説明

パネルの製造方法

【課題】パネル表面の中央部の表面平滑性が良好であり、かつコーナー部の収縮による凹み(ヒケ)が防止でき、外観不良発生を防止可能な硬質ポリウレタンサンドイッチパネルの製造方法を提供する。
【解決手段】下面材、上面材及び前記下面材と上面材の間に配設した枠材にて形成されるキャビティー内に原液組成物を供給するパネルの製造方法であって、原液組成物のゲルタイム(Tg)と前記原液組成物がキャビティーに供給後発泡してキャビティーに充填される充填時間(秒)を(Tf)とが2≦Tg−Tf≦15(秒)を充足し、硬質ポリウレタンフォームのジャストパック密度(djp)とパネルを構成する充填フォーム密度(dp)とが110≦100(dp/djp)≦130(%)を充足し、枠材のコーナー部近傍にガス抜き孔17が形成されており、前記ガス抜き孔の断面積は1コーナー当たり合計15mm以上である方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は両面に面材を一体成形した硬質ポリウレタンサンドイッチパネルの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
下面材と上面材をプレスの上下熱板間に配設すると共に下面材と上面材の間に枠材を配設してパネルのサイズに相当するキャビティーを形成し、該キャビティー内に硬質ポリウレタンフォームを形成する原液組成物を供給して発泡硬化させ、表面材と裏面材が積層された硬質ポリウレタンフォームサンドイッチパネルとするパネルの製造方法は従来一般に行われており、周知である。
【0003】
上記のパネルの製造においては、原液組成物をキャビティーに供給後、該原液が発泡しつつキャビティー内に広がるため、キャビティー内の気体が排出される必要があり、キャビティーを構成する枠体に排気のための孔を設けることは公知である(特許文献1〜6など)。
【0004】
特許文献1、2記載の発明は、いずれもペンタンを発泡剤とする硬質ポリウレタンフォームのパネルの製法に関するものであり、キャビティー内を窒素で置換した後に原液組成物を供給するものである。これらの発明はパネルの内圧による表面材ないし裏面材の膨れや外れを防止することが目的であり、単に原液の発泡に応じてキャビティーの窒素が排出されればよいものであって、ガス抜き孔の大きさは問題とはならないものである。
【0005】
特許文献3記載の発明は中間枠材を有するパネルの製造において可とう性面材を使用し、端部に面材のしわが発生しない硬質ポリウレタンフォームパネルの製造方法を提供するものであり、原液組成物を二分割して供給する点に特徴を有するものである。また特許文献4記載の発明は安価な装置で吐出パターンの安定と吐出初期の流れの乱れを生じ難くするミキシングヘッド装置に特徴を有するものであり、いずれも硬質ポリウレタンフォームを断熱材とするパネルの製造法に関するものであるが、単にキャビティー内の気体が排出されればよいものであって、縦横の枠体の接続部(角部)にガス抜き孔として溝が形成されている。
【0006】
特許文献5記載の発明もペンタンを発泡剤とする硬質ポリウレタンフォームのパネルの製法に関するものであり、可燃性であり取扱いに細心の注意を要するペンタンを用いて、品質の向上と生産効率の向上を図れるようにした断熱パネルの製造方法であって、枠材の一側における複数箇所に、原液組成物の注入孔を設け、隣接する注入孔間の寸法を特定するものであり、隣接する注入孔間の中央部に1又は複数のガス抜き孔を設けるものである。
【0007】
特許文献6記載の発明は水発泡ないし炭酸ガス発泡の硬質ポリウレタンフォームのサンドイッチパネルの製法であり、気泡がサンドイッチパネルを構成するカラー鋼板や、アルミ板等の金属製表面材や裏面材に接触する部分に溜まり、サンドイッチパネルの面材にフクレが発生し、外観不良となるという問題を解決するために、ガス抜き孔と共に原液組成物の注入口にガス誘導路を設けることを特徴とするものである。
【0008】
しかし、水発泡の硬質ポリウレタンフォームサンドイッチパネルの製造において、単にガス抜き孔を設けただけでは、中央部の膨れや面材の外れなどの問題は回避できてもコーナー部におけるフォームの収縮が防止できず、外観不良が発生することが判明した。
【0009】
【特許文献1】特開2009−101561号公報
【特許文献2】特開2006−110903号公報
【特許文献3】特開2007−55236号公報
【特許文献4】特開2006−282726号公報
【特許文献5】特開2006−44181号公報
【特許文献6】特開2008−137268号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は,上記の公知技術の問題点に鑑みて,パネル表面の中央部の表面平滑性が良好であり、かつコーナー部のフォームの収縮による凹み(いわゆるヒケ)が防止でき、外観不良発生を防止可能な硬質ポリウレタンサンドイッチパネルの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、下面材、上面材及び前記下面材と上面材の間に配設した枠材にて形成されるキャビティー内に硬質ポリウレタンフォームを形成する原液組成物を供給し、発泡硬化させて表面材と裏面材が積層された硬質ポリウレタンフォームパネルとするパネルの製造方法であって、
前記原液組成物のゲルタイム(Tg)と前記原液組成物がキャビティーに供給後発泡して前記キャビティーに充填される充填時間(秒)を(Tf)とが式(1)を充足し、
2≦Tg−Tf≦15(秒) 〔式1〕
前記硬質ポリウレタンフォームのジャストパック密度(djp)とパネルを構成する充填フォーム密度(dp)とが式(2)を充足し、
110≦100(dp/djp)≦130(%) 〔式2〕
前記枠材のコーナー部近傍にガス抜き孔が形成されており、前記ガス抜き孔の断面積は1コーナー当たり15mm以上であることを特徴とする。
【0012】
上記構成の製造方法によれば、パネル表面の中央部の表面平滑性が良好であり、かつコーナー部のフォームの収縮による凹み(ヒケ)が防止でき、従って外観不良発生することなく硬質ポリウレタンサンドイッチパネルを製造することができる。本発明の場合には特許文献6の場合のように原液組成物の注入口にガス誘導路を設ける必要はない。
【0013】
Tg−Tfが2秒未満の場合には面材を積層したパネルの表面の平滑性が不足して不良となり、15秒を超える場合はパネルの表面は平滑で良好であるが、コーナー部にヒケが発生し、不良となる。100(dp/djp)が110%未満の場合は面材を積層したパネルの表面の平滑性が不足して不良となり、130%を超える場合はパネルの表面は平滑で良好であるが、コーナー部にやはりヒケが発生し不良となる。水発泡フォームの場合にTg−Tfが15秒を超える場合、100(dp/djp)が130%を超える場合にコーナー部にヒケが発生するのは、コーナー部のフォームのセルがコーナーからガス抜き孔方向に面材と平行な方向に長く伸びた形状となっており、これが主な原因であると考えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明のパネルの断熱材である硬質ポリウレタンフォームを形成する原料は特に限定されず、ポリオール化合物、発泡剤、触媒等を含むポリオール組成物とポリイソシアネート成分とを混合して発泡、硬化する原液組成物として使用する。ポリオール組成物とポリイソシアネート成分とをセットとした市販のパネル用の硬質ポリウレタンフォーム原料を使用することも可能である。フォームを形成する発泡剤は、水を主成分とすることが好ましく、HFC−245fa,HFC−365mfc等のハイドロフルオロカーボン類やペンタン等の炭化水素類等を併用することができるが、水のみを使用することが好ましい。原液組成物はゲルタイム(Tg)が40秒以上100秒以下であることが好ましく、上限は80秒以下であることがより好ましく、70秒以下であることがさらに好ましい。
【0015】
触媒としては、ポリウレタンフォームの技術分野で公知の触媒を使用することができるが、第3級アミンを使用することがポリオール組成物の保存安定性が良いことから、好ましい。ゲルタイムはポリオール化合物の水酸基とイソシアネート基との反応を促進するいわゆる樹脂化触媒を使用することにより調整する。かかる樹脂化触媒としての第3級アミン触媒としては、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、エチレングリコールビス(3−ジメチル)−アミノプロピルエーテル、トリエチレンジアミン等が例示される。
【0016】
原液組成物が発泡硬化する際のゲルタイムTgは触媒の添加量、特に樹脂化触媒の添加量により調整する。一般的な添加量の範囲では、触媒添加量が多いほどゲルタイムは短くなることは技術常識であるから、例えば触媒の種類を選定した後に添加量を3水準設定して原液組成物のゲルタイムを測定し、40秒以上100秒以下の範囲を含む範囲内の添加量でさらに2〜5水準の添加量でゲルタイムを測定するという操作を2〜3回繰り返すことにより40秒以上100秒以下の範囲は容易に設定できる。
【0017】
図1には硬質ポリウレタンフォームのライズカーブを例示した。ライズカーブは横軸をポリオール組成物とポリイソシアネート成分との混合完了からの時間、縦軸をフォームの発泡高さとした略S字状のカーブで、ゲルタイム後数秒間は発泡が進行し、最大フォーム高さとなって発泡・硬化が終了する。
【0018】
充填時間Tfは発泡硬化進行中の原液組成物が成形キャビティーに充填された後にガス抜き孔を閉鎖する時間であり、目視により測定する。上記のようにゲルタイム後数秒間は発泡が進行し、キャビティー内に原液組成物が発泡しつつ広がるが、水とイソシアネート基との反応を促進する作用を有するいわゆる泡化触媒の添加量調整することによりTg−Tfを所定範囲に調整することができる。樹脂化触媒も弱いながらも泡化触媒として作用し、泡化触媒も弱いながら樹脂化触媒として作用するが典型的な泡化触媒、樹脂化触媒は泡化効果と樹脂化効果に10倍以上の差があり、別個の触媒といえる。従って泡化触媒と樹脂化触媒を使用し、ゲルタイムを上記のように調整した後に泡化触媒の添加量を調整すると、容易にTg−Tfを所定範囲に調整することができる。
【0019】
泡化触媒としては、ジメチルアミノエトキシエタノール、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミンなどの第3級アミンを例示することができる。
【0020】
ジャストパック密度(djp)は原液組成物を正方形の水平断面を有する型に流し込んで上面を蓋することなく発泡させて中央部が盛り上がったほぼ立方体のフォームとしたときの密度(フリー発泡密度)を求め、実際に使用する成形型を使用してフリー発泡密度より計算して成形型に100%充填する原液組成物を供給して発泡させたフォームの密度である。発泡時に原液組成物が成形型から受ける抵抗のためにフォームは成形型を100%充填せずに硬化する。閉鎖されたキャビティー内で発泡するために通常はジャストパック密度(djp)がフリー発泡密度より高くなる。100×(dp/djp)(%)は一般にパック率と称され、ジャストパック密度でキャビティーに100%充填する原液組成物量に対してどれだけ過剰に原液組成物を供給するかを示すものである。
【0021】
硬質ポリウレタンフォームのジャストパック密度(djp)は配合する水の量によって調整することができる。(dp/djp)は硬質ポリウレタンフォームパネルの成形キャビティーに供給する原液組成物の量を調製することにより設定可能である。すなわち、ジャストパック密度から計算した成形キャビティーの容積を充填するに必要な原液組成物の供給量に対して1.1〜1.3倍量の原液組成物を供給することにより達成可能である。
【0022】
本発明の硬質ポリウレタンフォームパネルは形状が長方形であり、建材用途である。大きさは枠を除いた大きさで好ましくは長さが1m以上3m以下であり、幅は20cm以上、好ましくは40cm以上、さらに好ましくは50cm以上、2m以下であることが好ましい。また厚さは好ましくは20mm以上、好ましくは30mm以上、150mm以下である。表裏の面材はクラフト紙面材、アルミ積層紙面材、樹脂フィルム積層紙面材、アルミと樹脂フィルムを積層した紙面材などが好ましいものとして例示される。また床等に使用される場合には、片面にOSB、MDF、厚手のベニヤ板などのハード面材も使用可能である。枠体はパネルに一体成形されてもよく、別材料として面材とフォームだけのパネルとしてもよい。
【0023】
枠材のコーナー部近傍とはガス抜き孔の中心がコーナー部(角部)から5cm以内であり、4cm以下であることが好ましく、3cm以下であることがより好ましい。ガス抜き孔の中心がコーナー部から離れすぎるとコーナー部の空気だまりが発生しやすくなる。ガス抜き孔の形成位置は長辺側であってもよく、短辺側であってもよい。
【0024】
ガス抜き孔の断面積は1コーナー当たり15mm以上であるが、孔の形状は丸孔ないし長孔であることが好ましく、丸孔の場合、直径は7mm未満、好ましくは6.8mm以下である。ガス抜き孔は1コーナー当たり1個以上形成されていて断面積の合計が15mm以上であってもよい。ガス抜き孔の個数は特に限定されないが、加工の工数から3〜4個以下であることが好ましい。複数個のガス抜き孔を設ける場合、最もコーナー部から離れた位置のものが5cm以内となるようにする。ガス抜き孔の断面積が小さすぎるとキャビティー内のフォームの充填不足による欠損やコーナー部のヒケが発生し、大きすぎてもコーナー部にヒケが発生する。断面積の合計は80mm以下であることが好ましく、70mm以下であることが好ましく、60mm以下であることがより好ましい。
【0025】
図2にはパネルの成形における原液組成物の注入位置とガス抜き孔の形成位置の例を示した。図2(a)は原液組成物をパネルの中央部に供給すると共にガス抜き孔をガス抜き孔を長辺側端部近傍と短辺側端部近傍に形成した例であり、図2(b)は原液組成物をパネルの幅方向中央部の短辺側に供給し、ガス抜き孔は反対側の短辺に形成した例である。枠体10は長辺枠体13と短辺枠体15とから構成されており、ガス抜き孔は17、原液組成物は位置19に供給される。
【0026】
本発明においてはガス抜き孔から漏出するフォームの重量を6g/1コーナー以下に設定することが好ましい。漏出量が1コーナー当たり6gを超えるとコーナー部においてパネルにヒケが発生する。原液組成物の漏出量はパネル製造における原液組成物の発泡硬化の終了後にガス抜き孔から漏出し、硬化したフォームを切り取って重量を測定することにより求める。漏出量は0gすなわちキャビティーに100%充填された状態以上である。漏出量が1コーナー当たり6gを超えるとやはりコーナー部にヒケが発生する。原液漏出量はゲルタイム、充填時間、パック率を調整した上でガス抜き孔の断面積を調整することにより6g以下に調整することができる。ガス抜き孔断面積を小さい面積より成形テストを行い、漏出量が0未満の場合には徐々に大きくすればよい。
【実施例】
【0027】
(実施例1〜4)
ゲルタイムが50秒、Tg−Tfが10秒の同じ原液組成物を使用し、100(dp/djp)=125%の条件でガス抜き孔のサイズ、断面積を変えてパネルの製造を行った。ガス抜き孔は円形のものを1個又は2個形成し、1個の場合には中心がコーナー部から4cmとなる位置に形成し、2個の場合にはコーナー部から遠いものを4cm位置に形成し、近いものは外周が7mm離れる位置に形成した。使用した成形型は、キャビティーの厚さが10cm、幅1m、長さ2mであり、原液組成物は図2(a)の位置に供給した。
【0028】
(実施例5,6)
ゲルタイムが50秒、Tg−Tfが10秒の同じ原液組成物を使用し、ガス抜き孔のサイズは直径5.5mmの丸孔をコーナー部近傍に各1個ずつ計4個形成し、中央部に原液組成物を供給して100(dp/djp)=125%の条件でパネルの成形を行った。
(実施例7)
ゲルタイムが50秒、Tg−Tfが15秒の原液組成物を使用し、ガス抜き孔のサイズは直径5.5mmの丸孔をコーナー部近傍に各1個ずつ計4個形成し、中央部に原液組成物を供給して100(dp/djp)=125%の条件でパネルの成形を行った。
【0029】
(比較例1、2)
ゲルタイムが50秒、Tg−Tfが0秒の原液組成物又は25秒の原液組成物を使用した以外は実施例7と同じ条件でパネルの製造を行った。
【0030】
(比較例3、4)
実施例1と同じ原液組成物を使用し、パック率(100(dp/djp))をそれぞれ105%、140%となるようにしてパネルの製造を行った。比較例3ではガス抜き孔は直径7.0mmの丸孔をコーナー部近傍に各1個ずつ計4個形成し、比較例4ではガス抜き孔は直径5.5mmの丸孔をコーナー部近傍に各1個ずつ計4個形成した。
【0031】
(比較例5、6)
実施例1と同じ原液組成物を使用し、パック率(100(dp/djp))をそれぞれ105%、140%となるようにしてパネルの製造を行った。比較例3ではガス抜き孔は直径7.0mmの丸孔をコーナー部近傍に各1個ずつ計4個形成し、比較例4ではガス抜き孔は直径5.5mmの丸孔をコーナー部近傍に各1個ずつ計4個形成した。
【0032】
実施例、比較例の原液組成物の配合を表1にまとめて示した。配合比率は重量部にて示した。ポリオール化合物アクトコールGR84はショ糖/グリセリンを開始剤としてPOを付加したポリオール(水酸基価450mgKOH/g;三井化学ポリウレタン製)である。
【0033】
【表1】

【0034】
【表2】

【0035】
実施例並びに比較例の結果は表2にまとめて示した。評価の○は良好、△はやや不良、×は明らかに不良、を意味する。表2の結果から本発明の実施例1〜7はいずれもパネルの中央部を複表面の平滑性が良好であり、かつコーナー部のヒケもない良好なものであった。これに対してTg−Tfが0秒の比較例1はコーナー部を評価するまでもなく表面平滑性が十分ではなく、Tg−Tfが25秒の比較例2は漏出量が8g以上となると共にコーナー部のヒケが悪く、不良品であった。またパック率(100(dp/djp))が105%の比較例3はコーナー部を評価するまでもなく表面平滑性が十分ではなく、パック率が140%の比較例4は漏出量が8g以上となると共にコーナー部のヒケが悪く、不良品であった。実施例1と同じ原液組成物を使用し、同じパック率で成形した比較例5はガス抜き孔の断面積が小さいために充填不足の不良を生じ、ガス抜き孔1個の断面積が大きすぎる比較例6は総断面積は大きくはないが、漏出量が多くなるためにコーナー部のヒケが発生した。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】縦軸を発泡高さ、横軸を時間としたフリー発泡のライズカーブを例示した図
【図2】パネルの成形における原液組成物の注入位置とガス抜き孔の形成位置の例を示した図
【符号の説明】
【0037】
10 枠体
13 長辺枠体
15 短辺枠体
17 ガス抜き孔
19 原液組成物供給位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下面材、上面材及び前記下面材と上面材の間に配設した枠材にて形成されるキャビティー内に硬質ポリウレタンフォームを形成する原液組成物を供給し、発泡硬化させて表面材と裏面材が積層された硬質ポリウレタンフォームパネルとするパネルの製造方法であって、
前記原液組成物のゲルタイム(Tg)と前記原液組成物がキャビティーに供給後発泡して前記キャビティーに充填される充填時間(秒)を(Tf)とが式(1)を充足し、
2≦Tg−Tf≦15(秒) 〔式1〕
前記硬質ポリウレタンフォームのジャストパック密度(djp)とパネルを構成する充填フォーム密度(dp)とが式(2)を充足し、
110≦100(dp/djp)≦130(%) 〔式2〕
前記枠材のコーナー部近傍にガス抜き孔が形成されており、前記ガス抜き孔の断面積は1コーナー当たり15mm以上であることを特徴とするパネルの製造方法。
【請求項2】
前記原液組成物の前記ガス抜き孔からの漏出量の平均値が1コーナー当たり6g以下であることを特徴とする請求項1記載のパネルの製造方法。
【請求項3】
前記ゲルタイム(Tg)が40秒以上100秒以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のパネルの製造方法。
【請求項4】
前記原液組成物は発泡剤として水を使用したものである請求項1〜3のいずれかに記載のパネルの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−183761(P2012−183761A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−49238(P2011−49238)
【出願日】平成23年3月7日(2011.3.7)
【出願人】(000003148)東洋ゴム工業株式会社 (2,711)
【Fターム(参考)】