説明

バルブ装置

【課題】水平面および傾斜面からなるシール面に、通常の切削機であっても支障なく形成し得るようなシール用溝部を有するバルブ装置を提供する。
【解決手段】開口部16が形成された正面視が台形状と逆台形状とを合わせてなる六角形状の仕切面Sを有するバルブシート4と、この仕切面Sと平行に移動されて開口部16を開閉し得るバルブ本体5とを有するバルブ装置であって、バルブシート4とバルブ本体5とのシールを行うためのシール面21〜23,26〜28を、仕切面Sと直交する方向、つまり前後方向で形成すると共にこの仕切面Sの外周に沿ってそれぞれ六角形状となし、バルブ本体5側のシール面26〜28に、断面が円形のシール材32に対応して円形状にされると共にその外周から中心に向かって所定高さだけ切除されてなる内面C字形状のシール用溝部31を形成したもの。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば真空容器の側壁部に設けられて当該真空容器内を外部から密閉するためのバルブ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
真空装置として、真空容器内で所定の処理(例えば、真空蒸着など)を施すものがあるとともに、その処理対象物として、ウエハ、ハードディスクにおける記録媒体としてのディスクなどの薄い板状材用のものがある。この場合、当然ながら、真空容器内に、板状材を案内する必要があるため、真空容器の側壁部には、横に細長い開口部を開閉し得る真空バルブ装置が設けられることになる。
【0003】
例えば、このような真空バルブ装置としては、板状材の移動方向と直交する方向でバルブ本体が移動自在に配置されるとともに、そのシール性能の向上を図るために、バルブ本体の移動方向に対向する端面側にシール材を配置したものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
そして、このような真空バルブ装置におけるバルブ本体側に設けられるシール材としては断面が台形状のもの(所謂、蟻溝である)、すなわち溝部から外れにくいものが用いられており、当然ながら、バルブ本体のシール面である端面には台形状の溝部が形成されている。なお、通常は、断面が円形のシール材が用いられるとともに、溝部としては矩形状のものが用いられている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−257527号公報
【特許文献2】特開平06−300146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、バルブ本体側に形成される溝部の断面が台形状または矩形状にされ、しかもそのシール面に水平面と傾斜面とが在る場合には、通常の切削機を用いて、当該台形状または矩形状の溝部を連続して形成することができないという問題がある。すなわち、水平面での溝深さでもって、そのまま傾斜面に移動して台形状または矩形状の溝部を形成した場合、水平面と同一深さの溝が得られないという問題がある。なお、切削具、例えばエンドミルを傾斜面に対して直交する方向に設けるようにすれば、上述したような問題はなくなるが、高機能な切削機が必要となる。
【0007】
そこで、本発明は、水平面および傾斜面からなるシール面に、シール材が外れにくくしかも通常の切削機であっても支障なく同一深さの溝を形成し得る溝部を有するバルブ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明のバルブ装置は、開口部が形成された正面視が逆台形状と台形状とを合わせてなる六角形状の仕切面を有するバルブシートと、この仕切面と平行に移動されて上記開口部を開閉し得るバルブ本体とを有するバルブ装置であって、
上記バルブシートとバルブ本体とのシールを行うためのシール面を、上記仕切面と直交する方向で形成するとともに当該仕切面の外周に沿ってそれぞれ六角形状となし、
上記バルブ本体側のシール面に、断面が円形のシール材に対応して円形状にされるとともにその外周から中心に向かって所定距離だけ切除された残りの内面がC字形状のシール用溝部を形成したものであり、
また上記構成において、バルブシート側およびバルブ本体側に設けられるシール面同士の隙間を、その水平区間における高さよりも、両側の傾斜区間における水平方向の幅を大きくしたものである。
【0009】
さらに、本発明の他のバルブ装置は、開口部の周囲に形成された正面視が六角形状の仕切面の上側または下側を所定厚さでもって前方に突出させて台形状の第1凹状シール面を有する凹状シート部が形成されるとともに上記仕切面の下側または上側を所定厚さでもって後方に凹ませて逆台形状の第1凸状シール面および上記仕切面を有する凸状シート部が形成され且つ上記第1凹状シール面と第1凸状シール面とを接続する左右の第1接続シール面が形成されて成るバルブシート、
並びに上記仕切面と平行に移動可能に設けられるとともに上記第1凹状シール面に対応する台形状の第2凸状シール面、上記第1凸状シール面に対応する逆台形状の第2凹状シール面、および上記第1接続シール面に対応されて第2凸状シール面と第2凹状シール面とを接続する左右の第2接続シール面を有し且つこれら対向するシール面同士を密閉し得るシール材が配置されることにより上記開口部を開閉し得るバルブ本体を有し、
さらに上記バルブ本体側の各シール面に、断面が円形状にされるとともにその外周から中心に向かって所定距離だけ切除された残りの内面がC字形状のシール用溝部をそれぞれ形成するとともにこれら各シール用溝部を接続して無端状となし、
且つ上記無端状のシール用溝部内に断面が円形状のシール材を配置したものであり、
また上記構成において、バルブシート側の台形状および逆台形状のシール面と、これに対向するバルブ本体側の台形状および逆台形状のシール面との隙間を、その水平区間における高さよりも、両側の傾斜区間における水平方向の幅を大きくしたものである。
【発明の効果】
【0010】
上記各構成によると、バルブ本体側のシール面に設けられるシール用溝部の断面を、内面がC字形状となるようにしたので、球形の刃先部を有する切削工具を用いて溝加工を行うことができる。例えば、刃先部が球形をしたエンドミルを用いることができるので、水平面に形成した溝部を傾斜面に形成する場合でも、鉛直方向で取り付けられたエンドミルを用いて、すなわち普通の切削機を用いて、水平面に形成した溝部と同一深さの溝部を、傾斜面に容易に且つ安価に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施例に係るバルブ装置の断面図である。
【図2】同バルブ装置の要部切欠正面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】同バルブ装置の要部分解斜視図である。
【図5】同バルブ装置におけるシール用溝部の拡大断面図である。
【図6】同バルブ装置におけるシール面の隙間を説明する要部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態に係るバルブ装置を具体的に示した実施例に基づき説明する。
ところで、このバルブ装置は、例えば、真空容器内で板状材の表面に真空蒸着を行った後、他の真空容器内に移送して所定の表面処理を行う真空処理設備における板状材の移送通路の途中に配置されて、真空容器同士を遮断して各真空容器での密閉状態を確保するものとして説明する。
【0013】
本実施例に係る真空バルブ装置は、図1に示すように、大きく分けて、板状材Aの移送通路である移送用管体1の途中に設けられた一対のフランジ部(壁体部の一例)2(2A,2B)同士間にボルト(図示せず)などにより取り付けられるバルブ収納体3と、このバルブ収納体3の内部に配置されて当該バルブ収納体3の前側と後側とを遮断し両側を密閉するためのバルブシート(所謂、弁座である)4およびバルブ本体5と、同じくバルブ収納体3側に設けられて上記バルブ本体5を開閉駆動するバルブ駆動体6とから構成されている。
【0014】
勿論、移送用管体1の横断面形状およびバルブ収納体3側に設けられる板状材Aの挿通用案内部の形状は、当該板状材Aを挿通し得るような横に細長い形状にされている。
なお、以下においては、板状材Aの引き出し方向(図1の矢印方向a)を「前側」として、またその逆方向を「後側」として説明する。
【0015】
上記バルブ収納体3は箱型形状にされており、内部には、バルブシート4およびバルブ本体5を収納し得る空間室が設けられている。
このバルブ収納体3は、前後一対の第1側壁部11(11F,11B)と、これら第1側壁部11の両側縁部に配置された左右一対の第2側壁部12(12L,12R)と、これら4つの側壁部11,12で囲まれた空間部分の上下を覆うように配置された上下一対の端壁部(以下、上側を上端壁部および下側を下端壁部と称す)13(13U,13D)とから構成されており、また下端壁部13D側には、バルブシート4の先端である下縁部を押さえて固定するための縁部押圧部材15が固定部材(図示せず)を介して設けられて(固定されて)いる。なお、この縁部押圧部材15の前面側には上端に行くほど後方に傾斜する固定側傾斜面15iが設けられている。
【0016】
そして、上記両第1側壁部11(11F,11B)には、板状材Aを挿通し得る細長い挿通穴14(14F,14B)がそれぞれ同一位置(同一高さおよび同一水平位置)にて形成されている。
【0017】
さらに、上端壁部13Uの下面(内面)には、中央に上記挿通穴14と略同一形状の開口部16およびバルブ本体5が接触するシート部分(後述する)が形成された上記バルブシート4が垂下して取り付けられて(固定されて)おり、このバルブシート4の下縁部の後面側には、下端に行くほど細くなる、つまり前方に傾斜するシート側傾斜面4iが形成されている。このシート側傾斜面4iは上記縁部押圧部材15の固定側傾斜面15iと同一または略同一の傾斜角度にされており、この真空バルブ装置の組立時に、両者は互いに接触して、バルブシート4をバルブ収納体3につまり前側壁部11F側に押圧して固定することになる。
【0018】
なお、前側壁部11Fとバルブシート4との間にはパッキンなどのシール材17が設けられており、また上下の端壁部13と第1側壁部11および第2側壁部12との間にもシール材(図1では上側だけを示している)18が設けられている。
【0019】
次に、図2〜図4に基づき、バルブ本体5により開閉が行われる部分、つまりシール部分について説明する。
まず、バルブシート4の概略構成について説明すると、所定厚さの板体の一方の表面に、例えば後面側に2つの段部が形成されている。
【0020】
すなわち、バルブシート4は、所定厚さの上側部分である厚板部4aと、これよりも薄くされた中間部分である中間板厚部4bと、さらに薄くされた薄板部4cとから構成されており、また上記中間板厚部4bに開口部16が形成されている。したがって、この中間板厚部4bの表面が仕切面Sにされるとともに、この仕切面Sの正面視が台形状と逆台形状とが合体されてなる(その底辺同士が合わせられている)六角形状にされており、しかもこの仕切面Sの周囲がシール部分に、つまりシール面にされている。
【0021】
すなわち、バルブシート4には、開口部16の周囲に形成された正面視が六角形状の仕切面Sの上側を所定厚さでもって後方に突出させて台形状の第1凹状シール面21を有する凹状シート部(厚板部である)4aが形成されるとともに上記仕切面Sの下側を所定厚さでもって前方に凹ませて逆台形状の第1凸状シール面22および上記仕切面Sを有する凸状シート部(中間板厚部である)4bが形成され、且つ凸状シート部である中間板厚部4bと薄板部4cとの間には、第1凹状シール面21と第1凸状シール面22とを接続する左右の第1接続シール面23が形成されている。
【0022】
一方、バルブ本体5には、所定厚さの板体の一方の表面、例えば前面側に1つの段部が形成されている。すなわち、所定厚さの板体の下側部分である厚板部5aと、これよりも薄くされた薄板部5bとから構成されており、この薄板部5bは、バルブシート4の仕切面Sつまり凸状シート部である中間板厚部4bに対応して設けられるとともに当然ながらその正面視は台形状と逆台形状とからなる六角形状にされている。つまり、薄板部5bの下半分には、バルブシート4側の中間板厚部4bの下半分を案内し得るように逆台形状の凹状部5cが形成されている。
【0023】
詳しく説明すると、バルブ本体5の薄板部5b側には、上記第1凹状シール面21に対応する正面視形状が台形状の第2凸状シール面26が設けられるとともに、厚板部5a側には、上記第1凸状シール面22に対応する正面視形状が逆台形状の第2凹状シール面27が形成されており、また上記第1接続シール面23に対応されて第2凸状シール面26と第2凹状シール面27とを接続する左右の第2接続シール面28が設けられている。
【0024】
そして、バルブ本体5側には、対向するシール面同士を密閉し得る断面が円形のシール材(パッキンともいう)32が配置され、またバルブ本体5側の各シール面26〜28には、図4および図5に示すように、シール材32を配置し得る断面が円形(半径=r)のシール材に対応して円形状にされるとともにその外周から中心に向かって所定高さ(突出高さともいう)dだけ切除された(この切除する部分は、円弧および弦からなる割円でもある)残りの内面がC字形状(実軸の側部を所定高さでもって軸心に沿って削り落とした形状である)のシール用溝部[深さD(=2r−d:但し、円の半径をrとする)以下、単に、溝部と称す]31がそれぞれ形成され且つこれら各溝部31はそれぞれ接続されて無端状(エンドレス)にされている。
【0025】
さらに、図6(a)に示すように、バルブシート4側の台形状および逆台形状のシール面21〜23と、これに対向するバルブ本体5側の台形状および逆台形状のシール面26〜28との隙間が、その水平区間(水平面)における高さよりも、両側の傾斜区間(傾斜面)における水平方向の幅が大きくなるようにされて、水平区間における第1凹状シール面21hと傾斜区間における第1凹状シール面21dとが、同時に、シール材32に接触するように考慮されている。
【0026】
すなわち、シール材32の突出高さをdとした場合、傾斜区間でのシート面21d,26d同士の距離(幅)Lは、d+x(オフセットともいう)となるようにされている。もし、オフセットxを設けない場合には、図6の二点鎖線で示すような位置に、バルブシート4側のシート面が来るため、水平区間でシール材32に接触したとしても、傾斜区間ではxの分だけシール材32を押し潰した状態となり、したがってシール材32全体に対して均等な押付力が作用しないことになる。
【0027】
なお、傾斜区間の第2凸状シール面26dの傾斜角度をθおよびシール材32の突出高さをdとすると、そのオフセット量xは、下記(1)式にて表わされる。但し、Lは、下記(2)式に示すように、傾斜区間でシール面21d,26d同士の水平方向での距離(幅)を表わす。
【0028】
L=d+x ・・・(1)
L=d/sinθ ・・・(2)
(1)式を変形するとともに(2)式より、オフセット量xは下記(3)式のように表わされる。
【0029】
x=L−d
x=d/sinθ−d
=d(1/sinθ−1) ・・・(3)
参考として、図6(b)に、シール材を配置しない場合におけるバルブシート4とバルブ本体5とを接触させた状態を示しておく。
【0030】
また、上記バルブ駆動体6は、図2および図3に示すように、バルブ収納体3の下端壁部13Dに設けられた取付部材41と、この取付部材41に設けられるとともにそのロッド部42aが下壁面部13Dを挿通されてバルブシート4の下縁部にそれぞれ連結された左右一対のシリンダ装置42とから構成されている。勿論、ロッド部42aと下端壁部13Dとの間にはシール材(図示せず)が配置されている。
【0031】
したがって、これら両シリンダ装置42によりバルブ本体5が上下に移動されて、バルブシート4に形成された開口部16が開閉されることになる。
閉鎖時には、バルブ本体5の第2凸状シート面26がバルブシート4の第1凹状シート面21に、左右の第2接続シート面28が左右の第1接続シート面23に、第2凹状シート面27が第2凸状シート面22にそれぞれ接近されて、バルブ本体5側に取り付けられている環状のシール材32により、外部に対して遮断することができる。
【0032】
ここで、上記バルブ本体5に設けられる溝部31の加工方法について、簡単に説明しておく。
この溝部31の断面は円形であるため、切削機側に取り付けられるエンドミルの形状としては、その刃先部が球形(半径がr)のものを用いる。
【0033】
このエンドミルにより、一番、最上位置のシート面の所定箇所において、刃先部を所定深さDまで下降させる。したがって、この加工開始位置における溝部31の形状は、下半部が球形で、上半部は円筒である。
【0034】
次に、この深さDの状態で所定方向に移動させて、すなわちバルブ本体5の第2凸状シール面26、第2凹状シール面27および第2接続シール面28を移動させて、環状の溝部31を形成すればよい。
【0035】
このように、エンドミルの刃先部を球形にしているので、台形の傾斜面に溝部31を形成する場合に、エンドミルを真っ直ぐに取り付けて斜めに移動させた場合でも、その傾斜角度に関係なく、断面が円形で且つ所定長さの弦長を有する溝部を、普通の切削機を用いて加工することができる。
【0036】
例えば、通常の矩形溝または逆台形状の蟻溝を形成する場合、その溝形状と同一の刃先部を有するエンドミルで傾斜面に溝部を形成すると、溝部の鉛直方向での高さは確かに刃先部の高さと同じ高さが得られるが、溝部の底面が傾斜しているため、実際に得られる溝部の深さは浅くなってしまうという問題がある。これに対処しようとすると、傾斜面に直交する方向(法線方向)でエンドミルを取り付ける必要があり、普通の切削機では行うことができないが、本実施例のように、円形の溝部(内面がC字形状ではあるが)にすることにより、そのような問題を回避することができる。
【0037】
なお、上述したように、溝部31の適所には、エンドミルの刃先部を溝部内に挿入するための円筒形状の筒状溝部が形成されることになる。この筒状溝部は、空気抜きの機能も併せ持つことになる。
【0038】
上記実施例の構成によると、バルブ本体5側のシール面26〜28に設けられる溝部31の断面を、円から割円(弓形)を切除してなる内面がC字形状となるようにしたので、球形の刃先部を有するエンドミルを用いて溝加工を行うことができる。すなわち、刃先部が球形をしたエンドミルを用いることができるので、水平面に形成した溝部を傾斜面に形成する場合でも、鉛直方向で取り付けられたエンドミルを用いて、つまり、普通の切削機を用いて、水平面に形成した溝部と同一深さの溝部を、傾斜面に容易に且つ安価に形成することができる。
【0039】
ところで、上記実施例においては、真空バルブ装置を、板状材の移送管体の途中に設けたものとして説明したが、例えば板状材の表面に真空蒸着を行うための真空容器の側壁部に設けることもできる。この場合、真空バルブ装置の前後の側壁部のいずれかが、真空容器における側壁部とすればよい。
【0040】
また、上記実施例においては、バルブ本体を下方に配置したが、勿論、上方に配置することもできる。
【符号の説明】
【0041】
A 板状材
1 移送用管体
2 フランジ部
3 バルブ収納体
4 バルブシート
4a 厚板部
4b 中間板厚部
4c 薄板部
4i シート側傾斜面
5 バルブ本体
5a 厚板部
5b 薄板部
5c 凹状部
6 バルブ駆動体-
16 開口部
21 第1凹状シール面
22 第1凸状シール面
23 第1接続シール面
26 第2凸状シール面
27 第2凹状シール面
28 第2接続シール面
31 シール用溝部
32 シール材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部が形成された正面視が台形状と逆台形状とを合わせてなる六角形状の仕切面を有するバルブシートと、この仕切面と平行に移動されて上記開口部を開閉し得るバルブ本体とを有するバルブ装置であって、
上記バルブシートとバルブ本体とのシールを行うためのシール面を、上記仕切面と直交する方向で形成するとともに当該仕切面の外周に沿ってそれぞれ六角形状となし、
上記バルブ本体側のシール面に、断面が円形のシール材に対応して円形状にされるとともにその外周から中心に向かって所定距離だけ切除されてなる内面C字形状のシール用溝部を形成したことを特徴とするバルブ装置。
【請求項2】
バルブシート側およびバルブ本体側に設けられるシール面同士の隙間を、その水平区間における高さよりも、両側の傾斜区間における水平方向の幅を大きくしたことを特徴とする請求項1に記載のバルブ装置。
【請求項3】
開口部の周囲に形成された正面視が六角形状の仕切面の上側または下側を所定厚さでもって前方に突出させて台形状の第1凹状シール面を有する凹状シート部が形成されるとともに上記仕切面の下側または上側を所定厚さでもって後方に凹ませて逆台形状の第1凸状シール面および上記仕切面を有する凸状シート部が形成され且つ上記第1凹状シール面と第1凸状シール面とを接続する左右の第1接続シール面が形成されて成るバルブシート、
並びに上記仕切面と平行に移動可能に設けられるとともに上記第1凹状シール面に対応する台形状の第2凸状シール面、上記第1凸状シール面に対応する逆台形状の第2凹状シール面、および上記第1接続シール面に対応されて第2凸状シール面と第2凹状シール面とを接続する左右の第2接続シール面を有し且つこれら対向するシール面同士を密閉し得るシール材が配置されることにより上記開口部を開閉し得るバルブ本体を有し、
さらに上記バルブ本体側の各シール面に、断面が円形状にされるとともにその外周から中心に向かって所定距離だけ切除されてなる内面C字形状のシール用溝部をそれぞれ形成するとともにこれら各シール用溝部を接続して無端状となし、
且つ上記無端状のシール用溝部内に断面が円形状のシール材を配置したことを特徴とするバルブ装置。
【請求項4】
バルブシート側の台形状および逆台形状のシール面と、これに対向するバルブ本体側の台形状および逆台形状のシール面との隙間を、その水平区間における高さよりも、両側の傾斜区間における水平方向の幅を大きくしたことを特徴とする請求項3に記載のバルブ装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−72887(P2012−72887A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−220105(P2010−220105)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000141347)株式会社ブイテックス (8)
【Fターム(参考)】