンクおよびジェリー缶を作製する。
【0029】
他の好ましい実施形態において、熱可塑性ポリマーブレンドを押出して、特に、パイプ等の中空物品を製造することができる。
【0030】
本発明の方法により配合され、成形、特に、吹込成形、または、特に、中空物品へと押出された熱可塑性ポリマーブレンドは、光学顕微鏡で観察可能な薄層構造を有している。本発明の方法を用いて、熱可塑性ポリマーブレンドを製造する。薄層構造は、10または約10超、好ましくは10〜10,000または約10〜10,000、より好ましくは20または約20超、特に好ましくは35または約35超、より好ましくは50または約50超の縦横比を有する。縦横比は、マイクロトーム手順の後、画像分析を用いて測定することができる。特に、成形した樹脂は、成形中に、伸びの方向を横切るように(例えば、吹込成形品の壁の断面)、10〜20マイクロメートルの厚さの薄片へとスライスされる。薄片は、ヨウ素で着色して、コントラストを増大してもよく、好適な倍率(例えば、50〜100倍)で試験される。ペレットの初期体積は一定のままと仮定して、薄層厚さからの計算により縦横比は決まる。ポリマーブレンドのマイクロトームの概略を図5に示す。図5の「AR」は、薄層の80%超についての測定された縦横比を示す。ARは、図5に示すとおり、厚さ(「T」)で除算した薄層(「L」)の長さとして計算される。図5の上列に、バリア樹脂のないHDPEのマイクロトームの概略を示す。薄層はなく、バリア特性は非常に低い。下に移ると、図5の真ん中の列は、本発明の方法により混合したときの、マイクロトームの概略を示している。薄層は薄く(50<AR<10,000)、バリア特性は優れている。下列は、融点が高すぎるマイクロトームの概略を示している(「比較」)。薄層はあまり形成されておらず(1<AR<30)、バリア特性は乏しい。縦横比が、10より小さいと、熱可塑性ポリマーブレンドのバリア特性は乏しい。
【0031】
本発明の熱可塑性ポリマーブレンドから作製された物品は、従来の熱可塑性ポリマーブレンドで作製した物品に比べ、バリア特性が向上している。バリア特性は、炭化水素、特に、直鎖および分枝炭化水素(例えば、C1〜C18、特に、C5〜C12)、m−、p−およびo−キシレン、エタノール、ベンゼン、エチルベンゼン、トルエン、エチル−ベンゼン、メタノールおよびメチル−t−ブチルエーテル(MTBE)に対して与えられる。同じく、ハロゲン化炭化水素および酸素含有炭化水素、例えば、アルコール、CE10タイプ燃料およびこれらの全ての混合物も含まれる。バリア特性は、例えば、ASTM D2684に従って、様々な溶剤に対する透過性を判断することにより測定される。この規格に従って測定するとき、成形および押出し物品(特に、吹込成形品)の、炭化水素またはC−燃料タイプを含有するアルコールの透過性は、炭化水素の物質移動の定常状態で、3、4、5または6週間の浸漬後に測定したとき、0.0787g・mm/日・100cm2未満または約0.0787g・mm/日・100cm2未満、より好ましくは、0.07g・mm/日・100cm2未満または約0.07g・mm/日・100cm2未満、さらにより好ましくは、0.06g・mm/日・100cm2未満または約0.06g・mm/日・100cm2未満、さらにより好ましくは、0.04g・mm/日・100cm2未満または約0.04g・mm/日・100cm2未満、特に好ましくは、0.02g・mm/日・100cm2未満または約0.02g・mm/日・100cm2未満である。
【0032】
押出し吹込成形機の概略を図1に示す。固体熱可塑性ポリマー材料(オレフィン樹脂とバリア樹脂の両方)を、ホッパー(1)に供給する。樽型容器の背面(2)に入り、アダプタを通過してクロスヘッド(9)で押し出される前に、樽型容器の中間(3)および前部(4)を通り過ぎて、クロスヘッドのダイ(7)を通る。温度は、クロスヘッド(8)[Tcoupling]およびクロスヘッドダイ(7)[Tmelt]を含む、押出し機に沿った特定の点で、熱電対プローブにより測定される。本発明の方法の特に好ましい実施形態において、熱可塑性ポリマー材料(すなわち、オレフィン樹脂とバリア樹脂)を、スクリューの背面で、バリア樹脂の融点より0〜10℃または約0〜10℃(より好ましくは0〜5℃)高く加熱し、熱可塑性ポリマーブレンドがダイに達するときに、熱可塑性ポリマー材料が樽型容器を通過する際に、バリア樹脂の融点より10℃または約10℃高く昇温する。特に好ましい実施形態において、熱可塑性ポリマー材料(すなわち、オレフィン樹脂とバリア樹脂)の温度は、押出し機の樽型容器の背面のバリア樹脂の融点または略融点まで加熱し、樽型容器の前部まで、樽型容器全体に比較的一定に保つ。温度勾配があって、ダイのバリア樹脂の融点より10℃または約10℃高く、樽型容器の前部のバリア樹脂の融点または略融点から温度を昇温する。押出し機の樽型容器に関して「前部」という表現は、ダイの前の樽型容器の長さの最後の30%または約30%以内の体積のことを意味している。押出し機の樽型容器に関して「背面」という表現は、ホッパーの後の樽型容器の長さの最初の30%または約30%以内の体積のことを意味している。
【0033】
あるいは、押出し機の背面にある熱可塑性ポリマー材料の温度は、バリア樹脂の融点より5〜20℃または約5〜20℃低く、好ましくは5〜15℃低く維持する。ダイのバリア樹脂の融点より0〜10℃または約0〜10℃高くなるまで、熱可塑性ポリマー材料の温度は、押出し機を通過するにつれて、徐々に昇温する。
【0034】
「背面」という表現は、押出し機の樽型容器にポリマー材料が入った後の最初の30〜40cmまたは約30〜40cmのことを意味する。同様に、「前面」という表現は、ダイにポリマーが入る前の、樽型容器の最後の30〜40cmまたは約30〜40cmのことを意味する。
【実施例】
【0035】
実施例1
7重量%で組み込まれたバリア樹脂と共にオレフィン樹脂としてHDPEを含む熱可塑性ポリマーブレンドを作製した。バリア樹脂は、エチレンとビニルアルコールとのコポリマーであり、26モル%が、エチレンから誘導された繰り返し単位であり、約74モル%が、ビニルアルコールから誘導された繰り返し単位であり、210℃で、2160gにて測定されたメルトフローレートは、3.2g/10分であった。樹脂は、無水マレイン酸グラフトHDPEまたは無水マレイン酸グラフトエチレンプロピレンジエン(EPDM)を含む。バリア樹脂の融点は195℃であった。
【0036】
乾燥樹脂を、押出し機のホッパーにおいて、顆粒として混合し、図2に示す温度プロフィールで押出し機を通過させた。押出し機の温度を設定した点は、図1に示す通り、背面(2)、中間(3)、前部(4)、カップリング(8)、ヘッド(9)およびダイ(7)である。図2のこれらの点(背面、中間、前部、カップリング、ヘッドおよびダイ)は、押出し機の温度制御を設定した値である。熱可塑性ポリマー材料の温度は、カップリング(8)とダイ(7)で実際に測定され、これらの測定された値は、それぞれ、TcouplingとTmeltと示す点である。
【0037】
比較の目的で示した実験20については、押出し機の背面にある熱可塑性ポリマーブレンドは、バリア樹脂の融点より15℃高く加熱した。次に、押出し機を通過させながら、バリア樹脂の略融点まで冷却した。
【0038】
実験9、15および16は、本発明の方法による。
【0039】
実験9については、押出し機の背面の温度を約175℃、すなわち、バリア樹脂の融点(195℃)より約20℃低く維持した。樽型容器の背面から中間まで、約200℃(すなわち、バリア樹脂の融点より約5℃高い)まで昇温し、樽型容器通過時、200℃に維持した。
【0040】
実験15については、押出し機の背面の温度を約195℃、すなわち、バリア樹脂の融点に維持した。樽型容器通過時、約190℃まで、僅かに冷却した。
【0041】
実験16については、押出し機の背面の温度を、約190℃、すなわち、バリア樹脂の融点より僅かに低く維持した。樽型容器全体をこの温度に維持した。
【0042】
比較実験20および本発明の実験9、15、16から製造されたブレンドを、連続プロセスを使用して吹込成形して、1.5リットルの、外側面積が645cm2(100平方インチ)および壁厚さが1.4mmの標準試験瓶を作製した。吹込成形瓶のCE10タイプ燃料(すなわち、45体積%のイソオクタンと、45体積%のトルエンと、10体積%のエタノールとの混合物)に対する透過性をASTM D2684に従って、経時で試験した。
【0043】
透過性Pは、式
【0044】
【数1】

【0045】
に従って計算される。式中、Rは、炭化水素喪失速度(g/日)、tは壁厚(mm)、Aは外側面積(cm2)である。
【0046】
結果を図3に示し、図4に拡大してある。実験9、15および16(本発明)でブレンドした熱可塑性ポリマーから作製された瓶の48時間(物質移動の定常状態)後のCE10タイプ燃料に対する透過性は、それぞれ、0.0354、0.0157および0.00787g・mm/日・100cm2であり、一方、実験20(比較例)でブレンドされた熱可塑性ポリマーから作製された瓶の48時間後のCE10タイプに対する透過性は、0.393g・mm/日・100cm2である(すなわち、本発明の方法を用いると、透過性の10〜50倍の減少がなされる)ことが分かる。
【0047】
【表1】

【0048】
透過性結果を表1に示す。
【0049】
実施例2
7wt%で組み込まれたバリア樹脂と共にオレフィン樹脂としてHDPEを含む熱可塑性ポリマーブレンドを作製した。実験30〜32のバリア樹脂の成分は、表2に示してある。実験31と32については、バリア樹脂は、ポリアミド10,10と混合されたエチレン−ビニルアルコールコポリマーであり、26モル%の繰り返し単位が、エチレンから誘導され、約74モル%の繰り返し単位が、ビニルアルコールから誘導され、210℃で、2160gにて測定されたメルトフローレートは、4.3g/10分であった。
【0050】
相溶化剤1〜3無水マレイン酸グラフトHDPE樹脂。メルトフローインデックス(MFI)はそれぞれ、12、3および2g/10分である。MFIは190℃で、2160gの重りで測定される。相溶化剤1および3は、HDPEプラス無水マレイン酸の重量に基づいて、1.2重量パーセントの無水マレイン酸によりグラフトされている。相溶化剤2は、HDPEプラス無水マレイン酸の重量に基づいて、0.65重量パーセントの無水マレイン酸によりグラフトされている。可塑剤は、トリメチロールプロパンである。各実験30〜32におけるバリア樹脂の各成分は、相溶化剤を除き、使用前に溶融ブレンドされた。相溶化剤は、溶融ブレンドされた成分とキューブブレンド(cube−blended)された。実験31および32のバリア樹脂の融点は約195℃である。実験30のバリア樹脂の融点は約225℃であった。
【0051】
乾燥樹脂(93wt%HDPEと7wt%のバリア樹脂)は、押出し機のホッパーにおいて、顆粒として混合され、図2に示す温度プロフィールで押出し機を通過した。押出し機の温度をセットした点は、図1に示す通り、背面(2)、中間(3)、前部(4)、カップリング(8)、ヘッド(9)およびダイ(7)である。図2のこれらの点(背面、中間、前部、カップリング、ヘッドおよびダイ)は、押出し機の温度制御をセットした値である。熱可塑性ポリマー材料の温度は、カップリング(8)とダイ(7)で実際に測定され、これらの測定された値は、それぞれ、TcouplingとTmeltと示す点である。
【0052】
実験31および32については、押出し機の背面の温度を約195℃、すなわち、バリア樹脂の略融点に維持した。樽型容器の背面から中間まで、約200℃(すなわち、バリア樹脂の融点より約5℃高い)まで昇温し、樽型容器通過時、200℃に維持した。上記の実験9の場合で用いたように、吹込成形押出し機に平坦な温度プロフィールを設定した。
【0053】
実験30については、押出し機の背面の温度を約220℃に維持した。樽型容器の背面から中間まで、約225℃まで上げ、樽型容器通過時、225℃に維持した。上記の実験9の場合で用いたように、吹込成形押出し機に平坦な温度プロフィールを設定した。
【0054】
実験30〜32で作製したブレンドを吹込成形して、1.5リットルの、外側面積が645cm2(100インチ2)および壁厚さが1.4mmの標準試験瓶を作製した。ある組の試験瓶を、連続押出し/吹込成形プロセスを用いて作製した。他の組は、不連続プロセスを用いて作製した。不連続プロセスにおいて、押出し機は10分間停止した。1つの瓶を成形した。次に、さらに2つの瓶を成形した。第2の2つの瓶を試験した。さらに5つの瓶を成形し、機械を再び10分間停止した。そこで、手順を繰り返し、1つの瓶を成形および処分し、さらに2つを成形および試験し、さらに5つの瓶を成形してから、さらに10分押出し機を停止した。
【0055】
吹込成形瓶のCE10タイプ燃料(すなわち、45体積%のイソオクタン、45体積%のトルエンおよび10体積%のエタノール)に対する透過性をASTM D2684に従って、経時で試験した。
【0056】
透過性Pは、以下の式に従って計算される。
【0057】
【数2】

【0058】
式中、Rは、ハイドロカーボン喪失速度(g/日)、tは壁厚(mm)、Aは外側面積(cm2)である。
【0059】
5つの瓶を、各組の試験条件で用いた。結果を平均し、表3および4に示す。保持時間下、不連続プロセスの実験31および32の熱可塑性ポリマーから作製された瓶の7週間(物質移動の定常状態)後のCE10タイプ燃料に対する透過性は、それぞれ、0.057および0.088g・mm/日・100cm2であり、一方、実験30で作製した瓶の7週間後のCE10タイプに対する透過性は、0.141g・mm/日・100cm2である。透過性結果を、さらに表3および4に示す。
【0060】
【表2】

【0061】
全成分量は、組成物の総重量に対する重量パーセントである。
【0062】
【表3】

【0063】
【表4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭化水素に対するバリア特性を有する熱可塑性ポリマーブレンドを製造する方法であって、
オレフィン樹脂と、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコールのコポリマー、ポリアミドおよびこれらの混合物から選択されるバリア樹脂とを含むか、またはそれらから本質的になる熱可塑性ポリマー材料を、押出し機においてブレンドする工程を含み、前記押出し機中の前記熱可塑性ポリマー材料の温度が、前記バリア樹脂の融点より10℃または約10℃より高くならないことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記オレフィン樹脂が、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンおよびポリプロピレンから選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記バリア樹脂が、エチレン−ビニルアルコールコポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記バリア樹脂が、PA6であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記バリア樹脂が、PA6,66のコポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記バリア樹脂が、ポリビニルアルコールとPA6,66との混合物であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記バリア樹脂が、前記ブレンド中のポリマーの総重量を基準にして、5〜15重量%、または約5〜15重量%で存在することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記熱可塑性ポリマー材料を、前記押出し機の樽型容器の背面で、前記バリア樹脂の融点より0〜10℃または約0〜10℃高い温度まで加熱し、前記熱可塑性ポリマー材料が、前記押出し機の前記樽型容器を通過する際に、前記熱可塑性ポリマーブレンドが、前記押出し機のダイに達したら、前記バリア樹脂の融点より10℃または約10℃高く昇温することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記炭化水素が、直鎖および分枝炭化水素(例えば、C5〜C18)、キシレン、エタノール、ベンゼン、トルエン、エチル−ベンゼン、メタノールおよびメチル−t−ブチルエーテル(MTBE)、CE10タイプ燃料およびこれらの混合物から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記バリア樹脂が、約180〜約230℃の融点を有する1つまたは複数のポリアミドと、エチレン−ビニルアルコールコポリマーとを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記バリア樹脂が、約190〜約220℃の融点を有する1つまたは複数のポリアミドと、エチレン−ビニルアルコールコポリマーとを含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ポリアミドが、ポリアミド10,10であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記バリア樹脂が、少なくとも1つの相溶化剤をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項14】
ポリオレフィンと、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコールのコポリマー、ポリアミドおよびこれらの混合物から選択されるバリア樹脂とを含むか若しくはそれらから本質的になる熱可塑性ポリマーブレンドを含むか、又はそれから本質的になる成形または押出し物品であって、炭化水素の物質移動の定常速度に達したときの、ASTM D2684[燃料タイプCE10、温度40℃]に従って測定される、壁厚(t)が1.4mm、外側面積(A)が645cm2での前記成形または押出し物品の炭化水素に対する透過性が、0.0787g・mm/日100cm2、または約0.0787g・mm/日100cm2未満であることを特徴とする成形または押出し物品。
【請求項15】
前記オレフィン樹脂が、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンおよびポリプロピレンから選択されることを特徴とする請求項14に記載の成形または押出し物品。
【請求項16】
前記バリア樹脂が、エチレン−ビニルアルコールコポリマーであることを特徴とする請求項14に記載の成形または押出し物品。
【請求項17】
前記バリア樹脂が、PA6であることを特徴とする請求項14に記載の成形または押出し物品。
【請求項18】
前記バリア樹脂が、PA6,66のコポリマーであることを特徴とする請求項14に記載の成形または押出し物品。
【請求項19】
前記バリア樹脂が、ポリビニルアルコールと、PA6,66との混合物であることを特徴とする請求項14に記載の成形または押出し物品。
【請求項20】
前記バリア樹脂が、約180〜約230℃の融点を有する1つまたは複数のポリアミドと、エチレン−ビニルアルコールコポリマーとを含むことを特徴とする請求項14に記載の成形または押出し物品。
【請求項21】
前記バリア樹脂が、約190〜約220℃の融点を有する1つまたは複数のポリアミドと、エチレン−ビニルアルコールコポリマーとを含むことを特徴とする請求項14に記載の成形または押出し物品。
【請求項22】
前記ポリアミドが、ポリアミド10,10であることを特徴とする請求項14に記載の成形または押出し物品。
【請求項23】
前記バリア樹脂が、少なくとも1つの相溶化剤をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の成形または押出し物品。
【請求項24】
前記バリア樹脂が、7〜9重量%または約7〜9重量%で存在することを特徴とする請求項14に記載の成形または押出し物品。
【請求項25】
吹込成型品であることを特徴とする請求項14に記載の成形または押出し物品。
【請求項26】
押出し物品であることを特徴とする請求項14に記載の成形または押出し物品。
【請求項27】
ポリオレフィンと、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコールのコポリマー、ポリアミドおよびこれらの混合物から選択されるバリア樹脂とを含むか若しくはそれらから本質的になる熱可塑性ポリマーブレンドを含むか、又はそれから本質的になる成形または押出し物品であって、前記成形または押出し物品が、10を超える、または約10を超える縦横比を示す薄層微細構造を有することを特徴とする成形または押出し物品。
【請求項28】
前記縦横比が、50を超える、または約50を超えることを特徴とする請求項27に記載の成形または押出し物品。
【請求項29】
オレフィン樹脂と、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコールのコポリマー、ポリアミドおよびこれらの混合物から選択されるバリア樹脂とを含むか、またはそれらから本質的になる熱可塑性ポリマー材料を、押出し機においてブレンドする工程を含む方法により得られる成形または押出し物品であって、前記押出し機中の前記熱可塑性ポリマー材料の温度が、前記バリア樹脂の融点より10℃または約10℃より高くならないように制御されることを特徴とする成形または押出し物品。
【請求項30】
炭化水素に対するバリア特性を有する熱可塑性ポリマーブレンドを含む成形または押出し物品を製造する方法であって、
オレフィン樹脂と、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコールのコポリマー、ポリアミドおよびこれらの混合物から選択されるバリア樹脂とを含むか、またはそれらから本質的になる熱可塑性ポリマー材料を、押出し機においてブレンドする工程と、
前記熱可塑性ポリマー材料を成形または押出す工程とを含み、前記押出し機中の前記熱可塑性ポリマー材料の温度が、前記バリア樹脂の融点より10℃または約10℃より高くならないように制御されることを特徴とする方法。
【請求項31】
前記オレフィン樹脂が、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンおよびポリプロピレンから選択されることを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記バリア樹脂が、エチレンビニルアルコールコポリマーであることを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記バリア樹脂が、PA6であることを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項34】
前記バリア樹脂が、PA6,66のコポリマーであることを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項35】
前記バリア樹脂が、ポリビニルアルコールとPA6,66との混合物であることを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項36】
前記バリア樹脂が、約180〜約230℃の融点を有する1つまたは複数のポリアミドと、エチレン−ビニルアルコールコポリマーとを含むことを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項37】
前記バリア樹脂が、約190〜約220℃の融点を有する1つまたは複数のポリアミドと、エチレン−ビニルアルコールコポリマーとを含むことを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項38】
前記ポリアミドが、ポリアミド10,10であることを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項39】
前記バリア樹脂が、少なくとも1つの相溶化剤をさらに含むことを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項40】
前記バリア樹脂が、4〜20重量%、または約4〜20重量%で存在することを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項41】
吹込成形品を製造する方法であって、吹込成形の工程を含むことを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項42】
中空押出し物品を製造する方法であって、押出しの工程を含むことを特徴とする請求項30に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2009−544796(P2009−544796A)
【公表日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−521734(P2009−521734)
【出願日】平成18年12月20日(2006.12.20)
【国際出願番号】PCT/US2006/048600
【国際公開番号】WO2008/010839
【国際公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】