説明

パルス発生器を電力較正するためのシステムおよび方法

電力または電流の較正機能を含む出力信号(例えば、規定パルス)を発生するための装置が開示される。 装置は、出力信号を生成する第1電流を発生するように適合された電流源、第1の電流の関数(例えば、実質的に比例するかまたは等しい)として第2電流を発生するように適合された電流サンプリングモジュール、第3電流を発生するように適合された基準電流モジュール(例えば、バンドギャップ電流源)、および、第2および3電流に基づいて第1電流を校正するように適合された較正モジュールを具備する。電流源は複数の選択可能な電流パスを具備する。電流サンプリングモジュールは、電流源の一つまたは複数の電流パスの少なくとも一部のレプリカを具備する。較正モジュールは、規定時間、環境パラメータ(温度、電圧、パルス繰り返し周波数、振幅要件変化など)、または発生されていない出力信号に応えて較正を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は通信システムに係り、より具体的には、規定パルス信号(defined pulse signal)などの送信信号の電力を較正するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通信システムにおいては、信号は、しばしば、無線または自由空間媒体を介して、通信デバイスから遠隔通信装置に送信される。これらの通信デバイスは、通常、無線媒体を介して信号を長距離に伝送するための送信機を採用している。多くの場合、送信機は、信号が送信されているかどうかにかかわらず、連続的に動作している。いくつかのケースでは、送信機を連続的に動作させても構わない。しかし、これは、電力源が限られているときには、送信機は長時間連続動作できない可能性があるので、望ましくないこともある。
【0003】
例えば、多くの通信デバイスは、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ハンドヘルドデバイス、および、その他のポータブル通信機器などのポータブルデバイスである。これらのポータブル通信デバイスは、さまざまな意図した操作を実行するために、通常、電池などの限られた電源に依存する。限られた電源は、通常、ポータブルデバイスで使用される電力の量に依存する連続使用寿命を有する。一般には、可能な限り連続使用寿命を延ばすことが望ましい。したがって、ポータブル通信デバイスは、さらに高い頻度で、電力をますます消費しないように設計されている。
【0004】
より高い電力効率で送信機を動作させるための一つの手法は、信号を送信するために、パルスベース(pulse-based)変調技術(例えば、パルス位置(pulse-position)変調)を使用することである。このようなシステムにおいては、送信機は、パルス信号の送信の間中には比較的高い消費電力モードで動作させることができる。しかし、送信機は、パルス信号を送信するために使用されていないときは、電源を節約するために、比較的低消費電力モードで動作する。パルス信号の電力は、環境パラメータ変化を含む多くの要因に基づいて徐々に変動する可能性がある。多くの用途で、これは望ましくない可能性がある。
【発明の概要】
【0005】
本開示の一態様は、出力信号を発生する装置に関する。前記装置は、前記信号を生成するために、第1の電流を発生するように適合された電流源;前記第1の信号の関数として第2の電流を発生するように適合された電流サンプリングモジョール;第3の電流を発生するように適合された基準電流モジュール;および前記第2および第3の電流に基づいて前記第1の電流を較正するように適合された較正モジュールを具備してなる。他の態様において、前記第2の電流は、実質的に前記第1の電流に比例するかまたは等しい。さらに別の態様において、前記基準電流モジュールは、バンドキャップ電流源を具備してなる。
【0006】
本開示の別の態様において、前記電流源は、複数の選択可能な電流パス(selectable current paths)を具備してなる。別の態様において、前記電流サンプリングモジュールは、前記電流源の一つまたは複数の電流パスの少なくとも一部のレプリカを具備してなる。さらに別の態様において、前記選択可能な電流パスは、バイナリ荷重電流(binary-weighted currents)、実質的に同じ電流、または、他の規定電流を生成するように適合されている。
【0007】
本開示のさらに別の態様において、前記第1の電流は、前記第1の電流の振幅を規定する信号および前記第1の電流の振幅変化のタイミングを規定する別の信号に基づく。他の態様において、前記信号を発生する装置は、前記出力信号を発生するように前記第1の電流が流れるインピーダンス素子を具備してなる。さらに別の態様において、前記第出力信号は規定パルスを具備してなる。また別の態様において、前記較正モジュールは、規定時間、規定環境パラメータまたは発生されていない前記第1の信号に基づいて、前記電流源の前記第1の電流を較正するように適合されている。別の態様において、前記規定環境パラメータは、環境温度、電源電位、パルス繰り返し周波数(PRF)またはパルス振幅要件における変化を具備してなる。
【0008】
本開示の別の態様において、他の態様、利点および本開示の新規な特徴は、添付の図面と併せて以下の本開示の詳細な説明を考慮すれば明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本開示の一態様による電流または電力較正フィーチャ(feature)を含むパルス信号を発生するための例示的な装置のブロック・ダイアグラムを示す図である。
【図2】図2は、本開示の他の態様による電流または電力較正フィーチャ(feature)を含むパルス信号を発生するための例示的な装置のブロック・ダイアグラムを示す図である。
【図3】図3は、本開示の他の態様による例示的なパルス信号のグラフを示す図である。
【図4】図4は、本開示の他の態様による電流または電力較正フィーチャ(feature)を含むパルス信号を発生するための例示的な装置のブロック・ダイアグラムを示す図である。
【図5】図5は、本開示の他の態様によるパルス信号発生器の電流または電力を較正する例示的な方法のフロー・ダイアグラムを示す図である。
【図6】図6は、本開示の他の態様によるパルス信号発生器の電流または電力を較正する他の例示的な方法のフロー・ダイアグラムを示す図である。
【図7】図7は、本開示の他の態様による例示的なトランシーバのブロック・ダイアグラムを示す図である。
【図8】図8は、本開示の他の態様による例示的なトランシーバのブロック・ダイアグラムを示す図である。
【図9A】図9Aは、本開示の他の態様による様々なパルス変調技術のタイミング・ダイアグラムを示す図である。
【図9B】図9Bは、本開示の他の態様による様々なパルス変調技術のタイミング・ダイアグラムを示す図である。
【図9C】図9Cは、本開示の他の態様による様々なパルス変調技術のタイミング・ダイアグラムを示す図である。
【図9D】図9Dは、本開示の他の態様による様々なパルス変調技術のタイミング・ダイアグラムを示す図である。
【図10】図10は、本開示の他の態様による様々なチャネルを介して互いに通信している様々な通信デバイスのブロック・ダイアグラムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の種々の態様を以下に記載する。本明細書内の教示は幅広い多種の形態で実施することができ、そして、本明細書に開示されている特定の構造、機能、または、両方は、単に代表的なものであることは明らかであるはずである。本明細書内の教示に基づいて、当業者は、本明細書に開示された一態様は他の任意の態様(aspects)とは独立に実装することができ、そして、これらの態様の二つ以上は様々な方法で組み合わせることができることは、理解できるはずである。例えば、本明細書に説明された任意の数の態様を用いて、装置が実装されても構わないし、または、方法が実施されても構わない。さらに、本明細書に説明された他の構造、機能、もしくは、構造および機能を追加して、または、一つもしくは複数の他の態様を用いて、このような装置が実装されるか、または、このような方法が実施されても構わない。
【0011】
図1は、本開示の一態様による電流または電力較正フィーチャ(feature)を含む第1の信号(例えば、規定パルス(defined pulse))を発生するための例示的な装置100のブロック・ダイアグラムを示す図である。要約すると、装置100は、第1の電流I1を発生するための第1の電流発生モジュールを含み、前記第1の電流I1からパルス信号または他のタイプの信号が生成され得る。さらに、装置100は、第1の信号の電力レベルを制御するために、および/または、他の目的のために、第1の電流I1を較正するための第1の電流較正モジュールを含む。
【0012】
具体的には、装置100は、第1の電流発生モジュール102、第2の電流発生モジュール104、第3の電流発生モジュール106、および、第1の電流較正モジュール108を含む。第1の電流発生モジュール102は、第1の電流I1を発生するように適合され、前記第1の電流I1から第1の信号が生成され得る。第1の信号は、規定パルス信号(defined pulse signal)または他のタイプの信号を含んでも構わない。第2の電流発生モジュール104は、第1の電流I1の関数として第2の電流I2を発生するように適合されている。例として、第2の電流I2は、第1の電流I1に実質的に比例しても構わないし、または、実質的に等しくても構わない。
【0013】
装置100は、さらに第3の電流I3を発生するように適合された第3の電流発生モジュール106を具備する。例として、第3の電流発生モジュール106は、プロセスおよび温度の変動に伴い実質的に安定な第3の電流I3を発生するように構成されたバンドギャップ電流源として構成されても構わない。さらに、装置100は、第2のI2および第3の電流I3に基づいて第1の電流I1を較正するために適応された第1の電流較正モジュール108を具備しても構わない。
【0014】
例として、第1の電流較正モジュール108は、電流I2と電流I2との間の差の関数として制御信号を発生するように適合された電流コンパレータとして構成されても構わない。フィードバックの方法では、第1の電流発生モジュール102は、電流I2およびI3が実質的に同じになるように第1の電流I1を調整することによって、第1の電流較正モジュール108により発生された制御信号に応える。これは、第1の電流I1が少なくとも時々実質的に安定した第3の電流I3を参照して較正されることを保証する。第1の電流I1は第1の信号の電力に関連しているので、第1の電流較正モジュール108は、第1の信号の電力が、時間および/またはその他に基づいて、調整されることを保証する。
【0015】
図2は、本開示の他の態様による電流または電力較正フィーチャ(feature)を含むパルス信号を発生するための例示的な装置200のブロック・ダイアグラムを示す図である。要約すると、装置200は、上述した電力または電流の較正技術を組み込んでいる。装置200は、出力信号の生成および電力レベルの較正を支援するための追加のフィーチャをさらに含む。
【0016】
より具体的には、装置200は、インピーダンス素子202、電流源204、電流較正モジュール206、電流サンプリングモジュール208、および、基準電流モジュール210を具備する。インピーダンス素子202および電流源204は、正の電力供給レール(rail)Vddと、図のように接地電位または正の電力供給レールVddよりも負の電位であり得る、負の電力供給レール(rail)との間に、直列に結合されている。電流源204は、振幅制御信号およびタイミング制御信号に応えて電流I1を発生する。振幅制御信号は、電流I1の振幅を規定し(define)、タイミング制御信号は、電流I1の振幅変化のタイミングを規定する。インピーダンス素子と電流源との間のノードで出力信号を発生するために、電流I1はインピーダンス素子202を流れる。インピーダンス素子202は、共振器(例えば、RLCタンク)および/またはインピーダンスマッチングネットワークとして構成されても構わない。
【0017】
電力または電流の較正の目的および/またはその他の目的のために、電流サンプリングモジュール208は、電流源204によって生成された電流I1の関数として実質的に変化する電流I2を発生する。前述したように、電流I2は、第1の電流I1に実質的に比例、または、実質的に等しくても構わない。基準電流モジュール210は基準電流I3を発生する。例えば、基準電流モジュール210は、プロセスおよび温度の変動に伴い実質的に安定な電流を発生するように構成されたバンドギャップ電流源として構成されても構わない。
【0018】
電流較正モジュール206は、正の電力供給レールVddと負の電力供給レール(例えば、グラウンド)との間で、電流サンプリングモジュール208および基準電流モジュール210にそれぞれ直列に結合されている。電流較正モジュール206は、電流I2およびI3に基づいて電流源204によって発生される電流I1を較正するための制御信号を発生する。例として、電流較正モジュール206は、電流I2と電流I2との間の差の関数として制御信号を発生するように適合された電流コンパレータとして構成されても構わない。電流源204は、電流I2およびI3が実質的に同じになるように電流I1を調整することによって、電流較正モジュール206により発生された制御信号に応える。これは、電流I1の較正、最終的には、出力信号の電力の較正を提供する。
【0019】
さらに、この例では、電流較正モジュール206は、較正手続を実行するためのモジュールを促すことができる一つまたは複数の信号を受信するための入力をさらに含む。例えば、電流較正モジュール206は、電流源204、時間を示す信号、環境温度を示す信号、出力信号のパルス繰り返し周波数(PRF)を示す信号、および、出力信号振幅要件(output signal amplitude requirement)を示す信号に電力を供給する電源電圧(例えばVdd)を示す信号を受信するための入力を含む。電流較正モジュール206は、電源電圧を示す信号に基づいて、較正手続(calibration procedure)を実行しても構わない。代わりに、または、加えて、電流較正モジュール206は、時間を指示する信号によって指示されるような規定時間(defined time)に基づいて、電流較正手続を実行しても構わない。代わりに、または、加えて、電流較正モジュール206は、温度信号によって示されるような規定しきい値(defined threshold)を超えた環境温度変化に応えて、電流較正手続を実行しても構わない。代わりに、または、加えて、電流較正モジュール206は、PRF指示信号(PRF-indicating signal)によって示されるような規定しきい値を超えたPRF中の変化に応えて、電流較正手続を実行しても構わない。代わりに、または、加えて、電流較正モジュール206は、振幅要件指示信号(amplitude requirement indicating signal)によって示されるような出力信号中の変化に応えて、電流較正手続を実行しても構わない。
【0020】
さらに、PRFに関しては、PRFの関数として出力信号の電力を変えることが望ましい場合がある。例えば、出力信号の電力をPRFに反比例して変えることが望ましい場合がある。したがって、PRFが増加したならば、出力信号の電力を減らすることが望ましい場合がある。逆に、PRFが減少したならば、出力信号の電力を増やすことが望ましい場合がある。これに関して、基準電流モジュール210は、PRFを示す信号を受信するための入力を含んでいる。この信号に応えるために、基準電流モジュール210は、PRF信号によって示されるようなPRFの変化(change in the PRF)に反比例して、基準I3を変化させても構わない。較正手続を通じて、電流I1は基準電流I3を追跡する。かくして、このようにして電流I1は、そして、最終的には、出力信号の電力は、PRFに反比例して変化するように制御されることが可能となる。
【0021】
図3は、本開示の他の態様による例示的なパルス信号のグラフを示す図である。グラフの縦軸またはy軸は信号の振幅を表し、水平またはx軸は時間を表す。前述のように、この例では、振幅制御信号は、ステップのパルス(pulse in steps)の振幅を規定する。例えば、時間間隔0.5から0.625以内で、パルスの振幅は±1の間で変化しており、これは、この例では、パルスの始まりを示す。時間間隔0.65から0.75以内で、パルスの振幅は±3の間で変化している。パルスの振幅は、時間間隔1.125から1.375で±9の最大値に達するまで、上昇し続ける。それから、振幅は、時間間隔1.825から2.0で±1の間で変化する振幅に戻るまで、ステップ状に減少し、これは、パルスの終わりを示す。この例では、パルスの振幅はステップで制御されているが、連続的に制御されても構わないことを理解するべきである。
【0022】
また、グラフに記載されているように、タイミング制御信号は、パルスの振幅の変化がいつ発生するかを規定する。この例では、振幅の変化は、タイミング制御信号としての機能を果たす実質的に正弦波信号の位相が実質的にゼロ(0)のところで起こる。例えば、この例では、パルスの振幅は、おおよそ時間0.625で実質的に正弦波の位相ゼロ(0)のところで±1から±3に変化した。同様に、パルスの振幅は、おおよそ時間0.75で実質的に正弦波の位相ゼロ(0)のところで±3から±5に変化した。同様に、パルスの振幅は、おおよそ時間0.875で実質的に正弦波の位相ゼロ(0)のところで±5から±6に変化するなどする。タイミング制御信号は他の位相または他の方法にて振幅の変化を開始しても構わないことを理解するべきである。
【0023】
図4は、本開示の他の態様による電力較正フィーチャ(feature)を含む信号を発生するための例示的な装置400のブロック・ダイアグラムを示す図である。装置400は、前に論じた電流または電力較正機能を有する信号発生装置のより詳細な例示的な実装を提供する。特に、装置400は、インピーダンス素子402、スイッチング素子M0、および、電流源404を具備する。さらに、電流または電力較正の目的のために、装置400は、電流較正コントローラ406、較正可能(calibration enable)デバイスM1、デバイスM2−M3を含んでいるレプリカ電流パス、および、バンドギャップ電流源408を具備する。
【0024】
正の電力供給レールVddと負の電力供給レール(例えば、グラウンド)との間で、インピーダンス素子402、スイッチング素子M0および電流源404は直列に結合されても構わない。インピーダンス素子402は、今度は、出力信号の周波数スペクトルの中心または近似に共振周波数を有するように構成されたRLCタンクなどの共振器でも構わない。スイッチング素子M0は、今度は、イネーブル(EN)信号を受信するように適合されたゲート、インピーダンス要素402に結合されたドレイン、および、電流源404に結合されたソースを有する金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)として構成されても構わない。出力信号は、電流源404とインピーダンス素子402との間のノードで発生されても構わない。電流源404は、今度は、電流I10からI18を発生するための複数の選択可能な電流パスを具備する。前記複数の電流パスは、直列に接続された電流制御デバイスM10−M18と信号タイミング制御デバイスM20−M28とをそれぞれ具備する。さらに、電流源404は、電流パスI10からI18をそれぞれ有効にするために電流パス選択デバイスM00−M08を含む。
【0025】
より具体的には、MOSFET M00−M08のゲートはそれぞれ振幅制御信号ビットA0〜A8を受信するように適合されている。MOSFET M00−M08のドレインは、規定バイアス電圧(defined bias voltage)Vbiasを受信するように適合されている。MOSFET M00−M08のソースはそれぞれ電流制御デバイスM10−M18のイネーブル入力(enable input)に結合されている。各電流制御デバイスは、並列に結合された複数のMOSFETを含むバイナリ電流制御として構成されても構わなく、ここにおいて、各MOSFETは異なるサイズk(例えば、ここにおいて、Wはチャネル幅、そして、Lはチャネル長である)を有するように構成されている。各電流制御デバイスのサイズは、電流較正コントローラ406によって発生された信号S<k:0>によって制御される。電流制御デバイスM10−M18のドレインは、MOSFET M0のソースに結合されている。電流制御デバイスM10−M18のソースはそれぞれMOSFET M20−M28のドレインに接続されている。MOSFET M20−M28のゲートは、タイミング制御信号LO_CLKを受信するように適合されている。MOSFET M20−M28のソースは負の電力供給レール(例えば、グラウンド)に結合されている。
【0026】
電流または電力較正に関して、レプリカ電流パスI2は、電流源404の電流パス(current paths)の少なくとも一つを実質的に複製する。すなわち、デバイスM2は、電流源404の電流制御デバイス(M10−M18)と実質的に同じように構成され、そして、そのサイズを制御するために、電流較正コントローラ406から制御信号S<k:0>を受信する。同様に、デバイスM3は、電流源404のタイミング制御装置(M20−M28)のいくつかと実質的に同じように構成されている。したがって、レプリカ電流パスにより発生された電流I2は、電流源404の電流パスを通って流れる電流の関数(例えば、実質的に比例するかまたは等しい)として変化する。較正は、MOSFET M1が、較正信号イネーブル信号CALを受信するためのゲートと、規定バイアス電圧Vbiasを受信するように適合されたドレインと、レプリカ電流パスデバイスM2およびM3のイネーブル入力に結合されたソースとを含むことを可能とする。電流較正コントローラ406およびレプリカ電流パスバイアスM2−M3は、正の電力供給レールVddと負の電力供給レール(例えば、グラウンド)との間で、直列に接続されている。同様に、電流較正コントローラ406は、正の電力供給レールVddと負の電力供給レール(例えば、グラウンド)との間のバンドギャップ電流源408と直列に接続されている。バンドギャップ電流源408は、プロセスおよび温度変化の変動に対して、実質的に安定した電流I3を発生する。
【0027】
出力信号を発生するプロセスは以下の通りである。前の(previous)電流較正手続から、電流制御信号S<k:0>は電流制御デバイスM10−M18を通る電流の量を制御するために設定されている。振幅制御信号A0−A10の初期のワード(initial word)は、電流制御デバイスM10−M18の一つまたは複数をターンオンにして電流源404を通る、初期の電流I1を設定するために選択される。発振信号であってもよいタイミング制御信号LO_CLKは、信号LO_CLKの周波数に応じてこれらのデバイスを周期的にターンオンにするために、MOSFETのM20−M28のゲートに印加される。次いで、MOSFET M0をターンオンするために、イネーブル信号(EN)が設定される。これは、いくつの電流パスがターンオンにされているかによって設定される初期の電流I1を形成するために、インピーダンス素子402を電流源404に電気的に結合する。タイミング制御信号LO_CLKの次のサイクルでは、電流I1の振幅を変えるように、異なる数の電流制御デバイスM10−M18をターンオンにするために、振幅制御信号A0−A10の新しいワード(new word)が選択される。このプロセスは、所望の出力信号(例えば、規定パルス)の完了まで続く。
【0028】
図4−5の両方を参照すると、電流I1の較正は以下の通りである。イネーブル信号(EN)は、インピーダンス素子402を電流源404に実質的にカップリングしないことによって、電流源404を効果的に無効にする(disable)ために、デバイスM0をターンオフするために設定される(ブロック502)。これは、出力信号が発生されていないときに、電流較正手続が実行されるように行われ得る。較正イネーブル信号(CAL)はまた、レプリカ電流パスデバイスM2およびM3のイネーブル入力にバイアス電圧Vbiasを印加するために、デバイスM1をターンオンするために設定される(ブロック504)。これは、レプリカ電流パスデバイスに電流I2を発生させる。バンドギャップ電流源408もまたは基準電流I3を発生するために有効にされる(ブロック506)。その後、電流較正コントローラ406は、電流I2および13に基づいて、電流制御信号S<k:0>を発生する(ブロック508)。例として、電流較正コントローラ406は、電流I2およびI3の両方が実質的に等しくなるまで、制御信号S<k:0>を調整するためのコンパレータとして構成されても構わない。制御信号S<k:0>が一旦設定されると、較正デバイスM1−M3、バンドギャップ電流源408および電流較正コントローラは、無効および/または低消費電力モードに置かれ得る(ブロック510)。
【0029】
図6は、本開示の他の態様によるパルス信号発生器の電力を較正する他の例示的な方法600のフロー・ダイアグラムを示す図である。方法600は、電流較正手続をいつ実行するかの例を提供する。方法600によれば、パルス発生電流(pulse generator current)の較正を実行するための時間をスケジュールするために、タイマーは開始またはリセットされる(ブロック602)。ブロック604で、指示された時間Tが規定しきい値よりも大きいか否かが決定される(ブロック604)。その答えがいいえ(NO)ならば、まだ新しい較正手続には熟くしていないことを意味し、一つまたは複数の環境パラメータ(例えば、温度、電源電圧Vdd、PRF、信号振幅要件など)の測定が行われる(ブロック606)。次いで環境パラメータのいずれかが対応する規定しきい値を超えたか否かが決定される(ブロック608)。その答えがいいえ(NO)ならば、別の電流較正を正当とするであろう、大きな環境の変化はまだ起きていないことを意味し、方法600はブロック602に戻る。
【0030】
ブロック604または608での答えが肯定的であれば、電流較正手続を行うには熟している可能性がある。較正手続が開始される前に、パルス発生器が信号を発生しているか、または、信号を発生しようとしているか否かが決定される(ブロック610)。パルス信号の送信(transmission)の近くの期間中に電流較正手続を行うのは望ましくないであろう。その答えがイエスであるならば、パルス信号の送信が完了するまで、較正手続は延期される(ブロック612)。その答えがいいえ(NO)であるならば、電流較正手続は行われる(ブロック614)。その後、方法600は、タイマーを再びリセットするために、ブロック602に戻り、そして、その次のパルス発生電流の較正のための新しいサイクルを開始する。
【0031】
図7は、本開示の他の態様による例示的な通信デバイス700のブロック・ダイアグラムを示す図である。通信デバイス700は、リモート通信デバイスへの送信のための信号(例えば、規定パルス)を発生する前述した装置のいずれかを使用する通信デバイスの一つの例示的な実装でも構わない。特に、通信デバイス700は、アンテナ702、インピーダンス整合フィルタ、低雑音増幅器(LNA)706、パルス復調器708、受信機ベースバンド処理モジュール710、ローカル発振器(LO)7I2、送信機ベースバンド処理モジュール714、および、パルス発生器(変調器)716を具備する。前述したように、パルス発生器(変調器)716は、出力信号(例えば、規定パルス)を発生する前述した装置のいずれかを含むように構成しても構わない。
【0032】
ソース(source)通信デバイスとして、宛先の通信デバイスに送信されるデータは、送信機ベースバンド処理モジュール714に送信される。送信機ベースバンド処理モジュール718は、発信(outgoing)ベースバンド信号を発生するように送信データを処理する。パルス変調器716は、ローカル発振器(LO)7I2によって発生された信号を使用して、無線媒体中への送信のための、インピーダンス整合フィルタ704を介してアンテナ702に提供される、RF信号を発生するために、発信ベースバンド信号を処理する。送信データは、センサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、RISCプロセッサ、キーボード、マウスやトラックボールなどのポインティングデバイス、マイクロフォンなどのトランスデューサを含むヘッドセットなどのオーディオデバイス、医療機器、靴(a shoe)、データを発生するロボット(robotic)または機械(mechanical)の装置、タッチセンシティブ(touch-sensitve)ディスプレイなどのユーザーインターフェース、ユーザーデバイスなどによって発生されても構わない。例として、ユーザーデバイスは以下の指示(indication)の少なくとも一つを表示するために身につけられる時計(watch)でも構わない:(1)靴内のセンサとの通信に基づいてどれくらい速く走っている;(2)どこまで走ったか;または(3)自分の体に取り付けられたセンサとの通信に基づく自分の心拍数。代替的には、時計の代わりに、ユーザーデバイスが、そのような指示を表示するために自転車に取り付けられて構わない。
【0033】
宛先の通信デバイスとして、データを搬送するRF信号は、アンテナ702でとらえられ(picked up)、そして、インピーダンス整合フィルタ704を介してLNA706に適用される。LNA706は、受信したRF信号を増幅する。パルス復調器708は、ローカル発振器(LO)712によって発生された信号を使用して、受信ベースバンド信号を発生するために受信されたRF信号を処理する。受信機ベースバンド処理710は、受信データを生成するために受信ベースバンド信号を処理する。次いでデータプロセッサ(不図示)は、受信データに基づいて、一つまたは複数の規定作業(defined operation)を行うことができる。例えば、データプロセッサは、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、縮小命令セットコンピュータ(RISC)プロセッサ、ディスプレイ、スピーカーなどのトランスデューサを含むヘッドセットなどのオーディオデバイス、医療機器、時計、靴(a shoe)、データに応答するロボット(robotic)または機械(mechanical)の装置、)ディスプレイなどのユーザーインターフェース、一つまたは複数の発光ダイオード(LED)、ユーザーデバイスなどを含んでも構わない。
【0034】
図8は、本開示の他の態様による例示的な通信デバイス800のブロック・ダイアグラムを示す図である。通信デバイス800は、信号(例えば、規定パルス)を発生する前述の装置のいずれかを使用する通信デバイスの一つの例示的な実装でも構わない。特に、通信デバイス800は、アンテナ802、インピーダンス整合フィルタ804、パルス発生器(変調器)806、ローカル発振器(LO)810、ベースバンド処理モジュール808を具備している。パルス発生器(変調器)806は、前述したように、出力信号(例えば、規定パルス)を発生する前述の装置のいずれかを含むように構成されても構わない。
【0035】
動作中、宛先の通信デバイスに送信されるデータは、ベースバンド処理モジュール808に送信される。ベースバンド処理モジュール808は、ベースバンド信号を発生するように送信データを処理する。パルス変調器806は、ローカル発振器(LO)810によって発生された信号を使用して、無線媒体中への送信のための、インピーダンス整合フィルタ804を介してアンテナ802に提供される、RF信号を発生するために、ベースバンド信号を処理する。送信データは、センサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、RISCプロセッサ、キーボード、マウスやトラックボールなどのポインティングデバイス、マイクロフォンなどのトランスデューサを含むヘッドセットなどのオーディオデバイス、医療機器、靴(a shoe)、データを発生するロボット(robotic)または機械(mechanical)の装置、ユーザーインターフェース、ユーザーデバイスなどによって発生されても構わない。
【0036】
図9Aは、本明細書に記載された通信システムおよびデバイスのいずれにも採用可能なパルス変調の例としての、異なるパルス繰返し周波数(PRF)で規定された異なるチャネル(チャンネル1および2)を示す図である。具体的には、チャンネル1に対してのパルスは、パルス間(pulse-to-pulse)遅延期間902に対応するパルス繰り返し周波数(PRF)を有する。逆に、チャンネル2に対してのパルスは、パルス間遅延期間904に対応するパルス繰り返し周波数(PRF)を有する。したがって、この手法は、二つのチャネル間のパルス衝突が比較的低い可能性を有する擬似直交チャネルを規定するために使用することができる。特に、パルス衝突の低可能性は、パルスに対しての低デューティ・サイクルの使用によって達成することができる。例えば、パルス繰り返し周波数(PRF)の適切な選択によって、与えられたチャネルに対して実質的に全てのパルスを、他のチャネルのパルスとは異なる時間に送信することが可能である。
【0037】
与えられたチャネルにより規定されたパルス繰り返し周波数(PRF)は、データレート(data rate)またはそのチャネルによってサポートされるレートに依存する可能性がある。例えば、非常に低いデータレート(例えば、毎秒数キロビットまたはKbpsのオーダー)をサポートするチャネルは、対応する低パルス繰り返し周波数(PRF))を採用することができる。逆に、比較的高いデータレート(例えば、毎秒数メガビットまたはMbpsのオーダー)をサポートするチャネルは、相応に高いパルス繰り返し周波数(PRF)を採用することができる。
【0038】
図9Bは、本明細書に記載された通信システムのいずれにも採用可能なパルス変調の例としての、異なるパルス位置またはオフセットで規定された異なるチャネル(チャンネル1および2)を示す図である。チャンネル1に対してのパルスは、(例えば、図示されない、時間内のある点に関しての)第1のパルスオフセットに従って線906によって表される時間内のある点で発生される。逆に、チャンネル2に対してのパルスは、第2のパルスオフセットに従って線908によって表される時間内のある点で発生される。(矢印910で表されるように)パルス間のパルスオフセット差が与えられると、この手法は、二つのチャネル間のパルス衝突の可能性を低減するために使用することができる。チャネル(例えば、本明細書で説明したような)に対して規定された何か他のシグナリングパラメータ(signaling parameters)およびデバイス間のタイミング(例えば、相対的なクロックドリフト)の正確さによっては、異なるパルスオフセットの使用は、直交チャネルまたは疑似直交チャネルを提供するために使用することができる。
【0039】
図9Cは、本明細書に記載された通信システムのいずれにも採用可能な異なるタイミングホッピングシーケンス変調で規定された異なるチャネル(チャンネル1および2)を示す図である。例えば、チャンネル1に対してのパルス(pulses)912は、一つの時間ホッピングシーケンスに従って時々発生され得るとともに、チャンネル2に対してのパルス(pulses)914は、別の時間ホッピングシーケンスに従って時々発生され得る。使用される特定のシーケンスおよびデバイス間のタイミングの正確さによっては、この手法は、直交チャネルまたは擬似直交チャネルを提供するために使用することができる。例えば、時間ホップされた(time hopped)パルス位置(pulse positions)は、隣接チャンネルからの繰り返しパルス衝突の可能性を減らすために、周期的でなくても構わない。
【0040】
図9Dは、本明細書に記載された通信システムのいずれにも採用可能なパルス変調の例としての異なるタイムスロットで規定された異なるチャネルを示す図である。チャンネルL1に対してのパルスは特定の時間インスタンス(time instances)で発生される。同様に、チャンネルL2に対してのパルスは他の時間インスタンスで発生される。同様に、チャンネルL3に対してのパルスがさらに別の時間インスタンスで発生される。一般に、異なるチャネルに関連する時間インスタンスは、一致せず、または、様々なチャネル間の干渉を低減または除去するために直交していても構わない。
【0041】
他のパルス変調方式に従ってチャネルを規定するために他の手法を用いても構わないことは理解されるべきである。例えば、チャネルは、異なる拡散擬似乱数シーケンス(spreading pseudo-random number sequences)、または、何か他の適当なパラメータ、または、パラメータに基づいて規定されても構わない。さらに、チャネルは、二つ以上のパラメータの組み合わせに基づいて規定されても構わない。
【0042】
図10は、本開示の他の態様による様々なチャネルを介して互いに通信している様々なウルトラ・ワイド・バンド(UWB)通信デバイスのブロック・ダイアグラムを示す図である。例えば、UWBデバイス1 1002は、二つ同時のUWBチャネル1および2を介して、UWB装置2 1004と通信している。UWB装置1002は、単一のチャネル3を介して、UWB装置3 1006と通信している。そして、UWBデバイス3 1006は、同様に、単一のチャネル4を介して、UWBデバイス4 1008と通信している。その他の構成も可能である。通信デバイスは、多くの異なるアプリケーションに使用することができ、そして、例えば、ヘッドセット、マイクロフォン、生体センサ、心拍数モニタ、歩数計、心電図装置、時計、靴、リモートコントロール、スイッチ、タイヤ空気圧モニタ、または、他の通信デバイスにより実装されても構わない。医療機器は、スマートバンドエイド、センサ、バイタルサインモニタ、およびその他を含んでも構わない。本明細書に記載された通信デバイスは、自動車、運動および生理的(医学的)の応答を検出するなどの任意のタイプの感覚用途(sensing application)に使用しても構わない。
【0043】
上記の本開示の態様のいずれも、多くの異なるデバイスで実装することができる。例えば、上述したような医療の用途に加えて、本開示の態様は、健康およびフィットネスの用途に適用できる。さらに、本開示の態様は、異なるタイプの用途の靴で実装することができる。本明細書に記載された開示の任意の態様を組み込むことができる他の多数の用途がある。
【0044】
本開示の種々の態様が上記に記載されている。本明細書内の教示は多種多様な形態で実施されることができ、そして、任意の特定の構造、機能、またはその両方が、単に代表的なものにすぎないことは、明らかなはずである。本明細書内の教示に基づいて、本明細書内に開示される一態様が、他の任意の態様とは独立に実装することができること、および、これらの態様のうちの二つ以上を様々なやり方で組み合わせることができることは、当業者であれば理解できるであろう。例えば、本明細書内に説明された任意の数の態様を使用して、装置を実装することができ、または、方法を実行することができる。さらに、本明細書内に説明される態様のうちの一つもしくは複数に加えて、または、それら以外の他の構造、機能、もしくは、構造および機能を使用して、装置を実装でき、または、方法を実行することができる。上記の概念のいくつかの例として、いくつかの態様において、同時チャネル(concurrent channels)は、パルス繰り返し周波数に基づいて確立することができる。いくつかの態様において、同時チャネルは、パルス位置またはオフセットに基づいて確立することができる。いくつかの態様において、同時チャネルは、時間ホッピングシーケンスに基づいて確立することができる。いくつかの態様において、同時チャネルは、パルス繰り返し周波数、パルス位置またはオフセット、および、時間ホッピングシーケンスに基づいて確立することができる。
【0045】
情報および信号は、種々の異なる技術や手法の任意のものを用いて表され得ることは、当業者に理解されるだろう。例えば、上記記載の全体にわたって言及されるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁界粒子、光場または光粒子、またはこれらを組み合わせたものによって表され得る。
【0046】
当業者には、本明細書に開示された態様に関連して説明された種々の例示的な論理ブロック、モジュール、プロセッサ、手段、回路およびアルゴリズムステップは、電子的なハードウェア(例えば、ソースコーディングまたは他の手法を用いて設計され得る、デジタル実装、アナログ実装またはこれらの二つの組合せ)、様々な形態のプログラムまたは命令を組み込んでいる設計コード(ここでは、便宜のため、“ソフトウェア”または“ソフトウェアモジュール”ともいう)、または、これらの二つの組合せとして実装され得ることが、さらに理解されるだろう。ハードウェアとソフトウェアとの互換性を明確に示すために、種々の例示的な部品(component)、ブロック、モジュール、回路、およびステップは、全般的にそれらの機能性の観点から、上記では説明してきた。そのような機能性がハードウェアで実装されるかソフトウェアで実装されるかは、個々の用途および全体のシステムに課せられた設計の制約に依存する。当業者は、上記の機能性を、各特定用途につき種々の方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じさると解釈するべきではない。
【0047】
本明細書内に開示された態様に関連して述べられた種々の例示的な論理ブロック、モジュールおよび回路は、内部に実装され、または、集積回路(“IC”)、アクセス端末またはアクセスポイントによって実行されても構わない。ICは、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイシグナル(FPGA)、またはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア部品、電気部品、光学部品、機械部品、または本明細書で述べられた機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを具備してなり、そして、コードまたは命令は、ICの内部、ICの外部、またはそれらの両方で実行し得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサでも構わないが、代替においては、前記プロセッサは従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであっても構わない。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスを組み合わせたものとして実装されてもよく、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと接続された一つ以上のマイクロプロセッサ、または他のそのような構成である。
【0048】
任意の開示されたプロセス中のステップの任意の特定の順序や階層は、実例の(sample)アプローチの一例であることが理解される。前記プロセス中のステップの任意の特定の順序や階層は、本開示の範囲内に維持しながら、設計選択(design preferences)に基づいて、再編成しても構わない。添付方法(accompanying method)は、実例の順序内でさまざまな段階での現在の要素を主張し、および、特定の順序または階層に限定されることは意図してない。
【0049】
本明細書に開示された態様に関連して述べられた方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュール、またはこれら二つを組み合わせたものによって、直接的に具体化され得る。ソフトウェアモジュール(例えば、実行可能な命令および関連データを含む)および他のデータは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られているコンピュータ可読記憶媒体の任意の他の形態などのデータメモリに存在しても構わない。実例の記憶媒体は、例えばコンピュータ/プロセッサ(ここでは、便宜上、“プロセッサ”ということもある)などの機械に、プロセッサが記憶媒体から情報(例えば、コード)を読み出しおよび記憶媒体に情報を書き込むことができるように、結合されていても構わない。実例の記憶媒体は、プロセッサと一体であってよい。プロセッサおよび記憶媒体は、ASIC内に存在してもよい。ASICは、ユーザ端末内に存在してもよい。代替においては、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末内でディスクリートコンポーネントとして存在してもよい。さらに、いくつかの態様においては、任意の適切なコンピュータプログラムプロダクトは、本開示の一つまたは複数の態様に関連するコードを具備するコンピュータ可読媒体を、具備しても構わない。いくつかの態様において、コンピュータプログラムプロダクトは、包装材料(packaging meterials)を具備しても構わない。
【0050】
本発明は様々な態様に関連して説明してきたが、本発明はさらなる変更が可能であることが理解されるであろう。この出願は、以下の本発明の任意の変形、使用または適応、一般には、本発明の原理、および、本発明が属する技術の範囲内の既知および慣行内に入るような本開示からの逸脱に及ぶことを意図している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の信号を発生するための装置であって、
前記第1の信号を生成するために、第1の電流を発生するように適合された電流源;
前記第1の信号の関数として第2の電流を発生するように適合された電流サンプリングモジョール;
第3の電流を発生するように適合された基準電流モジュール;および
前記第2および第3の電流に基づいて前記第1の電流を較正するように適合された較正モジュール
を具備してなる装置。
【請求項2】
請求項1の装置において、前記第2の電流は、実質的に前記第1の電流に比例するかまたは等しい。
【請求項3】
請求項1の装置において、前記基準電流モジュールは、バンドキャップ電流源を具備してなる。
【請求項4】
請求項1の装置において、前記電流源は、複数の選択可能な電流パス(selectable current paths)を具備してなる。
【請求項5】
請求項4の装置において、前記電流サンプリングモジュールは、前記電流源の一つまたは複数の電流パスの少なくとも一部のレプリカ(replica)を具備してなる。
【請求項6】
請求項4の装置において、前記選択可能な電流パスは、バイナリ荷重電流(binary-weighted currents)を生成するように適合されている。
【請求項7】
請求項1の装置において、前記第1の電流は、前記第1の電流の振幅を規定する第2の信号および前記第1の電流の振幅変化のタイミングを規定する第3の信号に基づく。
【請求項8】
請求項1の装置において、前記第1の信号を発生するように前記第1の電流が流れるインピーダンス素子をさらに具備してなること。
【請求項9】
請求項1の装置において、前記第1の信号は規定パルス(a defined pulse)を具備してなる。
【請求項10】
請求項1の装置において、前記較正モジュールは、規定時間、規定環境パラメータ、または、発生されていない前記第1の信号に基づいて、前記電流源の前記第1の電流を較正するように適合されている。
【請求項11】
請求項10の装置において、前記規定環境パラメータは、環境温度、電源電圧、パルス繰り返し周波数(PRF)、または、パルス振幅要件(pulse amplitude requirement)における変化を具備してなる。
【請求項12】
第1の信号を発生する方法であって、
前記第1の信号を生成するために、第1の電流を発生すること;
前記第1の信号の関数として第2の電流を発生すること;
第3の電流を発生すること;および
前記第2および第3の電流に基づいて前記第1の電流を較正すること
を具備してなる方法。
【請求項13】
請求項12の方法において、前記第2の電流は、実質的に前記第1の電流に比例するかまたは等しい。
【請求項14】
請求項12の方法において、前記第3の電流を発生することはバンドキャップ電流を発生することを具備してなる。
【請求項15】
請求項12の方法において、前記第1の電流を発生することは、複数の選択可能な電流パス(selectable current paths)を介して一つまたは複数の電流をそれぞれ発生することを具備してなる。
【請求項16】
請求項15の方法において、前記第2の電流を発生することは、前記電流パスの一つまたは複数の少なくとも一部に結合されたレプリカ電流パスをアクティブにすること(activating)を具備してなる。
【請求項17】
請求項15の方法において、前記第1の電流を発生することは、前記複数の選択可能な電流パスを介してバイナリ荷重電流(binary-weighted currents)をそれぞれ発生することを具備してなる。
【請求項18】
請求項12の方法において、前記第1の電流を発生することは、前記第1の電流の振幅を規定する第2の信号および前記第1の電流の振幅変化のタイミングを規定する第3の信号に基づいて、前記第1の電流を発生することを具備してなる。
【請求項19】
請求項12の方法において、前記第1の信号を発生するために、インピーダンス素子を介して前記第1の電流を適用することをさらに具備してなること。
【請求項20】
請求項12の方法において、前記第1の信号を発生することは、規定パルスを発生することを具備してなる。
【請求項21】
請求項12の方法において、前記第1の電流を較正することは、規定時間、規定環境パラメータ、または、発生されていない前記第1の信号に基づいて、前記第1の電流を較正することを具備してなる。
【請求項22】
請求項21の方法において、前記規定環境パラメータは、環境温度、電源電位、パルス繰り返し周波数(PRF)、または、パルス振幅要件(pulse amplitude requirement)における変化を具備してなる。
【請求項23】
第1の信号を発生するための装置であって、
前記第1の信号を生成するために、第1の電流を発生する手段;
前記第1の信号の関数として第2の電流を発生する手段;
第3の電流を発生する手段;および
前記第2および第3の電流に基づいて前記第1の電流を較正する手段
を具備してなる装置。
【請求項24】
請求項23の装置において、前記第2の電流は、実質的に前記第1の電流に比例するかまたは等しい。
【請求項25】
請求項23の装置において、前記第3の電流を発生する手段は、バンドキャップ電流を発生する手段を具備してなる。
【請求項26】
請求項23の装置において、前記第1の電流を発生する手段は、一つまたは複数の選択可能な電流(selectable currents)を発生するための手段を具備してなる。
【請求項27】
請求項26の装置において、前記第2の電流を発生する手段は、前記選択可能な電流の一つまたは複数のレプリカを発生するための手段を具備してなる。
【請求項28】
請求項26の装置において、前記複数の選択可能な電流の一つまたは複数を発生するための手段は、一つまたは複数のバイナリ荷重電流(binary-weighted currents)を発生するための手段を具備してなる。
【請求項29】
請求項23の装置において、前記第1の電流を発生する手段は、前記第1の電流の振幅を規定する第2の信号および前記第1の電流の振幅変化のタイミングを規定する第3の信号に基づいて、前記第1の電流を発生するように適合されている。
【請求項30】
請求項23の装置において、前記第1の信号を発生するように前記第1の電流が流れるインピーダンスを発生する手段をさらに具備してなること。
【請求項31】
請求項23の装置において、前記第1の信号は規定パルスを具備してなる。
【請求項32】
請求項23の装置において、前記較正する手段は、規定時間、規定環境パラメータ、または、発生されていない前記第1の信号に基づいて、前記第1の電流を較正する手段を具備してなる。
【請求項33】
請求項32の装置において、前記規定環境パラメータは、環境温度、電源電位、パルス繰り返し周波数(PRF)、または、パルス振幅要件(pulse amplitude requirement)における変化を具備してなる。
【請求項34】
第1の信号を生成するために第1の電流を発生し;
前記第1の信号の関数として第2の電流を発生し;
第3の電流を発生し;および
前記第2および第3の電流に基づいて前記第1の電流を較正するのが実行可能な命令(instructions)を具備してなるコンピュータ読取り可能媒体
を具備してなるコンピュータプログラムプロダクト。
【請求項35】
オーディオデータを発生するように適合されたトランスデューサ;および
前記オーディオデータを具備してなる第1の信号を送信するように適合されたトランスミッタを具備してなり、ここにおいて、前記トランスミッタは、
前記第1の信号を生成するために、第1の電流を発生するように適合された電流源;
前記第1の信号の関数として第2の電流を発生するように適合された電流サンプリングモジョール;
第3の電流を発生するように適合された基準電流モジュール;および
前記第2および第3の電流に基づいて前記第1の電流を較正するように適合された較正モジュールを具備してなるヘッドセット。
【請求項36】
ユーザーインターフェース;および
前記ユーザーインターフェースから受信されたデータを具備してなる第1の信号を送信するように適合されたトランスミッタを具備してなり、ここにおいて、前記トランスミッタは、
前記第1の信号を生成するために、第1の電流を発生するように適合された電流源;
前記第1の信号の関数として第2の電流を発生するように適合された電流サンプリングモジョール;
第3の電流を発生するように適合された基準電流モジュール;および
前記第2および第3の電流に基づいて前記第1の電流を較正するように適合された較正モジュールを具備してなるユーザーデバイス。
【請求項37】
検出データ(sensed data)を発生するように適合されたセンサ;および
前記検出データを具備してなる第1の信号を送信するように適合されたトランスミッタを具備してなり、ここにおいて、前記トランスミッタは、
前記第1の信号を生成するために、第1の電流を発生するように適合された電流源;
前記第1の信号の関数として第2の電流を発生するように適合された電流サンプリングモジョール;
第3の電流を発生するように適合された基準電流モジュール;および
前記第2および第3の電流に基づいて前記第1の電流を較正するように適合された較正モジュールを具備してなる検出デバイス(sensing device)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図10】
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【公表番号】特表2013−505683(P2013−505683A)
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−531002(P2012−531002)
【出願日】平成22年9月22日(2010.9.22)
【国際出願番号】PCT/US2010/049867
【国際公開番号】WO2011/038030
【国際公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】