パレタイズ装置用台車及びパレタイズ装置
【課題】 大がかりなロボット等を使用せずに、パレタイズ作業の無人化を可能とする。
【解決手段】 複数の荷物を受け具に積載するパレタイズ装置において、下流部に荷物排出口を有するコンベア装置と、移動可能な台部と、前記台部に鉛直方向に移動可能に設けられ、上面に重量感知手段を備えた荷物受け部とから構成される自走式台車とを備え、前記台車は、前記荷物のデータを入力する入力手段と、
前記入力手段により入力されたデータ及び前記重量感知手段により得られた積載荷物の重量及び位置データに基づいて、前記台部の移動及び/又は前記荷物受け部の鉛直方向の移動を行う制御手段を具備することを特徴とするパレタイズ装置。
【解決手段】 複数の荷物を受け具に積載するパレタイズ装置において、下流部に荷物排出口を有するコンベア装置と、移動可能な台部と、前記台部に鉛直方向に移動可能に設けられ、上面に重量感知手段を備えた荷物受け部とから構成される自走式台車とを備え、前記台車は、前記荷物のデータを入力する入力手段と、
前記入力手段により入力されたデータ及び前記重量感知手段により得られた積載荷物の重量及び位置データに基づいて、前記台部の移動及び/又は前記荷物受け部の鉛直方向の移動を行う制御手段を具備することを特徴とするパレタイズ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生産工場等でほぼ重量・形態が均一な荷物を平パレットに積載するためのパレタイズ装置用台車及びパレタイズ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、荷物をパレットに積載するパレタイズ作業は、人手によって行われており、荷物が重量物になるとその作業は、大変過酷なものとなり、作業者は重労働を強いられているのが現状であった。作業者への負担を軽減させるために平パレット用ターンテーブルが用いられている場合もあるが、積載作業自体は人手によって行われており、無人化には至っていない。
そこで、パレタイズ作業の無人化を図るため、アーム付きロボットを用いることが提案された。
【特許文献1】特開平1−220641号公報
【0003】
しかしながら、アーム付きロボットを使用する方法では、ロボット自体が場所をとり、スペースを有効に活用できないという問題点があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、積載荷物の位置と重量を監視しつつ、制御手段により自走で移動可能な台車を用いることにより、パレタイズ作業の無人化を可能にし、場所をとらないパレタイズ装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、複数の荷物を受け具に積載するパレタイズ装置における台車であって、自走式で移動可能な台部と、前記台部に鉛直方向に移動可能に設けられ、上面に重量感知手段を有する荷物受け部とからなり、前記荷物のデータを入力する入力手段と、前記入力手段により入力されたデータ及び前記重量感知手段により得られた積載荷物の重量及び位置データに基づいて、前記台部の移動及び/又は前記荷物受け部の鉛直方向の移動を行う制御手段を具備することを特徴とするパレタイズ装置における台車である。
【0006】
また、第2の発明は、複数の荷物を受け具に積載するパレタイズ装置において、下流部に荷物排出口を有するコンベア装置と、移動可能な台部と、前記台部に鉛直方向に移動可能に設けられ、上面に重量感知手段を備えた荷物受け部とから構成される自走式台車とを備え、前記台車は、前記荷物のデータを入力する入力手段と、前記入力手段により入力されたデータ及び前記重量感知手段により得られた積載荷物の重量及び位置データに基づいて、前記台部の移動及び/又は前記荷物受け部の鉛直方向の移動を行う制御手段を具備することを特徴とするパレタイズ装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明のパレタイズ装置における台車は、パレット上に積載された荷物の重量・位置を感知して、次の荷物を積載する位置にパレットを移動させるので、パレタイズ作業の無人化に有用であり、また大がかりな装置ではないので場所をとらない。
本発明のパレタイズ装置によれば、前記台車を、常に同位置に荷物を排出するコンベヤと組み合わせることにより、パレタイズ作業の無人化が可能となり、また、有効スペースの確保ができる。
【0008】
更に、本発明のパレタイズ装置は、パレット自体が移動するので、自動搬送車と連携させることにより、パレット入れ替え作業の無人化も可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るパレタイズ装置用台車の一例を示す概略斜視図であり、図2は、図1に示す台車の平面図であり、また、図3は、図1に示す台車の側面図である。図4は、本発明のパレタイズ装置の一例を示す概略斜視図であり、図5は、制御手段の動作を説明するフロー図であり、図6は、荷物載置位置の説明図であり、図7〜図10はパレタイズ装置動作時の概略側面図である。
【0010】
本発明の台車1は、図1〜3に示すように、自走式で移動可能な台3と、台3に鉛直方向に移動可能に設けられた荷物受け部7とからなり、台車1の移動を制御する制御手段を備える。荷物受け部7は、鉛直方向に伸縮可能な支柱15を介して台3に支持され、台3は、車輪5を備え、所望の方向に移動可能とする。
【0011】
荷物受け部7は、制御手段へのデータ入力に必要なコントロールパネル13を備え、荷物受け部7の上面には、載置した荷物及び/又はパレットの重量を測定する重量センサー9を備える。重量センサー9は、荷物受け部7上面の全面に複数個設け、荷物を載置する毎に載置した荷物及び/又はパレットの重量を感知して、荷物の重量と積載位置を把握する。
【0012】
また、荷物受け部7の上面に半球状に出没可能なコロ11を設け、荷物を積載する際には突出させず、荷物の積載完了後、コロ11を突出させ、コロ11を回転させることにより、積載荷物を平面方向に送ることができる。
【0013】
本発明のパレタイズ装置21は、図4に示すように、本発明の台車1とコンベヤ23からなり、コンベヤ23は下流部に、流れてきた荷物27を鉛直下方向に排出する荷物排出口25を備える。
【0014】
本発明では、荷物受け部7上にパレット29を載せ、台車1が、制御手段により移動され、パレット29が荷物27を受けるに最適な場所に位置、高さ調節された後、荷物排出口25から荷物27を排出させてパレット29上に積載する。この際、重量センサー9が、載置した荷物27の重量と載置位置とを検出し、制御手段により、台車1を次の荷物27を受けるに最適な場所に移動させる。
【0015】
制御手段による作業フローを説明する。
まず、荷物の一個分の重量、荷物一個分の重量バラツキ範囲の上限値下限値、高さ等の荷物データや、更にパレットに積載する荷物の一段分の個数、積載する荷物の全個数、荷物が一個積まれるたびの移動方向及び移動距離、荷物受け部の鉛直方向への移動のタイミング(何個積むと鉛直方向に移動させるか)、移動距離等の積載データ等の値が予め設定・入力される(ステップ501)。
【0016】
次に台車1を、荷物27を受けるに最適の場所に移動させ、支柱15の伸縮により荷物受け部7の高さを、予め入力された荷物27の高さ及び積載段数に合わせて調節して(ステップ502)、荷物排出口25より、荷物27を載置し(ステップ503)、重量センサー9により、パレット29及び載置した荷物27の重量を感知し、荷物27の重量及び載置位置が検知される(ステップ504)。
【0017】
次に、更に荷物を載置するか否かを判断し(ステップ505)、載置した荷物27の重量が、予定積載個数に到達した等の理由で、これ以上荷物を積載しない場合は、台車1を所定の場所に移動する(ステップ506)、また、ステップ505で更に荷物を積載すると判断した場合は、ステップ502以下を繰り返す。
【0018】
本発明のパレタイズ装置21による動作の流れを図6〜図10を用いて、具体例を挙げて説明する。ここでは、パレット29に一段当たり荷物27を四個ずつ、二段積載し、合計八個積載する方法を例にとって説明する。荷物27の積載個数や載置順序、積載位置は、言うまでもないが、これに限定されるものではなく、随時設定されるものである。
【0019】
まず、コントロールパネル13により、荷物データ及び積載データ等の値が設定・入力される。ここで例えば荷物27の積載順序は、一段目を図6に示す(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)の順に載置、その後一段目の上に二段目として(エ)、(ウ)、(イ)、(ア)の順に載置して積載完了と設定する。
【0020】
次に一個目の荷物を載置させるための、台車1の移動する位置・高さが調節される。すなわち図7に示すように、図6に示す(ア)が荷物排出口25の真下になるように台車1が移動され、支柱15の伸縮により荷物受け部7の高さが、予め入力された荷物27の高さに合わせて調節される。
【0021】
台車1が所定の位置に配置された後、図7に示すように、荷物27が荷物排出口25から排出されて、図6に示す(ア)に荷物27が載置される。荷物27がパレット上に載置されると、重量センサー9により、荷物27の重量及び載置位置が検知される。
【0022】
続いて、制御手段により、図8に示すように、図6に示す(イ)が荷物排出口25の真下になるように、設定された方向である図8中右方向へ台車1が移動され、必要であれば荷物受け部7の高さが調節される。台車1が所定の位置に配置された後、図9に示すように、荷物27が荷物排出口25から排出されて、図6に示す(イ)に荷物27が載置される。同様にして、順に図6に示す(ウ)、(エ)の位置に、台車1の移動、荷物の載置が行われ、一段目の荷物の積載が完了する。
【0023】
重量センサー9により、一段目の積載が完了したことが検知されたら、図10に示すように、設定された高さ分だけ支柱15を縮め、二段目の荷物が載置できるように高さが調節され、荷物27が荷物排出口25から排出されて、図6の(エ)の位置に二段目の荷物が載置される。その後、一段目と同様に二段目の(ウ)、(イ)、(ア)の位置に順に荷物が載置され、二段目の荷物の積載が完了する。
【0024】
重量センサー9により、二段目の積載が完了したことが検知されたら、所定の場所に台車は移動される。
【0025】
予定個数の荷物の積載が完了して所定の場所に移動した台車は、図11、図12に示すように、コロ11を突出させて回転させることにより、荷物27を積載したパレット29を自動搬送車31に移動させる。ここでは、自動搬送車31を用いたが、これに限定されるものではない。本発明はパレット自体が移動する機構であるので、パレタイズ装置を自動搬送車と連携させることにより、パレットの入れ替え作業も自動化できる。
【0026】
本実施の形態によれば、パレット上に積載された荷物の重量・位置を検知して、次の荷物を積載する位置にパレットを移動させるので、パレタイズ作業の無人化が可能であり、また大がかりな装置ではないので場所をとらない。更に、パレット自体が移動するので、自動搬送車と連携させることにより、パレット入れ替え作業の無人化も可能である。
【0027】
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、上記実施形態では、半球状に出没可能なコロ11を備えた台車1としたが、図13、図14に示すように、半円柱状に出没可能なコロ43を備えた台車41とすることも好適である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】パレタイズ装置用台車の一例を示す概略斜視図である。
【図2】図1の台車の平面図である。
【図3】図1の台車の側面図である。
【図4】パレタイズ装置の一例を示す概略斜視図である。
【図5】制御手段のフロー図である。
【図6】荷物の載置位置を示す説明図である。
【図7】パレタイズ装置の動作の一例を示す側面図である。
【図8】パレタイズ装置の動作の一例を示す側面図である。
【図9】パレタイズ装置の動作の一例を示す側面図である。
【図10】パレタイズ装置の動作の一例を示す側面図である。
【図11】パレタイズ装置と自動搬送装置連動の一例を示す概略斜視図である。
【図12】図11の側面図である。
【図13】パレタイズ装置用台車の一例を示す平面図である。
【図14】図13の台車の側面図である。
【符号の説明】
【0029】
1………台車
3………台
5………車輪
7………荷物受け部
9………重量センサー
11………コロ
13………コントロールパネル
15………支柱
21………パレタイズ装置
23………コンベヤ
25………荷物排出口
27………荷物
29………パレット
31………自動搬送車
41………台車
43………コロ
【技術分野】
【0001】
本発明は、生産工場等でほぼ重量・形態が均一な荷物を平パレットに積載するためのパレタイズ装置用台車及びパレタイズ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、荷物をパレットに積載するパレタイズ作業は、人手によって行われており、荷物が重量物になるとその作業は、大変過酷なものとなり、作業者は重労働を強いられているのが現状であった。作業者への負担を軽減させるために平パレット用ターンテーブルが用いられている場合もあるが、積載作業自体は人手によって行われており、無人化には至っていない。
そこで、パレタイズ作業の無人化を図るため、アーム付きロボットを用いることが提案された。
【特許文献1】特開平1−220641号公報
【0003】
しかしながら、アーム付きロボットを使用する方法では、ロボット自体が場所をとり、スペースを有効に活用できないという問題点があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、積載荷物の位置と重量を監視しつつ、制御手段により自走で移動可能な台車を用いることにより、パレタイズ作業の無人化を可能にし、場所をとらないパレタイズ装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、複数の荷物を受け具に積載するパレタイズ装置における台車であって、自走式で移動可能な台部と、前記台部に鉛直方向に移動可能に設けられ、上面に重量感知手段を有する荷物受け部とからなり、前記荷物のデータを入力する入力手段と、前記入力手段により入力されたデータ及び前記重量感知手段により得られた積載荷物の重量及び位置データに基づいて、前記台部の移動及び/又は前記荷物受け部の鉛直方向の移動を行う制御手段を具備することを特徴とするパレタイズ装置における台車である。
【0006】
また、第2の発明は、複数の荷物を受け具に積載するパレタイズ装置において、下流部に荷物排出口を有するコンベア装置と、移動可能な台部と、前記台部に鉛直方向に移動可能に設けられ、上面に重量感知手段を備えた荷物受け部とから構成される自走式台車とを備え、前記台車は、前記荷物のデータを入力する入力手段と、前記入力手段により入力されたデータ及び前記重量感知手段により得られた積載荷物の重量及び位置データに基づいて、前記台部の移動及び/又は前記荷物受け部の鉛直方向の移動を行う制御手段を具備することを特徴とするパレタイズ装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明のパレタイズ装置における台車は、パレット上に積載された荷物の重量・位置を感知して、次の荷物を積載する位置にパレットを移動させるので、パレタイズ作業の無人化に有用であり、また大がかりな装置ではないので場所をとらない。
本発明のパレタイズ装置によれば、前記台車を、常に同位置に荷物を排出するコンベヤと組み合わせることにより、パレタイズ作業の無人化が可能となり、また、有効スペースの確保ができる。
【0008】
更に、本発明のパレタイズ装置は、パレット自体が移動するので、自動搬送車と連携させることにより、パレット入れ替え作業の無人化も可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るパレタイズ装置用台車の一例を示す概略斜視図であり、図2は、図1に示す台車の平面図であり、また、図3は、図1に示す台車の側面図である。図4は、本発明のパレタイズ装置の一例を示す概略斜視図であり、図5は、制御手段の動作を説明するフロー図であり、図6は、荷物載置位置の説明図であり、図7〜図10はパレタイズ装置動作時の概略側面図である。
【0010】
本発明の台車1は、図1〜3に示すように、自走式で移動可能な台3と、台3に鉛直方向に移動可能に設けられた荷物受け部7とからなり、台車1の移動を制御する制御手段を備える。荷物受け部7は、鉛直方向に伸縮可能な支柱15を介して台3に支持され、台3は、車輪5を備え、所望の方向に移動可能とする。
【0011】
荷物受け部7は、制御手段へのデータ入力に必要なコントロールパネル13を備え、荷物受け部7の上面には、載置した荷物及び/又はパレットの重量を測定する重量センサー9を備える。重量センサー9は、荷物受け部7上面の全面に複数個設け、荷物を載置する毎に載置した荷物及び/又はパレットの重量を感知して、荷物の重量と積載位置を把握する。
【0012】
また、荷物受け部7の上面に半球状に出没可能なコロ11を設け、荷物を積載する際には突出させず、荷物の積載完了後、コロ11を突出させ、コロ11を回転させることにより、積載荷物を平面方向に送ることができる。
【0013】
本発明のパレタイズ装置21は、図4に示すように、本発明の台車1とコンベヤ23からなり、コンベヤ23は下流部に、流れてきた荷物27を鉛直下方向に排出する荷物排出口25を備える。
【0014】
本発明では、荷物受け部7上にパレット29を載せ、台車1が、制御手段により移動され、パレット29が荷物27を受けるに最適な場所に位置、高さ調節された後、荷物排出口25から荷物27を排出させてパレット29上に積載する。この際、重量センサー9が、載置した荷物27の重量と載置位置とを検出し、制御手段により、台車1を次の荷物27を受けるに最適な場所に移動させる。
【0015】
制御手段による作業フローを説明する。
まず、荷物の一個分の重量、荷物一個分の重量バラツキ範囲の上限値下限値、高さ等の荷物データや、更にパレットに積載する荷物の一段分の個数、積載する荷物の全個数、荷物が一個積まれるたびの移動方向及び移動距離、荷物受け部の鉛直方向への移動のタイミング(何個積むと鉛直方向に移動させるか)、移動距離等の積載データ等の値が予め設定・入力される(ステップ501)。
【0016】
次に台車1を、荷物27を受けるに最適の場所に移動させ、支柱15の伸縮により荷物受け部7の高さを、予め入力された荷物27の高さ及び積載段数に合わせて調節して(ステップ502)、荷物排出口25より、荷物27を載置し(ステップ503)、重量センサー9により、パレット29及び載置した荷物27の重量を感知し、荷物27の重量及び載置位置が検知される(ステップ504)。
【0017】
次に、更に荷物を載置するか否かを判断し(ステップ505)、載置した荷物27の重量が、予定積載個数に到達した等の理由で、これ以上荷物を積載しない場合は、台車1を所定の場所に移動する(ステップ506)、また、ステップ505で更に荷物を積載すると判断した場合は、ステップ502以下を繰り返す。
【0018】
本発明のパレタイズ装置21による動作の流れを図6〜図10を用いて、具体例を挙げて説明する。ここでは、パレット29に一段当たり荷物27を四個ずつ、二段積載し、合計八個積載する方法を例にとって説明する。荷物27の積載個数や載置順序、積載位置は、言うまでもないが、これに限定されるものではなく、随時設定されるものである。
【0019】
まず、コントロールパネル13により、荷物データ及び積載データ等の値が設定・入力される。ここで例えば荷物27の積載順序は、一段目を図6に示す(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)の順に載置、その後一段目の上に二段目として(エ)、(ウ)、(イ)、(ア)の順に載置して積載完了と設定する。
【0020】
次に一個目の荷物を載置させるための、台車1の移動する位置・高さが調節される。すなわち図7に示すように、図6に示す(ア)が荷物排出口25の真下になるように台車1が移動され、支柱15の伸縮により荷物受け部7の高さが、予め入力された荷物27の高さに合わせて調節される。
【0021】
台車1が所定の位置に配置された後、図7に示すように、荷物27が荷物排出口25から排出されて、図6に示す(ア)に荷物27が載置される。荷物27がパレット上に載置されると、重量センサー9により、荷物27の重量及び載置位置が検知される。
【0022】
続いて、制御手段により、図8に示すように、図6に示す(イ)が荷物排出口25の真下になるように、設定された方向である図8中右方向へ台車1が移動され、必要であれば荷物受け部7の高さが調節される。台車1が所定の位置に配置された後、図9に示すように、荷物27が荷物排出口25から排出されて、図6に示す(イ)に荷物27が載置される。同様にして、順に図6に示す(ウ)、(エ)の位置に、台車1の移動、荷物の載置が行われ、一段目の荷物の積載が完了する。
【0023】
重量センサー9により、一段目の積載が完了したことが検知されたら、図10に示すように、設定された高さ分だけ支柱15を縮め、二段目の荷物が載置できるように高さが調節され、荷物27が荷物排出口25から排出されて、図6の(エ)の位置に二段目の荷物が載置される。その後、一段目と同様に二段目の(ウ)、(イ)、(ア)の位置に順に荷物が載置され、二段目の荷物の積載が完了する。
【0024】
重量センサー9により、二段目の積載が完了したことが検知されたら、所定の場所に台車は移動される。
【0025】
予定個数の荷物の積載が完了して所定の場所に移動した台車は、図11、図12に示すように、コロ11を突出させて回転させることにより、荷物27を積載したパレット29を自動搬送車31に移動させる。ここでは、自動搬送車31を用いたが、これに限定されるものではない。本発明はパレット自体が移動する機構であるので、パレタイズ装置を自動搬送車と連携させることにより、パレットの入れ替え作業も自動化できる。
【0026】
本実施の形態によれば、パレット上に積載された荷物の重量・位置を検知して、次の荷物を積載する位置にパレットを移動させるので、パレタイズ作業の無人化が可能であり、また大がかりな装置ではないので場所をとらない。更に、パレット自体が移動するので、自動搬送車と連携させることにより、パレット入れ替え作業の無人化も可能である。
【0027】
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、上記実施形態では、半球状に出没可能なコロ11を備えた台車1としたが、図13、図14に示すように、半円柱状に出没可能なコロ43を備えた台車41とすることも好適である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】パレタイズ装置用台車の一例を示す概略斜視図である。
【図2】図1の台車の平面図である。
【図3】図1の台車の側面図である。
【図4】パレタイズ装置の一例を示す概略斜視図である。
【図5】制御手段のフロー図である。
【図6】荷物の載置位置を示す説明図である。
【図7】パレタイズ装置の動作の一例を示す側面図である。
【図8】パレタイズ装置の動作の一例を示す側面図である。
【図9】パレタイズ装置の動作の一例を示す側面図である。
【図10】パレタイズ装置の動作の一例を示す側面図である。
【図11】パレタイズ装置と自動搬送装置連動の一例を示す概略斜視図である。
【図12】図11の側面図である。
【図13】パレタイズ装置用台車の一例を示す平面図である。
【図14】図13の台車の側面図である。
【符号の説明】
【0029】
1………台車
3………台
5………車輪
7………荷物受け部
9………重量センサー
11………コロ
13………コントロールパネル
15………支柱
21………パレタイズ装置
23………コンベヤ
25………荷物排出口
27………荷物
29………パレット
31………自動搬送車
41………台車
43………コロ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の荷物を受け具に積載するパレタイズ装置における台車であって、
自走式で移動可能な台部と、前記台部に鉛直方向に移動可能に設けられ、上面に重量感知手段を有する荷物受け部とからなり、
前記荷物のデータを入力する入力手段と、
前記入力手段により入力されたデータ及び前記重量感知手段により得られた積載荷物の重量及び位置データに基づいて、前記台の移動及び/又は前記荷物受け部の鉛直方向の移動を行う制御手段を具備することを特徴とするパレタイズ装置における台車。
【請求項2】
前記荷物受け部の上面に、出没可能に設けられた載置物送り手段を有することを特徴とする請求項1記載のパレタイズ装置における台車。
【請求項3】
前記載置物送り手段が、球状又は円柱状であることを特徴とする請求項2記載のパレタイズ装置における台車。
【請求項4】
複数の荷物を受け具に積載するパレタイズ装置において、
下流部に荷物排出口を有するコンベア装置と、
移動可能な台部と、前記台部に鉛直方向に移動可能に設けられ、上面に重量感知手段を備えた荷物受け部とから構成される自走式台車とを備え、
前記台車は、前記荷物のデータを入力する入力手段と、
前記入力手段により入力されたデータ及び前記重量感知手段により得られた積載荷物の重量及び位置データに基づいて、前記台部の移動及び/又は前記荷物受け部の鉛直方向の移動を行う制御手段を具備することを特徴とするパレタイズ装置。
【請求項5】
前記台車は、前記制御手段により、前記荷物排出口下部の所定の位置に荷物受け部を移動し、前記荷物排出口より荷物を排出して前記荷物受け部に載置することを特徴とする請求項4記載のパレタイズ装置。
【請求項1】
複数の荷物を受け具に積載するパレタイズ装置における台車であって、
自走式で移動可能な台部と、前記台部に鉛直方向に移動可能に設けられ、上面に重量感知手段を有する荷物受け部とからなり、
前記荷物のデータを入力する入力手段と、
前記入力手段により入力されたデータ及び前記重量感知手段により得られた積載荷物の重量及び位置データに基づいて、前記台の移動及び/又は前記荷物受け部の鉛直方向の移動を行う制御手段を具備することを特徴とするパレタイズ装置における台車。
【請求項2】
前記荷物受け部の上面に、出没可能に設けられた載置物送り手段を有することを特徴とする請求項1記載のパレタイズ装置における台車。
【請求項3】
前記載置物送り手段が、球状又は円柱状であることを特徴とする請求項2記載のパレタイズ装置における台車。
【請求項4】
複数の荷物を受け具に積載するパレタイズ装置において、
下流部に荷物排出口を有するコンベア装置と、
移動可能な台部と、前記台部に鉛直方向に移動可能に設けられ、上面に重量感知手段を備えた荷物受け部とから構成される自走式台車とを備え、
前記台車は、前記荷物のデータを入力する入力手段と、
前記入力手段により入力されたデータ及び前記重量感知手段により得られた積載荷物の重量及び位置データに基づいて、前記台部の移動及び/又は前記荷物受け部の鉛直方向の移動を行う制御手段を具備することを特徴とするパレタイズ装置。
【請求項5】
前記台車は、前記制御手段により、前記荷物排出口下部の所定の位置に荷物受け部を移動し、前記荷物排出口より荷物を排出して前記荷物受け部に載置することを特徴とする請求項4記載のパレタイズ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
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【図11】
【図12】
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【図14】
【公開番号】特開2006−273538(P2006−273538A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−97556(P2005−97556)
【出願日】平成17年3月30日(2005.3.30)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月30日(2005.3.30)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
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